JP2011115728A - 水中の窒素とリンおよび水の着色の除去方法 - Google Patents

水中の窒素とリンおよび水の着色の除去方法 Download PDF

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Abstract

【課題】水中の硝酸性窒素、亜硝酸性窒素及びリンを、更には着色を、同時により簡便な方法で、かつ効率よく、除去することができる方法を提供すること。
【解決手段】本発明は、少なくとも硝酸性窒素、亜硝酸性窒素およびリンを含有する被処理水に、鉄材料に対して、炭素材料、ステンレススチール、銅、又はアルミニウムから選ばれる他の材料を物理的に接触させてなる複合材料を浸漬することを特徴とする水中の窒素とリンの除去および水の着色の除去方法である。また、本発明は、被処理水の同一浴の中に、この複合材料と共に、第2の鉄材料を浸漬することを特徴とする水中の窒素とリンの除去および水の着色の除去方法である。
【選択図】図1

Description

本発明は、電解質を含む水中の鉄の電極反応を利用した、水中に溶解する硝酸性窒素、亜硝酸性窒素とリン及び水の着色を同時に除去する方法に関する。
湖や沼などの閉鎖性水域で深刻な問題となっている富栄養化現象に対処するために、さまざまな排水の中から窒素とリンを除去処理する必要性が高まっており、これまでにいくつかの窒素やリン除去処理方法が提案されてきた。一般的にこれらの排水のpHは3〜10程度である。窒素化合物のうち、硝酸、亜硝酸に代表される窒素酸化物およびリンに着目した場合、これらを除去するための従来方法は、以下のように分類することができる。
まず、硝酸、亜硝酸に代表される窒素酸化物を除去する従来の方法としては、次のものが挙げられる。
(i)生物学的脱窒処理方法
生物学的脱窒処理方法としては、嫌気性条件下において脱窒細菌が有機物や水素などの電子供与体を利用して硝酸イオンを還元する嫌気性脱窒処理法と、アンモニアを部分硝化して亜硝酸にし、アンモニアと亜硝酸が混合した状態でアノマックス細菌により窒素に還元するアノマックス法とがある。
前者の嫌気性脱窒処理法は、高い窒素除去率を達成するためには、pHや溶存酸素などの細菌が生育する化学的環境条件を細菌の生育に適した条件に限定し、更に反応系外からメタノールに代表される有機物や水素などの電子供与体を加える必要があり、反応条件のコントロールが難しく、更に薬剤費用がかかるという問題がある。また、生物学的な脱窒素反応の反応速度が小さいために、満足な処理を行うためには反応槽の容積を大きくして、十分な反応時間を確保する必要がある。
後者のアノマックス法は、アノマックス細菌の入手が容易ではなく、この細菌の増殖速度が小さく、反応速度も小さいという問題がある。更に、処理に際しては、アンモニアを部分硝化して亜硝酸を生成させ、アンモニアと亜硝酸の割合がおよそ6:4の混合物とする必要があるが、アンモニアの亜硝酸への部分硝化を安定的にかつ厳密にコントロールして実施することはかなり困難である。また、被処理水中の有機物濃度が高いとアンモニアと亜硝酸の混合物の窒素への還元が十分に進まないという問題がある。
(ii)物理化学的窒素除去方法
物理化学的窒素除去方法としては、陰イオン交換樹脂を使用するイオン交換処理法と、電気化学反応により塩素より次亜塩素酸イオンを生成させ、アンモニアをこの次亜塩素酸イオンで窒素に還元し除去する電気化学反応法がある。
前者のイオン交換処理法は、陰イオン交換樹脂に硝酸性窒素を吸着させ除去するもので、イオン交換樹脂の再生操作によって回収された濃厚な窒素酸化物を含む再生廃液の二次処理が必要であり、根本的な窒素除去方法ではない。更に、再生処理のために酸などの多量の薬剤を必要とし、プロセス全体としても高コストとなるという問題がある。
