JP4545629B2 - プリント回路板 - Google Patents

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Description

この発明は、プリント回路板に関し、特に部品の実装品質を向上させるものに関する。
噴流式自動半田付けにより、部品をプリント配線板へ取り付ける場合、プリント配線板流し方向の後側で部品電極がなくなる数端子間に半田が溜まってしまい、部品電極間が半田でつながる半田ブリッジが発生しやすい。
これを防止するために、従来(特許文献1)では、特に半田ブリッジが発生しやすいQFP(Quad Flat Pack)において、半田付進行方向に対してQFPを傾けて配置し、後方側の角部近傍には、半田を半田付進行方向に対し後方に引くための半田引きランドをプリント配線板上に設けている。また、半田付進行方向前方と後方の間の角部近傍に対応するプリント配線板のランドを形成しない領域には、円形の貫通穴を設ける構成としている。
ところで、昨今の環境への配慮から、電子機器のプリント配線板の半田付には、鉛を含まない「鉛フリー半田」の適用が拡大している。一般に「鉛フリー半田」として、「錫−銀−銅合金」が用いられる。この「鉛フリー半田」の融点は、融点の高いもので約220℃である。この場合、従来の「錫−鉛半田」の融点183℃に対し、融点が約40℃高い。そのため、「鉛フリー半田」を使用すると、コネクタなどの挿入部品を噴流式自動半田付する時、噴流半田槽からプリント配線板が離脱した直後に部品電極や半田付ランドの温度が低下し、半田が凝固してしまう。従来の引きランドや、QFP角部に設けられたスルーホールは、溶融している半田の表面張力を利用することにより、溜まった半田を引き寄せる。そのため、噴流半田槽から離脱した直後に半田が凝固してしまう「鉛フリー半田」では、従来の引きランド等による場合、部品電極間に溜まった半田を十分引くことができない。このため、「鉛フリー半田」を使用すると部品電極間で凝固してしまい、半田ブリッジ発生による不良の問題があった。
特開2001−210941号公報
この発明は、上記のような問題点を解決するためになされたもので、従来の「錫−鉛半田」より融点が高い「鉛フリー半田」においても、半田ブリッジによる不良発生を抑制するプリント回路板の提供を目的としている。
この発明は、電極を有する部品と、前記電極に半田付けされた部品半田付け用端子を有するプリント配線板とを備えるプリント回路板において、前記プリント配線板は、前記部品半田付け用端子の近傍に設けられ、周囲の絶縁部材と比べて半田の濡れ性が高い半田接触部材と、この半田接触部材から前記部品半田付け用端子に熱を伝える伝熱材とを有するプリント回路板である。
この発明によれば、電極を有する部品をプリント配線板に半田付する時に、その電極間で発生するブリッジを抑制することができる。
実施の形態1.
図1〜図13を使用して実施の形態を説明する。本実施の形態は、プリント配線基板に関する。この実施の形態1に係るプリント配線板は、挿入部品用スルーホールと半田引きスルーホールとを、熱を伝える伝熱材の一例として配線パターンで接続したことを特徴とする。
図1は、本実施の形態1に係るプリント回路板40の外観を示す図である。プリント回路板40は、プリント配線板10に挿入部品20(電極を有する部品)を搭載後、矢印D方向(プリント配線板流し方向)へ搬送され、「噴流式自動半田付け」により半田付けされることにより構成される。なおプリント配線板10において、挿入部品20が装着される側を「上面1」、その反対側の面(矢視Bの面)を「下面2」と呼ぶこととする。
図2は、本実施の形態1のプリント配線板10を「噴流式自動半田付け」する時に、半田と接触する面(下面2)から見た図である。プリント配線板10には、挿入部品20がプリント配線板10の部品搭載面(上面1)に搭載される。挿入部品20は、前記のように、プリント配線板10に「噴流式自動半田付け」により半田付けされる。
プリント配線板10には、挿入部品20を取り付けるため、10個の部品半田付け用スルーホール11(部品半田付け用端子の一例)が形成されている。図2では、部品半田付け用スルーホール11は、挿入部品20の電極21が10本であるため、10箇所形成されている。10箇所の部品半田付け用スルーホール11のそれぞれは、下面2側の自己の端部に、略円板形状の部品半田付け用ランド15を有している。
