JP2023046809A - 燃料噴射制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】多重噴射を実施する構成において、燃料の噴射制御を適切に実施する。【解決手段】燃料噴射制御装置1は、内燃機関の回転に伴う所定のクランク角度又は燃料噴射に同期して割り込み処理を実施し、現在の噴射の終了タイミング又は次の噴射の開始タイミングを算出する。制御部2は、燃料噴射順序が隣り合う気筒間で所定期間内に噴射の割り込み処理が複数発生する場合に、先行する噴射の割り込み発生時に、先行する噴射の割り込み処理と後続する噴射の割り込み処理とをまとめて同じハンドラ処理内で実施する。【選択図】図1

Description

本発明は、燃料噴射制御装置に関する。
内燃機関の燃料噴射を制御する装置では、内燃機関の回転に伴う所定のクランク角度又は燃料噴射に同期して割り込み処理を実施し、現在の噴射の終了タイミング又は次の噴射の開始タイミングを算出している(例えば特許文献1参照)。
特開2001-234777号公報
従来は、インジェクタ駆動パルスのエッジに同期して割り込み処理を実施し、現在の噴射の終了タイミング又は次の噴射の開始タイミングを算出している。即ち、インジェクタ駆動パルスがオンすると、ハンドラ処理を開始して噴射期間を算出する処理を実施し、現在の噴射の終了タイミングを算出している。又、インジェクタ駆動パルスがオフすると、ハンドラ処理を開始して次の噴射までのパルスインターバル又は次の噴射のパルスオン角度を算出する処理を実施し、次の噴射の開始タイミングを算出している。
しかしながら、2つ以上の気筒の燃料噴射が重複する多重噴射を実施する場合では、以下に示す問題がある。インジェクタオンの割り込みが発生した場合には、先行する噴射のインジェクタオンのタイミングでハンドラ処理を開始し、その先行する噴射のハンドラ処理を終了する前に、即ち、その先行する噴射のハンドラ処理を実行中に、後続する噴射のインジェクタオンの割り込みが発生する場合がある。この場合、先行する噴射のハンドラ処理を終了していないので、後続する噴射のインジェクタオンのタイミングでは後続する噴射のハンドラ処理を開始することができない。そのため、後続する噴射のインジェクタオンの割り込みが発生してから割り込み処理を開始するまでの待ち時間が発生し、待ち時間の発生によりインジェクタオフのタイミングが遅れ、燃料噴射量が要求よりも増大する虞がある。
又、インジェクタオフの割り込みが発生した場合には、後続する噴射のインジェクタオフの割り込みが発生してから割り込み処理を開始するまでの待ち時間が発生し、待ち時間の発生によりインジェクタオンのタイミングが遅れ、噴射のタイミングが要求と異なる虞がある。
このような問題は多重噴射を回避することで未然に回避可能となるが、多重噴射を回避すると噴射段数の制約が大きくなり、排気エミッションの向上等が困難となり、燃料の噴射制御を適切に実施することができなくなる。
本発明は、上記した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、多重噴射を実施する構成において、燃料の噴射制御を適切に実施することができる燃料噴射制御装置を提供することにある。
請求項1に記載した発明によれば、内燃機関の回転に伴う所定のクランク角度又は燃料噴射に同期して割り込み処理を実施し、現在の噴射の終了タイミング又は次の噴射の開始タイミングを算出する。制御部は、燃料噴射順序が隣り合う気筒間で所定期間内に噴射の割り込み処理が複数発生する場合に、先行する噴射の割り込み発生時に、先行する噴射の割り込み処理と後続する噴射の割り込み処理とをまとめて同じハンドラ処理内で実施する。
