JPH071347B2 - 空気・磁気軸受型光偏向器 - Google Patents

空気・磁気軸受型光偏向器

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JPH071347B2
JPH071347B2 JP60210563A JP21056385A JPH071347B2 JP H071347 B2 JPH071347 B2 JP H071347B2 JP 60210563 A JP60210563 A JP 60210563A JP 21056385 A JP21056385 A JP 21056385A JP H071347 B2 JPH071347 B2 JP H071347B2
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magnet
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optical deflector
magnetic bearing
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明彦 岩間
広喜 田島
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Ricoh Co Ltd
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Ricoh Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 この発明は、レーザプリンタやデイジタル複写機、フア
クシミリ、その他各種のレーザ偏向器を備えた光学的情
報処理装置で使用するのに好適な、コアレス扁平DCブラ
シレスモータ方式を採用した超小形の光偏向器に係る。
さらに具体的にいえば、ラジアル軸受として動圧空気軸
受、スラスト軸受として磁気軸受を使用して光偏向器を
構成することにより、起動時や停止時における軸受部の
摩擦を少なくして、光偏向器の長寿命化を計るととも
に、偏平型の簡単な構造にすることにより、部品点数の
減少,加工性,組立性の容易化を可能にして、光偏向器
の小型化と、イナーシヤを大きくしてジツター特性の改
善とを実現し、さらに、コアレス扁平DCブラシレスモー
タの原理を応用することによつて、正確な速度制御が行
えるようにした光偏向器に関する。
従来技術 従来から、レーザプリンタのレーザ偏向器や、デイジタ
ル複写機のレーザ偏向器、フアクシミリのレーザ偏向
器、あるいはPOS端末器のバーコードリーダ等の各種光
学的情報処理装置では、読取り用や書込み用のレーザ光
を偏向するために、ポリゴンミラー(多面鏡)を使用し
た光偏向器が用いられている。
このポリゴンミラーを使用した光偏向器は、偏向速度が
速く、しかも連続的な光偏向が可能なため、高速度かつ
高精度の情報の記録、あるいは読取りを行うことができ
る。
第5図は、従来の回転多面鏡型光偏向器の光学系の原理
を説明するための図である。図面において、41は回転多
面鏡体で、41aはその回転軸、42はレーザユニツト、43
はレンズ系、44は感光ドラムで、44aはその回転軸を示
す。
この第5図に示すように、レーザ走査光学系は、デイジ
タル信号によつて発光,停止を行うレーザユニツト42
と、外周に感光体が層持される感光ドラム44と、このレ
ーザ光を感光ドラム44の回転軸44aの軸方向に偏向,走
査する回転多面鏡体41と、レンズ系43とから構成されて
いる。
このようなレーザ光偏向器を使用した画像出力装置、例
えばレーザプリンタでは、特に、ポリゴンミラーの回転
ムラに起因する画像ジツターが問題になつている。
ところで、この種の光偏向器としては、従来から、マグ
ネツト界磁DCブラシレスモータ方式のものが知られてい
る。
すなわち、このDCブラシレスモータのロータを円筒状磁
石とし、回転多面鏡を取付けた中空軸(いわゆる回転多
面体)をロータ磁石の内径に固着する。そして、この回
転多面体の内径部に固定軸を設け、回転多面体の内径部
