JP4548069B2 - 3,3−ジメチル−2−ホルミルシクロプロパンカルボン酸エステルの製造方法 - Google Patents

3,3−ジメチル−2−ホルミルシクロプロパンカルボン酸エステルの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、3,3−ジメチル−2−ホルミルシクロプロパンカルボン酸エステルの製造方法に関する。
3,3−ジメチル−2−(2−メチル−1−プロペニル)シクロプロパンカルボン酸エステル(以下、菊酸エステルと略記する。)は、家庭用防疫薬、殺虫剤等の酸部分として極めて重要な合成中間体であり、これを鍵化合物として、シクロプロパン環に結合した2−メチル−1−プロペニル基が種々のアルケニル基に置換した菊酸類縁体および該菊酸類縁体から合成される殺虫剤等も数多く開発されている。
菊酸エステルのシクロプロパン環に結合した2−メチル−1−プロペニル基が種々のアルケニル基に置換した菊酸類縁体を製造する方法として、例えば、3,3−ジメチル−2−ホルミルシクロプロパンカルボン酸エステルとWittig試剤とを反応させる方法等が知られており(例えば、特許文献1参照。)、3,3−ジメチル−2−ホルミルシクロプロパンカルボン酸エステルは、菊酸類縁体の合成において極めて重要な化合物である。
かかる3,3−ジメチル−2−ホルミルシクロプロパンカルボン酸エステルの製造方法としては、例えば菊酸エステルをオゾン酸化する方法(例えば、特許文献2参照。)、菊酸エステルをエポキシ化した後、過ヨウ素酸を反応させる方法(例えば、特許文献1参照。)、オスミウム化合物存在下に菊酸エステルと過ヨウ素酸ナトリウムとを反応させる方法(例えば、非特許文献1参照。)等が知られているが、オゾン酸化による方法は爆発の危険性を有するオゾンを用いる点で、過ヨウ素酸またはその塩を用いる方法は高価な過ヨウ素酸またはその塩を化学量論量以上用いる点で、それぞれ問題があり、工業的に満足できる製造方法とはいえなかった。
米国特許H49号公報 特公昭46−24695号公報 J.Chem.Soc.Perkin I,(1980)1711
このような状況のもと、本発明者は、菊酸類縁体の合成において極めて重要な化合物である3,3−ジメチル−2−ホルミルシクロプロパンカルボン酸エステルの、工業的に有利な製造方法を開発すべく、鋭意検討したところ、オスミウム化合物ならびに三級アミン類および/または三級アミンオキシド類の存在下に、菊酸エステルと過酸化水素とを反応させることにより、容易に目的とする3,3−ジメチル−2−ホルミルシクロプロパンカルボン酸エステルが得られることを見出し、本発明に至った。
すなわち、本発明は、オスミウム化合物ならびに三級アミン類および/または三級アミンオキシド類の存在下に、式(1)
Figure 0004548069
(式中、Rはアルキル基、シクロアルキル基またはアラルキル基を表す。)
で示される3,3−ジメチル−2−(2−メチル−1−プロペニル)シクロプロパンカルボン酸エステルと過酸化水素とを反応させる式(2)
Figure 0004548069
(式中、Rは上記と同一の意味を表す。)
で示される3,3−ジメチル−2−ホルミルシクロプロパンカルボン酸エステルの製造方法を提供するものである。
本発明の方法によれば、比較的入手が容易な触媒を用いて、菊酸エステルと安価な過酸化水素とを反応させることにより、3,3−ジメチル−2−ホルミルシクロプロパンカルボン酸エステルを容易に得ることがでる。また、脂肪族カルボン酸を用いれば収率が向上し、さらにはイオン性液体を溶媒として用いることにより触媒のリサイクルも可能となるため、工業的に有利である。
以下、本発明を詳細に説明する。
式(1)で示される3,3−ジメチル−2−(2−メチル−1−プロペニル)−シクロプロパンカルボン酸エステル(以下、菊酸エステル(1)と略記する。)において、式中、Rは、アルキル基、シクロアルキル基またはアラルキル基を表す。
アルキル基としては、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基等の直鎖状もしくは分枝鎖状の炭素数1〜5のアルキル基が挙げられる。シクロアルキル基としては、例えばシクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基やメンチル基等の炭素数3〜10のシクロアルキル基が挙げられる。
