JP4547623B2 - 導電性ペースト - Google Patents

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本発明は導電性ペーストに関するものであり、さらに詳しくは導電性ペーストをポリエチレンテレフタレート、塩化ビニル、ナイロンなどのフィルムや金属基板、ガラス基板上、透明導電性フィルム、透明導電性ガラスなどに塗布または印刷、硬化することにより導電性を与え、回路を形成したり、電子部品の端子やリード線の接着を行ったり、電子装置を電磁波障害(EMI)から保護することに利用する導電性ペーストに関わるものである。
さらには、特に優れた低温短時間硬化性と高い導電性、スクリーン印刷性、耐屈曲性、耐コネクター挿抜性、耐熱性、耐湿性、耐熱衝撃性での耐久性を合わせ持つ家電、車両、OA機器などの部品の回路形成や接着剤に適した導電ペーストに関する。
基材フィルムなどに導電性ペーストをスクリーン印刷したメンブレン回路は軽量であり、キーボードやスイッチなどに広く使用されている。また、透明導電性フィルムや透明導電性ガラスに導電性ペーストをスクリーン印刷して作成される透明タッチパネルは、キャッシュレジスター、券売機、モバイルなどに広く使用されている。しかしながら、導電性ペーストの乾燥硬化工程が高温であることから、基材フィルムにカール、収縮などの変形や変色が生じることが問題となっている。また、生産性に優れるroll-to-roll印刷加工方法の普及に伴って低温短時間硬化性に優れる導電ペーストの開発が要望されている。
従来から低温加工できる導電性ペーストとして、硬化剤を含まない熱可塑タイプの導電性ペーストが知られている。しかし、熱可塑タイプの導電性ペーストはバインダー樹脂が架橋されていないために耐熱性や耐湿性などの耐久性が不十分であり、ヒートシール時にツブレが発生し、回路が短絡する問題があった。また、良好な塗膜硬度を確保するために硬いバインダー樹脂を使用する必要があるので、耐屈曲性が大きく低下してしまう問題もあった。
公知の導電性ペーストとしては、特許文献1がある。このものは、ポリブタジエン系樹脂とイソシアネート基をオキシム系化合物やカプロラクタムでブロック化したブロック化イソシアネート化合物を結合剤に使用したメンブレン回路用の銀ペーストであるが、比較的良好な耐屈曲性を有しているものの、耐熱性、耐湿性、耐熱衝撃性での耐久性が不良である。スクリーン印刷性も不充分なものである。
また、特許文献2ではフレーク状(リン片状)銀粉と共重合ポリエステル樹脂とブロック化イソシアネート化合物を結合剤に使用した耐屈曲性に優れた銀ペーストが知られているが、乾燥硬化条件は150℃/30分という高温で加工する必要があるので、使用方法が限定されていた。120℃/30分のような低温で加工した場合は硬化反応が進行せず、塗膜物性が不十分である。
速硬化性の公知の導電性ペーストとしては、特許文献3がある。イミダゾールでブロックしたブロック化イソシアネートを硬化剤に用いている導電ペーストであるが、ポットライフに欠点があり、さらには耐熱性、耐湿性、耐熱衝撃性での耐久性が不良である。
ポリエチレンテレフタレート、塩化ビニル、ナイロンなどのフィルムや金属などに良好な接着性を示す樹脂としては、エポキシ樹脂、フェノール樹脂などがある。特許文献4、5は、エポキシ樹脂とフェノール樹脂からなる耐湿性に優れた導電性ペーストが開示されており、特許文献6では、エポキシ樹脂とスルホニウム塩からなる耐熱性、耐湿性に優れた導電性ペーストが示されているが、これらの導電ペーストは、いずれも硬化温度が高く折り曲げ部分のRが0mmの360°のような厳しい屈曲性では不良である。また、金属箔、フィルムに対しては良好な密着性が得られない。さらには、スクリーン印刷性が不充分である。
特許文献7は、アクリル樹脂からなる耐熱性に優れた導電性ペーストであるが、高温高湿度下での信頼性に劣るという欠点がある。
特許文献8は、ポリアミドイミドシリコン重合体からなる耐熱性、耐湿性に優れた導電性ペーストであり、特許文献9は、ポリアミドイミドシリコン重合体とエポキシ樹脂からなる耐熱性、耐湿性に優れた導電性ペーストである。これらの導電性ペーストも、折り曲げ部分のRが0mmの360°のような厳しい屈曲性では不良である。
特許文献10は、レゾール型フェノール樹脂とエポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリビニルブチラール樹脂の中から選ばれた少なくとも1種類以上の樹脂からなる耐湿性、耐温度サイクル性に優れた導電性ペーストが開示されているが、屈曲性では不良であり、スクリーン印刷性も不充分である。
特許文献11は銀粉を主体としたポリエステル樹脂、塩化ビニル酢酸ビニル共重合樹脂、ポリアミドイミド樹脂、及びポリウレタン樹脂のうち少なくとも1種の樹脂とブロックイソシアネートからなる高速スクリーン印刷性に優れる導電性ペーストが開示されているが、乾燥硬化条件はコンベア式の遠赤外線オーブンで150℃/3分という高温で加工する必要があるので、使用方法が限定されていた。120℃のような低温で加工した場合は硬化反応が進行せず、塗膜物性が不十分である。
特開昭59−206459号公報 特開平1−159906号公報 特開昭60−223871号公報 特開平8−245764号公報 特開平7−278274号公報 特開平9−259636号公報 特開昭55−149356号公報 特開平6−116517号公報 特開平6−136300号公報 特開平7−41706号公報 特開2003−223812号公報
本発明は上記事情に鑑み、従来よりも低温度の乾燥硬化条件でも良好な導電性を持ち、良好な塗膜物性を有する印刷性に優れた導電ペーストを提供することを目的とする。
導電ペーストに使用するバインダー樹脂組成物において良好な接着性、屈曲性を得ようとすると、通常ガラス転移点温度が10℃以下のポリエステル樹脂と硬化剤としてブロックイソシアネート化合物を使用するが、バッチ式オーブンの場合130〜170℃/30分程度の加熱条件が必要となる。IR(遠赤外線)のコンベアオーブンを使用した場合でも、基材表面温度150℃で3分以上必要になる。このような高温で乾燥硬化すると、基材にカールや熱収縮などのダメージを与えるので使用方法が限定される。