また、プリント配線板10には、部品半田付け用スルーホール11に対応して、5つの半田引き用スルーホール12(半田接触部材の一例)が形成されている。この5つの半田引き用スルーホール12は、挿入部品20の電極21の間に溜まった半田を引き寄せるためのスルーホールである。これら5つの半田引き用スルーホール12は、プリント配線板流し方向に対して部品半田付け用スルーホール11の後方に形成されている。5つの半田引き用スルーホールのそれぞれは、下面2側の自己の端部に、半田引き用ランド16を有している。
部品半田付け用スルーホール11と半田引き用スルーホール12との間は、配線パターン17(伝熱材の一例)で接続されている。配線パターン17は、通常の配線パターン幅よりも太い。配線パターン17のパターン幅Fは、部品半田付け用スルーホール11の部品半田付け用ランド15のランド幅G(任意の外径の一例)と、ほぼ同等幅である。
部品半田付け用スルーホール11は複数形成されており、半田引き用スルーホール12は、部品半田付け用スルーホール11に対応して複数形成されている。図2に示すように、半田引き用スルーホール12は、挿入部品20の電極ピッチに対応して、同じピッチで形成されている。
半田引き用スルーホール12の半田引き用ランド16は、部品半田付け用スルーホール11の部品半田付け用ランド15よりもプリント配線板流し方向後方に若干長い小判型としている。すなわち、図2に示すように、プリント配線板流し方向の半田引き用ランド16のランド幅Kと部品半田付け用ランド15のランド幅Jとを比べると、ランド幅Kのほうがランド幅Jよりも寸法が長い。このため、図9に示す二次噴流半田30との接触時間を長くすることができる。
なお、図2には示していないが、プリント配線板10の表面(上面1及び下面2)は、半田付するべきスルーホールランド以外に半田が付着しないよう、ソルダレジストで覆われている。
図3は、図1のA−A断面を表している。また、A−A断面は、図2のC−C断面の位置である。図3は、4層プリント配線板の例を示している。図3において、プリント配線板10は、半田付するスルーホールランド以外に半田が付着しないようソルダレジスト13(絶縁部材の一例)で表面が覆われている。
また、「プリント配線板流し方向」に対して後側の部品半田付け用スルーホール11b(部品半田付け用端子の一例)は、対応する半田引き用スルーホール12(半田接触部材の一例)と内層において配線パターン18(伝熱材の一例)により続されている。すなわち、図3において半田引き用スルーホール12に示す矢印E1の先端において配線パターン18が形成されている。この配線パターン18は、部品半田付け用スルーホール11bと半田引き用スルーホール12とを接続している。なお、配線パターンはどの層を経由してもよい。図4〜図6は、配線パターンの経路を説明するための図であり、断面A−Aを簡略化した図である。例えば図3に示した内層接続は、図4に示すように配線パターン18が第2層を経由して部品半田付け用スルーホール11bと半田引き用スルーホール12とを接続していたが、これに限るものではない。配線パターンは、複数の層のうち少なくともいずれかの層を経由することにより、部品半田付け用スルーホール11と半田引き用スルーホール12とを接続すればよい。例えば、図5に示すように、配線パターン18は、第2層と第3層とを経由することにより、部品半田付け用スルーホール11と半田引き用スルーホール12とを接続してもよい。また、図6に示すように、配線パターン18は、第1層と第2層と第3層とを経由することにより、部品半田付け用スルーホール11と半田引き用スルーホール12とを接続しても構わない。また、配線パターン17があれば、配線パターン18がなくても、部品半田付け用スルーホール11及び部品半田付け用ランド15に、熱を伝える時間を延長することができる。
次に図7〜図11を用いて「噴流式自動半田付け」を行う場合の時間経過に伴う動作について順に説明する。一般的な「噴流式自動半田付け」では、まず、プリント配線板10に挿入部品20を挿入することにより仮固定して、プリント回路板40を構成する。なお、挿入部品20が浮く場合には、耐熱テープなど(図示せず)により、その浮きを抑える(仮固定工程)。次に、搬送コンベアに載ったプリント回路板40をパネルヒータなどによって予備加熱し、半田接触面(下面2)の温度を100℃程度にまで上げる。その後、半田接触面を250℃の一次噴流半田、二次噴流半田と順に接触させることで半田付を行う。
