JP4554173B2 - ラミネート用2軸延伸ポリプロピレンフィルム - Google Patents

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Description

本発明は、水性接着剤を用いて印刷紙や無延伸ポリオレフィンフィルムとラミネートするに好適なラミネート用2軸延伸ポリプロピレンフィルムに関する。
また、このラミネート用2軸延伸ポリプロピレンフィルムと印刷紙や無延伸ポリオレフィンフィルムとが、水性接着剤を介してラミネートされたラミネート製品に関する。
周知のように、紙器、出版物、カード、ポスター、その他の印刷物等印刷紙には、その印刷面の保護、耐水、耐油性の付与、更には美麗化等の目的により、表面にプラスチックフィルムをラミネートしたものが多い。このような処理を当業界では「プリントラミネート」又は「プリントラミ」と呼称している。そして従来よりコロナ放電処理を施した2軸延伸ポリプロピレンフィルムをプリントラミ用のフィルムとして用いることが広く行われている。
また、2軸延伸ポリプロピレンフィルムと無延伸ポリオレフィンフィルムとのラミネートフィルムが包装用フィルムとして広く用いられている。
このようなラミネートに用いられる接着剤としては有機溶剤系接着剤が一般的であったが、作業環境への配慮や消防法等各種規制への対策等のため、最近は水性接着剤が好んで使用されるようになってきた。
水性接着剤とは(アルカリ)水溶液型接着剤やエマルジョン型接着剤をいい、例えば、アクリル酸、アクリル酸エステル、メタクリル酸、メタクリル酸エステル、スチレン、アクリルアミド、酢酸ビニル、塩化ビニル、アクリロニトリル、ビニルエーテル等から選ばれる共重合体を含むエマルジョン型接着剤が例示できる。
特開平7−62314号公報 特開2002−302526号公報
しかしながら、従来用いられている2軸延伸ポリプロピレンフィルムに水性接着剤を塗布すると、フィルム表面の濡れ性(親水性)が不十分なため接着剤がはじけるという不具合がややもすると発生しがちであった。この現象は作業場の温度が低くなる冬季において特に発生し易かった。はじけが発生するとラミネート製品にその部分が空隙として残り、見栄えの悪いものとなるので、はじけが発生しないフィルムが強く要望されていた。
本発明は、水性接着剤をフィルムに塗布してもはじけが発生しない、特に、より発生しやすい冬季であってもはじけが発生しないラミネート用2軸延伸ポリプロピレンフィルムを提供することを課題とする。
また、はじけに起因する空隙がないラミネート製品を提供することを課題とする。
前記課題を解決するため本発明は、内外層及び中間層の3層構成からなり、各層がポリプロピレン及び/又はプロピレン共重合体を含み、フィルムに含まれる界面活性剤の量が0.5〜2重量%であり、外層の厚みが0.5〜5μmであり、内外層両面にコロナ処理が施してある2軸延伸ポリプロピレンフィルムであって、該フィルムを5℃相対湿度60%で4週間保管後、10℃相対湿度50%雰囲気下で測定したときの水との接触角が15度以下である表面を少なくとも片面に有するラミネート用2軸延伸ポリプロピレンフィルムであることを特徴とする。
また、前記界面活性剤が、リン酸エステル塩、アミドカチオン、アルキルジエタノールアミン、脂肪酸モノグリセライド及び脂肪酸ポリグリセライドからなる群から選ばれる少なくとも1種であること特徴とする。
さらに、界面活性剤が、ステアリルジエタノールアミンと、ステアリルジエタノールアミンモノステアレート及び/又はステアリルモノグリセライドとの混合物であることを特徴とする。
また、水性接着剤を介して、ラミネート用2軸延伸ポリプロピレンフィルムの前記表面と印刷紙とがラミネートされたラミネート製品であることを特徴とする。
さらに、水性接着剤を介して、ラミネート用2軸延伸ポリプロピレンフィルムの前記表面と無延伸ポリオレフィンフィルムとがラミネートされたラミネート製品であることを特徴とする。
本発明のフィルムは水性接着剤をフィルムに塗布してもはじけが発生しない、特に、より発生しやすい冬季であってもはじけが発生しない。従って、印刷紙や無延伸ポリオレフィンフィルムとラミネートして得られたラミネート製品は、水性接着剤のはじけに起因する空隙がなく、優れた商品価値を有するものとなる。
