JP4561194B2 - 冷陰極蛍光ランプ用アルカリ土類アルミン酸塩蛍光体および冷陰極蛍光ランプ - Google Patents

冷陰極蛍光ランプ用アルカリ土類アルミン酸塩蛍光体および冷陰極蛍光ランプ Download PDF

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Description

本発明は波長が180〜300nmの紫外線により青色波長域の発光が抑制された高輝度の緑色発光を呈し、熱による発光輝度低下(熱劣化)が少ない冷陰極蛍光ランプ用アルカリ土類アルミン酸塩蛍光体、およびこの蛍光体を蛍光膜として使用した、高光束で液晶ディスプレイなどのバックライトに用いた場合に色再現範囲が広く美しい表示画面を実現する冷陰極蛍光ランプに関する。
近年、液晶ディスプレイ(LCD)やプラズマディスプレイ(PDP)などに代表されるフラットパネルディスプレイ(FPD)の普及は著しい。FPDはPDPなどパネル上で画像を構成する画素自体が発光するいわゆる発光形ディスプレイと、LCDのようにパネル上で画像を構成する画素自体は発光せずバックライトと組み合わせて使用される非発光形ディスプレイがある。LCDではバックライトと液晶シャッターによる組み合わせによりパネル上に画像を構成し、さらにカラーフィルターを組み合わせることにより画像のカラー表示を可能にしている。
近年LCDは従来のパーソナルコンピュータ用ディスプレイの用途からモニターやテレビなどカラー画像表示を必要とする用途へ急速に普及しつつある。このような用途では、映像物の色を忠実に再現することが非常に重要であり、少なくともカラーブラウン管(CRT)と同程度の色再現範囲が必要となってきている。
ところで、LCDに使用されるバックライトには、主として冷陰極蛍光ランプが使用されているが、近年蛍光ランプはハロ燐酸塩蛍光体の単一成分蛍光体からなる蛍光膜を有するタイプに替わって、およそ450、540および610nmの各波長域付近に強く、かつ半値幅の狭い発光スペクトルのピークを有する蛍光体を蛍光膜とする三波長タイプの蛍光ランプが急速に普及している。しかしこの三波長形蛍光ランプ用の蛍光体、特に緑色蛍光体は照明用途を目的に比視感度に合致した発光スペクトルを有する蛍光体が開発されてきた。そのためLCDなどのバックライト用途の冷陰極蛍光ランプにも照明用途に開発された蛍光体がそのまま使用されてきたため、冷陰極蛍光ランプは高光束であってもこれをそのままLCDのバックライトに使用した場合色再現範囲が狭くなり、その対策としてLCDのカラーフィルターの膜厚を厚くすると色再現範囲は広がるが透過率が低くなりLCDの輝度が低下するという弊害があった。そこで高光束でLCDなどのバックライトに用いた場合に色再現範囲が広くなる冷陰極蛍光ランプの開発が望まれていた。
従来、照明用蛍光ランプの緑色蛍光体としては3価のセリウム(Ce3+)と3価のテルビウム(Tb3+)とを共活付した燐酸ランタン蛍光体(LAP蛍光体)が主として用いられているが、例えば特許文献1では、2価のマンガン(Mn2+)付活珪酸亜鉛系蛍光体(Zn2SiO4:Mn等)、2価のユーロピウム(Eu2+)および2価のマンガン(Mn2+)共付活アルミン酸バリウムマグネシウム系蛍光体(BaMg2Al1627:Eu,Mn等)またはMn2+付活ガリウム酸マグネシウム系蛍光体(MgGaO4:Mn等)を蛍光膜として用いた、500〜540nmの波長域に発光ピークを有する光源をLCDなどのバックライトとして使用することにより、明るくて色再現範囲の広い通常のカラーCRTに匹敵する美しい表示画面を実現できることが記載されている。
しかしMn2+付活珪酸亜鉛系蛍光体やMn2+付活ガリウム酸マグネシウム系蛍光体は水銀の放電による紫外線によって実用に耐え得るほどの高輝度の緑色発光を示さず、また蛍光ランプの蛍光膜として使用した場合、水銀との反応やイオン衝撃によりランプ光束が経時的に低下するという問題があり実用化に至っていない。
これに対しEu2+およびMn2+共付活アルカリ土類アルミン酸塩蛍光体の方はEu2+で増感することによって非常に効率よく色純度の高い緑色発光を呈する。これは波長180〜300nmの紫外線で励起するとこの紫外線をEu2+が吸収しMn2+にエネルギー伝達し可視光を発するためで、照明用あるいは複写機用の蛍光ランプの蛍光体としてしばしば実用されてきたが、この蛍光体は熱劣化の程度がやや高い点で改良の余地を残している。
また、特許文献2ではマグネシウムとバリウムからなり、これをEu2+およびMn2+で共付活した、組成式が例えば0.7BaO・MgO・8Al23:0.05Eu,0.2Mnのアルミン塩蛍光体が複写機用蛍光体として提案されている。しかしながらこの蛍光体は紫外線を照射したとき、波長470nmに第1の発光ピークをもち、波長510nmに第2の発光ピークをもつた発光スペクトルを有し、この蛍光体を蛍光膜とした冷陰極蛍光ランプをLCDのバックライトとして使用した場合、緑色の色再現範囲は広がるものの青色の色再現範囲は狭くなるという弊害がある。
さらに、特許文献3では、例えば組成式Ba0.9Eu0.1Mg1.8Mn0.2Al1627で表されるEu2+およびMn2+共付活のアルカリ土類アルミン塩蛍光体が蛍光ランプ用蛍光体として有用であることが開示されている。しかしこの蛍光体は、蛍光膜を形成する際のベーキング工程において劣化を生じ、光束が経時的に低下するという問題がある。
さらにまた、特許文献4では三波長形蛍光ランプの明るさの犠牲を最小限に抑えて演色性を向上させるための蛍光体として、Eu2+およびMn2+共付活バリウム・マグネシウムアルミン酸塩蛍光体を提案している。しかしこの蛍光体は445〜455nmの波長域に第1の発光ピークを、510〜520nmの波長域に第2の発光ピークもった発光スペクトルを有する発光を呈するが、第1の発光ピークに比べ第2の発光ピークの強度が低く、緑色蛍光体としては不十分である。
そして特許文献2および特許文献3に記載の蛍光体も同様に、2つの発光スペクトルのピークもった発光を呈するが、430〜490nmの波長域にある第1の発光ピークに比べ500〜540nm波長域にある第2の発光ピークの強度が低く緑色蛍光体としては不十分である。
図2はこれら従来のEu2+およびMn2+共付活アルカリ土類アルミン酸塩蛍光体(従来のアルミン酸塩蛍光体)である、組成式{(Ba0.95Eu0.05)・Mg0.99Mn0.01)O・5Al23}を253.7nmの紫外線で励起した時の発光スペクトル(曲線A)と、緑色フィルターの分光透過スペクトル(曲線C)を例示したものであるが、430〜490nmの波長域にある発光の強度が500〜540nm波長域にある発光の強度に比べて強く、緑色フィルターの分光透過スペクトルとのマッチングが悪い。
