JP4931960B2 - スロットマシン - Google Patents
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Description
このようなスロットマシンにおいて、大型の液晶表示装置を搭載したり、大音響のサウンドシステムを搭載するなど、映像や音などからなる演出を商品のセールスポイントとして、アニメーションや、さながら映画のような豪華な演出を行うものが増えてきている。
この演出を制御する技術として、特許文献1には、演出パターンの発生頻度を調整するスロットマシンが開示されている。このスロットマシンでは、演出実行頻度を計算し、その頻度が予め定められた標準値よりも低いときには高確率で演出を発生させ、その頻度が予め定められた標準値よりも高いときには低確率で演出を発生させている。
また、この発明によれば、カウンタを参照することによって、演出制御手段が通常演出が連続して実行されたゲーム数を管理することができる。ここで、カウンタは、メモリとCPUによって構成してもよい。この場合、CPUはメモリの所定の記憶領域に通常演出が連続するゲーム数を格納する。そして、通常演出が実行されるゲームではゲーム数を1インクリメントとし、報知演出が実行されるゲームではカウント値をリセットする。
「報知演出」は、第1に通常演出と異なる態様で実行される。第2に、ゲームを進行させる上で有利になる情報を遊技者に知らせる可能性がある。このような報知演出には、例えば、内部抽選において所定の賞に当選していることを遊技者に示唆する演出が含まれる。ここで、「所定の賞に当選していることを遊技者に示唆する」とは、必ずしも所定の賞に100%当選している必要はなく、ある確率で当選している場合を含む。そして、「遊技者に知らせる可能性がある」とは、ある確率で当選している場合を含む。なお、本実施形態は、内部抽選で何らかの賞に当選している場合に、報知演出を実行せずに通常演出を実行することを妨げるものではない。「少なくとも1回の前記ゲーム」とは、1回の前記ゲームと、複数回の前記ゲームとの概念を含む。さらに、ある賞に当選していないことは、少なくともその賞を狙って停止操作を実行する必要がないので、ゲームを進行させる上で有利になる情報に相当する。
また、「通常演出」について、「ゲームの進行状況をどのゲームでも同じように遊技者に知らせる」のうち「どのゲームでも」とは、報知演出が実行されるゲームは除かれる。例えば、第1停止操作に応じて出音された効果音のみが、通常演出を実行するゲームにおける第1停止操作に応じて出音される効果音と同一だったとしても、第2停止操作に応じて出音された効果音が、通常演出を実行するゲームにおける第2停止操作に応じて出音される効果音と異なるのであれば、そのゲームでは報知演出が実行されたこととなる。
さらに、1回のゲームにおける効果音及び表示が、通常演出と同一のものが全て含まれ、更にそれらに通常演出とは異なる効果音及び/又は通常演出とは異なる表示が付加されたゲームは、そのゲームでは報知演出が実行されたこととなる。
すなわち、通常演出を実行するゲームにおける効果音や表示などが実行されたからと言って、そのゲームで通常演出が実行されたとは言えない。換言すれば、ゲームの進行状況を遊技者に知らせる上で実行された、全ての効果音と全ての表示が、通常演出と同一であるもののみで構成されることによって、そのゲームで実行された演出は通常演出であったと言える。
この発明によれば、所定の条件が充足されたゲームにおいて既に連続している通常演出を基礎として、これに通常演出をさらに連続させる形式で所定の条件を充足していることを遊技者に報知することができる。よって、所定の条件が充足されていることを、遊技者に迅速に知らせることができるといった利点がある。
ここで、「ゲームの種類」とは、複数の賞及びハズレを抽選対象として抽選を実行する抽選手段において、抽選結果が複数の賞及びハズレのうちいずれかに決定される確率において定められる概念であり、ゲームの種類が異なれば、複数の賞のうち少なくとも一つの賞に当選する確率が異なるものとなる。また、複数の賞のうちいずれかの賞に当選する確率が「0%」であることを概念から除くものではない。
この発明によれば、内部抽選で特別ゲーム開始賞に当選すると、所定の条件が充足されるので、遊技者に特別ゲーム開始賞に当選したことを報知することができる。特別ゲーム開始賞には、例えば、BB賞やRB賞が含まれ得る。
スロットマシンの報知演出は内部抽選に関する情報を報知するものが主であるため、内部抽選においてなんら当選していない「ハズレ」のゲームにおいては、報知演出が発生せず、且つ内部抽選の結果は確率的に「ハズレ」であることが多いため、報知演出が発生する機会が限られていた。この発明によれば、報知演出が所定数を超えるゲームだけ連続して実行されないことによって特別ゲーム開始賞に当選していることが遊技者に知らされるため、報知演出が連続して実行されないと、遊技者に特別ゲーム開始賞に当選しているかも知れないといった期待感を抱かせることができるといった利点がある。
ここで、「演出制御状態」とは、複数の報知演出のうち実行される可能性のある報知演出の種類と、その種類のうち個々の報知演出が実行される確率とにおいて定められる概念である。例えば、第2の演出制御状態はAT(アシストタイム)中であり、第1の演出制御状態は、AT中ではない演出制御状態のことであり、基本や、高確率や、前兆やAT確定などが挙げられる。この発明によれば、現在のゲームよりも後のゲームでATが発動する所謂AT潜伏(AT確定)であることを遊技者に知らせることができる。
また、ATが潜伏(ATが確定)することの所定の条件は、1回又は複数回のゲームにおける抽選手段の抽選の結果に応じて決定したことである。例えば、1回のゲームにおけるものであれば、抽選手段の抽選の結果として所定の賞に当選した場合に、ATが潜伏するか否かを抽選ることが挙げられる。また、例えば、複数回のゲームにおけるものであれば、抽選手段の抽選の結果として所定の賞に当選したゲームが、10回発生した場合に、ATが潜伏(ATが確定)するか否かを抽選することが挙げられる。
<1:スロットマシンの外観構成>
図1は、本発明の第1実施形態にかかるスロットマシン1の外観を示す斜視図である。スロットマシン1は、前面が開口した箱状の本体2と本体2の前面に配置した前面扉3から構成されている。本体2と前面扉3とは片側で蝶番により固定され開閉できるようになっている。前面扉3は、遊技者が遊技を行うためのボタン類が配置された操作部OP、リール可変表示装置RLの図柄を視認させるためのリール窓20や遊技を進行するための情報が表示される表示器類が配置されたパネル表示部DP、遊技を進行するための情報が表示される液晶表示器類や電飾装置が配置された演出表示部TP及び受皿部BPから構成されている。
演出表示部TPには、遊技の進行状態を画像で表示する液晶表示器30、ゲーム状態に応じて色彩や点灯パターンを変化させてゲーム状態を表示する電飾LED31及びゲーム状態に応じて変化させるBGMやボタン操作に応じた操作音、ガイド音声を出力するスピーカ32が設けられている。
