JP4560325B2 - ウィングパネルの制動部材 - Google Patents

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本発明は、例えば大型自動車等の車輌の荷室に用いられるウィングパネルに係るものであって、車輌の走行等に伴う振動,揺動等によってウィングパネルが意に反して開くことを抑制するウィングパネルの制動部材に関するものである。
本発明は、先行技術調査を行うことなく、公知・公用の技術(例えば、大型自動車等の車輌の荷室等に用いられるウィングパネルの制動部材)をもとに開発した発明であるため、出願人が知っている先行技術が文献公知発明に該当しない。以下、公知・公用のウィングパネルの制動部材を説明する。
従来から、大型自動車等のように荷室を構成する車輌において、その荷室に対する荷物等の搬入,搬出方法を多用にする目的で、例えば荷室の後方側を開閉(例えば、「観音開き式」等と称される車輌パネル(以下、後方パネルと称する)によって開閉)するだけでなく、例えば荷室側面のうち少なくとも一方を上下に開閉できる「ウイング車」等と称されるものが広く使用されている。
このウィング車の荷室としては、例えば荷室の天井側一部と側面一部とが一体構成された横断面(車輌の左右方向の断面)略L字形状の車輌パネル(以下、ウィングパネルと称する)を用いたものが知られ、例えば荷室の天井側の長手方向に延設された軸を介して回動することにより、荷室を開閉することが可能なものである。
図23は一般的なウイングパネルを構成した大型自動車(2つのウィングパネルを構成した大型自動車)の一例を示す概略説明図である。図23において、符号2は車輌1の後方に構成された略箱形状の荷室を示すものである。この荷室2は、主に、荷物等を載置することができる底部2aと、例えば底部2aの長手方向の外周部(車体の左右)に設けられた軸(図示省略)を介して回動可能な略平板状の車体パネル(「煽り」等と称される車体パネル;以下、煽りパネルと称する)3と、ウィングパネル4と、荷室2の後方側に設けられた車体パネル(図示省略)と、から構成される。荷室2の側方は、前記の煽りパネル3を上方向に回動し垂直に固定すると共に、ウィングパネル4を下方向に回動させることにより閉じることができる。
一般的に、荷室に用いられる各パネルには、アルミニウム合金等の金属材料を適用して軽量化が図られている。また、前記のようにウィングパネル4を閉じた状態では、荷室2内に対する雨水等の浸入を防止するため、ウィングパネル4の側端縁を煽りパネル3の側端縁の外周側に位置させた形態が採られている(例えば、後述の図24乃至図27に示すような形態)。さらに、ウィングパネル4は、主に油圧シリンダ等を介し回動して閉じられるが、例えば普通自動車等のドアのようにドアフレームに嵌合および固定して閉じられるものとは異なり、例えばウィングパネル4の一部と煽りパネル3の一部とが単に重なり合う形態が採られている(例えば、後述の図24乃至図27に示すような形態)。
このため、特に大型の車輌の場合には走行等に伴って荷室全体が歪む程度に撓んだり振動,揺動等が生じ、例えばウィングパネル4が意に反して開いてしまったり(例えば、走行中に荷室内の荷物が落ちる程度に開いてしまったり)、油圧シリンダが故障してしまうことがある。また、前記のようなウィングパネルの意に反する開きの反動等により、ウィングパネル4と煽りパネル3とが互いに衝突して破損することもある。このような意に反するウィングパネルの開きを防止するため、図23に示すようにウィングパネルの開く方向への回動を抑制する部材(以下、制動部材と称する)5が荷室2の側方等に設けられている(必要に応じて所定箇所に複数個設けている)。
図24(斜視図),図25(側面図),図26(動作説明図),図27(動作説明図)は一般的な制動部材(煽りパネル3に設けられた制動部材)の一例を示す概略説明図である。図24乃至図27において、制動部材5は、荷室2におけるウィングパネル4の側端縁の下側(例えば煽りパネル3)に固設されフック6aが形成された支持部材6と、その支持部材6に対し軸部材(取付ピン等)7a等を介して上方向Pから荷室外方向S(または下方向Q)の間で回動自在(図示矢印で示すように回動自在)に支持されウィングパネル4の動作を規制するための部材(以下、回動部材と称する)7と、その回動部材7に対し軸部材(以下、回動部材用軸部材)8a等を介して上方向Pから下方向Qの間で回動自在に支持され該回動部材7を固定するための掛金ハンドル部材(例えば、「エビ金」等と称される部材)8と、から構成される。
前記掛金ハンドル部材8は、例えば、前記フック6aに係合する孔(以下、フック孔と称する)9aが穿設されたブラケット9と、そのブラケット9の一端部(フック孔9aの反対側の端部)を軸部材10aによって上方向Pから下方向Qの間で回動自在に支持したハンドル10と、から成る。また、前記軸部材10aは、ハンドル10に形成されたガイド(誘導孔)10bに対して嵌合され、そのガイド形状に応じて摺動自在に移動できるものとする。さらに、軸部材10aと軸部材8aとの間には、弾性部材(コイル状のバネ部材等)11が設けられ、その弾性部材11によって軸部材8aと軸部材10aとが互いに距離を隔てるように付勢される。
閉じられた状態のウィングパネル4を前記制動部材5により制動する場合、まず図25に示すように回動部材7を上方向Pに回動して倒立させ、その回動部材5の端部(図24乃至図27では、回動部材の端部に設けられた略平板状の押さえ部材)7bをウィングパネル4に当接または近接させる。なお、一般的なウィングパネル4の側端縁には、例えばウィングパネル4を突出するように略平板状の部材(以下、パネル補助部材と称する)4aが設けられ、このパネル補助部材4aに対して前記の端部7bを当接または近接させる。
次に、図26に示すように、ブラケット9のフック孔9aをフック6aに係合させると共に、弾性部材11の付勢力に反発しながら(すなわち、軸部材8cと軸部材10aとを互いに引き寄せて)ハンドル10を下方向Qに回動する。この回動に要する力は、前記フック孔9a,軸部材8a,10aが略同一直線状の位置(以下、デッドポイントと称する)にあるときに最大となる。
そして、前記のハンドル10をデッドポイントよりも下方向Qに回動することにより、図27に示すようにハンドル10が弾性部材11の付勢力によって固定されると共に、そのハンドル10を介して回動部材7が固定されるため、ウィングパネル4の制動される。また、前記の固定されたハンドル10をデッドポイントよりも上方向Pに回動した場合には、図24,図25に示すように回動部材7が開放され、ウィングパネル4を開けることが可能となる。
前記のように弾性部材等の付勢力によって、荷室の振動,揺動等に伴うウィングパネルの意図しない開きを抑制する制動部材の場合、その制動部材の使用頻度や揺動,振動の大きさ等に応じて弾性部材が劣化(例えば、付勢力の低下)したり形状が変形(例えば、軸部材,フック孔等の大きい応力が作用する箇所が変形)し、制動機能が低下する恐れがあった。特に、大型の自動車に用いられる場合、荷室の振動,揺動等は極めて大きいため(すなわち、意図しない開きが大きくなるため)、前記のように弾性部材の劣化等が起こると著しく制動機能が低下する。
また、閉じられたウィングパネルを制動するには、前記のように回動部材をウィングパネル(パネル補助部材)に当接または近接する工程,掛金ハンドル部材のフック孔をフックに掛ける工程,ハンドルを回動する工程が必要であるため、例えば複数の制動部材が用いられている場合には、時間や手間等がかかってしまう。
本発明は、前記課題に基づいて成されたものであり、弾性部材等の付勢力を利用せずにウィングパネルを制動し、その制動に係る作業を簡略化したウィングパネルの制動部材を提供することにある。
