JP4528846B2 - 画像圧縮方法、画像圧縮装置、画像処理装置、画像形成装置、コンピュータプログラム及び記録媒体 - Google Patents
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Description
一般的に、スキャナで読み取られた画像(以下、スキャン画像という)はファイルサイズが大きいため、スキャン画像を蓄積又は伝送するためにスキャン画像を圧縮することが必須不可欠とされている。
このような画像を高圧縮率で圧縮するための圧縮技術の1つとして、Mixed Raster Content(MRC)のような、レイヤ分離に基づく画像圧縮技術が実用化されている。
ここで、前景レイヤとは、文字及び/又は線画を表す前景のレイヤであり、一般的に、JBIG(Joint Bilevel Image Group )、MMR(Modified Modified Read code )、LZW(Lempel Ziv Welch)等の可逆圧縮技術を用いて圧縮される。
一方、背景レイヤは、文字及び/又は線画以外の画像コンテントを表す背景のレイヤであり、一般的に、JPEG(Joint Photographic Experts Group)等の非可逆圧縮技術を用いて圧縮される。
従来、カラー画像を分離してなる前景レイヤを更に分離してから圧縮することによって、前景レイヤを直接的に圧縮する場合よりも圧縮率を向上させることができる画像圧縮装置が提案されている(特許文献3参照)。この画像圧縮装置は、1枚のカラー画像の前景の色をN(Nは自然数)種類の識別子に置換してなる1枚の前景レイヤを生成し、生成した前景レイヤを、N種類の識別子に対応するN枚の2値画像に分離し、分離された2値画像を個々に圧縮する。
1枚の前景レイヤをN枚の2値画像に分離するためには、画像メモリから前景レイヤを読み出して2値画像生成部へ転送し、転送されてきた前景レイヤに基づいて2値画像生成部が2値画像を生成し、生成された2値画像を転送して画像メモリに書き込むことがN回繰り返される。ここで、画像メモリから読み出されて2値画像生成部へ転送される前景レイヤは同一のものである。
更に効率よく2値画像を生成するためには、2値画像生成部に複数のバッファを設けることが考えられる。
一方、特許文献5に記載されている画像処理装置は、1個の画像メモリに対する画像の入出力時間を短縮するためのものであり、複数個の画像メモリを用いて効率よく画像を入出力するためのものではない。
本発明の画像圧縮装置は、書き込み用及び読み出し用のメモリの他に、前景マスク生成手段、テーブル生成手段、前景レイヤ生成手段、転送要求手段、パック手段、メモリ制御手段、2値画像生成手段、及び2値画像圧縮手段を備える。
前景マスク生成手段は、カラー画像に基づいて前景マスクを生成する。生成される前景マスクには、カラー画像に含まれる文字及び/又は線画を表す前景の各画素が示されている。
前景レイヤ生成手段は、テーブル生成手段が生成したテーブルと前景マスク生成手段が生成した前景マスクとカラー画像とに基づいて、前景レイヤを生成して転送制御部へ出力する。生成された前景レイヤは、前景が有する色情報をN種類の識別子に置き換えたものである。
前景レイヤ生成手段が出力した前景レイヤは、転送制御部に入力され、転送制御部によって画像メモリへ転送されて画像メモリに書き込まれる。
パック手段には、転送制御部によって画像メモリから読み出されて転送されてきた前景レイヤの画素が入力され、パック手段は、転送制御部によって画像メモリから読み出されて転送されてきた前景レイヤの画素が入力された場合に、入力された画素をM個ずつパックしてなるパックデータを出力する。ここで、MはM≧2且つM≧Nの自然数である。
パックデータはM個の画素をパックしてなるため、パック手段は、入力周期でM個の画素が入力された場合に、入力周期のM倍の周期で1個のパックデータを出力する。つまり、例えば1秒毎に1個の画素がパック手段へ入力された場合、M秒毎に1個のパックデータが書き込み用のメモリに書き込まれる。
従って、M個の画素がパック手段に入力された場合、書き込み用のメモリにおいては1個のパックデータが書き込まれ、且つ、読み出し用のメモリにおいてはN個(最大M個)のパックデータが読み出される。つまり、M個の画素がパック手段に入力された場合に、N×M個(最大M×M個)の画素が読み出し用のメモリから出力されるため、画素の入出力速度が実質的にN倍(最大M倍)になる。
ところで、メモリ制御手段は、書き込み用のメモリへのパックデータの書き込みが終了した場合に、このメモリを読み出し用とし、読み出し用のメモリからのパックデータの読み出しが終了した場合にこのメモリを書き込み用とする。つまり、書き込み用及び読み出し用のメモリを読み出しと書き込みとに交互に用いつつ、読み出しと書き込みとを同時的に実行するため、画素の入出力効率が向上される。
2値画像圧縮手段は、2値画像生成手段が生成したN枚の2値画像夫々を圧縮する。
仮に、N>Mである場合、1個のパックデータが書き込み用のメモリへ入力されることに対応して、M個のパックデータを読み出し用のメモリから出力した後で、残る(N−M)個のパックデータを読み出し用のメモリから出力する必要がある。つまり、出力速度が入力速度に追随できないという問題が生じる。
メモリ制御手段は、パック手段が出力したパックデータを、入力周期のM倍の周期で書き込み用のラインメモリに書き込むことを繰り返すことによって、パック手段からパックデータが1ライン分出力された場合に、書き込み用のラインメモリに1ライン分のパックデータを書き込み終える。書き込み用のラインメモリは、パックデータの書き込みが終了した場合に読み出し用のラインメモリとされる。
つまり、書き込み用のラインメモリに対して1ライン分のパックデータが書き込まれた場合に、読み出し用のラインメモリからは1ライン分のパックデータがN回読み出される。従って、パックデータを読み書きする速度は実質的にN倍になる。
この結果、2個のラインメモリを用いて2値画像を効率よく生成することができる。
本発明の画像圧縮装置は、クロック速度を変更することなく、書き込み用及び読み出し用のメモリを用いて画素を効率よく入出力することができるため、画像処理装置における画像処理の効率が向上される。
