JP4539573B2 - 燃料噴射制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、昇圧回路によって昇圧された電源電圧をコンデンサに印加するとともに、該コンデンサの放電電流を多気筒内燃機関の燃料噴射弁に出力することで燃料噴射弁を開弁させる燃料噴射装置について、その異常の有無を診断する機能を有する燃料噴射制御装置に関する。
この種の燃料噴射制御装置としては、例えば下記特許文献1に見られるように、燃料噴射弁への放電電流の出力に際してのコンデンサの電圧の低下度合いに基づき、燃料噴射装置の異常の有無を診断するものも提案されている。この制御装置によれば、コンデンサの放電電流を燃料噴射弁に出力するための経路が接地とショートする異常の有無を判断することができる。
ところで、燃料噴射装置の異常としては、上記ショートに限らず、例えばコンデンサの放電電流を燃料噴射弁に供給するための経路の断線がある。ここで、上記燃料噴射制御装置を多気筒内燃機関に適用する場合、特定の気筒の燃料噴射弁に放電電流を供給する経路に断線が生じても、他の気筒において燃料噴射制御を行なうことは可能である。これに対し、特定の気筒の燃料噴射弁に放電電流を供給する経路が接地とショートする場合には、他の気筒の燃料噴射弁に放電電流を供給することで当該気筒の燃料噴射弁にも放電電流が供給されるおそれがある。このため、上記ショートの場合には、上記他の気筒の燃料噴射弁による燃料噴射時に、上記特定の気筒の燃料噴射弁からも燃料が噴射されるおそれがあることから、燃料噴射制御を停止させることが望まれる。
こうした事情から、燃料噴射装置の異常の有無を診断するに際しては、異常の状態(種類)に応じてそれぞれ適切なフェールセーフ処理を行なうべく、様々な異常状態の有無を診断して且つ、それら異常状態を識別することが要求されている。
特開2000−110640号公報
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、昇圧された電源電圧をコンデンサに印加するとともに、該コンデンサの放電電流を多気筒内燃機関の燃料噴射弁に出力することで燃料噴射弁を開弁させる燃料噴射装置について、その異常状態を識別することのできる燃料噴射制御装置を提供することにある。
以下、上記課題を解決するための手段、及びその作用効果について記載する。
請求項1記載の発明は、前記燃料噴射弁の高電位側の端子と前記コンデンサとの間には、複数の燃料噴射弁で共有されたハイサイドスイッチが設けられて且つ、前記燃料噴射弁の低電位側の端子と接地との間には、各気筒毎に選択スイッチが設けられ、前記燃料噴射弁の開弁は、当該燃料噴射弁に接続される前記ハイサイドスイッチ及び前記選択スイッチの双方をオン状態とすることで前記放電電流が当該燃料噴射弁に出力されることでなされるものであり、前記放電電流の出力に際して前記燃料噴射弁に流れる電流の検出値が予め定められた閾値以上とならないとき、当該燃料噴射弁の異常を検出する検出手段と、該検出手段により異常が検出されるとき、前記コンデンサの放電電流を燃料噴射がなされない短時間の駆動パルスとして前記異常の検出された燃料噴射弁と同一の前記ハイサイドスイッチに接続される燃料噴射弁に複数回与える空打手段と、該複数回の駆動パルスを与えるときに前記異常が検出されていない燃料噴射弁に流れる電流の検出値に基づき、前記燃料噴射装置の異常状態を識別する識別手段とを備えることを特徴とする。
上記構成において、燃料噴射弁を流れる電流の検出値が閾値以上とならないときには、上記放電電流を当該燃料噴射弁に供給する電気経路が断線しているか、同電気経路がショートしていると考えられる。ここで、上記構成では、燃料噴射弁に複数回の駆動パルスを与えることで、コンデンサの電荷を意図的に消費させる。これにより、断線が生じている場合には、異常が検出されていない燃料噴射弁に駆動パルスを与えるたびにコンデンサの電荷が消費される。一方、ショートが生じている場合には、異常が検出されていない燃料噴射弁に駆動パルスを与えるたびに、同異常の検出されていない燃料噴射弁に加えて、異常の検出される燃料噴射弁においてもコンデンサの電荷が消費される。このため、ショートが生じている場合には、コンデンサからの放電電流量が低下しやすく、これにより、駆動パルスを与えるときに、異常が検出されていない燃料噴射弁に流れる電流が低下すると考えられる。このため、上記構成によれば、駆動パルスを与えるときに異常が生じていない燃料噴射弁を流れる電流の検出値に基づき、燃料噴射装置の異常状態が、ショートであるか断線であるかを識別することができる。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記燃料噴射装置は、前記電源電圧によって直接駆動される電流回路を備えて且つ、前記放電電流の出力後、前記電流回路にて前記燃料噴射弁に電流を出力するものであることを特徴とする。
上記構成では、電流回路を備えるために、放電電流により燃料噴射弁を開弁させた後には、電流回路にて燃料噴射弁の開弁状態を継続させることもできる。このため、燃料噴射制御に際しての消費電力を抑制することができる。