本発明は、前記課題の解決を図るために、請求項1記載の発明は、車輌の荷室に用いられるウィングパネルを制動する部材であって、荷室におけるウィングパネル側端縁の下側の車体パネル(例えば、煽りパネル)に固設される支持部材と、前記支持部材に対し回動部材用軸部材を介して荷室外方向(上方向と荷室外方向または下方向との間)に回動自在に支持される回動部材と、前記回動部材の荷室外方向側に位置し該回動部材の荷室外方向(または下方向)の回動を規制する回動規制部材(例えば、支持部材における回動部材の荷室外方向側に設けられた回動規制部材)と、を備えたウィングパネルの制動部材であることを特徴とする。
また、前記支持部材には、上下方向に対して回動自在なハンドルが、そのハンドルおよび支持部材に対してそれぞれ回動自在に支持される間接部材を介して支持される。前記のハンドルと回動部材用軸部材との間または前記のハンドルと回動規制部材との間には、そのハンドルの回動に連動して前記回動部材用軸部材または回動規制部材を上下方向に移動させる連結部材が、前記ハンドルに対し回動自在に支持される。前記の間接部材がハンドルに対して支持される箇所は、前記の連結部材がハンドルに対して支持される箇所よりも、該ハンドルの力点側に位置する。前記の間接部材が支持部材に対して支持される箇所は、前記の連結部材がハンドルに対して支持される箇所よりも、上方向側に位置する。前記の間接部材がハンドルに対して支持される箇所と該間接部材が支持部材に対して支持される箇所との間の距離は、前記の間接部材がハンドルに対して支持される箇所と前記の連結部材が該ハンドルに対して支持される箇所との間の距離よりも長いことを特徴とする。
そして、前記の回動部材用軸部材と回動規制部材との間の距離を変化(例えば、回動部材用軸部材または回動規制部材を上下方向に移動させて変化)させることにより、前記の回動部材の回動範囲(回動部材の上方向と荷室外方向または下方向との間の回動範囲)を変化させることができ、前記の回動範囲が最小(例えば、回動部材が倒立し該回動部材の開角度が約0°)となる際に該回動部材の端部をウィングパネルの側端縁の荷室外方向側に位置(側端縁に当接または近接)させることにより、ウィングパネルを制動することを特徴とする。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記回動部材は、前記支持部材の上下方向に移動自在な回動部材用軸部材を介して、該支持部材に対し荷室外方向に回動自在に支持され、前記回動部材用軸部材を上下方向に移動することにより、前記の回動部材の回動範囲を変化させることができることを特徴とする。
請求項3記載の発明は、前記請求項1記載の発明において、前記の回動規制部材は、前記支持部材の上下方向に移動自在で回動部材の荷室外方向側に位置し、前記回動規制部材を上下方向に移動することにより、前記の回動部材の回動範囲を変化させることを特徴とする。
請求項4記載の発明は、前記請求項1乃至3記載の発明において、前記の支持部材には、前記回動部材用軸部材または回動規制部材のうち少なくとも何れか一方を該支持部材の上下方向に移動自在に嵌合するためのガイド(例えば、支持部材における回動規制部材の荷室内方向側に形成されたガイド)が形成されたことを特徴とする。
請求項5記載の発明は、前記請求項1乃至4記載の発明において、前記の回動部材を荷室外方向(または下方向)へ付勢するための弾性部材を設けたことを特徴とする。
請求項6記載の発明は、前記請求項1乃至4記載の発明において、前記の回動部材に誘導軸を形成し、前記の回動部材を回動規制部材に摺接させながら回動した際の前記誘導軸の軌道と略同一形状であって該誘導軸が移動自在に嵌合される誘導軸用ガイドを前記の支持部材に形成したことを特徴とする。
請求項7記載の発明は、前記請求項1乃至6記載の発明において、前記ウィングパネルの側端縁には該側端縁を下方向に突出するようにパネル補助部材が設けられ、前記の回動範囲が最小となる際に該回動部材の端部が前記パネル補助部材の荷室外方向側に位置(パネル補助部材に当接または近接)することを特徴とする。
請求項8記載の発明は、前記請求項1乃至7記載の発明において、前記支持部材の上端側にはパネル受け部が突出し、前記ウィングパネルが閉じられた際に、そのウィングパネルの側端縁または該側端縁に設けられたパネル補助部材が前記パネル受け部の荷室外方向側に位置(当接または近接)することを特徴とする。
請求項9記載の発明は、請求項1乃至8記載の発明において、前記の支持部材,ハンドル,連結部材のうち少なくとも何れか一つに対し、前記ハンドルの回動または連結部材の移動を一時的に停止させるためのプランジャを備え、前記の支持部材,ハンドル,連結部材のうち少なくとも何れか一つにおいて、前記の一時的な停止の際のプランジャ位置に対しプランジャ用凹部を一つ以上設けたことを特徴とする。
請求項10記載の発明は、前記請求項9記載の発明において、前記のプランジャ用凹部は、そのプランジャ用凹部の中心と前記の一時的な停止の際のプランジャ位置とが偏位するように設けたことを特徴とする。
本発明において、回動部材用軸部材と回動規制部材との間の距離を変化(例えば、回動部材用軸部材または回動規制部材を上下方向に移動させて変化(例えば、ガイドに嵌合された回動部材用軸部材を上下方向に移動))させることにより、その変化(回動部材用軸部材または回動規制部材の上下方向への移動)に伴って回動部材における回動規制部材に対する接点が移動する。これにより、回動部材における上方向と荷室外方向または下方向との間の回動範囲が変化する。すなわち、回動部材用軸部材と回動規制部材との距離が長くなるに連れて(例えば、回動規制部材の位置が固定されている状態で、回動部材用軸部材が下方向に移動するに連れて)回動部材の回動範囲は縮小され、回動部材用軸部材と回動規制部材との距離が短くなるに連れて(例えば、回動規制部材の位置が固定されている状態で、前記の回動部材用軸部材が上方向に移動するに連れて)回動部材の回動範囲は拡大される。
前記の回動範囲が最小の際に回動部材が倒立し該回動部材の開角度が約0°となると、その回動部材は回動部材用軸部材と回動規制部材との距離が短くならない限り(例えば、回動部材用軸部材を上方向に移動、または回動規制部材を下方向に移動しない限り)回動しなくなる。このように回動部材が回動しない状態の際に、その回動部材の端部を閉じられたウィングパネルの側端縁(または、パネル補助部材)に当接または近接させることにより、ウィングパネルを制動することができる。
すなわち、弾性部材等の付勢力を利用してウィングパネルを制動する従来の制動部材(例えば、図23乃至図27に示した制動部材)に対し、本発明では回動部材用軸部材と回動規制部材との間の距離を変化(例えば、回動部材の回動部材用軸部材または回動規制部材を移動)させて該回動部材を倒立させ、その回動部材の回動を回動規制部材によって規制(すなわち、機械的に規制)してウィングパネルを制動するため、その制動部材の使用を繰り返しても制動機能を維持することが可能となる。
また、閉じられたウィングパネルの制動は、回動部材用軸部材と回動規制部材との間の距離を変化(例えば、回動部材の回動部材用軸部材または回動規制部材を移動(例えば、連結部材,ハンドル等を介して移動))させる工程のみで行うことができるため、従来の制動部材と比較して制動に係る作業を簡略化することが可能となる。
以上示したとおり本発明によれば、従来の制動部材のようにウィングパネルの制動において弾性部材等の付勢力を利用しないため、その制動部材の使用を繰り返しても制動機能を維持することが可能となる。また、閉じられたウィングパネルの制動は、回動部材用軸部材と回動規制部材との間の距離を変化(例えば、回動部材の回動部材用軸部材または回動規制部材を移動)させる工程のみで行うことができるため、従来の制動部材と比較して制動に係る作業を簡略化することが可能となる。
以下、本発明の実施の第1乃至第6形態におけるウィングパネルの制動部材を図面等に基づいて詳細に説明する。なお、図23乃至図27に示すものと同様なものには、同一符号等を用いて詳細な説明を省略する。