表面と、固定軸の外径部表面とで動圧空気軸受を構成す
るようにしている。
第6図(1)〜(3)は、従来の動圧空気軸受による回
転多面鏡型光偏向器について、その要部構成の一例を示
す構造図で、図(1)は縦断面図、図(2)は図(1)
のA−A線断面図、図(3)は図(1)のB−B線断面
図である。図面において、51は金属製の回転多面鏡体
で、51aはその複数の鏡面部、51bは内部嵌合部、52はス
ラスト止めで、52aはその球面部、52bは貫通孔、53はバ
ランスリング、54は4極のロータマグネツト、61は固定
軸で、61aはその外径部、61bは上端部、62はステータ、
63はステータ62用の取付けネジ、64は位置検出用の素子
で、64aと64bはその1対のホール素子、65はプリント
板、66は回転速度検出用のホールIC素子、67は引出し
線、71は筐体、72はエンドブラケツトで、72aはその内
径部、73は上蓋で、73aはそのビーム入射用窓部、74は
偏向ビーム結像用レンズ、75は回転子の軸方向上向きの
動きを制限する部材、76は下カバー、77はエンドブラケ
ツト72用の取付ネジを示す。
この従来の動圧空気軸受による回転多面鏡型光偏向器の
構成は、次のとおりである。
まず、回転子は、回転多面鏡体51と、スラスト止め52
と、バランスリング53、および4極のロータマグネツト
54とから構成される。
次に、固定軸61は、その外径部61aで、回転多面鏡体51
の内部嵌合部51bに対して微少な隙間を有して嵌合し、
上端部61bは、スラスト止め52の球面部52aを介して、回
転多面鏡体51等からなる回転子を支承している。
この固定軸61は、第6図(1)に示すように、その外径
部61aの上部と下部にヘデイングボーン溝が、中間部に
はスパイラル溝が形成されている。
そして、回転多面鏡体51等からなる回転子が第6図
(2)の矢印方向に回転すると、動圧空気軸受の機能に
より、回転子は、ラジアル方向に適当な剛性をもつて支
承されるとともに、固定軸61の上端部61bによる支承が
解除されて軸方向上向きに浮上する。なお、スラスト止
め52に設けられた貫通孔52bは、空気の流通路で、所定
の回転数に対する浮上量を調節する機能を有している。
エンドブラケツト72は、その内径部72aで固定軸61の下
部を圧入して強固に支持するとともに、筐体71を取付け
ネジ77により同心的に固着している。
ステータ62は、ロータマグネツト54の外径部に対向し
て、取付けネジ63により筐体71へ固定された周知の電機
子である。
また、回転多面鏡体51等からなる回転子の位置、具体的
にはそのロータマグネツト54の位置を検出するために、
第6図(3)に示すように、1対のホール素子64a,64b
からなる位置検出用の素子64が配列され、その回転制御
のために、回転速度検出用のホールIC素子66が配列され
ている。
これらの位置検出用の素子64と、回転速度検出用のホー
ルIC素子66は、それぞれエンドブラケツト72に固定され
るとともに、プリント板65を介して引出し線67に接続さ
れている。
上蓋73と下カバー76は、動圧空気軸受による回転多面鏡
型光偏向器を外部から密閉するための部材であり、第6
図(2)に示すように、上蓋73には、ビーム入射用の窓
部73aと、偏向ビーム結像用のレンズ74とが配置されて
いる。なお、部材75は、回転子の軸方向上向きの動きを
制限するように機能する。
この第6図(1)〜(3)に示した動圧空気軸受による
回転多面鏡型光偏向器では、マグネツト界磁DCモータ
は、巻線用鉄芯と4組の界磁巻線から構成されるステー
タ62へ電流を流し、4極のロータマグネツト54との間に
トルクを発生させて、ロータマグネツト54に回転駆動さ
せる。すなわち、第6図(3)に示すように、ロータマ
グネツト54の外周部の、空間部に135°の位置に、位置
検出用の素子64として1対のホール素子64a,64bを配置
し、ロータマグネツト54の磁極を検知してトルク角が常
にπ/2となるようにステータ62の励磁タイミングを制御
する。
また、ロータマグネツト54の外周部に配置された回転速