本発明の画像処理装置は、クロック速度を変更することなく、書き込み用及び読み出し用のメモリを用いて画素を効率よく入出力することができるため、画像形成装置における画像処理の効率が向上される。
しかも、パックデータをアンパックする手段を備える必要がないため、回路構成が簡易である。
図1は、本発明の実施の形態1に係る画素入出力装置を備える画像圧縮装置の要部構成を示すブロック図であり、図2は、本発明の実施の形態1に係る画像圧縮装置が備える画素入出力装置の要部構成を示すブロック図である。
図3は、本発明の実施の形態1に係る画像圧縮装置によってカラー画像圧縮処理を施されるカラー画像の一例を示す模式図である。図4は、この画像圧縮装置によって生成される前景マスクの一例を示す模式図であり、図5は、この画像圧縮装置によって生成される前景レイヤ及び背景レイヤの一例を示す模式図である。
2値画像圧縮部3は、各1個の処理部30、入力DMA(Direct Memory Access)部31及び出力DMA部32を有する。
また、画素入出力装置4は、図2に示すように、パック手段として機能するパック部41と、メモリ制御手段として機能するメモリ制御部42と、書き込み用及び読み出し用のメモリとして機能する2本のラインメモリ431,432と、2個のセレクタ441,442とを備える。ラインメモリ431,432夫々は、先入れ先出し式のラインメモリを用いてなる。
図1及び図2に示す実線の矢符は、カラー画像、前景マスク、前景レイヤ、背景レイヤ、2値画像、又は圧縮画像の入出力方向を示している。また、図2に示す破線の矢符は、クロック及び各種制御信号の入出力方向を示している。
画像メモリ61は、例えばDDR2規格のSDRAM(Double-Data-Rate2 Synchronous Dynamic Random Access Memory)、又はハードディスクを用いてなる。画像メモリ61には、画像圧縮部1から出力された前景マスク、前景レイヤ、背景レイヤ、2値画像、及び圧縮画像、並びに図示しない装置各部が出力した各種データ等が書き込まれ、また、これらが画像メモリ61から読み出される。
具体的には、転送制御部62は、入力DMA部21が前景レイヤの転送を要求した場合に、要求された分の前景レイヤを画像メモリ61から読み出して入力DMA部21へ転送する。
また、転送制御部62は、出力DMA部32が圧縮画像の転送を要求した場合に、要求された分の圧縮画像を出力DMA部32から受け取って、画像メモリ61へ転送する。
転送要求の優先順位の高低は、CPU60が適宜のタイミングで転送制御部62に設定するか、又は転送制御部62にデフォルトで設定されている。
図3に示すカラー画像は、白地の記録シートに黒色、赤色、緑色、青色、紫色、及び水色等のカラーインク又はカラートナーで形成されている。このカラー画像には、緑色にべた塗りされた四角い領域の内部に水色、赤色、紫色、及び青色で描かれた「TEST」という太字の単語と、白地に黒色で記載された「これはテスト画像です。」という細字の一文と、多彩な色合いを有する風景画とが含まれている。この内、「TEST」という単語と「これはテスト画像です。」という一文とが前景であり、前景以外が背景である。つまり、緑色のべた塗り領域と風景画と白地が露出している部分とは全て背景である。
このようなカラー画像を表す各画素は、複数色(例えば256色)を直接的に表現するための多値の色情報を、画素値として有する。
前景マスクは、前景の画素と背景の画素とに、互いに異なる画素値を有する。
図4に示す前景マスクは、前景を白一色で示し、背景を黒一色で示している。このような前景マスクを表す各画素は2値の画素値を有し、具体的には、前景の各画素が画素値“0”を有し、背景の各画素が画素値“1”を有する。従って、前景マスクにおいて、画素値“0”の画素は前景の画素であり、画素値“1”の画素は背景の画素であることが容易にわかる。
前景レイヤは、前景を、カラー画像において前景が有する色で示し、背景を、前景が有する色以外の色で示している。図5(a)に示す前景レイヤの場合、前景については、「TEST」という単語が水色、赤色、紫色、及び青色で示され、「これはテスト画像です。」という一文が黒色で示されている。一方、背景は白一色で示されている。
ただし、カラー画像の画素は、多数の色を直接的に表現するための色情報を、画素値として有するが、前景レイヤの画素は、少数の色を間接的に表現するための識別子を、画素値として有する。
本実施の形態においては、カラー画像の前景がN色の色情報を有するため、前景レイヤの各画素は、N+1種類の識別子のいずれか1種類を有するものとする。なお、カラー画像の前景がN色よりも多い色情報を有してもよく、この場合、例えば赤色に近い赤紫色、赤茶色等を全て赤色で代表して、色情報をN色に制限する。このとき、ICテーブルには代表色である赤色のみが記憶される。
従って、図5(a)に示す前景レイヤの場合、図3に示すカラー画像において水色の色情報を有する前景の画素に対応する画素は、識別子“2”を有する。同様に、赤色、紫色、青色、又は黒色の色情報を有する前景の画素に対応する画素は、識別子“3”、識別子“4”、識別子“5”又は識別子“7”を有する。
一方、カラー画像の背景の各画素に対応する前景レイヤの各画素は、画素値として識別子“0”を有する。
背景レイヤは、背景を、カラー画像において背景が有する色で示し、前景を、背景が有する色で示している。更に詳細には、背景レイヤは、カラー画像の前景の色を、前景の近傍に位置する背景の色で置き換え(いわゆる穴埋め)してなる。
図5(b)に示す背景レイヤの場合、水色、赤色、紫色、及び青色で示される「TEST」という単語が、緑色のべた塗り領域と同じ緑色で示されて、緑色のべた塗り領域と区別ができなくなっている。また、黒色で示される「これはテスト画像です。」という一文が記されていた部分は、白地になっている。
図1に示す前景マスク生成部11は、図3に示すような1枚のカラー画像に基づいて、図4に示すような1枚の前景マスクを生成する。このために、前景マスク生成部11には、転送制御部62を介して、画像メモリ61から転送されたカラー画像が入力される。
前景マスク生成部11に入力されるカラー画像はRGB(Red Green Blue)値のカラー画像であり、例えば図示しないカラー・スキャナ部で原稿から読み取ったRGB値のカラー画像に対してA/D(アナログ/デジタル)変換処理、シェーディング補正処理等の所定の画像処理を施してなる。