後者の電気化学反応法は、使用する電極が高価なこと、低濃度の硝酸性窒素の除去には効率が悪く、全体として高コストとなるという問題がある。
次に、水中のリンを除去する従来の方法としては、次のものが挙げられる。
(i)生物学的リン除去処理方法
生物学的リン除去処理方法として、微生物によるリンの過剰摂取機能を利用して、リンを菌体内部に取り込ませて、菌体を処理水から分離する方法がある。
この方法では、微生物によるリンの過剰摂取反応が被処理水中のBOD濃度や反応槽内の嫌気度などに大きく影響を受けるため、安定した処理を行うことが難しいという問題がある。また、菌体に取り込めるリンの量には限界があるため、所定の微生物量でのリンの除去量には限界がある。
更に、この微生物は、周囲の酸素濃度等の条件の変化によって取り込んだリンを再放出するので、微生物(汚泥)がリンを再放出しないような取り扱いが必要である。汚泥処理設備の処理能力等の条件によっては汚泥から再放出されたリンが処理水系にもどることがある。
(ii)物理化学的リン除去方法
物理化学的リン除去方法として、イ)ポリ塩化アルミニウム、塩化第二鉄等のアルミニウム系又は鉄系の凝集剤を処理水に添加することによって処理する凝集剤法と、ロ)処理水中のリンをカルシウムイオン或いはアンモニウム−マグネシウムイオンと反応させ難溶性のリン酸カルシウム塩或いはリン酸アンモニウムマグネシウム塩を生成させるリン酸塩法、およびハ)処理水を鉄と接触させ、鉄から溶出する鉄イオンの作用によって難溶性塩であるリン酸鉄を形成させ、これを沈殿分離するリン酸鉄法がある。
イ)の凝集剤法は、使用する凝集剤が化学薬品としてのコストが高いため、経済的ではないという問題、凝集沈殿物は共存している他の無機性および有機性固形物との混合物となり、リンの回収再利用が困難という問題がある。
ロ)のリン酸塩法は、処理水中で難溶性の塩であるリン酸カルシウム塩或いはリン酸アンモニウムマグネシウム塩を析出させるために、pHを高くしてアルカリ性とする必要があること、カルシウム塩、アンモニウム塩、マグネシウム塩などの薬剤の添加が必要となり、経済的ではないという問題がある。
ハ)のリン酸鉄法は、鉄と溶存酸素との組み合わせでの局部濃淡電池を形成させ、鉄イオンを溶出させるというメカニズムを利用しているものであるため、反応を進行させるために曝気を行なう必要があり、この曝気のための動力設備と運転費を要するという問題がある。更に、鉄は中性付近ではその溶解速度が非常に小さいため、十分な除去効率が得られないという問題もある。この点に関しては、鉄を電極として直流を印加し、電気分解により溶解速度を大きくする電気分解法、鉄が他の電位の異なる金属と接触すると局部電池が形成され溶解速度が大きくなるという現象を利用して、鉄を炭素材料と接触させて鉄の溶解速度を大きくし、リン酸鉄を生成させることがなされている。
また、この方法では、溶解した鉄の一部が酸素と結びついて酸化鉄となり、処理水中のリンとは結合しないため、鉄がリンの除去に有効に利用されず無駄になるという問題もある。
次に、窒素とリンを同時に除去する物理化学的処理方法がある。
上述の物理化学的処理方法は、生物学的処理方法のように微生物活性を高くかつ安定して維持するための処理条件の厳密なコントロールの必要がなく、操作が比較的容易な方法であるが、いずれも窒素とリンの除去をそれぞれ別個に行うものである。
この窒素とリンの除去処理を同時に行うことができればより好ましく、そのような方法として、被処理水中に含まれる硝酸イオンと亜硝酸イオンを鉄と反応させることにより窒素ガス又はアンモニアへと還元し、同時にリンはその際生成した鉄イオンと反応させて難溶性の塩として除去する方法がある。
