JP2000006730A - 自動車用天井材 - Google Patents

自動車用天井材

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JP2000006730A
JP2000006730A JP10174794A JP17479498A JP2000006730A JP 2000006730 A JP2000006730 A JP 2000006730A JP 10174794 A JP10174794 A JP 10174794A JP 17479498 A JP17479498 A JP 17479498A JP 2000006730 A JP2000006730 A JP 2000006730A
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automobile
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resin
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JP10174794A
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Yoshihisa Tomotaki
善久 友滝
Kazusaki Kamiya
一先 神谷
Yoshinobu Abe
吉伸 阿部
Akira Tabuchi
明 田渕
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Otsuka Chemical Co Ltd
Original Assignee
Otsuka Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、車内の臭気を速やかに除去するこ
とができる自動車用天井材を提供することを課題とす
る。 【解決手段】 自動車用天井材の発泡体層に、ヒドラジ
ド化合物、アゾール化合物又はアジン化合物のうち少な
くとも1種を含有することを解決手段とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、発泡体層を具備す
る自動車用天井材に関し、更に詳しくは、消臭機能を有
する自動車用天井材に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車の室内の内張りとして用いられる
自動車用天井材は、様々な構造体が提案されているが、
一般に、自動車用天井材は、断熱性に優れていること、
軽量であること、クッション性があること等が要求され
る。かかる要求を満たす自動車用天井材としては、通
常、発泡ポリウレタン等の発泡体層の両面に塩化ビニル
シート等の表面層を積層したシート状の構造体が用いら
れている。
【0003】ところで、自動車の車内は、比較的狭く且
つ閉鎖的な空間であるため、車内には煙草等の臭気が高
濃度に残存し易く、そして、かかる臭気が残っていると
車内の者に不快感を与える。例えば、車内で喫煙した場
合、アセトアルデヒド、メルカプタン等を成分とする煙
草の臭気が長時間に亘って車内に残存し、喫煙習慣のな
い者までもがアセトアルデヒド等の煙草の臭気を吸引
し、不快感のみならず、喫煙習慣のない者の健康を害す
る虞がある。
【0004】そこで、車内を消臭する手段として、従
来、車内に空気清浄機を取付けたり、或いは車内に芳香
剤等を置いてマスキングすることにより対応している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、空気清
浄機を車内に取付けることは、運転者にとって金銭的な
負担がある。また、車内の設置スペース等の関係上、大
型の空気清浄機を取り付けることはできず、従って、期
待する程速やかに臭気を除去できない。
【0006】一方、芳香剤等によるマスキングを行う場
合には、アセトアルデヒド等の刺激臭や不快感は緩和さ
れるが、これらアセトアルデヒド等の臭気が車内から除
去されるわけではないので、車内の者がそれを吸引する
ことに何ら変わりがなく、根本的に問題解決の手段とは
ならない。
【0007】何れにしても、従来、車内に分散するアセ
トアルデヒド等の臭気成分を十分に除去できないのが現
状である。
【0008】本発明は、上記従来の問題点に鑑みて、車
内の臭気を速やかに除去することができるように自動車