生成された前景マスクは、転送制御部62を介して画像メモリ61へ出力され、画像メモリ61に記憶される。
画像メモリ61において前景レイヤが記憶される記憶領域のアドレス(更に詳細には、前景レイヤの書き込みを開始すべき位置の開始アドレス)は、CPU60によって予め前景レイヤ生成部12に与えられており、画像メモリ61では、この開始アドレスを前景レイヤの書き込み開始位置として前景レイヤの書き込みが開始される。
前景レイヤ生成部12で生成されたICテーブルには、少なくともカラー画像の前景が有する色情報と、この色情報を識別するN種類の識別子とが関連付けて記憶される。本実施の形態では、色情報はR値、G値、及びB値夫々が“0”から“255”までの整数で示され、識別子は“0”から“7”までの整数で示される。
図6は、本発明の実施の形態1に係る画像圧縮装置によって生成される前景レイヤの各画素値を例示する模式図であり、1枚の前景レイヤと、この前景レイヤのX軸方向及びY軸方向夫々の座標値とを示している。ここで、本実施の形態においては、カラー画像、前景レイヤ等の主走査方向はX軸の順方向であり、副走査方向はY軸の順方向である。
図7は、本発明の実施の形態1に係る画像圧縮装置によって生成されるインデックス・カラー・テーブルの一例を示す模式図であり、図6に示す前景レイヤに対応するICテーブルが示されている。
図7(a)に示すように、ICテーブルには、識別子と、色情報のR値、G値、及びB値とが関連付けて記憶されている。
図6及び図7(a)に示すように、この前景レイヤには、前景の画素として、緑色(R,G,B=0,255,0)に対応する識別子“1”を有する11個の画素と、水色(R,G,B=0,255,255)に対応する識別子“2”を有する9個の画素と、赤色(R,G,B=255,0,0)に対応する識別子“3”を有する22個の画素と、紫色(R,G,B=128,0,128)に対応する識別子“4”を有する30個の画素とが含まれている。つまり、この前景レイヤの識別子の種類数N=4である。
また、この前景レイヤ背景の画素として、白色(R,G,B=255,255,255)に対応する識別子“0”を有する248個の画素が含まれている。
生成された背景レイヤは、転送制御部62を介して画像メモリ61へ出力され、画像メモリ61に記憶される。
画像圧縮部1が備える図示しない背景レイヤ圧縮部には、転送制御部62を介して、画像メモリ61から転送された背景レイヤが入力される。背景レイヤ圧縮部は、入力された背景レイヤを公知の非可逆圧縮技術を用いて圧縮し、圧縮された背景レイヤを、転送制御部62を介して画像メモリ61へ出力する。
一方、前景レイヤは可逆圧縮技術を用いて圧縮される。ただし、前景レイヤの圧縮率を向上させるべく、1枚の前景レイヤは、更に分離されてから圧縮される。このために、1枚の前景レイヤは、2値画像生成部2にてN種類の識別子に対応するN枚の2値画像に分離され、各2値画像が2値画像圧縮部3にて可逆圧縮技術を用いて圧縮される。
図8に示すように、識別子“3”に係る2値画像は、図6に示す前景レイヤにおいて識別子“3”を有する画素の画素値が“1”に置き換えられ、この画素以外の画素の画素値が“0”に置き換えられてなる。
同様に、図9に示すように、識別子“4”に係る2値画像は、図6に示す前景レイヤにおいて識別子“4”を有する画素の画素値が“1”に置き換えられ、この画素以外の画素の画素値が“0”に置き換えられてなる。
図1及び図2に示すように、2値画像生成部2の入力DMA部21は、入力側が転送制御部62に接続され、出力側が画素入出力装置4の入力側に接続されている。画素入出力装置4の出力側は、処理部20の入力側に接続されている。
処理部20の出力側は、出力DMA部22の入力側に接続されている。また、出力DMA部22の出力側は、転送制御部62に接続されている。
また、メモリ制御部42の第2の出力部42cは、セレクタ441を介してラインメモリ431,432夫々の入力側に接続され、ラインメモリ431,432夫々の出力側は、セレクタ442を介してメモリ制御部42の第2の入力部42dに接続されている。
図2中に破線の矢符C0で示すように、入力DMA部21、パック部41、メモリ制御部42、処理部20及び出力DMA部22夫々には、2値画像生成部2の外部の図示しないクロックジェネレータから出力されたクロックが入力される。
1枚の前景レイヤは、画像メモリ61から読み出されて、転送制御部62を介して転送され、入力DMA部21に1ライン分ずつ入力される。
入力DMA部21は、入力された1ライン分の前景レイヤをパック部41へ出力することを、1枚の前景レイヤの転送が終了するまで繰り返す。このとき、入力DMA部21は、クロックが1個入力された場合に、入力されたクロックに同期して、1ライン分の前景レイヤの画素を1個、パック部41へ出力する。
更に詳細には、入力DMA部21は、まず、Y座標値“0”のライン(以下、1本目のラインL1という)について、クロック1個の入力毎に、X座標値“0”の画素、X座標値“1”の画素、…、X座標値“15”の画素の順に、パック部41へ出力する。次いで、入力DMA部21は、Y座標値“1”のライン(以下、2本目のラインL2という)について、1本目のラインL1と同様にして16個の画素をパック部41へ出力し、…、最後に、Y座標値“19”のライン(以下、20本目のラインL20という)について16個の画素をパック部41へ出力する。
一方、入力データ主走査制御信号C12は、同一の1ライン分の前景レイヤに属する画素を出力する間中、入力DMA部21から出力され続け、この1ライン分の前景レイヤに属する画素を出力し終えた場合に、入力DMA部21によって出力停止される。このため、入力データ主走査制御信号C12は、入力データ副走査制御信号C11が出力されている間に、前景レイヤに含まれるラインの本数LL に等しい回数出力される。図6に示す前景レイヤの場合、LL =20である。
また、入力DMA部21は、1個目の入力データ主走査制御信号C12をパック部41へ出力しつつ、1本目のラインL1に属する16個の画素夫々を、クロックに同期してパック部41へ出力し、出力し終えたときに、1個目の入力データ主走査制御信号C12の出力を終了する。
次に、入力DMA部21は、2個目の入力データ主走査制御信号C12をパック部41へ出力しつつ、2本目のラインL2に属する16個の画素夫々を、クロックに同期してパック部41へ出力し、出力し終えたときに、2個目の入力データ主走査制御信号C12の出力を終了する。
