JP2000206440A - 動圧軸受装置およびこれを用いた光偏向走査装置 - Google Patents

動圧軸受装置およびこれを用いた光偏向走査装置

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JP2000206440A
JP2000206440A JP359799A JP359799A JP2000206440A JP 2000206440 A JP2000206440 A JP 2000206440A JP 359799 A JP359799 A JP 359799A JP 359799 A JP359799 A JP 359799A JP 2000206440 A JP2000206440 A JP 2000206440A
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dynamic pressure
oil
replenishing
fluid
bearing device
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Nobuo Nakajima
中島  伸夫
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 動圧軸受装置の軸受間隙に充填された潤滑用
オイルの減量を防ぐ。 【解決手段】 回転多面鏡1とともに回転する回転軸3
とスリーブ2の間の軸受間隙には潤滑用オイル11が充
填され、回転軸3の回転とともに発生する動圧によっ
て、スリーブ2と回転軸3の間を非接触に保つ。回転軸
3は、軸方向にのびる中空孔3dと、これを軸受間隙に
連通させる第1、第2の連通孔3e,3fを備えてお
り、軸受間隙の潤滑用オイル11が減少すると、中空孔
3d内に密封された補給用オイル12が自動的に連通孔
3e,3fから補給される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レーザビームプリ
ンタやバーコード読取装置等の光ビームを高速走査する
ための回転多面鏡等を回転支持する動圧軸受装置および
これを用いた光偏向走査装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】レーザビームプリンタやバーコード読取
装置等に用いられる光偏向走査装置は、高速回転する回
転多面鏡によってレーザビーム等の光ビームを偏向走査
する。レーザビームプリンタ等の画像形成装置において
は、回転多面鏡によって得られた走査光を回転ドラム上
の感光体に結像させて静電潜像を形成し、感光体の静電
潜像を現像装置によってトナー像に顕像化し、これを記
録紙の記録媒体に転写して定着装置へ送り、記録媒体上
のトナーを加熱定着させることで印刷(プリント)が行
なわれる。
【0003】近年、このような光偏向走査装置ではます
ます高速化や高精細化が進み、これに対応するために、
回転多面鏡の軸受部には、低騒音で回転精度の高い非接
触型の動圧流体軸受が用いられている。特に高速回転の
ものは、動作流体として空気を用いたいわゆる空気式が
主流であるが、装置の小型薄型化や低コスト化が要求さ
れる今日では、空気の替わりにオイルを用いたオイル式
の動圧流体軸受が採用されつつある。
【0004】図5は、一従来例による動圧軸受装置を示
すもので、これは、複数の反射面101aを有する回転
多面鏡101と一体的に回転する軸102と、これを回
転自在に嵌合させたスリーブ103を有し、スリーブ1
03は軸受ハウジング104と一体である。スリーブ1
03の下端には、軸102の下端をスラスト方向に支持
する球面部106aを備えたスラスト板106が固定さ
れ、軸102の上部にはフランジ107が固着されてい
る。回転多面鏡101は、押えバネ等を含む弾性押圧機
構108によってフランジ107の上面に押圧されてこ
れと一体化され、軸102とともに回転するように構成
されている。
【0005】フランジ107の外周部には、ロータマグ
ネット109を保持するヨーク109aが固着されてお
り、ロータマグネット109は、軸受ハウジング104
に固定されたモータ基板105上のステータコイル11
0に対向するように配設されている。図示しない駆動回
路から供給される駆動電流によってステータコイル11