しかし、被処理水のpHが7付近(中性域)では鉄の溶解速度が非常に小さいため、この方法ではそのままでは処理速度が非常に小さなものとなる。そこでこの処理速度を大きくするために、(イ)被処理水を酸性として鉄の溶解速度を大きくするか、(ロ)pHの低い酸性の処理水のみを対象とするか、或いは(ハ)鉄を電極として電流を印加し、処理速度を大きくするなどの方法が提案されている(例えば、特許文献1、2参照)。
これらの方法によって鉄の溶解速度を大きくすることはできるが、(イ)の被処理水を酸性にする方法は、処理後の処理水を中和する必要があり、その中和のための薬剤コストがかかるという問題があり、(ロ)の方法は処理が極めて限定されたものとなってしまう。(ハ)の鉄電極を使用する方法は、電力を必要とするだけでなく、処理プロセスの制御が複雑となるという問題がある。
また、生物処理された畜産排水の処理水は、茶褐色に着色しているためそのまま河川に放流することは環境への悪影響などの問題があり、排水の色についての基準が設定されることが想定されている。このような畜産排水の処理水の脱色については、活性炭吸着法、オゾン酸化法、次亜塩素酸による分解法が広く使われているが、更に、過酸化水素と鉄の反応(フェントン反応)による着色成分の分解による脱色法が提案されている(例えば、非特許文献1参照)。
このフェントン法による脱色では、過酸化水素と鉄による反応を促進するために鉄の溶解速度を大きくする必要があり、鉄粉を利用することが行われている。しかし、鉄の小さい粒子は系外に流出されやすく、また、粒子を大きくすると沈殿・堆積するため、水中に分散して溶解速度を大きくするという作用を減少させることとなり、過酸化水素との反応を大きくするという点については問題がある。さらに、過酸化水素を用いることは、適量を使用するための処理プロセスの制御が複雑になり、薬剤費が高く処理コストも高くなるという問題もある。
特開平10−277567号公報 特開2000−117259号公報
塩道透「畜産排水処理水の低コスト脱色技術の開発」、畜産環境情報、23号、22〜25頁、2003年12月、財団法人畜産環境整備機構
本発明は、以上のような従来の方法の問題点を解決し、より簡便な方法で、かつ効率よく、水中の窒素とリンを同時に除去することができ、更には水の着色を除去する方法を提供するものである。
本発明者らは、上記のような課題を解決すべく鋭意研究の結果、鉄材料を表面積の大きな炭素材料と物理的に接触した状態とした複合材料を用いることにより、鉄の水中への溶解速度が飛躍的に増加することを見出し本発明を完成した。
即ち、本発明は、以下の内容をその要旨とする発明である。
(1)少なくとも硝酸性窒素、亜硝酸性窒素およびリンを含有する被処理水に、鉄材料に対して、炭素材料、ステンレススチール、銅、又はアルミニウムから選ばれる他の材料を物理的に接触させてなる複合材料を浸漬することを特徴とする、水中の窒素とリンの除去方法。
(2)被処理水のpHが6〜8であることを特徴とする、前記(1)記載の水中の窒素とリンの除去方法。
(3)鉄材料が、鉄製の平板状、穴あき平板状、棒状、網状、粒子状、又は糸状の材料である、前記(1)又は(2)記載の水中の窒素とリンの除去方法。
(4)鉄材料に接触する他の材料の表面積が、鉄材料の表面積と同一か又はそれ以上であることを特徴とする、前記(1)乃至(3)のいずれかに記載の水中の窒素とリンの除去方法。
(5)複合材料が、鉄材料に炭素材料を接触させたものである、前記(1)乃至(4)のいずれかに記載の水中の窒素とリンの除去方法。
(6)被処理水の同一浴中に、前記(1)記載の複合材料と共に、第2の鉄材料を浸漬することを特徴とする、水中の窒素とリンの除去方法。
(7)前記第2の鉄材料を、複合材料の鉄材料の存在する面に向き合った位置に配置することを特徴とする、前記(6)に記載の水中の窒素とリンの除去方法。
