JP4560192B2 - 動圧軸受装置、ブラシレスモータおよび偏向走査装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、レーザプリンタや光ディスク装置、磁気ディスク装置等に用いられる動圧軸受装置、ブラシレスモータおよび偏向走査装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
レーザプリンタやデジタル複写機の画像形成装置において、レーザビームをスキャンするためのスキャナ光学系は、高速回転する回転多面鏡を支える軸受部に、安定した滑らかな回転が得られる動圧軸受を用いる。また、光ディスクや磁気ディスク等の情報記憶機器においても、高速で回転するディスクを支える軸受に、動圧軸受が幅広く使用されてきている。
【0003】
図5は、一従来例による偏向走査装置の動圧軸受装置を示すもので、これは、軸101を軸受孔内に回転自在に支持するスリーブ102と、スリーブ102の下端に固定されて前記軸受孔を封鎖する円板103およびこれに支持されたスラスト板104と、スリーブ102の軸受孔の内側面と軸101の外側面の間や、スラスト板104と軸101の端面の間に充填されたオイル106によって構成されている。
【0004】
スリーブ102の軸受孔の上端部、下端部、および中央部はそれぞれ大径部105a〜105cとなっており、上端の大径部105aと中央の大径部105cの間と、中央の大径部105cと下端の大径部105bの間には、それぞれヘリングボーン状の動圧発生溝107a、107bが形成されている。また、スラスト板104の上面にはスパイラル溝が形成されている。軸101の上端部はスリーブ102の軸受孔より上方に突出し、その上部に図示しないボス部が固定されている。
【0005】
このように構成された動圧軸受装置において、軸101が回転するとスリーブ102の軸受孔に設けられた動圧発生溝107a、107bの作用でオイル106に動圧を発生させ、軸101はスリーブ102の軸受孔に非接触で回転する。
またスラスト方向についてもスラスト板104に設けられたスパイラル溝の作用で動圧を発生し軸101が浮上した状態で支持される。
【0006】
軸101の上端のボス部には図示しない回転多面鏡等が一体的に結合され、これを回転駆動するために、モータのロータ等も固着されている。
【0007】
上方のヘリングボーン状の動圧発生溝107aによって発生する動圧は、図6に示すように、動圧発生溝107aの中央の折り返し点Aに向かってオイル106を流動させる圧力a1、a2となり、また、下方のヘリングボーン状の動圧発生溝107bによって発生する動圧は、動圧発生溝107bの中央の折り返し点Bに向かってオイル106を流動させる圧力b1、b2となる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら上記従来の技術によれば、スリーブ102の下端を密閉する円板103をかしめによって組み付けるとき、図7に示すように、スリーブ102の下端の内径が広がって軸受孔の円筒度が悪化する。その結果、上下の動圧発生溝107a、107bにおける圧力バランスがa1>a2、b1>b2となり、スリーブ102の下端に向かって矢印R1で示す方向にオイルを送る輸送力が発生する。
【0009】
ところが、スリーブ102の下端は密閉されているため、行き場のないオイルが軸101を矢印R2で示すように押し上げて、モータのロータや回転多面鏡の反射面の高さが安定しないという未解決の課題がある。
【0010】
本発明は上記従来の技術の有する未解決の課題に鑑みてなされたものであり、オイルがスリーブの下部に送られることによる軸の浮上を防ぎ、モータのロータや回転多面鏡の高さ変動を回避できる動圧軸受装置、ブラシレスモータおよび偏向走査装置を提供することを目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために本発明の動圧軸受装置は、軸部材と、前記軸部材を回転自在に嵌合するスリーブ部材と、前記スリーブ部材の軸方向一端部にかしめによって組み付けられ、前記スリーブ部材の前記軸方向一端部の開口を塞ぐための部材と、を有し、前記軸部材および前記スリーブ部材の少なくとも一方に設けられたヘリングボーン状の動圧発生溝によって前記軸部材が回転した際に前記軸部材と前記スリーブ部材との間の流体に動圧を発生させる動圧軸受装置であって、前記塞ぐための部材がかしめによって組み付けられたことで、前記スリーブ部材の前記軸方向一端部の内径が広がっており、前記流体を前記塞ぐための部材側に送る力と前記塞ぐための部材に対して反対側に送る力とが相殺されるよう、前記ヘリングボーン状の動圧発生溝の折り返し点が中央から前記塞ぐための部材に対して反対側にずれた位置に配設されていることを特徴とする。