アラルキル基としては、例えばフェニル基、ナフチル基等の炭素数6〜10のアリール基と上記したアルキル基とから構成されるものが挙げられる。ここでアリール基は、例えば上述のアルキル基;例えばメトキシ基、エトキシ基、イソプロポキシ基等の炭素数1〜5のアルコキシ基;例えばフェノキシ基等のアリールオキシ基;例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子;例えばクロロメチル基、フルオロメチル基、トリフルオロメチル基等の炭素数1〜5のハロアルキル基;例えばメトキシメチル基等のアルコキシアルキル基;などで置換されていてもよい。
かかるアラルキル基としては、例えばベンジル基、4−クロロベンジル基、4−メチルベンジル基、4−メトキシベンジル基、4−フェノキシベンジル基、2,3,5,6−テトラフルオロベンジル基、2,3,5,6−テトラフルオロ−4−メチルベンジル基、2,3,5,6−テトラフルオロ−4−メトキシベンジル基、2,3,5,6−テトラフルオロ−4−メトキシメチルベンジル基等が挙げられる。
かかる菊酸エステル(1)としては、例えば3,3−ジメチル−2−(2−メチル−1−プロペニル)シクロプロパンカルボン酸メチル、3,3−ジメチル−2−(2−メチル−1−プロペニル)シクロプロパンカルボン酸エチル、3,3−ジメチル−2−(2−メチル−1−プロペニル)シクロプロパンカルボン酸イソプロピル、3,3−ジメチル−2−(2−メチル−1−プロペニル)シクロプロパンカルボン酸シクロヘキシル、3,3−ジメチル−2−(2−メチル−1−プロペニル)シクロプロパンカルボン酸メンチル、3,3−ジメチル−2−(2−メチル−1−プロペニル)シクロプロパンカルボン酸ベンジル、3,3−ジメチル−2−(2−メチル−1−プロペニル)シクロプロパンカルボン酸(4−クロロベンジル)、3,3−ジメチル−2−(2−メチル−1−プロペニル)シクロプロパンカルボン酸(2,3,5,6−テトラフルオロベンジル)、3,3−ジメチル−2−(2−メチル−1−プロペニル)シクロプロパンカルボン酸(2,3,5,6−テトラフルオロ−4−メチルベンジル)、3,3−ジメチル−2−(2−メチル−1−プロペニル)シクロプロパンカルボン酸(2,3,5,6−テトラフルオロ−4−メトキシベンジル)、3,3−ジメチル−2−(2−メチル−1−プロペニル)シクロプロパンカルボン酸(2,3,5,6−テトラフルオロ−4−メトキシメチルベンジル)、3,3−ジメチル−2−(2−メチル−1−プロペニル)シクロプロパンカルボン酸(4−フェノキシベンジル)等が挙げられる。
菊酸エステル(1)は2つの不斉中心を有しており、(−)−シス体、(+)−シス体、(−)−トランス体および(+)−トランス体の4種類の光学異性体が存在するが、本発明には、それら光学異性体の単独または混合物のいずれも用いることができる。
オスミウム化合物としては、例えばオスミウム(VI)酸カリウム二水和物、オスミウム(VI)酸ナトリウム二水和物、酸化オスミウム(VIII)、酸化オスミウム(IV)、三塩化オスミウム、ヘキサクロロオスミウム酸、ヘキサクロロオスミウム酸ナトリウム、ヘキサクロロオスミウム酸カリウム、オスミウムカルボニル、ビス(シクロペンタジエニル)オスミウム、ドデカカルボニルトリスオスミウム等が挙げられる。これらは単独で用いても、二種以上を同時に用いてもよく、好ましくはオスミウム(VI)酸カリウム二水和物、オスミウム(VI)酸ナトリウム二水和物、酸化オスミウム(VIII)、酸化オスミウム(IV)からなる群から選ばれる少なくとも一つが用いられる。
オスミウム化合物の使用量は、通常、菊酸エステル(1)に対して、0.00001〜0.01モル倍程度の範囲である。
三級アミン類としては、例えばトリメチルアミン、トリエチルアミン、トリ(n−プロピル)アミン、トリイソプロピルアミン、トリ(n−ブチル)アミン、トリイソブチルアミン、トリ(n−ペンチル)アミン、トリ(n−ヘキシル)アミン、トリ(n−ヘプチル)アミン、トリ(n−オクチル)アミン、トリ(n−ノニル)アミン、トリ(n−デシル)アミン、トリ(n−ドデシル)アミン、トリ(n−テトラデシル)アミン、トリ(n−ヘキサデシル)アミン、トリ(n−オクタデシル)アミン、ジメチルエチルアミン、ジメチル(n−プロピル)アミン、ジメチルイソプロピルアミン、ジメチル(n−ブチル)アミン、ジメチルイソブチルアミン、ジメチル(n−ペンチル)アミン、ジメチル(n−ヘキシル)アミン、ジメチル(n−ヘプチル)アミン、ジメチル(n−オクチル)アミン、ジメチル(n−ノニル)アミン、ジメチル(n−デシル)アミン、ジメチル(n−ウンデシル)アミン、ジメチル(n−ドデシル)アミン、ジメチル(n−テトラデシル)アミン、ジメチル(n−ヘキサデシル)アミン、ジメチル(n−オクタデシル)アミン、
