JP4561411B2 - 動力伝達装置 - Google Patents

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Description

本発明は、トルクリミッタの機能を有する動力伝達装置に関するものであり、特に車両用空調装置の圧縮機に組み込まれて使用されるのに好適である。
圧縮機に動力を伝達する従来の動力伝達装置では、圧縮機が焼き付きを起こした際に動力伝達のためのベルト切れ等の不具合を回避するためにトルクリミッタが設置されている。この場合、例えば特許文献1に示されるトルクリミッタでは、動力伝達部位の一部分を螺子嵌合させている。
特開2003−206950号公報
即ち、特許文献1では、図7に示すように円筒状のリミッタ取付部B1が一体に突設されたアダプタBが回転軸Cに圧入固定されている。このリミッタ取付部B1の内周面には雌螺子B2が刻設されている。一方、プーリDに固定されているトルクリミッタAは、円板状のフランジ部A1と円筒状の連結部A2とにより一体に構成されていて、連結部A2の外周面には雄螺子A3が刻設されている。こうして、トルクリミッタAとアダプタBとを螺子嵌合することによって、プーリDをトルクリミッタAを介して回転軸Cに作動連結している。
このような螺子嵌合を利用したトルクリミッタ方式は、圧縮機が焼き付いた際に発生する過大なトルクにより、螺子嵌合部分A3,B2に発生する過大な軸力を利用して、動力伝達経路の一部を破断することで、動力伝達経路を断つ方式である。
しかしながら、このトルクリミッタ方式は螺子締結であるが故、圧縮機が焼き付いた際に発生するトルクの大きさと、嵌合部分である螺子部A3,B2とトルクリミッタAとアダプタBとの当接面である座面の摩擦係数により、トルクリミッタの作動精度は影響を受ける。特に、特許文献1の場合、例えば外部からの水分の付着等による螺子嵌合部の腐食等による摩擦係数の変化により、トルクリミッタの作動トルクが経時的に変化してしまうという問題がある。
更に、例えば摩擦係数の安定的な方法として螺子嵌合部に油脂等を付着させた場合でも、実際に使用していると油脂が流出し、摩擦係数が変化してトルクリミッタの精度に影響するという問題がある。
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、螺子締結部への外部からの水分の付着や異物の浸入等による摩擦係数の変化、また初期組み付け時に螺子部に塗布した油脂等の経時的な流出等による摩擦係数の変化を防止することができ、トルクリミッタの精度のより作動性を安定させることができると共に、安価で、製造・組み付けも簡単に行なうことができる動力伝達装置を提供することである。
本発明は、前記課題を解決するための手段として、特許請求の範囲の各請求項に記載の動力伝達装置を提供する。
請求項1に記載の動力伝達装置は、プーリ、ハブ、トルク伝達用弾性部材及びトルクリミッタとを備えていて、ハブはトルクリミッタを含んでいて、トルクリミッタは、円形の内周面が形成されている大外径部と小外径部とよりなる円筒形状をしており、また回転軸の先端は、軸方向から見たときに複数の平面部を有する形状をしていて、回転軸の先端と大外径部の円形の内周面との間には空間が設けられており、かつハブの内周面に形成された雌螺子部と回転軸の先端部外周面に形成された雄螺子部との螺子嵌合によって、両者は結合されていて、この螺子嵌合部位の前方に隣接して、ハブと回転軸との間を密封するシール手段として、回転軸の先端を包囲し、ハブとの間でシールを行うキャップを使用し、このキャップは、一方が開放された有底円筒形状をしていて、キャップの円筒部と回転軸の先端との間には隙間が形成されており、キャップの外周部と大外径部の内周面との間でシール構造を形成しているものである。これにより、螺子嵌合部位への外部からの水分等の浸入、及び初期組み付け時に各螺子部に塗布した油脂等の流出を防止することができ、各螺子部の腐食等による摩擦係数の変化を防止でき、トルクリミッタの作動性を安定させることが可能となる。また、圧縮機の体格を必要以上に大きくすることなく、ハブと回転軸との螺子嵌合部及び回転軸先端の防錆を図ることができる。
請求項の動力伝達装置は、キャップに1個又は複数個の内圧の逃がし孔を設けたものであり、これにより、圧縮機運転時の熱による内圧の上昇を回避することができる。
請求項の動力伝達装置は、キャップの外周面に、リング状溝又は螺旋状溝或いは軸方向に延在し、周方向に間隔をあけて設けられた複数の直線状溝を設けたものであり、これにより、キャップとハブとのシール性を改善することができる。
請求項の動力伝達装置は、キャップの外周面に、リング状突起又は軸方向に延在し、周方向に間隔をあけて設けられた複数の直線状突起を設けたものであり、これにより、内圧を逃がすことができる。
請求項の動力伝達装置は、キャップを、ゴム、樹脂等の材料又は鉄系、アルミ系の金属材料或いは両者の複合材料から形成したものであり、それぞれの材料の特性をいかして使用することができる。
