JP4926118B2 - 画像圧縮装置、画像処理装置、画像形成装置、コンピュータプログラム及び記録媒体 - Google Patents

画像圧縮装置、画像処理装置、画像形成装置、コンピュータプログラム及び記録媒体 Download PDF

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Description

本発明は、カラー画像を分離してなる前景レイヤと背景レイヤとを夫々圧縮する画像圧縮装置、画像処理装置、画像形成装置、コンピュータプログラム及び記録媒体に関する。
近年、デジタル画像システムが目覚ましい発達を遂げ、デジタル画像処理技術の構築が進んでいる。例えば、電子写真方式又はインクジェット方式を用いた複写機、複合機等の分野では、文書の原稿がスキャナで読み取られて電子データである文書ファイルとして保存され、また、保存された文書ファイルが管理されている。更には、文書ファイルを圧縮してe-mailで送信することがなされている。
一般的に、スキャナで読み取られた画像(以下、スキャン画像という)はファイルサイズが大きいため、スキャン画像を蓄積又は伝送するためにスキャン画像を圧縮することが必須不可欠とされている。
このような画像を高圧縮率で圧縮するための圧縮技術の1つとして、Mixed Raster Content(MRC)のような、レイヤ分離に基づく画像圧縮技術が実用化されている。
レイヤ分離に基づく画像圧縮技術は、圧縮すべき画像から文字及び/又は線画を表す前景マスクを抽出し、抽出した前景マスクに基づいて、画像を前景レイヤと背景レイヤとに分離し、夫々に適した圧縮技術を用いて前景レイヤと背景レイヤとを圧縮することによって、最終的に高圧縮画像を生成するものである(特許文献1,2参照)。
ここで、前景レイヤとは、文字及び/又は線画を表す前景のレイヤであり、一般的に、JBIG(Joint Bilevel Image Group )、MMR(Modified Modified Read code )、LZW(Lempel Ziv Welch)等の可逆圧縮技術を用いて圧縮される。
一方、背景レイヤは、文字及び/又は線画以外の画像コンテントを表す背景のレイヤであり、一般的に、JPEG(Joint Photographic Experts Group)等の非可逆圧縮技術を用いて圧縮される。
非可逆圧縮技術は圧縮率の制御が簡易であるため、圧縮画像の用途に応じて、ファイルサイズを優先したり画質を優先したりすることができる。しかしながら、可逆圧縮技術は圧縮率を制御することが難しいため、圧縮率を向上させることが困難である。
従来、画像を複数個の矩形領域に分割し、各矩形領域の特性に応じた圧縮を行なうことによって圧縮率を向上させることができる画像処理装置が提案されている(特許文献3参照)。この画像処理装置は、複数の分割パターンで分割する分割手段を備え、分割された矩形領域の個数が少ない分割パターンを採用して圧縮するか、又は、分割された矩形領域を実際に圧縮した場合の圧縮画像のデータ総量を比較し、圧縮画像のデータ総量が小さい圧縮画像を採用する。
また、カラー画像を分離してなる前景レイヤを更に分離してから圧縮することによって、前景レイヤを直接的に圧縮する場合よりも圧縮率を向上させることができる画像圧縮装置が提案されている(特許文献4参照)。この画像圧縮装置は、1ページ分のカラー画像の前景の色をN(Nは自然数)種類の識別子に置換してなる1ページ分の前景レイヤを生成し、生成した前景レイヤを、N種類の識別子に対応するNページ分の2値画像に分離し、分離された2値画像を個々に圧縮する。
このような画像圧縮装置は、1ページ分のカラー画像から1ページ分の前景レイヤを生成する前景レイヤ生成部、1ページ分の前景レイヤから1ページ分の2値画像を生成する2値画像生成部、及び、1ページ分の2値画像を圧縮して圧縮画像を生成する圧縮部を備え、少なくとも1ページ分の前景レイヤとNページ分の2値画像とを記憶する画像メモリを更に備える。
カラー画像圧縮処理を実行する場合、前景レイヤ生成部から画像メモリへ1ページ分の前景レイヤが転送された後で、画像メモリから2値画像生成部へ1ページ分の前景レイヤが転送され、2値画像生成部から画像メモリへ1ページ分の2値画像が転送され、画像メモリから圧縮部へ1ページ分の2値画像が転送されることがN種類の識別子夫々について繰り返される。
特開2002−94805号公報 特許第3779741号公報 特開2000−350040号公報 特開2004−229261号公報
特許文献3に開示されているように、画像を分割してなる矩形領域の個数が少ない分割パターンを採用する画像処理方法では、画像が複数の分割パターンで分割され、分割された矩形領域の個数が計数されてから、最終的にいずれの分割パターンを採用するかが、計数結果に基づいて判定される。また、実際に圧縮した場合の圧縮画像のデータ総量が小さい圧縮画像を採用する画像処理方法では、画像が複数の分割パターンで分割され、分割された矩形領域が全て圧縮され、圧縮画像のデータ総量を算出してから、最終的にいずれの分割データを採用するかが、算出結果に基づいて判定される。従って、いずれの画像処理方法も、カラー画像圧縮処理を完了するまでに要する時間が増大し、結果としてカラー画像圧縮処理の効率が低下するという問題がある。
しかも、計数結果又は計算結果に応じた判定が終了するまで、採用されない分割パターン又は圧縮画像の各矩形領域に関する圧縮方式、圧縮パラメータ、領域情報等の情報、即ち冗長な情報を記憶しておかねばならない。従って、従来の画像処理装置は、冗長な情報を記憶しておくために記憶容量が大きい記憶装置を備えている必要がある。
一方、特許文献4に開示されているように、前景レイヤを識別子の種類数に等しい枚数の2値画像に分離し、分離された2値画像を個々に圧縮する場合は、冗長な情報を記憶しておくための記憶容量が不要である。また、複数の分割パターン又は圧縮画像の内のいずれを採用するかを判定する必要がないため、カラー画像圧縮処理を完了するまでに要する時間が短い。
しかしながら、画像メモリと2値画像生成部との間でNページ分の前景レイヤ及び2値画像を転送する転送処理、並びに、画像メモリと圧縮部との間でNページ分の2値画像を転送する転送処理に長時間を要するという問題がある。
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、その主たる目的は、N種類の識別子に対応する1ページ分の前景レイヤの転送を要求し、転送された前景レイヤからN枚の2値画像を生成する構成とすることにより、前景レイヤの転送処理に要する時間を短縮してカラー画像圧縮処理の効率を向上させることができる画像圧縮装置、該画像圧縮装置を備える画像処理装置、該画像処理装置を備える画像形成装置、コンピュータを前記画像圧縮装置として機能させるためのコンピュータプログラム、及び、該コンピュータプログラムを記録する記録媒体を提供することにある。
本発明の他の目的は、1ページ分の前景レイヤよりデータ量が少なく、1種類の識別子に対応する領域をN個算出し、1個の領域の転送を要求し、転送された領域から1枚の2値画像を生成することをN回繰り返す構成とすることにより、前景レイヤの転送処理に要する時間を短縮してカラー画像圧縮処理の効率を向上させることができる画像圧縮装置、該画像圧縮装置を備える画像処理装置、該画像処理装置を備える画像形成装置、コンピュータを前記画像圧縮装置として機能させるためのコンピュータプログラム、及び、該コンピュータプログラムを記録する記録媒体を提供することにある。
本発明の更に他の目的は、1ページ分の前景レイヤよりデータ量が少なく、Km 種類の識別子に対応する領域をM個算出し(Km ,MはKm ,M≦Nの自然数)、1個の領域の転送を要求し、転送された領域からKm 枚の2値画像を生成することをM回繰り返す構成とすることにより、前景レイヤの転送処理に要する時間を短縮してカラー画像圧縮処理の効率を向上させることができる画像圧縮装置、該画像圧縮装置を備える画像処理装置、該画像処理装置を備える画像形成装置、コンピュータを前記画像圧縮装置として機能させるためのコンピュータプログラム、及び、該コンピュータプログラムを記録する記録媒体を提供することにある。
本発明に係る画像圧縮装置は、1ページ分のカラー画像を前景レイヤと背景レイヤとに分離して圧縮する画像圧縮装置において、前記カラー画像に基づいて、該カラー画像に含まれる文字を表す前景、線画を表す前景、又は、文字及び線画を表す前景の各画素を示す1ページ分の前景マスクを生成する前景マスク生成手段と、該前景マスク生成手段が生成した前景マスク及び前記カラー画像に基づいて、前記前景が有する色情報と、該色情報を識別するN(Nは自然数)種類の識別子とを関連付けて記憶するテーブルを生成するテーブル生成手段と、該テーブル生成手段が生成したテーブル、前記前景マスク、及び前記カラー画像に基づいて、前記色情報を識別子に置き換えてなる前景レイヤを生成して出力する前景レイヤ生成手段と、1ページ分の前景レイヤの転送を要求し、転送された前記前景レイヤに基づいて、1種類の識別子と該識別子以外の画素値とを2値化してなる2値画像を、N種類の識別子に対応してN枚生成する2値画像N枚生成手段と、該2値画像N枚生成手段が生成したN枚の2値画像夫々を圧縮する2値画像圧縮手段とを備え、前記テーブル生成手段は、前記前景マスクに含まれるN色の色情報に更に関連付けて、該色情報を有する画素の一方向並びに該一方向に交差する他方向の最大及び最小夫々の座標値を記憶するテーブルを生成するようにしてあり、前記2値画像N枚生成手段は、生成した2値画像をライン単位で出力するようにしてあり、前記2値画像圧縮手段は、前記テーブル生成手段が生成したテーブルに記憶されている座標値に基づいて、前記2値画像N枚生成手段がライン単位で出力した2値画像以降に出力される2値画像に、2値化された識別子が含まれるか否かを判定する手段と、該手段が否と判定した場合に、前記2値画像N枚生成手段が出力した2値画像の転送を要求し、転送された2値画像を圧縮する手段とを有することを特徴とする。
本発明に係る画像圧縮装置は、1ページ分のカラー画像を前景レイヤと背景レイヤとに分離して圧縮する画像圧縮装置において、前記カラー画像に基づいて、該カラー画像に含まれる文字を表す前景、線画を表す前景、又は、文字及び線画を表す前景の各画素を示す1ページ分の前景マスクを生成する前景マスク生成手段と、該前景マスク生成手段が生成した前景マスク及び前記カラー画像に基づいて、前記前景が有する色情報と、該色情報を識別するN(Nは自然数)種類の識別子と、前記色情報を有する画素の一方向並びに該一方向に交差する他方向の最大及び最小夫々の座標値とを関連付けて記憶するテーブルを生成するテーブル生成手段と、該テーブル生成手段が生成したテーブル、前記前景マスク、及び前記カラー画像に基づいて、前記色情報を識別子に置き換えてなる前景レイヤを生成して出力する前景レイヤ生成手段と、1種類の識別子を有する全ての画素が含まれている領域を、前記テーブルに記憶されている座標値に基づいて算出することをN種類の識別子夫々について実行する領域算出手段と、前記テーブルに記憶されている最大又は最小の座標値に基づいて、2値化すべき識別子の優先順位を決定する順位決定手段と、前記領域算出手段が算出した領域1個分の前景レイヤの転送を要求することをN種類の識別子夫々について実行し、転送された前記前景レイヤに基づいて、該前景レイヤに全ての画素が含まれている1種類の識別子と該識別子以外の画素値とを2値化してなる2値画像を、前記1種類の識別子に対応して1枚生成する2値画像1枚生成手段と、該2値画像1枚生成手段が生成したN枚の2値画像夫々を圧縮する2値画像圧縮手段とを備え、前記2値画像1枚生成手段は、前記順位決定手段が決定した優先順位に従って、優先すべき識別子を有する全ての画素が含まれている領域1個分の前景レイヤの転送を要求するようにしてあることを特徴とする。
本発明に係る画像圧縮装置は、1ページ分のカラー画像を前景レイヤと背景レイヤとに分離して圧縮する画像圧縮装置において、前記カラー画像に基づいて、該カラー画像に含まれる文字を表す前景、線画を表す前景、又は、文字及び線画を表す前景の各画素を示す1ページ分の前景マスクを生成する前景マスク生成手段と、該前景マスク生成手段が生成した前景マスク及び前記カラー画像に基づいて、前記前景が有する色情報と、該色情報を識別するN(Nは自然数)種類の識別子と、前記色情報を有する画素の一方向並びに該一方向に交差する他方向の最大及び最小夫々の座標値とを関連付けて記憶するテーブルを生成するテーブル生成手段と、該テーブル生成手段が生成したテーブル、前記前景マスク、及び前記カラー画像に基づいて、前記色情報を識別子に置き換えてなる前景レイヤを生成して出力する前景レイヤ生成手段と、1種類の識別子を有する全ての画素が含まれている領域を、前記テーブルに記憶されている座標値に基づいて算出することをN種類の識別子夫々について実行する領域算出手段と、前記テーブルに記憶されている最大の座標値と最小の座標値との差の絶対値に基づいて、2値化すべき識別子の優先順位を決定する順位決定手段と、前記領域算出手段が算出した領域1個分の前景レイヤの転送を要求することをN種類の識別子夫々について実行し、転送された前記前景レイヤに基づいて、該前景レイヤに全ての画素が含まれている1種類の識別子と該識別子以外の画素値とを2値化してなる2値画像を、前記1種類の識別子に対応して1枚生成する2値画像1枚生成手段と、該2値画像1枚生成手段が生成したN枚の2値画像夫々を圧縮する2値画像圧縮手段とを備え、前記2値画像1枚生成手段は、前記順位決定手段が決定した優先順位に従って、優先すべき識別子を有する全ての画素が含まれている領域1個分の前景レイヤの転送を要求するようにしてあることを特徴とする。
本発明に係る画像圧縮装置は、1ページ分のカラー画像を前景レイヤと背景レイヤとに分離して圧縮する画像圧縮装置において、前記カラー画像に基づいて、該カラー画像に含まれる文字を表す前景、線画を表す前景、又は、文字及び線画を表す前景の各画素を示す1ページ分の前景マスクを生成する前景マスク生成手段と、該前景マスク生成手段が生成した前景マスク及び前記カラー画像に基づいて、前記前景が有する色情報と、該色情報を識別するN(Nは自然数)種類の識別子と、前記色情報を有する画素の一方向並びに該一方向に交差する他方向の最大及び最小夫々の座標値とを関連付けて記憶するテーブルを生成するテーブル生成手段と、該テーブル生成手段が生成したテーブル、前記前景マスク、及び前記カラー画像に基づいて、前記色情報を識別子に置き換えてなる前景レイヤを生成して出力する前景レイヤ生成手段と、1種類の識別子を有する全ての画素が含まれている領域を、前記テーブルに記憶されている座標値に基づいて算出することをN種類の識別子夫々について実行する領域算出手段と、前記領域算出手段が算出した領域1個分の前景レイヤの転送を要求することをN種類の識別子夫々について実行し、転送された前記前景レイヤに基づいて、該前景レイヤに全ての画素が含まれている1種類の識別子と該識別子以外の画素値とを2値化してなる2値画像を、前記1種類の識別子に対応して1枚生成する2値画像1枚生成手段と、該2値画像1枚生成手段が生成したN枚の2値画像夫々を圧縮する2値画像圧縮手段とを備え、前記テーブル生成手段は、前記前景マスクに含まれるN色の色情報に更に関連付けて、該色情報を有する画素の画素数を記憶するテーブルを生成するようにしてあり、前記テーブルに記憶されている画素数に基づいて、2値化すべき識別子の優先順位を決定する順位決定手段を更に備え、前記2値画像1枚生成手段は、前記順位決定手段が決定した優先順位に従って、優先すべき識別子を有する全ての画素が含まれている領域1個分の前景レイヤの転送を要求するようにしてあることを特徴とする。
本発明に係る画像圧縮装置は、1ページ分のカラー画像を前景レイヤと背景レイヤとに分離して圧縮する画像圧縮装置において、前記カラー画像に基づいて、該カラー画像に含まれる文字を表す前景、線画を表す前景、又は、文字及び線画を表す前景の各画素を示す1ページ分の前景マスクを生成する前景マスク生成手段と、該前景マスク生成手段が生成した前景マスク及び前記カラー画像に基づいて、前記前景が有する色情報と、該色情報を識別するN(Nは自然数)種類の識別子と、前記色情報を有する画素の一方向並びに該一方向に交差する他方向の最大及び最小夫々の座標値とを関連付けて記憶するテーブルを生成するテーブル生成手段と、該テーブル生成手段が生成したテーブル、前記前景マスク、及び前記カラー画像に基づいて、前記色情報を識別子に置き換えてなる前景レイヤを生成して出力する前景レイヤ生成手段と、N種類の識別子をM(MはM≦Nの自然数)個のグループに分類し、各グループに分類されているKm (mは1≦m≦Mの自然数、K1 ,K2 ,…,KM 夫々はN以下の自然数、K1 +K2 +…+KM =N)種類の識別子を有する全ての画素が含まれている領域を前記テーブルに記憶されている座標値に基づいて算出することをM個のグループ夫々について実行するグループ分類手段と、前記グループ分類手段が算出した領域1個分の前景レイヤの転送を要求することをM個のグループ夫々について実行し、転送された前記前景レイヤに基づいて、該前景レイヤに全ての画素が含まれている1種類の識別子と該識別子以外の画素値とを2値化してなる2値画像を、Km 種類の識別子に対応してKm 枚生成する2値画像K枚生成手段と、該2値画像K枚生成手段が生成したN枚の2値画像夫々を圧縮する2値画像圧縮手段とを備えることを特徴とする。
本発明に係る画像圧縮装置は、前記2値画像K枚生成手段は、生成した2値画像をライン単位で出力するようにしてあり、前記2値画像圧縮手段は、前記座標値に基づいて、前記2値画像K枚生成手段がライン単位で出力した2値画像以降に出力される2値画像に、2値化された識別子が含まれるか否かを判定する手段と、該手段が否と判定した場合に、前記2値画像K枚生成手段が出力した2値画像の転送を要求し、転送された2値画像を圧縮する手段とを有することを特徴とする。
本発明に係る画像圧縮装置は、前記グループ分類手段は、N種類の識別子を、前記テーブルに記憶されている座標値に基づいて、画素が所定の範囲内に存在する識別子同士を同一のグループに分類するようにしてあることを特徴とする。
本発明に係る画像処理装置は、本発明の画像圧縮装置を備え、1ページ分のカラー画像を前記画像圧縮装置へ入力するようにしてあることを特徴とする。
本発明に係る画像形成装置は、本発明の画像処理装置と、記録シート上に画像を形成する画像形成手段とを備えることを特徴とする。