メチルジエチルアミン、ジ(n−プロピル)メチルアミン、ジイソプロピルメチルアミン、ジ(n−ブチル)メチルアミン、ジイソブチルメチルアミン、ジ(n−ペンチル)メチルアミン、ジ(n−ヘキシル)メチルアミン、ジ(n−ヘプチル)メチルアミン、ジ(n−オクチル)メチルアミン、ジ(n−ノニル)メチルアミン、ジ(n−デシル)メチルアミン、ジ(n−ドデシル)メチルアミン、ジ(n−テトラデシル)メチルアミン、ジ(n−ヘキサデシル)メチルアミン、ジ(n−オクタデシル)メチルアミン、ジメチルベンジルアミン、ジ(n−ブチル)ベンジルアミン、ジ(n−ヘキシル)ベンジルアミン、ジ(n−オクチル)ベンジルアミン、ジ(n−デシル)ベンジルアミン、ジ(n−ドデシル)ベンジルアミン、ジ(n−オクタデシル)ベンジルアミン、N,N−ジメチルアニリン、N,N−ジ(n−ブチル)アニリン、N,N−ジ(n−ヘキシル)アニリン、N,N−ジ(n−オクチル)アニリン、N,N−ジ(n−デシル)アニリン、N,N−ジ(n−ドデシル)アニリン、N−(n−ヘキサデシル)アニリン、N−(n−オクタデシル)アニリン、
N−メチルモルホリン、N−(n−ブチル)モルホリン、N−(n−ヘキシル)モルホリン、N−(n−オクチル)モルホリン、N−(n−デシル)モルホリン、N−(n−ドデシル)モルホリン、N−(n−ヘキサデシル)モルホリン、N−(n−オクタデシル)モルホリン、N−メチルピロリジン、N−(n−ブチル)ピロリジン、N−(n−ヘキシル)ピロリジン、N−(n−オクチル)ピロリジン、N−(n−デシル)ピロリジン、N−(n−ドデシル)ピロリジン、N−(n−ヘキサデシル)ピロリジン、N−(n−オクタデシル)ピロリジン、N−メチルピペリジン、N−(n−ブチル)ピペリジン、N−(n−ヘキシル)ピペリジン、N−(n−オクチル)ピペリジン、N−(n−デシル)ピペリジン、N−(n−ドデシル)ピペリジン、N−(n−ヘキサデシル)ピペリジン、N−(n−オクタデシル)ピペリジン、4−ジメチルアミノピリジン、4−[ジ(n−ヘキシル)アミノ]ピリジン等が挙げられる。
三級アミンオキシド類としては、前記三級アミン類のアミノ基を構成する窒素原子が酸化された、例えばトリメチルアミンN−オキシド、トリエチルアミンN−オキシド、N−メチルモルホリンN−オキシド等が挙げられる。かかる三級アミンオキシド類は、対応する三級アミン類と酸化剤である過酸化水素とを作用させることにより、系中で調製したものを用いてもよく、この場合において、後述する過酸化水素の使用量は、用いる三級アミン類の量に応じて適宜調整すればよい。
三級アミン類および/または三級アミンオキシド類の使用量は、通常、オスミウム化合物に対して1〜1000モル倍程度の範囲である。
過酸化水素は、安全面から通常、水溶液もしくは有機溶媒溶液として用いられる。水溶液もしくは有機溶媒溶液中の過酸化水素濃度は特に制限されないが、容積効率、安全面を考慮すると、実用的には1〜60重量%である。過酸化水素水は、通常市販のものをそのままもしくは必要に応じて、希釈、濃縮等により濃度調整を行なった後用いられる。過酸化水素の有機溶媒溶液は、例えば過酸化水素水を有機溶媒で抽出処理する、もしくは有機溶媒の存在下に蒸留処理する等の手段により、調製することができる。好ましくは、過酸化水素水が用いられる。
過酸化水素の使用量は、菊酸エステル(1)に対して、通常2モル倍以上であり、その上限は特にないが、経済的な面も考慮すると、実用的には50モル倍以下である。前述のように、この量は用いる三級アミン類の量に応じて、適宜調整すればよい。