本実施の第1乃至第6形態では、車輌の荷室におけるウィングパネル側端縁の下側に固設される支持部材と、前記支持部材に対し回動部材用軸部材を介して荷室外方向に回動自在に支持される回動部材と、前記回動部材の荷室外方向側に位置し該回動部材の荷室外方向の回動を規制する回動規制部材と、を備えた制動部材に関するものである。そして、前記の回動部材用軸部材と回動規制部材との間の距離を変化させることにより、前記の回動部材の回動範囲を変化させる。また、前記の回動範囲が最小となる際に、該回動部材の端部をウィングパネルの側端縁の荷室外方向側に位置させることにより、ウィングパネルを制動する。
前記のように回動部材用軸部材と回動規制部材との間の距離を変化させる構成としては、例えば、支持部材に対し、回動部材用軸部材を上下方向に移動自在に支持する。また、前記の回動規制部材は支持部材に対し回動自在に支持し、回動規制部材を上下方向に移動自在に支持する。
[本実施の第1形態]
まず、本実施の第1形態における制動部材を説明する。本実施の第1形態では、上下方向にガイド(回動部材用のガイド;例えば、孔,レール等)が形成された支持部材(少なくとも、軸部材,回動部材を支持するための部材)を煽りパネルに固設し、前記のガイドに対して軸部材(例えば、取付ピン等)を移動自在(摺動自在;ガイド形状に応じて移動自在)に嵌合し、その軸部材を介して回動部材を回動自在(上方向から荷室外方向または下方向の間で回動自在)に支持し、前記支持部材におけるガイドの荷室外方向(荷室を基準にした外側)に対して前記回動部材の荷室外方向(または、下方向)の回動を規制する部材(以下、回動規制部材と称する)を設けることにより、制動部材を構成する。
前記のように構成された制動部材において、ガイドに沿って回動部材の軸部材(以下、回動部材用軸部材と称する)を上下方向に移動することにより、回動規制部材によって規制される回動部材の荷室外方向(または、下方向)に対する回動範囲(軸部材による回動範囲)を変化、すなわち回動部材の上方向から荷室外方向または下方向の間の回動範囲を変化させることができる。したがって、回動部材用軸部材をガイドに沿って上方向に移動した場合、その移動に伴って回動部材の回動可能な範囲が拡大される。一方、前記の回動部材用軸部材をガイドに沿って下方向に移動した場合には、その移動に伴って回動部材の回動可能な範囲は縮小される。
前記の煽りパネルに対する支持部材の固設位置,ガイドの形状,回動規制部材の位置等は、少なくとも回動部材の回動可能な範囲が最大となる際にウィングパネルを開閉(ウィングパネルやパネル補助部材が回動部材と衝突しないように開閉)できるように設定する。また、回動可能な範囲が最小となる際に、回動部材の一部(例えば、回動部材の中央部)が回動規制部材に当接または近接すると共に、回動部材の端部がウィングパネルの側端縁(またはパネル補助部材)の荷室外方向側に位置(当接または近接)するように設定する。
前記のように軸部材を下方向に移動して回動部材の回動可能な範囲を最小にした際、回動部材の一部(例えば、回動部材の中央部)が回動規制部材に当接すると共に、回動部材の端部がウィングパネル(またはパネル補助部材)の荷室外方向側に位置(当接または近接)する場合には、前記の軸部材を上方向に移動しない限り回動部材の荷室外方向への回動は防止される(すなわち、回動部材の荷室外方向に対する開角度が約0°)。
次に、本実施の第1形態における制動部材の実施例を、図1(斜視図),図2(正面図),図3(動作説明図),図4(動作説明図),図5(動作説明図)の概略図に基づいて説明する。
図1乃至図5において、符号12は、煽りパネルに対して垂直に立設する一対の略平板状の支持プレート13,14と、それら支持プレート13,14の側端縁(荷室外方向S側)に架設された連結プレート15と、から構成された支持部材を示すものである。符号16は、前記支持プレート13,14の側端縁における連結プレート15の上端側に対して架設され、回動部材7の荷室外方向S(または下方向Q)への回動を規制する横断面略円柱状の回動規制部材を示すものである。
前記支持プレート13,14の側面における煽りパネル3と回動規制部材16との間には、上下方向に長尺なガイド(図1乃至図5では誘導孔)13a,14aがそれぞれ形成される。前記のガイド13a,14aには、回動部材7を上方向Pから荷室外方向S(または下方向Q)の間で回動自在に支持するための回動部材用軸部材7aが、該ガイド13a,14aの形状に沿って摺動自在に嵌合される。
前記支持プレート13,14の上端側にはそれぞれ突出部(以下、パネル受け部と称する)13b,14bが延設され、そのパネル受け部13b,14bにはウィングパネル4が閉じられた際に該ウィングパネル4のパネル補助部材4aが当接または近接する。これにより、煽りパネル3に対してはウィングパネル4(図1乃至図5ではパネル補助部材4a)が直接的には接触しないため、例えば両者の摺動等による破損等を防止できる。
符号17は、前記支持プレート13,14の側面におけるガイド13a,14aの下側に対し、軸部材(以下、ハンドル‐支持部材用軸部材と称する)17aを介して上方向P(または荷室外方向S)から下方向Qの間で回動自在に支持されたハンドルを示すものである。符号18は、前記ハンドル17の回動に応じて(連動して)回動部材用軸部材7aを上下方向に移動させるための部材(以下、連結部材と称する)を示すものであり、その連結部材18の一端側は前記回動部材用軸部材7aに対して回動自在に支持され、その他端部はハンドル17に対し軸部材(以下、ハンドル‐連結部材用軸部材と称する)18aを介して回動自在に支持される。
次に、ウィングパネル4を開閉する際の制動部材の動作を説明する。まず、ウィングパネル4を閉じる場合、図3に示すようにハンドル17,連結部材18を介して回動部材用軸部材7aをガイド13a,14aの上方向Pの位置に移動させることにより、回動部材7の端部(図1乃至図5では略平板状の押さえ部材)7bを荷室外方向S(または、下方向Q)に回動した位置に移動させる。ウィングパネル4を下方向Qに回動して閉じた後、図4に示すようにハンドル17,連結部材18を介して回動部材用軸部材7aを下方向Qへ移動することにより、回動部材7は回動規制部材16に摺設しながら上方向Pへ回動する。
そして、図5に示すように、回動部材用軸部材7aを下方向Qの位置に移動することにより、回動部材7の一部が支持部材12内に収納されて該回動部材7が倒立し、回動部材7の中央部が回動規制部材16に当接または近接すると共に、回動部材7の端部7bがウィングパネル4のパネル補助部材4aに当接または近接する。すなわち、前記のように倒立した回動部材7は、ウィングパネル4のパネル補助部材4aと回動規制部材16との間に介在し、回動規制部材16によって荷室外方向S(または下方向Q)への回動が規制されるため、その回動部材7とパネル受け部13b,14bとの間に介在するパネル補助部材4a(すなわちウィングパネル4)の回動が規制され、そのウィングパネル4の上方向P(または荷室外方向S)への回動が抑制される。
前記のように閉じられたウィングパネル4を開ける場合には、まず、ハンドル17,連結部材18を介して回動部材用軸部材7aを上方向に移動することにより、回動部材7は回動規制部材16に摺設しながら荷室外方向S(または下方向Q)へ回動した位置(図3に示した位置)に移動する。
なお、前記のように回動部材用軸部材7aを上下方向P,Qに移動した際、制動部材の構成等(ガイド13a,14a,回動部材7,回動部材用軸部材7a,回動規制部材16等の形状や、回動部材7,回動部材用軸部材7a,回動規制部材16の各摺接する部分の摩擦抵抗等)によっては、前記回動部材7が倒立した状態で単に上下方向P,Qに移動する場合がある。例えば、図5に示す状態で回動部材7を倒立した状態で上方向Pに移動した場合には、その回動部材7とパネル補助部材4aとが衝突する恐れがある。また、図3に示すようにウィングパネル4を閉じる際に回動部材7が倒立した状態であっても、回動部材7とパネル補助部材4aとが衝突する恐れがある。