受皿部BPには、メダル払出装置が駆動されてメダル払出口40aから排出された遊技メダルを貯めるメダル受皿40が設けられており、メダル受皿40の左側には灰皿41が設けられている。
また、左リールR3の図柄番号PN=18、中リールR2の図柄番号PN=5、右リールにおける図柄番号PN=5の図柄はチェリー(さくらんぼう)の実の部分を青色で塗り潰した「白チェリー」図柄であり、左リールR3の図柄番号PN=11、中リールR2の図柄番号PN=9、右リールにおける図柄番号PN=9の図柄はチェリー(さくらんぼう)の実の部分を赤色で塗り潰した「赤チェリー」図柄であり、左リールにおける図柄番号PN=4の図柄はチェリー(さくらんぼう)の実の部分を黒色で塗り潰した「黒チェリー」図柄である。
リール帯上の図柄の配列は、図3のカッコ書きに記載したように「赤7」図柄であれば「01」、「白7」図柄であれば「02」、「黒バー」図柄であれば「03」、「スイカ」図柄であれば「04」、「ベル」図柄であれば「05」、「赤チェリー」図柄であれば「06」、「プラム」図柄であれば「07」、「白チェリー」図柄であれば「08」、「黒チェリー」図柄であれば「09」及び「オレンジ」図柄であれば「10」というように図柄コードPCのデータが記憶されている。
図4は、スロットマシン1の電気的構成を示すブロック図である。スロットマシン1は、遊技の主たる制御を行うメイン制御基板100A、液晶表示器30に対して表示制御を行い画像表示する表示制御基板100B、及びパネル表示部DP又は演出表示部TPのLED類や音の演出の制御を行う電飾制御基板100Cを備えている。メイン制御基板100Aは、CPU(central processing unit)101、クロック発生回路a102、クロック発生回路b103、ROM(read-only memory)104、RAM(random-access memory)105、データ送出回路106、入出力ポート107から構成されている。なお、CPU101としてROMやRAMを内蔵しているものを採用することができる。その場合には、外付けのROM104、RAM105は不要となる。
表示制御信号123a〜123cは、それぞれパネル表示部DPに設けられたクレジット数表示器23a、獲得枚数表示器23b、配当数表示器23cに表示するための表示信号であり、入出力ポート107を介してCPU101より駆動される。リール位置検出信号155a〜155cはリール可変表示装置RLのそれぞれのリールに対応し、リールが1回転するたびに1回検出する信号であり入出力ポート107を介してCPU101に送られる。リール駆動信号154a〜154cは、それぞれリール可変表示装置RLの各リールR1〜R3を駆動するステッピングモータ駆動信号であり、入出力ポート107を介してCPU101より駆動される。
表示制御基板100Bは、CPU(central processing unit)191、クロック発生回路c192、クロック発生回路d193、ROM(read-only memory)194、RAM(random-access memory)195、データ入力回路196及びグラフィックLSIとその周辺回路からなる表示回路197を備えている。このCPU191は、ROM194に記憶されたプログラムを、クロック発生回路c192で発生したCLK信号のタイミングに基づいて読み出し、プログラムを逐次実行する。CPU191は、電源が投入されるとあらかじめ定められたアドレスからメインプログラムを実行し、クロック発生回路c192の周期とは異なるクロック発生回路d193で発生したINTR1信号のタイミングで、あらかじめ定められたアドレスから始まる割込みプログラムを実行する。ここで、INTR1信号の間隔は、例えば、2ミリ秒とする。CPU191は、プログラムの実行に応じて、各種フラグや各種カウンタ又は各種遊技情報をRAM195に保存する。
また、メイン制御基板100Aのデータ送出回路106からのデータ送出のタイミングに同期して送出されるストローブ信号に基づいてINTR2信号を発生させ、このINTR2信号のタイミングで、あらかじめ定められたアドレスから始まる割込みプログラムを実行する。なお、ROM104には、プログラム以外にもゲームを実行するために各種データが記憶されている。
<3−1:スロットマシンの遊技方法>
本発明の一実施形態にかかるスロットマシン1の遊技方法のうち遊技メダルの流れを説明する。
(1)投入ベット処理
スロットマシン1での遊技は、遊技者が遊技メダルをメダル投入口10に投入(投入操作)することで始まる。この投入操作により、遊技メダルの1枚目の投入で入賞ラインを1本(L1)選択して有効化され、2枚目の投入で入賞ラインをさらに2本(L2、L3)選択して有効化され、3枚目の投入で入賞ラインをさらに2本(L4、L5)選択して有効化される(投入ベット操作)。
(2)投入クレジット処理
遊技者が遊技メダルをさらに投入すると、クレジットとして遊技メダルを50枚分まで貯留装置に貯留される。貯留された遊技メダル枚数が50枚に到達した後に、遊技者がさらに遊技メダルを投入した場合は、遊技メダルはメダル受皿40に戻される。
(3)貯留ベット処理
遊技を開始するには、投入操作のほか貯留装置に貯留されたクレジットを、遊技者がベットボタン11を操作することにより入賞ラインが有効化される(貯留ベット操作)。この貯留ベット操作と投入ベット操作を合わせて単にベット操作と言う。
遊技者がスタートレバー12を操作することにより各リールR1〜R3の回転が開始され、遊技者がストップボタン13a〜13cのそれぞれを操作することにより、各ストップボタンに対応したリールが停止される。全てのリールR1〜R3が停止されたときに、あらかじめ定められた図柄組み合わせが有効化された入賞ライン上に揃うと入賞となり、図柄組み合わせ(役)ごとに定められた遊技価値が付与される。遊技価値として遊技メダルが配当として付与される場合は、遊技メダルは、まず貯留装置にクレジットとして貯留される。
(5)配当払出処理
配当を付与する過程で、貯留された遊技メダル枚数が50枚に到達した場合は、メダル払出装置の駆動によって残りの遊技メダルがメダル受皿40に払い出される。
(6)自動ベット処理
遊技の結果、再遊技賞の入賞となった場合は前ゲームと同じ遊技メダルの数が自動的にベットされる。
(7)返却払出処理
ベット操作により入賞ラインが有効化された後であって、遊技者がスタートレバー12を操作する前に、遊技者が精算ボタン14を操作することにより、メダル払出装置の駆動によって入賞ラインを有効化した分の遊技メダルがメダル受皿40に払い出される。
(8)精算払出処理
貯留装置に遊技メダルがクレジットとして貯留されている場合であって、遊技者がスタートレバー12を操作する前に、遊技者が精算ボタン14を操作することにより、メダル払出装置の駆動によって貯留した分の遊技メダルがメダル受皿40に払い出される。なお、精算ボタン14を受付したときに、入賞ラインを有効化した分の遊技メダルと貯留した分の遊技メダルがある場合には、返却払出処理と精算払出処理を合わせて処理をする。
