JP2008016734A - 基板組立体及びその製法 - Google Patents
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Abstract
【課題】フロー式半田付けを施す際に、配線基板上に設けられる金属膜により溶融半田を誘導して、半田付け不良を防止する。
【解決手段】ランド2及び半田レジスト層8を有する配線基板1と、ランド2上及びランド2周辺の半田レジスト層8上に形成され且つ液状半田3で溶解する金属膜4とを基板組立体に設け、配線基板1のランド2上に電子部品5を配置し半田付けする。配線基板1のランド2上及びその周辺部分上に形成される金属膜4は、接触する液状半田3を所与のランド2まで誘導する作用があり、これにより、液状半田3は、ランド2とランド2上の電子部品5のリード9とに誘導され、ランド2とリード9とが半田付けされる。
【選択図】図5
【解決手段】ランド2及び半田レジスト層8を有する配線基板1と、ランド2上及びランド2周辺の半田レジスト層8上に形成され且つ液状半田3で溶解する金属膜4とを基板組立体に設け、配線基板1のランド2上に電子部品5を配置し半田付けする。配線基板1のランド2上及びその周辺部分上に形成される金属膜4は、接触する液状半田3を所与のランド2まで誘導する作用があり、これにより、液状半田3は、ランド2とランド2上の電子部品5のリード9とに誘導され、ランド2とリード9とが半田付けされる。
【選択図】図5
Description
本発明は、配線基板上に設けられる金属膜により溶融半田を誘導して、半田付け不良を防止できる基板組立体及びその製法に関するものである。
抵抗、コンデンサ及び半導体装置等の電子部品を配線基板に実装する際に、フロー式半田付け法により電子部品が配線基板に半田付けされる。フロー式半田付け法では、液状化した半田を半田槽内に貯留し、ポンプによって液状半田をノズルから上方に噴出して半田噴流を形成し、配線基板の下面を半田噴流の頂部に接触させて配線基板を通過させることにより、半田噴流を通過した配線基板の下面(半田付け面)の半田付けするランドの略全領域に半田付けをすることができる。配線基板の下面を半田の一次噴流上を通過させるとき、配線基板の全底面に半田流を下方から強く当てて、底面の全領域に細部まで行き渡るように半田付けを行う。次に、配線基板の下面を半田の二次噴流上を通過させるとき、配線基板の底面に半田流を下方から弱く当てて、ランド間、ランドと電子部品との間、電子部品間に発生する半田のブリッジを防止することができる。
配線基板に向かってノズルから噴出される一次噴流上の液状半田は、スルーホール又は配線基板の両端から配線基板の反対面に至り、不要な半田が配線基板の反対面に付着する恐れがあるので、配線基板の下面のみに接触する程度に液状半田の噴出力を抑制しなければならない。更に、ランド上に電子部品のリードが載るように電子部品を実装すると電子部品等が液状半田の流れを阻害する。このため、配線基板の下面に電子部品を配置してフロー式半田付け処理を行うと、隣接する複数の電子部品間の隙間に設けられるランド及びリードまで一次噴流上の液状半田が十分に回り込まず、未半田や半田不乗り現象等の半田付け不良が発生する。
図8〜図10は、従来のフロー式半田付け法による基板組立体(10)の製法の問題点を図示する。図8に示すように、配線基板の下面側に電子部品(5,5')を実装してフロー式半田付けを行うと、配線基板(1)に下方から上方に向かって噴出する液状半田(3)は、電子部品(5')に衝突する。しかしながら、紙面を見て、電子部品(5')左側のリード(9)及びそれと電気的及び機械的に接続される対象のランド(2)には液状半田(3)が粘性により接触するに至らない。更に、基板組立体(10)が搬送方向(50)に移動されると、液状半田(3)の波高部(凸部)は配線基板(1)の後方に移動するので、図9に示すように、液状半田(3)の波高部が電子部品(5')の左側のリード(9)及びそれと電気的及び機械的に接続される対象のランド(2)に接触せずに通り過ぎて、図10に示すように、電子部品(5')の左側のリード(9)及びそれと電気的及び機械的に接続される対象のランド(2)は未半田の半田付け不艮となる。
