JPH11325A - 対象物の画像データを作成する方法およびシステム - Google Patents
対象物の画像データを作成する方法およびシステムInfo
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Abstract
れた投影データから対象物の高分解能の画像を作成する
方法およびシステムを提供する。 【解決手段】 対象物の周りを回転するX線源(14)
を持つガントリー(12)を含み、X線源から放出され
たX線ビーム(16)をコリメートするコリメータ(5
2)がX線ビームの幅すなわちスライス厚さを定める開
口(56)を含んでいるシステムにおいて、少なくとも
2つの隣接する画像スライスに対する投影データ
(P1 ,P2 )を求め、該投影データを処理して画像デ
ータを作成し、該画像データをz方向にデコンボリュー
ションする。これにより、コリメータ開口より細かい即
ち小さい分解能を持つデコンボリューションされた画像
が作成される。
Description
タ断層撮影(CT)法、更に具体的に云えば、CTスキ
ャナによる関心のある対象物を走査することに関する。
テムでは、X線源が、一般に「イメージング平面」と呼
ばれる直交座標系のX−Y平面内に位置するようにコリ
メートされる扇形X線ビームを投射する。X線ビームは
患者のような撮影対象物を通過する。X線ビームは、撮
影対象物によって減衰させられた後、放射検出器アレイ
に入射する。検出器は大体矩形である。検出器アレイが
受け取ったX線ビームの強度は、撮影対象物によるX線
ビームの減衰に関係する。検出器アレイを構成する各々
の検出器素子が、その検出器の場所に於けるビーム減衰
量の測定値である別々の電気信号を発生する。全ての検
出器からの減衰量測定値を別々に収集して、透過プロフ
ィールを作る。
及び検出器アレイが、イメージング平面内で撮影対象物
の周りをガントリーによって回転し、この為、X線ビー
ムが撮影対象物と交差する角度が絶えず変化する。ガン
トリーの1つの角度で検出器アレイから得られた1群の
X線減衰量測定値すなわち投影データが「ビュー(vi
ew)」と呼ばれる。撮影対象物の「走査(sca
n)」は、X線源及び検出器の1回転の間のガントリー
の相異なる角度で求められた1組のビューで構成され
る。軸方向走査(axial scan)では、投影デ
ータが処理されて、対象物を通る2次元スライスに対応
する画像を構成する。典型的には、スライスの形状は変
わり得る。1組の投影データから画像を再構成する1つ
の方法が、この分野では、フィルタ補正逆投影法と呼ば
れている。この方法は、1つの走査からの減衰量測定値
を「CTナンバー」又は「ハウンズフィールド単位」と
呼ばれる整数に変換する。これらの整数値は、陰極線管
表示装置の対応する画素の輝度を制御するために使用さ
れる。
時間を短くする為、「螺旋走査(helical sc
an)」が実施されることがある。螺旋走査を実施する
には、ガントリーの回転と同期して患者を移動させなが
ら、所定数のスライスを得るためのデータを収集する。
このようなシステムは1つの扇形X線ビームの螺旋走査
から1個の螺旋を作成する。扇形X線ビームによって写
像された螺旋は、各々の所定のスライス内の画像を再構
成することができる投影データを生じる。走査時間の低
減に加えて、螺旋走査では、造影剤の良好な使用、任意
の位置における画像再構成の改善、良好な三次元画像の
作成のような他の利点も得られる。
線ビームは患者より手前のコリメート装置すなわちコリ
メータを介して投射される。このコリメータは患者軸線
すなわちZ軸方向におけるX線ビームの分布を定める。
典型的には、コリメータはX線吸収材料を含んでいて、
その中にX線ビームを制限する開口がある。公知の開口
は典型的には線形又は矩形であり、開口の幅が、Z軸に
沿って測定したスライスの厚さを制御する。例えば、1
mmの開口を持つコリメータにX線ビームを通すことに
より、コリメータからのX線ビーム出力は1mmの厚さ
を持つ。
画像分解能を与える。しかし、このような画像分解能
は、例えば、コリメータの寸法、スライスの厚さおよび
フィルタのカーネル(kernel;核)によって制限