図5はスロットマシン1における賞と役及び付与される遊技価値を説明するための図である。スロットマシン1ではあらかじめ定められた図柄組み合わせが有効化された入賞ライン上に揃うと入賞となり、付与される遊技価値が役ごとに定められた配当数に基づいて15枚のメダルを最大の払出しとした配当である小役賞、付与される遊技価値が通常ゲームから他の種類のゲームを開始させることである開始賞、及び付与される遊技価値が次ゲームをベット操作なしでゲームを開始させることである再遊技賞がある。
BB1賞はBBゲームを開始する開始賞であり、役として「赤7−赤7−赤7」の図柄の組み合わせ(「赤7役」ともいう)で構成される。BB2賞もBBゲームを開始する開始賞であり、役として「白7−白7−白7」の図柄の組み合わせ(「白7役」ともいう)で構成される。通常ゲーム中に内部抽選でBB1賞又はBB2賞に当選し、入賞ライン上にそれぞれの賞に対応した役が成立して入賞すると次ゲームからBBゲームが開始される。BBゲーム中における獲得枚数が規定枚数に到達するか次の配当付与で規定枚数を超える場合にBBゲームが終了される。なお、通常ゲーム中に内部抽選でBB1賞又はBB2賞に当選しても入賞ライン上にそれぞれの賞に対応した役が成立しないと、次ゲーム以降も当該役が成立して入賞するまで、BB1賞又はBB2賞の当選を持ち越したBB持越しゲームとなる。BB持越しゲーム中に入賞ライン上に当該役が成立して入賞すると次ゲームからBBゲームが開始される。なお、このBB1賞とBB2賞を合わせて単にBB賞と言う。
また、本実施形態のスロットマシン1では、BBゲームが終了した後に、RTゲームを開始する。RTゲームは、内部抽選で再遊技賞が当選する確率が通常ゲームと比較して高いゲームである。したがって、BB1賞又はBB2賞の入賞によって、遊技者にはBBゲームの開始の他に、BBゲームが終了した後、RTゲームが開始されるといった遊技価値が付与される。
小役A賞は10枚のメダルを配当とする小役賞であり、役として「スイカ−スイカ−スイカ」の図柄の組み合わせ(「スイカ役」ともいう)で構成される。小役B1賞は15枚のメダルを配当とする小役賞であり、役として「赤7−ベル−ベル」の図柄の組み合わせ(「赤7ベル役」ともいう)で構成される。小役B2賞は15枚のメダルを配当とする小役賞であり、役として「白7−ベル−ベル」の図柄の組み合わせ(「白7ベル役」ともいう)で構成される。小役B3賞は15枚のメダルを配当とする小役賞であり、役として「黒バー−ベル−ベル」の図柄の組み合わせ(「黒バーベル役」ともいう)で構成される。さらに、小役B4賞は15枚のメダルを配当とする小役賞であり、役として「ベル−ベル−ベル」の図柄の組み合わせ(「ベル役」ともいう)で構成される。
(3)再遊技賞
再遊技賞は、次ゲームをベット操作なしでゲームを開始させる遊技価値を付与する賞であり、役として「プラム−プラム−プラム」の図柄の組み合わせ(「プラム役」ともいう)で構成される。
「プラム」図柄及び「ベル」図柄は、図2の図柄の配列に示すように、「プラム」図柄は全リール、「ベル」図柄は中リールR2及び右リールR3において、同一リール上で、ある「プラム」図柄と次の「プラム」図柄までの図柄の間隔、ある「ベル」図柄と次の「ベル」図柄までの図柄の間隔がどちらも4図柄(4コマ)間隔以内に配置されている。このスロットマシン1では、後述するリールの停止制御により、賞を構成する図柄を入賞ライン上に最大で4コマまで引き込んで停止させることを可能としている。したがって、「プラム」図柄及び「ベル」図柄を、4コマ以内の間隔になるよう図柄を配置することによって、遊技者がどのようなタイミングでストップボタン13a〜13cを操作したとしても、入賞ライン上に当該図柄を引き込んで停止させることが可能となる。このような「プラム」図柄及び「ベル」図柄を100%引き込み可能図柄という。賞を構成する図柄の組み合わせを、全てこの100%引き込み可能図柄とした「プラム役」は、その賞のみに当選しているゲームでは、遊技者がどのようなタイミングでストップボタン13a〜13cを操作したとしても必ず入賞する。このような役で構成される賞を100%入賞が可能な賞という。
次に、図10は、スロットマシン1で行われるゲームの種類を示す説明図である。
(1)通常ゲーム
内部抽選を行うための抽選条件として、通常ゲーム用の賞抽選テーブル(TBL10)を用いるゲームである。
通常ゲームを実行中に内部抽選でBB1賞に当選し、BB1賞に入賞すると次ゲームからBBゲームが開始される。また、同様に通常ゲームを実行中に内部抽選でBB2賞に当選し、BB2賞に入賞すると次ゲームからBBゲームが開始される。BBゲームとは、内部抽選を行うための抽選条件として、通常ゲーム用の賞抽選テーブルと比較してBB1賞及びBB2賞を抽選せず、且つ小役賞の抽選確率が高い賞抽選テーブル(TBL12)を用いるゲームである。
通常ゲームを実行中に内部抽選でBB1賞又はBB2賞に当選しても、BB1役又はBB2役が成立しないと次ゲーム以降も入賞するまでBB1賞又はBB2賞の当選フラグの持ち越しがされるBB持越しゲームとなる。内部抽選を行うための抽選条件として通常ゲーム用の賞抽選テーブル(TBL10)と比較してBB1賞及びBB2賞を抽選しない賞抽選テーブル(TBL11)を用いるゲームである。BB持越しゲームでBB1役又はBB2役が成立して入賞すると次ゲームからBBゲームが開始される。
(4)BBゲームの終了
BBゲーム中における獲得枚数が規定枚数を超える場合にBBゲームを終了し、次のゲームからRTゲームに移行する。
BBゲームが終了した次のゲームからは、RTゲームとなる。RTゲームとは、内部抽選を行うための抽選条件として、通常ゲーム用の賞抽選テーブルと比較して再遊技賞の抽選確率が高い賞抽選テーブル(TBL13)を用いるゲームである。
(6)RTゲームの終了
RTゲームを実行中に予め定められたゲーム数が経過した場合にはRTゲームを終了し、次のゲームから通常ゲームを開始する。AT状態でないRTゲームが終了する条件としての予め定められたゲーム数としては、例えば100ゲームを例示できる。また、RTゲームを実行中に小役C1賞、小役C2賞又は小役C3賞のうちいずれかに入賞した場合には、RTゲームは終了し、次ゲームから通常ゲームが開始される。
また、RTゲームを実行中に内部抽選でBB1賞に当選し、BB1賞に入賞すると次ゲームからBBゲームが開始される。また、同様にRTゲームを実行中に内部抽選でBB2賞に当選し、BB2賞に入賞すると次ゲームからBBゲームが開始される。
また、RTゲームを実行中に内部抽選でBB1賞又はBB2賞に当選しても、BB1役又はBB2役が成立しないと次ゲーム以降も入賞するまでBB1賞又はBB2賞の当選フラグの持ち越しがされるBB持越しゲームとなる。