また、図9に示すように、紙面を見て、電子部品(5)左側のリード(9)及びそれと電気的及び機械的に接続される対象のランド(2)に液状半田(3)が到達しても、ランド(2)及びそれと電気的及び機械的に接続される対象のリード(9)の表面に形成される酸化膜を破壊できず、図10に示すように、電子部品(5)右側のリード(9a)のみに液状半田(3)が付着して半田付け不良となる場合もある。
このような半田付け不良は、液状半田(3)の粘性、電子部品(5)の高さとそれと隣り合う他の電子部品(5)及びランド(2)の位置関係、ランド(2)の大きさ(サイズ)、フラックスガスの発生等種々の原因で発生するが、高密度実装化の要求からランド(2)のサイズを増加させ且つ電子部品(5)間の間隔及び電子部品(5)とランド(2)との間隔を広げて実装することはできない。特にコンデンサ、ダイオード、IC等の比較的厚みを有する(背の高い)電子部品(5)を高密度(電子部品が狭い間隔で)実装する場合、液状半田(3)の流れを電子部品(5)が妨げるので、リード(9)及びランド(2)まで液状半田(3)が到達し難く、半田付け不良が発生しやすい。
更に、近年電子部品を小型化する要求によりリード間隔が狭小化され、ランド(2)のサイズも縮小されるため、リード(9)及びランド(2)まで液状半田(3)が益々良好に到達し難い問題がある。
半田付け不良の対策として、下記特許文献1は、スルーホール及び円形ランドを設けた基板部材と、スルーホールに挿入されるリードと、円形ランドの半田流し方向の上流側(配線基板流し方向の前方側)に設けられた半田呼び込みランドとを有する配線基板を示す。この配線基板では、液状半田が半田呼び込みランドの面積分だけ多く付着して円形ランドに流入するので、リードに半田を奪われて円形ランドに半田が流れない半田不良の発生を防止できる。
また、下記特許文献2は、半田に溶融する溶融ランドをランドの表面上及びランドの周囲に形成して液状半田を塗布できる半田容量を一時的に広げ、溶融ランド上に液状半田を塗布する。更に、溶融ランドを液状半田に溶解して液状半田をランドの寸法に縮小させ、溶融半田を冷却により凝固させてランド上に半田ボールを形成する方法を示す。この方法では、溶融ランドを配設して半田容量を増大できるので、ランド上に半田容量の大きい半田ボールを形成することができる。
しかしながら、特許文献1の配線基板では、円形ランドとは別に半田呼び込みランド用のスペースを配線基板に形成する必要があり、高密度実装化が難しい。また、互いに電気的に接続されない(基板組立体動作時に異電圧となる)ランドに半田呼び込みランドを接触できないため、電気的に接続されないランド間の間隔が狭い箇所には、延長ランドを形成できない欠点があった。
また、特許文献2に示されるランドへ半田を付与する方法は、電子部品が実装されない状態でランドを含む溶融ランド上に半田を塗布し、半田ボールを形成するリフロー半田付け法を想定している。従って、従来の配線基板の下面側に電機部品が実装された状態で、半田付けする方法では半田付け不良を良好に抑制する効果は得られない。
そこで、本発明は、半田付けの際に液状半田中に溶融する金属膜により液状半田を誘導して、半田付け不良を良好に防止できる半田付け前の基板組立体及びその製法を提供することを目的とする。特に、高密度実装化される基板組立体の半田付け不良を良好に防止できる半田付け前の基板組立体及びその製法を提供することを目的とする。
