JP4532967B2 - 硝酸性窒素の除去方法 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば、飲料水、地下水、排水等の液体に含まれる硝酸性窒素を除去する方法に関し、詳しくは、該硝酸性窒素の電気化学的な分解と、該硝酸性窒素と原子状水素との化学的な反応とにより該硝酸性窒素を分解して前記液体中から除去する方法に関するものである。
従来、この種の技術としては、例えば、被処理水を収容する収容部と、前記収容部に備えられた第1の電極対とを含み、前記第1の電極対の陰極は、両性金属を含む合金からなる第1の部材である、水処理装置がある。
特開2003−311274号公報
この特許文献1の公知技術においては、収容部内に第1の電極対、即ち陰極と陽極とを配設し、該第1の電極対から被処理水に直流を通電すると、陽極では、該陽極を形成する両性金属が溶出して水溶液中の陰イオンと反応させることにより、凝集剤を生成して硝酸性窒素を除去するというものである。
しかしながら、前記特許文献1の公知技術においては、被処理水に直流を通電し、収容部内を陰極と陽極とに分離させているため、陽極側の被処理水を使用することはできず、また、被処理水が中性の水であったとしても、処理後における該被処理水は、陰極側と陽極側とに特定の原子がそれぞれ移動するため、該陰極側の処理水がアルカリ性を示すようになり、一方、陽極側の処理水が酸性を示すようになって、被処理水の性質が変化してしまうという問題点を有している。
また、前述のように被処理水を陽極側と陰極側とに分離しなければならないため、前記被処理水として、例えば、貯水湖または浄水場等で前記特許文献1の公知技術を用いる場合には、該貯水湖または浄水場等に被処理水が貯水されたままの状態で処理をすることができず、該被処理水を陰極と陽極とが配設された収容部内に収容しなければならないのである。
従って、従来の硝酸性窒素の除去方法においては、処理対象の液体を陽極側と陰極側とに分離させる必要がなく、処理後の液体の性質が変化しないようにして、液体中の硝酸性窒素を除去するということに解決しなければならない課題を有している。
上記した従来例の課題を解決する具体的手段として本発明に係る硝酸性窒素の除去方法は、液体中に含有される硝酸性窒素を電気化学的還元と水素還元とにより除去する方法であって、前記液体中に一対の交流電極と、該一対の交流電極に近接させた少なくとも1つの接地電極とを配設し、前記液体を所定の温度に加熱し、前記一対の交流電極間に交流を印加し電気分解して電気化学的還元を行うと共に、該一対の交流電極及び/または前記接地電極から水素を発生させ該水素が硝酸性窒素と反応することにより硝酸性窒素を除去することを最も主要な特徴とする。
この発明においては、前記一対の交流電極は、チタン、亜鉛、アルミニウム合金、鉄、コバルト、ニッケル、錫またはマグネシウム合金であり、前記接地電極は、チタン、パラジウム、銀、亜鉛、アルミニウム、銅、真鍮、カーボン、ニッケル、鉄、コバルトまたはステンレス鋼であること;前記接地電極は、周期的に接地の電位から交流を印加またはプラスの電位にすること;前記液体の加熱は、加熱手段または一対の交流電極から発生する熱により行うこと;前記所定の温度は、液体の温度が略30℃以上であること;前記液体は、含有する酸素を脱気すること;を付加的な要件として含むものである。
本発明に係る硝酸性窒素の除去方法は、液体中に含有される硝酸性窒素を電気化学的還元と水素還元とにより除去する方法であって、前記液体中に一対の交流電極と、該一対の交流電極に近接させた少なくとも1つの接地電極とを配設し、前記液体を所定の温度に加熱し、前記一対の交流電極間に交流を印加し電気分解して電気化学的還元を行うと共に、該一対の交流電極及び/または前記接地電極から水素を発生させ該水素が硝酸性窒素と反応することにより硝酸性窒素を除去することによって、処理対象の液体を陽極側と陰極側とに分離させる必要がなく、処理後の液体の性質が変化しないため、例えば、貯水湖または浄水場等の液体を特別な収容部内等に移動させず、そのままの状態であっても、前記貯水湖または浄水場等の液体中に含有される硝酸性窒素を除去することができるようになるという優れた効果を奏する。
液体中に一対の交流電極と、該一対の交流電極に近接させた少なくとも1つの接地電極とを配設し、前記液体を略30℃以上の温度に加熱して該液体から酸素を脱気し、前記一対の交流電極間に交流を印加し、前記接地電極を周期的に接地の電位から交流を印加またはプラスの電位にし、交流による電気分解を行うと共に、一対の交流電極及び/または前記接地電極から水素を発生させて硝酸性窒素を除去することにより実現される。
