JP2018083173A - 排水処理方法、排水処理システムおよびそれを備えた石炭ガス化発電設備 - Google Patents

排水処理方法、排水処理システムおよびそれを備えた石炭ガス化発電設備 Download PDF

Info

Publication number
JP2018083173A
JP2018083173A JP2016228875A JP2016228875A JP2018083173A JP 2018083173 A JP2018083173 A JP 2018083173A JP 2016228875 A JP2016228875 A JP 2016228875A JP 2016228875 A JP2016228875 A JP 2016228875A JP 2018083173 A JP2018083173 A JP 2018083173A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wastewater
biological treatment
tank
selenium
waste water
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2016228875A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6789779B2 (ja
Inventor
上村 一秀
Kazuhide Kamimura
一秀 上村
良介 上原
Ryosuke Uehara
良介 上原
貴士 田井
Takashi Tai
貴士 田井
守賢 西田
Morimasa Nishida
守賢 西田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Power Environmental Solutions Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Hitachi Power Systems Environmental Solutions Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Hitachi Power Systems Environmental Solutions Ltd filed Critical Mitsubishi Hitachi Power Systems Environmental Solutions Ltd
Priority to JP2016228875A priority Critical patent/JP6789779B2/ja
Publication of JP2018083173A publication Critical patent/JP2018083173A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6789779B2 publication Critical patent/JP6789779B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Abstract

【課題】石炭ガス化発電設備からの排水に含まれる有害成分を効率的に、かつ安定して除去するための排水処理方法および排水処理装置を提供することを目的とする。【解決手段】排水処理方法は、セレンを含む燃料を還元雰囲気でガス化させる設備の排水に酸を添加して酸性排水とした後、酸性排水に酸化剤を添加する化学酸化工程と、化学酸化工程の後、排水に凝集剤を添加する第1凝集沈殿工程と、第1凝集沈殿工程の後、排水を好気条件下で活性汚泥と接触させる第1生物処理工程と、第1生物処理工程の後、排水を有機物が存在する嫌気条件下で活性汚泥と接触させる第2生物処理工程と、第2生物処理工程の後、排水を好気条件下で活性汚泥と接触させる第3生物処理工程と、第2生物処理工程の後、排水に凝集剤を添加する第2凝集沈殿工程と、を備えている。【選択図】図2