更に、上記駆動パルスを、放電電流と電流回路の出力との双方によって生成するなら、駆動パルスを与えた後の電流の検出値を、異常状態の識別に好適に使用することができる。すなわち、燃料噴射弁が開弁しないように短時間放電電流を出力しただけでは、燃料噴射弁に電流が流れたとしても、それが短時間であるために、ノイズと識別することが困難となる。これに対し、放電電流の出力後、電流回路を用いることで、ノイズの影響を好適に除去しつつ、上記識別にかかる処理を行なうことができる。
請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載の発明において、前記燃料噴射装置は、前段の気筒の燃料噴射と後段の気筒の燃料噴射とが重複し得るものであって且つ、前記前段の気筒及び前記後段の気筒の双方の燃料噴射弁に対する放電電流の出力が単一のコンデンサにて行なわれるものであることを特徴とする。
上記構成では、重複する燃料噴射について、双方の燃料噴射弁に放電電流を出力するコンデンサが単一であるために、こうした重複される噴射に対処可能な容量のコンデンサが用いられることとなる。ただし、この場合、容量の大型化のゆえに、上記検出手段において電流の検出値と閾値との比較結果が断線とショートとの双方の異常状態で同一なものとなりやすい。このため、上記構成は、上記請求項1又は2の作用効果を好適に奏することのできる構成となっている。
請求項4記載の発明は、請求項1〜3のいずれかに記載の発明において、前記異常が検出されるとき、前記燃料噴射弁を介した燃料噴射を停止して前記空打手段による前記駆動パルスを与えることを特徴とする。
上記構成では、異常が検出されるときに燃料噴射を停止するため、検出手段によって検出される異常が、燃料噴射弁に電流を供給する経路と接地とのショートであったとしても、オーバーラン等の発生を確実に回避することができる。
請求項5記載の発明は、請求項1〜4のいずれかに記載の発明において、前記燃料噴射装置が燃料ポンプから圧送される燃料を高圧状態で蓄える蓄圧室を備えて且つ、前記蓄圧室内の燃料を前記燃料噴射弁に供給するものであり、前記異常が検出されるとき、前記蓄圧室内の燃圧を低下させる手段を更に備えることを特徴とする。
上記構成では、異常が検出されるときに蓄圧室内の燃圧を低下させるために、燃料噴射が行なわれたとしても噴射量を抑制することでき、オーバーラン等を回避することができる。
請求項6記載の発明において、請求項1〜5のいずれかに記載の発明において、前記識別手段により前記コンデンサの放電電流を出力する経路のうち前記燃料噴射弁の下流側が接地とショートする異常であると識別されたとき、前記多気筒内燃機関の出力制限を行なうことを特徴とする。
上記構成において、コンデンサの放電電流を出力する経路のうち燃料噴射弁の下流側が接地とショートする場合には、電気系統が正常な燃料噴射弁に放電電流を出力する際にも、上記ショート異常がある燃料噴射弁に放電電流が流入し、ひいては燃料噴射がなされるおそれがある。この点、上記構成では出力制限を行なうことで、こうした状況下であっても、多気筒内燃機関の出力トルクが過度に大きくなることを回避することができる。
(第1の実施形態)
以下、本発明にかかる燃料噴射制御装置をディーゼル機関の燃料噴射制御装置に適用した第1の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1に、本実施形態にかかるエンジンシステムの全体構成を示す。
図示されるように、燃料タンク2内の燃料は、燃料フィルタ4を介して燃料ポンプ6によって汲み上げられる。燃料ポンプ6は、ディーゼル機関の出力軸であるクランク軸8から動力を付与されて燃料を吐出するものである。詳しくは、燃料ポンプ6は、吸入調量弁10を備えており、吸入調量弁10が操作されることで、外部に吐出される燃料量が決定される。また、燃料ポンプ6は、いくつかのプランジャを備えており、プランジャが上死点及び下死点間を往復運動することで、燃料が吸入及び吐出される。
燃料ポンプ6からの燃料は、コモンレール12に加圧供給(圧送)される。圧送された燃料は、コモンレール12にて高圧状態で蓄えられ、高圧燃料通路14を介して各気筒(ここでは、6気筒を例示)の燃料噴射弁16に供給される。なお、燃料噴射弁16は、低圧燃料通路18を介して燃料タンク2と接続されている。
上記エンジンシステムは、コモンレール12内の燃圧を検出する燃圧センサ20や、クランク軸8の回転角度を検出するクランク角センサ22等、ディーゼル機関の運転状態を検出する各種センサを備えている。また、エンジンシステムは、ユーザによる加速要求に応じて操作されるアクセルペダルの操作量を検出するアクセルセンサ24を備えている。
一方、電子制御装置(ECU30)は、上記各種センサの出力を取り込み、これに基づきディーゼル機関の出力を制御すべく、ドライバユニット(EDU40)を介して、燃料噴射弁16等の各種アクチュエータを操作するものである。
上記出力制御を適切に行なうべく、ECU30は、燃料噴射制御を行う。ちなみに、この燃料噴射制御に際しては、コモンレール12内の燃圧を、ディーゼル機関の運転状態に応じて設定される目標燃圧にフィードバック制御すべく、燃料ポンプ6(より詳しくは吸入調量弁10)を操作する。
図2に、ECU30の行なう処理のうち、特に燃料噴射制御に関する処理の機能ブロックを示す。
フィルタB2は、アクセルセンサ24の出力のA/D変換値からノイズを除去すべく、A/D変換値の変化度合いを緩和するなまし処理を行ない、A/D変換値の変化度合いが緩和された値(以下、アクセルペダルの操作量ACCP)を算出する。
