JP2000199521A - 動圧軸受装置 - Google Patents

動圧軸受装置

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JP2000199521A
JP2000199521A JP11002530A JP253099A JP2000199521A JP 2000199521 A JP2000199521 A JP 2000199521A JP 11002530 A JP11002530 A JP 11002530A JP 253099 A JP253099 A JP 253099A JP 2000199521 A JP2000199521 A JP 2000199521A
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JP
Japan
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bearing
dynamic pressure
counter plate
caulking
frame
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Application number
JP11002530A
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English (en)
Inventor
Takehiko Yazawa
岳彦 矢沢
Masato Gomyo
五明  正人
Tokio Tago
登喜雄 多胡
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Nidec Sankyo Corp
Original Assignee
Nidec Sankyo Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 かしめにより突出部が形成されても、突出部
がカウンタプレートに当接することがなく、もって、信
頼性の高い動圧軸受装置を得る。 【解決手段】 ステータ部2が取り付けられたフレーム
1と、軸3に対して相対回転する軸受10と、スラスト
動圧軸受部11a,11bを構成しているスラストプレ
ート11と、軸受10と対向配置されたカウンタプレー
ト12とを有し、所定の潤滑流体の動圧によって軸3と
軸受10とを相対的に回転可能に支承する動圧軸受装置
において、カウンタプレート12は、フレーム1によっ
てかしめられて接合されていると共に、カウンタプレー
ト12とフレーム1との対向面には、かしめの際に生じ
る応力による突出変形量以上の間隙14が設けられてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、潤滑剤に動圧を発
生させ、その動圧により固定部材に対して回転部材を支
持するように構成された動圧軸受装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】近年、モータ等の各種装置において、特
に高速回転に対応するように、流体の動圧力を利用した
動圧軸受装置が種々提案されている。この動圧軸受装置
においては、固定部材側の軸受面と回転部材側の軸受面
とが対向配置されていると共に、これら両対向軸受面の
うちの少なくとも一方側に動圧発生用の溝が形成されて
おり、回転部材と固定部材との両対向面間に介在された
所定のオイル等の潤滑剤が、回転部材の回転時に動圧発
生用の溝のポンピング作用により昇圧され、潤滑剤の活
性により発生する動圧力によって回転部材の回転支持が
行われるようになっている。
【0003】図7には、従来の動圧軸受装置が適用され
た軸回転型のモータの右半部側面を示している。図7に
示すように、このモータは、アルミ材等からなるフレー
ム70側に組み付けられた固定部材としてのステータ組
71と、このステータ組71に対し、回転軸73を中心
にして図示の上側から組み付けられた回転部材としての
ロータ組74とから主に構成されている。
【0004】上記ロータ組74は、上記回転軸73の上
端部に一体に取り付けられた略中空円筒状のハブ78を
有している。このハブ78は、ディスクを支持するため
のものである。ハブ78の外筒部78aの内周面には、
後述するステータコア75に対向するように駆動マグネ
ット80が取り付けられている。
【0005】一方、上記ステータ組71は、ステータコ
ア75を有している。このステータコア75は、上記フ
レーム70に一体的に形成された中空円筒状の支持ホル
ダ76の外周に取り付けられていて、このステータコア
75の各突極部に巻線77がそれぞれ巻回されている。
このステータコア75は、上記駆動マグネット80と対
向している。
