JP2002130282A - 動圧軸受装置、回転装置および偏向走査装置 - Google Patents

動圧軸受装置、回転装置および偏向走査装置

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JP2002130282A
JP2002130282A JP2000324881A JP2000324881A JP2002130282A JP 2002130282 A JP2002130282 A JP 2002130282A JP 2000324881 A JP2000324881 A JP 2000324881A JP 2000324881 A JP2000324881 A JP 2000324881A JP 2002130282 A JP2002130282 A JP 2002130282A
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dynamic pressure
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Hideyuki Nishida
秀之 西田
Masayoshi Asami
政義 浅見
Ichiro Maekawa
一郎 前川
Mikio Nakasugi
幹夫 中杉
Nobuo Nakajima
中島  伸夫
Michihiro Kugioka
通弘 釘岡
Hiromasa Masuda
博雅 増田
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 動圧軸受装置のオイルの漏出を防ぐ。 【解決手段】 動圧軸受装置の軸1とスリーブ2の間の
軸受間隙に充填されたオイル6は、軸受間隙への空気の
巻き込み等によって漏出するおそれがある。そこで、ス
リーブ2の開口端にテーパ部を設け、その表面を鏡面2
dとすることで、オイルに対する非濡れ面を形成し、そ
の下に濡れ面である粗面2eを設けることで、開口端に
這い上がる油滴6cを液面6dに落下させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レーザプリンタや
バーコード読取装置のスキャナ光学系等に用いられる動
圧軸受装置、回転装置および偏向走査装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】レーザプリンタやバーコード読取装置に
おいて、レーザビームによって感光体を走査するための
スキャナ光学系は、高速回転する回転多面鏡を支える軸
受部に、安定した滑らかな回転が得られる動圧軸受を用
いる。また、光ディスクや磁気ディスク等の情報記憶機
器においても、高速で回転するディスクを支える軸受
に、動圧軸受が幅広く使用されてきている。
【0003】図5は、一従来例による偏向走査装置を示
すもので、これは、軸101を軸受孔内に回転自在に支
持するスリーブ102と、スリーブ102の下端に固定
されて前記軸受孔を封鎖する固定板103およびこれに
支持されたスラスト板104と、スリーブ102の軸受
孔の内側面と軸101の外側面の間や、スラスト板10
4と軸101の端面の間に充填されたオイルを有し、軸
101の端面は摩擦抵抗の低い材料によって形成され、
スラスト板104とともにスラスト軸受を構成する。
【0004】軸101の上部にはフランジ部材110が
固定され、反射面111aを有する回転多面鏡111
は、フランジ部材110上に載置され、押えバネによっ
て押圧されて、フランジ部材110およびロータ112
と一体的に結合されている。
【0005】ロータ112は、永久磁石112aとこれ
を支持するヨーク112bを有する。スリーブ102に
は回路基板114が固定され、回路基板114にはステ
ータ113のステータコア113bが立設支持される。
ステータコア113bに巻回されたステータコイル11
3aは、ロータ112の永久磁石112aに対向してお
り、両者によって、回転多面鏡111を回転駆動するモ
ータが構成されている。
【0006】スリーブ102の軸受孔の上端部には油た
まり102aが設けられ、これによって、軸受孔内のオ
イルの液面の暴れに対して冗長性を確保している。ま
た、スリーブ102の下端部および中央部にもそれぞれ
