JP2003190958A - 窒素処理方法及び窒素処理装置 - Google Patents

窒素処理方法及び窒素処理装置

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JP2003190958A
JP2003190958A JP2001397515A JP2001397515A JP2003190958A JP 2003190958 A JP2003190958 A JP 2003190958A JP 2001397515 A JP2001397515 A JP 2001397515A JP 2001397515 A JP2001397515 A JP 2001397515A JP 2003190958 A JP2003190958 A JP 2003190958A
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water
nitrogen
cathode
ammonia
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JP2001397515A
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English (en)
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Naoki Ko
直樹 広
Takeshi Rakuma
毅 樂間
Tomohito Koizumi
友人 小泉
Motoki Kawachi
基樹 河内
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Sanyo Electric Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 窒素化合物を効率的に処理することができる
と共に、装置の小型化を図ることができる窒素化合物の
窒素処理方法及び窒素処理装置を提供する。 【解決手段】 本発明の窒素処理方法は、電気化学的手
法としての電解により被処理水中の窒素化合物を処理す
るものであって、カソード12とアノード13間を陽イ
オン交換膜15にてカソード反応域12Aとアノード反
応域13Aとに区画し、カソード12及びアノード13
を用いた電解により被処理水中の窒素化合物からアンモ
ニアを生成すると共に、電解においてカソード12及び
アノード13から生じる電解熱により、被処理水中に生
成されたアンモニアを気相中に移行させ、処理する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、有機態窒素、亜硝
酸態窒素、硝酸態窒素、硝酸イオン及びアンモニアを含
む被処理水の窒素処理方法及び窒素処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、湖沼、内湾等の閉鎖性水域におい
て、生活排水や産業排水中の窒素やリンなどの栄養塩類
流入が原因と考えられている赤潮、アオコの異常発生が
大きな社会問題となっている。このため、行政指導の下
で大規模集中汚染源に対しては活性汚泥法などによる排
水処理が行われている。閉鎖系水域への排水の水質基準
は、一日当たりの排水量が50トン以上と規模の大きな
事業場に対する規制があり、この排出規制は、これまで
はBOD(生物化学的酸素要求量)のみであった。窒素
については全窒素量で120mg/lの一般排出基準に
留まっていたが、今後は全窒素量を現行の1/10にす
ることも検討されている。
【0003】しかし、一般の小規模生活排水ではBOD
のみを処理するものが多く、硝酸塩などの窒素成分は処
理されていないのが現状である。また、ヨーロッパ地域
では、化学肥料や家畜の排泄物から、水溶性の硝酸塩が
土壌中に浸透して起こる地下水の汚染が深刻な問題にな
っている。汚染水を人間が摂取した場合、神経障害、ガ
ン、幼児のメトヘモグロビン血症などを引き起こすこと
が知られている。以上の点で、高性能な硝酸態窒素除去
法の早期開発が望まれている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】硝酸態窒素の除去に
は、一般的に嫌気的条件下での脱窒細菌による生物的処
理が用いられている。脱窒菌の殆どは従属栄養細菌であ
り、増殖には有機物を必要とする。それ故、無機系排水
のように有機物をあまり含有しない排水を処理する場
合、水素供与体としてメタノール等を添加するだけでな
く、嫌気性浄化槽の設置が不可欠となる。そのため、設
置場所や経費面が問題となっている。また、生物的処理
では、温度や排水に含まれる有害成分の影響を受けやす
い上、高濃度の窒素成分は除去しにくいという課題もあ
る。
【0005】生物的手法以外にはイオン交換法、膜分離
法、触媒法等の物理化学的手法が存在するが、その経済
性に問題が残されている。一方、電解法による排水処理
は操作が簡単であり、装置の大きさに対して処理能力が
大きく、BOD源がない排水の処理も可能である。
【0006】従来の電解法による窒素除去に関する研究