【0006】上記支持ホルダ76の内周には、軸受79
が取り付けられている。この軸受79の内周面には、動
圧発生用の軸受面としてのラジアル動圧軸受部が形成さ
れていて、このラジアル動圧軸受部を介することによ
り、回転軸73および回転軸73に一体に取り付けられ
たハブ78が回転することができるようになっている。
【0007】上記軸受79の下端には、環状の突起部7
9aが形成されていて、この突起部79aの内側には、
二つのスラスト動圧軸受部80a、80bを構成してい
るリング状のスラストプレート80が回転軸73の下端
に固着されている。図示のように、このスラストプレー
ト80は、軸受79の突起部79aの内側に位置する底
面とカウンタプレート72の上面とによって僅かな空間
をおいて挟み込まれ、これによって、それぞれの対向面
の間に二つのスラスト動圧軸受部80a、80bがそれ
ぞれ構成されている。
【0008】また、上記突起部79aの外周には、リン
グ状のOリング81がはめ込まれている。このOリング
81は、軸受クリアランス内に充填された動圧軸受用の
潤滑流体が外部に流出するのを防止するためのものであ
る。上記カウンタプレート72は、このOリング81を
軸方向上向きに押圧して、回転軸73の下端に当接する
と共に、軸受79の突起部79aの下端に密着してフレ
ーム70の中心孔70aに嵌合されている。Oリング8
1は、カウンタプレート72によって押圧されることに
より、図示のように横断面が略楕円状に弾性変形する。
【0009】このようにフレーム70の中心孔70aに
嵌合されたカウンタプレート72は、フレーム70の中
心孔70aの縁に形成された下方に突出した突出部70
bをパンチ等で点線で示すように内側に向けてかしめる
ことにより、フレーム70と密着接合される。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、突出部
70bを内側に向けてかしめていくと、このかしめの際
に生じる応力がフレーム70の中心孔70aの内周面に
伝達され、図8に示すように、中心孔70aの内周面の
一部70cが内側に向けて突出変形し、カウンタプレー
ト72の外周面を押圧してしまう。中心孔70aの内周
面の一部70cによって外周面を押圧されると、カウン
タプレート72は、回転軸73の下端および軸受79の
突起部79aの下端から離間してしまい、いわゆる浮い
た状態になってしまう。
【0011】カウンタプレート72が軸受79等に対し
て浮いてしまうと、特にスラスト動圧軸受部80bの間
隙が設計値よりも大きくなってしまい、その結果、軸受
剛性等が変化して軸受の性能が低下してしまう。また、
カウンタプレート72の浮いた状態は回転軸73に対し
て直角ではないため、スラストプレート80の平行度が
悪くなってしまう。これにより、回転初期において十分
な動圧力が発生せず、カウンタプレート72の平行度が
良い状態のときよりも回転数を上げなければスラストプ
レート80がカウンタプレート72に対して浮上しなく
なると共に、スラストプレート80とカウンタプレート
72との回転時における接触時間が長くなり、磨耗が促
進されて信頼性が低下してしまうという問題がある。
【0012】本発明は以上のような従来技術の問題点を
解消するためになされたものであり、かしめにより突出
部が形成されても、突出部がカウンタプレートに当接す
ることがなく、もって、信頼性の高い動圧軸受装置を提
供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
ステータ部が取り付けられたフレームと、軸に対して相
対回転する軸受と、スラスト動圧軸受部を構成している
スラストプレートと、上記軸受と対向配置されたカウン
タプレートとを有し、所定の潤滑流体の動圧によって上
記軸と上記軸受とを相対的に回転可能に支承する動圧軸
受装置において、上記カウンタプレートは、上記フレー
ムによってかしめられて接合されていると共に、上記カ
ウンタプレートと上記フレームとの対向面には、上記か
しめの際に生じる応力による突出変形量以上の間隙が設
けられていることを特徴とする。
【0014】請求項2記載の発明は、軸に対して相対回
転する軸受と、スラスト動圧軸受部を構成しているスラ
ストプレートと、上記軸受と対向配置されたカウンタプ
レートとを有し、所定の潤滑流体の動圧によって上記軸
と上記軸受とを相対的に回転可能に支承する動圧軸受装
置において、上記カウンタプレートは、上記軸受によっ
てかしめられて接合されていると共に、上記カウンタプ
レートと上記軸受との対向面には、上記かしめの際に生
じる応力による突出変形量以上の間隙が設けられている
ことを特徴とする。
【0015】請求項3記載の発明は、請求項1または2
記載の発明において、上記かしめの位置のみに上記かし
めの際に生じる応力による突出変形量以上の間隙が設け
