JP4561363B2 - テトラフルオロエチレン共重合体 - Google Patents

テトラフルオロエチレン共重合体 Download PDF

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Description

本発明は、ペースト押し出し成形や圧縮成形に好適に使用できるテトラフルオロエチレン共重合体(以下、TFE共重合体という)に関する。
ポリテトラフルオロエチレン(以下、PTFEという)のファインパウダーは、水性媒体中で乳化剤を使用して重合する、いわゆる乳化重合法によって得られる重合体微粒子を凝集させて製造される。テトラフルオロエチレン(以下、TFEという)と、それと共重合可能なコモノマーの比較的少量とを共重合してPTFEを変性することは技術的に公知である。
また、ファインパウダーに適当な助剤を添加してペースト押し出し加工する際の加工性を改良するため、PTFEの変性は有効であることが知られている。
従来、変性PTFEの重合方法としては、所定量のTFEの70%が消費される前に変性剤を重合反応系に添加する方法が知られている。上記変性剤としては、ヘキサフルオロプロピレン(以下HFPという)を代表とするパーフルオロアルキルトリフルオロエチレンやメタノールを代表する連鎖移動剤などが知られている(特公昭37−4643号公報)。
また、従来、変性PTFEの重合方法として、パーフルオロアルキルトリフルオロエチレンまたはパーフルオロアルキルオキシトリフルオロエチレンをコモノマーとした系で、過硫酸塩とジコハク酸過酸化物からなる二種開始剤の使用が提案されている(特公昭44−14937号公報)。また、クロロトリフルオロエチレン(以下、CTFEという)コモノマーを用いてコアシェル構造を作る事が提案されている(特公昭56−26242号公報)。
さらに、ヘキサフルオロプロピレン(以下、HFPという。)やω-ヒドロパーフルオロオレフィンやフッ化ビニリデンを全量の70%が重合した後で添加する事が提案されている(特公昭56−26243号公報)。また、HFPやω-ヒドロパーフルオロオレフィンをコモノマーとしてコアシェル構造を作る事が提案されている(特公昭57−18529号公報)。
これらの方法により得られる変性PTFEの粉体は押し出し成形性に優れているが、耐熱性が低いことが知られている。そこで、耐熱性の改善を目指して、コアに直鎖フルオロアルキル或いは鎖状フルオロアルキルビニルエーテル、シェルにCTFEを用いたコアシェル構造が提案されている(特公平4−3765号公報)。しかし、熱的に不安定なCTFEを有するので信頼のおける耐熱性には不十分である。
また、別の変性PTFEの重合方法として、Rfa−CH=CH(Rfaはパーフルオロアルキル基)をコモノマーとしてPTFEを変性する方法が提案されている(特公平3−66926号公報及び特公平8−26102号公報)。この方法では初期に変性度が大きくなるように、コモノマーを重合途中まで連続添加する方法が記載されている。
しかし、このコモノマーの場合も、その構造はパーフルオロの構造体ではなく水素を含んでいるので、信頼のおける耐熱性には不十分である。
特に近年、自動車排気ガスの環境対策から部材の耐熱性の要求が高まって来ている中で更に耐熱性の向上が求められている。
また、耐熱性向上の変性PTFEの重合方法として、コアにパーフルオロブチルエチレンのコモノマー、シェル(収量の75%以上)にHFPのコモノマーを用いたコアシェル構造の製法による耐熱性の改善が提案されている(特開平9−87334号公報)。また、コアに直鎖フルオロアルキル或いは鎖状フルオロアルキルビニルエーテルのコモノマー、シェル(収量の80%以上)に連鎖移動剤を仕込むコアシェル構造の製法による耐熱性の改善が提案されている(国際公開第00/02935号パンフレット)。
以上のように、重合開始剤を過硫酸塩とジコハク酸過酸化物の二種混合系とする事や、従来から知られている各種コモノマーの組み合わせによるコアシェル構造により優れたペースト押し出し成形性と耐熱性を併せ持つTFE共重合体の検討が行われて来た。しかし、一般的にパーフルオロモノマーは反応性が低く生産性に難点が有るために、更なる成形性の改良を意図した場合には、新規な構造を有するコモノマーが求められていた。
本発明は、良好なTFEとの共重合反応性を有するモノマーより作られるTFE共重合体により、優れたペースト押し出し加工性と耐熱性を有するTFE共重合体の提供を目的とする。