このような場合には、例えば回動部材7の回動部材用軸部材7aに弾性部材(図示省略)を設け、その回動部材7aを常に荷室外方向Sまたは下方向Qへ回動するように付勢力を付与することが好ましい。この回動部材を荷室外方向Sまたは下方向Qへ付勢するための弾性部材は、従来の制動部材のように振動,揺動等を抑制するためのものとは異なるものであり、たとえ制動部材を繰り返し使用したり振動,揺動等が大きくても、劣化することは殆ど無く制動部材の制動機能が低下することは無い。
または、前記の回動部材7に誘導軸(図示省略;例えば、回動部材用軸部材7aの軸方向に突出する部材)を形成し、前記回動部材7を回動規制部材に摺接させながら回動した際の前記誘導軸の軌道と略同一形状であって該誘導軸が移動自在(摺動自在)に嵌合されるガイド(誘導軸用のガイド)を支持部材12(例えば、支持プレート13,14)に形成する。これにより、前記回動部材7は常に回動規制部材16に摺接しながら回動するため、前記のような回動部材7とパネル補助部材4aとの衝突を防止することができる。
[本実施の第2形態]
次に、本実施の第2形態における制動部材を説明する。なお、前記の第1形態と同様なものについては同一符号等を用いて、その詳細な説明を省略する。
前記の図1乃至図5に示したような制動部材の場合は、回動部材の回動部材用軸部材を移動して該回動部材の荷室外方向(または、下方向)に対する回動範囲(軸部材による回動範囲)を変化させる構成であるが、本実施の第2形態の制動部材では、回動規制部材を移動して回動部材の荷室外方向(または、下方向)に対する回動範囲(軸部材による回動範囲)が変化するように構成する。
図6は、本実施の第2形態における制動部材の実施例を示すものである。図6に示す制動部材においては、回動部材7が支持部材12に対し回動部材用軸部材7aを介して回動自在に支持され、支持部材12(支持プレート13,14)における回動部材7の荷室外方向S側に対して上下方向P,Qに長尺なガイド19a,19bが形成され、そのガイド19a,19bに対し回動規制部材16が該ガイド19a,19bの形状に沿って移動自在に嵌合される。また、前記回動規制部材16は、例えば支持部材12に対して回動自在に支持されたハンドル17,該ハンドル17と回動規制部材16との間に設けられた連結部材18により、ガイド19a,19bの形状に沿って上下方向P,Qへ移動する。
従って、図6に示した構成の制動部材においては、回動規制部材16を上下方向P,Qへ移動することによって回動部材7の回動範囲が変化するものであり、図1乃至図5に示したような制動部材と同様に、弾性部材等の付勢力を利用せずにウィングパネル4を制動することができると共に、その制動に係る作業を簡略化することができる。
[本実施の第3形態]
次に、本実施の第3形態における制動部材を説明する。なお、本実施の第1,第2形態と同様なものについては同一符号等を用い、その詳細な説明を省略する。図1乃至図6に示したような制動部材は、ハンドルを上方向(または荷室外方向)から下方向へ回動してハンドル‐連結部材用軸部材を下方向へ移動し、前記ハンドルを下方向から上方向(または荷室外方向)へ回動してハンドル‐連結部材用軸部材を上方向へ移動するものである。
この動作原理は、ハンドルと連結部材とを回動自在に支持するハンドル‐連結部材用軸部材が、ハンドルと支持部材とを回動自在に支持するハンドル‐支持部材用軸部材を基準にして該ハンドルの力点側(すなわち、回動部材を回動する際において利用者に把持される側)に位置し、ハンドルの回動に応じて、前記のハンドル‐支持部材用軸部材における荷室外方向側を移動するためである。
本実施の第3形態においては、ハンドル‐連結部材用軸部材がハンドル‐支持部材用軸部材を基準にして該ハンドルにおける力点側(図7,図8中では符号22W)の反対側(以下、反力点側と称する(図7,図8中では符号22X))に位置するように制動部材を構成する。これにより、ハンドル‐連結部材用軸部材は、ハンドルの回動に応じてハンドル‐支持部材用軸部材における荷室内方向側を移動する。
図7(斜視図;ウィングパネル4を閉じた場合),図8(斜視図;ウィングパネル4を開く場合)は、本実施の第3形態における制動部材の実施例を示すものである。
図7,図8に示す制動部材において、符号20は支持部材を示すものであり、煽りパネル3に対して固設される背面プレート21と、その背面プレート21の側端縁から垂直に立設する一対の略平板状の支持プレート13,14と、それら支持プレート13,14の側端縁(荷室外方向S側)に架設された連結プレート24と、から構成されたものである。なお、図7,図8中では、支持プレート13,14,連結プレート24が一体構成されている。
前記支持プレート13,14の側面における背面プレート21と連結プレート24との間には、上下方向P,Qに長尺なガイド(図7,図8では誘導溝)13a,14aがそれぞれ形成され、回動部材7の回動部材用軸部材7aが摺動自在に嵌合される。
符号22は、前記支持プレート13,14の側面におけるガイド13a,14aの下側に対し、ハンドル‐支持部材用軸部材22aを介して上方向P(または荷室外方向S)から下方向Qの間で回動自在に支持されたハンドルを示すものである。
符号23は、前記ハンドル22の回動に応じて回動部材用軸部材7aを上下方向P,Qに移動させるための連結部材を示すものであり、その連結部材23の一端側は前記の回動部材用軸部材7aに対して回動自在に支持され、その他端部はハンドル22におけるハンドル‐支持部材用軸部材22aの反力点側22Xに対し,ハンドル‐連結部材用軸部材23aを介して回動自在に支持される。
前記のハンドル‐連結部材用軸部材23aは、前記のハンドル22を回動した際にハンドル‐支持部材用軸部材22aにおける煽りパネル3側(すなわち、図7中では、ハンドル‐支持部材用軸部材22aと背面プレート21との間)を移動する。すなわち、図7に示す状態において、ハンドル22を上方向P(または荷室外方向S)から下方向Qへ回動した場合には、図8に示すように回動部材7の回動部材用軸部材7aが上方向Pへ移動する。また、図8に示す状態において、ハンドル22を下方向Q(または荷室外方向S)から上方向Pへ回動した場合には、図7に示すように前記の回動部材用軸部材7aは下方向Qへ移動する。
従って、図7,図8に示した構成の制動部材においては、ハンドル22を回動し回動部材用軸部材7aを上下方向P,Qへ移動することによって回動部材7の回動範囲を変化させるものであり、図1乃至図6に示したような制動部材と同様に、弾性部材等の付勢力を利用せずにウィングパネル4を制動することができると共に、その制動に係る作業を簡略化することができる。
なお、図7,図8に示す制動部材の場合、連結プレート24の上端側が前記の図1乃至図6に示した回動規制部材16と同様の機能を果たし(すなわち、連結プレートと回動規制部材とが一体成形され)、回動部材7の荷室外方向S(または下方向Q)への回動を規制することが可能となる。また、背面プレート21に貫通孔21aを穿設した場合、例えば前記貫通孔21aに締結ボルトを貫通させ煽りパネル3に螺合させることにより、制動部材を該煽りパネル3に固定することが可能となる。
さらに、ハンドル22の形状において、図7に示すように該ハンドル22を上方向Pに回動した状態で支持部材20(例えば、支持部材20内に位置する各部材)を覆うようにすることにより、制動部材の保護機能(例えば、制動部材の外周側から支持部材内に対する損傷を防止する機能)を付与することができる。
[本実施の第4形態]
次に、本実施の第4形態における制動部材を説明する。なお、本実施の第1乃至第3形態と同様なものについては同一符号等を用い、その詳細な説明を省略する。図1乃至図8に示したような制動部材は、ハンドルの力点側が荷室外方向側を経由するように該ハンドルを上方向や下方向へ回動し、ハンドル‐連結部材用軸部材がハンドル‐支持部材用軸部材における荷室外方向側を移動、またはハンドル‐連結部材用軸部材がハンドル‐支持部材用軸部材における荷室内方向側を移動することにより、回動部材用軸部材や回動規制部材を上下方向に移動するものである。