大径部が設けられ、これらはオイルの動圧損失を低減す
るための逃げ部102b、102cを構成し、上端の油
たまり102aと中央の逃げ部102cの間と、中央の
逃げ部102cと下端の逃げ部102bの間には、それ
ぞれヘリングボーン状の動圧発生溝105a、105b
が形成されている。
【0007】スラスト板104の上面にはスパイラル溝
が形成されており、軸101の上端部はスリーブ102
の軸受孔より上方に突出し、フランジ部材110による
回転多面鏡111の結合部を構成している。
【0008】このように構成された動圧軸受装置におい
て、軸101が回転するとスリーブ102の軸受孔に設
けられた動圧発生溝105a、105bの作用でオイル
に動圧が発生し、軸101はスリーブ102の軸受孔に
非接触で回転する。またスラスト方向についてもスラス
ト板104に設けられたスパイラル溝の作用で動圧が発
生し、軸101が浮上した状態で支持される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
の技術によれば、動圧軸受の動圧を発生する動作流体と
してオイル等の液体を用いると、初期組立においてスリ
ーブ102と軸101とを嵌合させる際に、軸受の内部
に空気が巻き込まれることがある。巻き込まれた空気が
逃げ部102b、102cに大量に滞留すると、回転に
よって装置温度が上昇したり、高地などの低圧の場所に
装置を設置した時に、逃げ部102b、102cから空
気が軸受間隙のオイル内に入り込み、その結果気泡状に
なった空気が、軸受開口部から外部に抜けるときにいっ
しょにオイルを持ち出すことがある。
【0010】装置の起動/停止を繰り返すと、上記のよ
うに軸受開口部よりオイルが漏れ出し、そのオイルが、
フランジ部材110、ヨーク112bを伝って、これら
の回転に伴なう遠心力で飛散し、機器の動作不具合を起
こす。
【0011】このため、オイルの漏出防止部を軸に付設
したり(特開平6−311696号公報参照)、漏出し
たオイルを吸収する油吸収シートを介在させる(特開平
8−75011号公報参照)等の工夫がなされている
が、漏出防止効果が不充分であったり、組立が複雑化す
る等の問題が残っている。
【0012】本発明は上記従来の技術の有する未解決の
課題に鑑みてなされたものであり、軸受間隙のオイル等
動作流体の漏出を効果的に回避できる高性能で安定性に
すぐれた動圧軸受装置、回転装置および偏向走査装置を
提供することを目的とするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに本発明の動圧軸受装置は、相対的に回転自在に嵌合
する軸およびスリーブと、両者の間の軸受間隙で動圧を
発生する動作流体を有し、前記軸および前記スリーブの
少なくとも一方が、前記動作流体の液面と前記スリーブ
の開口端の間に、前記動作流体に対する親和性の低い非
濡れ面と前記親和性の高い濡れ面を備えていることを特
徴とする。
【0014】非濡れ面が、軸およびスリーブの少なくと
も一方の嵌合部を局部的に鏡面化することによって形成
されているとよい。
【0015】非濡れ面が、軸およびスリーブの少なくと
も一方の嵌合部に局部的に撥油処理を施すことによって
形成されていてもよい。
【0016】濡れ面が、軸およびスリーブの少なくとも
一方の嵌合部を局部的に粗面化することによって形成さ
れているとよい。
【0017】濡れ面が、軸およびスリーブの少なくとも
一方の嵌合部に局部的に親油処理を施すことによって形
成されていてもよい。
【0018】スリーブが、その開口端に向かって先細り
であるテーパ部を有し、該テーパ部に非濡れ面が設けら
れているとよい。
【0019】スリーブのテーパ部に隣接する部位に濡れ
面が設けられているとよい。
【0020】本発明の回転装置は、上記の動圧軸受装置
と、該動圧軸受装置の軸またはスリーブと一体であるロ
ータを有するモータを備えていることを特徴とする。
【0021】本発明の偏向走査装置は、上記の動圧軸受
装置と、該動圧軸受装置によって回転支持された回転多
面鏡を備えていることを特徴とする。
【0022】
【作用】スリーブの開口部からオイル等の動作流体が漏
出するのを防ぐために、スリーブおよび軸の少なくとも
一方の嵌合部の表面を局部的に鏡面化あるいは撥油処理
