JP4544179B2 - セラミック基板の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、セラミックよりなるグリーンシートを焼成することによりセラミック基板を製造するセラミック基板の製造方法に関する。
この種のセラミック基板は、アルミナなどのセラミックにより板状に成形された半乾きのシートすなわちグリーンシートを、焼成することにより製造されるもので、例えばセラミックの積層配線基板や単層配線基板などに適用される。
ここにおいて、通常、セラミック基板は、焼成段階でグリーンシートの状態よりも、おおよそ20%収縮するため、焼成前の印刷加工やビア埋め込み加工においては、このように焼成して小さくなることをふまえて20%ほど大きめに加工を行うようにしている。
しかしながら、焼成後においては、たとえば0.8%程度の収縮寸法のばらつきや基板の反りが発生するため、基板への部品の実装や基板自身の外部への実装において、実装性が阻害される。
このような問題に対して、焼成時の収縮、特にX−Y方向すなわち基板の平面方向への収縮を抑制することで上記した収縮寸法のばらつきや反りを抑制するべく、グリーンシートに錘を載せて荷重を加えた状態で焼成を行う方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開平5−22671号公報
ところで、従来では、このような錘としては、錘自身の焼成時の収縮を抑制すべく焼成済みのセラミックやグリーンシートの焼成温度よりも高い融点を持つ金属(例えば、モリブデンなど)を用いる。
ここで、グリーンシートを焼成する基板の中でも、ガラスセラミックなどの低温焼成基板の場合は、焼成温度が900℃程度のため、上記焼結済みセラミックや高融点金属よりなる錘を載せて焼成することで、X−Y面の収縮を抑制した基板を製造できる。
しかし、本発明者の検討によれば、例えば、アルミナ基板の場合のように、焼成温度が1600℃程度と高いものにおいては、錘を繰り返し使用するうちに錘自体が焼成により歪んだり、反ったりする。このように、歪みや反りが生じた錘は、セラミック基板の錘としては使用できなくなる。
また、上記した錘は、その錘としての役目を果たすために厚い板状に形成されるため、錘自体、高価なものである。そのため、焼成により、錘が歪んだり反ったりする場合、このような高価な錘を小数回しか使用することができず、コストアップとなる。
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、セラミックよりなるグリーンシートを焼成してなるセラミック基板の製造方法において、焼成時に錘による荷重を加えることなく、基板の平面方向への収縮を抑制することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、焼成されたセラミックもしくはグリーンシート(10)の焼成温度よりも高い融点を持つ金属よりなる板状の支持シート(20)の一面をグリーンシート(10)の一面に対向させ、この両シート(10、20)の対向状態において両シート(10、20)のどちらか一方の一面に、他方の一面に向かって突出する突起(12、21)を互いに離れた位置に設け、この突起(12、21)を当該他方の一面に入り込ませてグリーンシート(10)を支持シート(20)によって支持し、この状態にてグリーンシート(10)を焼成することを特徴とする。
このように、離れた位置にある突起(12、21)の相手側への入り込みにより、グリーンシート(10)を支持シート(20)に支持した状態で焼成を行うことによって、焼成済みセラミックもしくは焼成温度よりも高融点の金属よりなる支持シート(20)は実質的に収縮せず、当該離れた位置にある突起(12、21)の間におけるグリーンシート(10)の部分も平面方向へ収縮しない。そのため、焼成時に錘による荷重を加えることなく、基板の平面方向への収縮を抑制することができる。
ここで、突起(12、21)としては、一方の一面にて連続した環状をなすように設けられるものでもよいし、一方の一面にて不連続に互いに離れて位置して設けられるものでもよい。
また、突起(21)を支持シート(20)側に設ける場合、当該突起(21)をグリーンシート(10)の一面に押しつけて食い込ませたり、あらかじめグリーンシート(10)に形成した凹部(11)に挿入することで、突起(21)をグリーンシート(10)の一面に入り込ませることができる。
この場合、グリーンシート(10)を焼成したものを分断することにより、個片化されたセラミック基板を製造する工程を備えている場合、支持シート(20)に設けられた突起(21)をグリーンシート(10)の一面に入り込ませることにより形成される溝(12a)を、利用して焼成されたグリーンシートの分断を行うことができる。