このように従来のEu2+およびMn2+共付活のアルカリ土類アルミン塩蛍光体を蛍光膜とする冷陰極蛍光ランプをカラーLCDのバックライトとして用いた場合、緑色波長域の発光に比べて青色波長域の発光強度が強いため、蛍光体の発光とカラーLCDの緑色フィルターの分光透過スペクトルとのマッチングが悪く、カラーLCDの明るさや色純度を低下させるという難点を有している。
また、これら従来のアルカリ土類アルミン酸塩蛍光体は母体を構成するアルカリ土類の酸化物と酸化アルミニウムとの組成比率によって結晶構造と発光特性が変化するため、上記の公知組成の蛍光体では冷陰極蛍光ランプの蛍光膜に適しているとは言えない。
さらにまた、これらEu2+およびMn2+共付活のアルカリ土類アルミン塩蛍光体は従来使用されてきたLAP蛍光体より発光輝度が低く、この蛍光体を蛍光膜として使用した冷陰極蛍光ランプはLAP蛍光体を蛍光膜として使用した冷陰極蛍光ランプに比べ光束が低いという問題がある。
冷陰極蛍光ランプは、水銀から放射される紫外線によって蛍光体が励起され可視光を発するが、照明用の蛍光ランプよりランプ管径が小さく管壁負荷が高いという特徴がある。また、照明用の蛍光ランプでは水銀から放射される紫外線は253.7nmの波長が主で185nmの波長の紫外線の影響は無視できるが、冷陰極蛍光ランプでは253.7nmの波長の紫外線に加え185nmの波長の紫外線の影響は無視できない。しかしEu2+およびMn2+共付活アルカリ土類アルミン酸塩蛍光体を波長185nmの紫外線で励起した場合の発光特性について検討した例はない。しかも冷陰極蛍光ランプは照明用の蛍光ランプより蛍光面に照射される紫外線の密度が高く、蛍光体は輝度飽和を起こし易い。そのため付活剤濃度は、濃度消光を生じない範囲内でできる限り高濃度であることが望まれるが、その点について検討した例もない。
特開2001−228319号公報 特開昭56−152883号公報 特公昭52−22836号公報 特開平4−304291号公報
本発明は、上記状況に鑑みてなされたものであり、波長180〜300nmの紫外線を照射したとき青色波長域に比べて緑色波長域での発光強度が強く、LAP蛍光体と同等の高輝度で、しかも熱劣化の少ない冷陰極蛍光ランプ用のEu2+およびMn2+共付活アルカリ土類アルミン酸塩蛍光体、およびこの蛍光体を蛍光膜とした、高光束でLCDなどのバックライトとして使用した場合緑色の色再現範囲が広くなる冷陰極蛍光ランプの提供を目的とする。
本発明者は、上記目的を達成するため、Eu2+およびMn2+共付活アルカリ土類アルミン酸塩蛍光体について、母体を構成するアルカリ土類の酸化物と酸化アルミニウムとの比率、付活剤のEuおよびMnの含有量等、その組成と発光輝度、熱劣化の程度等の発光特性との相関等について広範囲わたって検討し、その挙動を詳細に解析した。
その結果、輝度及び色純度の点で悪影響を及ぼすEu2+による青色波長域の発光を減少、抑制する改善手法として、従来の考えでは悪影響を及ぼすと考えられるEu2+による発光センターを減らすこと(すなわち、Eu2+濃度を減少させること)が好ましいように思われるが、逆にEu2+濃度を増加させることで510〜520nmの緑色波長域の発光強度が増強され、青色波長域の発光が減少する結果、緑色フィルターの分光透過スペクトルとのマチイングが良好な発光を呈する蛍光体が得られるという予想し得ぬ事実を見出した。更に、そのような条件下で母体組成の構成、及びMnの濃度を特定することにより発光輝度や熱劣化等の特性改善も図れることも分った。
そして、このような蛍光体を冷陰極蛍光ランプの蛍光膜として使用すると高光束の冷陰極ランプが得られ、これをLCDなどのバックライトとして使用すると色再現範囲の広い表示画面が得られることを見出し本発明に至った。
即ち、本発明は以下の構成からなる。
(1)組成式がa(P1-xEux)O・(Mg 1-yMny)O・bAl23で表され、波長180〜300nmの紫外線を照射したとき発光することを特徴とする冷陰極蛍光ランプ用アルカリ土類アルミン酸塩蛍光体。(ただし、PはBa、SrおよびCaの中の少なくとも1種のアルカリ土類金属元素を表し、a、b、xおよびyはそれぞれ0.8≦a≦1.2、4.5≦b≦5.5、0.1≦x≦0.25および0.2≦y≦0.4を満たす数を表す。)
(2)波長180〜300nmの紫外線を照射したときに、445〜455nmの波長域に第1の発光ピークをもち、510〜520nmの波長域に第2の発光ピークをもった発光を呈することを特徴とする前記(1)に記載の冷陰極蛍光ランプ用アルカリ土類アルミン酸塩蛍光体。
(3)前記第1の発光ピークの強度をP1、前記第2の発光ピークの強度をP2としたとき、その強度比(P2/P1)が14.5以上であることを特徴とする前記(1)または(2)に記載の冷陰極蛍光ランプ用アルカリ土類アルミン酸塩蛍光体。
(4)波長253.7nmの紫外線で励起した場合、蛍光体を650℃で15分間の加熱処理をされた後の発光輝度が、該加熱処理をされる前の発光輝度の80%以上であることを特徴とする前記(1)〜(3)のいずれかに記載の冷陰極蛍光ランプ用アルカリ土類アルミン酸塩蛍光体。
)光に対して透明な管状の外囲器の内壁に蛍光膜を形成すると共に、該外囲器内に水銀と希ガスを封入してなり、該水銀の放電によって放射される波長180〜300nmの紫外線により前記蛍光膜を発光させる冷陰極蛍光ランプにおいて、前記蛍光膜が前記(1)〜()のいづれかに記載の冷陰極蛍光ランプ用アルカリ土類アルミン酸塩蛍光体を含むことを特徴とする冷陰極蛍光ランプ。
本発明の冷陰極蛍光ランプ用アルカリ土類アルミン酸塩蛍光体は上記構成としたので、従来の蛍光体とは違って445〜455nmの青色波長域の発光強度が弱く、510〜520nmの波長域の発光強度が強いため、蛍光体の発光と緑色カラーフィルターの分光透過スペクトルとのマッチングが改善され、LAP蛍光体を代表とする従来の蛍光ランプ用緑色蛍光体に比べて緑色の色純度が良好であり、加えて波長180〜300nmの紫外線、特に253.7nmおよび185nmの紫外線励起下でLAP蛍光体同等の高輝度を呈する上に、熱劣化が少なくて加熱処理された後でも高輝度を維持することができる。従って、本発明の蛍光体を冷陰極蛍光ランプの緑色蛍光体成分として蛍光膜に用いると光束の高いランプが得られ、このランプをLCDなどのバックライトに用いると、明るくて色再現範囲が広く美しい表示画面を実現できる。
