JP2007157880A - セラミック基板の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】表面に開口するスリット穴、または表面および裏面の間を貫通する細長いスリット穴、あるいは表面に開口するキャビティを有するセラミック基板を、所定の形状で精度良く製造できるセラミック基板の製造方法を提供する。
【解決手段】グリーンシートGにおける製品領域a内に、その表面2に開口するスリット穴(第1穴)h1〜h3を形成する工程と、製品領域aに隣接する耳部(非製品領域)mに、スリット穴h1〜h3の側面と平行な側面を有するダミー穴(第2穴)Hを形成する工程と、スリット穴h1〜h3とダミー穴Hとの間に位置する製品領域aと耳部mとの境界である切断予定面cに沿ってグリーンシートGを切断する工程と、を含む、セラミック基板(1a)の製造方法。
【選択図】 図4

Description

本発明は、表面に開口し、または表・裏面の間を貫通する細長いスリット穴、あるいは表面に開口するキャビティを有するセラミック基板の製造方法に関する。
例えば、セラミックからなり、表面に開口し且つ電子部品を収納するための平面視が四角形の開口(キャビティ)を有する電子部品収納用パッケージを得るため、次述するような製造方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
即ち、一方のグリーンシートに平面視が四角形の貫通孔と、この貫通孔の相対向する一対の辺に隣接して平行に一対のスリットと、を同時に打ち抜いて、セラミック枠体を形成する。各スリットの長さは、貫通孔の平行な側面よりも長く設成されている。次に、他方のグリーンシートに平面視で上記スリットと重複する一対のスリットを打ち抜いて、セラミック基板を形成する。次いで、かかるセラミック基板と上記セラミック枠体とを積層した後、互いに連通する各スリットをそれらの長手方向に沿って横切る位置で切断することで、生セラミック成形体を得た後、かかる生セラミック成形体を焼成する一連のプロセスからなる。
特開2001−127193号公報(第1〜8頁、図1〜7)
前記特許文献1の製造方法によれば、前記切断工程でスリットを横切るように切断して生セラミック成形体を得るため、前記開口の内周側面には、切断時の変形が生じにくくなる。また、切断後の前記スリットの側面は、生セラミック成形体の外側面となるので、かかるスリットの側面を位置合わせの基準面として用いることで、多数個取りの際に正確な位置合わせが可能となる、という利点がある。
しかしながら、特許文献1の製造方法では、前記開口の長辺側の側面に隣接してスリットを形成するため、かかる開口を有する前記セラミック成形体の支持部分は、開口の短辺側のみとなる。この結果、当該セラミック成形体が撓んだり、捻れるといった変形を生じ易くなる。更に、前記スリットを横切るように、生セラミック成形体を切断するため、各スリットの長手方向の両端部には、それぞれ凸部が残る。このため、かかる凸部を含む開口の短辺に沿った切断工程が複雑になる、という問題点もあった。
本発明は、背景記述において説明した問題点を解決し、表面にのみ開口する細長いスリット穴、または表面および裏面の間を貫通する細長いスリット穴、あるいは、表面に開口するキャビティを有するセラミック基板を、所定の形状で精度良く製造できるセラミック基板の製造方法を提供する、ことを課題とする。
課題を解決するための手段および発明の効果
本発明は、前記課題を解決するため、焼成後にセラミック基板となるグリーンシートの製品領域に隣接する非製品領域において、製品領域内に形成したスリット穴やキャビティとなる第1穴の側面と平行な位置に、切断時における変形の影響を受ける側面を有する第2穴を形成する、ことに着想して成されたものである。
即ち、本発明によるセラミック基板の製造方法(請求項1)は、グリーンシートにおける製品領域内に、当該グリーンシートの少なくとも表面に開口する第1穴を形成する工程と、上記グリーンシートにおいて、上記製品領域に隣接する非製品領域に、上記第1穴の側面と平行な側面を有する第2穴を形成する工程と、第1穴と第2穴との間に位置する上記製品領域と非製品領域との境界である切断予定面に沿って上記グリーンシートを切断する工程と、を含む、ことを特徴とする。