される。3Dおよび多平面状再フォーマット(MPR;
multi−planer reformat)画像に
関して、全てのコリメータ寸法で画像分解能を改善する
ことが望ましい。
体的に述べると、スライス厚さを小さくすると、画像分
解能が改善される。用途によっては、0.5mmほどの
薄いスライス厚さが望ましい。しかし、公知のCTシス
テムは、典型的には、最小のスライス厚さが1mmにな
るように構成されている。今日まで、スライス厚さを
0.5mmに低減するには、ハードウエアおよびソフト
ウエアのかなりの変更が必要であると信じられていた。
ネルにも関係する。具体的に述べると、フィルタのカー
ネルの遮断周波数を増加することにより、x−y平面に
おける画像分解能が改善される。しかし、フィルタのカ
ーネルの遮断周波数を増加すると、画像に寄与する高周
波成分も増加し、かなりのエイリアシング(alias
ing)によるアーティファクトが生じる。従って、公
知のCTシステムにおいて再構成フィルタのカーネルは
典型的には制限しなければならない。今日まで、再構成
フィルタのカーネルの遮断周波数を更に増加するために
は、ハードウエアおよびソフトウエアのかなりの変更が
必要であると信じられていた。
薄さにすることによって、画像分解能を改善することが
望ましい。また、一層高い再構成フィルタ・カーネル・
遮断周波数を使用できるようにすることによって、画像
分解能を改善することが望ましい。更に、このような画
像分解能が、全体の画像の品質を劣化させずに、また公
知のCTシステムのハードウエアおよびソフトウエアの
かなりの変更を必要とせずに、得られることが望まし
い。
像分解能を与えるデコンボリューション(deconv
olution)アルゴリズムを実施するCTシステム
において達成し得る。具体的に述べると、本発明の一態
様では、少なくとも2つの隣接する画像スライスに対す
る投影データが求められる。システムは、扇形X線ビー
ムが1mmのスライス厚さを持ち且つ画像スライスがほ
ぼ0.5mm離れて位置するように構成される。上記の
画像スライスの投影データを処理することにより、各々
の画像スライスに対する画像データが作成される。次い
で、デコンボリューション・アルゴリズムを画像データ
にz方向に適用することにより、ほぼ0.5mmのz方
向分解能を持つ画像が作成される。
ゴリズムを使用すると、1mmのコリメータ開口で、
0.5mmの分解能を持つ画像を作成することが可能に
なる。従って、既存のシステムのハードウエアを変更す
ることなく、0.5mmの分解能を達成することが出来
る。既存のシステムは、デコンボリューション・アルゴ
リズムを組み込むように変更することのみ必要であるに
過ぎない。更に、CT画像再構成でこのような高分解能
の画像を作成する演算コストおよび費用は目立って増加
することはない。
ャナを表すガントリー12を含むコンピュータ断層撮影
(CT)システム10が示されている。ガントリー12
がX線源14を持ち、これが扇形X線ビーム16を、ガ
ントリー12の反対側にある検出器アレイ18に向けて
投射する。検出器アレイ18は多数の検出器素子20に
よって形成されて、それらが一緒になって、投射されて
医療患者22を通過したX線を感知する。各々の検出器
素子20は、入射するX線ビームの強度、したがって患
者22を通過した時のビームの減衰量を表す電気信号を
発生する。X線投影データを取得する走査の間、ガント
リー12及びその上に取り付けられた部品が回転中心2
4の周りを回転する。
作が、CTシステム10の制御機構26によって制御さ
れる。制御機構26は、X線源14に電力及びタイミン
グ信号を供給するX線制御装置28と、カントリー12
の回転速度及び位置を制御するガントリー・モーター制
御装置30を含む。制御機構26にあるデータ取得装置
(DAS)32が、検出器素子20からのアナログ・デ
ータを標本化し、この後の処理の為に、データをディジ
タル信号に変換する。画像再構成装置34が、DAS3
2から標本化されてディジタル化されたX線データを受
け取り、高速の画像再構成を実施する。再構成された画
像がコンピュータ36に対する入力として印加され、こ
のコンピュータが大容量記憶装置38に画像を記憶す