これらの導電性ペーストを低温短時間硬化で使用すると、硬化不十分のために密着性や塗膜硬度が低下し、さらに耐コネクター挿抜性も低下する。
本発明者等はこうした問題を解決するために、鋭意解析、検討した結果、導電粉、有機樹脂、溶剤、及びイソシアネート平均官能基の数が4.5以上であるポリイソシアネート化合物を含む導電性ペーストは低温度の乾燥硬化条件でも良好な導電性を持ち、良好な塗膜物性を有する印刷性に優れた導電ペーストであることを見いだし、本発明に到達した。
すなわち本発明は以下の導電性ペーストである。
(1)導電粉(A)、有機樹脂(B)、溶剤(C)及びイソシアネート平均官能基の数が4.5以上であるポリイソシアネート化合物(D)を含む導電性ペースト。
(2)導電粉(A)が銀粉を含むことを特徴とする(1)に記載の導電性ペースト。
(3)導電粉(A)がカーボンブラック及び/又はグラファイトを含むことを特徴とする(1)または(2)に記載の導電性ペースト。
(4)有機樹脂(B)がポリエステル樹脂、塩化ビニル酢酸ビニル共重合樹脂、ポリウレタン樹脂のうち少なくとも1種の樹脂を含むことを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載の導電性ペースト。
(5)イソシアネート平均官能基の数が4.5以上であるポリイソシアネート化合物(D)がブロックイソシアネート化合物であることを特徴とする(1)〜(4)のいずれかに記載の導電性ペースト。
(6)さらに硬化触媒として錫系化合物(E)を含むことを特徴とする(1)〜(5)のいずれかに記載の導電性ペースト。
本発明の導電性ペーストは、ポリエチレンテレフタレート、塩化ビニル、ナイロンなどのフィルムや金属基板、ガラス基板上、透明導電性フィルム、透明導電性ガラス等に優れた接着性を有し、低温短時間の乾燥硬化条件で高い導電性、スクリーン印刷性、耐屈曲性、耐コネクター挿抜性、耐熱性、耐湿性、耐熱衝撃性での耐久性を示す。このことにより、家電、車両、OA機器などの部品の回路形成や接着剤として利用できる。
本発明の導電性ペーストに使用する導電粉(A)は、特に限定されないが、導電性や信頼性より、銀粉、カーボンブラック及び/またはグラファイトが好ましい。
銀粉の形状としては公知のフレーク状(リン片状)、球状、樹枝状(デンドライト状)、球状の1次粒子が3次元状に凝集した形状などがあるが、この内、フレーク状銀粉、球状の1次粒子が3次元状に凝集した形状の銀粉が特に好ましい。
フレーク状銀粉としては光散乱法により測定した平均粒子径(50%D)は1〜15μmが好ましい。より好ましくは2〜8μmである。平均粒子径が1μm未満の場合、導電性が低下する場合がある。一方15μmを越えると表面平滑性が悪化したり、スクリーン版の目詰まりなどの問題が発生する場合がある。
ここで言う光散乱法による測定とは以下のように行う。銀粉をミクロスパテラで1〜2杯100mlのトールビーカーに採り、イソプロピルアルコールを約60ml入れ、超音波ホモジナイザーで1分間分散し、日機装(株)製マイクロトラックFRAを用いて、測定時間30秒で測定できる。ただし、粒子屈折率は2.25、分散媒屈折率は1.37として測定する。
カーボンブラックとしては公知のケッチェンブラック、アセチレンブラック、サーマルブラック、ファーネスブラック、ランプブラック、チャンネルブラックなどが知られているが、導電性よりケッチェンブラックとアセチレンブラックが特に好ましい。
グラファイトとしては公知のリン片状黒鉛、塊状黒鉛、土状黒鉛などの天然黒鉛や人造黒鉛が知られているが、導電性、耐コネクター挿抜性よりリン片状黒鉛が特に好ましい。
導電粉(A)としては、銀粉、カーボンブラック、グラファイトの他に、金粉、白金粉、パラジウム粉などの貴金属粉、銅粉、ニッケル粉、アルミ粉、真鍮粉などの卑金属粉、銀などの貴金属でめっき、合金化した卑金属粉、シリカ、タルク、マイカ、硫酸バリウム、酸化インジウムなどの無機フィラーなどを単独、又は混合して使用できる。
本発明に使用する有機樹脂(B)はポリイソシアネートと反応し得る有機樹脂であり、種類は特に限定しないが、ポリエステル樹脂、塩化ビニル酢酸ビニル共重合体、ポリウレタン樹脂、アクリル樹脂、ポリアミドイミド樹脂、エポキシ樹脂、フェノキシ樹脂が好ましく、耐屈曲性、密着性の面から高分子量化したポリエステル樹脂、塩化ビニル酢酸ビニル共重合体、ポリウレタン樹脂が特に好ましい。
ポリエステル樹脂としては、数平均分子量は3,000以上が好ましく、より好ましくは8,000以上、さらに好ましくは15,000以上である。数平均分子量が3,000未満であると印刷性、耐屈曲性が低下する傾向にある。上限は重合技術上の問題より100、000以下が好ましい。ポリエステル樹脂の還元粘度としては0.2dl/g以上が好ましく、より好ましくは0.4dl/g以上、さらに好ましくは0.5dl/g以上である。ポリエステル樹脂のガラス転移点温度は100℃以下が好ましく、より好ましくは75℃以下である。耐屈曲性が必要な場合は25℃以下が特に好ましい。下限は、硬度の面から−50℃以上が好ましく、より好ましくは−25℃以上である。ポリエステル樹脂はエステル交換法、直接重合法などの公知の方法により重合される。
ポリエステル樹脂としては、全酸成分のうち芳香族ジカルボン酸が40モル%以上が好ましく、より好ましくは50モル%以上である。芳香族ジカルボン酸が40モル%未満では塗膜の強度が低下し、低温の耐屈曲性、耐熱性や耐湿性や耐熱衝撃性等の耐久性などが低下する可能性がある。芳香族ジカルボン酸の好ましい上限は100モル%である。
ポリエステル樹脂に共重合する芳香族ジカルボン酸としては、テレフタル酸、イソフタル酸、オルソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸などが挙げられる。この内、物性面と溶剤溶解性からテレフタル酸とイソフタル酸を併用することが好ましい。