としては、アンモニア態窒素と次亜塩素酸の間の酸化還
元反応を応用した電気化学的脱窒法があるが、海水レベ
ルの高濃度塩化物イオン溶液中での処理であり、一般排
水レベルの希薄な溶液中での脱窒処理は報告されていな
い。低濃度塩化物イオンの溶液を対象とする電解法で
は、一般的な既存の生物的浄化槽の後段への装置が可能
となるため、広範囲な普及が期待されている。
【0007】更に、従来の電解による窒素化合物の処理
方法では、カソード側において硝酸イオンからアンモニ
アを生成する一方、アノード側においてカソード側で生
成されたアンモニアから硝酸イオンを生成する逆反応を
起こしてしまい、結果として、処理速度の遅延を招く問
題があった。これに伴って、窒素除去効率の低下による
不都合が生じていた。
【0008】また、電解により被処理水中の硝酸イオン
及び亜硝酸イオンがアンモニアに還元された後、係るア
ンモニアを処理するため、格別なアンモニア処理装置が
必要となり、装置が大型化してしまう問題があった。ま
た、装置を小型化するため、アンモニアが生成された被
処理水中に、アンモニアを化学的手法により窒素ガスに
まで脱窒処理する方法が研究されているが、そのために
は、大量の次亜塩素酸やオゾン若しくは活性酸素を必要
とし、ランニングコストが膨大化する問題があった。
【0009】そこで、本発明は従来の技術的課題を解決
するために成されたものであり、窒素化合物を効率的に
処理することができると共に、装置の小型化を図ること
ができる窒素化合物の窒素処理方法及び窒素処理装置を
提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の窒素処理方法
は、電気化学的手法により被処理水中の窒素化合物を処
理するものであって、カソード及びアノードを用いた電
気化学的手法により被処理水中の窒素化合物からアンモ
ニアを生成すると共に、電気化学的手法によってカソー
ド及びアノードから生じる電解熱により、被処理水中に
生成されたアンモニアを気相中に移行させ、処理するこ
とを特徴とする。
【0011】本発明によれば、電気化学的手法により被
処理水中の窒素化合物を処理する窒素処理方法であっ
て、カソード及びアノードを用いた電気化学的手法によ
り被処理水中の窒素化合物からアンモニアを生成すると
共に、電気化学的手法によってカソード及びアノードか
ら生じる電解熱により、被処理水を加熱することが可能
となり、これにより、被処理水中に生成されたアンモニ
アを気相中に移行させ、処理することができるようにな
るため、格別な装置を用いることなく、効率的に被処理
水中から硝酸態窒素及びアンモニアの除去を行うことが
できるようになる。
【0012】更にまた、従来の如く生物的処理槽を用い
て窒素化合物の処理を行っていた場合に比して、電気化
学的手法により窒素処理を実現することができるため、
細菌等の温度管理を不要とすることができると共に、処
理効率を著しく向上させることができるようになる。
【0013】請求項2の発明の窒素処理方法は、請求項
1の発明に加えて、カソードとアノード間に、陽イオン
交換膜を設け、被処理水中をカソード反応域とアノード
反応域とに区画することを特徴とする。
【0014】請求項2の発明によれば、請求項1の発明
に加えて、カソードとアノード間に、陽イオン交換膜を
設け、被処理水中をカソード反応域とアノード反応域と
に区画するので、カソード反応域でのアノード側におけ
る窒素化合物の硝酸イオンを生成する逆反応を抑制する
ことが可能となり、高効率に被処理水中の硝酸態窒素か
らアンモニアを生成することができるようになる。
【0015】請求項3の発明の窒素処理装置は、請求項
1又は請求項2の窒素処理方法を実施するためのもので
あって、処理水を受容する断熱処理槽と、該断熱処理槽
に少なくとも一部が浸漬されるカソード及びアノード
と、該カソードとアノード間をカソード反応域とアノー
ド反応域とに区画する陽イオン交換膜とを備えることを
特徴とする。
【0016】請求項3の発明によれば、処理水を受容す
る断熱処理槽と、該断熱処理槽に少なくとも一部が浸漬
されるカソード及びアノードと、該カソードとアノード
間をカソード反応域とアノード反応域とに区画する陽イ
オン交換膜とを備えるので、電気化学的手法により、カ
ソード反応域では、被処理水中に含有される窒素化合物
としての硝酸イオン及び亜硝酸イオンがアンモニアに還
元される。
【0017】このとき、カソード側は、陽イオン交換膜
によりアノード側と区画されているため、アノード側に
おいて生じる窒素化合物の硝酸イオンを生成する逆反応
を抑制することが可能となり、カソード反応域における
硝酸イオン及び亜硝酸イオンのアンモニアへの還元反応
を促進することができるようになる。
【0018】また、被処理水を処理する処理槽は、断熱
処理槽により構成されているため、電気化学的手法にお
いてカソード及びアノードより生じる電解熱を高効率で
被処理水に伝達し、係る被処理水の加熱を行うことが可
能となる。そのため、被処理水の温度が昇温されること
により、被処理水中に生成されたアンモニアを容易に気
相中へ移行させることができ、効率的に窒素化合物を処