(8)複合材料の鉄材料の存在する面に向き合って配置された第2の鉄材料の表面積が、複合材料の鉄材料の表面積と同一又はそれ以上であることを特徴とする、前記(6)又は(7)に記載の水中の窒素とリンの除去方法。
(9)前記複合材料と第2の鉄材料の間隔が1mm〜500mmであることを特徴とする、前記(6)乃至(8)のいずれかに記載の水中の窒素とリンの除去方法。
(10)少なくとも硝酸性窒素、亜硝酸性窒素、リンおよび着色成分を含有する被処理水に、鉄材料に対して、炭素材料、ステンレススチール、銅、又はアルミニウムから選ばれる他の材料を物理的に接触させてなる複合材料を浸漬することを特徴とする、水中の窒素とリンの除去および水の着色の除去方法。
(11)少なくとも硝酸性窒素、亜硝酸性窒素、リンおよび着色成分を含有する被処理水の同一浴中に、前記(10)記載の複合材料と共に、第2の鉄材料を浸漬することを特徴とする、水中の窒素とリンの除去および水の着色の除去方法。
本発明の方法によって、被処理水のpHを酸性状態にすることなく、或いは被処理水に浸漬する鉄材料などに電流を通ずることなく、鉄材料に他の材料を接触させてなる複合材料を浸漬しておくだけで、被処理水中に含まれる硝酸性窒素、亜硝酸性窒素およびリンを簡単にかつ効率よく除去することができる。更に、着色成分を含む被処理水の場合には、硝酸性窒素、亜硝酸性窒素およびリンの除去と同時に、含まれる着色成分を分解して、被処理水の着色を除去することができる。
即ち、本発明の方法のように鉄材料と炭素材料等の他の材料とを物理的に接触させてなる複合材料を被処理水の浴中に浸漬し、または、ここに更に同時に第2の鉄材料を浸漬することによって、鉄材料の水中への溶解速度が飛躍的に増加し、その結果、被処理水中に鉄イオンと共に電子(e)が形成される。そして、このようにして浴の中に供給された電子(e)によって硝酸性窒素、亜硝酸性窒素が還元され、最終的に窒素ガスとして除去される。さらに、生成した鉄イオンは被処理水中のリンと反応して水に難溶性のリン酸鉄となって沈殿するため、同様に被処理水から除去することができる。そして、第2の鉄材料を浸漬して、第1鉄イオンが生成されやすくすることは、水酸化第1鉄による水中の固形物の凝集沈殿を促す作用も期待できる。
更に、着色成分を含む被処理水の場合には、鉄の溶解に伴い水中に強い酸化力を持つOHラジカルが生成され、着色成分が分解されることによって、被処理水の着色を除去することができる。
実施例1の結果を窒素除去率で表わしたグラフである。 実施例1の結果をリン除去率で表わしたグラフである。
本発明は、鉄材料と鉄よりも電位の貴な又は電位の卑な他の材料とを物理的に接触させた状態とした複合材料を用いて、これを被処理水の浴に浸漬することによって水中の硝酸イオンや亜硝酸イオンを還元して除去するとともに水中のリン分をも同時に除去し、更には含まれる着色成分を分解して被処理水の着色を除去することを特徴とするものである。
ここで使用する複合材料を構成する鉄材料としては、いわゆる普通鋼、軟鉄などを使用することができる。
また、この鉄材料の形状は、他の材料と接触させることができる形状であれば特に制限はない。例えば、平板状のもの、網状のもの、穴あき平板状(パンチングメタル)のもの、棒状のもの、網状のもの、粒子状のもの、糸状のものなどいずれも使用することができる。鉄の接触面積を大きくするために、網状や穴あき平板状、粒子状のものが好ましい。
このような種々の形状の鉄材料と、鉄よりも電位の貴な又は電位の卑な他の材料とを物理的に接触させて複合材料を構成する。鉄よりも電位の貴な材料としては、炭素材料、ステンレススチール、銅などが使用することができる。鉄よりも電位の卑な材料としては、組み合わせた材料の溶解による水質への影響がなく、硝酸性窒素とリンの同時除去に効果があるアルミニウムなどが使用することができる。
