JP4534839B2 - ボルト締結用フランジおよびその製造方法 - Google Patents

ボルト締結用フランジおよびその製造方法 Download PDF

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Description

この発明は、例えば車載エンジンに締結されてその回転検出を行う回転検出装置に設けられるフランジなど、フランジにインサートされたパイプがボルトにより締め付けられることによってその締結が図られるボルト締結用フランジおよびその製造方法に関する。
従来、上述した車載エンジンの回転検出や車両の車輪速度の検出等、回転体の回転検出に用いられる回転検出装置としては、例えば特許文献1に記載されている装置が知られている。図6に、この特許文献1に記載されている装置も含め、従来一般に採用されている回転検出装置について、例えば磁気抵抗素子の抵抗値変化を利用して回転検出を行う装置を例に、その断面構造を示す。
図6に示されるように、この回転検出装置は、被検出回転体であるロータRTに対向するように配設される検出部10、この検出部10を支持するハウジング20、そしてこのハウジング20と一体に成形されて例えばエンジン本体EGとのボルトBTによる締結に用いられる締結用フランジ(ボルト締結用フランジ)30を備えて構成されている。
このうち、上記検出部10は、回転検出素子である磁気抵抗素子が例えばその処理回路とともに集積回路化されたセンサチップ11を備えている。このセンサチップ11は、同センサチップ11が搭載されているリードフレーム12と共々、モールド樹脂13によって一体にモールドされている。そしてこのモールド樹脂13は、上記センサチップ11内の磁気抵抗素子にバイアス磁界を付与するためのバイアス磁石14に挿入された状態で、バイアス磁石14と共々、樹脂キャップ15により覆われている。ちなみに上記バイアス磁石14は、その長手方向に中空部14aを備える中空円柱状に形成されており、この中空部14aに、上記センサチップ11を内蔵するモールド樹脂13が挿入されるかたちとなる。また、上記リードフレーム12の他端には、上記センサチップ11と電気的に接続された例えば3つの電極が設けられており、それら電極が、当該検出部10の例えば電源端子、出力端子、及び接地端子となる3本の金属ターミナルT1、T2およびT3にそれぞれ溶接等によって接続されている。そしてこれら金属ターミナルT1、T2およびT3と上記樹脂キャップ15を含めた検出部10とが、樹脂成形された上記ハウジング20によって一体に支持されるようになる。
このハウジング20は上述のように、締結用フランジ30を備えるとともに、該締結用フランジ30からさらに延出される部分には、上記金属ターミナルT1、T2およびT3の先端部をコネクタ端子とするコネクタ部21を備えている。また、このハウジング20には、その中ほどに形成された環状の溝にO(オー)リング22が装嵌されており、上記エンジン本体EG等に対する当該回転検出装置の搭載に際しては、エンジン本体EGに設けられている取付け孔の側壁と上記Oリング22との密着によってそのシール性が確保、維持されるようになる。
他方、上記ハウジング20と一体に樹脂成形された締結用フランジ30は、上記ボルトBTが挿通される部分にインサートされた円筒状の金属パイプ50を備えている。そして、上記エンジン本体EG等に対する当該回転検出装置の該フランジ30を通じての締結に際しては、ボルトBTとの間も含め、この金属パイプ50を介していわゆるメタルタッチが得られるようにしている。すなわち、同金属パイプ50の両端面50aおよび50bがそれぞれ金属製のボルトBTおよびエンジン本体EG等と直接当接されるようにすることで、緩み等の生じにくいより堅固な締結が図られるようにしている。なお、こうしてインサート成形される金属パイプ50には通常、上記フランジ30から抜け落ちることのないよう、その両端部に拡径部(肉厚部)51aおよび51bが設けられている。
このように構成される回転検出装置が、例えばエンジンのクランク軸の回転角度を検出する装置として、図6に示される態様でエンジン本体EGに締結される場合、被検出回転体として上記クランク軸に設けられるロータRTの回転態様は、よく知られているように、概ね次のようなかたちで検出される。すなわち、例えば歯車状の磁性体からなるとするロータRTが回転するとき、その回転に伴い上記バイアス磁石14から発せられる磁界と協働して生じる磁気ベクトルの変化が上記センサチップ11内に設けられた磁気抵抗素子の抵抗値変化としてまずは感知される。そして、この抵抗値変化に対応した電圧の変化が例えば適宜の閾値との比較のもとに2値化されることにより、上記ロータRTの回転速度に対応した周期を有して交番するパルス信号が得られるようになる。そこで、この得られるパルス信号を上記金属ターミナルT1、T2およびT3のうちの上記出力端子に相当するターミナルから取り出すようにすれば、同パルス信号の交番態様から上記ロータRTの回転態様が検出されるようになる。