本発明は、テトラフルオロエチレンに基づく単位と、CF=CFORf1f2(ここで、Rf1ジフルオロメチレン基、パーフルオロジメチレン基又はパーフルオロトリメチレン基を、Rf2はエーテル性酸素原子を含んでもよい4員環又は5員環のパーフルオロシクロアルキル基を、表す。)で表されるモノマーに基づく単位とからなり、CF=CFORf1f2で表されるモノマーに基づく単位の含有量が0.005〜0.5質量%であることを特徴とするテトラフルオロエチレン共重合体を提供する。
また、本発明は、前記CF=CFORf1f2で表されるモノマーが、下記式(1)で表されるモノマー、式(2)で表されるモノマー及び式(3)で表されるモノマーからなる群から選ばれる少なくとも1種であるテトラフルオロエチレン共重合体を提供する。
Figure 0004561363
また、本発明は、TFEに基づく単位と、下記式(1)で表されるパーフルオロテトラヒドロフルフリルビニルエーテルモノマーに基づく単位とからなり、式(1)で表されるモノマーに基づく単位の含有量が0.005〜0.5質量%であることを特徴とするTFE共重合体を提供する。
Figure 0004561363
また、本発明は、上記TFE共重合体が、一次粒子の平均粒径が0.1〜0.5μmであり、標準比重が2.14〜2.25であり、ペースト押し出し圧力が24.5〜73.5MPaで溶融成形されないペースト押し出し成形性に優れたTFE共重合体を提供する。
また、本発明は、TFEと、前記CF=CFORf1f2で表されるモノマーとを、該モノマーの重合量を0.005〜0.5質量%の範囲になるようにして、乳化重合し、原料モノマーの70%以上が反応した時点で、反応系に連鎖移動剤をコアおよびシェル中の全TFEに基づく単位に対して0.002〜0.3質量%添加することを特徴とするTFE共重合体の製造方法を提供する。
また、本発明は、TFEと、前記CF=CFORf1f2で表されるモノマーとを、該モノマーの重合量を0.005〜0.5質量%の範囲になるように乳化重合し、原料モノマーの70%以上が反応した時点で、反応系にヘキサフルオロプロピレンをコアおよびシェル中の全TFEに基づく単位に対して0.002〜0.3質量%添加することを特徴とするTFE共重合体の製造方法を提供する。
また、本発明は、上記TFE共重合体からなるファインパウダー、該ファインパウダーをペースト押し出し成形してなるペースト押し出し成形物、を提供する。
本発明のTFE共重合体は、優れたペースト押し出し成形性と耐熱性を併せ持つなど優れた特性を有する。また、本発明のTFE共重合体の成形物は、透明性も優れている。
本発明のTFE共重合体は、CF=CFORf1f2(ここで、Rf1ジフルオロメチレン基、パーフルオロジメチレン基又はパーフルオロトリメチレン基を、Rf2はエーテル性酸素原子を含んでもよい4員環又は5員環のパーフルオロシクロアルキル基を、表す。)で表されるモノマーに基づく単位を含有する。
本発明において、CF=CFORf1f2におけるRf1は、ジフルオロメチレン基、パーフルオロジメチレン基、又はパーフルオロトリメチレン基である。Rf1が存在するとCF=CFORf1f2は、TFEとの共重合性が良好である。
f2エーテル性酸素原子を含んでもよい4員環又は5員環のパーフルオロシクロアルキル基である
前記環としては、エーテル性酸素原子を1又は2個有する環が好ましく、オキソラン環又は1,3ジオキソラン環がより好ましい。環の炭素原子にはポリフルオロアルキル基やポリフルオロアルコキシ基等の置換基が結合していてもよい。該置換基としては、炭素原子数4以下のパーフルオロアルキル基と炭素原子数4以下のパーフルオロアルコキシ基が好ましく、トリフルオロメチル基がより好ましい。Rf2は、環に酸素原子を有するパーフルオロシクロアルキル基がより好ましい。Rf2の具体例としては、つぎの構造が挙げられる。
Figure 0004561363

CF=CFORf1f2で表されるモノマーは、TFEと十分な反応性があり、得られるTFE共重合体に柔軟性を付与し、押し出し成形性を向上させることができる。CF=CFORf1f2で表されるモノマーは、式(1)で表されるモノマー、式(2)で表されるモノマー及び式(3)で表されるモノマーからなる群から選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。
Figure 0004561363
また、式(1)で表されるモノマーは、パーフルオロテトラヒドロフルフリルビニルエーテルであることがより好ましい。以下、式(1)で表される化合物をPTFVEともいう。
Figure 0004561363