これによれば、前記グリーンシートを切断予定面に沿って切断する際に、ブレードなどにより当該グリーンシートが受ける圧力や応力に基づく変形は、第2穴における第1穴寄りの側面において、集中的に誘発され且つ顕在化する。この結果、切断後におけるセラミック基板の第1穴の側面には、上記切断時の変形をなくすか、もしくは極く僅かの変形の程度に抑制することが可能となる。しかも、切断予定面が位置するグリーンシートの厚み分の全体を切断するため、切断跡に形成される外側面を平坦にすることもできる。従って、かかるセラミック基板を焼成することで、表面に開口する細長いスリット穴やキャビティ(第1穴)、あるいは表面および裏面の間を貫通する細長いスリット穴(第1穴)を有するセラミック基板を、所定の形状および寸法にして精度良く確実に製造することができる。
尚、前記グリーンシートは、複数のグリーンシートを積層したグリーンシート積層体であるほか、単層のグリーンシートからなる形態も含んでいる。
また、前記第1穴および第2穴は、前記グリーンシートの表面と裏面との間を貫通する貫通穴、あるいはグリーンシートの表面にのみ開口する有底穴であり、例えば、第1穴には、細長いスリット穴や、表面のみに開口し且つ底面に電子部品を搭載するキャビティが含まれる。一方、第2穴の前記側面の長手方向の長さは、第1穴の前記側面とほぼ同じ長さか、それ以上とするのが望ましい。
更に、前記グリーンシートは、例えばアルミナを主成分とするセラミックからなるもののほか、低温焼成セラミックの一種であるガラス−セラミックも含み、且つ複数の製品領域およびその周囲の非製品領域を併有する多数個取り用の大版サイズのものである。
加えて、前記切断予定面は、前記グリーンシートの表面と裏面との間を直角方向に沿って切断するために予定している平面であり、当該グリーンシートの表面や断面では、後述するように破線で示される。
また、本発明には、前記製品領域は、平面視で矩形を呈し、かかる製品領域内に単数または複数の前記第1穴が形成されると共に、かかる第1穴の前記側面と、上記製品領域を画定する前記切断予定面と、が平行である、セラミック基板の製造方法(請求項2)も含まれる。
これによれば、グリーンシートを切断予定面に沿って切断する際に、生じる圧力などに伴う変形を、製品領域内で切断予定面寄りの第1穴の側面に与えることなく、切断予定面を挟んでかかる第1穴に隣接する第2穴の側面に確実に誘発させることが可能となる。この結果、切断後における製品の外側面と平行な側面が変形していないか、もしくは極く僅かの変形の程度としたスリット穴やキャビティ(第1穴)を有するセラミック基板を精度良く確実に製造することができる。
尚、前記平行とは、第1穴の側面と切断予定面とが、前記グリーンシートの平面方向および厚み方向の双方において平行であることを指している。
更に、本発明には、前記第2穴の側面は、前記切断予定面と平行である、セラミック基板の製造方法(請求項3)も含まれる。
これによれば、前記切断時に生じる圧力などに伴う変形を、第2穴の側面に集中的に与えると共に、製品領域内で切断予定面寄りの第1穴の側面に与えにくくなくなる。この結果、切断後の製品において、側面が変形していないか、もしくは極く僅かの変形の程度としたスリット穴やキャビティ(第1穴)を有するセラミック基板を精度良く確実に製造することができる。
加えて、本発明には、前記切断予定面は、前記第1穴と第2穴との間において、第2穴寄りに位置している、セラミック基板の製造方法(請求項4)も含まれる。
これによれば、前記切断時に生じる圧力などに伴う変形を、第2穴の側面に確実に誘発させ且つ集中的に与えることができる。この結果、切断後の製品において、側面が変形していないか、もしくは極く僅かの変形の程度としたスリット穴やキャビティ(第1穴)を有するセラミック基板を精度良く製造可能となる。
