JP4553015B2 - 画像形成装置 - Google Patents
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Description
この書込ユニットには、例えば、画像形成すべき用紙の搬送方向(副走査方向)と直交する主走査方向にライン状に画像形成を行うためのLPH(LED Print Head)等の印字ヘッドが使用される。
ここで、LPHとは、半導体プロセスにより複数の発光素子(LED)が一直線に形成されてなるLEDアレイチップを、理想的な配置線に沿って基板上に複数個搭載したものであり、感光体ドラムの回転軸に対して平行に取り付けられるべきものである。
例えば、LPHは、感光体ドラムの回転軸(主走査方向)に対して平行に取り付けられるべきものであるが、厳密には右上がり又は右下がりの状態となり、主走査方向に対して平行になるとは限らない。そして、このような状態で、例えば直線の画像形成を行うと、直線画像が斜めに傾いて形成される、スキューと呼ばれる印字ずれを生じる。
また、LPHにおいて、各LEDアレイチップのLEDが一直線に列接されることが理想的であるが、実際にはLEDアレイチップごとの実装に多少のバラツキが生じる。そして、このようなLPHを用いて、例えば直線の画像形成を行うと、LEDアレイチップの単位で理想的な直線から乖離した直線が形成される、ボウと呼ばれる印字ずれを生じる。
この補正処理回路は、画像処理部の一部をなし、RGB画像データをCMYK画像データに変換する画像変換回路の後段に設けられる。すなわち、この補正処理回路によって補正された画像データが書込ユニットに出力され、書込ユニットでは補正後の画像データに基づいて露光が行われることとなる。
ラインバッファBUFは、LPHの1ライン分の各LEDに対応して画像データを格納する複数のレジスタからなるラインバッファを、ラインごとに多段に有している。つまり、ラインバッファのそれぞれには、画像メモリからの画像データが1ラインごとにそのまま格納されることとなる。
主走査アドレスカウンタCNTは、制御信号に基づいてラインバッファBUFにおけるライン上の読出位置であるアドレスを指示する。
ライン番号補正部DSELは、制御信号によるラインバッファの読出ライン/アドレス及び主走査方向のボウ補正/スキュー補正の補正量に基づいて、ライン番号セレクタSELaで指示すべき読出ラインを決定する。
ライン番号セレクタSELは、指示されたアドレス、及び補正された読出ラインで特定される入力データを読み出し、画像データとして書込ユニットに出力する。
しかしながら、LPHの機械的な取付精度が一定であれば、必要となるRAM容量(ラインバッファの段数)は解像度の向上に比例するため、画像形成装置の解像度が向上すると、ラインバッファの段数を増加する必要が生じる。その結果、装置コストが上昇したり、回路構成が複雑化したりするという問題を生じる。
近年では、デジタル機器における画質の高精細化が進んでいることから、画像形成装置においても解像度はさらに増大すると考えられる。しかしながら、従来の補正処理回路は上述した問題を抱えるため、高解像度の画像形成においてスキュー補正/ボウ補正を行う手段として適しているとはいえない。
主走査方向及び副走査方向に配列された複数の画素で構成される画像を形成するための画像データを記憶する画像メモリと、
前記画像データに基づいて用紙に画像形成するための印字ヘッドと、
前記画像メモリから読み出された画像データに対して、前記印字ヘッドの取付状態又は前記印字ヘッドの発光素子の配列状態に起因して生じる画像形成時のズレを補正するための補正処理を行う補正部と、を備えた画像形成装置において、
前記補正部は、
前記画像の主走査方向をカラムアドレス、副走査方向をローアドレスに対応させて、前記画像メモリから読み出された画素ごとの画像データを記憶する、バースト転送可能なメモリと、
前記メモリにおけるデータ転送時のアドレス制御を行う第1制御部と、
前記メモリからバーストアクセス単位で転送された主走査方向にわたる画像データを格納する複数段のラインバッファと、
前記複数段のラインバッファに格納されている複数ラインの画像データの中から、主走査座標ごとに出力する画像データを選択する第2制御部と、を有し、