また、突起は、グリーンシート(10)の一面に設けられたガイドピン(12)とし、このガイドピン(12)を支持シート(20)に設けられた穴(20a)に入り込ませるようにしてもよい。
また、上記製造方法においては、支持シート(20)をグリーンシート(10)に対向させるときに、一対の支持シート(20)によりグリーンシート(10)の両面を挟み込むとともに、グリーンシート(10)とこれに対向する各々の支持シート(20)との間において突起(12、21)による支持を行うようにしてもよい。
それによれば、支持シート(20)によるグリーンシート(10)の支持が、グリーンシート(10)の両面で行われるため、基板の平面方向への収縮の抑制効果を高めることが可能となる。
また、上記製造方法においては、グリーンシート(10)を支持シート(20)によって支持した状態では、突起(12、21)の入り込みがなされる部位以外では、両シート(10、20)を非接触の状態とするようにしてもよい。
それによれば、グリーンシート(10)に対して支持シート(20)が接触することによるグリーンシート(10)のダメージを極力低減することが可能となる。
なお、特許請求の範囲およびこの欄で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、説明の簡略化を図るべく、図中、同一符号を付してある。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態に係るセラミック基板の製造方法を示す工程図であり、セラミック基板となるグリーンシート10の断面にて示すものである。本例の製造方法は、セラミックよりなるグリーンシート10を焼成することにより、配線基板としてのセラミック基板を製造するものである。
まず、本製造方法では、図1(a)に示されるように、グリーンシート10を用意する。このグリーンシート10は、セラミックとして、アルミナやLTCC(低温焼成ガラス)などのガラスセラミックを用い、これらのセラミックが半乾きの状態で板状に成形されたものである。
このようなグリーンシート10は、上記したセラミック材料を、従来の一般的な方法、すなわちドクターブレード法やキャスティング法などを用いて、成形することにより作られる。
また、このグリーンシート10は、単層でもよいが、複数の層が積層された積層体であってもよい。グリーンシート10が単層の場合は、導体による配線パターンを形成し、積層体の場合は、各層にスルーホール加工などを行って導体による配線パターンを形成した後、各層を積層する。
次に、このようにして配線が形成されたグリーンシート10を焼成する。このグリーンシート10を焼成してセラミック基板とする温度すなわちグリーンシート10の焼成温度については、例えばアルミナの場合は、1600℃程度の焼成温度で焼成を行い、ガラスセラミックなどの場合は、900℃程度の焼成温度で焼成を行う。
この焼成工程の前に、本実施形態の製造方法においては、図1(a)に示されるように、焼成されたセラミックもしくは上記グリーンシート10の焼成温度よりも高い融点を持つ金属よりなる板状の支持シート20を用意する。
この支持シート20は、成形加工やプレス加工などにより形成されるもので、例えば焼成されたアルミナや、グリーンシート10の焼成温度よりも高融点であるモリブデンやタングステンなどの金属よりなる板状のものである。なお、支持シート20を焼成されたセラミックより構成するときは、その焼成されたセラミックとしては、グリーンシート10と同じセラミック、または、上記グリーンシート10の焼成温度よりも高いセラミックを用いることが好ましい。
そして、図1(a)に示されるように、この支持シート20の一面をグリーンシート10の一面に対向させる。ここで、本実施形態では、支持シート20を一対用意し、各々の支持シート20の一面を、それぞれグリーンシート10の上面、下面に対向させる。
また、両シート10、20の対向状態において、支持シート20におけるグリーンシート10に対向する一面には、グリーンシート10の面に向かって突出する突起21が、互いに離れた位置に設けられている。
ここでは、突起21は、支持シート20の一面において支持シート20に一体に成形されたものである。また、この突起20は、支持シート20の一面において一箇所ではなく、互いに離れた位置に設けられることが必要である。
そして、本製造方法では、図1(b)に示されるように、このように両シート10、20を対向させた状態において、突起21を、これに対向するグリーンシート10の一面に入り込ませる。本例では、支持シート20の突起21を、これよりも軟らかいグリーンシート10の一面に押しつけてグリーンシート10を変形させることにより、食い込ませている。