本発明の冷陰極蛍光ランプ用Eu2+およびMn2+共付活アルカリ土類アルミン酸塩蛍光体(以下、単に本発明のアルミン酸蛍光体、または本発明の蛍光体ともいう)は、所定の組成になるように蛍光体原料を配合して調製する以外は従来のEu2+およびMn2+共付活アルカリ土類アルミン酸塩蛍光体(以下、単に従来のアルミン酸塩蛍光体、または従来の蛍光体ともいう)と同様にして製造することができる
すなわち、本発明のアルミン酸蛍光体は化学量論的に組成式a(P1-xEux)O・(Mg 1-yMny)O・bAl23(ただし、PはBa、SrおよびCaの中の少なくとも1種のアルカリ土類金属元素を表し、a、b、xおよびyはそれぞれ0.8≦a≦1.2、4.5≦b≦5.5、0.1≦x≦0.25および0.2≦y≦0.4を満たす数を表す。以下同様である。)となる割合で、1)Pの酸化物、もしくはPの硝酸塩、硫酸塩、炭酸塩、ハロゲン化物、水酸化物などの高温でPの酸化物に変わり得るPの化合物と、2)Mgの酸化物、もしくはMgの硝酸塩、硫酸塩、炭酸塩、ハロゲン化物、水酸化物などの高温でMgの酸化物に変わり得るMgの化合物と、3)Alの酸化物、もしくはAlの硝酸塩、硫酸塩、炭酸塩、ハロゲン化物、水酸化物などの高温でAlの酸化物に変わり得るAlの化合物と、4)Euの酸化物、もしくはEuの硝酸塩、硫酸塩、炭酸塩、ハロゲン化物、水酸化物などの高温でEuの酸化物に変わり得るEuの化合物と、5)Mnの酸化物、もしくはMnの硝酸塩、硫酸塩、炭酸塩、ハロゲン化物、水酸化物などの高温でMnの酸化物に変わり得るMnの化合物、との混合物からなる蛍光体原料化合物を耐熱性容器に詰めてアルゴンガスや窒素ガスなどの中性ガス雰囲気あるいは少量の水素ガスを含む窒素ガスや一酸化炭素ガスなどの還元性雰囲気中において1200〜1700℃で1回もしくは複数回焼成する方法によって製造することができる。
また、上記蛍光体原料化合物を焼成する際、この原料化合物中にさらにフッ素を含む化合物や硼素を含む化合物などをフラックスとして加えておいて焼成してもよい。なお本発明の蛍光体の製造方法は上述の方法に限定されるものではなく、組成が上記化学量論量の範囲内にあれば従来から知られているいずれの方法によっても製造することができる。
図1は上述のようにして製造された本発明のアルミン酸塩蛍光体の1つである、組成式{(Ba0.85Eu0.15)・Mg0.65Mn0.35)O・5Al23}蛍光体を253.7nmの紫外線で励起した時の発光スペクトル(曲線B)と、緑色フィルターの分光透過スペクトル(曲線C)を例示したものである。
図2に例示した従来のアルミン酸塩蛍光体の発光スペクトルとの比較からわかるように、本発明のアルミン酸蛍光体では従来のアルミン酸塩蛍光体に比べて445〜455nmの波長域にある青色波長域の発光が低減し、逆に510〜520nmの波長域にある緑色波長域の発光が増強されて、その発光スペクトルと緑色フィルターの分光透過スペクトルとのマッチングが著しく良好になっている。そのため、本発明のアルミン酸塩蛍光体の場合、これを同じ緑色フィルターと組合わせて用いると、従来のアルミン酸塩蛍光体の場合に比べて蛍光体からの緑色フィルターによる青色発光の吸収による発光の損失が減り、該フィルターを通しての発光輝度並びに色純度が著しく向上する。
次に組成式がa(Ba1-xEux)O・(Mg1-yMny)O・bAl23で表される、Eu2+およびMn2+共付活アルミン酸バリウムマグネシウム蛍光体を例に、蛍光体の母体組成および付活剤(EuおよびMn)の濃度と発光輝度、熱劣化の程度、2つの特定波長域におけるそれぞれの発光強度の相対強度(緑色系成分の発光強度と青色系成分の発光強度の比)との相関について検討した結果について示す。
上記組成式において、酸化マグネシウムマンガン{(Mg1-yMny)O}1モルに対する酸化バリウムユーロピウム{(Ba1-xEux)O}のモル数および酸化アルミニウムのモル数がそれぞれaおよびbであり、酸化バリウムユーロピウム{(Ba1-xEux)O}1モルに対するEuのモル数、および酸化マグネシウムマンガン{(Mg1-yMny)O}1モルに対するMnのモル数がそれぞれxおよびyである。なお、以下に示す相対発光輝度とは、543nmに発光ピークを有する蛍光ランプ用緑色蛍光体であって、組成式が(La0.55Ce0.3Tb0.15)PO4で表される従来のLAP蛍光体を253.7nmの紫外線で励起した時の発光輝度を100とした時の相対値である。
図3はMn濃度が0.35モル(y=0.35)で、酸化バリウムユーロピウムが1モル(a=1)で、酸化アルミニウムが5モル(b=5)であるEu2+およびMn2+共付活アルミン酸バリウムマグネシウム蛍光体{(Ba1-xEux)O・(Mg0.65Mn0.35)O・5Al23}を例に、この蛍光体の発光スペクトルにける、445〜455nmの波長域にある第1の発光ピークの強度をP1、510〜520nmの波長域にある第2の発光ピークの強度をP2としたとき、色純度又は緑色カラーフィルターとのマッチング性の良さを表す2つのピークの強度比(P2/P1)とEu濃度(x値)との関係を示したグラフである。
図3からわかるように、この2価のEu2+およびMn2+共付活アルミン酸バリウムマグネシウム蛍光体におけるこの2つのピークの強度比(P2/P1)は、従来のアルミン酸塩蛍光体において検討されていたEu濃度が0.05モル近傍より、青色発光センターEu2+のソースであるEu濃度を増加させると、青色発光(P1)が増大するであろうとの予想に反し、実際にはP1は減少しその結果この強度比(P2/P1)は増大してくる。
Eu濃度が0.05モル以上(x≧0.05)でこの強度比(P2/P1)は25以上であり、Eu濃度が高くなればなるほど大きくなっている。この現象はEu濃度が高くなるとEuからMnへのエネルギー伝達が容易になるためと推定される。結果としてMnの発光に由来する510〜520nmの波長域での発光強度(P2)が強くなって緑色の純度が高くなり、図1の本発明の蛍光体の発光スペクトルに示すように緑色フィルターとのマッチングは良好で損失の少ない方向へ改善されている。また発光強度比(P2/P1)とEu濃度との相関関係はPがSrおよび/またはCaであってもほぼ同様の傾向にあることが確認された。