本発明に係るコンピュータプログラムは、コンピュータに、1ページ分のカラー画像を前景レイヤと背景レイヤとに分離して圧縮させるためのコンピュータプログラムであって、コンピュータに、前記カラー画像に基づいて、該カラー画像に含まれる文字を表す前景、線画を表す前景、又は、文字及び線画を表す前景の各画素を示す1ページ分の前景マスクを生成させるステップと、コンピュータに、生成された前景マスク及び前記カラー画像に基づいて、前記前景が有する色情報と、該色情報を識別するN(Nは自然数)種類の識別子とを関連付けて記憶するテーブルを生成させるテーブル生成ステップと、コンピュータに、前記テーブル生成ステップで生成されたテーブル、前記前景マスク、及び前記カラー画像に基づいて、前記色情報を識別子に置き換えてなる前景レイヤを生成して出力させるステップと、コンピュータに、1ページ分の前景レイヤの転送を要求させ、転送された前記前景レイヤに基づいて、1種類の識別子と該識別子以外の画素値とを2値化してなる2値画像を、N種類の識別子に対応してN枚生成させる2値画像N枚生成ステップと、コンピュータに、前記2値画像N枚生成ステップで生成されたN枚の2値画像夫々を圧縮させる2値画像圧縮ステップとを実行させ、前記テーブル生成ステップでは、コンピュータに、前記前景マスクに含まれるN色の色情報に更に関連付けて、該色情報を有する画素の一方向並びに該一方向に交差する他方向の最大及び最小夫々の座標値を記憶するテーブルを生成させ、前記2値画像N枚生成ステップでは、コンピュータに、前記テーブル生成ステップで生成された2値画像をライン単位で出力させ、前記2値画像圧縮ステップは、コンピュータに、前記テーブル生成ステップで生成されたテーブルに記憶されている座標値に基づいて、前記2値画像N枚生成ステップでライン単位で出力された2値画像以降に出力される2値画像に、2値化された識別子が含まれるか否かを判定させるステップと、該ステップで否と判定された場合に、コンピュータに、前記2値画像N枚生成ステップで出力された2値画像の転送を要求させ、転送された2値画像を圧縮させるステップとを有することを特徴とする。
本発明に係るコンピュータプログラムは、コンピュータに、1ページ分のカラー画像を前景レイヤと背景レイヤとに分離して圧縮させるためのコンピュータプログラムであって、コンピュータに、前記カラー画像に基づいて、該カラー画像に含まれる文字を表す前景、線画を表す前景、又は、文字及び線画を表す前景の各画素を示す1ページ分の前景マスクを生成させるステップと、コンピュータに、生成された前景マスク及び前記カラー画像に基づいて、前記前景が有する色情報と、該色情報を識別するN(Nは自然数)種類の識別子と、前記色情報を有する画素の一方向並びに該一方向に交差する他方向の最大座標値及び最小座標値とを関連付けて記憶するテーブルを生成させるステップと、コンピュータに、生成されたテーブル、前記前景マスク、及び前記カラー画像に基づいて、前記色情報を識別子に置き換えてなる前景レイヤを生成して出力させるステップと、コンピュータに、1種類の識別子を有する全ての画素が含まれている領域を、前記テーブルに記憶されている座標値に基づいて算出することをN種類の識別子夫々について実行させるステップと、コンピュータに、前記テーブルに記憶されている最大又は最小の座標値に基づいて、2値化すべき識別子の優先順位を決定させる順位決定ステップと、コンピュータに、算出された領域1個分の前景レイヤの転送を要求することをN種類の識別子夫々について実行させ、転送された前記前景レイヤに基づいて、該前景レイヤに全ての画素が含まれている1種類の識別子と該識別子以外の画素値とを2値化してなる2値画像を、前記1種類の識別子に対応して1枚生成させる2値画像1枚生成ステップと、コンピュータに、前記2値画像1枚生成ステップで生成されたN枚の2値画像夫々を圧縮させるステップとを実行させ、前記2値画像1枚生成ステップでは、コンピュータに、前記順位決定ステップで決定された優先順位に従って、優先すべき識別子を有する全ての画素が含まれている領域1個分の前景レイヤの転送を要求させることを特徴とする。
本発明に係るコンピュータプログラムは、コンピュータに、1ページ分のカラー画像を前景レイヤと背景レイヤとに分離して圧縮させるためのコンピュータプログラムであって、コンピュータに、前記カラー画像に基づいて、該カラー画像に含まれる文字を表す前景、線画を表す前景、又は、文字及び線画を表す前景の各画素を示す1ページ分の前景マスクを生成させるステップと、コンピュータに、生成された前景マスク及び前記カラー画像に基づいて、前記前景が有する色情報と、該色情報を識別するN(Nは自然数)種類の識別子と、前記色情報を有する画素の一方向並びに該一方向に交差する他方向の最大座標値及び最小座標値とを関連付けて記憶するテーブルを生成させるステップと、コンピュータに、生成されたテーブル、前記前景マスク、及び前記カラー画像に基づいて、前記色情報を識別子に置き換えてなる前景レイヤを生成して出力させるステップと、コンピュータに、1種類の識別子を有する全ての画素が含まれている領域を、前記テーブルに記憶されている座標値に基づいて算出することをN種類の識別子夫々について実行させるステップと、コンピュータに、前記テーブルに記憶されている最大の座標値と最小の座標値との差の絶対値に基づいて、2値化すべき識別子の優先順位を決定させる順位決定ステップと、コンピュータに、算出された領域1個分の前景レイヤの転送を要求することをN種類の識別子夫々について実行させ、転送された前記前景レイヤに基づいて、該前景レイヤに全ての画素が含まれている1種類の識別子と該識別子以外の画素値とを2値化してなる2値画像を、前記1種類の識別子に対応して1枚生成させる2値画像1枚生成ステップと、コンピュータに、前記2値画像1枚生成ステップで生成されたN枚の2値画像夫々を圧縮させるステップとを実行させ、前記2値画像1枚生成ステップでは、コンピュータに、前記順位決定ステップで決定された優先順位に従って、優先すべき識別子を有する全ての画素が含まれている領域1個分の前景レイヤの転送を要求させることを特徴とする。
本発明に係るコンピュータプログラムは、コンピュータに、1ページ分のカラー画像を前景レイヤと背景レイヤとに分離して圧縮させるためのコンピュータプログラムであって、コンピュータに、前記カラー画像に基づいて、該カラー画像に含まれる文字を表す前景、線画を表す前景、又は、文字及び線画を表す前景の各画素を示す1ページ分の前景マスクを生成させるステップと、コンピュータに、生成された前景マスク及び前記カラー画像に基づいて、前記前景が有する色情報と、該色情報を識別するN(Nは自然数)種類の識別子と、前記色情報を有する画素の一方向並びに該一方向に交差する他方向の最大座標値及び最小座標値とを関連付けて記憶するテーブルを生成させるテーブル生成ステップと、コンピュータに、前記テーブル生成ステップで生成されたテーブル、前記前景マスク、及び前記カラー画像に基づいて、前記色情報を識別子に置き換えてなる前景レイヤを生成して出力させるステップと、コンピュータに、1種類の識別子を有する全ての画素が含まれている領域を、前記テーブルに記憶されている座標値に基づいて算出することをN種類の識別子夫々について実行させるステップと、コンピュータに、算出された領域1個分の前景レイヤの転送を要求することをN種類の識別子夫々について実行させ、転送された前記前景レイヤに基づいて、該前景レイヤに全ての画素が含まれている1種類の識別子と該識別子以外の画素値とを2値化してなる2値画像を、前記1種類の識別子に対応して1枚生成させる2値画像1枚生成ステップと、コンピュータに、前記2値画像1枚生成ステップで生成されたN枚の2値画像夫々を圧縮させるステップとを実行させ、前記テーブル生成ステップでは、コンピュータに、前記前景マスクに含まれるN色の色情報に更に関連付けて、該色情報を有する画素の画素数を記憶するテーブルを生成させ、コンピュータに、前記テーブルに記憶されている画素数に基づいて、2値化すべき識別子の優先順位を決定させる順位決定ステップを実行させ、前記2値画像1枚生成ステップでは、コンピュータに、前記順位決定ステップで決定された優先順位に従って、優先すべき識別子を有する全ての画素が含まれている領域1個分の前景レイヤの転送を要求させることを特徴とする。
本発明に係るコンピュータプログラムは、コンピュータに、1ページ分のカラー画像を前景レイヤと背景レイヤとに分離して圧縮させるためのコンピュータプログラムであって、コンピュータに、前記カラー画像に基づいて、該カラー画像に含まれる文字を表す前景、線画を表す前景、又は、文字及び線画を表す前景の各画素を示す1ページ分の前景マスクを生成させるステップと、コンピュータに、生成された前景マスク及び前記カラー画像に基づいて、前記前景が有する色情報と、該色情報を識別するN(Nは自然数)種類の識別子と、前記色情報を有する画素の一方向並びに該一方向に交差する他方向の最大座標値及び最小座標値とを関連付けて記憶するテーブルを生成させるステップと、コンピュータに、生成されたテーブル、前記前景マスク、及び前記カラー画像に基づいて、前記色情報を識別子に置き換えてなる前景レイヤを生成して出力させるステップと、コンピュータに、N種類の識別子をM(MはM≦Nの自然数)個のグループに分類させ、各グループに分類されているKm (mは1≦m≦Mの自然数、K1 ,K2 ,…,KM 夫々はN以下の自然数、K1 +K2 +…+KM =N)種類の識別子を有する全ての画素が含まれている領域を前記テーブルに記憶されている座標値に基づいて算出することをM個のグループ夫々について実行させるステップと、コンピュータに、算出された領域1個分の前景レイヤの転送を要求することをM個のグループ夫々について実行させ、転送された前記前景レイヤに基づいて、該前景レイヤに全ての画素が含まれている1種類の識別子と該識別子以外の画素値とを2値化してなる2値画像を、Km 種類の識別子に対応してKm 枚生成させるステップと、コンピュータに、生成されたN枚の2値画像夫々を圧縮させるステップとを実行させることを特徴とする。
本発明に係る記録媒体は、本発明のコンピュータプログラムを記録してあることを特徴とする。
本発明の画像圧縮装置にあっては、1ページ分のカラー画像を前景レイヤと背景レイヤとに分離し、分離してなる前景レイヤと背景レイヤとを夫々圧縮する。本発明の画像圧縮装置は、前景マスク生成手段、テーブル生成手段、前景レイヤ生成手段、2値画像N枚生成手段、及び2値画像圧縮手段を備える。更に画像圧縮装置は、前景レイヤを記憶する画像メモリと、前景レイヤの転送を要求された場合に、要求された分の前景レイヤを画像メモリから読み出して転送するか、又は、入力された前景レイヤを画像メモリへ転送して書き込む転送制御部とを備えていることが望ましい。
前景マスク生成手段は、1ページ分のカラー画像に基づいて、1ページ分の前景マスクを生成する。生成される前景マスクには、カラー画像に含まれる文字を表す前景、線画を表す前景、又は、文字及び線画を表す前景(以下、文字及び/又は線画を表す前景という)の各画素が示されている。
テーブル生成手段は、前景マスク生成手段が生成した前景マスクと1ページ分のカラー画像とに基づいて、カラー画像の前景が有する色情報と、この色情報を識別するN種類の識別子とを関連付けて記憶するテーブルを生成する。ここで、Nは自然数である。生成されたテーブルには、N色以上の色情報に対応するN種類の識別子が含まれている。
前景レイヤ生成手段は、テーブル生成手段が生成したテーブルと前景マスク生成手段が生成した前景マスクと1ページ分のカラー画像とに基づいて、前景レイヤを生成して転送制御部へ出力する。生成された前景レイヤは、前景が有する色情報をN種類の識別子に置き換えたものである。
前景レイヤ生成手段が出力した前景レイヤは、転送制御部に入力され、転送制御部によって画像メモリへ転送されて画像メモリに書き込まれる。
2値画像N枚生成手段は1ページ分の前景レイヤに基づいてN種類の識別子に対応するN枚の2値画像を生成することを1回実行し、2値画像圧縮手段は、2値画像N枚生成手段が生成したN枚の2値画像夫々を圧縮する。
更に詳細には、2値画像N枚生成手段は、1ページ分の前景レイヤの転送を転送制御部に要求する。前景レイヤの転送を要求された転送制御部は、要求された分の前景レイヤを画像メモリから読み出して転送する。2値画像N枚生成手段は、転送制御部によって画像メモリから読み出されて転送された1ページ分の前景レイヤに基づいて、1種類の識別子とこの識別子以外の画素値とを2値化してなる2値画像を、N種類の識別子に対応してN枚生成する。
以上のように、転送制御部によって画像メモリから読み出されて2値画像N枚生成手段へ転送される前景レイヤは1ページ分であり、転送された1ページ分の前景レイヤに基づいて、N枚の1ページ分の2値画像が生成される。この結果、1ページ分の前景レイヤがN回転送され、1回の転送毎に1枚の1ページ分の2値画像を生成することによって合計N枚の2値画像を生成する従来の画像圧縮装置に比べて、本発明の画像圧縮装置は、前景レイヤの転送処理に要する時間が短縮される。
また、画像メモリから読み出されて2値画像N枚生成手段へ転送される前景レイヤは常に1ページ分であって変動することはないため、2値画像N枚生成手段による転送処理及び2値画像N枚生成処理のパフォーマンスが安定する。
本発明の画像圧縮装置にあっては、テーブル生成手段は、前景マスク生成手段が生成した前景マスクと1ページ分のカラー画像とに基づいて、カラー画像の前景が有する色情報と、この色情報を識別するN種類の識別子と、この色情報を有する画素の一方向並びにこの一方向に交差する他方向の最大及び最小夫々の座標値とを関連付けて記憶するテーブルを生成する。
また、2値画像N枚生成手段は、1ページ分の前景レイヤの転送を転送制御部に要求し、転送制御部によって画像メモリから読み出されて転送された1ページ分の前景レイヤに基づいて、1種類の識別子とこの識別子以外の画素値とを2値化してなる2値画像を、N種類の識別子に対応してN枚生成した後、生成した2値画像をライン単位で転送制御部へ出力する。
ところで、1種類の識別子に関連付けて、例えば最大X座標値XL 及び最小X座標値XS と最大Y座標値YL 及び最小Y座標値YS とがテーブルに記憶されており、X軸の順方向の1ラインを出力することをY軸の順方向に繰り返す場合、Y座標値が最大Y座標値YL を超える範囲の前景レイヤには、2値化すべき前記1種類の識別子を有する画素が含まれていない。このため、この範囲の前景レイヤを2値化してなる2値画像には、2値化された識別子は含まれない。
従って、2値画像圧縮手段は、テーブル生成手段が生成したテーブルに記憶されている座標値に基づいて、2値画像N枚生成手段がライン単位で出力した2値画像以降に出力される2値画像に、2値化された識別子が含まれるか否かを判定する。否と判定した場合、2値画像圧縮手段は、2値画像N枚生成手段が出力した2値画像の転送を転送制御部に要求し、転送制御部によって画像メモリから読み出されて転送された2値画像を圧縮する。以上のようにして、2値画像圧縮手段は、2値画像N枚生成手段が生成したN枚の2値画像夫々を圧縮する。
2値画像N枚生成手段がライン単位で出力した2値画像以降に出力される2値画像に、2値化された識別子が含まれる場合とは、この識別子に係る1枚の2値画像の生成がまだ終了していない場合である。一方、2値画像N枚生成手段がライン単位で出力した2値画像以降に出力される2値画像に、2値化された識別子が含まれない場合とは、この識別子に係る1枚の2値画像の生成が事実上終了した場合である。
何故ならば、例えば1種類の識別子を“1”に置換し、この識別子以外の画素値を“0”に置換することによって1ページ分の前景レイヤを2値化する場合、途中まで2値化された前景レイヤのまだ2値化されていない部分に前記1種類の識別子が含まれていないならば、この部分に含まれる全ての画素の画素値が“0”に置換されることが明白だからである。
このため、前記1種類の識別子に係る1枚の2値画像の生成が事実上終了した場合に、1ページ分の前景レイヤの2値化が完了するまで待つことなく、既に生成が終了した範囲の2値画像の圧縮を開始することによって、カラー画像圧縮処理を完了するまでに要する時間を短縮することができる。
本発明の画像圧縮装置にあっては、1ページ分のカラー画像を前景レイヤと背景レイヤとに分離し、分離してなる前景レイヤと背景レイヤとを夫々圧縮する。本発明の画像圧縮装置は、前景マスク生成手段、テーブル生成手段、前景レイヤ生成手段、2値画像N枚生成手段、及び2値画像圧縮手段を備える。更に画像圧縮装置は、前景レイヤを記憶する画像メモリと、前景レイヤの転送を要求された場合に、要求された分の前景レイヤを画像メモリから読み出して転送するか、又は、入力された前景レイヤを画像メモリへ転送して書き込む転送制御部とを備えていることが望ましい。
前景マスク生成手段は、1ページ分のカラー画像に基づいて、1ページ分の前景マスクを生成する。生成される前景マスクには、カラー画像に含まれる文字及び/又は線画を表す前景の各画素が示されている。
テーブル生成手段は、前景マスク生成手段が生成した前景マスクと1ページ分のカラー画像とに基づいて、カラー画像の前景が有する色情報と、この色情報を識別するN種類の識別子と、この色情報を有する画素の一方向並びにこの一方向に交差する他方向の最大及び最小夫々の座標値とを関連付けて記憶するテーブルを生成する。ここで、Nは自然数である。生成されたテーブルには、N色以上の色情報に対応するN種類の識別子が含まれている。
前景レイヤ生成手段は、テーブル生成手段が生成したテーブルと前景マスク生成手段が生成した前景マスクと1ページ分のカラー画像とに基づいて、前景レイヤを生成して転送制御部へ出力する。生成された前景レイヤは、前景が有する色情報をN種類の識別子に置き換えたものである。
前景レイヤ生成手段が出力した前景レイヤは、転送制御部に入力され、転送制御部によって画像メモリへ転送されて画像メモリに書き込まれる。
領域算出手段はN種類の識別子に対応するN個の領域を算出し、2値画像1枚生成手段は、領域算出手段が算出した領域1個分の前景レイヤに基づいて1種類の識別子に対応する1枚の2値画像を生成することをN回繰り返し、2値画像圧縮手段は、2値画像1枚生成手段が生成したN枚の2値画像夫々を圧縮する。
更に詳細には、領域算出手段は、1種類の識別子を有する全ての画素が含まれている領域を、テーブル生成手段が生成したテーブルに記憶されている座標値に基づいて算出することをN種類の識別子夫々について実行する。領域算出手段が算出した領域1個分の前景レイヤは、通常、1ページ分の前景レイヤよりもデータ量が少ない。このため、領域1個分の前景レイヤの転送に要する転送時間は、1ページ分の前景レイヤの転送時間よりも短い。
また、2値画像1枚生成手段は、領域算出手段が算出した領域1個分の前景レイヤの転送を転送制御部に要求することをN種類の識別子夫々について実行し、転送制御部によって画像メモリから読み出されて転送された領域1個分の前景レイヤに基づいて、この前景レイヤに全ての画素が含まれている1種類の識別子とこの識別子以外の画素値とを2値化してなる2値画像を、前記1種類の識別子に対応して1枚生成する。
以上のように、画像メモリから読み出されて2値画像1枚生成手段へ転送される前景レイヤは、1ページ分の前景レイヤよりもデータ量が少ない領域1個分であり、転送された領域1個分の前景レイヤに基づいて、1枚の領域1個分の2値画像が生成されることがN回繰り返される。この結果、1ページ分の前景レイヤが転送され、転送された1ページ分の前景レイヤに基づいて、1枚の1ページ分の2値画像を生成することをN回繰り返す従来の画像圧縮装置に比べて、本発明の画像圧縮装置は、前景レイヤの転送処理及び2値化処理に要する時間が短縮される。
