JP4538967B2 - エアバッグ用布帛 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はエアバッグ用布帛に関するものである。さらに詳しくは、単糸の断面形状が扁平断面である合成マルチフィラメントからなる交絡糸であって、適度な交絡強さを有する交絡糸からなるエアバッグ用原糸を経糸および/または緯糸として用いてなり、特にコーティング加工することなく用いられるエアバッグ用布帛であって、低い通気性と優れた収納性を備えたエアバッグ用布帛に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、エアバッグは車両に搭乗した乗員の安全を確保するための装置として欠かせないものとなり、車両への装着率が益々高まっている。
【0003】
そして、安全装置としてのエアバッグに対する信頼性向上への要求は一段と強まっているが、エアバックに対するその他の要求性能としては、エアバッグ装置のコストダウン、コンパクト化、および衝突時におけるバッグ展開時の乗員の顔面擦傷防止の要求などの種々の課題が挙げられるため、エアバッグを構成するエアバッグ用布帛、ひいてはエアバッグ用原糸に対しては、より一層高度の品質改善が求められている。
【0004】
これまでにも、エアバッグとしての機械的特性を損なうことなく、折り畳み性が優れ、しかも収納容積の小さなエアバッグを実現させる技術が数多く開示されており、例えば、特開平1−41438号公報には、強度8.5g/d以上で、かつ単糸デニールが3デニール以下の繊維からなる糸条で構成されたエアバッグ基布とすることによって、前記の目的が達成されるとしている。
【0005】
すなわち、上記特開平1−41438号公報に記載の技術は、布帛の表面にクロロプレンゴムなどのエラストマーを塗布した、いわゆるコーティング基布に関する技術であり、コーティング基布の柔軟性が改善され、その結果折り畳み性の優れたエアバッグ用基布が得られることを効果としている。つまり、この公報に記載される技術は、コーティングすることなく用いるノンコーティング基布への適用については何ら言及するものではないが、ノンコーティング基布に当該技術を適用した場合においても、おそらくコーティング基布の場合と同様に柔軟性および折り畳み性については同様の効果が発揮されるであろうことは推定できる。
しかるに、ノンコーティング基布には、柔軟性および折り畳み性に優れること以外に、ガス通気性が小さくかつ通気性の経時変化が少ないことが要求され、このガス通気性は、布帛のカバーファクターの他に繊維の単糸繊度や単糸の断面形状などの布帛のカバリングに関する要因、および経糸と緯糸の交点ズレに影響する単糸間の摩擦力などに依存する。しかしながら、当該技術で得られるノンコーティング基布は、その柔軟性および折り畳み性については満足するものの、ガス通気性およびガス通気性の経時変化などについては満足できるものではなかった。
【0006】
また、特開平4−201650号公報には、軽量でかつ柔軟性および収納性に優れ、機械的特性の優れたエアバッグ用布帛として、単糸繊度が1.0〜12デニール、単糸変形度が1.5〜7.0である異形断面を有する単糸の複数本からなるポリアミドマルチフィラメントを用いたエアバッグ用布帛が開示されている。
【0007】
しかしながら、特開平4−201650号公報に記載の技術もまた、シリコーンゴムなどのエラストマーを塗布したコーティング基布として適用した場合に、軽量で柔軟性および収納性に優れたエアバッグ用基布が得られることを主張するものであり、ノンコーティング基布としての効果については、当該特開の実施例において、シリコーンゴム塗布前の布帛が柔軟で折り畳み性に優れているものと認められるものの、ノンコーティング基布特有の重要な要求特性である、ガス通気性およびガス通気性の経時変化については何らの言及もされていない。そして、実際に当該技術をトレースした結果からも、ノンコーティング基布として折り畳み性に優れ、しかもガス通気性が低くかつガス通気性の経時変化が少ないことなどを同時に満足するという結果を得ることはできなかった。
【0008】