上記のように、発光スペクトルの分布のみに着目した場合は、Euを増大させることが一義的には好ましいと言えるが、輝度の面から見ると必ずしもEu濃度を限りなく増大させることは好ましくない。
図4はMn濃度が0.35モル(y=0.35)で、酸化バリウムユーロピウムが1モル(a=1)で、酸化アルミニウムが5モル(b=5)であるEu2+およびMn2+共付活アルミン酸バリウムマグネシウム蛍光体{(Ba1-xEux)O・(Mg0.65Mn0.35)O・5Al23}を例に、この蛍光体のEu濃度(x値)と波長185nmの紫外線で励起した場合の発光輝度(相対値)との関係を示したグラフである。
図4からわかるように、このEu2+およびMn2+共付活アルミン酸バリウムマグネシウム蛍光体の波長185nmの紫外線で励起した場合の発光輝度はそのEu濃度に大きく依存する。発光輝度はEu濃度が0.05〜0.25モル(x=0.05〜0.25)で高くなる現象を示すものの、それ以上の高いEu濃度では発光輝度は低下を示してくる。
したがって、輝度が高いこととカラーフルターとのマッチングが良好であることの両方を満足する条件としては、Eu濃度が0.05〜0.25モル(x=0.05〜0.25)で、より好ましくは(0.1〜0.2)である。
次に、本発明のアルミン酸塩蛍光体の特徴である、Euの高濃度下での母体組成及びMnの濃度と輝度特性及び輝度維持率について検討を行なった。
図5及び図6はそれぞれEu濃度が0.15モル(x=0.15)でMn濃度が0.35モル(y=0.35)であるEu2+およびMn2+共付活アルミン酸バリウムマグネシウム蛍光体{a(Ba0.85Eu0.15)O・(Mg0.65Mn0.35)O・bAl23}を例に、この蛍光体の酸化バリウムユーロピウムのモル数(a値)をパラメーターとして酸化アルミニウムのモル数(b値)と発光輝度(相対値)との関係、および酸化アルミニウムのモル数(b値)と加熱処理後の輝度維持率との関係をそれぞれ例示したグラフである。なお、図6において縦軸の輝度維持率とは、図5に例示した各蛍光体について、650℃で15分間加熱処理した後の発光輝度を該加熱処理が施される前の発光輝度に対する相対値で示した値である。図5および図6において曲線A、BおよびCはそれぞれ酸化バリウムユーロピウムが0.5モル(a=0.5)、1モル(a=1)および1.5モル(a=1.5)の場合について示す曲線であり、横軸は酸化アルミニウムのモル数(b値)である。
図5からわかるように、Eu2+およびMn2+共付活アルミン酸バリウムマグネシウム蛍光体の発光輝度は該蛍光体の母体組成に大きく依存する。酸化バリウムユーロピウムのモル数(a値)が一定の場合では酸化アルミニウムが4〜6モル(b=4〜6)の時に発光輝度が最大となり、b値がそれより大きくなっても小さくなっても発光輝度は急激に低下する。また、酸化アルミニウムのモル数(b値)が一定の場合では酸化バリウムユーロピウムがほぼ1モル(a=1)の場合は発光輝度が最大で、a値がそれより大きくなっても小さくなっても発光輝度は急激に低下する。特に発光輝度は酸化バリウムユーロピウムが1モル(a=1)で酸化アルミニウムが5モル(b=5)の時(図5上の点E)、最も高くなった。
また、図6からわかるように、Eu2+およびMn2+共付活アルミン酸バリウムマグネシウム蛍光体の輝度維持率もその母体組成に大きく依存する。酸化バリウムユーロピウムが1モル(a=1)の場合は輝度維持率は酸化アルミニウムのモル数により大きな変化はないが、酸化バリウムユーロピウムが0.5モル(a=0.5)の場合および1.5モル(a=1.5)の場合は、酸化アルミニウムが4〜6モル(b=4〜6)の場合に輝度維持率が低くなっている。特に比較的発光輝度の高い、酸化アルミニウムが4〜6モル(b=4〜6)の場合には、酸化バリウムユーロピウムが1モル(a=1)の場合に輝度維持率が最も高く、酸化バリウムユーロピウムが0.5モル(a=0.5)および1.5モル(a=1.5)の場合は輝度維持率は80%以下と低くなっている。
特許文献1および特許文献3において提案されている蛍光体は、上記組成式でいうと、酸化バリウムユーロピウムが0.5モル(a=0.5)で酸化アルミニウムが4モル(b=4、図5および図6上の点D)に相当し、特許文献2において提案されている蛍光体は、上記組成式でいうと酸化バリウムユーロピウムが0.625モル(a=0.625)で酸化アルミニウムが6.67モル(b=6.67)に相当する。これを図5および図6上において蛍光体の発光輝度および輝度維持率を比較すると、酸化バリウムユーロピウムが1モル(a=1)で酸化アルミニウムが5モル(b=5)である本発明の蛍光体(図5および図6上の点E)よりもかなり劣っている。
図7はEu濃度が0.15モル(x=0.15)で、酸化バリウムユーロピウムが1モル(a=1)で、酸化アルミニウムが5モル(b=5)であるEu2+およびMn2+共付活アルカリ土類アルミン酸バリウムマグネシウム蛍光体{(Ba0.85Eu0.15)O・(Mg1-yMny)O・5Al23}を例に、この蛍光体のMn濃度(y値)と発光輝度(相対値)および輝度維持率との関係を示したグラフである。図7において曲線Aは製造後これを加熱処理する前の蛍光体の発光輝度(相対値)であり、曲線Cは曲線Aで示した各蛍光体をそれぞれ650℃で15分間加熱処理した後の発光輝度(相対値)であり、また、曲線Bは曲線Aで示した各蛍光体のそれぞれを650℃で15分間加熱処理した後の輝度維持率を表す曲線、すなわち、各蛍光体について、上記加熱処理条件で加熱処理する前の発光輝度に対する該加熱処理後の発光輝度の相対値を示した曲線である。なお横軸はマンガン濃度(y値)であり、縦軸は相対輝度(左縦軸)または輝度維持率(右縦軸)である。
図7からわかるように、このEu2+およびMn2+共付活アルミン酸バリウムマグネシウム蛍光体の発光輝度および輝度維持率の熱劣化特性は、そのMn濃度に大きく依存する。発光輝度はMn濃度が0.3〜0.4モル(y=0.3〜0.4)で最大で、Mn濃度がそれより高くなっても低くなっても発光輝度は低下する。これはMn濃度が低いと発光中心の数が少ないため発光輝度が低くなり、逆にMn濃度が高くなり過ぎると濃度消光により発光輝度が低下すると考えられる。
また、Eu2+およびMn2+共付活アルミン酸バリウムマグネシウム蛍光体を650℃で15分間加熱処理した後の相対輝度はMn濃度が0.4モル以下(y≦0.4)ではほぼ一定である。輝度維持率はそのMn濃度が高くなると低下するが、Mn濃度が0.4モル以下(y≦0.4)では80%以上と比較的高いことが図7からわかる。
