JP4538119B2 - X線ct装置 - Google Patents

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    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B6/00Apparatus for radiation diagnosis, e.g. combined with radiation therapy equipment
    • A61B6/02Devices for diagnosis sequentially in different planes; Stereoscopic radiation diagnosis
    • A61B6/027Devices for diagnosis sequentially in different planes; Stereoscopic radiation diagnosis characterised by the use of a particular data acquisition trajectory, e.g. helical or spiral

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、種々変更可能なスライス厚による断層画像を得るX線CT装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
X線CT装置では、X線源と、対向配置したX線検出器とを、被検体のまわりに回転させながら、X線源から扇状(ファンビーム)にX線ビームを被検体に照射し、X線検出器で被検体を透過したX線量を検出する。X線検出器で検出された透過X線量データを収集し、再構成手段によってこの収集データを基に断層画像を再構成する。
【0003】
扇状のX線ビームは、ある幅を持つ。この幅をビームスライス厚と呼ぶ。X線検出器の厚みとスライス厚とを等しくすることで、断層画像のスライス厚はビームスライス厚と一致する。
X線検出器の厚みよりも薄いスライス厚の断層画像を得るには、従来、スライス厚調整手段を設けた。この調整手段としてはX線の厚方向の照射範囲を制限するコリメータを設置したり、X線検出器の厚み方向の検出範囲を調整する機構を設けたりすることによってX線入射面を制限するやり方をとった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
このように、従来の方法では、調整手段を設けなくてはならないという欠点があった。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、測定範囲を調整する手段を設けなくともX線検出器のX線入射面の幅よりも薄いスライス厚の断層画像を得ることができるX線CT装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、所定のスライス幅を持つファンビームX線を放出するX線源と、
被検体を挟んでX線源に対向して配置され、対向配置した状態でX線源と一緒に被検体の周りを回転すると共に、所定のスライス幅のマルチチャンネルX線検出器と、
互いに対向するX線源とX線検出器又は被検体を搭載したベッドのいずれか一方を、上記スライス幅よりも狭い所定ピッチ距離移動する手段と、
その移動の前後の位置で、互いに対向配置したX線源とX線検出器とを回転させてCT計測を行い、X線検出器から得られる検出信号を収集する手段と、
この検出信号から上記所定ピッチ相当のスライス幅の検出データを得る手段と、
この検出データから断層像を再構成する手段と、
を備えるX線CT装置を開示する。
【0006】
更に本発明は、所定のマルチスライス幅を持つファンビームX線を放出するX線源と、
被検体を挟んでX線源に対向いて配置され、対向配置した状態でX線源と一緒に被検体の周りを回転すると共に、所定のマルチスライス幅のマルチチャンネルX線検出器と、
互いに対向するX線源とX線検出器又は被検体を搭載したベッドのいずれか一方を、上記スライス幅よりも狭い所定ピッチ距離移動する手段と、
その移動の前後の位置で、互いに対向配置したX線源とX線検出器とを回転させてCT計測を行い、X線検出器から得られる検出システム号を収集する手段と、
この検出信号から、各マルチスライス部位対応に上記所定ピッチ相当のスライス幅の検出データを得る手段と
この検出データから各マルチスライス部位対応の断層像を再構成する手段と、
を備えるX線CT装置を開示する。
【0007】
更に本発明は、所定のマルチスライス幅を持つファンビームX線を放出するX線源と、
被検体を挟んでX線源に対向して配置され、対向配置した状態でX線源と一緒に被検体の周りを回転すると共に、所定のマルチスライス幅のマルチチャンネルX線検出器と、
互いに対向するX線源とX線検出器又は被検体を搭載したベッドのいずれか一方を、上記スライス幅よりも狭い所定ピッチ距離移動する手段と、