Description

本発明は、排水処理方法、排水処理システムおよびそれを備えた石炭ガス化発電設備に関するものである。
石炭を燃料とした発電には、従来から用いられている石炭焚き発電と、石炭の発電効率を高めるために開発された石炭ガス化発電とがある。石炭焚き発電では、酸化雰囲気で石炭を燃焼させ、燃焼熱により生成した蒸気などを発電に利用する。石炭ガス化発電では、低酸素条件で石炭を蒸し焼きにして熱分解反応を起こして燃料ガスを生成させ、該燃料ガスを発電に利用する。
上述のように、石炭焚き発電と石炭ガス化発電とでは石炭の反応条件が異なる。石炭を燃料とする発電設備から排出される排水に含まれる種々の有害成分が含まれている。石炭の反応条件の違いは、各発電設備から排出される排水中に含まれる有害成分の組成や形態等に影響する。有害成分の組成または形態が異なる排水は、それぞれに適した方法で処理する必要がある。特許文献1では、石炭ガス化炉から排出される排ガスの洗浄工程で生成された排水を処理する方法を開示している。
特開2005−224771号公報
石炭ガス化発電から排出される排水の主要な処理対象水質項目としてはCOD成分、セレン(Se)、フッ素(F)、重金属類、SS(Suspended Solid)、シアン、チオシアン(SCN)、アンモニア(NH)、硝酸(HNO)がある。
特許文献1では、排水に酸化剤を注入し、pHをアルカリに保った後で、酸を添加してチオ硫酸由来のCOD成分を分解している。その後、排水に酸化剤を加えて紫外線を照射してギ酸由来のCOD成分を分解している。
排水にチオシアンが含まれている場合には、上記のように酸化剤を注入し、pHをアルカリ、酸へと変化させる工程でチオシアンがシアンに変化する。シアンは、その後の酸化剤添加と紫外線照射により分解されるが、シアン濃度が高いと分解しきれないシアンが残存して、排水基準を超えることが懸念される。
また、特許文献1に記載の処理方法では、排水に硝酸などの窒素化合物が含まれている場合にこれらを除去できない。さらに、特許文献1ではセレンの処理について記載されていない。
石炭焚き火力発電では、石炭が酸化雰囲気で燃焼されるため、排水中に含まれるセレンは+4価のセレン(亜セレン酸イオン,SeO 2−,Se(IV))または+6価のセレン(セレン酸イオン,SeO 2−,Se(VI))として存在する。
一方、石炭ガス化発電では、石炭を還元雰囲気でガス化するため、セレンは+6価としては存在せず、+4価よりも低いイオン形態(セレノ硫酸イオン(SeSO 2−,Se(II)等))でも存在する。
還元雰囲気下では石炭を構成する炭素(C)と環境中の窒素(N)との反応が促進されるため、石炭ガス化発電からの排水中にはシアンが存在する。シアンの一部はセレノシアン酸イオン(SeCN,Se(0))の形態で排水中に溶解している。セレノシアン酸イオンは、排水処理が必要な程度の濃度で存在している。
本発明者らは、排水に酸化剤を添加してセレンの価数を+4価まで変化させた後、凝集沈殿させてセレンを除去する処理方法について検討するなかで、原水の全セレン(T−Se)濃度が増えると、セレンを+4価まで酸化させる際に、ある程度の+6価セレンが副生されるという知見を得た。+6価セレンは、凝集沈殿で除去できないため、+6価セレンの副生量が増えると、処理水の全セレン濃度が高くなる。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、セレンの価数を+4価まで変化させて排水からセレンを除去する排水処理において、石炭ガス化発電設備からの排水に含まれる有害成分、特にセレン化合物、窒素化合物およびシアン化合物を効率的に、かつ安定して除去するための排水処理方法および排水処理システムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の排水処理方法、排水処理システムおよびそれを備えた石炭ガス化発電設備は以下の手段を採用する。
本発明は、セレンを含む燃料を還元雰囲気でガス化させる設備の排水に酸を添加して酸性排水とした後、前記酸性排水に酸化剤を添加してセレンを酸化させるとともに、シアンを分解する化学酸化工程と、前記化学酸化工程の後、前記排水に凝集剤を添加して凝集物を形成させて沈殿させる第1凝集沈殿工程と、前記第1凝集沈殿工程の後、前記排水を好気条件下で活性汚泥と接触させる第1生物処理工程と、前記第1生物処理工程の後、前記排水を有機物が存在する嫌気条件下で活性汚泥と接触させる第2生物処理工程と、前記第2生物処理工程の後、前記排水を好気条件下で活性汚泥と接触させる第3生物処理工程と、前記第2生物処理工程の後、前記排水に凝集剤を添加して凝集物を形成させて沈殿させる第2凝集沈殿工程と、を備えた排水処理方法を提供する。
化学酸化工程では、排水中に酸化剤を添加することで、セレンを酸化させて+4価以上に価数を変化させる。50%以上のセレンは+4価まで酸化させる。セレンは最大50%まで+6価まで酸化せてもよい。+4価のセレンは、後段の第1凝集沈殿工程で沈殿除去される。+6価まで酸化されたセレンは、後段の第2生物処理工程にて還元されて+4価のセレンまたは0価のセレンとなり、さらに後段の第2凝集沈殿工程で沈殿除去される。
排水中のセレン濃度が高い場合、セレンを酸化させるのに必要な酸化剤量も多くなる。添加する酸化剤量が増えると、表1に示すように、+6価のセレン量が増える。
Figure 2018083173
+6価のセレンの生成を抑えつつ、セレノシアン酸を完全に酸化することは難しい。+6価のセレンは、凝集沈殿で除去することは困難である。上記発明では、十分な量の酸化剤を添加して排水中のセレンを略完全に酸化させ、その際に副生された+6価のセレンを第2生物処理工程および第2凝集工程で除去できる。
化学酸化工程では、酸性排水とした後に酸化剤を添加することで、セレノシアン酸イオンをセレン(Se)とシアン(CN)に分離するとともに、分離したシアンを分解できる。分解されたシアンは、二酸化炭素と窒素となり排水中から除去される。シアンは、後段の第1生物処理工程でも除去される。このように2段階でシアンを除去することで、シアン濃度が高い排水であっても、放流可能な濃度までシアン濃度を下げることが可能となる。
第1凝集沈殿工程では、SS,砒素,フッ素等も並行して除去できる。
第1生物処理工程では、活性汚泥中の好気微生物によりBOD成分、COD成分、シアン、チオシアン、ヘキサン抽出物質、ベンゼンおよびフェノールを分解除去できる。第1生物処理工程では、活性汚泥中の好気微生物によりアンモニアを酸化して硝酸性窒素にする。