噴射量算出部B4は、クランク角センサ22の検出値に基づくクランク軸8の回転速度と、上記フィルタB2によって算出されるアクセルペダルの操作量とに基づき、燃料噴射弁16に対する噴射量の指令値(指令噴射量)をマップ演算する。このマップは、アクセルペダルの加速側操作量が大きいほど指令噴射量が多量となるように設定されている。
目標燃圧算出部B6は、上記指令噴射量と回転速度とに基づき、目標燃圧を算出する。この目標燃圧は、指令噴射量が大きくなるほど高圧になるように設定されている。
差圧算出部B8は、目標燃圧と、燃圧センサ20によって検出される燃圧とに基づき、目標燃圧に対する実際の燃圧の差圧を算出する。
吐出量算出部B10は、差圧算出部B8によって算出される差圧に基づき、燃料ポンプ6に対する吐出量の指令値(指令吐出量)を算出する。
駆動電流換算部B12は、上記指令吐出量を、燃料ポンプ6から吐出するために要求される燃料ポンプ6の駆動電流値(より正確には、吸入調量弁10の駆動電流値)に換算する。
上記指令噴射量に基づく燃料噴射弁16の操作は、詳しくは、先の図1に示すように、ECU30から、指令噴射量に応じた噴射信号IJT1〜IJT6をEDU40に出力することで行なう。ここで、噴射信号IJTi(i=1〜6)は、「i」番気筒の燃料噴射弁16に対する噴射信号である。ちなみに、本実施形態では、「i」番気筒とは、燃料噴射を行なう順に併せて番号付けされた気筒を意味しており、ディーゼル機関において幾何学的に隣接する気筒が必ずしも隣接する番号の気筒とはなっていない。EDU40では、噴射信号IJT1〜IJT6に応じて、該当する気筒の燃料噴射弁16を操作する。
図3に、EDU40のうち、特に燃料噴射弁16を操作する部分の構成を示す。
図示されるように、車載バッテリの電圧(例えば「12V」)は、昇圧回路42により、所定電圧(例えば「100V」)に昇圧される。この昇圧回路42は、コイル42aとスイッチング素子42bとの直列接続体を備えて構成されており、スイッチング素子42bがオン・オフ操作されることで、車載バッテリの電圧を昇圧する。そして、昇圧電圧は、コイル42aとスイッチング素子42bとの接続点の電圧として、ダイオード42cを介して出力される。
昇圧回路42の出力電圧は、コンデンサ44に印加される。更に、昇圧回路42の出力電圧は、ハイサイドスイッチ46を介して奇数気筒(#1,#3,#5)の燃料噴射弁16の高電位側の端子と接続されるハイサイド端子COM1に出力されるとともに、ハイサイドスイッチ48を介して偶数気筒(#2,#4,#6)の燃料噴射弁16の高電位側の端子と接続されるハイサイド端子COM2に出力される。
上記ハイサイドスイッチ46とハイサイド端子COM1との間には、コンデンサ44の放電により開始される燃料噴射弁16への通電を継続すべく、電流回路50が接続されている。この電流回路50は、バッテリの電力をハイサイド端子COM1に出力するダイオード52、ダイオード52とバッテリ間を導通及び遮断するスイッチング素子54、及び、接地からハイサイド端子COM1へ向かう方向を順方向とするダイオード56を備えて構成されている。
また、ハイサイドスイッチ48とハイサイド端子COM2との間には、コンデンサ44の放電により開始される燃料噴射弁16への通電を継続すべく、電流回路60が接続されている。この電流回路60は、バッテリの電力をハイサイド端子COM2に出力するダイオード62、ダイオード62とバッテリ間を導通及び遮断するスイッチング素子64、及び、接地からハイサイド端子COM2へ向かう方向を順方向とするダイオード66を備えて構成されている。
上記燃料噴射弁16の低電位側の端子は、ローサイド端子T1〜T6と接続されている。ローサイド端子T1〜T6は、それぞれ選択スイッチ71〜76を介して接地されている。
上記昇圧回路42や、ハイサイドスイッチ46,48、電流回路50,60、選択スイッチ71〜76は、駆動制御回路80により操作される。ちなみに、駆動制御回路80は、選択スイッチ71〜76を各別に操作することが可能なものであるが、図3では、便宜上、駆動制御回路80から選択スイッチ71〜76への信号線を簡略化して2本として表記している。
こうした構成によれば、任意の気筒の燃料噴射弁16にコンデンサ44からの放電電流を出力することができる。すなわち、奇数気筒の燃料噴射弁16のいずれかに放電電流を出力する場合には、ハイサイドスイッチ46をオンとするとともに、該当する選択スイッチ71,73,75のいずれか1つをオンとする。また、偶数気筒の燃料噴射弁16のいずれかに放電電流を出力する場合には、ハイサイドスイッチ48をオンとするとともに、該当する選択スイッチ72,74,76のいずれか1つをオンとする。
上記駆動制御回路80は、選択スイッチ71,73,75と接地との間の電圧(ノードNaの電圧)に基づき、奇数気筒の燃料噴射弁16に電流が流れたか否かを判断するフェール信号IJF1を生成して上記ECU30に出力する。また、駆動制御回路80は、選択スイッチ72,74,76と接地との間の電圧(ノードNbの電圧)に基づき、偶数気筒の燃料噴射弁16に電流が流れたか否かを判断するフェール信号IJF2を生成して上記ECU30に出力する。