一般に半田槽に対し搬送コンベアは、4度から5度傾斜している。プリント回路板40は搬送コンベアに搬送されて、部品半田付け用スルーホール11の内壁と電極21との間隔(部品半田付け用端子と電極とを接合する接合部)が移動する(移動工程)。プリント回路板40は、二次噴流半田に接触後、プリント回路板40の先頭方向から順に半田から離脱する。この場合、半田の表面張力とプリント回路板40の搬送によって生じるプリント回路板40を上方へ引き上げる力とのバランスによって半田が切れていき、はんだブリッジすることなく挿入部品電極21と部品半田付け用スルーホール11bとが半田付されていく。
図7〜図11は、噴流式自動半田付装置の二次噴流半田30にプリント配線板10が入り、半田付されていく様子をプリント配線板断面方向(図1の断面A−A方向)からみた図を示している。
図7は、二次噴流半田30に挿入部品20の電極21、部品半田付け用スルーホール11、半田引き用スルーホール12が接触し、半田付されている時を示している。
さらにプリント配線板10が搬送されることで少し上方に引き上げられる。これにより、図8の状態となり、二次噴流半田30とプリント配線板10の離脱が開始する。図8では、挿入部品20の電極21a、および部品半田付け用スルーホール11aが二次噴流半田30から離脱し、半田フィレット31が形成されている。また、プリント配線板流し方向後方の電極21bおよび部品半田付け用スルーホール11bと、半田引き用スルーホール12とは、二次噴流半田30との間に溶融半田が溜まった状態になっている。
さらにプリント配線板10が搬送されることで図9の状態となる。図9の状態では、部品半田付け用スルーホール11bの余剰はんだがはんだ槽に引かれ(はんだ引き),二次噴流半田30からの離脱が完了する。
(1)この時、半田引き用スルーホール12は、二次噴流半田30と接触しており、半田溶融温度を保っている。
(2)プリント配線板流し方向後方の部品半田付け用スルーホール11b部の半田フィレット31bは、半田引き用スルーホール12と半田接触面および内層で接続されている。すなわち、図2で説明したように、部品半田付け用スルーホール11の部品半田付け用ランド15と、半田引き用スルーホール12の半田引き用ランド16とは、配線パターン17で接続されている。また、部品半田付け用スルーホール11と半田引き用スルーホール12とは、内層において、配線パターン18により接続されている。
(3)よって、半田フィレット31bは、二次噴流半田30から熱を伝熱され、半田融点以上の温度を保っており溶融した状態となっている。このため、後方に配置した半田引き用スルーホール12がその貫通穴内に半田フィレット31bの余分な半田を良好に引き寄せる。図9では、「引き寄せられる半田19」が半田引き用スルーホール12に移動する。これにより、半田ブリッジを防止することが可能となる。
(4)さらに、半田引き用スルーホール12の半田引き用ランド16をプリント配線板流し方向後方に若干長く構成(図2のランド幅K)している。このため、二次噴流半田30との接触時間を長くした場合に、表面張力によって挿入部品電極間に溜まった半田を後方へ引く作用がさらに増すことで半田ブリッジを防止することが可能となる。
(5)内層接続は、ベタパターンに接続されているものがあり、その際には半田接触面のみからだけではなく内層からも伝熱、加熱されることで、その効果は更に高まる。また溶融している半田との接触時間が長くなることでスルーホールへの半田上がりを向上させる効果もある。
続いて図10の状態となる。図10では、半田引き用スルーホール12が半田フィレット31bの余分な半田を引き寄せる動作が終了した状態である。図10では、図9における「引き寄せられる半田19」がなくなっている。
さらに、図11において、半田引き用スルーホール12の二次噴流半田30からの離脱が完了する。半田引き用スルーホール12にも半田が充填された状態となり、噴流式自動半田付が完了する。
以上のように構成されたプリント配線板10を用いることで、挿入部品の電極21が二次噴流半田30から離脱後も、半田引き用スルーホール12から部品半田付け用スルーホール11へ伝熱作用によって熱を伝えることができる。このため、半田フィレットの半田溶融温度を保つことができ、後方に配置された半田引き用スルーホール12によって挿入部品の電極21間に溜まった半田を良好に引くことができる。従って、半田ブリッジなく良好な半田フィレット31を形成可能である。
