JP4536182B2 - 消臭用組成物 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、消臭組成物に関する。より詳しくは、本発明は、悪臭成分であるアセトアルデヒド、ホルムアルデヒド等のアルデヒド類を効率的に除去することができる消臭組成物に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
近年、生活水準の著しい向上と共に、より快適な生活環境や作業環境が求められている。例えば、嫌煙運動が盛んになっている原因の一つには、たばこの煙に含まれるアセトアルデヒド、アンモニア、トリメチルアミン、メルカプタン、硫化水素等の多数の悪臭成分が毛髪、衣服、屋内の壁、家具、カーペットや自動車、電車等の乗り物の室内等に付着し、悪臭として残存することが挙げられる。また、最近の新築住宅においては、ホルムアルデヒド等の化学物質を含浸又は塗布した建材が多用され、該化学物質が大量に気化分散して悪臭となる。
このような悪臭成分を除去する消臭剤として、本発明者等は、ヒドラジド類、アゾール類及びアジン類から選ばれる少なくとも1種に、弱酸金属塩を助剤として加えたもの(以下、「既出消臭剤」という)を提案している(特願平10−331594号)。
【0003】
かかる既出消臭剤は、例えば合板などの被処理体に噴霧するなどして処理することにより、合板から生じるホルムアルデヒドなどが吸着されて悪臭成分は除去されるのであるが、被処理体によっては、着色を伴う場合があるという問題が判ってきた。
【0004】
そこで、本発明者等は、上記問題に鑑みて、被処理体を着色させずに悪臭成分の除去を図ることができる消臭組成物を提供することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、種々の剤について検討した結果、下記の手段により上記課題を解決した。
すなわち、本発明は、(A)アジピン酸ジヒドラジド、及び(B)塩化アンモニウムを(A):(B)=5:4〜5:1の重量比で含有する消臭組成物に係る。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明の消臭組成物においては、(A)ヒドラジド類、アゾール類及びアジン類から選ばれる少なくともアジピン酸ジヒドラジド(以下、単に(A)成分ということがある)を有効成分として使用する。
ヒドラジド類としては、分子中に1個のヒドラジド基を有するモノヒドラジド化合物、分子中に2個のヒドラジド基を有するジヒドラジド化合物、分子中に3個以上のヒドラジド基を有するポリヒドラジド化合物等を挙げることができる。
【0007】
モノヒドラジド化合物の具体例としては、例えば、一般式
R−CO−NHNH2 (1)
〔式中、Rは水素原子、アルキル基又は置換基を有することのあるアリール基を示す。〕
で表されるモノヒドラジド化合物を挙げることができる。
【0008】
上記一般式(1)において、Rで示されるアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−ノニル基、n−デシル基、n−ウンデシル基等の炭素数1〜12の直鎖状アルキル基を挙げることができる。アリール基としては、例えば、フェニル基、ビフェニル基、ナフチル基等を挙げることができ、これらの中でもフェニル基が好ましい。またアリール基の置換基としては、例えば、水酸基、フッ素、塩素、臭素等のハロゲン原子、メチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、tert−ブチル基、iso−ブチル基等の炭素数1〜4の直鎖又は分岐鎖状のアルキル基等を挙げることができる。
【0009】
上記一般式(1)のヒドラジド化合物としては、より具体的には、ラウリル酸ヒドラジド、サリチル酸ヒドラジド、ホルムヒドラジド、アセトヒドラジド、プロピオン酸ヒドラジド、p−ヒドロキシ安息香酸ヒドラジド、ナフトエ酸ヒドラジド、3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸ヒドラジド等を例示できる。
【0010】
ジヒドラジド化合物の具体例としては、例えば、一般式