図4に、燃料噴射弁16を操作する上でのEDU40の動作態様を示す。詳しくは、図4(a)に、燃料噴射弁16(のいずれか1つ)の通電電流の推移を示す。図4(b)に、噴射信号IJT1〜IJT6(のいずれか1つ)の操作態様の推移を示す。図4(c)に、ハイサイドスイッチ46,48(のいずれか一方)の操作状態を示す。図4(d)に、電流回路50,60(のいずれか1つ)の操作信号の推移を示す。図4(e)に、フェール信号IJF1,IJF2(のいずれか一方)を示す。図4(f)に、コンデンサ44の電圧の推移を示す。図4(g)に、昇圧回路42の操作信号の推移を示す。
なお、図4に示す推移特性は、燃料噴射弁16のいずれの操作においても同様のため、以下では、1番気筒の燃料噴射弁16、ハイサイドスイッチ46、電流回路50を例として説明する。
時刻t1において、噴射信号IJT1が「H」となることで、ハイサイドスイッチ46がオンとされることで、1番気筒の燃料噴射弁16にコンデンサ44からの放電電流が流れる。燃料噴射弁16を流れる電流量は、ハイサイドスイッチ46がオフとされる時刻t3をピーク(例えば「18A」)として減少する。ただし、本実施形態では、時刻t4〜時刻t6の間、電流回路50が駆動されるため、時刻t3でピークとなった電流は、時刻t4〜t5の間、第1中間電流(例えば「8A」)に制御され、且つ時刻t5〜t6の間、第2中間電流(例えば「4A」)に制御される。
通電電流は、上記駆動制御回路80により検出される。そして、駆動制御回路80では、検出される電流が閾値Ith1以上となることでフェール信号IJF1を論理「L」とする。そして、検出される電流が閾値Ith2(<Ith1)以下となると、フェール信号IJF1を論理「H」とする。なお、実際には、ノードNaの電圧やノードNbの電圧が、閾値Ith1と対応する閾値電圧Vth1以上となることでフェール信号IFJ1,IFJ2が論理「L」となり、その後、閾値Ith2と対応する閾値電圧Vth2以下となると、フェール信号IJF1、IJF2を論理「H」とする。
上記ハイサイドスイッチ46がオフされた後には、昇圧回路42が駆動されるため、コンデンサ44の電圧が上昇する。
図5に、本実施形態にかかる燃料噴射制御の態様を示す。詳しくは、図5(a)は、各気筒の上死点を示し、図5(b)〜図5(g)は、各気筒の燃料噴射弁16の通電態様を示し、図5(h)は、フェール信号IJF1の推移を示し、図5(i)は、フェール信号IJF2の推移を示す。
図示されるように、本実施形態では、パイロット噴射pi、メイン噴射m、ポスト噴射psからなる多段噴射を行なう。ここで、パイロット噴射は、極微小な燃料が噴射されて着火の直前の燃料と空気との混合を促進させるとともに、メイン噴射後の着火時期の遅れを短縮して窒素酸化物(NOx)の発生を抑制し、燃焼音及び振動を低減する。メイン噴射は、ディーゼル機関の出力トルクの生成に寄与して且つ多段噴射中の最大の噴射量を有する。ポスト噴射は、排気の温度を制御して、ディーゼルパティキュレートフィルタ(DPF)等のディーゼル機関の後処理装置を再生させる。
図示されるように、奇数気筒において通電がなされるたびに、フェール信号IJF1が論理「L」となる。また、偶数気筒において通電がなされるたびに、フェール信号IJF2が論理「L」となる。
これに対し、例えばハイサイド端子COM2とローサイド端子T2と2番気筒の燃料噴射弁16とを接続する配線に断線が生じた場合を、図6に示す。なお、図6(a)〜図6(i)は、先の図5(a)〜図5(i)と対応している。
図示されるように、この場合、2番気筒の燃料噴射弁16の通電はなされず、フェール信号IJF2は、2番気筒の燃料噴射弁16の通電に同期して論理「L」とはならない。
一方、例えば5番気筒の燃料噴射弁16とローサイド端子T5とを接続する配線が接地とショートした場合を、図7に示す。なお、図7(a)〜図7(i)は、先の図5(a)〜図5(i)と対応している。
この場合、5番気筒の燃料噴射弁16には、5番気筒の燃料噴射弁16の通電タイミングのみならず、1番気筒や3番気筒の燃料噴射弁16の通電タイミングにおいても通電がなされる。これは、先の図3に示した選択スイッチ75がオフ状態であったとしても、5番気筒の燃料噴射弁16とローサイド端子T5との間が接地とショートした場合には、ハイサイドスイッチ46がオンとされる度に5番気筒の燃料噴射弁16にコンデンサ44の放電電流が出力されるからである。ただし、この場合、5番気筒の燃料噴射弁16の通電タイミングにおいては、フェール信号IJF1が論理「L」に反転しない。このフェール信号IJF5の状態は、5番気筒の燃料噴射弁16に電力を供給する経路に断線が生じた場合と同一である。このため、5番気筒の燃料噴射弁16に対する通電のタイミングにおいてフェール信号IJF1を監視したのでは、5番気筒の燃料噴射弁16の電気系統に異常が生じたことを検出することはできるものの、その異常が断線によるものかショートによるものかを識別することができない。
ここで、5番気筒の燃料噴射弁16の上記配線にショートが生じた場合には、1番気筒や3番気筒の燃料噴射弁16の通電タイミングにおいても5番気筒の燃料噴射弁16に通電がなされるため、コンデンサ44の電荷の消費は、断線時よりも多くなる。ただし、本実施形態では、噴射のタイミングが隣接する気筒間で、燃料噴射が重複するものとなっている。すなわち、前段のポスト噴射が、後段のパイロット噴射とメイン噴射との間に行なわれている。このため、パイロット噴射の開始からメイン噴射の終了までの間、コンデンサ44の充電を十分に行なうことができないため、こうした状況に十分に対処することのできるようにコンデンサ44を大容量化している。このため、たとえショートによりコンデンサ44の電荷の消費量が増加しても、燃料噴射弁16に対する通電を継続することができるため、フェール信号IJF1,IJF2には、断線とショートとで差異を生じない。