最後に、入力DMA部21は、20個目の入力データ主走査制御信号C12をパック部41へ出力しつつ、20本目のラインL20に属する16個の画素夫々を、クロックに同期してパック部41へ出力し、出力し終えたときに、20個目の入力データ主走査制御信号C12の出力を終了し、更に、入力データ副走査制御信号C11の出力を終了する。
M個の画素が入力されたパック部41は、入力されたM個の画素にデータパッキング処理を施して、1個のパックデータを生成し、生成したパックデータを、クロックに同期してメモリ制御部42へ出力する。従って、パックデータは、パック部41に画素が入力された入力周期のM倍の周期でパック部41からメモリ制御部42へ出力される。
図10に示すように、クロック1個につき入力DMA部21から出力された画素P,P,…は、パック部41に入力される。従って、4個のクロックが入力DMA部21に与えられた場合、パック部41には4個の画素P,P,…が入力される。
4個の画素P,P,…が入力されたパック部41は、入力された4個の画素P,P,…にデータパッキング処理を施して、1個のパックデータDを生成し、生成したパックデータDを、クロックに同期してメモリ制御部42へ出力する。
更に、この前景レイヤには20本のラインL1〜L20が含まれているため、1枚分の前景レイヤの320個の画素P,P,…につき80個のパックデータD,D,…がパック部41から出力される。
パック部41から出力されたパックデータD,D,…は、メモリ制御部42の第1の入力部42aを介してメモリ制御部42に入力される。
パックデータDが有する無意味な画素は、例えば2値画像圧縮部3にて除去される。
図11に示すように、入力DMA部21からパック部41に入力データ副走査制御信号C11が入力されている場合に入力DMA部21からパック部41に入力される画素P,P,…は、図6に示す前景レイヤ、即ち20本のラインL1〜L20を有する1枚の前景レイヤに属する画素P,P,…である。
パック部41からメモリ制御部42へのパックデータD,D,…の出力は、メモリ入力副走査制御信号及びメモリ入力主走査制御信号が出力されている場合に実行される。
一方、メモリ入力主走査制御信号は、同一の1ライン分の前景レイヤに属するパックデータD,D,…を出力する間中、パック部41から出力され続け、この1ライン分の前景レイヤに属するパックデータD,D,…を出力し終えた場合に、パック部41によって出力停止される。このため、メモリ入力主走査制御信号は、メモリ入力副走査制御信号が出力されている間に、前景レイヤに含まれるラインの本数LL に等しい回数出力される。
また、入力DMA部21から1個目の入力データ主走査制御信号C12と16個の画素P,P,…とが入力されたパック部41は、1個目のメモリ入力主走査制御信号をメモリ制御部42へ出力しつつ、1本めのラインL1の4個のパックデータD,D,…を、4個置きのクロックに同期してメモリ制御部42へ出力し、出力し終えたときに、1個目のメモリ入力主走査制御信号の出力を終了する。
同様にして、パック部41は、メモリ入力主走査制御信号及び4個のパックデータD,D,…夫々の出力を、3本目のラインL3〜19本目のラインL19について繰り返す。
メモリ制御部42は、ラインメモリ431,432の一方を書き込み用として、書き込み用のラインメモリ431又はラインメモリ432へメモリ入力制御信号CINを出力する。また、メモリ制御部42は、ラインメモリ431,432の他方を読み出し用として、読み出し用のラインメモリ432又はラインメモリ431へメモリ出力制御信号を出力する。
メモリ制御部42から処理部20へのパックデータD,D,…の出力は、メモリ出力副走査制御信号C51及びメモリ出力主走査制御信号C52が出力されている場合に実行される。
一方、メモリ出力主走査制御信号C52は、同一の1ライン分の前景レイヤに属するパックデータD,D,…を出力する間中、メモリ制御部42から出力され続け、この1ライン分の前景レイヤに属するパックデータD,D,…を出力し終えた場合に、メモリ制御部42によって出力停止される。
このため、メモリ出力主走査制御信号C52は、メモリ出力副走査制御信号C51が出力されている間に、1枚の前景レイヤに含まれるラインの本数LL と出力回数Nとの積算結果(=LL ×N)に等しい回数出力される。
従って、図6に示す前景レイヤの場合、メモリ出力副走査制御信号C51が出力されてから1個目〜4個目に出力されたメモリ出力主走査制御信号C52はラインL1に対応し、5個目〜8個目に出力されたメモリ出力主走査制御信号C52はラインL2に対応し、…、77個目〜80個目に出力されたメモリ出力主走査制御信号C52はラインL20に対応する。
メモリ制御部42は、ラインメモリ431,432に対してパックデータを入出力する入出力タイミングを示す制御信号をCPU60から与えられた場合に、データ入力処理及びデータ出力処理をマルチタスクで同時的に実行する。
以下では、まず、メモリ制御部42によるデータ入力処理を説明する。また、データ入力処理の開始前に、ラインメモリ431,432の両方が読み出し用とされている状態を例示する。
パック部41からメモリ入力副走査制御信号が入力された場合(S11でYES)、メモリ制御部42は、パック部41からメモリ入力主走査制御信号が入力されたか否かを判定し(S12)、まだ入力されていない場合(S12でNO)、S12の処理を繰り返し実行する。
S17の処理完了後、メモリ制御部42は、パック部41からのメモリ入力主走査制御信号の入力が終了したか否かを判定し(S18)、まだ入力され続けている場合(S18でNO)、処理をS14へ戻す。
パック部41からのメモリ入力副走査制御信号の入力が終了した場合(S22でYES)、即ち、メモリ制御部42に対する前景レイヤ1枚分のパックデータD,D,…の入力が終了した場合、メモリ制御部42は、データ入力処理を終了する。
図15及び図16に示すデータ主力処理の実行を開始したメモリ制御部42は、メモリ出力副走査制御信号C51を処理部20へ出力し(S31)、データ入力処理のS21で、読み出し用のラインメモリ431からパックデータD,D,…を出力することが決定されたか否かを判定し(S32)、まだ決定されていない場合(S32でNO)、S32の処理を繰り返し実行する。