図8はMn濃度が0.35モル(y=0.35)で、酸化バリウムユーロピウムが1モル(a=1)で、酸化アルミニウムが5モル(b=5)であるEu2+およびMn2+共付活アルミン酸バリウムマグネシウム蛍光体{(Ba1-xEux)O・(Mg0.65Mn0.35)O・5Al23}を例に、この蛍光体のEu濃度(x値)と発光輝度(相対値)および輝度維持率の関係を示したグラフである。図7の場合と同様、図8において曲線Aは製造後における各蛍光体の発光輝度(相対値)を、曲線Cは曲線Aに示した各蛍光体を650℃で15分間加熱処理した後の発光輝度(相対値)をそれぞれ示し、曲線Bは曲線Aで示した各蛍光体を650℃で15分間加熱処理した後の発光輝度の輝度維持率(図7の曲線Bの場合と同様にして求めた値)である。なお、横軸はEu濃度(x値)であり、縦軸は相対輝度(左縦軸)または輝度維持率(右縦軸)である。
図8からわかるように、このEu2+およびMn2+共付活アルミン酸バリウムマグネシウム蛍光体の発光輝度および輝度維持率はそのEu濃度に大きく依存する。発光輝度はEu濃度が0.05〜0.25モル(x=0.05〜0.25)で最大で、Eu濃度がそれより高くなっても低くなっても発光輝度は低下する。これはEu濃度が低いとエネルギーを吸収・伝達する点が少ないため輝度が低くなり、逆にEu濃度が高くなり過ぎると濃度消光により輝度が低下すると考えられる。
また、Eu2+およびMn2+共付活アルミン酸バリウムマグネシウム蛍光体を650℃で15分間加熱処理した後の相対輝度はEu濃度が0.05〜0.15モル(x=0.05〜0.15)で最大である。輝度維持率はそのEu濃度が高くなると低下するが、Eu濃度が0.25モル以下(x≦0.25)では80%以上と比較的高いことが図8からわかる。上記のように濃度消光を生じさせない範囲内で付活剤を高濃度にすることは輝度飽和の観点からも有利である。
図9はEu濃度が0.15モル(x=0.15)で、酸化バリウムユーロピウムが1モル(a=1)で、酸化アルミニウムが5モル(b=5)であるEu2+およびMn2+共付活アルミン酸バリウムマグネシウム蛍光体{(Ba0.85Eu0.15)O・(Mg1-yMny)O・5Al23}を例に、この蛍光体のMn濃度(y値)と波長185nmの紫外線で励起した場合の発光輝度(相対値)との関係を示したグラフである。
図9からわかるように、このEu2+およびMn2+共付活アルミン酸バリウムマグネシウム蛍光体を波長185nmの紫外線で励起した場合の発光輝度はそのMn濃度に大きく依存する。発光輝度はMn濃度が0.15〜0.4モル(y=0.15〜0.4)で高く、それよりMnの濃度が高くても低くても発光輝度は低下する。
図10はEu濃度が0.15モル(x=0.15)で、酸化バリウムユーロピウムが1モル(a=1)で、酸化アルミニウムが5モル(b=5)であるEu2+およびMn2+共付活アルカリ土類アルミン酸バリウムマグネシウム蛍光体{(Ba0.85Eu0.15)O・(Mg1-yMny)O・5Al23}を例に、この蛍光体の発光スペクトルにおける、445〜455nmの波長域にある第1の発光ピークの強度をP1、510〜520nmの波長域にある第2の発光ピークの強度をP2としたときの、Mn濃度(y値)とこの2つのピークの強度比(P2/P1)との関係を示したグラフである。P2/P1が大きいと445〜455nmの波長域の青色成分の発光が弱く、510〜520nmの波長域の緑色成分の発光が強いことを意味し、緑色蛍光体としてはP2/P1が大きいほど緑色の純度が高く、緑色フィルターとのマッチングが良好であることを示している。
図10からわかるように、このEu2+およびMn2+共付活アルミン酸バリウムマグネシウム蛍光体のピーク強度比(P2/P1)はそのMn濃度に大きく依存する。Mn濃度が0.2モル以上(y≧0.2)で強度比P2/P1は10以上であり、Mn濃度が高くなればなるほどこの比が大きくなる。Mn濃度が高くなるとEuからMnへ伝達されるエネルギーを容易に可視光に変換できるので、Mnの発光に由来する510〜520nmの波長域での発光が強くなり緑色の純度が高くなる。
これらの結果から、本発明の蛍光体は、波長253.7nmによる励起下において発光輝度が高く、かつ650℃で15分間の加熱処理を受けても熱劣化の程度が少ない点において、{(Mg 1-yMny)O}に対する{(P1-xEux)O}のモル比(a)が0.8〜1.2の範囲(0.8≦a≦1.2)で、酸化マグネシウムマンガンに対する酸化アルミニウムのモル比(b)が4.5〜5.5の範囲(4.5≦b≦5.5)であることが好ましく、さらに波長253.7nmおよび波長185nmの紫外線による励起下において発光輝度が高く、かつ650℃で15分間の加熱処理による熱劣化の程度が少なく、発光色がより緑色である点において、上記母体の組成に加え、付活剤のEu濃度(x)およびMn濃度(y)がそれぞれ0.1〜0.25モルの範囲(0.1≦x≦0.25)および0.2〜0.4モルの範囲(0.2≦y≦0.4)にあることが好ましい。以上のように、Eu濃度の設定に合わせ、母体の組成、及びMnの濃度を特定することにより更に好ましい冷陰極蛍光ランプ用緑色発光蛍光体とすることができる。
次に本発明の冷陰極蛍光ランプについて説明する。本発明の冷陰極蛍光ランプは、ガラス管の内壁に形成される蛍光膜が上記本発明の蛍光体を含有する以外は従来の冷陰極蛍光ランプと同様である。すなわち、水、酢酸ブチルなどの溶媒中に本発明の蛍光体をポリエチレンオキサイド、ニトロセルロースなどのバインダーと共に分散させてなる蛍光体スラリーをガラスなどの光透過性の細管中に吸い上げて管の内壁に塗布して乾燥・ベーキング処理した後、所定の位置に一対の電極を取り付け、管の内部を排気した後、管内にアルゴン−ネオン(Ar−Ne)などの希ガスおよび水銀蒸気を封入してから管の両端を封ずることによって製造される。電極は従来の冷陰極蛍光ランプと同様、管の両端に取り付けられる。
なお、本発明の冷陰極蛍光ランプの蛍光膜として使用されるEu2+およびMn2+共付活アルカリ土類アルミン酸塩蛍光体(本発明の蛍光体)としては、従来から用いられている蛍光ランプ用蛍光体より比較的粒子径の大きい蛍光体を用いた方が得られる冷陰極蛍光ランプからの光束が増し、より高輝度の発光を呈する冷陰極蛍光ランプが得られる。これは本発明の蛍光体の粒径が大きいほど蛍光体の熱劣化が小さいからである。従って、本発明の冷陰極蛍光ランプに使用する蛍光体としては、本発明の蛍光体の中でも、例えばフィッシャーサブシーブサイザーを用いて空気透過法により測定した平均粒子径で表示するとおよそ2μm以上の粒子径を有する蛍光体を用いるのが、得られる冷陰極蛍光ランプの光束の点で特に好ましい。また冷陰極蛍光ランプの外観(蛍光膜の肌やツブ)、さらには蛍光膜の付着強度の点では8μmの粒子径を有する蛍光体を用いるのが特に好ましい。
