JP4539307B2 - 重ね合わせ板材の液圧成形装置 - Google Patents

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Description

本発明は、重ね合わせ板材の液圧成形装置に関する。
金属板を重ね合わせて縁部を接合した重ね合わせ板材を、液圧成形法により、金型の凹部形状に合致した液圧成形品に成形する技術が知られている(特許文献1参照)。液圧成形装置は、重ね合わせた金属板の間に内圧を付加する媒体(例えば、水などの液体)を注入するノズルを有している。
特許文献1に記載された技術では、金型が上型と下型とに分割され、凸状のノズルが下型に設けられている。重ね合わせ板材は、下型に接する金属板にノズルを挿通するための通孔が形成されている。上下型を締めることによって、ノズルは、通孔を通って、重ね合わせ板材の内部に差し込まれる。そして、ノズルから媒体を注入する。重ね合わせ板材は、液圧が付与され、金型の凹部に押し付けられて液圧成形品に成形される。その後、ノズルが差し込まれた部分を切除し、製品を得ている。
特開2004−82142号公報(図4)
特許文献1に記載された技術では、液圧をシールするために、ノズル周辺部をきわめて高い圧力で、かつ、広い範囲にわたって押さえ付ける必要がある。しかしながら、押さえ付ける部位を製品寸法以上に大きくすると、材料の歩留まりを低下させることになる。このため、製品寸法以内で、液圧をシールする面積を確保しつつノズルを設けるためには、ノズルを小さくせざるを得ない。ノズルが小さくなるのに伴って、媒体の注入、排出をするための孔の径が小さくなる結果、媒体の注入、排出に時間を要してしまう。
媒体の注入、排出に要する時間を短縮するためにノズルを数多く設けることが考えられるが、この場合にも、製品外となる部分つまりは廃棄される部分が大きくなり、材料の歩留まりを低下させ、コストの上昇を招くという不具合がある。
本発明の目的は、材料の歩留まりを低下させることなく液圧成形し得る、重ね合わせ板材の液圧成形装置を提供することにある。
上記目的を達成する本発明は、金属板を重ね合わせて縁部を接合した重ね合わせ板材からなる予備成形体の内部に、液圧を付与して膨出変形させることによって液圧成形品を得るための重ね合わせ板材の液圧成形装置において、
液圧成形品の形状に合致した形状の凹部が形成され、前記予備成形体が投入される金型と、
前記予備成形体の内部に液圧を付与するための媒体を注入するノズルと、を有し、
前記予備成形体は、前記金属板を重ね合わせる方向に対して直交する軸方向に向かって開口するとともに前記ノズルを前記軸方向に沿って押し込むためのノズル押込部が予備成形され
前記予備成形体はさらに、前記ノズル押込部における前記重ね合わせ板材の境界部の端部のみに、前記ノズルが押し込まれる空間に向けて突出する予肉盛部が設けられ、
前記予肉盛部は、前記ノズルが押し込まれることによって削り取られ得る削落部と、押し込まれた前記ノズルに密着し得る残り部とを含んでなる重ね合わせ板材の液圧成形装置である。
金属板を重ね合わせる方向に対して直交する軸方向に向かって開口するノズル押込部を予備成形体に設け、金型とノズルとの間にノズル押込部を挟み込むことによって、液圧シールしている。さらに、ノズルを軸方向に沿ってノズル押込部に押し込むため、媒体を案内する通路部分を製品の外部に設ける必要がない。このため、2枚の金属板を挟み込んで液圧シールする形態に比べると、液圧成形後に切り捨てられる材料が少なくなり、材料の歩留まりの低下が抑えられ、製造コストの低減に寄与することが可能となる。
さらに、ノズルがノズル押込部に押し込まれたときには、予肉盛部の残り部がノズルに密着するため、重ね合わせ板材からなる予備成形体の軸方向からノズルを挿入しても、重ね合わせ板材の境界部からの液漏れを防止できる。
以下、本発明の実施形態を図面を参照しつつ説明する。
(第1の実施形態)