その移動と共に、互いに対向配置したX線源とX線検出器とを回転させてCT計測を行い、X線検出器から得られる検出信号を収集する手段と、
この検出信号から、各マルチスライス部位対応に上記所定ピッチ相当のスライス幅の検出データを得る手段と、
この検出データから各マルチスライス部位対応の断層像を再構成する手段と、
を備えるX線CT装置を開示する。
【0008】
更に本発明は、ピッチ距離移動は、被検体の体軸方向に、複数回行うものとしたX線CT装置を開示する。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下添付図面に従って本発明に係るX線CT装置の好ましい実施の形態について説明する。
図1は、本発明に係るX線CT装置の構成を示すブロック図である。
X線CT装置20は、X線源1から所定のスライス幅WのファンビームX線(通常、コリメータを介して得たもの。以下、このコリメータを含めてX線源と称す)を寝台3上の被検体2に照射し、X線源1に対向して扇状に配置されたマルチチャンネル形X線検出器4で被検体2を透過したX線量を検出する。X線源1及びX線検出器4は被検体2の周囲を一定周期で回転し、データ収集部8はX線検出器4で検出された透過X線量データを収集する。この収集データに対して画像処理部5で断層画像が再構成され、再構成された断層画像が表示部9で表示される。また断層画像データはメモリ上に格納され、その後の処理や表示に利用される。
【0010】
X線制御部7はX線源1の照射するX線量を制御し、寝台制御部6が寝台3を体軸方向に移動制御する。回転・移動制御部11は、対向するX線源1とX線検出器4との回転制御及びX線源1とX線検出器4とを収容するガントリ部の移動制御とを行う。システム制御部10はX線制御部7と寝台制御部6と画像処理部5と回転・移動制御部11とを制御する。
【0011】
図2は、図1に示すX線源1とX線検出器4との被検体2の体軸上での計測と体軸方向の移動とを示す説明図である。紙面に垂直方向がX線ビームの扇状部位であり、紙面に沿う方向が体軸方向である。紙面に垂直方向にマルチチャンネルX線検出器4が扇状に配列存在する。紙面に沿う方向のX線検出器4の幅WとX線のスライス幅Qとは一致することも、不一致とする例もある。W≧QであればQがスライス幅、W<QであればWがスライス幅となる。
X線源1とX線検出器4とは、被検体2に対して回転する動作と図上矢印で示す体軸方向に相対的に移動する動作とを持つ。ここで相対的とは、寝台3が移動するか、寝台3の代わりにX線源1とX線検出器4とが回転しながら移動するか、いずれかとの意味である。以下では、後者の例で説明する。
【0012】
本発明では、ある体軸上の位置でX線源1とX線検出器4とが対向して1回転してCT計測を行い、この1回転でのCT計測後にX線源1とX線検出器4とが体軸方向に所定距離Lを移動するように、X線源1とX線検出器4との移動の制御を行う。この制御は、回転・移動制御部11によって行う。上記所定距離移動後のその体軸上の位置で再びX線源1とX線検出器4とを対向させ回転させてCT計測を行う。以下、距離L移動し計測を繰り返す。その移動量LはX線入射面よりも小さく、断層画像の目的のスライス幅に等しい。図2では、当初のX線源1の位置P1に対して、距離L(L=W/2)だけ移動した時のX線源1の位置P2を、併せて表示した。P1、P2は例えばX線源1の中心位置や端部位置のごとく、X線源を特定できる位置である。
【0013】
図3は、入射X線のスライス幅をW、移動距離LをL=W/2とした場合のCT計測値bk(X線検出器4の出力又はこの出力の各種の前処理(各種の補正や対数変換等)後の出力を言う)と仮想測定値akとを示す図である。図でb0、b1、b2、b3、…は以下の通りである。
0…体軸上の開始位置S0でのCT計測値
1…位置S0から距離W/2だけ離れた位置S1でのCT計測値
2…位置S1から距離W/2だけ離れた位置S2でのCT計測値
3…位置S2から距離W/2だけ離れた位置S3でのCT計測値
………………………………………………………………
ここで、CT計測値b0、b1、b2、b3、…は、それぞれチャンネル番号i、投影角(ビュー)jを因子とする値であり、例えば、bnであればbn(i、j)の如くである。投影角jは、j=0゜〜360゜、0゜〜180゜、0゜〜180゜+βの範囲内の各値である。
かかるb0、b1、b2、b3、…は、図3(i)と(ii)では、b0、b2、…、b1、b3、…の如く区別して表記した。
【0014】
一方、スライス幅W/2での測定値(これは計算によって求めるため、仮想測定値と定義)を、体軸上の開始位置R1(これは、スライス幅W/2での、中心位置や端部位置等の特定位置を指す)からW/2の順に定まる位置R2、R3、…で、図3(iii)に示すように、α、a0、a1、a2、a3、…とすると、以下の関係となる。
【数1】