本発明の2軸延伸ポリプロピレンフィルムとは、好ましくは150℃以上、より好ましくは155℃以上の融点を有するポリプロピレン及び/又はプロピレン共重合体からなる2軸延伸フィルム層を少なくとも基材層として含むフィルムをいう。融点が150℃未満では、機械的強度や加工適性に欠け、好ましくない傾向にある。
フィルムの構成としては、前記基材層のみからなる実質的に単層のフィルムであってもよいし、基材層と他の層とからなる2層以上のフィルムであってもよい。
フィルムを構成する各層には、帯電防止剤、アンチブロッキング剤、滑剤、紫外線防止剤、安定剤、着色剤、あるいは他の樹脂等公知のものを合目的的に添加してもよい。
フィルムの厚さは特に限定するものではなく要求品質に応じ適宜選定すればよい。通常10〜50μm、好ましくは12〜30μmである。
本発明のフィルムは、印刷紙又は無延伸ポリオレフィンフィルムとラミネートされる表面、即ち、水性接着剤が塗布される表面が5℃相対湿度60%の室内に4週間保管後、10℃相対湿度50%雰囲気下で測定したときの水との接触角が15度以下、好ましくは14度以下、より好ましくは13度以下である表面を少なくとも片面に有するものである。
該表面は前記基材層からなるものであってもよいし、他の層、例えば、エチレン、又は、プロピレンを主成分とする少なくとも1種のポリオレフィン樹脂層からなるものであってもよい。該表面の接触角が15度を超えると、水性接着剤を塗布すると特に冬季でははじけがより発生しやすく、好ましくない。5℃相対湿度60%の室内に4週間保管後、10℃相対湿度50%雰囲気下で測定した水との接触角が15度以下であれば、冬季は勿論のこと、冬季より室温が高い春期、夏期、秋期においてはなおさらはじけが発生しない。
なお、5℃相対湿度60%と規定したのは、冬季のフィルムの保管条件を考慮したためである。また、保管期間を4週間と規定したのは、これ位の期間15度以下であれば、さらに長期間保管しても水との接触角の経時変化がほとんど無いからである。
また、水との接触角の測定を10℃相対湿度50%雰囲気下としたのは、冬季早朝ラミネート作業開始時の工場を考慮したためである。
該表面の接触角を15度以下にする方法は公知の如何なる手段によってもよい。例えば、該表面をポリビニルアルコール、ポリアクリルアミド等の親水性樹脂を含む層とする方法、親水性薄膜シリカ層とする方法、界面活性剤を含む層とする方法、アクリル酸等親水性モノマーを表面にグラフト重合する方法等が例示できる。
表面の適度な滑性、機械的強度の確保、さらには製造が容易という点からは、該表面を界面活性剤を含む層とする方法がより好ましい。界面活性剤としては、例えば、リン酸エステル塩、アミドカチオン、アルキルジエタノールアミン、脂肪酸モノグリセライド、脂肪酸ポリグリセライド等が例示できる。これらの中でもアルキルジエタノールアミンが好ましく、特に、ステアリルジエタノールアミンがより好ましいものとして挙げられる。
さらには、界面活性剤としてステアリルジエタノールアミンと、ステアリルジエタノールアミンモノステアレート及び/又はステアリルモノグリセライドとの混合物であることが最も好ましい。
フィルムに含まれる界面活性剤の量は適宜選定すればよい。好ましくは0.2〜5重量%、より好ましくは0.5〜2重量%である。0.2重量%未満では、表面の濡れ性(親水性)が不十分となる恐れがあり、5重量%を超えると表面への界面活性剤のブリードが激しく、該表面の滑性を損なう恐れがある。
なお、水性接着剤との接着性を向上させるため該表面には、コロナ放電処理、火炎処理、紫外線照射処理等公知の表面処理を施すのが望ましい。簡便性の点からはコロナ放電処理がより望ましい。また、該処理は、印刷インキとの密着性を高めるだけでなく、界面活性剤の効果をより高めるという効果もある。
フィルムの前記表面の反対面は、好ましくは光沢度が130%以上、より好ましくは140%以上、又は、好ましくは15%以下、より好ましくは10%以下であることが望ましい。光沢度が130%以上であれば、仕上がったラミネート製品は光沢がよく商品価値の高いものとなる。また、光沢度が15%以下であれば、仕上がったラミネート製品の光沢が小さく、いわゆるマット調となってしっとり感が出て、これ又商品価値の高いものとなる。