第2生物処理工程では、活性汚泥中の嫌気微生物の作用により硝酸性窒素を窒素ガスに還元して分解除去できる。第2生物処理工程では、COD成分の1つであるチオ硫酸を硫酸にして無害化させることができる。また上述したように第2生物処理工程では、活性汚泥中の嫌気微生物の作用によりセレンを還元できる。セレンは主に+6価から+4価に還元される。
第3生物処理工程では、活性汚泥中の好気微生物によって、排水中のCOD成分を酸化により分解除去できる。ここで主に除去されるのは、第2生物処理工程の有機物由来のCOD成分である。第3生物処理工程の酸化は、酸化力が弱いため、+6価のセレンが生成することはない。
第2凝集沈殿工程では、上述したように第2生物処理工程で+4価または0価に還元したセレンを沈殿除去できる。
第1生物処理工程から第2凝集沈殿工程では、セレンだけでなく、それ以外の成分(BOD成分、COD成分、シアンおよびチオシアン等)を除去できる。チオ硫酸やギ酸は排水中では微量成分である。特許文献1では微量成分の処理のために紫外線照射等を実施しているが、本発明では、セレンの除去と並行して処理できる。これにより、特許文献1のような物理化学的処理よりも設備費および運転費が安くできる。
上記発明の一態様では、前記化学酸化工程において、前記排水に塩鉄を添加するとよい。これにより、セレンの酸化を促進させることができる。
上記発明の一態様において、前記第2生物処理工程は、第1の有機物が存在する嫌気条件下で前記排水を活性汚泥と接触させて硝酸を除去する硝酸除去工程と、前記硝酸除去工程の後、第2の有機物が存在する嫌気条件下で前記排水を活性汚泥と接触させてセレンを還元させるセレン還元工程と、を含むとよい。
生物で+6価セレンを還元する場合、硝酸が阻害要因となる。よって、排水に硝酸が含まれる場合は(例えば20mg/L以上)、第2生物処理工程を硝酸除去工程と、セレン還元工程とに分けて実施するとよい。硝酸除去工程では、硝酸性窒素と反応させるのに適した第1の有機物を選択できる。セレン還元工程では、セレン還元に適した第2の有機物を選択できる。活性汚泥中の嫌気微生物は、酸素、硝酸性窒素、セレン酸化物の順で酸素を消費する。硝酸除去工程とセレン還元工程を上記順に実施することで、硝酸性窒素の分解効率およびセレンの還元効率を高めることができる。
上記発明の一態様において、前記第1生物処理工程の前に、前記排水を活性炭に接触させる活性炭処理工程をさらに備えていてもよい。
排水を活性炭に接触させることで、生物活性を低下させる有害物質を無害化する。COD成分(ヘキサン抽出物質)、ベンゼン、フェノールなどを除去できる。生物処理工程の前に、上記COD成分を除いておくことで、後段での排水処理の効率を高めることができる。
また、本発明は、セレンを含む燃料を還元雰囲気でガス化させる設備の排水を導く第1導入経路と、前記第1導入経路により導かれた前記排水に酸化剤を添加する酸化剤添加部および酸を添加する酸添加部とを有する化学酸化槽と、前記化学酸化槽を経由した排水を導く第2導入経路と、前記第2導入経路により導かれた前記排水に凝集剤を添加する凝集剤添加部とを有する第1凝集沈殿槽と、前記第1凝集沈殿槽を経由した排水を導く第3導入経路と、酸素を含む流体を供給する第1酸素供給部とを有し、内部に活性汚泥が収容された第1生物処理槽と、前記第1生物処理槽を経由した排水を導く第4導入経路を有し、内部に嫌気条件下で活性汚泥が収容された第2生物処理槽と、前記第2生物処理槽を経由した排水を導く第5導入経路と、酸素を含む流体を供給する第2酸素供給部とを有し、内部に活性汚泥が収容された第3生物処理槽と、前記第2生物処理槽を経由した排水を導く第6導入経路と、前記第6導入経路により導かれた前記排水に凝集剤を添加して凝集物を形成させて沈殿させる第2凝集沈殿槽と、を備えた排水処理システムを提供する。
上記発明の一態様において、前記化学酸化槽は、前記排水に塩鉄を添加する鉄添加部を備えているとよい。
上記発明の一態様において、前記第2生物処理槽は、第1の有機物が存在する嫌気条件下で活性汚泥が収容された硝酸除去槽と、第2の有機物が存在する嫌気条件下で活性汚泥が収容されたセレン還元槽と、を備えているとよい。
上記発明の一態様において、前記第1生物処理槽の上流側に設置され、内部に活性炭が収容された活性炭処理槽をさらに備えていてもよい。
また、本発明は、上記発明の排水処理システムを備えた石炭ガス化発電設備を提供する。
本発明によれば、化学酸化工程の後、+4価のセレンを除去できる工程(第1凝集沈殿工程)と、+6価のセレンを除去できる工程(第2生物処理工程および第2凝集沈殿工程)を備えることで、処理水中の全セレン濃度を所望の値まで下げる。また第1生物処理から第3生物処理を実施することにより、COD成分、シアン、チオシアン、アンモニアを除去できる。本発明によれば、石炭ガス化発電設備からの排水に含まれる有害成分をより効率的、かつ安定的に除去できる。
第1実施形態に係る排水処理システムの概略構成図である。 第1実施形態に係る排水処理方法の処理フロー図である。 第2実施形態に係る排水処理方法の処理フロー図である。
本発明は、セレン(Se)を含む燃料を還元雰囲気でガス化させる設備から出た排水を処理対象とする。セレンを含む燃料とは、例えば石炭である。石炭には、産地によってセレンが多く含有されている。セレンを含む燃料を還元雰囲気でガス化させる設備とは、例えば、石炭ガス化発電設備である。
石炭ガス化設備では、還元雰囲気下で石炭を蒸し焼きにして燃料ガスを生成する。石炭ガス化発電設備からの排気には、セレンおよびシアン(CN)が含まれている。セレンおよびシアンは、石炭をガス化させたガスが排水に接触することで、排水中に溶解される。
排水中において、セレンは、亜セレン酸イオン(SeO 2−,Se(IV))または+4価よりも価数の低いセレノシアン酸(SeCN、Se(0))、セレノ硫酸イオン(SeSO 2−、Se(−II))の形態で存在する。
排水中において、シアンは、シアンイオン(CN)、セレノシアン酸イオン(SeCN,Se(0))、塩化シアン(CNCl)、フェリシアン化合物イオン([Fe(CN)3−)、フェロシアン化合物イオン([Fe(CN)4−)、チオシアンなどの形態で存在する。
