以下、図面を参照しながら、この発明の実施例に係る画像形成装置及び画像形成方法について説明をする。図1は、本発明の実施例としてのカラー複写機100の構成例を示す概念図である。
図1に示すカラー複写機100は画像形成装置の一例であり、原稿30に形成された色画像を読み取って画像情報を取得し、この画像情報に基づいて像形成体に色を重ね合わせ、色画像を形成する装置である。この画像形成装置は、カラー複写機100の他にカラー用のプリンタやファクシミリ装置、これらの複合機等に適用して好適である。
カラー複写機100は複写機本体101を有している。複写機本体101の上部には、カラー用の画像入力手段11及びADF(自動原稿給紙装置)40が配設されている。ADF40は、ADFモード時に、一又は複数の原稿30を自動給紙するように動作する。ここにADFモードとは、ADF40に載置された原稿30を自動給紙して原稿画像を自動的に読み取る動作をいう。
ADF40は原稿載置部41、ローラ42a、ローラ42b、ローラ43、搬送ローラ44及び排紙皿46を有している。原稿載置部41には一又は複数の原稿30が載置される。原稿載置部41の下流側にはローラ42a及びローラ42bが設けられ、自動給紙モードが選択されたとき、原稿載置部41から繰り出された原稿30は、下流側のローラ43によってU字回転するように搬送される。なお、ADFモードが選択された場合、原稿30の記録面は原稿載置部41で上に向けて載置するようになされる。
また、画像入力手段11は、原稿30に形成された色画像を読み取るように動作する。画像入力手段11には、例えば、カラー用のスリットスキャン型のスキャナが使用される。画像入力手段11には一次元のイメージセンサ58が備えられ、例えば、ADFモード時に、原稿30がローラ43によってU字状に反転するときに、その原稿30の表面を読み取って画像読取信号Soutを出力するようになされる。イメージセンサ58には3ラインカラーCCD撮像装置が使用される。
イメージセンサ58は、複数の受光素子列が主走査方向に配置されて構成される赤(R)色、緑(G)色及び青(B)色光検知用の3つの読み取りセンサが主走査方向と直交する副走査方向に所定の距離を隔てて配置され、かつ、光が照射される原稿30の副走査方向の異なる位置で画素を分割してR色、G色及びB色の光情報を同時に読み取るようになされる。
画像入力手段11で読み取られた原稿30は、搬送ローラ44により搬送されて排紙皿46へ排紙される。また、イメージセンサ58は、プラテンモード時に、原稿30を読み取って得たRGB色系の画像読取信号を出力するようになされる。ここにプラテンモードとは、プラテンガラス上に載置された原稿30に光学駆動系を走査して原稿画像を自動的に読み取る動作をいう。
画像入力手段11はイメージセンサ58の他に、第1のプラテンガラス51、第2のプラテンガラス(ADFガラス)52、光源53、ミラー54、55、56、結像光学部57及び図示しない光学駆動部を有している。光源53は、原稿30に光を照射するように動作する。光学駆動部は原稿30又はイメージセンサ58を副走査方向に相対的に移動するように動作する。副走査方向とは、イメージセンサ58を構成する複数の受光素子の配置方向を主走査方向としたとき、この主走査方向と直交する方向をいう。このように、ADF40の原稿載置部41に載置された原稿30は搬送手段により搬送され、画像入力手段11の光学系により原稿30の片面又は両面の画像が走査露光され、画像読取を反映する入射光がイメージセンサ58により読み込まれる。
イメージセンサ58は入射光を光電変換する。イメージセンサ58には制御手段15を介して画像処理手段31が接続され、光電変換されたアナログの画像読取信号Sinが画像処理手段31において、アナログ処理、A/D変換、シェーディング補正、画像圧縮処理及び変倍処理等がなされ、R色、G色、B色成分のデジタルの画像データDin(=Dr,Dg,Db)となる。画像処理手段31は、画像データDinをLED書込み用の書込みデータに変換する。例えば、画像データDinを3次元色情報変換テーブルによって、Y,M,C,BK色用の画像データDy、Dm、Dc、Dkに変換し、その色変換後の画像データDy、Dm、Dc、Dkを画像形成手段60を構成するLED書込みユニット3Y、3M、3C、3Kへ転送する。
複写機本体101は、タンデム型のカラー画像形成装置と称せられるものである。複写機本体101には、画像形成手段60が設けられる。画像形成手段60は、画像入力手段11により読み取って得た画像データDy、Dm、Dc、Dkに基づいて色画像を形成する。画像形成手段60には、各色毎に像形成体を有する複数組の画像形成ユニット(画像形成系)10Y、10M、10C、10Kと、無終端状の中間転写ベルト(画像転写系)6と、再給紙機構(ADU機構)を含む給紙搬送手段と、トナー像を定着するための定着装置17とが備えられる。
イエロー(Y)色の画像を形成する画像形成ユニット10Yは、Y色のトナー像を形成する像形成体としての感光体ドラム1Yと、感光体ドラム1Yの周囲に配置されたY色用の帯電手段2Y、LED書込みユニット3Y、現像装置4Y及び像形成体用のクリーニング手段8Yを有する。マゼンタ(M)色の画像を形成する画像形成ユニット10Mは、M色のトナー像を形成する像形成体としての感光体ドラム1Mと、M色用の帯電手段2M、LED書込みユニット3M、現像装置4M及び像形成体用のクリーニング手段8Mを有する。
シアン(C)色の画像を形成する画像形成ユニット10Cは、C色のトナー像を形成する像形成体としての感光体ドラム1Cと、C色用の帯電手段2C、LED書込みユニット3C、現像装置4C及び像形成体用のクリーニング手段8Cを有する。黒(BK)色の画像を形成する画像形成ユニット10Kは、BK色のトナー像を形成する像形成体としての感光体ドラム1Kと、BK色用の帯電手段2K、LED書込みユニット3K、現像装置4K及び像形成体用のクリーニング手段8Kを有する。
帯電手段2YとLED書込みユニット3Y、帯電手段2MとLED書込みユニット3M、帯電手段2CとLED書込みユニット3C及び帯電手段2KとLED書込みユニット3Kとは、潜像形成手段を構成する。LED書込みユニット3Y、3M、3C、3Kにはライン状に発光素子を配置したLEDアレイヘッド光学系が使用される。現像装置4Y、4M、4C、4Kによる現像は、使用するトナー極性と同極性(本実施例においては負極性)の直流電圧に交流電圧を重畳した現像バイアスが印加される反転現像にて行われる。中間転写ベルト6は、複数のローラにより巻回され、回動可能に支持され、各々の感光体ドラム1Y、1M、1C、1Kに形成されたY色、M色、C色、BK色の各トナー像を転写するようになされる。
ここで画像形成プロセスの概要について以下に説明をする。画像形成ユニット10Y、10M、10C及び10Kより形成された各色の画像は、使用するトナーと反対極性(本実施例においては正極性)の1次転写バイアス(不図示)が印加される1次転写ローラ7Y、7M、7C及び7Kにより、回動する中間転写ベルト6上に逐次転写され、色を重ね合わせて合成されたカラー画像(色画像:カラートナー像)が形成される(1次転写)。
また、画像形成手段60の下方には、給紙手段を構成する給紙カセット20A、20B、20Cが設けられる。給紙カセット20A等に収容された用紙Pは、当該カセット20A等に設けられた送り出しローラ21及び給紙ローラ22Aにより給紙され、搬送ローラ22B、22C、22D、レジストローラ23等を経て、2次転写ローラ7Aに搬送され、用紙P上の一方の面(表面)にカラー画像が中間転写ベルト6から用紙Pへ一括して転写される(2次転写)。
カラー画像が転写された用紙Pは、定着装置17により定着処理され、排紙ローラ24に挟持されて機外の排紙トレイ25上に載置される。転写後の感光体ドラム1Y、1M、1C、1Kの周面上に残った転写残トナーは、像形成体クリーニング手段8Y、8M、8C、8Kによりクリーニングされ次の画像形成サイクルに入る。
両面画像形成時には、一方の面(表面)に画像形成され、定着装置17から排出された用紙Pは、分岐手段26により原稿30排紙路から分岐され、それぞれ給紙搬送手段を構成する、下方の循環通紙路27Aを経て、再給紙機構(ADU機構)である反転搬送路27Bにより表裏を反転され、再給紙搬送部27Cを通過して、給紙ローラ22Dにおいて合流する。