る。
コンソール40を介して、オペレータからの指令及び走
査パラメータをも受け取る。関連した陰極線管表示装置
42が、再構成された画像並びにコンピュータ36から
のその他のデータをオペレータが観察できるようにす
る。コンピュータ36はオペレータから供給された指令
及びパラメータを使って、DAS32、X線制御装置2
8及びガントリー・モータ制御装置30に対する制御信
号及び情報を供給する。更に、コンピュータ36は、ガ
ントリー12内で患者22を位置決めする為に電動テー
ブル46を制御するテーブル・モータ制御装置44を作
動する。特に、テーブル46は、ガントリー開口48の
中に患者22の一部分を移動させる。
て説明すると、X線ビーム16がX線源14(図3には
示していない)の焦点スポット50から出てくる。X線
ビーム16はコリメータ52によってコリメートされ
て、扇形のX線ビーム16の中心にある扇形X線ビーム
軸線54に沿って、検出器アレイ18に向かって投射さ
れる。
コリメータ52にはそれを貫通する開口56が設けられ
ている。複数個のこの他のコリメータ開口(図に示して
いない)もコリメータ52に貫通して形成されていて、
各々の開口は特定のスライス厚さ又はスライス幅に対応
する。例えば、開口56は10mmのスライス幅に対応
し、別の開口は7mmのスライス幅に対応するものであ
ってよい。10mmのスライスに対して走査を行う場
合、開口56を予想X線焦点スポット50と整列させ
て、焦点スポット50から投射されるX線ビーム16を
10mmに制限するようにする。コリメータ52は当該
分野では周知である。本明細書で使用する「Xmm×X
mmの走査」とは、Xmmのコリメータ開口を使用して
1:1の螺旋ピッチで関心のある対象物を走査すること
を表す。ここで、螺旋ピッチは、X線源14の1回転の
間のテーブル46の移動距離と、X線源のコリメータに
よって定められるスライス幅との比である。
は、典型的には、1mm以上の開口を持つコリメータを
利用している。1mm以上の画像スライスが多くのCT
システムの用途にとって有効であるが、用途によっては
一層薄いスライス厚さが望ましい。具体的に述べると、
用途によっては、例えば0.5mmのスライスの画像を
作成することが望ましい。このような薄いスライスの画
像は、患者の解剖学的構造が1mm未満離れた領域で異
なっているようなときに特に望ましい。本発明の一実施
態様では、1mmのコリメータ開口を使用した場合で
も、0.5mmのスライスの画像が得られる。
ムについて説明するが、その説明はしばしば螺旋走査ま
たは軸方向走査を使用するCTシステムに関連して行
う。しかしながら、デコンボリューション・アルゴリズ
ムはこのようなシステムに関して実施するのに限定され
ない。更に、一実施態様では、デコンボリューション・
アルゴリズムは「画像空間(image spac
e)」で実施される。しかしながら、デコンボリューシ
ョン・アルゴリズムは投影空間(projection
space)でも実施し得る。また、デコンボリュー
ション・アルゴリズムは単一スライスまたは多スライス
・スキャナに使用することが出来る。更に、このアルゴ
リズムを1mmのスライス厚さに関連して説明するが、
このアルゴリズムは他のスライス厚さ、例えば3mmま
たは5mmのスライス厚さに対しても使用することが出
来る。また更に、一実施態様では、デコンボリューショ
ン・アルゴリズムはコンピュータ36内で実施されて、
大容量記憶装置38に記憶されたデータを処理する。勿
論、他の多くの代わりの実施態様も可能である。
を軸方向走査の際に少なくとも2回転させて、隣接した
画像スライスに対する投影データを求める。X線源14
は3回、4回またはそれ以上回転させてよいことは勿論
である。例えば、図4を参照して説明すると、X線源1
4の最初の1回転の間に、CTシステム10は第1の画
像スライスに対してz軸に沿って第1の投影P1 をカバ
ーする。図示のように、第1のスライスは1mmの投影
データを含み、P1 は範囲[0mm,1mm]を表す。
最初の1回転の後、テーブル46はz方向に0.5mm
進む。図5を参照して説明すると、X線源14の次の1
回転により、第2の画像スライスに対してz軸に沿って
