JP5446359B2 - 形成体の成形方法 - Google Patents

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Description

この発明は、例えば金型などを用いて成形される形成体の成形方法に関する。
特許文献1には、車速を検出するために用いられる回転検出センサが開示されている。このセンサは、形成体に接着されたセンサ本体が、形成体を介して、例えば自動車の車軸受けやエンジン等に固定されることにより、検出対象とする着磁ロータに対向配置される。そして、センサ本体の先端に設けられたホールIC(磁気センシング部)が、着磁ロータの回転に応じて変化する磁束密度を検出することにより、着磁ロータの回転速度を検出する。この種のセンサは、ホールICにより着磁ロータから発生する磁束の変化をとらえることで、着磁ロータの回転速度を検出可能としている。従って、高い検出精度を得るためには、ホールICを、保証磁束領域中に的確に位置決めする必要がある。
特開2006−208247号公報
形成体は、その成形時における固化収縮などに起因して、少なからず反ってしまうことがある。上述の回転検出センサなどにおいては、こうした反りによるセンサの位置ずれ(取付け基準からのずれ)が、そのセンサの検出精度を大きく低下させてしまうおそれがある。
この発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、成形時の固化収縮による反りの少ない形成体の成形方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の第1の観点に係る成形方法は、柱状体と該柱状体の所定部位に配置された張出部とを備える樹脂成形体を形成する方法において、前記柱状体を形成する第1の空隙と、該第1の空隙に連通し所定の長さで前記第1の空隙よりも細く、樹脂注入用のゲートに接続された第2の空隙とを備える第1の金型に、前記ゲートからフィラーを含む溶融樹脂を注入し、前記第2の空隙内で前記溶融樹脂の流速を前記注入時の流速よりも低くして前記第1及び第2の空隙を樹脂で充填する第1の工程と、前記第1の金型から成形体を取り出す第2の工程と、前記成形体の第2の空隙に対応する部分を、前記張出部成形用の第2の金型に入れ、前記第2の空隙に対応する部分を覆って形成することにより、張出部を成形する第3の工程と、を備えることを特徴とする。
前記第1の金型として、前記第2の空隙の断面積が前記ゲートの断面積よりも大きい金型を用いるようにしてもよい。
前記第1の金型として、前記第1の空隙の径が前記第2の空隙の径よりも大きい金型を用いるようにしてもよい。
前記第1の空隙の径を「1」とするとき、前記第1の金型として、前記第2の空隙の樹脂注入方向の長さが「0.8〜1.7」に、前記第2の空隙の樹脂注入方向に直交する短手方向の幅が「0.2〜0.7」に、前記第2の空隙の樹脂注入方向に直交する長手方向の幅が「0.3〜1.0」に、それぞれ設定された金型を用いるようにしてもよい。
前記第1の金型としては、前記第2の空隙の樹脂注入方向が、前記張出部の張出方向と一致した金型を用いるようにしてもよい。
また、本発明の第の観点に係る形成体の成形方法は、物体に固定され、検出素子を有するセンサユニットを検出対象物に対して支持する支持体を構成する形成体の成形方法であって、前記センサユニットに接続されるケーブルとの接続部を被覆する第1の形成体を形成する第1の工程と、前記第1の形成体に接着形成され、前記物体に固定される第2の形成体を形成する第2の工程と、を含み、前記第1の形成体は、前記接続部を被覆する柱状部と、前記柱状部の外周面から突出する突出部とを有し、前記第1の工程では、前記柱状部を形成するための第1の空隙と、一側が前記第1の空隙に通じ、他端が前記第1の形成体を形成する樹脂を注入するゲートに通じた前記突出部を形成するための第2の空隙とを有する型を用いる
前記第1の工程では、前記第2の空隙の中を、フィラーが添加された液状の前記樹脂を、前記第1の空隙に向かう第1方向へ流すことで、前記フィラーを前記第1方向へ配向させることとしてもよい。
前記第2の空隙の前記第1方向に垂直な第1面内の断面積は、前記ゲートの前記第1面内の断面積よりも大きいこととしてもよい。
前記第2の空隙の前記第1方向に垂直な第1面内の断面積は、前記第1の空隙の前記第1方向に直交する第2方向に垂直な第2面内の断面積よりも小さいこととしてもよい。
前記第2方向は、前記柱状体の長手方向に一致することとしてもよい。