度検出用のホールIC素子66は、同様にロータマグネツト
54の磁極を検知し、この回転信号と図示されない駆動回
路の水晶振動子からの基準周波数の回転位相を比較し
て、1対のホール素子64a,64bに流す電流を制御するこ
とにより、ロータマグネツト54の回転速度を制御する。
この第6図(1)〜(3)の動圧空気軸受による回転多
面鏡型光偏向器の動作は、次のとおりである。
第6図(1)を参照して説明すれば、電源がオンになる
と、回転多面鏡体51等からなる回転子は、固定軸61の上
端部61bで支承されながら回転を開始する。
そして、その数秒後に、予め設定されたスラスト空気軸
受が充分にその機能を発揮して、回転子の軸方向負荷を
保持しながら浮上し得る一定回転速度に達する。
この際、回転多面鏡体51の内部嵌合部51bの内径と、固
定軸61の外径部61aとの間に形成された隙間の下部から
空気が流入し、流入した空気は、下部と上部ジヤーナル
のヘデイングボーン溝のポンプ作用によつて、回転子を
ラジアル方向に強固に支持する。
流入空気は、回転子をラジアル方向に支持するととも
に、スパイラル溝の効果によつて、上部の方向に流れス
ラスト止め52部分に上向きの圧力を発生しながら、その
貫通孔52bを通つて動圧空気軸受の上方へ流れ出る。
このような動作によつて、回転多面鏡体51等からなる回
転子が回転される。
ところが、この第6図(1)〜(3)に示した従来の動
圧空気軸受による光偏向器では、第1点として、動圧空
気軸受部(すなわち固定軸の外径部表面)に複雑な溝加
工を必要とし、また、長尺の回転多面体の内径部表面に
も、超精密な表面加工を必要とする、等の理由で、加工
が困難で、コストアツプになる。
また、第2点として、動圧空気軸受の場合、軸受部は接
触状態にあるから、起動時に空気軸受効果がなく、空気
軸受が最大の特徴としている長寿命化に限界がある。す
なわち、起動・停止時に軸受部の接触摩擦により、軸受
部が摩耗する。
この第2点に関連する第3点として、モータ方式がイン
ナーロータ・マグネツト界磁型であるため、停止状態で
ロータが鉄心型ステータのある方向へ吸引されており、
軸受部の摩擦力が大きいことも、摩耗を早める原因とな
る。
さらに、先の第1点に関連する第4点として、回転子の
構成が複雑で、部品点数も多いので、バランス修正が難
かしいことも、コストアツプの要因である。
その上、第5点として、インナーロータ型であることに
より、本質的にイナーシヤが小さくなり、画像ジツター
の特性が悪くなる、という不利があり、同時に、回転軸
が長くなるので、光偏向器が大型化する、という難点が
ある。
最後に、第6点として、インナーロータ・マグネツト界
磁DCブラシレスモータを使用しているので、速度検出器
が必要であり、固定子側の構成も複雑で、部品点数が多
くなる。その結果、信頼性が低下するとともに、コスト
アツプの一因となる。
このように、従来の動圧空気軸受による光偏向器では、
種々の難点があり、空気軸受による本来の効果が充分に
得られない、という不都合があつた。
発明が解決しようとする課題 この発明では、従来の空気軸受型光偏向器におけるこの
ような多くの不都合を解決することを目的とする。
具体的にいえば、ラジアル軸受として動圧空気軸受を使
用し、スラスト軸受として磁気軸受けを使用することに
より、起動・停止時に回転子が軸受部に接触しないよう
にして、動作の安定化と長寿命化とを可能にするととも
に、回転子や固定子の構成を簡略化して、回転子の軽量
化による光偏向器の小型化と低コスト化とを実現し、さ
らに、コアレス扁平DCブラシレスモータの原理を応用す
ることによつて回転ムラの発生を防止して、画像ジツタ
ー特性が良好な光偏向器を提供することを目的とする。
課題を解決するための手段 この発明では、 その一部にミラーを有する鉛直回転子を、該回転子の回
転により動的に空気圧を増加させてその動的空気圧によ
り該回転子の回転軸を半径方向に支持する空気軸受と、
磁石による磁気的な反発力で前記回転軸を軸方向に支持
する磁気軸受とで支持してなる空気・磁気軸受型光偏向