付言すれば、本発明には、前記第1穴を形成する工程と、第2穴を形成する工程とは、同時に行われる、セラミック基板の製造方法も含まれ得る。
また、本発明には、前記各切断工程の後に、得られた個別製品のセラミック基板を焼成する工程を有する、セラミック基板の製造方法も含まれ得る。
以下において、本発明を実施するための最良の形態について説明する。
図1は、本発明において、セラミック基板を得るために用いる多数個取り用のグリーンシートGを示す平面図、図2は、図1中のX−X線の矢視に沿った部分断面図、図3は、図2中のY−Y線の矢視に沿った部分断面図である。
グリーンシートGは、主成分がアルミナからなる3層の単位グリーンシート(図示せず)を積層して形成された表面2および裏面3を有するグリーンシート積層体である。かかるグリーンシートGは、図1〜図3に示すように、平面視が長方形(矩形)を呈する4個(複数)の製品領域aと、それらの周囲を囲む耳部(非製品領域)mと、を備えている。尚、上記3層の単位グリーンシート同士の間には、MoまたはWからなる所定パターンの内部配線(図示せず)が製品領域aごとの内部に予め形成されている。
各製品領域aは、図1〜図3中の破線で示す切断予定面cに囲まれて画定されている。グリーンシートGの表面2と裏面3との間を貫通する第1穴である細長いスリット穴h1〜h3の側面は、上記切断予定面cと平行になるように配置されている。かかるスリット穴h1〜h3は、グリーンシートGの表面2および裏面3の開口部がそれぞれ長方形であり、その長手方向の長さは、グリーンシートGの表面2側の方が、裏面3側よりも長い。尚、スリット穴h1〜h3内には、段部d1,d2が階段状に形成されている。
図1〜図3に示すように、耳部mには、各製品領域aの長辺ごとに隣接して、グリーンシートGの表面2のみに開口する平面視が細長い長方形で且つ有底のダミー穴(第2穴)Hが形成されている。
各ダミー穴Hの側面は、隣接する製品領域aのスリット穴h1〜h3の側面と平行な位置にあると共に、最接近するスリット穴h1,h3の側面よりも、これらの側面同士間に位置する切断予定面c寄りに位置している。尚、ダミー穴Hの長手方向の寸法は、隣接するスリット穴h1,h3の長手方向の寸法よりも若干長く設定されている。尚、これらの長さは、同じに設定しても良い。あるいは、ダミー穴Hの長手方向の寸法は、隣接するスリット穴h1,h3の長手方向の寸法よりも若干短くても良い。この場合、ダミー穴Hは、スリット穴h1,h3の長手方向における中央付近の位置に配置される。
図1〜図3に示したグリーンシートGは、次のようにして製造した。
先ず、アルミナ粒子、樹脂バインダ、可塑剤、および溶剤などからなる原料を混合してセラミックスラリを製作した。かかるセラミックスラリをドクターブレード法によって、シート状にした単位グリーンシートを3層形成した。
次に、かかる3層の単位グリーンシートごとに、長手方向の長さが異なり且つ幅が同じ長方形の長穴を、打ち抜き加工によって形成した。更に、これら3層の単位グリーンシートを、それぞれの長穴が連通するように積層して、スリット穴h1〜h3を形成した。
一方、ダミー穴Hは、前記3層の単位グリーンシートのうち、最上層と中層の各単位グリーンシートに同じ長方形断面の長穴を打ち抜き加工し、これらと平坦な最下層の単位グリーンシートとを積層することで形成した。
尚、スリット穴h1〜h3とダミー穴Hとは、グリーンシートGの前記各単位グリーンシートを同時に打ち抜き加工することで形成しても良い。
次いで、製品領域aごとに第1穴であるスリット穴h1〜h3が形成され、それらの長辺と平行な位置にあり且つ切断予定面cを挟んだ位置の耳部mに第2穴のダミー穴H,Hが形成されたグリーンシートGを、図4に示すように、ベース(定盤)Bの上に載置した。
次に、グリーンシートGの各切断予定面cに沿って、ブレードSを表面2側から当該グリーンシートGの内部に向かって垂直に挿入した。
