JP2000121986A - 動圧軸受装置およびこれを用いた偏向走査装置 - Google Patents

動圧軸受装置およびこれを用いた偏向走査装置

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JP2000121986A
JP2000121986A JP10306332A JP30633298A JP2000121986A JP 2000121986 A JP2000121986 A JP 2000121986A JP 10306332 A JP10306332 A JP 10306332A JP 30633298 A JP30633298 A JP 30633298A JP 2000121986 A JP2000121986 A JP 2000121986A
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Mikio Nakasugi
幹夫 中杉
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 軸受間隙の潤滑流体の漏出や飛散を防ぐ。 【解決手段】 回転軸3は、ロータマグネット5とステ
ータコイル7からなるモータによって回転多面鏡1とと
もに回転する。スリーブ2と回転軸3の間の軸受間隙に
はオイルが充填され、回転軸3に設けられたヘリングボ
ーン状の浅溝11a,11bによって動圧を発生する。
軸受間隙からオイルが流出するのを防ぐためのオイル溜
り12には、逆テーパー状の上端面12aが設けられて
おり、表面張力によるオイルのにじみ出しを防ぐための
オイル保持部13の必要長さを確保しながら、オイル溜
り12の容積を増大させるように工夫されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レーザビームプリ
ンタやバーコード読取装置等の高速走査手段である回転
多面鏡等を回転支持する動圧軸受装置およびこれを用い
た偏向走査装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】レーザビームプリンタやバーコード読取
装置等に用いられる偏向走査装置は、高速回転する回転
多面鏡によってレーザビーム等の光ビームを偏向走査す
る。レーザビームプリンタ等の画像形成装置において
は、回転多面鏡によって得られた走査光を回転ドラム上
の感光体に結像させて静電潜像を形成し、感光体の静電
潜像を現像装置によってトナー像に顕像化し、これを記
録紙等の記録媒体に転写して定着装置へ送り、記録媒体
上のトナーを加熱定着させることで印刷(プリント)が
行なわれる。
【0003】近年、このような偏向走査装置等ではます
ます高速化や高精度化が進み、これに対応するために、
回転多面鏡の軸受部には、低騒音で回転精度の高い非接
触型の動圧流体軸受が用いられている。特に高速回転の
ものは、動作流体として空気を用いたいわゆる空気式が
主流であるが、装置の小型薄型化や低コスト化が要求さ
れる今日では、空気の替わりにオイルを用いたオイル式
の動圧流体軸受が採用されつつある。
【0004】図6は一従来例による動圧軸受装置を示す
もので、これは、複数の反射面101aを有する回転多
面鏡101と一体的に回転する軸102と、これを回転
自在に嵌合させたスリーブ103を有し、スリーブ10
3は外筒104と一体である。スリーブ103の下端は
固定板105に固定され、固定板105上には、軸10
2の下端をスラスト方向に支持するスラスト板106が
固定されている。軸102の上部にはフランジ107が
固着され、回転多面鏡101は、押えバネ等を含む弾性
押圧機構108によってフランジ107の上面に押圧さ
れてこれと一体化され、軸102とともに回転するよう
に構成されている。
【0005】フランジ107の外周部には、ロータマグ
ネット109を保持するヨーク109aが固着されてお
り、ロータマグネット109は、外筒104に支持され
たステータコイル110に対向するように配設されてい
る。図示しない駆動回路から供給される駆動電流によっ
てステータコイル110が励磁されると、ロータマグネ
ット109が軸102および回転多面鏡101とともに
高速回転する。
【0006】スリーブ103は、軸102の回転によっ
