JP2011200848A - 排水の処理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 石油系や石炭系等の化石燃料を湿式洗浄した時に排出される排水を、コストをかけることなく確実且つ効率的に処理する方法を提供する。
【解決手段】 セレン類、フッ素類、及びホウ素類の化合物を少なくとも含む排水の処理方法であって、排水に対して酸やアルカリを添加してpH3以上7以下に調整するpH調整工程101と、pH調整工程101と同時若しくはその下流で排水にアルミニウム化合物を添加するアルミニウム添加工程102と、排水に酸素を含むガスを導入しつつ鉄材を接触させることによって排水中に鉄を溶出させる鉄溶出工程103と、鉄溶出工程103におけるpHよりも高く且つpH6以上9以下となるように鉄溶出工程103で処理された排水にカルシウム含有アルカリ剤を添加して固形分を凝集させる鉄材凝集工程104と、得られた固形分を排水から分離する固液分離工程105とを有する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、セレン類、フッ素類、及びホウ素類の化合物を含有する排水や、これら化合物に加えて更にシアン類、有機物、窒素を含む水溶性化合物、及び/又は難分解性物質を含有する排水の処理方法に関する。より詳細には、石油系又は石炭系の燃料、特に石炭系の燃料を燃焼あるいはガス化した際に生じるガスを湿式洗浄したときに排出される排水の処理方法に関する。
近年、環境問題に対する社会的な関心が高まるなか、工場から排出される排水の基準値はますます厳しくなってきている。石油系や石炭系等の化石燃料の処理が行われている工場においても例外でなく、排水中の微量有害物質が新たに規制対象となったり、CODや窒素等の規制が強化されたりしている。従って、湿式排煙脱硫装置やガス化プラントにおいては、それらの湿式処理工程から排出される排水の効果的な処理方法の開発が重要な課題になっている。特に、石炭ガス化の際に生じるガスを湿式洗浄した場合には、排水中に多種類の物質が含まれるため、その処理が難しく、処理コストが高くなるという問題があった。
湿式排煙脱硫装置は、石油系や石炭系等の化石燃料を燃焼した際に生じる排ガスを吸収液と気液接触させることによって、排ガス中に含まれる亜硫酸ガス等の硫黄酸化物を除去する装置である。この湿式排煙脱硫装置からの排水には、化石燃料由来の、セレン(Se)、フルオロホウ酸(F、B)等の除去対象物質が含まれている。
一方、ガス化プラントは、石油系や石炭系等の化石燃料を高温高圧のガス化炉でガスに転換し、得られたガスに含まれる煤塵や硫黄分等の成分を湿式のガス精製工程において除去した後、可燃性ガスとしてガスタービンで燃焼して発電したり、原料ガスとして水素製造や合成ガス製造等を行ったりするプラントである。このガス化プラントからの排水は、湿式のガス精製工程から排出されるものが主であり、この排水には燃料に由来するか又はガス化の際の化学反応によって生じる除去対象物質、例えば、有機物、CN、SCN、S等のCODに起因する物質や、NH、Se、F等が高濃度に含まれていると言われている。
これら除去対象物質は、排水中において様々な形態で存在しており、例えば、CNは遊離イオンや金属とのシアノ錯体の形態で存在している。また、SCN及びSも遊離イオンや金属との錯体の形態で存在しており、いずれも通常の排水処理では無害化が困難な物質である。さらに、Seは0価、4価又は6価の形態で存在しており、Fの一部はホウ素と一緒になって処理が困難なフルオロホウ酸を形成している。
このような様々な形態で存在している各種除去対象物質の除去方法には、従来から様々なものが提案されており、例えばSeの除去は、特許文献1に開示されているように、鉄材や溶解したFe2+を還元剤として使用し、これにより6価のSeを4価のSeに還元した後、水酸化鉄と共に凝集沈殿させる方法が提案されている。
また、Fの除去は、前述したようにFは主にフルオロホウ酸として存在しているので、特許文献2に開示されているように、先ずアルミニウム化合物を添加してフルオロホウ酸を分解し、その後pHをアルカリ剤により中性付近にした状態で水酸化アルミニウムと共に凝集沈殿させる方法が提案されている。
シアンの除去は、シアン化合物の種類に応じてアルカリ塩素法や紺青法などが提案されている。また、アンモニアの除去は、生物処理や特許文献3に開示されているようなストリッピング法が提案されている。SCNやSなどの難分解性物質の除去は、特許文献4に開示されているような促進酸化法などの処理方法が提案されている。
特開平9−187778号公報 特開昭63−039694号公報 特開2007−216225号公報 特開2004−024995号公報
このように、排煙脱硫装置やガス化プラント等から排出される排水を処理する場合は、排水処理として一般的に用いられている生物処理、凝集沈殿、砂ろ過又は活性炭吸着等の処理技術だけでは排水の基準値をクリアするのが困難であり、除去対象物質ごとに順に分解処理や除去処理を行う必要があった。よって、除去対象物質の種類が多い排水では、全体的な排水処理システムが複雑になって、その管理や運転が難しくなることが避けられなかった。
また、処理条件がわずかに変動しただけでシステムが不安定になり、十分な除去性能が得られなくなって、基準値がクリアできなくなるという問題が生ずることもあった。排水処理システムの設備費や運転費を増やすことによってこれら問題に対処することも考えられるが、この場合は排水処理コストが上昇し、製品コストに大きく影響するため、現実的な対処法ではなかった。
従って、石油系や石炭系等の化石燃料を処理した際に生じる多種類の除去対象物質を含んだ排水を、高額なコストをかけることなく確実且つ効率的に処理できる排水処理技術が求められている。
上記目的を達成するため、本発明が提供する排水の処理方法は、セレン類、フッ素類、及びホウ素類の化合物を少なくとも含む排水に対して無機酸及び/又は無機アルカリを添加してpH3以上7以下に調整するpH調整工程と、該pH調整工程と同時若しくはその下流で排水にアルミニウム化合物を添加するアルミニウム添加工程と、排水に酸素を含むガスを導入しつつ鉄材を接触させることによって排水中に鉄を溶出させる鉄溶出工程と、該鉄溶出工程におけるpHよりも高く且つpH6以上9以下となるように該鉄溶出工程で処理された排水にカルシウム含有アルカリ剤を添加して固形分を凝集させる鉄材凝集工程と、得られた固形分を排水から分離する固液分離工程とを有することを特徴としている。