光沢度を130%以上にする手段としては、該面をホモのポリプロピレン及び/又はエチレン含有量が2モル%以下のプロピレン−エチレンランダム共重合体からなる層とすることが例示できる。また、光沢度を15%以下にするには、例えば、該面を無機フィラーを含有させた層とする方法、プロピレン−エチレンブロックコポリマーからなる層とする方法、メルトフローレート(MFR)の異なる2種以上のプロピレン−エチレンランダム共重合体と高密度ポリエチレン等との組成物からなる層とする方法、プロピレン−エチレンブロックコポリマーと低密度ポリエチレンと高密度ポリエチレンとの組成物からなる層とする方法等公知の手段によればよい。よりきめ細かなマット調という点からは、樹脂組成物からなる層とする方法がより好ましい。
印刷適性、箔押し適性、あるいは帯電防止性の向上のため前記反対面には、コロナ放電処理、火炎処理、紫外線照射処理、化学薬品処理等公知の表面処理をしてもよい。この場合、簡便性の点からはコロナ放電処理が望ましい。
本発明のラミネート用2軸延伸ポリプロピレンフィルムの製造方法は公知の如何なる方法によってもよい。偏肉精度及び製造コストの点からは、Tダイ法による(共)押出し、次いで、逐次2軸(共)延伸により2軸延伸フィルムとすることがより望ましい。
2軸延伸ポリプロピレン系フィルムが界面活性剤を含む場合は、その製造時には、内外層は界面活性剤を実質的に含ませず、中間層に界面活性剤を含ませた少なくとも3層構成とすることがより望ましい。何故ならば、界面活性剤を外層に含むものは延伸工程のテンター内で揮散し、その効果が小さくなるのみならず、揮散した界面活性剤がテンター室上部で凝縮し、やがてフィルム面に落下していわゆる油汚れの原因にもなるからである。
なお、界面活性剤は、フィルム製造後に行うエージング処理によってフィルム表面ににじみ出し、所期の効果を発揮する。このためには外層の厚さはあまり厚すぎては具合が悪く、通常、延伸後0.5〜5μmの範囲の厚さにすることが望ましい。
また、本発明のラミネート用2軸延伸ポリプロピレンフィルムの製造時に発生するフィルム屑は本発明の許容範囲内で中間層にリターンしてもよい。
本発明でいう印刷紙とは、アート紙、コート紙、アートポスト紙、上質紙、ボール紙等、一般に紙器、出版物、カード、ポスター、その他の紙製品に使用される紙類の全面又は一部に印刷を施したものをいう。
また、無延伸ポリオレフィンフィルムとは、エチレン又はプロピレンを主成分とするポリオレフィン類からなるフィルムをいう。好ましい具体例として、例えば、1−ブテンを含む直鎖状低密度ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニルランダム共重合体、エチレン−アクリル酸エステルランダム共重合体、プロピレン−エチレンランダム共重合体、又は、プロピレン−エチレン−1−ブテンランダム共重合体からなるフィルムが挙げられる。無延伸ポリオレフィンフィルムのラミネートされる面には予めコロナ放電処理を施しておくのがよい。
本発明のラミネート用2軸延伸ポリプロピレンフィルムと印刷紙又は無延伸ポリオレフィンフィルムとをラミネートする方法は公知のいかなる方法を用いてもよい。通常、ドライラミネーターを用いるのが一般的である。この際のラミネート条件としては、圧着ロールの温度を50〜110℃、圧力を線圧で20〜300N/cmに設定するのが望ましい。乾燥条件としては、乾燥炉の温度を50〜120℃に設定するのが望ましい。また、水性接着剤の塗布量としては乾燥後で0.2〜10μmとなるように設定するのが望ましい。
次に代表的な実施例を挙げて説明する。
本発明において使用した物性値の測定方法、及び評価方法は次の通りである。
5℃相対湿度60%で4週間保管後、10℃相対湿度50%雰囲気下で測定した水との接触角の測定は以下の方法による。即ち、500m長の紙管巻きフィルムを5℃相対湿度60%の恒温恒湿器内に4週間保管した後、10℃相対湿度50%雰囲気下で協和界面科学株式会社製 CA−Sミクロ−2型を用いてJIS K2396に準拠して、印刷紙又は無延伸ポリオレフィンフィルムとラミネートされる面の水(蒸留水)との接触角を測定した(この接触角を、以下接触角(イ)という)。
また参考のため、500m長の紙管巻きフィルムを25℃相対湿度65%の恒温恒湿器内に4週間保管した後、25℃相対湿度65%雰囲気下で同様に印刷紙又は無延伸ポリオレフィンフィルムとラミネートされる面の水(蒸留水)との接触角を測定した(この接触角を、以下接触角(ロ)という)。
