JP4529287B2 - ペンタフルオロエタンの製造方法 - Google Patents

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Description

【技術分野】
本発明は、少なくともペンタフルオロエタン(以下、HFC−125とも呼ぶ)およびクロロペンタフルオロエタン(以下、CFC−115とも呼ぶ)を含んで成る混合物、例えばテトラクロロエチレンのフッ素化によるペンタフルオロエタンの製造プロセスの反応生成物から、特定の化合物を抽出剤(または溶剤)として用いる抽出蒸留法によりペンタフルオロエタンを分離する方法に関する。
【背景技術】
HFC−125は、塩素を含まない代替フロン化合物として有用な化合物であり、冷媒、発泡剤、噴射剤等として使用されている。このHFC−125の製造方法としては、テトラクロロエチレンをフッ素化する方法が採用されている。この製造方法において、ジクロロテトラフルオロエタン、ジクロロトリフルオロエタン、ヘキサフルオロエタン、CFC−115等が副生成物として生成する。
これらの副生成物の内、CFC−115の沸点は、−38.7℃であり、目的生成物であるHFC−125の沸点は−48.5℃ではあるが、この2種類の化合物の比揮発度が1に近く、特に、HFC−125を95モル%以上(CFC−115を5モル%以下)含む混合物の場合では、比揮発度が約1.04となる。従って、このような混合物を通常のように蒸留処理することにより、高濃度のHFC−125を分離しようとする場合、多くの段数を有する蒸留装置が必要となり、一般的には分離は非常に困難である。
本明細書において、比揮発度(α)とは、少なくとも着目成分Aおよび着目成分B(成分Aの沸点<成分Bの沸点)を含んで成る溶液が気液平衡状態にある場合において、液相の低沸点成分Aのモル分率をxとし、高沸点成分Bのモル分率をxとし、その液相と平衡状態にある場合の気相の低沸点成分八のモル分率をyとし、高沸点成分Bのモル分率をyとした場合、
α=(y/x)/(y/x
と定義される。
【発明の開示】
このように比揮発度が1に近い系の混合物から一方の成分を分離する方法として、抽出蒸留法が採用されている。HFC−125とCFC−115の混合物を分離するための抽出蒸留法についても、例えば米国特許第5,087,329号には、1,1,1,2−テトラフルオロ−2,2−ジクロロエタンまたは1,1,1−トリフルオロ−2,2−ジクロロエタンを抽出剤として使用する抽出蒸留方法が開示されている。
しかしながら、米国特許第5,087,329号に開示されている方法では、その実施例1に記載の数値に基づいて計算した場合、HFC−125とCFC−115の比揮発度は約1.2程度であり、そのため、例えばHFC−125/CFC−115=7/93(モル%/モル%)の混合物からHFC−125/CFC−115=99.7/0.3(モル%/モル%)までHFC−125の濃度を蒸留により高めるには、理論計算では約40段の理論段数を必要とする。また、この方法では、後述するように抽出剤とCFC−115およびHFC−125の混合物が抽出蒸留工程から缶出物として得られ、抽出剤を再使用するためには缶出物からCFC−115を十分に除去しておく必要がある。
そこで、発明者らは、抽出蒸留法によりHFC−125およびCFC−115を含んで成る混合物からHFC−125を更に効率良く分離する方法について鋭意検討した結果、少なくともHFC−125およびCFC−115を含んで成る混合物を抽出蒸留に付すに際して、炭素数2のハイドロフルオロカーボン化合物から選択される少なくとも1種の化合物を抽出剤(または溶剤)として(従って、化合物単独で、または混合物として)使用することにより効率良く、HFC−125を分離できることを見いだした。
従って、本発明は、少なくともHFC−125およびCFC−115を含んで成る混合物を抽出蒸留して、相対的にCFC−115の濃度が低下したHFC−125、好ましくは実質的にCFC−115を含まない高濃度のHFC−125を得るに際して、炭素数2のハイドロフルオロカーボン化合物から選択される少なくとも1種の化合物を抽出剤として使用することを特徴とする、該混合物からHFC−125を分離する方法を提供する。