本発明によれば、多種類の除去対象物質が含まれる排水を、従来の排水処理方法に比べて簡略化した工程数で処理できる上、処理に必要な薬剤の使用量を削減することができる。よって、該排水をコストをかけることなく確実且つ効率的に処理することが可能となる。
本発明の第1の実施形態の排水処理方法及びこれに対応する従来の排水処理方法をそれぞれ示す概略フロー図である。 本発明の第2の実施形態の排水処理方法を示す概略フロー図である。 本発明の第3の実施形態の排水処理方法を示す概略フロー図である。 本発明の第4の実施形態の排水処理方法を示す概略フロー図である。 本発明の第4の実施形態の排水処理方法の変形例を示す概略フロー図である。
先ず、図1(a)を参照しながら、本発明の第1の実施形態の排水処理方法を説明する。この第1の実施形態の排水処理方法は、原水としての排水中に除去対象物質としてセレン類、フッ素類、及びホウ素類の化合物が含まれている場合に好適に使用することができる。これらセレン、フッ素及びホウ素は、全て石油系又は石炭系の燃料に元々含まれている元素であるため、排煙脱硫装置やガス化プラント等の化石燃料の湿式洗浄工程から排出される排水に通常含まれている。
この第1の実施形態の排水処理方法は、図1(a)に示すように、pH調整工程101、アルミニウム添加工程102、鉄溶出工程103、鉄材凝集工程104、固液分離工程105の5つの工程から構成されており、この順に排水を処理することによって、セレン、フッ素及びホウ素を除去することができる。具体的に説明すると、先ずpH調整工程101において、上記除去対象物質を含有する原水を例えば攪拌槽に受け入れ、ここで攪拌しながら無機酸及び/又は無機アルカリを添加して原水のpHを3以上7以下、より好ましくは4以上7以下に調整する。
無機酸としては塩酸、硫酸等の一般的なものを用いることができるが、塩酸がより好ましい。その理由は、後述するように鉄材凝集工程104においてカルシウム含有アルカリ剤が添加されるため、硫酸を使用した場合は、この硫酸とカルシウム含有アルカリ剤とが反応して石膏スケールを生成するおそれがあるからである。更に、塩酸を使用した場合は、排水中の塩化物イオンの濃度が増加してCa濃度が増加し、フッ化カルシウムの生成が促進されてFの除去率が向上し、後述するアルミニウム添加工程102におけるアルミニウム化合物の添加量を削減することができるので、この点においても塩酸を使用することが好ましい。
無機アルカリ剤としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の一般的なものを用いることができる。尚、図1(a)では、原水のpHが3.5の場合を想定しており、pH調整工程101では無機アルカリ剤として水酸化ナトリウムを添加して排水のpHを4.5に調整する例が示されている。無機酸や無機アルカリ剤を添加する場所は、特に限定するものでなく、例えば上記攪拌槽にpH制御装置を設け、このpH制御装置でpH値を制御しながら攪拌槽に直接無機酸や無機アルカリ剤を添加してもよい。
あるいは、上記攪拌槽の上流側にpH制御装置を備えたpH調整槽を別途設け、このpH調整槽に一旦原水を受け入れ、ここに無機酸や無機アルカリ剤を添加することによって、pH値が予め調整された原水を上記攪拌槽に受け入れるようにしてもよい。また、pH調整槽を設ける代わりに原水の排出源から上記攪拌槽までの配管途中にインラインミキサー等の混合装置を設け、ここで原水と無機酸や無機アルカリ剤とを混合してもよい。
次に、アルミニウム添加工程102において、pH調整工程101でpHが調整された排水にアルミニウム化合物を添加し、該排水中に含まれるフルオロホウ酸の分解を行う。アルミニウム化合物としては、塩化アルミニウムや硫酸アルミニウムを用いることができるが、前述したように、硫酸アルミニウムを用いた場合は、カルシウム含有アルカリ剤と硫酸との反応による石膏スケール生成のおそれがあり、また、塩化アルミニウムを使用した場合は塩化物イオンの濃度を増やすことができるので、塩化アルミニウムがより好ましい。
アルミニウム化合物の添加は、前述した無機酸や無機アルカリ剤の添加と同時に上記攪拌槽に直接添加してもよいし、前述したインラインミキサー等の混合装置やpH調整槽において予めpH調整を行っておき、上記攪拌槽にはアルミニウム化合物のみを添加するようにしてもよい。後者の添加方法は、排水のpH値がほぼ均一になった後にアルミニウム化合物によるフルオロホウ酸の分解を行うことができるので、より好ましい。アルミニウム化合物の添加量は、分解されるフルオロホウ酸の原水中の濃度や除去率に依存するが、通常はAl/Fの重量比で1〜20の範囲となるように添加するのが好ましい。
次に、鉄溶出工程103において、アルミニウム添加工程102で処理された排水に鉄材を接触させる。その際、排水のpHは、上記pH調整工程101やアルミニウム添加工程102と同等の3〜7程度に維持されているので、鉄材は排水中に溶出する。鉄材が溶出して排水中に生じたFe2+は更にFe3+に酸化され、その間の還元力によって、排水中の6価のセレンが4価のセレンに還元される。
この鉄溶出工程103では、排水のpHが弱酸性であるため、排水に溶解促進剤として例えば空気等の酸素を含むガスを導入する。このように排水に酸素を含むガスを導入することによって、溶解した鉄によって生じるFe2+の量は微量となり、ほとんどがFe3+に酸化される。これにより、後述する鉄材凝集工程104における水酸化鉄の沈殿を中性付近で完結させることができるので、鉄材凝集工程104で添加するカルシウム含有アルカリ剤の使用量を削減できる上、中和のための酸が不要となる。尚、鉄溶出工程103での酸素導入量を少ないか若しくは導入しない制御により鉄溶出工程103で処理した後の排水中にFe2+が多量に残留する場合は、鉄溶出工程103の後段に酸素を含むガスを別途導入する工程を設け、ここでFe2+を酸化してもよい。
次に、鉄材凝集工程104において、鉄溶出工程103で処理された排水にカルシウム含有アルカリ剤(生石灰及び/又は消石灰)を添加することによって、排水中にCaイオンを供給すると共に、排水のpHを鉄溶出工程103の時よりも高いpHであって且つpH6以上9以下、より好ましくは6.5以上8.5以下に上げる。これにより、フッ化カルシウム(CaF)を生成することができ、更に、水酸化鉄及び水酸化アルミニウムも生成することができる。尚、鉄材凝集工程104でCa濃度が不足する場合は、カルシウム含有アルカリ剤と共にCaClを添加してもよい。これにより、溶解カルシウム濃度を高めることができるので、CaFによるF処理を効果的に行うことができる。