また、画像メモリから読み出されて2値画像1枚生成手段へ転送される前景レイヤは、1ページ分の前景レイヤよりもデータ量が少ないため、画像メモリに記憶されているデータを要求しているデータ処理部が2値画像1枚生成手段以外に存在した場合、このデータ処理部がデータの転送待ちをする待ち時間が短縮されるため、転送効率が向上される。
本発明の画像圧縮装置にあっては、順位決定手段を更に備える。
順位決定手段は、テーブル生成手段が生成したテーブルに記憶されている最大又は最小の座標値に基づいて、2値化すべき識別子の優先順位を決定する。
座標値として、例えば最大X座標値XL 及び最小X座標値XS と最大Y座標値YL 及び最小Y座標値YS とがテーブルに記憶されており、X軸の順方向の1ラインを読み出すことをY軸の順方向に繰り返すことによって画像メモリから領域1個分の前景レイヤが読み出される場合、順位決定手段は、最大Y座標値YL が小さい識別子の優先順位を高くし、最大Y座標値YL が大きい識別子の優先順位を低くする。何故ならば、最大Y座標値YL よりも大きいY座標値を有する画素の画素値は、前記1種類の識別子以外の画素値であることが明白だからである。従って、最大Y座標値YL が小さい識別子に係る2値化処理は、最大Y座標値YL が大きい識別子に係る2値化処理よりも短時間で終了することが期待できる。
一方、X軸の逆方向の1ラインを読み出すことをY軸の逆方向に繰り返すことによって画像メモリから領域1個分の前景レイヤが読み出される場合、順位決定手段は、最小Y座標値YS が大きい識別子の優先順位を高くし、最小Y座標値YS が小さい識別子の優先順位を低くする。
2値画像1枚生成手段は、順位決定手段が決定した優先順位に従って、優先すべき識別子を有する全ての画素が含まれている領域1個分の前景レイヤの転送を転送制御部に要求することをN種類の識別子夫々について実行し、転送制御部によって画像メモリから読み出されて転送された領域1個分の前景レイヤに基づいて、この前景レイヤに全ての画素が含まれている1種類の識別子とこの識別子以外の画素値とを2値化してなる2値画像を、前記1種類の識別子に対応して1枚生成する。この場合、2値化処理が短時間で終了する可能性が高い識別子に係る前景レイヤの2値化処理が先に実行され、2値化処理に長時間を有する可能性が高い識別子に係る前景レイヤの2値化処理が後から実行される。
このため、短時間で終了する2値化処理を先に実行し、長時間を要する2値化処理と並行して、短時間で生成が完了した2値画像の圧縮を実行することができる。この結果、カラー画像圧縮処理を完了するまでに要する時間を短縮することができる。
本発明の画像圧縮装置にあっては、順位決定手段を更に備える。
順位決定手段は、テーブル生成手段が生成したテーブルに記憶されている最大の座標値と最小の座標値との差の絶対値に基づいて、2値化すべき識別子の優先順位を決定する。
座標値として、例えば最大X座標値XL 及び最小X座標値XS と最大Y座標値YL 及び最小Y座標値YS とがテーブルに記憶されており、X軸の順方向の1ラインを読み出すことをY軸の順方向に繰り返すことによって画像メモリから領域1個分の前景レイヤが読み出される場合、順位決定手段は、最大Y座標値YL から最小Y座標値YS を減算した減算結果が小さい識別子の優先順位を高くする。何故ならば、最大Y座標値YL から最小Y座標値YS を減算した減算結果が小さい識別子を有する領域1個分の前景レイヤのライン数は、最大Y座標値YL から最小Y座標値YS を減算した減算結果が大きい識別子を有する領域1個分の前景レイヤのライン数よりも小さく、転送すべきデータ量も少ないと考えられるからである。
一方、Y軸の順方向の1ラインを読み出すことをX軸の順方向に繰り返すことによって画像メモリから領域1個分の前景レイヤが読み出される場合は、順位決定手段は、最大X座標値XL から最小X座標値XS を減算した減算結果が小さい識別子の優先順位を高くする。
2値画像1枚生成手段は、順位決定手段が決定した優先順位に従って、優先すべき識別子を有する全ての画素が含まれている領域1個分の前景レイヤの転送を転送制御部に要求することをN種類の識別子夫々について実行し、転送制御部によって画像メモリから読み出されて転送された領域1個分の前景レイヤに基づいて、この前景レイヤに全ての画素が含まれている1種類の識別子とこの識別子以外の画素値とを2値化してなる2値画像を、前記1種類の識別子に対応して1枚生成する。この場合、ライン数が少ないため転送処理が短時間で終了し、データ量が少ないため2値化処理が短時間で終了する可能性が高い識別子に係る前景レイヤの2値化処理が先に実行され、ライン数が多いため転送処理に長時間を有し、データ量が多いため2値化処理に長時間を有する可能性が高い識別子に係る前景レイヤの2値化処理が後から実行される。
このため、短時間で終了する転送処理及び2値化処理を先に実行し、長時間を要する転送処理及び2値化処理と並行して、短時間で生成が完了した2値画像の圧縮を実行することができる。この結果、カラー画像圧縮処理を完了するまでに要する時間を短縮することができる。
本発明の画像圧縮装置にあっては、順位決定手段を更に備える。
テーブル生成手段は、前景マスク生成手段が生成した前景マスクと1ページ分のカラー画像とに基づいて、カラー画像の前景が有する色情報と、この色情報を識別するN種類の識別子と、この色情報を有する画素の一方向並びにこの一方向に交差する他方向の最大及び最小夫々の座標値と、この色情報を有する画素の画素数とを関連付けて記憶するテーブルを生成する。
順位決定手段は、テーブル生成手段が生成したテーブルに記憶されている画素数に基づいて、2値化すべき識別子の優先順位を決定する。具体的には、少ない画素数に関連付けられている識別子、即ち、この識別子を有する画素の画素数が少ない識別子の優先順位を高くし、多い画素数に関連付けられている識別子、即ち、この識別子を有する画素の画素数が多い識別子の優先順位を低くする。
2値画像1枚生成手段は、順位決定手段が決定した優先順位に従って、優先すべき識別子を有する全ての画素が含まれている領域1個分の前景レイヤの転送を転送制御部に要求することをN種類の識別子夫々について実行し、転送制御部によって画像メモリから読み出されて転送された領域1個分の前景レイヤに基づいて、この前景レイヤに全ての画素が含まれている1種類の識別子とこの識別子以外の画素値とを2値化してなる2値画像を、前記1種類の識別子に対応して1枚生成する。この場合、画素数が少ない識別子に係る前景レイヤの2値化処理が先に実行され、画素数が多い識別子に係る前景レイヤの2値化処理が後から実行される。
画素数が少ない識別子に係る前景レイヤの転送及び2値化処理は短時間で終了するが、画素数が多い識別子に係る前景レイヤの転送及び2値化処理には長時間を要すると考えられる。このため、短時間で終了する2値化処理を先に実行し、長時間を要する2値化処理と並行して、短時間で生成が完了した2値画像の圧縮を実行することができる。この結果、カラー画像圧縮処理を完了するまでに要する時間を短縮することができる。
また、画素数に基づいて優先順位を決定するため、前景レイヤが読み出される方向を考慮する必要がない。
本発明の画像圧縮装置にあっては、1ページ分のカラー画像を前景レイヤと背景レイヤとに分離し、分離してなる前景レイヤと背景レイヤとを夫々圧縮する。本発明の画像圧縮装置は、前景マスク生成手段、テーブル生成手段、前景レイヤ生成手段、2値画像N枚生成手段、及び2値画像圧縮手段を備える。更に画像圧縮装置は、前景レイヤを記憶する画像メモリと、前景レイヤの転送を要求された場合に、要求された分の前景レイヤを画像メモリから読み出して転送するか、又は、入力された前景レイヤを画像メモリへ転送して書き込む転送制御部とを備えていることが望ましい。
前景マスク生成手段は、1ページ分のカラー画像に基づいて、1ページ分の前景マスクを生成する。生成される前景マスクには、カラー画像に含まれる文字及び/又は線画を表す前景の各画素が示されている。
テーブル生成手段は、前景マスク生成手段が生成した前景マスクと1ページ分のカラー画像とに基づいて、カラー画像の前景が有する色情報と、この色情報を識別するN種類の識別子と、この色情報を有する画素の一方向並びにこの一方向に交差する他方向の最大及び最小夫々の座標値とを関連付けて記憶するテーブルを生成する。ここで、Nは自然数である。生成されたテーブルには、N色以上の色情報に対応するN種類の識別子が含まれている。
前景レイヤ生成手段は、テーブル生成手段が生成したテーブルと前景マスク生成手段が生成した前景マスクと1ページ分のカラー画像とに基づいて、前景レイヤを生成して転送制御部へ出力する。生成された前景レイヤは、前景が有する色情報をN種類の識別子に置き換えたものである。
前景レイヤ生成手段が出力した前景レイヤは、転送制御部に入力され、転送制御部によって画像メモリへ転送されて画像メモリに書き込まれる。
グループ分類手段は、M個のグループに分類されたN種類の識別子に対応するM個の領域を算出し、2値画像K枚生成手段は、グループ分類手段が算出した領域1個分の前景レイヤに基づいてKm 種類の識別子に対応するKm 枚の2値画像を生成することをM回繰り返し、2値画像圧縮手段は、2値画像K枚生成手段が生成したN枚の2値画像夫々を圧縮する。ただし、MはM≦Nの自然数であり、mは1≦m≦Mの自然数であり、K1 ,K2 ,…,KM 夫々はN以下の自然数であり、K1 +K2 +…+KM =Nである。
更に詳細には、グループ分類手段は、N種類の識別子をM個のグループに分類し、各グループに分類されているKm 種類の識別子を有する全ての画素が含まれている領域を、テーブル生成手段が生成したテーブルに記憶されている座標値に基づいて算出することをM個のグループ夫々について実行する。グループ分類手段が算出した領域1個分の前景レイヤは、通常、1ページ分の前景レイヤよりもデータ量が少ない。このため、領域1個分の前景レイヤの転送に要する転送時間は、1ページ分の前景レイヤの転送時間よりも短い。
また、2値画像K枚生成手段は、グループ分類手段が算出した領域1個分の前景レイヤの転送を転送制御部に要求することをM個のグループ夫々について実行し、転送制御部によって画像メモリから読み出されて転送された領域1個分の前景レイヤに基づいて、この前景レイヤに全ての画素が含まれている1種類の識別子とこの識別子以外の画素値とを2値化してなる2値画像を、Km 種類の識別子に対応してKm 枚生成する。
以上のように、画像メモリから読み出されて2値画像K枚生成手段へ転送される前景レイヤは、1ページ分の前景レイヤよりもデータ量が少ない領域1個分であり、転送された領域1個分の前景レイヤに基づいて、Km 枚の領域1個分の2値画像が生成されることがM回繰り返される。この結果、1ページ分の前景レイヤが転送され、転送された1ページ分の前景レイヤに基づいて、1枚の1ページ分の2値画像を生成することをN回繰り返す従来の画像圧縮装置に比べて、本発明の画像圧縮装置は、前景レイヤの転送処理及び2値化処理に要する時間が短縮される。
また、画像メモリから読み出されて2値画像K枚生成手段へ転送される前景レイヤは、1ページ分の前景レイヤよりもデータ量が少ないため、画像メモリに記憶されているデータを要求しているデータ処理部が2値画像K枚生成手段以外に存在した場合、このデータ処理部がデータの転送待ちをする待ち時間が短縮されるため、転送効率が向上される。
本発明の画像圧縮装置にあっては、2値画像K枚生成手段は、グループ分類手段が算出した領域1個分の前景レイヤの転送を転送制御部に要求することをM個のグループ夫々について実行し、転送制御部によって画像メモリから読み出されて転送された領域1個分の前景レイヤに基づいて、この前景レイヤに全ての画素が含まれている1種類の識別子とこの識別子以外の画素値とを2値化してなる2値画像を、Km 種類の識別子に対応してKm 枚生成した後、生成した2値画像をライン単位で転送制御部へ出力する。
ところで、1種類の識別子に関連付けて、例えば最大X座標値XL 及び最小X座標値XS と最大Y座標値YL 及び最小Y座標値YS とがテーブルに記憶されており、X軸の順方向の1ラインを出力することをY軸の順方向に繰り返す場合、Y座標値が最大Y座標値YL を超える範囲の前景レイヤには、2値化すべき前記1種類の識別子を有する画素が含まれていない。このため、この範囲の前景レイヤを2値化してなる2値画像には、2値化された識別子は含まれない。
従って、2値画像圧縮手段は、テーブル生成手段が生成したテーブルに記憶されている座標値に基づいて、2値画像K枚生成手段がライン単位で出力した2値画像以降に出力される2値画像に、2値化された識別子が含まれるか否かを判定する。否と判定した場合、2値画像圧縮手段は、2値画像K枚生成手段が出力した2値画像の転送を転送制御部に要求し、転送制御部によって画像メモリから読み出されて転送された2値画像を圧縮する。以上のようにして、2値画像圧縮手段は、2値画像K枚生成手段が生成したN枚の2値画像夫々を圧縮する。
2値画像K枚生成手段がライン単位で出力した2値画像以降に出力される2値画像に、2値化された識別子が含まれる場合とは、この識別子に係る1枚の2値画像の生成がまだ終了していない場合である。一方、2値画像K枚生成手段がライン単位で出力した2値画像以降に出力される2値画像に、2値化された識別子が含まれない場合とは、この識別子に係る1枚の2値画像の生成が事実上終了した場合である。
何故ならば、例えば1種類の識別子を“1”に置換し、この識別子以外の画素値を“0”に置換することによって領域1個分の前景レイヤを2値化する場合、途中まで2値化された前景レイヤのまだ2値化されていない部分に前記1種類の識別子が含まれていないならば、この部分に含まれる全ての画素の画素値が“0”に置換されることが明白だからである。
このため、前記1種類の識別子に係る1枚の2値画像の生成が事実上終了した場合に、領域1個分の前景レイヤの2値化が完了するまで待つことなく、既に生成が終了した範囲の2値画像の圧縮を開始することによって、カラー画像圧縮処理を完了するまでに要する時間を短縮することができる。
本発明の画像圧縮装置にあっては、グループ分類手段は、N種類の識別子をM個のグループに分類する場合に、N種類の識別子を、テーブル生成手段が生成したテーブルに記憶されている座標値に基づいて、画素が所定の範囲内に存在する識別子同士を同一のグループに分類する。次いで、グループ分類手段は、各グループに分類されているKm 種類の識別子を有する全ての画素が含まれている領域を、テーブル生成手段が生成したテーブルに記憶されている座標値に基づいて算出することをM個のグループ夫々について実行する。
画素が所定の範囲内に存在する識別子同士とは、この識別子を有する画素が互いの近傍に配されている識別子同士である。従って、このような識別子同士を一グループに分類することによって、グループ分類手段が算出する領域の面積を低減させることができ、延いては、この領域1個分の前景レイヤのデータ量を低減させることができる。
この結果、前景レイヤの転送処理及び2値化処理に要する時間を更に短縮することができる。
本発明の画像処理装置にあっては、本発明の画像圧縮装置を備え、この画像圧縮装置へ1ページ分のカラー画像を入力する。カラー画像は、例えば画像処理装置が備えるカラー・スキャナ部、又は、画像処理装置に接続されているカラー・スキャナ装置若しくはパーソナルコンピュータ等から入力される。
本発明の画像圧縮装置はカラー画像圧縮処理の効率が向上されているため、画像処理装置における画像処理の効率が向上される。
本発明の画像形成装置にあっては、本発明の画像処理装置及び画像形成手段を備え、画像形成手段は記録シート上に画像を形成する。
本発明の画像圧縮装置はカラー画像圧縮処理の効率が向上されているため、画像形成装置における画像処理の効率が向上される。
本発明のコンピュータプログラムにあっては、本発明の画像圧縮装置が備える前景マスク生成手段、テーブル生成手段、及び前景レイヤ生成手段等を、コンピュータのハードウェア要素を用いてソフトウェア的に実現させる。前記画像圧縮装置が行なう画像圧縮処理を、一連の画像処理プログラムに組み入れて実現するようにしてもよい。
本発明の記録媒体にあっては、本発明の画像圧縮装置が備える前景マスク生成手段、テーブル生成手段、及び前景レイヤ生成手段等を、コンピュータのハードウェア要素を用いてソフトウェア的に実現させるコンピュータプログラムを記録する。前記記録媒体には、前記画像圧縮装置が行なう画像圧縮処理が組み込まれた画像処理プログラムを記録するようにしてもよい。
本発明の画像圧縮装置による場合、N種類の識別子に対応する1ページ分の前景レイヤの転送を要求し、転送された1ページ分の前景レイヤに基づいて、N種類の識別子に対応するN枚の2値画像を生成する。このため、前景レイヤの転送処理に要する時間を短縮することができ、カラー画像圧縮処理の効率を向上させることができる。
また、転送される前景レイヤは常に1ページ分であって変動することはないため、安定したパフォーマンスを得ることができる。
本発明の画像圧縮装置による場合、1種類の識別子に対応する領域をN個算出し、算出された領域1個分の前景レイヤの転送を要求し、転送された領域1個分の前景レイヤに基づいて、1種類の識別子に対応する1枚の2値画像を生成することをN回繰り返す。このため、前景レイヤの転送処理に要する時間を短縮することができ、カラー画像圧縮処理の効率を向上させることができる。
また、転送される前景レイヤは、1ページ分の前景レイヤよりもデータ量が少ないため、転送効率を向上させることができる。
本発明の画像圧縮装置による場合、Km 種類の識別子に対応する領域をM個算出し、算出された領域1個分の前景レイヤの転送を要求し、転送された領域1個分の前景レイヤに基づいて、Km 種類の識別子に対応するKm 枚の2値画像を生成することをM回繰り返す。このため、前景レイヤの転送処理に要する時間を短縮することができ、カラー画像圧縮処理の効率を向上させることができる。
また、転送される前景レイヤは、1ページ分の前景レイヤよりもデータ量が少ないため、転送効率を向上させることができる。
また、本発明の画像処理装置による場合、カラー画像圧縮処理の効率が向上されている画像圧縮装置を備えるため、画像処理の効率を向上させることができる。
また、本発明の画像形成装置による場合、カラー画像圧縮処理の効率が向上されている画像処理装置を備えるため、画像処理の効率を向上させることができる。
更に、本発明のコンピュータプログラムによる場合、コンピュータを、本発明の画像圧縮装置として機能させることができる。
更にまた、本発明の記録媒体による場合、コンピュータを、本発明の画像圧縮装置として機能させることができるコンピュータプログラムを記録するため、このコンピュータプログラムの配布、保管等の利便性を向上させることができる。
以下、本発明を、その実施の形態を示す図面に基づいて詳述する。
実施の形態 1.