図1(A)〜(C)は、本発明の実施形態に係る予備成形体10を示す上面図、正面図、側面図、図1(D)は、図1(C)におけるD部の拡大図であり、ノズル押込部11における重ね合わせ板材20の境界部23を拡大して示す断面図である。図2〜図4は、本発明の実施形態に係る重ね合わせ板材の液圧成形装置30の要部を示す断面図であり、図2は、予備成形体10を金型40内に投入した状態を示し、図3は、ノズル押込部11にノズル50を押し込んだ状態を示し、図4は、予備成形体10を液圧成形した状態を示している。図5(A)は、図3の5A−5A線に沿う断面図、図5(B)は、ノズル50の外形形状と予備成形体10の内径形状との関係の説明に供する断面図、図6は、予備成形体10を膨出変形させてなる液圧成形品60の一例を示す図である。
重ね合わせ板材の液圧成形装置30は、図1に示される予備成形体10の内部に、液圧を付与して膨出変形させることによって、図6に示される液圧成形品60を得るために使用される。予備成形体10は、金属板21、22を重ね合わせて縁部を接合した重ね合わせ板材20からなる。図2を参照して、重ね合わせ板材の液圧成形装置30は、概説すれば、液圧成形品60の形状に合致した形状の凹部41a、42aが形成され予備成形体10が投入される金型40と、予備成形体10の内部に液圧を付与するための媒体(例えば、水などの液体)を注入するノズル50(ノズル51、52の総称)と、を有している。予備成形体10は、金属板21、22を重ね合わせる方向に対して直交する軸方向に向かって開口するとともにノズル50を軸方向に沿って押し込むためのノズル押込部11が予備成形されている。図示する実施形態にあっては、ノズル50は、金型40の両側に一対設けられ、ノズル押込部11は、ノズル50の個数に対応して、一対設けられている。
なお、図1および図2に示されるy軸は金属板21、22を重ね合わせる方向を示し、x軸は金属板21、22を重ね合わせる方向(y軸)に対して直交する軸方向を示している。図示例では、x軸は、金属板21、22、重ね合わせ板材20、および予備成形体10のそれぞれにおける長手方向にも相当している。以下、詳述する。
図1を参照して、予備成形体10は、2枚の金属板である上板21と下板22とを含んでいる。金属板21、22の材料は、特に限定されるものではないが、例えば、アルミ合金やステンレス鋼などである。上板21および下板22のそれぞれは、長手方向(x軸)の略中央部分が平板形状を有し、長手方向(x軸)の両端部に向けて断面半円形状に滑らかに拡開された形状を有している。この形状は、プレス加工により予め付与されている。上板21と下板22とを重ね合わせ、重ね合わさった縁部を溶接により接合することによって、重ね合わせ板材20が形成される。溶接は縁部の全周にわたって施され、全周溶接部25が形成されている。溶接は、レーザ溶接やプラズマ溶接などによる貫通溶接のほか、アーク溶接により上下板21、22の端部を全周溶接しても良い。また、抵抗溶接の連続溶接であるシーム溶接を用いても良い。いずれにしても、連続溶接可能な溶接法によって、全周溶接部25を形成すればよい。重ね合わせ板材20からなる予備成形体10は、その長手方向(x軸)の両端部に、軸方向(x軸)に向かって開口するとともに断面円形状を有する開口部が予備成形されることになる。この開口部が、ノズル50を軸方向(x軸)に沿って押し込むためのノズル押込部11となる。
予備成形体10の長手方向(x軸)の両端部のそれぞれにノズル押込部11が予備成形されるため、一対のノズル押込部11は向かい合って配置されている。
ノズル押込部11は、少なくとも一部分が、製品としての形状の一部を構成している。製品外となる部分つまりは廃棄される部分を小さくするためである。
図1(D)に拡大して示すように、予備成形体10は、ノズル押込部11における重ね合わせ板材20の境界部23の端部のみに、ノズル50が押し込まれる空間に向けて突出する予肉盛部24が設けられている。予肉盛部24は端部のみに設けてあるので、肉盛作業を極めて容易に行うことができる。