用天井材を改良することを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者は、ヒ
ドラジド化合物を含有する消臭性樹脂組成物(特開平1
0−36681号に既出願)や、アゾール化合物及びア
ジン化合物を含有する消臭性樹脂組成物について、更な
る研究を重ねていた所、該ヒドラジド化合物、アゾール
化合物及びアジン化合物が、高温時、アセトアルデヒド
等の臭気を吸着する吸着能が更に高まる点を見出し、該
知見に基づいて本発明を成すに至った。
【0010】即ち、本発明は、自動車用天井材の発泡体
層に、ヒドラジド化合物、アゾール化合物又はアジン化
合物のうち少なくとも1種を含有することにより上記課
題を解決した。以下、本明細書に於いて、ヒドラジド化
合物、アゾール化合物又はアジン化合物のうち少なくと
も1種が含まれた化合物を「消臭性化合物」という場合
がある。
【0011】一般に、自動車用天井材は、天井部分の内
装材として自動車に取付けられており、又、自動車の天
井部分は、車内の中で最も高温になる部分である。かか
る点に着目し、自動車内に取り付けられている各種部材
の中でも、特に、自動車用天井材の発泡体層に消臭性化
合物を含有させることにより、消臭性化合物の吸着能を
更に発揮させ、速やかにアセトアルデヒド等の臭気を吸
着し除去できる。
【0012】また、本発明に係る自動車用天井材は、発
泡体層を有するので、自動車用天井材の断熱性、軽量
化、クッション性等も満たされ、又、発泡体層に消臭性
化合物を含有させることで、消臭性化合物と空気とが効
率良く接触し、該空気中の臭気が除去される。
【0013】本発明に係る自動車用天井材は、合成樹脂
に消臭性化合物が混合された発泡性樹脂組成物を発泡し
て成形することにより得ることができる。
【0014】ヒドラジド化合物は、特に限定されず、分
子中に1個のヒドラジド基を有するモノヒドラジド化合
物、分子中に2個のヒドラジド基を有するジヒドラジド
化合物、分子中に3個以上のヒドラジド基を有するポリ
ヒドラジド化合物等を挙げることができる。
【0015】モノヒドラジド化合物の具体例としては、
例えば、 一般式 R−CO−NHNH2 (1) (式中、Rは、水素原子、アルキル基又は置換基を有す
ることのあるアリール基を示す)で表されるモノヒドラ
ジド化合物を挙げることができる。
【0016】上記一般式(1)において、Rで示される
アルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n
−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘ
キシル基、n−へプチル基、n−オクチル基、n−ノニ
ル基、n−デシル基、n−ウンデシル基等の炭素数1〜
12の直鎖状アルキル基を挙げることができる。アリー
ル基としては、例えば、フェニル基、ビフェニル基、ナ
フチル基等を挙げることができ、これらの中でもフェニ
ル基が好ましい。また、アリール基の置換基としては、
例えば、水酸基、フッ素、塩素、臭素等のハロゲン原
子、メチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プ
ロピル基、n−ブチル基、tert−ブチル基、iso
−ブチル基等の炭素数1〜4の直鎖又は分岐鎖状のアル
キル基等を挙げることができる。
【0017】上記一般式(1)のヒドラジド化合物とし
ては、より具体的には、ラウリル酸ヒドラジド、サリチ
ル酸ヒドラジド、ホルムヒドラジド、アセトヒドラジ
ド、プロピオン酸ヒドラジド、p−ヒドロキシ安息香酸
ヒドラジド、ナフトエ酸ヒドラジド、3−ヒドロキシ−
2−ナフトエ酸ヒドラジド等を例示できる。
【0018】ジヒドラジド化合物の具体例としては、例
えば、 一般式 H2NHN−X−NHNH2 (2) (式中、Xは、基−CO−又は基−CO−A−CO−を
示す。Aは、アルキレン基又はアリーレン基を示す)で
表されるジヒドラジド化合物を挙げることができる。
【0019】上記一般式(2)において、Aで示される
アルキレン基としては、例えばメチレン基、エチレン
基、トリメチレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレ
ン基、ヘキサメチレン基、ヘプタメチレン基、オクタメ
チレン基、ノナメチレン基、デカメチレン基、ウンデカ
メチレン基等の炭素数1〜12の直鎖状アルキレン基を
挙げることができる。アルキレン基の置換基としては、