特開2002−357455号公報
ところで、このような回転検出装置にあっては、上記検出部10による回転検出精度を高く維持するうえでも、上記フランジ30を通じた確実なメタルタッチを実現して、その高い締結精度を確保する必要がある。そしてそのためには、ボルトBTあるいはエンジン本体EGと対向する上記金属パイプ50の両端面50aおよび50bが確実に露出している必要がある。そこで従来は、上記フランジ30に対する該金属パイプ50のインサート成形に際し、金属パイプ50の両端面50aおよび50bを金型で挟み込むことによっていわゆるバリ切りを行うようにしている。ただしこの場合、金属パイプ50の寸法によっては金型が損傷するおそれもあるため、通常は、同金属パイプ50の寸法公差の最大値に合わせて金型が作り込まれる。ところが、こうして金属パイプ50の寸法公差の最大値に合わせて金型を作り込むと、同金属パイプ50の寸法ばらつきによって、その端面50aあるいは50bに上記フランジ30を形成する樹脂が乗り上げてしまうなどの不都合も避けられないものとなる。以下に、こうしたボルト締結用フランジを備える回転検出装置の製造方法も交えて、このような不都合の発生原因、発生態様についてさらに詳述する。
図7(a)および(b)は、上記回転検出装置の製造方法についてその製造プロセスの概要を模式的に示したものであり、はじめにこれら図7(a)および(b)を参照して、同回転検出装置の製造方法について説明する。
こうした回転検出装置の製造に際してはまず、上記検出部10となる部分を上述の態様であらかじめ組み付けた後、この検出部10としての構造体を図7(a)に示される態様で金型100aおよび100bにセットする。またこのセットに際し、同図7の例では、金型100b側の円柱状の突起部Pに、上記金属パイプ50を併せてセットする。なお、この金属パイプ50は、冷間圧延鋼板(SPCE)や冷間圧造用炭素鋼線(SWCH45K)等の金属材料がプレスや鍛造、あるいはクリンプ等によって円筒状に加工されたものとして形成されている。また、同図7では便宜上、上記金属パイプ50の挟み込みを意図して金型を2つの部分に分割しているが、成形対象とするハウジングやフランジの形状に応じてこの分割態様は任意である。
その後、同図7の例では、金型100a側に設けられている樹脂注入口101を通じて樹脂を射出する。これにより、図7(b)に示される態様で、金型100aおよび100b内に樹脂が充填され、これが固化されることによって、上述したハウジング20および締結用フランジ30が形成されるようになる。なお、ここで用いられる樹脂材料としては、ポリブチレンテレフタレート(PBT)やポリフェニレンスルフィド(PPS)、ポリアミド(PA)等がある。
このようにして、回転検出装置を構成するハウジング20や締結用フランジ30が射出成形されることとなるが、この成形に際し、金型100aおよび100bは上述のように、金属パイプ50の寸法公差の最大値に合わせて作り込まれているため、金属パイプ50に寸法ばらつきがあると、金型との間に生じる隙間の存在が無視できないものとなる。
すなわち、図7(b)に示した領域Z4の部分を図8に拡大して例示するように、上記金属パイプ50の寸法ばらつきは、必ず、その長さが短くなる方向に生じる。このため、例えば金型100a側の端面102と金属パイプ50の一方の端面50aとが当接された状態では、金型100b側の端面103と金属パイプ50の他方の端面50bとの間に、同図8に示されるような隙間dが生じるようになる。そして、このような隙間dが生じることでその間に樹脂が入り込み、結局はこの金属パイプ50の端面50bへの樹脂の乗り上げに起因する外観不良が慢性的に発生するとともに、上記ボルトBTによる締結に際しても、その信頼性の低下が避けられない。
なお、上述した回転検出装置の締結用フランジに限らず、フランジにインサートされた金属パイプがボルトにより締め付けられることによってその締結が図られるボルト締結用フランジにあっては、こうした実情も概ね共通したものとなっている。
この発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、金属パイプの寸法公差の最大値に合わせて金型が作り込まれる場合であれ、金属パイプ端面への樹脂の乗り上げを抑制して、メタルタッチによる堅固で安定した締結を可能とするボルト締結用フランジおよびその製造方法を提供することを目的とする。
こうした目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、ボルトが挿通可能な筒状に形成されて且つ、外周面には各端部にかけて部分的に拡径された肉厚部を有する金属パイプが樹脂材料からなるフランジにインサート成形されてなり、前記金属パイプがボルトにより締め付けられることによってその締結が図られるボルト締結用フランジとして、前記金属パイプの前記肉厚部に、同金属パイプの各端面との間で選択的に縮径された段差部を設けるとともに、該段差部は、前記フランジを形成する樹脂材料の流動性との兼ね合いで、同樹脂材料が前記金属パイプの端面に届く前に固化可能な形状に形成する構造とした。