排水中には、他に、懸濁物質(SS)、砒素(As)、フッ素(F)、水銀(Hg)、クロム(Cr)、BOD(Biochemical Oxygen Demand)成分、COD成分、およびアンモニア(NH)などが含まれる。COD成分は、化学酸化処理での難分解性物質である。ここで難分解性物質とは、チオ硫酸、メタノール、酢酸、ギ酸、ベンゼン、安息香酸、フェノール、クロロフェノール、クロロアニリン、アミノ安息香酸、またはヒダントインなどである。
〔第1実施形態〕
図1に本実施形態に係る排水処理システムの概略構成図を示す。排水処理システム1は、化学酸化槽2、第1凝集沈殿槽3、第1生物処理槽4、第2生物処理槽5、第3生物処理槽6、第2凝集沈殿槽7および制御部8を備えている。
化学酸化槽2は、第1導入経路9と酸化剤添加部10とを有する。第1導入経路9は、化学酸化槽2の上流側に接続されており、石炭ガス化発電設備からでた排水Wを化学酸化槽2内に導くことができる。酸化剤添加部10は、化学酸化槽2内に酸化剤を添加できるよう化学酸化槽2に接続されている。
化学酸化槽2には、さらに塩鉄添加部11、酸添加部12、pH計測器(不図示)および酸化還元電位計測器13が接続されている。塩鉄添加部11は、化学酸化槽2内に導かれた排水に塩鉄を添加できる。酸添加部12は、化学酸化槽2内に導かれた排水に酸を添加できる。
第1凝集沈殿槽3は、化学酸化槽2を経由した排水を第1凝集沈殿槽3内に導く第2導入経路14と、凝集剤添加部15とを有する。図1において第2導入経路14は、一端が化学酸化槽2、他端が第1凝集沈殿槽3に接続されている。凝集剤添加部15は、第1凝集沈殿槽3内に凝集剤を添加できるよう第1凝集沈殿槽3に接続されている。図1では、異なる種類の凝集剤をそれぞれ任意のタイミングで第1凝集沈殿槽3内の排水に添加できるよう複数の凝集剤添加部15a,15bを備えているが、これに限定されず、凝集剤添加部15は1つであってもよい。
第1凝集沈殿槽3には、さらに第1pH調整剤供給部16が接続されている。第1pH調整剤供給部16は、化学酸化槽2を経由して第1凝集沈殿槽3に導かれた排水にアルカリを供給できる。
第1生物処理槽4は、第1凝集沈殿槽3を経由した排水を第1生物処理槽4内に導く第3導入経路17と第1酸素供給部18とを有する。図1において第3導入経路17は、一端が第1凝集沈殿槽3、他端が第1生物処理槽4に接続されている。第1酸素供給部18は、酸素を含む流体を供給し、第1生物処理槽4内を好気条件に保持できるよう第1生物処理槽4に接続されている。酸素を含む流体とは、酸素および空気などである。
第1生物処理槽4内には、活性汚泥が収容されている。第1生物処理槽4は、活性汚泥が付着した担体が充填された固定床であることが好ましい。付着担体としては、砂、活性炭、アンスラサイト(無煙炭)、プラスチック製の凹凸のある板等が使用できる。
第1生物処理槽4には、さらにpH調整部19が接続されている。pH調整部19は、第1生物処理槽4にアルカリまたは酸を添加して、第1生物処理槽4内のpHを5〜10、好ましくは6〜9に調整できる。
第2生物処理槽5は、第1生物処理槽4を経由した排水を第2生物処理槽5に導く第4導入経路20、硝酸除去槽21およびセレン還元槽22を備えている。
図1において第4導入経路20は、一端が第1生物処理槽4、他端が硝酸除去槽21に接続されている。硝酸除去槽21には、嫌気条件下で活性汚泥が収容されている。硝酸除去槽21は、活性汚泥が付着した担体が充填された固定床であることが好ましい。付着担体としては、砂、活性炭、アンスラサイト(無煙炭)、プラスチック粒子のほか、ポリビニルアルコールやポリエチレングリコールを使用できる。硝酸除去槽21には、第1有機物添加部23が接続されている。第1有機物添加部23は、硝酸除去槽21内に第1の有機物を添加できる。
セレン還元槽22は、硝酸除去槽21の下流側に接続され、硝酸除去槽21を経由した排水を受け入れる受入経路24を備えている。セレン還元槽22には、嫌気性条件下で活性汚泥が収容されている。セレン還元槽22は、活性汚泥が付着した担体が充填された固定床であることが好ましい。セレン還元槽22には、第2有機物添加部25が接続されている。第2有機物添加部25は、セレン還元槽22に第2の有機物を添加できる。
硝酸除去槽21およびセレン還元槽22が固定床である場合、硝酸除去槽21およびセレン還元槽22のそれぞれの底部には、槽内の固定床を逆洗するための逆洗用水を供給する配管(不図示)が設置されているとよい。その場合、硝酸除去槽21およびセレン還元槽22のそれぞれの槽天井部には、逆洗排水を排出するための配管(不図示)が設けられている。
第3生物処理槽6は、第2生物処理槽5を経由した排水を第3生物処理槽6内に導く第5導入経路26と、第2酸素供給部27とを有する。図1において第5導入経路26は、一端がセレン還元槽22、他端が第3生物処理槽6に接続されている。第2酸素供給部27は、酸素を含む流体を供給し、第3生物処理槽6内を好気条件に保持できるよう第3生物処理槽6に接続されている。
第3生物処理槽6内には、活性汚泥が収容されている。第3生物処理槽6は、活性汚泥が付着した担体が充填された固定床であることが好ましい。付着担体としては、砂、活性炭、アンスラサイト(無煙炭)、プラスチック製の凹凸のある板等が使用できる。
第2凝集沈殿槽7は、第2生物処理槽5を経由した排水を第2凝集沈殿槽7に導く第6導入経路28と、凝集剤添加部29とを有する。図1において、第6導入経路28は、一端が第3生物処理槽6、他端が第2凝集沈殿槽7に接続されている。凝集剤添加部29は、第2凝集沈殿槽7内に凝集剤を添加できるよう第2凝集沈殿槽7に接続されている。図1では、異なる種類の凝集剤をそれぞれ任意のタイミングで第2凝集沈殿槽7内の排水に添加できるよう複数の凝集剤添加部29a,29bを備えているが、これに限定されず、凝集剤添加部29は1つであってもよい。
第2凝集沈殿槽7には、さらに第2pH調整剤供給部30が接続されている。第2pH調整剤供給部30は、第2生物処理槽5を経由して第2凝集沈殿槽に導かれた排水にアルカリを供給できる。
第3生物処理槽6と第2凝集沈殿槽7との配置順は逆になってもよい。
制御部8は、排水処理システムの各構成を制御できる。
例えば、制御部8はpH計測器での計算結果を受信して化学酸化槽2に収容された排水が所定のpHとなるよう酸添加部12からの酸の添加量を調整できる。
例えば、制御部8は酸化還元電位計測器13での計測結果を受信して化学酸化槽2に収容された排水の酸化還元電位が所定の範囲内であるか否かを判定し、その結果に基づいて、化学酸化槽2に収容された排水の酸化還元電位が所定の範囲内となるよう酸化剤添加部10からの酸化剤の添加量を調整できる。制御部8は、化学酸化槽2に収容された排水の酸化還元電位が所定範囲を超えた場合に酸化剤の添加を停止できる。