光沢度の測定は以下の方法による。即ち、印刷紙又は無延伸ポリオレフィンフィルムとラミネートされる面の反対面を、日本電色工業株式会社製 光沢計VG−2000型を用いて入射角、受光角共に45゜で、JIS Z8741に準拠して測定した。
水性接着剤のはじけの評価(外観評価)は以下の方法による。即ち、フィルムと、印刷紙又は無延伸ポリオレフィンフィルムとをドライラミネーターを用いてラミネートして得たラミネート製品の外観評価によった。水性接着剤のはじけに起因する空隙がラミネート製品に全く認められないものを○、よく見ないと判らない程度に空隙があるものを△、空隙が認められ商品価値がないものを×とした。
(実施例1)
内外層(A)(C)となるホモポリプロピレン(MFR(230℃、21.18N)2.5)と、中間層(B)となる界面活性剤としてステアリルジエタノールアミン0.4質量%とステアリルジエタノールアミンモノステアレート0.6質量%とステアリルモノグリセライド0.3質量%とが添加されたポリプロピレン(エチレン含有量0.5質量%、MFR(230℃、21.18N)2.5)とを3台の押出機にて溶融混練し、230℃のTダイスから(A)/(B)/(C)の順に積層するようにして共押出し、26℃の冷却ロールで引き取った後、130℃で縦方向に4.8倍のロール延伸をし、165℃で横方向に10倍のテンター延伸をし、165℃で8%の弛緩率で弛緩させながらアニールをし、フィルムの両面を処理強度35W・min/mでコロナ放電処理を行い、巻き取った。次いで、このフィルムを40℃で24時間エージング処理した後、スリッターでスリットして、厚さ15μm(A層、C層が1.3μm、B層が12.4μm)、幅540mm、長さ500mの紙管巻きフィルムを得た。このフィルムの外層(C)面の光沢度、及び内層(A)面の水との接触角(イ)、(ロ)を測定した。測定結果を表1に示す。
(実施例2)
実施例1で得た500mの紙管巻きフィルムを5℃相対湿度60%の恒温恒湿器内で4週間保管した後、フィルムの内面(A)と表面に印刷を施した枚葉のアート紙とをドライラミネーターを用いて、乾燥炉温度80℃、圧着ロール温度60℃、線圧200N/cmの条件下、速度15m/minでラミネートした。なお、この際使用した水性接着剤は東京インキ株式会社製 610Wタイプであり、その塗布量は乾燥後で3μmとなるようにしてラミネートした。また、この時の室内は10℃相対湿度50%であった。このプリントラミ製品の外観評価を表2に示す。
(実施例3)
実施例1で得た500mの紙管巻きフィルムを25℃相対湿度65%の恒温恒湿器内で4週間保管したものを用い、室内を25℃相対湿度65%とした以外、実施例2と同様にしてプリントラミ製品を得た。このプリントラミ製品の外観評価を表2に示す。
(比較例1)
ステアリルジエタノールアミンを添加しない以外、実施例1と同様にしてフィルムを得た。このフィルムの光沢度、及び水との接触角(イ)、(ロ)を表1に示す。
(比較例2)
比較例1で得たフィルムを用いた以外、実施例2と同様にしてプリントラミ製品を得た。このプリントラミ製品の外観評価を表2に示す。
(比較例3)
比較例1で得たフィルムを用いた以外、実施例3と同様にしてプリントラミ製品を得た。このプリントラミ製品の外観評価を表2に示す。
(実施例4)
内層(A)となるポリプロピレン樹脂(エチレン含有量2.2質量%、1−ブテン含有量2.7質量%、MFR(230℃、21.18N)2.5)と、中間層(B)となる界面活性剤としてステアリルジエタノールアミン0.3質量%とステアリルジエタノールアミンモノステアレート0.5質量%とステアリルモノグリセライド0.3質量%とが添加されたホモポリプロピレン(MFR(230℃、21.18N)2.5)と、外層(C)となるポリプロピレン樹脂(チッソ石油化学株式会社製 HF3122)100重量部とポリプロピレン樹脂(チッソ石油化学株式会社製 XFP1210H)10重量部との混合物とを、3台の押出機を用いて各々溶融混練し、220℃のTダイスから(A)/(B)/(C)の順に積層するようにして共押出し、26℃の冷却ロールで引き取った後、130℃で縦方向に4.8倍のロール延伸をし、165℃で横方向に10倍のテンター延伸をし、165℃で8%の弛緩率で弛緩させながらアニールをし、両面を処理強度35W・min/mでコロナ放電処理を行い、巻き取った。次いで、このフィルムを40℃で24時間エージング処理した後、スリッターでスリットして、厚さ20μm((A)層1.5μm、(B)層15.5μm、(C)層3.0μm)、幅540mm、長さ500mの紙管巻きフィルムを得た。