ボルト締結用フランジとしてのこのような構造によれば、金属パイプに設けられた上記肉厚部によって同金属パイプ自身の抜け落ち等が防止された状態で、上記段差部を通じた隙間が金属パイプの各端面との間に形成されるようになる。そしてこの隙間は、フランジに対する金属パイプのインサート成形時、フランジを形成する樹脂材料の流れ込みを誘導し、しかもこの流れ込んだ樹脂材料の固化を促進するための溝として作用する。このため、上記段差部(隙間)に流れ込んだ樹脂材料は、金属パイプの端面に至る前に固化されるようになり、同流れ込んだ樹脂材料が金属パイプの端面に乗り上げるなどの事態も好適に抑制されるようになる。そして、こうして金属パイプ端面への樹脂材料の乗り上げが抑制されることで、ボルトによる締結時にも、より確実なメタルタッチが得られることとなり、堅固で安定した信頼性の高い締結が実現されるようになる。加えて、前記段差部を、前記フランジを形成する樹脂材料の流動性との兼ね合いで、同樹脂材料が前記金属パイプの端面に届く前に固化可能な形状にて形成することとすれば、上述した金属パイプ端面への樹脂材料の乗り上げも的確に防止されることとなり、ボルトによる締結時の確実なメタルタッチを通じて、より堅固で安定した信頼性の高い締結が実現されるようになる。
なお従来は、上述した金属パイプ端面への樹脂材料の乗り上げを抑制するために、金属パイプの長さに対して厳しい寸法公差を設ける、あるいは樹脂材料の射出を低速、低圧に設定する、等々の手法も講じられてはいた。しかしこれでは生産コストの増大やプロセスウィンドの縮小が余儀なくされ、結果として、生産性の低下も免れない。この点、上述の構造によれば、上記段差部(隙間)を通じて金属パイプ端面への樹脂材料の乗り上げ等は自ずと抑制されることから、金属パイプの長さに対する寸法公差を緩和することができるようになるとともに、射出成形条件についてもより広いプロセスウィンドを設定することができるようになる。
また、金属パイプ自体、上記肉厚部を設けずともその肉厚が十分に確保されている場合には、請求項2に記載の発明によるように、ボルトが挿通可能な筒状に形成された金属パイプが樹脂材料からなるフランジにインサート成形されてなり、前記金属パイプがボルトにより締め付けられることによってその締結が図られるボルト締結用フランジとして、前記金属パイプに、同金属パイプの各端面との間で選択的に縮径された段差部を設けるとともに、該段差部は、前記フランジを形成する樹脂材料の流動性との兼ね合いで、同樹脂材料が前記金属パイプの端面に届く前に固化可能な形状に形成する構造とすることもできる。
ボルト締結用フランジとしてのこのような構造によっても、上記段差部(隙間)を通じて金属パイプ端面への樹脂材料の乗り上げを抑制することができるとともに、上記段差部(隙間)に流れ込んで金属パイプの端面に至る前に固化される樹脂材料を通じて、同金属パイプのフランジからの抜け落ち等も自ずと防止されるようになる。すなわちこの場合、金属パイプの抜け落ち防止のために同金属パイプに従来から設けられていた肉厚部(拡径部)の形成も不要となる。さらに上記請求項1に記載した発明と同様に、前記段差部を、前記フランジを形成する樹脂材料の流動性との兼ね合いで、同樹脂材料が前記金属パイプの端面に届く前に固化可能な形状にて形成することとすれば、上述した金属パイプ端面への樹脂材料の乗り上げも的確に防止されることとなり、ボルトによる締結時の確実なメタルタッチを通じて、より堅固で安定した信頼性の高い締結が実現されるようになる。
そしてこれら請求項1または2に記載のボルト締結用フランジにおいて、例えば請求項に記載の発明によるように、回転検出装置のハウジングに一体に成形され、金属パイプがボルトにより締め付けられることによって当該回転検出装置による回転検出の対象となる機器に締結されるフランジに適用して特に有効である。例えば前述した車載エンジンや車両の車軸等、回転検出の対象となる機器は一般に、大きな振動を伴いながらも高い検出精度の維持が要求されるため、このような機器に締結される回転検出装置のボルト締結用フランジとして上記構造が適用されることで、メタルタッチによる信頼性の高い締結が維持され、ひいては回転検出装置としての検出精度も高く維持されるようになる。
一方、請求項に記載の発明では、ボルト締結用フランジの製造方法として、ボルトが挿通可能な筒状に形成されて且つ、外周面には各端部にかけて部分的に拡径された肉厚部
を有する金属パイプの該肉厚部に同金属パイプの各端面との間で選択的に縮径された段差部を設けておき、該段差部を有する金属パイプの両端面を挟み込むようにフランジ成型用の金型をセットするとともに、該金型内に樹脂材料を注入してこれを固化することにより前記金属パイプがインサート成形されたフランジを得るに際し、前記金型内に注入する樹脂材料の流動性との兼ね合いで、同樹脂材料が前記金属パイプの端面に届く前に固化可能な形状にて前記段差部を設けておくこととしている。