例えば水酸基等を挙げることができる。アリーレン基と
しては、例えば、フェニレン基、ビフェニレン基、ナフ
チレン基、アントリレン基、フェナントリレン基等を挙
げることができ、これらの中でもフェニレン基、ナフチ
レン基等が好ましい。アリーレン基の置換基としては、
上記アリール基の置換基と同様のものを挙げることがで
きる。
【0020】上記一般式(2)のジヒドラジド化合物
は、具体的には例えば、シュウ酸ジヒドラジド、マロン
酸ジヒドラジド、コハク酸ジヒドラジド、アジピン酸ジ
ヒドラジド、アゼライン酸ジヒドラジド、セバシン酸ジ
ヒドラジド、ドデカン−2酸ジヒドラジド、マレイン酸
ジヒドラジド、フマル酸ジヒドラジド、ジグリコール酸
ジヒドラジド、酒石酸ジヒドラジド、リンゴ酸ジヒドラ
ジド、イソフタル酸ジヒドラジド、テレルタル酸ジヒド
ラジド、ダイマー酸ジヒドラジド、2,6−ナフトエ酸
ジヒドラジド等の2塩基酸ジヒドラジド等が挙げられ
る。更に、特公平2−4607号公報に記載の各種2塩
基酸ジヒドラジド化合物、2,4−ジヒドラジド−6−
メチルアミノ−sym−トリアジン等もジヒドラジドと
して用いることができる。
【0021】ポリヒドラジド化合物は、具体的には、ポ
リアクリル酸ヒドラジド等を例示できる。これらの中で
も、ジヒドラジド化合物が好ましく、2塩基酸ジヒドラ
ジドが特に好ましく、中でも、アジピン酸ジヒドラジ
ド、セバシン酸ジヒドラジドは、より一層好ましい。
【0022】尚、上記に例示した各種ヒドラジド化合物
は、1種を単独で又は2種以上を混合して使用すること
ができる。
【0023】また、アゾール化合物及びアジン化合物と
しては、異項原子として2個又は3個の窒素原子を有す
る、公知の5員乃至6員の複素環化合物を広く使用する
ことができる。これらの複素環化合物には、炭素数1〜
4程度の直鎖又は分岐鎖状のアルキル基、1又は2個以
上の置換基を有してもよいアリール基、水酸基、アミノ
基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、アリール
アミノ基、ジアリールアミノ基、メルカブト基、エステ
ル基、カルボキシル基、ベンゾトリアゾリル基、1−ヒ
ドロキシベンゾトリアゾリル基等の置換基が1個又は2
個以上置換していてもよい。ここで、上記複素環化合物
に於ける炭素数1〜4程度の直鎖又は分岐鎖状のアルキ
ル基としては、例えば、メチル、エチル、n−プロピ
ル、iso−プロピル、n−ブチル、iso−ブチル、
tert−ブチル等が挙げられる。
【0024】アゾール化合物としては、例えばジアゾー
ル化合物、トリアゾール化合物、チアジアゾール化合物
等を挙げることができ、ジアゾール化合物及びトリアゾ
ール化合物を好ましく使用できる。
【0025】ジアゾール化合物の具体例としては、例え
ば、3−メチル−5−ピラゾロン、1,3−ジメチル−
5−ピラゾロン、3−メチル−1−フェニル−5−ピラ
ゾロン、3−フェニル−6−ピラゾロン、3−メチル−
1−(3−スルホフェニル)−5−ピラゾロン等のピラ
ゾロン化合物、ピラゾール、3−メチルピラゾール、
1,4−ジメチルピラゾール、3,5−ジメチルピラゾ
ール、3−5−ジメチル−1−フェニルピラゾール、3
−アミノピラゾール、5−アミノ−3−メチルピラゾー
ル、3−メチルピラゾール−5−カルボン酸、3−メチ
ルピラゾール−5−カルボン酸メチルエステル、3−メ
チルピラゾール−5−カルボン酸エチルエステル、3,
5−メチルピラゾールジカルボン酸等のピラゾール化合
物等を挙げることができる。
【0026】トリアゾール化合物の具体例としては、例
えば1,2,3−トリアゾール、1,2,4−トリアゾ
ール、3−n−ブチル−1,2,4−トリアゾール、
3,5−ジメチル−1,2,4−トリアゾール、3,5
−ジ−n−ブチル−1,2,4−トリアゾール、3−メ
ルカブト−1,2,4−トリアゾール、3−アミノ−
1,2,4−トリアゾール、4−アミノ−1,2,4−
トリアゾール、3,5−ジアミノ−1,2,4−トリア
ゾール、5−アミノ−3−メルカブト−1,2,4−ト
リアゾール、3−アミノ−5−フェニル−1,2,4−
トリアゾール、3,5−ジフェニル−1,2,4−トリ
アゾール、1,2,4−トリアゾール−3−オン、ウラ
ゾール(3,5−ジオキシ−1,2,4−トリアゾー
ル)、1,2,4−トリアゾール−3−カルボン酸、1
−ヒドロキシベンゾトリアゾール、5−ヒドロキシ−7
−メチル−1H−ベンゾトリアゾール、5−メチル−1
H−ベンゾトリアゾール等を挙げることができる。