て軸102との間に流体膜を形成し、該流体膜の動圧に
よって軸102を非接触で回転支持する動圧流体軸受を
構成する。軸102の外周面には、軸102の下端から
上向きに間隔を置いて、第1の動圧発生溝102aと、
第2の動圧発生溝102bが形成されている。また、ス
ラスト板106の上面にも、軸102の下端と対向する
部位に動圧スラスト軸受を構成する浅溝106aが設け
られている。
【0007】軸102の回転とともに、スリーブ103
との間の軸受間隙に充填されたオイル等の潤滑流体が各
動圧発生溝102a,102bの中央部に吸い込まれ、
高圧領域を発生させる。この高圧領域によって軸102
とスリーブ103がラジアル方向に非接触な状態で支持
される。このように非接触で回転するため、例えば金属
接触を伴なう滑り軸受に比べて低騒音および高い回転精
度などの特性を得られるばかりでなく、組立部品点数の
点からも転がり軸受等に比べて小型化・低コスト化でき
るという利点を有する。
【0008】軸102の動圧発生溝102a,102b
は、ヘリングボーン状の浅溝であり、これらの上方に
は、動圧発生領域に向かって潤滑流体を流動させるため
のスパイラル状の浅溝102cが刻設されている。該浅
溝102cは、スリーブ103と軸102の間の軸受間
隙から潤滑流体が流出するのを防ぐ目的で軸受間隙の開
口端近傍に配設される。
【0009】スリーブ103は、軸102の浅溝102
cとその下の浅溝(動圧発生溝)102bの間のランド
部に対向する位置に環状の凹所103aと該凹所103
aに連通する小径孔103bを備えており、これらは、
浅溝102cによって軸受間隙の内部へ送り込まれる潤
滑流体の流動状態を安定させる働きをする。
【0010】さらに、スリーブ103の開口端面には、
外周部から内周部に向かって凹となる傾斜面を形成する
円錐部103cが設けられている。これは、装置の組立
時において軸102をスリーブ103に挿入するとき、
両者の軸受間隙から潤滑流体が溢れることがあっても、
溢流分がスリーブ103の端面の円錐部103cに沿っ
て軸受間隙に還流され、スリーブ103の外側へ飛散す
ることのないように工夫されたものである。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
の技術によれば、潤滑流体として用いられるオイルの飛
散や漏出を防ぐために、軸受間隙の開口端近傍にスパイ
ラル状の浅溝を設けるとともに、該浅溝とその下のヘリ
ングボーン状の浅溝の間に開口する凹部とこれに連通す
る小径孔を配設した複雑な構成であり、加えて、組立時
の溢れ出しを防ぐためにスリーブの開口端面に外周部か
ら内周部に向かって凹となる傾斜面を形成する円錐部を
設けているために、加工コストが高く、しかも、オイル
の漏出等を防ぐ効果は不充分であるという未解決の課題
がある。
【0012】詳しく説明すると、各浅溝をコスト的に安
価な転造等の塑性加工により形成する場合は、スパイラ
ル状の浅溝とヘリングボーン状の浅溝を形成するために
工具が2つ必要となり、工程も2回となるため、加工工
数が多くなり加工コストが高くなる。
【0013】加えて、スリーブに小径孔を設けるために
は、小径のドリルで加工する必要があるため、工程が複
雑になり、より一層コスト高になる。
【0014】さらに、スリーブの開口端面に円錐部を設
けると、スパイラル状の浅溝が形成されている部分から
表面張力によってオイルがにじみ出るのを防ぐことが難
しくなる。その結果、回転していない時のオイルの漏出
が問題となる。
【0015】本発明は上記従来の技術の有する未解決の
課題に鑑みてなされたものであり、軸受間隙の潤滑流体
を安定保持してその飛散や漏出を防ぎ、潤滑流体による
回転多面鏡等の光学部品の汚染を効果的に回避できるう
えに、加工工程数が少なくて加工コストの低い高性能で
安価な動圧軸受装置およびこれを用いた偏向走査装置を
提供することを目的とするものである。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに本発明の動圧軸受装置は、互いに回転自在に嵌合す
る軸部材およびスリーブ部材と、両者の軸受間隙に充填
された動圧発生用の潤滑流体と、前記軸部材または前記
スリーブ部材と一体的に結合された回転部材を有し、前
記スリーブ部材の内周面に、該スリーブ部材の開口端に