2NHN−X−NHNH2 (2)
[式中Xは基−CO−又は基−CO−A−CO−を示す。Aはアルキレン基又はアリーレン基を示す。]
で表わされるジヒドラジド化合物を挙げることができる。
【0011】
上記一般式(2)において、Aで示されるアルキレン基としては、例えば、メチレン基、エチレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基、ヘプタメチレン基、オクタメチレン基、ノナメチレン基、デカメチレン基、ウンデカメチレン基等の炭素数1〜12の直鎖状アルキレン基を挙げることができる。アルキレン基の置換基としては、例えば水酸基等を挙げることができる。アリーレン基としては、例えば、フェニレン基、ビフェニレン基、ナフチレン基、アントリレン基、フェナントリレン基等を挙げることができ、これらの中でもフェニレン基、ナフチレン基等が好ましい。アリーレン基の置換基としては、上記アリール基の置換基と同様のものを挙げることができる。
【0012】
上記一般式(2)のジヒドラジド化合物は、具体的には、例えば、シュウ酸ジヒドラジド、マロン酸ジヒドラジド、コハク酸ジヒドラジド、アジピン酸ジヒドラジド、アゼライン酸ジヒドラジド、セバシン酸ジヒドラジド、ドデカン−2酸ジヒドラジド、マレイン酸ジヒドラジド、フマル酸ジヒドラジド、ジグリコール酸ジヒドラジド、酒石酸ジヒドラジド、リンゴ酸ジヒドラジド、イソフタル酸ジヒドラジド、テレフタル酸ジヒドラジド、ダイマー酸ジヒドラジド、2,6−ナフトエ酸ジヒドラジド等の2塩基酸ジヒドラジド等が挙げられる。更に、特公平2−4607号公報に記載の各種2塩基酸ジヒドラジド化合物、2,4−ジヒドラジノ−6−メチルアミノ−sym−トリアジン等も本発明のジヒドラジドとして用いることができる。
【0013】
ポリヒドラジド化合物は、具体的には、ポリアクリル酸ヒドラジド等を例示できる。
これらの中でも、ジヒドラジド化合物が好ましく、2塩基酸ジヒドラジドが特に好ましく、アジピン酸ジヒドラジドがより一層好ましい。
上記ヒドラジド化合物は1種を単独で又は2種以上を混合して使用することができる。
【0014】
アゾール類及びアジン類としては、異項原子として2個又は3個の窒素原子を有する、公知の5員乃至6員の複素環化合物を広く使用することができる。これらの複素環化合物には、炭素数1〜4程度の直鎖又は分岐鎖状のアルキル基、1又は2個以上の置換基を有してもよいアリール基、水酸基、アミノ基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、アリールアミノ基、ジアリールアミノ基、メルカプト基、エステル基、カルボキシル基、ベンゾトリアゾリル基、1−ヒドロキシベンゾトリアゾリル基等の置換基が1個又は2個以上置換していてもよい。ここで、炭素数1〜4程度の直鎖又は分岐鎖状のアルキル基としては、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、iso−プロピル、n−ブチル、iso−ブチル、tert−ブチル等が挙げられる。またアリール基としては、例えば、フェニル基、ビフェニル基、ナフチル基が挙げられ、これらの基には水酸基、ハロゲン原子、スルホン酸基、炭素数1〜4の直鎖又は分岐鎖状のアルキル基等の置換基が1又は2個以上置換していてもよい。尚、置換基としてカルボキシル基を有する場合には、そのエステルも本発明の有効成分に包含される。
【0015】
アゾール類としては、例えばジアゾール類、トリアゾール類、チアジアゾール類等を挙げることができ、ジアゾール類及びトリアゾール類を好ましく使用できる。
【0016】
ジアゾール類の具体例としては、例えば3−メチル−5−ピラゾロン、1,3−ジメチル−5−ピラゾロン、3−メチル−1−フェニル−5−ピラゾロン、3−フェニル−6−ピラゾロン、3−メチル−1−(3−スルホフェニル)−5−ピラゾロン等のピラゾロン類、ピラゾール、3−メチルピラゾール、1,4−ジメチルピラゾール、3,5−ジメチルピラゾール、3,5−ジメチル−1−フェニルピラゾール、3−アミノピラゾール、5−アミノ−3−メチルピラゾール、3−メチルピラゾール−5−カルボン酸、3−メチルピラゾール−5−カルボン酸メチルエステル、3−メチルピラゾール−5−カルボン酸エチルエステル、3,5−メチルピラゾールジカルボン酸等のピラゾール類等を挙げることができる。