本発明の基板組立体は、ランド(2)及び半田レジスト層(8)を有する配線基板(1)と、ランド(2)上及びランド(2)周辺の半田レジスト層(8)上に形成された金属膜(4)とを備えている。金属膜(4)は、液状半田(3)中に溶解し、配線基板(1)のランド(2)上に電子部品(5)を配置し半田付けする。金属膜(4)の表面に薄く形成される酸化膜は、液状半田(3)が金属膜(4)に接触する部分から液状半田(3)により破壊されるため、液状半田(3)は、金属膜(4)の生地に直接接触する。液状半田(3)が金属膜(4)の本来の生地に接触すると、金属膜(4)は、液状半田(3)と反応して合金化され、合金化した金属膜(4)は、液状半田(3)内に溶解される。このように、液状半田(3)は、金属膜(4)との合金化反応により未反応の金属膜(4)に向かって誘導され引き込まれる。また、液状半田(3)は、半田レジスト層(8)に対して疎外性を有するので、金属膜(4)が液状半田(3)内に溶解して露出する半田レジスト層(8)上では、液状半田(3)は、半田レジスト層(8)から反発力を受けて、未溶解の金属膜(4)の方向(61)に弾かれる。このように、金属膜(4)との合金化反応による誘導作用(61)と、半田レジスト層(8)の反発作用との相乗作用によって、液状半田(3)は、未合金化の金属膜(4)及び金属膜(4)に接続されるランド(2)に誘導される。その結果、液状半田(3)は、搬送方向(50)と同一の方向にも確実に誘導されて、電子部品(5')の左側のリード(9)とランド(2)に付着する。このように、電子部品(5)の存在により液状半田(3)の流れが妨げられる箇所に金属膜(4)を形成すると、金属膜(4)に沿ってランド(2)に液状半田(3)が誘導されて、液状半田(3)の延伸領域と付着範囲を拡大することができ、半田付け不良を大幅に低減することができる。この場合に、金属膜(4)、特に電気的に接続できない配線基板(1)上のランド(2)間の金属膜(4)及びブリッジを発生するおそれのあるランド(2)間に形成された金属膜(4)を含む全ての金属膜(4)は、接触する液状半田(3)内に溶融されて消失するので、最終製品は、電気的短絡事故を招来しない。
本発明の基板組立体の製法は、配線基板(1)のランド(2)上及びランド(2)周辺の半田レジスト層(8)上に金属膜(4)を形成する過程と、配線基板(1)のランド(2)上に電子部品(5)のリード(9,9a)を配置して基板組立体(10)を形成する過程と、半田槽の液状半田(3)に基板組立体(10)を通過させ、金属膜(4)を液状半田(3)に接触させる過程と、液状半田(3)内に金属膜(4)を溶融する過程と、金属膜(4)に沿ってランド(2)に液状半田(3)を誘導する過程とを含む。
本発明では、配線基板のランド上及びその周辺部分上に、液状半田に溶融可能な金属膜を形成して、フロー式半田付け法を実施する際に、液状半田の付着し難いランドとリードの半田付け不良を大幅に低減し、基板組立体の品質信頼性を向上することができる。
以下、本発明による基板組立体及びその製法の実施の形態を図1〜図7について説明する。
本実施の形態では、まず、図3に示すように、基板と基板の表面(上面側及び下面側、若しくは下面側のみ)に複数のランド(2)と、基板の表面のランド(2)を除く略全面に液状半田(3)が付着することを抑制する半田レジスト層(8)(ソルダレジストともいう)とを形成した配線基板(1)を準備する。また、図示しないが、配線基板(1)には、複数のスルーホールと、複数のランド(2)間を接続する導体配線が選択的に形成され、配線基板(1)の下面は、フロー半田付けされる主面を示す。
次に、図1に示すように、配線基板(1)には、配線基板(1)の下面のランド(2)の表面と接し、ランド(2)の表面上からランド(2)周辺の半田レジスト層(8)の少なくとも一部へと延伸して、薄い金属膜(4)を蒸着法により形成する。銀を主成分とする金属膜(4)の厚さは、ランド(2)よりも薄い0.5〜2.0μm、好ましくは、0.76〜1.52μm、例えば、約1.2μmであり、蒸着法以外に、無電解メッキ法により金属膜(4)を形成しても良い。金属膜(4)の厚さをランド(2)よりも薄く形成することによって、液状半田(3)がランド(2)を多少溶解してもランド(2)は残存するため、後述するように金属膜(4)によってランド(2)の方へ液状半田(3)を良好に誘導することができる。