向かって逆テーパー状に傾斜した端面を有する環状の凹
所が設けられており、かつ、該凹所の前記端面と前記開
口端の間に所定の長さの流体保持部が形成されているこ
とを特徴とする。
【0017】スリーブ部材の流体保持部に、ラビリンス
効果を有する溝が設けられているとよい。
【0018】スリーブ部材の流体保持部の内径が、前記
スリーブ部材の開口端に向かってテーパー状に縮小して
いるとよい。
【0019】スリーブ部材の流体保持部の両端部の内径
が中間部より小であるとよい。
【0020】
【作用】スリーブ部材の内周面に凹所を設けて、潤滑流
体として用いるオイルのオイル溜りを形成する。オイル
溜りの容積が小さいと、組立時にオイルに気泡が混入し
たり、回転中にオイルが熱によって膨張したときに、オ
イルがスリーブ部材の開口端から溢れ出るおそれがあ
る。また、オイル溜りからスリーブ部材の開口端までの
流体保持部が短いと、静止中に表面張力によってオイル
がスリーブ部材の開口端からにじみ出る等のトラブルが
ある。そこで、スリーブ部材の開口端側でオイル溜りの
端面を逆テーパー状に傾斜させ、これによって、流体保
持部に充分な長さを確保しながらオイル溜りの内容積を
増大させる。
【0021】スリーブ部材の内周面に簡単な形状の凹所
を加工するだけであるから加工コストが低く、しかも、
軸受間隙にオイルを安定保持し、スリーブ部材からオイ
ルが漏出するのを防ぐことができる。
【0022】すなわち、軸受部のオイルによって回転多
面鏡等の光学部品が汚染されることなく、長時間すぐれ
た軸受性能を維持することのできる高性能でしかも安価
な動圧軸受装置を実現できる。
【0023】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図面に基づ
いて説明する。
【0024】図1は第1の実施の形態による動圧軸受装
置を含む偏向走査装置の主要部を示すもので、これは、
多角柱形状の側面に複数の反射面1aを有する回転多面
鏡1と、図5に示す光学箱80と一体である軸受ハウジ
ングに支持されたスリーブ部材であるスリーブ2と、該
スリーブ2に回転自在に嵌合する軸部材である回転軸3
と、該回転軸3に固着された回転部材であるロータボス
4と、その下面に一体的に結合されたロータマグネット
5と、前記軸受ハウジングと一体であるモータ基板6に
固定されたステータコイル7を有し、該ステータコイル
7はロータマグネット5とともに回転多面鏡1を回転さ
せるモータを構成する。回転多面鏡1は押さえバネ8に
よってロータボス4に押圧され、ロータボス4とロータ
マグネット5等を含む回転部と一体化されている。
【0025】モータ基板6上の駆動回路と制御回路を経
て供給された駆動電流によってステータコイル7が励磁
されると、ロータマグネット5が回転軸3や回転多面鏡
1とともに回転し、回転多面鏡1の反射面1aに照射さ
れたレーザビーム等の光ビームを偏向走査する。
【0026】スリーブ2の下端には固定板9に支持され
たスラスト板10が設けられ、回転軸3の球状の下端部
3aをスラスト方向に支持する。
【0027】回転軸3とスリーブ2の間の軸受間隙に
は、動圧発生用の潤滑流体であるオイルが充填される。
回転軸3の下端部3aが対向するスラスト板10の表面
には、オイルに動圧を発生させてスラスト方向の支持力
を得るための浅溝が形成されており、また、回転軸3の
外周面には、下端から上向きに、第1、第2の動圧発生
溝であるヘリングボーン状の浅溝11a,11bが形成
されている。
【0028】回転軸3が回転すると、軸受間隙のオイル
は、各浅溝11a,11bの中央部に吸引され、ラジア
ル方向の支持力を得るための動圧を発生する。このよう
な動圧軸受によって、回転中の回転軸3がスリーブ2の
内周面に対して非接触に保たれる。
【0029】スリーブ2の内周面には、上方の開口端に
近接して、環状の凹所からなるオイル溜り12が配設さ
れており、また、オイル溜り12の上端からスリーブ2
の開口端までの部位は、回転軸3の外周面に沿った所定
の長さの円筒状の流体保持部であるオイル保持部13を
形成する。
【0030】図1の(b)に拡大して示すように、オイ
ル溜り12の上方すなわちスリーブ2の開口端側の端面
である上端面12aは、逆テーパー状に傾斜しており、
その結果、オイル溜り12の軸方向の開口幅はオイル溜