上述のように製造された本発明の冷陰極蛍光ランプは高輝度で色再現範囲が広いバックライトとして使用できる。
次に実施例により本発明を説明する。
BaCO3 0.85 mol
Eu23 0.075 mol
3MgCO3・Mg(OH)2 0.1625 mol
MnO2 0.35 mol
Al23 (アルファタイプ) 5.0 mol
AlF3 0.030 mol
蛍光体原料として上記原料を十分に混合し、坩堝に充填し、更に黒鉛の塊を蛍光体原料の上にのせ、蓋をして水蒸気を含んだ窒素水素雰囲気中で最高温度1450℃で昇降温時間を含めて24時間かけて焼成した。
次いで、焼成粉を分散、洗浄、乾燥、篩の処理を行い、フィッシャーサブシーズサイザーで測定したときの平均粒径が6.7μmであり、その組成式が(Ba0.85Eu0.15)(Mg0.65Mn0.35)・5Al23で表される実施例1のEu2+およびMn2+共付活アルミン酸バリウムマグネシウム蛍光体を得た。なお、AlF3は蛍光体の製造にしばしば用いられるフラックスである。
この実施例1の蛍光体の発光スペクトルは452nmと516nmに発光ピークを有し、452nmの発光ピークの強度をP1、516nmの発光ピークの強度をP2とした時の2つのピークの強度比(P2/P1)は36.8で、発光色のCIE表色系による発光色度はx=0.140、y=0.717であって、緑色蛍光体として実用的な発光色であった。
この実施例1の蛍光体に253.7nmの紫外線を照射してそのときの発光輝度を測定したところ、これと同一の条件で測定したLAP蛍光体の106%であった。
さらにこの実施例1の緑色蛍光体を空気雰囲気中において650℃で15分間加熱処理した後、同様に波長253.7nmの紫外線を照射してその発光輝度を測定したところ、加熱処理がなされる前の96.2%の発光輝度を示し、加熱処理による熱劣化は小さかった。
次に、実施例1の蛍光体(緑色発光成分蛍光体)と3価のユーロピウム(Eu3+)付活酸化イットリウム蛍光体(赤色発光成分蛍光体)とEu2+付活アルミン酸バリウムマグネシウム蛍光体(青色発光成分蛍光体)との混合物100重量部を1.1%ニトロセルロースを含む酢酸ブチル200重量部と0.7重量部の硼酸塩系結合剤とを十分に混合して蛍光体スラリーを調製し、この蛍光体スラリーを管径が外径2.6mm、内径2.0mmで管長が250mmのガラスバルブ内面に塗布し乾燥させ、650℃で15分間ベーキング処理をして、内部に水銀5mgとNe−Arの混合ガスをおよそ10kPaの封入圧で封入して電極を取り付け、ランプ電流6mAの実施例1の冷陰極蛍光ランプを製造した。なお冷陰極蛍光ランプはその発光色度がx=0.310、y=0.320になるように、実施例1の蛍光体とEu3+付活酸化イットリウム蛍光体とEu2+付活アルミン酸バリウムマグネシウム蛍光体の混合比を調整した。
この実施例1の冷陰極蛍光ランプの光束は、緑色発光成分蛍光体として実施例1の蛍光体に代えてLAP蛍光体を使用した以外はこれと同様にして製造された下記比較例3の冷陰極蛍光ランプの光束の101.7%であった。
BaCO3 0.855 mol
Eu23 0.0475 mol
3MgCO3・Mg(OH)2 0.15 mol
MnO2 0.4 mol
Al23 (アルファタイプ) 4.75 mol
AlF3 0.030 mol
蛍光体原料として上記原料を用いる以外は実施例1と同様にして、フィッシャーサブシーズサイザーで測定したときの平均粒径が7.0μmであり、その組成式が0.95(Ba0.9Eu0.1)(Mg0.6Mn0.4)・4.75Al23で表される実施例2のEu2+およびMn2+共付活アルミン酸バリウムマグネシウム蛍光体を得た。
この実施例2の蛍光体の発光スペクトルは450nmと516nmに発光ピークを有し、450nmの発光ピークの強度をP1、516nmの発光ピークの強度をP2とした時、この2つのピークの強度比(P2/P1)は50.2で、発光色のCIE表色系の発光色度がx=0.141、y=0.724である、緑色蛍光体として実用的な発光色であった。
この実施例2の蛍光体に253.7nmの紫外線を照射してそのときの発光輝度を測定したところ、これと同一の条件で測定したLAP蛍光体の99%であった。
さらにこの実施例2の緑色蛍光体を空気雰囲気中において650℃で15分間加熱処理した後、同様に波長253.7nmの紫外線を照射してその発光輝度を測定したところ、加熱処理がなされる前の実施例2の蛍光体の100%の発光輝度を示し、加熱処理による熱劣化はほとんど認められなかった。
次に、実施例1の蛍光体に代えて、実施例2の蛍光体を用いた以外は実施例1の冷陰極蛍光ランプと同様にして発光色のCIE表色系の発光色度がx=0.310、y=0.320である実施例2の冷陰極蛍光ランプを製造した。
この実施例2の冷陰極蛍光ランプの光束は、緑色発光成分蛍光体として実施例2の蛍光体に代えてLAP蛍光体を使用した以外はこれと同様にして製造された下記比較例3の冷陰極蛍光ランプの光束の100%であった。
BaCO3 0.84 mol
Eu23 0.105 mol
3MgCO3・Mg(OH)2 0.2 mol
MnO2 0.2 mol
Al23 (アルファタイプ) 5.25 mol
AlF3 0.020 mol
蛍光体原料として上記原料を用いる以外は上記実施例1と同様にして、フィッシャーサブシーズサイザーで測定したときの平均粒径が4.8μmであり、その組成式が1.05(
Ba0.8Eu0.2)(Mg0.8Mn0.2)・5.25Al23で表される実施例3のEu2+およびMn2+共付活アルミン酸バリウムマグネシウム蛍光体を得た。
この実施例3の蛍光体の発光スペクトルは454nmと515nmに発光ピークを有し、454nmの発光ピークの強度をP1、515nmの発光ピークの強度をP2とした時のこの2つのピーク強度比(P2/P1)は14.5で、発光色度はx=0.140、y=0.634であって、緑色蛍光体として実用的な発光色であった。
この実施例3の蛍光体に253.7nmの紫外線を照射してそのときの輝度を測定したところ、これと同一の条件で測定したLAP蛍光体の99%であった。