次に、本発明を具体的な実施例に基づいて詳しく説明する。
本発明に係る硝酸性窒素の除去方法に用いることができる実施例1の電気回路を図1に示してある。処理槽1に収容された処理対象となる液体2中には、一対の交流電極3a、3bと、該一対の交流電極3a、3bに近接させた少なくとも1つの接地電極4とを配設している。この処理槽1は、必ずしも容器状の処理槽である必要はなく、例えば、貯水湖または浄水場等の液体2が貯水された施設等であっても良い。
また、液体2としては、例えば、一般的な水道水等の飲料水、貯水湖または浄水場等に貯水された水、地下水、家庭の生活排水、工場排水またはミネラルウォーター等の液体を処理対象として用いるものである。
一対の交流電極3a、3bとしては、例えば、チタン、亜鉛、アルミニウム合金、鉄、コバルト、ニッケル、錫またはマグネシウム合金等の溶解性の高い金属を使用することができ、また、接地電極4としては、例えば、チタン、パラジウム、銀、亜鉛、アルミニウム、銅、真鍮、カーボン、ニッケル、鉄、コバルトまたはステンレス鋼等のイオン化傾向の高い金属を使用することができる。
一対の交流電極3a、3bは、例えば、一時側がACコード5に接続している変圧器6の二次側に接続されており、前記ACコード5から供給された交流電圧を変圧器6により所定の電圧に変換して、該交流電圧を一対の交流電極3a、3b間に印加できるようになっている。
また、変圧器6の二次側のそれぞれの配線には、ダイオード7a、7bのカソード側が接続されており、該ダイオード7a、7bのアノード側には、接地電極4が接続されている。そのため、接地電極4は、実質的に接地の電位になっている。
処理槽1の底部には、加熱手段8が配設されており、該加熱手段8により前記処理槽1内に収容された液体2を所定の温度に加熱することができるようになっている。この液体2の所定の温度としては、略30℃以上の温度であることが好ましい。
この加熱手段8は、必要に応じて用いれば良く、液体2の温度が予め略30℃以上であるような場合には、省略しても良い。この液体2の温度としては、略30℃以上であれば良く、略40℃〜略65℃程度にすることが好ましい。
また、液体2の温度が略30℃以下であっても、一対の交流電極3a、3bに交流を印加し、該交流による電気分解が行われる際に前記一対の交流電極3a、3bから発生する熱によって、前記液体2を加熱することができるため、短時間で処理の効果を得ることを目的としないような場合には、必ずしも加熱手段8を配設する必要はないのである。
このように、液体2の温度を略30℃以上にすることにより、前記一対の交流電極3a、3b間に交流を印加し、前記液体2を交流電気分解する際に、該液体2中に含有される酸素が脱気されるようになるのである。
そして、ACコード5を図示していない交流電源に接続させることにより、一対の交流電極3a、3b間に交流が印加されるようになり、該一対の交流電極3a、3b及び/または接地電極4から水素(水素イオン、原子状水素)が発生するようになる。
このように、一対の交流電極3a、3b間に交流を印加することにより、該交流で液体2を電気分解して、該液体2に電気化学的還元を生じさせることができると共に、該液体2中に水素(水素イオン、原子状水素)を発生させることにより、発生させた該水素が前記液体2中に含まれる硝酸性窒素と反応して還元されるようになる。この際、液体2中では、接地電極4側で下記のような反応が生ずることになる。
また、ダイオード7a、7bと接地電極4との間に切り換えスイッチ9を接続すると共に、変圧器6の二次側のそれぞれの配線にダイオード10a、10bのアノード側を接続させ、該ダイオード10a、10bのカソード側を前記切り換えスイッチ9の他方の端子に接続し、該切り換えスイッチ9により切り換えられるようにしても良い。
この切り換えスイッチ9を切り換えるのは、液体2の硝酸性窒素分解終了時であり、該硝酸性窒素分解終了時に発生するアンモニアを分解するために数分〜数時間接地電極4をプラスの電位にして、液体2中のアンモニアを分解させるのである。
水素イオンの還元反応
(式1)(主に電気化学的還元)
2H + 2e → 2H → H
硝酸イオンの還元反応
(式2)(主に電気化学的還元)
NO + 2H + 2e → NO + H
亜硝酸イオンの還元反応
(式3)(主に電気化学的還元)