図1は、本発明の実施の形態1に係る画像圧縮装置の要部構成を示すブロック図である。
図2は、本発明の実施の形態1に係る画像圧縮装置によってカラー画像圧縮処理を施されるカラー画像の一例を示す模式図である。図3は、この画像圧縮装置によって生成される前景マスクの一例を示す模式図であり、図4は、この画像圧縮装置によって生成される前景レイヤ及び背景レイヤの一例を示す模式図である。
図中6は画像圧縮装置であり、画像圧縮装置6は、図1に示すように、画像圧縮装置6は、画像圧縮部1、CPU(Central Processing Unit )60、画像メモリ61、及び転送制御部62を備える。また、画像圧縮部1は、前景マスク生成手段として機能する前景マスク生成部11、テーブル生成手段及び前景レイヤ生成手段として機能する前景レイヤ生成部12、背景レイヤ生成部13、2値画像N枚生成手段として機能する2値画像生成部2、及び2値画像圧縮手段として機能する2値画像圧縮部3を備える。更に、前景レイヤ生成部12は、レジスタ又はRAM等を用いてなるテーブル格納部121を有する。
図1に示す実線の矢符は、カラー画像、前景マスク、前景レイヤ、背景レイヤ、2値画像、又は圧縮画像の入出力方向を示し、破線の矢符は、後述する転送ライン信号の入出力方向を示している。
CPU60は画像圧縮装置6の制御中枢であり、カラー画像、前景マスク等の転送を要求すべき転送タイミング、画像メモリ61に対してカラー画像、前景マスク等の読み書きを開始すべきアドレス、前景マスク、前景レイヤ等の生成を開始する生成タイミング、2値画像の圧縮を開始する圧縮タイミング等を示す制御信号を画像圧縮部1の各部に与える。
画像メモリ61は、例えばDDR2規格のSDRAM(Double-Data-Rate2 Synchronous Dynamic Random Access Memory)、又はハードディスクを用いてなる。画像メモリ61には、画像圧縮部1から出力された前景マスク、前景レイヤ、背景レイヤ、2値画像、及び圧縮画像、並びに図示しない装置各部が出力した各種データ等が書き込まれ、また、これらが画像メモリ61から読み出される。
転送制御部62は、転送制御部62に入力された転送要求に応じて、カラー画像、前景マスク、前景レイヤ、2値画像、圧縮画像、及び各種データの転送処理を実行し、転送要求が同時的に複数入力された場合は、入力された転送要求の優先順位を決定し、優先順位の高い転送処理から順に実行する。
具体的には、転送制御部62は、画像圧縮部1の入力DMA部21(後述)が前景レイヤの転送を要求した場合に、要求された分の前景レイヤを画像メモリ61から読み出して、画像圧縮部1の入力DMA部21へ転送する。
また、転送制御部62は、画像圧縮部1の出力DMA部32(後述)が圧縮画像の転送を要求した場合に、要求された分の圧縮画像を出力DMA部32から受け取って、画像メモリ61へ転送する。
転送要求の優先順位の高低は、CPU60が適宜のタイミングで転送制御部62に設定するか、又は転送制御部62にデフォルトで設定されている。
図2には、1ページ分のカラー画像が例示されている。
図2に示すカラー画像は、白地の記録シートに黒色、赤色、緑色、青色、紫色、及び水色等のカラーインク又はカラートナーで形成されている。このカラー画像には、緑色にべた塗りされた四角い領域の内部に水色、赤色、紫色、及び青色で描かれた「TEST」という太字の単語と、白地に黒色で記載された「これはテスト画像です。」という細字の一文と、多彩な色合いを有する風景画とが含まれている。この内、「TEST」という単語と「これはテスト画像です。」という一文とが前景であり、前景以外が背景である。つまり、緑色のべた塗り領域と風景画と白地が露出している部分とは全て背景である。
このようなカラー画像を表す各画素は、複数色(例えば256色)を直接的に表現するための多値の色情報を、画素値として有する。
図3には、図2に示す1ページ分のカラー画像に基づいて生成される1ページ分の前景マスクが例示されている。
前景マスクは、前景の画素と背景の画素とに、互いに異なる画素値を有する。
図3に示す前景マスクは、前景を白一色で示し、背景を黒一色で示している。このような前景マスクを表す各画素は2値の画素値を有し、具体的には、前景の各画素が画素値“0”を有し、背景の各画素が画素値“1”を有する。従って、前景マスクにおいて、画素値“0”の画素は前景の画素であり、画素値“1”の画素は背景の画素であることが容易にわかる。
図4(a)には、図2に示す1ページ分のカラー画像と、図3に示す1ページ分の前景マスクと、後述するインデックス・カラー・テーブル(以下、ICテーブルという)とに基づいて生成される1ページ分の前景レイヤが例示されている。
前景レイヤは、前景を、カラー画像において前景が有する色で示し、背景を、前景が有する色以外の色で示している。図4(a)に示す前景レイヤの場合、前景については、「TEST」という単語が水色、赤色、紫色、及び青色で示され、「これはテスト画像です。」という一文が黒色で示されている。一方、背景は白一色で示されている。
ただし、カラー画像の画素は、多数の色を直接的に表現するための色情報を、画素値として有するが、前景レイヤの画素は、少数の色を間接的に表現するための識別子を、画素値として有する。
例えば、前景レイヤを表す各画素は、カラー画像の256色よりも少ない8色を表現するための多値の識別子を有する。8色を表現するための8種類の識別子は、夫々3ビットのデータ長を有する画素値として示すことが可能である。一方、256色を表現するための256種類の色情報は、夫々8ビットのデータ長を有する画素値として示すことが可能である。このため、カラー画像よりも前景レイヤの方がデータ量が少ない。
更に詳細には、前景レイヤにおいては、前景の各画素が、画素値として、N種類の識別子の内のいずれか1種類の識別子を有し、背景の各画素が、画素値として、N種類の識別子のいずれとも異なる1種類の識別子を有する。ここで、Nは自然数であり、一般にはN≧2であるが、N=1であってもよい。識別子と色情報とは一対一対応で関連付けられて、ICテーブルに記憶されている(後述する図6参照)。
本実施の形態においては、カラー画像の前景がN色の色情報を有するため、前景レイヤの各画素は、N+1種類の識別子のいずれか1種類を有するものとする。なお、カラー画像の前景がN色よりも多い色情報を有してもよく、この場合、例えば赤色に近い赤紫色、赤茶色等を全て赤色と考えて、色情報をN色に制限する。
以下では、白色に識別子“0”、緑色に識別子“1”、水色に識別子“2”、赤色に識別子“3”、紫色に識別子“4”、青色に識別子“5”、…、黒色に識別子“7”が夫々関連付けられている場合を例示する。つまり、背景用の識別子が“0”であり、前景用の識別子が“1”〜“7”である。
従って、図4(a)に示す前景レイヤの場合、図2に示すカラー画像において水色の色情報を有する前景の画素に対応する画素は、識別子“2”を有する。同様に、赤色、紫色、青色、又は黒色の色情報を有する前景の画素に対応する画素は、識別子“3”、識別子“4”、識別子“5”又は識別子“7”を有する。
一方、カラー画像の背景の各画素に対応する前景レイヤの各画素は、画素値として識別子“0”を有する。
図4(b)には、図2に示す1ページ分のカラー画像と、図3に示す1ページ分の前景マスクとに基づいて生成される1ページ分の背景レイヤが例示されている。
背景レイヤは、背景を、カラー画像において背景が有する色で示し、前景を、背景が有する色で示している。更に詳細には、背景レイヤは、カラー画像の前景の色を、前景の近傍に位置する背景の色で置き換え(いわゆる穴埋め)してなる。
図4(b)に示す背景レイヤの場合、水色、赤色、紫色、及び青色で示される「TEST」という単語が、緑色のべた塗り領域と同じ緑色で示されて、緑色のべた塗り領域と区別ができなくなっている。また、黒色で示される「これはテスト画像です。」という一文が記されていた部分は、白地になっている。
次に、画像圧縮部1の各部について説明する。
図1に示す前景マスク生成部11は、図2に示すような1ページ分のカラー画像に基づいて、図3に示すような1ページ分の前景マスクを生成する。このために、前景マスク生成部11には、転送制御部62を介して、画像メモリ61から転送されたカラー画像が入力される。
前景マスク生成部11に入力されるカラー画像はRGB(Red Green Blue)値のカラー画像であり、例えば図示しないカラー・スキャナ部で原稿から読み取ったRGB値のカラー画像に対してA/D(アナログ/デジタル)変換処理、シェーディング補正処理等の所定の画像処理を施してなる。
カラー画像が入力された前景マスク生成部11は、例えば特許文献2に開示されている手法を用い、入力されたカラー画像に基づいて、このカラー画像に含まれる文字及び/又は線画を表す前景の各画素を示す前景マスクを生成する。この手法では、カラー画像の各画素の輝度値が微分されることによって、輝度が明るく変化するエッジ部位と、暗く変化するエッジ部位とが検知され、検地されたエッジ部位に基づいて、前景であると判定された各画素に画素値“0”が与えられ、背景であると判定された各画素に画素値“1”が与えられる。
生成された前景マスクは、転送制御部62を介して画像メモリ61へ出力され、画像メモリ61に記憶される。
図1に示す前景レイヤ生成部12は、図2に示すような1ページ分のカラー画像と図3に示すような1ページ分の前景マスクとに基づいて、ICテーブルを生成し、生成したICテーブルをテーブル格納部121に格納する。このために、前景レイヤ生成部12には、転送制御部62を介して、画像メモリ61から転送されたカラー画像及び前景マスクが夫々入力される。また、前景レイヤ生成部12は、図2に示すような1ページ分のカラー画像と図3に示すような1ページ分の前景マスクとテーブル格納部121に格納されているICテーブルとに基づいて、図4(a)に示すような前景レイヤを生成する。ただし、ICテーブルの生成と前景レイヤの生成とは同時的に実行される。
カラー画像及び前景マスクが入力された前景レイヤ生成部12は、例えば特許文献1,4に開示されている手法を用い、入力されたカラー画像及び前景マスクに基づいて、ICテーブルを生成しつつ前景レイヤを生成する。この手法では、前景の各画素について、この画素が有する色情報がまだICテーブルに記憶されていない場合は、この色情報に新たな識別子が割り当てられて、この色情報と割り当てた識別子とがICテーブルに記憶され、また、この画素が有する色情報が、ICテーブルに記憶してある識別子に置換される。一方、前景の各画素が有する色情報が既にICテーブルに記憶されている場合は、この画素が有する色情報は、ICテーブルに記憶してある識別子に置換される。また、背景の各画素が有する色情報は、ICテーブルに記憶してある所定の識別子に一律に置換される。
前景レイヤ生成部12で生成された前景レイヤは、転送制御部62を介して画像メモリ61へ出力され、画像メモリ61に記憶される。
画像メモリ61において前景レイヤが記憶される記憶領域のアドレス(更に詳細には、前景レイヤの書き込みを開始すべき位置の開始アドレス)は、CPU60によって予め前景レイヤ生成部12に与えられており、画像メモリ61では、この開始アドレスを前景レイヤの書き込み開始位置として前景レイヤの書き込みが開始される。
前景レイヤ生成部12で生成されたICテーブルには、少なくともカラー画像の前景が有する色情報と、この色情報を識別するN種類の識別子と、この色情報を有する画素の一方向並びにこの一方向に交差する他方向の最大及び最小夫々の座標値と、この色情報を有する画素の画素数とが関連付けて記憶される。本実施の形態では、色情報はR値、G値、及びB値夫々が“0”から“255”までの整数で示され、識別子は“0”から“7”までの整数で示され、各座標値としてはX軸方向の最大X座標値XL 及び最小X座標値XS 並びにY軸方向の最大Y座標値YL 及び最小Y座標値YS が用いられる。
また、カラー画像、前景レイヤ等の主走査方向はX軸の順方向であり、副走査方向はY軸の順方向である。
以下に、具体例を挙げてICテーブルを説明する。
図5は、本発明の実施の形態1に係る画像圧縮装置によって生成される前景レイヤの各画素値を例示する模式図であり、1ページ分の前景レイヤが示されている。また、図6は、本発明の実施の形態1に係る画像圧縮装置によって生成されるインデックス・カラー・テーブルの一例を示す模式図であり、図5に示す前景レイヤに対応するICテーブルが示されている。
ICテーブルには、アドレスと、識別子と、最小X座標値XS 、最大X座標値XL 、最小Y座標値YS 、及び最大Y座標値YL と、色情報のR値、G値、及びB値と、画素数とが関連付けて記憶されている。ここで、アドレスとは、識別子が格納されているテーブル格納部121のアドレスである。
図6(a)に示すICテーブルでは、識別子が昇順に並べられている。前景レイヤ生成部12では、図6(a)に示すようなICテーブルが生成される。
一方、図6(b)に示すICテーブルは、図6(a)に示すICテーブルが、最大Y座標値YL の昇順に並べ替えられたものである。このようなICテーブルのソートは、後述するように、2値画像生成部2で実行される。
図5に示す前景レイヤは、各画素のX座標値が“0”から“15”までの整数値を有し、Y座標値が“0”から“19”までの整数値を有し、画素数が“320”(=16×20)である。
図5及び図6(a)に示すように、この前景レイヤには、前景の画素として、緑色(R,G,B=0,255,0)に対応する識別子“1”を有する11個の画素と、水色(R,G,B=0,255,255)に対応する識別子“2”を有する9個の画素と、赤色(R,G,B=255,0,0)に対応する識別子“3”を有する22個の画素と、紫色(R,G,B=128,0,128)に対応する識別子“4”を有する12個の画素と、青色(R,G,B=0,0,255)に対応する識別子“5”を有する18個の画素とが含まれている。また、背景の画素として、白色(R,G,B=255,255,255)に対応する識別子“0”を有する248個の画素が含まれている。
識別子“1”を有する画素群の最小X座標値XS は“1”、最大X座標値XL は“3”、最小Y座標値YS は“14”、最大Y座標値YL は“18”である。同様に、識別子“2”を有する画素群の最小X座標値XS は“5”、最大X座標値XL は“8”、最小Y座標値YS は“13”、最大Y座標値YL は“17”である。
仮に、図5に示す識別子“2”を有する画素群の識別子が全て識別子“1”であった場合、図6(a)に示すICテーブルの識別子“1”の欄には、最小X座標値“1”、最小Y座標値“13”、最大X座標値“8”、及び最大Y座標値“18”が記載され、更に、画素数“20”が記載される。
図1に示す背景レイヤ生成部13は、図2に示すような1ページ分のカラー画像と図3に示すような1ページ分の前景マスクとに基づいて、図4(b)に示すような背景レイヤを生成する。このために、背景レイヤ生成部13には、転送制御部62を介して、画像メモリ61から転送されたカラー画像及び前景マスクが夫々入力される。
カラー画像及び前景マスクが入力された背景レイヤ生成部13は、例えば特許文献1,4に開示されている手法を用い、入力されたカラー画像及び前景マスクに基づいて、背景レイヤを生成する。この手法では、前景の画素が、この画素の近傍に位置する背景の画素の画素値で穴埋めされる。前景の画素の近傍に背景の画素が存在しない場合、即ち前景の画素の近傍に前景の画素しか存在しない場合は、前景の画素は、既に穴埋めされた前景の画素の画素値で穴埋めされる。なお、1個の画素の画素値ではなく、複数の画素の画素値の平均値で穴埋めする構成でもよい。
生成された背景レイヤは、転送制御部62を介して画像メモリ61へ出力され、画像メモリ61に記憶される。
以上のようにして生成された前景レイヤと背景レイヤとは、カラー画像を、前景を示す領域と背景を示す領域とに分離したものである。
画像圧縮部1が備える図示しない背景レイヤ圧縮部には、転送制御部62を介して、画像メモリ61から転送された背景レイヤが入力される。背景レイヤ圧縮部は、入力された背景レイヤを公知の非可逆圧縮技術を用いて圧縮し、圧縮された背景レイヤを、転送制御部62を介して画像メモリ61へ出力する。
一方、前景レイヤは可逆圧縮技術を用いて圧縮される。ただし、前景レイヤの圧縮率を向上させるべく、1ページ分の前景レイヤは、更に分離されてから圧縮される。このために、1ページ分の前景レイヤは、N種類の識別子に対応するN枚の2値画像に分離され、各2値画像が可逆圧縮技術を用いて圧縮される。
図1に示すように、2値画像生成部2は、各1個の処理部20、入力DMA(Direct Memory Access)部21、出力DMA部22及びバッファ23を有し、2値画像圧縮部3は、各1個の処理部30、入力DMA部31及び出力DMA部32を有する。
2値画像生成部2のバッファ23は、先入れ先出し式のラインメモリを用いてなる。
入力DMA部21は、入力側が転送制御部62に接続され、出力側がバッファ23の入力側に接続されている。バッファ23の出力側は、処理部20の入力側に接続されている。
処理部20の出力側は、出力DMA部22の入力側に接続されている。また、出力DMA部22の出力側は、転送制御部62に接続されている。
2値画像生成部2の入力DMA部21は、前景レイヤの転送を要求すべき転送タイミングを示す制御信号をCPU60から与えられた場合に、転送制御部62に1ページ分の前景レイヤの転送を要求する。入力DMA部21には、CPU60によって予め前景レイヤに係る開始アドレスが与えられているため、入力DMA部21は、この開始アドレスからのデータの読み出しを転送制御部62に要求する。
1ページ分の前景レイヤは、画像メモリ61から読み出されて、転送制御部62を介して転送され、入力DMA部21に1ライン分ずつ入力される。入力DMA部21は、入力された1ライン分の前景レイヤをバッファ23へ出力することを、1ページ分の前景レイヤの転送が終了するまで繰り返す。
図5に示す前景レイヤの場合、入力DMA部21は、X座標値が“0”から“15”までの画素を有する1ライン分を、Y座標値“0”のラインからY座標値“19”のラインまで順に入出力することによって、1ページ分の前景レイヤをバッファ23に与える。
ただし、入力DMA部21から出力された1ライン分の前景レイヤは、図示しないデータパック部に入力されて、複数画素毎にパックされてからバッファ23へ出力される。
バッファ23からは、入力された1ライン分の前景レイヤが処理部20へ出力される。ただし、同一の1ライン分の前景レイヤは、N種類の識別子に対応してN回、バッファ23から読み出されて処理部20に入力される。1ライン分の前景レイヤを入力された処理部20は、入力された1ライン分の前景レイヤを2値化して、出力DMA部22へ出力する。
以下に、処理部20が実行する2値画像生成処理を詳述する。
図7は、本発明の実施の形態1に係る画像圧縮装置が備える2値画像生成部2で実行される2値画像生成処理の手順を示すフローチャートである。
処理部20は、2値画像の生成を開始する生成タイミングを示す制御信号をCPU60から与えられた場合に2値画像生成処理を実行する。
処理部20は、テーブル格納部121からICテーブルを取得し(S11)、取得したICテーブルを、最大Y座標値YL の昇順にソートする(S12)。S12の処理によって、例えば図6(a)に示すICテーブルが、図6(b)に示すICテーブルのようになる。
具体的には、アドレス“4”の記憶領域に記憶されていた識別子“4”に係る各種座標値、色情報、及び画素数が、アドレス“1”の記憶領域に記憶され、アドレス“5”の記憶領域に記憶されていた識別子“5”に係る各種座標値、色情報、及び画素数が、アドレス“2”の記憶領域に記憶され、…、という処理が繰り返される。この結果、昇順に並んでいた“1”〜“5”の識別子が、“4”、“5”、“2”、“1”、及び“3”の順に並び替えられる。
ところで、図6(a)に示すICテーブルは、アドレスの数値と識別子の数値とが一致しているため、前景レイヤ生成部12は、アドレスが記載されていないICテーブルを生成してもよい。しかしながら、ICテーブルをソートする必要があるため、アドレスの数値と識別子の数値との関連付けを別途保存しておく必要がある。
2値画像生成部2の入力DMA部21が作動することによって、処理部20へは、1ページ分の前景レイヤが入力される。更に詳細には、図5に示す前景レイヤの場合、同一の1ライン分の前景レイヤが5回、バッファ23から処理部20へ入力されることが、20回繰り返される。つまり、処理部20へ1ページ分の前景レイヤが入力されることとは、処理部20へ1ライン分の前景レイヤが100回入力されることである。
処理部20は、1ページ分の前景レイヤの2値化が完了したか否かを判定し(S13)、まだ2値化が完了していない場合(S13でNO)、変数aに“1”をセットし(S14)、ICテーブルを参照して、アドレスaの識別子について1ライン分の前景レイヤを2値化して(S15)、出力DMA部22へ出力する。また、図示はしないが処理部20は、出力DMA部22に対して、出力した1ライン分の前景レイヤに対応する識別子がアドレスaの識別子であることを示す信号も出力する。
S15においては、例えばa=1である場合、処理部20は図6(b)に示すICテーブルを参照して、処理部20に入力された1ライン分の前景レイヤの各画素が有する識別子“4”を“1”に、識別子“4”以外の識別子を“0”に2値化する。
次いで、処理部20は変数aを“1”インクリメントし(S16)、変数aが識別子の種類数N以下であるか否かを判定して(S17)、a≦Nである場合(S17でYES)、処理をS15へ戻す。再び実行されるS15においては、a=2であるため、処理部20は、処理部20に入力された1ライン分の前景レイヤの各画素が有する識別子“5”を“1”に、識別子“5”以外の識別子を“0”に2値化する。
S15の処理はN回繰り返し実行されるため、識別子が“4”、“5”、“2”、“1”、及び“3”に係る1ライン分の2値画像が、この順に出力DMA部22へ出力される。
a>Nである場合(S17でNO)、S15の処理をN回実行し終えたため、処理部20は、処理をS13へ戻す。
S13において、まだ1ページ分の前景レイヤの2値化が完了していないと判定した場合、処理部20は、更にS14へ処理を移してから、S15からS17までの処理をN回繰り返し実行する。
1ページ分の前景レイヤの2値化が完了した場合(S13でYES)、即ち、S14からS17までの処理が1ページ分の前景レイヤの全てのラインに対して実行された場合、処理部20は、2値画像生成処理を終了する。
出力DMA部22は、転送制御部62に2値画像の転送を要求し、2値画像を1ライン分ずつ出力する。出力DMA部22には、CPU60によって予め各識別子夫々に係る開始アドレスが与えられているため、出力DMA部22は、この開始アドレスからのデータの書き込みを転送制御部62に要求する。
N種類の識別子夫々に対応する1ライン分の2値画像は、出力DMA部22から1ライン分ずつ出力されて、転送制御部62を介して画像メモリ61へ出力され、画像メモリ61において、N種類の識別子夫々に対応する記憶領域に順次記憶される。
また、出力DMA部22は、現在出力しているラインが2値画像のL本目のラインであること(以下、ライン本数という)を示す転送ライン信号を2値画像圧縮部3の処理部30へ出力する。ここで、Lは自然数であり、図5に示す前景レイヤの場合、1≦L≦20である。転送ライン信号は、ページ開始時に“1”にリセットされ、各ラインの最終画素(本実施の形態では右端画素)を出力DMA部22が出力した時にカウントアップされ、次のページ開始時に“1”にリセットされる。
図5に示す前景レイヤの場合、出力DMA部22は、X座標値が“0”から“15”までの画素を有する1ライン分をN本ずつ、Y座標値“0”のラインからY座標値“19”のラインまで順に出力しつつ、“1”から“20”までのライン本数Lを示す転送ライン信号を2値画像圧縮部3の処理部30へ出力する。このため、同一のライン本数Lを示す転送ライン信号はN種類の識別子に対応してN回出力されるが、図6(b)に示すようなソート済みのICテーブルを参照すれば、1回目〜N回目に出力された転送ライン信号が、いずれの識別子に対応する転送ライン信号であるかは容易に判定することができる。
ところで、各識別子に係る開始アドレスがCPU60によって設定されているため、画像メモリ61において、各識別子に係る2値画像が記憶される記憶領域は、この2値画像専用の記憶領域として予め準備されている。このため、例えば識別子“4”に係る2値画像が識別子“1”に係る2値画像よりも先に出力されたとしても、識別子“4”に係る2値画像が、識別子“1”に係る2値画像を記憶すべき記憶領域に誤って書き込まれることはない。つまり、各識別子と画像メモリ61に記憶されている2値画像との対応関係は、各識別子に係る開始アドレスに基づいて容易に判定することができる。