制御部8は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、およびコンピュータ読み取り可能な記憶媒体等から構成されている。そして、各種機能を実現するための一連の処理は、一例として、プログラムの形式で記憶媒体等に記憶されており、このプログラムをCPUがRAM等に読み出して、情報の加工・演算処理を実行することにより、各種機能が実現される。なお、プログラムは、ROMやその他の記憶媒体に予めインストールしておく形態や、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体に記憶された状態で提供される形態、有線又は無線による通信手段を介して配信される形態等が適用されてもよい。コンピュータ読み取り可能な記憶媒体とは、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、DVD−ROM、半導体メモリ等である。
次に本実施形態に係る排水処理方法について説明する。本実施形態に係る排水処理方法は、全セレン(T−Se)濃度が100mg/L以下、好ましくは50mg/L以下である排水の処理に好適である。
本実施形態に係る排水処理方法は、化学酸化工程、第1凝集沈殿工程、第1生物処理工程、第2生物処理工程、第3生物処理工程、第2凝集沈殿工程および放流工程を含む。図2に本実施形態に係る排水処理方法の処理フロー図を示す。
(化学酸化工程)
まず、排水に酸を添加して酸性排水とする(S1)。酸は、硫酸、塩酸、硝酸等である。酸性排水のpHは、1〜7未満、好ましくは3〜6に調整する。
酸性排水に酸化剤および塩鉄を添加して撹拌する(S2)。添加の順序は、特に限定されない。
酸化剤は、過酸化水素(H)、次亜塩素酸(ClO)、過マンガン酸(MnO )、ペルオキソ一硫酸(SO 2−)、ペルオキソ二硫酸(S 2−)またはオゾン(O)から選択される。酸化剤は、特に過酸化水素とするのが好ましい。酸性排水に酸化剤を添加することで、セレノシアン酸イオンのセレンを酸化させて+4価以上のセレン(亜セレン酸イオンおよびセレン酸イオン)にするとともに、セレノシアン酸イオンからシアンイオンが分離させる。分離されたシアンイオンは最終的に窒素(N)と二酸化炭素(CO)に分解されて排水から除去される。
酸化剤の添加量は、排水中のシアン濃度またはセレン濃度などに応じて適宜設定される。
酸化剤として過酸化水素を用いる場合、過酸化水素の添加量は20mg/L以上、好適には40mg/L以上400mg/L以下である。過酸化水素の添加量が少なすぎると、セレンの酸化が十分に進まずセレノシアン酸イオンが残存する。一方、過酸化水素を過剰に添加しても、添加量に見合うほど酸性排水の酸化還元電位を変化させることができないし、シアン分解効果もさほど大きくならない。
酸化剤として次亜塩素酸ナトリウムを用いる場合、次亜塩素酸ナトリウムの添加量は200mg/L以上、好適には200mg/L以上500mg/L以下である。次亜塩素酸ナトリウムの添加量が少なすぎると、セレンの酸化が十分に進まずセレノシアン酸イオンが残存する。一方、次亜塩素酸ナトリウムを過剰に添加すると、酸性排水の酸化還元電位が高くなりすぎる。酸性排水の酸化還元電位を高くしすぎると、セレンの酸化反応が促進され、6価のセレン(セレン酸イオン)が増える。セレン酸イオンは、必要以上に増やさないことが好ましい。
塩鉄は、塩化第二鉄、ポリ鉄等である。塩鉄は、酸性排水中でセレノシアン酸イオンのセレンの酸化を促進させる。塩鉄の添加量は、セレノシアン酸イオンを完全に酸化できる量とする。例えば、塩鉄として塩化第二鉄を用いる場合、塩化第二鉄の添加量は、鉄(Fe)として10mg/L以上1000mg/L以下、好適には50mg/L以上400mg/L以下である。
化学酸化工程では、酸性排水の酸化還元電位を所定範囲内の値に制御してもよい(S3)。酸性排水の酸化還元電位は、酸性排水が酸化傾向の溶液となるよう制御するとよい。具体的には、酸性排水の酸化還元電位は、200mV以上1500mV以下、好ましくは200mV以上1000mV以下とされる。酸性排水の酸化還元電位が低すぎると、セレンの酸化が十分に進まずセレノシアン酸イオンが残存し、セレンおよびシアンの除去率が低下する。酸性排水の酸化還元電位が高すぎると、6価のセレン(セレン酸イオン)が増える。
(第1凝集沈殿工程)
化学酸化工程を経た酸性排水に、アルカリを添加して撹拌し、中性排水とする(S4)。アルカリは、水酸化ナトリウム(NaOH)、または消石灰(Ca(OH))等である。
中性排水に凝集剤を添加して凝集物を形成させる(S5)。その後、所定時間静置し、凝集物を沈殿させ、上澄みを分離する(S6)。
凝集剤は無機凝集剤、または無機凝集剤および高分子凝集剤である。無機凝集剤および高分子凝集剤を用いる場合、無機凝集剤を添加した後に、凝集助剤として高分子凝集剤を添加する。
無機凝集剤は、ポリ塩化アルミニウム塩(PAC)、硫酸アルミニウム、または塩化第二鉄等である。高分子凝集剤は、アニオン系高分子凝集剤、またはノニオン系高分子凝集剤などである。アニオン系高分子凝集剤は、例えば、ヒシフロックH−305(三菱日立パワーシステムズ環境ソリューション株式会社製)またはヒシフロックHA−510(三菱日立パワーシステムズ環境ソリューション株式会社製)などである。
形成させた凝集物には4価のセレン(亜セレン酸イオン)が含まれている。凝集物を取り除くことで、排水から4価のセレンを除去できる。なお、+6価のセレンは凝集剤で取り除くことは困難である。第1凝集沈殿工程後の排水中には+6価セレンが残存していてよい。
(S4)〜(S6)は、必要に応じて複数回実施してもよい。図2では、第1凝集沈殿工程を2回繰り返している。
(S4)〜(S6)によれば、4価のセレンを凝集・分離する工程で、他の物質、例えば、懸濁物質(SS)、砒素(As)およびフッ素(F)も除去される。
第1凝集沈殿工程は、水銀等の重金属の除去処理と並行して実施できる。その場合、中性排水にキレート剤を添加する。図2では、2回目の第1凝集沈殿工程Bで中性排水にキレート剤を添加している。キレート剤は、例えば、エポフロック(登録商標)L−1(ミヨシ油脂株式会社製)などである。
(第1生物処理工程)