理することができるようになる。
【0019】これにより、格別な装置を用いることなく
被処理水中に生成されたアンモニアを処理することがで
きるため、装置の小型化及び装置のコスト削減を図るこ
とができるようになる。
【0020】請求項4の発明の窒素処理装置は、請求項
3の発明に加えて、断熱処理槽には空気流通手段を備え
ることを特徴とする。
【0021】請求項4の発明によれば、請求項3の発明
に加えて、断熱処理槽には、空気流通手段を備えるの
で、被処理水に空気を流通させることが可能となり、容
易に被処理水中のアンモニアを気相へ移行させることが
でき、被処理水中から効率的にアンモニアを処理するこ
とができるようになる。
【0022】請求項5の発明の窒素処理装置は、請求項
3又は請求項4の発明に加えて、断熱処理槽には、被処
理水を+40℃乃至+90℃を維持するための補助加熱
装置を設けたことを特徴とする。
【0023】請求項5の発明によれば、請求項3又は請
求項4の発明に加えて、断熱処理槽には、被処理水を+
40℃乃至+90℃に維持するための補助加熱装置を設
けたので、電気化学的手法によりカソード及びアノード
から発生する電解熱に加えて当該補助加熱装置により被
処理水を加熱することが可能となり、被処理水中のアン
モニアが気相中へ移行し易い+40℃乃至+90℃を維
持することができ、容易に被処理水中のアンモニアを処
理することができるようになる。
【0024】請求項6の発明の窒素処理装置は、請求項
3、請求項4又は請求項5の発明に加えて、電気化学的
手法により処理された後の被処理水を、次亜塩素酸、若
しくは、オゾン、又は、活性酸素を用いて化学的手法に
より脱窒処理する後処理手段を備えたことを特徴とす
る。
【0025】請求項6の発明によれば、請求項3、請求
項4又は請求項5の発明に加えて、電気化学的手法によ
り処理された後の被処理水を、次亜塩素酸、若しくは、
オゾン、又は、活性酸素を用いて化学的手法により脱窒
処理する後処理手段を備えたので、電気化学的手法によ
りカソード及びアノードから生じた電解熱により被処理
水中のアンモニアを一旦処理した後、被処理水中に残留
した低濃度のアンモニアを、次亜塩素酸、若しくは、オ
ゾン、又は、活性酸素により高効率で脱窒処理すること
ができるようになり、窒素処理効率を向上させることが
できるようになる。
【0026】また、本発明によれば、被処理水中に生成
された高濃度のアンモニアを、一旦電解熱により処理し
た後、次亜塩素酸、若しくは、オゾン、又は、活性酸素
により脱窒処理を行うため、次亜塩素酸、若しくは、オ
ゾン、又は活性酸素の使用量を著しく削減することがで
き、ランニングコストの低減を図ることができるように
なる。
【0027】請求項7の発明は、請求項1、請求項2、
請求項3、請求項4、請求項5又は請求項6の窒素処理
方法又は窒素処理装置に加えて、カソードを構成する金
属材料として周期表第Ib族又は第IIb族を含む導電
体、若しくは、同族を導電体に被覆したものを用いるこ
とを特徴とする。
【0028】請求項7の発明によれば、請求項1、請求
項2、請求項3、請求項4、請求項5又は請求項6発明
に加えて、カソードを構成する金属材料として周期表第
Ib族又は第IIb族を含む導電体、若しくは、同族を
導電体に被覆したものを用いるので、被処理水中の硝酸
態窒素の亜硝酸態窒素及びアンモニア態窒素への還元反
応を促進させることができ、還元反応に要する時間を短
縮及び低濃度の窒素化合物の除去を行うことができるよ
うになる。
【0029】請求項8の発明は、請求項1、請求項2、
請求項3、請求項4、請求項5又は請求項6の窒素処理
方法又は窒素処理装置に加えて、カソードを構成する金
属材料として、銅と亜鉛を含む導電体、若しくは、銅と
亜鉛を含む導電体を他の導電体に被覆したものを用いる
ことを特徴とする。
【0030】請求項8の発明によれば、請求項1、請求
項2、請求項3、請求項4、請求項5又は請求項6の発
明に加えて、カソードを構成する金属材料として、銅と
亜鉛を含む導電体、若しくは、銅と亜鉛を含む導電体を
他の導電体に被覆したものを用いるので、被処理水中の
硝酸態窒素の亜硝酸態窒素及びアンモニア態窒素への還
元反応をより一層、促進させることができ、還元反応に
要する時間を短縮及び低濃度の窒素化合物の除去を行う
ことができるようになる。
【0031】また、カソードを構成する金属材料に銅と
亜鉛が含まれることにより、電気化学的手法により処理
された後の被処理水をより一層アルカリ域に移行させる
ことができ、被処理水中のアンモニアが気相へ移行する
処理を促進することができるようになる。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の実
施形態を詳述する。図1は本発明の窒素処理方法を実現
するための窒素処理装置1の概要を示す説明図である。
本実施例における窒素処理装置1は、一般家庭の生活排
水に比して著しく窒素化合物濃度が高い工業用排水及び
畜産排水に含有される窒素化合物の処理を行うものであ
る。
【0033】当該窒素処理装置1は、排水を貯留する貯