またはその双方を施すことで、オイル等に対して親和性
の低い非濡れ面を形成する。
【0023】非濡れ面によって撥かれたオイル等がスリ
ーブの内部へ落下するようにテーパ面を設けておくこと
で、軸受間隙からオイル等が漏出するのを防ぐことがで
きる。
【0024】非濡れ面に隣接してその下方にオイル等に
対して親和性の高い粗面等の濡れ面を設ければ、非濡れ
面によって撥かれたオイル等がスリーブの内部へ落下し
やすくなり、漏出防止効果を大幅に強化できる。
【0025】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図面に基づ
いて説明する。
【0026】図1は第1の実施の形態による動圧軸受装
置を用いた回転装置を示すもので、これは、後述する偏
向走査装置において光ビームを偏向走査するための反射
面11aを有する回転多面鏡11を回転駆動するための
モータを有する。
【0027】軸1はフランジ部材10を介して永久磁石
12aとヨーク12bからなるロータ12および回転多
面鏡11と一体化され、スリーブ2は、ステータコイル
13aおよびステータコア13bからなるステータ13
と一体的に結合されている。
【0028】ステータコア13bは多極のポールシュウ
を有し、各ポールシュウにステータコイル13aが巻回
されている。多極に磁化された永久磁石12aの回転位
置により順次通電が切り替えられ、ロータ12とステー
タ13との間に回転力を発生する。
【0029】ステータコイル13aが巻回されたステー
タコア13bは、駆動回路を構成する回路部品とともに
回路基板14に固定され、回路基板14は、スリーブ2
と一体化されている。このようなロータ部とステータ部
をそれぞれ個別に作成し、モータとしての総組が行なわ
れる。このとき、スリーブ2内に、オイル注油装置によ
り規定量の動圧発生用の動作流体であるオイル6が注油
され、その後に、スリーブ2内に軸1が挿入されてモー
タが完成する。
【0030】このモータの軸受部は、前述のように、軸
1を軸受孔内に回転自在に嵌合させるスリーブ2と、ス
リーブ2の下端に固定されて前記軸受孔を封鎖する固定
板3およびこれに支持されたスラスト板4と、スリーブ
2の軸受孔の内側面と軸1の外側面の間や、スラスト板
4と軸1の端面の間に充填されたオイル6によって構成
される動圧軸受装置である。
【0031】スリーブ2の軸受孔の上端部には油たまり
2aが設けられ、下端部および中央部はそれぞれ大径部
による逃げ部2b、2cとなっており、上端の油たまり
2aと中央の逃げ部2cの間と、中央の逃げ部2cと下
端の逃げ部2bの間には、それぞれヘリングボーン状の
動圧発生溝5a、5bが形成されている。また、スラス
ト板4の上面にはスパイラル溝が形成されている。
【0032】このように構成された動圧軸受装置におい
て、軸1が回転するとスリーブ2の軸受孔に設けられた
動圧発生溝5a、5bの作用でオイル6に動圧が発生
し、軸1はスリーブ2の軸受孔に非接触で回転する。ま
たスラスト方向についてもスラスト板4に設けられたス
パイラル溝の作用で動圧を発生し軸1が浮上した状態で
支持される。
【0033】図2に示すように、スリーブ2の上端の開
口部は、軸1との間隙が、上方に向かって先細りとなる
ように形成されたテーパ部を備えており、該テーパ部の
表面は鏡面化され、オイル6に対する親和性すなわち濡
れ性の低い非濡れ面である鏡面2dとなっている。
【0034】また、スリーブ2の鏡面2dの下端に続く
油たまり2aの上部内壁は、鏡面2dとは逆に、オイル
6に対する親和性が高く濡れ易いように、所定の表面粗
さに加工(粗面化)された濡れ面である粗面2eとなっ
ている。これらの面の加工法については、特開平11−
93942号公報に記載されているような、ダイヤモン
ドバイトを用いた切削法等を適用できる。
【0035】通常スリーブ2内のオイル6は、図2の
(b)に示すように、軸1の外面とスリーブ2の内面に
それぞれ油膜6a、6bを形成している。前述のモータ
の組立工程において、スリーブ2に軸1を嵌挿してオイ
ル6を注入するときに軸受内に空気が巻き込まれ、気泡
となって滞留すると、装置の運転中に軸受内部が昇温し
たり、高地等の低圧の場所で使用したときに、気泡とい
っしょにオイルがスリーブ2の開口部より漏出しようと