さらにこの実施例3の緑色蛍光体を空気雰囲気中において650℃で15分間加熱処理した後、同様に波長253.7nmの紫外線を照射してその発光輝度を測定したところ、加熱処理がなされる前の実施例3の蛍光体の98%の発光輝度を示し、加熱処理による熱劣化は小さかった。
次に、実施例1の蛍光体に代えて、実施例3の蛍光体を用いた以外は実施例1の冷陰極蛍光ランプと同様にして発光色のCIE表色系の発光色度がx=0.310、y=0.320の実施例3の冷陰極蛍光ランプを製造した。
この実施例3の冷陰極蛍光ランプの光束は、緑色発光成分蛍光体として実施例3の蛍光体に代えてLAP蛍光体を使用した以外はこれと同様にして製造された下記比較例3の冷陰極蛍光ランプの光束の99.9%であった。
参考例]
BaCO3 0.95 mol
Eu23 0.025 mol
3MgCO3・Mg(OH)2 0.2 mol
MnO2 0.2 mol
Al23(アルファタイプ) 4.75 mol
AlF3 0.030 mol
蛍光体原料として上記原料を用いる以外は上記実施例1と同様にして、CIE表色系による発光色のフィッシャーサブシーズサイザーで測定したときの平均粒径が6.5μmであり、その組成式が(Ba0.95Eu0.05)(Mg0.8Mn0.2)・4.75Al23で表される参考例のEu2+およびMn2+共付活アルミン酸バリウムマグネシウム蛍光体を得た。
この参考例の蛍光体の発光スペクトルは448nmと515nmに発光ピークを有し、448nmの発光ピークの強度をP1、515nmの発光ピークの強度をP2とした時、この2つのピークの強度比(P2/P1)は10.5で、発光色度はx=0.140、y=0.598であり、緑色蛍光体として実用的な発光色であった。
この参考例の蛍光体に253.7nmの紫外線を照射してそのときの輝度を測定したところ、これと同一の条件で測定したLAP蛍光体の87%の発光輝度であった。
さらにこの参考例の緑色蛍光体を空気雰囲気中において650℃で15分間加熱処理した後、同様に波長253.7nmの紫外線を照射してその発光輝度を測定したところ、加熱処理がなされる前の参考例の蛍光体の100%の発光輝度を示し、加熱処理による熱劣化はほとんど認められなかった。
次に、実施例1の蛍光体に代えて、参考例の蛍光体を用いた以外は実施例1の冷陰極蛍光ランプと同様にして発光色のCIE表色系の発光色度がx=0.310、y=0.320である参考例の冷陰極蛍光ランプを製造した。
この参考例の冷陰極蛍光ランプの光束は、緑色発光成分蛍光体として参考例の蛍光体に代えてLAP蛍光体を使用した以外はこれと同様にして製造された下記比較例3の冷陰極蛍光ランプの光束の96.9%であった。
[実施例
BaCO3 0.85 mol
Eu230.075 mol
3MgCO3・Mg(OH)2 0.1625 mol
MnO2 0.35 mol
Al23(アルファタイプ) 5.0 mol
AlF3 0.010 mol
蛍光体原料として上記原料を用いる以外は上記実施例1と同様にして、フィッシャーサブシーズサイザーで測定したときの平均粒径が2.7μmであり、その組成式が(Ba0.85Eu0.15)(Mg0.65Mn0.35)5(Al23)で表される実施例のEu2+およびMn2+共付活アルミン酸バリウムマグネシウム蛍光体を得た。
この実施例の蛍光体の発光スペクトルは449nmと514nmに発光ピークを有し、450nmの発光ピークの強度をP1とし516nmの発光ピークの強度をP2とした時の強度比(P2/P1)は47.7で、発光色のCIE表色系の発光色度はx=0.140、y=0.710であって、緑色蛍光体として実用的な発光色であった。
この実施例の蛍光体に253.7nmの紫外線を照射してそのときの輝度を測定したところ、これと同一の条件で測定したLAP蛍光体の105%の発光輝度であった。
さらにこの実施例の緑色蛍光体を空気雰囲気中において650℃で15分間加熱処理した後、同様に波長253.7nmの紫外線を照射してその発光輝度を測定したところ、加熱処理がなされる前の実施例の蛍光体の95.1%の発光輝度を示し、熱劣化は極めて小さかった。
次に、実施例1の蛍光体に代えて、実施例の蛍光体を用いた以外は実施例1の冷陰極蛍光ランプと同様にして発光色のCIE系の発光色度x=0.310、y=0.320の実施例の冷陰極蛍光ランプを製造した。
この実施例の冷陰極蛍光ランプの光束は、緑色発光成分蛍光体として実施例の蛍光体に代えてLAP蛍光体を使用した以外は同様に製造された下記比較例4の冷陰極ランプの光束の100.1%であった。
〔比較例1〕
BaCO3 0.45 mol
Eu2O3 0.025 mol
3MgCO3・Mg(OH)2 0.2 mol
MnO2 0.2 mol
Al23 (アルファタイプ) 4.0 mol
AlF3 0.005 mol
蛍光体原料として上記原料を用いる以外は上記実施例1と同様にして、フィッシャーサブシーズサイザーで測定したときの平均粒径が2.5μmであり、その組成式が特許文献3
に記載されている0.5(Ba0.9Eu0.1)(Mg0.8Mn0.2)・4Al23で表される、比較例1のEu2+およびMn2+共付活アルミン酸バリウムマグネシウム蛍光体を得た。
この比較例1の蛍光体の発光スペクトルは450nmと515nmに発光ピークを有し、450nmの発光ピークの強度をP1、515nmの発光ピークの強度をP2とした時、この2つのピーク強度比(P2/P1)は12.3で、発光色度はx=0.140、y=0.603であって、緑色蛍光体としては実用的な発光色であった。
この比較例1の蛍光体に253.7nmの紫外線を照射してそのときの輝度を測定したところ、これと同一の条件で測定したLAP蛍光体の77%の発光輝度であった。
さらにこの比較例1の緑色蛍光体を空気雰囲気中において650℃で15分間加熱処理した後、同様に波長253.7nmの紫外線を照射してその発光輝度を測定したところ、加熱処理がなされる前の比較例1の蛍光体の74%の発光輝度を示し、加熱処理による発光輝度の熱劣化が大きかった。
次に、実施例1の蛍光体に代えて、比較例1の蛍光体を用いた以外は実施例1の冷陰極蛍光ランプと同様にして発光色のCIE表色系の発光色度x=0.310、y=0.320である比較例1の冷陰極蛍光ランプを製造した。
この比較例1の冷陰極蛍光ランプの光束は、緑色発光成分蛍光体として比較例1の蛍光体に代えてLAP蛍光体を使用した以外はこれと同様にして製造された下記比較例3の冷陰極蛍光ランプの光束の87.7%であった。
〔比較例2〕
BaCO3 0.5825 mol