反転搬送された用紙Pは、レジストローラ23を経て、再度2次転写ローラ7Aに搬送され、用紙Pの他方の面(裏面)上にカラー画像(カラートナー像)が一括転写される。一方、2次転写ローラ7Aにより用紙Pにカラー画像を転写した後、用紙Pを曲率分離した中間転写ベルト6は、中間転写ベルト用のクリーニング手段8Aにより残留トナーが除去される。
これらの画像形成の際には、用紙Pとして52.3〜63.9kg/m2(1000枚)程度の薄紙や64.0〜81.4kg/m2(1000枚)程度の普通紙、83.0〜130.0kg/m2(1000枚)程度の厚紙や150.0kg/m2(1000枚)程度の超厚紙が用いられる。用紙Pの厚み(紙厚)としては0.05〜0.15mm程度の厚さのものが用いられる。
図2は、LED書込みユニット3Y等及びその周辺回路の構成例を示す斜視図である。
図2に示すLED書込みユニット3Yは、感光体ドラム1Yに対峙した位置に設けられる。LED書込みユニット3Yは、IC実装基板64を有している。IC実装基板64には、半導体集積回路(IC)化されたレジスタアレイ61Y、ラッチ回路62Y及びLEDヘッド63Yが実装され、図示しないプリント配線等により結線されて構成される。LED書込みユニット3Y等には、A4版の600dpiの解像度で7500画素の発光素子(LED)をライン状に配置したLEDアレイヘッド光学ユニットが使用される。LEDアレイヘッド光学系は、1ライン分の画像データDyに基づいて各々の強度で1ライン分のY色ライン形成用のレーザビーム群を一度に発生する。
Y色用のレーザビーム群は、感光体ドラム1Yの1ラインを一度に露光し、ライン状の静電潜像を形成する。感光体ドラム1Yに形成されたライン状の静電潜像は、図1に示した現像手段4YがY色トナー部材によって現像する。現像手段4Yによって現像されたY色用のトナー像は中間転写ベルト6に転写される。
図3は、カラー複写機100の制御系の構成例を示すブロック図である。図3に示すカラー複写機100は、画像入力手段11、制御手段15、通信手段19、給紙手段20、画像処理手段31、画像メモリ36、操作パネル48及び画像形成手段60から構成される。
制御手段15は、ROM(Read Only Memory)33、CPU(Central Processing Unit;中央処理ユニット)35及びワーク用のRAM(Random Access Memory)34を有している。ROM33には当該複写機全体を制御するためのシステムプログラムデータが格納される。RAM34には、両面モード実行時等の制御コマンドを一時記憶するようになされる。CPU35は電源がオンされると、ROM33からシステムプログラムデータを読み出してシステムを起動し、当該複写機全体を制御するようになされる。
操作パネル48は、タッチパネルから成る入力設定手段14及び液晶表示素子(LCD)等から成る表示手段18を有して構成される。入力設定手段14は、上述のCPU35に接続され、画像形成手段60によって画像が形成される用紙Pの紙種を入力するように操作される。この操作の他に、両面モードにおいて、変倍率又は微少変倍率を設定する際に入力設定手段14が操作される。また、入力設定手段14は、画像濃度の設定、用紙サイズの選択、複写機枚数の設定等の画像形成条件を入力するように操作される。
この例で上述のCPU35には制御バス28及びデータバス29等のシステムが接続される。データバス29には表示手段18が接続され、画像入力手段11によって取得された画像データDoutに基づいて原稿30を縮小してプレビュー表示したり、画像形成条件に係る選択項目等を表示データD2に基づいて表示する。なお、操作パネル48で設定された画像形成条件や給紙カセット選択情報等は、操作データD3となってCPU35に出力される。
CPU35には制御バス28及びデータバス29を介して記憶手段の一例となる不揮発メモリ32が接続される。不揮発メモリ32は、紙種−変倍率テーブルを構成し、入力設定手段14により入力される紙種と当該用紙の熱収縮率に対応する変倍率とを記憶するようになされる。不揮発メモリ32には紙種−変倍率変換テーブルが格納される。紙種−変倍率変換テーブルは、例えば、表1に示すような紙種#P1〜#Pnに対する変倍率M1〜Mnが記憶される。この例では、紙種#P1等を入力すると、不揮発メモリ32からその紙種#P1等に対応した変倍率データDcが読み出される。
CPU35は変倍処理制御手段を構成し、入力設定手段14によって設定された変倍率又は微少変倍率に基づいて変倍処理制御を実行する。この処理で、CPU35は、画像を縮小又は拡大する倍率である変倍率に基づいてライン単位、かつ、画素単位に画像データDyの間引き又は/及び補間処理をするように画像処理手段31を制御する。間引き又は/及び補間処理は、CPU自身で実行してもよいが、制御負担を軽減するために画像処理手段31で実行させることが好ましい。もちろん、CPU35が、入力設定手段14により入力された紙種に対応する変倍率を不揮発メモリ32から読み出して変倍処理を実行してもよい。
例えば、CPU53は、紙種に対応する変倍率を紙種−変倍率テーブルにより求めて変倍処理制御を実行する。この変倍処理制御によって、両面モード時の表裏倍率調整等の微少な倍率変化において、紙種に対応する熱収縮率が設定できるので、高精細な表裏倍率合わせを実行できるようになる。この他に、CPU35は、操作パネル48によって設定された画像形成条件に基づいて画像メモリ36等を制御したり、画像処理手段31によって変倍処理された画像データDy,Dm,Dc,Dkに基づいてカラー画像を形成するように画像形成手段60を制御する。
上述の制御バス28及びデータバス29には、画像入力手段11が接続される。画像入力手段11には、図示しないアナログ・ディジタル変換器が設けられる。画像入力手段11は、読取制御信号S1に基づいて原稿30から読み取って得たアナログの画像読取信号をA/D変換処理する。A/D変換後のデジタルの画像データDinは、制御バス28及びデータバス29に接続された画像メモリ36に転送される。
画像データDinは、メモリ制御信号S2に基づいて画像メモリ36に格納される。画像メモリ36には、ハードディスク等が使用される。読取制御信号S1は、制御バス28を介してCPU35から画像入力手段11へ出力され、メモリ制御信号S2は、同様にして、CPU35から画像メモリ36に各々出力される。CPU35は、画像メモリ36におけるデータの書込み読出し制御を実行する。
制御バス28及びデータバス29には画像入力手段11や画像メモリ36の他に画像処理手段31が接続される。画像処理手段21は変倍処理手段を構成し、ADFモード又はプラテンモード時に操作パネル48によって設定された変倍率に基づいてCPU35により入出力が制御される。例えば、CPU35は制御バス28を介して画像処理手段31に画像処理制御信号S2を出力して変倍処理制御を実行する。
画像処理手段31には、3次元色情報変換テーブルが設けられ、画像メモリ36から読み出されたRGB色系の画像データDout(=Dr、Dg、Db)を画像処理制御信号S3に基づいてYMCK色系の画像データDy、Dm、Dc、Dkに色変換するようになされる。
画像処理手段31は、画像形成手段60のLED書込みユニット3Yに画素単位に画像データDyを供給する。画像処理手段31にはDSP(Digital Signal Processor)やRAM等が使用される。画像処理手段31は、画像を縮小又は拡大する倍率である変倍率に基づいてライン単位、かつ、画素単位に画像データDyの間引き又は/及び補間処理を実行する。
例えば、画像処理手段31は、画像データDyの間引き又は/及び補間処理をする際に、変倍率に基づいて間引かれた画像データDyの前又は後の画素の画像データDyを抽出し、当該間引かれた画像データDyで発光を予定していたLEDヘッドによる発光ドット径を拡大し、又は、縮小するように、抽出された画像データDyの前又は後の画素の画像データDyを補間する。
具体的には、変倍率に基づいてLEDヘッドへの通電を制御する。この通電制御によって、変倍率に基づいて発光ドット径を縮小又は拡大できるようになる。発光ドット径を変化させることができると、例えば、画像データDyを間引かなかったとした場合の発光ドットの画像データDyを擬似的に再現することができるようになる。このことで間引きの影響を少なくできるようになる。