したがって、図1乃至図8に示したような制動部材では、例えば前記のハンドル‐連結部材用軸部材やハンドル‐支持部材用軸部材の移動を妨げないような形状(例えば、支持部材におけるハンドル‐連結部材用軸部材やハンドル‐支持部材用軸部材の周囲の厚さ(荷室側面から荷室外方向側への厚さ)を十分厚くした形状)で構成することが好ましい。
例えば、大型自動車等の荷室に制動部材を用いる場合には、その制動部材によって大型自動車の車幅が拡大されないようにする必要(例えば、道路交通法に違反しないように用いる必要)がある。前記の車幅の拡大を防止する方法の一例として、煽りパネルに凹部(制動部材を嵌め込むことが可能な形状の凹部)を形成し、その凹部に制動部材を固設しウィングパネルを制動する方法が知られているが、その凹部の形状によって(例えば、深さのある凹部が形成され、その凹部が形成された箇所にて煽りパネルが薄くなってしまう場合)は煽りパネルの強度を低下させてしまう場合がある。
また、図1乃至図8に示したような制動部材は、回動部材用軸部材や回動規制部材が支持部材内に対して直接的に支持(例えば、支持プレートや該支持プレートのガイド等に対し直接的に支持)され、その回動部材用軸部材や回動規制部材を上下方向に移動することにより、回動部材の荷室外方向(または下方向)への回動を規制するものである。
本実施の第4形態においては、ハンドルが荷室側面(すなわち、制動部材を固定する煽りパネルやウィングパネル)に沿って回動するように該ハンドルを支持部材に対して支持する。また、ハンドル‐連結部材用軸部材がハンドル‐支持部材用軸部材を基準にして該ハンドルの力点側に位置し、回動部材用軸部材が支持部材に対して間接的に支持(連結部材,ハンドル等を介して間接的に支持)され、前記のハンドルを回動した際に前記の回動部材用軸部材または回動規制部材が支持部材内の形状に応じて上下方向に移動できるように制動部材を構成する。
図9(部分断面斜視図),図10(斜視図;ウィングパネル4を閉じた場合),図11(斜視図;ウィングパネル4を開く場合)は、本実施の第4形態における制動部材の実施例を示すものである。
図9乃至図11に示す制動部材において、符号30は支持部材を示すものであり、煽りパネル3に対して固設される背面プレート21と、その背面プレート21の一端面から垂直に立設する一対の略平板状の支持プレート13,14と、それら支持プレート13,14の側端縁(荷室外方向S側)に架設された連結プレート24と、から構成されたものである。このように構成された支持部材30内には、回動部材7の回動部材用軸部材7a側が,該支持部材30内にて上下方向P,Qへ移動自在となるように収納(例えば、遊挿状態で収納)される。
なお、図9乃至図11中では、支持プレート13,14,連結プレート24が一体構成され、その一体構成されたものが背面プレート21に対して固定されている。例えば、支持プレート13,14から突出した締結部13b,14bを介して、締結ボルト等を用いて固定されている。また、支持プレート14の一部には、後述のハンドルの回動を妨げないように切り欠き部14cが形成されている。さらに、背面プレート21の上端側は、前記の図1乃至図6に示したパネル受け部13b,14bと同様の機能を果たし、煽りパネル3に対してウィングパネル4(またはパネル補助部材4a)が直接的には接触しないため、例えば両者の摺動等による破損等を防止できる。
符号31は、前記支持部材30内における背面プレート21に対し、ハンドル‐支持部材用軸部材31aを介して、上方向P(または荷室外方向S)から下方向Qの間で荷室側面に沿って回動自在となるように支持されたハンドルを示すものである。
符号32は連結部材を示すものであり、その連結部材32の一端側はハンドル31におけるハンドル‐支持部材用軸部材31aの力点側31Wに対し、ハンドル‐連結部材用軸部材33を介して回動自在に支持される。また、前記連結部材32の他端側は断面略コ字状に形成され、回動部材用軸部材7aを回動自在に支持(図9乃至図11中では、回動部材7の回動部材用軸部材7a側の中央部に穿設された孔7cを介し該回動部材用軸部材7aを遊嵌して支持)する。
なお、図9乃至図11中では、前記のハンドル‐連結部材用軸部材33において、円筒状部材33aと該円筒状部材33a内に収納される弾性部材(例えば、コイル状のバネ部材)33b,ベアリング33cとから成るプランジャが用いられ、ベアリング33cは連結プレート15の支持部材30内側に対し弾性部材33bの付勢力によって押圧しながら接しているものとする。また、符号33dは、連結プレート15の支持部材30内側におけるプランジャ33の軌道(ハンドル31を回動した際のプランジャ33の軌道)に対して形成された該プランジャ33用の凹部(例えば、ベアリング33cの一部を係合させることが可能な孔;以下、プランジャ用凹部と称する)を示すものである。前記のようなプランジャ33およびプランジャ用凹部33dを用いることにより、そのプランジャ用凹部33dの位置に応じてハンドル31の回動を一時的に停止(プランジャ用凹部33dの位置にて停止)させることができる。
前記のハンドル31を荷室側面(すなわち、制動部材を固定する煽りパネル3やウィングパネル4)に沿って回動した場合、前記のハンドル‐連結部材用軸部材33は該ハンドル31と同様に荷室側面に沿って上下方向P,Qに移動し、回動部材用軸部材7aは連結部材32を介し支持部材30内の形状に応じて該支持部材30内を上下方向P,Qに移動する。
すなわち、図10に示す状態において、ハンドル31を荷室側面に沿って下方向Pから上方向Q(または荷室の前後方向)へ回動した場合には、図11に示すように回動部材7の回動部材用軸部材7aが上方向Pへ移動する。また、図11に示す状態において、ハンドル22を上方向P(または荷室の前後方向)から下方向Qへ回動した場合には、図10に示すように前記の回動部材用軸部材7aは下方向Qへ移動する。
従って、図9乃至図11に示した構成の制動部材においては、ハンドル31を荷室側面に沿って回動することにより回動部材用軸部材7aを上下方向P,Qへ移動し回動部材7の回動範囲を変化させるものであり、図1乃至図8に示したような制動部材と同様に、弾性部材等の付勢力を利用せずにウィングパネル4を制動することができると共に、その制動に係る作業を簡略化することができる。
また、ハンドル‐連結部材用軸部材33がハンドル31と同様に荷室側面に沿って上下方向P,Qに移動するため、例えば図1乃至図8に示した制動部材のように支持部材の厚さを厚くする必要はない。
さらに、回動部材7の回動部材用軸部材7a側が支持部材30内にて上下方向P,Qへ移動自在となるように該支持部材30内に収納(例えば、遊挿状態で収納)され、その回動部材用軸部材7aが支持部材30に対しハンドル31,連結部材32を介して間接的に支持されるため、支持部材30の内壁が図1乃至図8に示したようなガイドと同様の機能を果たす。すなわち、図1乃至図8に示したような制動部材のように支持プレートに対してガイドを形成する必要はない。
[本実施の第5形態]
次に、本実施の第5形態における制動部材を説明する。なお、本実施の第1乃至第4形態と同様なものについては同一符号等を用い、その詳細な説明を省略する。図9乃至図11に示したような制動部材においては、例えばハンドルと連結部材とが単にハンドル‐連結部材用軸部材を介して支持されている場合、そのハンドルを荷室側面に沿って回動すると、ハンドル‐連結部材用軸部材の軌道は円弧状となる。すなわち、前記の連結部材は単に上下方向へ移動するのではなく、ハンドルの回動に応じて傾斜しながら上下方向へ移動する。
このため、連結部材と回動部材用軸部材(または回動規制部材)とに関して、例えば前記の傾斜しながらの移動を考慮し、遊びを持たせて回動自在に支持(図9乃至図11中では、連結部材32が回動部材7の回動部材用軸部材7a側の中央部7cを遊嵌して支持)することが好ましい。
本実施の第5形態においては、ハンドル‐連結部材用軸部材を遊嵌(例えば、連結部材に遊嵌)することにより、ハンドルを荷室側面に沿って回動した際にハンドル‐連結部材用軸部材が円弧状に移動しても、連結部材が傾斜することなく上下方向に移動できるように、ハンドルと連結部材とを回動自在に支持して制動部材を構成する。