さらに、米国特許6037047号明細書には、カバリング性と柔軟性に優れたポリエステル繊維布帛の原糸として、ダイヤモンド型やS字型をした扁平断面糸を用いることが有効であることが開示され、このポリエステル繊維布帛はエアバッグ用布帛としても有用であるとされている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、米国特許6037047号明細書に記載のダイヤモンド型やS字型をした扁平断面糸を用いたポリエステル繊維布帛は、確かにカバリング性と柔軟性に優れたものであるが、特にエアバッグ用布帛に要求される柔軟性については、従来エアバッグ用布帛に用いられているポリアミド繊維からなる布帛と比較して著しい効果を有するものではなかった。
【0010】
要するに、エアバッグ用布帛の要求性能の一つである収納性は、高密度織物でありながら柔軟で折り畳み性に優れていることによって達成され、また、他の重要な要求性能である低い通気性は、経糸と緯糸との交点ズレが起こり難く、かつ糸条内フィラメント間のカバリング性に優れた原糸を用いることによって達成されるが、上述した従来技術ではこれら両者の要求性能を満足させることは困難であった。
【0011】
本発明は、上述した従来技術における問題点の解決を課題として検討した結果達成されたものである。
【0012】
したがって、本発明の目的は、適度な交絡強さを有する交絡糸からなるエアバッグ用原糸、およびこの原糸を経糸および/または緯糸として用いてなり、特にコーティング加工することなく用いられるエアバッグ用布帛において、低い通気性と優れた収納性を備えたエアバッグ用布帛を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、本発明のエアバッグ用布帛は、単糸の断面形状が下記式に示す単糸の長軸長(a)と短軸長(b)から求めた扁平率が1.5〜8の扁平断面であって、交絡数が15〜24個/mで、かつ2cN/dtexの張力をかけて緊張処理した後の交絡数が10〜14個/mの交絡糸からなるポリアミドマルチフィラメントを経糸および/または緯糸として用い、経糸の総繊度をD1(dtex)、織密度をN1(本/2.54cm)、緯糸の総繊度をD2(dtex)、織密度をN2( 本/2.54cm)としたときに(D1×0.9) 1/2 ×N1+(D2×0.9) 1/2 ×N2で表されるカバーファクターが1500〜2500の範囲で製織してなり、かつコーティング加工することなく用いられるエアバッグ用布帛であって、この布帛のJIS L1096(6.27.1A法)に規定される方法で測定した通気度が0.1ml/cm 2 /sec以下であることを特徴とする。
扁平率=a/b
本発明のエアバッグ用布帛においては、次の(a)〜(b)がそれぞれ好ましい態様であり、これらの条件を適用することによって、さらに優れた効果の取得を期待することができる。
(a)前記単糸の繊度が2〜7dtex、前記短軸長が6〜20μmであること
【0014】
(b)布帛を折り畳み処理後に前記と同様の方法で測定した通気度が0.3ml/cm2 /sec以下であること。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明のエアバッグ用原糸およびそれを用いたエアバッグ用布帛について詳細に説明する。
本発明エアバッグ用原糸は、単糸の断面形状が扁平率1.5〜8の扁平断面である合成繊維マルチフィラメントからなる交絡糸から構成されるものである。
【0016】
本発明のエアバッグ用原糸における単糸断面の長軸と短軸との比、つまり扁平率は、1.5〜8好ましくは1.5〜6、さらに好ましくは2〜6である。扁平率が上記の範囲未満では、扁平断面糸を用いた効果が十分に得られず、一方上記の範囲を越えると、エアバッグ用原糸として必要な高強度、通常7.0cN/dtex以上の高強度糸を良好な品位で得ることが困難となり、製織工程における工程通過性を著しく悪化させ、また扁平断面糸としての効果も飽和するため不必要である。
【0017】
扁平断面糸は、通常は楕円形であるが、扁平率1.5〜8の範囲を満足するならば、楕円形以外の形状であってもよい。例えば、長方形、菱形、繭型のような左右対称型は勿論、左右非対称型でもよく、あるいは、それらの組み合わせ型でもよく、さらに上記を基本型として突起や凹むか、あるいは部分的に中空部があってもよい。