【0017】
トリアゾール類の具体例としては、例えば1,2,3−トリアゾール、1,2,4−トリアゾール、3−n−ブチル−1,2,4−トリアゾール、3,5−ジメチル−1,2,4−トリアゾール、3,5−ジ−n−ブチル−1,2,4−トリアゾール、3−メルカプト−1,2,4−トリアゾール、3−アミノ−1,2,4−トリアゾール、4−アミノ−1,2,4−トリアゾール、3,5−ジアミノ−1,2,4−トリアゾール、5−アミノ−3−メルカプト−1,2,4−トリアゾール、3−アミノ−5−フェニル−1,2,4−トリアゾール、3,5−ジフェニル−1,2,4−トリアゾール、1,2,4−トリアゾール−3−オン、ウラゾール(3,5−ジオキシ−1,2,4−トリアゾール)、1,2,4−トリアゾール−3−カルボン酸、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール、5−ヒドロキシ−7−メチル−1,3,8−トリアザインドリジン、1H−ベンゾトリアゾール、4−メチル−1H−ベンゾトリアゾール、5−メチル−1H−ベンゾトリアゾール等を挙げることができる。
【0018】
アジン類としては、例えばジアジン類、トリアジン類、ピリダジン類等を挙げることができ、これらの中でもピリダジン類が好ましく使用できる。
ピリダジン類の具体例としては、例えば、6−メチル−8−ヒドロキシトリアゾロピリダジン、4,5−ジクロロ−3−ピリダジン、マレイン酸ヒドラジド、6−メチル−3−ピリダゾン等を挙げることができる。
これらの中でも、アゾール類が好ましく、1,2,4−トリアゾール、1,2,3−トリアゾール等のトリアゾール類、3,5−ジメチルピラゾール等のピラゾール類及び3−メチル−5−ピラゾロン等のピラゾロン類が特に好ましい。
【0019】
本発明では、上記アゾール類及びアジン類は、1種を単独で使用でき又は2種以上を併用できる。
【0020】
(B)、アンモニウム(−NH4)を有する塩化アンモニウムであ
【0022】
本発明の(A)成分に対する(B)成分の使用割合、(A)成分:(B)成分=5:4〜5:1(重量比)の範囲である
【0023】
本発明の消臭組成物には、その効果を損なわない範囲で、他の公知の消臭剤(例えば、パーライト、ゼオライト、シリカゲル、活性炭、尿素、硫酸第一鉄とL−アスコルビン酸との結合体等)を添加することができる。
【0024】
本発明の消臭組成物は、通常、粉末、溶液又は乳化物の形態で使用される。
本発明の組成物の粉末は、一般的な粉末と同様に使用でき、例えば、そのまま被処理材に添加混合して使用される。
【0025】
また、本発明に係る消臭組成物の粉末は、これを適当な有機溶媒、水等の溶剤に溶解させた後、被処理材に塗布、含浸又は混合して使用される。ここで、有機溶媒としては公知のものが使用でき、例えば、炭素数1〜8程度の直鎖又は分岐鎖状の脂肪族飽和アルコール類、シクロペンタノール、シクロヘキサノール等の脂環式アルコール類、エチレングリコール等の多価アルコール類、炭素数1〜8程度の鎖状又は分岐鎖状又は環状の脂肪族炭化水素類、アルキル部分が炭素数1〜8程度の直鎖又は分岐鎖状アルキルであるジアルキルエーテル類、ジアリールエーテル類、テトラヒドロフラン、ジオキサン等の環状エーテル類、ケトン類、エステル類、アセトニトリル等のニトリル類、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド等の極性溶媒、リン酸エステル類、これらの2種以上の混合溶媒等を挙げることができる。また、斯かる有機溶媒に適量の水を含ませることもできる。有機溶媒溶液の形態に調製する際の、有効成分濃度は特に制限されず、得られる溶液の用途等に応じて広い範囲から適宜選択できるが、(A)、(B)両成分の合計量として、通常該溶液全量の0.1〜80重量%程度、好ましくは0.5〜60重量%程度とすればよい。
【0026】