以下、図面に従って本発明の実施の形態の動力伝達装置について説明する。本発明の動力伝達装置は、車両用空調装置の圧縮機に組み付けられるのに好適なものである。図1は、本発明の第1実施形態の動力伝達装置の全体構造を示す断面図であり、図2は、その要部拡大断面図である。本発明の動力伝達装置は、エンジンやモータから駆動を得る駆動側回転部材であるプーリ1と、圧縮機の回転軸5に固定された被駆動側回転部材であるハブ2との間で動力(トルク)を伝達するものである。このプーリ1とハブ2とは、同軸上に設けられている。
プーリ1は、圧縮機のケーシング10の一端側に設けられた円筒部10aに軸受装置5を介して回転可能に装着されている。プーリ1は、好適には熱可塑性の合成樹脂で形成されるプーリ本体1aと鉄等の金属材から形成されるリング1bとよりなり、これらは、例えばインサート成形により一体的に成形されている。また、プーリ1のフロント側(図1の左側)には、トルク伝達用の弾性部材11を収容して保持する環状のポケット部1cが形成されている。プーリ1の外周面にはベルト(図示せず)が巻き掛けられ、エンジンやモータ等の外部からの動力によって回転する。軸受装置3は、円筒部10aに嵌合しており、円筒部10aの外周面に形成された溝に嵌め込まれた第1留め輪(スナップリング)8によって、軸方向の移動が阻止されている。また、ケーシング10と回転軸5とは軸封装置9によって密封されており、ケーシング10内部の冷媒やオイル等が漏れるのを防いでいる。なお、軸封装置9もまた、円筒部10aの内周面に形成された溝に嵌め込まれた第2留め輪(スナップリング)7によって軸方向の移動が阻止されている。
圧縮機の回転軸5は、小径の先端部5a、先端部よりも更に小径のトルクリミッタ部5b及び先端部5aよりも大径の軸部5cとを有している。回転軸5の先端部5aはケーシング10から突出していて、その先端部5aの外周面には雄螺子部5dが形成されている。また、先端部5aの端面には、組付け用穴5eが形成されている。更に、回転軸5のリミッタ部5bから軸部5cの移行部分には、ステップ状の段差面5fが形成されていて、後述するワッシャ6のストッパとしての機能を果たしている。
ハブ2は、円筒状のボス部2aと、ボス部2aの外周面から径方向に円盤状に突出するプレート部2b及びプレート部2bの先端に接続する円筒状の外輪部2cとを有している。ボス部2aの内周面には、雌螺子部2dが刻設されている。ボス部2aのフロント側には、雌螺子部2dよりやや径が大きく、雌螺子部2dと接続する開口部2eが形成され、その開口部2eの内周面には、後述する平パッキン4aを装着するための溝2fが形成されている。また、ボス部2aの後端面は座面2gとなっており、ワッシャ6に当接するようになっている。
ハブ2の外輪部2cには、その上下面を挟み込むようにしてゴム等の弾性材からなる環状の弾性部材11が接着等により固着されており、この状態でプーリ1のポケット部1cに挿入され、弾性部材11がプーリ1に接着等により固着されている。したがって、プーリ1から弾性部材11を介してトルクがハブ2に伝達される。
ハブ2の回転軸5への装着に先だって、ワッシャ6が回転軸5に挿入される。ワッシャ6は回転軸5の軸部5cの段差面5fに当接することによって、丁度、回転軸5のトルクリミッタ部5bの位置に配置されることになる。その後、ハブ2が回転軸5に螺合嵌合によって装着されると、ハブ2のボス部座面2gとワッシャ6とが当接することになる。したがって、ワッシャ6は、座面2gと段差面5fとによって挟まれた形となる。
シール手段4である平パッキン4aが、ハブ2のボス部2aに形成されている開口部2eの内周面に設けられた溝2fに嵌め込むことによってハブ2に装着される。したがって、ボス部2aの開口部2eは、平パッキン4aによって閉鎖されるようになり、ハブ2と回転軸5との螺子嵌合部位2d,5dへの外部からの水分等の侵入を防ぐことができる。
上記構成よりなる本実施形態の動力伝達装置の作動について説明する。図1において、外部からの動力が図示されないベルト等を介してプーリ1に伝達され、弾性部材11を介してハブ2に動力伝達される。ハブ2と圧縮機の回転軸5とは、ハブ2の雌螺子部2dと回転軸5の雄螺子部5dとによって螺子嵌合で結合されており、結局、外部からの動力がハブ2を介して圧縮機の回転軸5を駆動する。
圧縮機が焼き付き等の不具合を起こし過大トルクが発生すると、螺子嵌合されたハブ2と回転軸5の結合部分には、過大な軸力が発生する。本実施形態では、回転軸5にトルクリミッタ部5bを設けていて、圧縮機が焼き付いた際の過大トルクによってハブ2と回転軸5との螺子嵌合部2d,5dに発生する過大軸力を利用し、回転軸5にトルクリミッタを設定している。この過大な軸力を利用したトルクリミッタ構造において、トルクのリミッタ特性はトルクと螺子嵌合部の摩擦係数(座面及び螺子部)で概ね決定される。
しかし、螺子嵌合部に外部から水分などが侵入し、雌・雄螺子部2d,5dの摩擦係数が腐食等で変化してしまうと、狙いの軸力が発生しないという問題が起きる。そこで、本実施形態では、この螺子部の摩擦係数の経時変化を抑制するため、螺子嵌合部の前面にシール手段(平パッキン4a)4を設置し、水分の浸入や異物等の進入を抑制している。