【0018】
上記の扁平断面糸は、単糸繊度が2〜7dtexであり、特に3〜5dtexの範囲にあることが好ましい。通常、単糸繊度が小さい原糸を用いる程、得られる布帛は柔軟で収納性が良くなり、通気性が著しく低く、かつ通気性の経時変化も少ない布帛が得られる。つまり、単糸繊度を小さくすると単糸数が多くなってカバリング性がよくなり、また経糸と緯糸の単糸の交点が増えるために交点ズレが生じにくくなるからである。
【0019】
更に扁平断面糸の短軸長さが6〜20μm範囲にあることがより好ましい。短軸長さが上記範囲内であることによって、経糸と緯糸の交点部分の空隙(▲1▼)を小さくすることができ、エアバッグ用布帛の通気度を大幅に低くすることできる。
【0020】
短軸長さが6μm未満では、通常7cN/dtexを越える高強度糸を良好な品位で得ることが困難となり、製織工程における工程通過性を悪化させるなどの問題が生じやすい。一方短軸長が20μmを超えると、低通気度化するために織り密度を大きくする必要があり、収納性が優れた布帛が得られ難くなる。
【0021】
上記の扁平断面糸は、同一の単糸繊度を有する通常の円形断面糸と比較して、柔軟性と収納性に優れ、かつカバリング性にも著しく優れるエアバック用布帛を与えるため、円形断面糸の単糸繊度よりも繊度を太めに設定したとしても、上記の効果が同等以上に得られる。このことは、単糸繊度が大きいため、製糸もし易くなるなどの効果をもたらす。
【0022】
また、本発明のエアバック用原糸は、単糸の断面形状が扁平率1.5〜8の扁平断面である合成繊維マルチフィラメントからなる交絡糸であって、適度の交絡強さと均一な交絡が付与された交絡糸からなる。そして、上記交絡糸の交絡数は15〜24個/mである。交絡数が上記の範囲未満の場合は、近年の高速製織、例えば回転速度800rpm以上のウォータージェットルームでの製織において効率よく製織することが困難なことがある。しかしながら、原糸に付与された交絡は、製織後布帛となった段階では実質的に解消されていることが好ましく、そのために適度な交絡強さであることが必要である。特に、本発明の扁平断面糸は同一単糸繊度の円形断面糸と比較して表面積が増えるため、製織時に交絡が解消されにくくなる。そのため、糸張力や空気圧力、エアガイドの形状などの交絡条件を適宜設定して、上記の交絡糸は2cN/dtexの張力をかけて緊張処理した後の交絡数が10〜14個/mとなるようにすることが重要である。上記緊張処理後の交絡数が上記の範囲を越える場合は、製織後布帛とした後になっても相当の交絡が残り、つまり糸条が集束したままの部分が残ることになることから、ノンコーティングエアバッグ用布帛としては、布帛の通気性が高くなり、エアバッグの展開速度に対する信頼性を欠くことになるため好ましくないばかりか、一定の通気性の規格値を満足させるために、さらに織密度を高めた設計が必要となるなど不利が招かれることになる。
【0023】
本発明のエアバッグ用原糸の繊維素材としては、ポリアミド、ポリエステル、アラミドおよび全芳香族ポリエステルなどを用いることができるが、特にポリアミドが好ましく用いられる。ポリアミドとしては、例えば、ポリヘキサメチレンアジパミド、ポリカプラミド、ポリテトラメチレンアジパミドおよびそれらポリマの共重合物、ブレンド物などが好ましく使用される。本発明は上記いずれの素材に適用しても相応の効果が得られるが、特にポリアミド繊維に適用した場合に、柔軟性に優れ収納性の優れたエアバッグ用布帛が得られる。好ましいポリマはナイロン66であり、高強度、高タフネスの繊維を得るため、硫酸相対粘度で通常、3.0以上、好ましくは3.5以上の高分子量のポリマを用いる。
【0024】
本発明のエアバッグ用原糸は、機械的特性も優れており、強度が7cN/dtex以上、通常は8cN/dtex〜9cN/dtexで、伸度が18%以上、通常は20〜30%である。
【0025】
