[遊技機1の外観]
図1は、本発明の一実施例の遊技機1の外観を示す斜視図である。遊技機1は、いわゆるパチスロ機である。この遊技機1は、コイン、メダル、遊技球又はトークンなどの他、遊技者に付与された、もしくは付与される遊技価値の情報を記憶したカード等の遊技媒体を用いて遊技する遊技機であるが、以下ではメダルを用いるものとして説明する。
遊技機1の全体を形成しているキャビネット2の正面には、略垂直面としてのパネル表示部2aが形成され、その中央には縦長矩形の表示窓4L,4C,4Rが設けられる。表示窓4L,4C,4Rには、入賞ラインとして水平方向にトップライン8b,センターライン8c及びボトムライン8d、斜め方向にクロスアップライン8a及びクロスダウンライン8eが設けられている。これらの入賞ラインは、後述の1−BETスイッチ11、2−BETスイッチ12、最大BETスイッチ13を操作すること、或いはメダル投入口22にメダルを投入することにより、それぞれ1本、3本、5本が有効化される。どの入賞ラインが有効化されたかは、後で説明するBETランプ9a,9b,9cの点灯で表示される。
ここで、入賞ライン8a〜8eは、役の入賞の成否に関わる。具体的には、所定の役(例えば、後述の中チェリーの小役)に対応する一の図柄(例えば、後述の“チェリー(図柄97)”)がセンターライン8cに対応する所定の位置(例えば、後述のBET数が“3”であれば左の表示窓4L内の中段の位置)に停止表示されること、又は所定の役に対応する図柄組合せを構成する図柄がいずれかの有効化された入賞ラインに対応する所定の位置に並んで停止表示されることにより、所定の役が入賞することとなる。
キャビネット2の内部には、各々の外周面に複数種類の図柄によって構成される図柄列が描かれた3個のリール3L,3C,3Rが回転自在に横一列に設けられ、変動表示手段を形成している。各リールの図柄は表示窓4L,4C,4Rを透して観察できるようになっている。各リールは、定速回転(例えば80回転/分)で回転する。
表示窓4L,4C,4Rの左側には、1−BETランプ9a、2−BETランプ9b、最大BETランプ9c、情報表示部18が設けられる。1−BETランプ9a、2−BETランプ9b及び最大BETランプ9cは、一のゲームを行うために賭けられたメダルの数(以下「BET数」という)に応じて点灯する。ここで、この実施形態においては、一のゲームは、全てのリールが停止したときに終了する。1−BETランプ9aは、BET数が“1”で1本の入賞ラインが有効化されたときに点灯する。2−BETランプ9bは、BET数が“2”で3本の入賞ラインが有効化されたときに点灯する。最大BETランプ9cは、BET数が“3”で全て(5本)の入賞ラインが有効化されたときに点灯する。情報表示部18は、7セグメントLEDから成り、貯留(クレジット)されているメダルの枚数、入賞時のメダルの払出枚数、後で説明するBB一般遊技状態におけるゲームの回数等を表示する。
表示窓4L,4C,4Rの下方には水平面の台座部10が形成され、その台座部10と表示窓4L,4C,4Rとの間には液晶表示装置5が設けられている。この液晶表示装置5の表示画面5aには、遊技に関連する情報などが表示される。液晶表示装置5の右側にはメダル投入口22が設けられ、液晶表示装置5の左側には、1−BETスイッチ11、2−BETスイッチ12、及び最大BETスイッチ13が設けられる。1−BETスイッチ11は、1回の押し操作により、クレジットされているメダルのうちの1枚がゲームに賭けられ、2−BETスイッチ12は、1回の押し操作により、クレジットされているメダルのうちの2枚がゲームに賭けられ、最大BETスイッチ13は、1回のゲームに賭けることが可能な最大枚数のメダルが賭けられる。これらのBETスイッチを操作することで、前述のとおり、所定の入賞ラインが有効化される。
なお、本実施例では、液晶表示装置5はLCD(Liquid Crystal Display)とするが、本発明はこれに限定されず、CRT(Cathode Ray Tube)、プラズマディスプレイ、7セグ、ドットマトリックス、LED(Light Emitting Diode)、EL(Electronic Luminescence)など、画像情報を表示可能な装置であれば、いずれでもよい。また、複数の表示装置から構成されるとしてもよい。さらに、本実施例では、液晶表示装置5は台座部10と表示窓4L,4C,4Rとの間に設けられているとしているが、本発明はこれに限定されず、遊技者が表示画面の内容を認識可能な位置であれば、遊技機1のいずれの箇所に位置されるものとしてもよい。
台座部10の前面部の左寄りには、遊技者がゲームで獲得したメダルのクレジット/払出しを押しボタン操作で切り換えるC/Pスイッチ14が設けられている。このC/Pスイッチ14の切り換えにより、正面下部のメダル払出口15からメダルが払出され、払出されたメダルはメダル受け部16に溜められる。C/Pスイッチ14の右側には、遊技者の操作により上記リールを回転させ、表示窓4L,4C,4R内での図柄の変動表示を開始するためのスタートレバー6が所定の角度範囲で回動自在に取り付けられている。
台座部10の前面部中央で、液晶表示装置5の下方位置には、3個のリール3L,3C,3Rの回転をそれぞれ停止させるための3個の停止ボタン(停止操作手段)7L,7C,7Rが設けられている。メダル受け部16の上方の左右には、スピーカ21L,21Rが設けられている。なお、実施例では、一のゲームは、基本的にスタートレバー6が操作されることにより開始し、全てのリール3L,3C,3Rが停止したときに終了する。ここで、停止ボタン7L,7C,7Rは、遊技結果表示手段又は入賞表示手段の一部又は全部の可変表示を停止させる停止指令信号を出力する遊技者による操作が可能な位置に設けられた表示停止指令手段を構成する。
[リールの図柄配列]
図2は、各リール3L,3C,3Rに表わされた複数種類の図柄が21個配列された図柄列を示している。各図柄には“00”〜“20”のコードナンバーが付され、データテーブルとして後で説明するROM32(図7)に格納(記憶)されている。各リール3L,3C,3R上には、“赤7(図柄91)”、“白7(図柄92)”、“BAR(図柄93)”、“ベル(図柄94)”、“スイカ(図柄95)”、“Replay(図柄96)”、“チェリー(図柄97)”及び“ピエロ(図柄98)”の図柄で構成される図柄列が表わされている。各リール3L,3C,3Rは、図柄列が図2の矢印方向に移動するように回転駆動される。
[役と図柄組合せと払出枚数]
図3は、各遊技状態における入賞図柄組合せに対応する役及び払出枚数を示す。
実施例の遊技状態には、非持越状態、持越状態(入賞不許可状態)、持越状態(入賞許可状態)、BB一般遊技状態及びRB遊技状態がある。これら“5種類”の各遊技状態は、基本的に、内部当選する可能性のある役の種類、BB、RB(以下、これらを総称してボーナスという)を持越しているか否か、ボーナスの入賞が許可されているかなどにより区別される。BBの入賞を契機として発生し、BB一般遊技状態及びRB遊技状態により構成される遊技状態を総称して、以下「BB遊技状態」という。
各遊技状態において内部当選する役の種類、その確率、各遊技状態におけるリール3L,3C,3Rの停止制御の態様(入賞する可能性のある役の種類等)などについては、後で図4、図5などを参照して説明する。また、各遊技状態間の移行は、後述の図17のステップS42、図20のステップS63、及び図22のステップS82で行われる。
また、実施例では、ボーナスに内部当選した後、ボーナスが入賞するまでの間、ボーナスを内部当選役として保持する(一般に、持越しと称される)。入賞不許可状態、及び入賞許可状態は、ボーナスが持越された遊技状態であり、これらを総称して、以下「持越状態」という。
入賞不許可状態は、持越されたボーナスの入賞が許可されていない遊技状態(リールの制御により持越された役が入賞しない遊技状態)である。入賞許可状態は、持越されたボーナスの入賞が許可されている遊技状態である。ボーナスの入賞は、持越された役(以下「持越役」という)が後述の停止用当選役として選択された場合に許可される。非持越状態は、ボーナスが持越されていない遊技状態である。
図3に示すように、BBの入賞は、持越状態において“赤7−赤7−赤7”又は“白7−白7−白7”が有効ラインに沿って並ぶことにより実現する。BBが入賞した後、遊技状態がBB一般遊技状態となる。RBの入賞は、持越状態において“BAR−BAR−BAR”が有効ラインに沿って並ぶこと、又はBB一般遊技状態において“Replay−Replay−Replay”が並ぶことにより実現する。BB一般遊技状態においてRBが入賞することを、一般にJACインと称する。RBが入賞した後、遊技状態がRB遊技状態となる。BB遊技状態は、RB遊技状態と比べて有利な遊技状態である。
リプレイ(再遊技)の入賞は、持越状態又は非持越状態において“Replay−Replay−Replay”が並ぶことにより実現する。リプレイが入賞すると、投入したメダルの枚数と同数のメダルが自動投入される(遊技者に遊技価値が付与される)ので、遊技者はメダルを消費することなく次のゲームを行うことができる。
持越状態、非持越状態及びBB一般遊技状態では、中チェリーの小役、角チェリーの小役、ベルの小役、及びスイカの小役の入賞を実現することが可能であるが、その払出枚数は図示のとおりである。中チェリーの小役の入賞は、“チェリー”が左の表示窓4Lの中段に停止表示することにより実現する。また、角チェリーの小役の入賞は、“チェリー”がその上段又は下段に停止表示することにより実現する。
JACの小役(役物)の入賞は、RB遊技状態において“Replay−Replay−Replay”又は“ピエロ−ピエロ−ピエロ”が並ぶことにより実現する。JACの小役の入賞回数が“8回”となったとき、遊技状態が変化する。ここで、JACの小役の入賞が実現する可能性のあるRB遊技状態のゲームは、一般にJACゲームと称される。
[確率抽選テーブル]
図4を参照して、BET数が“3”のとき、非持越状態又は持越状態において内部当選役を決定する際(後述の図19参照)に使用する確率抽選テーブルを示す。
図4(1)は、非持越状態用確率抽選テーブルを示す。図4(1)に示す確率抽選テーブルでは、確率抽選処理における乱数の抽出範囲“0”〜“16383”のうち、“0”〜“203”の範囲内の乱数が抽出された場合にボーナスが内部当選役となる。ボーナスに内部当選する確率は、“約1/80”である。
図4(2)は、持越状態用確率抽選テーブルを示す。図4(2)に示す確率抽選テーブルは、ボーナスが持越された持越状態における内部当選役の決定に使用されるので、ボーナスが内部当選役として決定されることはない。ボーナス以外の役に内部当選する確率は、図4(1)の確率と同じである。
[停止用当選役選択テーブル]
図5を参照して、停止用当選役選択テーブルについて説明する。
停止用当選役選択テーブルには、内部当選役、及び遊技状態に応じて、各停止用当選役に当選となる抽選値が示されている。
停止用当選役は、リール3L,3C,3Rの停止制御に用いられる情報である。停止用当選役が決定された場合には、その役に対応する図柄の停止態様を表示窓4L,4C,4R内に停止表示するようにリール3L,3C,3Rが停止制御される(停止用当選役と決定された役の入賞が許容される)。
抽選値は、抽出した乱数値から減算する値である。乱数値から抽選値を減算し、その減算した値が負である場合、その抽選値に対応する情報(停止用当選役)が選択される。乱数の抽出範囲は、“0”〜“127”である。例えば、入賞許可状態において内部当選役がハズレ(なし)の場合、抽出した乱数値が“100”のとき、初めに、この“100”から停止用当選役であるハズレ(なし)に対応する抽選値“0”を減算する。減算した値は、“100”である(正の値である)。次に、この“100”から停止用当選役である持越役に対応する抽選値“128”を減算する。減算した値は、負となる。したがって、停止用当選役として持越役が選択される。
非持越状態において内部当選役がボーナスである場合には、停止用当選役として必ずチャンス目が選択される。チャンス目とは、例えば後述するように、クロスダウンライン8e上にリール3Lが“ベル(図柄94)”(図2参照)を停止表示し、ボトムライン8c上にリール3Cが“ベル(図柄94)”を停止表示し、クロスアップライン8a上にリール3Rが“ベル(図柄94)”を停止表示することによって、表示窓4L,4C,4Rに表示されるリール3L,3C,3Rの図柄“ベル(図柄94)”が全体として“V字”を描く停止表示の態様である。また、非持越状態及び入賞不許可状態において内部当選役がハズレである場合には、停止用当選役として必ずハズレが選択される。また、入賞許可状態において内部当選役がハズレである場合には、停止用当選役として必ず持越役が選択され、ボーナスの入賞が許可される。