ポリエステルに共重合するその他のジカルボン酸としては、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、セバシン酸、ドデカンジカルボン酸、アゼライン酸などの脂肪族ジカルボン酸、炭素数12〜28の2塩基酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、4−メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、3−メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、2−メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、ジカルボキシ水素添加ビスフェノールA、ジカルボキシ水素添加ビスフェノールS、ダイマー酸、水素添加ダイマー酸、水素添加ナフタレンジカルボン酸、トリシクロデカンジカルボン酸などの脂環族ジカルボン酸、ヒドロキシ安息香酸、乳酸などのヒドロキシカルボン酸が挙げられるが、耐湿性の面からセバシン酸、アゼライン酸、1,4−シクロヘキサンジメタノールが好ましい。
また、発明の内容を損なわない範囲で、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸などの多価のカルボン酸、フマール酸などの不飽和ジカルボン酸、さらに、5−スルホイソフタル酸ナトリウム塩などのスルホン酸金属塩基含有ジカルボン酸を併用してもよい。また、ポリエステル樹脂を重合後、無水トリメリット酸、無水フタル酸などの酸無水物を後付加して酸価を付与してもよい。
ポリエステル樹脂に共重合するグリコール成分は、以下に示す公知のグリコールを使用できる。例えば、エチレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,3−プロパンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、2,2−ジエ1,3−プロパンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオール、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオールなどのアルキレングリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,3−シクロヘキサンジメタノール、1,2−シクロヘキサンジメタノール、トリシクロデカングリコール、ダイマージオールなどの脂環族グリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリテトラメチレングリコールなどのポリエーテル系ジオールなどが挙げられる。また、ビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物、ビスフェノールFのアルキレンオキサイド付加物やトリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、グリセリン、ペンタエリスリトール、ポリグリセリンなどの多価ポリオールを併用してもよい。
ポリエステル樹脂としては、接着性、屈曲性、及び溶剤溶解性などから融点を有しない(非晶性であることを示す)ことが好ましい。ここで言う融点を有しないとは示差走査型熱量計(DSC)を用いて測定したときに明確な融解ピークを示さないことである。
ポリウレタン樹脂としては、密着性、耐湿性の面からポリエステルウレタンが好ましい。ポリウレタン樹脂を合成する際に使用するポリエステルジオールの好ましい成分は、上記のポリエステル樹脂と同様であるが、分子量としては1,000以上が好ましく、上限は20,000以下が好ましく、より好ましくは10,000以下である。ポリウレタン樹脂は、各種ポリオールとジイソシアネート化合物、必要により鎖延長剤を配合し、公知の方法で合成される。溶液で重合できるため、ポリエステル樹脂より高分子量のものを得やすい特徴がある。
ポリウレタン樹脂を合成する際に使用するイソシアネート化合物としては、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、トルエンジイソシアネート、ジフェニルメタン4,4’ジイソシアネート、水素化ジフェニルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、水素化キシリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネートなどが挙げられる。
塩化ビニル酢酸ビニル共重合樹脂としては、塩化ビニルの含有量が塗膜物性の点から50重量%以上のものが好ましく、より好ましくは70重量%以上である。数平均分子量は高い程好ましく、8、000以上が好ましく、より好ましくは20,000以上、さらに好ましくは30,000以上である。上限は限定されないが、溶解性の点から100,000以下が好ましい。また、塩化ビニル酢酸ビニル共重合樹脂としては、マレイン酸、アクリル酸、ビニルアルコール、ヒドロキシエチルアクリレートなどを共重合して、カルボキシル基や水酸基など極性基を導入することが特に好ましい。これらの導入によりバインダー粘度を上げることができ、印刷性が良好となる傾向にある。
本発明の導電性ペーストは、前述した樹脂以外に発明の内容を損なわない範囲で、ポリアミドイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエーテルウレタン樹脂、ポリカーボネートウレタン樹脂、フェノール樹脂、アクリル樹脂、ポリアクリロニトリル系樹脂、ポリブタジエン系樹脂、水素添加ポリブタジエン系樹脂、ニトロセルロース、セルロース・アセテート・ブチレート(CAB)、セルロース・アセテート・プロピオネート(CAP)などの変性セルロース類、公知の増粘剤などを配合してもよい。