即ち、本発明は、少なくともペンタフルオロエタンおよびクロロペンタフルオロエタンを主成分として含んで成る混合物を抽出蒸留して実質的にクロロペンタフルオロエタンを含まないペンタフルオロエタンを主成分として含んで成る混合物を得る、ペンタフルオロエタンを混合物から分離することにより、ペンタフルオロエタンを製造する方法において、
炭素数2のハイドロフルオロカーボン化合物から選択される少なくとも1種の化合物を抽出剤として使用し、
缶出物としてペンタフルオロエタンと抽出剤を主成分として含んで成る混合物を得ること
を特徴とする分離方法を提供する。
本明細書において、「主成分」なる用語は、その成分以外の成分の量が相対的に少ないことを意味する。具体的には「主成分」の量は50%以上であれば十分であり、具体的には、60%以上、例えば80%以上である(これらの割合の基準は、重量、モル等いずれであってもよい)。また、本明細書において、「実質的にクロロペンタフルオロエタンを含まない」なる用語は、ペンタフルオロエタンが主成分の混合物、例えばペンタフルオロエタンの濃度が90重量%以上の混合物、好ましくは99.9重量%以上の混合物、より好ましくは99.99重量%以上の混合物を最終的に得ることを意味する。
本発明の方法において、炭素数2のハイドロフルオロカーボン化合物から選択される少なくとも1種の化合物を抽出剤として使用する場合、上述のように缶出物としてペンタフルオロエタンと抽出剤を主成分として含んで成る混合物、好ましくはクロロペンタフルオロエタンの濃度が0.1重量%以下、より好ましくは0.01重量%以下の混合物を得る。この場合、缶出物中のクロロペンタフルオロエタンのペンタフルオロエタンに対する割合が、元の混合物における割合より少なくとも減少していれば、好ましくは1/10以下に減少していれば、より好ましくは1/100以下に減少していれば、抽出蒸留工程からの留出物の量およびその組成は特に限定されず、留出物は、クロロペンタフルオロエタンを主成分として含んで成っても、ペンタフルオロエタンを主成分として含んで成っても、あるいはクロロペンタフルオロエタンおよびペンタフルオロエタンを主成分として含んで成る混合物であってもよい。
【発明を実施するための形態】
本発明の1つの態様では、HFC−125およびCFC−115を含んで成る混合物は、実質的にHFC−125およびCFC−115から成る2成分系である。
また、本発明の別の態様では、抽出蒸留工程において得られる缶出物、例えば抽出剤およびペンタフルオロエタンを主成分として含んで成る缶出物を蒸留することにより、ペンタフルオロエタンを抽出剤から分離し、それにより抽出剤を回収し、この抽出剤を抽出蒸留工程に供給して再使用してよく、また、ペンタフルオロエタンは所定の目的に使用できる。
本明細書において、抽出蒸留とは、本発明の関連分野、特に化学工学分野で一般的に使用されている意味で使用し、蒸留分離が困難な2成系分混合物に第3成分を加えることにより、元の2成分系における比揮発度を1から相当隔たらせることにより蒸留分離を容易ならしめることを特徴とする蒸留操作を意味する。
本発明において、炭素数2のハイドロフルオロカーボン化合物は、好ましくは飽和のハイドロフルオロカーボンであって、その中でも特に好ましいものとして、例えば1,1,1,2−テトラフルオロエタン(HFC−134aとも呼ぶ、CFCHF)、1,1−ジフルオロエタン(HFC−152aとも呼ぶ、CFHCH)、1,1,1−トリフルオロエタン(HFC−143aとも呼ぶ、CFCH)および1,1,2,2−テトラフルオロエタン(HFC−134とも呼ぶ、CFHCFH)を挙げることができる。特に、HFC−134aおよびHFC−134は不燃性であり、その点でも工業的に使用するのに有利である。
発明者らは、HFC−125とCFC−115を含んで成る混合物からHFC−125を抽出蒸留法により分離する方法について、上述の抽出剤について種々の検討を加え、その内の幾つかの抽出剤については以下の表1に示すよりなHFC−125とCFC−115の比揮発度の測定結果を得た:
Figure 0004529287
但し、HFC−125/CFC−115(重量/重量)=98/2