図12は、本実施の形態1のプリント配線板10と従来技術のプリント配線板の比較を示す図である。「従来技術である引きランドなし」、および「従来技術である引きランドあり」のプリント配線板、及び本実施の形態に係る半田引き用スルーホール12を設けたプリント配線板10の比較結果である。この比較では、挿入部品20としての2.0mmピッチコネクタと、プリント配線板10とを、「錫−3重量%銀−0.5重量%銅」の「鉛フリー半田」を用いて、噴流式自動半田付を行い、効果確認した。なお、このプリント配線板10の半田引き用スルーホール12の径は、φ0.9mmとし、半田引き用ランド16の寸法は、1.3mm×2.0mm(幅×プリント配線板流し方向の長さ)とした。この比較結果からも明らかなように、本引きスルーホールを設けることで、従来技術に対し半田ブリッジ発生を抑制する効果が得られる。
以上のように本実施の形態に係るプリント回路板40は、部品の電極を半田付けによって取り付けるために形成された部品半田付け用スルーホール11と、部品半田付け用スルーホール11の半田を引くために形成された半田引き用スルーホール12とが、配線パターン(伝熱材の一例)で接続されている。このため、挿入部品を噴流式自動半田付けする際の半田ブリッジの発生を抑制することができる。よって、高歩留りで生産性のよいプリント配線板を提供することが可能となる。また、半田付けの手直しが要らず、安価で工作性のよいプリント配線板を提供することが可能となる。
本実施の形態に係るプリント回路板40は、部品半田付け用スルーホール11と半田引き用スルーホール12とが、半田と接触する下面2において配線パターンで接続される。従って、半田槽の熱を効率よく部品半田付け用スルーホール11に伝えることができる。
本実施の形態に係るプリント回路板40は、部品半田付け用スルーホール11と半田引き用スルーホール12とを配線パターンで接続するので、簡易な構成で伝熱することができる。
本実施の形態に係るプリント回路板40は、部品半田付け用スルーホール11と半田引き用スルーホール12とを接続する配線パターンのパターン幅が部品半田付け用スルーホール11の径と略同一であるので、半田引き用スルーホール12から部品半田付け用スルーホール11に向けて効率よく熱を伝えることができる。
本実施の形態に係るプリント回路板40は、配線パターンが複数の層のうち少なくともいずれかの層を経由することにより、部品半田付け用スルーホール11と半田引き用スルーホール12とを接続するので、半田引き用スルーホール12から部品半田付け用スルーホール11に向けて効率よく熱を伝えることができる。
本実施の形態に係るプリント回路板40は、半田引き用ランド16が部品半田付け用ランド15よりもプリント配線板流し方向の寸法が長いので、半田引き用スルーホール12から部品半田付け用スルーホール11に向けて効率よく熱を伝えることができる。
実施の形態1に係るプリント回路板40は、部品半田付け用ランド15がフロー装置の流体半田から離脱した状態であっても、半田引き用ランド16がフロー装置の流体半田と接触した状態となる。従って、部品半田付け用ランド15及び部品半田付け用スルーホール11に熱が伝わる時間が延長される。その結果、不必要に半田が凝固するリスクを低減できる。すなわち、実施の形態1に係るプリント回路板40によれば、部品半田付け用ランド15上の余剰半田の引き及び部品半田付け用スルーホール11への半田の上がりが良好となる可能性が向上する。
さらに、鉛フリー半田は、有鉛半田と比べて融点が高い。そのため、有鉛半田であれば十分溶融している条件であっても、鉛フリー半田であるために半田が凝固してしまう条件が存在する。従って、有鉛半田を用いることを想定して作製された半田付け装置で、鉛フリー半田を用いたとき、部品半田付け用ランド15上の半田の引き不足によるはんだブリッジ不良及び部品半田付け用スルーホール11への半田の上がり不良になりやすい。しかし、この実施の形態1に係るプリント回路板40によれば、部品半田付け用ランド15及び部品半田付け用スルーホール11に熱が伝わる時間が延長される。従って、実施の形態1に係るプリント回路板40は、鉛フリー半田を用いた場合であっても、その不良を抑制できる。