このような製造方法によれば、金属パイプが上記金型にセットされた状態で、この金属パイプの肉厚部に設けられた上記段差部と金型との間には意図的な隙間が形成されるようになる。そして、この隙間は上述のように、フランジに対する金属パイプのインサート成形時、すなわち上記樹脂材料の注入時、該樹脂材料の流れ込みを誘導し、しかもこの流れ込んだ樹脂材料の固化を促進するための溝として作用する。このため、上記段差部(隙間)に流れ込んだ樹脂材料は、金属パイプの端面に至る前に固化されるようになり、同流れ込んだ樹脂材料が金属パイプの端面に乗り上げるなどの事態も好適に抑制されるようになる。そして、こうして金属パイプ端面への樹脂材料の乗り上げが抑制されることで、より確実なメタルタッチを得ることのできるボルト締結用フランジの製造が可能となる。
なお、同製造方法によれば、上記段差部(隙間)を通じて金属パイプ端面への樹脂材料の乗り上げは自ずと抑制されることから、ここでも上述のように、金属パイプの長さに対する寸法公差は緩和されるとともに、射出成形条件についてのより広いプロセスウィンドを設定することが可能となる。さらにこのようなボルト締結用フランジの製造方法において、前記金型内に注入する樹脂材料の流動性との兼ね合いで、同樹脂材料が前記金属パイプの端面に届く前に固化可能な形状にて前記段差部を設けておくこととすれば、上述した金属パイプ端面への樹脂材料の乗り上げも的確に防止されることとなり、ボルトによる締結時の確実なメタルタッチを通じて、より堅固で安定した信頼性の高い締結を実現することのできるボルト締結用フランジを得ることができるようになる。
また、金属パイプ自体、上記肉厚部を設けずともその肉厚が十分に確保されている場合には、上記請求項2に記載のボルト締結用フランジを製造する方法として請求項に記載の発明によるように、ボルトが挿通可能な筒状に形成された金属パイプに同金属パイプの各端面との間で選択的に縮径された段差部を設けておき、該段差部を有する金属パイプの両端面を挟み込むようにフランジ成型用の金型をセットするとともに、該金型内に樹脂材料を注入してこれを固化することにより前記金属パイプがインサート成形されたフランジを得るに際し、前記金型内に注入する樹脂材料の流動性との兼ね合いで、同樹脂材料が前記金属パイプの端面に届く前に固化可能な形状にて前記段差部を設けておく方法が有効である。
ボルト締結用フランジの製造方法としてのこのような方法によっても、上記段差部(隙間)を通じて金属パイプ端面への樹脂材料の乗り上げを抑制することができるとともに、上記段差部(隙間)に流れ込んで金属パイプの端面に至る前に固化された樹脂材料を通じて、当該フランジの製造後、金属パイプが同フランジから抜け落ちるようなことも自ずと防止されるようになる。そしてこの場合も、こうした金属パイプの抜け落ち防止のために同金属パイプに従来から設けられていた肉厚部(拡径部)の形成は不要となる。そして上記請求項4に記載した発明と同様に、このようなボルト締結用フランジの製造方法において、前記金型内に注入する樹脂材料の流動性との兼ね合いで、同樹脂材料が前記金属パイ
プの端面に届く前に固化可能な形状にて前記段差部を設けておくこととすれば、上述した金属パイプ端面への樹脂材料の乗り上げも的確に防止されることとなり、ボルトによる締結時の確実なメタルタッチを通じて、より堅固で安定した信頼性の高い締結を実現することのできるボルト締結用フランジを得ることができるようになる。
そしてこれらの製造方法においても、請求項に記載の発明によるように、前記金属パイプの両端面を挟み込む金型を、同金属パイプの長さの公差の最大値に合わせて作り込んでおくこととすることで、金属パイプの寸法ばらつきによって金型が損傷するようなこともなくなる。
以下、この発明にかかるボルト締結用フランジの一実施の形態について、図1および図2を参照して説明する。
図1は、この実施の形態にかかるボルト締結用フランジが、先の図6に例示した装置と同様、例えば車載エンジンや車両の車軸等の回転検出に用いられる回転検出装置に適用される場合について、その断面構造を模式的に示したものである。
すなわちこの回転検出装置も、同図1に示されるように、基本的には、前述した検出部10と、この検出部10を支持するハウジング20、そしてこのハウジング20と一体に成形される締結用フランジ(ボルト締結用フランジ)30を備えて構成されている。