先行する噴射の割り込み処理と後続する噴射の割り込み処理とを別々のハンドラ処理内で実施する従来では、別々のハンドラ処理の個々で当該ハンドラ処理を起動するための起動処理を実施する必要がある。これに対し、先行する噴射の割り込み処理と後続する噴射の割り込み処理とをまとめて同じハンドラ処理内で実施することで、後続する噴射の割り込み処理に対しての起動処理を不要とすることができる。即ち、後続する噴射の割り込み処理に対しての起動処理を不要とする分、先行する噴射の割り込み処理を終了すると、後続する噴射の割り込み処理を直ちに開始することができ、後続する噴射の割り込み処理を開始するまでの待ち時間の発生がなくなる。待ち時間の発生がなくなることで、待ち時間の発生によるインジェクタオフ又はインジェクタオンのタイミングが遅れることもなくなり、燃料噴射量が要求よりも増大したり、噴射のタイミングが要求と異なったりすることもなくなる。これにより、多重噴射を実施する構成において、燃料の噴射制御を適切に実施することができる。
一実施形態を示す機能ブロック図 駆動回路の内部構成を示す電気回路図 駆動回路の基本動作を説明するタイムチャート タイミングチャート インジェクタオン割り込み処理を示すフローチャート インジェクタオン割り込み処理を示すフローチャート タイミングチャート インジェクタオフ割り込み処理を示すフローチャート インジェクタオフ割り込み処理を示すフローチャート タイミングチャート タイミングチャート
以下、一実施形態について図面を参照して説明する。本実施形態は、車載用4気筒ディーゼルエンジンのコモンレール式燃料噴射システムとして具体化する。尚、ディーゼルエンジンに限らず、ガソリンエンジンの直接噴射式燃料噴射システムに適用することも可能である。コモンレールには高圧燃料が所定の燃料圧力にて蓄えられ、その高圧燃料が電磁駆動式のインジェクタにより気筒毎に噴射される。本実施形態では、多段噴射と多重噴射とを選択的に実施することを要件としており、多段噴射としては、プレ噴射、パイロット噴射、メイン噴射、アフター噴射を実施する。プレ噴射は主に筒内活性化のために実施する噴射である。パイロット噴射は主にNOxや燃焼音の低減のために実施する噴射である。メイン噴射は主にエンジン出力の決定のために実施する噴射である。アフター噴射は主に煤の再燃焼のために実施する噴射である。又、多重噴射を実現するためのポスト噴射は主に触媒活性化のために実施する噴射である。これらの各噴射は、排気エミッションの向上等を目的として、エンジン運転状態等に応じて適宜実施する。
図1に示すように、燃料噴射制御装置としての電子制御装置(ECU:Electric Control Unit)1は、制御部としてのマイクロコンピュータ(以下、マイコンと称する)2と、駆動回路3とを備える。マイコン2は、CPU、ROM、RAM及びI/O等を有し、非遷移的実体的記憶媒体に格納されているコンピュータプログラムを実行することでコンピュータプログラムに対応する処理を実行し、電子制御装置1の動作を制御する。
マイコン2は、等クランク角毎(例えば10°CA毎)に発生する回転パルス信号(以下、NEパルス信号と称する)を図示しないクランク角センサから入力すると共に、アクセル開度信号を図示しないアクセル開度センサから入力する。マイコン2は、NEパルス信号やアクセル開度信号を入力すると、これらの入力したNEパルス信号やアクセル開度信号に基づいてエンジン運転情報を特定し、その都度の噴射要件を決定すると共に、最適な燃料噴射量や燃料噴射時期を算出する。
マイコン2は、第1気筒~第4気筒の各々について第1噴射用タイマ2a~第4噴射用タイマ2dを備えており、その都度の噴射の開始タイミングと終了タイミングとを第1噴射用タイマ2a~第4噴射用タイマ2dにセットする。マイコン2は、各気筒の第1噴射用タイマ2a~第4噴射用タイマ2dにセットした噴射の開始タイミングに達すると、インジェクタ駆動パルスをオンし、各気筒の第1噴射用タイマ2a~第4噴射用タイマ2dにセットした噴射の終了タイミングに達すると、インジェクタ駆動パルスをオフする。