本実施形態においては、ゲームの種類として、内部抽選における再遊技賞の当選確率が通常ゲームより高いRTゲーム(リプレイタイムゲーム)がある。また、演出制御状態として、入賞を容易にする情報を遊技者に知らせるAT(アシストタイム)がある。ATは、例えば、リールストップボタン13a〜13cの停止操作順序を液晶表示装置30に表示し、これに従って操作すると入賞が得られる。あるいは、液晶表示装置に狙うべき図柄の種類を表示し、これにより入賞を容易にする場合が含まれる。なお、この例ではCPU191又はCPU101は通常ゲームやRTゲームおいて、演出制御状態をAT中に移行させるためのAT抽選を実行している。
図11(A)にゲームの種類と演出制御状態との関係を示し、図11(B)にAT抽選確率と演出制御状態の対応関係を示す。図11(A)に示すように通常ゲーム中及び通常ゲーム後のBB持越しゲーム中の演出制御状態としては、「基本」、「高確率」、「前兆」、「AT確定」、「AT中」がある。演出制御状態の「基本」、「高確率」及び「前兆」は、遊技状態のうち通常ゲーム中と通常ゲーム直後のBB持ち越しゲーム中においていずれかに滞在し、特定の小役賞の当選又は入賞や、所定数のメダルの獲得や、所定ゲーム数の経過などによって、互いに移行する。
また、AT抽選は、後述する賞抽選に関わる処理(図6のステップS105)において、例えば、小役A賞に当選した場合にされる。さらに、別の例として、後述する賞抽選に関わる処理(図6のステップS105)において小役A賞に当選し、小役A賞に当選したゲームの回数が10回に達した場合に実施される。ここで、小役A賞に当選したゲームの回数の計数は、メイン制御基板100から送信される小役A賞の当選情報を、表示制御基板100Bが受信し、表示制御基板100Bにおいてカウントされる。具体的には、小役A賞に当選したゲームの回数はRAM195に記憶される。
また、AT抽選に関わる賞を小役A賞としたが、所定の賞であれば他の賞であっても良い。
次に、演出制御状態の「前兆」とは、(B)同図に示すように、「基本」から「前兆」へ移行してきた場合には、AT抽選確率が50%である状態であり、「基本」から「高確率」へ移行してきた場合には、AT抽選確率が80%である状態であり、且つ「前兆」に対応した演出パターン抽選テーブルが選択される。
演出制御状態の「RT中基本」、「RT中高確率」、「RT中AT確定」及び「ART中(RT中且つAT中)」は、ゲームの種類のうちRTゲーム中とRTゲーム直後のBB持ち越しゲーム中においていずれかに滞在し、特定の小役賞の当選又は入賞や、所定数のメダルの獲得や、所定ゲーム数の経過などによって、互いに移行する。演出制御状態の「ART中」は、BBゲーム(BB1ゲーム、BB2ゲーム)の終了直後に、演出制御状態が「ART中(RT中且つAT中)」となることが決定していた場合に限り移行するものであり、RTゲームの終了とともに、「基本」、「高確率」及び「前兆」のうちいずれかに移行する。
演出制御状態の「RT中基本」とは、AT抽選確率が50%である状態であり、且つ「基本」に対応した演出パターン抽選テーブルが選択される。「AT抽選確率が50%」とは、演出制御状態を「AT確定」にするか否かの抽選確率が50%であることを言う。
次に、スロットマシン1の全体動作の詳細を説明する。CPU101は、電源投入後初期化処理を行い、図6に示すフローチャートの処理を実行する。
<4−1:一回のゲームの流れ>
図6は、一回のゲームの流れの内容を示すフローチャートである。まずCPU101は、メダル投入信号160又はベット操作指示信号111a〜111cに基づいてメダル投入による投入ベット操作、又はベットボタン11の操作による貯留ベット操作が行われたか否かを判定し、いずれかの信号を検出するまで待機する(S100)。CPU101は、いずれかの信号を検知した場合は次に進み、開始操作指示信号112に基づいてスタートレバー操作が行われたか否かを判定し、当該信号を検出するまで待機する(S101)。CPU101は、当該信号を検出した場合は、ベット操作を禁止する(S102)。具体的には、メダルブロック信号161によりメダルセレクタ装置のソレノイドをOFFにし、メダルセレクタ装置の通過経路を切替えて、遊技メダルがメダル投入口10から投入された場合でもメダル受皿40に排出する。また、ベット操作指示信号111a〜111cも受け付けないようにする。
次に、CPU101はステップS105においてセットした抽選情報と、ゲームの種類の情報とを、データ送出回路106を介して表示制御基板100Bへ送信する(S106)。そして、CPU101は、リール駆動信号154a〜154cにパルスを供給して、ステッピングモータを順次又は同時に駆動して、3つのリールを回転させる(S107)。具体的には、リール駆動信号154a〜154cは複数の巻線相を励磁するための複数本の駆動信号ラインを備え、各駆動信号ラインにパルス信号を所定の位相パターンで供給することによりリールは回転する。
図7は、ステップS104の賞抽選テーブル決定処理で選択される賞抽選テーブルを示す図である。CPU101は、内部抽選を実行するにあたって、通常ゲームでは賞抽選テーブルTBL10を選択し、BB1持越しゲーム及びBB2持越しゲームでは賞抽選テーブルTBL11を選択し、BB1ゲーム及びBB2ゲームでは賞抽選テーブルTBL12を選択し、RTゲームでは賞抽選テーブルTBL13を選択し、選択した賞抽選テーブルに基づいて抽選を実行する。それぞれの賞抽選テーブルTBL10〜TBL13は、複数の抽選区分を備えており、複数の抽選区分のそれぞれには、抽選で選択される選択確率に対応した数値が記憶されている。スロットマシン1では、0000Hから3FFFHの範囲で順次インクリメントして巡回するするカウンタ回路を利用して疑似乱数を発生させているので、選択確率を示す分数の分母は「16384」となり、それぞれの抽選区分には、選択確率の分子に相当する数値が記憶されている。
例えば、抽選区分1はBB1賞に対応した抽選区分である。通常ゲームで選択される賞抽選テーブルTBL10に対応した抽選区分1には「10」と記憶され、抽選区分1は「10/16384」の選択確率で抽選される。また、BB持越しゲーム及びBBゲームで選択される賞抽選テーブルTBL11及びTBL12に対応した抽選区分1には「0」と記憶され、抽選対象から除外されることを示す。通常ゲームにおける内部抽選の結果、抽選区分1が選択された場合にはBB1賞の当選となり、CPU101はBB1賞に対応した抽選情報(04H)をセットする。
抽選区分2は、通常ゲームにおいてBB1賞及び小役A賞に対応した抽選区分である。通常ゲームで選択される賞抽選テーブルTBL10及びRTゲーム且つAT状態、並びにAT状態でないRTゲームで選択される賞抽選テーブルTBL13に対応した抽選区分2には「20」と記憶され、抽選区分2は「20/16384」の選択確率で抽選される。通常ゲーム及びRTゲームにおける内部抽選の結果、抽選区分2が選択された場合にはBB2賞の当選となり、CPU101はBB2賞及び小役A賞に対応した抽選情報をセットする。また、BB持越しゲーム及びBBゲームで選択される賞抽選テーブルTBL11及びTBL12に対応した抽選区分2には「20」と記憶されている。但し、BB持越しゲーム及びBBゲームにおいては、抽選区分2が選択されても小役A賞にのみ当選となり、BB1賞には当選しない。