本発明に使用される溶剤(C)はその種類に制限はなく、エステル系、ケトン系、エーテルエステル系、塩素系、アルコール系、エーテル系、炭化水素系などが挙げられるが、スクリーン印刷する場合はエチルカルビトールアセテート、ブチルセロソルブアセテート、イソホロン、シクロヘキサノン、γ−ブチロラクトン、DBE(インビスタジャパン製)、N−メチル−2−ピロリドン、プロピレングリコールのモノアルキルエーテルアセテートなどの高沸点溶剤が好ましい。好ましい溶剤沸点は130℃以上、より好ましくは150℃以上、最も好ましくは180℃以上である。上限は乾燥速度の面より250℃以下が好ましい。
本発明に使用されるポリイソシアネート化合物(D)はイソシアネート平均官能基の数が4.5以上である必要がある。ここで言うイソシアネート平均官能基とはポリイソシアネート1分子が統計的に有するイソシアネート官能基の数であり、ポリイソシアネートの数平均分子量とポリイソシアネート1重量部に含まれる全イソシアネート官能基重量部数(以下、イソシアネート濃度とする)から下記一般式(1)により定義される。より具体的にはゲル浸透クロマトグラフィ(GPC)を用いてポリスチレン換算の数平均分子量を測定し、別途イソシアネート濃度を滴定により測定し、その値によりイソシアネート平均官能基数を算出することができる。
Figure 0004547623
本発明に用いるポリイソシアネート化合物は芳香族、脂肪族、脂環族ジイソシアネートの少なくとも一種から誘導されるイソシアネート平均官能基が4.5以上の高分岐ポリイソシアネートであり、多価アルコールを反応させた後、または該アルコール存在下、環状3量化反応によって得られるものが好ましい。イソシアネート平均官能数が4.5未満の場合、低温短時間硬化性や耐屈曲性、耐コネクター挿抜性、耐久性などが劣る。好ましくはイソシアネート平均官能数が5.0以上であり、生産時においてゲル化などの問題が生じない範囲であれば、特に上限はない。
ポリイソシアネート化合物の原料として使用されるジイソシアネートは特に限定されないが、芳香族、脂肪族、脂環族ジイソシアネートなどである。単独で使用しても併用しても良い。芳香族ジイソシアネートとしては2,4−トルエンジイソシアネート、2,6−トリエンジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート、ジフェニルメタン−2,4’−ジイソシアネート、ジアニシジンジイソシアネートなどが挙げられる。脂肪族ジイソシアネートとしては、1,4−テトラメチレンジイソシアネート、1,5−ペンタメチレンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート(以下HMDI)、2,2,4−トリメチル−1,6−ヘキサメチレンジイソシアネートなどが挙げられる。脂環族ジイソシアネートとしてはリジンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート(以下IPDI)、1,3−ビス(イソシアネートメチル)−シクロヘキサン、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネートなどが挙げられる。耐久性や工業生産性などの観点からHMDI、IPDIが好ましい。
前記ジイソシアネートを用いて得られるポリイソシアネート化合物は、ジイソシアネートと3価以上の多価アルコールを反応させるだけでも得られるが、好ましくはジイソシアネートと多価アルコールを反応させた後、または、該アルコールの存在下、イソシアナートの環状3量化反応(イソシアヌレート化反応)することにより得られる、ウレタン変性イソシアヌレート型ポリイソシアネートがより好ましい。
この場合の多価アルコールとは、3価以上のアルコールが好ましく、低分子量多価アルコールとしては例えば、トリメチロールプロパン、グリセリン、1,1,7−トリメチロールヘプタン、1,2,7−トリメチロールヘプタン、ペンタエリトリトールなどが挙げられる。高分子量多価アルコールとしては、脂肪族炭化水素ポリオール類、ポリエーテルポリオール類、ポリエステルポリオール類、エポキシ樹脂類が挙げられる。
脂肪族炭化水素ポリオール類の具体例としては、例えば、末端水酸基化ポリブタジエンやその水素添加物等が挙げられる。またポリエーテルポリオール類としては、例えばグリセリンやプロピレングリコール等の多価アルコールの単独または混合物に、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイドなどのアルキレンオキサイドの単独または混合物を付加して得られるポリエーテルポリオール類、ポリテトラメチレングリコール類、更にアルキレンオキサイドにエチレンジアミン、エタノールアミン類などの多官能化合物を反応させて得られるポリエーテルポリオール類及び、これらポリエーテル類を媒体としてアクリルアミド等を重合して得られる、いわゆるポリマーポリオール類等が含まれる。
ポリエステルポリオール類としては、例えばコハク酸、アジピン酸、セバシン酸、ダイマー酸、無水マレイン酸、無水フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸等のカルボン酸の群から選ばれた二塩基酸の単独または混合物と、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、トリメチロールプロパン、グリセリンなどの群から選ばれた多価アルコールの単独または混合物との縮合反応によって得られるポリエステルポリオール樹脂類及び例えばε−カプロラクトンを多価アルコールとして用いて開環重合して得られるようなポリカプロラクトンポリオール類等が挙げられる。
これらのポリオールの中で好ましいものは、イソシアネート平均官能基数が大きくできることや生産性などから上記の低分子量多価アルコール類及び1分子中の水酸基数3〜5のポリエーテルポリオール、脂肪族炭化水素ポリオール、ポリエステルポリオールであり、特に好ましくは数平均分子量250〜2,000のポリカプロラクトンポリオールである。これらは、単独で使用しても、2種以上の併用でもよい。