駆動回路3は、ハイサイドの端子COM1,COM2と、ローサイドの端子INJ1,INJ2,INJ3,INJ4とを備え、これらの端子に各気筒のインジェクタ4a~4dが接続されている。駆動回路3は、マイコン2から入力するインジェクタ駆動パルスのオンを検知すると、気筒毎にインジェクタ4a~4dのソレノイドを通電し、インジェクタ4a~4dを駆動する。駆動回路3は、燃料噴射に際し、噴射開始当初にインジェクタ4a~4dを大電流で駆動し、その後にインジェクタ4a~4dを定電流駆動する。
駆動回路3は、多重噴射を実施することを前提に構成されており、4気筒のインジェクタ4a~4dを2気筒ずつに分けて駆動する。この場合、インジェクタ4aとインジェクタ4cとが同じ噴射グループとして駆動回路3の共通端子COM1に接続され、インジェクタ4bとインジェクタ4dとが同じ噴射グループとして駆動回路3の共通端子COM2に接続されている。各噴射グループは、同時に駆動されることがないインジェクタで構成されれば良く、そのグループ分けは何れの気筒間で多重噴射を実施させるか等のエンジンの設計仕様により決定される。又、4気筒以外の例えば6気筒場合には、各気筒のインジェクタを3気筒ずつの噴射グループに分ければよい。
次に、駆動回路3の内部構成について説明する。図2に示すように、バッテリ電源ライン(+B)とGNDとの間にはインダクタL11、トランジスタT13及び電流検出抵抗R00からなる直列回路が接続されている。トランジスタT13のゲート端子には自励式の発振回路5が接続され、トランジスタT13は発振回路5により駆動が制御される。インダクタL11とトランジスタT13との間には逆流防止用のダイオードD13を介してコンデンサC10の一端が接続されると共に、逆流防止用のダイオードD23を介してコンデンサC20の一端が接続されている。これらコンデンサC10,C20の他端はトランジスタT13と電流検出抵抗R00との接続点に接続されている。これらインダクタL11、トランジスタT13、電流検出抵抗R00、発振回路5、ダイオードD13,D23及びコンデンサC10,C20によりDC-DCコンバータ回路が構成されている。尚、コンデンサC10は、共通端子COM1側の噴射グループであるインジェクタ4a,4c専用のエネルギー蓄積コンデンサである。コンデンサC20は、共通端子COM2側の噴射グループであるインジェクタ4b,4d専用のエネルギー蓄積コンデンサである。
トランジスタT13がオンオフされると、ダイオードD13,D23を通じてコンデンサC10,C20が充電され、コンデンサC10,C20がバッテリ電圧+Bよりも高い電圧に充電される。この場合、電流検出抵抗R00により充電電流がモニタされつつ、発振回路5によりトランジスタT13がオンオフされ、コンデンサC10,C20が効率の良い周期で充電される。
駆動用IC6には第1気筒~第4気筒の各入力端子が接続されている。駆動用IC6は、これらの各入力端子を通じてマイコン2から各気筒のインジェクタ駆動パルスを入力する。
トランジスタT12,T22は、各気筒のインジェクタ駆動パルスがオフからオンに反転するタイミングで一時的にオンとなり、コンデンサC10,C20の蓄積エネルギーをインジェクタ4a~4dに供給するためのトランジスタである。具体的には、トランジスタT12は、コンデンサC10と共通端子COM1との間に接続され、駆動用IC6によりトランジスタT12がオンされると、コンデンサC10の蓄積エネルギーが共通端子COM1側のインジェクタ4a,4cに供給される。又、トランジスタT22は、コンデンサC20と共通端子COM2との間に接続され、駆動用IC6によりトランジスタT22がオンされると、コンデンサC20の蓄積エネルギーが共通端子COM2側のインジェクタ4b,4dに供給される。コンデンサC10,C20の蓄積エネルギーがインジェクタ4a~4dに供給され、インジェクタ4a~4dの駆動電流として大電流が流れ、インジェクタ4a~4dの開弁応答性が向上する。