なお、有鉛半田の融点は一般的に183℃である。従って、半田付け装置は、一般的に183℃の融点を有する半田が用いられることを想定して作製されている。従って、このような半田付け装置で、183℃を超える融点を有する半田を用いたとき、部品半田付け用ランド15上の半田の引き不足によるはんだブリッジ不良及び部品半田付け用スルーホール11への半田の上がり不良になりやすい。しかし、この実施の形態1に係るプリント回路板40によれば、部品半田付け用ランド15及び部品半田付け用スルーホール11に熱が伝わる時間が延長される。従って、実施の形態1に係るプリント回路板40は、融点が183℃を超える半田を用いた場合であっても、その不良を抑制できる。
図13は、フロー半田付けされる従来のプリント回路板の表面に設けられた所定のランド温度が、時間に応じて変化した様子を例示する図である。(出典:鉛フリーはんだ実装技術、(社)電子情報技術産業境界(JEITA)鉛フリーはんだ実装編集委員会 編、発行者 株式会社コロナ社、P267)
実施の形態1の効果を、図13に基づいて説明する。図13において、横軸は、フロー半田付けを開始してから経過した時間(秒)、縦軸は、フロー半田付けされるプリント回路板の表面に設けられたランドの温度(℃)を示す。
フロー半田付けが行われる場合、プリント回路板は、おおよその量の半田が塗布される第一噴流工程と、こまやかな量の半田が塗布される第二噴流工程を経る。
図13において、第一噴流工程の時に、プリント回路板の表面に設けられたランドの温度は、210℃程度の高い温度となる(図13におけるA点)。そして、第二噴流工程の時も、プリント回路板の表面に設けられたランドの温度は、240℃程度の高い温度となる(図13におけるB点)。しかし、第一噴流工程と、第二噴流工程との間において、プリント回路板の表面に設けられたランドの温度は、200℃程度まで低下している(図13におけるC点)。
以上のように、第一噴流工程と第二噴流工程との間に、そのランドの温度が低下するのは、そのランドに溶融半田が接触しない時間がわずかに発生するからである。
従って、第一噴流工程と第二噴流工程との間におけるそのランドの温度(一般的には、図13に示す例のように200℃程度である)よりも、高い温度の融点を有する半田でフロー半田付けする場合、第一噴流工程と第二噴流工程との間で、半田が凝固する問題が生じることがある。なお、第一噴流工程と第二噴流工程との間に半田が凝固してしまうと、第二噴流工程で半田が溶融せずに、半田上がりが不十分になることがある。
しかし、実施の形態1に係るプリント回路板40は、部品半田付け用スルーホール11が第一噴流工程を離れた後も半田引き用ランド16から配線パターン17を介して熱が伝わることで高温に保つことができ,二次噴流工程に部品半田付け用スルーホールが入るまではんだを溶融状態に保つことができる。
また、第一噴流工程と第二噴流工程との間における、プリント回路板の表面に設けられたランドの温度は、一般的に200℃程度である。
すなわち、実施の形態1に係るプリント回路板40は、半田の融点が200℃を超える場合であっても、半田上がり不良を防止できる。
また、図13において、プリント回路板40の表面に設けられたランドの温度は、B点の後の時間帯Dに、温度低下が緩やかになる。この時間帯Dに半田が溶融することができれば、半田の溶融時間が長くなるので、半田の引きが良好になる。
一般的に、上記時間帯Dは、プリント回路板40が、半田槽の上を通過している時間帯に対応していると考えられる。
従って、半田槽の上を通過しているプリント回路板40の表面に設けられたランドの温度より、半田の融点が高いと、半田の引きを良好にすることが困難になる。
しかし、実施の形態1に係るプリント回路板40は、部品半田付け用ランド15に熱が伝わる時間が延長される。
従って、実施の形態1に係るプリント回路板40は、半田槽の上を通過しているプリント回路板40の表面に設けられたランドの温度より、半田の融点が高い場合であっても、半田の引きを良好にすることができる。
なお、半田槽の上を通過しているプリント回路板40の表面に設けられたランドの温度は、図13の例では210℃程度であるが、一般的には200℃程度である。
すなわち、実施の形態1に係るプリント回路板40は、半田の融点が200℃を超える場合であっても、半田の引きを良好にすることができる。
実施の形態2.