[演出実行決定確率抽選テーブル]
図6,図7を参照して、演出実行決定確率抽選テーブルについて説明する。
演出実行決定確率抽選テーブルは、後述する図15のステップS10、及び図16のステップS27の演出実行決定処理で参照される確率抽選テーブルである。演出実行決定確率抽選テーブルには、スタートスイッチオン時用演出実行決定確率抽選テーブル、第1停止操作時用演出実行決定確率抽選テーブル、第2停止操作時用演出実行決定確率抽選テーブルがある。図15のステップS10では、図6(1)のスタートスイッチオン時用演出実行決定確率抽選テーブルが参照される。図16のステップS27では、停止ボタン7L,7C,7Rが押下される毎に(停止ボタン7L,7C,7Rの押下順序を問わない)、第1停止操作時用演出実行決定確率抽選テーブル、第2停止操作時用演出実行決定確率抽選テーブルの順番で、それぞれのテーブルが参照される。例えば、停止ボタンが7C、7R、7Lの順番で押下された場合で、第1番目に停止ボタンが押下されたとき(すなわち停止ボタン7Cが押下されたとき)に第1停止操作時用演出実行決定確率抽選テーブルが参照され、第2番目に停止ボタンが押下されたとき(すなわち停止ボタン7Rが押下されたとき)に第2停止操作時用演出実行決定確率抽選テーブルが参照される。何番目にどの停止ボタンが押下されたかには無関係で、第1番目の停止ボタンが押下されたことを検知すると第1停止操作時用演出実行決定確率抽選テーブルが参照され、第2番目の停止ボタンが押下されたことを検知すると第2停止操作時用演出実行決定確率抽選テーブルが参照される。
ここで、第3停止操作時(すなわち前述の例示では停止ボタン7Lが押下されたとき)には演出実行決定確率抽選処理を実行しないため、参照される演出実行決定確率抽選テーブルは存在しない。連続演出の実行が決定されているときに、スタートスイッチオン時、第1停止操作時、第2停止操作時のいずれにおいても連続演出が実行されなかったときに、必然的に第3停止操作時に連続演出を実行するためである。
さらに、それぞれの演出実行決定確率抽選テーブルには、後述する偽演出フラグがオンのときに使用するテーブルと、偽演出フラグがオフのときに使用するテーブルと、がある。例えば、図15のステップS10の実行時であって偽演出フラグがオフのときには、図6(1)の(b)に示す確率抽選テーブルが参照される。また、図16のステップS27の実行時、かつ第1番目の停止ボタンが押下されたときであって、偽演出フラグがオフのときには、図6(2)の(b)に示す確率抽選テーブルが参照され、図16のステップS27の実行時、かつ第2番目の停止ボタンが押下されたときであって、偽演出フラグがオフのときには、図7(3)の(b)に示す確率抽選テーブルが参照される。
スタートスイッチオン時用演出実行決定確率抽選テーブル、第1停止操作時用演出実行決定確率抽選テーブル、第2停止操作時用演出実行決定確率抽選テーブルは、それぞれに図示する様に連続演出カウンタの値毎に、演出を実行するか否かの乱数範囲が割り振られている。遊技機1の主制御回路71(図13参照)において抽出された一の乱数(乱数抽出範囲は“0”〜“16383”である)をもとに、偽演出フラグと連続演出カウンタの値に応じて、確率抽選テーブルの所定の行を参照して、連続演出を実行するか否かが決定される。例えば、スタートスイッチオン時であって、偽演出フラグがオンであり連続演出カウンタの値が“4”のときは、図6(1)の(a)の確率抽選テーブルの連続演出カウンタが“4”の行が参照される。このとき、遊技機1の主制御回路71において抽出された一の乱数が“0”〜“6554”の範囲にある場合には、連続演出の実行が決定され、“6555”〜“16383”のの範囲にある場合には、連続演出の不実行が決定される。それぞれの選択確率は、“1/2.5”、約“1/1.6668”である。そして、連続演出が実行されると決定されている場合に、その連続演出がスタートスイッチオン時に実行される確率は“1/2.5”である。
同様に、第1停止操作時であって、偽演出フラグがオンであり連続演出カウンタの値が“4”のときは、図6(2)の(a)の確率抽選テーブルの連続演出カウンタが“4”の行が参照される。このとき、遊技機1の主制御回路71において抽出された一の乱数が“0”〜“9102”の範囲にある場合には、連続演出の実行が決定され、“9103”〜“16383”のの範囲にある場合には、連続演出の不実行が決定される。それぞれの選択確率は、約“1/1.7998”、約“1/2.2503”である。そして、連続演出が実行されると決定されている場合に、その連続演出が第1停止操作時に実行される確率は“1/3”である。これは、スタートスイッチオン時に連続演出の不実行が決定されたときに第1停止操作時に連続演出の実行が決定されるという条件付確率として算出される。すなわち、スタートスイッチオン時に連続演出の不実行が決定される確率と第1停止操作時に連続演出の実行が決定される確率の積として算出される。具体的には、約“1/1.6668”×約“1/1.7998”=“1/3”となる。このようにして、連続演出の実行が決定されているときに、スタートスイッチオン時、第1停止操作時、第2停止操作時、第3停止操作時のいずれのタイミングに連続演出を実行するかの確率が算出される。例えば、偽演出フラグがオンかつ連続演出カウンタの値が“4”のときに、スタートスイッチオン時,第1停止操作時,第2停止操作時,第3停止操作時のタイミングにおいて連続演出が実行される確率は、図6(1)の(a),図6(2)の(a),図7(3)の(a),図7(4)の(a)を参照すると,それぞれ“1/2.5”,“1/3”,“1/5”,“1/15”であることが分かる。この様に、偽演出フラグと、連続演出カウンタの値と、スタートスイッチオン時、第1停止操作時、第2停止操作時、第3停止操作時のいずれのタイミングであるかと、によって連続演出が実行される確率が異なる。これらの確率の違いを遊技者に察知可能な程度に設定することによって、遊技機の遊技性が向上し、遊技者の連続演出に対する興趣、延いては遊技に対する興趣を高めることができる場合がある。
なお、図6及び図7に示す様に、偽演出フラグと、連続演出カウンタの値と、スタートスイッチオン時,第1停止操作時,第2停止操作時,第3停止操作時のいずれのタイミングであるかと、に応じて(連続)演出実行確率に多様性を持たせることによって、現に実行されている連続演出の信頼度(すなわち、当該連続演出が、ボーナスに内部当選したことを真に報知するものであるか否か)に多様性を持たせることができる。例えば、連続演出カウンタの値が“4”のとき(すなわち連続演出のうちの1回目の演出画像であるとき)であって、スタートスイッチオン時に連続演出が実行されたに、その連続演出がボーナスに内部当選したことを真に報知するものである確率は、図6(1)の(a)及び(b)から、“1/15”÷(“1/15”+“1/2.5”)=“1/7”となる。この様にして、偽演出フラグと、連続演出カウンタの値と、スタートスイッチオン時、第1停止操作時、第2停止操作時、第3停止操作時のいずれのタイミングであるかと、によって連続演出の信頼度が異なる。この信頼度の違いが遊技者に察知可能である程度に確率を設定すると、遊技機の遊技性が向上し、遊技者の連続演出に対する興趣、延いては遊技に対する興趣を高めることができる場合がある。ここで、信頼度とは、連続演出の各演出実行タイミング(スタートスイッチオン時、第1停止操作時、第2停止操作時、第3停止操作時のいずれか)に応じて異なる、ボーナス当選に対する期待値である。
図6,図7に示す演出実行決定確率抽選テーブルを使用すると、ボーナスに内部当選したことを報知する連続演出であって、特定の演出が所定回数の単位遊技に亘って連続して行われると、その連続演出が開始されてからの単位遊技の回数に応じて、特定の演出開始時機(スタートスイッチオン時,第1停止操作時,第2停止操作時,第3停止操作時)と、ボーナス内部当選の信頼度と、の関係を異ならせることができる。
[遊技状態と、停止用当選役と、選択される停止テーブル群との関係]
次に、図8を参照して、遊技状態と、停止用当選役と、選択される停止テーブル群との関係について説明する。停止テーブル群は、一例として後で図9〜図10を参照して説明する停止テーブルの集合を示し、リール3L,3C,3Rの停止制御の際に選択されるものである。
ここで、選択される停止テーブル群の内容は、基本的に、遊技状態及び内部当選役毎に変化し得るものである。実施例では、図8の停止テーブル群の欄に示すテーブル群の名称を、入賞の可能性の有無や入賞の可能性がある停止用当選役の種類に基づいて定めている。このため、実施例では、同一の名称の停止テーブル群が選択されたとしても、常にリール3L,3C,3Rの停止態様までもが一致するわけではない。
入賞不成立停止テーブル群が選択された場合には、停止用当選役、遊技状態に拘らず、いずれの内部当選役の入賞も成立することはない。入賞成立可能停止テーブル群が選択された場合には、対応する停止用当選役の入賞を成立しうるが、その他の停止用当選役の入賞を成立することは基本的にできない。例えば、チェリー入賞成立可能停止テーブル群が選択された場合には、チェリーの入賞を成立しうるが、他の停止用当選役の入賞を成立することはできない。
図8に示すように、「非持越状態」において、ハズレ(なし)に内部当選した場合には、入賞不成立停止テーブル群が選択される。このため、いずれの内部当選役の入賞も成立することはない。また、ハズレ(なし)以外の停止用当選役が選択された場合には、入賞成立可能停止テーブル群が選択される。このため、いずれの停止用当選役の入賞も成立させることができる。
また、「持越状態」(BB持越状態、RB持越状態)において、ハズレ(なし)に内部当選した場合には、入賞不成立停止テーブル群(入賞不許可状態のとき)、又はBB/RB入賞成立可能停止テーブル群(入賞許可状態のとき)が選択される。このため、BB/RBの入賞を成立させることができる。持越状態において、ハズレ(なし)に内部当選する確率は、“12111/16384”であり、高確率でBB/RBの入賞を成立しうる。また、ハズレ(なし)以外の停止用当選役が選択された場合も、入賞成立可能停止テーブル群が選択される。このため、いずれの停止用当選役の入賞も成立させることができる。
BB中一般遊技状態では、ハズレ(なし)が選択された場合には、入賞不成立停止テーブル群が選択される。一方、RB(JAC IN)が選択された場合には、RB入賞成立可能停止テーブル群が選択される。このため、RB(JAC IN)の入賞成立を実現することができる。また、ハズレ(なし)、RB(JAC IN)以外の停止用当選役が選択された場合も、入賞成立可能停止テーブル群が選択される。このため、いずれの停止用当選役の入賞も成立させることができる。
また、RB遊技状態では、ハズレ(なし)が選択された場合には、入賞不成立停止テーブル群が選択される。一方、JACの小役が選択された場合には、JAC入賞成立可能停止テーブル群が選択される。このため、JACの小役の入賞を成立することができる。
[停止テーブル]
次に、図9〜図10を参照して、後述の主制御回路71のROM32(図13参照)に格納される停止テーブルについて説明する。
停止テーブルには、各リール3L,3C,3Rの停止操作位置と停止制御位置とが示されている。停止操作位置は、各リール3L,3C,3Rに対応して設けられた停止ボタン7L,7C,7Rが操作された場合に、センターライン8cに位置していた図柄(具体的には、図柄の中心がセンターライン8cの上方に位置し、その中心がセンターライン8cの位置に最も近い図柄)のコードナンバーを表わす。停止制御位置とは、停止操作が行われたリールが停止したとき、センターライン8cの位置に停止表示される図柄のコードナンバーを表わす。ここで、実施例では、いわゆる「滑りコマ数」を最大“4コマ”としている。図5を参照して、例えば、右リール3Rの回転中において、コードナンバー“13”の“白7(図柄92)”がセンターライン8cの位置に到達したときに停止ボタン7Rが操作された場合、コードナンバー“09”の“ベル(図柄94)”をセンターライン8cの位置に停止表示するように右リール3Rを停止制御することができる。