炭素材料の形態は、例えば、平板状のもの、棒状のもの、繊維状のもの、織布や不織布状のものなどが利用できる。
以上のように鉄材料と他の材料とを接触した状態にして本発明に使用する複合材料とする。ここで「接触させる」とは、鉄材料と他の材料とが互いに物理的に接触しており、電気的に導通した状態であればよい。例えば、鉄材料の表面積に比べて炭素材料など他の材料の表面積が大きくなるようにして、鉄材料の1つの面と多孔質の炭素材料など他の材料の面とを、互いに導通するように接触させる。
この複合材料では、以下のようなメカニズムに基づき、接触させる他の材料の表面積が、鉄材料の表面積と同一か、又はそれ以上であることが必要である。
即ち、物質1と物質1より電位の貴な物質2の表面積をそれぞれS1、S2、水中に物質1、物質2がそれぞれ単独で存在し、局部電池を形成し溶解する場合のカソードの電流密度を物質1についてic1、物質2についてic2、物質1と物質2とが接触して電池を形成し物質1が溶解する場合のアノードの電流密度をI12とすると、I12×S1=ic1×S1 + ic2×S2 である。物質1が物質2と接触することにより、物質1単独の場合に比べて増加する溶解速度の増加Gは次式で表わされる。
G=I12/ic1 = 1+(ic2×S2)/(ic1×S1)。
ic1およびic2はいずれも一定の値であるので、S1に比べてS2が大きいほど物質1の溶解速度は大きくなる。本発明の場合には、例えば、物資1は鉄材料(Fe)であり、物質2は炭素材料であり、炭素材料の表面積が鉄材料と同じかあるいは大きいほど鉄の溶解速度は大きくなる。
本発明の方法においては、被処理水の同一の浴の中に、上記の鉄材料と他の材料との複合材料とともに、更に、別途第2の鉄材料を浸漬させるとさらに好ましい。即ち、複合材料と共に第2の鉄材料を同一の浴の中に浸漬させることによって、複合材料の鉄と第2の鉄材料からの鉄の水中への溶解速度、第1鉄イオンの生成がさらに増加し、水中への電子の供給量が増加する。その結果、更に効率よく水中に存在する硝酸性窒素、亜硝酸性窒素を還元して除去することができる。
この場合、複合材料の鉄の部分が同時に浸漬する第2の鉄材料と向き合った状態となるように配置することが好ましい。
即ち、鉄材料は、次の式(a)の反応に従って酸素が溶解している水中で局部電池を形成し、主としてFe2+及び電子(e)を生成する。
Fe → Fe2+ + 2e (-0.44V) 式(a)
鉄の反応には、次の式(b)の反応もあるが、電位が高く、Fe2+は酸化されてFe3+になるので、式(b)の反応は抑制される。
Fe → Fe3+ + 3e (-0.037V) 式(b)
しかし、Fe3+は、Feがあれば自発的に進む次の式(c)の反応によりFe2+となり、Fe → Fe3+ + 3eの反応が進みやすい。
Fe + 2Fe3+ → 3Fe2+ 式(c)
自発的に進む式(c)の反応は、FeとFe3+の接触効率が大きいほどよく進むので、撹拌強度が小さくてもFeとFe3+の接触効率を大きくする観点から、第2の鉄は複合材料の鉄の部分と向き合った状態に配置することが好ましい。
複合材料と第2の鉄材料との間隔は鉄イオンの移動を伴うので小さいほど好ましいが、液の流動の容易性などを考慮すると1mm〜500mmが好ましく、5mm〜50mmが更に好ましい。
被処理水の浴中の液の撹拌がない場合には両者の間隔を小さくし、浴中の液の撹拌がある場合には両者の間隔を大きくし、撹拌強度が大きくなるにつれて両者の間隔を大きくすることができる。
また、この複合材料に向き合った位置に配置する第2の鉄材料の表面積は、複合材料の鉄の表面積と同一か又はそれ以上であることが好ましい。即ち、自発的に進む上記の式(c)の反応がFeとFe3+の接触効率が大きいほどよく進むので、第2の鉄材料の表面積は、接触効率を大きくする観点から、複合材料の鉄材料の表面積と同一か又はそれ以上であることが好ましい。