抽選区分4は、BB2賞に対応した抽選区分である。通常ゲームで選択される賞抽選テーブルTBL10及びRTゲームにおいてで選択される賞抽選テーブルTBL13に対応した抽選区分2には「20」と記憶され、抽選区分2は「20/16384」の選択確率で抽選される。一方、BB持越しゲーム及びBBゲームで選択される賞抽選テーブルTBL11及びTBL12に対応した抽選区分4には「0」と記憶され、BB2賞が抽選対象から除外される。
抽選区分6は、通常ゲーム及びRTゲームではBB2賞及び再遊技賞に対応した抽選区分である一方、BB持越しゲーム及びBBゲームでは再遊技賞にのみ対応した抽選区分である。賞抽選テーブルTBL10〜TBL13に対応した抽選区分6には「20」と記憶され、抽選区分6は「20/16384」の選択確率で抽選される。
このように1回の内部抽選で複数の賞に同時に当選可能なように内部抽選を実行することを「同時抽選」という。また、BB持越しゲームでは、BB賞を抽選対象から除外して抽選を実行し、内部抽選で当選した賞(小役B1賞、小役B2賞及び小役B3賞)と持ち越しているBB賞との4つの賞(例えば、BB1賞並びに小役B1賞、小役B2賞及び小役B3賞)の当選を示す抽選情報がセットされる。
なお、BBゲームで選択される賞抽選テーブルTBL12に対応した抽選区分15には「0」と記憶され、抽選区分15は抽選対象から除外される。
なお、本実施形態ではハズレに対応した抽選区分として16を設けたが、抽選区分として16を設けずに内部抽選において抽選区分1から12のどの抽選区分にも該当しない場合をハズレとし、抽選情報を生成するものとしても良い。
本実施形態において演出は、通常演出と報知演出とを含む。通常演出は、ゲームの進行状況をどのゲームでも同じように遊技者に知らせるものである。このような演出としては、リールストップボタンの操作ごとに、スピーカ32から効果音を出音させたり、液晶表示装置30に星の画像を表示するなど、初期状態として予め定められた規定の演出が含まれる。また、スロットマシン1の動作中に液晶表示装置1に画像が表示されないことはない。通常演出には、背景画面を表示させることやデモ画面を表示させることが含まれる。
また、報知演出は、ゲームを進行させる上で有利になる情報を遊技者に知らせる可能性がある。例えば、報知演出では、内部抽選の結果に応じて演出の内容が変化する。報知演出には、内部抽選において所定の賞に当選していることを遊技者に示唆する演出が含まれる。ここで、「所定の賞に当選していることを遊技者に示唆する」とは、必ずしも所定の賞に100%当選している必要はなく、ある確率で当選している場合を含む。また、報知演出には、ある条件(例えば、所定ゲーム数を経過)を充足することによってAT状態(AT中)に移行するAT潜伏状態(AT確定)であることを遊技者に示唆する演出が含まれる。ここで、「AT潜伏状態(AT確定)であることを遊技者に示唆する」とは、必ずしも100%AT潜伏状態(AT確定)である必要はなく、ある確率で当選している場合を含む。
なお、本実施形態は、内部抽選で何らかの賞に当選している場合に、報知演出を実行せずに通常演出を実行することを妨げるものではない。
まず、CPU191は、RAM195に記憶される演出識別領域を初期化する(ステップS200)。演出識別領域とは、1ゲームの中で実行される演出の識別番号を記憶するRAM195のアドレス領域のことである。また、演出識別領域の初期化とは、識別番号「A01」を演出識別領域にセットすることを言う。識別番号「A01」である演出パターンは通常演出である。演出パターンA01は、後述する演出グループ抽選処理と演出パターン抽選処理によって、報知演出が選択されなかった場合に指定される。
演出パターンA01が実行されると、スタートレバーの操作に応じた通常始動音や、ストップボタンの操作に応じた通常停止音などがスピーカ32から出力され、液晶表示装置30には、通常の画面が表示される。
例えば、当選情報がハズレの場合、色々演出グループAは「55536/65536」の割合で抽選される。抽選方法は、内部抽選と同様である。この例では、連続非選択演出グループLについて、当選情報がハズレ、小役A賞、小役B1〜B4賞、小役C1〜C3賞、再遊技賞を示す場合には、演出抽選値が「0」であるので、連続非選択演出グループLが選択されることはない。連続非選択演出グループLが選択される可能性があるのは、BB1賞又はBB2賞に当選している場合に限られる。なお、連続非選択演出グループが選択された場合には、報知演出は実行されず通常演出が実行される。
ステップS204において、CPU191は、ステップS202の演出グループ抽選処理によって、演出グループAが選択されたか否かを判断し、演出グループAが選択されなかった場合にはステップS204aへ進み、一方で演出グループAが選択された場合にはステップS205へ進む。
演出履歴カウンタの値が「3」である場合、CPU191は、演出パターン抽選テーブルTBL201a01からTBL201a09までのうち、演出制御状態と演出履歴カウンタの値とに対応した、演出パターン抽選テーブルを選択し、ステップS2052へ進む。一方、演出履歴カウンタの値が「3」でない場合、CPU191は、演出パターン抽選テーブルTBL201a10を選択する。
このようにして、演出パターン抽選テーブルが選択されると、CPU191は処理をステップS2052に進め、当選情報を参照した演出パターン抽選処理を実行する。図15〜19は、演出グループA「色々演出」の演出パターン抽選テーブルTBL201a01〜TBL201a10の詳細を説明するための図である。各当選情報に対応した抽選値によって、複数の演出パターンのうちいずれかの演出パターンを選択する。
さらに、演出パターンB05〜B07について、小役B1〜小役B4賞の抽選値は「5000」であるのに対して、演出パターンB05〜B07の各々には小役C1〜小役C3賞の抽選値は「20000」が記録されている。したがって、演出パターンB05である「バスが通過」する演出が実行された場合には、内部抽選において、小役C1〜小役C3賞の各々(抽選区分12、13及び14のうちいずれか)には、各々「700/65536」の確率で当選し、小役B1、B2、B3及びB4(抽選区分11)の全てには、「1500/65536」の確率で同時当選するから、ある1ゲームにおいて実行される可能性を比較すると、小役C1〜小役C3賞のうちいずれかに当選し且つ演出パターンB05が実行される可能性は「(700/65536)×(20000/65536)=3.26×10−3」であり、一方で、小役B1、B2、B3及びB4の全てに同時当選し且つ演出パターンB05が実行される可能性は「(1500/65536)×(5000/65536)=1.75×10−3」であるから、小役C1〜小役C3賞に当選した可能性が、小役B1〜小役B4賞に当選した可能性よりも高いことを遊技者に報知することができる。