読み出し用のラインメモリ431からパックデータD,D,…を出力することが決定された場合(S32でYES)、データ入力処理のS20で、書き込み用から読み出し用に変更されたラインメモリ431を選択するための出力用選択信号をセレクタ442へ出力し(S33)、変数jに“1”をセットした後(S34)、処理をS35へ移す。
メモリ出力制御信号は1個ずつ連続的に、クロックに同期して読み出し用のラインメモリ431に入力される。即ち、パックデータD,D,…は、パック部41に画素P,P,…が入力された入力周期に等しい周期で読み出し用のラインメモリ431から読み出される。
なお、1ライン分のパックデータD,D,…の個数Kは、例えばCPU60から予め与えられてもよく、図13及び図14に示すデータ入力処理の実行中にメモリ制御部42が計数してもよい。
第2の入力部42dを介してパックデータDが入力された場合(S37でYES)、メモリ制御部42は、入力されたパックデータDを、第1の出力部42bを介して処理部20へクロックに同期して出力する(S38)。
メモリ制御部42は、パックデータDの出力をK回実行したか否かを判定することによって、1ライン分のパックデータD,D,…の出力を完了したか否かを判定し(S39)、まだ1ライン分のパックデータD,D,…の出力を完了していない場合(S39でNO)、処理をS37へ戻す。
S40の処理完了後、メモリ制御部42は、変数jを“1”インクリメントし(S41)、変数jが識別子の種類数N以下であるか否かを判定し(S42)、j≦Nである場合(S42でYES)、処理をS35へ戻す。S35〜S42の処理を実行することによって、1ライン分のパックデータD,D,…がN回出力される。
なお、1枚の前景レイヤに含まれるラインの本数LL は、例えばCPU60から予め与えられてもよく、図13及び図14に示すデータ入力処理の実行中にメモリ制御部42が計数してもよい。
1枚分の前景レイヤに属するパックデータD,D,…の出力を完了した場合(S45でYES)、メモリ制御部42は、処理部20へのメモリ出力副走査制御信号C51の出力を終了し(S46)、データ出力処理を終了する。
まず、読み出し用のラインメモリ431から、1本目のラインL1に属するパックデータD,D,…が読み出されて、メモリ制御部42を介して処理部20へ出力されることがN回繰り返される。
次に、読み出し用のラインメモリ432から、2本目のラインL2に属するパックデータD,D,…が読み出されて、メモリ制御部42を介して処理部20へ出力されることがN回繰り返される。
この後、読み出し用のラインメモリ432は書き込み用となり、ラインメモリ431が書き込み用となるタイミングに前後してラインメモリ431が読み出し用となる。
以上の結果、1ライン分の2値画像がN×LL 本、出力DMA部22へ出力される。
本実施の形態においては、1本目のラインL1〜20本目のラインL20に属するパックデータD,D,…が夫々識別子“1”〜“4”に係る2値化を施されてなる1ライン分の2値画像が80(=4×20)本、出力される。
図2中に破線の矢符C6で示すように、処理部20から出力DMA部22へは、出力データ副走査制御信号C61及び出力データ主走査制御信号C62が出力される。(図12参照)。
処理部20から出力DMA部22への2値化データd,d,…の出力は、出力データ副走査制御信号C61及び出力データ主走査制御信号C62が出力されている場合に実行される。
一方、出力データ主走査制御信号C62は、同一の1ライン分の前景レイヤに属する2値化データd,d,…を出力する間中、処理部20から出力され続け、この1ライン分の前景レイヤに属する2値化データd,d,…を出力し終えた場合に、処理部20によって出力停止される。
このため、出力データ主走査制御信号C62は、出力データ副走査制御信号C61が出力されている間に、前景レイヤに含まれるラインの本数LL と出力回数Nとの積算結果(=LL ×N)に等しい回数出力される。
従って、図6に示す前景レイヤの場合、出力データ副走査制御信号C61が出力されてから1個目〜4個目に出力された出力データ主走査制御信号C62はラインL1に対応し、5個目〜8個目に出力された出力データ主走査制御信号C62はラインL2に対応し、…、77個目〜80個目に出力された出力データ主走査制御信号C62はラインL20に対応する。
N種類の識別子夫々に対応する1ライン分の2値画像は、出力DMA部22から1ライン分ずつ出力されて、転送制御部62を介して画像メモリ61へ出力され、画像メモリ61において、N種類の識別子夫々に対応する記憶領域に順次記憶される。
なお、2値画像が記憶される記憶領域の開始アドレスをCPUが設定する構成に限定されず、例えば処理部20が開始アドレスを設定する構成でもよい。
入力DMA部31からの転送要求に従い、1枚の2値画像が画像メモリ61から読み出されて、転送制御部62を介して転送され、入力DMA部31に入力される。
1枚の2値画像は、画像メモリ61から読み出されて、転送制御部62を介して転送され、入力DMA部31に入力される。入力DMA部31は、入力された1枚の2値画像を処理部30へ出力する。
処理部30は、入力された2値画像を公知の可逆圧縮技術を用いて圧縮することによって圧縮画像を生成し、生成した圧縮画像を出力DMA部32へ出力する。
以上のようにして、カラー画像が前景レイヤと背景レイヤとに分離され、前景レイヤを圧縮してなるN枚の圧縮画像が生成され、また、背景レイヤを圧縮してなる圧縮画像が生成される。更に、テーブル格納部121に格納されているICテーブルが読み出されて、例えば公知の可逆圧縮技術を用いて圧縮されることによって、1枚のカラー画像を圧縮するカラー画像圧縮処理が完了する。
なお、ラインメモリ431,432の代わりに、例えばブロックメモリを備え、ブロック単位でカラー画像圧縮処理を実行する構成でもよい。
図18は、本発明の実施の形態2に係る画像形成装置の要部構成を示すブロック図である。
本実施の形態では、画像形成装置としてデジタル複合機を例示する。
操作パネル67は、カラー画像入力装置63、カラー画像処理装置64、カラー画像出力装置65及び送信装置66に接続されており、画像形成装置の動作モードを設定する設定ボタン及びテンキー等の操作部と、液晶ディスプレイ等で構成される表示部とを備える。