このように、鉄材凝集工程104では、フッ化カルシウム生成のためCa源の供給が必要となる一方、水酸化鉄及び水酸化アルミニウムを生成して沈殿させることも必要であるため、pHを鉄溶出工程103よりも高いpHにする必要がある。また、両性金属であるアルミニウムからなる水酸化アルミニウムは、アルカリ領域では再度溶解するため、pHは9以下にする必要がある。更にpH9以下で十分な水酸化鉄の固体析出を完結させるためには、上記のように排水中に溶解した鉄をFe3+にすることが望ましい。これにより、水酸化鉄と共にセレンも沈殿させることができ、ホウ素も一部を沈殿させることができる。
生成したこれらフッ化カルシウム、水酸化鉄及び水酸化アルミニウムを含む排水は、次に固液分離工程105において、シックナー等の比重差を利用した凝集沈殿によって処理される。その結果、フッ化カルシウム、水酸化鉄及び水酸化アルミニウムはスラッジとして排出され、除去対象物質が除去された液体画分が得られる。
尚、固液分離工程105では前述したシックナー等の比重差を利用した凝集沈殿に代えて、あるいは該凝集沈殿の後段に、砂ろ過装置や膜分離装置を設けてもよい。凝集沈殿の後段に膜分離装置として例えば精密ろ過膜(MF膜)を設ける場合は、前段の凝集沈殿で水酸化鉄と水酸化アルミニウムのほとんどが液体画分から除去されているので、膜のファウリングの問題を抑えることができる。
このように、本発明の第1の実施形態の排水処理方法は、鉄溶出工程103に酸素(空気)を導入することによって弱酸性から中性のpH領域で排水を処理することができるので、pH調整工程101〜鉄溶出工程103までの工程において、pHを大幅に変動させる必要がない。また、排水処理システム全体を通してほぼ常温で処理することができるので、薬剤の消費量を削減できる上、少ないエネルギーで効率的にセレン類、フッ素類、及びホウ素類を除去することができる。
更に、本発明の第1の実施形態の排水処理方法は、酸素(空気)を使用して弱酸性から中性のpH領域での排水処理が可能になることによって、鉄材の消費量を削減することができる上、水酸化鉄の凝集作用を併用することによって、フッ素処理のためのアルミニウム化合物の添加量も削減することができる。また、高分子凝集剤も加わって凝集作用が向上し、固液分離の効率がよくなる。更に、原水にシアンが含まれている場合は、必要に応じて更なる処理が必要となるものの、固液分離工程105から排出されるスラッジにシアンが含まれることはない。よって、該スラッジの廃棄処理が簡易になる。
これに対して、従来の排水の処理方法では、排水に含まれるセレン類、フッ素類、及びホウ素類のそれぞれに対して個別の処理が必要となるため、複雑なシステムとなる。すなわち、従来の排水の処理方法では、図1(b)に示すように、pH調整工程1、アルミニウム添加工程2、アルカリ添加工程3、第1固液分離工程4、酸添加工程5、鉄溶出工程6、鉄材凝集工程7、第2固液分離工程8の8つの工程が少なくとも必要となる。
具体的に説明すると、先ずpH調整工程1及びアルミニウム添加工程2において、上記pH調整工程101及びアルミニウム添加工程102と同様に無機酸及び/又は無機アルカリの添加による原水のpH調整、及びアルミニウム化合物の添加によるフルオロホウ酸の分解を行う。続いて、アルカリ添加工程3において、カルシウム含有アルカリ剤を添加することによって、フルオロホウ酸の分解で得られたフッ素をフッ化カルシウム固体にすると共に、水酸化アルミニウムを生成・沈殿させることによってフッ化カルシウムと共にホウ酸を沈殿させる。これら固形分は、第1固液分離工程4においてスラッジとして排水から除去される。
次に、酸添加工程5において、排水に塩酸等の無機酸を添加してpHを強酸性に調整した後、鉄溶出工程6において、鉄材を接触させることによって鉄材を多量に溶出させて、Fe2+が生成する間の還元力にてセレンを還元する。続いて、鉄材凝集工程7及び第2固液分離工程8において、還元されたセレンを、溶出した2価鉄の水酸化物と共に沈殿させて多量のスラッジとして除去する。この沈殿の際のpHは、鉄が2価であれば強アルカリ性に調整することが必要となる。
このように、従来の排水処理方法は、システムが複雑となる上、固液分離工程を2回に分けて処理する必要があるため、酸やアルカリを添加してpHを変動させる必要がある。更に、鉄材やアルミニウム化合物の消費量も多くなる。また、原水にシアンが含まれている場合は、上記のように2価鉄の水酸化鉄を高pHで沈殿させるため、水酸化物からなるスラッジに2価鉄と共沈したシアンが含まれる。よって、該スラッジの廃棄処理が問題となる。
次に、図2を参照しながら、本発明の第2の実施形態の排水処理方法を説明する。この第2の実施形態の排水処理方法は、原水中にセレン類、フッ素類、及びホウ素類の化合物に加えてシアンが含まれている場合に好適に使用することができる。シアンは有害な物質であって規制対象物質であるため、セレン類、フッ素類、及びホウ素類の化合物と同様に除去することが求められている。
このように、原水に除去対象物質としてセレン類、フッ素類、及びホウ素類の化合物に加えてシアンが含まれている場合は、図2に示すように、前述した第1の実施形態の排水処理方法と同様にpH調整工程201及びアルミニウム添加工程202で原水を処理した後、更に鉄溶出工程203、鉄材凝集工程204、固液分離工程205、二次鉄材凝集工程206、及び二次固液分離工程207で順次処理することによって、上記除去対象物質を除去することができる。ここで、pH調整工程201及びアルミニウム添加工程202は前述した第1の実施形態の排水処理方法のpH調整工程101及びアルミニウム添加工程102と同様であるので、以下、鉄溶出工程203以降について具体的に説明する。
鉄溶出工程203では、前段のアルミニウム添加工程202で処理された排水を鉄材に接触させて鉄の溶出を行う点において、前述した第1の実施形態と同様である。しかし、第2の実施形態の鉄溶出工程203は、第1の実施形態の場合に比べて空気等の酸素を含むガスの導入量を少なめに制御する。これにより、第1の実施形態の鉄溶出工程103と異なり、溶出する鉄量は少なく且つFe2+の一部だけがFe3+に酸化し、残りのFe2+はそのまま排水中に残留する。尚、セレン等の処理能力を第1の実施形態に比べて高める必要がある場合は、排水のpHを低めに設定すればよい。
続いて、鉄材凝集工程204において、第1の実施形態と同様に、排水にカルシウム含有アルカリ剤を添加してpHを6以上9以下にする。これにより、排水中にCaイオンを供給すると共に、排水のpHを鉄溶出工程203の時よりも高いpHであって且つpH6以上9以下に上げることができるので、Fe3+はほぼ全て水酸化鉄になる。また、フッ化カルシウム及び水酸化アルミニウムも生成する。