前記第1制御部は、主走査方向に所定画素数でかつ複数ラインからなる所定ライン数の画像データを1ブロックのバーストアクセス単位として、前記メモリに画素ごとの画像データをバーストアクセス単位で順次書き込む一方、予め設定されている前記ズレを補正するための補正量に応じて前記メモリのローアドレスを変化させながら、画素ごとの画像データをバーストアクセス単位で読み出して前記ラインバッファに転送し、
前記第2制御部は、前記補正量に応じて、前記複数段のラインバッファに格納されている複数ラインの画像データの中から、主走査座標ごとに前記所定ライン数の画像データを選択することを特徴とする。
主走査方向及び副走査方向に配列された複数の画素で構成される画像を形成するための画像データを記憶する画像メモリと、
前記画像メモリから読み出された画像データに対して、印字ヘッドの取付状態又は印字ヘッドの発光素子の配列状態に起因して生じる画像形成時のズレを補正するための補正処理を行う補正部と、を備えた画像形成装置において、
前記補正部は、
前記画像の主走査方向をカラムアドレス、副走査方向をローアドレスに対応させて、前記画像メモリから読み出された画素ごとの画像データを記憶する、バースト転送可能なメモリと、
前記メモリにおけるデータ転送時のアドレス制御を行う第1制御部と、
前記メモリからバーストアクセス単位で転送された主走査方向にわたる画像データを格納する複数段のラインバッファと、
前記複数段のラインバッファに格納されている複数ラインの画像データの中から、主走査座標ごとに出力する画像データを選択する第2制御部と、を有し、
前記第1制御部は、主走査方向に所定画素数でかつ複数ラインからなる所定ライン数の画像データを1ブロックのバーストアクセス単位として、予め設定されている前記ズレを補正するための補正量に応じて前記メモリのローアドレスを変化させながら、画素ごとの画像データをバーストアクセス単位で書き込む一方、前記書き込まれた画像データをバーストアクセス単位で順次読み出して前記ラインバッファに転送し、
前記第2制御部は、前記補正量に応じて前記複数段のラインバッファに格納されている複数ラインの画像データの中から、主走査座標ごとに前記所定ライン数の画像データを選択することを特徴とする。
複数色の感光体ドラムを連装し、一回の手順で各色を順次転写して用紙にカラー画像を形成するタンデム型の画像形成装置であって、
前記第1制御部は、前記メモリを利用して、各色の画像形成のタイミングを調整することを特徴とする。
すなわち、本発明に係る画像形成装置においては、第1制御部による粗調処理によってバーストアクセス単位で読出ライン又は書込ラインを制御した後、さらに第2制御部による微調処理によって画素単位で読出ラインを制御するので、主走査方向にわたる全体での最大補正量にあたるラインバッファを保持しておく必要はない。したがって、ラインバッファのRAM容量を低減できることとなり、装置コストを低減できる。
本実施形態では、本発明に係る画像形成装置を、コピーやプリンタなどの機能を有するデジタル複合機(MFP:Multi Function Printer)に適用した例について説明する。
なお、本発明に係る画像形成装置は、デジタル複合機に限定されるものではなく、用紙に画像形成する画像形成装置であれば、ファクシミリ装置、コピー又はプリンタ単体の装置などであってもよい。
図1は本実施形態に係る画像形成装置の機能的構成を示すブロック図であり、図2は画像形成装置の内部構成を示す説明図である。
本実施形態に係る画像形成装置100は、原稿に形成されているカラー画像を読み取って取得された画像情報、又は、ネットワークを介して外部の情報機器(例えば、パーソナルコンピュータ)から入力された画像情報に基づいて、用紙に色を重ね合わせて画像を形成する。
画像形成装置100は、例えば、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の4色に対応する感光体ドラム1(1Y,1M,1C,1K)を連装し、一回の手順で各色を順次転写し、用紙にカラー画像を形成するタンデム方式を採用している。
CPU91は、ROM93に記憶されているシステムプログラムや画像形成処理プログラム等の各種処理プログラムを読み出してRAM92に展開し、展開したプログラムに従って画像形成装置100の各部の動作を集中制御する。