また、このシール手段は、螺子部に初期の組み付け時に油脂等を塗布した場合、経時的に油脂が流れ出すのを防止する働きもある。
図3は、本発明の第2実施形態の動力伝達装置の要部断面図である。この第2実施形態では、圧縮機の回転軸5の雄螺子部5dが設けられた先端部5aの先に、この雄螺子部5dより小径のシール部5h及び組み付け用平面部5iが設けられている。また、ハブ2の開口部2eも、雌螺子部2dの内径よりも小さく形成されている。そして、ハブ2の開口部2eの内周面と回転軸5のシール部5hの外周面との間をシールするために、シール手段4としてOリング4bが設けられている。このようにして、ハブ2と回転軸5との螺子嵌合部2d,5dの前面にシール手段4が設置されている。その他の構成については、第1実施形態と同様であるので説明を省略する。
図4は、本発明の第3実施形態の動力伝達装置の要部断面図である。この第3実施形態においては、ハブ2のボス部座面2gには、環状の溝2hが形成されており、この溝2hにシール手段4としてパッキン4cを装着することによって、座面2gとワッシャ6間をシールしている。このようにして、第3実施形態においては、第2実施形態のハブ2と回転軸5の螺子嵌合部2d,5dの前面に設けたシール手段4に加えて、螺子嵌合部の後面にもシール手段4を設置している。その他の構成については、第2実施形態と同様であるので説明を省略する。
図5は、本発明の第4実施形態の動力伝達装置の要部断面図であり、図6は図5の部分拡大図である。上述した第1〜3実施形態においては、トルクリミッタ部を回転軸5側に設けていたが、この第4実施形態においては、トルクリミッタ部がハブ2側に設けられている。即ち、ハブ2は、ハブ部21とリミッタ部22とより構成されている。ハブ部21は、実質的に第1〜3実施形態のハブ2と同様の形状をしているが、ハブ部21と回転軸5との間にリミッタ部22を介装する必要があるため、ボス部21aのみが異なった形状となっている。ハブ部21は、円筒状のボス部21aと、ボス部21aの外周面から径方向に円盤状に突出するプレート部21b及びプレート部21bの先端に接続する円筒状の外輪部(図示せず)とを有している。このボス部21aは、大内径部21cと小内径部21dとを含んでいて、ボス部21aの内周面には、ステップ状の段差面21eが形成されている。また、ボス部21aの大内径部21cの内周面には、雌螺子部21fが刻設されており、ボス部21aの後端面は座面21gとなっている。
一方、リミッタ部22は、ハブ部21のボス部21aと対応するように大外径部22aと小外径部22bとよりなる円筒形状をしていて、その外周面には、ステップ状段差である座面22cが形成されている。更に大外径部22aの外周面には、雄螺子部22dが、また小外径部22bの内周面には、一部22gを残して雌螺子部22eが刻設されている。また、リミッタ部22の座面22cの根元部には、環状の切り欠き部22fが形成されていて、過大な軸力を受けたときに容易に破断するようになっている。
圧縮機の回転軸5は、雄螺子部5dが形成される先端部5aの先に組み付け用平面部5iが設けられていて、先端部5aの前側の一部外周面は、雄螺子部5dが形成されないシール部5jとなっている。また、第4実施形態では、回転軸5側のトルクリミッタ部5bは廃止され、この部分は、先端部5aと同外径の軸部5mとなっている。
上記のような構造となているハブ部21、リミッタ部22及び回転軸5は、以下のように組み合わされる。大内径部21cの雌螺子部21fと大外径部22aの雄螺子部22dとが螺子嵌合し、リミッタ部22の座面22cがハブ部21の段差面21eに当接するように、リミッタ部22がハブ部21内に挿入され、螺子嵌合により結合される。次いで、リミッタ部22の小外径部22bの雌螺子部22eと回転軸5の雄螺子部5dとを螺子嵌合することにより、リミッタ部22を回転軸5に結合する。更に、リミッタ部22の小外径部22bの内周面の雌螺子部22eが形成されていない部分と回転軸5の雄螺子部5dが形成されていないシール部5jとの間にシール手段4としてOリング4dが設けられる。こうして、リミッタ部22と回転軸5との螺子嵌合部の前面にシール手段4が設けられることになる。
図7は、本発明の第5実施形態の動力伝達装置の正面図であり、図8は、第5実施形態の動力伝達装置の上半分断面図である。前記した図3の第2実施形態及び図5,6の第4実施形態においては、ハブ2(リッタ部22)と回転軸5とのシール手段4としてOリング4b,4dを使用しているが、しかしながら、Oリングの場合、組み付け時にOリングの内外周をシールしながら押し込められるため、Oリング内側の空気を圧縮してOリングを押し込むこととなり、Oリングを設置位置まで挿入しても、内部の圧力でOリングが押し出され、正規の設置位置からズレてしまうという不都合がある。また、圧縮機の運転により回転軸の温度が上昇し、ハブ(リミッタ部)と回転軸との螺子嵌合部の油脂や該螺子嵌合部周辺のOリング内側に封入された空気の圧力が上昇し、Oリングが設置位置から押出されるという不都合もある。更に、回転軸の先端に組み付け用平面部5i(工具形状部)が設けられているが、図6に示されるように、組み付け用平面部5iの他にOリングでシールするのに必要な、螺子が形成されていないシール部5h(ストレート部)が必要となり、回転軸の長さが長くなるという体格上の不都合もある。
