JP4696334B2 - ハイドロフォーム方法 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、肉厚あるいは強度が異なる複数の短尺金属管を長手方向に接合した組立素管(以下、テーラード素管という)をハイドロフォームによって異形管状製品に成形する方法および金型に関する。
【0002】
【従来の技術】
金属素管(以下、単に素管という)をハイドロフォームによって各種の断面形状を有する異形管に成形する技術が、自動車などの構造部材の成形に使用されている。
【0003】
図4は、従来のハイドロフォーム方法を説明するための金型部の縦断面図で、図4(a)は膨出加工する直前の状態を示し、図4(b)は膨出加工後の状態を示す図である。
【0004】
素管110は、板を素材として管状に成形加工した後で溶接して製造した溶接管であっても、継目無管であってもよい。
【0005】
図示しないプレス装置に搭載された下型102に素管110がセットされ、図示しない加圧装置によって降下せしめた上型101が下型102に押しつけられる。次いで、上型素管ガイド部101aと下型素管ガイド部102aで挟持された素管110の両管端に向かって、図示しない駆動装置によって軸押し工具103、104を前進せしめ、軸押し工具先頭部103a、104aを素管内に圧入し、一方の軸押し工具104を貫通する流路104bから加工液を注入するとともに、素管内の空気を他方の軸押し工具を貫通する流路103bから追い出し、流路103bの延長先の図示しないバルブを閉じ、素管内を加工液105で満たして圧力を付与して膨出加工がおこなわれる。加工液としては、防錆剤を添加した水が一般的に用いられる。
【0006】
軸押し工具先頭部103a、104aを素管110内に圧入するのは、加工液105をシールするためである。なお、ハイドロフォーム製品が長手方向に曲がった形状の場合は、あらかじめ曲げ加工した素管をハイドロフォーム金型にセットする。また、製品幅が素管径よりも小さい場合には、ハイドロフォーム金型内にセット可能な断面寸法につぶし加工した素管をハイドロフォーム金型にセットする。次いで、流路104bの延長先の図示しない増圧機によって加工液105の圧力を増加させながら、軸押し工具103、104を前進させて素管110に軸圧縮力を付加し、素管の長さを減少させながら、上下型内の空間106内に膨出させる。図4(b)は、膨出した材料表面全体が上型内郭部101b、下型内郭部102bに接触した状態を示す。この後、加工液105の圧力を減じ、軸押し工具103、104の後退と上型101の上昇とをさせ、製品107を下型102から取り出す。
【0007】
以上のハイドロフォーム方法においては、膨出部の肉厚が周長増加にともなって減少し、場合によっては破断を生ずる恐れがある。軸押し工具103、104による材料の押し込みは、材料を膨出部に送り込むことによって膨出部の減肉や破断を抑制するのが目的である。もちろん、膨出部の周長増加が小さくて減肉や破断が問題とならない場合には積極的な材料の軸方向押し込みは必要がなく、軸押し工具103、104は加工液のシールのみに使用される。
【0008】
ところで、ハイドロフォーム製品の膨出部の剛性や強度を部分的に向上させる必要がある場合には素管110の肉厚を厚くしたり、強度の大きい材質を選択する必要がある。しかしながら、厚肉の素管を使用した場合には膨出部以外の部分も厚肉となるので、ハイドロフォーム製品の重量が嵩んでしまうのが問題である。また、材料強度の増加を合金成分の添加で達成する場合には材料コストの上昇を招いてしまう。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、膨出部が部分的に板厚や強度が異なる異形管状製品をハイドロフォームにより得る方法、およびその方法に用いる金型を提供することにある。
【0010】
本発明者は、肉厚あるいは強度が異なる複数の短尺金属管を長手方向に接合した組立素管をハイドロフォームする方法に着目し、下記のような試験をおこなった。
【0011】