する。このとき、軸1が静止状態にあれば、スリーブ2
のテーパ部が鏡面2dとなっているため、スリーブ2の
開口端に這い上がったオイルは油滴6cを形成し、落下
する。また、重力でテーパ部から直接落ちなかった油滴
は、テーパ部に沿って、矢印Aに示すように、油たまり
2aの粗面2eの親油性によって引き寄せられるように
落ちてきて、オイル6の液面6dに戻る。
【0036】軸1が回転した場合は、軸1に付着した油
膜6aが、遠心力で変形し、油滴6cとなって鏡面2d
を有するテーパ部に向かって飛ばされる。テーパ部に当
たった油滴6cは、テーパ部の撥油性によってはじかれ
て、上記と同様に矢印Aで示すように親油面である粗面
2eに引き寄せられるように落ちてくる。その結果、ス
リーブ2の開口部に付着したオイルはすべて液面6dに
戻ることになる。
【0037】このようにスリーブの開口部またはこれに
対向する軸の表面を局部的に鏡面化して撥油性を持たせ
た非濡れ面を設け、これに隣接して親油性の高い粗面等
の濡れ面を設けることによって、回転装置の起動/停止
といった繰り返しの使用状態においても軸受間隙のオイ
ルが漏れ出すのを確実に防ぎ、オイルの漏出による周辺
機器の汚染や機器の動作不具合を回避できる。
【0038】高価な油吸収シートを使用する必要もな
く、極めて簡単かつ低コストでオイル漏れを防ぐことが
できるため、回転装置や偏向走査装置の高性能化と低価
格化に貢献できる。
【0039】図3は第2の実施の形態を示すもので、ス
リーブ22の開口部に上方に向かって先細りのテーパ部
が設けられ、このテーパ部とそれに続く油たまり22a
の内壁の折り返し部が、動作流体であるオイル26に濡
れにくいように鏡面化され、さらに撥油性を高めるため
に、シリコン系の撥油剤で撥油処理した非濡れ面である
撥油面22dとなっている。スリーブ22の油たまり2
2aの内壁の中央部は、オイル26に濡れ易いように親
油剤で表面処理した濡れ面である親油面22eである。
【0040】また、スリーブ22の油たまり22aの内
壁の下部は、オイル26に対する撥油性を与えるために
シリコン系の撥油剤で表面処理した撥油面22fであ
る。
【0041】加えて軸21の表面にも、スリーブ22の
テーパ部に対向する部位に、シリコン系の撥油剤で表面
処理した非濡れ面である撥油面21aが設けられてい
る。また、必要であれば、軸21の撥油面21aの下方
に、前述と同様の親油面を設けてもよい。
【0042】図3の(b)に示すように、スリーブ22
内のオイル26は、スリーブ22の油たまり22aの内
壁と軸21の表面にそれぞれ油膜26a、26bを形成
している。すなわち、軸21の表面では、オイルが濡れ
広がっているが、撥油剤を塗布した撥油面21aの境界
で、油膜26aが切れており、同様に、スリーブ22の
油たまり22aの内壁の中央部の親油面22eの油膜2
6bも撥油面22fとの境界で途切れるために、スリー
ブ22の油たまり22a内で、内径円周上に油の帯が形
成される。
【0043】オイルがスリーブ22の開口部より漏出し
ようとするとき、軸21が静止状態にあれば、スリーブ
22のテーパ部と、軸21上の撥油面21aとの間で、
両面によって油滴26cが撥かれるため、重力によって
油たまり22aの液面26dへ落下する。
【0044】一方重力でスリーブ22のテーパ部から直
接落ちなかった油滴は、テーパ部に沿って、親油面22
eに引き寄せられるように落ちてきて、ここに集められ
る。集められた油滴は表面張力で成長していくが、やが
て表面張力で自重を支え切れなくなり、液面26dに戻
る。
【0045】また、軸21が回転中は、スリーブ22の
開口部においては軸21にオイルが付着する心配がな
い。撥油処理を施していない部分で軸21に付着したオ
イルは、オイルの粘性で液面26dに戻されるか、ある
いは遠心力で飛ばされても、油たまり22a内で捕捉さ
れ、開口部から漏れ出すことはない。
【0046】このようにして、回転装置の起動/停止と
いった繰り返しの使用状態において、スリーブの開口部
より油が漏れ出すことを防止することができる。本実施
の形態によれば、軸側にも撥油処理が施されているた
め、オイルが持つ添加剤として濡れ性を良くした油を使
用した場合に起こり易い、軸を這い上がるオイルに対し
ても濡れを防止することができる。その他の点は、第1