金属膜(4)の主成分は、銀以外に、例えば銅、金、錫及びパラジウムを使用しても良い。配線基板(1)のランド(2)の金属表面を酸化から保護する金属材料で金属膜(4)を形成しても良い。図1に示すように、ランド(2)上に電子部品(5)を実装する半田付け前の基板組立体上に設けられる金属膜(4)は、ランド(2)からランド(2)周辺の半田レジスト層上の少なくとも一部へと延伸し、配線基板(1)の下面側から見て、露出部を有する。図3に示すように、複数のランド(2)間を接続し、一方のランド(2)上から半田レジスト(4)上、さらに他方のランド(2)上まで金属膜(4)を連続的に形成すれば、液状半田(3)が付着できる面積が増大する。また、金属膜(4)を切断する手間が省けるので形成が煩瑣でない。また、金属膜(4)で接続される一方のランド(2)と他方のランド(2)が、配線基板(1)の印刷配線等によって電気的に接続され電圧を印加されると、互いに同電位となるような複数のランド(2)間に金属膜(4)を形成しても良い。また、配線基板の印刷配線等による接続をせずに電圧を印加されると、互いに異電位となるような複数のランド(2)間に金属膜(4)を形成しても良い。更に、電子部品(5)の各リード(9)と電気的に接続される対象のランド(2)上を包含して配線基板(1)の略全面に金属膜(4)をベタ塗りで形成しても良いが、液状半田に金属膜(4)を溶融させる必要があるため、電子部品(5)を実装する際には、電子部品(5)と対向する半田レジスト屠(8)に非金属膜(4)が被着しない領域を設けることが望ましい。また、液状半田(3)側に露出する半田レジスト層(8)の略全面に金属膜(4)を形成すれば、液状半田(3)が金属膜(4)に接触する面積を増加でき、未半田による半田付け不良を抑制することができる。
図1及び図2は、左側と右側に複数のリード(9)を有する電子部品(5)を設けた配線基板(1)の底面を示す。また、図1及び図1のIII−III断面線に沿った断面図である図3に示すように、金属膜(4)は、電子部品(5)の両側に配置されるリード(9)のそれぞれの側に対応するランド(2)を接続し、隣り合う電子部品(5')の電子部品(5)側に配置されるリード(9)に対応する複数のランド(2)間も接続する。
また、図2に示すように、電子部品(5)のリード(9)に対応する各ランド(2)と、隣り合う電子部品(5')の電子部品(5)側に有するリード(9)と対向するランド(2)との間は、金属膜(4)により接続される。
続いて、複数のリード(9)を有する電子部品(5)を実装機によって配線基板(1)上に仮止め(実装)し、フロー半田付け前の基板組立体(10)を形成する。配線基板(1)の下面側に電子部品(5)を仮止めするとき、配線基板(1)のスルーホールに電子部品(5)のリード(9)を通して、リード(9)の端部をスルーホールの上面側に仮止させ又は電子部品(5)と配線基板(1)との間を接着剤(15)により固着する。
その後、図示しないフラックスを基板組立体(10)の下面(配線基板(1)の下面)側から基板組立体(10)の下面側の略全面に塗布して、半田濡れ性を向上する。フラックスは、ロジンと塩化物の混合物で構成され、絶縁性を有し、半田濡れ性を向上するためにランド(2)の表面に生じる酸化膜(図示せず)を取り除く還元材として機能する。フロー式半田槽の浴槽に基板組立体(10)を搬送する前に、基板組立体(10)の予備加熱(プレヒート)を行ない、基板組立中間体の半田付け性を向上しても良い。
次に、図3に示すように、基板組立体(10)の底面を下方に向けて搬送方向(50)に基板組立体(10)を搬送しながら、フロー式半田槽内の液状の噴流半田の一次噴流(60)と図示しない二次噴流に基板組立体(10)を接触させて、フロー式半田付け処理が施される。フロー式半田槽は、浴槽内の半田を加熱して液状半田(3)に溶融させる加熱装置と、液状半田(3)を還流させて半田液面を越える液状半田(3)の上向き噴流を形成するポンプ装置とを備える。一次噴流(60)及び一次噴流(60)に続く図示しない二次噴流を形成する搬送方向(50)には、それぞれ独立のポンプ装置が設けられる。