インジェクタ4a~4dのローサイドには駆動回路3の端子INJ1~INJ4を介してトランジスタT10,T20,T30,T40が接続されており、駆動用IC6からの各気筒のインジェクタ駆動パルスがオンされると、トランジスタT10~T40がオンとなる。トランジスタT10,T30とトランジスタT20,T40とは、各々同一の噴射グループを構成するものであり、それら各トランジスタT10,T20,T30,T40は、グループ毎に電流検出抵抗R10,R20を介して接地されている。電流検出抵抗R10,R20によりインジェクタ4a~4dに流れる駆動電流が検出され、その検出結果が駆動用IC6に入力される。
インジェクタ4a~4dのうち一方の噴射グループを構成するインジェクタ4a,4cは、ダイオードD10,D30を介してコンデンサC10に接続されている。通電遮断に伴って当該インジェクタ4a,4cに発生する逆起電力エネルギーは、ダイオードD10,D30を介してコンデンサC10に回収される。又、インジェクタ4a~4dのうち他方の噴射グループを構成するインジェクタ4b,4dは、ダイオードD20,D40を介してコンデンサC20に接続されている。通電遮断に伴って当該インジェクタ4b,4dに発生する逆起電力エネルギーは、ダイオードD20,D40を介してコンデンサC20に回収される。
次に、駆動回路3の基本動作について図3を参照して説明する。図3では多段噴射と多重噴射との動作を例示している。図3中、「#1」は第1気筒のインジェクタ駆動パルスを示し、「#2」は第2気筒のインジェクタ駆動パルスを示している。第1気筒の多段噴射について、期間T1ではプレ噴射を実施し、期間T2ではパイロット噴射を実施し、期間T3ではメイン噴射を実施し、期間T4ではアフター噴射を実施する。又、期間T5では、第1気筒のメイン噴射に重複して第2気筒のポスト噴射を実施する。4気筒エンジンの場合、例えば第1気筒のインジェクタ駆動パルスとして180°CA内にプレ噴射、パイロット噴射、メイン噴射及びアフター噴射(多段噴射)の信号を出力し、その第1気筒のインジェクタ駆動パルスに重複して第2気筒のインジェクタ駆動パルスとしてポスト噴射(多重噴射)の信号を出力する。
最初に多段噴射について説明する。プレ噴射前において、コンデンサC10,C20は満充電の状態にあり、期間T1で第1気筒のインジェクタ駆動パルスがオンすると、トランジスタT10がオンすると共に、それと同時にトランジスタT12がオンし、インジェクタ4aによるプレ噴射が開始される。トランジスタT12は、プレ噴射の開始当初の一定時間だけオンし、コンデンサC10の蓄積エネルギーがインジェクタ4aに供給される。これにより、プレ噴射の開始当初において、インジェクタ4aに大電流が流れ、インジェクタ4aの開弁応答が早まる。
コンデンサC10によるエネルギー供給後は、それに引き続いて電流検出抵抗R10により検出した駆動電流(INJ1電流)に応じてトランジスタT11がオンオフ制御され、ダイオードD11を介してインジェクタ4aに定電流が供給される。即ち、電流検出抵抗R10により検出した駆動電流(INJ1電流)に応じて駆動用IC6がトランジスタT11をオンオフし、その駆動電流が所定値に保持され、インジェクタ4aが開弁状態で保持される。
その後、第1気筒のインジェクタ駆動パルスがオフすると、トランジスタT10がオフし、インジェクタ4aの通電遮断時に発生する逆起電力エネルギーがダイオードD10を通じてコンデンサC10に回収される。このとき、噴射開始時にエネルギー供給を行ったのと同じコンデンサC10でエネルギーが回収される。通電遮断後、インジェクタ4aの駆動電流(INJ1電流)がリターンスプリングの付勢力に打ち負ける所定レベルまで減衰すると、インジェクタ4aが閉弁してプレ噴射が終了される。そして、プレ噴射終了時の逆起電力エネルギーの回収が完了すると、トランジスタT13がオンオフしてコンデンサC10が充電される。