菊酸エステル(1)と過酸化水素との反応は、通常、溶媒の存在下に実施する。溶媒としては、水または有機溶媒を用いてもよいし、後述するイオン性液体を用いてもよい。有機溶媒としては、例えば四塩化炭素、クロロホルム、ジクロロエタン、クロロベンゼン、o−ジクロロベンゼン、m−ジクロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素溶媒;例えばベンゼン、トルエン、ニトロベンゼン等の芳香族炭化水素溶媒;例えばジエチルエーテル、メチルtert−ブチルエーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル溶媒;例えば酢酸エチル等のエステル溶媒;例えばメタノール、エタノール、tert−ブタノール等のアルコール溶媒;例えばアセトニトリル、プロピオニトリル等のニトリル溶媒;などが挙げられる。
水または有機溶媒を用いる場合、その使用量は特に制限されないが、容積効率等を考慮すると、実用的には、菊酸エステル(1)に対して100重量倍以下である。
溶媒としてイオン性液体を用いれば、後述のようにオスミウム化合物ならびに三級アミン類および/または三級アミンオキシド類をリサイクル使用できるため、さらに有利である。
イオン性液体とは、通常、有機カチオン種とアニオン種とから構成される塩であり、その融点が100℃以下程度であり、300℃程度の高温まで安定で液体状態を保つ化合物が挙げられる。かかるイオン性液体としては、例えばアルキル置換イミダゾリウム塩、アルキル置換ピリジニウム塩、第四級アンモニウム塩、第四級ホスフォニウム塩、第三級スルホニウム塩等が挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、二種以上を混合して用いてもよい。好ましくは、アルキル置換イミダゾリウム塩、アルキル置換ピリジニウム塩および第四級アンモニウム塩からなる群から選ばれる少なくとも一種であり、なかでもアルキル置換イミダゾリウム塩が好ましい。
アルキル置換イミダゾリウム塩としては、イミダゾリン環上の少なくとも一つの窒素原子が、置換されていてもよいアルキル基と結合したイミダゾリウムカチオンと、例えばテトラフルオロボレートアニオン、塩素アニオン、臭素アニオン、ヨウ素アニオン、ヘキサフルオロホスフェートアニオン、ビス(パーフルオロアルカンスルホニル)アミドアニオン、アルキルカルボキシレートアニオン、アルカンスルホネートアニオン等のアニオン種とから構成される塩が挙げられる。ここで、置換されていてもよいアルキル基としては、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、n−ペンチル基等の炭素数1〜8の低級アルキル基およびそれらが、例えばメトキシ基、エトキシ基等の炭素数1〜8の低級アルコキシ基;例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子;などで置換された、例えばクロロメチル基、フルオロメチル基、トリフルオロメチル基、メトキシメチル基、エトキシメチル基、メトキシエチル基、メトキシカルボニルメチル基等が挙げられる。かかる置換されていてもよいアルキル基は、イミダゾリン環上の炭素原子にも結合していてよい。
かかるアルキル置換イミダゾリウム塩としては、例えば1−メチル−3−メチルイミダゾリウムテトラフルオロボレート、1−メチル−3−エチルイミダゾリウムテトラフルオロボレート、1−メチル−3−ブチルイミダゾリウムテトラフルオロボレート、1−メチル−3−イソブチルイミダゾリウムテトラフルオロボレート、1−メチル−3−メトキシエチルイミダゾリウムテトラフルオロボレート、1−エチル−3−エチルイミダゾリウムテトラフルオロボレート、1−エチル−3−ブチルイミダゾリウムテトラフルオロボレート、1−エチル−2,3−ジメチルイミダゾリウムテトラフルオロボレート、1−エチル−3,5−ジメチルイミダゾリウムテトラフルオロボレート、1,3−ジエチル−5−メチルイミダゾリウムテトラフルオロボレート、1−エチルイミダゾリウムテトラフルオロボレート等のアルキル置換イミダゾリウムテトラフルオロボレートおよび前記各化合物のテトラフルオロボレートアニオンが塩素アニオンに代わったアルキル置換イミダゾリウムクロリド;前記各化合物のテトラフルオロボレートアニオンが臭素アニオンに代わったアルキル置換イミダゾリウムブロミド;前記各化合物のテトラフルオロボレートアニオンがヨウ素アニオンに代わったアルキル置換イミダゾリウムヨーダイド;前記各化合物のテトラフルオロボレートアニオンがヘキサフルオロホスフェートアニオンに代わったアルキル置換イミダゾリウムヘキサフルオロホスフェート;前記各化合物のテトラフルオロボレートアニオンがビス(パーフルオロアルカンスルホニル)アミドアニオンに代わったアルキル置換イミダゾリウムビス(パーフルオロアルカンスルホニル)アミド;前記各化合物のテトラフルオロボレートアニオンがアルキルカルボキシレートアニオンに代わったアルキル置換イミダゾリウムアルキルカルボキシレート;前記各化合物のテトラフルオロボレートアニオンがアルカンスルホネートアニオンに代わったアルキル置換イミダゾリウムアルカンスルホネート;などが挙げられる。