上記表1の数値を得るに際しては、密閉容器をほぼ真空まで脱気した後、HFC−125、CFC−115、抽出剤を所定量加えて20℃にて放置し、気液平衡状態とし、その状態の液相部組成、気相部組成を各々ガスフロマトグラフで分析してモル分率を求め、上述の式α=(yA/xA)/(yB/xB)により比揮発度αを算出する測定方法を用いた。
表1の結果から明らかなように、表1の(1)〜(4)の化合物に代表される炭素数2のハイドロフルオロカーボンを抽出剤として使用する場合、比揮発度が1より相当小さくなる。
尚、一般的に、HFC−125とCFC−115との混合物を蒸留する場合、低い沸点を有するHFC−125が抽出蒸留装置の塔頂部側(濃縮部側)に濃縮されるのが通常であるが、比揮発度が1より小さい場合、例えば(1)〜(4)化合物の1種またはそれ以上を抽出剤として使用する場合、CFC−115が塔頂部側に濃縮されることになる。
比揮発度を1より小さくする抽出剤を用いる場合は、上述のように、抽出蒸留工程の缶出物は、抽出剤を含んでいるので、最終的にHFC−125を単独で得るには、HFC−125を抽出剤から分離する必要がある。この分離は、HFC−125と例えば抽出剤がHFC−1348の場合では、沸点差が22℃あり、段塔または充填塔を使用する通常の蒸留分離操作で容易に実施できる。従って、抽出蒸留操作およびその後の抽出剤を分離する蒸留操作を組み合わせることにより、少なくともHFC−125およびCFC−115を含んで成る混合物からHFC−125を効率的に分離することができる。
尚、分離すべき混合物がHFC−125およびCFC−115以外の第3成分を含む場合には、第3成分の沸点に応じて、HFC−125および/またはCFC−115と挙動を共にする点が異なるに過ぎず、第3成分を含む場合であっても、本発明の抽出剤を使用する抽出蒸留による分離方法を実施してHFC−125をCFC−115から分離することができる。
更に、抽出蒸留工程における抽出剤の再使用に関して、上述の米国特許第5,087,329号にて開示された抽出剤を使用する場合では、CFC−115は塔底側(回収部側)に濃縮され、また、抽出剤も塔底側より回収されるため、抽出剤およびCFC−115が多量に含まれる缶出物が生成することになり、抽出剤の再使用に際して、缶出物からCFC−115を十分に分離除去する必要がある。この場合、CFC−115が僅かでも抽出剤中に残存する場合は、結果的に抽出蒸留塔にCFC−115を加えることになることがあるので、抽出効率が著しく低下して抽出蒸留に必要な理論段数が増加する場合がある。実際、抽出効率を著しく下げずにCFC−115を分離するために蒸留装置に必要な理論段数は、相当多くなると予測される。
一方、本発明の方法において抽出剤(1)〜(4)のように比揮発度を1より小さくする抽出剤を使用する方法では、例えば、抽出蒸留工程の缶出物は実質的にCFC−115を含まず、従って、抽出したHFC−125のみを抽出剤から分離するだけでよい。そのため、HFC−125が数%程度抽出剤中に残存していても、それを抽出剤として再使用する場合、抽出効率には殆ど影響が出ない。従って、抽出剤の回収のための蒸留塔に必要な理論段数は、僅か10段程度で十分である。この意味で、従来技術の欄にて説明した米国特許に開示された方法より有利である。
本発明の抽出剤を使用する抽出蒸留方法は、一般的に使用される蒸留装置、例えば棚段塔、充填塔などを使用して実施できる。蒸留装置の種々の条件(例えば、操作温度、操作圧力、還流比、蒸留装置の総段数、仕込み段の位置、抽出剤供給段の位置等)についても特に限定されるものではなく、目的とする分離を達成するために適宜選択することができる。HFC−125およびCFC−115は相当低い沸点を有するため、加圧下で抽出蒸留するのが一般的に好ましく、例えば0〜30Kg/cm−G(ゲージ圧)程度、好ましくは10〜15Kg/cm−Gの操作圧力を採用できる。また、蒸留装置の塔頂部および塔底部の温度は、操作圧力ならびに留出物および缶出物の組成に応じて決まる。凝縮器の温度およびリボイラーの温度を考慮して経済的に蒸留操作するためには、塔頂部の温度は−10〜35℃程度、塔底部の温度は20〜60℃程度とするのが好ましい。