次に、本発明のエアバッグ用布帛は、単糸の断面形状が扁平率1.5〜8の扁平断面である合成繊維マルチフィラメント交絡糸からなるエアバック用原糸を経糸および/または緯糸に用い、カバーファクターが1500〜2500、好ましくは1800〜2100となるように製織された布帛である。
【0026】
ここで、上記カバーファクターとは、経糸の総繊度をD1(dtex)、織密度をN1(本/2.54cm)、緯糸の総繊度をD2(dtex)、織密度をN2( 本/2.54cm)としたときに(D1×0.9)1/2 ×N1+(D2×0.9)1/2 ×N2で表される値である。カバーファクターが上記の範囲未満では、ノンコーティングエアバッグとして用いた場合に、通気性が高くエアバッグの展開速度に対する信頼性が得られないばかりか、経糸と緯糸の交点ズレを生じ易いため通気性の経時変化も生じることがあることから好ましくない。一方、カバーファクターが上記の範囲を越える場合は、織密度が高くなるため、収納性が悪くなるばかりか、繊維の使用量が増え、製織コストも高くなることから好ましくない。このようにカバーファクターは布帛の通気性および収納性と大きく関係しており、この特性が適切な範囲内にあることがエアーバッグ布帛として非常に重要である。
【0027】
また、本発明のエアバッグ用布帛は、エラストマーなどでコーティング加工することなく用いられるノンコーティング布帛で十分な効果を得ることができる。その本発明のエアバッグ用布帛はJIS L 1096(6.27.1A法)に規定される方法で測定した通気性は0.1ml/cm2 /sec以下であるのがよく、好ましくは0.05ml/cm2 /sec以下である。また、この布帛を折り畳み後に上記と同様の方法で測定した通気性については、0.3ml/cm2 /sec以下であるのがよく、好ましくは0.2ml/cm2 /sec以下である。
【0028】
布帛の折り畳み前あるいは折り畳み後の通気性のいずれかが上記の範囲を越える場合は、エアバッグの展開速度が遅くなる場合が生じるなど信頼性に欠けることになる。特に、折り畳み後の通気性が上記の範囲を越えると、折り畳まれたバッグが展開する際にバッグの通気性が不均一になり、等方的に展開しなくなったり、バッグの内圧が不十分となるため、早急な乗員保護ができなくなることがある。
【0029】
折り畳み後の通気性とは、図3のように布帛を折り畳んだ後、15cN/cm2 の荷重下で、25℃、50%RHの温湿度調整室に48時間調整後、荷重を取り除き、折り畳みを解除して、上記と同様の方法で通気性を測定した値である。
【0030】
折り畳み後の通気性は、折り畳みによる交点ズレから生じる通気性の変化を評価するための簡便な方法である。折り畳み後の通気性は、一般的にはカバーファクターが高く、単糸繊度が細く、マルチフィラメント内のカバリング性の良い布帛ほど良好な傾向であるが、本発明の上記扁平断面糸を用いたエアバッグ用布帛は従来の布帛と比較して極めて良好である。
【0031】
本発明エアバッグ用布帛の特性としては、エアバッグとして必要な機械的特性およびバッグ収納性を満足するものであれば特に制約を受けないが、好ましくは、引張強力が400N/cm以上、さらに好ましくは500N/cm以上、引裂強力が100N以上、さらに好ましくは150N以上、厚さが0.30mm以下、バッグ収納性が指数100以下であるという条件を満足するものが好ましい。
【0032】
次に、本発明のエアバッグ用原糸の製造方法について、図1のプロセスを用いて説明する。
【0033】
本発明エアバッグ用原糸は、好ましくはポリアミドポリマを用いて溶融紡糸・延伸することにより製造する。
【0034】
まず、ポリマは紡糸機にて加熱溶融され、紡糸口金より紡出される。本発明の扁平断面を有するエアバッグ用原糸を得るためには、口金孔の形状は従来生産技術の範疇で、紡出冷却後の糸条フィラメントが上記した扁平率を満足する扁平断面を形成するよう設計して用いる。
【0035】
以下、図面により本発明を具体的に説明する。図1は本発明のエアバッグ用原糸を製造する装置の一例を示す説明用正面図であり、図2は図1の装置のうち交絡付与装置の一例を示す断面平面図である。
【0036】