更に、このようにして生成した固形分と共にセレン及びホウ酸も沈殿する。尚、フッ化カルシウムはより中性付近にすることによってより多く凝集沈殿させることができる。これら水酸化鉄、フッ化カルシウム及び水酸化アルミニウムは、第1の実施形態と同様に、後段の固液分離工程205において液体画分から分離されてスラッジとして排出される。
固液分離工程205で得られた液体画分には、次に二次凝集工程206において、カルシウム含有アルカリ剤が添加される。これにより、pHは8以上11以下に上げられ、Fe2+が水酸化物になる。Fe2+からなる水酸化物を含む排水は、次に二次固液分離工程207において固液分離工程205と同様にシックナー等の比重差を利用した凝集沈殿によって処理される。その際、シアンは錯塩等として水酸化物と共に沈殿する。その結果、シアン及び水酸化物がスラッジとして排出され、除去対象物質が除去された液体画分が得られる。
尚、二次凝集工程206では、カルシウム含有アルカリ剤の添加の際に、苛性ソーダ等のアルカリを併用してもよい。これにより、pHを容易に上げることができる上、カルシウム含有アルカリ剤の未反応固形分の残留を抑制することができるので、薬剤の使用率が高くなる。
このように、本発明の第2の実施形態の排水処理方法は、溶出した鉄分をpHの異なる2段階に分けて凝集沈殿及び固液分離することを特徴としており、1段目では主にFe3+とAlとを凝集沈殿及び固液分離し、2段目では主にFe2+を凝集沈殿及び固液分離する。そして、この2段目の凝集沈殿及び固液分離の際にFe2+の水酸化物と共にシアンの一部を錯塩等として沈殿させることができ、1段目ではFe3+とシアンの不安定な錯塩で溶解度が高く、Fe3+とAlとを含むスラッジに有害なシアンを含めることなく排水からシアンを除去することができる。よって、スラッジの廃棄処理がより簡易になる。本発明の第2の実施形態では、シアンを含む大量のスラッジの発生を抑制することができる。
次に、図3を参照しながら、本発明の第3の実施形態の排水処理方法を説明する。この第3の実施形態の排水処理方法は、原水中にセレン類、フッ素類、及びホウ素類の化合物に加えてシアン及び有機物が含まれている場合に好適に使用することができる。これら複数の除去対象物質が原水中に含まれている場合は、図3に示すように、前述した第1の実施形態の排水処理方法と同様にpH調整工程301〜第1固液分離工程305によって排水を処理した後、生物処理工程308において有機物を処理し、その後段に汚泥分離工程309を設けて汚泥をスラッジとして排出することにより、除去対象物質が除去された液体画分が得られる。尚、汚泥スラッジは、前段の固液分離工程305に戻される。
これら工程のうち、pH調整工程301〜第1固液分離工程305は前述した第1の実施形態のpH調整工程101〜第1固液分離工程105と同様であるので、以下、生物処理工程308及び汚泥分離工程309について具体的に説明する。
一般にシアンを含む排水を生物処理する場合、シアンは微生物の生育を阻害して安定的な生物処理に悪影響を及ぼすので、予めシアンを無害化若しくは除去する処理が行われている。すなわち、従来は、例えばスラッジ発生を伴うものの簡便で効率的な処理が行えるいわゆる紺青法があり、先ず図1(b)に示すように原水をpH調整工程1〜第2固液分離工程8の工程を経て処理した後、2価鉄の水酸化物との共沈によるシアン除去工程を設けてシアンを除去してから生物処理工程で有機物を処理する必要があった。しかしながら、例えば水酸化物等との共沈によってシアンをスラッジとして除去する場合は、得られたスラッジには濃縮したシアンが含まれることになるので、そのスラッジの廃棄処分の問題が生じていた。
これに対して、本発明の第3の実施形態の排水処理方法では、セレン類、フッ素類、及びホウ素類の除去の際に、2価鉄を高pHで沈殿させる操作を行わないので、シアンをスラッジに移行させることなく鉄錯体化することができる。これにより、上記したシアンの生育阻害の作用を抑えることができる。更に、第3の実施形態の排水処理方法では、汚泥分離工程309で排出される汚泥スラッジを前段の固液分離工程305の上流側に戻しているので、固液分離工程305において、有機物処理が施された後の余剰汚泥に排水を接触させることができる。これにより、遊離シアン等の排水中に残留するシアンの生育阻害の作用を弱めることが期待できる。よって、排水中にシアンが含まれていても、生物処理速度は遅くなるものの生物処理を安定的に行うことができる。
更に、固液分離工程305の上流側に戻された汚泥スラッジは、そこで排水に短時間接触した後、速やかに固液分離されるが、その際、セレン類、フッ素類、ホウ素類、及びシアン類の一部を汚泥と水酸化物スラッジの接触によって吸着させて濃度低下させることが可能となる。また、シアン類による阻害に対しても、微生物との接触回数が増加することによって馴養効果が得られ、より安定した処理が可能となる。更に、水酸化物のスラッジが汚泥のスラッジと混合することになるので、汚泥単独に比べると固液分離性(沈降性)を向上させることもできる。尚、生物処理の方法は特に限定するものでなく、好気処理及び嫌気処理のうちのいずれか一方であってもよいし、それら両方を組み合わせてもよい。また、生物処理工程と汚泥分離工程を膜を用いて一体化してもよい。
上記説明した第3の実施形態の排水処理方法は、第1の実施形態の排水処理方法に従って処理された排水に対して、生物処理工程308及び汚泥分離工程309で処理するものであったが、かかる場合に限定されるものではなく、第2の実施形態の排水処理方法に従って処理された排水に対して、生物処理工程308及び汚泥分離工程309で処理してもよい。この場合は、シアンの一部が除去されるので、生物処理をより安定的に行うことができる。また、汚泥分離工程309で得られたスラッジは、二次固液分離工程に戻すのではなく、固液分離工程に戻すのが好ましい。
また、原水中にシアンが含まれていない場合は、生物処理工程308及び汚泥分離工程309の位置は特に限定されない。すなわち、原水中にセレン類、フッ素類、及びホウ素類の化合物並びに有機物は含まれているもののシアンが含まれていない場合は、生物処理工程308及び汚泥分離工程309で処理した後に第1の実施形態や第2の実施形態の排水処理方法で処理してもよいし、第1の実施形態や第2の実施形態の排水処理方法で処理した後に生物処理工程308及び汚泥分離工程309で処理してもよい。