器であつて、 前記磁気軸受は、 前記鉛直回転子の一端に固定された第1の磁石と、 前記回転子の他端に固定され、円周方向に異なる磁極に
着磁されたロータ磁石と、 前記第1の磁石に対向する位置に、前記第1の磁石と同
極性で対向するように固定された第2の磁石と、 前記ロータ磁石に対向して設けられた複数個のコイル、 とから構成している。
作用 この発明では、回転子の回転軸を半径方向に支持する空
気軸受と、磁石による磁気的な反発力で前記回転軸を軸
方向に支持する磁気軸受とで支持する空気・磁気軸受型
光偏向器において、特に、磁気軸受を改良し、鉛直回転
子の一端に固定された第1の磁石(第2図の18)と、回
転子の他端に固定され、円周方向に異なる磁極に着磁さ
れたロータ磁石(第2図の16)と、第1の磁石に対向す
る位置に、前記第1の磁石と同極性で対向するように固
定された第2の磁石(第2図の23)と、ロータ磁石に対
向して設けられた複数個のコイル(第2図の34)、とで
構成している。
実施例 次に、この発明の空気・磁気軸受型光偏向器について、
図面を参照しながら、その一実施例を詳細に説明する。
第1図は、この発明の空気・磁気軸受型光偏向器の一実
施例について、その要部構成を示す縦断面図である。図
面において、11は中空の回転軸で、11aはそのフランジ
部、11bは段部、11cはネジ部、12はミラー、13はミラー
固定用リング、13Aは固定用ネジ、14〜16は磁石ロータ
組立体で、16はロータマグネツト、17は非磁性体のホル
ダーケースで、17aはその通気孔、17bはネジ部、18はス
ラスト磁気軸受用の上部マグネツト、19はホルダーケー
ス17の固定用リング、21は固定軸で、21aは固定用の凸
部、21bと21cは、それぞれ固定軸21の外周の上部と下部
に設けられたヘデイングボーン溝、21dは段部、21eは気
圧調整用連絡孔、2は非磁性体のホルダーケース、23は
スラスト磁気軸受用の下部マグネツト、31はハウジング
で、31aは固定軸21の固定用の凸部21aが嵌合される孔
部、31bは気圧調整用溝部、32は上部ケースで、32aは窓
部、33はコイル基板、34はコイル、35は磁性体のヨーク
を示し、また、gは上部マグネツト18と下部マグネツト
23とのギヤツプを示す。
まず、回転子について述べる。この第1図では、回転子
を構成する部材に、11〜19の10番台の符号を付けてい
る。
回転子は、中空の回転軸11と、ミラー12、ロータ組立体
14〜16、および、スラスト磁気軸受用の上部マグネツト
18とから構成される。
そのために、中空の回転軸11は、ミラー12とロータ組立
体14〜16を取付けるためのフランジ部11aを有してお
り、ミラー12は、この中空の回転軸11のフランジ部11a
に、図の上方から装着された後、その上面をミラー固定
用リング13により押圧された状態で、固定用ネジ13Aに
よつて締め付けられ、所定の位置に固定される。
また、この中空の回転軸11のフランジ部11aの下方に
は、モータ部を構成するロータ組立体14〜16が取付けら
れる。
さらに、この中空の回転軸11の上方には、非磁性体のホ
ルダーケース17が、固定用リング19によつて固定され
る。このホルダーケース17は、リング状のスラスト磁気
軸受用の上部マグネツト18を支持するように機能し、そ
のネジ部17bが、中空の回転軸11に設けられたネジ部11c
に係合する。
次に、固定軸の構成について述べる。この第1図では、
固定軸を構成する部材に、21〜23の20番台の符号を付け
ている。
固定軸21の胴部表面には、その上部と下部にそれぞれ、
ラジアル方向の動圧空気軸受を構成するヘデイングボー
ン溝21b,21cが設けられている。
また、この固定軸21の上方には、例えばその上端の凹部
に、非磁性体のホルダーケース22の凸部が嵌合されるこ
とで、ホルダーケース22が固定されて、リング状のスラ
スト磁気軸受用の下部マグネツト23を支持する。
この固定軸21の下部には、固定用の凸部21aが形成され
ていて、ハウジング31に設けられた孔部31aと嵌合する
ことにより、所定位置に固定される。
なお、固定軸21の段部21dは、中空の回転軸11の段部11b