また、画像処理手段31は、画像データDyの間引き又は/及び補間処理をする際に、定周期/定位置変倍処理、定周期/オフセット位置変倍処理、定周期/ランダム位置範囲指定変倍処理又は/及びランダム周期/ランダム位置変倍処理を実行する。他のLED書込みユニット3M、3C,3Kについても、同様にして画素単位に画像データDmが供給され、上述した処理がなされる。
上述の制御バス28及びデータバス29には画像形成手段60が接続される。画像形成手段60は、図1に示した画像形成ユニット10Y、10M、10C、10Kから構成される。図3ではY色用の画像形成ユニット10Yのみを示している。画像形成手段60を構成する画像形成ユニット10Yは、複数の発光体をライン状に配列したLED書込みユニット3Y及び当該LED書込みユニット3Yによって画像が形成される感光体ドラム1Yを有している。他のM色、C色、BK色用の画像形成ユニット10M、10C、10K等については、その説明を省略する。この例でCPU35は、制御バス28を介して画像形成手段60に作像制御信号S4を出力する。
画像形成手段60で、例えば、Y色用のLED書込みユニット3Yは、ライン単位のY色用の画像データDy及び作像制御信号S4を入力して感光体ドラム1YにY色用のトナー画像を形成するように動作する。LED書込みユニット3Yでは、1ライン分の画像データDyに基づいて各々の強度で1ライン分のY色ライン形成用のレーザビーム群が一度に発生される。Y色用のレーザビーム群は、感光体ドラム1Yの1ラインを一度に露光し、ライン状の静電潜像を形成する。感光体ドラム1Yに形成されたライン状の静電潜像は、図1示した現像手段4YがY色トナー部材によって現像する。現像手段4Yによって現像されたY色用のトナー像は中間転写ベルト6に転写される。
制御バス28には給紙手段20が接続され、CPU35は図1に示した給紙カセット20A〜20Cを給紙制御信号S5に基づいて制御する。例えば、給紙手段20は、給紙制御信号S5に基づいて給紙カセット20A、20B又は20Cのいずれかを選択し、給紙カセット20A、20B又は20Cから繰り出した用紙Pを画像形成系に搬送するようになされる。給紙制御信号S5は、CPU35から給紙手段20に供給される。
データバス29には通信手段19が接続される。通信手段19は、LAN等の通信回線に接続され、外部のコンピュータやプリンタ等と通信処理する際に使用される。例えば、当該カラー複写機100で読み取った所望の変倍率の原稿画像を外部のプリンタ等により画像形成出力する場合に、通信手段19は、プリントデータDout’を外部プリンタに送信するようになされる。外部のコンピュータで作成されたプリントデータDin’を入力して画像形成手段60で両面印刷処理する場合も、通信処理がなされる。
図4は、Y、M、C、BK色用の各々のLED書込みユニット及びその周辺回路の構成例を示すブロック図である。
図4に示すCPU35には、画像処理手段31が接続される。CPU35から画像処理手段31には画像処理制御信号S3が供給される。画像処理手段31は、R色、G色、B色成分のデジタルの画像データDin(=Dr,Dg,Db)を画像処理制御信号S3に基づいてLED書込み用の書込みデータに変換する。例えば、画像データDinを3次元色情報変換テーブルによって、Y,M,C,BK色用の画像データDy、Dm、Dc、Dkに変換する。
この例で画像処理手段31は、LED書込みユニット3Yのレジスタアレイ61Yに画素単位に画像データDyを供給する。同様にして、LED書込みユニット3Mのレジスタアレイ61Mに画素単位に画像データDmを供給する。LED書込みユニット3Cのレジスタアレイ61Cに画素単位に画像データDcを供給する。LED書込みユニット3Kのレジスタアレイ61Kに画素単位に画像データDk供給する。画像処理手段31は、画像を縮小又は拡大する倍率である変倍率に基づいてライン単位、かつ、画素単位に画像データDyの間引き又は/及び補間処理を実行する。
例えば、画像処理手段31は、画像データDyの間引き又は/及び補間処理をする際に、変倍率に基づいて間引かれた画像データDyの前又は後の画素の画像データDyを抽出し、当該間引かれた画像データDyで発光を予定していたLEDヘッド63Yによる発光ドット径を拡大し、又は、縮小するように、抽出された画像データDyの前又は後の画素の画像データDyを補間する。
具体的には、変倍率に基づいてLEDヘッド63Yへの通電を制御する。この通電制御によって、変倍率に基づいて発光ドット径を縮小又は拡大できるようになる。発光ドット径を変化させることができると、例えば、画像データDyを間引かなかったとした場合の発光ドットの画像データDyを擬似的に再現することができるようになる。このことで間引きの影響を少なくできるようになる。
また、画像処理手段31は、画像データDyの間引き又は/及び補間処理をする際に、定周期/定位置変倍処理、定周期/オフセット位置変倍処理、定周期/ランダム位置範囲指定変倍処理又は/及びランダム周期/ランダム位置変倍処理を実行する。他のM、C、BK色のLED書込みユニット3M、3C、3Kについても同様にして実行される。
画像処理手段31にはタイミング発生回路38が接続される。画像処理手段31はタイミング発生回路38にタイミング発生制御信号S6を供給する。タイミング発生回路38は、タイミング発生制御信号S6に基づいてY色用のレジスタ制御信号SRy及びラッチ制御信号SLyと、M色用のレジスタ制御信号SRm及びラッチ制御信号SLmと、C色用のレジスタ制御信号SRc及びラッチ制御信号SLcと、BK色用のレジスタ制御信号SRk及びラッチ制御信号SLkを各々発生する。
画像処理手段31及びタイミング発生回路38には、Y、M、C、BK色用の各々のLED書込みユニット3Y,3M,3C,3Kが接続される。LED書込みユニット3Yは、レジスタアレイ61Y、ラッチ回路62Y及びLEDヘッド63Yを有している。上述の画像処理手段31にはレジスタアレイ61Yが接続され、レジスタ制御信号SRyに基づいて1ライン分のシリアルの画像データDyを順次入力し、この画像データDyを保持するようになされる。
レジスタアレイ61Yにはラッチ回路62Yが接続され、レジスタアレイ61Yからパラレルに出力される画像データDyをラッチ制御信号SLyに基づいてラッチするように動作する。ラッチ回路62YにはLEDヘッド63Yが接続される。LEDヘッド63Yはレーザ駆動電源Vyに接続される。LEDヘッド63Yはラッチ回路62Yから供給される、1ライン分の画像データDyに基づいて各々の強度で1ライン分のY色ライン形成用のレーザビーム群を一度に発生する。
Y色用のレーザビーム群は、感光体ドラム1Yの1ラインを一度に露光し、ライン状の静電潜像を形成する。感光体ドラム1Yに形成されたライン状の静電潜像は、図1に示した現像手段4Yによって、Y色トナー部材により現像される。現像手段4Yによって現像されたY色用のトナー像は中間転写ベルト6に転写される。
LED書込みユニット3Mは、レジスタアレイ61M、ラッチ回路62M及びLEDヘッド63Mを有している。上述の画像処理手段31にはレジスタアレイ61Mが接続され、レジスタ制御信号SRmに基づいて1ライン分のシリアルの画像データDmを順次入力し、この画像データDmを保持するようになされる。
レジスタアレイ61Mにはラッチ回路62Mが接続され、レジスタアレイ61Mからパラレルに出力される画像データDmをラッチ制御信号SLmに基づいてラッチするように動作する。ラッチ回路62MにはLEDヘッド63Mが接続される。LEDヘッド63Mはレーザ駆動電源Vmに接続される。LEDヘッド63Mはラッチ回路62Mから供給される、1ライン分の画像データDmに基づいて各々の強度で1ライン分のM色ライン形成用のレーザビーム群を一度に発生する。
M色用のレーザビーム群は、感光体ドラム1Mの1ラインを一度に露光し、ライン状の静電潜像を形成する。感光体ドラム1Mに形成されたライン状の静電潜像は、図1に示した現像手段4Mによって、M色トナー部材により現像される。現像手段4Mによって現像されたM色用のトナー像は中間転写ベルト6に転写される。