り12の底面より小さく、その分だけオイル保持部13
の軸方向の長さが増大している。
【0031】このようにオイル溜り12の上端面12a
を逆テーパー状にしてオイル溜り12の内容積を増大さ
せ、かつ、オイル保持部13を長くすることで、回転中
にオイルがスリーブ2の開口から流出したり、組立中に
オイルが溢れ出たり、あるいは静止中に表面張力によっ
てオイルがにじみ出る等のトラブルを極めて効果的に回
避できる。
【0032】詳しく説明すると、装置の組立時に、オイ
ルを充填したスリーブ2に回転軸3を挿入すると、動圧
軸受を構成する軸受間隙に必要なオイル以外のいわゆる
余剰分はオイル溜り12に溜められる。前述のようにモ
ータが駆動されて回転軸3が回転すると、軸受間隙のオ
イルに動圧が発生してスリーブ2と回転軸3が非接触に
保たれるが、この間、オイル溜り12に溜められたオイ
ルは回転軸3の遠心力によるつれ回りや回転による発熱
等のために膨張する。また、回転軸3とスリーブ2の組
立時にも、オイルに気泡が混入してオイルのみかけの容
積が増大して、スリーブ2の開口から溢れ出るおそれが
ある。このようなオイルの膨張等を考慮して、オイル溜
り12の容積を充分に確保しておくことが必要となる。
【0033】他方、オイル溜り12の上方に配設される
オイル保持部13は、オイル溜り12から表面張力によ
ってスリーブ2の開口端へにじみ出ようとするオイルを
塞き止めるのに充分な軸方向の長さすなわち高さを必要
とする。
【0034】そこで、オイル溜り12の上端面12aを
逆テーパー形状にすることで、オイル溜り12の開口幅
を小さくしてオイル保持部13の長さを充分にとり、し
かも、オイル溜り12の断面を底面に向かって拡大する
ことでオイル溜り12の内容積を増大させる。また、オ
イル溜り12の上方へ向かってオイルを流れにくくする
効果も期待できる。
【0035】このようにして、表面張力によるオイルの
にじみ出しを防ぎ、かつ、オイル溜りの容積不足による
オイルの溢流等を回避して、オイルを軸受間隙に安定保
持することができる。
【0036】旋盤による旋削加工によってスリーブの上
端付近に簡単な凹所を形成するのみであるから、従来例
のように小径孔やスパイラル状の浅溝等を付加する場合
に比べて、加工コストを大幅に低減できるという特筆す
べき長所がある。
【0037】その結果、長期間安定した軸受性能を維持
し、しかも、軸受部のオイル等の流出によって回転多面
鏡等の光学部品を汚染する等のトラブルがないうえに、
加工コストが低くて安価である偏向走査装置を実現でき
る。
【0038】図2は第2の実施の形態を示す。これは、
図1の装置のスリーブ2と同様のスリーブ22にオイル
溜り12と同様に逆テーパー状の上端面32aを有する
オイル溜り32を設けるとともに、その上方のオイル保
持部33に、スリーブ22の内径を局部的に拡大する溝
である凹所33aを設けて、これによるラビリンス効果
を利用して、軸受間隙からにじみ出ようとするオイルを
より一層効果的に塞き止めるように構成したものであ
る。回転多面鏡1、回転軸3、ロータマグネット5、ス
テータコイル7等については第1の実施の形態と同様で
あるから同一符号で表わし説明は省略する。
【0039】スリーブ22のオイル保持部33の凹所3
3aの加工は、オイル溜り32と同様の旋盤による簡単
な旋削加工でよいから、加工コストを著しく上昇させる
おそれはない。その他の点は第1の実施の形態と同様で
ある。
【0040】なお、スリーブのオイル保持部にラビリン
ス効果を与えるための凹所の数は1個に限らず、いくつ
でもよい。
【0041】図3は第2の実施の形態の第1の変形例を
示す。これは、スリーブ42のオイル溜り52の上方の
オイル保持部53の内径を開口端に向かってテーパー状
に縮小するとともに、ラビリンス効果を持たせるための
2つの凹所53a,53bを設けたものである。回転軸
3とスリーブ42の間の間隙が開口端に向かって縮小す
るため、オイル保持部53のオイル保持能力は一層強化
され、また、凹所53a,53bによるラビリンス効果
も向上し、加えて、オイル保持部53と回転軸3の間に
オイルが入り込んだ状態で回転軸3が回転したときのエ
ネルギー損失も少なくてすむという利点がある。
【0042】図4は第2の実施の形態の第2の変形例を
示す。これは、スリーブ62のオイル溜り72の上方の