この突起21の入り込みにより、グリーンシート10は支持シート20によって支持された状態となる。また、本例では、一対の支持シート20によりグリーンシート10の両面を挟み込み、グリーンシート10とこれに対向する各々の支持シート20との間において突起21による支持を行っている。
このように、図1(b)のような支持状態を形成した後、グリーンシート10を焼成することにより、本実施形態のセラミック基板ができあがる。このとき、焼成済みセラミックもしくは焼成温度よりも高融点の金属よりなる支持シート20は実質的に収縮しないため、離れた位置にある突起21の間に支持されたグリーンシート10の部分も平面方向へ収縮しない。
それにより、焼成時において、グリーンシート10のうち離れた位置にある突起21の間の部位における平面方向への収縮が抑制される。こうして、本製造方法によれば、焼成時に錘による荷重を加えることなく、基板の平面方向への収縮を抑制することができる。そして、上記した収縮寸法のばらつきや基板の反りを抑制することができる。
また、本実施形態の製造方法では、支持シート20は、錘として機能しなくてもよいため、支持シート20は重くする必要がなく、比較的薄くてもよい。このため、支持シート20は安価なものにでき、支持シート20が歪んだり反ったりして使用できなくなった場合などを考慮して使い捨てとしても、コストに大きく影響しない。
また、図1に示される例では、突起21は、グリーンシート10における配線パターンのない耳部に設けているが、耳部のみでなく、パターンの無い部分であるならば任意の場所に設けてもよい。
また、焼成中は、収縮する際に突起21の食い込み部に応力がかかり、最悪の場合、グリーンシート10が裂けたり、クラックが入ったりする場合があるので、応力を分散できるように、突起21は、面内に均一に形成することが望ましい。また、グリーンシート10の両面を挟む一対の支持シート20において、突起21の位置はグリーンシート10の両面で対称でなくてもよい。
ここで、支持シート20におけるグリーンシート10に対向する一面に設けられる突起21の平面パターンは、この支持シート20の一面において互いに離れた位置に設けられていればよいが、その具体的な例を示しておく。
図2は、この突起21の平面パターンの種々の例を示す平面図であり、支持シート20の一面を見たものである。図2(a)〜(d)には、突起21の表面に便宜上、斜線ハッチングを施してある。
図2(a)に示される例では、突起21は、支持シート20の一面にて、四角形額縁状をなしており、連続した環状をなすものとなっている。この場合、この環状の突起21の対向する辺に位置する部分が、互いに離れたものとなっている。なお、このような連続した環状の突起21としては、円環状などでもよい。
また、図2(b)、(c)、(d)に示される例では、突起21は、支持シート20の一面にて不連続に互いに離れて位置して設けられたものとなっている。また、これらの図に示されるように、不連続に複数個設けられている個々の突起21の形状は、四角柱、円柱、角錐、円錐など種々の形状を採用可能である。
なお、上記図1に示される例では、支持シート20をグリーンシート10に対向させるときに、一対の支持シート20によりグリーンシート10の両面を挟み、グリーンシート10の両面のそれぞれにおいて支持シート20との間で突起21による支持を行ったが、支持シート20による支持は、グリーンシート10の片面だけでもよい。
(第2実施形態)
図3は、本発明の第2実施形態に係るセラミック基板の製造方法を示す工程図であり、セラミック基板となるグリーンシート10の断面にて示すものである。
上記第1実施形態では、突起21は、支持シート20の一面において支持シート20に一体に成形されたものであり、両シート10、20の対向状態においてグリーンシート10の一面に食い込んだものであった。
それに対して、本実施形態では、図3に示されるように、あらかじめグリーンシート10の一面における支持シート20の突起21に対向する部位に、パンチなどで凹部11を形成し、この凹部11に突起21を挿入することにより、支持シート20の突起21をグリーンシート10の一面に入り込ませるようにしている。
ここでは、例えば突起21は円柱状のもの、凹部11はグリーンシート10を貫通する円形の穴である。それによって、本実施形態では、グリーンシート10と支持シート20との間にて突起21による支持を行い、その後、グリーンシート10を焼成することでセラミック基板を形成する。
そして、本実施形態によっても、焼成時において、グリーンシート10のうち離れた位置にある突起21の間の部位における平面方向への収縮が抑制されるため、焼成時に錘による荷重を加えることなく、基板の平面方向への収縮を抑制することができる。