なお、2値画像が記憶される記憶領域の開始アドレスをCPUが設定する構成に限定されず、例えば処理部20が開始アドレスを設定する構成でもよい。
図8、図9及び図10は、本発明の実施の形態1に係る画像圧縮装置によって生成される識別子“4”、識別子“5”及び識別子“3”夫々に係る2値画像の各画素値を例示する模式図である。識別子“1”,“2”夫々に係る2値画像の図示は省略する。
図8に示すように、識別子“4”に係る2値画像は、図5に示す前景レイヤにおいて識別子“4”を有する画素の画素値が“1”に置き換えられ、この画素以外の画素の画素値が“0”に置き換えられてなる。
同様に、図9及び図10に示すように、識別子“5”及び識別子“3”に係る2値画像は、図5に示す前景レイヤにおいて識別子“5”及び識別子“3”を有する画素の画素値が“1”に置き換えられ、この画素以外の画素の画素値が“0”に置き換えられてなる。
ところで、図6に示すように、識別子“4”を有する画素群の最小X座標値XS は“2”、最大X座標値XL は“4”、最小Y座標値YS は“2”、最大Y座標値YL は“7”である。このため、図5に示すように、識別子“4”を有する画素は、Y座標値“8”のライン以降のラインには存在しない。このため、図8に示すように、識別子“4”に係る2値画像において、図中白抜矢符で示すY座標値“8”のライン以降のライン、即ち9本目から20本目までラインには、画素値“1”を有する画素は存在しない。つまり、Y座標値“7”のラインに対する2値化が終了した時点で、識別子“4”に係る1枚の2値画像の生成は事実上終了している。
一方、図6に示すように、識別子“1”を有する画素群の最小X座標値XS は“1”、最大X座標値XL は“3”、最小Y座標値YS は“14”、最大Y座標値YL は“18”である。このため、図5に示すように、識別子“1”を有する画素は、Y座標値“18”のライン以降のラインには存在しない。このため、識別子“1”に係る2値画像は、Y座標値“18”のライン以降のライン、即ち19本目から20本目までラインには、画素値“1”を有する画素は存在しない。つまり、Y座標値“18”のラインに対する2値化が終了した時点で、識別子“1”に係る1枚の2値画像の生成が事実上終了する。
つまり、各識別子に係る1枚の2値画像の生成は、識別子“4”、“5”、“2”、“1”、及び“3”の順で事実上終了する。
2値画像圧縮部3の処理部30は、出力DMA部22から転送ライン信号が入力された場合に、図6(b)に示すようなソート済みのICテーブルを参照して、入力された転送ライン信号に対応する識別子を判定し、この転送ライン信号が示すライン本数Lが、この識別子に係る最大Y座標値YL に“1”を加算した算出値YLCを超過しているか否かを判定する。
ライン本数Lが算出値YLC(=最大Y座標値YL +“1”)を超過している場合、処理部30は、入力DMA部31を制御して、入力された転送ライン信号に対応する識別子に係る2値画像の転送を転送制御部62に要求させる。
例えば、ライン本数“9”を示す1個目の転送ライン信号が入力された場合、入力された転送ライン信号は識別子“4”に対応し、また、ライン本数“9”は識別子“4”に係る算出値YLC“8”(=最大Y座標値“7”+“1”)を超過しているため、処理部30は、入力DMA部31へ所定の制御信号を出力することによって、識別子“4”に係る2値画像の転送を転送制御部62に要求させる。
一方、ライン本数“9”を示す4個目の転送ライン信号が入力された場合、入力された転送ライン信号は識別子“1”に対応し、また、ライン本数“9”は識別子“1”に係る算出値YLC“19”(=最大Y座標値“18”+“1”)以下であるため、処理部30は、出力DMA部22からの次の転送ライン信号の入力を待つ。
入力DMA部31からの転送要求に従い、1枚の2値画像が画像メモリ61から読み出されて、転送制御部62を介して転送され、入力DMA部31に入力される。
ただし、ここで要求される2値画像は、2値画像生成部2が生成する1ページ分の2値画像全てではなく、少なくとも最大Y座標値YL を超過しているY座標値を有するラインは要求されない。具体的には、Y座標値“1”から最大Y座標値YL までのラインを有する矩形領域、又は最小Y座標値YS から最大Y座標値YL までのラインを有する矩形領域である。何故ならば、この矩形領域の範囲外には2値化された識別子を有する画素が存在しないことが明白だからである。なお、要求範囲をX軸方向にも限定して、X座標値“1”から最大X座標値XL までのカラムを有する矩形領域、又は最小X座標値XS から最大X座標値XL までのカラムを有する矩形領域を要求する構成でもよい。
以上のようにして、1枚の2値画像は、画像メモリ61から読み出されて、転送制御部62を介して転送され、入力DMA部31に入力される。入力DMA部31は、入力された1枚の2値画像を処理部30へ出力する。
処理部30は、入力された2値画像を公知の可逆圧縮技術を用いて圧縮することによって圧縮画像を生成し、生成した圧縮画像を出力DMA部32へ出力する。
N枚の2値画像は、最大Y座標値YL の昇順、即ち2値画像の生成が事実上終了する順に圧縮される。このため、2値画像圧縮部3が2値画像を得るまでの待ち時間が短縮され、2値画像圧縮処理は短時間で終了する。
圧縮画像の生成を完了した処理部30は、次にライン本数Lが算出値YLCを超過した識別子に係る2値画像の転送を転送制御部62に要求させる。処理部30は、このような転送要求をN種類の識別子全てに対して実行し、N枚の圧縮画像を生成する。
図11は、本発明の実施の形態1に係る画像圧縮装置が備える2値画像圧縮部3で実行される2値画像圧縮処理の手順を示すフローチャートである。
処理部30は、圧縮画像の生成を開始する生成タイミングを示す制御信号をCPU60から与えられた場合に2値画像圧縮処理を実行する。
処理部30は、ソートされたICテーブルを処理部20から取得し(S21)、処理をS22へ移す。
なお、S21の処理でICテーブルを全て取得する構成に限定されるものではない。例えば識別子の種類数N、各種座標値等、必要なデータのみが2値画像生成部2に備えられている図示しないレジスタに格納されており、このレジスタから、必要なデータを示す信号が処理部30へ出力される構成でもよい。
次いで、処理部30は、N枚全ての2値画像の圧縮が完了したか否かを判定し(S22)、まだ圧縮していない2値画像が存在する場合(S22でNO)、出力DMA部22から入力された転送ライン信号とS21で取得したICテーブルとに基づいて、この転送ライン信号に対応する識別子を判定し(S23)、ライン本数L>算出値YLC(=最大Y座標値YL +“1”)である識別子が存在するか否かを判定し(S24)、存在しない場合は(S24でNO)、処理をS23へ移す。
ライン本数L>算出値YLCである識別子が存在する場合(S24でYES)、処理部30は、この識別子に係る2値画像の矩形領域1個分の転送を入力DMA部31に要求させ(S25)、入力DMA部31から入力された2値画像の矩形領域1個分を圧縮する(S26)。S26の処理完了後、処理部30は、処理をS22へ戻す。
N枚全ての2値画像の圧縮が完了した場合(S22でYES)、処理部30は、2値画像圧縮処理を終了する。
2値画像圧縮部3の出力DMA部32は、転送制御部62に1枚の圧縮画像の転送を要求し、圧縮画像を出力する。出力DMA部32から出力された1枚の圧縮画像は、転送制御部62を介して画像メモリ61へ出力され、画像メモリ61に記憶される。
以上のようにして、カラー画像が前景レイヤと背景レイヤとに分離され、前景レイヤを圧縮してなるN枚の圧縮画像が生成され、また、背景レイヤを圧縮してなる圧縮画像が生成される。更に、テーブル格納部121に格納されているICテーブルが読み出されて、例えば公知の可逆圧縮技術を用いて圧縮されることによって、1ページ分のカラー画像を圧縮するカラー画像圧縮処理が完了する。
以上のような画像圧縮装置6は、1ページ分の前景レイヤを1度だけ読み出して、各識別子に係る2値画像を生成し、2値画像の生成が事実上終了した識別子に係る2値画像から順次圧縮していく。このため、前景レイヤの転送処理、2値画像生成処理及び2値画像圧縮処理等を完了するまでに要する時間が短く、カラー画像圧縮処理を効率よく実行することができる。
なお、本実施の形態においては、カラー画像、前景レイヤ等の主走査方向はX軸の順方向であり、副走査方向はY軸の順方向であるため、2値画像生成部2の処理部20は最大Y座標値YL の昇順にICテーブルをソートし、2値画像圧縮部3の処理部30は、ライン本数L>(最大Y座標値YL +“1”)という条件である場合に2値画像の転送を要求している。しかしながら、前景レイヤ生成部12と2値画像生成部2とで副走査方向、若しくは主走査方向と副走査方向とが異なる場合、又は、前景レイヤ生成部12が生成した前景レイヤに対して90°、180°、若しくは270°の回転処理が施されてから2値画像圧縮部3へ入力される場合は、ICテーブルをソートする条件、及び2値画像の転送を要求する条件を変更する必要がある。
図12及び図13は、本発明の実施の形態1に係る画像圧縮装置によって生成される前景レイヤと主/副走査方向とを示す模式図である。図14及び図15は、本発明の実施の形態1に係る画像圧縮装置によって生成される前景レイヤを回転させたものと主/副走査方向とを示す模式図である。
図12〜図15に示す前景レイヤには、1種類の識別情報(例えば識別子“7”)を有する画素が示されている。ただし、図14及び図15に示す前景レイヤは、図12及び図13に示す前景レイヤを右へ90°回転させたものである。
図12〜図15には、識別子“7”を有する画素群の最大X座標値XL 、最小X座標値XS 、最大Y座標値YL 、及び最小Y座標値YS が示されている。図中XE 及びYE は、前景レイヤの最大X座標値及び最大Y座標値である。更に、図中「主」及び「副」と記載されている白抜矢符は主走査方向及び副走査方向である。
図12(a)に示すように、主走査方向がX軸の順方向であり、副走査方向がY軸の順方向である場合、前景レイヤは図中左上端の画素から右下端の画素まで順に走査される。このとき、2値画像生成部2の処理部20がICテーブルをソートすべきソート条件は、最大Y座標値YL の昇順であり、2値画像圧縮部3の処理部30が2値画像の転送を要求すべき転送要求条件は、ライン本数L>(最大Y座標値YL +“1”)である。これらの条件は、図12(b)に示すように、主走査方向がX軸の逆方向であり、副走査方向がY軸の順方向である場合(即ち前景レイヤが図中右上端の画素から左下端の画素まで順に走査される場合)も同様である。
一方、図13(a)に示すように、主走査方向がX軸の順方向であり、副走査方向がY軸の逆方向である場合(即ち前景レイヤが図中左下端の画素から右上端の画素まで順に走査される場合)、ソート条件は最小Y座標値YS の降順であり、転送要求条件はライン本数L>(最大Y座標値YE −最小Y座標値YS +“1”)である。これらの条件は、図13(b)に示すように、主走査方向がX軸の逆方向であり、副走査方向がY軸の逆方向である場合(即ち前景レイヤが図中右下端の画素から左上端の画素まで順に走査される場合)も同様である。
図14(a)に示すように、90°回転された前景レイヤについて、主走査方向がY軸の逆方向であり、副走査方向がX軸の順方向である場合、ソート条件は、最大X座標値XL の昇順であり、転送要求条件は、ライン本数L>(最大X座標値XL +“1”)である。これらの条件は、図14(b)に示すように、主走査方向がY軸の順方向であり、副走査方向がX軸の順方向である場合も同様である。
一方、図15(a)に示すように、90°回転された前景レイヤについて、主走査方向がY軸の逆方向であり、副走査方向がX軸の逆方向である場合、ソート条件は最小X座標値XS の降順であり、転送要求条件はライン本数L>(最大X座標値XE −最小X座標値XS +“1”)である。これらの条件は、図15(b)に示すように、主走査方向がY軸の順方向であり、副走査方向がX軸の逆方向である場合も同様である。
なお、バッファ23はラインメモリに限定されず、例えばブロックメモリでもよく、前景レイヤ1ページ分の記憶容量を有するメモリであってもよい。
実施の形態 2.
図16は、本発明の実施の形態2に係る画像圧縮装置の要部構成を示すブロック図である。
本実施の形態の画像圧縮装置6は、図1に示す実施の形態1の画像圧縮装置6と略同様の構成であるが、2値画像生成部2の構成が異なる。以下では、実施の形態1の画像圧縮装置6との差異について説明し、その他、実施の形態1に対応する部分には同一符号を付してそれらの説明を省略する。
図16に示す2値画像生成部2は、n個の処理部201,202,…,20nと、各1個の入力DMA部21、出力DMA部22及びバッファ23とを有する。
ここで、nはn≧Nの自然数であり、画像圧縮装置6にて使用可能な識別子の最大値に等しい。例えば、カラー画像の前景の色数が最大8色であることが予めわかっている場合、n=8として画像圧縮装置6が設計される。即ち、8個の処理部201,202,…,208が2値画像生成部2に設けられる。
一方、Nはカラー画像の前景の実際の色数に等しいため、1≦N≦nであり、カラー画像圧縮処理を施すべきカラー画像毎に異なることもある。図5及び図6の例では、n=8、N=5である。
2値画像生成部2のバッファ23は、出力側がn個の処理部201,202,…,20n夫々に接続されている。n個の処理部201,202,…,20n夫々の出力側は、出力DMA部22の入力側に接続されている。
入力DMA部21は、転送制御部62に1ページ分の前景レイヤの転送を要求する。1ページ分の前景レイヤは、画像メモリ61から読み出されて、転送制御部62を介して転送され、入力DMA部21に1ライン分ずつ入力される。入力DMA部21は、入力された1ライン分の前景レイヤをバッファ23へ出力することを、1ページ分の前景レイヤの転送が終了するまで繰り返す。
バッファ23からは、入力された1ライン分の前景レイヤがn個の処理部201,202,…,20nへ出力される。
ただし、n個の処理部201,202,…,20n全てへ前景レイヤが出力される場合とは、n=Nである場合である。通常、入力DMA部21は、前景レイヤをN種類の識別子に対応するN個の処理部201,202,…,20N夫々へ出力する。図5に示す前景レイヤの場合、1ページ分の前景レイヤは5個の処理部201,202,…,205夫々に与える。
バッファ23がN個の処理部201,202,…,20Nへ1ライン分の前景レイヤを出力する場合、図示しないメモリ制御部が、テーブル格納部121に格納されているICテーブルを最大Y座標値YL の昇順にソートし、ソート結果に応じた順に処理部201,202,…,20Nへ1ライン分の前景レイヤを出力する。図6(b)に示すICテーブルの場合、識別子“4”に対応する処理部204へ1ライン分の前景レイヤを出力し、次に、識別子“5”に対応する処理部205へ1ライン分の前景レイヤを出力することを、識別子“2”、“1”、及び“3”の順に実行する。
処理部201は識別子“1”に対応し、識別子“1”と、識別子“1”以外の全ての識別子とを2値化する。具体的には、処理部201は、入力された1ライン分の前景レイヤについて、識別子“1”を有する画素を“1”に置き換え、識別子“1”以外の全ての識別子を“0”に置き換える。同様に、処理部202,…,20nは識別子“2”,…,“n”に対応し、識別子“2”,…,“n”を有する画素を“1”に置き換え、識別子“2”,…,“n”以外の全ての識別子を“0”に置き換える。
各処理部201,202,…,20nが前景レイヤを2値化することによって、2値画像が生成される。生成された2値画像は、1ライン分ずつ、出力DMA部22へ出力される。
図17は、本発明の実施の形態2に係る画像圧縮装置が備える2値画像生成部2で実行される2値画像生成処理の手順を示すフローチャートである。
2値画像生成処理は、2値画像の生成を開始する生成タイミングを示す制御信号をCPU60から与えられた2値画像生成部2のn個の処理部201,202,…,20nが個々に実行する。以下では、処理部201を例示する。
処理部201は、1ページ分の前景レイヤの2値化が完了したか否かを判定し(S31)、まだ2値化が完了していない場合(31でNO)、処理部201に入力された前景レイヤの各画素が有する識別子“1”を“1”に、識別子“1”以外の識別子を“0”に2値化する(S32)。S32の処理完了後、処理部201は、処理をS31へ戻す。
1ページ分の前景レイヤの2値化が完了した場合(S31でYES)、処理部30は、2値画像生成処理を終了する。
以上のような構成では、1ライン分の前景レイヤについてN種類の識別子に係る2値化画像生成処理をn個の処理部201,202,…,20nで並行して実行することができるため、カラー画像圧縮処理を効率よく実行することができる。
実施の形態 3.
図18は、本発明の実施の形態3に係る画像圧縮装置の要部構成を示すブロック図である。
本実施の形態の画像圧縮装置6は、図16に示す実施の形態2の画像圧縮装置6と略同様の構成であるが、2値画像生成部2の構成が異なる。以下では、実施の形態2の画像圧縮装置6との差異について説明し、その他、実施の形態1,2に対応する部分には同一符号を付してそれらの説明を省略する。
図18に示す2値画像生成部2は、1個の入力DMA部21と、各n個の処理部201,202,…,20n及び出力DMA部221,222,…,22nとを有する。
n個の処理部201,202,…,20n夫々の出力側は、n個の出力DMA部221,222,…,22nに1対1対応で接続されている。出力DMA部221,222,…,22n夫々は、出力側が転送制御部62に接続されている。
入力DMA部21は、転送制御部62に1ページ分の前景レイヤの転送を要求する。1ページ分の前景レイヤは、画像メモリ61から読み出されて、転送制御部62を介して転送され、入力DMA部21に1ライン分ずつ入力される。
入力DMA部21は、入力された1ライン分の前景レイヤをN種類の識別子に対応するN個の処理部201,202,…,20Nへ出力することを、1ページ分の前景レイヤの転送が終了するまで繰り返す。
なお、入力DMA部21から出力された1ライン分の前景レイヤが、図示しないデータパック部に入力されて、複数画素毎にパックされてからN個の処理部201,202,…,20Nへ出力される構成でもよい。また、図示しない出力制御部が、テーブル格納部121に格納されているICテーブルを最大Y座標値YL の昇順にソートし、ソート結果に応じた順に処理部201,202,…,20Nへ1ライン分の前景レイヤを出力する構成でもよい。
各処理部201,202,…,20nが前景レイヤを2値化することによって、2値画像が生成される。生成された2値画像は、1ライン分ずつ、対応する出力DMA部221,222,…,22nへ出力される。
n個の出力DMA部221,222,…,22n夫々は、転送制御部62に2値画像の転送を要求し、2値画像を1ライン分ずつ出力する。n個の出力DMA部221,222,…,22n夫々には、CPU60によって予め各識別子に係る開始アドレスが与えられているため、n個の出力DMA部221,222,…,22n夫々は、この開始アドレスからのデータの書き込みを転送制御部62に要求する。
n枚の2値画像は、出力DMA部221,222,…,22n夫々から1ライン分ずつ出力されて、転送制御部62を介して画像メモリ61へ出力され、画像メモリ61に記憶される。
また、n個の出力DMA部221,222,…,22n夫々は、ライン本数Lを示す転送ライン信号を2値画像圧縮部3の処理部30へ出力する。
図5に示す前景レイヤの場合、出力DMA部221,222,…,225夫々は、X座標値が“0”から“15”までの画素を有する1ライン分を、Y座標値“0”のラインからY座標値“19”のラインまで順に出力しつつ、“1”から“20”までのライン本数Lを示す転送ライン信号を2値画像圧縮部3の処理部30へ出力する。
ここで、n個の出力DMA部221,222,…,22n夫々は、n個の処理部201,202,…,20nに対応しているため、n種類の識別子と一意に対応している。
2値画像圧縮部3の処理部30は、n個の出力DMA部221,222,…,22n夫々から転送ライン信号が入力された場合に、入力された転送ライン信号が示すライン本数Lが、最大Y座標値YL に“1”を加算した算出値YLCを超過しているか否かを判定する。
入力された転送ライン信号が示すライン本数Lが算出値YLC(=最大Y座標値YL +“1”)を超過している場合、処理部30は、入力DMA部31を制御して、ライン本数Lが算出値YLCを超過している出力DMA部221,222,…,22nに対応する識別子に係る2値画像の転送を転送制御部62に要求させる。
例えば、識別子“4”に対応する出力DMA部224からライン本数“9”を示す転送ライン信号が入力された場合、入力された転送ライン信号が示すライン本数“9”は識別子“4”に係る算出値YLC“8”(=最大Y座標値“7”+“1”)を超過しているため、処理部30は、入力DMA部31へ所定の制御信号を出力することによって、識別子“4”に係る2値画像の転送を転送制御部62に要求させる。
一方、識別子“1”に対応する出力DMA部221からライン本数“9”を示す転送ライン信号が入力された場合、入力された転送ライン信号が示すライン本数“9”は識別子“1”に係る算出値YLC“19”(=最大Y座標値“18”+“1”)以下であるため、処理部30は、出力DMA部221からの次の転送ライン信号の入力を待つ。
入力DMA部31は、転送制御部62に1枚の2値画像の転送を要求する。1枚の2値画像は、画像メモリ61から読み出されて、転送制御部62を介して転送され、入力DMA部31に入力される。入力DMA部31は、入力された1枚の2値画像を処理部30へ出力する。
処理部30は、入力された2値画像を公知の可逆圧縮技術を用いて圧縮することによって圧縮画像を生成し、生成した圧縮画像を出力DMA部32へ出力する。
圧縮画像の生成を完了した処理部30は、入力DMA部31を制御して、次にライン本数Lが算出値YLCを超過した出力DMA部221,222,…,22nに対応する識別子に係る2値画像の転送を転送制御部62に要求させる。処理部30は、このような転送要求をN種類の識別子全てに対して実行し、N枚の圧縮画像を生成する。
図19は、本発明の実施の形態3に係る画像圧縮装置が備える2値画像圧縮部3で実行される2値画像圧縮処理の手順を示すフローチャートである。
2値画像圧縮処理は、圧縮画像の生成を開始する生成タイミングを示す制御信号をCPU60から与えられた2値画像圧縮部3の処理部30が実行する。
処理部30は、テーブル格納部121から各識別子の最大/最小X座標値XL ,XS と最大/最小Y座標値YL ,YS とを取得し(S41)、処理をS42へ移す。
処理部30は、N枚全ての2値画像の圧縮が完了したか否かを判定し(S42)、まだ圧縮していない2値画像が存在する場合(S42でNO)、N個の出力DMA部221,222,…,22N夫々から入力された転送ライン信号に基づいて、ライン本数L>算出値YLC(=最大Y座標値YL +“1”)である出力DMA部221,222,…,22Nが存在するか否かを判定し(S43)、存在しない場合は(S43でNO)、S43の処理を繰り返し実行する。
ライン本数L>算出値YLCである出力DMA部221,222,…,22Nが存在する場合(S43でYES)、例えば出力DMA部221から入力された転送ライン信号が示すライン本数Lが算出値YLCを超過している場合、処理部30は、出力DMA部221に対応する識別子“1”に係る2値画像の矩形領域1個分の転送を入力DMA部31に要求させ(S44)、入力DMA部31から入力された2値画像の矩形領域1個分を圧縮する(S45)。S45の処理完了後、処理部30は、処理をS42へ戻す。
N枚全ての2値画像の圧縮が完了した場合(S42でYES)、処理部30は、2値画像圧縮処理を終了する。
出力DMA部32は、転送制御部62に1枚の圧縮画像の転送を要求し、圧縮画像を出力する。出力DMA部32から出力された1枚の圧縮画像は、転送制御部62を介して画像メモリ61へ出力され、画像メモリ61に記憶される。
以上のような構成では、処理部201,202,…,20nが出力した2値画像を出力DMA部221,222,…,22nから逐次転送することができるため、カラー画像圧縮処理を効率よく実行することができる。
実施の形態 4.