【0012】
軸部材と、前記軸部材を回転自在に嵌合するスリーブ部材と、前記スリーブ部材の軸方向一端部にかしめによって組み付けられ、前記スリーブ部材の前記軸方向一端部の開口を塞ぐための部材と、を有し、前記軸部材および前記スリーブ部材の少なくとも一方に設けられたヘリングボーン状の動圧発生溝によって前記前記軸部材が回転した際に前記軸部材と前記スリーブ部材との間の流体に動圧を発生させる動圧軸受装置であって、前記塞ぐための部材がかしめによって組み付けられたことで、前記スリーブ部材の前記軸方向一端部の内径が広がっており、前記流体を前記塞ぐための部材側に送る力と前記塞ぐための部材に対して反対側に送る力が相殺されるように、前記ヘリングボーン状の動圧発生溝のうち軸方向において前記ヘリングボーン状の動圧発生溝の折り返し点よりも前記塞ぐための部材側の動圧発生溝が発生する前記流体を送る力と同方向に前記流体を送る力を発生させる補助動圧発生溝を、前記ヘリングボーン状の動圧発生溝と別に備えたことを特徴とする動圧軸受装置でもよい。
【0013】
また、軸部材と、前記軸部材を回転自在に嵌合するスリーブ部材と、前記スリーブ部材の軸方向一端部にかしめによって組み付けられ、前記スリーブ部材の前記軸方向一端部の開口を塞ぐための部材と、を有し、前記軸部材および前記スリーブ部材の少なくとも一方に設けられたヘリングボーン状の動圧発生溝によって前記軸部材が回転した際に前記軸部材と前記スリーブ部材との間の流体に動圧を発生させる動圧軸受装置であって、前記塞ぐための部材がかしめによって組み付けられることで、前記スリーブ部材の前記軸方向一端部の内径が広がり、前記塞ぐための部材がかしめによって組み付けられることで、前記流体を前記塞ぐための部材側に送る力と前記塞ぐための部材に対して反対側に送る力とが相殺されるよう、前記塞ぐための部材が組み付けられる前の前記スリーブ部材に、軸方向において前記塞ぐための部材が組みつけられる側にいくに従い内径が小さくなるテーパー部が設けられていることを特徴とする動圧軸受装置でもよい。
【0015】
【作用】
スリーブ部材の軸方向一端部を密封するために円板等を組み付けると、スリーブ部材の軸方向一端部がテーパー状に広がるため、スリーブ部材の円筒度が悪化し、動作流体による動圧に不均衡が発生して軸部材を浮上させ、モータのロータや回転多面鏡の高さが不安定となる。これを防ぐために、ヘリングボーン状の動圧発生溝の折り返し点を円板等に対して反対側へずらすことで、動作流体を押し上げる輸送力を発生させる。あるいは同様の輸送力を発生させる補助動圧発生溝を設ける。
【0016】
スリーブ部材に予めテーパー部を設けて、軸受間隙の下部を狭くしておき、円板等を組み付けたときに所望の円筒度を得られるようにしてもよい。
【0017】
回転中の動圧の不均衡による軸部材の浮上を防ぎ、モータのロータや回転多面鏡の高さを安定させることで、モータの回転性能や偏向走査装置の光学性能を大幅に向上できる。
【0018】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0019】
図1は一実施の形態による回転駆動装置を示すもので、これは、後述する偏向走査装置において光ビームを偏向走査するための反射面11aを有する回転多面鏡11を回転駆動するためのブラシレスモータを構成する。
【0020】
図1の(a)に示すように、軸部材である軸1は永久磁石12aとヨーク12bからなるロータ12および回転多面鏡11と一体化され、スリーブ部材であるスリーブ2は、ステータコイル13aおよびステータコア13bからなるステータ13および回路基板14と一体化されている。
【0021】