式(1)で表されるモノマーは、種々の方法で製造することが出来る。例えば、テトラヒドロフルフリルアルコール又は必要に応じてパーフルオロカルボン酸ハライドでエステル化したものをフッ素化し、次いでその生成物またはパーフルオロエステルを液相熱分解した生成物にヘキサフルオロプロペンオキシド(HFPO)を付加し、さらに気相熱分解することにより合成できる。また、式(2)及び式(3)で表されるモノマーも出発原料を、テトラヒドロフルフリルアルコールから2,2−ジメチル−4−メチロール−1,3−ジオキソラン又は2,4−ジメチル−2−メチロール−1,3−ジオキソランに変更することにより同様の反応により合成できる。
本発明のTFE共重合体におけるCF=CFORf1f2で表されるモノマーに基づく単位の含有量は、0.005〜0.5質量%であるが、0.01〜0.3質量%が好ましく、0.02〜0.2質量%が特に好ましい。該含有量が0.5質量%超では重合反応速度が下がり、生産性の観点から好ましくなく、また、ペースト押し出し圧力も高くなり、押し出し成形性は下がる傾向にあり、さらに、圧縮成形性も下がる傾向にある。また、上記含有量が0.005質量%未満では、ペースト押し出し圧力の上昇と押し出し物の外観の悪化、さらに圧縮成形物の外観の悪化など実質的に変性の効果が得られにくい。
本発明のTFE共重合体においては、TFE及びCF=CFORf1f2で表されるモノマー以外に1種または2種以上の他のモノマーを併用することもできる。この場合に併用される他のモノマーはTFEと共重合する重合性化合物であればその構造は特に限定されないが、得られるTFE共重合体の耐熱性の観点からは、フッ素原子を含んだ構造、例えば重合性パーフルオロ化合物が特に好ましい。他のモノマーに基づく単位の含有量は、CF=CFORf1f2で表されるモノマーに基づく単位と他のモノマーに基づく単位の合計含有量が0.005〜0.5質量%になるように調節することが好ましく、0.02〜0.2質量%になるように調節することが特に好ましい。
本発明のTFE共重合体の重合反応の後期に、例えば原料のモノマーの70%以上が反応した時点で連鎖移動剤を添加することが好ましい。特に、連鎖移動剤は、原料のモノマーの75〜95%が反応した時点で反応系に連鎖移動剤を添加することがより好ましい。連鎖移動剤の添加時期が早すぎたり添加量が多いと、TFE共重合体の分子量が低い部分が多くなり、押し出し圧力が下がり過ぎることによりTFE共重合体の押し出し物にミクロボイドが発生して白化し、また成形体自体の機械的性質の低下を招くことがある。使用できる連鎖移動剤としては、メタノールを始めとした水溶性有機化合物、水素、メタン、エタン、プロパンや各種ハロゲン化炭化水素などが挙げられる。また、上記重合反応の後期において連鎖移動剤に代えてヘキサフルオロプロピレン(以下、HFPという。)を用いることも好ましい。連鎖移動剤又はヘキサフルオロプロピレンの添加量は、0.005〜0.3質量%が好ましく、0.01〜0.2質量%が特に好ましい。
本発明のTFE共重合体の製造方法としては、TFEと、前記CF=CFORf1f2で表されるモノマーとを、該モノマーの重合量を0.005〜0.5質量%の範囲になるようにして、乳化重合し、原料モノマーの70%以上が反応した時点で、反応系に連鎖移動剤をコアおよびシェル中の全TFEに基づく単位に対して0.002〜0.3質量%添加することが好ましい。また、TFEと、前記CF=CFORf1f2で表されるモノマーとを、該モノマーの重合量を0.005〜0.5質量%の範囲になるように乳化重合し、原料モノマーの70%以上が反応した時点で、反応系にHFPをコアおよびシェル中の全TFEに基づく単位に対して0.002〜0.3質量%添加することが好ましい。
乳化重合法は、TFEの重合反応時に、水性媒体、乳化剤、安定化助剤及び重合開始剤等を用いる方法である。また、その重合条件としては、重合温度は10〜95℃が好ましく、重合圧力は0.5〜4.0MPaが好ましく、重合時間は100〜520分が好ましい。
乳化剤としては、パーフルオロオクタン酸、パーフルオロノナン酸、パーフルオロ−2,5−ジメチル−3,6−ジオキサノナン酸、パーフルオロオクタンスルホン酸等の含フッ素有機酸、それらのアンモニウム塩又はアルカリ金属塩(リチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩)等が好ましい。乳化剤は、単独で又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。安定化助剤としては、パラフィンワックス、フッ素系オイル、フッ素系溶剤、シリコーンオイル等が好ましい。安定化助剤は、単独で又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。