したがって、1つ以上前のゲームで連続非選択状態フラグがセットされるのは、内部抽選でBB1賞又はBB2賞に当選していたことが必要条件となり、さらに演出グループ抽選で演出グループLに当選していたことが必要十分条件となる。このため、前のゲームでBB1賞又はBB2賞に当選していても連続非選択状態フラグがセットされるとは限らないが、連続非選択状態フラグがセットされている場合には、必ず1つ以上前のゲームでBB1賞又はBB2賞に当選している。
つまり、通常演出が4回連続して実行されるのは、BB1賞又はBB2賞に当選している場合に限られる。通常演出は、報知演出とは異なり当選情報の示す賞と無関係であるので、それ自体で遊技者に有利となる情報を報知するものではない。しかしながら、本実施形態では、通常演出が連続する回数によって、所定の賞に当選していることを報知できるので、本来、遊技者にとって興味の薄い通常演出にも興味を持たせることができる。
第1実施形態では、ボーナスの当選情報がセットされている場合には、演出非選択フラグを利用して、4回連続して演出が無い(演出パターン「A01」が実行される)ようにした。これに対して、第2実施形態では、演出非選択データを利用して、4回連続して演出が無い(演出パターン「A01」が実行される)ようにする。
第2実施形態に関わるスロットマシンは演出関連処理の内容を除いて、第1実施形態のスロットマシンと同様に構成されている。
まず、CPU191は、RAM195に記憶される演出識別領域を初期化する(ステップS300)。具体的には、演出識別領域に識別番号「A01」をセットする。
次に、CPU191は、連続非選択データがセットされているか否かを判定し(ステップS301)、連続非選択データがセットされて無い場合にはステップS302へ進み、一方で連続非選択データがセットされている場合にはステップS301aへ進む。連続非選択データは、現在のゲームを含めて、報知演出を連続して実行しないゲーム数(通常演出を連続して実行するゲーム数)を示す。
連続非選択データは、遊技者にBB1賞又はBB2賞に当選していることを知らせるために、今後、通常演出を連続させるゲーム数を示している。BB1賞又はBB2賞に当選していなくても、一定の確率で通常演出が実行される。従って、現在のゲームでBB1賞に当選したとしても、前のゲームとその前のゲームで通常演出が実行された可能性がある。そこで、ステップS303aでは、演出履歴カウンタのカウント値を参照して、連続非選択データの値を定めたのである。
次に、ステップS304、S304a、S305、S306、S306a、S307、S308、及びS309は、上述した図8に示すステップS204、S204a、S205、S206、S201d、S207、S208、及びS209と同様であるので、説明は省略する。
CPU191は演出非選択データが終わり(残りゲーム数が0ゲーム)であると判定したした場合には、ステップS301bへ進み、演出識別領域に確定パターンの識別番号をセットする。この後、CPU191は、連続非選択データをクリアして(ステップS301c)、ステップS309へ進み、演出識別領域に記録された識別番号に従って演出パターンを実行する。
一方、ステップ301aにおいて、CPU191は、演出非選択データが終わりでない(残りゲーム数がある)と判断した場合には、処理をステップS301dへ進め、連続非選択データのゲーム数を進行させる。具体的には、残りゲーム数から1ゲームを減算し、処理をステップS309へ進める。
CPU191は、ステップS303aで連続非選択データを生成しRAM195(記憶手段)に書き込む手段として機能する。また、CPU191は、ステップS301dにおいて、1ゲームが経過する度にRAM195に記憶した連続非選択データのゲーム数を1ずつ減算する手段として機能する。
第3実施形態に関わるスロットマシンでは、第1実施形態の連続非選択フラグと、第2実施形態の連続非選択データとを用いない。第3実施形態のスロットマシンは、当選情報がボーナス(BB1、BB2)である場合には4回連続して報知演出が無い可能性がある点で、4回連続して報知演出が無い場合には、内部抽選でBB1賞又はBB2賞に100%当選している第1及び第2実施形態に関わるスロットマシンと相違する。また、第3実施形態のスロットマシンは、AT確定(AT潜伏)である場合には、3回連続して報知演出が無い可能性がある。これらの点を除いて、第3実施形態のスロットマシンは第1実施形態のスロットマシンと同様に構成されている。
演出グループ抽選処理では、複数の演出グループから一つを抽選により決定する。この具体的な演出グループ抽選処理の処理内容は、図9(A)に示す第1実施形態の演出グループ抽選処理と同様である。従って、メイン基板100Aから送信されたゲームの種類の情報と当選情報とから、演出グループAからKまでのうち一つの演出グループが選択される。但し、以下の点で第1実施形態と相違する。
まず、演出グループ抽選テーブルTBL101’には連続非選択演出グループLは存在しない。すなわち、演出グループA〜K中から一つを抽選で選択する。次に、演出グループ抽選テーブルTBL101では、ゲームの種類がBB1持越しゲームとBB2持越しゲームのうちいずれかである場合には、対応する賞はBB1賞とBB2賞のうち持ち越している賞の演出抽選値(この例では「10000」)を参照することとした。
すなわち、強制的な報知演出が実行されるのは、当選情報がBB1賞又はBB2賞を示しておらず、「AT確定」であれば通常演出が過去3回連続して実行された場合であり、「AT確定」でなければ通常演出が過去2回実行された場合である。
この後、CPU191は、当選情報を参照し、ステップS4034及びステップS4032bのうちいずれかにおいて選択された、演出パターン抽選テーブルを用いて、一つの演出パターンを抽選により選択する。
この後、CPU191は、演出表示領域に書き込まれた識別番号に対応した演出パターンを実行する(ステップS407)。
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、例えば、以下に述べる変形が可能である。
(1)第1実施形態と第2実施形態の変形例1
第1実施形態では、図8に示した演出関連処理において、最初のステップ(ステップS200)において、演出識別領域を初期化(「A01」をセット)していたが、最初のステップ(ステップS200)における初期化(「A01」をセット)を行わなくとも、その後の処理において、演出識別領域に識別番号「A01」をセットするようにしても良い。
例えば、第1実施形態を変形するには、図26に示すように、ステップS201を省略して、ステップS201aにおいて演出識別領域に識別番号A01をセットしてもよい。