留槽2と、被処理水を電気化学的手法(電解)により処
理する電解処理装置3と、電解処理装置3にて気相へ移
行されたアンモニアガスを処理するアンモニア回収装置
5と、電解処理装置3にて処理された後の被処理水を処
理する後処理手段としての後処理装置4とから構成され
る。
【0034】貯留槽2は、上述の如き著しく窒素化合物
濃度が高い工業用排水及び畜産排水などの被処理水を貯
留するものであり、この貯留槽2には、搬送手段として
のポンプ6及び電磁弁7が設けられた配管8を介して電
解処理装置3に接続されている。そして、ポンプ6及び
電磁弁7が図示しない制御装置により制御され、貯留槽
2内に貯留された被処理水は電解処理装置3に搬送可能
とされている。
【0035】前記電解処理装置3は、例えば上面に開口
を有する断熱箱体にて構成される断熱処理槽11により
構成され、当該断熱処理槽11内部には、処理室10が
構成される。この断熱処理槽11には、処理室10内に
貯留される被処理水中に、少なくとも一部が被処理水中
に浸漬される一対の電極、即ち、カソード12とアノー
ド13が対向して配設される。尚、本実施例では、一対
の電極を用いているが、一対よりも多い複数の電極を用
いた場合であっても良いものとする。これらカソード1
2及びアノード13には、これら電極間に通電するため
の電源14が設けられる。尚、この電源14は図示しな
い制御装置により、ON/OFF制御が行われるものと
する。
【0036】また、本実施例で用いられるカソード12
は、周期表の第Ib族又は第IIb族を含む導電体とし
ての銅と亜鉛又は銅と鉄又は銅とニッケル又は銅とアル
ミニウムの合金又は焼結体若しくは、銅、亜鉛、銀など
の導電体から構成されている。アノード13は、不溶性
金属、例えば白金、イリジウム、パラジウム又はその酸
化物などから構成される不溶性電極又はカーボンから構
成されている。
【0037】本実施例における処理室10内には、カソ
ード12とアノード13との間に位置して、アノード1
3を囲繞するように下面を有する円筒状の陽イオン交換
膜15が設けられており、これにより、処理室10内は
カソード12が配設されているカソード反応域12A
と、陽イオン交換膜15にて囲繞されるアノード13付
近のアノード反応域13Aとに区画される。
【0038】また、カソード反応域12A側を構成する
側壁の下部には、処理室10内の被処理水を前記後処理
装置4に排水するための流出口16が形成され、この流
出口16には、ポンプ17が設けられた配管19を介し
て後処理装置4に接続される。
【0039】更に、この断熱処理槽11の例えば底壁1
1Aには、補助加熱装置としてのヒータ24が配設され
ており、当該ヒータ24は、図示しない温度センサの出
力に応じて前記制御装置により制御されているものとす
る。
【0040】また、断熱処理槽11下部に設けられる2
0は、空気流通手段としての空気供給装置であり、前記
制御装置により制御されているものとする。尚、本実施
例では空気流通手段として空気供給装置20を用いてい
るが、これ以外に、断熱処理槽11に外部より被処理水
中に空気を吹き込むバルブにより、空気を被処理水中に
供給しても良いものとする。
【0041】そして、断熱処理槽11の上面開口には、
当該上面開口を略密閉する蓋部材22が設けられてい
る。この蓋部材22の上面には、前記貯留槽2に接続さ
れた配管8を接続するための流入口23が設けられてお
り、この流入口23を介して貯留槽2から搬送された被
処理水は処理室10内に流入される構成とされている。
また、この蓋部材22の上面には、前記空気流通手段と
しての空気供給装置20によって処理室10内に吹き込
まれた空気及びこの空気に移行された気体のアンモニア
(アンモニアガス)を排ガスとして排気するための排気
口25が形成されており、当該排気口25には、排気管
26が接続されている。
【0042】そして、この排気管26は、前記アンモニ
ア回収装置5に接続されている。このアンモニア回収装
置5は、アンモニアガスを硫酸アンモニウム又はアンモ
ニア水として回収可能とするものである。尚、このアン
モニア回収方法に関しては、既に、1998年に開示さ
れた日本機械工業連合会出版の閉鎖性水域の富栄養化防
止技術に関する調査研究報告書 平成9年度 産業排水
の窒素及びリンの合理的な処理技術における窒素及びリ
ン除去の単位操作 173頁乃至174頁において、開
示されている。即ち、アンモニアガスを硫酸アンモニウ
ムとして回収する場合におけるアンモニア回収装置5で
は、希硫酸を吸収液として図示しない吸収塔に流し、処
理室10内の排気ガスと接触し、アンモニアの吸収を行
うものである。
【0043】次に、前記後処理装置4について説明す
る。この後処理装置4は、後処理槽30により構成され
ており、この後処理槽30内には後処理室31が形成さ
れている。この後処理室31内には、別置きの図示しな
い次亜塩素酸発生装置により生成された次亜塩素酸、又
は、オゾン、若しくは、活性酸素が供給され、後処理室
31内に搬送された被処理水中に残留したアンモニアを
化学的手法により還元処理するものである。尚、これ以
外に、次亜塩素酸、又は、オゾン、若しくは、活性酸素