2NO + 8H + 6e → N + 4H
(式4)(主に電気化学的還元)
NO + 4H + 2e → NH + 2H
更に、確認されてはいないが、液体2中の接地電極4側では、水素(水素イオン、原子状水素)により下記のような反応が生じていることも考えられる。
(式5)(主に化学的還元)
NO + 2H → NO + H
(式6)(主に化学的還元)
2NO + 6H + 2H → N + 4H
(式7)(主に化学的還元)
NO + 6H + 2H → NH + 2H
また、従来の直流による電気分解と異なり、交流による電気分解においては、液体2中の一対の交流電極3a、3b側では、下記式8のような反応も生ずることになる。
アンモニウムイオンの酸化反応
(式8)
NH + 4OH → 1/2N + 4HO + 3e
また、液体2中に塩素イオン(Cl)が含まれると、一対の交流電極3a、3bによって該塩素イオンが酸化されて次亜塩素酸イオン(ClO)が生じるか、または、前記塩素イオンが酸化されてClが生じ、該Clが不均化反応により次亜塩素酸イオンになる。そして、アンモニアイオンは、次亜塩素酸イオンによって酸化され、Nガスになる。
(式9)
2NH + 3ClO → N + 2H + 3Cl + 3H
従って、従来技術のように処理槽1内を2つに分離して、処理対象の液体2を陽極側と陰極側とに分離させる必要がないため、例えば、貯水湖または浄水場等の液体を特別な収容部内等に移動させず、そのままの状態であっても、硝酸性窒素が交流によって電気化学的に電気分解が行われると共に、一対の交流電極3a、3b及び/または接地電極4から発生された水素(水素イオン、原子状水素)と、硝酸性窒素とが化学的に反応して、硝酸性窒素が還元されることにより、前記貯水湖または浄水場等の液体中に含有される硝酸性窒素を除去することができ、その際、一対の交流電極3a、3bに印加される電圧は、プラスとマイナスとが交互に繰り返されるため、処理後の液体2の性質が変化することがないのである。
そして、この交流電気分解の際に生ずる酸素は、前述のように液体2を所定の温度に加熱することにより、該液体2から酸素が脱気されていると共に、残存する酸素は前記溶解性の高い金属から形成されている一対の交流電極3a、3bと反応するため、液体2中には、酸素分子として殆ど存在しないことになり、水素と、硝酸性窒素との反応の妨げになることはないのである。
また、この実施例1の電気回路において、該電気回路に電源を供給する方法として、ACコード5を交流電源に接続しているが、前記電気回路に電源を供給する方法は、これに限定されるものではなく、例えば、直流電源(例えば電池等)を用い、該直流電源を交流に変換する回路を形成して一対の交流電極3a、3bに交流を印加できるようにしても良い。
そのため、電源として、例えば電池を用い、同一出願人に係る特許第3325081号公報に記載されたようなフロート状の装置に本発明に係る硝酸性窒素の除去方法を用いることにより、貯水湖または浄水場等に貯水された液体に前記フロート状の装置を浮かべておくだけで、前記液体2から硝酸性窒素を容易に除去できるようになるのである。
更に、接地電極4を周期的に一対の交流電極3a、3bに供給される交流の配線に接続して周期的に交流を印加する、または、周期的に前記直流電源のプラス側に接続して周期的に接地の電位からプラスの電位にすることにより、前記接地電極4に吸着したスケール等を除去してクリーニングできるようになるため、該接地電極4から発生する水素の量が低下することなく、該水素の発生量を安定して維持できるのである。ほか、液体2中に酸素を補給し、アンモニア(NH)の分解も可能にする。
次に、本発明に係る硝酸性窒素の除去方法を用いて、液体中に含有される硝酸性窒素が除去されることを確認する試験を行った結果を以下に示す。なお、これら試験においては、一対の交流電極として、亜鉛板を用い、接地電極として、真鍮板を用いたものである。また、液体として、水道水に硝酸を混合させて、該液体中に含有される硝酸が略200ppm程度になるように調整して用いたものであり、そのため、硝酸性窒素として、特に硝酸の除去・減少を確認することにより、硝酸性窒素の除去・減少についても確認しているものである。
(試験1)
この試験1においては、液体の温度を略31℃程度に加熱した。この液体は、略pH4程度であった。この試験1により硝酸性窒素(特に硝酸)の除去・減少を確認した結果を表1に示す。
Figure 0004532967
(試験2)