停止テーブルには、中チェリー入賞成立可能停止テーブル群に含まれる中チェリー入賞成立可能停止テーブル、角チェリー入賞成立可能停止テーブル群に含まれる角チェリー入賞成立可能停止テーブル、ベル入賞成立可能停止テーブル群に含まれるベル入賞成立可能停止テーブル、スイカ入賞成立可能停止テーブル群に含まれるスイカ入賞成立可能停止テーブル、再遊技入賞成立可能停止テーブル群に含まれる再遊技入賞成立可能停止テーブル、チャンス目入賞成立可能停止テーブル群に含まれるチャンス目入賞成立可能停止テーブル、BB入賞成立可能停止テーブル群に含まれるBB入賞成立可能停止テーブル、RB入賞成立可能停止テーブル群に含まれるRB入賞成立可能停止テーブル、JAC入賞成立可能停止テーブル群に含まれるJAC入賞成立可能停止テーブル、入賞不成立停止テーブル群に含まれる入不成立停止テーブルがある。
ベル入賞可能停止テーブル(図示せず)は、停止用当選役がベルの小役の場合に、その入賞が成立するように各リール3L,3C,3Rを停止制御する際に使用される。ベル入賞成立可能停止テーブルが各リール3L,3C,3Rの停止制御に使用された場合には、センターライン8cに沿って、“ベル(図柄94)”が3つ並んで停止表示され、ベルの小役の入賞を必ず成立させることができる。本実施例では、ベルの小役が内部当選した場合は、必ず入賞を成立することができるようになっている。これは、図2に示す図柄配列における“ベル(図柄94)”の配置に関係している。実施例では、いわゆる「滑りコマ数」を最大“4コマ”としており、停止操作を行った位置から“4コマ”の範囲に入賞を成立させる図柄があれば、有効ライン上に引き込むことが可能となっている。図2を参照すると、各リール3L,3C,3Rにおいて、“ベル(図柄94)”は、4コマの範囲に必ず配置されるような図柄配列となっている。このため、各リール3L,3C,3R上のどの位置で停止操作を行っても、“ベル(図柄94)”を有効ライン上に並べることが可能である。すなわち、基本的に、ベルの小役は、いわゆる「取りこぼし」(選択された停止用当選役の入賞を成立させることができないこと)は起こらないようになっている。
尚、実施例では、再遊技、及びチャンス目も取りこぼしが起こらない停止用当選役となっている。すなわち、図5を参照すると、各リール3L,3C,3Rにおいて、“Replay(図柄96)”は、4コマの範囲に必ず配置されるような図柄配列となっている。
中チェリー入賞可能停止テーブル(図示せず)は、停止用当選役が中チェリーの小役の場合に、その入賞が成立するように左リール3Lを停止制御する際に使用される。中チェリー入賞可能停止テーブルでは、左リール3Lにおいて、所定の停止操作位置で停止操作が行われた場合にのみ、中チェリーの小役の入賞を成立させることができ、所定の停止操作位置以外の停止操作位置で停止操作が行われた場合には、中チェリーの小役の入賞を成立させることができない。
角チェリー入賞可能停止テーブル(図示せず)は、停止用当選役が角チェリーの小役の場合に、その入賞が成立するように左リール3Lを停止制御する際に使用される。角チェリー入賞可能停止テーブルでは、左リール3Lにおいて、所定の停止操作位置で停止操作が行われた場合にのみ、角チェリーの小役の入賞を成立させることができ、所定の停止操作位置以外の停止操作位置で停止操作が行われた場合には、角チェリーの小役の入賞を成立させることができない。
スイカ入賞可能停止テーブル(図示せず)は、停止用当選役がスイカの小役の場合に、その入賞が成立するように各リール3L,3C,3Rを停止制御する際に使用される。スイカ入賞可能停止テーブルでは、各リール3L,3C,3Rにおいて、所定の停止操作位置で停止操作が行われた場合にのみ、スイカの小役の入賞を成立させることができ、所定の停止操作位置以外の停止操作位置で停止操作が行われた場合には、スイカの小役の入賞を成立させることができない。
実施例では、中チェリーの小役、角チェリーの小役、又はスイカの小役が停止用当選役として選択され、入賞成立可能停止テーブルが選択された場合であっても、入賞を成立させることができない場合がある。これは、図2に示す図柄配列における“チェリー(図柄97)”又は“スイカ(図柄95)”の配置に関係している。図2を参照すると、左リール3Lにおいて、“チェリー(図柄97)”は、4コマの範囲に配置されるような図柄配列ではなく、コードナンバー“06”の位置にしか配置されていない。このため、停止操作位置によっては、“チェリー(図柄97)”を有効ラインに停止させることができない。すなわち、中チェリーの小役又は角チェリーの小役は、いわゆる「取りこぼし」が起こりうる役として構成されている。また、同様に、図2を参照すると、各リール3L,3C,3Rにおいて、“スイカ(図柄95)”は、4コマの範囲に配置されるような図柄配列とはなっていない。このため、停止操作位置によっては、“スイカ(図柄95)”を有効ラインに停止させることができない。すなわち、スイカの小役は、いわゆる「取りこぼし」が起こりうる役として構成されている。
尚、実施例では、取りこぼしが起こりうる内部当選役として、中チェリーの小役、角チェリーの小役、又はスイカの小役を例にして説明したが、BB(“赤7(図柄91)”、“白7(図柄92)”)、RB(“BAR(図柄93)”)も取りこぼしが起こりうる停止用当選役である。すなわち、“赤7(図柄91)”、“白7(図柄92)”又は“BAR(図柄93)”は、ともに、各リール3L,3C,3Rにおいて、4コマの範囲に配置されるような図柄配列とはなっていない。このため、停止操作位置によっては、“赤7(図柄91)”、“白7(図柄92)”又は“BAR(図柄93)”を有効ラインに停止させることができない場合がある。
図9は、図8に示すチャンス目入賞成立可能停止テーブル群に含まれるチャンス目入賞可能停止テーブルを示す。このテーブルは、停止用当選役がチャンス目の場合に、その入賞が成立するように各リール3L,3C,3Rを停止制御する際に使用される。
図9において、左リール3Lの停止制御位置は、コードナンバー“02”,“05”,“10”,“13”,“15”又は“19”のいずれかである。図2に示す図柄配列において、これらに対応する図柄の1つ上の図柄は、“ベル(図柄94)”である。
また、中央リール3Cの停止制御位置は、コードナンバー“01”,“06”,“11”,“15”,又は“18”のいずれかである。図2に示す図柄配列において、これらに対応する図柄の1つ下の図柄は、“ベル(図柄94)”である。
更に、右リール3Rの停止制御位置は、コードナンバー“00”,“05”,“08”,“13”又は“17”のいずれかである。図2に示す図柄配列において、これらに対応する図柄の1つ上の図柄は、“ベル(図柄94)”である。
以上のように、図9に示すチャンス目入賞成立可能停止テーブルが各リール3L,3C,3Rの停止制御に使用された場合には、表示窓4L,4C,4Rにおいて、“ベル(図柄94)”が“V字”を描く様に停止表示され、チャンス目の入賞を必ず成立させることができる。
実施例では、チャンス目が停止用当選役として選択された場合は、必ず入賞を成立することができるようになっている。これは、図2に示す図柄配列における“ベル(図柄94)”の配置に関係している。実施例では、いわゆる「滑りコマ数」を最大“4コマ”としており、停止操作を行った位置から“4コマ”の範囲に入賞を成立させる図柄があれば、チャンス目を構成するライン上に引き込むことが可能となっている。図2を参照すると、各リール3L,3C,3Rにおいて、“ベル(図柄94)”は、4コマの範囲に必ず配置されるような図柄配列となっている。このため、各リール3L,3C,3R上のどの位置で停止操作を行っても、“ベル(図柄94)”が表示窓4L,4C,4Rにおいて“V字”を描く様に停止表示させることが可能である。すなわち、基本的に、チャンス目は、いわゆる「取りこぼし」(選択された停止用当選役の入賞を成立させることができないこと)は起こらないようになっている。
図10は、図8に示すJAC入賞成立可能停止テーブル群に含まれるJAC入賞可能停止テーブルを示す。このテーブルは、停止用当選役がJACの小役の場合に、その入賞が成立するように各リール3L,3C,3Rを停止制御する際に使用される。
図10において、左リール3Lの停止制御位置は、コードナンバー“02”,“03”,“08”,“11”,“16”又は“20”のいずれかである。図2に示す図柄配列において、コードナンバー“03”,“08”,“11”,“16”,“20”に対応する図柄は、“Replay(図柄96)”であり、コードナンバー“02”に対応する図柄は、“ピエロ(図柄98)”である。
また、中央リール3Cの停止制御位置は、コードナンバー“01”,“06”,“10”,“14”,“15”又は“18”のいずれかである。図2に示す図柄配列において、コードナンバー“01”,“06”,“10”,“15”,“18”に対応する図柄は、“Replay(図柄96)”であり、コードナンバー“14”に対応する図柄は、“ピエロ(図柄98)”である。
更に、右リール3Rの停止制御位置は、コードナンバー“02”,“05”,“10”,“14”,“17”又は“18”のいずれかである。図2に示す図柄配列において、コードナンバー“02”,“05”,“10”,“14”,“18”に対応する図柄は、“Replay(図柄96)”であり、コードナンバー“17”に対応する図柄は、“ピエロ(図柄98)”である。
ここで、“ピエロ(図柄98)”は、いわゆる“ビタ押し図柄”である。“ビタ押し図柄”は、停止操作位置と停止制御位置が完全に一致する図柄であり、遊技者の目押しが成功することによってのみ停止する図柄であって、滑りコマは一切無い(図10の太線囲み部分参照)。
以上のように、図10に示すJAC入賞成立可能停止テーブルが各リール3L,3C,3Rの停止制御に使用された場合には、センターライン8cに沿って、“Replay(図柄96)”又は“ピエロ(図柄98)”が3つ並んで停止表示され、JACの小役の入賞を成立させることが可能となる。ただし、遊技者の停止操作タイミングが悪いと、例えば、“Replay−Replay−ピエロ”のような停止図柄が停止し、JACの小役は入賞しない。
[連続演出コマンドテーブルと連続演出データテーブル]
図11(a),(b)は、後述するステップS9(図15参照),ステップS27(図16参照)の処理で、表示画面5aへの表示が決定される連続演出の実行を指令する演出コマンドと演出画像のデータとが収められたテーブルの一例である。図11(a)の連続演出コマンドテーブルは、後述するRAM33(図13参照)に記憶された変数である連続演出カウンタの値と演出コマンドとが対応付けられて格納されており、後述するROM32(図13参照)に収められている。図11(b)の連続演出データテーブルは、演出コマンドと演出データとが対応付けられて格納されており、後述する画像ROM88(図14参照)に収められている。遊技機1の主制御回路71(図13参照)は、必要に応じてROM32から特定の演出コマンドを読み出して、主制御回路71から副制御回路72(図14参照)に送信するコマンド(スタートコマンド又はリール停止コマンド)にその特定の演出コマンドを埋め込む。その特定の演出コマンドを受信した副制御回路72は、画像ROM88を参照して、その特定の演出コマンドに対応する演出データを読み出し、液晶表示装置5(図14参照)を制御して対応する演出画像を表示画面5aに表示する。なお、この演出データは、静止画像の画像データであっても動画の画像データであってもいずれでもよい。
本実施例では、図11(b)の“連続演出1回目演出データ”に対応する演出画像のイメージは、図24(a)である。また、“連続演出2回目演出データ”に対応する演出画像のイメージは、図24(b)である。また、“連続演出3回目演出データ”に対応する演出画像のイメージは、図24(c)である。また、“連続演出4回目演出データ”に対応する演出画像のイメージは、図24(d)である。さらに、“連続演出5回目演出(WIN確定画面)データ”に対応する演出画像のイメージは、図25(e)である。また、“連続演出5回目演出(ハズレ)データ”に対応する演出画像のイメージは、図25(f)である。