の供給は、電解処理装置3のアノード反応域13Aにお
いて生成された次亜塩素酸、又は、オゾン、若しくは、
活性酸素を含有する被処理水を供給することにより行っ
ても良いものとする。
【0044】以上の構成により、本実施例における窒素
処理装置1の動作を説明する。先ず、貯留槽2内に、工
業用排水や畜産排水としての被処理水を貯留する。本実
施例において用いられる被処理水は、窒素化合物として
の硝酸態窒素の濃度が著しく高いものであるものとす
る。そして、係る被処理水は、図示しない制御装置によ
り電磁弁7が開放され、ポンプ6が運転されることによ
り、配管8を介して電解処理装置3の処理室10内に搬
送される。
【0045】ここで、制御装置によって、ポンプ17の
運転が停止されていることから、処理室10のカソード
反応域12A内には被処理水が貯留される。尚、このと
き、アノード反応域13A内には、アノード13の通電
を許容する液体として、例えば同様の被処理水若しくは
水道水などが貯留されているものとする。これにより、
被処理室10内に設けられるカソード12及びアノード
13は、被処理水内に一部が浸漬される。
【0046】そして、カソード反応域12A内に貯留さ
れる被処理水が所定水位に達した際に、制御装置は、電
磁弁7を閉鎖し、ポンプ6の運転を停止する。また、制
御装置は、電源14をONとし、カソード12及びアノ
ード13間に通電を行う。これにより、カソード反応域
12Aでは、被処理水中に含有された硝酸態窒素を含む
硝酸イオンは、電気化学的手法としての電解により、還
元反応を生じ、同じく硝酸態窒素を含む亜硝酸イオンに
変換される(反応式A)。また、硝酸イオンの還元反応
により生成された亜硝酸イオンは、更に、還元反応を生
じ、アンモニア態窒素を含むアンモニアに変換される
(反応式B)。以下に、反応式A及び反応式Bを示す。 反応式A NO3 -+H2O+2e-→NO2 -+2OH- 反応式B NO2 -+5H2O+6e-→NH3(aq)+
7OH-
【0047】ここで、本発明におけるカソード12の構
成材料は、周期表の第Ib族又は第IIb族を含む導電
体としての銅と亜鉛又は銅と鉄又は銅とニッケル又は銅
とアルミニウムの合金又は焼結体若しくは、銅、亜鉛、
銀などの導電体から構成されているため、硝酸イオン
(硝酸態窒素)の亜硝酸イオン(亜硝酸態窒素)やアン
モニアイオン(アンモニア態窒素)への還元反応を促進
させることができ、還元反応に要する時間を短縮及び低
濃度の窒素化合物の除去を行うことができるようにな
る。
【0048】また、本実施例では、カソード反応域12
Aとアノード反応域13Aとは、陽イオン交換膜15に
て区画されているため、カソード反応域12A内に存在
している負に帯電した硝酸イオンがアノード13に引き
つけられ、カソード12に硝酸イオンが移動せずに、硝
酸イオンの還元反応の効率が著しく低下することを阻止
することができ、高効率で硝酸イオンからアンモニアを
生成することができるようになる。
【0049】尚、本実施例における制御装置は、カソー
ド12及びアノード13間に通電を行っている際に、前
記空気流通手段としての空気供給装置20を運転し、カ
ソード反応域12A内の被処理水が撹拌される。これに
より、カソード反応域12A内の被処理水に含まれる硝
酸態窒素、特に負に帯電した硝酸イオンがカソード12
に積極的に接触し、撹拌されない場合に比して硝酸イオ
ンのカソード12への接触確率が向上し、上記硝酸イオ
ンからアンモニアの生成を促進させることができるよう
になる。
【0050】尚、カソード12及びアノード13に通電
された際に、上述の如くカソード反応域12Aではカソ
ード12により硝酸イオンがアンモニアに還元する還元
反応を生じるが、アノード反応域13Aでは、アノード
13の表面から次亜塩素酸又はオゾン若しくは活性酸素
が発生する。そのため、アノード反応域13Aに存在す
る被処理水又は水道水中には、次亜塩素酸又はオゾン若
しくは活性酸素が存在する。
【0051】ここで、上述の如く被処理水中に少なくと
も一部が浸漬されたカソード12及びアノード13に通
電を行い、被処理水の電解を行うことにより、被処理水
が著しく窒素化合物濃度が高いものであるため、通常よ
りも大きな電解熱が生じる。本実施例では被処理水は断
熱性を有する断熱処理槽11内に形成されていることか
ら、当該電解熱が外部に漏出することを回避することが
でき、被処理水の温度を電解熱により例えば+60℃位
に昇温することができるようになる。
【0052】これにより、上述の如く窒素化合物として
の硝酸イオン及び亜硝酸イオンが還元され生成されたア
ンモニアを含有する被処理水が電解熱により加熱される
ことにより、当該アンモニアは、ヘンリーの法則に従
い、気相(空気)中に移行される。
【0053】ここで、気相中へ移行する際の処理対象と
なるアンモニアは、被処理水中において遊離アンモニア
(NH3)の状態で存在する必要がある。そのため、被
処理水のpHを10以上のアルカリ性に調整しなければ
ならない。しかし、処理前の被処理水が中性であった場
合でも、被処理水を電解することによって生じる上記反