られていることを特徴とする。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明
にかかる動圧軸受装置の実施の形態について説明する。
図2には、本発明にかかる動圧軸受装置が適用された軸
回転型のモータの右半部側面を示している。図2に示す
ように、このモータは、アルミ材等からなるフレーム1
側に組み付けられた固定部材としてのステータ組2と、
このステータ組2に対し、回転軸3を中心にして図示の
上側から組み付けられた回転部材としてのロータ組4と
から主に構成されている。
【0017】上記ロータ組4は、上記回転軸3の上端部
に一体に取り付けらた段付中空円筒状のハブ5を有して
いる。このハブ5は、ディスクを支持するためのもので
ある。ハブ5の外筒部5aの下部内周面には、後述する
ステータコア6に対向するように駆動マグネット7が取
り付けられている。
【0018】一方、上記ステータ組2は、ステータコア
6を有している。このステータコア6は、上記フレーム
1に一体的に形成された中空円筒状の支持ホルダ8の外
周に取り付けられていて、このステータコア6の各突極
部に巻線9がそれぞれ巻回されている。このステータコ
ア6は、上記駆動マグネット7と対向している。
【0019】上記支持ホルダ8の内周には、円筒状の軸
受10が取り付けられている。この軸受10の内周面に
は、動圧発生用の軸受面としてのラジアル動圧軸受部が
形成されていて、このラジアル動圧軸受部を介すること
により、回転軸3および回転軸3に一体に取り付けられ
たハブ5が回転することができるようになっている。
【0020】上記軸受10の下端には、環状の突起部1
0aが形成されていて、この突起部10aの内側には、
二つのスラスト動圧軸受部11a、11bを構成してい
るリング状のスラストプレート11が回転軸3の下端部
に固着されている。図示のように、このスラストプレー
ト11は、軸受10の突起部10aの内側に位置する底
面とカウンタプレート12の上面とによって僅かな空間
をおいて挟み込まれ、これによって、それぞれの対向面
の間に二つのスラスト動圧軸受部11a、11bがそれ
ぞれ構成されている。
【0021】また、上記突起部10aの外周には、リン
グ状のOリング13がはめ込まれている。このOリング
13は、軸受クリアランス内に充填された動圧軸受用の
潤滑流体が外部に流出するのを防止するためのものであ
る。上記カウンタプレート12は、このOリング13を
軸方向上向きに押圧して、回転軸3の下端に当接すると
共に、軸受10の突起部10aの下端に密着してフレー
ム1の中心孔1aに挿入されている。上記Oリング13
は、カウンタプレート12によって押圧されることによ
り、図示のように横断面が略楕円状に弾性変形する。
【0022】上記カウンタプレート12とフレーム1と
の対向面、すなわち、上記中心孔1aの内周面とカウン
タプレート12の外周面には、軸方向に対して直交する
方向において、間隙14が設けられている。この間隙1
4は、後述するように、かしめの際に生じる応力による
突出変形量以上に設けられている。
【0023】このようにフレーム1の中心孔1aに挿入
されたカウンタプレート12は、フレーム1の中心孔1
aの縁に形成された下方に突出した突出部1bをパンチ
等で点線で示すように内側に向けてかしめることによ
り、フレーム1と密着接合される。突出部1bを内側に
向けてかしめていくと、このかしめの際に生じる応力が
フレーム1の中心孔1aの内周面に伝達され、図1に示
すように、中心孔1aの内周面の一部1cが内側に向け
て突出変形してしまうが、上述のように、上記中心孔1
aの内周面とカウンタプレート12の外周面には、上記
間隙14がかしめの際に生じる応力による突出変形量以
上に設けられているため、突出変形した上記中心孔1a
の内周面の一部1cがカウンタプレート12の外周面を
押圧することはない。従って、かしめの際に生じる応力
によって中心孔1aの内周面の一部1cが突出変形して
も、カウンタプレート12には何ら支障はなく、カウン
タプレート12が回転軸3の下端および軸受10の突起
部10aの下端から離間して、いわゆる浮いた状態にな
ることはなく、軸受の性能および信頼性を向上させるこ
とができる。
【0024】また、図1及び図2に示す上記間隙14
は、上記カウンタプレート12とフレーム1の中心孔1
aとの対向面の全周に設けられているが、図5及び図6
に示すように、間隙をかしめの位置のみに設けることが
できる。具体的に説明すると、図5及び図6に示すよう
に、フレーム1の中心孔1aの縁に形成されたかしめ用
の突出部1bは、周方向において一定間隔をおいて3つ
形成されている。カウンタプレート12の外周面には、
上記各突出部1bと対向する位置に軸方向に伸びた溝状
の間隙14’がそれぞれ形成されている。この間隙1