ポリオールの使用量はジイソシアナートに対して3〜50重量%、好ましくは5〜30重量%である。前記ジイソシアナートと前記ポリオールとの反応はイソシアヌレート化反応前に行っても良いし、イソシアヌレート化反応と同時に行っても良い。イソシアヌレート化反応は通常触媒が用いられる。ここで用いられる触媒は、一般に塩基性を有するものが好ましく、例えばトリメチルヒドロキシアンモニウム、トリエチルヒドロキシアンモニウム、テトラメチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム等の第4級アンモニウム塩やそれらの有機弱酸塩、例えば酢酸、カプロン酸等のアルキルカルボン酸のアルキル金属塩、例えばナトリウム、カリウム等の金属アルコラート、例えばヘキサメチルジシラザン等のアミノシリル基含有化合物等がある。触媒濃度は、通常、イソシアナート化合物に対して10ppm〜1.0重量%の範囲から選択される。10ppm未満では反応速度が遅く、また1.0重量%を越えると生成物に悪影響を及ぼす場合がある。
本発明のポリイソシアネート化合物の好ましい配合量は、有機樹脂(B)100重量部に対して1〜30重量部である。さらに、ポリイソシアネート化合物はブロック化して使用することが1液タイプで良好な貯蔵安定性が得られることから好ましい。
本発明のポリイソシアネート化合物に用いる熱解離性ブロックポリイソシアネートは、前記した高分岐ポリイソシアナートとブロック剤を反応させることにより得られる。熱解離性ブロックポリイソシアナートを得るためのブロック剤としては例えば、フェノール系、活性メチレン、メルカプタン系、酸アミド系、酸イミド系、イミダゾール系、尿素系、オキシム系、アミン系、イミド系、重亜硫酸系化合物等があり、これらを単独あるいは、混合して使用してもよい。より具体的なブロック化剤の例を下記に示す。
(1)フェノール系;フェノール、クレゾール、エチルフェノール、ブチルフェノール、ノニルフェノール、ジノニルフェノール、スチレン化フェノール、オキシ安息香酸エステル等
(2)活性メチレン系;マロン酸ジメチル、マロン酸ジエチル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、アセチルアセトン等
(3)メルカプタン系;ブチルメルカプタン、ドデシルメルカプタン等
(4)酸アミド系;アセトアニリド、酢酸アミド、ε−カプロラクタム、δ−バレロラクタム、γ−ブチロラクタム等
(5)酸イミド系;コハク酸イミド、マレイン酸イミド等
(6)イミダゾール系;イミダゾール、2−メチルイミダゾール等
(7)尿素系;尿素、チオ尿素、エチレン尿素等
(8)オキシム系;ホルムアルドオキシム、アセトアルドオキシム、アセトオキシム、メチルエチルケトオキシム、シクロヘキサノンオキシム等
(9)アミン系;ジフェニルアミン、アニリン、カルバゾール等
(10)イミン系;エチレンイミン、ポリエチレンイミン等
(11)重亜硫酸塩:重亜硫酸ソーダ等
があり、ブロック剤としての安定性と加熱により解離性よりノニルフェノール、スチレン化フェノール、オキシ安息香酸エステル、アセトオキシム、メチルエチルケトオキシム、ε−カプロラクタムが好ましい。
本発明の導電性ペーストは、発明を損なわない範囲でポリイソシアネート化合物(D)以外の有機樹脂(B)と反応し得る硬化剤を配合してもよい。硬化剤の例としては、メチル化メラミン、ブチル化メラミン、ベンゾグアナミン、尿素樹脂などのアミノ樹脂、酸無水物、イミダゾール類、エポキシ樹脂、フェノール樹脂などの公知の化合物が挙げられる。また、これらは単独又は併用してもよい。
本発明の導電ペーストは有機樹脂(B)とイソシアネート平均官能基の数が4.5以上であるポリイソシアネート化合物(D)の硬化触媒を使用してもよい。硬化触媒としては、硬化性より錫系化合物(E)を使用することが好ましく、錫系化合物としてはジブチルチンジアセテート、ジブチルチンジラウレート、ジブチルチンマーカプチド、ジブチルチンチオカルボキシレート、ジブチルチンジマレエート、ジオクチルチンマーカプチド、ジオクチルチンチオカルボキシレートなどが挙げられる。
硬化触媒としては錫系化合物以外のものとしてビスマス2−エチルヘキサノエイト、ビスマスネオデカノエイトなどのビスマス系化合物、ネオデカノ酸亜鉛などの亜鉛化合物、トリエチルアミン、N,N−ジメチルシクロヘキシルアミンなどのモノアミン類、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルプロパン−1,3−ジアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルヘキサン−1,6−ジアミンなどのジアミン類、N,N,N’,N’’,N’’−ペンタメチルジエチレントリアミン、N,N,N’,N’’,N’’−ペンタメチルジプロピレントリアミン、テトラメチルグアニジンなどのトリアミン類、トリエチレンジアミン、N,N’−ジメチルピペラジン、N−メチル−N’−(2ジメチルアミノ)−エチルピペラジン、N−メチルホルマリン、N−(N’,N’−ジメチルアミノエチル)−モルホリン、1,2−ジメチルイミダゾール、などの環状アミン類、ジメチルアミノエタノール、ジメチルアミノエトキシエタノール、N,N,N’−トリメチルアミノエチルエタノールアミン、N−メチル−N’−(2ヒドロキシエチル)−ピペラジン、N−(2−ヒドロキシエチル)モルホリンなどのアルコールアミン類、ビス(2−ジメチルアミノエチル)エーテル、エチレングリコールビス(3−ジメチル)−アミノプロピルエーテルなどのエーテルアミン類が挙げられる。
硬化触媒の配合量は有機樹脂(B)100重量%に対して、硬化性より下限は0.05重量%以上が好ましく、より好ましくは0.2重量%以上である。上限は導電性などの塗膜物性が低下することから5重量%未満が好ましく、より好ましくは3重量%未満である。