このフィルムの外層(C)面の光沢度、及び内層(A)面の水との接触角(イ)、(ロ)を測定した。測定結果を表1に示す。
(実施例5)
実施例4で得たフィルムを用い、内層(A)面をラミネート面とした以外、実施例2と同様にしてプリントラミ製品を得た。このプリントラミ製品の外観評価を表2に示す。
(実施例6)
実施例4で得たフィルムを用い、内層(A)面をラミネート面とした以外、実施例3と同様にしてプリントラミ製品を得た。このプリントラミ製品の外観評価を表2に示す。
(比較例4)
中間層(B)に界面活性剤を添加しない以外、実施例4と同様にしてフィルムを得た。このフィルムの外層(C)面の光沢度、及び内層(A)面の水との接触角(イ)、(ロ)を表1に示す。
(比較例5)
比較例4で得たフィルムを用い、内層(A)面をラミネート面とした以外、実施例2と同様にしてプリントラミ製品を得た。このプリントラミ製品の外観評価を表2に示す。
(比較例6)
比較例4で得たフィルムを用い、内層(A)面をラミネート面とした以外、実施例3と同様にしてプリントラミ製品を得た。このプリントラミ製品の外観評価を表2に示す。
(実施例7)
ステアリルジエタノールアミンの添加量を0.2質量%とし、中間層の厚さを17.4μmとし、コロナ放電処理をフィルムの内層(A)面に行った以外、実施例1と同様にして2軸延伸ポリプロピレンフィルムを得た。
このフィルムの外層(C)面の光沢度、及び内層(A)面の水との接触角(イ)、(ロ)を測定した。測定結果を表1に示す。
(実施例8)
実施例7で得られた2軸延伸ポリプロピレンフィルムのコロナ放電処理面と厚さ20μmの無延伸ポリプロピレンフィルム(東レ合成株式会社製 トレファン3501)のコロナ放電処理面とをドライラミネーターを用いて、乾燥炉温度80℃、圧着ロール温度70℃、線圧100N/cmの条件下、速度60m/minでラミネートした。なお、この際使用した接着剤は東洋モートン株式会社製水性ドライラミネート用接着剤AD610と硬化剤CAT−EP5を100:3.7の割合で混合したものであり、その塗布量は乾燥後で3μmとなるようにしてラミネートした。また、この時の室内は10℃相対湿度50%であった。このラミネート製品の外観評価を表2に示す。
(比較例7)
中間層(B)にステアリルジエタノールアミンとステアリルモノグリセライドとを添加しない以外、実施例7と同様にしてフィルムを得た。このフィルムの外層(C)面の光沢度、及び内層(A)面の水との接触角(イ)、(ロ)を表1に示す。
(比較例8)
比較例7で得たフィルムを用い、実施例8と同様にしてラミネート製品を得た。このラミネート製品の外観評価を表2に示す。
Figure 0004554173
Figure 0004554173

Claims (5)

  1. 内外層及び中間層の3層構成からなり、各層がポリプロピレン及び/又はプロピレン共重合体を含み、フィルムに含まれる界面活性剤の量が0.5〜2重量%であり、外層の厚みが0.5〜5μmであり、内外層両面にコロナ処理が施してある2軸延伸ポリプロピレンフィルムであって、該フィルムを5℃相対湿度60%で4週間保管後、10℃相対湿度50%雰囲気下で測定したときの水との接触角が15度以下である表面を少なくとも片面に有することを特徴とするラミネート用2軸延伸ポリプロピレンフィルム。
  2. 界面活性剤が、リン酸エステル塩、アミドカチオン、アルキルジエタノールアミン、脂肪酸モノグリセライド及び脂肪酸ポリグリセライドからなる群から選ばれる少なくとも1種であること特徴とする請求項1記載のラミネート用2軸延伸ポリプロピレンフィルム。
  3. 界面活性剤が、ステアリルジエタノールアミンと、ステアリルジエタノールアミンモノステアレート及び/又はステアリルモノグリセライドとの混合物であることを特徴とする請求項1又は2記載のラミネート用2軸延伸ポリプロピレンフィルム。
  4. 水性接着剤を介して、ラミネート用2軸延伸ポリプロピレンフィルムの前記表面と印刷紙とがラミネートされたラミネート製品。
  5. 水性接着剤を介して、ラミネート用2軸延伸ポリプロピレンフィルムの前記表面と無延伸ポリオレフィンフィルムとがラミネートされたラミネート製品。
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