第5実施形態では、これらの不都合の解消を図るために、シール手段としてパッキンを採用し、パッキンと回転軸とのシール構造の改良を図っている。始めに、第5実施形態では、第1〜3実施形態及び第4実施形態とは、ハブ2の構成が若干異なっているので、まずこのハブ2の構成について簡単に説明する。なお、第5実施形態のシール構造は、何れのハブ2の構成に対しても適用可能なものである。
ハブ2は、ハブ部21及びリミッタ部22より構成されていて、このハブ部21は更にインナーハブ211、トルク伝達用弾性部材212及びアウターハブ213より構成されている。インナーハブ211は、概略円筒形状をしていて、その内周面は略リミッタ部22の外周面に適合する形状に形成されていて、インナーハブ211とリミッタ部22とは嵌合により固定されている。また、インナーハブ211の外周面は、トルク伝達用弾性部材212に接着等により結合されている。
アウターハブ213は、円筒状をしていて、インナーハブ211と同様に鉄等の金属材により形成されている。
トルク伝達用弾性部材212は、ゴムや樹脂等の弾性材から形成され、インナーハブ211とアウターハブ213間及びアウターハブ213を包囲する形で設けられている。アウターハブ213より上方に位置するトルク伝達用弾性部材212の外周面は、凹凸状に形成されていて、ハブ側係合部212aとなっている。このハブ側係合部212aには、図7に示されるように周方向に所定の間隔をあけてスリット212bが設けられている。
インナーハブ211、トルク伝達用弾性部材212及びアウターハブ213の3者は、接着等によって結合されるか、或いはインサート成形により一体に形成されることによってハブ部21となっている。
プーリ1のフロント側には、ハブ部21を収容するための凹部1dが形成されていて、この凹部1dの周壁面が凹凸状に形成されることによってプーリ側係合部1eとなっている。したがって、ハブ部21のハブ側係合部212aとプーリ1のプーリ側係合部1eとが凹凸嵌合することによって、ハブ部21とプーリ1とが結合されている。
圧縮機の回転軸5は、雄螺子部5dが形成される先端部5aの先に工具形状部5kが設けられている。一方、リミッタ部22は、大外径部22aと小外径部22bとよりなる円筒形状をしていて、その外周面には、ステップ状段差である座面22cが形成されている。小外径部22bの内周面には、雌螺子部22eが刻設されていて、回転軸5の雄螺子部5dとで螺子嵌合するようになっている。大外径部22aの真円状内周面は、小外径部22aの内周面よりやや大きな径で形成され、両内周面の移行部分には切り欠き部22fが形成されていて、過大な軸力を受けたときに容易に破断するようになっている。
回転軸5の工具形状部5kとリミッタ部22の大外径部22aの内周面との間に、第5実施形態の特徴であるシール手段としてのパッキン4eが設けられる。
図9〜図14は、第5実施形態におけるパッキン4eの各実施例の形状を示している。図9は、実施例1のパッキン4eの平面図である。実施例1では、パッキン4eの内周を6角形状とし、この6角形の各角部に切り欠き4fが設けられている。この切り欠き4fが内圧の逃がし孔となっている。この場合、パッキン4eの内周の形状に合わせて回転軸5の工具形状部5kの外周も6角形状に形成されている。
図10(a)は、実施例2のパッキン4eの平面図と断面図である。実施例2では、パッキン4eの内周を丸形状としており、環状のパッキン4eである。パッキン4eには、周方向に90度の間隔をあけて4個の貫通孔4gが設けられており、この貫通孔4gが内圧の逃がし孔となっている。なお、貫通孔4gの個数は、これに限定されず適宜選択可能である。この場合では、パッキン4eの内周の形状に合わせて回転軸5の工具形状部5kの外周も丸形状に形成されている。
図10(b)は、実施例3のパッキン4eの平面図と断面図である。実施例3でも、パッキン4eの内周を丸形状にしており、貫通孔4gに代えてパッキン4eの外周に、周方向に90度の間隔をあけて4個の切り欠き4fが設けられており、これらが内圧の逃がし孔となっている。なお、切り欠き4fの個数もこれに限定されない。この場合も、工具形状部5kの外周は丸形状である。
図10(c)は、実施例4のパッキン4eの平面図と断面図である。実施例4でもパッキン4eの内周を丸形状にしており、貫通孔4gに代えてパッキン4eの内周に90度の間隔をあけて4個の切り欠き4fが設けられており、これらが内圧の逃がし孔となっている。切り欠き4fの個数は、これに限定されない。この場合でも、工具形状部5kの外周は丸形状である。