本発明の導電ペーストには、公知の消泡剤、レベリング剤、分散剤、カップリング剤等の添加剤を添加することが好ましい。
消泡剤としては、例えば次のようなものが挙げられる。シリコーン樹脂、シリコーン溶液、シリコーンを含まない特殊破泡剤、アクリル酸アルキルエステル共重合物、メタクリル酸アルキルエステル共重合物、アルキルビニルエーテル、アクリル系共重合物、破泡性ポリマー、ポリシロキサン、破泡性ポリシロキサン、ポリメチルアルキルシロキサン、ポレエーテル変性ポリシロキサン、パラフィン系ミネラルオイルなどの公知のものを添加することができる。その際の添加量の好ましい上限はペーストに対して2重量%、下限は0.05重量%である。0.05重量%未満であると消泡剤としての効果が得られないことがあり、2重量%を越えると効果が飽和して経済的でないばかりか、密着性低下、耐ブロッキング性の悪化などが起こる可能性がある。
レベリング剤としては例えば次のようなものが挙げられる。ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン、ポリエステル変性ポリジメチルシロキサン、ポリエステル変性メチルアルキルポリシロキサン、ポリエーテル変性ポリメチルアルキルシロキサン、アラルキル変性ポリメチルアルキルシロキサン、ポリエステル変性水酸基含有ポリジメチルシロキサン、ポリエーテルエステル変性水酸基含有ポリジメチルシロキサン、アクリル系共重合物、メタクリル系共重合物、ポリエーテル変性ポリメチルアルキルシロキサン、アクリル酸アルキルエステル共重合物、メタクリル酸アルキルエステル共重合物、アクリル酸、アクリル酸アルキル共重合物、ポリオキシアルキレンモノアルキルまたはアルケニルエーテル
のグラフト化共重合物、レシチンなどの公知のものを添加することができる。その際の添加量の好ましい上限はペーストに対して2重量%、下限は0.05重量%である。0.05重量%未満であるとレベリング剤としての効果が得られないことがあり、2重量%を越えると効果が飽和して経済的でなばかりか、密着性低下、耐ブロッキング性の悪化などが起こる可能性がある。
分散剤としては例えば次のようなものが挙げられる。長鎖ポリアマイド系、長鎖ポリアマイドのリン酸塩、ポリアマイド系、不飽和ポリカルボン酸、3級アミン基含有ポリマーなど市販のものが使用できる。その際の添加量の好ましい上限はペーストに対して2重量%、下限は0.05重量%である。0.05重量%未満であると分散剤としての効果が得られないことがあり、2重量%を越えると効果が飽和して経済的でないばかりか、密着性低下、耐ブロッキング性の悪化などが起こる可能性がある。
カップリング剤としては例えば次のようなものが挙げられる。アルキルアセトアセテートアルミニウムジイソプロピレートなどのアルミニウム系カップリング剤、アシレート、ホスフェート、アルコラート、コーディネート系のチタネートカップリング剤など市販のものが使用できる。その際の添加量の好ましい上限はペーストに対して5重量%、下限は0.05重量%である。0.05重量%未満であるとカップリング剤としての効果が得られないことがあり、5重量%を越えると効果が飽和して経済的でないばかりか、密着性低下、耐ブロッキング性の悪化などが起こる可能性がある。
以下、本発明を実施例を用いて説明する。実施例中、単に部とあるものは重量部を示す。また、各測定項目は以下の方法に従った。
1.ポリエステル樹脂及びポリウレタン樹脂の還元粘度
ポリマー0.10gをフェノール/テトラクロロエタン(重量比6/4)の混合溶媒25mlに溶かし、ウベローデ粘度管を用いて30℃で測定した。単位はdl/gで示す。
2.分子量
ゲル浸透クロマトグラフィイ(GPC)を用いてポリスチレン換算の数平均分子量を測定した。
3.ガラス転移温度(Tg)
示差走査熱量計(DSC)を用いて、20℃/分の昇温速度で測定した。サンプルは試料5mgをアルミニウム押え蓋型容器に入れ、クリンプした。
4.酸価(mgKOH/g)
試料0.2gを精秤して20mlのクロロホルムに溶解した。ついで、0.01Nの水酸化カリウム(エタノール溶液)で滴定して求めた。指示薬には、フェノールフタレイン溶液を用いた。
5.粘度
導電性ペースト、樹脂溶解品、バインダー樹脂の粘度は、ブルックフィールド粘度計HBDV型、回転速度20rpm、25℃で測定した。
6.テストピースの作成
導電性ペーストを厚み100μmのアニール(150℃×2時間)処理PETフィルムに乾燥後の膜厚が8〜10μmになるように線幅0.5mmで長さ75mmのパターン(耐屈曲試験用)と25mm幅で長さ50mmのパターン(比抵抗測定用、耐熱性測定用、耐湿性測定用、耐熱衝撃性用)をスクリーン印刷した。これを、ボックスオーブン120℃×30分の条件で乾燥したものをテストピースとした。
7.比抵抗
6.で作成したテストピースを図1、2に示す自作電極に印刷面を電極側にしてのせ、その上からさらに厚み3mmのリジットなアクリル板をのせて事務用クリップで圧着した。次に、銀ペーストの場合、4深針抵抗測定器(横河ヒューレットパッカード(株)製ミリオームメーター4328A型)と電極上部をわに口クリップ及び銅線をもちいて接続し、シート抵抗を測定した。カーボンペーストの場合はデジタルマルチメーター(アドバンテストR6341A)で同様に測定した。別途、膜厚をデジタル膜厚計で測定し、これらより比抵抗を算出した。比抵抗は次式にて算出し、単位はΩ・cmで表した。
比抵抗(Ω・cm)
=シート抵抗(Ω)×膜厚(cm)
8.耐屈曲性
6.で作成したテストピースを25℃、荷重50g/cm2、R=0の条件で同一箇所で360度屈曲を5回繰り返し導体の抵抗変化率で評価した。
耐屈曲性(%)={(R−R0)/R0}×100
ただし、R0=初期回路抵抗 R=屈曲試験後の抵抗値
◎:抵抗変化率100%以下 ○:同300%以下 △:同1000%以下
×:著しい抵抗上昇又は断線
9.耐熱性
6.で作成したテストピースを60℃で1,000時間熱風オーブン中で熱処理した後、導体の密着性、鉛筆硬度を評価した。
10.耐湿性