この発明によれば、成形時の固化収縮による反りの少ない形成体の成形方法を提供できる。
本発明の一実施形態に係る形成体としてのセンサを−Y側から見た図である。 本発明の一実施形態に係るセンサを+X側から見た図である。 センサの内部構造を示す図である。 センサを+Z側から見た図である。 センサの検出態様の一例について説明するための図(その1)である。 センサの検出態様の一例について説明するための図(その2)である。 第1部材の成型方法を説明するための図である。 第2部材の成型方法を説明するための図である。 変形例に係るセンサの内部構造を示す図である。 一般的なセンサの内部構造を示す図である。
以下、本発明の一実施形態を図1A〜図7を参照しつつ説明する。
図1A及び図1Bは、センサ10の外観構造を示す図である。このセンサ10は、例えば車軸の回転を検出するための回転検出センサであり、磁束の変化を検出し、検出結果に応じた電気信号をケーブル23を介して出力する。図1A及び図1Bを参照するとわかるように、センサ10は、2芯のケーブル23に電気的に接続されるセンサユニット11、ケーブル23とセンサユニット11との接続部を覆うように射出成形された締結用フランジ12とを含んで構成されている。
図2は、センサ10の内部構造を示す図である。図2に示されるように、センサユニット11は、下方が閉塞された直方体状のケース30と、ケース30に収容されたホールIC21と、ホールIC21とケーブル23とを電気的に接続するターミナル22とを含んで構成されている。
ターミナル22は、長手方向を図面上下方向(Z軸方向)とし、表面が樹脂などによって被覆された導体を含んで構成されている。ケーブル23の芯線23a,23bそれぞれは、ターミナル22の中央部に形成された接続部22bまで配線され、接続部22bにおいてターミナル22を構成する導体に溶接されている。これにより、ケーブル23とターミナル22とが電気的に接続される。また、ケーブル23の芯線23a,23bそれぞれは、スナップフィット構造を形成する一対の爪24aを有するホルダ24によって、ターミナル22に固定されている。
ホールIC21は、2本の端子を有する磁気センサである。このホールIC21は、2本の端子がターミナル22の下端部に電気的に接続された状態で、ターミナル22に取り付けられている。これにより、ホールIC21それぞれの端子は、ケーブル23の芯線23a,23bに対して、電気的に導通した状態となっている。
ケース30は、円筒状の円筒部30aと、円筒部30aの下方に形成された長手方向をZ軸方向とする直方体状の収容部30bの2部分からなる容体状の部材である。
円筒部30aの外周面には、外側に突出する複数の環状凸部30cが上下方向に等間隔に並んだ状態で形成されている。また、収容部30bの内壁面には、ターミナル22に形成された1組の位置決め穴22aにそれぞれ係止する不図示の係止部が形成されている。
このケース30とターミナル22とは、ケース30に、上方からホールIC21とともにターミナル22の下端部が挿入されることで組み合わされている。そして、この状態のときには、ターミナル22の位置決め穴22aそれぞれに、ケース30に設けられた係止部が係止した状態となる。これにより、ケース30は、脱落することなくターミナル22と一体化される。
締結用フランジ12は、1回目の射出形成により形成された第1部材13と、2回目の射出形成により形成された第2部材14とから構成されている。
第1部材13は、一例としてフィラー13fが添加されたポリアミド(PA)を素材とし、ターミナル22とケーブル23の芯線23a,23bとの接続部22bを覆う円柱状の柱状体13aと、柱状体13aの上端部から水平方向(+X方向)に突出する突出部13bの2部分からなる部材である。また、本実施形態では、柱状体13aは、下端部がケース30の円筒部30aに形成された環状凸部30cを覆うように形成されている。
第1部材13はフィラー13fが添加された樹脂材料(以下、単に樹脂ともいう)を、後述する方法を用いて射出成形することで形成されている。本実施形態では、樹脂材料に含まれるフィラー13fが所望の配向となるように、各部の形状及び寸法が規定されている。
図3の平面図は、第1部材13と、この第1部材13に接着形成された第2部材14とを示す図である。この図3及び図2を参照するとわかるように、具体的には、突出部13bは、長手方向をX軸方向とする直方体状に整形されている。そして、この突出部13bは、X軸方向の寸法Dxに対して、YZ断面の面積が十分小さくなるような形状に整形されている。