これ以降、期間T2のパイロット噴射、期間T3のメイン噴射、期間T4のアフター噴射においても同様の動作が行われる。即ち、第1気筒のインジェクタ駆動パルスがオンする各噴射の開始当初においてコンデンサC10の蓄積エネルギーがインジェクタに供給され、それに引き続いてインジェクタ4aが定電流駆動される。その後、第1気筒のインジェクタ駆動パルスがオフしてINJ1電流が減衰すると、インジェクタ4aによる各噴射が終了される。コンデンサC10では、インジェクタ4aへの蓄積エネルギーの供給後、通電遮断時に発生する逆起電力エネルギーが回収され、その後、DC-DCコンバータ回路により充電される。
次に、多重噴射について説明する。図3の例示では、第1気筒のインジェクタ駆動パルスのオン(期間T3のメイン噴射)と第2気筒のインジェクタ駆動パルスのオン(期間T5のポスト噴射)とが重複しており、インジェクタ4a,4bが同時に駆動される。この場合、インジェクタ4a,4bは別々の噴射グループに属するので、それらは互いに無関係で制御され、仮に噴射時期が重複しても互いの影響を受けることなく燃料噴射が実施される。
具体的に説明すると、期間T5で第2気筒のインジェクタ駆動パルスがオンすると、トランジスタT20がオンすると共に、それと同時にトランジスタT22が一定時間だけオンし、コンデンサC20の蓄積エネルギーがインジェクタ4bに供給され、ポスト噴射の開始当初において、インジェクタ4bに大電流が流れ、インジェクタ4bの開弁応答が早まる。
コンデンサC20によるエネルギー供給後は、それに引き続いて電流検出抵抗R20により検出した駆動電流(INJ2電流)に応じてトランジスタT21がオンオフ制御され、ダイオードD21を介してインジェクタ4bに定電流が供給される。即ち、電流検出抵抗R20により検出した駆動電流(INJ2電流)に応じて駆動用IC6がトランジスタT21をオンオフし、その駆動電流を所定値に保持し、インジェクタ4bが開弁状態で保持される。
その後、第2気筒のインジェクタ駆動パルスがオフされると、トランジスタT20がオフし、インジェクタ4bの通電遮断時に発生する逆起電力エネルギーがダイオードD20を通じてコンデンサC20に回収される。このとき、噴射開始時にエネルギー供給を行ったのと同じコンデンサC20でエネルギーが回収される。通電遮断後、インジェクタ4bの駆動電流(INJ2電流)がリターンスプリングの付勢力に打ち負ける所定レベルまで減衰すると、インジェクタ4bが閉弁してポスト噴射が終了される。そして、ポスト噴射終了時の逆起電力エネルギーの回収が完了すると、トランジスタT13がオンオフしてコンデンサC20が充電される。
しかしながら、別々の噴射グループに属するインジェクタ4a、4bの噴射時期が重複した場合であっても以下に示す問題がある。
第1気筒のインジェクタオンと第2気筒のインジェクタオンとが重複する場合に、図4に示すように、先行する噴射のインジェクタオンのタイミングでハンドラ処理を開始し(t1)、その先行する噴射のハンドラ処理を終了する前に、後続する噴射のインジェクタオンの割り込みが発生する場合がある(t2)。この場合、先行する噴射のハンドラ処理を終了していないので、後続する噴射のインジェクタオンのタイミングでは後続する噴射のハンドラ処理を開始することができない。そのため、後続する噴射のインジェクタオンの割り込みが発生してから後続する噴射の割り込み処理を開始するまでの待ち時間(t2からt3までの期間Ta)が発生し、待ち時間の発生によりインジェクタ駆動パルスをオフするタイミングが遅れて遅延時間(t4からt5までの期間Tb)が発生し、燃料噴射量が要求よりも増大する虞がある。