書込ユニット別設定情報941とは、具体的には、各書込ユニット3Y,3M,3C,3Kに組み込まれているLPH(LED Print Head)の画像形成装置100への取付状態や、LPHに搭載される複数のLEDアレイチップの配列状態に起因するズレを補正するための情報(スキュー補正量、ボウ補正量)である。
搬送部20は、CPU91からの給紙制御信号に基づいて、例えば、何れかの用紙トレイ20A,20B,20Cから用紙Pを画像形成部60に搬送する。
表示部32は、例えば、液晶パネル(LCD:Liquid Crystal Display)で構成され、CPU91からの表示制御信号に従って、画像形成条件に係る選択項目等を含む操作画面を表示する。
操作部31は、例えば、テンキーやスタートキー等、画像形成条件(画像濃度の設定、用紙サイズの選択、コピー枚数の設定)を入力するための複数の操作キー群(ハードキー)で構成された操作パネルである。また、表示部32としての液晶パネルの画面上には、透明電極を格子状に配置した感圧式(抵抗膜圧式)のタッチパネルが設けられており、操作部31の一部を構成する。このタッチパネルは、手指やタッチペン等で操作された力点のXY座標を電圧値で検出し、検出された位置信号を操作信号として制御部90に出力する。
ADF部40は、ADFモード時において、一又は複数の原稿を自動給紙する(自動原稿給紙装置)。ここで、ADFモードとは、ADF部40に載置された原稿を自動給紙する動作モードをいう。
ADF部40は、図2に示すように、原稿載置部41、ローラ42a、ローラ42b、ローラ43、搬送ローラ44、及び排紙皿45を有している。原稿載置部41には一又は複数枚の原稿が載置される。原稿載置部41の下流側にはローラ42a及びローラ42bが設けられている。
ADF部40は、CPU91からの制御信号に基づいてADFモードが選択されると、原稿載置部41からローラ42a,42bにより原稿を繰り出し、この原稿を下流側のローラ43によってU字回転するように搬送する。そして、原稿は、搬送ローラ44を経て排紙皿45に排紙される。なお、ADFモードにおいては、原稿の記録面は原稿載置部41で上に向けて載置される。
画像読取部50は、図1に示すように、第1プラテンガラス51、第2プラテンガラス52(ADFガラス)、光源53、ミラー54、55、56、結像光学部57、イメージセンサ58、及び読取ヘッド駆動部(図示略)を有する。光源53、ミラー54,55,56、結像光学部57,イメージセンサ58により読取ヘッドが構成される。
また、例えば、読取ヘッドを副走査方向に移動させながら、第1プラテンガラス51上に載置された原稿表面に光源53から光を照射し、その反射光をイメージセンサ58により結像し、光電変換する。そして、得られたRGB色系の画像読取信号を出力する。
画像形成部60は、図2に示すように、画像形成ユニット10(10Y、10M、10C、10K)、無終端状の中間転写体6、1次転写ローラ7(7Y,7M,7C,7K)、センサSE1、SE2、SE3、SE4、定着装置17等を備える。
また、LPHにおいて、各LEDアレイチップは一直線に配設されることが理想的であるが、実際にはLEDアレイチップごとの実装に多少のバラツキが生じる(図4参照)。この場合も画像形成装置100における印字品質が低下してしまうので、後述する画像処理部80において適当な補正処理を行う(ボウ補正)。
なお、スキュー補正及びボウ補正を行う際に利用する補正量は、前述の不揮発メモリ94に、書込ユニット別設定情報941として記憶されている。
クリーニング部8は、感光体ドラム1の周面上に残った転写残トナーを荷電ブラシやゴムブレード等で回収する。
1次転写ローラ7は、使用するトナーと反対極性(例えば、正極性)の1次転写バイアスが印加されることにより、画像形成ユニット10により形成された各色の画像を中間転写体6上に転写する。
また、センサSE1、SE2、SE3、SE4は、書き込み可能な最大幅を検出するだけでなく、主走査方向の所定位置に設置され、現像部4Y、4M、4C、4Kにより形成された所定のパターン像のずれを検出することで、設計上の解像度と実際の解像度との差を検出して、その検出信号を制御部70へ出力してもよい。
感光体ドラム1に形成されたライン状の静電潜像は、現像部4により各色用のトナー画像として現像される。
そして、現像部4により形成された各色のトナー画像は、1次転写ローラ7により、回動する中間転写体6上に逐次転写され、色を重ね合わせて合成されたカラー画像(色画像、カラートナー像)が形成される(1次転写)。