なお、図3では、支持シート20による支持をグリーンシート10の片面だけで行っているが、もちろん、本実施形態においても、図4に示されるように、一対の支持シート20によりグリーンシート10の両面を挟み込み、グリーンシート10の両面にて突起21による支持を行ってもよい。
また、本実施形態において、図3および図4に示される例では、グリーンシート10の一面に設けられる凹部11は、グリーンシート10を貫通する穴であったが、図5に示されるように、貫通穴ではなく窪みであってもよい。
また、本実施形態においても、図4に示されるように、グリーンシート10の両面を一対の支持シート20で挟む場合、突起21やそれに対応する凹部11の位置は、グリーンシート10の両面で対称でなくてもよい。
また、本実施形態における突起21やそれに対応する凹部11の平面パターンについても、グリーンシート10の配線パターンを避けた位置であればよく、上記図2に示されるようなものと同様に、連続した環状をなすものや、不連続に互いに離れて位置して設けられたものなど、種々のパターンを採用できる。
さらに、これら突起21および凹部11の個々の形状についても、上記実施形態と同様に、四角柱、円柱、角錐、円錐など種々の形状を採用可能である。
(第3実施形態)
上記各実施形態では、突起21は支持シート20に一体に成形されたものであったが、両シート10、20の対向状態において支持シート20の一面からこれに対向するグリーンシート10の面に向かって突出するものであれば、突起は、支持シート20と別体のものであってもよい。
本実施形態では、上記各実施形態における突起21を支持シート20とは別体のものにした製造方法を提供する。例えば、上記図1〜図4において、当該図中に示される突起21を、支持シート20の一面にねじ込みや圧入などにより固定されたものとすればよい。その場合であっても、上記実施形態と同様の作用効果が得られる。
なお、この場合、互いに別体である支持シート20および突起21は、焼成されたセラミックもしくはグリーンシート10の焼成温度よりも高い融点を持つ金属であれば、互いに同じ材質でもよいし、異なる材質であってもよい。
また、図6は、本実施形態に係る製造方法の一例を断面的に示す図であるが、このように、突起21を支持シート20とは別体にすれば、図6に示されるように、複数枚のグリーンシート10を積層し、各グリーンシート10の間に支持シート20を挿入した形で焼成を行うことも可能になる。
この図6に示される例では、各グリーンシート10および支持シート10に設けた穴に、突起21となる貫通ピン21を挿入し、この貫通ピン21によって両シート10、20の積層体を連結する。
この場合も、両シート10、20の対向状態においては、支持シート20の一面からこれに対向するグリーンシート10の一面に向かって突起としての貫通ピン21が突出し、グリーンシート10の一面に入り込んだ形となっている。そのため、この状態で焼成することで、上記の各実施形態と同様に、焼成時に錘による荷重を加えることなく、基板の平面方向への収縮を抑制することができる。
(第4実施形態)
図7は、本発明の第3実施形態に係るセラミック基板の製造方法を示す工程図であり、セラミック基板となるグリーンシート10の断面にて示すものである。上記各実施形態では、個片化されたセラミック基板の例を示したが、多連基板の状態でセラミック基板を製造する場合も、上記実施形態と同様である。
ただし、この場合、多連のグリーンシート10において、最終的に基板を個片化するためのブレーク溝12aを形成する必要がある。このブレーク溝12aは、多連のグリーンシート10に対して分断すべき領域に、金型などでプレスして形成するものである。
そこで、本実施形態では、図7に示されるように、この多連のグリーンシート10に対して設けられたブレーク溝12aを利用し、支持シート20から突出する突起21を、このブレーク溝12aに食い込ませることで支持を行う。
そして、この状態で焼成を行い、その後は、ブレーク溝12aを利用して基板の分割を行えば、本実施形態のセラミック基板ができあがり、上記実施形態と同様に、焼成時に錘による荷重を加えることなく、基板の平面方向への収縮を抑制することができる。また、通常、ブレーク溝12aの近傍部は、焼成収縮が不均一になりやすいが、本実施形態では、この部分を突起21で支持することで、基板の寸法精度がよくなる。
また、本実施形態では、支持シート20の突起21を、多連のグリーンシート10に食い込ませることにより、ブレーク溝12aを形成してもよい。それによれば、あらかじめグリーンシート10にブレーク溝12aを形成する手間が省ける。