図11(a)は、実施例5のパッキン4eの平面図と断面図である。実施例5では、パッキン4eの内周を2面幅形状としている。従って、回転軸5の工具形状部5kの外周も、これと同様に2面幅形状としている。また、パッキン4eには、周方向に90度の間隔をあけて4個の貫通孔4gが設けられ、内圧の逃がし孔となっている。貫通孔4gの個数は、これに限定されない。
図11(b)は、実施例6のパッキン4eの平面図と断面図である。実施例6では、パッキン4eの内周を正方形状としている。従って、工具形状部5kの外周も、これと同様に正方形状となっている。また、パッキン4eには、周方向に90度の間隔をあけて4個の貫通孔4gが設けられ、内圧の逃がし孔となっている。貫通孔4gの個数は、これに限定されない。
図11(c)は、実施例7のパッキン4eの平面図と断面図である。実施例7もパッキン4eの内周は、実施例1と同様に正6角形状となっている。従って、工具形状部5kの外周も、これと同様に正6角形状となっている。また、実施例7では、実施例1の切り欠き4fに代えて、周方向に90度の間隔をあけて4個の貫通孔4gが設けられ、内圧の逃がし孔となっている。貫通孔4gの個数は、これに限定されない。
図12(a)は、実施例8のパッキン4eの平面図と断面図である。実施例8では、パッキン4eの内周は正8角形状となっている。従って、工具形状部5kの外周もこれと同様に正8角形状となっている。また、パッキン4eには、周方向に90度の間隔をあけて4個の貫通孔4gが設けられ、内圧の逃がし孔となっている。貫通孔4gの個数は、これに限定されない。
図12(b)は、実施例9のパッキン4eの平面図と断面図である。実施例9では、パッキン4eの内周は正12角形状としている。従って、工具形状部5kの外周も、これと同様に正12角形状となっている。また、パッキン4eには、周方向に90度の間隔をあけて4個の貫通孔4gが設けられ、内圧の逃がし孔となっている。貫通孔4gの個数は、これに限定されない。
図12(c)は、実施例10のパッキン4eの平面図と断面図である。実施例10では、パッキン4eの内周はトルクス形状又は星形状としている。従って、工具形状部3kの外周も、これと同様にトルクス形状又は星形状となっている。また、パッキン4eには周方向に90度の間隔をあけて4個の貫通孔4gが設けられ、内圧の逃がし孔となっている。貫通孔4gの個数は、これに限定されない。
図13(a)は、実施例11のパッキン4eの平面図と断面図である。実施例11では、パッキン4eの内周は丸形状をしており、その内周面にラビリンス4hが形成されている。ラビリンス4hは、図13(a)では断面2山形状をしている。したがって、工具形状部5kの外周は、丸形状をしている。また、パッキン4eには、周方向に90度の間隔をあけて4個の貫通孔4gが設けられ、内圧の逃がし孔となっている。貫通孔4gの個数は、これに限定されない。
図13(b)は、実施例12のパッキン4eの平面図と断面図である。実施例11がパッキン4eの内周面にラビリンス4hを設けているのに対し、実施例12では、パッキン4eの外周面にラビリンス4hを設けている。その他の構成は、基本的に実施例11と同様である。
図14(a)は、実施例13のパッキン4eと工具形状部5kとの関係を示す図である。実施例13では、回転軸5の工具形状部5kの外周が正方形に形成されており、その4つの角部が丸くされてR部5nとなっている。一方、パッキン4eの内周は丸形状をしている。従って、工具形状部5kにパッキン4eをR部5nが内周に接触するように組み込むと、工具形状部5kの外周とパッキン4eの内周との間に微小な間隙Gが形成され、この間隙Gが内圧の逃がし孔となっている。それ故、切り欠き4fや貫通孔4gを設ける必要がない。
図14(b)は、実施例14のパッキン4eと工具形状部5kとの関係を示す図である。実施例14では、回転軸5の工具形状部5kの外周が正6角形状に形成されており、その6つの角部が丸くされてR部5nとなっている。その他の構成は、実施例13と同様であり、工具形状部5kの外周とパッキン4eの内周との間に微小な間隙Gが形成され、内圧の逃がし孔となっている。
図14(c)は、実施例15のパッキン4eと工具形状部5kとの関係を示す図である。
実施例15では、回転軸5の工具形状部5kの外周が正8角形状に形成されており、その8つの角部が丸くされてR部5nとなっている。その他の構成は、実施例13,14と同様であり、同じく工具形状部5kの外周とパッキン4eの内周との間に微小な間隙Gが形成され、内圧の逃がし孔となっている。
図14(d)は、実施例16のパッキン4eと工具形状部5kとの関係を示す図である。実施例16では、回転軸5の工具形状部5kの外周がトルクス形状又は星形状をしており、その6つの内角部が丸くされてR部5nとなっている。その他の構成は、実施例13〜15と同様であり、工具形状部5kの外周とパッキン4eの内周との間に微小な間隙Gが形成され、内圧の逃がし孔となっている。
図14(a)〜(d)に示す実施例13〜16においては、パッキン4eの内周は円形状であるのに対し工具形状部5kの外周形状が多角形又はトルクス形をしていて、角部を丸くしてR部5nを形成することで、工具形状部5kの外周とパッキン4eの内周との間に微小な間隙Gを形成しているが、図15(a)〜(d)に示す実施例17〜20では、パッキン4eの内周も工具形状部5kの外周と同じ多角形又はトルクス形の形状にし、その角部を丸くしてR部5nを形成することで、パッキン4eの内周と工具形状部5kの外周との間に微小な間隙Gを形成している。