0が励磁されると、ロータマグネット109が軸102
および回転多面鏡101とともに高速回転する。
【0006】スリーブ103は、軸102の回転によっ
て軸102との間に流体膜を形成し、該流体膜の動圧に
よって軸102を非接触で回転支持する動圧流体軸受を
構成する。軸102の外周面には、軸102の下端から
上向きに間隔を置いて、第1の動圧発生溝102aと、
第2の動圧発生溝102bが形成されている。また、ス
ラスト板106の上面にも、軸102の下端と対向する
部位に動圧スラスト軸受を構成する浅溝(図示せず)が
設けられている。
【0007】軸102の回転とともに、スリーブ103
との間の軸受間隙に充填されたオイル等の動作流体11
1が各動圧発生溝102a,102bの中央部に吸い込
まれ、高圧領域を発生させる。この高圧領域によって軸
102とスリーブ103がラジアル方向に非接触な状態
で支持される。このように非接触で回転するため、例え
ば金属接触を伴なう滑り軸受に比べて低騒音および高い
回転精度などのすぐれた軸受特性を得られるばかりでな
く、組立部品点数の点からも転がり軸受等に比べて小型
化・低コスト化できるという利点を有する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
の技術によれば、光偏向走査装置の運転を続けると、軸
受間隙に充填されたオイル等の動作流体が、回転中の動
的アンバランスや高速回転時の遠心力等に起因する溢れ
出しや飛散、あるいは長期間高温環境下で使用した場合
には蒸発等の様々な原因で徐々に減少し、劣化する。オ
イル等を補給しないと、次第に潤滑性能が低下して、軸
受の回転性能が損われて、軸受の摩耗、消費電流値の上
昇等をひき起こし、最終的には、油膜切れによる軸受の
かじり等のために光偏向走査装置の光学性能が著しく劣
化し、短命化を招くという未解決の課題がある。
【0009】本発明は上記従来の技術の有する未解決の
課題に鑑みてなされたものであり、軸受間隙に充填され
たオイル等の動作流体が、溢れ出しや飛散、あるいは蒸
発等によって減少しても、減量分を自動的に補給し、す
ぐれた軸受性能を長期間にわたって安定して維持するこ
とのできる高性能でしかも長寿命である動圧軸受装置お
よびこれを用いた光偏向走査装置を提供することを目的
とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに本発明の動圧軸受装置は、相対的に回転自在に嵌合
する軸部材およびスリーブ部材と、前記軸部材または前
記スリーブ部材と一体的に結合された回転部材を有し、
前記軸部材と前記スリーブ部材の間の軸受間隙に動作流
体が充填されており、前記軸部材が、補給用の流体を密
封する密閉空所と該密閉空所を前記軸受間隙に連通させ
る少なくとも1個の連通孔を備えていることを特徴とす
る。
【0011】相対的に回転自在に嵌合する軸部材および
スリーブ部材と、前記軸部材または前記スリーブ部材と
一体的に結合された回転部材を有し、前記軸部材と前記
スリーブ部材の間の軸受間隙に動作流体が充填されてお
り、前記スリーブ部材が、補給用の流体を密封する密閉
空所と該密閉空所を前記軸受間隙に連通させる少なくと
も1個の連通孔を備えていることを特徴とする動圧軸受
装置でもよい。
【0012】軸受間隙に充填された動作流体によって連
通孔が閉鎖されているとよい。
【0013】動圧発生用の浅溝より上方で連通孔が軸受
間隙に連通しているとよい。
【0014】補給用の流体の水位が動作流体の水位より
上であるとよい。
【0015】補給用の流体と動作流体が同じオイルであ
るとよい。
【0016】補給用の流体と動作流体が粘度の異なるオ
イルであってもよい。
【0017】
【作用】軸部材は密閉された中空孔等の密閉空所を備え
ており、ここに補給用オイル等の補給用の流体が充填さ
れる。軸部材の中空孔等を軸受間隙に連通させる連通孔
は、軸受間隙に充填された潤滑用オイル等の動作流体に
よって完全に密閉されているため、補給用の流体の液面
にかかる圧力と大気圧が釣り合い、補給用の流体の水位
が動作流体の水位より高い位置にあっても、補給用の流
体が軸受間隙に連続的に流れ出すことはない。これによ
って、補給用の流体の水位を動作流体の水位よりも高い
位置で一定に保つことができる。