また、本発明の消臭組成物の乳化物も、公知の方法に従い、例えば、本発明の組成物の粉末、水及び界面活性剤を適量ずつ混合することにより製造できる。更に、この乳化物と合成樹脂エマルジョンとを混合することにより、エマルジョンの形態にして使用することもできる。ここで合成樹脂エマルジョンとしては、例えば酢酸ビニル重合体エマルジョン、エチレン−酢酸ビニル重合体エマルジョン、酢酸ビニル−バーサテート共重合体エマルジョン、エチレン−酢酸ビニル−塩化ビニル共重合体エマルジョン、エチレン−酢酸ビニル−アクリル酸エステル共重合体エマルジョン、アクリル酸エステル重合体エマルジョン、アクリル酸エステル−スチレン共重合体エマルジョン、塩化ビニル重合体エマルジョン、ウレタン重合体エマルジョン、シリコーン重合体エマルジョン、エポキシ重合体エマルジョン等の乳化重合、溶液重合等により製造される合成樹脂エマルジョンやデンプン水溶液等を挙げることができる。乳化物を製造する際の有効成分の使用量は特に制限されず、広い範囲から適宜選択できるが、通常合成樹脂エマルジョンの固形分100重量部に対して(A)、(B)両成分の合計量として、0.1〜30重量部程度、好ましくは0.5〜20重量部程度となるように、適宜調整すればよい。
【0027】
更に、本発明の消臭組成物の粉末又は該粉末の溶液もしくは分散液の形態に調製されたものを、適当な合成樹脂と混合し、消臭樹脂組成物とすることもできる。合成樹脂としては特に制限されず、公知のものでよく、例えば、ポリ塩化ビニル、ポリオレフィン(ポリエチレン、ポリプロピレン等)、メタアクリル樹脂、ポリビニルアルコール、アセトアセチル化ポリビニルアルコール、ABS樹脂、塩化ビニリデン樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリアミド、ポリアセタール、ポリカーボネート、変性ポリフェニレンエーテルポリスルホン、ポリフェニレンスルフィド等の熱可塑性樹脂、エポキシ樹脂、キシレン樹脂、グアナミン樹脂、ジアリルフタレート樹脂、ビニルエステル樹脂、フェノール樹脂、不飽和ポリエステル、フラン樹脂、ポリイミド、ポリウレタン、マレイン酸樹脂、メラミン樹脂、ユリア樹脂、尿素樹脂等の熱硬化性樹脂等を挙げることができる。これらの中でも、熱可塑性樹脂としては、ポリ塩化ビニル、ポリオレフィン(ポリエチレン、ポリプロピレン等)、メタアクリル樹脂、ポリビニルアルコール、アセトアセチル化ポリビニルアルコール、ABS樹脂等が好ましく、ポリ塩化ビニル、ポリオレフィン等が特に好ましい。また、熱硬化性樹脂としては、例えば、フェノール樹脂、ユリア樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、不飽和ポリエステル、エポキシ樹脂、ケイ素樹脂、ポリウレタン等が好ましく、エポキシ樹脂、ポリウレタン等が特に好ましい。本発明の消臭樹脂組成物において、有効成分の配合量は特に制限されず、広い範囲から適宜選択できるが、通常合成樹脂100重量部に対して(A)、(B)両成分の合計量として、0.1〜30重量部程度、好ましくは0.5〜20重量部程度となるように、適宜調整すればよい。
【0028】
更に、本発明の消臭樹脂組成物には、発泡剤を添加することもできる。得られる組成物を加熱して発泡させることにより、発泡後のコーティング膜、成形品等の中に微細な気泡が均一に分散し、空気と接触する表面積が著しく増大し、消臭効果がより一層向上する。発泡剤としては特に制限されず、使用する合成樹脂の種類や得られる消臭性発泡体の使用目的や使用場所等に応じて公知の有機系発泡剤及び無機系発泡剤の中から適宜選択して使用することができる。有機系発泡剤としては、例えば、アゾジカルボンアミド、アゾビスイソブチロニトリル、アゾへキサヒドロベンゾニトリル等のアゾ化合物、ベンゼンスルホニルヒドラジド、p,p’−オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)、p−トルエンスルホニルヒドラジド、ジフェニルスルホン−3,3’−ジスルホニルヒドラジド、ジフェニルオキシド−4,4’−ジスルホニルヒドラジド等のスルホニルヒドラジド化合物、N,N−ジニトロソペンタメチレンテトラミン、N,N’−ジニトロソ−N,N‘−ジメチルテレフタルアミド等のニトロソ化合物、テレフタルアジド、p−tert−ブチルベンズアジド等のアジド系化合物等を挙げることができ、これらの中でもアゾ化合物が好ましく、アゾジカルボンアミドがより好ましい。