即ち、図15(a)の実施例17では、工具形状部5kの外周形状を4角形にし、パッキン4eの内周形状もこれと同じ4角形にしている。工具形状部5kの角部は丸くしてR部5nが形成されている。したがって、各角部において、工具形状部5kの外周とパッキン4eの内周との間に微小な4つの間隙Gが形成され、内圧の逃がし孔となる。
図15(b)の実施例18では、工具形状部5kの外周形状を正6角形にし、パッキン4eの内周形状も同様に正6角形にし、工具形状部5kの角部を丸くしてR部5nを形成している。したがって、各角部において、同じように両者との間に微小な6つの間隙Gが形成され、内圧の逃がし孔となる。
図15(c)の実施例19では、工具形状部5kの外周形状及びパッキン4eの内周形状を正8角形にし、工具形状部5kの角部にR部5nを形成している。したがって、各角部において同様に両者間に微小な8つの間隙Gが形成され、内圧の逃がし孔となる。
図15(d)の実施例20では、工具形状部5kの外周をトルクス形状又は星形状にし、パッキン4eの内周もこれと同様のトルクス形状又は星形状にしている。工具形状部5kの6つの内角部は丸く削られてR部5nが形成されている。したがって、工具形状部5kの外周とパッキン4eの内周との間に微小な6つの間隙Gが形成され、内圧の逃がし孔となる。
第5実施形態における各実施例1〜20のパッキン4eの材料は、シリコンゴム、アクリルゴム、フッ素ゴム等のシール機能を有した弾性部材が好適である。また、パッキン4eの貫通孔4gの径は、Φ0.1mm以上とすることが好ましい。更に、切り欠き4f又は隙間Gの面積は、1個当り0.02mm2以上とすることが好ましい。パッキン4eの厚さは、パッキン4eの外径に対し4%以上であることが好ましい。
図16は、本発明の第6実施形態の動力伝達装置の要部断面図である。前記した第2及び第4実施形態においては、ハブ2と回転軸5との螺子嵌合部の前方にシール手段4としてOリング4b,4dを装着している。しかしながら、Oリングの場合、螺子嵌合部の腐食等の防止には有効であるが、圧縮機の回転軸5の先端の腐食に対しては効果が無く、回転軸先端が腐食した際には美観を損ねるという不都合がある。また、回転軸先端の腐食に対しては、前記した第1実施形態では、回転軸先端にシール手段4としてシリコンゴム等からなる平パッキン4aをキャップとして設置しているが、この場合、回転軸先端の腐食防止に対しては有効であるが、螺子嵌合部の腐食防止に対しては十分な効果を奏するものではないという不都合がある。更に、この第1実施形態では、平パッキン4aを装着するための装着部分をハブ2側に設ける必要があり、そのため軸長が伸びてしまうという体格上の不都合もある。
第6実施形態は、上記した不都合の解消を図るために、シール手段4としてキャップ40を用いたものである。第6実施形態では、回転軸5、ハブ2及びプーリ1は基本的に第5実施形態と同様の構造をしている。即ち、回転軸5は、雄螺子部5dが形成される先端部5aの先に工具形状部5kが設けられている。一方、インナーハブ211に嵌合結合しているリミッタ部22は、大外径部22aと小外径部22bとよりなる円筒形状をしており、小外径部22bの内周面には雌螺子部22eが形成されていて、回転軸5の雄螺子部5dと螺子嵌合するようになっている。大外径部22aの円形の内周面は、小外径部22bの内周面よりやや大きな径で形成されており、両内周面の移行部分には切り欠き部22fが形成され、圧縮機の焼き付き等により過大な軸力を受けたときに容易に破断し、動力の伝達を遮断するようになっている。
回転軸5とリミッタ部22の螺子嵌合部には、摩擦係数安定化のために表面処理又は油脂が塗布されており、外部から水分やゴミ等が侵入するのを防ぐために、リミッタ部22の大外径部22a内周面に、回転軸5先端の工具形状部5kを覆うようにシール手段4としてキャップ40が嵌着される。キャップ40は、一方が開放された有底円筒形状をしており、キャップ40の外周部40aと大外径部22aの内周面との間でシール構造を形成している。この場合、リミッタ部22の材料は、金属系の材料、樹脂系の材料、セラミック等を問わず使用可能であり、キャップ40の材料としては、単一の素材で使用する場合は、シリコンゴムやアクリル、フッ素ゴム、NBR等のゴム材料、樹脂材料が好適である。
図17〜図21は、第6実施形態におけるシール手段4としてのキャップ40の各実施例の形状を示す正面図と断面図又は側面図である。
図17(a)は、実施例Aのキャップ40の正面図と断面図である。実施例Aのキャップ40は、一端が開放され、他端が閉鎖された有底円筒形状をしている。