Figure 0004538119
ここで、αは最初の開始位置R1でのスライス幅W/2の仮想測定値である。数1を変形し、a0、anを求めると、数2となる。
【数2】
Figure 0004538119
数2から以下のことがわかる。b0、bnはCT計測値であって既知であり、αがわかれば、a0、an(n≧1)の全てが数2を利用して求まる。a0、an(n≧1)は図3(iii)からわかるように、スライス幅W/2でのCT計測値とみなせる。このa0、an(n≧1)を用いて再構成することで、スライス幅W/2毎の再構成画像が得られる。ここで、a0、an(n≧1)は、それぞれチャンネル番号i、投影角(ビュー)jを因子とする値であり、a0(i、j)、an(i、j)の如くである。投影角jは、j=0゜〜360゜、0゜〜180゜、0゜〜180゜+βの範囲内の各値である。a0、an(n≧1)の再構成とは、以下の如くなる。
・開始位置R1でのW/2スライス幅の再構成……α(i、j)を用いて 行う。
・開始位置の次の位置R2でのW/2スライス幅の再構成……a0(i、j)を用いて行う。
・更なる次の位置R3でのW/2スライス幅の再構成……a1(i、j)を用いて行う。
………………………………………………………………
0、an(n≧1)は、αが求まっていることが前提として得られる値である。以下に、αの各種の設定例を説明する。
【0015】
(i)、α=a0、即ち、α=b0/2とする例。
この例は、開始位置S0のX線入射位置に被検体がない場合に有効である。
(ii)、αをanの線形補間から求める例。
例えば二点補間の場合、
【数3】
Figure 0004538119
の関係がある故に、
【数4】
Figure 0004538119
となり、αは以下となる。
【数5】
Figure 0004538119
結果的に、b0、b1からの補間と同じである。
(iii)、D=Σ(an-1−an2を最小によるαを求める例。
αの値の誤差は、(an-1−an)に現れる。この特性からDを最小にするαを用いることができる。
即ち、下記となる。
【数6】
Figure 0004538119
【数7】
Figure 0004538119
数6を数7に代入してanを消去すれば、Dは、bnとαとの関数となる。bnは計測値でわかっているので、Dを最小にするαが求まる。
【0016】
以上の実施の形態では、W/2としたが、W/3、W/4の例にも適用できる。その説明図を図4、図6に示す。図4のW/3の例では、対向するX線源1とX線検出器4とをW/3のピッチで移動させると共に、各ピッチ停止点で1回転させてCT計測を行う。この結果、スライス幅(W/3)の仮想測定値α、a0、a1、a2、…を得る。また、b0、b3、b6、…を図4(i)に示し、b1、b4、b7、…を図4(ii)に示し、b2、b5、b8、…を図4(iii)に示す。ここで、aとbとの関係は以下となる。
【数8】
Figure 0004538119
αを前述と同様に設定や算出することで、aが求まる。尚、b、a共にチャンネル番号i、投影角jの2つの因子で表現されたものである。
【0017】
図6は、W/4の例であり、W/4ピッチでの移動と、各ピッチ停止点での360゜のCT計測を行った例である。a、bとは以下の関係をなす。
【数9】
Figure 0004538119
図4のW/3の例は、図5に示す2W/3の例に拡張できる。スライス幅(3W/4)では、その仮想測定値をc0、c1、c2…は、下記の関係となる。
【数10】
Figure 0004538119
図6のW/4の例は、3W/4の例に拡張できる。スライス幅(3W/4)での仮想測定値をd0、d1、d2とすると、下記となる。
【数11】
Figure 0004538119
尚、一般的には(M・W)/N(MとNとは整数で素数の関係、M<N)が可能である。W/Nでの計測を基本にして行う点で共通する。
【0018】
以上の実施の形態は、CT計測→移動→CT計測→移動→…のシーケンスとしているが、移動しながらCT計測を行うら旋スキャン式のやり方もある。例えば、W/2スライス幅の例では、X線源1とX線検出器4とをW/2移動させ、この移動期間中に1回転させてCT計測を行う。次にW/2移動させ、同じくこの移動期間中に1回転させてCT計測を行う。このようにしても、図3の如きCT計測を行うことができ、仮想計測値a0、a1、a2、…を得ることができる。他のスライス幅の例でも同様である。
【0019】
かかる第2の実施の形態での、マルチスライス検出器数を「3」とした時の、ら旋スキャンによる体軸方向での計測軌跡を図12に示す。図12に対してスライス幅調整(W/2)をしての仮想計測データ例の体軸方向での計測軌跡を図13に示す。即ち、X線源1とX線検出器4をW/2移動させ、この移動期間中に1回転させてCT計測を行う。この場合の様子を図示したのが図12である。ここではある特定の1チャンネルのみの軌道を示してある。かかる図12に対して本実施の形態により、ある角度j、あるチャンネルiの計測データ例