第1凝集沈殿工程で分離した上澄み(上澄み排水)を好気条件下で活性汚泥と接触させる(S7)。ここで上澄み排水にpH調整剤を添加して、pHを5〜10、好ましくは6〜9に調整する。pH調整剤は、硫酸(HSO)または水酸化ナトリウム(NaOH)などである。活性汚泥には、散気装置などにより酸素を含む流体を供給することで曝気し、好気条件を維持させる。
第1生物処理工程では、活性汚泥中の硝化菌の作用により上澄み排水中のアンモニアが酸化されて硝酸性窒素(NO )および亜硝酸性窒素(NO )が生成される。これによりアンモニアを排水中から除去できる。上澄み排水中のBOD成分、COD成分、シアンおよびチオシアンは、活性汚泥中の好気性の微生物により分解・酸化・除去される。COD成分には、チオ硫酸およびギ酸に起因するものが含まれる。
(第2生物処理工程)
第2生物処理工程では、硝酸除去工程(S8)と、セレン還元工程(S9)とを順に実施する。
硝酸除去工程では、第1生物処理工程後の上澄み排水(1次好気処理水)を、第1の有機物が存在する嫌気条件下で活性汚泥と接触させる。第1の有機物は、メタノール(CHOH)等である。
硝酸除去工程では、活性汚泥中の脱窒菌の作用により、1次好気処理水中の硝酸性窒素が第1の有機物と反応して、二酸化炭素、窒素等に分解される。これにより、1次好気処理水から硝酸性窒素を除去できる。
硝酸除去工程では、固定床方式の活性汚泥を採用するとよい。浮遊方式の活性方式とは異なり、固定床方式では、固定床内の通水方向に対して硝酸性窒素の濃度勾配が生じ、排水中の硝酸性窒素濃度に応じた脱窒作用が安定して起きる。例えば、硝酸除去工程に供する硝酸性窒素負荷が充填材容積1mあたり0.5から5kg/日、メタノール添加量が排水中の硝酸性窒素量に対して2〜3(重量比)であれば、硝酸除去工程後の上澄み排水(1次嫌気処理水)の硝酸性窒素および亜硝酸性窒素濃度は、20mg/l以下となる。
1次好気処理水にチオ硫酸が残留している場合、硝酸除去工程で除去される。具体的には、チオ硫酸は活性汚泥中の脱窒イオウ細菌の作用により硫酸(SO)まで酸化され、無害化される。
セレン還元工程では、硝酸除去工程後の上澄み排水(1次嫌気処理水)を、第2の有機物が存在する嫌気条件下で活性汚泥と接触させる。第2の有機物は、エタノール、メタノール、グリセロール、乳酸およびその塩、酢酸およびその塩ピルビン酸およびその塩、フマル酸およびその塩、リンゴ酸およびその塩、コハク酸およびその塩、グルタミン酸およびその塩、クエン酸およびその塩、グルコース、フラクトースならびにシュークロースから選ばれた1種以上のものが使用できる。
セレン還元工程において、窒素酸化物量が少ない1次嫌気処理水を嫌気条件下で活性汚泥に接触させることで、微生物がセレン酸化物の酸素を消費し、その結果、セレンが還元される。すなわち、セレン還元菌の作用によってセレンが還元される。1次嫌気処理水で中のセレンは、主に+6価の状態で存在する。セレン還元工程では、+6価のセレンが還元され4価のセレンまたは単体セレンとなる。
第2の有機物の添加量は、1次嫌気処理水のセレン濃度が5mg/l程度以下(6価セレンとして)であれば、セレン量に対して0.3から50(各有機物としての重量比)、好ましくは2〜40(各有機物としての重量比)とすることで、セレン還元工程後の1次嫌気処理水(2次嫌気処理水)のセレン濃度を0.1mg/l未満にすることができる。
(第3生物処理工程)
セレン還元工程後の1次嫌気処理水(2次嫌気処理水)を好気条件下で活性汚泥と接触させる(S10)。活性汚泥には、散気装置などにより酸素を含む流体を供給することで曝気し、好気条件を維持させる。
第3生物処理工程では、活性汚泥中の好気性微生物により2次嫌気処理水に残存する有機物(メタノール、乳酸ほか)が炭酸ガスと水に分解される。+4価のセレンは、曝気程度ではほとんど酸化されずに、そのまま残留する。
(第2凝集沈殿工程)
第3生物処理工程後の2次嫌気処理水(2次好気処理水)に、アルカリを添加して撹拌し、中性排水とする(S11)。アルカリは、水酸化ナトリウム(NaOH)、水酸化カリウム(KOH)または消石灰(Ca(OH))等である。
中性排水に凝集剤を添加して凝集物を形成させる(S12)。その後、所定時間静置し、凝集物を沈殿させ、上澄みを分離する(S13)。
凝集剤は第1凝集沈殿工程で使用されるものと同じものを使用できる。(S11)〜(S13)は、必要に応じて複数回実施してもよい。
第2凝集沈殿工程では、残存している+4価のセレンを凝集・分離できる。
なお、第2凝集沈殿工程は、第3生物処理工程の前に実施してもよい。
(放流工程)
第2凝集沈殿工程で分離した上澄み(上澄み排水)にpH調整剤を添加して中和する。その後、系外へと放流する。
〔第2実施形態〕
本実施形態の排水処理システムは、活性炭処理槽を備えている以外、第1実施形態と同様の構成である。本実施形態の排水処理方法は、活性炭処理工程を備える点以外は、第1実施形態と同様である。図3に本実施形態に係る排水処理方法の処理フロー図を示す。
活性炭処理槽は、内部に活性炭が収容されている。活性炭処理槽は、第1生物処理槽の上流側に設置される。本実施形態の活性炭処理槽は、第1凝集沈殿槽を経由した排水を活性炭処理槽に導く第7導入経路を備えている。第7導入経路は、一端が活性炭処理槽の上流側、他端が第1凝集沈殿槽の下流側に接続されている。
本実施係形態では、第1凝集沈殿槽を経由した排水は、活性炭処理工程の後、第1生物処理工程に供される。活性炭処理工程では、第1凝集沈殿工程を経た排水を活性炭に接触させる。活性炭は、有機物を吸着するとともに生物活性を低下させる有害物質を無害化する触媒としても作用する。これにより、ヘキサン抽出物質、ベンゼン、フェノールなどを効率的に除去できる。
1 排水処理システム
2 化学酸化槽
3 第1凝集沈殿槽
4 第1生物処理槽
5 第2生物処理槽
6 第3生物処理槽
7 第2凝集沈殿槽
8 制御部
9 第1導入経路
10 酸化剤添加部
11 塩鉄添加部
12 酸添加部
13 酸化還元電位計測器
14 第2導入経路
15,15a,15b 凝集剤添加部
16 第1pH調整剤供給部
17 第3導入経路
18 第1酸素供給部
19 pH調整部
20 第4導入経路
21 硝酸除去槽
22 セレン還元槽
23 第1有機物添加部
24 受入経路
25 第2有機物添加部
26 第5導入経路
27 第2酸素供給部
28 第6導入経路
29,29a,29b 凝集剤添加部
30 第2pH調整剤供給部