と共に、環状の空隙部を形成する。また、固定軸21の下
面には、気圧調整用連絡孔21eの開口が設けられてお
り、この下面でハウジング31の気圧調整用溝部31bを覆
うことによつて、同様に環状の空隙部を形成する。
そして、これらの環状の空隙部を接続するために、固定
軸21には、気圧調整用連絡孔21eが設けられている。
この気圧調整用連絡孔21eは、ラジアル方向に貫通され
た開口と、気圧調整用溝部31bで形成される環状の空隙
部とが通気されるような連絡路であり、固定軸21の段部
21dと、中空の回転軸11の段部11bとによつて、固定軸21
の中央部に形成された環状の空隙部、すなわち空気軸受
部の空気の逃げ部の空気圧と、筐体部の内部空気圧とを
等しくするように作用する。
筐体部は、ハウジング31と、上部ケース32とから構成さ
れる。この筐体部には、コイル基板33が固定されてお
り、モータ駆動部の固定子を構成するコイル34と、ヨー
ク35とが、支持されている。
ハウジング31には、固定軸21の固定用の凸部21aが嵌合
される孔部31aが設けられており、また、気圧調整用溝
部31bが、孔部31aの上部に形成されている。
上部ケース32は、風損と風切音とを低く抑えるために、
ミラー12との空隙が小さくされており、また、実装性や
搬送時の便等を考慮して、上部が細径の凸部に形成され
ている。
ここで、この発明の空気・磁気軸受型光偏向器で用いら
れる永久磁石反発式スラスト磁気軸受について説明すれ
ば、中空の回転軸11に設けられた上部マグネツト18と、
固定軸21に設けられた下部マグネツト23とは、反発力が
得られるように、同極性同士が対向するように配置され
る。この場合に、ギヤツプgは、固定用リング19を回転
して、ホルダーケース17を移動させることによつて、適
当に調整される。
次に、モータ駆動部は、中空の回転軸11に固定された磁
石ロータ組立体14〜16と、コイル基板33上に配列された
複数個のコイル34、およびヨーク35とから構成される。
次の第2図は、第1図に示したこの発明の空気・磁気軸
受型光偏向器について、そのスラスト軸受部の動作原理
を説明するための要部構成図である。図面における符号
は、第1図と同様である。
この第2図に示すように、この発明の空気・磁気軸受型
光偏向器では、スラスト軸受部は、リング状の上部マグ
ネツト18と下部マグネツト23、およびモータ駆動部のロ
ータマグネツト16と、ヨーク35とから構成される。
まず、浮力は、上部マグネツト18と下部マグネツト23と
の間の反発力によつて発生され、回転子が上方へ浮上さ
れる。他方、下方への引下力は、ロータマグネツト16と
ヨーク35との間の吸引力によつて発生され、回転子は下
方へ引張られる。
この場合に、上部マグネツト18と下部マグネツト23との
間の浮力の方を、ロータマグネツト16とヨーク35との間
の吸引力と回転子重量よりも、大きくすることにより、
中空の回転子を浮上させることができる。
この浮力は、固定用リング19を回転し、上部マグネツト
18を支持するホルダーケース17を移動させることによつ
て、ギヤツプgを調整すれば、吸引力とバランスした所
望の大きさとなる。
第3図は、この発明の空気・磁気軸受型光偏向器で使用
するのに好適なロータマグネツト16の一例を示す平面図
である。
次の第4図は、同じくこの発明の空気・磁気軸受型光偏
向器で使用するのに好適なコイル34の配置例を示す図で
ある。
次に、この発明の空気・磁気軸受型光偏向器について、
モータの回転制御を説明する。
この実施例では、第3図と第4図に示すように、光偏向
器のモータ駆動部の構成が、8極3相6コイルの場合に
ついて述べる。
第1図のモータ駆動部において、特に図示されていない
ロータ位置検出器の出力信号により励磁相を切換え、順
次6つのコイルを励磁すると、フレミング左手の法則
(いわゆるBli則)に従つて、ロータは、モータの供給
電圧に比例した回転数で回転される。
なお、Bli則で説明する場合に、F=Bliの力(ここで、
Fは発生力、Bは磁束密度、iは励磁電流)は、コイル