なお、連続演出カウンタの値が“0”のときに、後述する偽演出フラグがオフ(すなわち、連続演出は真の連続演出であり、ボーナスに内部当選したことを真に報知するものである)であれば、演出コマンドは連続演出5回目演出(WIN確定画面)表示コマンドが選択され、偽演出フラグがオン(すなわち、連続演出は偽の連続演出であり、ボーナスに内部当選したことを真に報知するものではない)であれば、演出コマンドは連続演出5回目演出(ハズレ)表示コマンドが選択される。
[払出音コマンドテーブルと払出音データテーブル]
図12(a),(b)は、後述するステップS38(図17参照)の処理で、スピーカ21L,21Rからの発せられることが決定される払出音の発生を指令する払出音発生コマンドと払出音のデータとが収められたテーブルの一例である。図12(a)の払出音コマンドテーブルは、後述するRAM33(図13参照)に記憶された変数であるビタ押しカウンタの値と払出音発生コマンドとが対応付けられて格納されており、後述するROM32(図13参照)に収められている。図12(b)の払出音データテーブルは、払出音発生コマンドと払出音データとが対応付けられて格納されており、後述する音源ROM97(図14参照)に収められている。遊技機1の主制御回路71(図13参照)は、必要に応じてROM32から特定の払出音発生コマンドを読み出して、主制御回路71から副制御回路72(図14参照)にそのコマンドを送信する。その特定の払出音発生コマンドを受信した副制御回路72は、音源ROM97を参照して、その特定の払出音発生コマンドに対応する払出音データを読み出し、スピーカ21L,21Rを制御して対応する払出音をスピーカ21L,21Rから発生させる。
ここで、払出音データは、第1払出音データから第8払出音データまでの8種類がある。これは、1回のRB遊技状態が8回のJACの小役の入賞によって終了することに由来する。すなわち遊技機1には、1回のRB遊技状態において入賞が許可されるJACの小役の回数と同数の払出音データが備えられている(例えば、1回のRB遊技状態において入賞が許可されるJACの小役の回数が6回であれば、6種類の払出音データが備えられる)。図柄が“ピエロ−ピエロ−ピエロ”で入賞したJACの小役を計数し、その計数値に応じて第1払出音データから第8払出音データまでの払出音を順番に発生させる。ここで、払出音は、“ピエロ−ピエロ−ピエロ”でJACの小役が入賞したしたことを祝福するような効果的な音響によって構成される。“ピエロ−ピエロ−ピエロ”で入賞したJACの小役が1回目であれば第1払出音データで実現される払出音を発生させ、2回目であれば第2払出音データで実現される払出音を発生させる。この様にして、図柄が“ピエロ−ピエロ−ピエロ”のJACの小役の入賞が成功する度に異なる払出音を発生させることができる。全てのJACの小役の入賞を“ピエロ−ピエロ−ピエロ”の図柄で成功させると、第8払出音データで実現される払出音までを発生させることができる。しかし、1度でも“ピエロ−ピエロ−ピエロ”のJACの小役の入賞が失敗すると、第8払出音データで実現される払出音までを発生させることはできない。
[遊技機1の主制御回路71の電気的構成]
図13は、遊技機1における遊技処理動作を制御する主制御回路71と、主制御回路71に電気的に接続する周辺装置(アクチュエータ)と、主制御回路71から送信される制御指令に基づいて液晶表示装置5、スピーカ21L,21R、LED類101及びランプ類102を制御する副制御回路72とを含む回路構成を示す。
主制御回路71は、回路基板上に配置されたマイクロコンピュータ30を主たる構成要素とし、これに乱数サンプリングのための回路を加えて構成されている。マイクロコンピュータ30は、予め設定されたプログラムに従って制御動作を行うCPU31と、記憶手段であるROM32及びRAM33を含む。
CPU31には、基準クロックパルスを発生するクロックパルス発生回路34及び分周器35と、サンプリングされる乱数を発生する乱数発生器36及びサンプリング回路37とが接続されている。尚、乱数サンプリングのための手段として、マイクロコンピュータ30内で、即ちCPU31の動作プログラム上で、乱数サンプリングを実行するように構成してもよい。その場合、乱数発生器36及びサンプリング回路37は省略可能であり、或いは、乱数サンプリング動作のバックアップ用として残しておくことも可能である。
マイクロコンピュータ30のROM32には、スタートレバー6を操作(スタート操作)する毎に行われる乱数サンプリングの判定に用いられる確率抽選テーブル(図4参照)、停止ボタンの操作に応じてリールの停止態様を決定するための停止テーブル、副制御回路72へ送信するための各種制御指令(コマンド)、各種テーブル等が格納されている。副制御回路72が主制御回路71へコマンド、情報等を入力することはなく、主制御回路71から副制御回路72への一方向で通信が行われる。RAM33には、種々の情報が格納される。例えば、フラグ、遊技状態の情報等が格納される。
図13の回路において、マイクロコンピュータ30からの制御信号により動作が制御される主要なアクチュエータとしては、BETランプ(1−BETランプ9a、2−BETランプ9b、最大BETランプ9c)と、情報表示部18と、メダルを収納し、ホッパー駆動回路41の命令により所定枚数のメダルを払出すホッパー(払出しのための駆動部を含む)40と、リール3L,3C,3Rを回転駆動するステッピングモータ49L,49C,49Rとがある。
更に、ステッピングモータ49L,49C,49Rを駆動制御するモータ駆動回路39、ホッパー40を駆動制御するホッパー駆動回路41、BETランプ9a,9b,9cを駆動制御するランプ駆動回路45、及び情報表示部18を駆動制御する表示部駆動回路48がCPU31の出力部に接続されている。これらの駆動回路は、それぞれCPU31から出力される駆動指令などの制御信号を受けて、各アクチュエータの動作を制御する。
また、マイクロコンピュータ30が制御指令を発生するために必要な入力信号を発生する主な入力信号発生手段としては、スタートスイッチ6S、1−BETスイッチ11、2−BETスイッチ12、最大BETスイッチ13、C/Pスイッチ14、メダルセンサ22S、リール停止信号回路46、リール位置検出回路50、払出完了信号回路51がある。
スタートスイッチ6Sは、スタートレバー6の操作を検出する。メダルセンサ22Sは、メダル投入口22に投入されたメダルを検出する。リール停止信号回路46は、各停止ボタン7L,7C,7Rの操作に応じて停止信号を発生する。リール位置検出回路50は、リール回転センサからのパルス信号を受けて各リール3L,3C,3Rの位置を検出するための信号をCPU31へ供給する。払出完了信号回路51は、メダル検出部40Sの計数値(ホッパー40から払出されたメダルの枚数)が指定された枚数データに達した時、メダル払出完了を検知するための信号を発生する。
図13の回路において、乱数発生器36は、一定の数値範囲に属する乱数を発生し、サンプリング回路37は、スタートレバー6が操作された後の適宜のタイミングで1個の乱数をサンプリングする。こうしてサンプリングされた乱数及びROM32内に格納されている確率抽選テーブルに基づいて、当選役が決定される。
リール3L,3C,3Rの回転が開始された後、ステッピングモータ49L,49C,49Rの各々に供給される駆動パルスの数が計数され、その計数値はRAM33の所定エリアに書き込まれる。リール3L,3C,3Rからは一回転毎にリセットパルスが得られ、これらのパルスはリール位置検出回路50を介してCPU31に入力される。こうして得られたリセットパルスにより、RAM33で計数されている駆動パルスの計数値が“0”にクリアされる。これにより、RAM33内には、各リール3L,3C,3Rについて一回転の範囲内における回転位置に対応した計数値が格納される。
上記のようなリール3L,3C,3Rの回転位置とリール外周面上に描かれた図柄とを対応づけるために、図柄テーブル(図示せず)が、ROM32内に格納されている。この図柄テーブルでは、前述したリセットパルスが発生する回転位置を基準として、各リール3L,3C,3Rの一定の回転ピッチ毎に順次付与されるコードナンバーと、それぞれのコードナンバー毎に対応して設けられた図柄を示す図柄コードとが対応づけられている。
更に、ROM32内には、入賞図柄組合せテーブル(図示せず)が格納されている。この入賞図柄組合せテーブルでは、入賞となる図柄の組合せと、入賞のメダル配当枚数と、その入賞を表わす入賞判定コードとが対応づけられている。上記の入賞図柄組合せテーブルは、左のリール3L,中央のリール3C,右のリール3Rの停止制御時、及び全リール3L,3C,3Rの停止後の入賞確認を行う場合に参照される。
上記乱数サンプリングに基づく抽選処理(確率抽選処理)により当選した場合には、CPU31は、遊技者が停止ボタン7L,7C,7Rを操作したタイミングでリール停止信号回路46から送られる操作信号、及び選択された停止テーブルに基づいて、リール3L,3C,3Rを停止制御する信号をモータ駆動回路39に送る。
当選した役の入賞を示す停止態様となれば、CPU31は、払出指令信号をホッパー駆動回路41に供給してホッパー40から所定個数のメダルの払出を行う。その際、メダル検出部40Sは、ホッパー40から払出されるメダルの枚数を計数し、その計数値が指定された数に達した時に、メダル払出完了信号がCPU31に入力される。これにより、CPU31は、ホッパー駆動回路41を介してホッパー40の駆動を停止し、メダル払出処理を終了する。
[遊技機1の副制御回路72の電気的構成]
図14は、副制御回路72の構成を示すブロック図である。副制御回路72は、画像制御回路(gSub)72aと、音・ランプ制御回路(mSub)72bとから構成されている。この画像制御回路(gSub)72a又は音・ランプ制御回路(mSub)72bは、主制御回路71を構成する回路基板とは各々別の回路基板上に構成されている。
主制御回路71と画像制御回路(gSub)72aとの間の通信は、主制御回路71から画像制御回路(gSub)72aへの一方向で行われ、画像制御回路(gSub)72aから主制御回路71へコマンド、情報等が送信されることはない。また、画像制御回路(gSub)72aと音・ランプ制御回路(mSub)72bとの間の通信は、画像制御回路(gSub)72aから音・ランプ制御回路(mSub)72bへの一方向で行われ、音・ランプ制御回路(mSub)72bから画像制御回路(gSub)72aへコマンド、情報等が送信されることはない。
画像制御回路(gSub)72aは、画像制御マイコン81、シリアルポート82、プログラムROM83、ワークRAM84、カレンダIC85、画像制御IC86、制御RAM87、画像ROM(CROM(キャラクタROM))88及びビデオRAM89で構成される。
画像制御マイコン81は、CPU、割込コントローラ、入出力ポート(何れも図示せず)を備えている。画像制御マイコン81に備えられたCPUは、主制御回路71から送信されたコマンドに基づき、プログラムROM83内に格納された制御プログラムに従って各種の処理(後述の図18参照)を行う。尚、画像制御回路(gSub)72aは、クロックパルス発生回路、分周器、乱数発生器及びサンプリング回路を備えていないが、各種の処理を行うために乱数が必要となった場合には、画像制御マイコン81の動作プログラム上で乱数サンプリングを実行するように構成されている。
シリアルポート82は、主制御回路71から送信される各種のコマンド、情報等を受信する。
画像制御マイコン81には、プログラムROM83と、画像ROM88と、ワークRAM84と、カレンダIC85と、が接続されている。
画像ROM88は、画像を生成するための画像データ、ドットデータ等を格納する。
プログラムROM83は、画像制御マイコン81で実行する制御プログラムや決定用テーブル等を格納する。
ワークRAM84は、画像制御マイコン81が制御プログラムを実行する際に必要な各種の情報を記憶するための作業用の一時記憶手段として構成される。
カレンダIC85は、日付データを記憶する。画像制御マイコン81には、操作部104が接続されている。実施例では、この操作部104を遊技場の従業員等が操作することにより日付の設定等が行われるようになっている。画像制御マイコン81は、操作部104から送信される入力信号に基づいて設定された日付情報をカレンダIC85に記憶する。カレンダIC85に記憶された日付情報はバックアップされることとなる。
また、前述のワークRAM84とカレンダIC85は、バックアップ対象となっている。つまり、画像制御マイコン81に供給される電源が遮断された場合であっても、電源が供給され続け、記憶された情報等の消去が防止される。