噴出する液状半田(3)の先端が基板組立体(10)の底面に触れて、ランド(2)及び電子部品(5)のリード(9)に液状半田(3)を付着させるように、基板組立体(10)に向かってノズルから液状半田を噴出させるが、基板組立体(10)の反対面(配線基板(1)の上面)に不要な半田が付着しない程度にポンプ装置の出力が調節される。
図3に示すように、搬送方向(50)に前方の電子部品(5')の左側リード(9)は、一次噴流(60)には接触せず、半田レジスト(8)上の金属膜(4)に接触する。その後、図4に示すように、金属膜(4)の表面に薄く形成される図示しない酸化膜は、液状半田(3)が金属膜(4)に接触する部分から液状半田(3)により破壊されるため、液状半田(3)は、金属膜(4)の生地に直接接触する。液状半田(3)が金属膜(4)の本来の生地に接触すると、金属膜(4)は、液状半田(3)と反応して合金化され、合金化した金属膜(4)は、液状半田(3)内に溶解される。このように、液状半田(3)は、金属膜(4)との合金化反応により未反応の金属膜(4)に向かって誘導され引き込まれる。また、半田レジスト層(8)は、液状半田(3)が付着しづらい疎外性を有するので、金属膜(4)が液状半田(3)内に溶解して露出する半田レジスト層(8)上では、液状半田(3)は、半田レジスト層(8)に付着できず、未溶解の金属膜(4)の方向(61)に弾かれる。このように、金属膜(4)との合金化反応による誘導作用(61)と、半田レジスト層(8)のレジスト作用との相乗作用によって、液状半田(3)は、図5に示すように、未合金化の金属膜(4)及び金属膜(4)に接続されたランド(2)に誘導される。その結果、図6及び図7に示すように、液状半田(3)は、ランド(2)へと確実に誘導されて、電子部品(5')の左側のリード(9)とランド(2)に付着する。このように、従来では未半田となるリードとランドにも確実に半田付けを行って、半田付け不良を改善することができる。
本発明では、基板組立体(1)の下面側で、電子部品(5)のリード(9)とランド(2)とを接続する金属膜(4)を半田レジスト層(8)上に設けることにより、配線基板(1)から突出する背の高い電子部品(5)を高密度で実装しても、液状半田(3)が延伸する領域と面積とが増加するので、半田付け不良を抑制できる。金属膜(4)に生成された酸化膜が少なくとも1箇所でも液状半田(3)により破壊されて、液状半田(3)が金属膜(4)の生地表面に直接接触すれば、金属膜(4)上の酸化膜が液状半田(3)によって自動的に除去されて、未半田を防止できる。このように、電子部品等によって液状半田(3)の流れが阻害されても、液状半田(3)が金属膜(4)に連続的に接触して半田付け不良を防止するため、ランド(2)上に実装される電子部品(5)から離間する方向に延伸する金属膜(4)を半田レジスト層(8)上に設けることが望ましい。
また、フロー半田付け工程が終了しても、一次噴流(60)の液状半田(3)中に完全には溶解しない金属膜(4)の一部が残存することもあり得る。特に,異電圧のランド(4)間を接続する金属膜(4)が残存すると、半田ブリッジを生じ、電気的短絡を発生する危険がある。そこで、配線基板(1)の搬送方向(50)に対して角度を有する方向に、半田レジスト層(8)上の金属膜(4)の少なくとも一部を延伸させることにより、基板組立体(10)の移動又は半田噴流流れに伴い、金属膜(4)を良好に溶解する液状半田(3)の誘導を補助することが望ましい。また、一次噴流(60)・二次噴流とは異なる噴流条件の三次噴流を一次噴流(60)と二次噴流との間に設け、基板組立中間体(10)を三次噴流に通過させることにより、一次噴流(60)の通過後に残存する金属膜(4)を溶解させても良い。半田付け工程終了後に行なう検査工程では、電気的短絡となる半田ブリッジ等の半田付け不良を検出できるが、電気的にオープンとなる半田付け不良を検出することができず、目視による確認も困難である。従って、本発明の実施の形態では、配線基板(1)の略全面に金属膜(4)を形成することにより、未半田や半田不乗り現象等の半田付け不良を良好に抑制することができる。この場合に、一次噴流(60)を形成するポンプ装置より低い出力に二次噴流を形成するポンプ装置を設定して、一次噴流(60)の通過後に残存する金属膜(4)を除去して、電気的短絡を防止することが望ましい。