に働く力である。しかし、この発明の空気・磁気軸受型
光偏向器では、コイルが固定で、ロータ磁石が回転する
方式のブラシレスモータの原理を応用しているので、ロ
ータマグネツトすなわち、回転子に作用する回転力の方
向は、このBli則の逆方向となる。
このように、この発明の空気・磁気軸受型光偏向器で
は、ロータマグネツト16は偏平型リング磁石であるか
ら、回転子を軸方向に短かくすることが可能となる。こ
のように、モータ駆動部の構成は簡単であり、低コスト
となる。
発明の効果 この発明の空気・磁気軸受型光偏向器では、ラジアル軸
受として動圧空気軸受を使用するとともに、スラスト軸
受として磁気軸受を使用し、特に、磁気軸受を、上部マ
グネツト18、下部マグネツト23、ロータマグネツト16、
およびコイル34で構成しているので、起動・停止時に回
転子が軸受部に接触しなくなり、動作の安定化と長寿命
化とが可能となる。
また、回転子や固定子の構成も簡略化され、部品点数の
減少、および加工性,組立性が向上され、回転子の軽量
化も可能となるので、光偏向器の小型化と低コスト化と
が実現される。
さらに、コアレス扁平DCブラシレスモータの原理を応用
しているので、回転ムラの発生が防止され、画像ジツタ
ー特性の良好な光偏向器が得られる、等の多くの優れた
効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の空気・磁気軸受型光偏向器の一実施
例について、その要部構成を示す縦断面図、第2図は第
1図に示したこの発明の空気・磁気軸受型光偏向器につ
いて、そのスラスト軸受部の動作原理を説明するための
要部構成図、第3図はこの発明の空気・磁気軸受型光偏
向器で使用するのに好適なロータマグネツト16の一例を
示す平面図、第4図は同じくこの発明の空気・磁気軸受
型光偏向器で使用するのに好適なコイル34の配置例を示
す図、第5図は従来の回転多面鏡型光偏向器の光学系の
原理を説明するための図、第6図(1)〜(3)は従来
の動圧空気軸受による回転多面鏡型光偏向器について、
その要部構成の一例を示す構造図で、図(1)は縦断面
図、図(2)は図(1)のA−A線断面図、図(3)は
図(1)のB−B線断面図である。 図面において、11は中空の回転軸で、11aはそのフラン
ジ部、11bは段部、11cはネジ部、12はミラー、13はミラ
ー固定用リング、13Aは固定用ネジ、14〜16は磁石ロー
タ組立体で、16はロータマグネツト、17はホルダーケー
スで、17aはその通気孔、17bはネジ部、18は上部マグネ
ツト、19はホルダーケース17の固定用リング、21は固定
軸で、21aは固定用の凸部、21bと21cはヘデイングボー
ン溝、21dは段部、21eは気圧調整用連絡孔、22はホルダ
ーケース、23は下部マグネツト、31はハウジングで、31
aは孔部、31bは気圧調整用溝部、32は上部ケースで、32
aは窓部、33はコイル基板、34はコイル、35はヨークを
示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 光夫 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】その一部にミラーを有する鉛直回転子を、
    該回転子の回転により動的に空気圧を増加させてその動
    的空気圧により該回転子の回転軸を半径方向に支持する
    空気軸受と、磁石による磁気的な反発力で前記回転軸を
    軸方向に支持する磁気軸受とで支持してなる空気・磁気
    軸受型光偏向器であつて、 前記磁気軸受は、 前記鉛直回転子の一端に固定された第1の磁石と、 前記回転子の他端に固定され、円周方向に異なる磁極に
    着磁されたロータ磁石と、 前記第1の磁石に対向する位置に、前記第1の磁石と同
    極性で対向するように固定された第2の磁石と、 前記ロータ磁石に対向して設けられた複数個のコイル、 とからなることを特徴とする空気・磁気軸受型光偏向
    器。
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