カラー画像が転写された用紙Pは、定着装置17により熱定着処理が施され、排紙ローラ24に挟持されて機外の排紙トレイ25上に排紙される。
また、画像処理部70は、画像形成部60において画像形成処理を行う際に、RGB画像データDr,Dg,DbをCMYK画像データDy、Dm、Dc、Dkに変換するとともに、このCMYK画像データにスキュー補正及び/又はボウ補正を行い、補正後の画像データを書込ユニット3に出力する。この補正処理については、後述する。
画像メモリ83は、例えば、DRAM等の記憶媒体で構成される。画像メモリ83は、圧縮メモリ領域、ページメモリ領域を有し、画像形成部60において画像形成するための元となる画像データを記憶する。
次に、画像処理部70における画像処理(補正処理)について詳細に説明する。
画像変換部71は、3次元色情報変換テーブルなどの色変換に係る情報を記憶するメモリ(図示略)を有しており、入力されるR,G,B成分の画像データ(Dr,Dg、Db)を、当該3次元色情報変換テーブルを参照することで、Y,M,C,K成分の画像データDy,Dm,Dc,Dkに変換する。また、画像変換部71は、中間調濃度を綺麗に安定して出力するためのスクリーン処理等を行う。
図6は、大容量メモリ723のメモリ空間を示す概念図である。
図6に示すように、大容量メモリ723は、カラムアドレス、ローアドレスと呼ばれる2次元のアドレスを有する。そして、バースト転送においては、カラムアドレス、ローアドレスを指定すると、そのセルからカラム方向にデータを連続的に書き込み又は読み出しされ、高速転送が実現される。このとき、カラムアドレスは自動的にインクリメントされる。
本実施形態では、大容量メモリ723において、画像の主査方向をカラムアドレスに、副走査方向をローアドレスに一致させて、画素ごとの画像データを対応するセルに格納する。つまり、厳密ではないが、メモリ空間上に出力画像を形成するようなイメージである。
なお、バースト転送時のデータブロックは、バーストアクセス単位に従って適宜変更することができる。例えば、バースト長=8、データバス幅=16bitの場合、128画素×1ラインの画素群を転送単位としたり、32画素×4ラインの画素群を転送単位としたりすることができる。
例えば、画像変換部71から送出された主走査方向にわたる画像データを大容量メモリ723に順次書き込み、大容量メモリ723から読み出すときにアドレスを制御することで、画像形成される画素位置を副走査方向にずらすことができる。
図7に示すように、データの書き込みは1ラインごとに順次行われる。つまり、1ライン分の画像データが大容量メモリ723の1ライン(同一ローアドレスのセル)に格納される。一方、データを読み出す際には、ズレ量(書込ユニット別設定情報941)に応じて大容量メモリ723のローアドレスを変化させながらデータを読み出す。図7では、主走査方向に4セル(カラムアドレス=0〜3、ローアドレス=0)分読み出すと、ローアドレスを1インクリメントして次ラインの4セル分(カラムアドレス=4〜7、ローアドレス=1)を読み出すことを示している。つまり、LPHに入力される1ライン分の画像データは、実際には副走査方向にずれたラインの画像データで構成されることとなる。
なお、所定ライン数の画素データをバーストアクセス単位とする場合は、メモリコントローラ722は、このバーストアクセス単位で主走査方向にわたる1ブロックライン分の画像データ、すなわち所定ライン数の画像データを転送する。
ただし、大容量メモリ723からの転送はバーストアクセス単位で行われるので、主走査方向の画素単位で画像データの読み出し位置を補正することができるとは限らない。そのため、後述する微調処理部725において、主走査方向の画素単位で画像データの読み出し位置を補正する。
したがって、微調補正では、ラインバッファの段数によって副走査方向に補正可能となる画素数が決定される。例えば、ラインバッファの段数がMで、1ラインバッファに1ラインの画像データが格納される場合は、この微調補正により1/Mの傾きを補正可能となる。
ステップS101では、DRAM制御部83によって画像メモリ83から1ラインずつ読み出された画像データに対して、画像変換部71で色変換処理等の画像変換処理を行う。