図1に示したように、糸条(1)は冷却部(2)、紡糸ダクト(3)を通り冷却固化され、次いで給油装置(4)で油剤を付与される。次に、糸条(1)は、引き取りローラ(5)、(6)で所定の速度で引き取られた後、加熱延伸ローラ群(7)、(8)、(9)によって熱延伸される。延伸された糸条(1)は、第2延伸ローラ(9)と張力調整ローラ(10)間で弛緩処理された後、張力調整ローラと巻取り機(13)間に設置された交絡付与装置(11)で交絡を付与された後、巻取り機(13)によって巻き取る。
【0037】
本発明の適度な交絡強さを有する交絡糸は以下の方法によって得られる。すなわち、交絡付与装置の前後に糸道規制ガイド(12)が配置され、この糸道規制ガイドを(12)通過した糸条(1)を交絡付与装置(11)に導き、交絡ノズルから圧力空気を噴射して交絡処理する。なお、交絡付与装置(11)は第2延伸ローラ(9)と張力調整ローラ(10)との間に設置することもできる。交絡付与装置(11)には糸条の糸道が変化しないように、交絡付与装置(11)の前後に糸道規制ガイド(12)、(12´)が設置される。
【0038】
交絡付与装置(11)の交絡ノズル(A)、(A´)の構造は図2に示したように、均一な交絡を付与するために重要である。すなわち、糸条(B)、(B´)の太さに合わせた交絡ノズルの空間スペース(E)、(E´)と、糸条(B)、(B´)の見かけ上の直径(D)、(D´)との比を、15〜100の範囲とし、糸条(B)、(B´)への圧力空気の噴出しを2方向(C)、(C´)から行い、かつ糸条(B)、(B´)に対し、2方向(C)、(C´)からの圧空の吹き出し角度(F)、(F´)が60〜80゜、好ましくは65〜75゜となるように噴きつけることが望ましい。また、圧力空気の噴射圧力は0.2〜0.7MPa、好ましくは0.25〜0.6MPaである。また、糸条に交絡をかける時の張力は、糸条の繊度(dtx)×0.05〜0.25cNの範囲で行う。
【0039】
さらに、本発明の交絡糸が特徴とする適度な交絡度および均一な交絡を付与するための重要な要因として、交絡時の適切な張力の設定および張力の変動を最小に抑えることが挙げられる。そのためには、巻取り機で糸条を巻き取るに際し、巻き取り張力が常に一定となるよう糸条の張力を検知し、巻き取りスピンドルの回転速度を変化させることが行われる。
【0040】
エアバッグ用原糸の総繊度は通常200〜1000dtexであり、用途、つまり搭載する車種や部位、例えば運転席、助手席、サイドエアバッグおよびインフレータブルカーテンなどによって、最適な原糸および織物設計された布帛が選ばれる。
【0041】
次に、上記方法で得られた原糸は整経され、製織される。また、製織後に得られた布帛に加圧処理やカレンダー加工を施してもよい。
【0042】
本発明が目的とするエアバッグ用布帛としての効果を得るために、カバーファクターが1500〜2500となるように織物設計する。
【0043】
製織は一般的には効率的なウォータージェットルームが用いられるが、レピアルームやエアージェットルームなどを用いることができる。
【0044】
かくして本発明のエアバッグ用布帛が得られる。
そして、このようにして得られる本発明のエアバック用原糸は適度な交絡強さを有するものであり、本発明のエアバッグ用布帛は低い低通気性と優れた収納性を備えたものである。
【0045】
本発明のエアバック用原糸および布帛は、更に、柔軟性および/または低い通気性を必要とするエアバッグ以外の用途にも適用することができる。
【0046】
【実施例】
以下に実施例を記述し、本発明を具体的に説明する。
なお、明細書本文および実施例に用いた物性の定義および測定法は次の通りである。
(1)繊度:JIS L−1013に準じて測定した。
【0047】
(2)強度、伸度:JIS L−1013に準じ、試長25cm、引張速度30cm/分の条件で測定した。
【0048】
(3)交絡数:それぞれの原糸を10本ずつ水浸法で長さが1mm以上の交絡部の個数を測定し、その10本の平均値を1mあたりの個数に換算して得られた値である。水浸バスは、長さ70cm、幅15cm、深さ5cmの大きさで、長手方向両端より10cmのところに仕切板を設けたものを用いた。このバスに純水を深さ約3cmになるように満たし、その中へ原糸を水浸させ、油剤などの不純物の影響を排除するために測定毎に純水を入れ替えて測定した。