第2の投影P2 をカバーする。図示のように、第2の画
像スライスも1mmの投影データを含み、P2 は範囲
[0.5mm,1.5mm]を表す。従って、X線源1
4の2回転の後、対象物はほぼ0.5mm移動し、検出
器アレイ18は対象物の1.5mmに対応する範囲P1
∪P2に対する投影データを作成する。また、図示のよ
うに、逐次的な回転の間の取得された投影データはz軸
において少なくとも部分的にオーバーラップしている
(範囲P1∩P2で示されている)。すなわち、各々のス
ライス内の特定の投影データが対象物の同じ部分に対応
する。具体的に述べると、範囲P1∪P2に対する全投影
データの内の中央の0.5mmがオーバーラップする。
このことを、本明細書ではz軸オーバーラップ・サンプ
リングとも呼ぶ。
P1∪P2に対する投影データ、すなわち2つの画像スラ
イスに対する投影データは、各々のスライスに対応する
画像データを作成するために、公知の再構成法に従って
フィルタリングされ逆投影される。勿論、3つ以上の画
像スライスに対する投影データが得られる場合、このよ
うな各々のスライスに対する投影データは、各々のスラ
イスに対応する画像データを作成するために、公知の再
構成法に従ってフィルタリングし逆投影することが出来
る。そして、これらの画像データには、対象物の高分解
能画像を作成するためにデコンボリューション・アルゴ
リズムが適用される。前に述べたように、z軸オーバー
ラップ・サンプリングによって作成された投影データ
は、対象物の一部分にわたって実質的に冗長である。冗
長な画像データはz方向に沿ってすなわち画像空間にお
いてデコンボリューションされる。冗長な画像データの
デコンボリューションにより、デコンボリューションさ
れた画像データが作成され、これは対象物のオーバーラ
ップ・サンプリングされた部分内の分解能を回復する。
ンボリューションすることが出来る。勿論、画像データ
は他のカーネル、例えば2点カーネルまたは4点カーネ
ルでデコンボリューションすることが出来る。画像デー
タを、例えば[−0.4,1.8,−0.4]でデコン
ボリューションしたとき、その結果の画像をPd で表示
し、元の画像をPo で表示し、その前の元の画像をP-1
で表示し、その次の元の画像をP+1で表示すると、デコ
ンボリューションされた画像は次式に従って決定され
る。
ことは勿論である。画像データをz方向に沿ってデコン
ボリューションすることにより、デコンボリューション
されたは画像の分解能を1mm未満になるように改善す
ることが容易になる。上記の例では、分解能はほぼ0.
5mmになる。すなわち、CTシステムは0.5mmの
スライス厚さの画像を作成する。
の場合を示したが、他の寸法のコリメータ開口を使用し
てもよい。更に、所望のスライス厚さに応じて、テーブ
ル46は0.5mmよりも大きい又は小さい距離ずつ前
進させてもよい。更に、デコンボリューション・アルゴ
リズムは、画像データよりもむしろ投影データに適用し
てもよい。また更に、投影データはX線源の3回転以上
の回転に対して作成してもよい。例えば、第3の画像ス
ライスに対する投影データを取得してもよい。このよう
な第3の画像スライスの投影データを再構成した後、3
つの全ての画像スライスに対して取得した画像データに
デコンボリューション・アルゴリズムを適用することが
出来る。従って、一層小さい、すなわち一層良好な画像
分解能を得ることが出来る。明らかに、z軸オーバーラ
ップ・サンプリングの範囲が、デコンボリューションさ
れた画像の最終的な分解能に比例する。
態様について説明する。この実施態様では、螺旋走査は
実質的に0.5:1の螺旋ピッチを使用する。しかし、
0.5:1以外の螺旋ピッチを使用できることを理解さ
れたい。具体的に述べると、螺旋ピッチは、ナイキスト
のサンプリング基準を実質的に満足することが出来るよ
うに選定してもよい。例えば、螺旋走査が1mmのコリ
メーションで、すなわち1mmのコリメータ開口で実施
される場合、スライス厚さは再構成アルゴリズムのため
に1.2mm近くになることがある。このような場合、
ナイキストの基準を満足するために、患者22を0.6
mm/秒(0.5*1.2)の速度で、すなわち0.