本発明の前記実施の形態は、前記の実施の形態に限定されず、下記の通り種々の変更が可能である。
<1> 図1及び図2は、ランド(2)間を結ぶ直線状の金属膜(4)を示すが、必要に応じて、適宜金属膜(4)の形状(パターン)を変更してもよく、曲線や折れ線を含んでも良い。
<2> 図3〜図10に示すように、配線基板(1)の下面側に電子部品(5)を実装する代わりに又は追加して、配線基板(1)の上面側にも電子部品(5)を形成しても良い。また、図2に示すように、基板組立体(10)の搬送方向(50)に対し直角にランド(2)から延伸させて金属膜(4)を形成しても良い。
<3> 図1及び図2に図示するように、略一定の幅で金属膜(4)を形成する代わりに、金属膜(4)の幅をあまり幅広くせず、例えば、ランド(2)の幅の半分以下にして、液状半田(3)中に金属膜(4)を良好に溶解させても良い。
<4> 図1及び図2では、接着剤(15)を省略しても良い。液状半田(3)中に溶融される金属膜(4)上に接着剤(15)を形成し、接着剤(15)を介して電子部品(5)を配置しても、電子部品(5)を固着できない可能性があるので、電子部品(5)を実装する配線基板(1)の領域に金属膜(4)を設けないことが望ましい。
<5> フロー式半田付け方法で基板組立体(10)を半田付けする方法の代わりに、基板組立体(10)を直接液状半田内に浸漬して半田付けしても、本発明の効果を得ることができる。
<1> 図1及び図2は、ランド(2)間を結ぶ直線状の金属膜(4)を示すが、必要に応じて、適宜金属膜(4)の形状(パターン)を変更してもよく、曲線や折れ線を含んでも良い。
<2> 図3〜図10に示すように、配線基板(1)の下面側に電子部品(5)を実装する代わりに又は追加して、配線基板(1)の上面側にも電子部品(5)を形成しても良い。また、図2に示すように、基板組立体(10)の搬送方向(50)に対し直角にランド(2)から延伸させて金属膜(4)を形成しても良い。
<3> 図1及び図2に図示するように、略一定の幅で金属膜(4)を形成する代わりに、金属膜(4)の幅をあまり幅広くせず、例えば、ランド(2)の幅の半分以下にして、液状半田(3)中に金属膜(4)を良好に溶解させても良い。
<4> 図1及び図2では、接着剤(15)を省略しても良い。液状半田(3)中に溶融される金属膜(4)上に接着剤(15)を形成し、接着剤(15)を介して電子部品(5)を配置しても、電子部品(5)を固着できない可能性があるので、電子部品(5)を実装する配線基板(1)の領域に金属膜(4)を設けないことが望ましい。
<5> フロー式半田付け方法で基板組立体(10)を半田付けする方法の代わりに、基板組立体(10)を直接液状半田内に浸漬して半田付けしても、本発明の効果を得ることができる。
本発明は、半田付けにより電子部品を良好に接続する配線基板に適用可能である。
(1)・・配線基板、 (2)・・ランド、 (3)・・液状半田、 (4)・・金属膜、 (5)・・電子部品、 (8)・・半田レジスト層、 (9),(9a)・・リード、 (10)・・基板組立体、 (15)・・接着剤、 (50)・・搬送方向、 (60)・・一次噴流(半田噴流)、 (61)・・誘導作用、
Claims (9)
- ランド及び半田レジスト層を有する配線基板と、
前記ランド上及び該ランド周辺の前記半田レジスト層上に形成された金属膜とを備え、
前記金属膜は、液状半田中に溶解し、