重合開始剤としては、水溶性ラジカル開始剤や水溶性酸化還元系触媒等が好ましく採用される。水溶性ラジカル開始剤としては、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム等の過硫酸塩、ジコハク酸パーオキシド、ビスグルタル酸パーオキシド、tert−ブチルヒドロパーオキシド等の水溶性有機過酸化物が好ましい。重合開始剤は、単独で又は2種以上を組み合わせて用いてもよいが過硫酸塩とジコハク酸過酸化物の混合系が好ましい。
乳化重合法により得られるTFE共重合体の分散液中のTFE共重合体濃度は10〜45質量%が好ましい。TFE共重合体濃度があまりに低いと、TFE共重合体を凝析させることが困難であり、あまりに高いと、凝析されなかったTFE共重合体が残り、凝析液が白濁する。
TFE共重合体濃度は、15〜45質量%がより好ましく、20〜43質量%がさらに好ましい。
乳化重合液からの粉体の取得は公知の方法により行いうる。すなわち、TFE共重合体分散液の濃度を好ましくは10〜20質量%になるように水で希釈した後、激しく撹拌して凝集させる。場合によってはpHを調節してもよく、電解質や水溶性の有機溶剤などの凝集助剤を加えて行ってもよい。その後、適度な撹拌を行うことによって、凝集した重合体微粒子を水から分離し、造粒および整粒され、次いで乾燥される。
乾燥は、通常凝集で得られた湿潤粉末をあまり流動させない状態、好ましくは静置して、真空、高周波、熱風などで行う。
TFE共重合体のファインパウダーは小さな剪断力でも簡単にフィブリル化して、元の重合終了後の結晶構造の状態を失う性質を有している。特にペースト押し出しにおいて、押し出し圧力の増加を防止するため、特に高い温度での粉体同士の接触ないし摩擦は好ましくない。乾燥は、10〜250℃、特には100〜200℃で行うことが好ましい。
TFE共重合体のファインパウダーは、一次粒子の平均粒径が0.1〜0.5μmの範囲が好ましく、0.14〜0.38μmの範囲が特に好ましく、標準比重が2.14〜2.25の範囲が好ましく、2.16〜2.23の範囲が特に好ましい。標準比重がこの範囲に有ると、成形圧力が低く、成形物が寸法安定性および表面平滑性に優れる。また、TFE共重合体のファインパウダーは、ペースト押し出し圧力が24.5〜73.5MPaで溶融成形されないものが好ましく、34.5〜55.5MPaで溶融成形されないものが特に好ましい。さらに、TFE共重合体のファインパウダーは、嵩密度が0.35〜0.58g/mlであることが好ましい。
本発明のTFE共重合体のファインパウダーは、TFEと、前記CF=CFORf1f2で表されるモノマーとを、該モノマーの重合量を0.005〜0.5質量%の範囲になるようにして、乳化重合し、原料モノマーの70%以上が反応した時点で、反応系に連鎖移動剤をコアおよびシェル中の全TFEに基づく単位に対して0.002〜0.3質量%添加して製造されたファインパウダーであることが好ましい。また、TFEと、前記CF=CFORf1f2で表されるモノマーとを、該モノマーの重合量を0.005〜0.5質量%の範囲になるように乳化重合し、原料モノマーの70%以上が反応した時点で、反応系にHFPをコアおよびシェル中の全TFEに基づく単位に対して0.002〜0.3質量%添加して製造されたファインパウダーであることが好ましい。
本発明のTFE共重合体のファインパウダーは、ペースト押し出し成形に適用できる。ペースト押し出し成形とは、TFE共重合体のファインパウダーを潤滑剤と混合して、TFE共重合体のファインパウダーに流動性を持たせてフィルム、チューブ等の成形物を成形するものである。潤滑剤の混合割合は、TFE共重合体のファインパウダーに流動性を持たせるように、適宜選定すればよく、通常TFE共重合体のファインパウダーと潤滑剤の合計量の10〜30質量%が好ましく、15〜20質量%が特に好ましい。潤滑剤としては、ナフサ、乾点が100℃以上の石油系炭化水素が好ましく用いられる。
また、着色するため、顔料などの添加剤を強度および導電性等を付与するため各種充填剤を添加することもできる。
ペースト押し出し圧力は、24.5〜73.5MPaが好ましく、34.5〜55.5MPaが特に好ましい。
以下に、実施例を挙げて、本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されない。TFE共重合体及び造粒物の特性の測定方法は下記の(A)〜(H)のとおりである。