また、2cN/dtexの緊張処理後の交絡数は、1.0m長さの原糸に2cN/dtex相当の荷重を掛けて5秒経過後、水浸法にて上記と同様に測定した。布帛を構成する経糸および緯糸の交絡数はそれぞれの原糸から構成される布帛から採取された糸について同様に水浸法にて測定した。
【0049】
(4)扁平率:扁平断面糸の変形度を表しており、次の方法で求めた。
【0050】
得られた繊維を200倍で断面を写真に撮り、写真上で単糸の長軸(a)と短軸(b)の長さを測定し、そのa/bから扁平率を算出した。単糸10本の測定の平均値とする。(図5,6)
扁平率=a/b。
【0051】
(5)生産操業性:糸切れ率が95%以上を◎、90〜94%を○、80〜89%を△、79%以下を×とした。
【0052】
(6)布帛の引張強力:JIS L1096(6.12.1A法)に準じて測定した。
【0053】
(7)布帛の引裂強力:JIS L1096(6.15.2A−2法)に準じて測定し、経方向と緯方向の平均値を求めた。
【0054】
(8)通気量:JIS L1096(6.27.1A法)に準じて測定した。
【0055】
(9)折り畳み後の通気性:
本文中記載の折り畳み処理を行った後、通気性をJIS L1096(6.27.1A法)に準じて測定した。
【0056】
(10)バッグ収納性:60リットル容量のエアバッグ(I)を、図3に示したように、150×150mmになるようまず左右から(II)方向へそれぞれ4回蛇腹に折り畳んだ後、この折り畳み物(III)を上下から(II)方向へそれぞれ4回蛇腹に折り畳み、この折り畳んだバッグ(V)に、図4に示したように、4000gの荷重(VI)をかけ、その時のバッグの厚さを測定し、比較例1の470dtex円形断面糸使いのノンコート基布の厚さを100としたときの相対比を求めた。
【0057】
[実施例1〜11、比較例1〜10]
エクストルーダ型紡糸機を用い、25℃での98%硫酸相対粘度3.7のナイロン66チップを295℃で溶融紡糸した。各紡糸機とも口金は扁平率、形状および孔数のそれぞれ異なる口金を用い、この口金を擁する紡糸パックから糸条を紡出し、直接紡糸延伸プロセスでエアバッグ用原糸470dtexの糸条を製糸した。図1に示したプレストレッチ−2段延伸熱処理−リラックスプロセス、すなわち、給油ローラ(4)、引き取りローラ(5、6)、給糸ローラ(7)、第1延伸ローラ(8)、第2延伸ローラ(9)、張力調整ローラ(10)を順次通過させ、延伸熱処理およびリラックス処理を行った後、巻取機(13)にて巻取った。各ローラの温度は、引き取りローラが常温、給糸ローラが40℃、第1延伸ローラが140℃、第2延伸ローラが230℃、張力調整ローラを150℃とした。製糸速度は、第2延伸ローラ(9)の速度を4200m/分で一定とし、単糸の断面形状や単糸繊度の異なる糸条毎に延伸倍率を変更して原糸の強度が約8.4cN/dtexとなるように製糸した。
【0058】
糸条に交絡を付与するための交絡付与装置は、張力調整ローラと巻き取り機との間に設置し、図2の交絡付与ノズルを用い、表1および表2記載の交絡数となるように高圧空気圧力を0.2〜0.7MPaに設定して交絡糸を巻き取り、エアバッグ用原糸を得た。
【0059】
次に、それぞれの方法で得られた本発明のエアバッグ用原糸および比較用原糸を、それぞれ200m/分の速度で整経を行い、次いで津田駒製ウォータージェットルーム(ZW303)にて織密度を変化させて回転速度800rpmで製織した。引き続いて、上記で得られた各織物を、アルキルベンゼンスルホン酸ソーダ0.5g/lおよびソーダ灰0.5g/lを含んだ80℃温水浴中に3分間浸漬した後、130℃で3分間乾燥させ、次いで180℃で1分間熱ヒートセットすることにより、エアバッグ用基布を得た。
【0060】