4’の深さは、かしめの際に生じる応力による突出変形
量以上の深さに形成されている。上記各突出部1bを内
側に向けてかしめていくと、このかしめの際に生じる応
力によって中心孔1aの内周面の一部(図示せず)が内
側に向けて突出変形してしまうが、間隙14’がかしめ
の位置のみに設けられ、かつ、間隙14’の深さがかし
めの際に生じる応力による突出変形量以上の深さに形成
されているため、かしめの際に生じる応力によって中心
孔1aの内周面の一部が突出変形しても、カウンタプレ
ート12には何ら支障はなく、カウンタプレート12が
回転軸3の下端および軸受10の突起部10aの下端か
ら離間して、いわゆる浮いた状態になることはなく、軸
受の性能および信頼性を向上させることができる。
【0025】なお、図5及び図6に示す間隙14’は、
カウンタプレート12側に設けられているが、逆に、フ
レーム1側に設けることもできる。要は、かしめの位置
のみに、かしめの際に生じる応力による突出変形量以上
の間隙が設けられていればよい。
【0026】次に、別の実施の形態について説明する。
図3には、本発明にかかる動圧軸受装置が適用された軸
回転型のモータの右半部側面を示している。図3に示す
ように、このモータは、アルミ材等からなるフレーム1
側に組み付けられた固定部材としてのステータ組2と、
このステータ組2に対し、回転軸3を中心にして図示の
上側から組み付けられた回転部材としてのロータ組4と
から主に構成されている。
【0027】上記ロータ組4は、上記回転軸3の上端部
に一体に取り付けらた段付中空円筒状のハブ5を有して
いる。このハブ5は、ディスクを支持するためのもので
ある。ハブ5の外筒部5aの下部内周面には、後述する
ステータコア6に対向するように駆動マグネット7が取
り付けられている。
【0028】一方、上記ステータ組2は、ステータコア
6を有している。このステータコア6は、上記フレーム
1に一体的に形成された中空円筒状の支持ホルダ8の外
周に取り付けられていて、このステータコア6の各突極
部に巻線9がそれぞれ巻回されている。このステータコ
ア6は、上記駆動マグネット7と対向している。
【0029】上記支持ホルダ8の内周には、円筒状の軸
受10が取り付けられている。この軸受10は、下端の
外周に軸線方向に延びた鍔10cが形成され、この鍔1
0cによって中心孔10bが形成されている。軸受10
の内周面には、動圧発生用の軸受面としてのラジアル動
圧軸受部が形成されていて、このラジアル動圧軸受部を
介することにより、回転軸3および回転軸3に一体に取
り付けられたハブ5が回転することができるようになっ
ている。
【0030】上記軸受10の下面中央部には、環状の突
起部10aが形成されていて、この突起部10aの内側
には、二つのスラスト動圧軸受部11a、11bを構成
しているリング状のスラストプレート11が回転軸3の
下端に固着されている。図示のように、このスラストプ
レート11は、軸受10の突起部10aの内側に位置す
る底面とカウンタプレート12の上面とによって僅かな
空間をおいて挟み込まれ、これによって、それぞれの対
向面の間に二つのスラスト動圧軸受部11a、11bが
それぞれ構成されている。
【0031】また、上記突起部10aの外周には、リン
グ状のOリング13がはめ込まれている。このOリング
13は、軸受クリアランス内に充填された動圧軸受用の
潤滑流体が外部に流出するのを防止するためのものであ
る。上記カウンタプレート12は、このOリング13を
軸方向上向きに押圧して、回転軸3の下端に当接すると
共に、軸受10の突起部10aの下端に密着して軸受1
0の中心孔10bに挿入されている。上記Oリング13
は、カウンタプレート12によって押圧されることによ
り、図示のように横断面が略楕円状に弾性変形する。
【0032】上記カウンタプレート12と軸受10との
対向面、すなわち、上記鍔10cの内周面とカウンタプ
レート12の外周面には、軸方向に対して直交する方向
において、間隙24が設けられている。この間隙24
は、かしめの際に生じる応力による突出変形量以上に設
けられている。
【0033】このように軸受10の中心孔10bに挿入
されたカウンタプレート12は、軸受10の中心孔10
bの縁である鍔10cの先端部10dをパンチ等で点線
で示すように内側に向けてかしめることにより、軸受1
0と密着接合される。上記先端部10dを内側に向けて
かしめていくと、このかしめの際に生じる応力が軸受1
0の中心孔10bの縁である鍔10cの内周面に伝達さ
れ、鍔10cの内周面の一部(図示せず)が内側に向け
て突出変形してしまうが、上述のように、上記鍔10c
の内周面とカウンタプレート12の外周面には、上記間
隙24がかしめの際に生じる応力による突出変形量以上
に設けられているため、突出変形した鍔10cの内周面