図12(部分断面動作説明図),図13(側面側断面図)は、本実施の第5形態における制動部材の実施例を示すものである。図12,図13に示す制動部材において、符号41は連結部材32の一端部側に穿設されハンドル‐連結部材用軸部材33が遊嵌される長孔(以下、遊嵌孔と称する)を示すものであり、ハンドル31を上下方向P,Qへ回動した際に、ハンドル‐連結部材用軸部材33の軌道に応じて該ハンドル‐連結部材用軸部材33が移動(図12中では、図示左右方向に移動)できる大きさの形状とする。符号42は、支持部材30内における背面プレート21から垂直方向(荷室外方向)に突出するように形成されたガイドを示すものであり、連結部材32が上下方向P,Qへ移動するように誘導するためのものである。
なお、図12,図13中では、前記連結部材32の他端側の2箇所は断面略コ字状に形成され、回動部材7の回動部材用軸部材7a側の2箇所に穿設された孔7cを介して該回動部材用軸部材7aを遊嵌して支持する。
前記のハンドル31を荷室側面(すなわち、制動部材を固定する煽りパネル3やウィングパネル4)に沿って図12中矢印Aに示すように回動した場合、前記のハンドル‐連結部材用軸部材33は該ハンドル31と同様に荷室側面に沿って上下方向P,Qへ回動(円弧状に移動)し、連結部材32はガイド42に誘導されながら上下方向P,Qに移動し、回動部材用軸部材7aは連結部材32を介し支持部材30内の形状に応じて該支持部材30内を上下方向P,Qに移動する。
すなわち、ハンドル31を荷室側面に沿って下方向Pから上方向Q(または、荷室の前後方向)へ回動した場合には、回動部材7の回動部材用軸部材7aが上方向Pへ移動する。また、ハンドル22を荷室側面に沿って上方向P(または荷室の前後方向)から下方向Qへ回動した場合には、前記の回動部材用軸部材7aは下方向Qへ移動する。前記のハンドル‐連結部材用軸部材33においては、前記のハンドル31の回動に応じて、遊嵌孔41内を移動しながら上下方向P,Qに移動する。
図14(部分断面動作説明図),図15(側面側断面図)は、本実施の第5形態における制動部材の他の実施例を示すものである。図14,図15に示す制動部材おいて、符号51は前記支持部材30内における背面プレート21に対し、ハンドル‐支持部材用軸部材51aを介して、上方向P(または荷室外方向S)から下方向Qの間で荷室側面に沿って回動自在となるように支持されたハンドルを示すものである。
前記のハンドル51のハンドル‐支持部材用軸部材51a側は、そのハンドル‐支持部材用軸部材51aの位置において荷室側面に沿って折り曲げられ、該ハンドル51の力点側51Wに突出するように形成され、その突出部の先端部には略円盤状のハンドル‐連結部材用軸部材52が形成される。すなわち、前記のハンドル‐連結部材用軸部材52は、ハンドル51におけるハンドル‐支持部材用軸部材51aの力点側51Wに位置する。
符号53は連結部材32の一端部側に形成されハンドル‐連結部材用軸部材52が遊嵌される遊嵌孔を示すものであり、ハンドル51を上下方向P,Qへ回動した際に、ハンドル‐連結部材用軸部材52の軌道に応じて該ハンドル‐連結部材用軸部材52が移動(図14中では、図示左右方向に移動)できる大きさの形状とする。
なお、図14,図15中では、連結部材53の他端側は略T字状に形成され、回動部材7の回動部材用軸部材7a側の中央部に形成された凹部7dを介して、該回動部材用軸部材7aを遊嵌して回動自在に支持する。
前記のハンドル51を荷室側面(すなわち、制動部材を固定する煽りパネル3やウィングパネル4)に沿って図14中矢印Aに示すように回動した場合、前記のハンドル‐連結部材用軸部材52は該ハンドル51と同様に荷室側面に沿って上下方向P,Qへ回動(円弧状に移動)し、連結部材32はガイド42に誘導されながら上下方向P,Qに移動し、回動部材用軸部材7aは連結部材32を介し支持部材30内の形状に応じて該支持部材30内を上下方向P,Qに移動する。
すなわち、ハンドル51を荷室側面に沿って下方向Pから上方向Q(または、荷室の前後方向)へ回動した場合には、回動部材7の回動部材用軸部材7aが上方向Pへ移動する。また、ハンドル51を荷室側面に沿って上方向P(または荷室の前後方向)から下方向Qへ回動した場合には、前記の回動部材用軸部材7aは下方向Qへ移動する。前記のハンドル‐連結部材用軸部材52においては、前記のハンドル51の回動に応じて、遊嵌孔53内を移動しながら上下方向P,Qに移動する。
従って、図12乃至図15に示した構成の制動部材においては、ハンドル31(または51)を荷室側面に沿って回動することにより回動部材用軸部材7aを上下方向P,Qへ移動し回動部材7の回動範囲を変化させるものであり、図9乃至図11に示したような制動部材と同様に、弾性部材等の付勢力を利用せずにウィングパネル4を制動することができると共に、その制動に係る作業を簡略化することができる。
また、ハンドル‐連結部材用軸部材33がハンドル31(または51)と同様に荷室側面に沿って上下方向P,Qに移動するため、例えば図1乃至図8に示した制動部材のように支持部材の厚さを厚くする必要はない。
さらに、回動部材7の回動部材用軸部材7a側が支持部材30内にて上下方向P,Qへ移動自在となるように該支持部材30内に収納(例えば、遊挿状態で収納)され、その回動部材用軸部材7aが支持部材30に対しハンドル31(または51),連結部材32を介して支持されるため、支持部材30の内壁が図1乃至図8に示したようなガイドと同様の機能を果たす。すなわち、支持部材30内に対してガイド42を形成する必要はなく、図1乃至図8に示したような制動部材のように支持プレートに対してガイドを形成する必要もない。
さらにまた、ハンドル‐連結部材用軸部材33(または52)は連結部材32に対し遊嵌孔41(または53)を介して回動自在に支持され、たとえハンドル31(またはハンドル51)を回動した際にハンドル‐連結部材用軸部材33(または52)が円弧状に移動しても、連結部材32は傾斜することなく上下方向P,Qに移動するため、その連結部材32は回動部材用軸部材7aに対し遊嵌して支持しても良く、例えば単に回動自在に嵌合させて支持しても良い。
[本実施の第6形態]
次に、本実施の第6形態における制動部材を説明する。なお、本実施の第1乃至第5形態と同様なものについては同一符号等を用い、その詳細な説明を省略する。図1乃至図15に示したような制動部材においては、ハンドルが支持部材に対して直接的に支持(例えば、背面プレートや支持プレートに対しハンドル‐支持部材用軸部材が直接的に支持)され、そのハンドルを回動して回動部材用軸部材や回動規制部材を上下方向に移動することにより、回動部材に関して荷室外方向(または下方向)への回動を規制するものである。
本実施の第6形態においては、ハンドルを支持部材に対して間接的に支持すると共に、そのハンドルにおける反力点側にて該ハンドルを連結部材に対し回動自在に支持して制動部材を構成する。
図16(平面図),図17(斜視図;ウィングパネル4を閉じた場合),図18(斜視図;ウィングパネル4を開く場合),図19(動作説明図),図20(動作説明図),図21(動作説明図)は、本実施の第6形態における制動部材の実施例を示すものである。図16乃至図21において、符号61は連結部材を示すものであり、支持部材30内にて上下方向P,Qへ移動自在となるように該支持部材30内に収納(例えば、遊挿状態で収納)される。
前記の連結部材61の一端側には、ハンドル‐連結部材用軸部材62を介してハンドル22が回動自在に支持される。また、前記の連結部材61の他端側には、該連結部材61と同様に支持部材30内に収納される回動部材7の回動部材用軸部材7a側が回動自在に支持される。