また、柱状体13aのX軸方向の寸法D2x及びY軸方向の寸法(外径)D2yに対する突出部13bのZ軸方向の寸法Dz及びY軸方向の寸法Dyの比も、フィラー13fの配向を考慮した値となっている。
なお、例えば図8に示される従来のセンサでは、締結用フランジ12に相当する部分は、配向していない状態のフィラーを含む樹脂によって形成されているのが一般的である。また、本実施形態に係る締結用フランジ12とは異なり、第1部材13及び第2部材14に相当する部分は一体的に形成されている。
第2部材14は、図2に示されるように、第1部材13を構成する柱状体13aの上端部に接着形成された接着部14aと、第1部材13の突出部13bを包囲するとともに、+X方向へ延設されたステー部14bの2部分からなる部材である。そして、ステー部14bには、Z軸方向へ貫通する貫通孔14cが形成され、この貫通孔14cには、例えば金属製の環状部材35が嵌め込まれている。また、第1部材13及び第2部材14には、それぞれ凹部13cと凸部14dとが形成されている。そして、第1部材13と第2部材14とは、凹部13cと凸部14dとが相互に嵌合した状態で一体化されている。
上述のように構成されたセンサ10は、例えばABS(Anti-lock Brake System)にホイールの回転数を出力するためのセンサとして用いられる。例えば、図4A及び図4Bに示されるように、センサ10は、車軸102aとともに回転する円環状の着磁ロータ102の着磁面の近傍にセンサ10のセンサユニット11が位置するように配置される。この状態のときには、着磁ロータ102の着磁面とセンサ10を構成するホールIC21とが対向した状態となっている。
本実施形態のセンサ10は、例えば車軸の軸受などを支持する支持部材やフレーム部材101などに、締結用フランジ12に設けられた貫通孔14cに、環状部材35を介して挿入されたボルト123cを締結することで固定することができる。
着磁ロータ102の着磁面は、円周方向にN極とS極とが交互に現れるように着磁されている。そして、上述のように配置されたセンサ10は、着磁ロータ102の回転に伴って変化する磁束密度の変化を検出し、例えば磁束密度の変化度合いに応じたパルス信号を出力する。ABSなどでは、センサ10からケーブル23を介して出力されるパルス信号の周期などから、車軸の回転数を検出することができる。
上述のセンサ10では、締結用フランジ12は、第1部材13を射出成形した後に、第2部材14を射出成形することにより形成される。このため、一度に固化収縮する部材の厚みが少なくなる。これにより、第1部材13の固化収縮による反り量と、第2部材14の固化収縮による反り量のトータルの反り量は、締結用フランジ12を、第1部材13及び第2部材14に相当する部分を一体的に射出成形して形成する場合に比べて少なくなる
また、第1部材13は、フィラー13fを含む樹脂からなり、フィラー13fは、柱状体13a及び突出部13bではそれぞれ長手方向に配向している。具体的には、柱状体13aではZ軸方向、突出部13bではX軸方向に配向している。これにより、柱状体13a及び突出部13bでは、射出成形後の固化収縮方向が限定され、第1部材13を形成する樹脂は、ひずみをほとんど生じさせることなく固化収縮する。したがって、センサ10に生じる湾曲や、反りが抑制される。
以上から、本実施形態では、センサ10を、フレーム部材101などに取り付ける際に、センサ10のホールIC21を、着磁ロータ102に対する半径方向(X軸方向及びZ軸方向)、近接又は離間する方向(Y軸方向)、及び回転方向(Y軸回りの方向)などの方向へ、容易に位置調整することが可能となる。
次に、図5及び図6を参照しつつ、締結用フランジ12を構成する第1部材13及び第2部材14の製造方法について説明する。
図5は、締結用フランジ12を構成する第1部材13を射出成形するための金型50を、センサユニット11などとともに示す図である。この金型50は、XZ面対称の形状を有する1組の部材が張り合わされることにより形成された金型である。
本実施形態では、まず、金型50を構成する一組の部材によって規定される中空部50aに、ケーブル23と接続されたセンサユニット11を配置する。この状態のときには、センサユニット11のケース30の大部分は金型50と隙間無く接し、ケース30の環状凸部30cが形成された部分と金型50との間には樹脂が流れ込む隙間が形成されている。