図6は、試験に用いた素管を示す縦断面図でる。図6(a)は、同一材質の薄肉管300aと厚肉管300bを組み合わせた素管300(以下、異肉厚素管という)で、溶接部301は全周溶接されている。図6(b)は同一肉厚の低強度管310aと高強度管310bを組み合わせた素管310(以下、異強度素管という)で、溶接部311は全周溶接されている。
【0012】
図6(a)に示した異肉厚素管300を用いてハイドロフォームをおこなった場合の問題点は下記の通りであった。
【0013】
図8は、図6(a)に示した異肉厚素管を用いてハイドロフォームした場合の問題点を説明するための図である。図8(a)は、異肉厚素管300を上下金型内にセットし、両管端を軸押し工具103、104でシールして素管内を加工液105で満たした状態を示す。加工液105の圧力を増加させていくと、まず薄肉部300aが周方向引張力で降伏し、図8(b)のように薄肉部が膨出する。
この状態では溶接部301に軸方向の引張力が作用し、溶接部301が破断する危険がある。なお、図6(a)の異肉厚素管300が切削加工などで製作した一体品の場合でも、やはり肉厚が急変する境界部が破断し易いという問題がある。溶接部が破断せず、引き続いて増圧が可能な場合でも、厚肉部300bの膨出が遅れることにより問題が生じる。図8(c)は、厚肉部と薄肉部との肉厚差が大きい場合に生じる現象で、厚肉部300bと金型内郭部101b、102bの間に膨出した薄肉部が入り込み、しわ302が形成された状態を示す。また、図8(d)は、厚肉部の膨出が完了する時点までに薄肉部が軸方向に伸ばされていることによってしわ303が残る場合で、図8(b)の場合よりも軽度である。図8(c)(d)のしわは、軸押しをおこなう場合にはさらに助長されることになる。以上の問題点は、膨出し易い部分と膨出しにくい部分が隣り合っていることに起因するものであり、図6(b)の異強度素管310の場合でも同様である。図8(b)(c)(d)のような不良現象は膨出部の周長増加率を小さくすれば回避できるが、製品形状が制約されてしまう問題がある。
【0014】
以上は膨出部の剛性や強度を部分的に増加させるハイドロフォーム製品の成形についての問題点であるが、逆に膨出部の剛性や強度を部分的に弱くしたハイドロフォーム製品もある。これはハイドロフォーム製品に外力が加わった時の変形を特定部位(複数でも良い)に集中させることを目的としている。
【0015】
図9は、そのようなハイドロフォーム製品の例を示し、図9(a)は膨出部に部分的に薄肉部400bがあり、他が厚肉部400aで構成されているハイドロフォーム製品400、図9(b)は膨出部の一部が低強度材質部410bで、他が高強度材質部410aで構成されているハイドロフォーム製品410である。
これらの製品をハイドロフォームで成形する場合においても、膨出部が膨出し易い部分と膨出しにくい部分が隣り合っているために、図8(b)(c)(d)と同様の問題が生ずる。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記のような実験をおこない検討した結果下記のような知見を得た。
【0017】
a)異肉厚素管や異強度素管をハイドロフォームすると、肉厚や強度が急変する境界部にしわが発生するのは、素管の肉厚が薄い部分や強度が低い部分に相当する膨出し易い部位が、膨出しにくい部位よりも先に膨出し過ぎることによる。
【0018】
b)このしわの発生を防止するには、素管の膨出予定部を全体的に膨出させるのがよい。
【0019】
c)そのためには、少なくとも膨出予定部の膨出し易い部位の外周面を押圧して膨出を抑制し、膨出しにくい部位の膨出に合わせて膨出し易い部位を膨出させる必要がある。
本発明は、このような知見に基づきなされたもので、その要旨は以下の通りである。
【0020】