無機系発泡剤としては、例えば、重炭酸ナトリウム、炭酸アンモニウム等を挙げることができる。また、二酸化炭素、フレオン、メチレンジクロライド、ペンタン、空気等の気体を用いることもできる。例えば、ポリウレタンを発泡させるには、ポリウレタンに適量の水を添加すると、ポリウレタンの一成分であるイソシアネートと水とが反応して二酸化炭素が生成し、これにより発泡体が形成される。発泡剤の配合量は、合成樹脂100重量部に対して通常0.1〜30重量部、好ましくは0.5〜20重量部とするのがよい。0.1重量部未満では、発泡剤が分解して放出するガスの量が少なかったり、発泡に必要な気体状物の量又は反応によって発生する気体の量が少なくなるために、所望の発泡体が得られない虞れがある。一方30重量部を越えると、発泡剤が分解して放出するガスの量が多くなり、またガス圧も高くなるため、樹脂組成物がこのガス量、ガス圧に耐えられず発泡体の気泡が粗大になったり、膨張に対して樹脂がたえられず気泡崩壊が生じたり、更に環境汚染や安全性に問題がある等の欠点が生ずる。
【0029】
得られる発泡体の発泡倍率は、その消臭効果及びその持続性を考慮をすると、好ましくは1.2〜60倍、より好ましくは1.5〜50倍とするのがよい。
【0030】
更に、本発明の消臭樹脂組成物には、例えば、酸化防止剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、難燃剤、着色剤、防黴剤、強化材、充填材等の公知のプラスチック添加剤を添加してもよい。ここで強化材及び充填材としては、例えば、溶融シリカ、結晶シリカ、水酸化アルミニウム、アルミナ、ホワイトカーボン、カーボンブラック等の公知の無機質充填剤、チタン酸カリウムウィスカー、珪酸カルシウムウィスカー、ホウ酸アルミニウムウィスカー、ホウ酸マグネシウムウィスカー、珪酸亜鉛ウィスカー等の無機ウィスカー等を挙げることができる。
【0031】
本発明の組成物が粉末の形態である場合には、例えばこれを合成樹脂の添加剤として使用し、これをフィルム、シート等の適当な形状の成形品にすることができる。更に、建材等の表面仕上げ用塗料に本発明の組成物の粉末を添加することもできる。
【0032】
溶液の形態で使用される本発明の組成物の具体的な用途としては、例えば、木材(主に、合板や繊維板や化粧板等の建材)、紙、繊維、繊維製品、樹脂成形品等の処理剤等を挙げることができる。紙、繊維、樹脂成形品(例えば、フィルムやシート)等に処理するには、本発明の組成物の粉末の溶液又は分散液を塗布又は含浸させればよい。例えば、不織布に処理を施せば、エアコンや空気清浄機のエアフィルターとして有用である。
【0033】
乳化物の形態で使用される本発明の組成物の具体的な用途としては、例えば、接着剤、紙類(紙、壁紙等)、繊維、木材(主に合板や化粧板や繊維板等の建材)、樹脂成形品(主にフィルムやシート)等への表面処理剤、合成樹脂への添加剤等を挙げることができる。接着剤は、樹脂エマルジョン(特に好ましくは酢酸ビニル樹脂系エマルジョン、アクリル樹脂系エマルジョン、スチレン−ブタジエン共重合体エマルジョン等)やデンプン水溶液に本発明の組成物の乳化物、好ましくはエマルジョンを添加混合することにより製造できる。繊維、紙、木材、樹脂成形品等への処理は、本発明の組成物の乳化物を塗布又は含浸させることにより行われる。
【0034】
より具体的には、壁紙への適用について、合成樹脂シート(例えば塩化ビニル樹脂シート)と不燃紙とから構成されたものを例に取って説明すれば、本発明の消臭組成物を合成樹脂に混合成形してシート化したり、合成樹脂シートの表面に塗布したり、或いは不燃紙に含浸又は塗布したりすることができる。また、本発明の組成物を含むエマルジョンを、塩化ビニル樹脂シートと不燃紙を積層する際の接着剤として使用することもできる。また、不織布に本発明組成物の乳化物を塗布又は含浸させれば、エアコンや空気清浄機用のフィルターとして使用できる。
【0035】