アルキル置換ピリジニウム塩としては、例えばピリジン環上の窒素原子が前記置換されていてもよいアルキル基と結合したピリジニウムカチオンと、前記アニオン種とから構成される塩が挙げられ、例えばN−メチルピリジニウムテトラフルオロボレート、N−エチルピリジニウムテトラフルオロボレート、N−プロピルピリジニウムテトラフルオロボレート、N−ブチルピリジニウムテトラフルオロボレート、N−ブチル−4−メチルピリジニウムテトラフルオロボレート、N−イソブチルピリジニウムテトラフルオロボレート、N−ペンチルピリジニウムテトラフルオロボレート等のアルキル置換ピリジニウムテトラフルオロボレートおよび前記各化合物のテトラフルオロボレートアニオンが塩素アニオンに代わったアルキル置換ピリジニウムクロリド;前記各化合物のテトラフルオロボレートアニオンが臭素アニオンに代わったアルキル置換ピリジニウムブロミド;前記各化合物のテトラフルオロボレートアニオンがヨウ素アニオンに代わったアルキル置換ピリジニウムヨーダイド;前記各化合物のテトラフルオロボレートアニオンがヘキサフルオロホスフェートアニオンに代わったアルキル置換ピリジニウムヘキサフルオロホスフェート;前記各化合物のテトラフルオロボレートアニオンがビス(パーフルオロアルカンスルホニル)アミドアニオンに代わったアルキル置換ピリジニウムビス(パーフルオロアルカンスルホニル)アミド;前記各化合物のテトラフルオロボレートアニオンがアルキルカルボキシレートに代わったアルキル置換ピリジニウムアルキルカルボキシレート;前記各化合物のテトラフルオロボレートアニオンがアルカンスルホネートアニオンに代わったアルキル置換ピリジニウムアルカンスルホネート;などが挙げられる。
第四級アンモニウム塩としては、例えば、同一または相異なる前記置換されていてもよいアルキル基4つと窒素原子とから構成されるアンモニウムカチオンと、前記アニオン種とから構成される塩が挙げられ、例えばトリメチルペンチルアンモニウムテトラフルオロボレート、トリメチルヘキシルアンモニウムテトラフルオロボレート、トリメチルヘプチルアンモニウムテトラフルオロボレート、トリメチルオクチルアンモニウムテトラフルオロボレート、トリエチルペンチルアンモニウムテトラフルオロボレート等の第四級アンモニウムテトラフルオロボレートおよび前記各化合物のテトラフルオロボレートアニオンがヘキサフルオロホスフェートアニオンに代わった第四級アンモニウムヘキサフルオロホスフェート;前記各化合物のテトラフルオロボレートアニオンがビス(パーフルオロアルカンスルホニル)アミドアニオンに代わった第四級アンモニウムビス(パーフルオロアルカンスルホニル)アミド;前記各化合物のテトラフルオロボレートアニオンがアルキルカルボキシレートアニオンに代わった第四級アンモニウムアルキルカルボキシレート;前記各化合物のテトラフルオロボレートアニオンがアルカンスルホネートアニオンに代わった第四級アンモニウムアルカンスルホネート;などが挙げられる。
第四級ホスフォニウム塩としては、例えば、同一または相異なる前記置換されていてもよいアルキル基4つとリン原子とから構成されるホスフォニウムカチオンと、前記アニオン種とから構成される塩が挙げられ、例えばトリメチルペンチルホスフォニウムテトラフルオロボレート、テトラブチルホスフォニウムテトラフルオロボレートの第四級ホスフォニウムテトラフルオロボレートおよび前記各化合物のテトラフルオロボレートアニオンがヘキサフルオロホスフェートアニオンに代わった第四級ホスフォニウムヘキサフルオロホスフェート;前記各化合物のテトラフルオロボレートアニオンがビス(パーフルオロアルカンスルホニル)アミドアニオンに代わった第四級ホスフォニウムビス(パーフルオロアルカンスルホニル)アミド;前記各化合物のテトラフルオロボレートアニオンがアルキルカルボキシレートアニオンに代わった第四級ホスフォニウムアルキルカルボキシレート;前記各化合物のテトラフルオロボレートアニオンがアルカンスルホネートアニオンに代わった第四級ホスフォニウムアルカンスルホネート;などが挙げられる。