(1)予めつぶし加工を施した金属素管内に液体を導入し、液体に圧力を負荷して金属素管を部分的に膨出させ異形管状製品に成形するハイドロフォーム方法において、膨出し易い部位と膨出しにくい部位で構成された金属素管を用い、膨出予定部の少なくとも膨出し易い部位と膨出しにくい部位の境界部を含む領域の外周面を選択的に拘束する同一の成形工具で押圧し、該領域において膨出し易い部位と膨出しにくい部位とが同調して膨出するように押圧力を制御して膨出加工するハイドロフォーム方法。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のハイドロフォーム方法および金型について図に基づき具体的に説明する。
【0023】
図1は、図6(a)で示した異肉厚素管をハイドロフォームするための金型例と成形方法について説明するための図で、図1(a)は成形開始直前の金型部の縦断面図、図1(b)は横断面図である。
【0024】
金型1は、
一対の上型1aおよび下型1bからなっており、金型内の空間部5a、5bに成形工具2a、2bが設けられている。この成形工具は、金型内部に収納した膨出し易い部位である薄肉部300aと膨出しにくい部位である厚肉部300bからなる金属素管300の少なくとも膨出予定部の膨出し易い部位の外周面を押圧することができ、かつ金型内部の空間5a、5bにおいて、金属素管300の軸方向に直交する方向{図1(a)においては上下方向}に進退自在となっている。また、成形工具2a、2bと油圧シリンダ3a、3bはロッド4a、4bを介して連結されている。油圧シリンダ3a、3bは、成形工具2a、2bを膨出する材料に押しつけて拘束力を付与するためのもので、成形工具の2a、2bの長さと押しつけ力の大きさに応じて必要な数が金型に装着されている。
【0025】
成形工具2aの下面および成形工具2bの上面は製品膨出部の外面形状にならった形状にしておく。一例を下記に示す。
【0026】
図7は、製品膨出部の外面が凸状になっている例を示す図で、図7(a)は素管の縦断面図を、図7(b)はその素管を膨出加工した製品の縦断面図を示す。
【0027】
異肉厚素管320は、外径が大きい厚肉管320bとそれより外径が小さい薄肉管320aが溶接部321で接合されている。
【0028】
図7(b)のハイドロフォーム製品220の場合には、膨出部の段差形状にならった面形状の成形工具2a、2bを使用することにより、図7(b)に示したような製品が得られる。
【0029】
次に、本発明のハイドロフォーム方法について説明する。
ハイドロフォームは、図1(a)に示すように、先ず上下一対の金型の内部に異肉厚素管300をセットし、両管端を軸押し工具103、104でシールし、素管内に加工液105を満たす。
【0030】
図1(b)は、図1(a)のイ−イ部における横断面を示し、素管300は予め円形断面から矩形断面につぶし加工されており、成形工具2a、2bは素管300の膨出予定部の上下面に当接されている。次いで、加工液105の圧力を増加させながら、必要に応じて軸押し工具103、104を前進させ、素管300を上下方向に徐々に膨出させる。成形工具2a、2bの役割は、図8(b)で示したように素管薄肉部300aが厚肉部300bに先行して膨出するのを防止し、薄肉部300aと厚肉部300bが同調して膨出するように膨出形状を制御することである。
【0031】
したがって、油圧シリンダ3a、3bが材料を押さえつける力は、薄肉部の先行膨出を抑制するのに必要な大きさでよく、成形工具2a、2bは材料の膨出とともに徐々に後退する。したがって、油圧シリンダ3a、3bは所定の押圧力で圧力媒体である作動油を逃がしていく機能を備えておくようにすればよい。
【0032】
図1(c)は、成形工具2a、2bが上型1a、下型1bの内部空間5a、5b内の後退限まで移動して膨出が完了した状態を示し、図8(c)(d)に示すしわ302、303の如き不良現象が防止される。
【0033】
図1(d)は、図1(c)のイ−イにおける横断面である。この後、油圧シリンダ3a、3bの押さえ力を解除し、さらに加工液105の圧力を低下せしめ、上型1aを上昇させて製品200を取り出す。
【0034】
図1で示した実施態様では、素管の膨出を上下方向におこなうために上下に成形工具2a、2bを配置している。上あるいは下のみに膨出させる製品形状の場合には成形工具は膨出させる側のみでよい。
【0035】