ステップS102では、画像変換部71から入力された画像データを、メモリコントローラ722によって大容量メモリ723にバースト書き込みする。この書き込み処理では、書込ラインの制御は実行されず、入力された画像データを1ラインずつ順次書き込む。
ステップS103では、メモリコントローラ722によってバーストアクセス単位で読出ラインを制御しながら、大容量メモリ723から画像データをバースト読み出しする(粗調処理)。具体的には、粗調用信号生成部721からの粗調用イネーブル信号に基づいて、バーストアクセス単位で読出ラインが制御される。
ステップS105では、微調処理部725によって主走査方向の画素単位で読出ラインを制御しながら、ラインバッファから画像データを読み出し、書込ユニット3Y等に出力する(微調処理)。具体的には、微調用信号生成部741からの微調用イネーブル信号に基づいて、画素単位で読出ラインが制御される。
また、補正部72は、画像の主走査方向をカラムアドレス、副走査方向をローアドレスに対応させて、前記画像メモリから読み出された画素ごとの画像データを記憶する、バースト転送可能なメモリ(大容量メモリ)723と、メモリ723におけるデータ転送時のアドレス制御を行う第1制御部(メモリコントローラ)722と、メモリ723からバーストアクセス単位で転送された主走査方向にわたる画像データを格納する複数段のラインバッファ(微調処理部)725と、複数段のラインバッファに格納されている複数ラインの画像データの中から、主走査座標ごとに出力する画像データを選択する第2制御部(微調処理部725)と、を有する。
また、第2制御部(微調処理部)725は、補正に関する情報に基づいて生成された第2制御信号(微調用イネーブル信号)に従って複数段のラインバッファに格納されている複数ラインの画像データの中から、主走査座標ごとに出力する画像データを選択する。
すなわち、画像形成装置100においては、メモリコントローラ722による粗調処理によってバーストアクセス単位で読出ラインを制御した後、さらに微調処理部725による微調処理によって画素単位で読出ラインを制御するので、主走査方向にわたる全体での最大補正量にあたるラインバッファを保持しておく必要はない。これにより、ラインバッファのRAM容量を低減できることとなり、装置コストを低減できる。
そして、上述した大容量メモリ723を利用して、各色の画像形成のタイミングを調整する(色ズレ補正)を行うことができる。この色ズレ補正は、メモリコントローラ722によって実行されることとなる。
一方、LPHの発光素子を点灯させるタイミングは、感光体ドラム1と中間転写体6との位置関係に依存し、書込ユニット3ごとに異なる。例えば、図2において、K色用の感光体ドラム1Kは、中間転写体6の走行方向に対してY色用の感光体ドラム1Yよりも後段に設けられているため、トナー像を重畳させるためにはLPHの点灯タイミングを遅延させる必要がある。
そのため、大容量メモリ723をタイミング調節(色ズレ補正)用の巨大なラインバッファのように扱い、各書込ユニット3により各色トナー像の重畳を行う。
第1実施例では、メモリコントローラ722による大容量メモリ723の転送処理を、128画素×1ラインをバーストアクセス単位とし、LPHの取付状態に起因するスキューを補正する場合について説明する。
図11に示す微調処理部725は、3段のラインバッファLB1〜LB3及びセレクタSELで構成される。
ラインバッファLB1は、メモリコントローラ722から(N+1)ライン目としてバースト転送された画像データを格納する。ラインバッファLB2は、メモリコントローラ722からNライン目としてバースト転送された画像データを格納する。ラインバッファLB2は、メモリコントローラ722から(N−1)ライン目としてバースト転送された画像データを格納する。
つまり、図11に示すラインバッファでは、3ライン分の画像データを格納しておき、その中から主走査方向の1画素ごとに出力する画像データを選択するので、微調処理において副走査方向に±1ラインずらすことができる。
図12では、解像度1200dpiのLPHを用いて、LPHの終端が100ライン遅延する(図3において、LPHが右上に100ライン傾く)ようなスキューを補正する場合について示している。すなわち、解像度1200dpiのLPHは、主走査方向にわたる画素数=15360画素なので、15360/100=153.6(画素)、端数を丸めて153画素ごとに階段状に画像を形成するスキュー補正となる。