また、図7に示されるように、本実施形態では、支持シート20の一面のうち突起21を設けた部位には、グリーンシート10側に突出する段差部22を設けており、突起21はこの段差部22の表面に設けている。この段差部22は、支持シート20の成形型の変更やプレスなどにより形成できる。
それによって、グリーンシート10を支持シート20によって支持した状態では、突起21の入り込みがなされる部位以外では、支持シート20とグリーンシート10とを離して非接触の状態としている。
グリーンシート10に支持シート20が接触する場合、グリーンシート10の表面の配線パターンなどがダメージを受ける可能性がある。突起21による支持が行われる部分は、もともとグリーンシート10の配線パターンの無い部分で行うため、この支持部分以外の部分で両シート10、20を非接触とすれば、上記ダメージを極力回避することが可能となる。
このように、支持シート20とグリーンシート10とを非接触の状態とすることは、上記図7に示されるような段差部22による方法に限定されるものではない。図8は、両シート10、20を突起21以外の部分で非接触状態とするための各種の方法を示す概略断面図である。
図8において(a)は上記段差部22による例を示し、(b)は反りによる例を示し、(c)は刳り貫きによる例を示す。
図8(b)では、支持シート20を反らせて成形することにより、支持シート20のうち突起21を設けた部位以外の部位を、グリーンシート10側から離れる方向に向かって支持シート20の一面が凹むように変形させた反り部23として構成している。
また、図8(c)では、支持シート20のうち突起21を設けた部位以外の部位を刳り貫いた刳り貫き部24を形成している。これら図8に示される構成によれば、グリーンシート10の支持状態において、突起21の入り込み部位以外における両シート10、20の非接触状態を可能とする。
なお、これら段差部22、反り部23、刳り貫き部24による上記非接触構成は、上記した各実施形態に適用してもよい。
(第5実施形態)
上記実施形態では、突起21を介した支持シート20によるグリーンシート10の支持は、支持シート20側から突出する突起21により行ったが、グリーンシート10側から突出する突起を用いてもよい。
つまり、両シート10、20の対向状態において両シート10、20のどちらか一方の一面に、他方に向かって突出する突起21を互いに離れた位置に設け、この突起21を当該他方に入り込ませればよい。
図9は、本発明の第5実施形態に係るセラミック基板の製造方法を示す工程図であり、セラミック基板となるグリーンシート10の断面にて示すものである。
本実施形態は、図9に示されるように、突起として、グリーンシート10の一面に設けられたガイドピン12を用い、このガイドピン12を支持シート20の一面に設けられた穴20aに入り込ませる。
このようにしてグリーンシート10の支持を行い、焼成すれば、本実施形態のセラミック基板ができあがり、上記実施形態と同様に、焼成時に錘による荷重を加えることなく、基板の平面方向への収縮を抑制することができる。
なお、ガイドピン12は、グリーンシート10の成形により作られるものである。また、支持シート20の穴20aは、図示例のように、貫通穴でもよいが、貫通していない窪みであってもよい。
また、本実施形態においても、グリーンシート10における突起21の平面パターンは、上記した図2などに示されるような種々の形態が可能である。また、本実施形態においても、グリーンシート10の両面において、ガイドピン12および支持シート20の穴20aを設けた構成とすれば、上記したグリーンシート10の両面に支持シート10を設けた支持形態が可能である。
さらに、本実施形態においても、例えば支持シート20における穴20aの開口縁部に上記した段差部(図8参照)を設けたり、支持シート20に反り部や刳り貫き部を設けて、両シート10、20の非接触状態を実現することは容易である。
(他の実施形態)
なお、本発明のセラミック基板は、セラミックよりなるグリーンシートを焼成することにより形成された板状のものであれば、上記したような配線基板に限定されるものではなく、電気的な用途に用いないものに対しても、適用可能である。
本発明の第1実施形態に係るセラミック基板の製造方法を示す工程図である。 突起の平面パターンの種々の例を示す平面図である。 本発明の第2実施形態に係るセラミック基板の製造方法を示す工程図であり、グリーンシートの片面にて支持を行った状態を示す概略断面図である。 上記第2実施形態においてグリーンシートの両面にて支持を行った状態を示す概略断面図である。 上記第2実施形態においてグリーンシートに設けられる凹部を窪みとした例を示す概略断面図である。 本発明の第3実施形態に係るセラミック基板の製造方法を示す工程図である。 本発明の第4実施形態に係るセラミック基板の製造方法を示す工程図である。 上記第4実施形態において両シートを突起以外の部分で非接触状態とするための各種の方法を示す概略断面図である。 本発明の第5実施形態に係るセラミック基板の製造方法を示す工程図である。