上述した第1実施形態と第2実施形態では、当選情報がボーナス(BB1、BB2)である場合に4回連続して報知演出が無い(演出パターン「A01」が実行される)ものとしたが、演出制御状態が「AT確定」である場合に4回連続して演出が無い(演出パターン「A01」が実行される)ようにしても良い。
具体的には、図9(A)のステップS2022を、図29(A)に示すステップS2022’に置き換えることによって、演出グループ抽選を行う際に、演出制御状態と当選情報とを参照するようにする。
さらに、図13に示した、通常ゲーム中の演出グループ抽選テーブルTBL101を図29(B)に示す演出グループ抽選テーブルTBL101’に置換する。演出グループ抽選テーブルTBL101’において、演出制御状態がAT確定である場合には、必ず連続非選択の演出グループLが選択され、報知演出が実行されず通常演出が実行されることになる。これによって、演出制御状態が「AT確定」である場合に4回連続して報知演出が無い(演出パターン「A01」が実行される)ようになる。さらに、図8のステップS201bにおいては、確定パターンはAT確定を遊技者に知らせるものとし、その後に演出制御状態を「AT中」に移行させれば良い。
上述した各実施形態では、図12に示したように、演出グループAが選択された場合には、さらに、演出制御状態と演出履歴カウンタのカウント値とよって演出抽選テーブルを選択するようにした。ここで、演出制御状態が「基本」、「高確率」及び「前兆」のうちいずれの演出制御状態によって、報知演出なしとなる確率(演出パターン「A01」が実行される確率)に差を設けたのは、遊技者にとって演出制御状態が不利である「基本」、有利であるである「高確率」及び不利と有利のどちらとも言えない「前兆」のうちいずれの演出制御状態であるかを、遊技者に推測させるためである。
したがって、演出制御状態に関わらず、遊技者にとって有利不利を推測させる目的で本発明を適用することが可能である。具体的には、ATに移行可能とする回数を蓄えることが可能なスロットマシンでは、ATに移行可能とする回数が無いか又は基準とする回数より少ない場合を不利な場合として、報知演出なしとなる確率(演出パターン「A01」が実行される確率)が低い演出パターン抽選テーブルを対応させたり、ATに移行可能とする回数が基準とする回数以上である場合を有利な場合として、報知演出なしとなる確率(演出パターン「A01」が実行される確率)が高い演出パターン抽選テーブルを対応させることができる。
さらに、各賞の内部抽選確率を設定するための設定値として、設定1から設定6までのうちいずれの設定値が設定されているかを遊技者に推測させるために、その設定値に応じて、報知演出なしとなる確率(演出パターン「A01」が実行される確率)に差異を持たせた複数の演出パターン抽選テーブルを設けることができる。
上述した第2実施形態では、連続非選択データのゲーム数の更新においてゲーム毎に「1」減算した。本発明はこれに限定されるものではなくゲーム毎に「1」加算してもよい。減算であろうが加算であろうが、所定数と演出履歴カウンタのカウント値の関係から定まるゲーム数に達したことを検知できるのであれば、どのような手法を採用してもよい。
例えば、連続非選択データのセットにおいて(ステップS303a)、CPU191は通常演出を実行するゲーム数に対応した数を連続非選択データとしてRAM195に書き込む。ここで、ゲーム数に対応した数は通常演出を実行するゲーム数と一致する必要はなく、一定の関係があればよい。例えば、所定数(この例では「3」)と演出履歴カウンタのカウント値との差分を超える値を第1数としたとき、第2数から第1数を減算して得た数をゲーム数に対応した数としてもよい。例えば、カウント値が「0」の場合、第1数は「4」となる。ここで、第2数を「10」とすれば、第2数から第1数を減算して得た数は「6」となり、これが連続非選択データとしてRAM195に書き込まれる。
また、別の例として、第2数を「4」とすれば、第2数から第1数を減算して得た数は「0」となり、これが連続非選択データとしてRAM195に書き込こまれると、連続非選択データの初期値は「0」であり、第2数は「4」であるから、4回連続して通常演出が実行されることになる。
第1実施形態では、図8に示した演出関連処理のうち、ステップS205の演出グループAの演出パターン抽選処理において、演出グループAに属する複数の演出パターンから抽選を行った。一方で、演出パターンA02からA06までを用いないようすることで、演出グループAの演出パターン抽選処理を省略することが可能である。具体的には、CPU191が、図8のステップS204において、演出グループ「A」が選択されたと判断した場合には、必ず演出パターンA01を選択するように、ステップS205をステップS205’「演出パターン「A01」を選択」に置換すればよい。
したがって、演出グループAの演出パターン抽選処理を省略することで、ステップS202の演出グループ抽選処理において、実質的に演出パターンA01を選択するか否かを決定することが可能である。
Claims (5)
- 各々に配列された複数の図柄の可変表示が可能な複数の表示列と、
遊技者が前記複数の表示列の可変表示の開始を指示するための開始操作手段と、
複数の賞及びハズレを抽選対象として抽選を実行する抽選手段と、
前記複数の表示列の各々に対応して設けられ、遊技者が前記複数の表示列の各々について可変表示の停止を指示するための複数の停止操作手段と、
前記開始操作手段の指示を受け付けてから、前記抽選手段が抽選を実行するとともに、前記複数の表示列を可変表示させた後、前記複数の停止操作手段のそれぞれの指示に基づいて、前記複数の表示列のそれぞれの可変表示を停止させるまでを1回のゲームとして実行するスロットマシンにおいて、
表示装置と、
スピーカと、
前記表示装置及び前記スピーカの少なくとも一つを用いて、前記ゲームの進行状況をどのゲームでも同じように遊技者に知らせる通常演出と前記通常演出とは異なる態様であって前記ゲームを進行させる上で有利になる情報を遊技者に知らせる可能性がある報知演出とのうち一方を前記ゲームの各々で実行する演出制御手段と、
少なくとも1回の前記ゲームにおける前記抽選手段の抽選の結果に基づいた所定の条件が充足したか否かを判定する判定手段とをさらに備え、
前記演出制御手段は、
前記通常演出を実行したゲームが連続している前記ゲームの回数をカウントし、かつ、前記報知演出を実行するとカウント値をリセットするカウンタを備え、
1回のゲームごとに複数の前記報知演出と前記通常演出の中から演出を選択するとともに、選択された演出を1回のゲームの中で実行し、
前記判定手段の判定結果が肯定を示す場合、前記カウント値を参照し、当該カウント値が所定数より多くなるように前記通常演出を実行し、
前記判定手段の判定結果が否定を示す場合、前記カウント値を参照し、
当該カウント値が前記所定数に満たないのであれば、複数の前記報知演出と前記通常演出の中から演出を抽選により選択し、
当該カウント値が前記所定数と一致したのであれば、次の前記ゲームで前記報知演出を選択する、
ことを特徴とするスロットマシン。 - 各々に配列された複数の図柄の可変表示が可能な複数の表示列と、