そしてこのうち、検出部10は前述のように、回転検出素子である磁気抵抗素子が例えばその処理回路とともに集積回路化されて、リードフレーム12と共々モールド樹脂13によって一体にモールドされたセンサチップ11を備えている。またモールド樹脂13は、これも前述のように、上記センサチップ11内の磁気抵抗素子にバイアス磁界を付与するためのバイアス磁石14に挿入された状態で、バイアス磁石14と共々、樹脂キャップ15により覆われている。ここでも上記バイアス磁石14は、その長手方向に中空部14aを備える中空円柱状に形成されており、この中空部14aに、上記センサチップ11を内蔵するモールド樹脂13が挿入されるかたちとなる。また、上記リードフレーム12の他端には、上記センサチップ11と電気的に接続された例えば3つの電極が設けられており、それら電極が、検出部10の例えば電源端子、出力端子、及び接地端子となる3本の金属ターミナルT1、T2およびT3にそれぞれ溶接等によって接続されている。そしてこれら金属ターミナルT1、T2およびT3と上記樹脂キャップ15を含めた検出部10とが、樹脂成形された上記ハウジング20によって一体に支持されるようになる。
このハウジング20も前述のように、締結用フランジ30を備えるとともに、該締結用フランジ30からさらに延出される部分には、上記金属ターミナルT1、T2およびT3の先端部をコネクタ端子とするコネクタ部21を備えている。また、このハウジング20には、その中ほどに形成された環状の溝にO(オー)リング22が装嵌されており、例えばエンジン本体EG(図6)等に対する当該回転検出装置の搭載に際し、該エンジン本体EG等に設けられている取付け孔の側壁とこのOリング22との密着によってシール性が確保、維持されるようになることも前述の通りである。
そして、この実施の形態において、上記ハウジング20と一体に樹脂成形された締結用フランジ30には、ボルトBT(図6)が挿通される部分に金属パイプ40がインサート成形されている。この金属パイプ40は、図2(a)にその断面構造を拡大して示すように、フランジ30からの抜け落ち防止のために設けられている拡径部(肉厚部)41aおよび41bに、同金属パイプ40の各端面40aおよび40bとの間で選択的に縮径されて段差部DDを形成する縮径部42aおよび42bを備える構造となっている。そして、この段差部DDを通じて、フランジ30に対する同金属パイプ40のインサート成形時にフランジ30を形成する樹脂材料の流れ込みを誘導する隙間を形成するとともに、該流れ込んだ樹脂材料の固化を促進するようにしている。
図2(b)は、この図2(a)に示す領域Z1の部分をさらに拡大して示したものである。後に、この実施の形態にかかるボルト締結用フランジの製造方法においても詳述するように、上記段差部DDは、フランジ30を形成する樹脂材料の流動性(L/t)との兼ね合いで、同樹脂材料が金属パイプ40の端面40bに届く(流れ込む)前に固化可能な形状に形成されている。すなわちこの図2(b)においては、段差部DDの寸法Lが上記樹脂材料の流動長に相当するとともに、同段差部DDの寸法tがキャビティ厚に相当しており、その比をもって示される樹脂材料の適正条件での流動性(L/t)を考慮して、同段差部DDの形状、いわば寸法比が上記条件を満たすように設定されている。このため、同図2(b)に併せて示すように、フランジ30を形成する樹脂材料は、この段差部DD内において、その先端部30aが上記縮径部42bの周面に到達する以前に、少なくとも金属パイプ40の端面40bに到達する以前に固化されることとなり、ひいてはこの端面40bに樹脂材料が乗り上げるといった事態も回避されるようになる。
このように、この実施の形態にかかるボルト締結用フランジによれば、フランジ30にインサート成形される金属パイプ40自身の構造を通じてその各端面40aおよび40bへの樹脂材料の乗り上げを防ぐことができるようになる。そしてこのため、上記回転検出装置を先の図6に例示した態様でボルトBTによりエンジン本体EG等に締結する場合であれ、より確実なメタルタッチが得られることとなり、堅固で安定した信頼性の高い締結が実現されるようになる。なお、この回転検出装置としての回転検出動作は、先に図6を参照してその概要を説明した通りであり、ここでの重複する説明は割愛する。
図3(a)および(b)は、こうした回転検出装置、特に上記ボルト締結用フランジの製造方法についてその製造プロセスの概要を模式的に示したものであり、次にこれら図3(a)および(b)を参照して同ボルト締結用フランジの製造方法について詳述する。
こうした回転検出装置の製造に際してもまず、上記検出部10となる部分を上述の態様であらかじめ組み付けた後、この検出部10としての構造体を図3(a)に示される態様で金型100aおよび100bにセットする。またこのセットに際し、同図3の例でも、金型100b側の円柱状の突起部Pに、上記金属パイプ40を併せてセットする。なお、この金属パイプ40も、冷間圧延鋼板(SPCE)や冷間圧造用炭素鋼線(SWCH45K)等の金属材料がプレスや鍛造、あるいはクリンプ等によって円筒状に加工されたものとして形成されている。また、同図3でも便宜上、上記金属パイプ40の挟み込みを意図して金型を2つの部分に分割しているが、成形対象とするハウジングやフランジの形状に応じてこの分割態様は任意である。