図17(b)は、実施例Bのキャップ40の正面図と断面図である。実施例Bのキャップ40は、有底円筒形状のキャップ40の蓋部40bの略中心に1個の内圧の逃がし孔40cが形成されている。この逃がし孔40cは、複数個形成してもよい。逃がし孔40cの1個当りの面積は、0.02mm2以上であることが好ましい。したがって、圧縮機の運転により回転軸5の温度が上昇し、螺子嵌合部に塗布された油脂や、螺子嵌合部周辺の空気が膨張し、内圧が上昇しても、この孔40cから内圧を逃がすことができる。
図18(a)は、実施例Cのキャップ40の正面図と側面図である。実施例Cのキャップ40では、有底円筒形状のキャップ40の外周部40aに螺旋状の溝40dが形成されている。この溝40dの面積は、0.02mm2以上とすることが好ましい。この溝40dも、逃がし孔40cと同様の機能を有している。
図18(b)は、実施例Dのキャップ40の正面図と側面図である。実施例Dのキャップ40では、螺旋状の溝40dに代えてその外周部40aに、周方向に間隔をあけ、軸方向に伸びる複数の直線状の溝40dが形成されている。1個当りの溝40dの面積は、0.02mm2以上とすることが好ましい。
図18(c)は、実施例Eのキャップ40の正面図と側面図である。実施例Eのキャップ40では、螺旋状及び直線状の溝40dに代えて、有底円筒形状のキャップ40の外周部40aに、軸方向に間隔をあけて複数のリング状の溝40dを形成したものである。
図19では、キャップ40の外周部40aに溝40dに代えて突起部40eを形成したものである。即ち、図19(a)は、実施例Fのキャップ40の正面図と側面図である。実施例Fのキャップ40は、有底円筒形状のキャップ40の外周部40aに、周方向に間隔をあけて、軸方向に伸びている複数の直線状の突起部40eを形成している。図では突起部40eの数は6個であるが、この数に限定されない。この突起部40eも、逃がし孔40c及び溝40dと同様に内圧を逃がす効果を有している。
図19(b)は、実施例Gのキャップ40の正面図と断面図である。実施例Gのキャップ40では、その外周部40aに軸方向に間隔をあけて複数のリング状の突起部40eを形成している。
図20は、キャップ40を複数の材料(複合材)で形成した例である。即ち、図20(a)は、実施例Hのキャップ40の正面図と断面図である。実施例Hのキャップ40は、その外周部40aを鉄系、アルミ系の金属部材で形成し、リミッタ部22側との嵌合を強固にするようにしている。蓋部40bの材料は、金属系の部材でも、弾性部材でもよい。蓋部40bの略中央には、内圧の逃がし孔40cが設けられている。
図20(b)は、実施例Iのキャップ40の正面図と断面図である。実施例Iのキャップ40は、その外周部40aを鉄系、アルミ系の金属部材で形成すると共に、その外周部40aを覆うように弾性部材よりなる被覆層40fを設けたものである。これによって、リミッタ部22側との嵌合が強固になると共に、そのシール性も向上させている。蓋部40bの略中央に内圧の逃がし孔40cが設けられている。蓋部40bの材料は、金属系の部材或いは弾性部材のどちらでもよい。
図20(c)は、実施例Jのキャップ40の正面図及び断面図である。実施例Jのキャップ40では、外周部40aと蓋部40bとを金属系の部材で有底円筒形状に一体に形成すると共に、外周部40aの外側を覆うように弾性部材よりなる被覆層405を設けている。この被覆層40fには、更に軸方向に間隔をあけて複数のリング状の突起部40eを形成している。
図21は、実施例Kのキャップ40の正面図及び断面図である。実施例Kのキャップ40では、有底円筒形状に形成したキャップ40の外周部40aと共に内周部40gでもシール効果をもたせるために、キャップ40の内周部40gを、圧縮機の回転軸5の先端形状と略同等となる形状に形成している。即ち、回転軸5の工具形状部5k及び雄螺子部5dの一部に適合する形状に、キャップ40の内周部40gが形成されている。また、キャップ40の蓋部40bの略中央には、内圧の逃がし孔40cが形成されている。キャップ40の内周部40gの形状は、円形状、4角、6角、8角、10角、12角等、工具形状部5kの形状に合わせて適宜の形状とすることができる。
このように第6実施形態では、シール手段としてキャップ40を採用することにより、螺子嵌合部の防錆と回転軸先端との防錆を、圧縮機の体格を必要以上に大きくすることなく成すことができる。
以上説明したように、本発明では、ハブと回転軸との螺子嵌合部位の前面又は前面及び後面にシール手段を設けたことにより、螺子部への外部からの水分の侵入及び異物等の進入を防止できると共に、初期に螺子部に塗布した油脂の流出が防止でき、螺子部の摩擦係数の変化を抑制でき、安定したリミッタ特性を得ることが可能となる。