具体的には、大容量メモリ723において、主走査座標の256画素まではNライン、256〜384画素までは(N+1)ライン、384〜512画素までは(N+2)ラインが読出ラインとなる。このとき、メモリコントローラ722は、粗調用イネーブル信号をバースト転送のタイミングまでラッチし、立ち下がりのタイミングで読出ラインを変更する。これにより、バーストアクセス単位でのアドレス制御を可能としている。
第2実施例では、メモリコントローラ722による大容量メモリ723の転送処理を、32画素×4ラインをバーストアクセス単位とし、LPHの取付状態に起因するスキューを補正する場合について説明する。
図13に示す微調処理部725は、3段のラインバッファLB1〜LB3及びセレクタSELで構成される。各ラインバッファには、32画素×4ラインのバーストアクセス単位(以下、1ブロックラインと称する)で転送された主走査方向にわたる画像データが格納される、つまり、1つのラインバッファに元の画像データの4ライン分の画像データが格納される点が第1実施例と異なる。
ラインバッファLB1は、メモリコントローラ722から(N+1)ブロックライン目としてバースト転送された画像データを格納する。ラインバッファLB2は、メモリコントローラ722からNブロックライン目としてバースト転送された画像データを格納する。ラインバッファLB2は、メモリコントローラ722から(N−1)ブロックライン目としてバースト転送された画像データを格納する。
つまり、図13に示すラインバッファでは、12ライン分の画像データを格納しておき、その中から主走査方向の1画素ごとに出力する画像データ(副走査方向に隣接する4画素分の画像データ)を選択するので、微調処理において副走査方向に±4ラインずらすことができる。
図14では、解像度600dpiのLPHを用いて、LPHの終端が100ライン遅延する(図3において、LPHが右上に100ライン傾く)ようなスキューを補正する場合について示している。すなわち、解像度1200dpiのLPHは、主走査方向にわたる画素数=7680画素なので、7680/100=76.8(画素)、端数を丸めて76画素ごとに階段状に画像を形成するスキュー補正となる。
具体的には、大容量メモリ723において、主走査座標の320画素まではNラインブロック、320画素〜は(N+1)ラインブロック、・・が読出ラインブロックとなる。このとき、メモリコントローラ722は、粗調用イネーブル信号をバースト転送のタイミングまでラッチし、立ち下がりのタイミングで読出ラインを変更する。これにより、バーストアクセス単位でのアドレス制御を可能としている。
これにより、対応可能な補正量を容易に増大させることができる。つまり、大容量メモリ723におけるデータ転送時のバーストアクセス単位や、ラインバッファの態様(段数や1段に格納可能な画像データのライン数等)を適宜変更することで、LPHの取付態様に起因するスキューを容易に補正することができる。将来的に、画像データの解像度が飛躍的に大きくなった場合に特に有効である。
つまり、第1制御部(メモリコントローラ)722は、予め設定されている補正に関する情報(書込ユニット別設定情報)941に基づいて生成された第1制御信号(粗調用イネーブル信号)に従ってメモリ(大容量メモリ)723のアドレスを制御しながら、画素ごとの画像データをバーストアクセス単位で書き込む一方、書き込まれた画像データをバーストアクセス単位で順次読み出してラインバッファ(微調処理部)725に転送する。
また、第2制御部(微調処理部)725は、補正に関する情報に基づいて生成された第2制御信号(微調用イネーブル信号)に従って複数段のラインバッファに格納されている複数ラインの画像データの中から、主走査座標ごとに出力する画像データを選択する。
すなわち、画像形成装置100においては、メモリコントローラ722による粗調処理によってバーストアクセス単位で書込ラインを制御した後、さらに微調処理部725による微調処理によって画素単位で読出ラインを制御するので、主走査方向にわたる全体での最大補正量にあたるラインバッファを保持しておく必要はない。これにより、ラインバッファのRAM容量を低減できることとなり、装置コストを低減できる。