【0018】この状態で回転部材を回転起動、または停
止させるとき、動作流体に働く遠心力等によって動作流
体の飛散や溢れ出し等が起こり、また、長期間使用する
と蒸発等のために動作流体が減少して水位が下がる。す
ると、それまで連通孔を塞いでいた動作流体の水位が下
がるため、連通孔が外気中に露出することになり、補給
用の流体の液面にかかる圧力と大気圧が釣り合いを失
い、補給用の流体は自重によって軸部材の中空孔側から
軸受間隙に排出され、同時に、連通孔を通って中空孔側
に外部の空気が流入してくる。空気は補給用の流体であ
るオイル等よりも比重が軽いので、気泡となって中空孔
を上昇し、空気溜まりを形成する。
【0019】補給用の流体が流出し続け、動作流体の水
位が上昇して連通孔が完全に塞がれて大気から遮断され
たとき、補給用の流体の液面にかかる圧力と大気圧の釣
り合いが生じ、その状態で補給用の流体の流出が自動的
に止まる。
【0020】このように、動作流体が減少して水位が下
がっても常に補給用の流体が補給されるので、半永久的
に動作流体の水位は一定の位置、つまり動作流体が連通
孔を完全に閉鎖する位置に保たれる。すなわち、軸受間
隙には常に必要量の動作流体が満たされることとなり、
潤滑用オイル等の減少による軸受損失や軸受のかじり等
のトラブルを生じることはない。
【0021】また、前記連通孔の下方に第2の連通孔が
設けられていれば、高粘度オイル等の表面張力の高い流
体を補給用の流体として用いた場合でも、該流体と空気
の出入りをスムーズに行なうことができる。従って、各
連通孔の径を小さくできる。すなわち、補給用の流体の
流出が下部の第2の連通孔から行なわれるため、排出さ
れた流体の分だけ軸部材の中空孔内の気圧が大気圧より
低くなり、上部の連通孔からの空気の流入を促しやす
い。
【0022】詳しく説明すると、上部の連通孔と下部の
連通孔を通って補給用の流体がスムーズに循環できるた
め、軸部材の中空孔等から排出される補給用の流体と流
入する空気が連通孔の中でお互いにぶつかり合うことが
なく、連通孔が1個である場合と比べて、確実に補給が
できる。従って、連通孔を小径にすることができる。
【0023】動作流体と補給用の流体は同じオイルであ
ってもよいが、長期間使用すると潤滑用オイル等の動作
流体の粘度が上昇することを考慮して、補給用の流体に
潤滑用オイル等より低粘度のオイルを使用するのが望ま
しい。
【0024】軸部材に補給用の流体を密封する中空孔等
の密閉空所を設ける替わりに、スリーブ部材に補給用の
流体を密封する密閉空所を設けてもよい。この構成は、
軸部材の回転中も補給用の流体が回転による遠心力の影
響を受けることがないため、軸部材と一体的に回転する
回転多面鏡がバランスを維持できるという点で優れてい
る。また、スリーブ部材に補給用の流体を貯蔵する空所
を設けるため、軸部材にそれを設ける場合に比べて、補
給用の流体の貯蔵スペースを大きくとり、より多くの補
給用の流体を貯蔵することができるという利点も付加さ
れる。
【0025】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図面に基づ
いて説明する。
【0026】図1は第1の実施の形態による動圧軸受装
置を含む光偏向走査装置の主要部を示すもので、これ
は、多角柱形状の側面に複数の反射面1aを有する回転
多面鏡1と、図4に示す光学箱50と一体である軸受ハ
ウジングに支持されたスリーブ部材であるスリーブ2
と、該スリーブ2に回転自在に嵌合する軸部材である回
転軸3と、該回転軸3に固着された回転部材であるロー
タボス4と、その下面に一体的に結合されたロータフレ
ーム5aと、前記軸受ハウジングと一体であるモータ基
板6に固定されたステータコイル7を有し、該ステータ
コイル7はロータフレーム5aの内周面に支持されたロ
ータマグネット5とともに回転多面鏡1を回転させるモ
ータを構成する。回転多面鏡1は押え板8によってロー
タボス4に押圧され、ロータボス4とロータフレーム5
aとロータマグネット5等を含む回転部と一体化されて
いる。
【0027】モータ基板6上の駆動回路と制御回路を経
て供給された駆動電流によってステータコイル7が励磁
されると、ロータマグネット5が回転軸3や回転多面鏡
1とともに回転し、回転多面鏡1の反射面1aに照射さ