そこで本実施形態では、フェール信号IJF1,IJF2が論理「L」に反転しないことで燃料噴射弁16を流れる電流の検出値が閾値Ith1未満であると判断されるとき、燃料噴射弁16を介して燃料噴射がなされない短時間の駆動パルスを燃料噴射弁16に複数回与える処理を行なう。ここで、燃料噴射弁16に対する通電時間が短いとき等には、燃料噴射弁16が開弁するにはいたらず、高圧燃料通路14の燃料を低圧燃料通路18へと流出させる空打ち駆動がなされることとなる。空打ち駆動が複数回なされると、コンデンサ44の電荷が消費されるが、この際、消費の程度は、ショートの場合のほうが断線の場合よりも多くなる。このため、空打ち駆動を短い時間間隔で複数回行なうなら、ショートの場合では、燃料噴射弁16に閾値Ith1以上の電流を流すことができなくなると考えられる。本実施形態では、この性質に着目して、断線とショートとを識別する。
図8に、本実施形態にかかる燃料噴射弁16へ通電する電気系統の異常の有無の診断と同診断後のフェールセーフ処理との手順を示す。この処理は、ECU30により、例えば所定周期で繰り返し実行される。
この一連の処理では、まずステップS10において、燃料噴射弁16の通電タイミングにおいて、フェール信号IJF1,IJF2が論理「L」に反転したか否かを判断する。そして、論理「L」に反転しないと判断されると、ステップS12において、先の図2に示した噴射量を演算するためのアクセルペダルの操作量ACCPを、アクセルセンサ24の出力にかかわらず、ゼロとするとともに、燃料噴射弁16からの燃料噴射を停止する燃料カット制御を行う。ここで、アクセルペダルの操作量ACCPは、指令噴射量QFINや、目標燃圧PFINを算出する上での直接的又は間接的に影響を及ぼすアクセルペダルの操作についての演算上のパラメータである。すなわち、アクセルペダルの操作量ACCPと回転速度とから指令噴射量QFINが定まり、指令噴射量QFINと回転速度とから目標燃圧PFINが定まる。そしてアクセルペダルの操作量ACCPがゼロとされると、ディーゼル機関の出力トルクを減速側に制御すべく、指令噴射量QFINがゼロとされ、これにより目標燃圧PFINを低下させる設定がなされる。なお、アクセルペダルの操作量をゼロとするにもかかわらず、燃料カット制御を別途行うのは、アクセルペダルの操作量がゼロとなることで噴射量算出部B4によって算出される指令噴射量がゼロとなったとしても、実際にはトルクショックを抑制すべく、燃料噴射量の減少度合いを緩和させる制御が図示しないロジックにてなされるためである。このため、このロジックにかかわらず燃料噴射量をゼロとすべく、燃料カット制御を行う。
続くステップS14においては、各気筒の燃料噴射弁16に順に短期間の駆動パルスを与える空打ち駆動を行なう。ここで、空打ち駆動を行なった際のフェール信号IJF1、IJF2の状態について、図9及び図10を用いて説明する。
図9に、5番気筒の燃料噴射弁16とローサイド端子T5との間の配線が接地とショートした場合を示す。詳しくは、図9(a)は、各気筒の上死点を示し、図9(b)は、1番気筒〜6番気筒の通電状態を示し、図9(c)は、フェール信号IJF1又はフェール信号IJF2の状態(少なくとも一方が「L」なら「L」)を示し、図9(d)は、コンデンサ44の電圧を示す。
この場合、5番気筒の燃料噴射弁16の通電タイミングにおいて、フェール信号IJF1が論理「L」に反転しないため、先の図8のステップS10において異常が検出される。そして、ステップS14において空打ち駆動がなされる(図8では、6番気筒の圧縮上死点から1番気筒の圧縮上死点となる前の期間において空打ち駆動を行なう例を示している)。空打ち駆動を行なうと、コンデンサ44の電荷が消費されるため、コンデンサ44の電圧が低下していく。特に、1番気筒や3番気筒の燃料噴射弁16に対して空打ち駆動を行なうと、これら1番気筒や3番気筒の燃料噴射弁16に加えて、5番気筒の燃料噴射弁16にもコンデンサ44の放電電流が流入するため、コンデンサ44の電荷の消費量が大きなものとなる。このため、コンデンサ44の電圧が急激に低下し、図中一点鎖線にて示す最低電圧Vminを下回ると、燃料噴射弁16を流れる電流の検出値が先の図4に示した閾値Ithを下回ることとなる。このため、先の図3に示したノードNaやノードNbの電圧が、閾値電圧Vth1を下回ることとなり、フェール信号IJF1、IJF2が論理「L」に反転しなくなる。図9では、2番気筒の燃料噴射弁16に対する通電タイミングにおいて、フェール信号IJF2が論理「L」に反転しなくなる例を示した。
一方、図10に、5番気筒が断線した場合を示す。図10(a)〜図10(d)は、先の図9(a)〜図9(d)と対応している。