LED書込みユニット3Cは、レジスタアレイ61C、ラッチ回路62C及びLEDヘッド63Cを有している。上述の画像処理手段31にはレジスタアレイ61Cが接続され、レジスタ制御信号SRcに基づいて1ライン分のシリアルの画像データDcを順次入力し、この画像データDcを保持するようになされる。
レジスタアレイ61Cにはラッチ回路62Cが接続され、レジスタアレイ61Cからパラレルに出力される画像データDcをラッチ制御信号SLcに基づいてラッチするように動作する。ラッチ回路62CにはLEDヘッド63Cが接続される。LEDヘッド63Cはレーザ駆動電源Vcに接続される。LEDヘッド63Cはラッチ回路62Cから供給される、1ライン分の画像データDcに基づいて各々の強度で1ライン分のC色ライン形成用のレーザビーム群を一度に発生する。
C色用のレーザビーム群は、感光体ドラム1Cの1ラインを一度に露光し、ライン状の静電潜像を形成する。感光体ドラム1Cに形成されたライン状の静電潜像は、図1に示した現像手段4Cによって、C色トナー部材により現像される。現像手段4Cによって現像されたC色用のトナー像は中間転写ベルト6に転写される。
LED書込みユニット3Kは、レジスタアレイ61K、ラッチ回路62K及びLEDヘッド63Kを有している。上述の画像処理手段31にはレジスタアレイ61Kが接続され、レジスタ制御信号SRkに基づいて1ライン分のシリアルの画像データDkを順次入力し、この画像データDkを保持するようになされる。
レジスタアレイ61Kにはラッチ回路62Kが接続され、レジスタアレイ61Kからパラレルに出力される画像データDkをラッチ制御信号SLkに基づいてラッチするように動作する。ラッチ回路62KにはLEDヘッド63Kが接続される。LEDヘッド63Kはレーザ駆動電源Vkに接続される。LEDヘッド63Kはラッチ回路62Kから供給される、1ライン分の画像データDkに基づいて各々の強度で1ライン分のBK色ライン形成用のレーザビーム群を一度に発生する。
BK色用のレーザビーム群は、感光体ドラム1Kの1ラインを一度に露光し、ライン状の静電潜像を形成する。感光体ドラム1Kに形成されたライン状の静電潜像は、図1に示した現像手段4Kによって、BK色トナー部材により現像される。現像手段4Kによって現像されたBK色用のトナー像は中間転写ベルト6に転写される。中間転写ベルト6に転写されたトナー像は、所定の用紙Pに転写され、カラー画像を形成するようになる(第1の画像形成装置及び画像形成方法)。
図5は、Y色系の画像入力及びLED書込みユニット3Yの制御例を示すブロック図である。
この例では、入力設定手段14からCPU35に変倍率を設定するようになされる。例えば、変倍率は、99%〜101%の範囲、つまり、100±1%の範囲で設定され、操作データD3となって画像入力設定手段14からCPU35に出力される。また、画像領域と文字領域とを含んだ原稿30が、画像入力手段11により読み取られる(第2の画像形成装置及び画像形成方法)。
CPU35は、原稿30の例えば、Y色用の画像データDyを変倍率99%〜101%の範囲で変倍処理制御を実行する。変倍率は、両面モード時等において、用紙Pの熱収縮分だけ倍率を変える。例えば、100±0.5%で0.1%刻みに変倍処理制御を実行する。
画像処理手段31は、変倍処理手段39を構成し、両面モード時等において、変倍率が設定されると、画像データDinを3次元色情報変換テーブルによって、Y,M,C,BK色用の画像データDy、Dm、Dc、Dkに変換した後に、画像処理制御信号S3に基づいて変倍処理を実行する。この変倍処理によって、画像データDyがLED書込み用の書込みデータDy’に変換される。例えば、画像処理手段31は、変倍率に基づいてライン単位、かつ、画素単位に画像データDyの間引き又は/及び補間処理を実行する。この処理は、変倍率に応じて画像を縮小又は拡大するためである。この間引き又は/及び補間処理後の画像データDyが書込みデータDy’である。
この変倍処理では、変倍率に応じて画像データDyの間引き又は/及び補間処理を実行し、この変倍率に基づいて間引かれた画像データDyの前又は後の画素の画像データDyを抽出し、当該間引かれた画像データDyで発光を予定していたLEDヘッド63Yによる発光ドット径を拡大し、又は、縮小するように、抽出された画像データDyの前又は後の画素の画像データDyを補間するようになされる。
変倍処理後の画像データDy’は書込みデータとなって、図4に示したレジスタアレイ61Y,ラッチ回路62Yを通じてLEDヘッド63Yに供給される。書込みデータDy’は、レーザ駆動電源Vyに接続されたLEDヘッド63Yの通電期間(駆動電流)を制御する。この通電制御によって、変倍率に基づいて発光ドット径を縮小又は拡大できるようになる。発光ドット径を変倍率に基づいて変化させることができるので、画像データDyを間引かなかったとした場合の発光ドットの画像データDyを擬似的に再現することができるようになる。このことで他の画素への間引きの影響を少なくできる
図6は、BK色系の画像入力及びLED書込みユニット3Kの制御例を示すブロック図である。
この例では、画像処理手段31に、変倍処理手段39の他に領域判別手段37を備えたものである。また、カラーの画像領域と白黒の文字領域とを含んだ原稿30が、画像入力手段11により読み取られる。領域判別手段37は、画像入力手段11が原稿30を読み取ると、その画像データをメモリ等に展開して、画像領域と文字領域とを判別するものである。この文字領域と判別された部分の画像を形成する際に、画像領域は変倍処理を実行せずに、文字領域の変倍処理するようになされる。
図5で説明したように、この例でも、画像入力設定手段14からCPU35に変倍率を設定するようになされる。例えば、変倍率は、99%〜101%の範囲、つまり、100±1%の範囲で設定され、操作データD3となって画像入力設定手段14からCPU35に出力される。
CPU35は、原稿30のBK色用の画像データDkを変倍率99%〜101%の範囲で画像処理制御信号S3に基づいて変倍処理制御を実行する。この変倍処理によって、画像データDkがLED書込み用の書込みデータDk’に変換される。このとき、画像処理手段31は、変倍率に基づいてライン単位、かつ、画素単位に画像データDkの間引き又は/及び補間処理を実行する。この処理は、変倍率に応じて文字画像を縮小又は拡大するためである。この間引き又は/及び補間処理後の画像データDkが書込みデータDk’である。
この変倍処理では、変倍率に応じて画像データDkの間引き又は/及び補間処理を実行し、この変倍率に基づいて間引かれた画像データDkの前又は後の画素の画像データDkを抽出し、当該間引かれた画像データDkで発光を予定していたLEDヘッド63Kによる発光ドット径を拡大し、又は、縮小するように、抽出された画像データDkの前又は後の画素の画像データDkを補間するようになされる。
変倍処理後の画像データDk’は書込みデータとなって、図4に示したレジスタアレイ61K,ラッチ回路62Kを通じてLEDヘッド63Kに供給される。書込みデータDk’は、レーザ駆動電源Vkに接続されたLEDヘッド63Kの通電期間(駆動電流)を制御する。この通電制御によって、変倍率に基づいて発光ドット径を縮小又は拡大できるようになる。発光ドット径を変倍率に基づいて変化させることができるので、画像データDkを間引かなかったとした場合の発光ドットの画像データDkを擬似的に再現することができるようになる。このことで他の画素への間引きの影響を少なくできる。
図7A及びBは、領域判別処理と変倍処理実行有無との関係例(その1)を示す図である。
図7Aに示す原稿30はイメージセンサ58により読み取られる。イメージセンサ58から得られた画像読取信号は画像処理手段31で画像処理され、画像データは画像メモリ36に格納される。この例で、原稿30は、紙送り方向を基準にしたとき、原稿30の上方であってライン方向に画像領域Iが配置され、その下方に文字領域IIが配置された場合の例である。この場合、画像データをメモリ領域M#1に展開すると、領域判別手段37により、図7Bに示すメモリ領域M#1の上方に画像領域Iが展開され、その下方に文字領域IIが展開される。領域判別手段37は、文字領域と画像領域を判別する。