その後、ここでの例でも、金型100a側に設けられている樹脂注入口101を通じて樹脂を射出する。これにより、図3(b)に示される態様で、金型100aおよび100b内に樹脂が充填され、これが固化されることによって、上述したハウジング20および締結用フランジ30が形成されるようになる。なお、ここで用いられる樹脂材料としても、ポリブチレンテレフタレート(PBT)やポリフェニレンスルフィド(PPS)、ポリアミド(PA)等がある。
このようにして、回転検出装置を構成するハウジング20や締結用フランジ30が射出成形されることとなるが、この成形に際し、金型100aおよび100bは前述のように、金属パイプ40の寸法公差の最大値に合わせて作り込まれているため、金属パイプ40に寸法ばらつきがあると、やはり金型との間に生じる隙間の存在が無視できない。
しかし、この実施の形態では上述のように、上記金属パイプ40として図2に例示した形状(構造)のものを採用している。このため、ここでも図3(b)に示した領域Z2の部分を図4に拡大して例示するように、たとえ金属パイプ40の端面40bと金型100b側の端面103との間に隙間(図示略)が生じていたとしても、フランジ30を形成する樹脂材料がこの隙間、すなわち金属パイプ40の端面40bに届く前に上記段差部DDを通じて固化されるようになる。
例えば、フランジ30を形成する樹脂材料がポリフェニレンスルフィド(PPS)樹脂であり、またキャビティ厚に相当する上記段差部DDの壁面と金型100bの端面103との間隔、すなわち寸法tが「0.03mm」であった場合、その適正条件での流動性(L/t)は「28」である。これに対し、上記段差部DDのこのキャビティ厚に相当する寸法tを「0.03mm」に維持するとともに、上記樹脂材料の流動長に相当する同段差部DDの高さ、すなわち寸法Lを例えば「1.0mm」に設定したとすると、同条件での流動性(L/t)は「30」となる。すなわちこのことは、上記樹脂材料が段差部DD内において、その先端部30aが上記縮径部42bの周面に到達する以前に、したがって、少なくとも金属パイプ40の端面40bに到達する以前に、固化されるようになることを意味する。このため、上記段差部DDとしての形状も、上記樹脂材料の適正条件での流動性(L/t)との兼ね合いで、便宜的にその高さ(L)と縮径部42aおよび42bの幅(t)との寸法比に対応して定まる流動性の値が、同樹脂材料の流動性(L/t)の値を上回る形状にて形成されていればよい。なお通常、上記流動性(L/t)は、キャビティ厚、射出圧力、樹脂温度等に依存して変化する値であるため、材料の流動性を表現する値として普遍性のある値とはいえないが、特定の材料の適正条件での流動性を判断するうえでは有効な値である。そして、上記段差部DDを通じて、こうして樹脂材料(30b)が金属パイプ40の端面40bに到達する以前に固化されることにより、同金属パイプ40の端面40b(40a)に樹脂材料が乗り上げるといった事態は的確に回避されるようになる。
以上説明したように、この実施の形態にかかるボルト締結用フランジおよびその製造方法によれば、以下に列記するような効果が得られるようになる。
(1)締結用フランジ30に対してインサート成形される金属パイプ40の拡径部41aおよび41bに、同金属パイプ40の各端面40aおよび40bとの間でそれぞれ選択的に縮径された段差部DDを設けることとした。これにより、金属パイプ40自身の抜け落ち等が防止された状態で、上記段差部DDを通じた隙間が金属パイプ40の各端面40aおよび40bとの間に形成されるようになる。そしてこの隙間は、上記フランジ30に対する金属パイプ40のインサート成形時に、同フランジ30を形成する樹脂材料の流れ込みを誘導するとともに、その固化を促進するための溝として作用することから、該樹脂材料は、金属パイプ40の各端面40aおよび40bに至る前に固化されるようになる。すなわち、この流れ込んだ樹脂材料が金属パイプ40の各端面40aおよび40bに乗り上げるなどの事態は好適に抑制されるようになる。そして、こうして金属パイプ40の各端面40aおよび40bに対する樹脂材料の乗り上げが抑制されることで、ボルトによる締結時にも確実なメタルタッチが得られることとなり、ひいては堅固で安定した信頼性の高い締結が実現されるようになる。
(2)上記段差部DDを、締結用フランジ30を形成する樹脂材料の流動性との兼ね合いで、同樹脂材料が上記金属パイプ40の各端面40aおよび40bに届く(流れ込む)前に固化可能な形状にて形成することとした。これにより、金属パイプ40の各端面40aおよび40bへの樹脂材料の乗り上げも的確に防止されることとなり、上記ボルトによる締結時のより確実なメタルタッチが維持されるようになる。