ステータコア13bは多極のポールシュウを有し、各ポールシュウにステータコイル13aが巻回されている。多極に磁化された永久磁石12aの回転位置により順次通電が切り替えられ、ロータ12とステータ13との間に回転力を発生する。
【0022】
ステータコイル13aが巻回されたステータコア13bは、駆動回路を構成する回路部品とともに回路基板14に固定され、回路基板14は、スリーブ2と一体化されている。このようなロータ部とステータ部をそれぞれ個別に作成し、モータとしての総組が行なわれる。このとき、スリーブ2内に、オイル注油装置により規定量の動作流体であるオイル6が注油され、その後に、スリーブ2の内径に回転可能に嵌合する軸1が挿入されてモータが完成する。
【0023】
このように、回転多面鏡11を回転支持する軸受部である動圧軸受装置は、軸1を軸受孔内に回転自在に支持するスリーブ2と、スリーブ2の下端に固定されて前記軸受孔を封鎖する円板3およびこれに支持されたスラスト板4と、スリーブ2の軸受孔の内側面と軸1の外側面の間や、スラスト板4と軸1の端面の間に充填されたオイル6によって構成されている。
【0024】
スリーブ2の軸受孔の上端部、下端部、および中央部はそれぞれ大径部5a〜5cとなっており、上端の大径部5aと中央の大径部5cの間と、中央の大径部5cと下端の大径部5bの間には、それぞれヘリングボーン状の動圧発生溝7a、7bが形成されている。また、スラスト板4の上面にはスパイラル溝が形成されている。
【0025】
このように構成された動圧軸受装置において軸1が回転すると、スリーブ2の軸受孔に設けられた動圧発生溝7a、7bの作用でオイル6に動圧が発生し、軸1はスリーブ2の軸受孔に非接触で回転する。またスラスト方向についてもスラスト板4に設けられたスパイラル溝の作用で動圧を発生し軸1が浮上した状態で支持される。
【0026】
上方のヘリングボーン状の動圧発生溝7aによって発生する動圧は、図2に示すように、動圧発生溝7aの中央の折り返し点Aに向かってオイル6を流動させる圧力a1、a2となり、また、下方のヘリングボーン状の動圧発生溝7bによって発生する動圧は、動圧発生溝7bの中央の折り返し点Bに向かってオイル6を流動させる圧力b1、b2となる。
【0027】
すなわち、モータが停止している状態では軸1とスリーブ2の内面は接触しているが、軸1が回転を始めると、軸受面に設けられたヘリングボーン状の動圧発生溝7a、7bと軸1との間に動圧が発生し、軸1とスリーブ2は非接触の状態になる。
【0028】
ところが、組立工程では、スリーブ2の下端の開口部を塞ぐための円板3がかしめにより固定され、その影響で、スリーブ2の下端部の内径が広がって円筒度が悪化し、軸受間隙が拡大する。このクリアランスの差によって、上下の動圧発生溝7a、7b間で圧力バランスが崩れて、a1>a2、b1>b2となる。このような軸方向の動圧の不均衡は、オイル6をスリーブ2の下側に送るように作用する輸送力となる。スリーブ2の下端は円板3により密閉されているため、スリーブ2の下側に送られたオイルは行き場がなくなり、軸1を押し上げる力が生じて、軸1が浮上する結果となる。
【0029】
そこで、上下の動圧発生溝7a、7bの圧力バランスを保つために、それぞれのヘリングボーン状の溝の折り返し点A、Bまたはそのうちの一方を、ヘリングボーン状の溝の軸方向の中央よりもスリーブ2の上方側へ所定量だけずれた位置に設ける。これによって軸方向の動圧の不均衡を相殺し、圧力バランスをa1≦a2、b1≦b2とする。このようにして、オイル6を下側に送り込む作用を相殺する輸送力R=(a2−a1)+(b2−b1)を発生させ、軸1の浮上を回避する。
【0030】
動圧の不均衡による軸1の浮上を防ぐことで、モータのロータ12や回転多面鏡11の反射面11aの高さを安定させ、モータの回転性能および偏向走査装置の光学性能を改善することができる。
【0031】
上下の動圧発生溝のうちの少なくとも一方における折り返し点A、Bを上方へずらすことによって圧力バランスを保つ替わりに、図3の(a)に示すように、予めスリーブ22の軸受孔に下向きのテーパー部を設けておき、スリーブ22の下端に円板3をかしめたのちにスリーブ22のテーパーが消失し、動圧発生溝27a、27bを有する軸受孔に所望の円筒度が得られるように構成してもよい。