この例では、画像領域Iと、文字領域IIとで別々に変倍処理を施すようになされる。もちろん、画像領域Iは変倍処理をせずに、文字領域IIのみを変倍処理する場合を含む。これは画像を間引きすると、目立ってしまうが、文字領域は画像の劣化が少ないことによる。このようにすると、画像領域Iは表裏画像位置ずれが生じても、文字領域IIの変倍処理によって表裏の文字位置を揃えることができる。
図8A〜Cは、領域判別処理と変倍処理実行有無との関係例(その2)を示す図である。
図8Aに示す原稿30は、紙送り方向を基準にしたとき、原稿30のライン方向に2つの画像領域III及びIVが配置された場合の例である。この場合、画像データをメモリ領域M#2に展開すると、領域判別手段37により、図8Bに示すメモリ領域M#2の左側に画像領域IIIが展開され、その左側に文字領域IVが展開される。この例でも、図8Bに示すように、画像領域IIIは変倍処理をせずに、文字領域IVのみを変倍処理するようになされる。また、図8Cに示すように、画像領域IIIと、文字領域IVとで別々に変倍処理を施すようになされる。このようにすると、画像領域IIIは表裏画像位置ずれが生じても、文字領域IVの変倍処理によって表裏の文字位置を揃えることができる。
図9は、Y色系の画像入力及びLED書込みユニット3Yの制御例を示すブロック図である。
この例では、不揮発メモリ32には、用紙Pの紙種−変倍率テーブルが構成され、入力設定手段14により入力される当該用紙Pの紙種とその熱収縮率に対応する変倍率とが記憶される。不揮発メモリ32には、表1に示したような紙種#P1〜#Pnに対する変倍率M1〜Mnが記憶される。この例では、紙種を入力すると、不揮発メモリ32からその紙種に対応した変倍率データDcが読み出される。不揮発メモリ32から読み出されたその紙種に対する変倍率データDcは、変倍率処理手段39に設定される。
例えば、紙種#P1=普通紙を設定する操作データD3が画像入力設定手段14からCPU35に出力される。この操作データD3を入力したCPU35は、メモリ制御信号S6を不揮発メモリ32に出力する。不揮発メモリ32は、その紙種#P1に対応する変倍率M1を紙種−変倍率変換テーブルにより求める。この例では、メモリ制御信号S6に基づいて紙種#P1=普通紙に対応する、例えば、変倍率M1=99.2%を変倍処理手段39に設定するようになされる。
また、原稿30が、画像入力手段11により読み取られると、画像データDinが画像処理手段31’に入力される。画像処理手段31’では、領域判別手段27によって画像データDinが展開され、領域判別処理が実行される。更に、画像データDinは、図示しない3次元色情報変換テーブルによって、Y,M,C,BK色用の画像データDy、Dm、Dc、Dkに変換される。その後、変倍処理手段39は、画像処理制御信号S3及び変倍率データDcに基づいて変倍処理を実行する。
この変倍処理によって、画像データDyがLED書込み用の書込みデータDy’に変換される(図6参照)。変倍処理後の画像データDy’は書込みデータとなって、LEDヘッド63Yに供給される。LEDヘッド63Yは、書込みデータに基づいて感光体ドラム1Yを露光する。このように構成すると、用紙Pの紙種に対応した変倍率に基づいて発光ドット径を縮小又は拡大できるようになる。発光ドット径を変倍率に基づいて変化させることができるので、画像データDkを間引かなかったとした場合の発光ドットの画像データDkを擬似的に再現することができるようになる。このことで、他の画素への間引きの影響を少なくできる。
図10は間引き/補間処理に関して定周期/定位置変倍処理例を示す概念図である。
図10において、横軸はライン方向であり、縦軸は紙送り方向である。梨地に示した丸印は、間引きドットである。斜線に示した丸印は、発光ドットである。この例で画像データDy等の間引き又は/及び補間処理をする際に、変倍処理手段39が定周期/定位置変倍処理、すなわち、1周期の最後のドットを間引くようになされる。
例えば、7500画素から両側の画素(いわゆる余白)を除いた画像形成幅、1ライン6000画素のLEDドット63Yの場合であって、その変倍率を1%とすると、その発光ドットを1ライン当たり1%だけ間引くことになり、その間引きドットは60個となる。つまり、図10に示す6画素毎に1つの発光ドットを間引くこととなる。この場合、周期は100である。
また、変倍率を0.5%とすると、その発光ドットを0.5%だけ間引くことになり、その間引きドットは30個となる。つまり、12画素毎に1つの発光ドットを間引くこととなる。この場合は、周期は50となる。他のM,C,BK色についても同様に間引き又は/及び補間処理が施される。
なお、変倍処理手段39では、変倍率に基づいて間引かれた画像データDy等で、本来、発光予定であった発光ドットには、隣接する発光ドットの画像データDyがライン方向にシフトされて書き込まれる。これは画像を縮小又は拡大するためである。このように、1周期の最後のドットを間引くようになされる。
図11は、間引き/補間処理に関して定周期/オフセット位置変倍処理例を示す概念図である。
この例で画像データDy等の間引き又は/及び補間処理をする際に、変倍処理手段39が定周期/オフセット位置変倍処理、すなわち、初めの1周期は、それぞれのラインにオフセットをかけて発光ドットを間引くようになされる。図11において、矢印は1周期である。この例ではスタートの位置が変わる。梨地丸印は、間引きドットである。斜線丸印は、発光ドットである。「1,3,4」及び「なし」はオフセットである。
例えば、画像形成幅=1ライン6000画素のLEDドット63Yの場合であって、その変倍率を1%とすると、その発光ドットを1ライン当たり1%だけ間引くことになり、その間引きドットは60個となる。つまり、図11に示す第1ラインの初めの1周期に関して、オフセットを例えば1画素とし、そのライン方向に2画素目の発光ドットを間引く。他の周期も、これに準ずるようにその周期の2画素目の発光ドットを間引くようになされる。
次の第2ラインの初めの1周期は、オフセット=3画素とし、そのライン方向に4画素目の発光ドットを間引く。他の周期も、これに準ずるようにその周期の4画素目の発光ドットを間引くようになされる。更に、第3ラインの初めの1周期は、オフセット=4画素とし、そのライン方向に5画素目の発光ドットを間引く。他の周期も、これに準ずるようにその周期の5画素目の発光ドットを間引くようになされる。なお、第4ラインは、オフセット=0画素であり、そのライン方向に1画素目の発光ドットを間引く。他の周期も、これに準ずるようにその周期の1画素目の発光ドットを間引くようになされる。いずれも、周期は100である。
また、変倍処理手段39では、変倍率に基づいて間引かれた画像データDy等で、本来、発光予定であった発光ドットには、隣接する発光ドットの画像データDyがライン方向にシフトされて書き込まれる。これは画像を縮小又は拡大するためである。このように、初めの1周期は、それぞれのラインにオフセットをかけて発光ドットを間引くようになされる。間引きの影響を分散させることができる。
図12は、間引き/補間処理に関して定周期/ランダム位置範囲指定変倍処理例(50%)を示す概念図である。
この例で画像データDy等の間引き又は/及び補間処理をする際に、変倍処理手段39が定周期/ランダム位置範囲指定変倍処理、すなわち、予め1周期の中で間引く範囲が決められる(指定される)と、その範囲内でランダムに発光ドットを間引くようになされる。図12において、矢印は1周期である。梨地丸印は、間引きドットである。斜線丸印は、発光ドットである。いずれも、周期は100である。
例えば、画像形成幅=1ライン6000画素のLEDドット63Yの場合であって、その変倍率を1%とすると、その発光ドットを1ライン当たり1%だけ間引くことになり、その間引きドットは60個となる。つまり、図12に示すライン方向において、1周期の50%の範囲内でランダムに画像データDyを間引く。当該周期の初めの3画素のうちの1つの発光ドットを間引くようになされる。
この例で、第1ラインの最初の周期は、3画素中の第1画素目の発光ドットを間引く。次の周期は、3画素中の第2画素目の発光ドットを間引く。更に次の周期は、3画素中の第3画素目の発光ドットを間引く。第2ラインでは、最初の周期は、3画素中の第3画素目の発光ドットを間引く。次の周期は、3画素中の第1画素目の発光ドットを間引く。更に次の周期は、3画素中の第3画素目の発光ドットを間引く。