この場合、5番気筒の燃料噴射弁16の通電タイミングでフェール信号IJF1が論理「L」に反転しないため、先の図8のステップS10において異常が検出される。そして、ステップS14において、空打ち駆動がなされる(図8では、6番気筒の圧縮上死点から1番気筒の圧縮上死点となる前の期間において空打ち駆動を行なう例を示している)。空打ち駆動を行なうと、コンデンサ44の電荷が消費されるため、コンデンサ44の電圧が低下する。しかし、この場合、5番気筒の燃料噴射弁16にはコンデンサ44の電荷が放電されないことなどから、先の図9に示した場合と比較して、コンデンサ44の電荷の低下速度は緩やかなものとなっている。このため、先の図8のステップS14の空打ち駆動を行なう所定期間内には、コンデンサの電圧が最低電圧Vminを下回ることもなく、フェール信号IJF1,IJF2は、5番気筒を除く通電タイミングにおいて論理「L」へと反転する。
ちなみに、空打ち駆動を行なう回数は、ショート時にはコンデンサ44の電圧が最低電圧Vminを下回って且つ、断線時にはコンデンサ44の電圧が最低電圧Vminを下回ることのない回数に設定される。
上記性質に着目し、先の図8のステップS16においては、異常気筒以外においてフェール信号IJF1,IJF2が論理「L」に反転しないものがある(図中、IJFなし)か否かを判断する。そして、先の図9の例のように、異常が検出された気筒以外に論理「L」に反転しないものがある場合、ステップS18において、燃料噴射弁16とローサイド端子T1〜T6のいずれかとを接続する配線と接地とがショートする異常であると判定する。続くステップS20においては、燃料噴射を禁止することで、ディーゼル機関を停止させる。これは、例えば5番気筒のショート時には、1番気筒や3番気筒の燃料噴射弁16の通電タイミングにおいても5番気筒の燃料噴射弁16から燃料噴射がなされることによるオーバーランを回避するために行なうものである。
これに対し、ステップS16において、異常気筒以外においてはフェール信号IJF1,IJF2が論理「L」に反転した場合には、ステップS22において、燃料噴射弁16に通電を行なう電気系統の断線と判定する。続くステップS24では、異常気筒以外における燃料噴射制御を許可する。
なお、上記ステップS10において肯定判断されるときや、ステップS20、S24の処理が完了するときには、この一連の処理を一旦終了する。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の効果が得られるようになる。
(1)燃料噴射弁16に対する通電タイミングに同期してフェール信号IJF1,IJF2が論理「L」に反転しないとき、その燃料噴射弁16の異常を検出し、且つ燃料噴射弁16を複数回空打ち駆動した。これにより、検出される異常が、ショートであるか断線であるかを識別することができる。
(2)コンデンサ44による放電電流の出力後、電流回路50,60にて燃料噴射弁16に電流を出力することで、放電電流により燃料噴射弁16を開弁させた後には、電流回路50,60にて燃料噴射弁16の開弁状態を継続させることができる。このため、燃料噴射制御に際しての消費電力を抑制することができる。更に、空打ち駆動の際にも電流回路50,60を併せ用いることで、空打ち駆動の際のフェール信号IJF1,IJF2を、異常状態の識別に好適に使用することができる。すなわち、燃料噴射弁16が開弁しないように短時間放電電流を出力しただけでは、燃料噴射弁16に電流が流れたとしても、それが短時間であるために、ノイズと識別することが困難となる。これに対し、放電電流の出力後、電流回路50,60を用いることで、ノイズの影響を好適に除去しつつ、上記識別にかかる処理を行なうことができる。
(3)後段の気筒の燃料噴射(パイロット噴射及びメイン噴射)との間に前段の気筒の燃料噴射(ポスト噴射)を行なって且つ、前段の気筒及び後段の気筒の双方の燃料噴射弁16に対する放電電流の出力を、単一のコンデンサ44にて行なった。このため、コンデンサ44が大容量化されるため、通常の燃料噴射制御におけるフェール信号IJF1、IJF2によっては、断線とショートとの双方の異常状態を特定することが困難となりやすい。このため、本実施形態では、上記各作用効果を好適に奏することのできる構成となっている。
(4)フェール信号IJF1,IJF2が論理「L」に反転しないとき(異常が検出されるとき)、燃料噴射弁16を介した燃料噴射を停止して空打ち駆動を行なった。これにより、検出される異常が上記ショートであったとしても、オーバーラン等の発生を確実に回避することができる。
(5)フェール信号IJF1,IJF2が論理「L」に反転しないとき(異常が検出されるとき)、指令噴射量の演算に用いる演算上のパラメータであるアクセルペダルの操作量ACCPをゼロとすることで、コモンレール12内の燃圧を低下させた。これにより、異常時に燃料噴射が行なわれたとしても噴射量を抑制することでき、オーバーラン等を回避することができる。
(6)燃料噴射弁16とローサイド端子T1〜T6との間の配線が接地とショートする異常であると識別したとき、ディーゼル機関の燃料噴射を禁止した。これにより、ディーゼル機関の出力トルクが過度に大きくなることを回避することができる。
(第2の実施形態)
以下、第2の実施形態について、先の第1の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