予肉盛部24は、溶接肉盛、ロー付け肉盛、または樹脂材料の付加により形成されている。これにより、予肉盛部24の種類や材料を自由に選択できる。
予肉盛部24は、ノズル50が押し込まれることによって削り取られ得る削落部24aと、押し込まれたノズル50の外周面に密着し得る残り部24bとを含んでいる。図5(A)には、ノズル50が押し込まれることによって予肉盛部24の削落部24aが削り取られ、押し込まれたノズル50に残り部24bが密着した状態が示される。ノズル50がノズル押込部11に押し込まれたときには、残り部24bがノズル50に密着するため、重ね合わせ板材20からなる予備成形体10の軸方向(x軸)からノズル50を挿入しても、重ね合わせ板材20の境界部23からの液漏れを防止できる。
図2を参照して、金型40は、上下に分割された上型41と下型42とを含んでいる。上型41は、下型42に対して相対的に接近離反移動自在に設けられている。上下型41、42のそれぞれに、液圧成形品60の形状に合致した形状の凹部41a、42aないしキャビティが形成されている。また、上型41および下型42のそれぞれは、合わせ面の端部が断面半円形状に形成されている。上下型41、42を閉じると、合わせ面の端部に、断面円形状を有するとともにノズル押込部11を保持する保持部41b、42bが形成される。上下型41、42を型締めすることにより、予備成形体10の外周縁部が押さえ付けられ、保持部41b、42bによりノズル押込部11が押さえ付けられる。図示しない型締め機構に供給される油圧を調整することにより、上下型41、42間のクリアランスが調整され、上下型41、42による板押え圧が制御される。
前記ノズル50は、図示しない液圧発生装置から高圧ホース55を介して媒体が供給され、この媒体を、注入口56から予備成形体10の内部に注入する。ノズル50は、図示しない軸押しシリンダに取り付けられ、予備成形体10のノズル押込部11と同軸上に配置されている。軸押しシリンダは、油圧などにより駆動される流体圧シリンダから構成されている。ノズル50は、軸押しシリンダによって予備成形体10に向けて移動駆動され、ノズル押込部11に押し込まれる。ノズル50は、液圧成形時にも、軸押しシリンダによって押圧される。これにより、予備成形体10が両側から押圧され、膨出変形に要する材料の供給がなされる。
一対のノズル50のうちの少なくとも一方(図示例では、ノズル51)は、媒体の注入に加えて、空気を予備成形体10の内部から抜くことと、空気を予備成形体10の内部に導くこととが可能に構成されている。例えば、一方のノズル51に、媒体を注入する経路と、空気が流通する経路とを接続するとともに、両経路を選択的に切り替える制御バルブが配置されている。制御バルブは、コントローラによって作動が接続される。なお、一方のノズル51を、空気を予備成形体10の内部から抜いたり、空気を予備成形体10の内部に導いたりするためだけに設けても良い。
ノズル50は、予肉盛部24の削落部24aを切除し得る切除部53と、予肉盛部24の残り部24bおよびノズル押込部11の内面に密着し得る密着部54とを含んでいる。さらに詳しくは、ノズル50の先端には、先細りとなったテーパ部53(切除部に相当する)と、テーパ部53に連続する大径部54(密着部に相当する)とが形成されている。テーパ部53の一部がノズル押込部11の内面を擦ることによって、予肉盛部24の削落部24aが切除される。大径部54は、予肉盛部24の残り部24bおよびノズル押込部11の内面に密着する。このようにノズル50をノズル押込部11に押し込むだけで、予肉盛部24の一部を削り取って、ノズル50とノズル押込部11との間からの液漏れをなくし、確実な液圧シールを行うことが可能となる。