カラー画像入力装置63はカラー画像処理装置64の入力側に接続されており、例えばCCD(Charge Coupled Device )を有するカラー・スキャナ部を用いてなる。カラー・スキャナ部は、原稿からの反射光像をCCDを用いてRGB値のアナログ信号として読み取って、カラー画像処理装置64に入力する。
なお、画像形成装置は、カラー画像出力装置65の代わりに、モノクロ画像出力装置を備えていてもよい。この場合、カラー画像処理装置64にてカラー画像がモノクロ画像に変換されてからモノクロ画像出力装置へ出力される。
A/D変換部640は、RGBのアナログ信号をデジタル信号に変換し、シェーディング補正部641は、A/D変換部640から送られてきたデジタルのRGB信号に対して、カラー画像入力装置63の照明系、結像系、及び撮像系で生じる各種の歪みを取り除く処理を施す。
入力階調補正部642は、シェーディング補正部641にて各種の歪みが取り除かれたRGB信号(即ちRGBの反射率信号)に対して入力階調補正処理を施す。入力階調補正処理とは、カラーバランスを整え、また、濃度信号等、カラー画像処理装置64に採用されている画像処理システムが扱い易い信号に変換する処理である。
カラー画像圧縮処理が施されない場合、圧縮処理部643は入力階調補正部642から入力されたRGB信号を、そのまま後段の領域分離処理部644へ出力する。
色補正部645は、色再現の忠実化実現のために、不要吸収成分を含むCMY(C:シアン、M:マゼンタ、Y:イエロー)色材の分光特性に基づいた色濁りを取り除く処理を行なう。
黒生成処理の一例としては、一般に、スケルトン・ブラックによる黒生成を行なう方法が用いられる。この方法では、スケルトン・カーブの入出力特性をy=f(x)、入力されるデータをC,M,Y、出力されるデータをC',M',Y',K'、UCR(Under Color Removal )率をα(0<α<1)とすると、黒生成下色除去処理は、次の式(1)〜(4)で表わされる。
C'=C−αK' (2)
M'=M−αK' (3)
Y'=Y−αK' (4)
この空間フィルタ処理部647と同様に、階調再現処理部649は、CMYK信号のカラー画像に対して、領域分離処理部644から入力された領域識別信号を基に所定の処理を施す。
また、領域分離処理部644にて網点に分離された領域に関しては、空間フィルタ処理部647において、入力網点成分を除去するためのローパス・フィルタ処理が施される。
また、CPU60は、図示しないネットワークカード及びLANケーブルを介して、ネットワークに接続されたコンピュータ及び他のデジタル複合機等とデータ通信を行なう。
図19は、本発明の実施の形態3に係る画像圧縮装置を備える画像読取装置の要部構成を示すブロック図である。
本実施の形態では、画像読取装置としてフラットベッド・スキャナ装置を例示する。
カラー画像入力装置63は、実施の形態2のカラー画像入力装置63と同様の構成であり、原稿を読み取ってなるRGB値のアナログ信号をカラー画像処理装置68に入力する。
A/D変換部680、シェーディング補正部681、入力階調補正部682、及び圧縮処理部683は、実施の形態2のA/D変換部640、シェーディング補正部641、入力階調補正部642、及び圧縮処理部643と略同様である。
本発明は、コンピュータに実行させるためのコンピュータプログラムのプログラムコード(実行形式プログラム、中間コードプログラム、ソースプログラム)を記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体に、本発明の画素入出力方法又は画像圧縮方法を記録するものとすることもできる。
この結果、本発明の画素入出力方法又は画像圧縮方法を行なうプログラムコードを記録した記録媒体を持ち運び自在に提供することができる。
なお、この記録媒体としては、コンピュータが備えるメモリ(例えばROM)そのものがプログラムメディアであってもよいし、また、コンピュータに外部記憶装置としてプログラムコード読み取り装置が設けられ、そこに記録媒体を挿入することで読み取り可能なプログラムメディアであってもよい。
前記記録媒体は、デジタルカラー画像形成装置やコンピュータシステムに備えられるコンピュータプログラム読み取り装置により読み取られることで上述した画素入出力方法又は画像圧縮方法が実行される。
以下に、パーソナルコンピュータを用いてなる画像圧縮装置を例示する。
図中7は画像圧縮装置であり、画像圧縮装置7は、CPU70、ROM71、RAM72、表示部73、操作部74、HDD(ハードディスク)75、DMA部76、外部記憶部77及びI/F(インタフェース)78を備え、これらの装置各部はバス、信号線等を介して適宜に接続されている。
画像圧縮装置7はI/F78を介してネットワークNTに接続されており、ネットワークNTに接続されている他のパーソナルコンピュータと通信する。
DMA部76は、自身に入力された転送要求に応じて、HDD75から読み出したコンピュータプログラム、データ等を転送するか、又は、HDD75に書き込むコンピュータプログラム、データ等を転送する。転送要求が同時的に複数入力された場合、DMA部76は、入力された転送要求の優先順位を決定し、優先順位の高い転送処理から順に実行する。転送要求の優先順位の高低は、CPU70が適宜のタイミングでDMA部76に設定するか、又はDMA部76にデフォルトで設定されている。
更に詳細には、本発明のコンピュータプログラムに従って、前景マスク生成処理(後述する図21に示すS51参照)、ICテーブル及び前景レイヤ生成処理(S52参照)、パックデータ生成処理(後述する図22に示すS73参照)、及び2値化処理(後述する図23に示すS84参照)等を含むカラー画像圧縮処理を実行することによって、パーソナルコンピュータが、本実施の形態の画素入出力装置を備える画像圧縮装置7として機能する。
また、RAM72には、書き込み用及び読み出し用のメモリとして機能する記憶領域721,722が設けられている。
画像圧縮装置7のユーザは、表示部73を視認しながら操作部74を操作することによって、例えば画像描画用のソフトウェア、文書作成用のソフトウェア等を用いて、カラー画像を生成し、HDD75に記憶させる。また、ユーザは、HDD75に記憶されているカラー画像を圧縮してから、例えばe-mailに添付して送信するよう画像圧縮装置7を操作する。