本発明の方法において、被処理水にこの複合材料または複合材料と第2の鉄材料を浸漬する場合、温度は室温でよく、特に加熱や冷却は必要としない。また、被処理水は中性領域でよいが、弱酸性や弱アルカリ性であってもよい。ただし、pHが8を超えると鉄が不動態となり水への溶解が進まなくなるので好ましくない。また、本発明による水の処理においては物質移動を伴うので、被処理水の浴を撹拌することが好ましい。同様に、複合材料や第2の鉄材料と被処理水との接触面積も大きい方が好ましい。従って、複合材料や第2の鉄材料を多孔質状や微粒子状とすることが好ましい。
本発明の方法は、鉄材料に他の材料を接触させてなる複合材料を用いると、水中での鉄の溶解速度が飛躍的に増加することを利用するものである。これはおおざっぱには以下のようなメカニズムによるものであると考えられる。
即ち、金属を電解質を含む水中に入れたとき、アノード電流密度をi、カソード電流をiとする。電気的中性(i−i=0)であることを前提とすると、i=iとなる。
金属1が別の電位の貴な金属2と接触している場合の金属1のアノード電流密度をIA1、金属1、金属2がそれぞれ水中に単独に存在し、溶出する場合のカソード電流密度をiC1、iC2とすると、電気的中性の条件より次のようになる。
A1=iC1+iC2×(S/S
:金属1の表面積
:金属2の表面積
従って、金属1の溶出速度は、互いに接触する金属1と金属2の表面積の比率によって大きく変化する。
金属1として鉄を、金属2として炭素を使用すると、水中では炭素は腐食しないが、鉄の表面積に比べて炭素の表面積を大きくすれば、その面積比に比例して鉄の溶出速度を大きくすることができる。
また、本発明の方法による硝酸性窒素、亜硝酸性窒素とリンの除去および着色の除去は、およそ以下のようなメカニズムによるものと考えられる。
Fe=Fe2++2e (1)
Fe=Fe3++3e (2)
+4H+4Fe2+=4Fe3++2HO+e (3)
Fe+2Fe3+=3Fe2+ (4)
+2HO+4e=4OH (5)
NO +4H+3e=NO+2HO (6)
2NO+4H+4e=N+HO (7)
3Fe2++2PO 3−=Fe(HPO (8)
Fe3++OH=Fe2++OH・ (9)
R-H+OH・=R・+HO (10)
即ち、本発明により鉄材料と他の材料との複合材料を被処理水中に浸漬すると、式(1)の反応が促進されて鉄材料の溶解が促進され、鉄イオン(Fe2+)と電子(2e)が生成する。式(6)のように、式(1)によって系内に供給された電子(2e)によって被処理水中の硝酸性窒素が還元されて亜硝酸性窒素になり、更に式(7)のように、亜硝酸性窒素が還元されて最終的に窒素ガスとなって系外に除去される。また、式(9)の反応のOHラジカル(OH・)が、式(10)のように着色成分である有機物(R−H)を分解し、水の着色が除去される。
一方、式(1)で発生した鉄イオン(Fe2+)は、式(8)に示すように、被処理水中のリン酸イオンと反応して水に難溶性のリン酸鉄(Fe(HPO)となり、沈殿して除去される。
また、鉄材料と他の材料との複合材料と第2の鉄材料とを被処理水の浴に浸漬する場合には、式(1)の反応によって2価の鉄イオン(Fe2+)と電子(2e)が生成すると同時に、式(2)の反応によって3価の鉄イオン(Fe3+)と電子(3e)が生成する。更に、式(3)によって2価の鉄イオン(Fe2+)が酸化されて3価の鉄イオン(Fe3+)が生成する。浴中に浸漬されている第2の鉄材料が存在するので、この3価の鉄イオン(Fe3+)から式(4)によって2価の鉄イオン(Fe2+)が生成する。