図20は、本発明の実施の形態4に係る画像圧縮装置の要部構成を示すブロック図である。
本実施の形態の画像圧縮装置6は、図18に示す実施の形態3の画像圧縮装置6と略同様の構成であるが、2値画像生成部2の構成が異なる。以下では、実施の形態3の画像圧縮装置6との差異について説明し、その他、実施の形態1〜3に対応する部分には同一符号を付してそれらの説明を省略する。
図20に示す2値画像生成部2は、各1個の入力DMA部21及びメモリ制御部24と、各n個の処理部201,202,…,20n及び出力DMA部221,222,…,22nと、2個のバッファ231,232とを有する。バッファ231,232は、夫々先入れ先出し式のラインメモリを用いてなる。
入力DMA部21は、入力側が転送制御部62に接続され、出力側が、メモリ制御部24の入力側に接続されている、メモリ制御部24の出力側は、n個の処理部201,202,…,20n夫々に接続されている。また、メモリ制御部24にはバッファ231,232が夫々接続されている。
ただし、入力DMA部21から出力された1ライン分の前景レイヤは、図示しないデータパック部に入力されて、複数画素毎にパックされてからメモリ制御部24へ出力される。
メモリ制御部24は予め、例えばバッファ231を書き込み用のバッファとしておく。
入力DMA部21は、転送制御部62を介して入力された1ライン分の前景レイヤをメモリ制御部24へ出力する。
1ライン分の前景レイヤが入力されたメモリ制御部24は、入力された1ライン分の前景レイヤを、書き込み用のバッファ231に書き込む。バッファ231に1ライン分の前景レイヤを書き込み終えた場合、メモリ制御部24は、バッファ231を読み出し用のバッファとし、バッファ232を書き込み用のバッファとする。
次いでメモリ制御部24は、読み出し用のバッファ231に書き込んである1ライン分の前景レイヤを読み出して、N種類の識別子に対応するN個の処理部201,202,…,20Nへ出力する。また、1ライン分の前景レイヤが入力されたメモリ制御部24は、入力された1ライン分の前景レイヤを、書き込み用のバッファ232に書き込む。
読み出し用のバッファ231から1ライン分の前景レイヤを読み出し終えた場合、メモリ制御部24は、バッファ231を書き込み用のバッファとする。書き込み用のバッファ232に1ライン分の前景レイヤを書き込み終えた場合、メモリ制御部24は、バッファ232を読み出し用のバッファとする。
以上のような構成では、1ライン分の前景レイヤの書き込みと読み出しとを同時的に実行することができるため、カラー画像圧縮処理を効率よく実行することができる。
実施の形態 5.
図21は、本発明の実施の形態5に係る画像圧縮装置の要部構成を示すブロック図である。
本実施の形態の画像圧縮装置6は、図18に示す実施の形態3の画像圧縮装置6と略同様の構成であるが、2値画像生成部2の構成が異なる。以下では、実施の形態3の画像圧縮装置6との差異について説明し、その他、実施の形態1〜4に対応する部分には同一符号を付してそれらの説明を省略する。
本実施の形態の2値画像生成部2は、各n個の処理部201,202,…,20n、入力DMA部211,212,…,21n、及び出力DMA部221,222,…,22nを有する。n個の入力DMA部211,212,…,21nは、入力側が転送制御部62に接続され、出力側がn個の処理部201,202,…,20nに1対1対応で接続されている。
つまり、実施の形態3においては、処理部201,202,…,20nが1個の入力DMA部21を共用して前景レイヤを受け取っていたが、本実施の形態においては、処理部201,202,…,20nが専用の入力DMA部211,212,…,21nから前景レイヤを受け取る。
このような構成であっても、実施の形態3の画像圧縮装置6と同様に、カラー画像圧縮処理を効率よく実行することができる。
実施の形態 6.
図22は、本発明の実施の形態6に係る画像圧縮装置の要部構成を示すブロック図である。図中に示す白抜矢符は、後述するスケジューリング部33が処理部301,302夫々へ出力する各種信号を示している。
本実施の形態の画像圧縮装置6は、図18に示す実施の形態3の画像圧縮装置6と略同様の構成であるが、2値画像圧縮部3の構成が異なる。以下では、実施の形態3の画像圧縮装置6との差異について説明し、その他、実施の形態1〜5に対応する部分には同一符号を付してそれらの説明を省略する。
本実施の形態の2値画像圧縮部3は、各2個の処理部301,302、入力DMA部311,312及び出力DMA部321,332と、1個のスケジューリング部33とを有する。
入力DMA部311は、入力側が転送制御部62に接続され、出力側が処理部301に接続されている。入力側が入力DMA部311に接続されている処理部301は、出力側が出力DMA部321に接続されている。入力側が処理部301に接続されている出力DMA部321は、出力側が転送制御部62に接続されている。同様に、入力DMA部312は、転送制御部62と処理部302とに接続され、処理部302は、入力DMA部312と出力DMA部322とに接続され、出力DMA部322は、処理部302と転送制御部62とに接続されている。
つまり、実施の形態3においては、2値画像圧縮部3に、処理部30、入力DMA部31及び出力DMA部32が1セット備えられているが、本実施の形態においては、2値画像圧縮部3に、実施の形態3の処理部30、入力DMA部31及び出力DMA部32に相当するものが複数セット備えられている。図22では2セットの場合を例示しているが、3セット以上備えられていてもよい。
以下では、処理部301、入力DMA部311及び出力DMA部321を第1の圧縮処理セットといい、処理部302、入力DMA部312及び出力DMA部322を第2の圧縮処理セットという。
2値画像生成部2のn個の出力DMA部221,222,…,22n夫々は、ライン本数Lを示す転送ライン信号を2値画像圧縮部3のスケジューリング部33へ出力する。
図23は、本発明の実施の形態6に係る画像圧縮装置が備える2値画像圧縮部3で実行されるスケジューリング処理の手順を示すフローチャートである。
スケジューリング処理は、圧縮画像の生成を開始する生成タイミングを示す制御信号をCPU60から与えられた2値画像圧縮部3のスケジューリング部33が実行する。
スケジューリング部33は、テーブル格納部121から各識別子の最大/最小X座標値XL ,XS と最大/最小Y座標値YL ,YS とを取得し(S51)、処理をS52へ移す。
次いで、スケジューリング部33は、N枚全ての2値画像の圧縮が完了したか否かを判定し(S52)、まだ圧縮していない2値画像が存在する場合(S52でNO)、N個の出力DMA部221,222,…,22N夫々から入力された転送ライン信号に基づいて、ライン本数L>算出値YLC(=最大Y座標値YL +“1”)である出力DMA部221,222,…,22Nが存在するか否かを判定し(S53)、存在しない場合は(S53でNO)、S53の処理を繰り返し実行する。
ライン本数L>算出値YLCである出力DMA部221,222,…,22Nが存在する場合(S53でYES)、スケジューリング部33は、第1の圧縮処理セットで2値画像圧縮処理が実行されている最中であるか否かを判定し(S54)、2値画像圧縮処理が実行中である場合(S54でYES)、第2の圧縮処理セットで2値画像圧縮処理が実行されている最中であるか否かを判定し(S55)、2値画像圧縮処理が実行中である場合(S55でYES)、処理をS54へ戻して、第1及び第2の圧縮処理セットの内、少なくとも一方の2値画像圧縮処理が終了するまで、S54及びS55の処理を繰り返し実行する。
第1の圧縮処理セットで2値画像圧縮処理が実行されていない場合(S54でNO)、スケジューリング部33は、第1の圧縮処理セットの処理部301へ、2値画像圧縮処理の実行を許可する許可信号を出力し(S56)、更に処理部301へ、いずれの識別情報に係る2値画像の転送を要求すべきかを示す識別信号を出力する(S57)。
同様に、第2の圧縮処理セットで2値画像圧縮処理が実行されていない場合(S55でNO)、スケジューリング部33は、第2の圧縮処理セットの処理部302へ許可信号を出力し(S58)、更に処理部302へ識別信号を出力する(S59)。
S57又はS59の処理完了後、スケジューリング部33は、処理をS52へ戻す。
N枚全ての2値画像の圧縮が完了した場合(S52でYES)、スケジューリング部33は、スケジューリング処理を終了する。
スケジューリング部33から許可信号が与えられた処理部301又は処理部302は、2値画像圧縮処理を実行する。
具体的には、処理部301又は処理部302は、入力DMA部311又は入力DMA部312を制御して、スケジューリング部33から与えられた識別信号が示す識別子に係る2値画像の転送を転送制御部62に要求させる。
処理部301又は処理部302に制御された入力DMA部311又は入力DMA部312は、転送制御部62に1枚の2値画像の転送を要求する。この結果、1枚の2値画像が画像メモリ61から読み出されて、転送制御部62を介して転送され、入力DMA部311又は入力DMA部312に入力される。入力DMA部311又は入力DMA部312は、入力された1枚の2値画像を処理部301又は処理部302へ出力する。
処理部301又は処理部302は、入力された2値画像を公知の可逆圧縮技術を用いて圧縮することによって圧縮画像を生成し、生成した圧縮画像を出力DMA部321又は出力DMA部322へ出力する。
出力DMA部321又は出力DMA部322は、転送制御部62に1枚の圧縮画像の転送を要求し、圧縮画像を出力する。出力DMA部321又は出力DMA部322から出力された1枚の圧縮画像は、転送制御部62を介して画像メモリ61へ出力され、画像メモリ61に記憶される。
ところで、2値画像生成部2で、例えば図5に示す前景レイヤに対して2値画像生成処理を実行する場合、識別子“4”に対応する出力DMA部224からライン本数“8”を示す転送ライン信号が処理部30へ出力されるタイミングと、識別子“5”に対応する出力DMA部225からライン本数“8”を示す転送ライン信号が処理部30へ出力されるタイミングとは、略同時であると考えられる。
しかしながら、実施の形態3の2値画像圧縮部3には圧縮処理セットが1セットしかないため、識別子“4”に係る2値画像の圧縮が完了するまで識別子“5”に係る2値画像の圧縮を実行することができず、効率が悪い。
一方、本実施の形態の構成では、2値画像圧縮部3に圧縮処理セットが2セット存在するため、識別子“4”に係る2値画像の圧縮と識別子“5”に係る2値画像の圧縮とを同時的に実行することができる。
また、第1の圧縮処理セットで、データ量が多い2値画像を圧縮している間に、第2の圧縮処理セットで、データ量が少ない2値画像を逐次圧縮していくこともできる。
以上の結果、カラー画像圧縮処理の効率を向上させることができる。
実施の形態 7.
図24は、本発明の実施の形態7に係る画像圧縮装置の要部構成を示すブロック図であり、図中に示す実線の矢符は、カラー画像、前景マスク等の入出力方向を示し、破線の矢符は、後述するインタラプト信号の入出力方向を示している。また、図25は、本発明の実施の形態7に係る画像圧縮装置によって生成されるインデックス・カラー・テーブルの一例を示す模式図である。
本実施の形態の画像圧縮装置6は、図1に示す実施の形態1の画像圧縮装置6と略同様の構成であるが、実施の形態1の2値画像生成部2の代わりに、領域算出手段、2値画像1枚生成手段及び順位決定手段として機能する2値画像生成部4を備える。
以下では、実施の形態1の画像圧縮装置6との差異について説明し、その他、実施の形態1〜6に対応する部分には同一符号を付してそれらの説明を省略する。
図24に示すように、2値画像生成部4は、各1個の処理部40、入力DMA部41及び出力DMA部42を有する。入力DMA部41は、入力側が転送制御部62に接続され、出力側が処理部40の入力側に接続されている。処理部40の出力側は、出力DMA部42の入力側に接続されている。また、出力DMA部42の出力側は、転送制御部62に接続されている。処理部40、入力DMA部41及び出力DMA部42は、実施の形態1の処理部20、入力DMA部21、出力DMA部22及びバッファ23に相当する。
本実施の形態においても、前景レイヤ生成部12では図5に示すような前景レイヤが生成され、生成された前景レイヤは可逆圧縮技術を用いて圧縮される。ただし、前景レイヤの圧縮率を向上させるべく、1ページ分の前景レイヤは、更に分離されてから圧縮される。このために、1ページ分の前景レイヤは、N種類の識別子に対応するN個の矩形領域に分離され、各矩形領域1個分の前景レイヤが2値化されてなる2値画像が、可逆圧縮技術を用いて圧縮される。
また、前景レイヤ生成部12では、実施の形態1と同様に、図6(a)に示すようなICテーブルが生成される。
更に、図6(a)に示すようなICテーブルは、カラー画像圧縮処理を効率よく実行するために、2値画像生成部4にて、最大Y座標値YL の昇順か、最大Y座標値YL から最小Y座標値YS を減算した差値の昇順(即ち、最大Y座標値YL と最小Y座標値YS との差値の絶対値の昇順)か、又は、画素数の昇順に並べ替えられる。図6(b)には、ソート条件が最大Y座標値YL の昇順である場合のICテーブルが示されており、図25(a)には、ソート条件が最大Y座標値YL から最小Y座標値YS を減算した差値の昇順である場合のICテーブルが示されており、図25(b)には、ソート条件が画素数の昇順である場合のICテーブルが示されている。
なお、図25(a)に示すICテーブルには、最大Y座標値YL と最小Y座標値YS との差値も記憶されているが、この差値はICテーブルに含まなくてもよい。
図26は、本発明の実施の形態7に係る画像圧縮装置によって生成される前景レイヤが分離されてなる矩形領域の各画素値を例示する模式図である。図26(a)、図26(b)及び図26(c)には、図5に示す前景レイヤが分離されてなる識別子“4”、識別子“5”及び識別子“3”に係る矩形領域1個分の前景レイヤが示されている。識別子“1”,“2”夫々に係る2値画像の図示は省略する。
本実施の形態においては、前景レイヤが分離されてなる各矩形領域は、ライン方向、即ちX軸方向の画素数が前景レイヤの画素数に等しく、しかも、1種類の識別子を有する全ての画素が含まれており、且つ、面積が最小の矩形領域である。具体的には、各矩形領域は、X軸方向が“0”から“15”まで、且つ、Y軸方向が“YS ”から“YL ”までの範囲である。つまり、各識別子について、X軸方向の範囲が等しくY軸方向の範囲が異なる矩形領域が算出される。
従って、図5に示すような前景レイヤを5種類の識別子に対応して5個の矩形領域に分離する場合、識別子“4”に係る矩形領域は、図26(a)に示すように、Y軸方向が“2”から“7”までの範囲である。同様に、識別子“5”に係る矩形領域は、図26(b)に示すように、Y軸方向が“2”から“7”までの領域である。
また、識別子“2”に係る矩形領域は、Y軸方向が“13”から“17”までの領域であり、識別子“1”に係る矩形領域は、Y軸方向が“14”から“18”までの領域であり、識別子“3”に係る矩形領域は、図26(c)に示すように、Y軸方向が“13”から“19”までの領域である。
なお、矩形領域の範囲は、例えばX軸方向が“0”から“15”まで、且つ、Y軸方向が“0”から“YL ”までの範囲であってもよい。また、各矩形領域の面積を更に低減させるために、X軸方向が“XS ”から“XL ”まで、且つ、Y軸方向“YS ”から“YL ”までの範囲を矩形領域として用いてもよい。
このようなN個の矩形領域について、各矩形領域1個分の前景レイヤが転送を要求されて、2値画像生成部4で2値化される。このときに、ICテーブルにて小さいアドレス番号に関連付けられている識別子に係る矩形領域1個分の前景レイヤが優先的に転送要求される。
図6(b)に示すICテーブルのように、ソート条件が最大Y座標値YL の昇順である場合、最大Y座標値YL が小さい識別子に係る矩形領域1個分の前景レイヤが優先的に転送要求される。何故ならば、最大Y座標値YL よりも大きいY座標値を有する画素の画素値は、この識別子以外の画素値であることが明白だからである。
また、図25(a)に示すICテーブルのように、ソート条件が最大Y座標値YL から最小Y座標値YS を減算した差値の昇順である場合、Y軸方向の範囲が小さい矩形領域1個分の前景レイヤが優先的に転送要求される。何故ならば、このような矩形領域は、Y軸方向の範囲が大きい矩形領域よりもデータ量が少ないからである。
更に、図25(b)に示すICテーブルのように、ソート条件が画素数の昇順である場合、矩形領域に含まれる画素数が少ない識別子に係る矩形領域1個分の前景レイヤが優先的に転送要求される。何故ならば、このような矩形領域は、矩形領域に含まれる画素数が多い識別子に係る矩形領域よりもデータ量が少ないと考えられるからである。
以上のように、適切なソート条件でソートしたICテーブルを参照して、優先すべき識別子に係る矩形領域1個分の前景レイヤから順に転送を要求することによって、転送及び2値化処理に要する時間が短縮される。しかも、短時間で生成された矩形領域1個分の2値画像を圧縮している間に、転送及び2値化に長時間を要する矩形画像1個分の前景レイヤの転送及び2値化を実行することによって、更にカラー画像圧縮処理の効率を向上させることができる。
なお、画素数の昇順でソートする場合以外は、各走査方向とX軸及びY軸夫々の順方向/逆方向との関係(図12〜図15参照)に応じて、ソート条件は異なってくる。例えば、座標値の差値を用いる場合、主走査方向及び副走査方向が図12及び図13に示す方向であれば、最大Y座標値YL と最小Y座標値YS との差値の絶対値の昇順をソート条件とし、図14及び図15に示す方向であれば、最大X座標値XL と最小X座標値XS との差値の絶対値の昇順をソート条件とする。
また、各走査方向とX軸及びY軸夫々の順方向/逆方向との関係に応じて、矩形領域の算出手順も異なってくる。主走査方向及び副走査方向が図12及び図13に示す方向であれば、例えば、X軸方向が“0”から“XE ”まで、且つ、Y軸方向が“YS ”から“YL ”までの範囲を矩形領域とし、図14及び図15に示す方向であれば、例えば、X軸方向が“XS ”から“XL ”まで、且つ、Y軸方向が“0”から“YE ”までの範囲を矩形領域とする。
以下に、2値画像生成部4の処理部40が実行する2値画像生成処理を説明する。
図27は、本発明の実施の形態7に係る画像圧縮装置が備える2値画像生成部4で実行される2値画像生成処理の手順を示すフローチャートである。
処理部40は、2値画像の生成を開始する生成タイミングを示す制御信号をCPU60から与えられた場合に2値画像生成処理を実行する。
処理部40は、テーブル格納部121からICテーブルを取得し(S61)、取得したICテーブルを、所定のソート条件でソートする(S62)。S62の処理によって、例えば図6(a)に示すICテーブルが、図6(b)に示すICテーブルのようになる。
次いで、処理部40は、変数aに“1”をセットする(S63)。
更に、処理部40は、ソート済みのICテーブルを参照し、アドレスaの識別子を有する全ての画素が含まれている矩形領域を、ICテーブルに記憶されている座標値に基づいて算出し(S64)、算出した矩形領域、即ちアドレスaの識別子に係る矩形領域1個分の前景レイヤの転送を、入力DMA部41に要求させる(S65)。