以上では、パーソナルコンピュータを用いて画像圧縮装置を実現する例を示したが、画像圧縮装置と色補正処理、フィルタ処理や中間調処理等、他の画像処理を組み合わせて画像処理装置として実現するようにしてもよい。
CPU70は、1枚のカラー画像に基づいて、1枚の前景マスクを生成する(S51)。このために、DMA部76を介してHDD75から転送されたカラー画像がRAM72に記憶され、CPU70は、例えば特許文献2に開示されている手法を用い、RAM72に記憶されたカラー画像に基づいて、このカラー画像に含まれる文字及び/又は線画を表す前景の各画素を示す前景マスクを生成する。生成された前景マスクは、DMA部76を介してHDD75へ転送され、HDD75に記憶される。
つまり、S51におけるCPU70は、前景マスク生成手段として機能する。
つまり、S51におけるCPU70は、テーブル生成手段及び前景レイヤ生成手段として機能する。
次いで、CPU70は、S52で生成された前景レイヤのHDD75への転送をDMA部76に要求する(S53)。この結果、前景レイヤはDMA部76を介してHDD75へ転送され、HDD75に書き込まれる。
次いで、CPU70は、S55で生成されたN枚の2値画像を夫々圧縮する(S56)。このために、DMA部76を介してHDD75から転送されたN枚の2値画像がRAM72に記憶され、CPU70は、公知の可逆圧縮技術を用いて、RAM72に記憶されたN枚の2値画像夫々を圧縮することによって、N枚の圧縮画像を生成する。生成されたN枚の圧縮画像は、DMA部76を介してHDD75へ転送され、HDD75に記憶される。
つまり、S56におけるCPU70は、2値画像圧縮手段として機能する。
更に、CPU70は、S52で生成されたICテーブルを圧縮し(S58)、圧縮したICテーブルと、HDD75に記憶されているN枚の圧縮画像及び圧縮された背景レイヤとをまとめて1個の圧縮ファイルを生成し(S59)、生成した圧縮ファイルをHDD75に記憶させて、カラー画像圧縮処理を終了する。
以下では、まず、CPU70による第1の2値画像生成処理を説明する。また、第1の2値画像生成処理の開始前に、ラインメモリ431,432の両方が読み出し用とされている状態を例示する。
図22に示す第1の2値画像生成処理の実行を開始したCPU70は、図6に示すような1枚の前景レイヤの転送をDMA部76に要求する(S71)。つまり、S71におけるCPU70は、転送要求手段として機能する。
HDD75から読み出された1枚の前景レイヤは、DMA部76を介してRAM72へ転送される。
HDD75から転送されてきた前景レイヤの画素がM個入力された場合(S72でYES)、CPU70は、入力された画素をM個ずつパックしてなるパックデータを生成し(S73)、生成したパックデータを、書き込み用の記憶領域721に書き込む(S74)。S73及びS74におけるCPU70は、パック手段として機能する。
S74におけるパックデータの書き込みは、M個の画素の入力毎に実行される。つまり、パックデータは、画素が入力された入力周期のM倍の周期で書き込み用のメモリに書き込まれる。
書き込み用の記憶領域721に所定単位分のパックデータを書き込み終えた場合(S75でYES)、CPU70は、書き込み用の記憶領域721を読み出し用に変更し(S76)、読み出し用の記憶領域721からパックデータを読み出すことを決定する(S77)。
S77の処理完了後、CPU70は、前景レイヤ1枚分の画素について記憶領域721,722に対する書き込みが完了したか否かを判定し(S78)、完了していない場合(S78でNO)、処理をS72へ戻して、次は、書き込み用の記憶領域722に対してS72以降の処理を実行する。
図23に示す第2の2値画像生成処理の実行を開始したCPU70は、第1の2値画像生成処理のS76で、読み出し用の記憶領域721からパックデータを読み出すことが決定されたか否かを判定し(S81)、まだ決定されていない場合(S81でNO)、S81の処理を繰り返し実行する。
読み出し用の記憶領域721からパックデータを読み出すことが決定された場合(S81でYES)、CPU70は、変数aに“1”をセットし(S82)、読み出し用の記憶領域721からパックデータを所定単位分読み出す(S83)。S74におけるパックデータの読み出しは、画素が入力された入力周期のM倍の周期で実行される。
CPU70は、読み出し用の記憶領域722から読み出したパックデータを用いてなる所定単位分の前景レイヤに基づいて、識別子aと識別子a以外の画素値とを2値化してなる2値画像を生成する(S84)。
識別子aに係る所定単位分の2値画像は、DMA部76を介してHDD75へ転送され、識別子aに係る2値画像を記憶すべき記憶領域に書き込まれる。
次に、CPU70は、変数aを“1”インクリメントし(S86)、変数aが識別子の種類数N以下であるか否かを判定し(S87)、a≦Nである場合(S87でYES)、処理をS83へ移す。この結果、S84におけるCPU70は、2値画像生成手段として機能する。
前景レイヤ1枚分の画素について記憶領域721,722に対する書き込みが完了し(S78でYES)、前景レイヤ1枚分の画素について2値化が完了した場合(S89でYES)、CPU70は、第1及び第2の2値画像生成処理処理を終了して、処理を元のルーチンへ戻す。
S76及びS88におけるCPU70は、メモリ制御手段として機能する。
12 前景レイヤ生成部(テーブル生成手段,前景レイヤ生成手段)
13 背景レイヤ生成部
21 入力DMA部(転送要求手段)
20 処理部(2値画像生成手段)
3 2値画像圧縮部(2値画像圧縮手段)
4 画素入出力装置
41 パック部(パック手段)
42 メモリ制御部(メモリ制御手段)
431,432 ラインメモリ(書き込み用及び読み出し用のメモリ)
6 画像圧縮装置
65 カラー画像出力装置(画像形成手段)
7 画像圧縮装置
70 CPU(各生成手段,転送要求手段,パック手段,メモリ制御手段,2値画像圧縮手段)
721,722 記憶領域(書き込み用及び読み出し用のメモリ)
9 CD−ROM(記録媒体)
Claims (7)
- 書き込み用及び読み出し用のメモリを備え、カラー画像を前景レイヤと背景レイヤとに分離して圧縮する画像圧縮装置を用いて前記カラー画像を圧縮する画像圧縮方法であって、
前記カラー画像に基づいて、該カラー画像に含まれる文字及び/又は線画を表す前景の各画素を示す前景マスクを生成し、