れたレーザビーム等の光ビームを偏向走査する。
【0028】スラスト板9はスリーブ2に固着され、回
転軸3の下端部3aをスラスト方向に支持する。回転軸
3とスリーブ2およびスラスト板9の間の軸受間隙に
は、動作流体である潤滑用オイル11が充填されてい
る。回転軸3の円筒面には、第1、第2の動圧発生用の
くさび状の浅溝3b,3cが刻設されている。
【0029】回転軸3が回転すると、潤滑用オイル11
は浅溝3b,3cの中央部に取り込まれ、潤滑用オイル
11の圧力が高まって回転軸3をスリーブ2から離間し
て非接触で支持する。
【0030】回転軸3は、その上端において開口する軸
方向の中空孔3dと、該中空孔3dを軸受間隙に連通さ
せる第1、第2の連通孔3e,3fを備えており、中空
孔3dの開口端はキャップ10によって塞がれている。
【0031】中空孔3dとキャップ10によって形成さ
れた密閉空所には補給用の流体である補給用オイル12
が密封され、各連通孔3e,3fは軸受間隙の潤滑用オ
イル11によって閉鎖されている。
【0032】従って、密閉空所の補給用オイル12の液
面にかかる圧力と大気圧が釣り合い、補給用オイル12
の水位が潤滑用オイル11の水位より高い位置にあって
も、補給用オイル12側から潤滑用オイル11側に流れ
出すことはない。これによって、補給用オイル12側の
水位を潤滑用オイル11側の水位よりも高い位置で一定
に保つことができる。
【0033】上方に位置する第1の連通孔3eは、潤滑
用オイル11の必要量を考慮して上方の第2の動圧発生
用の浅溝3cより上側に設けてある。これは、各浅溝3
b,3cが常に潤滑用オイル11によって満たされてい
る状態を維持し、回転軸3の回転中の動圧効果を強化す
るためである。
【0034】また、補給用オイル12の自重分で注油を
おこなうものであるため、補給用オイル12の水位は必
ず上方の第1の連通孔3eより上にある必要がある。
【0035】潤滑用オイル11と補給用オイル12は同
じオイルであってもよいが、長期間使用して潤滑用オイ
ル11の粘度が上昇することを考慮して、補給用オイル
12に潤滑用オイル11より低粘度のオイルを使用する
のが望ましい。
【0036】回転軸3が回転および起動、停止を繰り返
すたびに、潤滑用オイル11に働く遠心力等によって潤
滑用オイル11が飛散したり、溢れ出しが起こり、さら
には、長期間使用することによる蒸発等で潤滑用オイル
11が減少し水位が下がる。すると、上部の第1の連通
孔3eが露出して外気にさらされることになり、補給用
オイル12の液面にかかる圧力と大気圧が釣り合いを失
い、それまで大気圧と均衡が保たれていた補給用オイル
12が自重によって連通孔3eから外へ出ようとする。
他方、第1の連通孔3eからは大気圧によって、図2の
矢印Aで示すように、空気が中空孔3dに進入してく
る。空気は補給用オイル12よりも比重が軽いので、気
泡となって補給用オイル12内を上昇し、回転軸3の上
端に空気溜まりを形成する。これと同時に、補給用オイ
ル12は自重により下部の第2の連通孔3fから軸受間
隙に流れ出し、潤滑用オイル11の水位が上昇し続け
る。このように上昇した潤滑用オイル11の水位は、上
部の第1の連通孔3eを完全に密閉したとき、補給用オ
イル12の液面にかかる圧力と大気圧が釣り合い、自動
的に止まりその状態を保持する。
【0037】すなわち、潤滑用オイル11が減少して液
面が下がっても、常に補給用オイル12が新たに補給さ
れるので、半永久的に潤滑用オイル11の水位は一定の
位置、つまり潤滑用オイル11が上部の連通孔3eを完
全に密閉した位置に保たれる。その結果、回転軸3とス
リーブ2およびスラスト板9の間の軸受間隙には常に必
要量の潤滑用オイル11が満たされており、長期間使用
しても潤滑用オイル11の減少による軸受損失や軸受の
短命化、軸受のかじり等による回転不良等を生じるおそ
れはない。
【0038】このように長期間すぐれた軸受性能を維持
する動圧軸受装置を回転多面鏡1の軸受部に用いること
で、高性能かつ長寿命な光偏向走査装置を実現できる。
【0039】図3は第2の実施の形態を示す。これは、
スリーブ22の上部に補給用の流体である補給用オイル
32のための貯蔵スペース22aと、該貯蔵スペース2
2aを軸受間隙に連通させる第1、第2の連通孔22
b,22cを設けたものであり、補給用オイル32の貯