第三級スルホニウム塩としては、例えば、同一または相異なる前記置換されていてもよいアルキル基3つとイオウ原子とから構成されるスルホニウムカチオンと、前記アニオン種とから構成される塩が挙げられ、例えばトリエチルスルホニウムテトラフルオロボレート、トリブチルスルホニウムテトラフルオロボレート、トリプロピルスルホニウムテトラフルオロボレート等の第三級スルホニウムテトラフルオロボレートおよび前記各化合物のテトラフルオロボレートアニオンがヘキサフルオロホスフェートアニオンに代わった第三級スルホニウムヘキサフルオロホスフェート;前記各化合物のテトラフルオロボレートアニオンがビス(パーフルオロアルカンスルホニル)アミドアニオンに代わった第三級スルホニウムビス(パーフルオロアルカンスルホニル)アミド;前記各化合物のテトラフルオロボレートアニオンがアルキルカルボキシレートアニオンに代わった第三級スルホニウムアルキルカルボキシレート;前記各化合物のテトラフルオロボレートアニオンがアルカンスルホネートアニオンに代わった第三級スルホニウムアルカンスルホネート;などが挙げられる。
かかるイオン性液体の使用量は、特に制限されないが、菊酸エステル(1)に対して、通常0.1〜10重量倍程度の範囲である。また、イオン性液体を溶媒として用いる場合、通常は前述した水や有機溶媒を用いる必要はないが、もちろんそれらを用いてもよい。
反応温度は、通常−20〜200℃程度の範囲である。
本反応は、脂肪族カルボン酸の存在下に実施すれば、通常、さらに収率よく進行する。脂肪族カルボン酸としては、例えば、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、イソ酪酸、吉草酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸などの低級脂肪酸が用いられる。好ましくは酢酸が挙げられる。その使用量は、菊酸エステル(1)に対して、通常0.1〜50モル倍程度の範囲である。
オスミウム化合物による過酸化水素の分解を抑制するため、反応試剤の混合順は通常、オスミウム化合物、三級アミンおよび/または三級アミンオキシド、菊酸エステル(1)ならびに、必要により脂肪族カルボン酸、イオン性液体等の溶媒を混合した後に、過酸化水素を滴下する方法が用いられる。また、前記の滴下方法において、過酸化水素に代えて、菊酸エステル(1)、脂肪族カルボン酸および溶媒からなる群から選ばれる少なくとも一種の全量または一部と過酸化水素とを予め混合したものを滴下してもよい。あるいは、前記の滴下方法において、菊酸エステル(1)、脂肪族カルボン酸および溶媒からなる群から選ばれる少なくとも一種の全量または一部を過酸化水素とともに併注してもよい。
反応の進行は、例えばガスクロマトグラフィー、薄層クロマトグラフィー、NMR、IR等の通常の分析手段により確認することができる。
溶媒として水または有機溶媒を用いた場合は、反応終了後、そのままもしくは必要に応じて残存する過酸化水素を、例えば亜硫酸ナトリウム等の還元剤で分解し、必要に応じて不溶物を濾別した後、例えば反応混合物を濃縮処理することにより、目的とする式(2)で示される3,3−ジメチル−2−ホルミルシクロプロパンカルボン酸エステル(以下、3,3−ジメチル−2−ホルミルシクロプロパンカルボン酸エステル(2)と略記する。)を取り出すことができる。また、反応混合物に、必要に応じて水および/または水に不溶の有機溶媒を加え、抽出処理し、得られる有機層を濃縮処理することにより、3,3−ジメチル−2−ホルミルシクロプロパンカルボン酸エステル(2)を取り出すこともできる。取り出した3,3−ジメチル−2−ホルミルシクロプロパンカルボン酸エステル(2)は、蒸留、カラムクロマトグラフィー等の手段によりさらに精製してもよい。
水に不溶の有機溶媒としては、例えばヘキサン、へプタン等の脂肪族炭化水素溶媒;例えばトルエン、キシレン等の芳香族炭化水素溶媒;例えばジクロロメタン、クロロホルム、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素溶媒;などが挙げられ、その使用量は特に制限されない。