の一部がカウンタプレート12の外周面を押圧すること
はない。従って、かしめの際に生じる応力によって鍔1
0cの内周面の一部が突出変形しても、カウンタプレー
ト12には何ら支障はなく、カウンタプレート12が回
転軸3の下端および軸受10の突起部10aの下端から
離間して、いわゆる浮いた状態になることはなく、軸受
の性能および信頼性を向上させることができる。
【0034】次に、さらに別の実施の形態について説明
する。図4には、本発明にかかる動圧軸受装置が適用さ
れた軸固定型のモータの右半部側面を示している。図4
に示すように、このモータは、アルミ材等からなるフレ
ーム1側に組み付けられた固定部材としてのステータ組
2と、このステータ組2に対し、フレーム1に固着され
た固定軸30を中心にして図示の上側から組み付けられ
た回転部材としてのロータ組4とから主に構成されてい
る。
【0035】上記ステータ組2は、ステータコア6を有
している。このステータコア6は、上記フレーム1に一
体的に形成された環状の支持ホルダ8の外周に取り付け
られていて、このステータコア6の各突極部に巻線9が
それぞれ巻回されている。このステータコア6は、後述
する駆動マグネット7と対向している。
【0036】一方、上記ロータ組4は、上記固定軸30
に相対回転できるように取り付けられた軸受40の外周
面に一体に取り付けらた略中空円筒状のハブ50を有し
ている。このハブ50は、ディスクを支持するためのも
のである。ハブ50の外筒部50aの内周面には、上記
ステータコア6に対向するように駆動マグネット7が取
り付けられている。
【0037】また、上記軸受40は、上端の外周に鍔4
0cが形成され、この鍔40cによって中心孔40bが
形成されている。軸受40の内周面には、動圧発生用の
軸受面としてのラジアル動圧軸受部が形成されていて、
このラジアル動圧軸受部を介することにより、固定軸3
0に対して軸受40および軸受40に一体に取り付けら
れたハブ50が回転することができるようになってい
る。
【0038】上記軸受40の上面中央部には、環状の突
起部40aが形成されていて、この突起部40aの内側
には、二つのスラスト動圧軸受部11a、11bを構成
しているリング状のスラストプレート11が固定軸30
の上端に固着されている。図示のように、このスラスト
プレート11は、軸受40の突起部40aの内側に位置
する上面とカウンタプレート42の下面とによって僅か
な空間をおいて挟み込まれ、これによって、それぞれの
対向面の間に二つのスラスト動圧軸受部11a、11b
がそれぞれ構成されている。
【0039】また、上記突起部40aの外周には、リン
グ状のOリング13がはめ込まれている。このOリング
13は、軸受クリアランス内に充填された動圧軸受用の
潤滑流体が外部に流出するのを防止するためのものであ
る。上記カウンタプレート12は、このOリング13を
軸方向下向きに押圧して、固定軸30の上端に当接する
と共に、軸受40の突起部40aの上端に密着して軸受
40の中心孔40bに挿入されている。上記Oリング1
3は、カウンタプレート12によって押圧されることに
より、図示のように横断面が略楕円状に弾性変形する。
【0040】上記カウンタプレート12と軸受40との
対向面、すなわち、上記鍔40cの内周面とカウンタプ
レート12の外周面には、軸方向に対して直交する方向
において、間隙44が設けられている。この間隙44
は、かしめの際に生じる応力による突出変形量以上に設
けられている。
【0041】このように軸受40の中心孔40bに挿入
されたカウンタプレート12は、軸受40の中心孔40
bの縁である鍔40cの先端部40dをパンチ等で内側
に向けてかしめることにより、軸受40と密着接合され
る。上記先端部40dを内側に向けてかしめていくと、
このかしめの際に生じる応力が軸受40の中心孔40b
の縁である鍔40cの内周面に伝達され、鍔40cの内
周面の一部(図示せず)が内側に向けて突出変形してし
まうが、上述のように、上記鍔40cの内周面とカウン
タプレート12の外周面には、上記間隙44がかしめの
際に生じる応力による突出変形量以上に設けられている
ため、突出変形した鍔40cの内周面の一部がカウンタ
プレート12の外周面を押圧することはない。従って、
かしめの際に生じる応力によって鍔40cの内周面の一
部が突出変形しても、カウンタプレート12には何ら支
障はなく、カウンタプレート12が固定軸30の上端お
よび軸受40の突起部40aの上端から離間して、いわ
ゆる浮いた状態になることはなく、軸受の性能および信
頼性を向上させることができる。
【0042】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、ステータ
部が取り付けられたフレームと、軸に対して相対回転す