金型50の+Z側にはケーブル23の外径とほぼ同径の開口部が形成され、ケーブル23はこの開口部から中空部50aの中に引き込まれた状態となっている。また、ケーブル23と開口部の内周面は隙間無く接した状態となっている。
次に、金型50の+X側の面から中空部50aに通じる注入口(ゲート)50bを介して、例えばフィラー13fを含むポリアミドなどの溶融樹脂を注入する。これにより、溶融樹脂は、中空部50aの内壁面とケーブル23の表面及びセンサユニット11の表面とで規定される空隙51に流れ込む。この空隙51は、第1部材13の柱状体13aに対応する空隙51aと、突出部13bに対応する空隙51bとからなる。
本実施形態においては、空隙51aのX軸方向の長さをAXとし、空隙51bのX軸方向の長さをBXとした場合に、AXに対するBXの比が0.8〜1.7となるように、金型50に空隙51a,51bが形成されている。また、空隙51bのZ軸方向の長さをBZとした場合に、AXに対するBZの比が0.2〜0.7となるように、金型50に空隙51a,51bが形成されている。また、空隙51bのY軸方向の長さをBYとした場合に、AXに対するBZの比が0.3〜1.0となるように、金型50に空隙51a,51bが形成されている。また、注入口50bのYZ断面の断面積は、空隙51bのYZ断面の断面積よりも大きくなっている。
これにより、注入口50bから空隙51bに注入された溶融樹脂は、空隙51b内を注入口50bからの吐出速度よりも遅い速度で空隙51aに向かって流れる。また、空隙51bのX軸方向の長さBXはある程度の距離がある。このため、例えばフィラー13fの径が10〜13μmで、長さが200〜300μmである場合には、溶融樹脂に含まれるフィラー13fは、溶融樹脂が空隙51bを流れる間に長手方向をX軸方向として配向した状態となる。
空隙51bで配向したフィラー13fは、溶融樹脂とともに空隙51aに移動する。そして、溶融樹脂が空隙51aの中を−Z方向へ流れると、フィラー13fは溶融樹脂とともに−Z方向へ移動する。この状態のときにはフィラー13fは、長手方向をZ軸方向として配向された状態となる。その理由は、空隙51aのX軸方向の大きさAXと、空隙51bのY軸方向の大きさBY及びZ軸方向の大きさBZとの比が上述のように規定されているため、溶融樹脂が空隙51bから空隙51aへ流れ込む際の乱流などで溶融樹脂が攪拌されることがないためである。
この溶融樹脂の攪拌は、空隙51aのX軸方向の大きさAXに対する空隙51bのYZ断面の比が大きくなるにつれてその発生度合いが高くなる傾向がある。したがって、本実施形態では、AXに対するBZの比、及びAXに対するBYの比それぞれを、0.2〜0.7、或いは0.3〜1.0となるように規定して、空隙51aのX軸方向の大きさAXに対する空隙51bのYZ断面の比を小さくしている。
次に、空隙51に注入した溶融樹脂を冷却することより凝固させる。これにより金型50の空隙51に第1部材13が完成し、ケーブル23とセンサユニット11との接続部は第1部材13によって被覆され強固に一体化された状態となる。
次に、第1部材13を、ケーブル23、及びセンサユニット11とともに金型50から取り出し、金型60の中空部60aに配置する。
図6は、締結用フランジ12を構成する第2部材14を射出成形するための金型60を、センサユニット11、第1部材13などとともに示す図である。この金型60は、XZ面対称の形状を有する1組の部材が張り合わされることにより形成された金型である。
本実施形態では、まず、金型60を構成する一組の部材によって規定される中空部60aに、一体化された第1部材13とセンサユニット11とを配置するとともに、第2部材14の貫通孔14cの中に位置することになる環状部材15を配置する。この状態のときには、センサユニット11のケース30と、第1部材13の大部分は金型60と隙間無く接し、第1部材13の上端部と金型60との間には樹脂が流れ込む空隙61が形成されている。
金型60の+Z側にはケーブル23の外径とほぼ同径の開口部が形成され、ケーブル23はこの開口部から中空部60aの中に引き込まれている。また、ケーブル23と開口部の内周面は隙間無く接した状態となっている。
次に、金型60の+X側の面から中空部60aに通じる注入口(ゲート)60bを介して、例えばフィラー13fを含むポリアミドなどの溶融樹脂を注入する。これにより、溶融樹脂は、中空部60aの内壁面とケーブル23の表面及び第1部材13の表面とで規定される空隙61に流れ込む。