溶媒としてイオン性液体を用いた場合は、反応終了後、反応液をそのままもしくは必要に応じて残存する過酸化水素を、例えば亜硫酸ナトリウム等の還元剤で分解した後、イオン性液体と混合しない有機溶媒を加えて、イオン性液体層と有機層とを分離することができる。反応時または還元剤による後処理時に水溶液を用いた場合は、イオン性液体層と有機層と水層との3層に分離することもあるが、この場合もそれぞれの層に分離することにより、有機層とイオン性液体層を取得すればよい。この場合、通常、3,3−ジメチル−2−ホルミルシクロプロパンカルボン酸エステル(2)は有機層に含まれており、得られる有機層を濃縮処理することにより、3,3−ジメチル−2−ホルミルシクロプロパンカルボン酸エステル(2)を取り出すことができる。取り出した3,3−ジメチル−2−ホルミルシクロプロパンカルボン酸エステル(2)は、例えば蒸留、カラムクロマトグラフィー等の通常の精製手段によりさらに精製してもよい。
イオン性液体と混合しない有機溶媒としては、例えばn−ペンタン、n−ヘキサン、n−ヘプタン等の脂肪族炭化水素溶媒;例えばトルエン、キシレン等の芳香族炭化水素溶媒;などが挙げられ、その使用量は特に制限されない。
また、前記イオン性液体層には、通常、オスミウム化合物、三級アミン類および/または三級アミンオキシド類ならびに必要に応じて加えた脂肪族カルボン酸が含まれており、かかるイオン性液体層は、そのままもしくは必要に応じて濃縮処理等を行った後、再度本反応に使用することができる。該イオン性液体層をリサイクル使用する場合は、通常、新たにオスミウム化合物を用いなくてもよいが、必要に応じてオスミウム化合物を追加して用いてもよい。
なお通常は、光学活性な菊酸エステル(1)を用いた場合には、対応する光学活性な3,3−ジメチル−2−ホルミルシクロプロパンカルボン酸エステル(2)が得られ、ラセミの菊酸エステル(1)を用いた場合には、ラセミの3,3−ジメチル−2−ホルミルシクロプロパンカルボン酸エステル(2)が得られる。
かかる3,3−ジメチル−2−ホルミルシクロプロパンカルボン酸エステル(2)としては、例えば3,3−ジメチル−2−ホルミルシクロプロパンカルボン酸メチル、3,3−ジメチル−2−ホルミルシクロプロパンカルボン酸エチル、3,3−ジメチル−2−ホルミルシクロプロパンカルボン酸イソプロピル、3,3−ジメチル−2−ホルミルシクロプロパンカルボン酸シクロヘキシル、3,3−ジメチル−2−ホルミルシクロプロパンカルボン酸メンチル、3,3−ジメチル−2−ホルミルシクロプロパンカルボン酸ベンジル、3,3−ジメチル−2−ホルミルシクロプロパンカルボン酸(4−クロロベンジル)、3,3−ジメチル−2−ホルミルシクロプロパンカルボン酸(2,3,5,6−テトラフルオロベンジル)、3,3−ジメチル−2−ホルミルシクロプロパンカルボン酸(2,3,5,6−テトラフルオロ−4−メチルベンジル)、3,3−ジメチル−2−ホルミルシクロプロパンカルボン酸(2,3,5,6−テトラフルオロ−4−メトキシベンジル)、3,3−ジメチル−2−ホルミルシクロプロパンカルボン酸(2,3,5,6−テトラフルオロ−4−メトキシメチルベンジル)、3,3−ジメチル−2−ホルミルシクロプロパンカルボン酸(4−フェノキシベンジル)等が挙げられる。
以下、実施例によって本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれら実施例により限定されるものではない。なお、目的とする3,3−ジメチル−2−ホルミルシクロプロパンカルボン酸エステル(2)の収率は、いずれもガスクロマトグラフィ内部標準法の分析結果により算出した。
実施例1
50mLのフラスコにメタノール10g、オスミウム(VI)酸カリウム二水和物2mg、N−メチルモルホリン−N−オキシド10mg、酢酸1gおよび3,3−ジメチル−2−(2−メチル−1−プロペニル)シクロプロパンカルボン酸メチル1.82gを仕込み、内温25℃にて攪拌しながら、30%過酸化水素水2.5gを1時間かけて滴下した。その後、同温度で4時間攪拌し、3,3−ジメチル−2−ホルミルシクロプロパンカルボン酸メチルを含む溶液を得た。収率:53%。
実施例2
50mLのフラスコにtert−ブタノール10g、オスミウム(VI)酸カリウム二水和物2mg、N−メチルモルホリン−N−オキシド10mgおよび3,3−ジメチル−2−(2−メチル−1−プロペニル)シクロプロパンカルボン酸メチル1.82gを仕込み、内温25℃にて攪拌しながら、30%過酸化水素水2.5gを1時間かけて滴下した。その後、同温度で6時間攪拌し、3,3−ジメチル−2−ホルミルシクロプロパンカルボン酸メチルを含む溶液を得た。収率:27%。