Eu23 0.02125 mol
3MgCO3・Mg(OH)2 0.208 mol
MnO2 0.168 mol
Al23 (アルファタイプ) 6.67 mol
AlF3 0.010 mol
蛍光体原料として上記原料を用いる以外は上記実施例1と同様にして、フィッシャーサブシーズサイザーで測定したときの平均粒径が2.9μmであり、その組成式が特許文献2
に記載されている0.625(Ba0.932Eu0.068)(Mg0.832Mn0.168)・6.67Al23で表される、比較例2のEu2+およびMn2+共付活アルミン酸バリウムマグネシウム蛍光体を得た。
この比較例2の蛍光体の発光スペクトルは470nmと509nmに発光ピークを有し、470nmの発光ピークの強度をP1、509nmの発光ピークの強度をP2とした時、この2つのピーク強度比(P2/P1)は7.5で、発光色のCIE表色系の発光色度はx=0.146、y=0.540であって、緑色蛍光体として実用的な発光色ではない。また、青色発光のピークは比較的長波長側にあり、バックライト用蛍光ランプの青色発光成分して用いると色再現性を低下させ実用的ではない。
この比較例2の蛍光体に253.7nmの紫外線を照射してそのときの輝度を測定したところ、これと同一の条件で測定したLAP蛍光体の65%の発光輝度であった。
さらに、この比較例2の緑色蛍光体を空気雰囲気中において650℃で15分間加熱処理した後、同様に波長253.7nmの紫外線を照射してその発光輝度を測定したところ、加熱処理がなされる前の比較例2の蛍光体の75%の発光輝度を示し、加熱処理による熱劣化は極めて大きかった。
次に、実施例1の蛍光体に代えて、比較例2の蛍光体を用いた以外は実施例1の冷陰極蛍光ランプと同様にして発光色度がx=0.310、y=0.320である、比較例2の冷陰極蛍光ランプを製造した。
この比較例2の冷陰極蛍光ランプの光束は、緑色発光成分蛍光体として比較例1の蛍光体に代えてLAP蛍光体を使用した以外はこれと同様にして製造された下記比較例3の冷陰極蛍光ランプの光束の84.3%であった。
〔比較例3〕
実施例1の蛍光体に代えて、蛍光ランプ用蛍光体の緑色成分蛍光体として代表的なLAP蛍光体{組成式が(La0.55Ce0.3Tb0.15)PO4であるLAP蛍光体}を用いた以外は実施例1の冷陰極蛍光ランプと同様にして発光色度がx=0.310、y=0.320である、比較例3の冷陰極蛍光ランプを製造して、本発明の冷陰極蛍光ランプとの発光特性の比較に供した。
本発明のEu2+およびMn2+共付活アルミン酸バリウムマグネシウム蛍光体の発光スペクトル(曲線B)と緑色フィルターの分光透過スペクトル(曲線C)との相関を例示する図である。 従来のEu2+およびMn2+共付活アルミン酸バリウムマグネシウム蛍光体の発光スペクトル(曲線A)と緑色フィルターの分光透過スペクトル(曲線C)との相関を例示する図である。 Eu2+およびMn2+共付活アルミン酸バリウムマグネシウム蛍光体の発光スペクトルにおける、445〜455nmの波長域の発光ピーク強度(P1)に対する510〜520nmの波長域の発光ピーク強度(P2)の比(P2/P1)とEu濃度との相関を例示する図である。 Eu2+およびMn2+共付活アルミン酸バリウムマグネシウム蛍光体を波長185nmの紫外線で励起した場合の発光輝度とEu濃度との相関を例示する図である。 Eu2+およびMn2+共付活アルミン酸バリウムマグネシウム蛍光体の発光輝度と蛍光体母体組成との相関を例示する図である。 Eu2+およびMn2+共付活アルミン酸バリウムマグネシウム蛍光体の加熱処理後の輝度維持率と蛍光体母体組成との相関を例示する図である。 Eu2+およびMn2+共付活アルミン酸バリウムマグネシウム蛍光体の発光輝度、加熱処理後の発光輝度および加熱処理後の輝度維持率のそれぞれとMn濃度との相関を例示する図である。 Eu2+およびMn2+共付活アルミン酸バリウムマグネシウム蛍光体の発光輝度、加熱処理後の発光輝度および加熱処理後の輝度維持率のそれぞれとEu濃度との相関を例示する図である。 Eu2+およびMn2+共付活アルミン酸バリウムマグネシウム蛍光体を波長185nmの紫外線で励起した場合の発光輝度とMn濃度との相関を例示する図である。 Eu2+およびMn2+共付活アルミン酸バリウムマグネシウム蛍光体の発光スペクトルにおける、445〜455nmの波長域の発光ピーク強度(P1)に対する510〜520nmの波長域の発光ピーク強度(P2)の比(P2/P1)とMn濃度との相関を例示する図である。

Claims (5)

  1. 組成式がa(P1-xEux)O・(Mg 1-yMny)O・bAl23で表され、波長180〜300nmの紫外線を照射したとき発光することを特徴とする冷陰極蛍光ランプ用アルカリ土類アルミン酸塩蛍光体。(ただし、PはBa、SrおよびCaの中の少なくとも1種のアルカリ土類金属元素を表し、a、b、xおよびyはそれぞれ0.8≦a≦1.2、4.5≦b≦5.5、0.1≦x≦0.25および0.2≦y≦0.4を満たす数を表す。)
  2. 波長180〜300nmの紫外線を照射したときに、445〜455nmの波長域に第1の発光ピークをもち、510〜520nmの波長域に第2の発光ピークをもった発光を呈することを特徴とする請求項1に記載の冷陰極蛍光ランプ用アルカリ土類アルミン酸塩蛍光体。
  3. 前記第1の発光ピークの強度をP1、前記第2の発光ピークの強度をP2としたとき、その強度比(P2/P1)が14.5以上であることを特徴とする請求項1または2に記載の冷陰極蛍光ランプ用アルカリ土類アルミン酸塩蛍光体。
  4. 長253.7nmの紫外線で励起した場合、蛍光体を650℃で15分間の加熱処理をされた後の発光輝度が、該加熱処理をされる前の発光輝度の80%以上であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の冷陰極蛍光ランプ用アルカリ土類アルミン酸塩蛍光体。
  5. 光に対して透明な管状の外囲器の内壁に蛍光膜を形成すると共に、該外囲器内に水銀と希ガスを封入してなり、該水銀の放電によって放射される波長180〜300nmの紫外線により前記蛍光膜を発光させる冷陰極蛍光ランプにおいて、前記蛍光膜が請求項1〜のいづれか1項に記載の冷陰極蛍光ランプ用アルカリ土類アルミン酸塩蛍光体を含むことを特徴とする冷陰極蛍光ランプ。
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