ノズル50における密着部54は、予備成形体10のノズル押込部11の断面形状よりも大きい断面形状を有していることが好ましい。ノズル50をノズル押込部11に挿入したときに、予備成形体10の板厚を僅かに削り取るため、極めて高い密着状態となり、液漏れを確実に防止することができるからである。
次に、作用を説明する。
図2に示すように、上下型41、42の間に図1に示される予備成形体10を投入し、上下型41、42を閉じる。図示しない型締め機構によって上下型41、42を型締めすると、予備成形体10の外周縁部が押さえ付けられ、ノズル押込部11が保持部41b、42bにより押さえ付けられる。ノズル50は、予備成形体10のノズル押込部11と同軸上に配置される。
次いで、図3に示すように、図示しない軸押しシリンダによって、ノズル50を予備成形体10に向けて移動駆動し、ノズル押込部11に押し込む。ノズル50を押し込むときに、ノズル50におけるテーパ部53の一部がノズル押込部11の内面を擦ることによって、予肉盛部24の削落部24aが切除される。ノズル50にテーパ部53のような段差を設けておくだけで、削落部24aを簡単に切除することができる。このとき、重ね合わせ板材20の境界部23の端部には、予肉盛部24の残り部24bが残存し、ノズル50の外周面に密着する(図5(A)参照)。さらに、ノズル50における大径部54が予備成形体10の板厚を僅かに削り取ることによって、金型40の保持部41b、42bとノズル50との間にノズル押込部11が挟み込まれ、ノズル50における大径部54がノズル押込部11の内面に十分に密着する(図5(B)参照)。
その後、図示しない液圧発生装置から高圧ホース55を介してノズル50に媒体を供給し、この媒体を、注入口56から予備成形体10の内部に注入する。上述したように、ノズル50の大径部54は、ノズル押込部11の内面に十分に密着し、さらに、重ね合わせ板材20の境界部23の端部に残存する予肉盛部24の残り部24bにも十分に密着することから、液漏れを確実に防止することができる。
媒体を注入する初期段階においては、一方のノズル51は、媒体を注入せず、空気を予備成形体10の内部から抜いている。一対のノズル押込部11が向かい合って配置されているため、一対のノズル50も向かい合って配置されることになる。したがって、一対のノズル50によって、媒体の注入と、空気の抜き取りとを効率的に行うことができ、予備成形体10に内圧を迅速に付与することができ、成形時間の短縮を図ることができる。予備成形体10の内部から空気を抜き取った後は、一方のノズル51からも媒体を注入する。
図4に示すように、液圧をさらに付与すると、予備成形体10は、膨出変形し、上下型41、42の凹部41a、42a内面に押し付けられて成形される。この液圧成形時には、ノズル50が軸押しシリンダによって押圧され、予備成形体10を両側から押圧することによって、膨出変形に要する材料の供給を行う。
予備成形体10の膨出変形が完了すると、媒体の注入を停止し、予備成形体10の内部から媒体を排出する。媒体排出時においては、一方のノズル51から、空気を予備成形体10の内部に導く。このようにすれば、一方のノズル51が空気孔となり、他方のノズル52から媒体を簡単かつ迅速に排出することができる。さらに、一対のノズル50が向かい合って配置されているため、一方のノズル51側が他方のノズル52側よりも高くなるように液圧成形品60を傾斜させるだけで、他方のノズル52から媒体を簡単かつ迅速に排出することができる。
媒体の排出が終了した後、上下型41、42を開いて、図6に示される液圧成形品60を下型42から取り出す。この液圧成形品60を製品としての形状に加工し、最終的な製品を得る。
金属板に形成した通孔を通してノズルを重ね合わせ板材の内部に差し込む形態では、ノズル周辺を液圧シールするために2枚の金属板を挟み込む必要がある。このため、挟み込まれた金属板、および挟み込んだ部分から製品部分に連通するゲート部(媒体を案内する通路部分)を構成する金属板は、液圧成形後に切り捨てられる材料になる。したがって、材料の歩留まりが著しく低下する。