【0027】アジン化合物としては、例えばジアジン化
合物、トリアジン化合物、ピリダジン化合物等を挙げる
ことができ、これらの中でもピリダジン化合物が好まし
く使用できる。ビリダジン化合物の具体例としては、例
えば、6−メチル−8−ヒドロキシトリアゾロビリダジ
ン、4,5−ジクロロ−3−ビリダジン、マレイン酸ヒ
ドラジド、6−メチル−3−ビリダゾン等を挙げること
ができる。
【0028】これらの中でも、アゾール化合物が好まし
く、1,2,4−トリアゾール、1,2,3−トリアゾ
ール等のトリアゾール化合物、3,5−ジメチルピラゾ
ール等のピラゾール化合物及び3−メチル−5−ピラゾ
ロン等のピラゾロン化合物が特に好ましい。尚、上記に
例示した各種アゾール化合物及びアジン化合物は、単独
で又は2種以上を混合して使用することができる。
【0029】さらに、ヒドラジド化合物、アゾール化合
物及びアジン化合物をそれぞれ単独で用いるだけでな
く、そのうち2種以上を混合して使用してもよい。
【0030】発泡性樹脂組成物を構成する合成樹脂とし
ては特に制限されず、公知のものを用いればよい。例え
ば、ポリ塩化ビニル、ポリオレフィン(ポリエチレン、
ポリプロピレン等)、メタアクリル樹脂、ポリビニルア
ルコール、アセトアセチル化ポリビニルアルコール、A
BS樹脂、塩化ビニリデン樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリ
アミド、ポリアセタール、ポリカーボネート、変性ポリ
フェニレンエーテルポリスルホン、ポリフェニレンスル
フィド等の熱可塑性樹脂や、エポキシ樹脂、キシレン樹
脂、グアナミン樹脂、ジアリルフタレート樹脂、ビニル
エステル樹脂、フェノール樹脂、不飽和ポリエステル、
フラン樹脂、ポリイミド、ポリウレタン、マレイン酸樹
脂、メラミン樹脂、ユリア樹脂等の熱硬化性樹脂等を挙
げることができる。
【0031】これらの中でも、熱可塑性樹脂としては、
ポリ塩化ビニル、ポリオレフィン(ポリエチレン、ポリ
プロピレン等)、メタアクリル樹脂、ポリビニルアルコ
ール、アセトアセチル化ポリビニルアルコール、ABS
樹脂等が好ましく、ポリ塩化ビニル、ポリオレフィン等
が特に好ましい。また、熱硬化性樹脂としては、例え
ば、フェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、不飽
和ポリエステル、エポキシ樹脂、ケイ素樹脂、ポリウレ
タン等が好ましく、エポキシ樹脂、ポリウレタン等が特
に好ましい。
【0032】また、本発明においては、各種合成樹脂エ
マルジョンを使用することもできる。合成樹脂エマルジ
ョンとしては、例えば酢酸ビニル重合体エマルジョン、
エチレン−酢酸ビニル重合体エマルジョン、酢酸ビニル
−バーサテート共重合体エマルジョン、エチレン−酢酸
ビニル−塩化ビニル共重合体エマルジョン、エチレン−
酢酸ビニル−アクリル酸エステル共重合体エマルジョ
ン、アクリル酸エステル重合体エマルジョン、アクリル
酸エステル−スチレン共重合体エマルジョン、塩化ビニ
ル重合体エマルジョン、ウレタン重合体エマルジョン、
シリコーン重合体エマルジョン、エポキシ重合体エマル
ジョン等の乳化重合、溶液重合等により製造される合成
樹脂エマルジョンを挙げることができる。
【0033】上記発泡性樹脂組成物は、通常、合成樹脂
に、消臭性化合物の粉末、有機溶媒への分散液、水溶液
又は乳化物等を添加することによりして発泡することに
より得ることができる。消臭性化合物は、通常、合成樹
脂100重量部に対して、0.2〜20重量部、好まし
くは、0.5〜10重量部の割合で配合する。0.2重
量部未満では、長期的な効果を期待できず、20重量部
を越えると自動車用天井材としての一般的な要求(例え
ば、クッション性等)が低下する虞があるからである。
【0034】上記発泡性樹脂組成物を、発泡させて成形
することにより発泡体層が形成されるが、発泡させる手
段は、特に限定されず、公知の手段を用いればよい。例
えば、アゾジカルボンアミド、アゾビスイソブチロニト
リル、アゾヘキサヒドロベンゾニトリル等のアゾ化合
物、ベンゼンスルホニルヒドラジド等のスルホニルヒド
ラジド化合物、N,N−ジニトロソペンタメチレンテト
ラミン等のニトロソ化合物、テレフタルアジド等のアジ
ド系化合物等の有機系発泡剤(これらの中でもアゾ化合
物が好ましく、アゾジカルボンアミドが更に好ましい)
や、例えば、重炭酸ナトリウム、炭酸アンモニウム等の