又、図示しないが、先行する噴射のインジェクタオフのタイミングでハンドラ処理を開始し、その先行する噴射のハンドラ処理を終了する前に、後続する噴射のインジェクタオフの割り込みが発生する場合がある。この場合、後続する噴射のインジェクタオフの割り込みが発生してから後続する噴射の割り込み処理を開始するまでの待ち時間が発生し、待ち時間の発生によりインジェクタオンのタイミングが遅れ、噴射のタイミングが要求と異なる虞がある。
このような問題に対し、本実施形態において、制御部2は、燃料噴射順序が隣り合う気筒間で所定期間内に噴射の割り込み処理が複数発生すると、先行する噴射の割り込み発生時に、先行する噴射の割り込み処理と後続する噴射の割り込み処理とをまとめて同じハンドラ処理内で実施する。
次に、上記した構成の作用について図5から図11を参照して説明する。制御部2は、インジェクタオン割り込み処理及びインジェクタオフ割り込み処理を行う。以下、各処理について順次説明する。
(1)インジェクタオン割り込み処理(図5から図7参照)
制御部2は、インジェクタ駆動パルスオンが成立すると、ハンドラ処理を開始し、後続オンイベント処理実施フラグがオフであるか否かを判定する(S1)。制御部2は、後続オンイベント処理実施フラグがオフであると判定すると(S1:YES)、現在の噴射に対するパルスオンイベント処理に移行する(S2)。 制御部2は、現在の噴射に対するパルスオンイベント処理を開始すると、現在の噴射の噴射期間を算出し(S11)、現在の噴射の終了タイミングをセットし(S12)、現在の噴射に対するパルスオンイベント処理を終了する。
制御部2は、パルスオンイベント処理を終了すると、例えばインジェクタ駆動パルスをオンしたタイミングを起点として所定期間内に後続する噴射のインジェクタオンの割り込み要求があるか否かを判定する(S3)。制御部2は、所定期間内に後続する噴射のインジェクタオンの割り込み要求がないと判定すると(S3:NO)、インジェクタオン割り込み処理を終了し、インジェクタオン割り込み処理の次の開始イベントの成立を待機する。
制御部2は、所定期間内に後続する噴射のインジェクタオンの割り込み要求があると判定すると(S3:YES)、後続する噴射に対するパルスオンイベント処理に移行する(S4)。制御部2は、後続する噴射に対するパルスオンイベント処理を開始すると、後続する噴射に対して直近の噴射の噴射期間を算出し(S11)、直近の噴射の終了タイミングをセットし(S12)、後続する噴射に対するパルスオンイベント処理を終了する。
制御部2は、後続する噴射に対するパルスオンイベント処理を終了すると、後続オンイベント処理実施フラグをオンし(S5)、インジェクタオン割り込み処理を終了し、インジェクタオン割り込み処理の次の開始イベントの成立を待機する。
制御部2は、後続オンイベント処理実施フラグがオフでなくオンであると判定すると(S1:NO)、後続オンイベント処理実施フラグをオフし(S6)、インジェクタオン割り込み処理を終了し、インジェクタオン割り込み処理の次の開始イベントの成立を待機する。
制御部2は、図7に示すように、先行する噴射のインジェクタ駆動パルスがオンすると(t1)、ハンドラ処理を開始し、先行する噴射の割り込み処理を実施し、先行する噴射のインジェクタオンの割り込み発生時から所定期間内に後続する噴射のインジェクタオンの割り込み要求があれば(t2)、後続する噴射の割り込み処理を、先行する噴射のインジェクタオンの割り込み発生時に開始したハンドラ処理内で実施する。即ち、制御部2は、先行する噴射のインジェクタオンの割り込み発生時に開始したハンドラ処理内において、先行する現在の噴射の終了タイミングを算出し(t3)、後続する直近の噴射の終了タイミングを算出する(t4)。
(2)インジェクタオフ割り込み処理(図8から図11参照)
制御部2は、インジェクタ駆動パルスオフが成立すると、ハンドラ処理を開始し、後続オフイベント処理実施フラグがオフであるか否かを判定する(S21)。制御部2は、後続オフイベント処理実施フラグがオフであると判定すると(S21:YES)、現在の噴射に対するパルスオフイベント処理に移行する(S22)。