オイル保持部73の内径を2つの凹所73a,73bの
間のランド部73cにおいてのみ拡大し、両端のランド
部73d,73eの方が小さくなるように構成すること
で、オイル保持部73のオイル保持能力とラビリンス効
果を強化する。
【0043】スリーブ62に回転軸3を挿入するときの
オイルの飛散をオイル保持部73の下端のランド部73
dによって塞き止めるとともに、オイル保持部73の上
端のランド部73eにおいてオイル保持能力を強化して
オイルのにじみ出しを効果的に防ぐことができる。
【0044】上記の実施の形態においてはいずれも、ス
リーブ部材を固定し軸部材が回転する型式の動圧軸受装
置を用いているが、スリーブ部材が軸部材のまわりを回
転するタイプの動圧軸受装置にも同様に適用できる。
【0045】また、動圧発生用の浅溝をスリーブ部材の
内面に設けたものでもよい。
【0046】図5は第1の実施の形態による偏向走査装
置全体を示すもので、これは、レーザ光等の光ビーム
(光束)を発生する光源81と、前記レーザ光を回転多
面鏡1の反射面1aに線状に集光させるシリンドリカル
レンズ81aとを有し、前記光ビームを回転多面鏡1の
回転によって偏向走査し、結像手段である結像レンズ系
82を経て回転ドラム上の感光体83に結像させる。結
像レンズ系82は球面レンズ82a、トーリックレンズ
82b等を有し、感光体83に結像する点像の走査速度
等を補正するいわゆるfθ機能を有する。
【0047】前記モータによって回転多面鏡1が回転す
ると、その反射面1aは、回転多面鏡1の軸線まわりに
等速で回転する。前述のように光源81から発生され、
シリンドリカルレンズ81aによって集光される光ビー
ムの光路と回転多面鏡1の反射面1aの法線とがなす
角、すなわち該反射面1aに対する光ビームの入射角
は、回転多面鏡1の回転とともに経時的に変化し、同様
に反射角も変化するため、感光体83上で光ビームが集
光されてできる点像は回転ドラムの軸方向(主走査方
向)に移動(走査)する。
【0048】結像レンズ系82は、回転多面鏡1におい
て反射された光ビームを感光体83上で所定のスポット
形状の点像に集光するとともに、該点像の主走査方向へ
の走査速度を等速に保つように設計されたものである。
【0049】感光体83に結像する点像は、回転多面鏡
1の回転による主走査と、感光体83を有する回転ドラ
ムがその軸まわりに回転することによる副走査に伴なっ
て、静電潜像を形成する。
【0050】感光体83の周辺には、感光体83の表面
を一様に帯電するための帯電装置、感光体83の表面に
形成される静電潜像をトナー像に顕像化するための現像
装置、前記トナー像を記録紙に転写する転写装置(いず
れも不図示)等が配置されており、光源81から発生す
る光ビームによる記録情報が記録紙等にプリントされ
る。
【0051】検出ミラー84は、感光体83の表面にお
ける記録情報の書き込み開始位置に入射する光ビームの
光路よりも主走査方向上流側において光ビームを反射し
て、フォトダイオード等を有する受光素子85の受光面
に導入する。受光素子85はその受光面が前記光ビーム
によって照射されたときに、走査開始位置(書き出し位
置)を検出するための走査開始信号を出力する。
【0052】光源81は、ホストコンピュータからの情
報を処理する処理回路から与えられる信号に対応した光
ビームを発生する。光源81に与えられる信号は、感光
体83に書き込むべき情報に対応しており、処理回路
は、感光体83の表面において結像する点像が作る軌跡
である一走査線に対応する情報を表す信号を一単位とし
て光源81に与える。この情報信号は、受光素子85か
ら与えられる走査開始信号に同期して送信される。
【0053】なお、回転多面鏡1、結像レンズ系82等
は光学箱80に収容され、光源81等は光学箱80の側
壁に取り付けられる。光学箱80に回転多面鏡1、結像
レンズ系82等を組み付けたうえで、光学箱80の上部
開口に図示しないふたを装着する。
【0054】
【発明の効果】本発明は上述のとおり構成されているの
で、次に記載するような効果を奏する。
【0055】スリーブの内周面に簡単な凹所等を溝加工
するだけで、オイル等の動圧発生用の潤滑流体を軸受間
隙に安定保持して潤滑流体の飛散や漏出を防ぐことがで
きる。潤滑流体による回転多面鏡等の汚染を防ぎ、安定