実施の形態1では、半田引き用スルーホール12は、部品半田付け用スルーホール11から、プリント配線板流し方向に延びる線上に配置されていた。しかし、流体の半田に、部品半田付け用スルーホール(部品半田付け用端子)11と電極21とを接合する接合部が、流体の半田に接触するように、プリント回路板40を移動する場合に、その接合部がその流体の半田に接した後、離脱した状態で、その接合部に熱を伝えることができれば、半田引き用スルーホール12は、プリント配線板流し方向に対し、直角方向にずらして配置しても良い。
ただし、そのずれは小さいほうが、熱伝導効率を高く維持する観点からは望ましい。なぜなら、そのずれが大きくなると、プリント配線板流し方向と、部品半田付け用スルーホール11から半田引き用スルーホール12までを結ぶパターンが延びる方向とがなす角度が一定であるとした場合、必然的に、部品半田付け用スルーホール11と半田引き用スルーホール12とを接続するプリント配線の長さが長くなり、熱伝導効率が低下するからである。
また、そのずれは小さいほうが、パターン形成を簡単に行う観点からも望ましい。なぜなら、そのずれが大きくなると、隣接するパターン同士が近づき、簡単な装置ではパターンを形成することが困難になるからである。
従って、そのずれは、できるだけ小さい方が良い。小ささの程度は、例えば、部品半田付け用スルーホール11の配置ピッチの1/2以下とする。
本願発明の実施の形態1に係るプリント配線板の外観である。 本願発明の実施の形態1に係るプリント配線板を半田接触面から見た図である。 本願発明の実施の形態1に係るプリント配線板のA−A断面である。 本願発明の実施の形態1に係る配線パターンの経路を示す断面図である。 本願発明の実施の形態1に係る配線パターンの経路を示す断面図である。 本願発明の実施の形態1に係る配線パターンの経路を示す断面図である。 本願発明の実施の形態1に係るプリント配線板を用いて噴流式自動半田付けする際の動作を説明する断面図である。 本願発明の実施の形態1に係るプリント配線板を用いて噴流式自動半田付けする際の動作を説明する断面図である。 本願発明の実施の形態1に係るプリント配線板を用いて噴流式自動半田付けする際の動作を説明する断面図である。 本願発明の実施の形態1に係るプリント配線板を用いて噴流式自動半田付けする際の動作を説明する断面図である。 本願発明の実施の形態1に係るプリント配線板を用いて噴流式自動半田付けする際の動作を説明する断面図である。 本願発明の実施の形態1に係る本実施の形態1のプリント配線板と従来のプリント配線板の比較結果である。 フロー半田付けされるプリント回路板の表面温度が、時間に応じて変化した様子を例示する図である。
符号の説明
F パターン幅、G ランド幅、J ランド幅、K ランド幅、1 上面、2 下面、10 プリント配線板、11,11a,11b 部品半田付け用スルーホール、12 半田引き用スルーホール、13 ソルダレジスト、15 部品半田付け用ランド、16 半田引き用ランド、17,18 配線パターン、19 引き寄せられる半田、20 挿入部品、21,21a,21b 電極、30 二次噴流半田、31,31a,31b 半田フィレット、40 プリント回路板。

Claims (4)

  1. 電極を有する部品と、部品半田付け用スルーホールを有するプリント配線板とを備える
    プリント回路板において、
    前記プリント配線板は、
    前記部品半田付け用スルーホールの近傍に設けられ、周囲の絶縁部材と比べて半田の濡
    れ性が高い半田引き用スルーホールと、
    この半田引き用スルーホールと前記部品半田付け用スルーホールとを接続して前記半田
    引き用スルーホールから前記部品半田付け用スルーホールに熱を伝える伝熱材とを備え、
    前記プリント配線板には、
    上面と下面とのうち前記下面が半田と接触することにより前記電極を有する部品の電極
    が半田付けされると共に前記下面に複数の配線パターンが形成されており、
    前記伝熱材は、
    前記複数の配線パターンのうちのいずれかであり、
    前記部品半田付け用スルーホールは、
    前記下面側の自己の端部に外形が略円板形状の部品半田付け用ランドを有し、
    前記半田引き用スルーホールは、
    前記下面側の自己の端部に半田引き用ランドを有し、
    前記伝熱材である前記配線パターンは、
    前記部品半田付け用ランドと前記半田引き用ランドとを前記下面において接続するとと
    もに、自己のパターンの幅が前記略円板形状の部品半田付け用ランドの前記自己のパターンの幅方向の外径と略同一の寸法であることを特徴とするプリント回路板。
  2. 前記プリント配線板は、
    複数の層から形成されているとともに、
    前記伝熱材である前記配線パターンは、
    前記複数の層のうち少なくともいずれかの層を経由することにより、前記部品半田付け用スルーホールと前記半田引き用スルーホールとを接続することを特徴とする請求項1記載のプリント回路板。
  3. 前記プリント配線板には、
    移動しながら前記電極を有する部品が半田付けされ、
    前記半田引き用スルーホールは、
    半田付けされる場合の移動方向に対して前記部品半田付け用スルーホールの後方に形成されることを特徴とする請求項1または2いずれかに記載のプリント回路板。
  4. 前記半田引き用ランドは、
    前記部品半田付け用ランドよりも前記移動方向の寸法が長いことを特徴とする請求項1〜3いずれかに記載のプリント回路板。
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