組立後の動圧軸受装置の軸受孔全長においてクリアランスが均一となり、動圧発生溝27a、27bの折り返し点が中央であっても圧力バランスがa1≦a2、b1≦b2の関係を保つことで、軸の浮き上がりを防ぐことができる。
【0032】
また、図3の(b)に示すように、スリーブ32の中央の大径部35c、すなわち、上下の動圧発生溝37a、37bの間に、スリーブ32の上方へ向かってオイルを引き上げる働きをする補助動圧を発生させるための動圧補償手段である補助動圧発生溝37cを設けてもよい。
【0033】
補助動圧発生溝37cの作用によって、スリーブ32の円筒度の劣化による悪影響を回避し、モータのロータや回転多面鏡の反射面の高さを安定させることができる。
【0034】
図4は偏向走査装置の主要部を示すもので、これは、レーザ光等の光ビーム(光束)を発生する光源51と、前記光ビームを回転多面鏡11の反射面11aに線状に集光させるシリンドリカルレンズ51aとを有し、前記光ビームを回転多面鏡11の回転によって偏向走査し、結像光学系である結像レンズ系52を経て回転ドラム上の感光体53に結像させる。結像レンズ系52は球面レンズ52a、トーリックレンズ52b等を有し、感光体53に結像する点像の走査速度等を補正するいわゆるfθ機能を有する。
【0035】
前記モータによって回転多面鏡11が回転すると、その反射面11aは、回転多面鏡11の軸線まわりに等速で回転する。前述のように光源51から発生され、シリンドリカルレンズ51aによって集光される光ビームの光路と回転多面鏡11の反射面11aの法線とがなす角、すなわち該反射面11aに対する光ビームの入射角は、回転多面鏡11の回転とともに経時的に変化し、同様に反射角も変化するため、感光体53上で光ビームが集光されてできる点像は回転ドラムの軸方向(主走査方向)に移動(走査)する。
【0036】
結像レンズ系52は、回転多面鏡11において反射された光ビームを感光体53上で所定のスポット形状の点像に集光するとともに、該点像の主走査方向への走査速度を等速に保つように設計されたものである。
【0037】
感光体53に結像する点像は、回転多面鏡11の回転による主走査と、感光体53を有する回転ドラムがその軸まわりに回転することによる副走査に伴なって、静電潜像を形成する。
【0038】
感光体53の周辺には、感光体53の表面を一様に帯電するための帯電装置、感光体53の表面に形成される静電潜像をトナー像に顕像化するための現像装置、前記トナー像を記録紙に転写する転写装置(いずれも不図示)等が配置されており、光源51から発生する光ビームによる記録情報が記録紙等にプリントされる。
【0039】
検出ミラー54は、感光体53の表面における記録情報の書き込み開始位置に入射する光ビームの光路よりも主走査方向上流側において光ビームを反射して、フォトダイオード等を有する受光素子55の受光面に導入する。受光素子55はその受光面が前記光ビームによって照射されたときに、走査開始位置(書き出し位置)を検出するための走査開始信号を出力する。
【0040】
光源51は、ホストコンピュータからの情報を処理する処理回路から与えられる信号に対応した光ビームを発生する。光源51に与えられる信号は、感光体53に書き込むべき情報に対応しており、処理回路は、感光体53の表面において結像する点像が作る軌跡である一走査線に対応する情報を表す信号を一単位として光源51に与える。この情報信号は、受光素子55から与えられる走査開始信号に同期して送信される。
【0041】
なお、回転多面鏡11、結像レンズ系52等は光学箱50に収容され、光源51等は光学箱50の側壁に取り付けられる。光学箱50に回転多面鏡11、結像レンズ系52等を組み付けたうえで、光学箱50の上部開口に図示しないふたを装着する。
【0042】
【発明の効果】
本発明は上述のとおり構成されているので、次に記載するような効果を奏する。
【0043】
動圧軸受装置のスリーブ部材の円筒度の悪化による軸部材の浮上を回避して、モータの回転性能や偏向走査装置の光学性能を改善できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施の形態による動圧軸受装置を有する回転駆動装置を示すもので、(a)はその模式断面図、(b)は(a)のスリーブのみを示す断面図、(c)はスリーブと軸の間に充填されたオイルを示す図である。