の実施の形態と同様である。
【0047】図4は偏向走査装置の主要部を示すもの
で、これは、レーザ光等の光ビーム(光束)を発生する
光源51と、前記光ビームを回転多面鏡11の反射面1
1aに線状に集光させるシリンドリカルレンズ51aと
を有し、前記光ビームを回転多面鏡11の回転によって
偏向走査し、結像光学系である結像レンズ系52を経て
回転ドラム上の感光体53に結像させる。結像レンズ系
52は球面レンズ52a、トーリックレンズ52b等を
有し、感光体53に結像する点像の走査速度等を補正す
るいわゆるfθ機能を有する。
【0048】前記モータによって回転多面鏡11が回転
すると、その反射面11aは、回転多面鏡11の軸線ま
わりに等速で回転する。前述のように光源51から発生
され、シリンドリカルレンズ51aによって集光される
光ビームの光路と回転多面鏡11の反射面11aの法線
とがなす角、すなわち該反射面11aに対する光ビーム
の入射角は、回転多面鏡11の回転とともに経時的に変
化し、同様に反射角も変化するため、感光体53上で光
ビームが集光されてできる点像は回転ドラムの軸方向
(主走査方向)に移動(走査)する。
【0049】結像レンズ系52は、回転多面鏡11にお
いて反射された光ビームを感光体53上で所定のスポッ
ト形状の点像に集光するとともに、該点像の主走査方向
への走査速度を等速に保つように設計されたものであ
る。
【0050】感光体53に結像する点像は、回転多面鏡
11の回転による主走査と、感光体53を有する回転ド
ラムがその軸まわりに回転することによる副走査に伴な
って、静電潜像を形成する。
【0051】感光体53の周辺には、感光体53の表面
を一様に帯電するための帯電装置、感光体53の表面に
形成される静電潜像をトナー像に顕像化するための現像
装置、前記トナー像を記録紙に転写する転写装置(いず
れも不図示)等が配置されており、光源51から発生す
る光ビームによる記録情報が記録紙等にプリントされ
る。
【0052】検出ミラー54は、感光体53の表面にお
ける記録情報の書き込み開始位置に入射する光ビームの
光路よりも主走査方向上流側において光ビームを反射し
て、フォトダイオード等を有する受光素子55の受光面
に導入する。受光素子55はその受光面が前記光ビーム
によって照射されたときに、走査開始位置(書き出し位
置)を検出するための走査開始信号を出力する。
【0053】光源51は、ホストコンピュータからの情
報を処理する処理回路から与えられる信号に対応した光
ビームを発生する。光源51に与えられる信号は、感光
体53に書き込むべき情報に対応しており、処理回路
は、感光体53の表面において結像する点像が作る軌跡
である一走査線に対応する情報を表す信号を一単位とし
て光源51に与える。この情報信号は、受光素子55か
ら与えられる走査開始信号に同期して送信される。
【0054】なお、回転多面鏡11、結像レンズ系52
等は光学箱50に収容され、光源51等は光学箱50の
側壁に取り付けられる。光学箱50に回転多面鏡11、
結像レンズ系52等を組み付けたうえで、光学箱50の
上部開口に図示しないふたを装着する。
【0055】
【発明の効果】本発明は上述のとおり構成されているの
で、次に記載するような効果を奏する。
【0056】軸受間隙からのオイル等動作流体の漏出を
極めて効果的に回避し、オイル等の漏出による回路基板
等の汚染を防ぐ。また、回転多面鏡を回転駆動する回転
装置や偏向走査装置等に用いた場合の光学系の汚染防止
に役立つとともに、漏出オイルが周辺機器の動作を阻害
するのを防ぐことができる。
【0057】これによって、長期間高い軸受性能を維持
できる安定性にすぐれた動圧軸受装置を実現できる。
【0058】このような動圧軸受装置を用いることで、
回転多面鏡を回転駆動する回転装置や偏向走査装置の高
性能化と耐久性の向上に貢献できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態を示す模式断面図である。
【図2】図1の装置の軸とスリーブの一部を拡大して示
すもので、(a)はその拡大部分断面図、(b)は油滴
が落下する様子を示す図である。
【図3】図2の実施の形態による軸とスリーブの一部を
拡大して示すもので、(a)はその拡大部分断面図、
(b)は油滴が落下する様子を示す図である。