これに対して本実施形態では、金属板21、22を重ね合わせる方向(y軸)に対して直交する軸方向(x軸)に向かって開口するノズル押込部11を予備成形体10に設け、金型40の保持部41b、42bとノズル50との間にノズル押込部11を挟み込むことによって、液圧シールしている。さらに、ノズル50を軸方向(x軸)に沿ってノズル押込部11に押し込むため、ゲート部(媒体を案内する通路部分)を製品の外部に設ける必要がない。このため、2枚の金属板を挟み込んで液圧シールする形態に比べると、液圧成形後に切り捨てられる材料が少なくなり、材料の歩留まりの低下が抑えられ、製造コストの低減に寄与することが可能となる。
しかも、ノズル押込部11は、少なくとも一部分が、製品としての形状の一部を構成している。このため、製品外となる部分つまりは廃棄される部分が一層小さくなり、材料の歩留まりがさらに向上し、コストの上昇を抑えることができる。
また、一対のノズル押込部11が向かい合って配置され、一対のノズル50も向かい合って配置されており、一方のノズル51が、空気を予備成形体10の内部から抜くことと、空気を予備成形体10の内部に導くこととが可能に構成されているので、媒体を注入する初期段階には空気抜きを行い、媒体排出時には空気孔の機能を提供できる。したがって、媒体の注入および排出を迅速に行い、液圧成形に要する一連の時間を短縮することが可能となる。しかも、一対のノズル50が向かい合って配置されているので、液圧成形品60を傾斜させるだけで媒体を容易に排出することもできる。
(第2の実施形態)
図7は、第2の実施形態の要部を示す断面図である。
第2の実施形態のノズル57は、第1の実施形態のノズル50と同様に、予肉盛部24の削落部24aを切除し得る切除部をなすテーパ部53と、予肉盛部24の残り部24bおよびノズル押込部11の内面に密着し得る密着部58とを含んでいる。第2の実施形態では、ノズル50における密着部58は、Oリング59を含んでいる。さらに詳しくは、密着部58は、ノズル押込部11の内径寸法よりも僅かに小さい外径寸法を有している。密着部58の外周には、リング溝58aが形成され、このリング溝58aにOリング59が嵌め込まれている。
ノズル57がノズル押込部11に押し込まれると、テーパ部53の一部がノズル押込部11の内面を擦ることによって、予肉盛部24の削落部24aが切除される。さらに、密着部58に設けたOリング59が、予肉盛部24の残り部24bおよびノズル押込部11の内面に密着する。これにより、予備成形体10の板厚を僅かに削り取らなくても、重ね合わせ板材20の境界部23などから液漏れがなく、所定の液圧成形を実施することが可能となる。
(その他の変形例)
ノズル押込部11が長手方向(x軸)の端部に設けられた予備成形体10を図示したが、予備成形体10は、ノズル押込部11が短手方向の端部に設けられたものでもよい。
一対のノズル押込部11が向かい合って配置されている予備成形体10を示したが、予備成形体10は、ノズル押込部11が少なくとも一対実質的に向かい合って配置されていればよい。ここに、「実質的に向かい合って配置されている」とは、少なくとも一対のノズル押込部11が幾何的に向かい合っている必要はなく、少なくとも一対のノズル50によって、媒体を注入する初期段階には空気抜きを行うことができ、媒体排出時には空気孔の機能を提供できるように、ノズル押込部11が位置していれば足りることを意味している。