第3ラインでは、最初の周期は、3画素中の第2画素目の発光ドットを間引く。次の周期は、3画素中の第1画素目の発光ドットを間引く。更に次の周期は、3画素中の第2画素目の発光ドットを間引く。第4ラインでは、最初の周期は、3画素中の第2画素目の発光ドットを間引く。次の周期は、3画素中の第1画素目の発光ドットを間引く。更に次の周期は、3画素中の第2画素目の発光ドットを間引く。
また、変倍処理手段39では、変倍率に基づいて間引かれた画像データDy等で、本来、発光予定であった発光ドットには、隣接する発光ドットの画像データDyがライン方向にシフトされて書き込まれる。これは画像を縮小又は拡大するためである。このように、1周期の中で間引き範囲を50%とし、その間引き範囲内でランダムに発光ドットを間引くようになされる。間引きの影響を分散させることができる。
図13は、間引き/補間処理に関して定周期/ランダム位置範囲指定変倍処理例(100%)を示す概念図である。
この例で画像データDy等の間引き又は/及び補間処理をする際に、変倍処理手段39は、予め1周期の中で間引く範囲(100%)が決められる(指定される)と、その1周期100%の範囲内でランダムに発光ドットを間引くようになされる。図13において、矢印は1周期である。梨地丸印は、間引きドットである。斜線丸印は、発光ドットである。いずれも、周期は100である。
例えば、画像形成幅=1ライン6000画素のLEDドット63Yの場合であって、その変倍率を1%とすると、その発光ドットを1ライン当たり1%だけ間引くことになり、その間引きドットは60個となる。つまり、図13に示すライン方向において、1周期の100%の範囲内でランダムに画像データDyを間引く。当該周期の初めの3画素のうちの1つの発光ドットを間引くようになされる。
この例で、第1ラインの最初の周期は、6画素中の第2画素目の発光ドットを間引く。次の周期は、6画素中の第6画素目の発光ドットを間引く。更に次の周期は、6画素中の第1画素目の発光ドットを間引く。第2ラインでは、最初の周期は、6画素中の第4画素目の発光ドットを間引く。次の周期は、6画素中の第2画素目の発光ドットを間引く。更に次の周期は、6画素中の第3画素目の発光ドットを間引く。
第3ラインでは、最初の周期は、6画素中の第5画素目の発光ドットを間引く。次の周期は、6画素中の第4画素目の発光ドットを間引く。更に次の周期は、5画素中の第2画素目の発光ドットを間引く。第4ラインでは、最初の周期は、6画素中の第1画素目の発光ドットを間引く。次の周期は、6画素中の第1画素目の発光ドットを間引く。更に次の周期は、6画素中の第6画素目の発光ドットを間引く。
また、変倍処理手段39では、変倍率に基づいて間引かれた画像データDy等で、本来、発光予定であった発光ドットには、隣接する発光ドットの画像データDyがライン方向にシフトされて書き込まれる。これは画像を縮小又は拡大するためである。このように、1周期の中で間引き範囲を100%とし、その間引き範囲内でランダムに発光ドットを間引くようになされる。間引きの影響を分散させることができる。
図14は、間引き/補間処理に関してランダム周期/ランダム位置変倍処理例を示す概念図である。
この例で画像データDy等の間引き又は/及び補間処理をする際に、変倍処理手段39は、ランダム周期/ランダム位置変倍処理、すなわち、ランダムに設定された1周期毎に1つの発光ドットを間引くようになされる。図14において、矢印は1周期である。梨地丸印は、間引きドットである。斜線丸印は、発光ドットである。いずれも、周期は100である。
例えば、画像形成幅=1ライン6000画素のLEDドット63Yの場合であって、その変倍率を1%とすると、その発光ドットを1ライン当たり1%だけ間引くことになり、その間引きドットは60個となる。つまり、図14に示す第1ラインにおいて、第1周期T11は5画素から構成される。その5画素のうち第2画素目が間引かれる。第2周期T12は10画素から構成される。その10画素のうち、第7画素目が間引かれる。第3周期T13は4画素から構成される。その4画素のうち第3画素目が間引かれる。
第2ラインにおいて、第1周期T21は4画素から構成される。その4画素のうち第4画素目が間引かれる。第2周期T22は6画素から構成される。その6画素のうち、第4画素目が間引かれる。第3周期T23は8画素から構成される。その8画素のうち第6画素目が間引かれる。
第3ラインにおいて、第1周期T31は12画素から構成される。その12画素のうち第5画素目が間引かれる。第2周期T32は4画素から構成される。その4画素のうち、第2画素目が間引かれる。第3周期T33は2画素から構成される。その2画素のうち第1画素目が間引かれる。
第4ラインにおいて、第1周期T41は3画素から構成される。その3画素のうち第1画素目が間引かれる。第2周期T42は7画素から構成される。その7画素のうち、第4画素目が間引かれる。第3周期T43は8画素から構成される。その8画素のうち第8画素目が間引かれる。
また、変倍処理手段39では、変倍率に基づいて間引かれた画像データDy等で、本来、発光予定であった発光ドットには、隣接する発光ドットの画像データDyがライン方向にシフトされて書き込まれる。これは画像を縮小又は拡大するためである。このように、変倍処理手段39は、ランダムに設定された1周期毎に1つの発光ドットを間引くようになされる。間引きの影響を分散させることができる。
図15は、3画素−1画素の間引き処理例を示す概念図である。この例で、変倍処理手段39は、画像データDyの間引き処理をする際に、変倍率に基づいて間引かれた画像データDyの前又は後の画素の画像データDyを抽出し、当該間引かれた画像データDyで発光を予定していたLEDヘッドによる発光ドット径を拡大し、又は、縮小するように、抽出された画像データDyの前又は後の画素の画像データDyを補間する。
図15に示す3画素−1画素の間引き処理例によれば、変倍処理手段39には、7種類のパターンP11〜パターンP17が準備されている。左側のg1〜g3は間引き処理前の3画素である。右側は、従来方式及び本発明方式の間引き処理後の画素である。白丸印は、非発光ドットであり、黒丸印は、発光ドットである。
パターンP11は3つの画素g1〜g3が発光ドットであり、従来方式も、本発明方式も、真ん中の画像g2の画像データDy等を間引くようになされる。パターンP12は3つの画素g1〜g3が非発光ドットのみであり、従来方式も、本発明方式も、真ん中の画像g2の画像データDy等を間引くようになされる。いずれも、真ん中の画像g2の画像データDyを間引くことで、間引きした画素g2の画像データDyが無くなる。
パターンP13は、2つの画素g1、g2が発光ドットであり、これに続く画像g3が非発光ドットとなる場合である。この場合は、従来方式では、単純に画素g2の画像データDy等が間引かれる。これに対して、本発明方式では、画素g2の発光ドットの画素データDyを間引くと同時に、画素g1の補間するようになされる。例えば、LEDヘッド63Yに流す電流値を制御して、ドット径を拡大して間引き画素g2の画像データDyを擬似的に画像g1で再現するようになされる。LEDヘッド63Yで通電期間を長くすると、レーザの照射時間が多くなり、感光体ドラムが多く露光するようになる。これにより、ドット径を拡大することができる。
パターンP14は、2つの画素g1、g3が発光ドットであり、この間の画像g2が非発光ドットとなる場合である。この場合は、従来方式では、単純に画素g2の画像データDy等が間引かれる。これに対して、本発明方式では、画素g2の発光ドットの画素データDyを間引くと同時に、画素g1及びg3の補間するようになされる。例えば、LEDヘッド63Yに流す電流値を制御して、ドット径を縮小して間引き画素g2の画像データDyを擬似的に画像g1及びg3で再現するようになされる。LEDヘッド63Yで通電期間を短くすると、レーザの照射時間が少なくなり、感光体ドラムが通常よりも少なく露光するようになる。これにより、ドット径を縮小することができる。