【図4】偏向走査装置全体を説明する図である。
【図5】一従来例を示す模式断面図である。
【符号の説明】
1、21 軸 2、22 スリーブ 2a、22a 油たまり 2b、2c 逃げ部 2d 鏡面 2e 粗面 4 スラスト板 6、26 オイル 10 フランジ部材 11 回転多面鏡 11a 反射面 12 ロータ 13 ステータ 14 回路基板 21a、22d、22f 撥油面 22e 親油面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 浅見 政義 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 前川 一郎 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 中杉 幹夫 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 中島 伸夫 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 釘岡 通弘 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 増田 博雅 東京都目黒区中根2丁目4番19号 キヤノ ン精機株式会社内 Fターム(参考) 3J011 AA07 BA04 CA02 JA02 KA02 KA03 MA07 MA23 QA11 RA03 5H607 AA12 BB01 BB09 BB14 BB17 BB25 CC05 DD03 GG09 GG12 GG15

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 相対的に回転自在に嵌合する軸およびス
    リーブと、両者の間の軸受間隙で動圧を発生する動作流
    体を有し、前記軸および前記スリーブの少なくとも一方
    が、前記動作流体の液面と前記スリーブの開口端の間
    に、前記動作流体に対する親和性の低い非濡れ面と前記
    親和性の高い濡れ面を備えていることを特徴とする動圧
    軸受装置。
  2. 【請求項2】 非濡れ面が、軸およびスリーブの少なく
    とも一方の嵌合部を局部的に鏡面化することによって形
    成されていることを特徴とする請求項1記載の動圧軸受
    装置。
  3. 【請求項3】 非濡れ面が、軸およびスリーブの少なく
    とも一方の嵌合部に局部的に撥油処理を施すことによっ
    て形成されていることを特徴とする請求項1または2記
    載の動圧軸受装置。
  4. 【請求項4】 濡れ面が、軸およびスリーブの少なくと
    も一方の嵌合部を局部的に粗面化することによって形成
    されていることを特徴とする請求項1ないし3いずれか
    1項記載の動圧軸受装置。
  5. 【請求項5】 濡れ面が、軸およびスリーブの少なくと
    も一方の嵌合部に局部的に親油処理を施すことによって
    形成されていることを特徴とする請求項1ないし4いず
    れか1項記載の動圧軸受装置。
  6. 【請求項6】 スリーブが、その開口端に向かって先細
    りであるテーパ部を有し、該テーパ部に非濡れ面が設け
    られていることを特徴とする請求項1ないし5いずれか
    1項記載の動圧軸受装置。
  7. 【請求項7】 スリーブのテーパ部に隣接する部位に濡
    れ面が設けられていることを特徴とする請求項6記載の
    動圧軸受装置。
  8. 【請求項8】 請求項1ないし7いずれか1項記載の動
    圧軸受装置と、該動圧軸受装置の軸またはスリーブと一
    体であるロータを有するモータを備えていることを特徴
    とする回転装置。
  9. 【請求項9】 請求項8記載の回転装置と、該回転装置
    によって回転駆動される回転多面鏡を備えていることを
    特徴とする偏向走査装置。
  10. 【請求項10】 請求項1ないし7いずれか1項記載の
    動圧軸受装置と、該動圧軸受装置によって回転支持され
    た回転多面鏡を備えていることを特徴とする偏向走査装
    置。
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