ところで、図1の例では膨出部全面を成形工具2a、2bで押さえながら膨出させる例を説明したが、図8(b)(c)(d)で示したような不良現象を回避するには膨出し易い部位を選択的に押さえる方法でもよい。
【0036】
図2は、素管の膨出し易い部位を選択的に成形工具で拘束して成形する例を示す図で、図2(a)は成形開始直前状態の縦断面図、図2(b)は成形終了状態を示す縦断面図である。
【0037】
図2(a)は、素管300を上下一対の金型1′にセットした成形開始直前の状態を示し、上型1a′および下型1b’の内部空間5a′、5b′には膨出予定部の素管薄肉部300aを押さえるための成形工具2a、2bが収納されており、それぞれの成形工具はロッド4a、4bを介して油圧シリンダ3a、3bに連結されている。なお、図8(b)(c)(d)に示す不良現象を安定的に回避するためには、成形工具2a、2bは素管厚肉部300bの端部近傍も押さえられるような長さにしておくことが推奨される。図2(b)は、膨出とともに成形工具2a、2bが金型内部空間5a′、5b′内に後退し、ハイドロフォームが終了した状態を示す。なお、図2においては素管薄肉部300aと素管厚肉部300bの膨出を完全に同調させる必要はなく、図8に示した破断やしわが発生しない範囲で素管薄肉部300aの膨出を僅かに先行させてもよい。
【0038】
図1、図2で示した方法は、膨出を上下方向におこなう場合であるが、左右方向に膨出させることも可能である。
【0039】
図3は、異肉厚素管300を水平方向に膨出して異肉厚製品200に成形する方法を説明するための図である。図3(a)は、素管300を上下一対の金型20にセットした成形開始直前の状態を示し、図3(b)は図3(a)のロ−ロ部における横断面を示す。上型20a、下型20bで構成される内部空間5a、5bに成形工具2a、2bが左右進退自在に収納されており、成形工具2a、2bはロッド4a、4bを介して横置きの油圧シリンダ3a、3bに連結されて、油圧シリンダ3a、3bは下型20bに固定されている。加工液105の圧力増加による材料の膨出にともなって、成形工具2a、2bは膨出部を押さえながら左右に後退し、図8(b)(c)(d)のような不良現象を抑制する機能は図1あるいは図2で示した場合と同様である。図1、図2および図3で示した方法は、一つのハイドロフォーム製品に対して長手方向の部位別に適宜選択して用いることも可能である。
【0040】
以上、異肉厚素管の成形について説明したが、異強度素管についても上記と同様の方法で成形できる。
【0041】
図5は、本発明の方法で成形されたハイドロフォーム製品の縦断面図で、図5(a)は膨出部202が薄肉部202aと厚肉部202bで構成され、両者が溶接部203で接合されている製品200、図5(b)膨出部212が低強度材質部212aと高強度材質部212bで構成され、溶接部213で接合されている製品210を示す。
【0042】
製品の断面形状は円形、矩形など種々であり、膨出部の断面形状が長手方向に変化してもよい。また、図5(a)、(b)では厚肉部202bあるいは高強度材質部212bがそれぞれ1ケ所の場合を示したが、これらが膨出部に複数個あってもよい。
【0043】
本発明のハイドロフォーム方法は、図5(b)の異強度製品210の場合、図7(b)の異肉厚製品220の場合、図9(a)の異肉厚製品400の場合、図9(b)の異強度製品410の場合にも同様に適用できる。
【0044】
なお、溶接組立素管は、図6(a)および(b)で示した素管を組み合わせた異肉厚異強度素管であってもよい。図6に示す素管は外径が長手方向に一定であるが、これに限定されるものではない。
【0045】
【実施例】
(実施例1)
図6(a)に示した異肉厚素管を、下記の2種の鋼管を溶接して製作した。
【0046】
すなわち、外径D=89.1mm、肉厚tb=4mm、長さlb=200mmの電気抵抗溶接製管プロセスで製造された機械構造用炭素鋼鋼管STKM11A(JIS−G3445)の両端に、外径D=89.1mm、肉厚ta=2.3mm、la1、la2=200mmの電気抵抗溶接で製造された機械構造用炭素鋼鋼管STKM11Aをレーザ溶接した。