制御部2は、現在の噴射に対するパルスオフイベント処理を開始すると、直前の噴射段数がグループ内の総噴射段数より小さいか否かを判定する(S31)。制御部2は、直前の噴射段数がグループ内の総噴射段数より小さいと判定すると(S31:YES)、次の噴射までのパルスインターバルを算出し(S32)、その算出したパルスインターバルをセットすることで次の噴射の開始タイミングをセットし(S33)、現在の噴射に対するパルスオフイベント処理を終了する。
制御部2は、直前の噴射段数がグループ内の総噴射段数より小さくないと判定すると(S31:NO)、直前の噴射のグループ番号が総グループ番号より小さいか否かを判定する(S34)。制御部2は、直前の噴射のグループ番号が総グループ番号より小さいと判定すると(S34:YES)、グループ先頭の噴射のパルスオン角度を算出し(S35)、その算出したパルスオン角度をセットすることで次の噴射の開始タイミングをセットし(S36)、パルスオフイベント処理を終了する。
制御部2は、パルスオフイベント処理を終了すると、例えばインジェクタ駆動パルスをオフしたタイミングを起点として所定期間内に後続する噴射のインジェクタオフの割り込み要求があるか否かを判定する(S23)。制御部2は、所定期間内に後続する噴射のインジェクタオフの割り込み要求がないと判定すると(S23:NO)、インジェクタオフ割り込み処理を終了し、インジェクタオフ割り込み処理の次の開始イベントの成立を待機する。
制御部2は、所定期間内に後続する噴射のインジェクタオフの割り込み要求があると判定すると(S23:YES)、後続する噴射に対するパルスオフイベント処理に移行する(S24)。
制御部2は、後続する噴射に対するパルスオフイベント処理を開始すると、現在の噴射段数がグループ内の総噴射段数より小さいか否かを判定する(S31)。制御部2は、現在の噴射段数がグループ内の総噴射段数より小さいと判定すると(S31:YES)、次の噴射までのパルスインターバルを算出し(S32)、その算出したパルスインターバルをセットすることで次の噴射の開始タイミングをセットし(S33)、後続する噴射に対するパルスオフイベント処理を終了する。
制御部2は、現在の噴射段数がグループ内の総噴射段数より小さくないと判定すると(S31:NO)、現在のグループ番号が総グループ番号より小さいか否かを判定する(S34)。制御部2は、現在のグループ番号が総グループ番号より小さいと判定すると(S34:YES)、グループ先頭の噴射のパルスオン角度を算出し(S35)、その算出したパルスオン角度をセットすることで次の噴射の開始タイミングをセットし(S36)、後続する噴射に対するパルスオフイベント処理を終了する。
制御部2は、後続する噴射に対するパルスオフイベント処理を終了すると、後続オフイベント処理実施フラグをオンし(S25)、インジェクタオフ割り込み処理を終了し、インジェクタオフ割り込み処理の次の開始イベントの成立を待機する。
制御部2は、後続オフイベント処理実施フラグがオフでなくオンであると判定すると(S21:NO)、後続オフイベント処理実施フラグをオフし(S26)、インジェクタオフ割り込み処理を終了し、インジェクタオフ割り込み処理の次の開始イベントの成立を待機する。
制御部2は、図10及び図11に示すように、先行する噴射のインジェクタ駆動パルスがオフすると(t11)、ハンドラ処理を開始し、先行する噴射の割り込み処理を実施し、先行する噴射のインジェクタオフの割り込み発生時から所定期間内に後続する噴射のインジェクタオフの割り込み要求があれば(t12)、後続する噴射の割り込み処理を、先行する噴射のインジェクタオフの割り込み発生時に開始したハンドラ処理内で実施する。即ち、制御部2は、先行する噴射のインジェクタオフの割り込み発生時に開始したハンドラ処理内において、先行する直前の噴射の次の開始タイミングを算出し、後続する現在の噴射の次の開始タイミングを算出する(t13)。