このようにして供給された電子(e)を利用して、式(6)と式(7)によって、被処理水中の硝酸性窒素が還元されて亜硝酸性窒素になり、更に亜硝酸性窒素が還元されて窒素ガスとなって系外に除去される。また、上記の2価の鉄イオン(Fe2+)により、式(8)に従って被処理水中のリン酸イオンと反応して水に難溶性のリン酸鉄(Fe(HPO)が生成することとなる。
次に、本発明を実施例によって更に詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例によって何ら限定されるものではない。
容積500mLのガラス製の円筒容器に、硝酸イオンおよびリンを含む溶液500mLを入れ、その中に試験片として、鉄材料単体又は鉄材料と他の材料との複合材料を浸漬し、7日間、室温で放置して、その途中で1日目と2日目および最後の7日目に溶液中の硝酸イオンおよびリンの濃度を測定した。試験開始前の硝酸イオン濃度(NO −N)は31.7mg/L、リン濃度(PO 3――P)は30.6mg/Lであった。また、溶液のpHは、試験開始時にpH7.2、終了時にpH7.2であった。
なお、ここで用いた試験片は次のものである。
・鉄材料単体(「Fe」と表記)・・・70mm×80mm、厚さ1.5mmのパンチングメタルの鉄板。
・鉄・炭素複合材料(「FeC」と表記)・・・70mm×80mm、厚さ1.5mmのパンチングメタルの鉄板と、70mm×80mm、厚さ2mmの多孔質で不織布状の炭素材料とを70mm×80mmの面を凡そ厚さ0.5mmの多孔のプラスチックスの板で挟んで接触させ、互いに分離しないように細い被覆電線で結束することによって接触状態としたもの。
・アルミニウム・炭素・鉄複合材料(「AlCFe」と表記)・・・70mm×80mm、厚さ1.0mmのアルミニウム板と同じサイズの鉄板と70mm×80mm、厚さ2mmの多孔質で不織布状の炭素材料とを、70mm×80mmの面を凡そ厚さ0.5mm多孔のプラスチックスの板で挟んで接触させ、互いに分離しないように細い被覆電線で結束することによって接触状態としたもの。
・鉄・炭素複合材料+鉄材料単体(「FeC/Fe」と表記)・・・上記FeCの複合材料と同一浴中に第2の鉄材料として70mm×80mm、厚さ1.5mmのパンチングメタルの鉄板単体を、間隔5mmで設置したもの。
各試験片について、試験開始時および開始後1日目、2日目、7日目の溶液中の硝酸イオン濃度(NO −N)及びリン濃度(PO 3――P)の測定値を表1及び表2に、これを次式により窒素除去率及びリン除去率に換算してグラフに表わしたものを、図1及び図2に示す。
Figure 2011115728
Figure 2011115728
Figure 2011115728
Figure 2011115728
表1及び表2に示したように、鉄単体に比べて炭素材料などとの複合材料は、窒素、リンともにその除去速度が早く、その除去率も高い。また、FeCとFeC/Feを比較するとリン除去については除去率、除去速度もほぼ同じであるが、窒素除去については、時間の経過につれFeC/Feの除去率はFeCに比べ増大している。これは、FeCでは、鉄の溶解における還元力が、O+2HO+4e=4OH の反応により低減されることが影響していることによると考えられる。
豚舎排水を回分活性汚泥法で処理した放流水800mLに水道水800mLを混合して試料原水とした。直径10cm、深さ20cmの円筒のプラスチックス容器に、この試料原水を入れ、被処理水の浴とした。この被処理水の浴中に、下記の鉄・炭素複合材料+鉄からなる試験片または鉄材料単体からなる試験片を浸漬して放置し、可視域(波長400nm〜750nm)での吸収率を測定し、吸収率の変化より着色の除去率を求めた。