画像制御IC86は、画像制御マイコン81により決定された演出内容に応じた画像を生成し、液晶表示装置5に出力する。
制御RAM87は、画像制御IC86の中に含まれている。画像制御マイコン81は、この制御RAM87に対して情報等の書き込みや読み出しを行う。また、制御RAM87には、画像制御IC86のレジスタと、スプライト属性テーブルと、カラーパレットテーブルと、が展開されている。画像制御マイコン81は、画像制御IC86のレジスタと、スプライト属性テーブルとを所定のタイミングごとに更新する。
画像制御IC86には、液晶表示装置5と、ビデオRAM89とが接続されている。
ビデオRAM89は、画像制御IC86で画像を生成する際の一時記憶手段として構成される。
また、画像制御IC86は、ビデオRAM89のデータを液晶表示装置131に転送終了する(1/60秒)毎に画像制御マイコン81に信号を送信する(次の処理の開始)。
また、画像制御回路(gSub)72aでは、画像制御マイコン81が、音・ランプの演出の制御も行うこととなっている。画像制御マイコン81は、決定された演出に基づいて、音・ランプの種類及び出力タイミングを決定する。そして、画像制御マイコン81は、所定のタイミングごとに、音・ランプ制御回路(mSub)72bにシリアルポート82を介してコマンドを送信する。音・ランプ制御回路(mSub)72bでは、主に、画像制御回路(gSub)72aから送信されたコマンドに応じて、音・ランプの出力のみを行うこととなる(後述する音量調節制御を除く)。
音・ランプ制御回路(mSub)72bは、音・ランプ制御マイコン91、シリアルポート92、プログラムROM93、ワークRAM94、音源IC95、パワーアンプ96、音源ROM97で構成される。
音・ランプ制御マイコン91は、CPU、割込コントローラ、入出力ポート(何れも図示せず)を備えている。音・ランプ制御マイコン91に備えられたCPUは、画像制御回路(gSub)72aから送信されたコマンドに基づき、プログラムROM93内に格納された制御プログラムに従って音・ランプの出力処理を行う。また、音・ランプ制御マイコン91には、LED類101及びランプ類102が接続されている。音・ランプ制御マイコン91は、画像制御回路(gSub)72aから所定のタイミングで送信されるコマンドに応じて、このLED類101及びランプ類102に出力信号を送信する。これにより、LED類101及びランプ類102が演出に応じた所定の態様で発光することとなる。
シリアルポート92は、画像制御回路(gSub)72aから送信される各種のコマンド、情報等を受信する。
プログラムROM93は、音・ランプ制御マイコン91で実行する制御プログラム等を格納する。
ワークRAM94は、音・ランプ制御マイコン91が制御プログラムを実行する際に必要な各種の情報を記憶するための作業用の一時記憶手段として構成される。
音源IC95は、画像制御回路(gSub)72aから送信されたコマンドに基づいて音源を生成し、パワーアンプ96に出力する。
パワーアンプ96は増幅器であり、このパワーアンプ96にはスピーカ9L,9Rが接続されている。パワーアンプ96は、音源IC95から出力された音源を増幅し、増幅した音源をスピーカ21L,21Rから出力させる。
音源ROM97は、音源を生成するための音源データ(フレーズ等)等を格納する。
また、音・ランプ制御マイコン91には、音量調節部103が接続されている。音量調節部103は、遊技場の従業員等により操作可能となっており、スピーカ9L,9Rから出力される音量の調節が行われる。音・ランプ制御マイコン91は、音量調節部103から送信される入力信号に基づいて、スピーカ9L,9Rから出力される音を入力された音量に調節する制御を行う。
図15〜図17に示すメインフローチャートを参照して、主制御回路71のCPU31の制御動作について説明する。
初めに、CPU31は、遊技開始時の初期化を行う(ステップS1)。具体的には、RAM33の記憶内容の初期化(ビタ押しカウンタ、連続演出カウンタ、偽演出フラグなどの変数の初期化を含む。この初期化の際に、ビタ押しカウンタには“0”をセットし、連続演出カウンタには“−1”(無効値)をセットし、偽演出フラグには“0”をセットする)、通信データの初期化等を行う。続いてゲーム終了時のRAM33の所定の記憶内容を消去する(ステップS2)。具体的には、前回のゲームに使用されたRAM33の書き込み可能エリアのデータの消去、RAM33の書き込みエリアへの次のゲームに必要なパラメータの書き込み、次のゲームのシーケンスプログラムの開始アドレスの指定等を行う。次に、前回のゲーム終了後、すなわち全リール3L,3C,3R停止後から“30秒”経過したか否かを判別する(ステップS3)。この判別が“YES”であれば、副制御回路72に対し、客待ちであることを遊技者に報知するためのデモ画像の表示を要求するデモ表示コマンドを送信し(ステップS4)、“NO”であれば、ステップS5へ処理を移す。
ステップS5では、CPU31は、メダルの自動投入の要求があるか、すなわち前回のゲームでリプレイの入賞が成立したか否かを判別する。この判別が“YES”のときは、投入要求分のメダルを自動投入し(ステップS6)、ステップS8に移る。ステップS5の判別が“NO”のときは、メダルセンサ22S又はBETスイッチ11,12,13からの入力があるか否かを判別する(ステップS7)。この判別が“YES”のときは、ステップS8に移り、“NO”のときは、ステップS3に移る。ステップS8では、メダルが投入されたこと(賭けられたこと)を示す情報を含むメダル投入コマンドを副制御回路72へ送信し、ステップS9に移る。
ステップS9では、スタートレバー6の操作に基づくスタートスイッチ6Sからの入力があるか否かを判別する。この判別が“YES”のときはステップS10へ処理を移し、“NO”のときステップS9を繰り返す。
ステップS10では、CPU31は、演出実行決定処理を行う。この処理の詳細は、後述する演出実行決定処理の詳細で説明する。この処理が終了するとステップS11へ処理を移す。
ステップS11では、後述のステップS13などで使用する抽選用の乱数を抽出し、ステップS12に移る。ステップS12では、遊技状態監視処理を行い、ステップS13に移る。ステップS13では、後で図19を参照して説明する確率抽選処理を行い、ステップS14に移る。
ステップS14では、後で図20を参照して説明する持越役入賞許可決定処理を行い、ステップS15に移る。ステップS15では、内部当選役、遊技状態、持越役、及び停止用当選役選択テーブル(図5参照)に基づいて停止用当選役を決定するための停止用当選役決定処理を行い、ステップS16に移る。
ステップS16では、CPU31は、遊技状態更新処理を行う。この処理の詳細は、後述する遊技状態更新処理の詳細で説明する。この処理が終了するとステップS17へ処理を移す。
ステップS17では、ゲーム開始時のコマンド生成処理を行い、ステップS18に移る。ステップS18では、遊技状態、内部当選役、停止用当選役、持越役などの情報を含むスタートコマンドを副制御回路72へ送信し、ステップS19に移る。
ステップS19では、前回のゲームが開始してから“4.1秒”経過しているか否かを判別し、この判別が“YES”のときは図16のステップS21に移り、“NO”のときはステップS20に移る。ステップS20では、ゲーム開始待ち時間消化処理を行い、図16のステップS21に移る。具体的には、前回のゲームが開始してから“4.1秒”経過するまでの間、遊技者のゲームを開始する操作に基づく入力を無効にする処理を行う。
図16のステップS21では、リールの回転処理を行い、ステップS22に移る。ステップS22では、リール3L,3C,3Rの回転速度が低速回転に到達した場合に、リール停止許可コマンドを副制御回路72へ送信し、ステップS23に移る。リール停止許可コマンドは、遊技者の停止ボタン7L,7C,7Rの操作が有効になったことを示す情報である。
ステップS23では、CPU31は、停止ボタンが“オン”かどうかを判別する。具体的には、いずれかの停止ボタン7L,7C,7Rが操作されたかどうかを判別する。この判別が“YES”のときは、ステップS25に移り、“NO”のときは、ステップS24に移る。ステップS24では、自動停止タイマの値が“0”であるか否かを判別し、この判別が“YES”のときは、ステップS25に移り、“NO”のときは、ステップS23に移る。
ステップS25では、CPU31は、滑りコマ数を決定するための滑りコマ数決定処理を行う。具体的には、決定(選択)された停止用当選役に対応する停止テーブルを選択し、選択した停止テーブルに基づいて滑りコマ数を決定する。すなわち、内部当選役及び持越役の入賞が許可されているか否か(例えば、入賞許可決定手段の決定結果)に基づいて決定される停止用当選役により滑りコマ数を決定する。続いて、滑りコマ数分、停止操作された停止ボタンに対応するリールを回転させてから停止させ(ステップS26)、ステップS27へ処理を移す。
ステップS27では、CPU31は、演出実行決定処理を行う。この処理の詳細は、後述する演出実行決定処理の詳細で説明する。この処理が終了するとステップS28へ処理を移す。
ステップS28では、停止制御の対象であるリールの情報を含むリール停止コマンドを副制御回路72へ送信する。
続いて、全てのリール3L,3C,3Rが停止したかどうかを判別する(ステップS29)。この判別が“YES”のときは、ステップS30に移り、“NO”のときは、ステップS23に移る。ステップS30では、全てのリール3L,3C,3Rが停止したことを示す全リール停止コマンドを送信し、ステップS31に移る。ここで、全リール停止コマンドを受信した副制御回路72は、各リール3L,3C,3Rの裏側に設けられたバックランプ、スピーカ21L,21Rなどを制御する。
ステップS31では、入賞検索を行う。入賞検索は、表示窓4L,4C,4Rの図柄の停止態様に基づいて入賞役(入賞が成立した役)を識別するための入賞フラグをセットすることである。具体的には、センターライン8cに沿って並ぶ図柄のコードナンバー及び入賞判定テーブルに基づいて入賞役を識別する。続いて、入賞フラグが正常であるか否かを判別する(ステップS32)。この判別が“YES”のときは、図17のステップS34に移り、“NO”のときはイリーガルエラーの表示を行う(ステップS33)。この場合、遊技は中止となる。
図17のステップS34では、入賞役の情報を含む入賞コマンドをセット(送信)し、ステップS35に移る。ステップS35では、入賞役がBB又はRBであるか否かを判別する。この判別が“YES”のときは、ステップS36に移り、“NO”のときは、ステップS38に移る。
ステップS36では、持越役の情報をクリア(消去)し、ステップS37に移る。ステップS34では、入賞役に応じて遊技状態をBB遊技状態或いはRB遊技状態へ移行させ、ステップS38に移る。
ステップS38では、CPU31は、メダル払出処理を行う。この処理では、遊技状態に応じてメダルのクレジット又は払出しを行うが、詳細は後述するメダル払出処理の詳細で説明する。この処理が終了するとステップS39へ処理を移す。
ステップS39では、BB一般遊技状態又はRB遊技状態であるか否かを判別する。この判別が“YES”のときは、ステップS40に移り、“NO”のときは、図15のステップS2に移る。ステップS40では、BB、RB遊技数チェック処理を行い、ステップS41に移る。ステップS41では、BB遊技状態又はRB遊技状態の終了か否かを判別し、この判別が“YES”のときは、ステップS42に移り、“NO”のときは、図15のステップS2に移る。ステップS42では、遊技状態を非持越状態へ移行する、RAM33(図13参照)に記憶される変数であるビタ押しカウンタのクリア(“0”をセットする初期化)などのBB、RB終了時処理を行い、図15のステップS2に移る。
ここで、BB遊技状態において、“3回目”のRB遊技状態において入賞回数が8回又はゲーム回数が12回である場合、又はBB一般遊技状態におけるゲーム回数が30回である場合には、ステップS41の判別が“YES”となる。また、RB遊技状態において、入賞回数が8回又はゲーム回数が12回である場合には、ステップS41の判別が“YES”となる。
[演出実行決定処理の詳細]
図18を参照して、図15のステップS10,図16のステップS27で実行される、演出実行決定処理について説明する。