次に、図4を参照しながら、本発明の第4の実施形態の排水処理方法を説明する。この第4の実施形態の排水処理方法は、原水にセレン類、フッ素類及びホウ素類の化合物、シアン、並びに有機物に加えて、窒素を含む水溶性化合物及び/又は難分解性物質が含まれている場合に好適に使用することができる。窒素を含む水溶性化合物には、例えばSCN類、CN類、NH類を挙げることができる。また、難分解性物質とは、排水処理において常温常圧で行う酸素含有ガスによる酸化処理では酸化や分解による無害化が困難な物質をいい、例えばポリチオン酸類、チオ硫酸類、シアン類、チオシアン酸類を挙げることができる。
原水中にこれら除去対象物質が含まれている場合は、図4に示すように、前述した第3の実施形態の排水処理方法と同様に先ずpH調整工程401〜汚泥分離工程409によって排水を処理する。次に、汚泥分離工程409で汚泥スラッジが除去された排水に対して、必要に応じてアンモニア除去工程410、活性炭吸着・pH調整工程411でそれぞれ処理を行った後、逆浸透工程412に送液してそこで逆浸透膜を用いて排水を透過液と不透過液に分ける。
得られた透過液は再利用若しくは放流し、不透過液については更に酸化処理工程413に送液して酸化処理を行う。ここで酸化処理された不透過液は、必要に応じてアンモニア除去工程410でアンモニア、更には硝酸除去工程414で硝酸が除去された後、放流される。尚、必要に応じて行われるアンモニア除去工程410さらには硝酸除去工程414の位置は汚泥分離工程409と逆浸透工程412との間に限定されるものではなく、酸化処理工程413の後段であってもよいし、あるいは両方に設置してもよい。アンモニア除去工程410及び硝酸除去工程414の要否は、原水中のアンモニア濃度や窒素含有化合物濃度、酸化処理の特性(酸化処理で生じる分解生成物)、膜分離特性によって決められ、アンモニア及び硝酸のうちの一方だけを除去してもよい。
これら一連の工程のうち、pH調整工程401〜汚泥分離工程409は前述した第3の実施形態のpH調整工程301〜汚泥分離工程309と同様であるので、以下、逆浸透工程412及び酸化処理工程413、並びに必要に応じて行われるアンモニア除去工程410、活性炭吸着・pH調整工程411、及び硝酸除去工程414について説明を行う。
逆浸透工程412は、排水にその浸透圧より高い500〜1000kPa程度の圧力を加えて膜処理することによって、逆浸透膜を透過する透過液と逆浸透膜を透過しなかった不透過液とに分画し、除去対象物質を不透過液側に残留させることによって清澄な透過液を得る方法であり、無機塩、BOD成分、COD成分などの低分子物質を分離することができる。
本発明の第4の実施形態の排水処理方法では、この逆浸透工程412によってそのまま放流又は再利用できる透過液を得ることができると共に、汚泥分離工程409で得られた液体画分中に溶解している除去対象物質を不透過液側に濃縮することによって、更なる処理が必要な排水の量を減らすことができる。これにより、酸化処理工程413や、その後段に必要に応じて設けられるアンモニア除去工程410、硝酸除去工程414等で処理される液量を減らすことができるので、これらの工程に必要な塔槽類の容量や配管のサイズ等を小さくすることができる。
更に、除去対象物質を濃縮することによって、後段の処理工程で反応を伴う処理が行われる場合、より効率的に反応させることができるので、少ない反応時間で所定の除去率を達成することが可能となる。このように、除去対象物質を逆浸透膜の不透過液側に濃縮することによって、以降の処理が簡素化し且つ効率的になる。尚、除去対象物質が濃縮された排水を後段で処理した後、再度透過液と適宜混合することによって排水の基準値に柔軟に対応することも可能となる。
逆浸透工程412で得られた不透過液は、続いて酸化処理工程413に送液され、ここでCODとなるポリチオン酸類やチオ硫酸類、シアン類等の難分解性物質や、場合によっては、原水中に含まれていたり、難分解性物質の分解で生成した、アンモニアや硝酸が処理される。具体的な処理法としては、前段の逆浸透工程412で得られた不透過液に対して、常温程度の温度で酸化剤を添加すると共に光エネルギーを導入することによってOHラジカル等の活性酸素を発生させ、その強力な酸化力で酸化処理を行う促進酸化法を挙げることができる。この場合の酸化剤には、例えば時亜塩素酸ナトリウム、オゾン、過酸化水素水等を用いることができる。また、光エネルギーには、例えば紫外線を用いることができる。
他の具体的な処理法としては、前段の逆浸透工程412で得られた不透過液に対して、空気等の酸化剤を導入すると共に、100〜250℃程度の温度で触媒に接触させることによって酸化処理を行う触媒酸化法を挙げることができる。この場合の触媒には、例えば白金系等の貴金属を使用することができる。難分解性物質を各種の方法で強力分解させると、その方法によってはシアン類、チオシアン類の一部がアンモニアや硝酸を副生する。従って、膜透過液による希釈度合い、液循環量の度合い、放流規制値によっては、アンモニアや硝酸を除去する必要がある。そのため、酸化処理の後にアンモニア除去工程410や硝酸除去工程414が設けられる。これによって規制対象物質を確実に除去することができる。
更に他の具体的な処理法としては、上記不透過液側の排水に過硫酸を添加すると共に温度を50〜200℃程度、より好ましくは低圧操作が可能な60〜100℃程度に加温し、過硫酸を熱分解することによって除去対象物質を酸化処理する方法を挙げることができる。この方法は、過硫酸の熱分解による酸化活性を利用したものであり、200℃以下の加熱操作で酸化処理できるので、比較的低温、低圧での操作が可能である上、高価な触媒を用いることもないので好ましい。また、この方法は、運転やメンテナンスが容易であるので、安価で簡便な技術であって実用的である点においても好ましい。
尚、過硫酸を添加した排水の温度が200℃を超えると、過硫酸の自己分解が起こり、過硫酸のロスが多くなるので好ましくない。また、好適なpHとしては4〜12が選択できる。pHが4未満ではシアンを含む場合にそのガスが発生し、装置材料の選択が難しくなる。一方、pHが12を超えると、アンモニアが含まれていたり副生する場合にそのガスが発生するので好ましくない。過硫酸の分解により硫酸が副生してpHを下げることからpHは7〜10がより好ましい。
排水に添加する過硫酸の添加量は、除去対象物質の種類やその濃度によって大きく変わるが、一般的には理論分解量すなわち化学量論量の0.5〜10倍程度、より好ましくは1〜4倍程度添加する。添加する過硫酸には過硫酸の他、過硫酸塩を使用することができる。過硫酸塩には、例えば排水規制のないカチオンを含む過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム、過硫酸マグネシウム、過硫酸カルシウム等を使用することができる。尚、より高い除去性能が望まれる場合は、排水を加温することに代えて、あるいは加温と併用して紫外線等の光エネルギーを排水に照射してもよい。