応式A及び反応式Bにより多くの水酸化物イオンが生成
されるため、特にpH調整剤を添加することなく、被処
理水はpH10以上のアルカリ域に達する。そのため、
被処理水に存在するアンモニアイオンは、以下の反応式
Cに示す如く水酸化物イオンと反応し、アンモニアへ変
換される。これにより、効率的に被処理水中のアンモニ
アを気相中へ移行させることができるようになる。 反応式C NH4 ++OH-→NH3+H2
【0054】特に、カソード12を構成する金属材料に
銅と亜鉛が含まれるものにより構成した場合、電解によ
り処理された後の被処理水をより一層アルカリ域に移行
させることができ、被処理水中のアンモニアが気相へ移
行する処理を促進することができるようになる。
【0055】また、被処理水の対象が被酸化金属、例え
ばNiなどを含有する工業用排水であった場合には、被
処理水がpH10以上であることから、係る被酸化金属
は水酸化物を生成し、凝集沈殿し、処理可能となる。
【0056】また、断熱処理槽11内に設けられた空気
流通手段としての空気供給装置20により、被処理水中
に空気が吹き込まれることから、被処理水中のアンモニ
アと空気とを接触させることができ、より一層、アンモ
ニアの気相への移行を促進することができるようにな
る。
【0057】更に、断熱処理槽11には、補助加熱装置
としてのヒータ24が配設されていることから、電解熱
に加えて被処理水を加熱することができ、前記制御装置
により被処理水を+40℃乃至+90℃、本実施例では
+60℃に維持することができるようになる。そのた
め、被処理水中のアンモニアが気相中へ移行し易い+4
0℃乃至+90℃を安定して維持することができること
から、効率的に被処理水中のアンモニアを処理すること
ができるようになる。
【0058】そして、空気供給装置20によって処理室
10内に吹き込まれた空気及び気相へ移行されたアンモ
ニアガス、即ち、アンモニアガスを含有する排ガスは、
蓋部材22の排気口25に接続された排気管26を介し
て前記アンモニア回収装置5において回収される。
【0059】即ち、アンモニア回収装置5では、希硫酸
を吸収液として図示しない吸収塔に流し、処理室10内
のアンモニアガスを含有する排ガスと接触し、アンモニ
アの吸収を行う。これにより、アンモニアガスを硫酸ア
ンモニウムとして回収する。これにより、別途アンモニ
アが収集されることとなり、再利用が可能となる。
【0060】尚、処理室10内から排気されたアンモニ
アガスを含有する排ガスは、触媒存在下において燃焼す
ることにより、アンモニアから窒素ガスへ脱窒処理して
も良いものとする。これにより、アンモニアの処理効率
を向上させることができるようになる。
【0061】上述より、カソード反応域12Aで高効率
で生成されたアンモニアを含有する被処理水より、格別
な装置を用いることなくアンモニアを気相へ移行させ、
処理することができるため、装置の小型化及び装置のコ
スト削減を実現しつつ、効率的に被処理水中から硝酸態
窒素及びアンモニア態窒素の除去を行うことができるよ
うになる。
【0062】また、本発明では、従来の如く生物的処理
槽を用いて窒素化合物の処理を行っていた場合に比し
て、電気化学的手法により窒素処理を実現することがで
きるため、脱窒処理を行う細菌等の温度管理を不要とす
ることができると共に、処理効率を著しく向上させるこ
とができるようになる。
【0063】一方、処理前では、著しく高い窒素量であ
った被処理水により、電解熱によってアンモニアを気相
へ移行させることにより、処理後における被処理水の全
窒素量は、約100mg/l以下まで減少させることが
できる。ここで、精密に被処理水中の窒素処理を行う場
合には、残留された約100mg/lの窒素化合物を含
有する被処理水を、ポンプ17を運転することにより配
管19を介して、後処理装置4の後処理槽30内に搬送
する。係る後処理槽30内には、上述の如く次亜塩素酸
又は、オゾン、若しくは活性酸素が供給されていること
から、処理室10から搬送された残留アンモニアを化学
的手法により脱窒処理を行う。
【0064】即ち、被処理水中に残留したアンモニア
は、次亜塩素酸又はオゾン若しくは活性酸素と化学的に
(化学的手法によって)アンモニア酸化脱窒反応を生
じ、窒素ガスを生成する(反応式D)。以下に、反応式
Dを示す。 反応式D 4NH3(aq)+3O2→2N2↑+6H2O NaCl→Na++Cl- 2Cl-→Cl2+2e- Cl2+H2O→HClO+HCl 2NH3+3HClO→N2↑+3HCl+3H2
【0065】これにより、アンモニア除去処理が行われ
た被処理水を次亜塩素酸若しくはオゾン又は活性酸素と
化学的手法によって処理することにより、より一層精度
良くアンモニア除去を行うことができるようになり、排
水中にアンモニアが残留することを著しく回避すること
ができるようになる。
【0066】また、段階的にアンモニアを処理すること
ができるため、加熱によるエネルギー消費量を減少させ
ることができると共に、残留アンモニア除去に用いられ
る次亜塩素酸若しくはオゾン又は活性酸素の使用量を減
少させることができ、ランニングコストの低減を図りつ