(A)TFE共重合体の平均一次粒子径(単位:μm):レーザー散乱法粒子径分布分析計(堀場製作所製、商品名「LA−920」)を用いて測定した。
(B)凝集粉体の平均粒子径(単位:μm):JIS
K6891に準拠して測定した。上から順に20メッシュ、30メッシュ、40メッシュ、45メッシュ及び60メッシュの標準ふるいを重ね、20メッシュのふるい上に粉末を乗せてふるい、各ふるい上に残る粉末の質量を求めた。この質量に基づいて対数確率紙で算出した50%粒子径を平均粒子径とした。
(C)見掛け密度(単位:g/ml):JIS
K6891に準拠して測定した。内容積100mLのステンレス鋼製のはかり瓶に、上部に設置された漏斗より試料を落として、はかり瓶から盛り上がった試料を平板で擦り落とした後、はかり瓶内に残った試料の重さをはかり瓶の内容積で割った値を見掛け密度とした。
(D)標準比重(以下、SSGともいう):ASTM D1457−91a、D4895−91aに準拠して測定した。12.0gの樹脂を計量して内径28.6mmの円筒金型で34.5MPaで2分間保持する。これを290℃のオーブンへ入れて120℃/hrで昇温する。380℃で30分間保持した後、60℃/hrで降温して294℃で24分間保持する。23℃のデシケーター中で12時間保持した後、23℃での成形物と水との比重値を測定し此を標準比重とする。SSGの値が小さいほど、分子量が大きい事を示す。
(E)熱不安定指数 TII:ASTM D1457−91a、D4895−91aに準拠して測定した。拡張比重(以下、ESGという。)のサンプル調整は380℃での保持時間を360分間とする以外はSSGと同様に行った。
TII=(ESG−SSG)×1000で算出する。
TIIの値が小さいほど、380℃での保持時間が長くなった場合、分子量が変化しないことを示す。すなわち、耐熱性に優れることを示す。
(F)コモノマーに基づく単位の含有量:原料TFE共重合体のパウダーをプレス成形することで、薄膜ディスクを作製して測定した赤外線吸光度から求めた。
式(1)で表されるモノマーに基づく単位の含有量は1002cm−1と2367cm−1の比の値に対して2.99倍した数値とした。式(2)で表されるモノマーに基づく単位の含有量は、978cm−1/2370cm−1の比、の値に対して6.6倍した数値とした。式(3)で表されるモノマーに基づく単位の含有量は、984cm−1/2370cm−1の比、の値に対して6.3倍した数値とした。
CTFEに基づく単位の含有量は、特公平4−3765号公報記載の方法に準じて、957cm−1における吸光度/2360cm−1における吸光度の比の値に0.58を乗じて求めた。パーフルオロプロピルビニルエーテル(以下、PPVE)に基づく単位の含有量は、国際公開00/02935号パンフレット記載の方法に準じて、995cm−1における吸光度/935cm−1における吸光度の比、の値に0.14を乗じて求めた。
(G)ペースト押出圧力:ポリマー粉末226.8gと炭化水素潤滑剤Isopar(商標)H(Exxon社製)43.2gをガラス瓶中で混合し、室温(25℃)で8時間以上熟成する。次に内径39.4mmのシリンダーに上記混合物を充填し、55kgの荷重をシリンダーに挿入したピストンに加え2分間保持する。このシリンダーから上記混合物を取出し、シリンダー(内径40.3mm)付の押出ダイ(ダイ角20°でオリフィスの直径は0.27mm。)に入れてラムスピード20mm/分、ダイ温度40℃で上記混合物を押出し、ひも状物(ビード)を得た。なお、ここでRRとは、押出し機のシリンダー断面積(Ac)/ダイの断面積(Ad)の比で、すなわち、リダクション比(RR)はRR=Ac/Adで定義される。この例ではRRは1000であった。押出後半において圧力が平衡状態になる部分における押出力をシリンダー断面積で徐した値として、ペースト押出圧力(MPa)を求めた。
(H)透明性および表面平滑性(成形性):透明性および表面平滑性(成形性)を下記の手順で製造した電線被覆材で判定した。PTFEファインパウダー700gに18質量%の割合でIsopar(商標)Hを加え、100rpmで30分間回転させることにより混合した。ブレンドした樹脂を室温で8時間以上熟成させた。そして予備成形を行って、ワイヤー[ニッケルメッキされている0.202mmのストランド19本から成っていて外径が1.01mmのAWG20]を押出し加工機を用いてRR=1200の条件下に連続的に被覆し、それを250℃の滑剤除去用オーブンに通した後、425℃オーブンで焼成し、室温に急冷した。透明性は得られた電線被覆材外観の目視によって観察し判定を行った。判定は〇×で表し、〇が被覆樹脂が透明でワイヤーの原色が見える外観であり、×は○と比べて被覆樹脂は乳白色でワイヤーの原色に白味が加わり原色が見られない外観である。また、表面平滑性は得られた電線被覆材外観の目視によって観察し判定を行った。判定は〇×で表し、〇が平滑な外観で、×が平滑でない外観である。