Claims (9)

  1. セレンを含む燃料を還元雰囲気でガス化させる設備の排水に酸を添加して酸性排水とした後、前記酸性排水に酸化剤を添加してセレンを酸化させるとともに、シアンを分解する化学酸化工程と、
    前記化学酸化工程の後、前記排水に凝集剤を添加して凝集物を形成させて沈殿させる第1凝集沈殿工程と、
    前記第1凝集沈殿工程の後、前記排水を好気条件下で活性汚泥と接触させる第1生物処理工程と、
    前記第1生物処理工程の後、前記排水を有機物が存在する嫌気条件下で活性汚泥と接触させる第2生物処理工程と、
    前記第2生物処理工程の後、前記排水を好気条件下で活性汚泥と接触させる第3生物処理工程と、
    前記第2生物処理工程の後、前記排水に凝集剤を添加して凝集物を形成させて沈殿させる第2凝集沈殿工程と、
    を備えた排水処理方法。
  2. 前記化学酸化工程において、前記排水に酸を添加する請求項1に記載の排水処理方法。
  3. 前記第2生物処理工程は、
    第1の有機物が存在する嫌気条件下で前記排水を活性汚泥と接触させて硝酸を除去する硝酸除去工程と、
    前記硝酸除去工程の後、第2の有機物が存在する嫌気条件下で前記排水を活性汚泥と接触させてセレンを還元させるセレン還元工程と、
    を含む請求項1または請求項2に記載の排水処理方法。
  4. 前記第1生物処理工程の前に、前記排水を活性炭に接触させる活性炭処理工程をさらに備えた請求項1から請求項3のいずれかに記載の排水処理方法。
  5. セレンを含む燃料を還元雰囲気でガス化させる設備の排水を導く第1導入経路と、前記第1導入経路により導かれた前記排水に酸化剤を添加する酸化剤添加部および酸を添加する酸添加部とを有する化学酸化槽と、
    前記化学酸化槽を経由した排水を導く第2導入経路と、前記第2導入経路により導かれた前記排水に凝集剤を添加する凝集剤添加部とを有する第1凝集沈殿槽と、
    前記第1凝集沈殿槽を経由した排水を導く第3導入経路と、酸素を含む流体を供給する第1酸素供給部とを有し、内部に活性汚泥が収容された第1生物処理槽と、
    前記第1生物処理槽を経由した排水を導く第4導入経路を有し、内部に嫌気条件下で活性汚泥が収容された第2生物処理槽と、
    前記第2生物処理槽を経由した排水を導く第5導入経路と、酸素を含む流体を供給する第2酸素供給部とを有し、内部に活性汚泥が収容された第3生物処理槽と、
    前記第2生物処理槽を経由した排水を導く第6導入経路と、前記第6導入経路により導かれた前記排水に凝集剤を添加して凝集物を形成させて沈殿させる第2凝集沈殿槽と、
    を備えた排水処理システム。
  6. 前記化学酸化槽は、前記排水に酸を添加する酸添加部を備えている請求項5に記載の排水処理システム。
  7. 前記第2生物処理槽は、
    第1の有機物が存在する嫌気条件下で活性汚泥が収容された硝酸除去槽と、
    第2の有機物が存在する嫌気条件下で活性汚泥が収容されたセレン還元槽と、
    を備えた請求項5または請求項6に記載の排水処理システム。
  8. 前記第1生物処理槽の上流側に設置され、内部に活性炭が収容された活性炭処理槽をさらに備えた請求項5から請求項7のいずれかに記載の排水処理システム。
  9. 請求項5から請求項8のいずれかに記載の排水処理システムを備えた石炭ガス化発電設備。
JP2016228875A 2016-11-25 2016-11-25 排水処理方法、排水処理システムおよびそれを備えた石炭ガス化発電設備 Active JP6789779B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016228875A JP6789779B2 (ja) 2016-11-25 2016-11-25 排水処理方法、排水処理システムおよびそれを備えた石炭ガス化発電設備