しかる後、各エアバッグ用基布から直径725mmの円状布帛2枚を打ち抜き法にて裁断し、一方の円状布帛の中央に同一布帛からなる直径200mmの円状補強布帛を3枚積層して、直径110mm、145mm、175mm線上を上下糸ともナイロン66繊維の470dtex/1×3から構成される縫糸で本縫いによるミシン縫製し、直径90mmの孔を設け、インフレーター取り付け口とした。さらに、中心部よりバイアス方向に255mmの位置に相反して同一基布からなる直径75mmの円状補強布帛を1枚当て直径50mm、60mmの線上を上下糸ともナイロン66繊維の470dtex/1×3から構成される縫糸で本縫いによるミシン縫製し、直径40mmの孔を設けたベントホールを2カ所設置した。
【0061】
次いで、本円状布帛の補強布帛側を外にし、他方の円状布帛と経軸を45度ずらして重ね合わせ、直径700mm、710mmの円周上を上下糸ともナイロン6・6繊維の1400dtex/1から構成される縫糸で二重環縫いによるミシン縫製をした後、袋体を裏返し60リットル容量のエアバッグを作成した。エアバッグ用原糸の物性およびエアバッグ用布帛の物性およびエアバッグの収納性を測定した結果を表1および表2に示す。
【0062】
【表1】
【0063】
【表2】
表1および2の結果からは、本発明の実施例に示したエアバッグ用原糸を用いたエアバッグ用布帛は、従来の原糸を用いたエアバッグ用布帛に比べて、原糸生産操業性、製織性、収納性および通気性に優れていることがわかる。
【0064】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、ノンコーティングエアバッグに最適な収納性と低い通気性を備えたエアバッグ用布帛およびそれを可能とするエアバッグ用原糸を実現することができる。
【0065】
すなわち、本発明のエアバッグ用布帛は、従来の円形断面糸からなるエアバッグ用原糸を用いた場合に比較して、低い通気度が達成でき、かつ収納性に優れている。したがって、安全装置としての信頼性が高まり、かつコンパクトなエアバッグ装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のエアバッグ用交絡糸を製造する装置の一例を示す説明用正面図である。
【図2】図1における交絡付与装置の一例を示す断面平面図である。
【図3】収納性試験のエアバッグの折り畳み方法を示す説明用フロー図である。
【図4】収納性試験のエアバッグの折り畳み後における荷重の負荷方法を示す説明用正面図である。
【図5】糸の扁平形状の一例を表す断面図である。
【図6】糸の扁平形状の他の一例を表す断面図である。
【符号の説明】
1糸条
2冷却部
3紡糸ダクト
4給油装置
5、6引き取りローラ
7給糸ローラ
8第1延伸ローラ
9第2延伸ローラ
10張力調整ローラ
11交絡付与装置
12糸道規制ガイド
13巻取り機
A交絡ノズルの本体
B糸条
C糸条への圧力空気の噴射
D糸条の直径
E交絡ノズルの空間スペース
F圧力空気の吹き出し角度
a扁平断面の長軸の長さ
b扁平端面の短軸の長さ
Claims (3)
- 単糸の断面形状が下記式に示す単糸の長軸長(a)と短軸長(b)から求めた扁平率が1.5〜8の扁平断面であって、交絡数が15〜24個/mで、かつ2cN/dtexの張力をかけて緊張処理した後の交絡数が10〜14個/mの交絡糸からなるポリアミドマルチフィラメントを経糸および/または緯糸として用い、経糸の総繊度をD1(dtex)、織密度をN1(本/2.54cm)、緯糸の総繊度をD2(dtex)、織密度をN2( 本/2.54cm)としたときに(D1×0.9) 1/2 ×N1+(D2×0.9) 1/2 ×N2で表されるカバーファクターが1500〜2500の範囲で製織してなり、かつコーティング加工することなく用いられるエアバッグ用布帛であって、この布帛のJIS L1096(6.27.1A法)に規定される方法で測定した通気度が0.1ml/cm 2 /sec以下であることを特徴とするエアバッグ用布帛。
扁平率=a/b - 前記ポリアミドマルチフィラメントの単糸の繊度が2〜7dtex、前記短軸長が6〜20μmであることを特徴とする請求項1に記載のエアバッグ用布帛。
- 布帛を折り畳み処理後に前記と同様の方法で測定した通気度が0.3ml/cm2/sec以下であることを特徴とする請求項1または2に記載のエアバッグ用布帛。
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