過硫酸による酸化処理工程で起こることが想定される酸化反応には下記化学式のものを挙げることができる。
[化1]
2− + 2e → 2SO 2−
過硫酸による酸化処理では酸化反応は早いものの、過硫酸の自己分解も並行して起こるので、反応場の条件を適切に設定することが効率的な反応の進行にとって重要となる。その際、課題となるのは排水の加温方法と過硫酸の添加方法である。排水の加温は、一般的には酸化処理された高温の排水を熱媒体として利用して酸化処理前の排水を加熱するいわゆる自己熱交換方式によるものが好適に用いられるため、特にこの熱交換部分の伝熱面に高温部が存在することになる。この高温部において過硫酸の自己分解が進行する傾向がある。
一方、過硫酸の添加方法においては、添加速度、混合攪拌速度が過硫酸の自己分解に影響を及ぼすので、素早く添加して素早く混合することが好ましい。しかしながら、個々の機器の能力には限界があるので、添加システムの設計及びそれを構成する個々の機器の選定が重要となる。
過硫酸の添加システムに関して検討した結果、排水を酸化処理槽に受け入れて酸化処理を行う場合、その上流側の配管途中で予め排水に過硫酸を添加しておくのが効果的であることが分かった。すなわち、上記酸化処理槽である攪拌槽に直接過硫酸を添加するのではなく、排水を例えば加温器で加温した後、酸化処理槽に移送するまでの配管途中で予め排水に過硫酸を添加しておくのが好ましい。
これにより、酸化処理槽に受け入れる前の段階で均一な混合状態が得られるので、酸化処理槽ではより十分な反応時間が確保され、薬剤のロスを抑えることができることが判明した。特に、配管途中の過硫酸を添加する部分にスタティックミキサー等の邪魔板を設けることによって、より均一な混合状態が得られることが分かった。
除去性能を良好に維持しつつ薬剤のロスを更に抑制することが望まれる場合には、過硫酸の必要添加量のうち、約30〜90%、より好ましくは50〜80%を上記した配管途中で添加し、残りの過硫酸を当該配管の下流側に設置されている酸化処理槽に添加するのが好ましい。その際、酸化処理槽から排出される処理済みの排水をサンプリングし、その中の過硫酸濃度を計測して、その濃度が2〜10mg/Lとなるように酸化処理槽に添加する過硫酸の量を調整するのがより好ましい。
このように、過硫酸を2箇所に分けて添加することによって、より効果的に過硫酸を熱分解させることができる。尚、配管途中に添加する過硫酸の量が30%未満では2箇所に分けて添加する効果が認められず、90%を超えた場合は、添加量による過硫酸の熱分解の制御を適切に行うことができなくなる。また、酸化分解が進行すると、過硫酸の分解などにより硫酸が生成してpHが低下するので、pH測定しながらアルカリ剤を添加するpH制御を段階的に行うのが好ましい。
酸化処理槽から排出される酸化処理済みの排水中に残留する2〜10mg/L程度の過硫酸は、この酸化処理槽の下流側に位置する様々な排水処理設備において徐々に分解されることが期待できる。この残留する過硫酸を積極的に分解することが望まれる場合は、排水を活性炭に接触させて過硫酸を分解したり、排水に亜硫酸を添加してほぼ完全に過硫酸を還元して硫酸にしたりすることができる。後述するように、酸化処理工程413で処理した後の排水を生物処理工程408に戻すときには、酸化剤が生物処理を阻害するので、上述のように酸化剤を分解することが必要となる。
尚、排水中の過硫酸の濃度の計測には、ORP計、ヨウ素メトリー、イオンクロマトグラフィーなどを使用することができる。また、酸化処理槽から排出される排水をサンプリングして過硫酸の濃度を計測する際には、除去対象物質の濃度も併せて計測して、その計測結果を過硫酸の添加量に反映させてもよい。
原水に窒素を含む化合物が含まれる場合は、過硫酸で分解されると、一部の窒素分はアンモニアや硝酸を副生することが分かっている。従って、上記酸化処理工程413で処理した排水は、原水に由来するか又は酸化処理に起因するアンモニア(NH)や硝酸を除去する必要がある。原水に由来するアンモニアも一部分解して硝酸となることから、含まれる濃度によるが、窒素排水規制をクリアするため、前述したように酸化処理工程413の後段にアンモニア除去工程410や硝酸除去工程414を設けてこれらNHや硝酸を除去するのが望ましい。
アンモニア除去工程410としては、例えば、排水にNaOH、Ca(OH)のアルカリ剤を添加してpHを10以上に上げてNHをストリッピングする方法や生物処理、さらには次亜塩素酸を添加してNHをNに変換させる方法を挙げることができる。一方、硝酸除去工程414としては、イオン交換樹脂との接触や微生物による分解などによる方法を挙げることができる。さらに、膜分離により硝酸を除去することも可能である。
酸化処理工程413の後段にアンモニア除去工程410を設ける場合は、NHをストリッピングする方法が好ましい。なぜなら、ストリッピングの際は、排水の温度は高めであることが好ましく、前述したように、酸化処理工程413では処理速度を上げるために排水の温度が比較的高めに設定されているので、その高め温度を有効利用して70〜150℃で処理できるので、効率的にNHをストリッピングできるからである。
窒素を含む化合物としてのNH類が原水に多く含まれる場合は、必要によりアンモニア除去工程410を、上記した汚泥分離工程409と逆浸透工程412の間と、酸化処理工程413の後段とに加えて、更に他の位置に設けることが好ましい。これは、逆浸透膜はNHの透過率が比較的高いため、原水のNH濃度が高い場合には、一部のNHが逆浸透膜の透過液側に含まれてしまい、その程度によってはそのまま放流することができないからである。
この場合のアンモニア除去工程410の位置は、逆浸透工程412より前の段階で処理するか、若しくは透過液を再利用や放流する前に処理することになるが、NHをストリッピングで除去する場合は、図4に示すように、汚泥分離工程409と逆浸透工程412の間に設けることが好ましい。なぜなら、ストリッピングでNHを除去する場合は、排水の温度を高めにするため、排水中に残存する微生物汚泥が死滅する。よって、後段の逆浸透膜上での増殖を防止して膜スクリーニングを容易にすることができるからである。また、排水の粘性が低下するため、フラックスも上がり、透過水量を増やすことができるからである。