ボウ補正の場合は、LPHに実装されているLEDアレイチップごとに、書込ユニット別設定情報941が記憶されることとなり、LEDアレイチップに対応する画素ごとに粗調補正、微調補正が行われることとなる。さらに、スキュー補正及びボウ補正を同時に行うことも可能である。
1 感光体ドラム
3 書込ユニット
LPH 印字ヘッド
70 画像処理部
71 画像変換部
72 補正部
721 粗調用信号生成部
722 メモリコントローラ(第1制御部)
723 大容量メモリ
724 微調用信号生成部
725 微調処理部(第2制御部、ラインバッファ)
Claims (3)
- 主走査方向及び副走査方向に配列された複数の画素で構成される画像を形成するための画像データを記憶する画像メモリと、
前記画像データに基づいて用紙に画像形成するための印字ヘッドと、
前記画像メモリから読み出された画像データに対して、前記印字ヘッドの取付状態又は前記印字ヘッドの発光素子の配列状態に起因して生じる画像形成時のズレを補正するための補正処理を行う補正部と、を備えた画像形成装置において、
前記補正部は、
前記画像の主走査方向をカラムアドレス、副走査方向をローアドレスに対応させて、前記画像メモリから読み出された画素ごとの画像データを記憶する、バースト転送可能なメモリと、
前記メモリにおけるデータ転送時のアドレス制御を行う第1制御部と、
前記メモリからバーストアクセス単位で転送された主走査方向にわたる画像データを格納する複数段のラインバッファと、
前記複数段のラインバッファに格納されている複数ラインの画像データの中から、主走査座標ごとに出力する画像データを選択する第2制御部と、を有し、
前記第1制御部は、主走査方向に所定画素数でかつ複数ラインからなる所定ライン数の画像データを1ブロックのバーストアクセス単位として、前記メモリに画素ごとの画像データをバーストアクセス単位で順次書き込む一方、予め設定されている前記ズレを補正するための補正量に応じて前記メモリのローアドレスを変化させながら、画素ごとの画像データをバーストアクセス単位で読み出して前記ラインバッファに転送し、
前記第2制御部は、前記補正量に応じて、前記複数段のラインバッファに格納されている複数ラインの画像データの中から、主走査座標ごとに前記所定ライン数の画像データを選択することを特徴とする画像形成装置。 - 主走査方向及び副走査方向に配列された複数の画素で構成される画像を形成するための画像データを記憶する画像メモリと、
前記画像メモリから読み出された画像データに対して、印字ヘッドの取付状態又は印字ヘッドの発光素子の配列状態に起因して生じる画像形成時のズレを補正するための補正処理を行う補正部と、を備えた画像形成装置において、
前記補正部は、
前記画像の主走査方向をカラムアドレス、副走査方向をローアドレスに対応させて、前記画像メモリから読み出された画素ごとの画像データを記憶する、バースト転送可能なメモリと、
前記メモリにおけるデータ転送時のアドレス制御を行う第1制御部と、
前記メモリからバーストアクセス単位で転送された主走査方向にわたる画像データを格納する複数段のラインバッファと、
前記複数段のラインバッファに格納されている複数ラインの画像データの中から、主走査座標ごとに出力する画像データを選択する第2制御部と、を有し、
前記第1制御部は、主走査方向に所定画素数でかつ複数ラインからなる所定ライン数の画像データを1ブロックのバーストアクセス単位として、予め設定されている前記ズレを補正するための補正量に応じて前記メモリのローアドレスを変化させながら、画素ごとの画像データをバーストアクセス単位で書き込む一方、前記書き込まれた画像データをバーストアクセス単位で順次読み出して前記ラインバッファに転送し、
前記第2制御部は、前記補正量に応じて前記複数段のラインバッファに格納されている複数ラインの画像データの中から、主走査座標ごとに前記所定ライン数の画像データを選択することを特徴とする画像形成装置。 - 複数色の感光体ドラムを連装し、一回の手順で各色を順次転写して用紙にカラー画像を形成するタンデム型の画像形成装置であって、
前記第1制御部は、前記メモリを利用して、各色の画像形成のタイミングを調整することを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
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