る軸受と、スラスト動圧軸受部を構成しているスラスト
プレートと、上記軸受と対向配置されたカウンタプレー
トとを有し、所定の潤滑流体の動圧によって上記軸と上
記軸受とを相対的に回転可能に支承する動圧軸受装置に
おいて、上記カウンタプレートは、上記フレームによっ
てかしめられて接合されていると共に、上記カウンタプ
レートと上記フレームとの対向面には、上記かしめの際
に生じる応力による突出変形量以上の間隙が設けられて
いるため、かしめの際に生じる応力によって一部が突出
変形しても、カウンタプレートには何ら支障はなく、軸
受の性能および信頼性を向上させることができる。
【0043】請求項2記載の発明によれば、軸に対して
相対回転する軸受と、スラスト動圧軸受部を構成してい
るスラストプレートと、上記軸受と対向配置されたカウ
ンタプレートとを有し、所定の潤滑流体の動圧によって
上記軸と上記軸受とを相対的に回転可能に支承する動圧
軸受装置において、上記カウンタプレートは、上記軸受
によってかしめられて接合されていると共に、上記カウ
ンタプレートと上記軸受との対向面には、上記かしめの
際に生じる応力による突出変形量以上の間隙が設けられ
ているため、かしめの際に生じる応力によって一部が突
出変形しても、カウンタプレートには何ら支障はなく、
軸受の性能および信頼性を向上させることができる。
【0044】請求項3記載の発明によれば、請求項1ま
たは2記載の発明において、上記かしめの位置のみに上
記かしめの際に生じる応力による突出変形量以上の間隙
が設けられているため、かしめの際に生じる応力によっ
て一部が突出変形しても、カウンタプレートには何ら支
障はなく、軸受の性能および信頼性を向上させることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる動圧軸受装置の実施の形態を示
す部分断面図である。
【図2】上記実施の形態を示す右半部正面断面図であ
る。
【図3】別の実施の形態を示す右半部正面断面図であ
る。
【図4】さらに別の実施の形態を示す右半部正面断面図
である。
【図5】さらに別の実施の形態を示す右半部正面断面図
である。
【図6】上記実施の形態を示す部分断面図である。
【図7】従来の動圧軸受装置を示す右半部正面断面図図
である。
【図8】上記従来の動圧軸受装置を示す部分断面図であ
る。
【符号の説明】
1 フレーム 2 ステータ組 3 回転軸 4 ロータ組 5 ハブ 5a 外筒部 8 支持ホルダ 10 軸受 10a 突起部 10c 鍔 10d 先端部 11 スラストプレート 11a スラスト動圧軸受部 11b スラスト動圧軸受部 12 カウンタプレート 13 Oリング 14 間隙 14’ 間隙 24 間隙 30 固定軸 40 軸受 40a 突起部 40b 中心孔 40c 鍔 40d 先端部 42 カウンタプレート 44 間隙 50 ハブ
フロントページの続き (72)発明者 多胡 登喜雄 長野県諏訪郡下諏訪町5329番地 株式会社 三協精機製作所内 Fターム(参考) 3J011 AA02 BA02 BA08 CA02 CA06 DA02

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ステータ部が取り付けられたフレーム
    と、 軸に対して相対回転する軸受と、 スラスト動圧軸受部を構成しているスラストプレート
    と、 上記軸受と対向配置されたカウンタプレートとを有し、 所定の潤滑流体の動圧によって上記軸と上記軸受とを相
    対的に回転可能に支承する動圧軸受装置において、 上記カウンタプレートは、上記フレームによってかしめ
    られて接合されていると共に、上記カウンタプレートと
    上記フレームとの対向面には、上記かしめの際に生じる
    応力による突出変形量以上の間隙が設けられていること
    を特徴とする動圧軸受装置。
  2. 【請求項2】 軸に対して相対回転する軸受と、 スラスト動圧軸受部を構成しているスラストプレート
    と、 上記軸受と対向配置されたカウンタプレートとを有し、 所定の潤滑流体の動圧によって上記軸と上記軸受とを相
    対的に回転可能に支承する動圧軸受装置において、 上記カウンタプレートは、上記軸受によってかしめられ
    て接合されていると共に、上記カウンタプレートと上記
    軸受との対向面には、上記かしめの際に生じる応力によ
    る突出変形量以上の間隙が設けられていることを特徴と
    する動圧軸受装置。
  3. 【請求項3】 上記かしめの位置のみに上記かしめの際
    に生じる応力による突出変形量以上の間隙が設けられて
    いることを特徴とする請求項1または2記載の動圧軸受
    装置。
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