原水にポリチオン酸類やチオ硫酸類等の難分解性物質が含まれる場合や酸化処理剤として過硫酸を用いる場合は、酸化処理工程413での処理後に硫酸塩が生成する。また、上流のアルカリ添加で硫酸塩が生成することもある。更に、pH調整に用いる酸類やNaOH等のアルカリ類が液中に含まれる。これら硫酸塩やナトリウムは規制対象成分ではないので、NHのような後処理は不要であるが、逆浸透工程での膜の透過液だけを系外に排出すると、これらは不透過液に蓄積していき、処理性能が徐々に低下していく。これを避けるため、不透過液には適切な処理を施した後、系外に排出する必要がある。
酸化処理工程413で処理した後の排水は、図4の一点鎖線で示すように、生物処理工程408に戻してもよい。このように液を戻すことによって、生物処理を用いて酸化処理にて生成したアンモニアや硝酸を分解することが可能となる。更に、何らかの理由でいずれかの工程での処理性能が低下したときに、液循環によって排水処理システム全体としての処理性能を確保する操作が可能となる。但し、生物処理工程408に戻す排水には塩化物イオン、硫酸イオン、硝酸イオン等が含まれることがあり、これらは系内に徐々に蓄積していくことが考えられるので、上述の硫酸の場合と同様に適宜系外に排出する必要がある。系外に排出する場合は、図4の二点鎖線に示すように、酸化処理工程413で処理した後の排水に対して規制値をクリアできるように逆浸透工程512の透過液で希釈した後、pH調整して放流するのが好ましい。
透過液で希釈放流する場合は、その希釈率を適宜調整できることが好ましい。これにより、逆浸透工程の後段に設けられた不透過液の処理工程の処理性能が一時的に低下しても、規制値をクリアさせることができる。すなわち、放流前の排水をサンプリングし、これに含まれる規制対象物質の濃度に応じて透過液による希釈率を調整することによって、再利用可能な透過液を最大限確保しつつ規制値をクリアさせることができる。
活性炭吸着・pH調整工程411のうち、活性炭吸着工程は、活性炭を用いて排水中の主に有機物を吸着除去するものであり、例えば活性炭を充填した固定床に液を導入する方法がある。用いる活性炭は種類が限定されるものではなく、有機物等の膜のファウリングを起こす原因物質を吸着できるものであることが好ましい。一方、pH調整工程は、下流の処理工程で必要なpH範囲にpHを調整するものであれば特に限定するものではなく、pH調整用の薬剤には硫酸や塩酸等の酸、苛性ソーダや水酸化カルシウム等のアルカリを用いることができる。
上記第4の実施例の排水処理方法は、汚泥分離工程409で得られた液体画分を逆浸透膜で処理して透過液と不透過液に分け、得られた不透過液に対して酸化処理を行うものであったが、この順序に限定されるものではなく、例えば図5に示すように、汚泥分離工程509で得られた液体画分に対して先ず酸化処理工程513において酸化処理し、酸化処理された排水に対して必要に応じてアンモニア除去工程510で処理した後、排水の少なくとも一部を逆浸透工程512に送液して膜処理してもよい。
この場合は、不透過液がそのまま生物処理工程508に戻されることになる。この図5の処理方法では、より清浄な透過液が得られ、水の有効利用度をより高めることができる。尚、循環する液量を測定した上で系外に排出される水や逆浸透工程512への流入水を分析することによって、上流側の処理性能を把握でき、これに基づいて循環する液量を容易に設定することができる。
このように、酸化処理工程の位置は原水の条件や規制値等に応じて適宜定めることができ、上記した以外に、酸化処理工程で処理した後に前述した第1、第2又は第3の実施形態の排水処理方法で処理してもよい。同様に、逆浸透工程の位置も原水の条件や規制値等に応じて適宜定めることができ、上記した以外に、逆浸透工程で処理した後に前述した第1、第2又は第3の実施形態の排水処理方法で処理してもよい。
[実施例1]
8Lのビーカーに純水を入れ、4価のセレンが5mg/L、6価のセレンが5mg/L、フッ素が150mg/L、ホウ素が100mg/Lとなるように各試薬を添加した。更に塩酸水溶液を添加してpH3.5に調整した。このようにして1.5Lの原水を作製した。得られた原水中のフッ素及びホウ素は、一部がフルオロホウ酸として存在していた。尚、定量分析は、JIS法に従ってプラズマ発光分光、イオンクロマトグラフィーで行った。
この原水を、図1(a)に示す5つの工程からなる処理方法に沿って室温で順次処理した。具体的には、アルミニウム添加工程102では、原水1000mlにAlの濃度が350mg/LとなるようにAlClを添加した。更に、鉄溶出工程103では、pHを4.7にしてウール状の鉄材20gを投入し、ボールフィルターを用いて5L/minの流量で空気を分散導入した。次に、鉄材凝集工程104では、pHが7.5になるようにCa(OH)スラリーを添加した。固液分離工程105では、懸濁状の液を20分間静置させるデカンテーションにより固液を分離した。また、それぞれの薬剤添加の際は、混合及び反応が均一となるように、ビーカー内の液体を攪拌器で10分間攪拌して完全混合となるようにした。
上記デカンテーションの上澄み液をサンプリングして分析した結果、全セレンの濃度は0.6mg/L、フッ素の濃度は12mg/Lまで除去されていた。また、ホウ素の濃度は80mg/Lであった。さらに、AlClの添加によるセレン除去への悪影響はなく、フッ素も高除去率で除去されることが分かった。
[比較例1]
比較のため、実施例1と同様の原水を作製し、これを図1(b)に示す8つの工程からなる排水処理方法に沿って順に処理した。具体的には、アルミニウム添加工程2では、Alの濃度が150mg/LとなるようにAlClを添加した。アルカリ添加工程3では、pHが7.5になるようにCa(OH)スラリーを添加した。酸添加工程5では、第1固液分離工程4で得た液体画分にpHが2.0となるようにHClを添加した。鉄溶出工程6では、実施例1と同様に鉄材を添加したが、空気は導入しなかった。鉄材凝集工程7では、pHが10.0になるようにNaOHスラリーを添加した。尚、第1、第2固液分離工程4、8は、実施例1と同様にデカンテーションした。
第2固液分離工程8で得た上澄み液をサンプリングして分析した結果、全セレンの濃度は1.5mg/L、フッ素の濃度は16mg/Lであった。また、ホウ素はほとんど除去されていなかった。
[比較例2]
酸添加工程5で調整したpHを2.0に代えて5.5にした以外は比較例1と同様にして原水の処理を行った。その結果、全セレンの濃度は4mg/L、フッ素の濃度は26mg/Lであった。また、ホウ素はほとんど除去されていなかった。
[実施例2]