符号の説明
10…グリーンシート
11…凹部
12…突起としてのガイドピン
12a…ブレーク溝
20…支持シート
20a…穴
21…突

Claims (12)

  1. セラミックよりなるグリーンシート(10)を焼成することによりセラミック基板を製造するセラミック基板の製造方法において、
    焼成されたセラミックもしくは前記グリーンシート(10)の焼成温度よりも高い融点を持つ金属よりなる板状の支持シート(20)の一面を前記グリーンシート(10)の一面に対向させ、
    この両シート(10、20)の対向状態において前記両シート(10、20)のどちらか一方の一面に、他方の一面に向かって突出する突起(12、21)を互いに離れた位置に設けるとともに、この突起(12、21)を当該他方の一面に入り込ませることにより、前記グリーンシート(10)を前記支持シート(20)によって支持した状態とし、
    この状態にて前記グリーンシート(10)を焼成することにより、前記グリーンシート(10)のうち前記離れた位置にある前記突起(12、21)の間の部位における平面方向への収縮を抑制するようにしたことを特徴とするセラミック基板の製造方法。
  2. 前記突起(12、21)を、前記一方の一面にて連続した環状をなすように設けることを特徴とする請求項1に記載のセラミック基板の製造方法。
  3. 前記突起(12、21)を、前記一方の一面にて不連続に互いに離れて位置して設けることを特徴とする請求項1に記載のセラミック基板の製造方法。
  4. 前記突起(21)を前記支持シート(20)の一面側に設け、前記突起(21)を前記グリーンシート(10)の一面に入り込ませることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載のセラミック基板の製造方法。
  5. 前記支持シート(20)の前記突起(21)を前記グリーンシート(10)の一面に入り込ませることは、前記突起(21)を前記グリーンシート(10)の一面に押しつけて食い込ませることにより行うことを特徴とする請求項4に記載のセラミック基板の製造方法。
  6. 前記支持シート(20)の前記突起(21)を前記グリーンシート(10)の一面に入り込ませることは、あらかじめ前記グリーンシート(10)の一面における前記突起(21)に対応する部位に凹部(11)を形成し、この凹部(11)に前記突起(21)を挿入することにより行うことを特徴とする請求項4に記載のセラミック基板の製造方法。
  7. 前記凹部(11)は、窪みであることを特徴とする請求項6に記載のセラミック基板の製造方法。
  8. 前記凹部(11)は、前記グリーンシート(10)を貫通する穴であることを特徴とする請求項6に記載のセラミック基板の製造方法。
  9. 前記突起として、前記グリーンシート(10)の一面に設けられたガイドピン(12)を用い、このガイドピン(12)を前記支持シート(20)の一面に設けられた穴(20a)に入り込ませることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載のセラミック基板の製造方法。
  10. 前記支持シート(20)を前記グリーンシート(10)に対向させるときに、一対の前記支持シート(20)により前記グリーンシート(10)の両面を挟み込むとともに、前記グリーンシート(10)とこれに対向する各々の前記支持シート(20)との間において前記突起(12、21)による支持を行うことを特徴とする請求項1ないし9のいずれか1つに記載のセラミック基板の製造方法。
  11. 前記グリーンシート(10)を前記支持シート(20)によって支持した状態では、前記突起(12、21)の入り込みがなされる部位以外では、前記支持シート(20)と前記グリーンシート(10)とを非接触の状態とすることを特徴とする請求項1ないし10のいずれか1つに記載のセラミック基板の製造方法。
  12. 前記グリーンシート(10)を焼成したものを分断することにより、個片化された前記セラミック基板を製造する工程を備えており、
    前記支持シート(20)に設けられた前記突起(21)を前記グリーンシート(10)の一面に入り込ませることにより形成される溝(12a)を、利用して前記焼成されたグリーンシート(10)の分断を行うことを特徴とする請求項4に記載のセラミック基板の製造方法。
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