図11に、本実施形態にかかる燃料噴射弁16へ通電する電気系統の異常の有無の診断と同診断後のフェールセーフ処理との手順を示す。この処理は、ECU30により、例えば所定周期で繰り返し実行される。なお、図11において、先の図8と同一の処理については、便宜上、同一のステップ番号を付している。
この一連の処理においても、先の図10に示したステップS10の処理を行なう。そして、ステップS10において否定判断がなされると、ステップS11において、異常が検出された気筒が偶数気筒であるか奇数気筒であるかを判断する。
そして、異常が検出されたのが偶数気筒である場合には、ステップS13aに移行し、偶数気筒の燃料カット制御を行うとともに、偶数気筒の燃料噴射弁16に対し、先の図8のステップS14の処理と同一の趣旨で、空打ちを行なう。具体的には、例えば2番気筒に異常が検出される場合、3番気筒においては通常どおり燃料噴射を行なった後、5番気筒の燃料噴射を行なう前までの期間において、2番気筒、4番気筒、6番気筒の燃料噴射弁16を複数回空打ち駆動する。
一方、異常が検出されたのが奇数気筒である場合には、ステップS13bに移行し、奇数気筒の燃料カット制御を行うとともに、奇数気筒の燃料噴射弁16に対し、先の図8のステップS14の処理と同一の趣旨で、空打ちを行なう。具体的には、例えば5番気筒に異常が検出される場合、6番気筒においては通常どおり燃料噴射を行なった後、2番気筒の燃料噴射を行なう前までの期間において、1番気筒、3番気筒、5番気筒の燃料噴射弁16を複数回空打ち駆動する。
これらステップS13a,13bの処理は、燃料噴射弁16とローサイド端子T1〜T6との配線と接地とがショートしても、先の図3に示したハイサイド端子COM1、COM2を共有しない側のグループの気筒(偶数気筒又は奇数気筒)については燃料噴射を正常に行なえることに鑑みてなされるものである。
ステップS13a、13bの処理に続いて、ステップS16において、異常が検出された気筒以外の燃料噴射弁16に対する通電タイミングに同期して、フェール信号IJF1,IJF2が論理「L」に反転しなかったか否かを判断する。ここでは、実際には、例えば偶数気筒に異常がある場合には、偶数気筒において異常が検出されていない燃料噴射弁16の通電タイミングに同期してフェール信号IJF2が論理「L」に反転しなかったか否かを判断する。
そして、異常が検出されていない気筒の燃料噴射弁16の通電タイミングにおいては、空打ち駆動の間フェール信号IJF1,IJF2が論理「L」に反転していたなら、先の図8のステップS22、S24の処理を行なう。これに対し、異常が検出されていない気筒の燃料噴射弁16の通電タイミングにおいても空打ち駆動によりフェール信号IJF1,IJF2が論理「L」に反転しないものが検出されるときには、先の図8のステップS18に移行する。
ステップS18の処理の後、ステップS19においては、異常があるとされた気筒が偶数気筒であるか奇数気筒であるかを判断する。そして、偶数気筒に異常がある場合には、ステップS20aにおいて、偶数気筒の燃料噴射を禁止(偶数気筒機関停止)する一方、奇数気筒については燃料噴射を継続する。これに対し、奇数気筒に異常がある場合には、ステップS20bにおいて、奇数気筒の燃料噴射を禁止(奇数気筒機関停止)する一方、偶数気筒については燃料噴射を継続する。これらステップS20a,20bの処理も、上記ステップS13a,13bの処理と同様、燃料噴射弁16とローサイド端子T1〜T6との配線と接地とがショートしても、先の図3に示したハイサイド端子COM1、COM2を共有しない側のグループの気筒(偶数気筒又は奇数気筒)については燃料噴射を行なえることに鑑みてなされるものである。
以上説明した本実施形態によれば、先の第1の実施形態の上記(1)〜(3)の効果に加えて、更に以下の効果が得られるようになる。
(7)異常が検出されるグループ(ハイサイド端子COM1,COM2を共有するグループ)において燃料カットを行なうとともに、空打ち駆動を行なった。これにより、検出される異常が上記ショートであったとしても、オーバーラン等の発生を確実に回避することができる。更に、異常が検出されないグループについては通常の燃料噴射制御を行なうことで、ディーゼル機関の出力トルクの急変を抑制することができる。
(8)燃料噴射弁16とローサイド端子T1〜T6との間の配線が接地とショートする異常であると識別したとき、異常が検出されるグループにおいて燃料カットを行なうとともに、異常が検出されていないグループにおいては、燃料噴射制御を許可した。これにより、ショートによりディーゼル機関の出力トルクが過度に大きくなることを回避しつつも、ディーゼル機関の出力トルクを生成することができ、ひいては退避走行を良好に行なうことができる。
(その他の実施形態)
なお、上記各実施形態は、以下のように変更して実施してもよい。
・上記第1の実施形態において、先の図8のステップS18のショート判定がなされるときに、異常が検出されるグループ(コンデンサ44からの放電電流の出力される経路を共有化するグループ)の燃料噴射のみを禁止してもよい。また、先の第1の実施形態において、空打ち駆動を異常が検出されるグループの燃料噴射弁16に対してのみ行なってもよい。また、この際、異常が検出されるグループであって且つ異常が検出されていない燃料噴射弁16に限って空打ち駆動を行ってもよい。