6:1の螺旋ピッチで走査することが出来る。より一般
的に述べると、αmmの開口を持つコリメータを使用す
る螺旋走査によって結果としてβのスライス厚さが生じ
る場合、患者22を0.5β:αの螺旋ピッチで走査す
ることが出来る。他の螺旋ピッチ、例えば0.6:1よ
り大きい螺旋ピッチを使用してもよいことは勿論であ
る。
タが螺旋走査により取得される。具体的に述べると、X
線源14が1mmのコリメータ開口を含んでいると仮定
して、0.5:1の螺旋ピッチで螺旋走査が行われる場
合、テーブル46したがって走査の対象物はX線源14
の各々の1回転の間に0.5mm移動し、検出器アレイ
18は各々の回転に従って1mmのスライス厚さに対す
る投影データを作成する。例えば、図6および7を参照
して説明すると、X線源14の最初の1回転の間すなわ
ちR0 からR1 までの間に、対象物はz方向にほぼ0.
5mm移動し、対象物のほぼ1.5mmをカバーする投
影データP1 が得られる。図8も参照して説明すると、
逐次的な次の1回転の間すなわちR1 からR2 までの間
に、対象物はz方向に更に0.5mm移動し、検出器ア
レイ18が対象物の別の1.5mmをカバーする投影デ
ータP2 を作成する。図示のように、X線源14の2回
転の後すなわちR1 からR2 までの間に、対象物はほぼ
1mm移動し、検出器アレイ18は対象物の2mmに対
応する投影データP1∪P2を作成する。また図示のよう
に、逐次的な回転の間に取得された投影データは、z方
向に少なくとも部分的にオーバーラップする(P1∩P2
で示してある)。すなわち、各々の1回転の間に作成さ
れた特定の投影データが対象物の同じ部分に対応する。
具体的に述べると、全投影データP1∪P2の内の中央の
1mmがオーバーラップする。
画像データを持つ多数のスライスを提供する。例えば、
位置L1 における画像スライスは、位置L1 の両側にそ
れぞれ0.5mmまでの投影データPL1を含む。同様
に、位置L2 における画像スライスは、位置L2 の両側
にそれぞれ0.5mmまでの投影データPL2を含む。ま
た同様に、位置L3 における画像スライスは、位置L3
の両側にそれぞれ0.5mmまでの投影データPL3を含
む。前に説明したように、投影データPL1、PL2および
PL3の一部分はオーバーラップする。
は、公知の再構成法に従ってフィルタリングされ逆投影
されて、各々のスライスに対応する画像データが作成さ
れる。次いで、対象物の高分解能の画像を作成するため
に、画像データにデコンボリューション・アルゴリズム
が適用される。前に述べたように、冗長な画像データが
z方向に沿って、すなわち画像空間でデコンボリューシ
ョンされる。冗長な画像データのデコンボリューション
により、デコンボリューションされた画像データが作成
され、これは対象物のオーバーラップ・サンプリングさ
れた部分内の分解能を回復する。
ンボリューションすることが出来る。勿論、画像データ
は他の大きさのカーネルも使用することが出来る。上記
の例では、分解能はほぼ0.5mmである。すなわち、
CTシステムは0.5mmのスライス厚さの画像を作成
する。上記の実施態様では、1mmのコリメータ開口が
利用され、0.5:1の螺旋ピッチで2回転の螺旋回転
が行われた。然しながら、他のスライス開口および螺旋
ピッチも使用することが出来る。同様に、螺旋回転を2
回転より少なく又は多くしてもよい。例えば、3回目の
螺旋回転を行って、前の2回転の間に取得された投影デ
ータとオーバーラップする投影データを含む一層多くの
画像スライスを作成してもよい。従って、デコンボリュ
ーション・アルゴリズムの適用により、一層小さい、す
なわち一層良好な画像分解能を得ることが出来る。
をデコンボリューションしたが、対象物の高分解能画像
を作成するためにデコンボリューション・アルゴリズム
は投影データに適用することが出来る。前に述べたよう
に、z軸オーバーラップ・サンプリングによって作成さ
れた投影データは、対象物の一部分にわたって実質的に