なお、この処理を実行することによって、表示画面5a(図1参照)に連続演出を表示するときに、連続演出に含まれるそれぞれの演出画面を、単位遊技毎のどのタイミングで(すなわち、スタートスイッチオン時か、第1停止操作時(第1番目の停止ボタンが遊技者により押下されたとき)か、第2停止操作時(第2番目の停止ボタンが遊技者により押下されたとき)か、第3停止操作時(第3番目の停止ボタンが遊技者により押下されたとき)か)表示開始するかが、所定の確率に従って決定される。この所定の確率は、当該連続演出が真であるか偽であるか(すなわち、当該連続演出が、真にボーナスに内部当選したことを報知するものであるか否か)、及び連続演出の何回目の演出画面であるかによって異なる。このようにして、連続演出に含まれるそれぞれの演出画面の表示開始タイミングの違いが生じる。このことによって、遊技者は、演出画面の信頼度(真の連続演出であるか否かの信頼度)の違いを察知することができる。
先ず、ステップS91では、CPU31は、演出実行中フラグがオンか否かを判定する。演出実行中フラグは、RAM33(図13参照)に記憶される変数であって、既に連続演出が実行中であるとオン(フラグの値が“1”)にされ、それ以外のときにはオフ(フラグの値が“0”)である。この判定が“YES”のときステップS92へ処理を移し、“NO”のときステップS106へ処理を移す。
ステップS92では、CPU31は、連続演出カウンタが“0”以上か否かを判定する。連続演出カウンタは、RAM33(図13参照)に記憶される変数であって、“−1”,“0”〜“5”の値をとる。連続演出カウンタには、初期化時には無効値として“−1”がセットされ、連続演出の実行が決定されると“5”がセットされる。その後、連続演出に含まれる演出の1つが終了する毎に“1”ずつ減算される。このようにして、“5”,“4”,“3”,“2”,“1”,“0”の値をとる。連続演出カウンタの値が“4”〜“0”のときには、それぞれに対応する演出画像(図11参照)が、表示画面5a(図1参照)に表示される。そして、連続演出カウンタの値が“0”となると、無効値として“−1”をセットする初期化が実行される。ステップS92の判定が“YES”のときステップS93へ処理を移し、“NO”のときステップS106へ処理を移す。
ステップS93では、CPU31は、RAM33(図13参照)に記憶される所定の情報を参照して、スタートスイッチがオンされた直後か否かを判定する。この判定が“YES”のときステップS96へ処理を移し、“NO”のときステップS94へ処理を移す。
ステップS94では、CPU31は、RAM33に記憶される所定の情報を参照して、停止ボタンの操作が第1停止操作か否か(すなわち、第1番目の停止ボタンが停止操作されたか)を判定する。この判定が“YES”のときステップS99へ処理を移し、“NO”のときステップS95へ処理を移す。
ステップS95では、CPU31は、RAM33に記憶される所定の情報を参照して、停止ボタンの操作が第2停止操作か否か(すなわち、第2番目の停止ボタンが停止操作されたか)を判定する。この判定が“YES”のときステップS102へ処理を移し、“NO”のときステップS105へ処理を移す。
一方、ステップS96では、CPU31は、スタートスイッチオン時の連続演出実行決定処理を行う。この処理では、連続演出カウンタと偽演出フラグの値に応じて、スタートスイッチオン時用演出実行決定確率抽選テーブル(図6(1)参照)に基づいて、連続演出を実行するか否かを抽選する。CPU31は、乱数サンプリング回路37(図13参照)が乱数発生器36(図13参照)からサンプリングする一の乱数をもとに、スタートスイッチオン時用演出実行決定確率抽選テーブルを参照して、連続演出を実行するか否かを抽選する。例えば、RAM33(図13参照)に記憶される偽演出フラグの値がオンの場合であって、同じくRAM33に記憶される連続演出カウンタの値が“3”のときには、図6(1)の(a)の確率抽選テーブルの、連続演出カウンタが“3”の行を参照する。このとき、乱数サンプリング回路37がサンプリングする一の乱数が“0”〜“6554”の範囲にあるとき(すなわち“1/2.5”の確率)には連続演出の実行が決定され、“6555”〜“16383”の範囲にあるとき(すなわち約“1/1.668”の確率)には連続演出の不実行が決定される。この処理が終了するとステップS97へ処理を移す。
ステップS97では、CPU31が、ステップS96の決定結果を参照して、連続演出を実行するか否かを判定する。この判定が“YES”のときステップS98へ処理を移し、“NO”のときステップS106へ処理を移す。
ステップS98では、CPU31は、偽演出フラグの値及び連続演出カウンタの値に対応する演出の演出コマンド送信し、演出実行中フラグをオンにする。CPU31を含む主制御回路71(図13参照)は、例えば偽演出フラグがオンで連続演出カウンタの値が“0”であるときに、図11(a)の連続演出コマンドテーブルに従って、連続演出5回目演出(ハズレ)表示コマンドを副制御回路72(図14参照)に対して送信する。なお、このコマンドを受信した副制御回路72は、画像ROM88(図14参照)に格納された連続演出データテーブル(図11(b)参照)を参照し、連続演出5回目演出(ハズレ)表示コマンドに対応する連続演出5回目演出(ハズレ)データを直ちに読み出し、画像制御IC86(図14参照)を制御して、液晶表示装置5に所定の演出画像を表示する。この処理が終了するとステップS106へ処理を移す。
一方、ステップS99では、CPU31は、第1停止操作時の連続演出実行決定処理を行う。この処理では、連続演出カウンタと偽演出フラグの値に応じて、第1停止操作時用演出実行決定確率抽選テーブル(図6(2)参照)に基づいて、連続演出を実行するか否かを抽選する。CPU31は、乱数サンプリング回路37が乱数発生器36からサンプリングする一の乱数をもとに、第1停止操作時用演出実行決定確率抽選テーブルを参照して、連続演出を実行するか否かを抽選する。例えば、RAM33に記憶される偽演出フラグの値がオフの場合であって、同じくRAM33に記憶される連続演出カウンタの値が“0”のときには、図6(2)の(b)の確率抽選テーブルの、連続演出カウンタが“0”の行を参照する。このとき、乱数サンプリング回路37がサンプリングする一の乱数が“0”〜“9102”の範囲にあるとき(すなわち約“1/1.7998”の確率)には連続演出の実行が決定され、“9103”〜“16383”の範囲にあるとき(すなわち約“1/2.2503”の確率)には連続演出の不実行が決定される。この処理が終了するとステップS100へ処理を移す。
ステップS100では、CPU31が、ステップS99の決定結果を参照して、連続演出を実行するか否かを判定する。この判定が“YES”のときステップS101へ処理を移し、“NO”のときステップS106へ処理を移す。
ステップS101では、CPU31は、偽演出フラグの値及び連続演出カウンタの値に対応する演出の演出コマンド送信し、演出実行中フラグをオンにする。CPU31を含む主制御回路71は、例えば偽演出フラグがオフで連続演出カウンタの値が“1”であるときに、図11(a)の連続演出コマンドテーブルに従って、連続演出4回目演出表示コマンドを副制御回路72に対して送信する。なお、このコマンドを受信した副制御回路72は、画像ROM88に格納された連続演出データテーブル(図11(b)参照)を参照し、連続演出4回目演出表示コマンドに対応する連続演出4回目演出データを直ちに読み出し、画像制御IC86を制御して、液晶表示装置5に所定の演出画像を表示する。この処理が終了するとステップS106へ処理を移す。
ステップS102では、CPU31は、第3停止操作時の連続演出実行決定処理を行う。この処理では、連続演出カウンタと偽演出フラグの値に応じて、ス第3停止操作時用演出実行決定確率抽選テーブル(図7(3)参照)に基づいて、連続演出を実行するか否かを抽選する。CPU31は、乱数サンプリング回路37が乱数発生器36からサンプリングする一の乱数をもとに、第3停止操作時用演出実行決定確率抽選テーブルを参照して、連続演出を実行するか否かを抽選する。例えば、RAM33に記憶される偽演出フラグの値がオフの場合であって、同じくRAM33に記憶される連続演出カウンタの値が“2”のときには、図7(3)の(b)の確率抽選テーブルの、連続演出カウンタが“2”の行を参照する。このとき、乱数サンプリング回路37がサンプリングする一の乱数が“0”〜“8192”の範囲にあるとき(すなわち約“1/1.9998”の確率)には連続演出の実行が決定され、“8193”〜“16383”の範囲にあるとき(すなわち約“1/2.0002”の確率)には連続演出の不実行が決定される。この処理が終了するとステップS103へ処理を移す。
ステップS103では、CPU31が、ステップS102の決定結果を参照して、連続演出を実行するか否かを判定する。この判定が“YES”のときステップS104へ処理を移し、“NO”のときステップS106へ処理を移す。
ステップS104では、CPU31は、偽演出フラグの値及び連続演出カウンタの値に対応する演出の演出コマンド送信し、演出実行中フラグをオンにする。CPU31を含む主制御回路71は、例えば偽演出フラグがオンで連続演出カウンタの値が“3”であるときに、図11(a)の連続演出コマンドテーブルに従って、連続演出2回目演出表示コマンドを副制御回路72に対して送信する。なお、このコマンドを受信した副制御回路72は、画像ROM88に格納された連続演出データテーブル(図11(b)参照)を参照し、連続演出2回目演出表示コマンドに対応する連続演出2回目演出データを直ちに読み出し、画像制御IC86を制御して、液晶表示装置5に所定の演出画像を表示する。この処理が終了するとステップS106へ処理を移す。
一方、ステップS105では、CPU31は、偽演出フラグの値及び連続演出カウンタの値に対応する演出の演出コマンド送信し、演出実行中フラグをオンにする。CPU31を含む主制御回路71は、例えば偽演出フラグがオンで連続演出カウンタの値が“4”であるときに、図11(a)の連続演出コマンドテーブルに従って、連続演出1回目演出表示コマンドを副制御回路72に対して送信する。なお、このコマンドを受信した副制御回路72は、画像ROM88に格納された連続演出データテーブル(図11(b)参照)を参照し、連続演出1回目演出表示コマンドに対応する連続演出1回目演出データを直ちに読み出し、画像制御IC86を制御して、液晶表示装置5に所定の演出画像を表示する。この処理が終了するとステップS106へ処理を移す。
次に、ステップS106では、CPU31は、RAM33に記憶された連続演出カウンタの値が“0”であるか否かを判定する。この判定が“YES”のときステップS107へ処理を移し、“NO”のとき本サブルーチンは終了し、図15のステップS9、又は図16のステップS28へ処理を移す。
次に、ステップS107では、CPU31は、RAM33に記憶された連続演出カウンタの値に“−1”(無効値)をセットする。この処理が終了すると本サブルーチンは終了し、図15のステップS9、又は図16のステップS28へ処理を移す。
[確率抽選処理の詳細]
図19を参照して、確率抽選処理について説明する。
初めに、CPU31は、BB一般遊技状態又はRB遊技状態であるか否かを判別する(ステップS51)。この判別が“YES”のときは、ステップS52に移り、“NO”のときは、ステップS53に移る。ステップS52では、図示しないボーナス中用確率抽選テーブルに基づいて抽選(内部当選役を決定)し、ステップS56に移る。ステップS53では、現在の遊技状態が持越状態であるか否かを判別する。この判別が“YES”のときは、持越状態用確率抽選テーブル(図4(2))に基づいて抽選を行い(ステップS54)、ステップS56に移る。ステップS53の判別が“NO”のときは、非持越状態用確率抽選テーブル(図4(1))に基づいて抽選を行い(ステップS55)、ステップS56に移る。
ステップS56では、抽選結果を内部当選役としてセットする。この処理が終了すると本サブルーチンは終了し、図15のステップS14へ処理を移す。
[持越役入賞許可決定処理の詳細]
図20を参照して、持越役入賞許可決定処理について説明する。
初めに、CPU31(図13参照)は、現在の遊技状態が入賞不許可状態であるか否かを判別する(ステップS61)。この判別が“YES”のときは、ステップS62に移り、“NO”のときは、図15のステップS15に移る。