{bn(i、j)|n=0、1、2…}から仮想計測値{an(i、j)|n=0、1、2…}
を求めることができる。
図12の計測データbnに対してanを求めると図13のような位置での仮想計測値を得ることとなる。これは、検出器の幅があたかもW/2であるシステムでら旋スキャンした場合と同じデータ例である。この仮想計測データを使って画像再構成を行うことによりスライス幅がW/2の画像を得ることができる。
このように移動させながら計測する場合に対しても適用できる。
【0020】
本発明の他の実施の形態を説明する。この新規な形態は、スライス幅方向に1個のX線検出器の例(図2)でははなく、スライス幅方向に2個以上のX線検出器を配置するマルチスライスX線検出器に適用する例である。X線検出器の配置数をPとすると、このマルチスライスX線検出器を持つCT装置では、1回のCT計測でP個の断層像を得ることができるのが特徴である。然も、各断層像は、X線検出器当たりのスライスは幅Wによる断層像である。
【0021】
そこで、本発明では、こうしたマルチスライスX線検出器でも、そのスライス幅Wよりも狭いスライス幅の断層像を得ることを可能にしたものである。図7にP=2としたマルチスライスX線検出器40の例を示す。X線検出器40は、同一スライス幅Wを持つ2つのX線検出器要素41、42から成る。この2つのX線検出器要素41、42は、それぞれ紙面に直交する方向に扇状に配置した複数のX線検出器要素を持つマルチチャンネル形X線検出器である。かかるX線検出器要素41、42を持つX線検出器40を、X線源1と対向して回転させることで、1回転でX線検出器要素41、42とからそれぞれ隣接する2つのCT計測値を得ることができ、要素41に対応して一つの断層像、要素42に対応して一つの断層像、の合計2つの断層像を得ることができる。
【0022】
かかる図7のマルチスライスX線検出器40に対して、回転・移動制御部11にて回転・移動の制御を行わせる。この場合、図2の第1の実施の形態と同じように各種のスライス幅の断層像を得ることができる。特に、移動量をPW/N(P<NかつPとNとは互いに素)となる様に選ぶことで検出器が同一の場所を計測することをなくすことができる。以下、代表的な例を示す。
(i)、スライス幅(W/3)の断層像を得る例。
これはX線源1とX線検出器40とを(2W/3)ピッチで移動し、各停止点(開始点を含む)で、対向させて1回転させてCT計測を行うことで実現できる。図8にそのタイムチャートを示す。スライス幅(W/3)のCT計測値α、e0、e1、e2、…を得る例が示されている。
(ii)、その他の例。
第1の実施の形態と同じように、W/NやMW/Nなるスライス幅のCT計測値を得ることが可能である。
【0023】
図9には、スライス検出器数P=4の検出器41〜44を持つ例への適用例を示す。スライス幅をW/5にする例であり、4W/5移動毎に停止させて、1回転によりCT計測を行う。これからW/5のスライス幅のCT断層像を得ることができる。
更に、第1の実施の形態と同じように、ピッチ移動期間中に、1回転してCT計測を行うやり方もある。
以上の実施の形態で、ピッチ移動幅と求めるスライス幅との関係は一例であって、相互に各種の対応がありうる。仮想計測値の求め方を工夫するだけで種々の対応が可能である。
【0024】
スライス幅を種々狭くする理由は、体軸分解能を良くすることがある。これについて述べる。スライス幅が大きいと、像がぼやけるとの欠点があるが、一方では、大きい領域の観察像を得るには利点がある。スライス幅が小さいと、画像の解像度がよくなり、コントラストのよい画像が得られるとの利点がある。例えば小さい領域の観察像を得たい場合に、小さいスライス幅を設定できるようにしたのが本発明である。然も、スライス幅の設定は、簡単に行える利点を持つ。逆に、種々のスライス幅のデータをデータ的に得ることができたため、体軸分解能を自在に調整可能になるとの利点がある。
【0025】
ここで、本発明でのスライス幅設定法を簡単に説明する。X線検出器4、40のスライス幅Wを定める。このスライス幅W自体は、コリメータを利用して行ってもよく、またコリメータを使用せずに、X線検出器4、40の物理的なスライス幅そのものである例もある。かかるスライス幅Wに対して、その幅よりも狭いスライス幅Wiをキーボードやマウス等を介して入力設定する。この入力設定値Wiを満足すべく、移動ピッチ幅を自動設定する。この自動設定した移動ピッチ幅で、回転・移動制御部11は回転移動・計測を行う。
【0026】