冗長である。冗長な投影データはz方向に沿ってすなわ
ち投影空間においてデコンボリューションされ得る。冗
長な投影データのデコンボリューションにより、デコン
ボリューションされた投影データが作成され、これは対
象物のオーバーラップ・サンプリングされた部分内の分
解能を回復する。次いで、デコンボリューションされた
投影データは、デコンボリューションされた画像データ
を作成するように処理することができ、そのデコンボリ
ューションされた画像データから高分解能ん画像が作成
される。更に、再構成カーネルを修正することによって
X−Y分解能を改善することが出来る。
施態様ではx−y平面に沿った分解能を改善することが
容易になる。具体的に述べると、サンプリングおよびデ
コンボリューションの増加により、サンプリングされデ
コンボリューションされたデータ内のエイリアシング・
アーティファクトが低減される。このようなデータに存
在するエイリアシング・アーティファクトが低減されて
いるので、画像を再構成するためにこのようなデータに
適用される再構成フィルタ・カーネルは、従来において
収集データをフィルタリングするために使用されている
再構成フィルタ・カーネルに比べて、一層高い遮断周波
数を持つ再構成フィルタ・カーネルにすることが出来
る。
開口の幅より一層小さい、すなわち一層良好な厚さを持
つスライスの画像が作成される。具体的に述べると、上
述の実施態様では、0.5mmのスライス厚さ、すなわ
ち0.5mmの分解能を持つ画像が作成される。このよ
うな細かい分解能はデコンボリューション・アルゴリズ
ムにより達成され、これはCTシステムのコストを目立
って増加させない。さらに、このように改善された分解
能は、公知のCTシステム内のハードウエアおよびソフ
トウエアの変更を必要とせずに達成される。
説明した所から、本発明の目的が達成されたことは明ら
かである。本発明を詳しく説明し、図面に示したが、こ
れらは例示の為であって、例に過ぎず、本発明を制約す
るものと解してはならないことを明瞭に承知されたい。
例えば、この明細書で例示したCTシステムは、X線源
及び検出器の両方がガントリーと一緒に回転する「第3
世代」のシステムである。検出器が全周に沿って配置さ
れた不動の検出器であって、X線源だけがガントリーと
一緒に回転するような「第4世代」のシステム、多スラ
イス・システム、電子ビーム・システムなどの他の多く
のCTシステムを使うことが出来る。更に、上述のデコ
ンボリューション・アルゴリズムは画像空間で実施され
たが、デコンボリューション・アルゴリズムは投影空間
で実施することも出来る。更に、上述のコリメータは1
mmの開口を含むものであったが、1mmよりも小さい
開口および大きい開口の両方を含む多くの他の寸法の開
口を使用してもよい。従って、本発明の精神および範囲
は、特許請求の範囲によって限定されるべきである。
る。
面図である。
る様子を示す概略側面図である。
様子を示す概略側面図である。
取得される様子を示す概略側面図である。
が取得される様子を示す概略側面図である。
される様子を示す概略側面図である。
Claims (20)
- 【請求項1】 対象物の周りを回転するX線源を持つガ
ントリーを含むコンピュータ断層撮影システムによって
走査される対象物の画像データを作成する方法におい
て、 少なくとも2つの隣接する画像スライスに対する投影デ
ータを求めるステップ、 前記投影データを処理して、画像データを作成するステ
ップ、および前記画像データをz方向にデコンボリュー
ションするステップを含んでいることを特徴とする画像
データ作成方法。 - 【請求項2】 前記の投影データを求めるステップが、
対象物を螺旋走査で走査するステップを有している請求
項1記載の画像データ作成方法。 - 【請求項3】 前記の対象物を走査するステップが、
0.5β:αの螺旋ピッチで螺旋走査を行うステップで
構成されており、ここで、αはコリメータ開口の大きさ
であり、βはスライスの厚さである請求項2記載の画像
データ作成方法。 - 【請求項4】 前記の画像データをデコンボリューショ