6.で作成したテストピースを60℃、相対湿度95%RHで1,000時間恒温恒湿器中で熱処理した後、導体の密着性、鉛筆硬度を評価した。
11.耐熱衝撃性
6.で作成したテストピースを−40℃と85℃で各1時間ずつ交互に放置して合計1,000時間放置後、導体の密着性、鉛筆硬度を評価した。
12.密着性
6.で作成したテストピース用いてJIS K−5400碁盤目−テープ法に準じて、試験板の塗膜表面にカッターナイフで基材に達するように、直行する縦横11本ずつの平行な直線を1mm間隔で引いて、1mm×1mmのマス目を100個作成した。その表面にセロハン粘着テープを密着させ、テープを急激に剥離した際のマス目の剥がれ程度を観察し、評価した。100/100は全く剥離しなかったことを表し、0/100は全て剥離してしまったことを表す。
13.鉛筆硬度
6.で作成したテストピースを厚さ2mmのSUS304板上に置き、JISS−6006に規定された高級鉛筆を用い、JIS K−5400に従って測定し、塗膜の剥離の有無で判断した。
14.耐コネクター挿抜性
6.で作成したテストピースの裏面に125μm補強フィルムを粘着貼り合わせしたものをファインピッチのコネクターを用いて10回挿抜を繰り返し、導電ペースト塗膜の剥がれの程度で評価した。
◎:剥がれなし、○:わずかに剥離する、×:穴あきあり
合成例1(ポリエステル樹脂I)
ヴグリュー精留塔を具備した四口フラスコにジメチルテレフタル酸78部、ジメチルイソフタル酸37部、エチレングリコール81部、ネオペンチルグリコール62部、テトラブチルチタネート0.102部を仕込み、180℃、3時間エスエル交換を行なった。ついで、無水トリメリット酸1.9部、セバシン酸81部を仕込み1時間エステル化反応を行った。次に、1mmHg以下まで徐々に減圧し、270℃、2時間重合した。得られたポリエステル樹脂の組成は1H−NMR測定より、テレフタル酸/イソフタル酸/セバシン酸/トリメリット酸//エチレングリコール/ネオペンチルグリコール=30/20/49/1//60/40(モル比)であった。また還元粘度1.6dl/g、数平均分子量65,000、酸価0.7mgKOH/g、ガラス転移点温度−12℃であった。結果を表1に示す。
合成例2〜5(ポリエステル樹脂II〜V)
合成例1と同様にポリエステル樹脂II〜Vを合成した。結果を表1に示す。
合成例6(ポリウレタン樹脂I)
冷却管を具備した四口セパラブルフラスコに、ポリエステル樹脂V100部、酢酸ジエチレングリコールモノエチルエーテル112部、ジブチルチンジラウレート0.1部を仕込み80℃で溶解した。ついで、ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート(MDI)12.4部を仕込み、窒素気流下80℃で残存イソシアネートが無くなるまで重合した。反応完了後、酢酸ジエチレングリコールモノエチルエーテルで希釈し、固形分が25%になるように調整した。得られたポリウレタン樹脂のガラス転移点温度は58℃、還元粘度は1.8dl/g、数平均分子量58,000、ワニスの粘度は320dPa・sであった。
合成例7(塩化ビニル酢酸ビニル共重合樹脂I)
ユニオンカーバイト製VAGH(塩ビ/酢ビ/ビニルアルコール共重合体、数平均分子量27,000、ガラス転移点温度79℃)をそのまま使用した。
合成例8(ブロックポリイソシアネート化合物I)
撹拌機、温度計、還流冷却管、窒素吹き込み管、滴下ロートを取り付けた4ツ口フラスコ内を窒素雰囲気にし、HMDI100部、トリメチロールプロパン3部を仕込み、撹拌下反応器内温度を90℃に1時間保持しウレタン化反応を行った。その後反応器内温度を60℃に保持し、イソシアヌレート化触媒テトラメチルアンモニウムカプリエートを加え、収率が50%になった時点で燐酸を添加し反応を停止した。反応液をろ過した後、薄膜蒸発缶を用いて未反応のHMDIを除去した。反応生成物の分子量をGPCで測定し、イソシアナ−ト濃度を滴定で測定することにより、ポリイソシアネ−ト化合物が生成されていることを確認した。イソシアネート含有量は20.0%、数平均分子量は1,100であり、イソシアネート平均官能基数は5.2であった。次に、得られたポリイソシアネート化合物を撹拌機、温度計、還流冷却管、窒素吹き込み管、滴下ロートを取り付けた窒素雰囲気下の4ツ口フラスコに100部、メチルイソブチルケトン35部を仕込、反応温度が50℃を越えないようにメチルエチルケトオキシムを赤外スペクトルのイソシアナートの特性吸収が消失するまで滴下し、固形分80%のブロックポリイソシアナート化合物溶液を得た。
合成例9〜10(ブロックポリイソシアネート化合物II、III)
合成例8と同様にブロックポリイソシアネート化合物II、IIIを合成した。結果を表2に示す。
比較合成例11(ブロックポリイソシアネート化合物IV)
日本ポリウレタン製コロネートHX(HMDI系ポリイソシアネート、イソシアネート平均官能基数は3.4)を用いた以外は合成例8と同様に行い、固形分80%のブロックポリイソシアナート溶液を得た。
比較合成例12(ブロックポリイソシアネート化合物V)
住友バイエルウレタン製IPDI−T1890/100(IPDI系ポリイソシアネート、イソシアネート平均官能基数は3.2)を用いた以外は合成例8と同様に行い、固形分80%のブロックポリイソシアネート溶液を得た。
実施例1
フェロ・ジャパン製のフレーク状銀粉SF7AT 44.0部、福田金属箔粉工業製のAgc−A 44.0部、ポリエステル樹脂Iのジエチレングリコールモノエチルエーテル アセテート溶解品10.6固形部、イソシアネート平均官能基の数が5.2であるブロックポリイソシアネート化合物I 1.4固形部、レベリング剤としてポリフローS 1.00部を配合し、チルド三本ロール混練り機で3回通して分散した。得られた銀ペーストを6.に記述した方法で印刷、乾燥し評価した。オーブン120℃×30分という低温短時間な条件でも、比抵抗は3.5×10-5Ω・cm、密着性100/100、鉛筆硬度2Hで良好であった。耐屈曲性は25℃、R=0、360°屈曲5回後の抵抗変化率は65%で断線は認められず、良好であり、耐コネクター挿抜性も10回の挿抜テストで剥がれなく良好であった。耐熱性、耐湿性、耐熱衝撃性についても初期特性とほぼ同等であり、良好であった。結果を表3に示す。