ステップS62では、CPU31は、RAM33(図13参照)に記憶される変数である連続演出カウンタの値を参照して、その値が“0”か否かを判定する。この判定が“YES”のときステップS63へ処理を移し、“NO”のときステップS64へ処理を移す。
次に、ステップS63では、CPU31は、遊技状態を入賞許可状態に更新する。この処理が終了すると、図15のステップS15に処理を移す。
次に、ステップS64では、CPU31は、RAM33(図13参照)に記憶される変数である連続演出カウンタの値から“1”を減算する。この処理が終了すると本サブルーチンは終了し、図15のステップS15に処理を移す。
一方、ステップS65では、CPU31は、内部当選役がBB又はRBであるか否かを判別する。この判別が“YES”のとき本サブルーチンは終了し、図15のステップS15に移り、“NO”のときステップS66に移る。
次に、ステップS66では、CPU31は、遊技状態が非持越状態であるか否かを判別する。この判別が“YES”のときステップS67に移り、“NO”のとき本サブルーチンは終了し、図15のステップS15に移る。
次に、ステップS67では、CPU31は、RAM33(図13参照)に記憶された変数である偽演出フラグがオンであるか否かを判別する。この判別が“YES”のときステップS69に移り、“NO”のときステップS68に移る。
次に、ステップS68では、CPU31は、偽演出実行中線処理を実行する。この処理の詳細は、後述する図21の偽演出実行抽選処理の詳細で説明する。この処理が終了すると本サブルーチンは終了し、図15のステップS15に移る。
一方、ステップS69では、CPU31は、RAM33(図13参照)に記憶される変数である連続演出カウンタの値から“1”を減算する。この処理が終了すると本サブルーチンは終了し、図15のステップS15に処理を移す。
[偽演出実行抽選処理の詳細]
次に、図21を参照して、図20のステップS68で実行される偽演出実行抽選処理の詳細について説明する。
先ず、ステップS71では、CPU31(図13参照)は、偽演出を実行するか否かを抽選により決定する。具体的には、CPU31は、乱数サンプリング回路37(図13参照)が乱数発生器36(図13参照)からサンプリングする一の乱数をもとに、“1/20”の確率で当選する抽選を行う。この処理が終了すると、ステップS72へ処理を移す。
次に、ステップS72では、CPU31は、ステップS71の抽選結果を参照して、偽演出を実行すると決定されたか否かを判定する、この判定が“YES”のときステップS73へ処理を移し、“NO”のとき本サブルーチンは終了し、図20の持越役入賞許可決定処理も終了し、図15のステップS15へ処理を移す。
次に、ステップS73では、CPU31は、RAM33(図13参照)に記憶される変数である偽演出フラグをオンにする処理を行う。この処理が終了するとステップS74へ処理を移す。
次に、ステップS74では、CPU31は、RAM33に記憶される変数である連続演出カウンタに“5”をセットする処理を行う。この処理が終了すると本サブルーチンは終了し、図20の持越役入賞許可決定処理も終了し、図15のステップS15へ処理を移す。
[遊技状態更新処理の詳細]
次に、図22を参照して、遊技状態更新処理を説明する。
先ず、ステップS81では、内部当選役がBB又はRBであるか否かを判別する。この判別が“YES”のときは、ステップS82に移り、“NO”のとき本サブルーチンは終了し、図15のステップS17に移る。ここで、ボーナスに内部当選する可能性がある遊技状態は、非持越状態のみであり、ステップS81の判別が“YES”となるのは、非持越状態の場合のみである。ステップS82で、遊技状態を持越状態(入賞不許可状態)に更新する。次に、ステップS83では、RAM33(図13参照)に記憶される変数である連続演出カウンタに25“をセットする。この処理が終了すると本サブルーチンは終了し、図15のステップS17に移る。
[メダル払出処理の詳細]
次に、図23を参照して、図17のステップS38で実行されるメダル払出処理について説明する。
先ず、ステップS111では、CPU31(図13参照)は、遊技状態がRB遊技状態か否かの判定を行う。この判定が“YES”のときステップS112へ処理を移し、“NO”のときステップS115へ処理を移す。
次に、ステップS112では、CPU31は、図16のステップS31の入賞検索処理の結果を参照して、入賞役が“ピエロ”の図柄(図2の図柄98参照)により構成されるJACの小役か否かを判定する。この判定が“YES”のときステップS113へ処理を移し、“NO”のときステップS115へ処理を移す。
次に、ステップS113では、CPU31は、RAM33(図13参照)に記憶される変数であるビタ押しカウンタに“1”を加算する。この処理が終了するとステップS114へ処理を移す。
次に、ステップS114では、CPU31は、RAM33に記憶される変数であるビタ押しカウンタの値を参照し、その値に基づいて図12(a)の払出音コマンドテーブル(ROM32(図13参照)に格納されている)を参照して、カウンタの値に対応する払出音コマンドを読み出して、副制御回路72(図14参照)に対して送信する。例えば、ビタ押しカウンタの値が“1”であるときには、第1払出音発生コマンドを副制御回路72に対して送信する。このコマンドを受信した副制御回路72は、直ちに図12(b)の払出音データテーブル(音源ROM97(図14参照)に格納されている)を参照して、対応する第1払出音データを読み出し、音源IC95(図14参照)がパワーアンプ96(図14参照)を制御して、スピーカ21L,21Rに所定の音声を発生させる。このとき、所定の音声とともに、リール3L,3C,3Rのバックライトの点灯(あるいは点滅)、液晶表示装置5(図13参照)における所定の演出画像による表示、ランプ等の点灯(あるいは点滅)を行ってもよい。この処理が終了するとステップS115へ処理を移す。
次に、ステップS115では、CPU31は、入賞役に応じた所定のメダル払出処理を行う。この処理が終了すると本サブルーチンは終了し、図17のステップS39へ処理を移す。
以上実施例を示したが、あくまで一例を示したに過ぎず、特に本発明を限定するものではなく、各種構成要件は適宜設計変更可能である。また、実施例中で示した効果は、実施例から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、実施例に記載されたものに限定されるものではない。
[その他の実施例]
本実施例で示した、各種確率抽選テーブルの数値、各種カウンタにセットする数値、その他の数値は、遊技機1の遊技性を高めるために適宜設計変更可能である。
本実施例では、図15のステップS10,図16のステップS27に示す様に、演出実行決定処理(連続演出の実行が決定されたときに、スタートスイッチオン,第1停止操作,第2停止操作,第3停止操作のいずれのタイミングで演出画像の表示を開始するかを決定する処理)を、遊技機1の主制御回路71(図13参照)で実行するとした。しかし、これに限らず、演出実行決定処理を副制御回路72(図14参照)で実行するとしてもよい。この場合に、RAM33(図13参照)に記憶される、偽演出フラグ、連続演出カウンタ、演出実行中フラグなど、連続演出の実行決定処理に必要な全ての情報は、副制御回路72のRAM(図示せず)に記憶される。また、図6,図7に示す演出実行確率抽選テーブルは、副制御回路72のROM(図示せず)に格納される。連続演出の実行決定されているときに、画像制御マイコン81(図14参照)は一のソフトウェア乱数を抽出し、その乱数と、偽演出フラグ、連続演出カウンタ、演出実行中フラグなどの値と、に基づき、所定の演出実行確率抽選テーブルを参照し、演出実行決定処理を実行する。また、このとき演出実行決定処理の実行タイミングは、主制御回路71から送信されてくるスタートコマンドを副制御回路72が受信したとき(スタートスイッチオン時に実行される演出実行決定処理)、或いは主制御回路71から送信されてくるリール停止コマンドを副制御回路72が受信したとき(第1停止操作時に実行される演出実行決定処理、第2停止操作時に実行される演出実行決定処理、第3停止操作時に実行される演出実行決定処理)である。
本実施例では、ボーナスに内部当選した単位遊技において連続演出カウンタに“5”をセットし、1単位遊技を消化するごとに連続演出カウンタから“1”を減算し、連続演出カウンタの値が“0”以上である限りボーナスは入賞不可能な様に停止制御を行い、その間の単位遊技において連続性のある演出画像を表示する。この様にすることによって、遊技者の期待感を高めることができるようにした。すなわち、本実施例の遊技機は、ボーナスに内部当選した単位遊技においてはチャンス目を表示し、次の“5”ゲームに亘ってボーナスへの入賞を不可能にしつつ連続演出を表示することによって遊技者の期待感を高めることができる遊技機であるが、この“5”という数値はこれに限らず、遊技機の遊技性を高めるために適宜設計変更可能である。
なお、本実施例では、偽の連続演出であっても、“5”ゲームに亘って連続演出を表示するとした(ただし、“5”ゲーム目に表示する演出画面は、ボーナス内部当選などへの不当選を報知する報知内容であるとしている)。しかし、これに限らず、偽の連続演出であっても、5ゲーム目の演出画面表示を行うときに所定の抽選を行い、その抽選に当選した場合に、遊技機の状態を、ボーナス内部当選などの遊技者に有利な状況へ移行する様にしてもよい。
或いは、偽の連続演出が実行される場合には、連続演出に含まれる複数単位遊技のうちの1単位遊技毎に、偽の連続演出を継続して実行するか否かを所定の抽選により決定し、その抽選の結果、最終的に“5”ゲーム目まで連続演出が実行されたとき、遊技機の状態を、ボーナス内部当選などの遊技者に有利な状況へ移行する様にしてもよい。
また、ボーナスに内部当選しているときには、“5”ゲームに亘って連続演出を表示して、“5”ゲーム目の演出においてボーナスへの内部当選を報知するのに対し、ボーナスに内部当選してない場合に偽の連続演出を実行するとき、その偽の連続演出は“5”ゲーム目までは継続されず、“4”ゲーム目までに終了する様にしてもよい。すなわち、ボーナスに内部当選していない限りは、連続演出は“5”ゲーム目までは継続されず、ボーナスへの内部当選を報知する演出画像が表示されることはない。
本実施例では、チャンス目は、遊技機1の表示窓4L,4C,4Rにおいてベルの図柄(図柄94、図2参照)が“V字”を描くものであるとした。しかし、これに限らず、遊技者が識別可能である図柄の停止態様となるものであれば、いずれの図柄の停止態様であってもよい。
本実施例では、“ピエロ(図柄98、図2参照)”はビタ押し(すなわち、停止操作位置と停止制御位置が完全に一致する)でないと停止しないとしている。しかし、これに限らず、リール3L,3C,3Rによって停止の条件が異なるようにしてもよい。例えば、リール3L,3Cはビタ押しでないと停止しないとし、リール3Rは1コマの滑りコマ(すなわち、停止操作位置が停止制御位置よりも図柄1つ分下方に位置する)によって停止制御されるとしてもよい。その他、リール毎3L,3C,3Rに適宜条件を設定するものであればどのような条件であってもよい。
本実施例では、1回のRB遊技状態は8回のJACの小役の入賞によって終了するとしている。そして、1回のRB遊技状態の終了時にビタ押しカウンタをクリアするため、その1回のRB遊技状態において、“ピエロ−ピエロ−ピエロ”の図柄のJACの小役を、8回入賞を成功させないと、全ての種類の払出音を発生させることができない様になっている。しかし、これに限らず、例えば、BB遊技状態は3回のRB遊技状態を含むが、1回のBB遊技状態が継続する限り、RB遊技状態の終了時であってもビタ押しカウンタをクリアしない様にしてもよい。この様にすることによって、BB遊技状態に含まれる3回のRB遊技状態を通じて合計して8回の“ピエロ−ピエロ−ピエロ”のJACの小役の入賞を実現させると、全ての種類の払出音を発生させることができる。
本実施例では、払出音データは、第1払出音データから第8払出音データまでの8種類があり、従ってそれらに対応する払出音が8種類あるとした。しかし、これに限らず、払出音データを8種類以上備えてもよい。1回のRB遊技状態で許可されるJACの小役の最大入賞回数よりも払出音データの種類が多い場合には、“ピエロ−ピエロ−ピエロ”のJACの小役の入賞時に発生させる払出音の払出データを抽選によって選択するようにしてもよい。ただし、1回のRB遊技状態の中で既に発生された払出音に対応する払出データは、同一のRB遊技状態の中では2度と選択されないようにする。