入力DMA部41は、処理部40に制御されて、転送制御部62に矩形領域1個分の前景レイヤの転送を要求する。矩形領域1個分の前景レイヤは、画像メモリ61から読み出されて、転送制御部62を介して転送され、入力DMA部41に1ライン分ずつ入力される。入力DMA部41は、入力された1ライン分の前景レイヤを処理部40へ出力することを、矩形領域1個分の前景レイヤの転送が終了するまで繰り返す。
S65の処理完了後、処理部40は、入力された矩形領域1個分の前景レイヤを、アドレスaの識別子について2値化して(S66)、出力DMA部42へ出力する。
S65及びS66においては、例えばa=1である場合、処理部40は図6(b)に示すICテーブルを参照して、識別子“4”に係る矩形領域1個分の前景レイヤ、即ち図26(a)に示す前景レイヤの転送を入力DMA部41に要求させ、入力された矩形領域1個分の前景レイヤの各画素が有する識別子“4”を“1”に、識別子“4”以外の識別子を“0”に2値化する。
処理部40は変数aを“1”インクリメントし(S67)、変数aが識別子の種類数N以下であるか否かを判定して(S68)、a≦Nである場合(S68でYES)、処理をS64へ戻す。
再び実行されるS64〜S66においては、a=2であるため、処理部40は識別子“5”に係る矩形領域1個分の前景レイヤ、即ち図26(b)に示す前景レイヤの転送を入力DMA部41に要求させ、入力された矩形領域1個分の前景レイヤの各画素が有する識別子“5”を“1”に、識別子“5”以外の識別子を“0”に2値化する。
S64〜S66の処理はN回繰り返し実行されるため、識別子が“4”、“5”、“2”、“1”、及び“3”に係る矩形領域1個分の2値画像が、この順に出力DMA部42へ出力される。
a>Nである場合(S68でNO)、S65及びS66の処理をN回実行し終えたため、処理部40は、2値画像生成処理を終了する。
出力DMA部42は、転送制御部62に矩形領域1個分の2値画像の転送を要求し、2値画像を1ライン分ずつ出力する。出力DMA部42には、CPU60によって予め各識別子夫々に係る開始アドレスが与えられているため、出力DMA部42は、この開始アドレスからのデータの書き込みを転送制御部62に要求する。
1個の識別子に係る矩形領域1個分の前景レイヤが2値化されてなる1枚の2値画像は、出力DMA部42から1ライン分ずつ出力されて、転送制御部62を介して画像メモリ61へ出力され、画像メモリ61において、この識別子に対応する記憶領域に記憶される。このような1枚の2値画像の転送がN回実行されることによって、N種類の識別子に係る2値画像が、各識別子に対応する記憶領域に順次記憶される。
また、出力DMA部42は、2値画像の転送を完了したことを示すインタラプト信号を2値画像圧縮部3の処理部30へ出力する。
インタラプト信号はN回出力されるが、図6(b)に示すようなソート済みのICテーブルを参照すれば、1回目〜N回目に出力されたインタラプト信号が、いずれの識別子に対応するインタラプト信号であるかは容易に判定することができる。
ところで、各識別子に係る開始アドレスがCPU60によって設定されているため、画像メモリ61において、各識別子に係る矩形領域の大きさの如何によらず、各識別子に係る2値画像が記憶される記憶領域は、この2値画像専用の記憶領域として最大1ページ分が予め準備されている。このため、例えば識別子“4”に係る2値画像が識別子“1”に係る2値画像よりも先に出力されたとしても、識別子“4”に係る2値画像が、識別子“1”に係る2値画像を記憶すべき記憶領域に誤って書き込まれることはない。つまり、各識別子と画像メモリ61に記憶されている2値画像との対応関係は、各識別子に係る開始アドレスに基づいて容易に判定することができる。
なお、矩形領域のサイズに応じて、CPU60が、各識別子に係る開始アドレスを設定する構成でもよい。
図28は、本発明の実施の形態7に係る画像圧縮装置によって生成される2値画像の各画素値を例示する模式図である。識別子“1”,“2”夫々に係る2値画像の図示は省略する。
図28(a)に示すように、識別子“4”に係る2値画像は、図26(a)に示す矩形領域1個分の前景レイヤにおいて識別子“4”を有する画素の画素値が“1”に置き換えられ、この画素以外の画素の画素値が“0”に置き換えられてなる。
同様に、図28(b)及び(c)に示すように、識別子“5”及び識別子“3”に係る2値画像は、図28(b)及び(c)に示す矩形領域1個分の前景レイヤにおいて識別子“5”及び識別子“3”を有する画素の画素値が“1”に置き換えられ、この画素以外の画素の画素値が“0”に置き換えられてなる。
以下に、2値画像圧縮部3の処理部30が実行する2値画像圧縮処理を説明する。
図29は、本発明の実施の形態7に係る画像圧縮装置が備える2値画像圧縮部3で実行される2値画像圧縮処理の手順を示すフローチャートである。
処理部30は、圧縮画像の生成を開始する生成タイミングを示す制御信号をCPU60から与えられた場合に2値画像圧縮処理を実行する。
処理部30は、ソートされたICテーブルを処理部40から取得し(S71)、処理をS72へ移す。
処理部30は、N枚全ての2値画像の圧縮が完了したか否かを判定し(S72)、まだ圧縮していない2値画像が存在する場合(S72でNO)、出力DMA部42からインタラプト信号が入力されたか否かを判定し(S73)、まだ入力されていない場合(S73でNO)、S73の処理を繰り返し実行する。
出力DMA部42からインタラプト信号が入力された場合(S73でYES)、処理部30は、図6(b)に示すようなソート済みのICテーブルを参照して、入力されたインタラプト信号に対応する識別子を判定し(S74)、この識別子に係る2値画像の転送を入力DMA部31に要求させる(S75)。
例えば、1個目のインタラプト信号が入力された場合、入力されたインタラプト信号は識別子“4”に対応するため、処理部30は、入力DMA部31へ所定の制御信号を出力することによって、識別子“4”に係る2値画像の転送を転送制御部62に要求させる。
入力DMA部31からの転送要求に従い、1枚の2値画像が画像メモリ61から読み出されて、転送制御部62を介して転送され、入力DMA部31に入力される。ここで入力される1枚の2値画像は、識別子“4”に係る矩形領域1個分の2値画像である。
S75の処理完了後、処理部30は、入力DMA部31から入力された1枚の2値画像を公知の可逆圧縮技術を用いて圧縮することによって圧縮画像を生成し(S76)、生成した圧縮画像を出力DMA部32へ出力する。S76の処理完了後、処理部30は、処理をS72へ戻す。
N枚全ての2値画像の圧縮が完了した場合(S72でYES)、処理部30は、2値画像圧縮処理を終了する。
2値画像圧縮部3の出力DMA部32は、転送制御部62に1枚の圧縮画像の転送を要求し、圧縮画像を出力する。出力DMA部32から出力された1枚の圧縮画像は、転送制御部62を介して画像メモリ61へ出力され、画像メモリ61に記憶される。
以上のような画像圧縮装置6は、各識別子に係る2値画像の生成順を決定し、次に、各種座標値に基づいて矩形領域1個分の前景レイヤを読み出して、2値画像化し、圧縮することを、決定した生成順にN回実行する。このため、前景レイヤの転送処理、2値画像生成処理及び2値画像圧縮処理等を完了するまでに要する時間が短く、カラー画像圧縮処理を効率よく実行することができる。
なお、2値画像圧縮部3は、実施の形態6の2値画像圧縮部3のように、複数の圧縮処理セットとスケジューリング部とを備える構成でもよい。この場合、インタラプト信号はスケジューリング部へ入力される。
また、2値画像生成部4は、実施の形態2〜5の2値画像生成部2のように、n個の処理部、入力DMA部及び/又は出力DMA部、並びにバッファ等を有していてもよい。
実施の形態 8.
図30は、本発明の実施の形態8に係る画像圧縮装置の要部構成を示すブロック図であり、図中に示す実線の矢符は、カラー画像、前景マスク等の入出力方向を示し、破線の矢符は、転送ライン信号の入出力方向を示している。
本実施の形態の画像圧縮装置6は、実施の形態1の画像圧縮装置6と略同様の構成であるが、実施の形態1の2値画像生成部2の代わりに、2値画像生成部8を備える。
以下では、実施の形態1の画像圧縮装置6との差異について説明し、その他、実施の形態1〜7に対応する部分には同一符号を付してそれらの説明を省略する。
図30に示すように、2値画像生成部8は、各1個の処理部80、入力DMA部81、出力DMA部82及びバッファ83を有する。バッファ83は、先入れ先出し式のラインメモリを用いてなり、入力DMA部81は、入力側が転送制御部62に接続され、出力側がバッファ83の入力側に接続されている。バッファ83の出力側は、処理部80の入力側に接続されている。更に、処理部80の出力側は、出力DMA部82の入力側に接続されており、出力DMA部82の出力側は、転送制御部62に接続されている。処理部80、入力DMA部81、出力DMA部82及びバッファ83は、実施の形態1の処理部20、入力DMA部21、出力DMA部22及びバッファ23に相当する。
図31は、本発明の実施の形態8に係る画像圧縮装置によって生成される前景レイヤの各画素値を例示する模式図であり、1ページ分の前景レイヤが示されている。また、図32は、本発明の実施の形態8に係る画像圧縮装置によって生成されるインデックス・カラー・テーブルの一例を示す模式図である。
図31に示す前景レイヤは、図5に示す前景レイヤと略同様であるが、各画素のX座標値が“0”から“15”までの整数値を有し、Y座標値が“0”から“23”までの整数値を有し、画素数が“384”(=16×24)である。この前景レイヤに対応するICテーブルは、図32に示すICテーブルである。
また、図32(a)に示すICテーブルの内容は、図6(a)に示すICテーブルの内容と略同じであるが、背景の画素数、即ち識別子“0”に関連付けられている画素数が異なり、具体的には、“248”ではなく“312”である。図32(b)に示すICテーブルは、図32(a)に示すICテーブルを、最大Y座標値YL の昇順にソートしたものである。
本実施の形態においては、前景レイヤ生成部12では図31に示すような前景レイヤ及び図32(a)に示すようなICテーブルが生成され、生成された前景レイヤは可逆圧縮技術を用いて圧縮される。ただし、前景レイヤの圧縮率を向上させるべく、1ページ分の前景レイヤは、更に分離されてから圧縮される。このために、1ページ分の前景レイヤから、N種類の識別子を有する画素を全て含む1個の矩形領域が切り出され、この矩形領域1個分の前景レイヤが、N種類の識別子に対応するN枚の2値画像に分離され、各2値画像が可逆圧縮技術を用いて圧縮される。
図33は、本発明の実施の形態8に係る画像圧縮装置によって生成される前景レイヤから切り出された矩形領域の各画素値を例示する模式図であり、図33には図31に示す前景レイヤから切り出された矩形領域1個分の前景レイヤが示されている。
本実施の形態においては、前景レイヤから切り出された矩形領域は、ライン方向、即ちX軸方向の画素数が前景レイヤの画素数に等しく、しかも、N種類の識別子を有する全ての画素が含まれている矩形領域である。具体的には、N種類の識別子の最小Y座標値YS の最小値を最小Y座標値YSSとし、N種類の識別子の最大Y座標値YL の最大値を最大Y座標値YLLとすると、矩形領域は、X軸方向が“0”から“15”まで、且つ、Y軸方向が“YSS”から“YLL”までの範囲である。従って、図31に示す前景レイヤから切り出された矩形領域1個分の前景レイヤは、X軸方向が“0”から“15”まで、且つ、Y軸方向が“2”から“19”までの範囲を有する。
本実施の形態では、図33に示すような矩形領域1個分の前景レイヤが転送を要求されて、2値画像生成部8で2値化される。つまり、実施の形態1では、1ページ分の前景レイヤが画像メモリ61から1回だけ読み出されて、N種類の識別子に対応するN枚の2値画像に分離され、各2値画像が可逆圧縮技術を用いて圧縮されるが、本実施の形態では、1ページ分の前景レイヤよりもデータ量が少ない矩形領域1個分の前景レイヤが画像メモリ61から1回だけ読み出されて、N種類の識別子に対応するN枚の2値画像に分離され、各2値画像が可逆圧縮技術を用いて圧縮される。
なお、矩形領域の範囲は、例えばX軸方向が“0”から“15”まで、且つ、Y軸方向が“YSS”から“23”までの範囲であってもよい。また、各矩形領域の面積を更に低減させるために、N種類の識別子の最小X座標値XS の最小値を最小X座標値XSSとし、N種類の識別子の最大X座標値XL の最小値を最大X座標値XLLとすると、X軸方向が“XSS”から“XLL”まで、且つ、Y軸方向“YSS”から“YLL”までの範囲を矩形領域として用いてもよい。
以下に、処理部80が実行する2値画像生成処理を詳述する。
図34は、本発明の実施の形態8に係る画像圧縮装置が備える2値画像生成部8で実行される2値画像生成処理の手順を示すフローチャートである。
処理部80は、2値画像の生成を開始する生成タイミングを示す制御信号をCPU60から与えられた場合に2値画像生成処理を実行する。
処理部80は、テーブル格納部121からICテーブルを取得し(S81)、取得したICテーブルを、最大Y座標値YL の昇順にソートする(S82)。S82の処理によって、例えば図32(a)に示すICテーブルが、図32(b)に示すICテーブルのようになる。
次に、処理部80はICテーブルを参照し、N種類の識別子を有する全ての画素が含まれている1個の矩形領域を、ICテーブルに記憶されている座標値に基づいて算出し(S83)、算出した矩形領域1個分の前景レイヤの転送を、入力DMA部81に要求させる(S84)。ここで転送される前景レイヤは、図33に示すような矩形領域1個分の前景レイヤである。
入力DMA部81は、処理部80に制御されて、転送制御部62に矩形領域1個分の前景レイヤの転送を要求する。矩形領域1個分の前景レイヤは、画像メモリ61から読み出されて、転送制御部62を介して転送され、入力DMA部81に1ライン分ずつ入力される。入力DMA部81は、入力された1ライン分の前景レイヤをバッファ83へ出力することを、矩形領域1個分の前景レイヤの転送が終了するまで繰り返す。
ただし、入力DMA部81から出力された1ライン分の前景レイヤは、図示しないデータパック部に入力されて、複数画素毎にパックされてからバッファ83へ出力される。
バッファ83からは、入力された1ライン分の前景レイヤが処理部80へ出力される。ただし、同一の1ライン分の前景レイヤは、N種類の識別子に対応してN回、バッファ83から読み出されて処理部80に入力される。
処理部80は、S83で算出した矩形領域1個分の前景レイヤの2値化が完了したか否かを判定し(S85)、まだ2値化が完了していない場合(S85でNO)、変数aに“1”をセットし(S86)、処理をS87へ移す。
次に、処理部80は、ICテーブルを参照して、アドレスaの識別子について1ライン分の前景レイヤを2値化して(S87)、出力DMA部82へ出力する。S87においては、例えばa=1である場合、処理部80は図32(b)に示すICテーブルを参照して、処理部80に入力された1ライン分の前景レイヤの各画素が有する識別子“4”を“1”に、識別子“4”以外の識別子を“0”に2値化する。
次いで、処理部80は変数aを“1”インクリメントし(S88)、変数aが識別子の種類数N以下であるか否かを判定して(S89)、a≦Nである場合(S89でYES)、処理をS87へ戻す。再び実行されるS87においては、a=2であるため、処理部80は、処理部80に入力された1ライン分の前景レイヤの各画素が有する識別子“5”を“1”に、識別子“5”以外の識別子を“0”に2値化する。
S87の処理はN回繰り返し実行されるため、識別子が“4”、“5”、“2”、“1”、及び“3”に係る1ライン分の2値画像が、この順に出力DMA部82へ出力される。
a>Nである場合(S89でNO)、S87の処理をN回実行し終えたため、処理部80は、処理をS85へ戻す。
S85において、S83で算出した矩形領域1個分の前景レイヤの2値化がまだ完了していないと判定した場合、処理部80は、更にS86へ処理を移してから、S87からS89までの処理をN回繰り返し実行する。
矩形領域1個分の前景レイヤの2値化が完了した場合(S85でYES)、即ち、S86からS89までの処理が、S83で算出した矩形領域1個分の前景レイヤの全てのラインに対して実行された場合、処理部80は、2値画像生成処理を終了する。
出力DMA部82は、転送制御部62に2値画像の転送を要求し、2値画像を1ライン分ずつ出力する。
N種類の識別子夫々に対応する1ライン分の2値画像は、出力DMA部82から1ライン分ずつ出力されて、転送制御部62を介して画像メモリ61へ出力され、画像メモリ61において、N種類の識別子夫々に対応する記憶領域に順次記憶される。
また、出力DMA部82は、ライン本数Lを示す転送ライン信号を2値画像圧縮部3の処理部30へ出力する。ここで、Lは自然数であり、図33に示す矩形領域1個分の前景レイヤの場合、1≦L≦18である。
また、図33に示す矩形領域1個分の前景レイヤの場合、出力DMA部82は、X座標値が“0”から“15”までの画素を有する1ライン分をN本ずつ、Y座標値“2”のラインからY座標値“19”のラインまで順に出力しつつ、“1”から“18”までのライン本数Lを示す転送ライン信号を2値画像圧縮部3の処理部30へ出力する。このため、同一のライン本数Lを示す転送ライン信号はN種類の識別子に対応してN回出力されるが、図32(b)に示すようなソート済みのICテーブルを参照すれば、1回目〜N回目に出力された転送ライン信号が、いずれの識別子に対応する転送ライン信号であるかは容易に判定することができる。
図35、図36及び図37は、本発明の実施の形態8に係る画像圧縮装置によって生成される識別子“4”、識別子“5”及び識別子“3”夫々に係る2値画像の各画素値を例示する模式図である。識別子“1”,“2”夫々に係る2値画像の図示は省略する。
図35に示すように、識別子“4”に係る2値画像は、図33に示す矩形領域1個分の前景レイヤにおいて識別子“4”を有する画素の画素値が“1”に置き換えられ、この画素以外の画素の画素値が“0”に置き換えられてなる。
同様に、図36及び図37に示すように、識別子“5”及び識別子“3”に係る2値画像は、図33に示す矩形領域1個分の前景レイヤにおいて識別子“5”及び識別子“3”を有する画素の画素値が“1”に置き換えられ、この画素以外の画素の画素値が“0”に置き換えられてなる。
ところで、図32に示すように、識別子“4”を有する画素群の最小X座標値XS は“2”、最大X座標値XL は“4”、最小Y座標値YS は“2”、最大Y座標値YL は“7”である。このため、図31に示すように、識別子“4”を有する画素は、Y座標値“8”のライン以降のラインには存在しない。このため、図35に示すように、識別子“4”に係る2値画像において、図中白抜矢符で示すY座標値“8”のライン以降のライン、即ち7本目から18本目までラインには、画素値“1”を有する画素は存在しない。つまり、Y座標値“7”のラインに対する2値化が終了した時点で、識別子“4”に係る1枚の2値画像の生成は事実上終了している。
2値画像圧縮部3の処理部30は、出力DMA部82から転送ライン信号が入力された場合に、図32(b)に示すようなソート済みのICテーブルを参照して、入力された転送ライン信号に対応する識別子を判定し、この転送ライン信号が示すライン本数Lが、この識別子に係る最大Y座標値YL から最小Y座標値YSSを減算して“1”を加算した算出値YLCを超過しているか否かを判定する。
ライン本数Lが算出値YLCを超過している場合、処理部30は、入力DMA部31を制御して、入力された転送ライン信号に対応する識別子に係る2値画像の転送を転送制御部62に要求させる。