実施例3
50mLのフラスコに1−メチル−3−ブチルイミダゾリウムテトラフルオロボレート1g、オスミウム(VI)酸カリウム二水和物2mg、N−メチルモルホリン−N−オキシド10mg、酢酸1gおよび3,3−ジメチル−2−(2−メチル−1−プロペニル)シクロプロパンカルボン酸メチル1.82gを仕込み、内温60℃にて攪拌しながら、30%過酸化水素水2.5gを1時間かけて滴下した。その後、同温度で4時間攪拌した。反応液をn−ヘキサン10gで3回抽出し、得られた有機層を合一して、3,3−ジメチル−2−ホルミルシクロプロパンカルボン酸メチルを含む溶液を得た。収率:41%。
実施例4
実施例3において、N−メチルモルホリン−N−オキシドの使用量を500mgに代え、反応温度を25℃に代える以外は、実施例3と同様に実施した。
収率:50%。
実施例5
実施例4において、N−メチルモルホリン−N−オキシドに代えて、トリエチルアミン20mgを用いる以外は、実施例4と同様に実施した。収率:39%。
実施例6
50mLのフラスコに1−メチル−3−ブチルイミダゾリウムテトラフルオロボレート1g、オスミウム(VI)酸カリウム二水和物2mg、N−メチルモルホリン−N−オキシド10mg、酢酸1gおよび3,3−ジメチル−2−(2−メチル−1−プロペニル)シクロプロパンカルボン酸メチル1.82gを仕込み、内温25℃にて攪拌しながら、30%過酸化水素水2.5gを1時間かけて滴下した。その後、同温度で4時間攪拌した。反応液をn−ヘキサン10gで3回抽出し、得られた有機層を合一して、3,3−ジメチル−2−ホルミルシクロプロパンカルボン酸メチルを含む溶液を得た。収率:42%。
また、抽出後のイオン性液体層を4g得た。
実施例7
50mLのフラスコに、実施例6で得たイオン性液体層4gおよび3,3−ジメチル−2−(2−メチル−1−プロペニル)シクロプロパンカルボン酸メチル1.82gを仕込み、内温25℃にて攪拌しながら、30%過酸化水素水2.5gを1時間かけて滴下した。その後、同温度で4時間攪拌した。反応液をn−ヘキサン10gで3回抽出し、得られた有機層を合一して、3,3−ジメチル−2−ホルミルシクロプロパンカルボン酸メチルを含む溶液を得た。収率:39%。
また、抽出後のイオン性液体層を6g得た。

Claims (8)

  1. オスミウム化合物ならびに三級アミン類および/または三級アミンオキシド類の存在下に、式(1)
    Figure 0004548069
    (式中、Rはアルキル基、シクロアルキル基またはアラルキル基を表す。)
    で示される3,3−ジメチル−2−(2−メチル−1−プロペニル)シクロプロパンカルボン酸エステルと過酸化水素とを反応させる式(2)
    Figure 0004548069
    (式中、Rは上記と同一の意味を表す。)
    で示される3,3−ジメチル−2−ホルミルシクロプロパンカルボン酸エステルの製造方法。
  2. オスミウム化合物が、オスミウム(VI)酸カリウム二水和物、オスミウム(VI)酸ナトリウム二水和物、酸化オスミウム(VIII)、酸化オスミウム(IV)からなる群から選ばれる少なくとも一つである請求項1に記載の製造方法。
  3. オスミウム化合物の使用量が式(1)で示される3,3−ジメチル−2−(2−メチル−1−プロペニル)シクロプロパンカルボン酸エステルに対して0.00001〜0.01モル倍の範囲である請求項1に記載の製造方法。
  4. 過酸化水素として過酸化水素水を用いる請求項1に記載の製造方法。
  5. 脂肪族カルボン酸の存在下に実施する請求項1に記載の製造方法。
  6. イオン性液体の存在下に実施する請求項1に記載の製造方法。
  7. イオン性液体が、アルキル置換イミダゾリウム塩、アルキル置換ピリジニウム塩および第四級アンモニウム塩からなる群から選ばれる少なくとも一種である請求項6に記載の製造方法。
  8. 請求項6に記載の製造方法において、3,3−ジメチル−2−ホルミルシクロプロパンカルボン酸エステルの製造後に、オスミウム化合物ならびに三級アミン類および/または三級アミンオキシド類を含むイオン性液体層を回収し、該イオン性液体層をリサイクル使用する方法。
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