本発明の方法は、回分的にも、あるいは連続的にも、場合により、間欠的に抜き出しおよび/または仕込みを行う半連続的にも実施できるが、抽出剤については、蒸留装置に連続的に供給する必要がある。
本発明の方法において、抽出蒸留に際して供給する抽出剤(S)の、供給される分離すべき仕込み混合物(F)(従って、HFC−125およびCFC−115)に対する割合(S/F)は、分離の程度に影響を与える。一般的に、この割合は、抽出蒸留処理する混合物のHFC−125/CFC−115の組成および分離されたHFC−125中に残存する許容CFC−115濃度等に応じて適宜選択できる。この際に、抽出蒸留装置の理論段数をこの割合と関連させて適当に選択してよい。
一般的には、この割合は、重量基準で0.1〜10程度、好ましくは0.5〜5程度にすることにより好ましい分離が達成される。例えば、CFC−115(1モル%)およびHFC−125(99モル%)から成る混合物を、抽出剤(1)〜(4)から選択されるものを用いて抽出蒸留し、CFC−115をCFC−115の濃度が10モル%(HFC−125が90モル%)まで高めて留去し、0.1モル%以下のCFC−115を含むHFC−125(従って、HFC−125が99.9モル%以上)を、抽出剤から分離した後に、最終的に得るには、抽出蒸留における必要理論段数は例えば5〜10段、また、抽出剤のHFC−125およびCFG−115から成る混合物に対する重量比は例えば2〜4倍で十分である。
次に、添付の図1のフローシートを参照して、抽出剤としてHFC−125とCFC−115の比揮発度を1より小さくする抽出剤を用いる場合の例として、HFC−134aを用いた場合のその再使用も含めた本発明の方法を更に詳細に説明する。
HFC−125およびCFC−115を含んで成る混合物2(例えばHFC−125/CFC−115(モル%/モル%)=98/2)は、例えば加圧(例えば13Kg/cm−G)で操作される抽出蒸留装置1に供給される。蒸留装置1としては理論段数が例えば約20段のものを使用し、混合物20重量の例えば約2倍のHFC−134aを抽出剤3として蒸留装置1(例えば上から5段目の理論段のトレイ)に供給する。このような条件下で、混合物を例えば上から10段目の理論段のトレイに供給し、還流比を500で操作する場合では、塔頂部より例えばHFC−125/CFC−115(モル%/モル%)=80/20の割合の混合物を留出物4として抜き出すことができる。
また、塔底より、例えばHFC−125/CFC−115(モル%/モル%)=99.9/0.1の割合のHFC−134aを含む混合物を缶出物5(HFC−134a濃度70モル%)として抜き出し、これを、例えば加圧(例えば13Kg/cm−G)で操作される蒸留装置9(理論段数:10段)に供給し(供給段:上から5段)、塔頂部より実質的にHFC−34aおよびCFC−115を含まないHFC−125を留出物6として得る(但し、還流比10)。蒸留装置9(理論段数:10段)の塔底部からは実質的にHFC−125を含まないHFC−134aを缶出物7として回収し(還流比10)、これを抽出蒸留装置1に供給して抽出剤3として再使用する。再使用するHFC−134aは、必要に応じて熱交換器8により加熱または冷却した後に蒸留装置1に供給する。
本発明の方法において、抽出剤を供給する抽出蒸留装置のトレイの位置は、抽出剤沸点が混合物沸点より高い場合、混合物を供給するトレイの位置より上方に位置するのが好ましい。従って、還流を供給するトレイと同じトレイに抽出剤を供給してもよい。逆に抽出剤沸点が低い場合は混合物を供給するトレイの位置より下方に位置するのが好ましい。しかしながら、場合により、混合物と同じトレイに抽出剤を供給してもよく、あるいは、混合物を蒸留装置に供給する前に、予め、抽出剤と混合し、その後、蒸留装置に供給してもよい。
具体的には、HFC−134aを抽出剤として使用する場合、より好ましくは、混合物を供給するトレイより理論段数で5〜10段程度上方のトレイにHFC−134aを供給する。
このような装置および操作により、CFC−115およびHFC−125を含む混合物から実質的にCFC−115を含まないHFC−125を分離することができる。
【実施例】
実施例1