パターンP15は、1つの画素g1が非発光ドットであり、これに続く2つの画像g2、g3が発光ドットとなる場合である。この場合は、従来方式では、単純に画素g2の画像データDy等が間引かれる。これに対して、本発明方式では、画素g2の発光ドットの画素データDyを間引くと同時に、画素g2の補間するようになされる。例えば、LEDヘッド63Yに流す電流値を制御して、ドット径を拡大して間引き画素g2の画像データDyを擬似的に画像g3で再現するようになされる。LEDヘッド63Yで通電期間を長くすると、レーザの照射時間が多くなり、感光体ドラムが多く露光するようになる。これにより、ドット径を拡大することができる。
パターンP16は、2つの画素g1及びg2が非発光ドットであり、これに続く画像g3が発光ドットとなる場合である。この場合は、従来方式では、単純に画素g2の画像データDy等が間引かれる。これに対して、本発明方式では、画素g2の発光ドットの画素データDyを間引くと同時に、画素g3の画像データDy等を補間するようになされる。例えば、LEDヘッド63Yに流す電流値を制御して、ドット径を小さくして間引き画素g2の画像データDyを擬似的に画像g3で再現するようになされる。LEDヘッド63Yで通電期間を短くすると、レーザの照射時間が少なくなり、感光体ドラムが通常に比べて少なく露光するようになる。これにより、ドット径を縮小することができる。
パターンP17は、1つの画素g1が発光ドットであり、これに続く2つの画像g2、g3が非発光ドットとなる場合である。この場合は、従来方式では、単純に画素g2の画像データDy等が間引かれる。これに対して、本発明方式では、画素g2の発光ドットの画素データDyを間引くと同時に、画素g1の画像データDy等を補間するようになされる。例えば、LEDヘッド63Yに流す電流値を制御して、ドット径を小さくして間引き画素g2の画像データDyを擬似的に画像g3で再現するようになされる。LEDヘッド63Yで通電期間を短くすると、レーザの照射時間が少なくなり、感光体ドラムが通常に比べて少なく露光するようになる。これにより、ドット径を縮小することができる。
このように、変倍率に基づいてLEDヘッドへの通電を制御する。この通電制御によって、変倍率に基づいて発光ドット径を縮小又は拡大できるようになる。発光ドット径を変化させることができると、例えば、画像データDyを間引かなかったとした場合の発光ドットの画像データDyを擬似的に再現することができるようになる。このことで間引きの影響を少なくできるようになる。
図16は、2画像+1画素補間例を示す概念図である。この例で、変倍処理手段39は、画像データDyの補間処理をする際に、変倍率に基づいて補間された画像データDyの前又は後の画素の画像データDyを抽出し、当該補間された画像データDyで発光を予定するLEDヘッドによる発光ドット径を拡大し、又は、縮小するように、抽出された画像データDyの前又は後の画素の画像データDyを補間する。
図16に示す2画素+1画素の補間処理例によれば、変倍処理手段39には、4種類のパターンP21〜パターンP24が準備されている。左側のg1、g2は補間処理前の2画素である。右側は、従来方式及び本発明方式の補間処理後の画素である。白丸印は、非発光ドットであり、黒丸印は、発光ドットである。
パターンP21は2つの画素g1、g2が発光ドットであり、従来方式も、本発明方式も、真ん中の画像g21の画像データDy等を補間するようになされる。パターンP22は2つの画素g1、g2が非発光ドットのみであり、従来方式も、本発明方式も、真ん中の画像g21の画像データDy等を補間するようになされる。いずれも、真ん中の画像g21の画像データDyを補間することで、補間した画素g21の画像データDyが新たに増加する。
パターンP23は、1つの画素g1が発光ドットであり、これに続く画像g2が非発光ドットとなる場合である。この場合は、従来方式では、単純に画素g1の画像データDy等で補間画素g21が補間される。これに対して、本発明方式では、補間画素g12の発光ドットの画素データDyを補間する場合に、LEDヘッド63Yに流す電流値を制御して、ドット径を縮小して補間画素g21の画像データDyを擬似的に画像g1で再現するようになされる。LEDヘッド63Yで通電期間を短くすると、レーザの照射時間が少なくなり、感光体ドラムが通常の場合に比べて少なく露光するようになる。これにより、ドット径を縮小することができる。
パターンP24は、1つの画素g1が非発光ドットであり、これに続く1つの画像g2が発光ドットとなる場合である。この場合は、従来方式では、単純に画素g1の画像データDyで補間画素g21の画像データDyが補間される。これに対して、本発明方式では、補間画素g2の発光ドットの画素データDyを補間する。例えば、LEDヘッド63Yに流す電流値を制御して、ドット径を拡大して画素g2の画像データDyを擬似的に元の画像g2の画像データDyで再現するようになされる。
LEDヘッド63Yで通電期間を長くすると、レーザの照射時間が多くなり、感光体ドラムが多く露光するようになる。これにより、ドット径を拡大することができる。因みに従来方式では、単純な画像データを追加する方法では、補間前のバランスが崩れてしまう。これに対して、本発明方式ではドット径を変化させて補間前のバランスに近づけようになされる。
続いて、本発明に係る画像形成方法について説明をする。図17は、カラー複写機100の動作例を示すフローチャートである。
この実施例では、複数のLEDヘッドをライン状に配列したY,M,C,BK用のLED書込みユニット3Y〜3Kに対して、当該LED書込みユニット3Y〜3Kに画素単位に画像データDy、Dm、Dc、Dkを供給して感光体ドラム1Y、1M,1C,1K及び中間転ベルト6を介して用紙Pにカラー画像を形成する場合を前提とする。
また、用紙Pの片面(表面)のみにカラー画像を形成する片面モード、及び、その用紙Pの裏面にもカラー画像を形成する両面モードのいずれかを選択可能な操作パネル48を備える。更に操作パネル48を操作して用紙Pの紙種#P1〜#Pnを選択が可能となされる。この紙種#P1〜#Pnに対応した変倍率M1〜Mnが不揮発メモリ32に格納されている場合を前提とする。この例では、ユーザが両面モードを選択し、紙種#P1を選択した場合を例に挙げる。
これらを画像形成条件にして、図16に示すフローチャートのステップA1で、図4等に示したCPU35はコピー要求を待機する。このとき、ユーザは、例えば、プラテンガラス上のADF40を上方に開き、プラテンガラス上に画像形成面を伏せた状態で原稿30を配置し、その後、プラテンカバー50を覆うようにADF40を下方に操作する。これにより、プラテンガラス上に配置された原稿30は、画像形成面を下向きにしてプラテンカバー50で覆い被された状態となる。プラテンガラス上の原稿有無は、図示しない用紙検知センサによってCPU35に通知される。CPU35は、用紙検知センサからの通知に基づいてコピー要求を認知する。
このコピー要求が有った場合は、ステップA2に移行してCPU35は、画像形成条件を入力設定する。ここでユーザは、操作パネル48を操作して、両面/片面モード、用紙Pの紙種やその紙サイズ、コピー枚数等の画像形成条件を入力する。紙種#P1〜#Pnは表1に示したように変倍率M1〜Mnと対応付けられている。この際の変倍率M1〜Mnのデフォルト値は100%である。紙種によって変倍率は100±1%等が設定される。変倍率は画像を縮小又は拡大する倍率である。前提条件からCPU35には、両面モード及び紙種#P1が設定される。
そして、ステップA3に移行してCPU35はスタート又はストップボタンの押下によって制御を分岐する。ここでユーザがスタートボタンを押下すると、このスタートボタン押下と共に、ステップA4に移行して画像読取処理を実行する。このとき、画像入力手段11は、読取制御信号S1に基づいて原稿30から読み取って得たアナログの画像読取信号をA/D変換処理する。A/D変換後のデジタルの画像データDinは、メモリ制御信号S2に基づいて画像メモリ36に格納される。