遊技者が前記複数の表示列の可変表示の開始を指示するための開始操作手段と、
複数の賞及びハズレを抽選対象として抽選を実行する抽選手段と、
前記複数の表示列の各々に対応して設けられ、遊技者が前記複数の表示列の各々について可変表示の停止を指示するための複数の停止操作手段と、
前記開始操作手段の指示を受け付けてから、前記抽選手段が抽選を実行するとともに、前記複数の表示列を可変表示させた後、前記複数の停止操作手段のそれぞれの指示に基づいて、前記複数の表示列のそれぞれの可変表示を停止させるまでを1回のゲームとして実行するスロットマシンにおいて、
表示装置と、
スピーカと、
前記表示装置及び前記スピーカの少なくとも一つを用いて、前記ゲームの進行状況をどのゲームでも同じように遊技者に知らせる通常演出と前記通常演出とは異なる態様であって前記ゲームを進行させる上で有利になる情報を遊技者に知らせる可能性がある報知演出とのうち一方を前記ゲームの各々で実行する演出制御手段と、
少なくとも1回の前記ゲームにおける前記抽選手段の抽選の結果に基づいた所定の条件が充足したか否かを判定する判定手段とをさらに備え、
前記演出制御手段は、
前記通常演出を実行した前記ゲームが連続している前記ゲームの回数をカウントし、かつ、前記報知演出を実行するとカウント値をリセットするカウンタと、
前記通常演出を実行する前記ゲームの回数を記憶する記憶手段と、
前記判定手段の判定結果が肯定を示す前記ゲームにおいて、所定数と前記カウント値との差分を超える値を前記ゲームの回数として前記記憶手段に記憶させる書込手段と、
1回の前記ゲームが経過する度に前記記憶手段に記憶した前記ゲームの回数を1ずつ減算する更新手段とを備え、
1回のゲームごとに複数の前記報知演出と前記通常演出の中から演出を選択するとともに、選択された演出を1回のゲームの中で実行し、
前記判定手段の判定結果が肯定を示す場合、前記記憶手段に記憶された前記ゲームの回数がゼロになるまで前記通常演出を実行し、
前記判定手段の判定結果が否定を示す場合、前記カウント値を参照し、当該カウント値が前記所定数に満たないのであれば、複数の前記報知演出と前記通常演出の中から演出を抽選により選択し、当該カウント値が前記所定数を超える前に前記報知演出を選択する
ことを特徴とするスロットマシン。 - 各々に配列された複数の図柄の可変表示が可能な複数の表示列と、
遊技者が前記複数の表示列の可変表示の開始を指示するための開始操作手段と、
複数の賞及びハズレを抽選対象として抽選を実行する抽選手段と、
前記複数の表示列の各々に対応して設けられ、遊技者が前記複数の表示列の各々について可変表示の停止を指示するための複数の停止操作手段と、
前記開始操作手段の指示を受け付けてから、前記抽選手段が抽選を実行するとともに、前記複数の表示列を可変表示させた後、前記複数の停止操作手段のそれぞれの指示に基づいて、前記複数の表示列のそれぞれの可変表示を停止させるまでを1回のゲームとして実行するスロットマシンにおいて、
表示装置と、
スピーカと、
前記表示装置及び前記スピーカの少なくとも一つを用いて、前記ゲームの進行状況をどのゲームでも同じように遊技者に知らせる通常演出と前記通常演出とは異なる態様であって前記ゲームを進行させる上で有利になる情報を遊技者に知らせる可能性がある報知演出とのうち一方を前記ゲームの各々で実行する演出制御手段と、
少なくとも1回の前記ゲームにおける前記抽選手段の抽選の結果に基づいた所定の条件が充足したか否かを判定する判定手段とをさらに備え、
前記演出制御手段は、
前記通常演出を実行した前記ゲームが連続している前記ゲームの回数をカウントし、かつ、前記報知演出を実行するとカウント値をリセットするカウンタと、
前記通常演出を実行する前記ゲームの回数に対応した数を記憶する記憶手段と、
所定数と前記カウント値との差分を超える値を第1数としたとき、前記判定手段の判定結果が肯定を示す前記ゲームにおいて、第2数から前記第1数を減算して得た数を前記ゲームの回数に対応した数として前記記憶手段に記憶させる書込手段と、
1回の前記ゲームが経過する度に前記記憶手段に記憶した前記ゲームの回数を1ずつ加算する更新手段とを備え、
1回のゲームごとに複数の前記報知演出と前記通常演出の中から演出を選択するとともに、選択された演出を1回のゲームの中で実行し、
前記判定手段の判定結果が肯定を示す場合、前記記憶手段に記憶された数が前記第2数になるまで前記通常演出を実行し、
前記判定手段の判定結果が否定を示す場合、前記カウント値を参照し、当該カウント値が前記所定数に満たないのであれば、複数の前記報知演出と前記通常演出の中から演出を抽選により選択し、当該カウント値が前記所定数を超える前に前記報知演出を選択する
ことを特徴とするスロットマシン。 - 前記複数の表示列の可変表示が停止した態様が所定の態様である場合に、賞に入賞し、入賞した賞に応じた遊技価値を付与し、
前記賞には、入賞すると次の前記ゲームからゲームの種類を変更する一又は複数の開始賞と、入賞すると遊技媒体を払い出す一又は複数の小役賞とが含まれ、
前記抽選手段の抽選の結果に応じて抽選で当選した賞に入賞することを許可する当選情報を生成し、前記一又は複数の開始賞は特別ゲームを開始する特別ゲーム開始賞を含み、特別ゲーム開始賞に当選すると、当選した前記ゲームから前記特別ゲーム開始賞に入賞する前記ゲームまで、当選した前記特別ゲーム開始賞に入賞することを許可する当選情報を生成し、前記一又は複数の小役賞に当選すると、当選した前記ゲームでのみ当選した賞に入賞することを許可する当選情報を生成する当選情報生成手段とを備え、
前記判定手段は、1回の前記ゲームにおける前記抽選手段の抽選の結果に応じた前記当選情報が、前記特別ゲーム開始賞に入賞することを許可する当選情報であることを前記所定の条件として判定を実行する、
ことを特徴とする請求項1乃至3のうちいずれか1項に記載のスロットマシン。 - 前記複数の表示列の可変表示が停止した態様が所定の態様である場合に、賞に入賞し、入賞した賞に応じた遊技価値を付与し、前記賞には、入賞すると遊技媒体を払い出す一又は複数の小役賞が含まれ、
前記演出制御手段は、複数の演出制御状態のうちいずれかにおいて、前記通常演出と前記報知演出のうち一方を前記ゲームの各々で実行し、
前記複数の演出制御状態には、第1の演出制御状態と、前記第1の演出制御状態と比較して前記複数の停止操作手段の操作において入賞が得られ易くなる情報を遊技者に知らせる第2の演出制御状態とが含まれ、
前記判定手段は、前記演出制御手段が、現在の前記ゲームよりも後の前記ゲームにおいて、演出制御状態を前記第1の演出制御状態から前記第2の演出制御状態に切り替えることを、少なくとも1回の前記ゲームにおける前記抽選手段の抽選の結果に応じて決定したことを前記所定の条件として判定を実行する、
ことを特徴とする請求項1乃至3のうちいずれか1項に記載のスロットマシン。
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