この試験2においては、液体の温度を略12℃程度のものを用いた。この液体は、略pH11.1程度であった。この試験2により硝酸性窒素(特に硝酸)の除去・減少を確認した結果を表2に示す。
Figure 0004532967
(試験3)
この試験3においては、液体を沸騰させた後、冷却して温度が略31℃程度に低下したものを用いた。この液体は、略pH11.2程度であった。この試験3により硝酸性窒素(特に硝酸)の除去・減少を確認した結果を表3に示す。
Figure 0004532967
(試験4)
この試験4においては、液体の温度を略65℃程度に加熱した。この液体は、略pH11.0程度であった。この試験4により硝酸性窒素(特に硝酸)の除去・減少を確認した結果を表4に示す。
Figure 0004532967
(試験5)
この試験5においては、液体の温度が略31℃程度であった。この液体は、略pH9.0程度であった。この試験5により硝酸性窒素(特に硝酸)の除去・減少を確認した結果を表5に示す。
Figure 0004532967
(試験6)
この試験6においては、液体の温度を略39℃程度に加熱した。この液体は、略pH6程度であった。この試験6により硝酸性窒素(特に硝酸)の除去・減少を確認した結果を表6に示す。
Figure 0004532967
(試験7)
この試験7においては、液体の温度を略37℃程度に加熱した。この液体は、略pH6程度であった。この試験7により硝酸性窒素(特に硝酸)の除去・減少を確認した結果を表7に示す。
Figure 0004532967
(試験8)
この試験8においては、液体の温度を略32℃程度に加熱した。この液体は、略pH4程度であった。この試験8により硝酸性窒素(特に硝酸)の除去・減少を確認した結果を表8に示す。
Figure 0004532967
これら表1乃至表8から明らかなように、本発明に係る硝酸性窒素の除去方法を用いることにより、液体中に含まれる硝酸(硝酸性窒素)を除去・減少させることができ、特に、液体の温度を略30℃以上にしたときに効率良く液体中に含まれる硝酸(硝酸性窒素)を除去・減少できることが理解できる。
次に、本発明に係る硝酸性窒素の除去方法に用いることができる実施例2の電気回路を図2に示してある。なお、この実施例2においては、前記実施例1の一対の交流電極3a、3bにトランジスタから構成される高周波スイッチを接続させ、また、加熱手段を省略したものであり、その他の構成については、前記実施例1と実質的に同一であるため、前記実施例1と実質的に同一の部分については、同一の符号を付し、説明が重複するため、その詳細な説明については省略する。
この実施例2においては、前記実施例1で用いていた加熱手段を省略してある。このように、加熱手段を省略した場合であっても、交流電気分解時に一対の交流電極3a、3bから生ずる熱によって、液体2は加熱されるのである。
実施例2においては、ACコード5が変圧器6の一次側に接続され、該変圧器6の二次側には、ダイオードブリッジ回路11が接続されているため、前記ACコード5から供給される交流は、前記ダイオードブリッジ回路11により整流されて略直流に変換される。
このダイオードブリッジ回路11には、高周波発振器12が接続されており、前記ダイオードブリッジ回路11を介して一旦略直流に変換された後、前記高周波発振器12により高周波の交流に変換される。
この高周波発振器12には、フリップフロップ回路よりなる高周波切換指令回路13が接続されており、該高周波切換指令回路13により高周波の切換が行われ、該切り換えられた高周波の交流は、前記高周波切換指令回路13に接続したトランジスタ14a、15aと、14b、15bとから構成された高周波スイッチに入力され、該高周波スイッチを介して一対の交流電極3a、3bに印加される。
このように、本発明に係る硝酸性窒素の除去方法に用いる電気回路としては、ACコード5から供給される交流を直接的に用いるばかりでなく、高周波の交流に変換して用いても良く、また、該交流の周波数を時系的に変化させても良いのである。
次に、本発明に係る硝酸性窒素の除去方法に用いることができる実施例3の電気回路を図3に示してある。なお、この実施例3においては、前記実施例1に脱気装置を配設したものであり、その他の構成については、前記実施例1と実質的に同一であるため、前記実施例1と実質的に同一の部分については、同一の符号を付し、説明が重複するため、その詳細な説明については省略する。