HFC−134aを40g(0.39mol)、CFC−115を2mol%含有するHFC−125(従って、HFC−125は98mol%)82g(0.68mol)を塔径20mmのオルダーショウ精留塔(段数13段)に加え塔頂をドライアイス/アセトンで冷却し常圧で還流させた。約1時間全還流の後、塔頂の組成はCFC−115/HFC−125=4.6/95.4(mol/mol)であり、スチルの組成はCFC−115/HFC−125=1/99(mol/mol)(CFC−115/HFC−125/HFC−134a=0.62/66/32.7)であった。従って、スチル中のCFC−115の濃度を、仕込み組成の2%に対し、1%まで減らすことができた。
実施例2
塔頂部に凝縮器を備えた直径100mm、理論段数25段(実段数50段)の抽出蒸留塔を用いて、HFC−125およびCFC−115からなる混合物(HFC−125/CFC−115(重量/重量)=99/1)を操作圧力約11Kg/cm−Gで運転される抽出蒸留塔により処理した。抽出剤として加えるHFC−134aは、上から5段目のトレイに供給し、蒸留すべき混合物を25℃で上から10段目のトレイに加えた。塔頂留出物として濃縮されたCFC−115(HFC−125を含む)を抜き出した。この蒸留操作において還流比は、200であった。底部よりCFC−115が0.1重量%まで低減されたHFC−125及びHFC−134aの混合物を30℃にて抜き出した。
この場合の物質収支を以下の表2に示す:
Figure 0004529287
蒸留装置の塔底から抜き出したHFC−125およびHFC−134aおよび少量のCFC−115を含む缶出物を直径80mm、理論段数50段(実段数70段)の別の蒸留塔に仕込み、操作圧力13Kg/cm−G、還流比10にて蒸留したところ、塔頂よりHFC−125/CFC−115(重量/重量)=99.9/0.1の留出物を、塔底より2%のHFC−125を含むHFC−134aを缶出物として得た。また、缶出物中のCFC−115は、0.01重量%以下であった。このHFC−134aは、抽出蒸留の抽出剤として再利用できる。
【図面の簡単な説明】
図1は、本発明の方法を実施する分離方法の一具体例のフローシートを示す。
図面において、引用番号1は抽出蒸留装置を、引用番号2はHFC−125およびCFC−115を含む混合物を、引用番号3は抽出剤を、引用番号4は留出物を、引用番号5は缶出物を、引用番号6は留出物を、引用番号7は缶出物を、引用番号8は熱交換器を、引用番号9はHFC−125分離蒸留装置を示す。

Claims (4)

  1. 少なくともペンタフルオロエタンおよびクロロペンタフルオロエタンを含んで成る混合物を抽出蒸留する工程により実質的にクロロペンタフルオロエタンを含まないペンタフルオロエタンを得る、ペンタフルオロエタンの製造方法において、
    該混合物を抽出蒸留工程に供給すること、
    1,1,1,2−テトラフルオロエタン、1,1−ジフルオロエタン、1,1,1−トリフルオロエタン、および1,1,2,2−テトラフルオロエタンから成る群から選択される少なくとも1種の化合物であってペンタフルオロエタンとクロロペンタフルオロエタンの比揮発度を1より小さくする化合物を抽出剤として抽出蒸留工程に供給すること、ならびに
    抽出蒸留工程の缶出物としてペンタフルオロエタンおよび抽出剤を主成分として含んで成る混合物を得ること
    含む分離工程を有するペンタフルオロエタンの製造方法。
  2. 該混合物および抽出剤を混合した後に、これを抽出蒸留工程に供給する請求の範囲第1項記載の製造方法。
  3. 抽出蒸留工程に使用する抽出剤(S)の混合物に含まれるペンタフルオロエタンおよびクロロペンタフルオロエタン(F)に対する重量基準の割合(S/F)は0.1〜10である請求の範囲第1項または第2項記載の製造方法。
  4. 缶出物として得られる抽出剤およびペンタフルオロエタンを主成分として含んで成る混合物を蒸留することにより、ペンタフルオロエタンを分離回収し、それにより抽出剤を主成分として含んで成る混合物を回収し、回収された混合物を抽出蒸留に再使用することを特徴とする請求の範囲第1項〜第3項のいずれかに載の製造方法。
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