蔵スペース22aをキャップ30によって完全に密閉し
て密閉空所を構成する。回転軸3、動圧発生用の浅溝3
b,3c、スラスト板9等は第1の実施の形態と同様で
あるから同一符号で表わし、説明は省略する。
【0040】上方の第1の連通孔22bは上方の浅溝3
cより上に設けることが望ましい。また、補給用オイル
32の水位は必ず上方の連通孔22bより上である必要
がある。
【0041】動作流体である潤滑用オイル31と補給用
オイル32は同じオイルであってもよいが、長期間使用
して潤滑用オイル31の粘度が上昇することを考慮して
補給用オイル32に潤滑用オイル31より低粘度のオイ
ルを使用するのが望ましい。
【0042】スリーブ22の上部に補給用オイル32の
ための貯蔵スペース22aを設け、補給用オイル32を
充填しているので、回転軸3の回転中も補給用オイル3
2が回転による遠心力の影響を受けることがなく、回転
軸3と一体的に回転する回転多面鏡1がバランスを保つ
点ですぐれている。また、スリーブ22に補給用オイル
32を密封する密閉空所を設けるものであるから、回転
軸3に補給用オイルを貯蔵するスペースを設ける場合に
比べて、補給用オイル32の貯蔵スペースを大きくと
り、より多くの補給用オイル32を貯蔵することが可能
である。
【0043】本実施の形態によれば、回転多面鏡のバラ
ンスを向上させ、かつ、補給用オイルの貯蔵スペースを
増大させて、より多くの補給用オイルを蓄積することが
できるという利点が付加される。
【0044】その他の点は第1の実施の形態と同様であ
る。
【0045】図4は光偏向走査装置全体を示すもので、
これは、レーザ光等の光ビーム(光束)を発生する光源
51と、前記レーザ光を回転多面鏡1の反射面1aに線
状に集光させるシリンドリカルレンズ51aとを有し、
前記光ビームを回転多面鏡1の回転によって偏向走査
し、結像光学系である結像レンズ系52を経て回転ドラ
ム上の感光体53に結像させる。結像レンズ系52は球
面レンズ52a、トーリックレンズ52b等を有し、感
光体53に結像する点像の走査速度等を補正するいわゆ
るfθ機能を有する。
【0046】前記モータによって回転多面鏡1が回転す
ると、その反射面1aは、回転多面鏡1の軸線まわりに
等速で回転する。前述のように光源51から発生され、
シリンドリカルレンズ51aによって集光される光ビー
ムの光路と回転多面鏡1の反射面1aの法線とがなす
角、すなわち該反射面1aに対する光ビームの入射角
は、回転多面鏡1の回転とともに経時的に変化し、同様
に反射角も変化するため、感光体53上で光ビームが集
光されてできる点像は回転ドラムの軸方向(主走査方
向)に移動(走査)する。
【0047】結像レンズ系52は、回転多面鏡1におい
て反射された光ビームを感光体53上で所定のスポット
形状の点像に集光するとともに、該点像の主走査方向へ
の走査速度を等速に保つように設計されたものである。
【0048】感光体53に結像する点像は、回転多面鏡
1の回転による主走査と、感光体53を有する回転ドラ
ムがその軸まわりに回転することによる副走査に伴なっ
て、静電潜像を形成する。
【0049】感光体53の周辺には、感光体53の表面
を一様に帯電するための帯電装置、感光体53の表面に
形成される静電潜像をトナー像に顕像化するための現像
装置、前記トナー像を記録紙に転写する転写装置(いず
れも不図示)等が配置されており、光源51から発生す
る光ビームによる記録情報が記録紙等にプリントされ
る。
【0050】検出ミラー54は、感光体53の表面にお
ける記録情報の書き込み開始位置に入射する光ビームの
光路よりも主走査方向上流側において光ビームを反射し
て、フォトダイオード等を有する受光素子55の受光面
に導入する。受光素子55はその受光面が前記光ビーム
によって照射されたときに、走査開始位置(書き出し位
置)を検出するための走査開始信号を出力する。
【0051】光源51は、ホストコンピュータからの情
報を処理する処理回路から与えられる信号に対応した光
ビームを発生する。光源51に与えられる信号は、感光
体53に書き込むべき情報に対応しており、処理回路
は、感光体53の表面において結像する点像が作る軌跡
である一走査線に対応する情報を表す信号を一単位とし
て光源51に与える。この情報信号は、受光素子55か