した軸受性能を維持するとともに、加工コストが低くて
すむ動圧軸受装置を実現できる。
【0056】このような動圧軸受装置を回転多面鏡の軸
受部に用いることで、偏向走査装置の高性能化と低価格
化を促進できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態による偏向走査装置の主要部
を示すもので、(a)はその模式断面図、(b)は
(a)の一部分を拡大して示す拡大部分断面図である。
【図2】第2の実施の形態による偏向走査装置の主要部
を示すもので、(a)はその模式断面図、(b)は
(a)の一部分を拡大して示す拡大部分断面図である。
【図3】第2の実施の形態の第1の変形例を示すもの
で、(a)はその模式断面図、(b)は(a)の一部分
を拡大して示す拡大部分断面図である。
【図4】第2の実施の形態の第2の変形例を示すもの
で、(a)はその模式断面図、(b)は(a)の一部分
を拡大して示す拡大部分断面図である。
【図5】偏向走査装置全体を説明する図である。
【図6】一従来例を示す模式断面図である。
【符号の説明】
1 回転多面鏡 2,22,42,62 スリーブ 3 回転軸 5 ロータマグネット 7 ステータコイル 10 スラスト板 11a,11b 浅溝 12,32,52,72 オイル溜り 13,33,53,73 オイル保持部 33a,53a,53b,73a,73b 凹所 73c〜73e ランド部
フロントページの続き Fターム(参考) 2H045 AA25 AA33 BA18 DA41 5C072 AA03 BA13 CA06 DA04 DA21 DA23 HA02 HA13 HB15 XA05 5H605 BB05 BB15 BB19 CC04 CC05 EB03 EB06 EB28 5H607 BB01 BB14 BB17 BB27 CC01 DD08 FF12 GG03 GG12

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに回転自在に嵌合する軸部材および
    スリーブ部材と、両者の軸受間隙に充填された動圧発生
    用の潤滑流体と、前記軸部材または前記スリーブ部材と
    一体的に結合された回転部材を有し、前記スリーブ部材
    の内周面に、該スリーブ部材の開口端に向かって逆テー
    パー状に傾斜した端面を有する環状の凹所が設けられて
    おり、かつ、該凹所の前記端面と前記開口端の間に所定
    の長さの流体保持部が形成されていることを特徴とする
    動圧軸受装置。
  2. 【請求項2】 スリーブ部材の流体保持部に、ラビリン
    ス効果を有する溝が設けられていることを特徴とする請
    求項1記載の動圧軸受装置。
  3. 【請求項3】 スリーブ部材の流体保持部の内径が、前
    記スリーブ部材の開口端に向かってテーパー状に縮小し
    ていることを特徴とする請求項1または2記載の動圧軸
    受装置。
  4. 【請求項4】 スリーブ部材の流体保持部の両端部の内
    径が中間部より小であることを特徴とする請求項1また
    は2記載の動圧軸受装置。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし4いずれか1項記載の動
    圧軸受装置によって回転支持される回転多面鏡と、該回
    転多面鏡によって偏向走査された光ビームを感光体に結
    像させる結像手段を有する偏向走査装置。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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US7249363B2 (en) 2001-07-17 2007-07-24 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Spindle motor, information recording and reproducing apparatus having a spindle motor, and manufacturing method of spindle motor
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