実施例1の原水に、更に、一部がシアン錯体として存在しているシアン化ナトリウムがシアンで5mg/L、及び蟻酸が全有機物濃度(TOC)で200mg/L含まれるようにし、さらにTOC計にて測定を行った以外は実施例1と同様の原水を作製した。
この原水を、図3に示す工程からなる処理方法に従って順に処理した。その際、生物処理工程308及び汚泥分離工程309以外は上記実施例1と同じ条件で処理した。生物処理工程308では、嫌気性処理に続いて好気性処理を行った。汚泥分離工程309では実施例1の固液分離工程105と同様にデカンテーションした。
得られたデカンテーションの上澄み液をサンプリングして分析した結果、全セレンとホウ素は除去レベルが実施例1に比べて改善していた。また、フッ素の濃度は9mg/Lまで除去されていた。更に、TOCは20mg/Lまで除去されていた。
[実施例3]
実施例1の原水に、更に、シアン化ナトリウムがシアンで10mg/L、チオシアン酸ソーダがSCNで50mg/L、蟻酸がTOCで200mg/L含まれるようにした以外は実施例1と同様の原水を作製した。
この原水を、アンモニア除去及び硝酸除去を行わないこと、酸化処理後の処理水を生物処理の前段に戻さないこと以外は図4に示す工程からなる処理方法に沿って順に処理した。その際、逆浸透工程412及び酸化処理工程413以外は上記実施例1又は2と同じ条件で処理した。逆浸透工程412では、外圧ろ過方式の有効膜面積0.05mのモジュールに液を流量約1.2L/hで導入し、循環しながら約0.6L/hの透過水を得た。その後、酸化処理工程413では、膜の不透過液300mLを分取して、先ず酸化剤として過硫酸ナトリウムを1.2g/L添加してpH11.0に調整し、80℃で0.5時間加熱攪拌した。その後、苛性ソーダ水溶液にてpHを9に調整し、過硫酸ナトリウムを1.0g/L添加して80℃で0.5時間加熱攪拌した。
酸化処理工程413で処理した液と、逆浸透工程412の透過液とを混合して得た混合液をサンプリングして分析した結果、全セレン、フッ素、及びホウ素は除去レベルは実施例2と同等であった。また、TOCは2mg/Lまで、チオシアンは2mg/Lまで、シアンは0.1ppmまで除去されていた。混合液中にはアンモニア、硝酸が含まれていた。このように、生物処理、逆浸透処理を行った後に過硫酸塩を2回に分けて添加した2段の酸化処理を行った結果、過硫酸ナトリウムの添加量を削減しつつ高除去率を達成できた。
101 pH調整工程
102 アルミニウム添加工程
103 鉄溶出工程
104 鉄材凝集工程
105 固液分離工程

Claims (14)

  1. セレン類、フッ素類、及びホウ素類の化合物を少なくとも含む排水の処理方法であって、排水に無機酸及び/又は無機アルカリ剤を添加してpH3以上7以下に調整するpH調整工程と、該pH調整工程と同時若しくはその下流で排水にアルミニウム化合物を添加するアルミニウム添加工程と、排水に酸素を含むガスを導入しつつ鉄材を接触させることによって排水中に鉄を溶出させる鉄溶出工程と、該鉄溶出工程におけるpHよりも高く且つpH6以上9以下となるように該鉄溶出工程で処理された排水にカルシウム含有アルカリ剤を添加して固形分を凝集させる鉄材凝集工程と、得られた固形分を排水から分離する固液分離工程とを有することを特徴とする排水の処理方法。
  2. 前記無機酸が塩酸であり、前記アルミニウム化合物が塩化アルミニウムであり、前記カルシウム含有アルカリ剤が生石灰及び/又は消石灰であることを特徴とする、請求項1に記載の排水の処理方法。
  3. 前記排水は更にシアン類を含んでおり、前記鉄溶出工程では前記ガスの導入量が制御されており、前記処理方法は、前記固液分離工程の下流に、アルカリ剤を添加してpHを前記鉄材凝集工程よりも高く且つpH8以上11以下となるように調整して固形分を凝集させる二次鉄材凝集工程と、該二次鉄材凝集工程で得られた固形分を排水から分離する二次固液分離工程とを更に有することを特徴とする、請求項1又は2に記載の排水の処理方法。
  4. 前記排水は更に有機物を含んでおり、前記処理方法は、微生物によって処理する生物処理工程と、該生物処理工程で得た汚泥を排水から分離して前記固液分離工程に返送する汚泥分離工程とを更に有することを特徴とする、請求項1又は2に記載の排水の処理方法。
  5. 前記排水は更に有機物を含んでおり、前記処理方法は、前記固液分離工程の下流に、微生物によって処理する生物処理工程と、該生物処理工程で得た汚泥を排水から分離して前記固液分離工程に返送する汚泥分離工程とを更に有することを特徴とする、請求項3に記載の排水の処理方法。
  6. 前記生物処理工程が嫌気性処理及び/又は好気性処理からなることを特徴とする、請求項4又は5に記載の排水の処理方法。
  7. 前記排水は更に窒素を含む水溶性物質及び/又は難分解性物質を含んでおり、前記処理方法は、逆浸透膜による膜処理を行って再利用又は放流が可能な透過液と不透過液とに分画する逆浸透工程と、窒素を含む水溶性物質及び/又は難分解性物質を酸化処理する酸化処理工程とを更に有することを特徴とする、請求項1〜6のいずれかに記載の排水の処理方法。
  8. 前記酸化処理が逆浸透工程の下流に設けられており、50℃以上200℃以下の前記膜不透過液に過硫酸を添加する処理であることを特徴とする、請求項7に記載の排水の処理方法。
  9. 前記酸化処理は、予め50℃以上200℃以下に加熱された前記膜不透過液を配管を介して受け入れた酸化処理槽内で行われ、該配管内で該膜不透過液と過硫酸水溶液との混合が行われることを特徴とする、請求項8に記載の排水の処理方法。
  10. 前記過硫酸の必要量のうちの30%〜80%は前記配管内で混合され、残りは前記酸化処理槽に添加すると共に、該酸化処理槽の出口の排水中の過硫酸濃度及び除去対象物質濃度を計測して該酸化処理槽への過硫酸の添加量を調整することを特徴とする、請求項9に記載の排水の処理方法。
  11. 前記酸化処理が、酸化剤を添加した上、光エネルギー若しくは触媒を用いて処理を行うことを特徴とする、請求項7に記載の排水の処理方法。
  12. 前記処理方法は、アンモニア除去処理及び/又は硝酸除去工程を更に有することを特徴とする、請求項7〜11のいずれかに記載の排水の処理方法。
  13. 少なくとも前記酸化処理で処理された排水を、前記透過液で希釈して放流することを特徴とする、請求項7〜11のいずれかに記載の排水の処理方法。
  14. 前記排水が石油系又は石炭系の燃料をガス化して得たガスを湿式洗浄したときに排出される排水を含むことを特徴とする、請求項1〜13のいずれかに記載の排水の処理方法。
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