なお、図16乃至図21においては、前記連結部材61の他端側の中央部には断面略コ字状の部材7eが設けられ、その略コ字状部材7eが回動部材用軸部材7aを回動自在に支持(図16乃至図21中では、回動部材7の回動部材用軸部材7a側の中央部に穿設された孔7cを介し該回動部材用軸部材7aを遊嵌して支持)する。また、連結部材61と背面プレート21とが摺動するための台座61aが、連結部材61と背面プレート21との間に介在して備えられている。
符号63は、前記ハンドル22を支持部材30に対し間接的に支持するための部材(以下、間接部材と称する)を示すものである。この間接部材63の一端側は、ハンドル22におけるハンドル‐連結部材用軸部材62の力点側22Wに対し、軸部材(以下、ハンドル‐間接部材用軸部材と称する)63aを介して回動自在に支持される。また、前記の間接部材63の他端側は、支持部材30(図16乃至図21中では背面プレート21)におけるハンドル‐連結部材用軸部材62の上方向P側に位置するように、該支持部材30に対し軸部材(以下、間接部材‐支持部材用軸部材と称する)63bを介して回動自在に支持される。
前記の間接部材63は、前記のハンドル‐間接部材用軸部材63aと間接部材‐支持部材用軸部材63bとの間の距離が、ハンドル‐間接部材用軸部材63aとハンドル‐連結部材用軸部材62との間の距離よりも長くなるように、該間接部材‐支持部材用軸部材63bを介して支持部材30に対し回動自在に支持されるものとする。これにより、ハンドル22を回動した際の前記間接部材63の開角度(上下方向P,Qに対する開角度)は90°以下となり、そのハンドル22の回動に応じて連結部材61は上下方向P,Qへ移動(傾斜することなく移動)する。
なお、前記のハンドル‐間接部材用軸部材63aと間接部材‐支持部材用軸部材63bとの間の距離が、ハンドル‐間接部材用軸部材63aとハンドル‐連結部材用軸部材62との間の距離よりも短い場合には、前記の間接部材63の開角度は90°以上となる。この場合、連結部材61が傾斜する構造(例えば、図16乃至図21の制動部材の場合は、ハンドル‐連結部材用軸部材62が間接部材‐支持部材用軸部材63bよりも荷室内方向R側を移動できる構造)でなければ、その連結部材61を上下方向P,Qへ移動させることはできなくなる。
図16,図17,図19に示す状態の制動部材において、ハンドル22を上方向Pから下方向Qへ回動すると、図20に示す状態を経てから図18,図21に示すように、ハンドル‐間接部材用軸部材63aを支点にしてハンドル‐連結部材用軸部材62が支持部材30内を下方向Qから上方向Pへ移動し、間接部材‐支持部材用軸部材63bを支点にして間接部材63が下方向Qから上方向P(または荷室外方向S)へ回動(すなわち、ハンドル‐間接部材用軸部材63aと共に回動)することにより、回動部材用軸部材7aが下方向Qから上方向Pへ移動する。
また、図18,図21に示す状態において、ハンドル22を下方向Qから上方向Pへ回動すると、図20に示す状態を経てから図16,図17,図19に示すように、ハンドル‐間接部材用軸部材63aを支点にしてハンドル‐連結部材用軸部材62が支持部材30内を上方向Pから下方向Qへ移動し、間接部材‐支持部材用軸部材63bを支点にして間接部材63が上方向Pから下方向Q(または荷室外方向S)へ回動(すなわち、ハンドル‐間接部材用軸部材63aと共に回動)することにより、回動部材用軸部材7aが上方向Pから下方向Qへ移動する。
従って、図16乃至図21に示した構成の制動部材においては、ハンドル22を回動し回動部材用軸部材7aを上下方向P,Qへ移動することによって回動部材7の回動を変化させるものであり、図1乃至図15に示したような制動部材と同様に、弾性部材等の付勢力を利用せずにウィングパネル4を制動することができると共に、その制動に係る作業を簡略化することができる。
なお、図16乃至図21に示す制動部材の場合、その図16乃至図21に示すように間接部材63の回動を妨げない構成(図16乃至図21では、連結プレート24に切り欠き部64を形成した構成)であれば、たとえ図1乃至図8に示す制動部材のようにハンドル22を回動させる構成(すなわち、荷室側面に沿って回動させない構成)であっても、連結部材61が荷室内外方向R,Sへ傾斜することはない。
また、図16乃至図21に示す制動部材は、図示するように連結部材61における間接部材63が位置する領域は枠状に形成され、ハンドル22を下方向Qから上方向Pへ回動してウィングパネル4を制動する際には、前記の間接部材63が前記の枠内に収納されてハンドル22によって覆われる。このため、ハンドル22を上方向Pから下方向Qへ回動してウィングパネル4を開ける際に間接部材63の回動を妨げないような構成であれば、例えば図1乃至図8に示した制動部材のように支持部材の厚さを厚くする必要はない。
以上、本発明において、記載された具体例に対してのみ詳細に説明したが、本発明の技術思想の範囲で多彩な変形および修正が可能であることは、当業者にとって明白なことであり、このような変形および修正が特許請求の範囲に属することは当然のことである。
例えば、図1乃至図21に示した制動部材では、例えばハンドル,連結部材等を介して回動部材の回動部材用軸部材や回動規制部材を移動し、回動部材の回動範囲を変化させたが、その回動部材用軸部材や回動規制部材はモータ等の駆動力を用いて移動しても良い。また、回動部材の端部やパネル受け部の表面(ウィングパネルやパネル補助部材と接触する面)に対し、例えばゴム組成物等の材料から部材(例えば、シート状の材料)を被覆することにより、回動部材の端部とパネル受け部との間にウィングパネルまたはパネル補助部材を介在させた場合、その回動部材の端部やパネル受け部はウィングパネルやパネル補助部材の直接的には接触しないため、例えば両者の摺動等による破損等を抑制できる。
さらに、回動規制部材は、回動部材用軸部材等の移動に応じて該回動部材の荷室外方向や下方向の回動を規制できるものであれば、例えば支持部材と一体成形したものでも良い。さらにまた、支持部材にパネル受け部を延設する替わりに、例えば煽りパネルにゴム組成物等の材料から部材(例えば、シート状の材料)を設けても良い。前記パネル受け部は無くても良いが、ウィングパネル(またはパネル補助部材)と煽りパネルとが摺動等により破損する可能性がある場合には、その摺動面にゴム組成物等の材料から部材を設けることが好ましい。
加えて、荷室の側面がウィングパネルのみを構成し、そのウィングパネルを閉じた際に該ウィングパネルの側端縁が荷室底部の側端縁にする場合(煽りパネルを構成しない場合)には、例えば荷室の側端縁に対し下方向に突出するように部材(支持部材を固定できる部材)を設け、その部材の位置に制動部材を設けても良い。これにより、たとえ荷室の側面がウィングパネルのみを構成する場合であっても、そのウィングパネルを制動することが可能となる。
さらに加えて、大型自動車の荷室等には前柱,中柱,後柱等を構成したものがあり、これら柱における所望の位置に対して制動部材を設けることにより、ウィングパネルを制動しても良い。
図9乃至図11では制動部材のハンドルを所定の位置にて一時的に停止させるために、ハンドル‐連結部材用軸部材としてプランジャを用いたが、制動部材を構成する他の各部材(例えば、連結部材や回動部材等の移動自在な部材)においてもプランジャを適宜用い、所望の位置に対してプランジャ用凹部を形成することにより、その部材を所定の位置にて一時的に停止させても良い。
また、前記のようにプランジャおよびプランジャ用凹部を備えた制動部材において、その各部材を所望の位置で停止させる際、例えば図9,図10に示すようにハンドル31を連結プレート24に係合させて停止させる際に、図22に示すようにプランジャ用凹部33dの中心71から偏位した位置(以下、中心偏位位置と称する)に対してプランジャ33(図22中ではベアリング33c)が接するように、該プランジャ33およびプランジャ用凹部33dを構成しても良い。
すなわち、図22に示したような構成によれば、ハンドル31を連結プレート24に係合させて停止させると、プランジャ33のベアリング33cがプランジャ用凹部33dの中心偏位位置を押圧し、その押圧する方向がプランジャ用凹部33dの中心71と一致するように付勢力が生じるため(すなわち、図22中の矢印A方向に付勢力が生じるため)、例えばハンドル31が意に反して回動したり揺動することを防止できる。