図5の拡大断面図で例示するように、ブレードSを切断予定面cに沿ってグリーンシートGの表面2側から挿入すると、その刃先側の厚みに応じてグリーンシートGの切断予定面cの付近には、圧力およびこれに伴う内部応力が発生する、と予想される。かかる圧力および応力は、切断予定面cに最近接するダミー穴Hに伝搬し、その側面の上部が内側に若干膨らむ変形v1を生じさせる、と推定される。
更に、ブレードSを切断予定面cに沿ってグリーンシートGの裏面3側に達するまで挿入したところ、図6中の矢印で示すように、その刃本体の厚みに応じて、切断予定面cの付近に圧力および内部応力が連続して発生する、と予想される。かかる圧力および応力の程度によっては、最近接するダミー穴Hに伝搬し、その側面のほぼ全体を内側に膨らませる変形v2を生じさせる、と推定される。
この間において、ブレードSが挿入された切断予定面cに最接近する製品領域a内のスリット穴h1の側面は、図5,図6に示すように、ほとんど変形していないか、極く僅かの変形に抑制されていた。これは、スリット穴h1が、ダミー穴Hに比べて切断予定面cから相対的に離れているため、ブレードSの挿入に伴う圧力などの影響を受けにくかったことに起因している、と思われる。換言すると、上記切断に伴う圧力などの影響は、ダミー穴Hに集中的に現出したことに起因している、と推定される。
グリーンシートGを各切断予定面cごとに沿って切断した後、得られた製品領域aごとの製品部分を所定の温度帯で焼成した。この結果、図7に示すようなセラミック基板1aが、複数個得られた。かかるセラミック基板1aは、平面視が長方形の表面2および裏面3と、これらの間に位置する四辺の側面4とからなる比較的平坦な直方体を呈し、その内側には、各長辺の側面4と平行にスリットh1〜h3が形成されている。かかるスリットh1〜h3は、表面2および裏面3の間を貫通し且つ内部に一対ずつの段部d1,d2を階段状有し、その側面には、開口部の内側方向にかかる側面が倒れる変形が生じていなかった。
以上のようなセラミック基板1aの製造方法によれば、そのスリット穴h1〜h3の側面は、ほとんど変形しておらず、表面2と裏面3との間を接続する垂直な平坦面となっていた。しかも、有底のダミー穴Hをスリットh1〜h3のうち、それらの長手方向が長いグリーンシートGの表面2側に開口するように形成したため、前記切断予定面cに沿ってブレードSを用いた切断工程を良好にして行うこともできた。従って、所定の形状および寸法であるスリット穴h1〜h3を有するセラミック基板1aを、精度良く確実に製造することができた。
尚、かかるセラミック基板1aは、例えば、インクジェット式印字ヘッド用のノズルプレートとして優れた性能を発揮することが可能である。
図8は、前述した製造方法により得られる前記セラミック基板1aの変形形態であるセラミック基板1bを示す斜視図である。かかるセラミック基板1bは、次のようにして製造した。
前記グリーンシートGを構成するための複数層の単位グリーンシートごとに打ち抜き加工を行って、同じ長方形断面の長穴を設けた後、これらの長穴が相互に連通するように、上記単位グリーンシートを積層した。その結果、得られたグリーンシートGの各製品領域aごとに、表面2と裏面3との間を貫通する細長い直方体のスリット穴(第1穴)h4を3個ずつ、切断予定面cの各長辺と平行にして形成した。
更に、各製品領域aを画定する切断予定面cの各長辺と平行に、前記と同じダミー穴Hに形成した。そして、前記ブレードSを切断予定面cごとに沿って、グリーンシートGに挿入して切断した後、得られた複数の製品部分を所定の温度帯で焼成した。
この結果、図8に示すように、所定の直方体形状および寸法であるスリット穴h4を有するセラミック基板1bを、精度良く確実に製造することができた。
図9は、異なる形態のセラミック基板1cを得るためのグリーンシートG1を示す平面図、図10は、図9中のZ−Z線の矢視に沿った断面図である。
グリーンシートG1も、アルミナを主成分とする複数層の単位グリーンシート(図示せず)を積層した表面2および裏面3を有するグリーンシート積層体である。かかるグリーンシートG1は、図9,図10に示すように、平面視が長方形(矩形)を呈し且つ直線状に配置された4個(複数)の製品領域aと、それらの周囲を囲む耳部(非製品領域)mと、を備えている。