(参考例1:式(1)のパーフルオロテトラヒドロフルフリルビニルエーテルの合成)
(エステル化反応)
2−テトラヒドロフルフリルアルコールを20gとトリエチルアミンを21.8gとをフラスコに入れ、氷浴下撹拌し、FCOCF(CF)OCFCFCFの71.5gを内温を10℃以下に保ちながら1時間かけて滴下した。滴下終了後、室温で2時間撹拌し、水50mLを内温15℃以下で加え、得られた粗液を分液し、水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、ろ過し、減圧蒸留を行い、式(II)のエステル化合物66.3gを得た。
Figure 0004561363
(フッ素反応)
500mLのニッケル製オートクレーブに、トリクロロトリフルオロエタン(R−113)を313g加えて撹拌し、25℃に保った。窒素ガスを1時間吹き込んだ後、窒素ガスで20%に希釈したフッ素ガスを、流速8.08L/hで1時間吹き込んだ。次に、フッ素ガスを同じ流速で吹き込みながら、エステル化で得た化合物(II)5.01gをR−113の100gに溶解した溶液を4.7時間かけて注入した。さらに、フッ素ガスを同じ流速で吹き込みながら、ベンゼン濃度が0.01g/mLのR−113溶液を25℃から40℃にまで昇温しながら9mL注入し、0.4時間撹拌を続けた。次に、圧力を常圧にし、反応器内温度を40℃に保ちながら、上記のベンゼン溶液を6mL注入し、0.4時間撹拌を続け、さらに、同様の操作を3回繰り返した。ベンゼンの注入総量は0.33g、R−113の注入総量は33mLであった。
Figure 0004561363
(パーフルオロエステル熱分解反応)
フッ素化で得た化合物(III)2.1gを0.02gのNaF粉末と共にフラスコに仕込み、撹拌を行いながら140℃で加熱した。フラスコ上部には−10℃に温度調節した還流器を設置した。冷却後2.0gの液状サンプルを回収し、これを精密蒸留して化合物(IV)0.8gを得た。
Figure 0004561363
(パーフルオロテトラヒドロフルフリルビニルエーテル合成反応)
オートクレーブ中に脱水乾燥したCsF16.5gを仕込んだ後に、反応器内を脱気し、化合物(IV)662g(2.7mol)とテトラグライム139gを仕込んだ後に、反応器を−20℃に冷却し、ヘキサフルオロプロピレンオキシド(HFPO)を反応器内圧が微減圧を保つように連続的に450g(2.7mol)供給し、反応を行った。反応終了後に分液ロートにより1010gを回収し、テトラグライムで洗浄した後、KOH330gを溶解した水溶液に滴下し、中和後水を留去した。得られた白色個体を減圧乾燥し、減圧状態を保ったまま液体窒素温度に冷却した金属製トラップを接続し、乾燥機内の温度を270℃まで昇温した。分解反応によって発生するガスを金属トラップ内に回収しながら、ガス発生が終了するまで反応を継続し、化合物(1)700gを得た。
Figure 0004561363
(参考例2:式(2)で表されるモノマーの合成)
2−テトラヒドロフルフリルアルコールに替えて、2,2−ジメチル−4−メチロール−1,3−ジオキソランを用いること以外、参考例1の反応手順と同様にして、式(2)で表されるモノマーを得た。
(参考例3:式(3)で表されるモノマーの合成)
2−テトラヒドロフルフリルアルコールに替えて、2,4−ジメチル−2−メチロール−1,3−ジオキソランを用いること以外、参考例1の反応手順と同様にして、式(3)で表されるモノマーを得た。
(実施例1)
邪魔板、撹拌機を備えた、100Lのステンレス鋼製オートクレーブに、パーフルオロオクタン酸アンモニウム6g、パラフィンワックス565g、脱イオン水60リットルを仕込んだ。オートクレーブを窒素置換した後減圧にして、式(1)で表されるモノマーを52g仕込んだ。さらにTFEで加圧し、撹拌しながら67℃に昇温した。次いでTFEを1.85MPaまで昇圧し、約70℃の温水に溶解したジコハク酸過酸化物5.0gと過硫酸アンモニウム0.28gを注入した。約4分ほどで内圧が1.83MPaまで降下した。