ンするステップが、大きさが少なくとも2であるカーネ
ルを使用する請求項1記載の画像データ作成方法。 - 【請求項5】 前記の投影データを求めるステップが、
対象物を軸方向走査で走査するステップを有している請
求項1記載の画像データ作成方法。 - 【請求項6】 前記の1つの画像スライスに対して求め
られた投影データが、前記の別の1つの画像スライスに
対して求められた投影データと少なくとも部分的にオー
バーラップしている請求項5記載の画像データ作成方
法。 - 【請求項7】 前記の画像データをデコンボリューショ
ンするステップが、x−y分解能を改善するために再構
成カーネルを修正するステップを有している請求項1記
載の画像データ作成方法。 - 【請求項8】 対象物の周りを回転するX線源を持つガ
ントリーを含んでいて、対象物の画像データを作成する
システムにおいて、 少なくとも2つの画像スライスに対する投影データを求
め、前記投影データを処理して画像データを作成し、前
記画像データをz方向にデコンボリューションするよう
に構成されていることを特徴とする画像データ作成シス
テム。 - 【請求項9】 更に、大きさが少なくとも2であるカー
ネルを有している請求項8記載の画像データ作成システ
ム。 - 【請求項10】 前記投影データを求めるために、対象
物を軸方向走査で走査するように構成されている請求項
8記載の画像データ作成システム。 - 【請求項11】 前記投影データを求めるために、対象
物を螺旋走査で走査するように構成されている請求項8
記載の画像データ作成システム。 - 【請求項12】 更に、前記システムが0.5β:αの
螺旋ピッチで螺旋走査を行うように構成されており、こ
こで、αはコリメータ開口の大きさであり、βはスライ
スの厚さである請求項11記載の画像データ作成システ
ム。 - 【請求項13】 対象物の周りを回転するX線源を持つ
ガントリーを含むコンピュータ断層撮影システムによっ
て走査される対象物の画像データを作成する方法におい
て、 少なくとも2つの隣接する画像スライスに対する投影デ
ータを求めるステップ、 前記投影データを投影空間でデコンボリューションする
ステップ、および前記のデコンボリューションされた投
影データを処理して、画像データを作成するステップ、
を含んでいることを特徴とする画像データ作成方法。 - 【請求項14】 前記の投影データを求めるステップ
が、対象物を螺旋走査で走査するステップを有している
請求項13記載の画像データ作成方法。 - 【請求項15】 前記の対象物を走査するステップが、
0.5β:αの螺旋ピッチで螺旋走査を行うステップで
構成されており、ここで、αはコリメータ開口の大きさ
であり、βはスライスの厚さである請求項13記載の画
像データ作成方法。 - 【請求項16】 前記の投影データをデコンボリューシ
ョンするステップが、大きさが少なくとも2であるカー
ネルを使用する請求項13記載の画像データ作成方法。 - 【請求項17】 前記の投影データを求めるステップ
が、対象物を軸方向走査で走査するステップを有してい
る請求項13記載の画像データ作成方法。 - 【請求項18】 対象物の周りを回転するX線源を持つ
ガントリーを含んでいて、対象物の画像データを作成す
るシステムにおいて、 少なくとも2つの画像スライスのための投影データを求
め、前記投影データを投影空間でデコンボリューション
し、前記のデコンボリューションされた投影データを処
理して画像データを作成するように構成されていること
を特徴とする画像データ作成システム。 - 【請求項19】 前記投影データを求めるために、対象
物を軸方向走査で走査するように構成されている請求項
18記載の画像データ作成システム。 - 【請求項20】 前記投影データを求めるために、対象
物を螺旋走査で走査するように構成されている請求項1
8記載の画像データ作成システム。
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