尚、複数層の上記単位グリーンシート同士の間にも、MoまたはWからなる所定パターンの内部配線(図示せず)が製品領域aごとに予め形成されている。
各製品領域aは、これらを囲む切断予定面cにより画定され、その内側にはグリーンシートG1の表面2のみに開口する第1穴のキャビティkが形成されている。かかるキャビティkは、直方体を呈し、平面視が長方形を呈する切断予定面cのうち、図9,図10に示すように、左側の短辺寄りで且つ右側の短辺から比較的離間した位置に形成されている。
図9,図10に示すように、各製品領域aを囲む切断予定面cごとの各短辺に隣接して、キャビティkの短辺側の側面と平行に、平面視が細長い長方形を呈する第2穴のダミー穴H1,H2が、グリーンシートG1の耳部mにおける表面2と裏面3との間を貫通して形成されている。
前記グリーンシートG1は、次のようにして製造した。
先ず、前記と同様にして製作した複数層の単位グリーンシートのうち、上層と中層との各単位グリーンシートに同じ長方形断面の穴を打ち抜き加工した後、これらと平坦な下層寄りの単位グリーンシートとを積層して、第1穴のキャビティkを形成した。
また、前記複数層の単位グリーンシートの同じ位置に、細長い長方形の長穴を打ち抜き加工した後、これらが相互に連通するように、上記単位グリーンシートを積層して、第2穴のダミー穴H1,H2を形成した。ダミー穴H1,H2の側面における長手方法の寸法は、切断予定面cを挟んで隣接する各製品領域aのキャビティkにおける短辺側の側面よりも若干長く、切断予定面cの各短辺よりも短い。
この結果、製品領域aごとにキャビティkを有し、それらの両側の耳部mにダミー穴H1,H2が位置させたグリーンシートG1を形成することができた。
尚、前記キャビティkとなる穴とダミー穴H1,H2となる長穴とは、同じ単位グリーンシートを同時に打ち抜くことで、形成しても良い。
次に、製品領域aごとに第1穴のキャビティkが形成され、それらの短辺の側面と平行で切断予定面cを挟んだ位置の耳部mに第2穴のダミー穴H1,H2が形成されたグリーンシートG1を、前記と同様に、ベース上に載置した。
次いで、グリーンシートG1の各切断予定面cに沿って、ブレードSを表面2側から当該グリーンシートG1の内部に向かって垂直に挿入した。
図11の拡大断面図で示すように、ブレードSを切断予定面cに沿ってグリーンシートG1の表面2側から挿入すると、その刃先側の厚みに応じてグリーンシートGの切断予定面cの付近には、圧力およびこれに伴う内部応力が発生する、と予想される。かかる圧力および応力は、切断予定面cに最近接するダミー穴H1,H2に伝搬し、その側面の上部が内側に若干膨らむ変形v1を生じさせた、と推定される。
更に、ブレードSを切断予定面cに沿ってグリーンシートGの裏面3側に達するまで挿入したところ、図12中の矢印で示すように、その刃本体の厚みに応じて、切断予定面cの付近に圧力および内部応力が連続して発生する、と予想される。かかる圧力および応力は、最近接するダミー穴H1,H2に伝搬し、それらの側面のほぼ全体を内側に膨らませる変形v2を生じさせた、と推定される。
この間において、ブレードSが挿入された切断予定面cに最接近する製品領域a内のキャビティkにおける短辺側の各側面は、図11,図12に示すように、極く僅かの変形に抑制されていた。これは、キャビティkの各側面が、ダミー穴H1,H2の側面に比べて切断予定面cから相対的に離れているため、ブレードSの挿入に伴う圧力などの影響を受けにくかったことに起因する、と思われる。即ち、切断に伴う圧力などの影響は、ダミー穴H1,H2に集中的に現出したもの、と推定される。
そして、グリーンシートG1を各切断予定面cごとに沿って切断した後、得られた製品部分を所定の温度帯で焼成した。この結果、図13に示すようなセラミック基板1cが、複数個得られた。