(3)上記段差部DDを有する金属パイプ40がインサート成形された締結用フランジ30を、回転検出装置のハウジング20に一体に成形されて、同回転検出装置による回転検出の対象となる機器にボルトにより締結されるフランジに適用することとした。このような回転検出の対象となる機器、例えば車載エンジンや車両の車軸等は通常、大きな振動を伴いながらもその回転位置や回転角度についての高い検出精度が要求される。このため、こうした回転検出装置の締結用フランジとして上記構造のフランジを採用することで、それら機器に対しメタルタッチによる信頼性の高い締結が維持され、ひいては回転検出装置としての検出精度も高く維持されるようになる。
(4)上記構造を有するボルト締結用フランジの製造に際しては、段差部DDを有する金属パイプ40の両端面40aおよび40bを挟み込むように金型100aおよび100bをセットするとともに、同金型100aおよび100b内に樹脂材料を注入してこれを固化することにより金属パイプ40がインサート成形されたフランジを得ることとした。すなわちこの場合、金属パイプ40が金型100aおよび100bにセットされた状態で、この金属パイプ40の拡径部41aおよび41bに設けられた段差部DDと金型100aおよび100bとの間には意図的な隙間が形成されるようになる。そして、この隙間が樹脂材料の固化を促進するための溝として作用することにより、同金属パイプ40の端面40aおよび40bへの樹脂材料の乗り上げも自ずと抑制されるようになる。すなわち、金属パイプ40の長さに対する寸法公差が緩和されるとともに、樹脂材料の射出を低速、低圧に設定する等の必要もなくなることから、射出成形条件についてのより広いプロセスウィンドを設定することが可能となり、生産性の向上が図られることともなる。
(5)そしてこの場合であれ、金属パイプ40の両端面40aおよび40bを挟み込む金型100aおよび100bを、同金属パイプ40の長さの公差の最大値に合わせて作り込んでおくことで、金属パイプ40の寸法ばらつきによって金型100aおよび100bが損傷するようなこともなくなる。
なお、この発明にかかるボルト締結用フランジおよびその製造方法は、上記実施の形態として示した構造、あるいは製造方法に限らず、これらを適宜に変更した以下に例示する態様にて実施することもできる。
・上記実施の形態においては、金属パイプ40の外周面に各端面40aおよび40bにかけて部分的に拡径された拡径部(肉厚部)41aおよび41bを設けることで、同金属パイプ40の締結用フランジ30からの抜け落ち等を防止することした。しかしこの発明にかかるボルト締結用フランジおよびその製造方法にあっては、金属パイプ40の肉厚が十分に確保されていることを条件に、例えば図5に示すように、こうした拡径部の形成を割愛することもできる。ここで、図5(a)は、先の図2(a)に対応する締結用フランジ30の断面構造を、また図5(b)は、図5(a)に示した領域Z3の部分を拡大して模式的に示したものである。これら図5(a)および(b)に示されるように、この金属パイプ40’には、その端面40a’および40b’との間で選択的に縮径された縮径部42a’および42b’が形成されており、さらにこれら縮径部42a’および42b’によって段差部DDが形成されている。そして、この段差部DDの形状も、上述した樹脂材料の適正条件での流動性(L/t)との兼ね合いで、便宜的にその高さ(L)と縮径部42a’および42b’の幅(t)との寸法比に対応して定まる流動性の値が、樹脂材料の流動性(L/t)の値を上回る形状として形成されている。このため図5(b)に示されるように、射出された樹脂材料は、この段差部DD内で、その先端部が上記縮径部42b’(42a’)の周面に到達する以前に、したがって、少なくとも金属パイプ40’の端面40b’(40a’)に到達する以前に固化されるようになる。すなわちこのような構造によっても、上記段差部DDを通じて、金属パイプ40’の端面40a’および40b’への樹脂材料の乗り上げが防止されることとなる。しかもこの場合、このようにして段差部DD内に流れ込み、且つ固化された樹脂材料を通じて、金属パイプ40’の締結用フランジ30からの抜け落ちが防止されるようにもなる。なお、先の実施の形態も含めて、基本的には、金属パイプ40の各端面(40a、40b)あるいは金属パイプ40’の各端面(40a’、40b’)との間で選択的に縮径された段差部DDが設けられることで、それら端面への樹脂材料の乗り上げは抑制されるようになり、所期の課題も解決されるようになる。
・上記実施の形態においては、磁気抵抗素子の抵抗値変化を利用して回転体の回転検出を行う回転検出装置にこの発明にかかるボルト締結用フランジ、あるいはその製造方法を適用する場合について言及したが、この発明にかかるボルト締結用フランジ、あるいはその製造方法を適用することのできる回転検出装置は任意である。他に例えば、ホール素子等を用いて回転検出を行う装置などにもこの発明は同様に適用することができる。
・また、この発明にかかるボルト締結用フランジおよびその製造方法は、こうした回転検出装置に限らず、フランジにインサート成形された金属パイプがボルトにより締め付けられることによってその締結が図られるボルト締結用フランジであれば、その全てについて適用することができる。