この実施例3においては、前記実施例1に脱気装置21として、減圧室に半透明膜状のパイプ(電極カバー)を一対の交流電極3a、3bのそれぞれの周囲に配設したものである。この脱気装置21としては、前記半透明膜状のパイプ(電極カバー)以外にも、例えば、窒素ガスのバブリング装置等を使用することができ、また、脱気装置21を用いなくても、液体2を加熱して脱気するだけであっても良い。
このように、液体2中の酸素を脱気することによって、一対の交流電極3a、3b及び/または接地電極4から発生された水素と、硝酸性窒素との反応がよりスムーズに行われるようになるのである。
次に、本発明に係る硝酸性窒素の除去方法に用いることができる実施例4の電気回路を図4に示してある。なお、この実施例4においては、前記実施例1に脱気装置を配設したものであり、その他の構成については、前記実施例1と実質的に同一であるため、前記実施例1と実質的に同一の部分については、同一の符号を付し、説明が重複するため、その詳細な説明については省略する。
この実施例4においては、前記実施例1に脱気装置31として、ステンレスまたはチタン等の金属からなる網状のパイプ(電極カバー)を一対の交流電極3a、3bのそれぞれの周囲に配設して、接地電極4と同電位にしたものである。
このように脱気装置31は接地の電位にしてあるため、一対の交流電極3a、3bから発生した酸素が網状パイプからなる脱気装置31に吸着されるようになるため、液体2中の酸素が脱気されて、一対の交流電極3a、3b及び/または接地電極4から発生された水素と、硝酸性窒素との反応がよりスムーズに行われるようになるのである。
なお、本発明に係る硝酸性窒素の除去方法により、液体2中に金属イオンが生じた場合には、各種凝集剤等を用いることによって沈殿させたり、除去フィルターを用いたりすることによって、除去することができる。
本発明の実施例1に係る硝酸性窒素の除去方法に用いることができる電気回路である。 本発明の実施例2に係る硝酸性窒素の除去方法に用いることができる電気回路である。 本発明の実施例3に係る硝酸性窒素の除去方法に用いることができる電気回路であり、一対の交流電極に半透明膜状のパイプからなる脱気装置を配設した概略図である。 本発明の実施例4に係る硝酸性窒素の除去方法に用いることができる電気回路であり、一対の交流電極に金属製で網状のパイプからなる脱気装置を配設した概略図である。
符号の説明
1 処理槽
2 液体
3a、3b 一対の交流電極
4 接地電極
5 ACコード
6 変圧器
7a、7b、10a、10b ダイオード
8 加熱手段
9 切り換えスイッチ
11 ダイオードブリッジ回路
12 高周波発振器
13 高周波切換指令回路
14a、15a、14b、15b トランジスタ
21、31 脱気装置(電極カバー)

Claims (6)

  1. 液体中に含有される硝酸性窒素を電気化学的還元と水素還元とにより除去する方法であって、
    前記液体中に一対の交流電極と、該一対の交流電極に近接させた少なくとも1つの接地電極とを配設し、
    前記液体を所定の温度に加熱し、
    前記一対の交流電極間に交流を印加し電気分解して電気化学的還元を行うと共に、
    該一対の交流電極及び/または前記接地電極から水素を発生させ該水素が硝酸性窒素と反応することにより硝酸性窒素を除去すること
    を特徴とする硝酸性窒素の除去方法。
  2. 前記一対の交流電極は、チタン、亜鉛、アルミニウム合金、鉄、コバルト、ニッケル、錫またはマグネシウム合金であり、
    前記接地電極は、チタン、パラジウム、銀、亜鉛、アルミニウム、銅、真鍮、カーボン、ニッケル、鉄、コバルトまたはステンレス鋼であること
    を特徴とする請求項1に記載の硝酸性窒素の除去方法。
  3. 前記接地電極は、
    周期的に接地の電位から交流を印加またはプラスの電位にすること
    を特徴とする請求項1または2に記載の硝酸性窒素の除去方法。
  4. 前記液体の加熱は、
    加熱手段または一対の交流電極から発生する熱により行うこと
    を特徴とする請求項1に記載の硝酸性窒素の除去方法。
  5. 前記所定の温度は、
    液体の温度が略30℃以上であること
    を特徴とする請求項1に記載の硝酸性窒素の除去方法。
  6. 前記液体は、
    含有する酸素を脱気すること
    を特徴とする請求項1、4または5に記載の硝酸性窒素の除去方法。
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