かかるセラミック基板1cは、平面視が長方形の表面2および裏面3と、これらの間に位置する四辺の側面4とからなる比較的平坦な直方体を呈し、その内側には、各辺の側面4と平行な側面を有するキャビティkが形成されていた。かかるキャビティkは、表面2に開口し、図13で左側の短辺の側面4に接近し且つ右側の短辺の側面4から離れており、その側面には変形が皆無であった。
以上のようなセラミック基板1cの製造方法によれば、セラミック基板1cの内側に位置するキャビティkの各側面は、ほとんど変形しておらず、表面2に開口する垂直な平坦面となっていた。従って、所定の形状および寸法であるキャビティkを有するセラミック基板1cを、精度良く確実に製造することができた。
尚、セラミック基板1cは、キャビティkの底面に各種の電子部品を搭載し、蓋板(図示せず)により密封するセラミックパッケージとして活用することができる。
本発明は、前述した各形態に限定されるものではない。
前記グリーンシートは、単層のグリーンシートとしても良い。
また、グリーンシートの材料は、低温焼成セラミックの一種であるガラスーセラミックとしても良い。
更に、第1穴である前記スリット穴h1〜h4は、グリーンシートGおよび製品領域aごとの表面2にのみに開口する有底穴として良い。あるいは、グリーンシートGおよび製品領域aごとの表面2に長く開口し、これらの裏面3に短く開口すると共に、長手方向の両端に表面2と裏面3との間を接続する一対の対称な傾斜面を有する形態としても良い。
更に、第1穴である前記スリット穴h1〜h4は、製品領域aごとに1個のみ形成しても良い。
また、前記製品領域およびセラミック基板は、平面視が正方形(矩形)を呈する形態としても良い。
加えて、前記切断工程は、前記ブレード以外の切断工具を用いても良い。
本発明に用いる一形態のグリーンシートを示す平面図。 図1中のX−X線の矢視に沿った部分断面図。 図2中のY−Y線の矢視に沿った部分断面図。 上記グリーンシートの切断工程を示す概略断面図。 上記切断工程における当初の状態を示す模式的断面図。 図5に続く切断工程の状態を示す模式的断面図。 上記各工程により得られるセラミック基板を示す斜視図。 上記セラミックの変形形態のセラミック基板を示す斜視図。 本発明に用いる異なる形態のグリーンシートを示す平面図。 図9中のZ−Z線の矢視に沿った断面図。 上記グリーンシートの切断工程を示す概略断面図。 図11に続く切断工程を示す概略断面図。 上記各工程にて得られる異なる形態のセラミック基板を示す斜視図。
符号の説明
1a〜1c……セラミック基板
2………………表面
G,G1………グリーンシート
a………………製品領域
m………………耳部(非製品領域)
c………………切断予定面
h1〜h4……スリット穴(第1穴)
k………………キャビティ(第1穴)
H,H1,H2…ダミー穴(第2穴)

Claims (4)

  1. グリーンシートにおける製品領域内に、当該グリーンシートの少なくとも表面に開口する第1穴を形成する工程と、
    上記グリーンシートにおいて、上記製品領域に隣接する非製品領域に、上記第1穴の側面と平行な側面を有する第2穴を形成する工程と、
    上記第1穴と第2穴との間に位置する上記製品領域と非製品領域との境界である切断予定面に沿って上記グリーンシートを切断する工程と、を含む、
    ことを特徴とするセラミック基板の製造方法。
  2. 前記製品領域は、平面視で矩形を呈し、
    上記製品領域内に単数または複数の第1穴が形成されると共に、かかる第1穴の前記側面と、上記製品領域を画定する前記切断予定面と、が平行である、
    ことを特徴とする請求項1に記載のセラミック基板の製造方法。
  3. 前記第2穴の側面は、前記切断予定面と平行である、
    ことを特徴とする請求項1または2に記載のセラミック基板の製造方法。
  4. 前記切断予定面は、前記第1穴と第2穴との間において、第2穴寄りに位置している、
    ことを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載のセラミック基板の製造方法。
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