その後、ステップA5に移行して先に設定された両面モード又は片面モードに基づいて制御を分岐する。先のステップA2で両面モードが設定されている場合は、ステップA6に移行する。ステップA6で画像処理手段31は画像処理を実行する。このとき、画像処理手段31では、画像メモリ36から読み出されたRGB色系の画像データDout(=Dr、Dg、Db)を画像処理制御信号S3に基づき、3次元色情報変換テーブルにより、YMCK色系の画像データDy、Dm、Dc、Dkに色変換するようになされる。色変換後のYMCK色系の画像データDy、Dm、Dc、Dkは画像形成手段60に転送される。
その後、ステップA7に移行して画像形成手段60は、用紙Pの表面への画像形成処理を実行する。このとき、当該LED書込みユニット3Y〜3Kに画素単位に画像データDy、Dm、Dc、Dkを供給して感光体ドラム1Y、1M,1C,1K及び中間転ベルト6を介して用紙Pの表面にカラー画像が形成される。例えば、画像形成手段60で、Y色用のLED書込みユニット3Yは、ライン単位のY色用の画像データDy及び作像制御信号S4を入力して感光体ドラム1YにY色用のトナー画像を形成するように動作する。
LED書込みユニット3Yでは、1ライン分の画像データDyに基づいて各々の強度で1ライン分のY色ライン形成用のレーザビーム群が一度に発生される。Y色用のレーザビーム群は、感光体ドラム1Yの1ラインを一度に露光し、ライン状の静電潜像を形成する。感光体ドラム1Yに形成されたライン状の静電潜像は、図1示した現像手段4YがY色トナー部材によって現像する。現像手段4Yによって現像されたY色用のトナー像は中間転写ベルト6に転写される。他のM,C,BK色についても同様な処理がなされる。
その後、ステップA8に移行してCPU35は裏面の画像形成が完了したかを判別する。裏面の作像が済んでいない場合は、ステップA6に戻る。ステップA6では、予め選択された紙種#P1に対応する変倍率M1に基づいてライン単位、かつ、画素単位にLED書込みユニット3Y〜3Kへの画像データDy、Dm,Dc,Dkの間引き又は補間処理を実行する。
例えば、CPU35は画像処理制御信号S3を画像処理手段31に出力して変倍処理制御を実行する。画像処理手段31は、画像処理制御信号S3に基づいて変倍処理を実行し、LED書込みユニット3Y、3M,3C,3K等に画素単位に画像データDy、Dm,Dc,Dkを供給する。変倍処理手段39は、画像データDyの間引き又は/及び補間処理をする際に、変倍率に基づいて間引かれた画像データDyの前又は後の画素の画像データDyを抽出し、当該間引かれた画像データDyで発光を予定していたLEDヘッドによる発光ドット径を拡大し、又は、縮小するように、抽出された画像データDyの前又は後の画素の画像データDyを補間する。
具体的には、変倍率に基づいてLEDヘッドへの通電を制御する。この通電制御によって、変倍率に基づいて発光ドット径を縮小又は拡大できるようになる。発光ドット径を変化させることができると、画像データDyを間引かなかったとした場合の発光ドットの画像データDyを擬似的に再現することができるようになる。このことで間引きの影響を少なくできるようになる(図15又は図16参照)。
また、変倍処理手段39は、画像データDy等の間引き又は/及び補間処理をする際に、図10〜図14に示した定周期/定位置変倍処理、定周期/オフセット位置変倍処理、定周期/ランダム位置範囲指定変倍処理又は/及びランダム周期/ランダム位置変倍処理を実行する。他のLED書込みユニット3M、3C,3Kについても、同様にして画素単位に画像データDmが供給され、上述した処理がなされる。
その後、ステップA7に移行して裏面の画像形成処理を実行する。このとき、当該LED書込みユニット3Y〜3Kに画素単位に画像データDy、Dm、Dc、Dkを供給して感光体ドラム1Y、1M,1C,1K及び中間転ベルト6を介して用紙Pの裏面にカラー画像が形成される(両面画像形成処理)。
そして、ステップA9に移行して、当該原稿30が最終ページか否かを判別する。当該原稿30が最終ページでない場合、ステップA6に戻って上述した画像形成処理を繰り返すようになされる。当該原稿30が最終ページの場合は、その画像形成処理を完了した後にステップA13に移行する。画像形成枚数(プリント枚数)は、図示しないカウンタにより計数される。
なお、ステップA2で片面モードが設定されていた場合は、用紙裏面の画像形成処理をすることなく、ステップA5からステップA10に移行して片面モードを実行すべく画像処理を実行する。例えば、画像処理手段31は画像メモリ36から読み出されたRGB色系の画像データDoutを画像処理制御信号S3に基づき、3次元色情報変換テーブルにより、YMCK色系の画像データDy、Dm、Dc、Dkに色変換するようになされる。色変換後のYMCK色系の画像データDy、Dm、Dc、Dkは画像形成手段60に転送される。
その後、ステップA11に移行して画像形成手段60は、用紙Pの表面への画像形成処理を実行する。このとき、当該LED書込みユニット3Y〜3Kに画素単位に画像データDy、Dm、Dc、Dkを供給して感光体ドラム1Y、1M,1C,1K及び中間転ベルト6を介して用紙Pの表面にカラー画像が形成される。例えば、画像形成手段60で、Y色用のLED書込みユニット3Yは、ライン単位のY色用の画像データDy及び作像制御信号S4を入力して感光体ドラム1YにY色用のトナー画像を形成するように動作する(片面画像形成処理)。
そして、ステップA12に移行して、当該原稿30が最終ページか否かを判別する。当該原稿30が最終ページでない場合、ステップA11に戻って上述した画像形成処理を繰り返すようになされる。当該原稿30が最終ページの場合は、その画像形成処理を完了した後にステップA13に移行する。
また、上述のステップA3でストップボタンが押下された場合は、ステップA13に移行して、画像形成処理終了を判別する。例えば、電源オフ情報を検出して画像形成処理を終了する。電源オフ情報が検出されない場合は、ステップA1に戻ってコピー要求を待機する。その後は、上述した処理を繰り返すようになされる。
このように、実施例に係るカラー用の複写機及びその画像形成方法によれば、画像形成手段60には、各色毎に複数のLEDヘッドをライン状に配列したLED書込みユニット3Y、3M,3C,3K、及び、これらのLED書込みユニット3Y、3M、3C、3Kによって画像が形成される感光体ドラム1Y、1M、1C、1Kが備えられる。これを前提として、画像形成手段60によって形成される画像を縮小又は拡大する倍率である変倍率は、用紙Pの紙種#P1等の選択を操作パネル48を介して受け付けることで設定される。
画像処理手段31は、操作パネル48により設定され、その紙種#P1等に対応する変倍率M1を不揮発メモリ32から読み出し、この変倍率M1に基づいてライン単位、かつ、画素単位にLEDヘッドへの画像データDy、Dm,Dc,Dkの間引き又は/及び補間処理を実行する。画像形成手段60では、ライン単位、かつ、画素単位に間引き又は補間処理された画像データDy、Dm、Dc、Dkが画像処理手段31からLED書込みユニット3Y、3M、3C、3KのLEDヘッドへ画素単位に供給される。
従って、所定の変倍率で間引き又は補間処理された画像データDy、Dm、Dc、Dk等に基づいて画素単位レベルの微少な倍率変化に対応したカラー画像を形成することができる。これにより、用紙Pの両面モードにおいて、微少縮小画像又は微少拡大画像を再現性良く形成できるようになる。
また、当該複写機100は、自動両面コピー機能を有しており、変倍処理手段39は、ラスタライズされた画像データDyを書込みデータDy’として変換する。変倍処理手段39は、少なくとも、変倍率99.5%〜100.5%間で変倍処理を実行する。この例で変倍率は、画像形成系の未通過時の変倍率をαとし、定着ユニット経由後の変倍率をβとしたとき、α>βの関係を有する。
拡大倍率は、100%〜100.5%であり、縮小変倍率は、99.5%〜100%であって、いずれも、0.1%刻みの分解能を確保するようにした。変倍処理について、ライン方向は画像データDy等の間引き又は補間処理とし、紙送り方向は走査時間を変更することで、熱収縮等に対処している。
この例では、両面モード時の表裏倍率調整等の微少な倍率変化において、紙種によって熱収縮率が事前に把握できているため、高精細な表裏倍率合わせが可能となる。また、用紙の熱収縮による裏面の画像サイズ縮小において、簡単な構成で両面モード後の表裏の画像サイズを一定にし、変倍時における画像劣化を減少できるようになる。