オートクレーブ内圧を1.85MPaに保つようにTFEを添加しながら重合を進行させた。TFEの添加量が3.0kgになったところで、84gのパーフルオロオクタン酸アンモニウムを注入した。TFEの添加量が24.3kgになったところでメタノール4gと過硫酸アンモニウム3.2gを常温で純水に溶解させて添加した。
TFEの添加量が32.5kgになったところで反応を終了させ、オートクレーブ中のTFEを大気放出した。重合時間は3時間11分であった。得られたTFE共重合体の乳化分散液を冷却し、上澄みのパラフィンワックスを除去した。乳化分散液の固形分濃度は34質量%であった。また平均一次粒径は0.21μmであった。
この乳化分散液を純水で濃度12質量%に希釈し30℃に調整して撹拌し、粉体を取得した。次いでこの粉体を120℃で乾燥した。得られたTFE共重合体の粉末は、平均粒径565μm、嵩密度0.47g/mlであった。また、標準比重は2.178で、TIIは−6であり良好な耐熱性を示した。
また、得られたTFE共重合体の赤外線吸収スペクトルには、TFE単独重合体には観察されない式(1)で表されるモノマーに基づく吸収が、887cm−1と1002cm−1に観測された。この吸収から計算された、TFE共重合体中の式(1)で表されるモノマーに基づく単位の含有量は0.10質量%であった。
(実施例2)
邪魔板、撹拌機を備えた、100Lのステンレス鋼製オートクレーブに、パーフルオロオクタン酸アンモニウム6g、パラフィンワックス565g、脱イオン水60リットルを仕込んだ。オートクレーブを窒素置換した後減圧にして、式(2)で表されるモノマーを62g仕込んだ。さらにTFEで加圧し、撹拌しながら67℃に昇温した。次いでTFEを1.67MPaまで昇圧し、約70℃の温水に溶解したジコハク酸過酸化物5.0gと過硫酸アンモニウム0.21gを注入した。約3分ほどで内圧が1.65MPaまで降下した。
オートクレーブ内圧を1.67MPaに保つようにTFEを添加しながら重合を進行させた。TFEの添加量が3.0kgになったところで、84gのパーフルオロオクタン酸アンモニウムを注入した。TFEの添加量が24.3kgになったところでメタノール4gと過硫酸アンモニウム3.2gを常温で純水に溶解させて添加した。
TFEの添加量が32.5kgになったところで反応を終了させ、オートクレーブ中のTFEを大気放出した。重合時間は2時間28分であった。得られたTFE共重合体の乳化分散液を冷却し、上澄みのパラフィンワックスを除去した。乳化分散液の固形分濃度は約33質量%であった。また平均一次粒径は0.20μmであった。
この乳化分散液を純水で濃度12質量%に希釈し30℃に調整して撹拌し、粉体を取得した。次いでこの粉体を120℃で乾燥した。得られたTFE共重合体の粉末は、平均粒径640μm、嵩密度0.47g/mlであった。また、標準比重は2.172で、TIIは−5であり良好な耐熱性を示した。
また、得られたTFE共重合体の赤外線吸収スペクトルには、TFE単独重合体には観察されない吸収が、978cm−1と1012cm−1に観測された。この吸収より求めた式(2)で表されるモノマーに基づく単位の含有量は0.04質量%であった。
(実施例3)
邪魔板、撹拌機を備えた、100Lのステンレス鋼製オートクレーブに、パーフルオロオクタン酸アンモニウム6g、パラフィンワックス565g、脱イオン水60リットルを仕込んだ。オートクレーブを窒素置換した後減圧にして、式(3)で表されるモノマーを54g仕込んだ。さらにTFEで加圧し、撹拌しながら67℃に昇温した。次いでTFEを1.67MPaまで昇圧し、約70℃の温水に溶解したジコハク酸過酸化物5.0gと過硫酸アンモニウム0.21gを注入した。約3分ほどで内圧が1.65MPaまで降下した。
オートクレーブ内圧を1.67MPaに保つようにTFEを添加しながら重合を進行させた。TFEの添加量が2.6kgになったところで、84gのパーフルオロオクタン酸アンモニウムを注入した。TFEの添加量が21.5kgになったところでメタノール4gと過硫酸アンモニウム3.2gを常温で純水に溶解させて添加した。
TFEの添加量が28kgになったところで反応を終了させ、オートクレーブ中のTFEを大気放出した。重合時間は2時間44分であった。得られたTFE共重合体の乳化分散液を冷却し、上澄みのパラフィンワックスを除去した。乳化分散液の固形分濃度は約30質量%であった。また平均一次粒径は0.27μmであった。
この乳化分散液を純水で濃度12質量%に希釈し30℃に調整して撹拌し、粉体を取得した。次いでこの粉体を120℃で乾燥した。得られたTFE共重合体の粉末は、平均粒径570μm、嵩密度0.51g/mlであった。また、標準比重は2.186で、TIIは−4であり良好な耐熱性を示した。