前記配線基板の前記ランド上に電子部品を配置し半田付けしたことを特徴とする基板組立体。 - 複数の前記ランド間を繋ぐか又は半田付け面を見て、電子部品の影とならない半田付け面の全面に前記金属膜を設けた請求項1に記載の基板組立体。
- 前記ランド上及びその周辺部分上に前記金属膜を前記ランドよりも薄い厚さに形成した請求項1又は2に記載の基板組立体。
- 前記ランド上に電子部品のリードを配置して実装した基板組立体から離間する方向に前記金属膜を形成した請求項1〜3の何れか1項に記載の基板組立体。
- 配線基板のランド上及び該ランド周辺の半田レジスト層上に前記金属膜を形成する過程と、
前記配線基板の前記ランド上に電子部品のリードを配置して基板組立体を形成する過程と、
半田槽の液状半田に前記基板組立体を通過させ、前記金属膜を前記液状半田に接触させる過程と、
前記液状半田内に前記金属膜を溶融する過程と、
前記金属膜に沿って前記ランドに前記液状半田を誘導する過程とを含むことを特徴とする基板組立体の製法。 - 複数の前記ランド間を繋ぐか又は半田付け面を見て、電子部品の影とならない半田付け面の全面に前記金属膜を設ける過程を含む請求項5に記載の基板組立体の製法。
- 前記配線基板の下面側に設けられた前記ランドの周辺部分上に延伸して設けられる前記金属膜に前記液状半田が付着し、付着した液状半田が溶解して前記ランドに誘導するフロー式半田付け過程を含む請求項5又は6に記載の基板組立体の製法。
- 前記ランド上及びその周辺部分上に前記金属膜を前記ランドよりも薄く形成する過程を含む請求項5〜7の何れか1項に記載の基板組立体の製法。
- 前記ランド上に前記リードを配置して実装した前記基板組立体から離間する方向に前記金属膜を形成する過程を含む請求項5〜8の何れか1項に記載の基板組立体の製法。
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---|---|---|---|
JP2006188542A JP2008016734A (ja) | 2006-07-07 | 2006-07-07 | 基板組立体及びその製法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2006188542A JP2008016734A (ja) | 2006-07-07 | 2006-07-07 | 基板組立体及びその製法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2008016734A true JP2008016734A (ja) | 2008-01-24 |
Family
ID=39073453
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2006188542A Pending JP2008016734A (ja) | 2006-07-07 | 2006-07-07 | 基板組立体及びその製法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2008016734A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011124324A (ja) * | 2009-12-09 | 2011-06-23 | Mitsubishi Electric Corp | プリント配線板、電子回路装置および電子回路装置の製造方法 |
-
2006
- 2006-07-07 JP JP2006188542A patent/JP2008016734A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011124324A (ja) * | 2009-12-09 | 2011-06-23 | Mitsubishi Electric Corp | プリント配線板、電子回路装置および電子回路装置の製造方法 |
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