本発明の第1実施形態の動力伝達装置の全体構造の断面図である。 第1実施形態の動力伝達装置の要部断面図である。 本発明の第2実施形態の動力伝達装置の要部断面図である。 本発明の第3実施形態の動力伝達装置の要部断面図である。 本発明の第4実施形態の動力伝達装置の要部断面図である。 図5の部分拡大断面図である。 本発明の第5実施形態の動力伝達装置の正面図である。 第5実施形態の動力伝達装置の上半分断面図である。 第5実施形態における実施例1のパッキンの平面図である。 第5実施形態における、(a)実施例2、(b)実施例3及び(c)実施例4、の各パッキンの平面図及び断面図である。 第5実施形態における、(a)実施例5、(b)実施例6及び(c)実施例7、の各パッキンの平面図及び断面図である。 第5実施形態における、(a)実施例8、(b)実施例9及び(c)実施例10、の各パッキンの平面図及び断面図である。 第5実施形態における、(a)実施例11及び(b)実施例12、の各パッキンの平面図及び断面図である。 第5実施形態における、(a)実施例13、(b)実施例14、(c)実施例15及び(d)実施例16、のパッキンと工具形状部との各々の関係を示す図である。 第5実施形態における、(a)実施例17、(b)実施例18、(c)実施例19及び(d)実施例20、のパッキンと工具形状部との各々の関係を示す図である。 本発明の第6実施形態の動力伝達装置の要部断面図である。 第6実施形態におけるシール手段として、(a)実施例A及び(b)実施例Bの各キャップの正面図及び断面図である。 第6実施形態における、(a)実施例C、(b)実施例D及び(c)実施例Eの各キャップの正面図及び側面図である。 第6実施形態における、(a)実施例F及び(b)実施例Gの各キャップの正面図及び側面図又は断面図である。 第6実施形態における、(a)実施例H、(b)実施例I及び(c)実施例Jの各キャップの正面図及び断面図である。 第6実施形態における実施例Kのキャップの正面図及び断面図である。 従来の動力伝達装置の断面図である。
符号の説明
1 プーリ
1e プーリ側係合部
2 ハブ
2a ボス部
2b プレート部
2c 外輪部
2d 雌螺子部
2e 開口部
2f 溝
2g 座面
21 ハブ部
211 インナーハブ
212 トルク伝達用弾性部材
212a ハブ側係合部
213 アウターハブ
21a ボス部
21c 大内径部
21d 小内径部
21e 段差面
21f 雌螺子部
22 リミッタ部
22a 大外径部
22b 小外径部
22c 座面
22d 雄螺子部
22e 雌螺子部
22f 切り欠き部
3 軸受装置
4 シール手段
4a 平パッキン(シール手段)
4b,4d Oリング(シール手段)
4c パッキン(シール手段)
4e パッキン(シール手段)
4f 切り欠き
4g 貫通孔
4h ラビリンス
40 キャップ(シール手段)
40a 外周部
40b 蓋部
40c 逃がし孔
40d 溝
40e 突起
40f 被覆層
40g 内周部
5 回転軸
5a 先端部
5b トルクリミッタ部
5c 軸部
5d 雄螺子部
5k 工具形状部
6 ワッシャ
9 軸封装置
10 ケーシング
10a 円筒部
11 弾性部材
G 間隙

Claims (5)

  1. ケーシングに回転可能に装着されるプーリと、
    ケーシングから外部に突出する回転軸の先端部に設けられ、前記回転軸と一体に回転するハブと、
    前記プーリと前記ハブとの間に介在し、両者によって保持されたトルク伝達用の弾性部材と、
    前記プーリと前記回転軸との間の過大のトルクの伝達を遮断するトルクリミッタと、
    を備えている動力伝達装置において、
    前記ハブは前記トルクリミッタを含んでいて、前記トルクリミッタは、円形の内周面が形成されている大外径部と小外径部とよりなる円筒形状をしており、また
    前記回転軸の先端は、軸方向から見たときに複数の平面部を有する形状をしていて、前記回転軸の先端と前記トルクリミッタの前記大外径部の円形の内周面との間には空間が設けられており、かつ
    前記ハブの内周面に形成された雌螺子部と前記回転軸の先端部外周面に形成された雄螺子部との螺子嵌合によって、両者は結合されていると共に、前記螺合嵌合部位の前方に隣接して、前記ハブと前記回転軸との間を密封するシール手段が設けられていて、
    前記シール手段として、前記回転軸の先端を包囲し、前記ハブとの間でシールを行うキャップを使用していると共に、
    前記キャップは、一方が開放された有底円筒形状をしていて、前記キャップの円筒部と前記回転軸の先端との間には隙間が形成されており、前記キャップの外周部と前記トルクリミッタの前記大外径部の内周面との間でシール構造を形成していることを特徴とする動力伝達装置。
  2. 前記キャップに1個又は複数個の内圧の逃がし孔を設けることを特徴とする請求項に記載の動力伝達装置。
  3. 前記キャップの外周面にリング状溝又は螺旋状溝或いは軸方向に延在し、周方向に間隔をあけて設けられた複数の直線状溝を設けることを特徴とする請求項又はに記載の動力伝達装置。
  4. 前記キャップの外周面にリング状突起又は軸方向に延在し、周方向に間隔をあけて設けられた複数の直線状突起を設けることを特徴とする請求項又はに記載の動力伝達装置。
  5. 前記キャップが、ゴム、樹脂等の材料又は鉄系、アルミ系の金属材料或いは両者の複合材料から形成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の動力伝達装置。
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