この発明にかかるボルト締結用フランジの一実施の形態について、これを回転検出装置の締結用フランジに適用した場合の断面構造を模式的に示す断面図。 (a)は同実施の形態のボルト締結用フランジの断面構造を拡大して模式的に示す断面図。(b)は(a)の領域Z1の部分をさらに拡大して模式的に示す断面図。 (a)および(b)はこの発明にかかるボルト締結用フランジの製造方法の一実施の形態として、回転検出装置の締結用フランジに適用した上記実施の形態のフランジの製造プロセスを模式的に示す断面図。 図3(b)の領域Z2の部分を拡大して模式的に示す断面図。 (a)は上記実施の形態のボルト締結用フランジの変形例についてその断面構造を拡大して模式的に示す断面図。(b)は(a)の領域Z3の部分をさらに拡大して模式的に示す断面図。 回転検出装置の締結用フランジに適用された従来のボルト締結用フランジの一例についてその断面構造を模式的に示す断面図。 (a)および(b)は従来のボルト締結用フランジの製造プロセスの一例を模式的に示す断面図。 図7(b)の領域Z4の部分を拡大して模式的に示す断面図。
符号の説明
10…検出部、11…センサチップ、12…リードフレーム、13…モールド樹脂、14…バイアス磁石、14a…中空部、15…樹脂キャップ、20…ハウジング、21…コネクタ部、22…O(オー)リング、30…締結用フランジ(ボルト締結用フランジ)、40、40’、50…金属リング、40a、40b、40a’、40b’、50a、50b…金属リングの端面、41a、41b、51a、51b…金属リングの拡径部(肉厚部)、42a、42b、42a’、42b’…金属リングの縮径部、100a、100b…金型、101…樹脂注入口、T1、T2、T3…金属ターミナル、BT…ボルト、DD…段差部、EG…エンジン本体、RT…ロータ。

Claims (6)

  1. ボルトが挿通可能な筒状に形成されて且つ、外周面には各端部にかけて部分的に拡径された肉厚部を有する金属パイプが樹脂材料からなるフランジにインサート成形されてなり、前記金属パイプがボルトにより締め付けられることによってその締結が図られるボルト締結用フランジにおいて、
    前記金属パイプの前記肉厚部には、同金属パイプの各端面との間で選択的に縮径された段差部が設けられてなるとともに、該段差部は、前記フランジを形成する樹脂材料の流動性との兼ね合いで、同樹脂材料が前記金属パイプの端面に届く前に固化可能な形状に形成されてなることを特徴とするボルト締結用フランジ。
  2. ボルトが挿通可能な筒状に形成された金属パイプが樹脂材料からなるフランジにインサート成形されてなり、前記金属パイプがボルトにより締め付けられることによってその締結が図られるボルト締結用フランジにおいて、
    前記金属パイプには、同金属パイプの各端面との間で選択的に縮径された段差部が設けられてなるとともに、該段差部は、前記フランジを形成する樹脂材料の流動性との兼ね合いで、同樹脂材料が前記金属パイプの端面に届く前に固化可能な形状に形成されてなることを特徴とするボルト締結用フランジ。
  3. 前記フランジは回転検出装置のハウジングに一体に成形されたフランジであり、前記金属パイプがボルトにより締め付けられることによって、当該回転検出装置による回転検出の対象となる機器に締結され
    請求項1または2に記載のボルト締結用フランジ。
  4. ボルトが挿通可能な筒状に形成されて且つ、外周面には各端部にかけて部分的に拡径された肉厚部を有する金属パイプの該肉厚部に、同金属パイプの各端面との間で選択的に縮径された段差部を設けておき、該段差部を有する金属パイプの両端面を挟み込むようにフランジ成型用の金型をセットするとともに、該金型内に樹脂材料を注入してこれを固化することにより前記金属パイプがインサート成形されたフランジを得るに際し、前記金型内に注入する樹脂材料の流動性との兼ね合いで、同樹脂材料が前記金属パイプの端面に届く前に固化可能な形状にて前記段差部を設けておくボルト締結用フランジの製造方法
  5. ボルトが挿通可能な筒状に形成された金属パイプに同金属パイプの各端面との間で選択的に縮径された段差部を設けておき、該段差部を有する金属パイプの両端面を挟み込むようにフランジ成型用の金型をセットするとともに、該金型内に樹脂材料を注入してこれを固化することにより前記金属パイプがインサート成形されたフランジを得るに際し、前記金型内に注入する樹脂材料の流動性との兼ね合いで、同樹脂材料が前記金属パイプの端面に届く前に固化可能な形状にて前記段差部を設けておくボルト締結用フランジの製造方法。
  6. 前記金属パイプの両端面を挟み込む金型を、同金属パイプの長さの公差の最大値に合わせて作り込んでおく
    請求項4または5に記載のボルト締結用フランジの製造方法。
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