・先の第1の実施形態においては、目標燃圧算出部B6では、回転速度と指令噴射量とによって目標燃圧を算出したが、これに限らず、回転速度とアクセルペダルの操作量ACCPとによって目標燃圧を算出してもよい。この場合であれ、アクセルペダルの操作量ACCPをゼロとすることは、目標燃圧をゼロとする上で有効である。
・コンデンサ44の放電電流を出力する高電位側の端子としてハイサイド端子COM1、COM2の2つを備えるものに限らない。例えば高電位側の端子を全ての気筒で共有した場合であっても、先の第1の実施形態を実施することはできる。
・前段の気筒の燃料噴射と後段の気筒の燃料噴射とが重複し得て且つ前段の気筒及び後段の気筒の双方の燃料噴射弁に対する放電電流の出力が単一のコンデンサにて行なわれるものにも限らない。この場合であっても、空打ち駆動によるコンデンサの電圧の低下速度に基づき、断線時とショート時とを識別することは有効である。
・多気筒内燃機関としては、ディーゼル機関に限らず、例えばガソリン機関であってもよい。
第1の実施形態にかかるエンジンシステムの構成を示す図。 同実施形態における燃料噴射制御に関する機能ブロック図。 同実施形態の燃料噴射装置の駆動回路の回路構成を示す図。 同実施形態の燃料噴射制御態様を示すタイムチャート。 同実施形態において正常時のフェール信号の挙動を示すタイムチャート。 同実施形態において配線の断線時のフェール信号の挙動を示すタイムチャート。 同実施形態において配線のショート時のフェール信号の挙動を示すタイムチャート。 同実施形態における燃料噴射装置の異常の有無を診断する処理の手順を示すフローチャート。 上記診断処理によるショート時の診断態様を示すタイムチャート。 上記診断処理による断線時の診断態様を示すタイムチャート。 第2の実施形態における燃料噴射装置の異常の有無を診断する処理の手順を示すフローチャート。
符号の説明
2…燃料タンク、6…燃料ポンプ、12…コモンレール、16…燃料噴射弁、40…ECU(燃料噴射制御装置の一実施形態)、40…EDU、44…コンデンサ、46,48…ハイサイドスイッチ、71〜76…選択スイッチ、80…駆動制御回路(燃料噴射制御装置の一実施形態)、Na,Nb…ノード、IJF1,IJF2…フェール信号、IJT1〜IJT6…噴射信号。

Claims (6)

  1. 昇圧回路によって昇圧された電源電圧をコンデンサに印加するとともに、該コンデンサの放電電流を多気筒内燃機関の燃料噴射弁に出力することで燃料噴射弁を開弁させる燃料噴射装置について、その異常の有無を診断する機能を有する燃料噴射制御装置において、
    前記燃料噴射弁の高電位側の端子と前記コンデンサとの間には、複数の燃料噴射弁で共有されたハイサイドスイッチが設けられて且つ、前記燃料噴射弁の低電位側の端子と接地との間には、各気筒毎に選択スイッチが設けられ、前記燃料噴射弁の開弁は、当該燃料噴射弁に接続される前記ハイサイドスイッチ及び前記選択スイッチの双方をオン状態とすることで前記放電電流が当該燃料噴射弁に出力されることでなされるものであり、
    前記放電電流の出力に際して前記燃料噴射弁に流れる電流の検出値が予め定められた閾値以上とならないとき、当該燃料噴射弁の異常を検出する検出手段と、
    該検出手段により異常が検出されるとき、前記コンデンサの放電電流を燃料噴射がなされない短時間の駆動パルスとして前記異常の検出された燃料噴射弁と同一の前記ハイサイドスイッチに接続される燃料噴射弁に複数回与える空打手段と、
    該複数回の駆動パルスを与えるときに前記異常が検出されていない燃料噴射弁に流れる電流の検出値に基づき、前記燃料噴射装置の異常状態を識別する識別手段とを備えることを特徴とする燃料噴射制御装置。
  2. 前記燃料噴射装置は、前記電源電圧によって直接駆動される電流回路を備えて且つ、前記放電電流の出力後、前記電流回路にて前記燃料噴射弁に電流を出力するものであることを特徴とする請求項1記載の燃料噴射制御装置。
  3. 前記燃料噴射装置は、前段の気筒の燃料噴射と後段の気筒の燃料噴射とが重複し得るものであって且つ、前記前段の気筒及び前記後段の気筒の双方の燃料噴射弁に対する放電電流の出力が単一のコンデンサにて行なわれるものであることを特徴とする請求項1又は2記載の燃料噴射制御装置。
  4. 前記異常が検出されるとき、前記燃料噴射弁を介した燃料噴射を停止して前記空打手段による前記駆動パルスを与えることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の燃料噴射制御装置。
  5. 前記燃料噴射装置が燃料ポンプから圧送される燃料を高圧状態で蓄える蓄圧室を備えて且つ、前記蓄圧室内の燃料を前記燃料噴射弁に供給するものであり、
    前記異常が検出されるとき、前記蓄圧室内の燃圧を低下させる手段を更に備えることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の燃料噴射制御装置。
  6. 前記識別手段により前記コンデンサの放電電流を出力する経路のうち前記燃料噴射弁の下流側が接地とショートする異常であると識別されたとき、前記多気筒内燃機関の出力制限を行なうことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の燃料噴射制御装置。
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