無機系発泡剤の中から適宜選択して使用することができ
る。
【0035】また、二酸化炭素、フレオン、メチレンジ
クロライド、ペンタン、空気等の気体を用いることもで
き、ポリウレタン等のように水と反応した気体(二酸化
炭素)をそのまま高分子内に閉じこめることにより発泡
させてもよい。中でも気体を用いた機械発泡若しくはゲ
ル化前に一旦化学発泡により発泡させた後、加熱により
気泡を成長させると共に連続気泡とする二段発泡法によ
れば、連続気泡体を得ることができ消臭性能の向上を図
ることができるため好ましい。
【0036】発泡剤の配合量は、通常、合成樹脂100
重量部に対して0.2〜30重量部、好ましくは0.5
〜20重量部とするのが好ましい。0.2重量部未満で
は、発泡剤が分解して放出するガスの量が少なかった
り、発泡に必要な気体状物の量又は反応によって発生す
る気体の量が少なくなるために、所望の発泡体が得られ
ない虞れがあり、一方、30重量部を越えると、発泡剤
が分解して放出するガスの量が多くなり、またガス圧も
高くなるため、樹脂組成物がこのガス量、ガス圧に耐え
られず発泡体の気泡が粗大になったり、膨張に対して樹
脂が耐えられず気泡崩壊が生じたり、更に環境汚染や安
全性に問題がある等の欠点が生ずるからである。
【0037】尚、発泡体層の発泡倍率は、その消臭効果
及びその持続性を考慮をすると、好ましくは1.2〜6
0倍、より好ましくは1.5〜50倍とするのがよい。
【0038】さらに、発泡性樹脂組成物には、例えば、
酸化防止剤、紫外線吸収剤、発泡助剤、帯電防止剤、難
燃剤、着色剤、防黴剤等の各種添加剤が混合してもよ
い。
【0039】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る自動車用天井
材の一実施形態について説明する。図1に於いて、発泡
体層2の両面に、表面層3,3が積層されて自動車用天
井材1が構成されている。
【0040】発泡体層2は、例えば、上記合成樹脂の中
から適宜選択されたもの(例えば、塩化ビニル、ウレタ
ン樹脂等)に、上記消臭性化合物(例えば、アジピン酸
ジヒドラジド、セバシン酸ジヒドラジド等)を混合した
発泡性樹脂組成物を発泡させ、シート状に成形された構
造からなる。表面層3,3は、例えば、樹脂シート、不
織布、布、紙等のシート体からなり、少なくとも一方の
シート体は通気性を有する。
【0041】発泡体層2と表面層3,3とを積層する手
段としては、各種接着剤を用いて接着する手段、加熱す
ることにより熱溶着する手段、糸等によって縫着する手
段、発泡体層2と表面層3を製造しながら同時に積層す
る手段等の通常用いられている積層手段を用いればよ
い。
【0042】かかる自動車用天井材1は、自動車の天井
部分の内側に、通気性を有する表面層2(例えば、多数
の穿孔を有する樹脂シートを表面層2として使用する)
を内側(自動車の天井部分と反対側)にして張設状態で
設けられて使用される。 本発明に係る自動車用天井材
が設けられた自動車は、発泡体層に担持された消臭性化
合物が、車内に存在するアセトアルデヒド等の臭気と容
易に結合して車内から臭気を除去する。さらに、その仕
組みは明確ではないが、高温になると、速やかに(短時
間の間に)アセトアルデヒド等の臭気と結合する。
【0043】尚、上記実施形態に於いて、自動車用天井
材1は、発泡体層2の両面に、表面層3,3が積層され
た3層構造からなるが、例えば、図2に示すように、発
泡体層2の片面に表面層3が設けられた2層構造であっ
てもよい。また、特に図示しないが、発泡体層のみから
なる単層構造の自動車用天井材であってもよく、更に、
4層構造以上であってもよい。要は、少なくとも自動車
用天井材の一部に発泡体層が具備されていればよい。
【0044】また、上記実施形態に於いては、自動車用
天井材1は、予めシート状に形成されているが、自動車
の製造工程上支障がなければ、発泡性樹脂組成物を自動
車の天井部分の内側に吹付け等の手段によって直接的に
発泡体層を設けた自動車用天井材であってもよい。
【0045】
【実施例】以下、実施例及び比較例を挙げ、本発明に係
る自動車用天井材の効果を具体的に説明する。 (実施例)紙の一面に、下記の組成からなる発泡体層を
下記の方法で設けた。発泡体層の組成は、平均重合度7
50のペーストポリ塩化ビニル(商品名:「PSL−6
75」、鐘淵化学工業(株)製)を95g/m2、消臭性
化合物としてセバシン酸ジヒドラジドを5g/m2、発
泡剤としてアゾジカルボンアミド(商品名:「ユニフォ