樹脂組成物の形態で使用される本発明の組成物は、例えば、所望の形状の成形物とすることができる。該成形物の具体例としては、例えば、エアコンや空気清浄機用のエアフィルター、フィルム、シート等を挙げることができる。この際の好ましい合成樹脂は、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン等のポリオレフィン類等である。また、樹脂組成物形態の本発明の組成物は、接着剤としても使用できる。この際の好ましい合成樹脂としては、例えば、尿素樹脂、フェノール樹脂、フラン樹脂等の熱硬化性樹脂等を挙げることができる。
本発明の消臭組成物は、更に、塗料特に屋内用塗料等としても使用できる。
【0036】
【実施例】
以下に実施例、比較例及び試験例を掲げ、本発明を更に詳細に説明する。
【0037】
実施例1及び2
蒸留水にアジピン酸ジヒドラジド(ADH)及び塩化アンモニウムをそれぞれ表1に示す割合(重量%)となるように溶解させて、実施例1及び2の消臭剤を調製した。
参考例1及び2
蒸留水にアジピン酸ジヒドラジド(ADH)及び硫酸アンモニウムをそれぞれ表1に示す割合(重量%)となるように溶解させて、参考例1及び2の消臭剤を調製した。
参考例3及び4
蒸留水にアジピン酸ジヒドラジド(ADH)及びクエン酸三アンモニウムをそれぞれ表1に示す割合(重量%)となるように溶解させて、参考例3及び4の消臭剤を調製した。
【0038】
比較例1
蒸留水のみを用いた。
比較例2
蒸留水にアジピン酸ジヒドラジド(ADH)を5重量%となるように溶解させて、比較例2の消臭剤を調製した。
比較例3及び4
蒸留水にアジピン酸ジヒドラジド(ADH)及び酢酸ナトリウムを表1に示す割合(重量%)となるように溶解させて、比較例3及び4の消臭剤を調製した。
【0039】
試験例
実施例及び比較例で得られた各消臭剤について「JAS 普通合板 ホルムアルデヒド放散量」の測定法に準じ、下記方法に従って、その消臭性能を評価した。
【0040】
試験片の調整
5.5mmの市販のF2合板(各30cm×30cm×0.55cm)に各調整水溶液を両面に2g/尺2(22.2g/m2)均一に塗布した。試料を室温にて乾燥し、一晩養生した。養生終了後、各試料から15cm×5cm×0.55cmの長方形状の試験片を10片ずつ裁断した。
【0041】
測定方法
デシケーター(JIS R3503に規定する大きさ240mm内容積約10lのもの)の底部に300mlの蒸留水を入れた結晶皿(直径120mm、高さ60mm)を置き、その上に磁製プレートを敷き、上記試験片10枚を載せ、20〜25℃で24時間放置して、放出されるホルムアルデヒドを蒸留水に吸収させて試料溶液とした。
試料溶液中のホルムアルデヒド濃度は、アセチルアセトン法によって光電比色計を用いて比色定量した。
【0042】
結果を表1に示す。表中の添加量は、水溶液として得られた消臭剤全量に対する重量%換算で示す。また、表中の放出量は、ホルムアルデヒドの放出量(mg/l)を示す。さらに、表中の除去率は、放出量減少率(比較例1のホルムアルデヒド放出量(未処理のMDF合板からのホルムアルデヒド放出量)に対する除去量の除算)を百分率(%)で示したものである。
【0043】
【表1】
Figure 0004536182
【0044】
実施例1,2、参考例1〜4の消臭剤は、比較例3及び4の消臭剤と同等又はそれ以上のホルムアルデヒド除去能力を有することがわかり、中でも、実施例1、2、参考例3,4の消臭剤は、比較例に比してホルムアルデヒド除去能力が優れていることが確認された。
また、実施例2,参考例2及び4は、ホルムアルデヒド除去能力が優れており、このことから、添加量を比較的多くすれば、アンモニウム化合物の種類にあまり影響されず、優れたホルムアルデヒド除去能を有することが窺える。
【0045】
【発明の効果】
以上のように、本発明に係る消臭組成物は、使用の際、被処理体を着色させずにアルデヒド類などの悪臭成分を除去することができる。
さらに、本発明に係る消臭組成物は、既出消臭剤に比して、悪臭成分の除去効率に優れたものである。

Claims (1)

  1. (A)アジピン酸ジヒドラジド、及び(B)塩化アンモニウムを(A):(B)=5:4〜5:1の重量比で含有する消臭組成物。
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