本実施例では、JACゲーム時にビタ押しによってJACの小役の入賞を成立させることに成功する(すなわち、入賞図柄が“ピエロ−ピエロ−ピエロ”)と、その入賞毎に異なる、特殊な遊技媒体(メダル)払出音を発生させるとした。また、JACゲーム時に入賞が許可されるJACの小役の最大入賞回数と同数の種類の遊技媒体(メダル)払出音を備え、全てのJACの小役を“ピエロ−ピエロ−ピエロ”の入賞図柄で入賞させると、全ての種類の遊技媒体(メダル)払出音を発生させることができるとした。これに限らず、JACゲーム時に入賞が許可されるJACの小役の最大入賞回数と同数の種類の演出画像を備え、全てのJACの小役を“ピエロ−ピエロ−ピエロ”の入賞図柄で入賞させると、全ての種類の演出画像を表示させることができるとしてもよい。このとき、複数の演出画像は連続するストーリー性があるものであって、JACゲーム時のJACの小役を全て“ピエロ−ピエロ−ピエロ”の入賞図柄で入賞させないと演出画像のストーリーを全て体験することができないとすると、連続演出の演出効果が向上し、遊技者は遊技への興趣を更に高める場合がある。
本実施例では、連続演出の一例として、ボーナスに内部当選したことを遊技者に報知する連続演出を挙げた。しかし、これに限らず、遊技者に有利な状態(例えば、いわゆるAT(アシストタイム)機におけるATの発動、いわゆるST(ストック)機におけるST解除など)を報知する連続演出であってもよい。ここで、ストック機とは、次のようなものである。すなわち、ボーナス(BBまたはRB)に内部当選したときに、遊技機の遊技状態を持越状態(すなわち、ボーナスの内部当選情報を次回以降の単位遊技に持越す状態)に移行する。その持越状態をFTによって延長し、その延長期間中においても内部当選役を決定するため、ボーナスが内部当選すると、その情報を累積的に記憶することができる。所定のFT解除条件(例えば、特定役の内部当選時や所定ゲーム数の消化など)が成立した場合に、そのFTを解除し、FTが解除された状態では、内部当選したことが累積的に記憶されたボーナスに入賞することが可能になる。このような遊技機では、前述の“内部当選役を決定する”処理が「内部当選役決定手段」に相当し、前述の“所定のFT解除条件が成立した場合に、そのFTを解除”する処理が「入賞許可手段」に相当する。
本実施例では、入賞許可状態へ移行した後、持越した役が入賞する前には、入賞不許可状態へ移行しないようにしているが、これに限られるものではない。入賞許可状態へ移行した後、持越役が入賞する前に、入賞不許可状態へ移行させることもできる。このようにすることで、遊技機の技術介入性を高めることができる。
また、入賞許可状態において入賞不許可状態へ移行させるか否か、或いは入賞不許可状態において入賞許可状態へ移行させるか否かを、遊技に関する情報に基づいて決定することもできる。
遊技に関する情報としては、例えば、遊技価値付与手段(例えば、主制御回路71など)が遊技者に付与した遊技価値数(所定の遊技区間の遊技価値数など)、変動表示の停止態様が入賞態様である回数(所定の遊技区間の回数など)、時間(所定の遊技区間の時間)、予め定めた役が当選役(内部当選役、停止用当選役など)と決定された回数(所定の遊技区間の回数など)、遊技結果として入賞態様が得られなかった回数(所定の遊技区間の回数など)、所定の条件(例えば、所定の役が入賞するという条件)が充足した時刻、ゲーム(単位遊技)の回数(所定の遊技区間の回数など)、遊技者の遊技操作の技量を反映した指標、例えば、停止制御手段が所定の初期停止制御を行ってから前記変動表示を停止させるまでの識別情報の移動量(例えば滑りコマ数)の情報(特定の遊技区間における移動量の合計の情報)、遊技に使用された遊技価値と遊技価値付与手段により遊技者に付与された遊技価値との差(所定の遊技区間における差)、停止制御手段が変動表示手段により変動表示された識別情報を停止した位置に対応する入賞ライン又は所定の入賞態様を構成する識別情報が並ぶ入賞ライン(例えば、所定の役に対応する図柄組合せが並ぶ入賞ライン)などを採用することもできる。
また、実施例では、持越状態において、持越している役(例えば、BB)とは別の役(例えば、RB)を内部当選役として決定しないようにし、複数種類の役を持越さないようにしているが、これに限られるものではない。例えば、BBを持越している状態においてRBに内部当選する可能性のある確率抽選テーブルを使用することなどにより、複数種類の役を持越すようにすることもできる。この場合、持越された複数種類の役のうち、いずれの役の入賞を許可するか否かは、入賞許可状態へ移行したとき、入賞許可状態の各ゲームの開始時などに決定することもできる。また、持越された複数種類の役の入賞の成否を、停止ボタン(停止操作手段)7L,7C,7Rの操作タイミング、或いは操作順序により振り分けるようにすることもできる。また、上記遊技に関する情報に基づいて、持越された複数種類の役のうち、いずれの役の入賞を許可するかを決定することもできる。
また、実施例のように、ボーナス(持越役となりうる役)に内部当選する確率(約1/80)を、持越役の入賞が許可される確率(約1/240)と比べて高くすることにより、大部分のゲームを持越状態とし、いわゆる出玉の波を創り出すことができる場合がある。
また、実施例では、BB又はRBを持越すようにしているが、これに限られるものではない。小役、リプレイなど、任意の役を持越すようにすることができる。
また、入賞許可状態の終了条件として、所定の条件を適用することもできる。このようにすることで、遊技の多様性が増大し、遊技の興趣を向上させることができる場合がある。所定の条件として、特別遊技状態(BB遊技状態、RB遊技状態、遊技者にとって有利な遊技状態など)が開始した後、その特別遊技状態中の各ゲーム或いは所定のゲームにおいて行われる抽選の結果、特定区間における特定の役或いはいずれかの役の入賞回数、特定区間内の時間(経過時間)、特定区間における特定の役(一又は複数の役)或いはいずれかの役の入賞回数、特定区間において特定の役(一又は複数の役)に内部当選した回数、或いは特定の役が停止用当選役として決定された回数を採用することもできる。
上記特定区間としては、例えば、特別遊技状態(今回の特別遊技状態)が開始してからの区間(現在までの区間)、前回の特別遊技状態の区間、前回の特別遊技状態が終了してから現在の特別遊技状態が開始するまでの区間、遊技機1に電源が投入されてから現在までの遊技区間、電源が投入されてから発生した複数の特別遊技状態の区間、今回の特別遊技状態が発生する前の所定回数分のゲームの区間などを採用することもできる。
また、所定の条件として、時刻に関する条件(情報)、特定の役に内部当選することに関連する条件、表示窓4L,4C,4R内の図柄の停止態様に関連する条件、特別遊技状態が開始してからのゲーム回数に関連する条件などを採用することもできる。また、予め設定された遊技条件(いわゆる「ミッション」)を遊技者が充足できた場合に特別遊技状態を継続し、充足できない場合(所定の条件が成立する場合)に特別遊技状態を終了させることもできる。
また、所定の条件として、特定区間における一又は複数のリールの滑りコマ数の総和、停止操作が行われてから停止するまでの時間の総和、特定のゲーム(例えば、特別遊技状態が終了するか否かの分岐のゲーム)において、役の入賞を示す図柄組合せが並ぶ入賞ライン、特定区間において遊技者が遊技に用いた遊技価値、遊技者に払い出された遊技価値の少なくともいずれか一方に基づく条件(例えば、獲得枚数、純増枚数、払出枚数などの条件)などを採用することもできる。
また、入賞許可状態は、持越している役(当選役、停止用当選役、持越役など)に対応した入賞が不可能な状態として構成することもできるが、所定の確率で、持越している当選役に対応した入賞が可能な状態とすることもできる。この所定の確率は、持越している当選役に対応した入賞が可能か確率よりも低いものを適用することもできる。このようにすることで、遊技の多様性が増大し、遊技の興趣を向上させることができる場合がある。
ここで、持越されることとなる役が当選役決定手段により当選役と決定された単位遊技などで、複数の確率(予め設定された複数の確率、複数の抽選条件など)から所定の確率(いずれか一の確率、所定の抽選条件など)を選択するようにすることもできる。このようにすることで、遊技の多様性が増大し、遊技の興趣を向上させることができる場合がある。
また、入賞不許可状態が継続している期間は、複数の確率のうちから選択された所定の確率でしか持越している当選役に対応した入賞が得られないようにすることもできる。また、持越している当選役に対応した入賞が得られないようにしてもよい。また、入賞不許可状態が継続している期間中に、上述したような所定の条件が成立する毎に、複数の確率から所定の確率を選択し直すように構成することもできる。このようにすることで、遊技の多様性が増大し、遊技の興趣を向上させることができる場合がある。
また、図5に示す例では、入賞不許可状態では、内部当選役がハズレ(なし)の場合は、“100%”の確率で停止用当選役としてハズレが選択されるようにしているが、これに限られるものではない。例えば、入賞不許可状態の選択条件が成立(例えば、持越されることとなる役が当選役決定手段により当選役として決定された場合など)することにより、遊技者に有利な第1の入賞不許可状態又は遊技者に不利な第2の入賞不許可状態のいずれかを入賞不許可状態として選択するように構成することもできる。このようにすることで、遊技の多様性が増大し、遊技の興趣を向上させることができる場合がある。
ここで、第1の入賞不許可状態は、内部当選役がハズレの場合は、“80%”の確率で停止用当選役としてハズレが選択され、第2の入賞不許可状態は、内部当選役がハズレの場合は、“99%”の確率で停止用当選役としてハズレが選択されるようにすることもできる。すなわち、第1の入賞不許可状態である単位遊技では、内部当選役がハズレの場合は、“80%”の確率で停止用当選役としてハズレが選択されるようにすることもできる。
ここでは、内部当選役がハズレの場合の単位遊技で持越されている役の入賞が許可される確率を例示しているが、内部当選役がハズレであることには限定されず、いずれかの内部当選役(例えば、BB、リプレイ、スイカの小役など)に関する確率が上述のものであればよい。
また、所定の入賞許可状態の再選択条件が成立した場合は、再度、第1の入賞不許可状態又は第2の入賞不許可状態を入賞不許可状態として選択するようにすることもできる。入賞不許可状態の選択条件、再選択条件は、入賞不許可状態の終了条件などと同様の条件を適用することもできる。
さらに、入賞不許可状態の選択条件、再選択条件が成立して入賞不許可状態の種類を選択する場合、持越されることとなる役(当選役)の種類、又は持越している役(当選役)に基づいて選択するようにしてもよい。
例えば、入賞不許可状態の再選択条件が成立して入賞不許可状態を選択する場合、持越している役(当選役)がBBの場合は、RBの場合よりも、第1の入賞不許可状態を選択する確率が、第2の入賞不許可状態を選択する確率よりも高いように構成することもできる。ここで、BB、RBを挙げたのは一例であり、持越している役(当選役)がBB、RB、又はいわゆるCT(チャレンジタイム)のいずれであるかに応じて、第1の入賞不許可状態又は第2の入賞不許可状態を選択する確率を異ならせるようにしてもよい。ここで、CTは、一般に、他の遊技状態(例えば、一般遊技状態など)と比べて、選択される滑りコマ数の最大数が小さい遊技状態である。例えば、CTでは、遊技者により停止ボタンが操作されたときに対応するリールが停止する。
また、入賞不許可状態の再選択条件が成立した場合に、入賞許可状態から入賞不許可状態に遊技状態を移行させるようにしてもよい。同様のタイミングで、入賞許可状態から入賞不許可状態に遊技状態を移行させるようにしてもよい。
更に、本実施例のような遊技機1の他、パチンコ遊技機等の他の遊技機にも本発明を適用できる。さらに、上述の遊技機1での動作を家庭用ゲーム機用として擬似的に実行するようなゲームプログラムにおいても、本発明を適用してゲームを実行することができる。その場合、ゲームプログラムを記録する記録媒体は、CD−ROM、FD(フレキシブルディスク)、その他任意の記録媒体を利用できる。