つ、高効率で被処理水中の窒素化合物の処理を行うこと
ができるようになる。
【0067】更に、被処理水中に残留される菌などをも
次亜塩素酸若しくはオゾン又は活性酸素により殺菌処理
することができるようになり、より環境に適した状態で
排水処理することが可能となる。
【0068】
【発明の効果】以上詳述した如く、本発明によれば、電
気化学的手法により被処理水中の窒素化合物を処理する
窒素処理方法であって、カソード及びアノードを用いた
電気化学的手法により被処理水中の窒素化合物からアン
モニアを生成すると共に、電気化学的手法によってカソ
ード及びアノードから生じる電解熱により、被処理水を
加熱することが可能となり、これにより、被処理水中に
生成されたアンモニアを気相中に移行させ、処理するこ
とができるようになるため、格別な装置を用いることな
く、効率的に被処理水中から硝酸態窒素及びアンモニア
の除去を行うことができるようになる。
【0069】更にまた、従来の如く生物的処理槽を用い
て窒素化合物の処理を行っていた場合に比して、電気化
学的手法により窒素処理を実現することができるため、
細菌等の温度管理を不要とすることができると共に、処
理効率を著しく向上させることができるようになる。
【0070】請求項2の発明によれば、請求項1の発明
に加えて、カソードとアノード間に、陽イオン交換膜を
設け、被処理水中をカソード反応域とアノード反応域と
に区画するので、カソード反応域でのアノード側におけ
る窒素化合物の硝酸イオンを生成する逆反応を抑制する
ことが可能となり、高効率に被処理水中の硝酸態窒素か
らアンモニアを生成することができるようになる。
【0071】請求項3の発明によれば、処理水を受容す
る断熱処理槽と、該断熱処理槽に少なくとも一部が浸漬
されるカソード及びアノードと、該カソードとアノード
間をカソード反応域とアノード反応域とに区画する陽イ
オン交換膜とを備えるので、電気化学的手法により、カ
ソード反応域では、被処理水中に含有される窒素化合物
としての硝酸イオン及び亜硝酸イオンがアンモニアに還
元される。
【0072】このとき、カソード側は、陽イオン交換膜
によりアノード側と区画されているため、アノード側に
おいて生じる窒素化合物の硝酸イオンを生成する逆反応
を抑制することが可能となり、カソード反応域における
硝酸イオン及び亜硝酸イオンのアンモニアへの還元反応
を促進することができるようになる。
【0073】また、被処理水を処理する処理槽は、断熱
処理槽により構成されているため、電気化学的手法にお
いてカソード及びアノードより生じる電解熱を高効率で
被処理水に伝達し、係る被処理水の加熱を行うことが可
能となる。そのため、被処理水の温度が昇温されること
により、被処理水中に生成されたアンモニアを容易に気
相中へ移行させることができ、効率的に窒素化合物を処
理することができるようになる。
【0074】これにより、格別な装置を用いることなく
被処理水中に生成されたアンモニアを処理することがで
きるため、装置の小型化及び装置のコスト削減を図るこ
とができるようになる。
【0075】請求項4の発明によれば、請求項3の発明
に加えて、断熱処理槽には、空気流通手段を備えるの
で、被処理水に空気を流通させることが可能となり、容
易に被処理水中のアンモニアを気相へ移行させることが
でき、被処理水中から効率的にアンモニアを処理するこ
とができるようになる。
【0076】請求項5の発明によれば、請求項3又は請
求項4の発明に加えて、断熱処理槽には、被処理水を+
40℃乃至+90℃に維持するための補助加熱装置を設
けたので、電気化学的手法によりカソード及びアノード
から発生する電解熱に加えて当該補助加熱装置により被
処理水を加熱することが可能となり、被処理水中のアン
モニアが気相中へ移行し易い+40℃乃至+90℃を維
持することができ、容易に被処理水中のアンモニアを処
理することができるようになる。
【0077】請求項6の発明によれば、請求項3、請求
項4又は請求項5の発明に加えて、電気化学的手法によ
り処理された後の被処理水を、次亜塩素酸、若しくは、
オゾン、又は、活性酸素を用いて化学的手法により脱窒
処理する後処理手段を備えたので、電気化学的手法によ
りカソード及びアノードから生じた電解熱により被処理
水中のアンモニアを一旦処理した後、被処理水中に残留
した低濃度のアンモニアを、次亜塩素酸、若しくは、オ
ゾン、又は、活性酸素により高効率で脱窒処理すること
ができるようになり、窒素処理効率を向上させることが
できるようになる。
【0078】また、本発明によれば、被処理水中に生成
された高濃度のアンモニアを、一旦電解熱により処理し
た後、次亜塩素酸、若しくは、オゾン、又は、活性酸素
により脱窒処理を行うため、次亜塩素酸、若しくは、オ
ゾン、又は活性酸素の使用量を著しく削減することがで
き、ランニングコストの低減を図ることができるように
なる。
【0079】請求項7の発明によれば、請求項1、請求
項2、請求項3、請求項4、請求項5又は請求項6発明
に加えて、カソードを構成する金属材料として周期表第
Ib族又は第IIb族を含む導電体、若しくは、同族を