また、得られたTFE共重合体の赤外線吸収スペクトルには、TFE単独重合体には観察されない吸収が、984cm−1に観測された。この吸収より求めた式(3)で表されるモノマーに基づく単位の含有量は0.06質量%であった。
なお、実施例3において、透明性および表面平滑性の評価は、潤滑剤IsoparHを16質量%の割合で行った。
(比較例1)
実施例1のコモノマーをCTFEに代えて17.6g仕込んだこと以外は実施例1と同様に反応を行い、TFE共重合体を得た。
(比較例2)
実施例1のコモノマーをPPVEに代えて40.2g仕込んだこと以外は実施例1と同様に反応を行い、TFE共重合体を得た。
表1に実施例と比較例で得られたTFE共重合体の物性を示した。
Figure 0004561363
本発明のTFE共重合体は、優れたペースト押し出し成形性、耐熱性、透明性等の優れた特性を有することから、その用途としては、チューブ、電線被覆、シール材料、多孔膜、フィルター等が挙げられる。TFE共重合体のペースト押し出し成形物としては、チューブ状、シート状、フィルム状、繊維状、ブロック状等の種々の形状の成形物に適する。

Claims (10)

  1. テトラフルオロエチレンに基づく繰り返し単位と、CF=CFORf1f2(ここで、Rf1ジフルオロメチレン基、パーフルオロジメチレン基又はパーフルオロトリメチレン基を、Rf2はエーテル性酸素原子を含んでもよい4員環又は5員環のパーフルオロシクロアルキル基を、表す。)で表されるモノマーに基づく単位とからなり、CF=CFORf1f2で表されるモノマーに基づく単位の含有量が0.005〜0.5質量%であることを特徴とするテトラフルオロエチレン共重合体。
  2. 前記CF=CFORf1f2で表されるモノマーが、下記式(1)で表されるモノマー、式(2)で表されるモノマー及び式(3)で表されるモノマーからなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項1に記載のテトラフルオロエチレン共重合体。
    Figure 0004561363
  3. テトラフルオロエチレンに基づく単位と、下記式(1)で表されるパーフルオロテトラヒドロフルフリルビニルエーテルモノマーに基づく単位とからなり、式(1)で表されるモノマーに基づく単位の含有量が0.005〜0.5質量%であることを特徴とするテトラフルオロエチレン共重合体。
    Figure 0004561363
  4. テトラフルオロエチレン共重合体が、一次粒子の平均粒径が0.1〜0.5μmであり、標準比重が2.14〜2.25であり、ペースト押し出し圧力が24.5〜73.5MPaで溶融成形されないペースト押し出し成形性に優れたテトラフルオロエチレン共重合体である請求項1又は2に記載のテトラフルオロエチレン共重合体。
  5. 前記式(1)で表されるモノマーに基づく単位の含有量が、0.01〜0.3質量%である請求項1〜4のいずれかに記載のテトラフルオロエチレン共重合体。
  6. 前記式(1)で表されるモノマーに基づく単位の含有量が、0.02〜0.2質量%である請求項1〜4のいずれかに記載のテトラフルオロエチレン共重合体。
  7. テトラフルオロエチレンと、前記CF=CFORf1f2で表されるモノマーとを、該モノマーの重合量を0.005〜0.5質量%の範囲になるようにして、乳化重合し、原料モノマーの70%以上が反応した時点で、反応系に連鎖移動剤をコアおよびシェル中の全テトラフルオロエチレンに基づく単位に対して0.002〜0.3質量%添加することを特徴とする請求項1、2又は3に記載のテトラフルオロエチレン共重合体の製造方法。
  8. テトラフルオロエチレンと、前記CF=CFORf1f2で表されるモノマーとを、該モノマーの重合量を0.005〜0.5質量%の範囲になるように乳化重合し、原料モノマーの70%以上が反応した時点で、反応系にヘキサフルオロプロピレンをコアおよびシェル中の全テトラフルオロエチレンに基づく単位に対して0.002〜0.3質量%添加することを特徴とする請求項1、2又は3に記載のテトラフルオロエチレン共重合体の製造方法。
  9. 請求項1〜4のいずれかに記載のテトラフルオロエチレン共重合体からなるファインパウダー。
  10. 請求項9に記載のファインパウダーをペースト押し出し成形してなるペースト押し出し成形物。
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