鉄・炭素複合材料+鉄(「FeC/Fe」と表記)・・・70mm×140mm、厚さ1.5mmのパンチングメタルの鉄板と、70mm×140mm、厚さ2mmの多孔質で不織布状の炭素材料とを70mm×140mmの面を凡そ厚さ0.5mmの多孔のプラスチックスの板で挟んで接触させ、互いに分離しないように細い被覆電線で結束することによって接触状態としたものに、第2の鉄材料として70mm×140mm、厚さ1.5mmのパンチングメタルの鉄板単体を、間隔10mmで設置したもの。
鉄材料単体(「Fe」と表記)・・・70mm×140mm、厚さ1.5mmのパンチングメタルの鉄板。
鉄・炭素複合材料+鉄(FeC/Fe)と鉄材料単体(Fe)を使用した場合の試験開始日、第1日目、第3日目の被処理水の色の変化を、次の式によって求めた色除去率として表3に示す。
Figure 2011115728
Figure 2011115728
表3からわかるように、試験片として、本発明の鉄・炭素複合材料+鉄(FeC/Fe)を用いた場合は、鉄材料単体を用いた場合に比べて、被処理水の色を大幅に除去することができた。
本発明の方法によって、硝酸性窒素と亜硝酸性窒素及びリンを含む水から低コストで容易に、かつ効率的にこれらの成分を同時に除去することができる。更には、着色成分を含む被処理水の場合には、硝酸性窒素と亜硝酸性窒素、リンの除去と同時に、被処理水の着色を除去することができる。従って、硝酸性窒素と亜硝酸性窒素及びリンを多量に含む、更には着色成分を含む畜産排水や農業廃水などからこれらの成分を除去する排水処理方法として特に有用である。

Claims (11)

  1. 少なくとも硝酸性窒素、亜硝酸性窒素およびリンを含有する被処理水に、鉄材料に対して、炭素材料、ステンレススチール、銅、又はアルミニウムから選ばれる他の材料を物理的に接触させてなる複合材料を浸漬することを特徴とする、水中の窒素とリンの除去方法。
  2. 被処理水のpHが6〜8であることを特徴とする、請求項1記載の水中の窒素とリンの除去方法。
  3. 鉄材料が、鉄製の平板状、穴あき平板状、棒状、網状、粒子状、又は糸状の材料である、請求項1又は2に記載の水中の窒素とリンの除去方法。
  4. 鉄材料に接触する他の材料の表面積が、鉄材料の表面積と同一か又はそれ以上であることを特徴とする、請求項1乃至3のいずれかに記載の水中の窒素とリンの除去方法。
  5. 複合材料が、鉄材料に炭素材料を接触させたものである、請求項1乃至4のいずれかに記載の水中の窒素とリンの除去方法。
  6. 被処理水の同一浴中に、請求項1記載の複合材料と共に、第2の鉄材料を浸漬することを特徴とする、水中の窒素とリンの除去方法。
  7. 第2の鉄材料を、複合材料の鉄材料の存在する面に向き合った位置に配置することを特徴とする、請求項6に記載の水中の窒素とリンの除去方法。
  8. 複合材料の鉄材料の存在する面に向き合って配置された第2の鉄材料の表面積が、複合材料の鉄材料の表面積と同一又はそれ以上であることを特徴とする、請求項6又は7に記載の水中の窒素とリンの除去方法。
  9. 前記複合材料と第2の鉄材料の間隔が1mm〜500mmであることを特徴とする、請求項6乃至8のいずれかに記載の水中の窒素とリンの除去方法。
  10. 少なくとも硝酸性窒素、亜硝酸性窒素、リンおよび着色成分を含有する被処理水に、鉄材料に対して、炭素材料、ステンレススチール、銅、又はアルミニウムから選ばれる他の材料を物理的に接触させてなる複合材料を浸漬することを特徴とする、水中の窒素とリンおよび水の着色の除去方法。
  11. 少なくとも硝酸性窒素、亜硝酸性窒素、リンおよび着色成分を含有する被処理水の同一浴中に、請求項10記載の複合材料と共に、第2の鉄材料を浸漬することを特徴とする、水中の窒素とリンおよび水の着色の除去方法。
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