図10は、本発明のX線CT装置の他の構成例図を示す。このCT装置は、図1に比して、操作部14、スライス幅可変部12、スライス加算部13、再構成部15、を持つ点で異なる。操作部14は、CT計測条件や計測部位や計測方法等を指示入力するものであり、図1では示していなかったが、図1でも本来存在するものである。スライス幅可変部12は、CT計測したデータを処理して所望のスライス幅のデータに変換する数値処理手段である。スライス幅可変部12は、本発明の重要な要素である。上記変換とは、図3についてみればbからaへの変換処理である。スライス加算部13は、スライス幅の大きさを、後発的に厚くする処理である。例えば、W/2のスライス幅に対して3W/2のスライス幅にするとかの処理である。再構成部15は、可変部12からのデータaやスライス加算部13からのデータをもとに再構成し、断層画像を得る。図1と対応ずければ、スライス幅可変部12、再構成演算部15、スライス加算部13が、図1の画像処理部5に相当する。
図11は、図10の処理フローを示す。
【0027】
操作部12より断層画像のスライス幅やその他撮影条件の設定を行い計測を開始する(フローF1)。スライス幅は画像再構成処理後のスライス厚加算処理(フローF7)により厚さを増すことができるため、必要なスライス厚の内もっとも薄い値を選択する。更に、そのスライス幅に対応するX線源1とX線検出器4との移動ピッチ量を算出する(フローF2)。
【0028】
X線CT装置20では、X線源1からX線ビームを寝台3上の被検体2に照射し、X線源1に対して扇状に配置されたX線検出器4で被検体2を透過したX線量を検出する。X線源1及びX線検出器4は被検体2を一定周期で回転し、データ収集部8はX線検出器4で検出された透過X線量データを収集する(フローF3)。
この収集に対してスライス幅可変部により数値処理を施し所望のスライス幅データに変換する(フローF4)。この変換データに対して再構成演算部5で断層画像が再構成され(フローF5)、再構成された断層画像が表示部9で表示される(フローF6)。更に、更なるスライス幅拡大の要求があれば(フローF7)、その拡大のための加算処理を行う(フローF8)。
【0029】
以上の実施の形態は、いずれも第3世代の例で説明したが、X線像検出器を360°分配置してX線源のみを回転させる第4世代にも適用できる。
【0030】
【発明の効果】
本発明によれば、スライス幅を種々変更可能になった。また、スライス幅を小さくできる発明によれば体軸分解能の向上をはかることができた。更に、スライス幅を種々変更可能にできる発明によれば、体軸分解能が種々設定可能になった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のX線CT装置の構成例図である。
【図2】本発明のスライス幅変更の説明図である。
【図3】本発明の仮想測定値aを得ることのタイムチャートである。
【図4】本発明の仮想測定値aを得ることのタイムチャートである。
【図5】本発明の仮想測定値aを得ることのタイムチャートである。
【図6】本発明の仮想測定値aを得ることのタイムチャートである。
【図7】マルチスライスX線検出器を示す図である。
【図8】マルチスライスX線検出器を示す図である。
【図9】マルチスライスX線検出器を示す図である。
【図10】本発明のX線CT装置の他の構成例図である。
【図11】フローチャートである。
【図12】移動軌跡図である。
【図13】スライス幅調整による仮想計測値と移動軌跡図である。
【符号の説明】
1 X線源
2 被検体
3 X線検出器

Claims (1)

  1. 所定のスライス幅を持つファンビームX線を被検体に照射するX線源と、
    前記被検体を挟んでX線源に対向して配置され前記被検体の透過X線を検出するX線検出器と、
    前記X線源とX線検出器が対向配置された状態で前記被検体の周りを回転させるスキャナと、
    互いに対向するX線源とX線検出器又は被検体を搭載したベッドのいずれか一方を、前記スライス幅よりも狭い所定ピッチ距離で移動する手段と、
    その移動の前後の位置で、前記スキャナを回転させてCT計測を行い、前記X線検出器から得られる検出信号を収集する手段と、
    前記収集された検出信号から所定ピッチ距離相当のスライス幅の仮想計測データを得る処理手段と、
    前記得られた仮想計測データから断層像を再構成する手段と、を備え、
    前記処理手段はCT計測を開始した被検体が存在する位置の仮想計測データαを前記収集させた検出信号から求めるものであり、
    上記CT計測を開始した被検体が存在する位置の仮想計測データαは、
    ピッチ距離幅がスライス幅Wに対してW・M/N(但し、MとNとは互いに素数で且つM<Nとする)の関係にあるときのNと、CT計測を開始した位置を含む最初に収集した検出信号d とから得られる、d ・M/Nの値、
    または、計測を開始した位置を含む最初に収集した検出信号及びこれに隣接する検出信号から補間によって得た値、
    または、2つの仮想計測データa n−1 とa との差の2乗が最小となるようにして得た値であることを特徴とするX線CT装置。
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