【図2】図1のスリーブの動圧発生溝と軸の浮上を回避する圧力バランスを説明する図である。
【図3】2つの変形例を示す図である。
【図4】偏向走査装置全体を説明する図である。
【図5】一従来例による動圧軸受装置を示すもので、(a)はその模式断面図、(b)は(a)のスリーブのみを示す断面図である。
【図6】図5の動圧発生溝による動圧を説明する図である。
【図7】図5の動圧発生溝の圧力バランスの劣化による軸の浮上を説明する図である。
【符号の説明】
1 軸
2、22、32 スリーブ
3 円板
4 スラスト板
5a〜5c、35c 大径部
6 オイル
7a、7b、27a、27b、37a、37b 動圧発生溝
37c 補助動圧発生溝
Claims (6)
- 軸部材と、
前記軸部材を回転自在に嵌合するスリーブ部材と、
前記スリーブ部材の軸方向一端部にかしめによって組み付けられ、前記スリーブ部材の前記軸方向一端部の開口を塞ぐための部材と、を有し、
前記軸部材および前記スリーブ部材の少なくとも一方に設けられたヘリングボーン状の動圧発生溝によって前記軸部材が回転した際に前記軸部材と前記スリーブ部材との間の流体に動圧を発生させる動圧軸受装置であって、
前記塞ぐための部材がかしめによって組み付けられたことで、前記スリーブ部材の前記軸方向一端部の内径が広がっており、
前記流体を前記塞ぐための部材側に送る力と前記塞ぐための部材に対して反対側に送る力とが相殺されるよう、前記ヘリングボーン状の動圧発生溝の折り返し点が中央から前記塞ぐための部材に対して反対側にずれた位置に配設されていることを特徴とする動圧軸受装置。 - 軸部材と、
前記軸部材を回転自在に嵌合するスリーブ部材と、
前記スリーブ部材の軸方向一端部にかしめによって組み付けられ、前記スリーブ部材の前記軸方向一端部の開口を塞ぐための部材と、を有し、
前記軸部材および前記スリーブ部材の少なくとも一方に設けられたヘリングボーン状の動圧発生溝によって前記軸部材が回転した際に前記軸部材と前記スリーブ部材との間の流体に動圧を発生させる動圧軸受装置であって、
前記塞ぐための部材がかしめによって組み付けられたことで、前記スリーブ部材の前記軸方向一端部の内径が広がっており、
前記流体を前記塞ぐための部材側に送る力と前記塞ぐための部材に対して反対側に送る力が相殺されるように、前記ヘリングボーン状の動圧発生溝のうち軸方向において前記ヘリングボーン状の動圧発生溝の折り返し点よりも前記塞ぐための部材側の動圧発生溝が発生する前記流体を送る力と同方向に前記流体を送る力を発生させる補助動圧発生溝を、前記ヘリングボーン状の動圧発生溝と別に備えたことを特徴とする動圧軸受装置。 - 軸部材と、
前記軸部材を回転自在に嵌合するスリーブ部材と、
前記スリーブ部材の軸方向一端部にかしめによって組み付けられ、前記スリーブ部材の前記軸方向一端部の開口を塞ぐための部材と、を有し、
前記軸部材および前記スリーブ部材の少なくとも一方に設けられたヘリングボーン状の動圧発生溝によって前記軸部材が回転した際に前記軸部材と前記スリーブ部材との間の流体に動圧を発生させる動圧軸受装置であって、
前記塞ぐための部材がかしめによって組み付けられることで、前記スリーブ部材の前記軸方向一端部の内径が広がり、
前記塞ぐための部材がかしめによって組み付けられることで、前記流体を前記塞ぐための部材側に送る力と前記塞ぐための部材に対して反対側に送る力とが相殺されるよう、前記塞ぐための部材が組み付けられる前の前記スリーブ部材に、軸方向において前記塞ぐための部材が組みつけられる側にいくに従い内径が小さくなるテーパー部が設けられていることを特徴とする動圧軸受装置。 - 請求項1ないし3いずれか1項記載の動圧軸受装置と、
前記軸部材および前記スリーブ部材のうちの一方と一体的に固定されたロータと、
前記軸部材および前記スリーブ部材のうちの他方と一体的に固定されたステータと、を有することを特徴とするブラシレスモータ。 - 請求項1ないし3いずれか1項記載の動圧軸受装置を軸受部とする回転多面鏡を備えていることを特徴とする偏向走査装置。
- 請求項4記載のブラシレスモータによって回転駆動される回転多面鏡を備えていることを特徴とする偏向走査装置。
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