次に、空隙61に注入した溶融樹脂を冷却することより凝固させる。これにより金型60の空隙61に、第1部材13の上部と溶着した第2部材14が完成する。そして、第2部材14から金型60を取り外すことで、図1Aに示されるセンサ10が完成する。
以上説明したように、本実施形態では、第1部材13を製造する過程で、金型50の注入口50bから注入された溶融樹脂が空隙51bの中を−X方向へ流れる。本実施形態では、空隙51bのX軸方向の長さBXはある程度の距離があるため、溶融樹脂に含まれるフィラー13fは、溶融樹脂が空隙51bを流れる間に長手方向をX軸方向として配向された状態となる。そして、溶融樹脂は、空隙51bから空隙51aに流れ込む際に攪拌されることなく空隙51aに流入し、空隙51aの中を空隙51aの長手方向(−Z方向)へ流れる。これにより、空隙51bでX軸方向に配向されたフィラー13fは、配向が拡散することなく溶融樹脂とともに空隙51aに進入し、空隙51aを−Z方向へ移動する際に配向方向がZ軸に平行な方向となる。これにより、第1部材13では、図2を参照するとわかるように、柱状体13aを形成する樹脂に含まれるフィラー13fは、Z軸方向に配向された状態となり、突出部13bを形成する樹脂に含まれるフィラー13fは、X軸方向に配向された状態となる。
このため、第1部材13を形成する樹脂が固化凝縮する際に、フィラー13f相互間の姿勢のばらつきに起因する湾曲、反りなどの形状のひずみの発生が抑制され、センサユニット11を直接支持する第1部材13の柱状体13aの成型精度が向上する。この結果、センサ10では、フレーム部材101に固定される第2部材14と、センサユニット11を構成するホールIC21との位置関係が製品ごとにばらつくことがなくなる。したがって、例えば図4A及び図4Bに示されるようにフレーム部材101にセンサ10を取り付ける際に、着磁ロータ102に対して、ホールIC21を精度よく位置決めすることができる。
また、本実施形態では、第2部材14のステー部14bは、第1部材13の突出部13bを囲むように形成される。したがって、図6に示されるように第1部材13を金型60に組み付ける際には、第1部材13を、例えば突出部13bが−X方向となるように誤組み付けすることがなくなる。これにより、ホールIC21の検出面と、フレーム部材101に直接固定されるステー部14bとの位置関係が、金型60に対する第1部材の誤組付けにより狂うことがなくなり、センサ10による検出不良を未然に防ぐことが可能となる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態によって限定されるものではない。
例えば、上記実施形態では、第1部材13及び第2部材14をポリアミドを主成分とする樹脂を用いて形成する場合について説明したが、これに限らず、各部材13,14は、例えばポリプロピレンテレフタレート(PPT)、ポリエステル系樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリヘキサメチレンテレフタレートなどを主成分とする樹脂などを用いて形成してもよい。
また、上記実施形態では、一例として、センサ10が磁束の変化を検知するホールIC21を有する回転検出センサである場合について説明したが、これに限らず、センサ10は、例えば、対象物の回転数などを光ヘッドやピックアップなどによって検出する光センサであってもよく、熱電対などによって対象物の温度を検出するセンサなどであってもよい。
また、締結用フランジ12をセンサ以外のものに形成する場合にも本発明は好適である。
また、上記実施形態では、第1部材13の柱状体13aは円柱状に整形されているが、この柱状体13aは四角柱状、或いは多角柱状に整形されていてもよい。
また、図5に示される空隙51aのX軸方向の長さAXを1とすると、空隙51bのX軸方向の長さBX、空隙51bのZ軸方向の長さBZ、及び図3に示される突出部13bのY軸方向の大きさDyと等価である空隙51bのY軸方向の長さBYそれぞれの値は、具体的に表1の3つのケースのように規定することができる。
Figure 0005446359
また、センサ10の第1部材13の製造方法としては、種々の変形例が考えられる。以下、変形例の1つを図7を参照しつつ説明する。なお、上記実施形態に係るセンサ10と同一或いは同等の構成部分については同一の符号を付すとともに、その説明を省略する。
図7は変形例に係るセンサ10Aを示す図である。このセンサ10Aは、上記実施形態に係るセンサ10と比較して、締結用フランジ12を構成する第1部材13が、突出部13bを有していない点で相違している。