【0047】
この異肉厚素管の全長を76mm幅×76mm高さの矩形断面形状にプレスによりつぶし加工したのち、図1に示したハイドロフォーム金型1にて長さl=400mm、幅w=76mm、高さh=90mmの膨出部を有する製品を加工液最高圧力2000気圧で成形した。
【0048】
一方、図8に示した従来のハイドロフォーム金型100にて上記異肉厚素管と同様の素管を成形した場合には、加工液内圧1200気圧で図8(c)に示すしわ302が発生し、成形の続行が不可能となった。
【0049】
(実施例2)
図6(b)に示す異強度素管を、下記の2種の鋼管を溶接して製作した。
【0050】
すなわち、外径D=89.1mm、肉厚tb=2.3mm、長さlb=200mmの電気抵抗溶接製管プロセスで製造された引張強さ550MPaの機械構造用炭素鋼鋼管STKM14A(JIS−G3445)の両側に、同上外径、肉厚で長さla1、la2=200mmの同上プロセスで製造された引張強さ350MPaの機械構造用炭素鋼鋼管STKM11Aをレーザ溶接して製作した。
【0051】
この素管を、実施例1と同じつぶし加工を実施したのち、実施例1と同一のハイドロフォーム金型を用いて加工液最高内圧1500気圧で成形した。一方、図8に示す金型にて前記異強度素管を成形した場合には、加工液内圧800〜900気圧で溶接部が破断し、目標形状への成形が不可能であった。
【0052】
【発明の効果】
本発明によれば、部分的に板厚や強度が異なる異形管状製品をハイドロフォームにより、破断、しわなどの不良現象を伴うことなく容易に生産ができ、テーラード素管を使用したハイドロフォームの成形可能範囲を拡大することができ、ハイドロフォーム製品の機能を向上させる上で大きな効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】異肉厚素管を用いた本発明のハイドロフォーム方法と金型を説明するための図で、(a)は成形開始直前状態の縦断面図、(b)は横断面図である。
【図2】異肉厚素管を用いた本発明の他のハイドロフォーム方法と金型を説明するための図で、(a)は成形開始直前状態の縦断面図、(b)は横断面図である。
【図3】異肉厚素管を用いた本発明の左右方向に膨出ハイドロフォームする方法を説明するための図で、(a)は成形開始直前状態の縦断面図、(b)は横断面図である。
【図4】従来のハイドロフォーム方法説明するための金型部の縦断面図である。
【図5】膨出が容易な部位と膨出しにくい部位で構成された素管をハイドロフォームにより膨出加工した製品の縦断面図である。
【図6】膨出し易い短管と膨出しにくい短管とを溶接して製作した素管の縦断面図である。
【図7】厚肉部の外径が大きい素管と、それをハイドロフォームした製品の縦断面図である。
【図8】異肉厚素管を従来の金型でのハイドロフォームした場合に生じる問題を説明するための図で、(a)は成形開始直前の状態を示す図、(b)(c)(d)は薄肉部が先行膨出することにより生じる不良現象発生状態を示す図である。
【図9】本発明の方法により得られるハイドロフォーム製品の他の例を示す縦断面図である。
【符号の説明】
1a 上金型
1b 下金型
2a、2b 成形工具
3a、3b 油圧シリンダー
4a、4b ロッド
5a、5b 金型内空間部
105 加工液
200 ハイドロフォーム製品
300 素管

Claims (1)

  1. 予めつぶし加工を施した金属素管内に液体を導入し、液体に圧力を負荷して金属素管を部分的に膨出させ異形管状製品に成形するハイドロフォーム方法において、膨出し易い部位と膨出しにくい部位で構成された金属素管を用い、膨出予定部の少なくとも膨出し易い部位と膨出しにくい部位の境界部を含む領域の外周面を選択的に拘束する同一の成形工具で押圧し、該領域において膨出し易い部位と膨出しにくい部位とが同調して膨出するように押圧力を制御して膨出加工することを特徴とするハイドロフォーム方法。
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