導電体に被覆したものを用いるので、被処理水中の硝酸
態窒素の亜硝酸態窒素及びアンモニア態窒素への還元反
応を促進させることができ、還元反応に要する時間を短
縮及び低濃度の窒素化合物の除去を行うことができるよ
うになる。
【0080】請求項8の発明によれば、請求項1、請求
項2、請求項3、請求項4、請求項5又は請求項6の発
明に加えて、カソードを構成する金属材料として、銅と
亜鉛を含む導電体、若しくは、銅と亜鉛を含む導電体を
他の導電体に被覆したものを用いるので、被処理水中の
硝酸態窒素の亜硝酸態窒素及びアンモニア態窒素への還
元反応をより一層、促進させることができ、還元反応に
要する時間を短縮及び低濃度の窒素化合物の除去を行う
ことができるようになる。
【0081】また、カソードを構成する金属材料に銅と
亜鉛が含まれることにより、電気化学的手法により処理
された後の被処理水をより一層アルカリ域に移行させる
ことができ、被処理水中のアンモニアが気相へ移行する
処理を促進することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の窒素処理方法を実現するための窒素処
理装置の概要を示す説明図である。
【符号の説明】
1 窒素処理装置 2 貯留槽 3 電解処理装置 4 後処理装置 5 アンモニア回収装置 10 処理室 11 断熱処理槽 12 カソード 12A カソード反応域 13 アノード 13A アノード反応域 14 電源 15 陽イオン交換膜 20 空気供給装置 22 蓋部材 23 流入口 24 ヒータ 25 排気口 26 排気管 30 後処理槽
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小泉 友人 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 (72)発明者 河内 基樹 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 Fターム(参考) 4D011 AA12 AB06 AD03 4D037 AA11 AB12 BA23 BB06 CA04 CA11 4D050 AA12 AB35 BB02 BB04 BD02 BD04 BD06 CA01 CA03 CA10 4D061 DA08 DB19 DC08 DC14 DC15 EA04 EB01 EB04 EB13 EB19 EB27 EB28 EB29 EB30 EB31 ED06 FA03 FA16

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電気化学的手法により被処理水中の窒素
    化合物を処理する窒素処理方法であって、 カソード及びアノードを用いた前記電気化学的手法によ
    り前記被処理水中の窒素化合物からアンモニアを生成す
    ると共に、 前記電気化学的手法によって生じる電解熱により、前記
    被処理水中に生成されたアンモニアを気相中に移行さ
    せ、処理することを特徴とする窒素処理方法。
  2. 【請求項2】 前記カソードとアノード間に、陽イオン
    交換膜を設け、被処理水中をカソード反応域とアノード
    反応域とに区画することを特徴とする請求項1の窒素処
    理方法。
  3. 【請求項3】 前記被処理水を受容する断熱処理槽と、 該断熱処理槽に少なくとも一部が浸漬される前記カソー
    ド及びアノードと、 該カソードとアノード間をカソード反応域とアノード反
    応域とに区画する前記陽イオン交換膜とを備えることを
    特徴とする請求項1又は請求項2の窒素処理方法を実施
    するための窒素処理装置。
  4. 【請求項4】 前記断熱処理槽には、空気流通手段を備
    えることを特徴とする請求項3の窒素処理装置。
  5. 【請求項5】 前記断熱処理槽には、被処理水を+40
    ℃乃至+90℃を維持するための補助加熱装置を設けた
    ことを特徴とする請求項3又は請求項4の窒素処理装
    置。
  6. 【請求項6】 前記電気化学的手法により処理された後
    の被処理水を、次亜塩素酸、若しくは、オゾン、又は、
    活性酸素を用いて化学的手法により脱窒処理する後処理
    手段を備えたことを特徴とする請求項3、請求項4又は
    請求項5の窒素処理装置。
  7. 【請求項7】 前記カソードを構成する金属材料とし
    て、周期表の第Ib族又は第IIb族を含む導電体、若
    しくは、同族を導電体に被覆したものを用いることを特
    徴とする請求項1、請求項2、請求項3、請求項4、請
    求項5又は請求項6の窒素処理方法及び窒素処理装置。
  8. 【請求項8】 前記カソードを構成する金属材料とし
    て、銅と亜鉛を含む導電体、若しくは、銅と亜鉛を含む
    導電体を他の導電体に被覆したものを用いることを特徴
    とする請求項1、請求項2、請求項3、請求項4、請求
    項5又は請求項6の窒素処理方法及び窒素処理装置。
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