図1(A)〜(C)は、本発明の実施形態に係る予備成形体を示す上面図、正面図、側面図、図1(D)は、図1(C)におけるD部の拡大図であり、ノズル押込部における重ね合わせ板材の境界部を拡大して示す断面図である。 本発明の実施形態に係る重ね合わせ板材の液圧成形装置の要部を、予備成形体を金型内に投入した状態で示す断面図である。 本発明の実施形態に係る重ね合わせ板材の液圧成形装置の要部を、ノズル押込部にノズルを押し込んだ状態で示す断面図である。 本発明の実施形態に係る重ね合わせ板材の液圧成形装置の要部を、予備成形体を液圧成形した状態で示す断面図である。 図5(A)は、図3の5A−5A線に沿う断面図、図5(B)は、ノズルの外形形状と予備成形体の内径形状との関係の説明に供する断面図である。 予備成形体を膨出変形させてなる液圧成形品の一例を示す図である。 第2の実施形態の要部を示す断面図である。
符号の説明
10 予備成形体、
11 ノズル押込部、
20 重ね合わせ板材、
21 上板(金属板)、
22 下板(金属板)、
23 重ね合わせ板材の境界部、
24 予肉盛部、
24a 削落部、
24b 残り部、
25 全周溶接部、
30 重ね合わせ板材の液圧成形装置、
40 金型、
41 上型、
41a 凹部、
42 下型、
42a 凹部、
50 ノズル(ノズル51、52の総称)、
51 一方のノズル、
52 他方のノズル、
53 テーパ部(切除部)、
54 大径部(密着部)、
55 高圧ホース、
56 注入口、
57 ノズル、
58 密着部、
59 Oリング、
60 液圧成形品、
y軸 金属板を重ね合わせる方向、
x軸 金属板を重ね合わせる方向(y軸)に対して直交する軸方向。

Claims (7)

  1. 金属板を重ね合わせて縁部を接合した重ね合わせ板材からなる予備成形体の内部に、液圧を付与して膨出変形させることによって液圧成形品を得るための重ね合わせ板材の液圧成形装置において、
    液圧成形品の形状に合致した形状の凹部が形成され、前記予備成形体が投入される金型と、
    前記予備成形体の内部に液圧を付与するための媒体を注入するノズルと、を有し、
    前記予備成形体は、前記金属板を重ね合わせる方向に対して直交する軸方向に向かって開口するとともに前記ノズルを前記軸方向に沿って押し込むためのノズル押込部が予備成形され
    前記予備成形体はさらに、前記ノズル押込部における前記重ね合わせ板材の境界部の端部のみに、前記ノズルが押し込まれる空間に向けて突出する予肉盛部が設けられ、
    前記予肉盛部は、前記ノズルが押し込まれることによって削り取られ得る削落部と、押し込まれた前記ノズルに密着し得る残り部とを含んでなる重ね合わせ板材の液圧成形装置。
  2. 前記ノズルは、少なくとも一対設けられ、
    前記一対のノズルのうちの一方は、空気を前記予備成形体の内部から抜くことと、空気を前記予備成形体の内部に導くこととが可能に構成されていることを特徴とする請求項1に記載の重ね合わせ板材の液圧成形装置。
  3. 前記ノズル押込部は、少なくとも一部分が、製品としての形状の一部を構成することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の重ね合わせ板材の液圧成形装置。
  4. 前記予肉盛部は、溶接肉盛、ロー付け肉盛、または樹脂材料の付加により形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の重ね合わせ板材の液圧成形装置。
  5. 前記ノズルは、前記予肉盛部の前記削落部を切除し得る切除部と、前記予肉盛部の前記残り部および前記ノズル押込部に密着し得る密着部とを含んでいることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の重ね合わせ板材の液圧成形装置。
  6. 前記ノズルにおける前記密着部は、前記予備成形体の前記ノズル押込部の断面形状よりも大きい断面形状を有していることを特徴とする請求項5に記載の重ね合わせ板材の液圧成形装置。
  7. 前記ノズルにおける前記密着部は、Oリングを含んでいることを特徴とする請求項5に記載の重ね合わせ板材の液圧成形装置。
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