実施例1と同様に実施例2〜6の銀ペースト、又は銀カーボンペーストを作成した。結果を表3に示す。いずれの実施例もオーブン120℃×30分という低温短時間な条件で良好な塗膜物性を得た。
実施例1は硬化触媒にシェファードケミカル製のBiCAT V(脂肪酸ビスマス)を使用した例であり、Tgの低いポリエステル樹脂を使用しているので、特に耐屈曲性が良好であった。実施例2はポリウレタン樹脂Iを使用した例であり、実施例3は日本黒鉛製のJ−SP(グラファイト粉)を配合しているので、特に耐コネクター挿抜性が良好であった。実施例4〜6はポリエステル樹脂IIIと塩化ビニル酢酸ビニル共重合樹脂Iをブレンド使用した例であり、比抵抗が低く良好であった。特に実施例6は導電性フィラー充填量が最適化されていることから最も低い比抵抗が得られた。
実施例7
ライオン製のケッチェンECP600JD 7.5部、日本黒鉛工業製のJ−SP 42.5部、ポリエステル樹脂IVのジエチレングリコールモノエチルエーテル アセテート溶解品43.0固形部、イソシアネート平均官能基の数が5.2であるブロックポリイソシアネート化合物I 7.0固形部、レベリング剤としてポリフローS 1.00部、分散剤としてDisperbyk130 1.40部を配合し、チルド三本ロール混練り機で3回通して分散した。得られたカーボンペーストを6.に記述した方法で印刷、乾燥し評価した。オーブン120℃×30分という低温短時間な条件でも、比抵抗は3.0×10-1Ω・cm、密着性100/100、鉛筆硬度2Hで良好であった。耐屈曲性は25℃、R=0、360°屈曲5回後の抵抗変化率は78%で断線は認められず、良好であり、耐コネクター挿抜性も10回の挿抜テストで剥がれなく良好であった。耐熱性、耐湿性、耐熱衝撃性についても初期特性とほぼ同等であり、良好であった。結果を表4に示す。
実施例7と同様に実施例8〜10のカーボンペーストを作成した。結果を表4に示す。いずれの実施例もオーブン120℃×30分という低温短時間な条件で良好な塗膜物性を得た。
実施例7は硬化触媒にシェファードケミカル製のBiCAT V(脂肪酸ビスマス)を使用した例であり、Tgの低いポリエステル樹脂を使用しているので、特に耐屈曲性が良好であった。実施例8はポリウレタン樹脂Iを使用した例であり、実施例9は硬化触媒に錫系触媒と亜鉛系触媒を併用した例である。実施例10はポリエステル樹脂IIIと塩化ビニル酢酸ビニル共重合樹脂Iをブレンド使用した例である。
実施例1と同様に比較例1〜5の銀ペースト、又は銀カーボンペーストを作成、評価した。結果を表5に示す。比較例1、2はイソシアネート平均官能基の数が3.4であるブロックポリイソシアネート化合物IVを使用した例であり、比較例3、4はイソシアネート平均官能基の数が3.2であるブロックポリイソシアネート化合物Vを使用した例であり、比較例5はポリイソシアネート化合物を使用していない例であるが、オーブン120℃×30分という低温短時間な条件では良好な塗膜物性が得られなかった。
実施例7と同様に比較例6〜9のカーボンペーストを作成、評価した。結果を表6に示す。比較例6、7はイソシアネート平均官能基の数が3.4であるブロックポリイソシアネート化合物IVを使用した例であり、比較例8はイソシアネート平均官能基の数が3.2であるブロックポリイソシアネート化合物Vを使用した例であり、比較例9はポリイソシアネート化合物を使用していない例であるが、オーブン120℃×30分という低温短時間な条件では良好な塗膜物性が得られなかった。
Figure 0004547623
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本発明の導電性ペーストはポリエチレンテレフタレート、塩化ビニル、ナイロンなどのフィルムや金属基板、ガラス基板上、透明導電性フィルム、透明導電性ガラスなどに塗布または印刷、硬化することにより導電性を与え、回路を形成したり、電子部品の端子やリード線の接着を行ったり、電子装置を電磁波障害(EMI)から保護することに利用するものであり、優れた低温短時間硬化性と高い導電性、スクリーン印刷性、耐屈曲性、耐コネクター挿抜性、耐熱性、耐湿性、耐熱衝撃性での耐久性を合わせ持っている。これ故に、家電、車両、OA機器などの部品の回路形成や接着剤に最適であり、高度な要求品質に応えることができる。
比抵抗測定に使用する電極を上から見た図である。 比抵抗測定に使用する電極を横から見た図である。
符号の説明
1.金メッキ
2.ガラスエポキシ基板
3.銅箔

Claims (6)

  1. 導電粉(A)、有機樹脂(B)、溶剤(C)及びイソシアネート平均官能基の数が4.5以上であるポリイソシアネート化合物(D)を含む導電性ペースト。
  2. 導電粉(A)が銀粉を含むことを特徴とする請求項1に記載の導電性ペースト。
  3. 導電粉(A)がカーボンブラック及び/又はグラファイトを含むことを特徴とする請求項1または2に記載の導電性ペースト。
  4. 有機樹脂(B)がポリエステル樹脂、塩化ビニル酢酸ビニル共重合樹脂、ポリウレタン樹脂のうち少なくとも1種の樹脂を含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の導電性ペースト。
  5. イソシアネート平均官能基の数が4.5以上であるポリイソシアネート化合物(D)がブロックイソシアネート化合物であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の導電性ペースト。
  6. さらに硬化触媒として錫系化合物(E)を含むことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の導電性ペースト。
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