ームAZ H−25」、大塚化学(株)製)を3g/
2、可塑剤や充填剤等のその他各種添加剤を適量混合
して総量約250g/m2とした。発泡体層の製造方法
は、上記各成分をプロペラ式高速撹拌機にて混合し、更
にホモジナイザーにて乳化及び混合を行い、ペースト状
の発泡性組成物を調整した。これをナイフコーターにて
壁紙用防炎紙に約0.24mmの厚さに塗布し、135
℃の熱風炉にて60秒間放置して組成物のゲル化を行
い、更に200℃の熱風炉中で80秒間放置して発泡剤
を分解させ、厚み方向に約4倍に発泡させた。このよう
に製造されたものを6×6cmの大きさに切断して、3
個の試験片を得た。
【0046】(比較例1)実施例と同様の試験片を3個
準備した。 (比較例2)実施例1の発泡体層の組成のうち、セバシ
ン酸ジヒドラジドに代えて塩化ビニルを加えた(即ち、
セバシン酸ヒドラジドを加えず、塩化ビニルを100g
/m 2とした)以外は、実施例1と同様の試験片を3個
準備した。 (比較例3)比較例2と同様の試験片を3個準備した。
【0047】(試験方法)実施例及び比較例1〜3の各
試験片について、1リットル容の試験容器に、試験片の
普通紙が試験容器の底面に接するように入れ(即ち、各
試験片の有効面積が36cm2となるように)、窒素で
500ppmに希釈したアセトアルデヒドガスを試験容
器内に封入した。
【0048】実施例1及び比較例2の試験容器は、容器
内を80℃に保ち、比較例1及び3の試験容器は、容器
内を室温下(20〜25℃)に放置した。各試験片につ
いて、3時間後、5時間後、60時間後の容器内のガス
をガス吸引器で100ミリリットル吸引し、残存するア
セトアルデヒドの濃度を測定し、該測定値と試験開始時
の濃度とを比較して除去されたアセトアルデヒド量をそ
れぞれ算出した。尚、試験開始時の容器内のアセトアル
デヒドガスの濃度は、496ppmであった。
【0049】その結果を表1に示す。尚、除去量は、吸
引した100ミリリットル中の除去量を10倍して、試
験容器1リットル中の除去量に換算した数値で表す。
【0050】
【表1】
【0051】実施例及び比較例1の試験片は、セバシン
酸ジヒドラジドが含有されているので、比較例2及び3
の試験片よりもアセトアルデヒドの除去量に優れてい
る。実施例と比較例1とを対比すると、長時間放置した
後(60時間放置)のアセトアルデヒドの除去量は殆ど
変わらないが、短時間に於けるアセトアルデヒドの除去
量は、実施例の方が優れていることがわかる。尚、比較
例2と比較例3とから明らかなように、高温(80℃)
下、アセトアルデヒドが分解又は塩化ビニル等に吸着さ
れたわけではない。同様の効果が、アゾール化合物及び
アジン化合物においても認められる。
【0052】
【発明の効果】以上のように本発明は、高温になるとア
セトアルデヒド等の臭気の吸着能が高まる性質を有する
ヒドラジド化合物、アゾール化合物又はアジン化合物の
少なくとも1種を自動車用天井材の発泡体層に含有する
ことによって、車内の臭気をより速やかに除去すること
ができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る自動車用天井材の一実施形態を示
す一部省略断面図。
【図2】本発明に係る自動車用天井材の他の実施形態を
示す一部省略断面図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 阿部 吉伸 徳島県徳島市川内町加賀須野463 大塚化 学株式会社徳島工場内 (72)発明者 田渕 明 徳島県徳島市川内町加賀須野463 大塚化 学株式会社徳島研究所内 Fターム(参考) 3D023 BA01 BA02 BA03 BA05 BB03 BC01 BD01 BE04 BE06 BE31 4F074 AA35 AD13 BA13 CA29 CC10X DA02 DA20 DA24 DA35 4F100 AH03A AK15A BA02 DG10B GB33 JB20A JD14A JJ07B JM01A

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発泡体層を具備する自動車用天井材に於
    いて、前記発泡体層には、ヒドラジド化合物、アゾール
    化合物又はアジン化合物から選ばれる少なくとも1種が
    含有されていることを特徴とする自動車用天井材。
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