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016228875A JP6789779B2 (ja) 2016-11-25 2016-11-25 排水処理方法、排水処理システムおよびそれを備えた石炭ガス化発電設備

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018083173A true JP2018083173A (ja) 2018-05-31
JP6789779B2 JP6789779B2 (ja) 2020-11-25

Family

ID=62237922

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016228875A Active JP6789779B2 (ja) 2016-11-25 2016-11-25 排水処理方法、排水処理システムおよびそれを備えた石炭ガス化発電設備

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6789779B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021074663A (ja) * 2019-11-07 2021-05-20 三菱パワー環境ソリューション株式会社 排水処理方法および排水処理システム
JP2021074662A (ja) * 2019-11-07 2021-05-20 三菱パワー環境ソリューション株式会社 排水処理方法および排水処理システム
CN113710621A (zh) * 2019-04-24 2021-11-26 三菱动力环保有限公司 废水处理方法和废水处理系统
CN113754206A (zh) * 2021-10-21 2021-12-07 华能(天津)煤气化发电有限公司 一种用于控制排放废水cod浓度高的操作方法

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10309190A (ja) * 1997-05-09 1998-11-24 Mitsubishi Heavy Ind Ltd セレン酸還元菌及び排水処理方法
US20130270181A1 (en) * 2010-02-02 2013-10-17 General Electric Company Selenium removal using chemical oxidation and biological reduction
WO2014083903A1 (ja) * 2012-11-30 2014-06-05 オルガノ株式会社 石炭ガス化排水の処理システムおよび石炭ガス化排水の処理方法
WO2014207905A1 (ja) * 2013-06-28 2014-12-31 三菱重工メカトロシステムズ株式会社 セレン除去方法及びセレン除去装置

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10309190A (ja) * 1997-05-09 1998-11-24 Mitsubishi Heavy Ind Ltd セレン酸還元菌及び排水処理方法
US20130270181A1 (en) * 2010-02-02 2013-10-17 General Electric Company Selenium removal using chemical oxidation and biological reduction
WO2014083903A1 (ja) * 2012-11-30 2014-06-05 オルガノ株式会社 石炭ガス化排水の処理システムおよび石炭ガス化排水の処理方法
WO2014207905A1 (ja) * 2013-06-28 2014-12-31 三菱重工メカトロシステムズ株式会社 セレン除去方法及びセレン除去装置

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113710621A (zh) * 2019-04-24 2021-11-26 三菱动力环保有限公司 废水处理方法和废水处理系统
CN113710621B (zh) * 2019-04-24 2023-12-05 三菱重工动力环保有限公司 废水处理方法和废水处理系统
JP2021074663A (ja) * 2019-11-07 2021-05-20 三菱パワー環境ソリューション株式会社 排水処理方法および排水処理システム
JP2021074662A (ja) * 2019-11-07 2021-05-20 三菱パワー環境ソリューション株式会社 排水処理方法および排水処理システム
JP7358202B2 (ja) 2019-11-07 2023-10-10 三菱重工パワー環境ソリューション株式会社 排水処理方法および排水処理システム
JP7399685B2 (ja) 2019-11-07 2023-12-18 三菱重工パワー環境ソリューション株式会社 排水処理方法および排水処理システム
CN113754206A (zh) * 2021-10-21 2021-12-07 华能(天津)煤气化发电有限公司 一种用于控制排放废水cod浓度高的操作方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP6789779B2 (ja) 2020-11-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN107555616B (zh) 一种水体中氨氮和硝酸盐氮同步去除的方法
CN103991987B (zh) 一种预处理高磷废水去除总磷的工艺及其工艺系统
JP6789779B2 (ja) 排水処理方法、排水処理システムおよびそれを備えた石炭ガス化発電設備
WO2010016268A1 (ja) 水処理システム及び水処理方法
JP4703370B2 (ja) 窒素含有排水の処理方法
JP4649911B2 (ja) 有機物及び窒素含有排水の処理方法
US20130112617A1 (en) Redox wastewater biological nutrient removal treatment method
JP2011200848A (ja) 排水の処理方法
JP2010000479A (ja) スケール防止を織り込んだ有機性原水の脱窒方法
CN111807610B (zh) 一种深度去除污水总氮的方法和系统
KR101834438B1 (ko) 탈황 폐수의 처리 장치 및 이를 이용한 처리 방법
JP5984137B2 (ja) 水処理装置および水処理方法
Choi et al. Effect of nitrogen loading rate and alkalinity on partial nitritation in a continuous stirred tank reactor
JP2006205097A (ja) 排水の生物学的処理方法
CN104944648B (zh) 一种治理废水的高压溶氧氧化处理工艺
KR101533979B1 (ko) 에탄올아민이 함유된 원자력발전소 2차 계통 폐수 처리 공정
JP2004230338A (ja) 廃水からのアンモニア性窒素化合物の除去方法
JP3811522B2 (ja) 火力発電所排水の処理方法
CN103420472A (zh) 含硫有机废水处理方法
JP3477187B2 (ja) 排水の脱色方法および装置
CN113184972B (zh) 一种序批式反应去除废水中有机污染物的方法
CN115594346A (zh) 一种核电建设阶段调试废水处理方法
JP3799634B2 (ja) セレン含有水の処理方法
CN219991338U (zh) 一种垃圾填埋场渗滤液全量化处理系统
KR20110075378A (ko) 철강분진을 이용한 유기물을 함유하는 폐수 처리방법

Legal Events

Date Code Title Description
A625 Written request for application examination (by other person)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A625

Effective date: 20190904

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20200630

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200721

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200923

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20201006

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20201104

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6789779

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350