このような第1部材13を射出形成する際には、柱状体13aを形成するための金型の空隙の中を、Z軸に沿って溶融樹脂を流し込む。これにより、柱状体13aを形成する樹脂に含まれるフィラー13fは、溶融樹脂が流し込まれた方向に配向される。
なお、本発明は、本発明の広義の精神と範囲を逸脱することなく、様々な実施形態及び変形が可能とされるものである。また、上述した実施形態は、本発明を説明するためのものであり、本発明の範囲を限定するものではない。
10 センサ
11 センサユニット
12 締結用フランジ
13 第1部材
13a 柱状体
13b 突出部
13f フィラー
14 第2部材
14a 接着部
14b ステー部
14c 貫通孔
21 ホールIC
22 ターミナル
22a 位置決め穴
22b 接続部
23 ケーブル
23a,23b 芯線
24 ホルダ
24a 爪
30 ケース
30a 円筒部
30b 収容部
30c 環状凸部
50 金型
50a 中空部
50b 注入口(ゲート)
51,51a,51b 空隙
60 金型
60a 中空部
60b 注入口(ゲート)
61 空隙

Claims (10)

  1. 柱状体と該柱状体の所定部位に配置された張出部とを備える樹脂成形体を形成する方法において、
    前記柱状体を形成する第1の空隙と、該第1の空隙に連通し所定の長さで前記第1の空隙よりも細く、樹脂注入用のゲートに接続された第2の空隙とを備える第1の金型に、前記ゲートからフィラーを含む溶融樹脂を注入し、前記第2の空隙内で前記溶融樹脂の流速を前記注入時の流速よりも低くして前記第1及び第2の空隙を樹脂で充填する第1の工程と、
    前記第1の金型から成形体を取り出す第2の工程と、
    前記成形体の第2の空隙に対応する部分を、前記張出部成形用の第2の金型に入れ、前記第2の空隙に対応する部分を覆って形成することにより、前記張出部を成形する第3の工程と、
    を備えることを特徴とする形成体の成形方法。
  2. 前記第1の金型として、前記第2の空隙の断面積が前記ゲートの断面積よりも大きい金型を用いることを特徴とする請求項1に記載の形成体の成形方法。
  3. 前記第1の金型として、前記第1の空隙の径が前記第2の空隙の径よりも大きい金型を用いることを特徴とする請求項2に記載の形成体の成形方法。
  4. 前記第1の空隙の径を「1」とするとき、前記第1の金型として、前記第2の空隙の樹脂注入方向の長さが「0.8〜1.7」に、前記第2の空隙の樹脂注入方向に直交する短手方向の幅が「0.2〜0.7」に、前記第2の空隙の樹脂注入方向に直交する長手方向の幅が「0.3〜1.0」に、それぞれ設定された金型を用いることを特徴とする請求項1に記載の形成体の成形方法。
  5. 前記第1の金型として、前記第2の空隙の樹脂注入方向が、前記張出部の張出方向と一致した金型を用いる請求項1に記載の形成体の成形方法。
  6. 物体に固定され、検出素子を有するセンサユニットを検出対象物に対して支持する支持体を構成する形成体の成形方法であって、
    前記センサユニットに接続されるケーブルとの接続部を被覆する第1の形成体を形成する第1の工程と、
    前記第1の形成体に接着形成され、前記物体に固定される第2の形成体を形成する第2の工程と、
    含み、
    前記第1の形成体は、前記接続部を被覆する柱状部と、前記柱状部の外周面から突出する突出部とを有し、
    前記第1の工程では、前記柱状部を形成するための第1の空隙と、一側が前記第1の空隙に通じ、他端が前記第1の形成体を形成する樹脂を注入するゲートに通じた前記突出部を形成するための第2の空隙とを有する型を用いる形成体の成形方法。
  7. 前記第1の工程では、前記第2の空隙の中を、フィラーが添加された液状の前記樹脂を、前記第1の空隙に向かう第1方向へ流すことで、前記フィラーを前記第1方向へ配向させる請求項に記載の形成体の成形方法。
  8. 前記第2の空隙の前記第1方向に垂直な第1面内の断面積は、前記ゲートの前記第1面内の断面積よりも大きい請求項に記載の形成体の成形方法。
  9. 前記第2の空隙の前記第1方向に垂直な第1面内の断面積は、前記第1の空隙の前記第1方向に直交する第2方向に垂直な第2面内の断面積よりも小さい請求項7又は8に記載の形成体の成形方法。
  10. 前記第2方向は、前記柱状体の長手方向に一致する請求項に記載の形成体の成形方法。
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