以上に説明したように実施形態によれば、次に示す作用効果を得ることができる。
燃料噴射制御装置1において、先行する噴射の割り込み処理と後続する噴射の割り込み処理とをまとめて同じハンドラ処理内で実施するようにした。後続する噴射の割り込み処理に対してハンドラ処理を起動するための起動処理を不要とすることができる。即ち、後続する噴射の割り込み処理に対しての起動処理を不要とする分、先行する噴射の割り込み処理を終了すると、後続する噴射の割り込み処理を直ちに開始することができ、後続する噴射の割り込み処理を開始するまでの待ち時間の発生がなくなる。待ち時間の発生がなくなることで、待ち時間の発生によるインジェクタオフ又はインジェクタオンのタイミングが遅れることもなくなり、燃料噴射量が要求よりも増大したり、噴射タイミングが要求と異なったりすることもなくなる。これにより、多重噴射を実施する構成において、燃料の噴射制御を適切に実施することができる。
インジェクタオン割り込み処理において後続オンイベント処理実施フラグを用い、インジェクタオフ割り込み処理において後続オフイベント処理実施フラグを用いることで、後続する噴射の割り込み処理を実施する必要の有無を、後続オンイベント処理実施フラグ及び後続オフイベント処理実施フラグにより適切に管理することができる。
本開示は、実施例に準拠して記述されたが、当該実施例や構造に限定されるものではないと理解される。本開示は、様々な変形例や均等範囲内の変形をも包含する。加えて、様々な組み合わせや形態、更には、それらに一要素のみ、それ以上、或いはそれ以下を含む他の組み合わせや形態をも、本開示の範疇や思想範囲に入るものである。
図面中、1は燃料噴射制御装置、2はマイコン(制御部)である。

Claims (7)

  1. 内燃機関の回転に伴う所定のクランク角度又は燃料噴射に同期して割り込み処理を実施し、現在の噴射の終了タイミング又は次の噴射の開始タイミングを算出する燃料噴射制御装置において、
    燃料噴射順序が隣り合う気筒間で所定期間内に噴射の割り込み処理が複数発生する場合に、先行する噴射の割り込み発生時に、前記先行する噴射の割り込み処理と後続する噴射の割り込み処理とをまとめて同じハンドラ処理内で実施する制御部(2)を備える燃料噴射制御装置。
  2. 前記制御部は、前記先行する噴射のインジェクタオンの割り込み発生時から所定期間内に前記後続する噴射のインジェクタオンの割り込み要求があれば、前記後続する噴射の割り込み処理を、前記先行する噴射の割り込み発生時に発生する前記ハンドラ処理内で実施する請求項1に記載した燃料噴射制御装置。
  3. 前記制御部は、前記後続する噴射の割り込み処理を実施後に、後続オンイベント処理実施フラグをオンする請求項2に記載した燃料噴射制御装置。
  4. 前記制御部は、前記後続する噴射のインジェクタオンの割り込み発生時に、前記後続オンイベント処理実施フラグをオフする請求項3に記載した燃料噴射制御装置。
  5. 前記制御部は、前記先行する噴射のインジェクタオフの割り込み発生時から所定期間内に前記後続する噴射のインジェクタオフの割り込み要求があれば、前記後続する噴射の割り込み処理を、前記先行する噴射の割り込み発生時に発生する前記ハンドラ処理内で実施する請求項1に記載した燃料噴射制御装置。
  6. 前記制御部は、前記後続する噴射の割り込み処理を実施後に、後続オフイベント処理実施フラグをオンする請求項5に記載した燃料噴射制御装置。
  7. 前記制御部は、前記後続する噴射のインジェクタオフ割り込み発生時に、前記後続オフイベント処理実施フラグをオフする請求項6に記載した燃料噴射制御装置。
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