なお、本発明の制動部材を構成する各部材は、所望の機械的強度,耐久性,耐候性等を保つことができるものであれば、種々の材料(例えば、ステンレス等の金属材料)を適宜使用しても良い。また、本発明の制動部材の適用対象は、大型自動車等の車輌に限定されるものではなく、ウィングパネルを構成する荷室を備えた車輌であれば、同様の作用効果が得られる。
本実施の第1形態における制動部材の実施例を示す概略説明図(斜視図)。 本実施の第1形態における制動部材の実施例を示す概略説明図(正面図)。 本実施の第1形態における制動部材の実施例を示す概略説明図(ウィングパネルを閉じる際の動作説明図)。 本実施の第1形態における制動部材の実施例を示す概略説明図(回動部材を回動する際の動作説明図)。 本実施の第1形態における制動部材の実施例を示す概略説明図(ウィングパネルを制動する際の動作説明図)。 本実施の第2形態における制動部材の実施例を示す概略説明図(斜視図)。 本実施の第3形態における制動部材の実施例を示す概略説明図(ウィングパネルを閉じた状態)。 本実施の第3形態における制動部材の実施例を示す概略説明図(ウィングパネルを開く場合)。 本実施の第4形態における制動部材の実施例を示す概略説明図(部分断面斜視図)。 本実施の第4形態における制動部材の実施例を示す概略説明図(ウィングパネルを閉じた状態)。 本実施の第4形態における制動部材の実施例を示す概略説明図(ウィングパネルを開く状態)。 本実施の第5形態における制動部材の実施例を示す概略説明図(部分断面動作説明図)。 本実施の第5形態における制動部材の実施例を示す概略説明図(側面側断面図)。 本実施の第5形態における制動部材の他の実施例を示す概略説明図(部分断面動作説明図)。 本実施の第5形態における制動部材の他の実施例を示す概略説明図(側面側断面図)。 本実施の第6形態における制動部材の実施例を示す概略説明図(斜視図)。 本実施の第6形態における制動部材の実施例を示す概略説明図(ウィングパネルを閉じた状態)。 本実施の第6形態における制動部材の実施例を示す概略説明図(ウィングパネルを開く状態)。 本実施の第6形態における制動部材の実施例を示す概略説明図(動作説明図)。 本実施の第6形態における制動部材の実施例を示す概略説明図(動作説明図)。 本実施の第6形態における制動部材の実施例を示す概略説明図(動作説明図)。 本実施の第1乃至第6形態における制動部材に用いるプランジャおよびプランジャ用凹部の適用例。 一般的なウイングパネルを構成した大型自動車(ダブルウィング式)の一例を示す概略説明図。 一般的な制動部材の一例を示す概略説明図(斜視図)。 一般的な制動部材の一例を示す概略説明図(回動部材を回動する際の動作説明図)。 一般的な制動部材の一例を示す概略説明図(掛金ハンドル部材を固定する際の動作説明図)。 一般的な制動部材の一例を示す概略説明図(ウィングパネルを制動する際の動作説明図)。
符号の説明
3…煽りパネル
4…ウィングパネル
7…回動部材
7a…回動部材用軸部材
7b…端部
12,20,30…支持部材
13a,14a,19a,19b…ガイド
16…回動規制部材
17,22,31,51…ハンドル
18,23,32,61…連結部材
41,53…遊嵌孔
63…間接部材

Claims (10)

  1. 車輌の荷室に用いられるウィングパネルを制動する部材であって、
    荷室におけるウィングパネル側端縁の下側に位置する車体パネルに対して固設される支持部材と、
    前記支持部材に対し回動部材用軸部材を介して荷室外方向に回動自在に支持される回動部材と、
    前記回動部材の荷室外方向側に位置し該回動部材の荷室外方向の回動を規制する回動規制部材と、を備え、
    前記支持部材には、上下方向に対して回動自在なハンドルが、そのハンドルおよび支持部材に対してそれぞれ回動自在に支持される間接部材を介して支持され、
    前記のハンドルと回動部材用軸部材との間または前記のハンドルと回動規制部材との間には、そのハンドルの回動に連動して前記回動部材用軸部材または回動規制部材を上下方向に移動させる連結部材が、前記ハンドルに対し回動自在に支持され、
    前記の間接部材がハンドルに対して支持される箇所は、前記の連結部材がハンドルに対して支持される箇所よりも、該ハンドルの力点側に位置し、
    前記の間接部材が支持部材に対して支持される箇所は、前記の連結部材がハンドルに対して支持される箇所よりも、上方向側に位置し、
    前記の間接部材がハンドルに対して支持される箇所と該間接部材が支持部材に対して支持される箇所との間の距離は、前記の間接部材がハンドルに対して支持される箇所と前記の連結部材が該ハンドルに対して支持される箇所との間の距離よりも長く、
    前記の回動部材用軸部材と回動規制部材との間の距離を変化させることにより、前記の回動部材の回動範囲を変化させることができ、
    前記の回動範囲が最小となる際に該回動部材の端部をウィングパネルの側端縁の荷室外方向側に位置させることにより、ウィングパネルを制動することを特徴とするウィングパネルの制動部材。
  2. 前記回動部材は、前記支持部材の上下方向に移動自在な回動部材用軸部材を介して、該支持部材に対し荷室外方向に回動自在に支持され、
    前記回動部材用軸部材を上下方向に移動することにより、前記の回動部材の回動範囲を変化させることができることを特徴とする請求項1記載のウィングパネルの制動部材。
  3. 前記の回動規制部材は、前記支持部材の上下方向に移動自在で回動部材の荷室外方向側に位置し、
    前記回動規制部材を上下方向に移動することにより、前記の回動部材の回動範囲を変化させることを特徴とする請求項1記載のウィングパネルの制動部材。
  4. 前記の支持部材には、前記回動部材用軸部材または回動規制部材のうち少なくとも何れか一方を該支持部材の上下方向に移動自在に嵌合するためのガイドが形成されたことを特徴とする請求項1乃至3記載のウィングパネルの制動部材。
  5. 前記の回動部材を荷室外方向へ付勢するための弾性部材を設けたことを特徴とする請求項1乃至4記載のウィングパネルの制動部材。
  6. 前記の回動部材に誘導軸を形成し、
    前記の回動部材を回動規制部材に摺接させながら回動した際の前記誘導軸の軌道と略同一形状であって該誘導軸が移動自在に嵌合される誘導軸用ガイドを前記の支持部材に形成したことを特徴とする請求項1乃至4記載のウィングパネルの制動部材。
  7. 前記ウィングパネルの側端縁には該側端縁を下方向に突出するようにパネル補助部材が設けられ、前記の回動範囲が最小となる際に該回動部材の端部が前記パネル補助部材の荷室外方向側に位置することを特徴とする請求項1乃至6記載のウィングパネルの制動部材。
  8. 前記支持部材の上端側にはパネル受け部が突出し、
    前記ウィングパネルが閉じられた際に、そのウィングパネルの側端縁または該側端縁に設けられたパネル補助部材が前記パネル受け部の荷室外方向側に位置することを特徴とする請求項1乃至7記載のウィングパネルの制動部材。
  9. 前記の支持部材,ハンドル,連結部材のうち少なくとも何れか一つに対し、前記ハンドルの回動または連結部材の移動を一時的に停止させるためのプランジャを備え、
    前記の支持部材,ハンドル,連結部材のうち少なくとも何れか一つにおいて、前記の一時的な停止の際のプランジャ位置に対しプランジャ用凹部を一つ以上設けたことを特徴とする請求項1乃至8記載のウィングパネルの制動部材。
  10. 前記のプランジャ用凹部は、そのプランジャ用凹部の中心と前記の一時的な停止の際のプランジャ位置とが偏位するように設けたことを特徴とする請求項9記載のウィングパネルの制動部材。
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