生成した前景マスク及び前記カラー画像に基づいて、前記前景が有する色情報と、該色情報を識別するN(Nは自然数)種類の識別子とを関連付けて記憶するテーブルを生成し、
生成したテーブル、前記前景マスク、及び前記カラー画像に基づいて、前記色情報を識別子に置き換えてなる前景レイヤを生成して出力し、
前記前景レイヤの転送を要求し、
転送されてきた前景レイヤの画素が入力された場合に、入力された画素をM(MはM≧2且つM≧Nの自然数)個ずつパックしてなるパックデータを出力し、
出力したパックデータを、画素が入力された入力周期のM倍の周期で書き込み用のメモリに書き込みつつ、出力したパックデータが既に書き込まれている読み出し用のメモリから前記パックデータを、前記入力周期でN回読み出して出力し、
前記書き込み用のメモリへのパックデータの書き込みが終了した場合に前記書き込み用のメモリを読み出し用とし、前記読み出し用のメモリからのパックデータの読み出しが終了した場合に前記読み出し用のメモリを書き込み用とし、
出力したパックデータを用いてなる前景レイヤに基づいて、1種類の識別子と該識別子以外の画素値とを2値化してなる2値画像を生成することをN種類の識別子夫々について実行し、
生成したN枚の2値画像夫々を圧縮することを特徴とする画像圧縮方法。 - カラー画像を前景レイヤと背景レイヤとに分離して圧縮する画像圧縮装置において、
前記カラー画像に基づいて、該カラー画像に含まれる文字及び/又は線画を表す前景の各画素を示す前景マスクを生成する前景マスク生成手段と、
該前景マスク生成手段が生成した前景マスク及び前記カラー画像に基づいて、前記前景が有する色情報と、該色情報を識別するN(Nは自然数)種類の識別子とを関連付けて記憶するテーブルを生成するテーブル生成手段と、
該テーブル生成手段が生成したテーブル、前記前景マスク、及び前記カラー画像に基づいて、前記色情報を識別子に置き換えてなる前景レイヤを生成して出力する前景レイヤ生成手段と、
前記前景レイヤの転送を要求する転送要求手段と、
書き込み用及び読み出し用のメモリと、
転送されてきた前景レイヤの画素が入力された場合に、入力された画素をM(MはM≧2且つM≧Nの自然数)個ずつパックしてなるパックデータを出力するパック手段と、
該パック手段が出力したパックデータを、前記パック手段に画素が入力された入力周期のM倍の周期で書き込み用のメモリに書き込みつつ、前記パック手段が出力したパックデータが既に書き込まれている読み出し用のメモリから前記パックデータを、前記入力周期でN回読み出して出力するメモリ制御手段と、
該メモリ制御手段が出力したパックデータを用いてなる前景レイヤに基づいて、1種類の識別子と該識別子以外の画素値とを2値化してなる2値画像を生成することをN種類の識別子夫々について実行する2値画像生成手段と、
該2値画像生成手段が生成したN枚の2値画像夫々を圧縮する2値画像圧縮手段と
を備え、
前記メモリ制御手段は、前記書き込み用のメモリへのパックデータの書き込みが終了した場合に前記書き込み用のメモリを読み出し用とし、前記読み出し用のメモリからのパックデータの読み出しが終了した場合に前記読み出し用のメモリを書き込み用とするようにしてあることを特徴とする画像圧縮装置。 - 前記メモリは夫々ラインメモリを用いてなり、
前記メモリ制御手段は、前記パック手段が出力したパックデータが既に1ライン分書き込まれている読み出し用のメモリから前記パックデータを、前記入力周期で1ライン分読み出して出力することをN回繰り返すようにしてあり、
前記2値画像生成手段は、前記メモリ制御手段が出力した1ライン分のパックデータを用いてなる前景レイヤに基づいて、1種類の識別子と該識別子以外の画素値とを2値化してなる1ライン分の2値画像を生成することを、N種類の識別子についてN回実行するようにしてあることを特徴とする請求項2に記載の画像圧縮装置。 - 請求項2又は3に記載の画像圧縮装置を備え、
カラー画像を前記画像圧縮装置へ入力するようにしてあることを特徴とする画像処理装置。 - 請求項4に記載の画像処理装置と、
記録シート上に画像を形成する画像形成手段と
を備えることを特徴とする画像形成装置。 - 書き込み用及び読み出し用のメモリを備えるコンピュータに、カラー画像を前景レイヤと背景レイヤとに分離して圧縮させるためのコンピュータプログラムであって、
コンピュータに、前記カラー画像に基づいて、該カラー画像に含まれる文字及び/又は線画を表す前景の各画素を示す前景マスクを生成させるステップと、
コンピュータに、生成された前景マスク及び前記カラー画像に基づいて、前記前景が有する色情報と、該色情報を識別するN(Nは自然数)種類の識別子とを関連付けて記憶するテーブルを生成させるステップと、
コンピュータに、生成されたテーブル、前記前景マスク、及び前記カラー画像に基づいて、前記色情報を識別子に置き換えてなる前景レイヤを生成して出力させるステップと、
コンピュータに、前記前景レイヤの転送を要求させるステップと、
コンピュータに、転送されてきた前景レイヤの画素が入力された場合に、入力された画素をM(MはM≧2且つM≧Nの自然数)個ずつパックしてなるパックデータを出力させるステップと、
コンピュータに、出力されたパックデータを、画素が入力された入力周期のM倍の周期で書き込み用のメモリに書き込みつつ、出力されたパックデータが既に書き込まれている読み出し用のメモリから前記パックデータを、前記入力周期でN回読み出して出力させるステップと、
コンピュータに、前記書き込み用のメモリへのパックデータの書き込みが終了した場合に前記書き込み用のメモリを読み出し用とさせ、前記読み出し用のメモリからのパックデータの読み出しが終了した場合に前記読み出し用のメモリを書き込み用とさせるステップと、
コンピュータに、出力されたパックデータを用いてなる前景レイヤに基づいて、1種類の識別子と該識別子以外の画素値とを2値化してなる2値画像を生成することをN種類の識別子夫々について実行させるステップと、
コンピュータに、生成されたN枚の2値画像夫々を圧縮させるステップと
を実行させることを特徴とするコンピュータプログラム。 - 請求項6に記載のコンピュータプログラムを記録してあることを特徴とするコンピュータでの読み取りが可能な記録媒体。
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