ら与えられる走査開始信号に同期して送信される。
【0052】なお、回転多面鏡1、結像レンズ系52等
は光学箱50に収容され、光源51等は光学箱50の側
壁に取り付けられる。光学箱50に回転多面鏡1、結像
レンズ系52等を組み付けたうえで、光学箱50の上部
開口に図示しないふたを装着する。
【0053】
【発明の効果】本発明は上述のとおり構成されているの
で、次に記載するような効果を奏する。
【0054】軸受間隙に充填された潤滑用オイル等の動
作流体の減量に起因するトラブルを回避して、すぐれた
軸受性能を長期間にわたって安定して維持する動圧軸受
装置を実現できる。このような動圧軸受装置を回転多面
鏡の軸受部等に用いることで、光偏向走査装置の高性能
化と長寿命化に大きく貢献できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態による光偏向走査装置の主要
部を示すもので、(a)はその模式部分断面図、(b)
は(a)の動圧軸受装置を拡大して示す部分拡大断面図
である。
【図2】図1の装置の潤滑用オイルが減少した状態を示
す図である。
【図3】第2の実施の形態による動圧軸受装置を示す断
面図である。
【図4】光偏向走査装置全体を説明する図である。
【図5】一従来例による光偏向走査装置の主要部を示す
模式部分断面図である。
【符号の説明】
1 回転多面鏡 2,22 スリーブ 3 回転軸 3b,3c 浅溝 3d 中空孔 3e,3f,22b,22c 連通孔 4 ロータボス 5 ロータマグネット 7 ステータコイル 9 スラスト板 10,30 キャップ 11,31 潤滑用オイル 12,32 補給用オイル 22a 貯蔵スペース

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 相対的に回転自在に嵌合する軸部材およ
    びスリーブ部材と、前記軸部材または前記スリーブ部材
    と一体的に結合された回転部材を有し、前記軸部材と前
    記スリーブ部材の間の軸受間隙に動作流体が充填されて
    おり、前記軸部材が、補給用の流体を密封する密閉空所
    と該密閉空所を前記軸受間隙に連通させる少なくとも1
    個の連通孔を備えていることを特徴とする動圧軸受装
    置。
  2. 【請求項2】 相対的に回転自在に嵌合する軸部材およ
    びスリーブ部材と、前記軸部材または前記スリーブ部材
    と一体的に結合された回転部材を有し、前記軸部材と前
    記スリーブ部材の間の軸受間隙に動作流体が充填されて
    おり、前記スリーブ部材が、補給用の流体を密封する密
    閉空所と該密閉空所を前記軸受間隙に連通させる少なく
    とも1個の連通孔を備えていることを特徴とする動圧軸
    受装置。
  3. 【請求項3】 軸受間隙に充填された動作流体によって
    連通孔が閉鎖されていることを特徴とする請求項1また
    は2記載の動圧軸受装置。
  4. 【請求項4】 軸部材およびスリーブ部材のうちの少な
    くとも一方が、動圧発生用の浅溝を備えていることを特
    徴とする請求項1ないし3いずれか1項記載の動圧軸受
    装置。
  5. 【請求項5】 動圧発生用の浅溝より上方で連通孔が軸
    受間隙に連通していることを特徴とする請求項4記載の
    動圧軸受装置。
  6. 【請求項6】 補給用の流体の水位が動作流体の水位よ
    り上であることを特徴とする請求項1ないし5いずれか
    1項記載の動圧軸受装置。
  7. 【請求項7】 補給用の流体と動作流体が同じオイルで
    あることを特徴とする請求項1ないし6いずれか1項記
    載の動圧軸受装置。
  8. 【請求項8】 補給用の流体と動作流体が粘度の異なる
    オイルであることを特徴とする請求項1ないし6いずれ
    か1項記載の動圧軸受装置。
  9. 【請求項9】 請求項1ないし8いずれか1項記載の動
    圧軸受装置によって回転支持された回転多面鏡と、該回
    転多面鏡を回転駆動するモータと、前記回転多面鏡に向
    かって光ビームを発生させる光源を有する光偏向走査装
    置。
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