例えば、ライン本数“7”を示す1個目の転送ライン信号が入力された場合、入力された転送ライン信号は識別子“4”に対応し、また、ライン本数“7”は算出値YLC“6”(=最大Y座標値“7”−最小Y座標値“2”+“1”)を超過しているため、処理部30は、入力DMA部31へ所定の制御信号を出力することによって、識別子“4”に係る2値画像の転送を転送制御部62に要求させる(図35参照)。
一方、ライン本数“7”を示す5個目の転送ライン信号が入力された場合、入力された転送ライン信号は識別子“3”に対応し、また、ライン本数“7”は算出値YLC“18”(=最大Y座標値“19”−最小Y座標値“2”+“1”)以下であるため、処理部30は、出力DMA部82からの次の転送ライン信号の入力を待つ(図37参照)。
入力DMA部31からの転送要求に従い、1枚の2値画像が画像メモリ61から読み出されて、転送制御部62を介して転送され、入力DMA部31に入力される。
ただし、ここで要求される2値画像は、2値画像生成部8が生成する矩形画像1個分の2値画像全てではなく、少なくとも最大Y座標値YL を超過しているY座標値を有するラインは要求されない。具体的には、最小Y座標値YSSから最大Y座標値YL までのラインを有する矩形領域、又は最小Y座標値YS から最大Y座標値YL までのラインを有する矩形領域である。何故ならば、この矩形領域の範囲外には2値化された識別子を有する画素が存在しないことが明白だからである。
以上のようにして、1枚の2値画像は、画像メモリ61から読み出されて、転送制御部62を介して転送され、入力DMA部31に入力される。入力DMA部31は、入力された1枚の2値画像を処理部30へ出力する。
処理部30は、入力された2値画像を公知の可逆圧縮技術を用いて圧縮することによって圧縮画像を生成し、生成した圧縮画像を出力DMA部32へ出力する。
N枚の2値画像は、最大Y座標値YL の昇順、即ち2値画像の生成が事実上終了する順に圧縮される。このため、2値画像圧縮部3が2値画像を得るまでの待ち時間が短縮され、2値画像圧縮処理は短時間で終了する。
圧縮画像の生成を完了した処理部30は、次にライン本数Lが算出値YLCを超過した識別子に係る2値画像の転送を転送制御部62に要求させる。処理部30は、このような転送要求をN種類の識別子全てに対して実行し、N枚の圧縮画像を生成する。
図38は、本発明の実施の形態8に係る画像圧縮装置が備える2値画像圧縮部3で実行される2値画像圧縮処理の手順を示すフローチャートである。
処理部30は、圧縮画像の生成を開始する生成タイミングを示す制御信号をCPU60から与えられた場合に2値画像圧縮処理を実行する。
処理部30は、ソートされたICテーブルを処理部80から取得し(S91)、N種類の識別子夫々について算出値YLC=(YL −YSS+1)を算出して(S92)、S91で取得したICテーブルに追加し、処理をS93へ移す。
処理部30は、N枚全ての2値画像の圧縮が完了したか否かを判定し(S93)、まだ圧縮していない2値画像が存在する場合(S93でNO)、出力DMA部82から入力された転送ライン信号とS91で取得したICテーブルとに基づいて、この転送ライン信号に対応する識別子を判定する(S94)。
次いで、処理部30は、ライン本数L>算出値YLCであるか否かを判定し(S95)、ライン本数L≦算出値YLCである場合は(S95でNO)、処理をS94へ移す。
ライン本数L>算出値YLCである場合(S95でYES)、処理部30は、この識別子に係る2値画像の矩形領域1個分の転送を入力DMA部31に要求させ(S96)、入力DMA部31から入力された2値画像の矩形領域1個分を圧縮する(S97)。S97の処理完了後、処理部30は、処理をS93へ戻す。
N枚全ての2値画像の圧縮が完了した場合(S93でYES)、処理部30は、2値画像圧縮処理を終了する。
2値画像圧縮部3の出力DMA部32は、転送制御部62に1枚の圧縮画像の転送を要求し、圧縮画像を出力する。出力DMA部32から出力された1枚の圧縮画像は、転送制御部62を介して画像メモリ61へ出力され、画像メモリ61に記憶される。
以上のような画像圧縮装置6は、1ページ分の前景レイヤよりもデータ量が少ない矩形領域1個分の前景レイヤを1度だけ読み出して、各識別子に係る2値画像を生成し、2値画像の生成が事実上終了した識別子に係る2値画像から順次圧縮していく。このため、前景レイヤの転送処理、2値画像生成処理及び2値画像圧縮処理等を完了するまでに要する時間が短く、カラー画像圧縮処理を効率よく実行することができる。
なお、2値画像圧縮部3は、実施の形態6の2値画像圧縮部3のように、複数の圧縮処理セットとスケジューリング部とを備える構成でもよい。この場合、転送ライン信号はスケジューリング部へ入力される。
また、2値画像生成部8は、実施の形態2〜5の2値画像生成部2のように、n個の処理部、入力DMA部及び/又は出力DMA部を有していてもよい。
実施の形態 9.
図39は、本発明の実施の形態9に係る画像圧縮装置の要部構成を示すブロック図であり、図中に示す実線の矢符は、カラー画像、前景マスク等の入出力方向を示し、破線の矢符は、インタラプト信号の入出力方向を示し、白抜矢符は、後述する座標管理部54が入力DMA部51へ出力する制御信号を示している。
ている。
本実施の形態の画像圧縮装置6は、図18に示す実施の形態3の画像圧縮装置6と略同様の構成であるが、実施の形態3の2値画像生成部2の代わりに、グループ分類手段及び2値画像K枚生成手段として機能する2値画像生成部5を備える。
以下では、実施の形態3の画像圧縮装置6との差異について説明し、その他、実施の形態1〜8に対応する部分には同一符号を付してそれらの説明を省略する。
図39に示すように、2値画像生成部5は、各1個の入力DMA部51及び座標管理部54と各n個の処理部501,502,…,50n及び出力DMA部521,522,…,52nとを有する。
入力DMA部51は、入力側が転送制御部62に接続され、出力側がn個の処理部501,502,…,50n夫々に接続されている。n個の処理部501,502,…,50n夫々の出力側は、n個の出力DMA部521,522,…,52nに1対1対応で接続されている。出力DMA部521,522,…,52n夫々は、出力側が転送制御部62に接続されている。入力DMA部51、処理部501,502,…,50n及び出力DMA部521,522,…,52nは、実施の形態3の入力DMA部21、処理部201,202,…,20n及び出力DMA部221,222,…,22nに相当する。
処理部501は識別子“1”に対応し、識別子“1”と、識別子“1”以外の全ての識別子とを2値化する。具体的には、処理部501は、入力された1ライン分の前景レイヤについて、識別子“1”を有する画素を“1”に置き換え、識別子“1”以外の全ての識別子を“0”に置き換える。同様に、処理部502,…,20nは識別子“2”,…,“n”に対応し、識別子“2”,…,“n”を有する画素を“1”に置き換え、識別子“2”,…,“n”以外の全ての識別子を“0”に置き換える。
n個の出力DMA部521,522,…,52n夫々は、転送制御部62に2値画像の転送を要求し、2値画像を1ライン分ずつ出力する。n個の出力DMA部521,522,…,52n夫々には、CPU60によって予め各識別子に係る開始アドレスが与えられているため、n個の出力DMA部521,522,…,52n夫々は、この開始アドレスからのデータの書き込みを転送制御部62に要求する。
n枚の2値画像は、出力DMA部521,522,…,52n夫々から1ライン分ずつ出力されて、転送制御部62を介して画像メモリ61へ出力され、画像メモリ61に記憶される。
また、n個の出力DMA部521,522,…,52n夫々は、インタラプト信号を2値画像圧縮部3の処理部30へ出力する。
ここで、n個の出力DMA部521,522,…,52n夫々は、n個の処理部501,502,…,50nに対応しているため、n種類の識別子と一意に対応している。従って、処理部30は、処理部30に入力されたインタラプト信号がいずれの識別子に対応するインタラプト信号であるかを容易に判定することができる。
本実施の形態においても、前景レイヤ生成部12では図5に示すような前景レイヤが生成され、生成された前景レイヤは可逆圧縮技術を用いて圧縮される。
ただし、前景レイヤの圧縮率を向上させるべく、1ページ分の前景レイヤは、更に分離されてから圧縮される。このために、1ページ分の前景レイヤは、まず、M個の矩形領域に分離され、次いで各矩形領域1個分の前景レイヤがKm 個の矩形領域に分離され、この矩形領域1個分の前景レイヤが2値化されてなる2値画像が、可逆圧縮技術を用いて圧縮される。
更に詳細には、N個の識別子が、座標管理部54によって、所定のグルーピング条件に基づいてM個のグループに分類される。各グループにはKm 個の識別子が所属する。即ち、第1のグループにはK1 個の識別子が所属し、第2のグループにはK2 個の識別子が所属し、…、第MのグループにはKM 個の識別子が所属する。ただし、MはM≦Nの自然数、1≦m≦Mの自然数であり、K1 ,K2 ,…,KM 夫々はN以下の自然数であって、K1 +K2 +…+KM =Nである。
グルーピング条件は、ICテーブルに記憶されている座標値に基づいて、画素が所定の範囲内に存在する識別子同士を同一のグループに分類するためのものである。換言すれば、グルーピング条件は、各識別子を有する画素の座標値が近いもの同士を同一のグループに分類するためのものである。このようなグルーピング条件は、予め座標管理部54に設定されている。本実施の形態では、座標管理部54は、図5に示すような前景レイヤにおいて、1本のラインに、互いに異なる識別子を有する画素があれば、これらの識別子を1個のグループに分類する。
また、前景レイヤ生成部12では、実施の形態1と同様に、図6(a)に示すようなICテーブルが生成される。
図40は、本発明の実施の形態9に係る画像圧縮装置によって生成されるインデックス・カラー・テーブルの一例を示す模式図である。図40に示すICテーブルは、図6(a)に示すICテーブル、即ち、テーブル格納部121に格納されているICテーブルを、所定のグルーピング条件に基づいて2個のグループに分類したものである。
座標管理部54は、まず、ICテーブルを最大Y座標値YL の昇順にソートし、次いで、一の識別子の最小Y座標値YS から最大Y座標値YL までの範囲にY座標値が含まれる他の識別子を一の識別子と同じグループに分類する。つまり、1ページ分の前景レイヤにおいて、同一のラインに存在する識別子同士を同一のグループに分類する。
従って、図5に示す前景レイヤの場合、Y座標値“2”のラインからY座標値“7”のラインまでの範囲に存在する識別子“4”及び識別子“5”が第1のグループに分類され、Y座標値“14”のラインからY座標値“17”のラインまでの範囲に存在する識別子“1”、識別子“2”及び識別子“3”が第2のグループに分類される。
ところで、グルーピング条件は、分離された前景レイヤの転送効率を向上させるためのものであるため、各識別子を有する画素の座標値が近いもの同士が同一のグループに分類されるようなものであればよい。即ち、グルーピング条件は、同一のラインに存在する識別子同士を同一のグループに分類するものに限定されない。何故ならば、例えば、隣接する2本のラインが1本ずつ異なる識別子を有する場合、これらの識別子は同一のグループに分類した方がデータの転送効率が向上するからである。
従って、i,jを1≦i,j≦Nの自然数、識別子iのY座標値の平均値Yai、識別子jのY座標値の平均値Yajとすると、
|Yai−Yaj|<閾値
ただし、平均値Ya =(最大Y座標値YL −最小Y座標値YS )/2
という数式を満足する場合に、識別子i,jを同一のグループに分類するグルーピング条件が座標管理部54に設定されていてもよい。
図5に示す前景レイヤの場合、閾値=1であっても、図40に示すような2個のグループに分類される。
図41は、本発明の実施の形態9に係る画像圧縮装置によって生成される前景レイヤを分離してなる矩形領域の各画素値を例示する模式図であり、図41(a)には図5に示す前景レイヤを分離してなる第1のグループの矩形領域1個分の前景レイヤが示されており、図41(b)には図5に示す前景レイヤを分離してなる第2のグループの矩形領域1個分の前景レイヤが示されている。
また、図42及び図43は、本発明の実施の形態9に係る画像圧縮装置によって生成される2値画像の各画素値を例示する模式図であり、図42には、図5に示す前景レイヤを分離してなる第1のグループの矩形領域1個分の前景レイヤに基づいて生成される2枚の2値画像が示され、図43には、図5に示す前景レイヤを分離してなる第2のグループの矩形領域1個分の前景レイヤに基づいて生成される2枚の2値画像が示されている。
本実施の形態においては、1個のグループの矩形領域は、ライン方向、即ちX軸方向の画素数が前景レイヤの画素数に等しく、しかも、Km 種類の識別子を有する全ての画素が含まれており、且つ、面積が最小の矩形領域である。具体的には、Km 種類の識別子の最小Y座標値YS の最小値を最小Y座標値YSSとし、Km 種類の識別子の最大Y座標値YL の最小値を最大Y座標値YLLとすると、矩形領域は、X軸方向が“0”から“15”まで、且つ、Y軸方向が“YSS”から“YLL”までの範囲である。
従って、図5に示すような前景レイヤを2個のグループに係る矩形領域に分離する場合、識別子“4”,“5”に係る矩形領域は、図41(a)に示すように、Y軸方向が“2”から“7”までの範囲を有する。一方、識別子“2”,“1”,“3”に係る矩形領域は、図41(b)に示すように、Y軸方向が“13”から“19”までの範囲を有する。
なお、矩形領域の範囲は、例えばX軸方向が“0”から“15”まで、且つ、Y軸方向が“YSS”から“19”までの範囲であってもよい。また、各矩形領域の面積を更に低減させるために、Km 種類の識別子の最小X座標値XS の最小値を最小X座標値XSSとし、Km 種類の識別子の最小X座標値XL の最小値を最小X座標値XLLとすると、X軸方向が“XSS”から“XLL”まで、且つ、Y軸方向“YSS”から“YLL”までの範囲を矩形領域として用いてもよい。
本実施の形態では、互いに異なる矩形領域1個分の前景レイヤが画像メモリ61からM回読み出され、読み出された各矩形領域1個分の前景レイヤがKm 種類の識別子に対応するKm 枚の2値画像に分離され、各2値画像が可逆圧縮技術を用いて圧縮される。
従って、まず、図41(a)に示すような矩形領域1個分の前景レイヤが転送を要求されて、2値画像生成部5で2値化される。このとき、転送された矩形領域1個分の前景レイヤに基づいて図42(a),(b)に示すような矩形領域1個分の2値画像が2枚生成され、生成された各2値画像が可逆圧縮技術を用いて圧縮される。図42(a)に示す2値画像は、識別子“4”に係る2値画像であり、図42(b)に示す2値画像は、識別子“5”に係る2値画像である。
次いで、図41(b)に示すような矩形領域1個分の前景レイヤが転送を要求されて、2値画像生成部5で2値化される。このとき、転送された矩形領域1個分の前景レイヤに基づいて図43(a)〜(c)に示すような矩形領域1個分の2値画像が3枚生成され、生成された各2値画像が可逆圧縮技術を用いて圧縮される。図43(a)に示す2値画像は、識別子“2”に係る2値画像であり、図43(b)に示す2値画像は、識別子“1”に係る2値画像であり、図43(c)に示す2値画像は、識別子“3”に係る2値画像である。
なお、各走査方向とX軸及びY軸夫々の順方向/逆方向との関係(図12〜図15参照)に応じて、グルーピング条件及び矩形領域の算出手順は異なってくるが、詳述は省略する。
以下に、座標管理部54が実行する2値画像生成処理を詳述する。
図44は、本発明の実施の形態9に係る画像圧縮装置が備える2値画像生成部5で実行される2値画像生成処理の手順を示すフローチャートである。
座標管理部54は、2値画像の生成を開始する生成タイミングを示す制御信号をCPU60から与えられた場合に2値画像生成処理を実行する。
座標管理部54は、テーブル格納部121からICテーブルを取得し(S111)、取得したICテーブル及び所定のグルーピング条件に基づいて、N個の識別子をM個のグループに分類し(S112)、分類結果に応じてICテーブルを変更する。S112の処理によって、例えば図6(a)に示すICテーブルが、図40に示すICテーブルのようになる。
次いで、座標管理部54は、変数mに“1”をセットする(S113)。
更に、座標管理部54は、第mのグループに分類されているKm 種類の識別子を有する全ての画素が含まれている矩形領域を、ICテーブルに記憶されている座標値に基づいて算出し(S114)、入力DMA部51へ所定の制御信号を出力することによって、算出した矩形領域1個分の前景レイヤの転送を、入力DMA部51に要求させる(S115)。
m=1の場合、S114における座標管理部54は、第1のグループに分類されている2種類の識別子“4”,“5”を有する全ての画素が含まれている矩形領域を算出する。このため、S115の処理を実行することによって転送される前景レイヤは、図41(a)に示すような矩形領域1個分の前景レイヤである。
入力DMA部51は、座標管理部54に制御されて、転送制御部62に矩形領域1個分の前景レイヤの転送を要求する。矩形領域1個分の前景レイヤは、画像メモリ61から読み出されて、転送制御部62を介して転送され、入力DMA部51に1ライン分ずつ入力される。入力DMA部51は、入力された1ライン分の前景レイヤを、Km 種類の識別子に対応するKm 個の処理部夫々へ出力することを、矩形領域1個分の前景レイヤの転送が終了するまで繰り返す。
具体的には、m=1の場合、図41(a)に示すような矩形領域1個分の前景レイヤは、2種類の識別子“4”,“5”に対応する2個の処理部504,505の両方に入力される。
ただし、入力DMA部51から出力された1ライン分の前景レイヤは、図示しないデータパック部に入力されて、複数画素毎にパックされてからKm 個の処理部へ出力される。
前景レイヤが入力されたKm 個の処理部が、入力された前景レイヤを2値化することによって、2値画像が生成される。生成された2値画像は、1ライン分ずつ、対応する出力DMA部へ出力される。具体的には、m=1の場合、図42(a),(b)に示すような2値画像が、出力DMA部524,525に入力される。
S115の処理完了後、座標管理部54は変数mを“1”インクリメントし(S)、変数mがグループの個数M以下であるか否かを判定し(S117)、m≦Mである場合(S117でYES)、処理をS114へ移し、S114からS117までの処理を再び実行する。
m=2の場合、S114における座標管理部54は、第2のグループに分類されている3種類の識別子“2”,“1”,“3”を有する全ての画素が含まれている矩形領域を算出する。このため、S115の処理を実行することによって転送される前景レイヤは、図41(b)に示すような矩形領域1個分の前景レイヤである。
図41(b)に示すような矩形領域1個分の前景レイヤは、3種類の識別子“2”,“1”,“3”に対応する3個の処理部502,501,503の全てに入力され、処理部502,501,503が生成した図43(a),(b),(c)に示すような2値画像が、出力DMA部522,521,523に入力される。
一方、m>Mである場合(S117でNO)、即ち、S114からS117までの処理が、S112で分類したM個のグループ全てに対して実行された場合、座標管理部54は、2値画像生成処理を終了する。
各出力DMA部521,522,…,52nは、転送制御部62に矩形領域1個分の2値画像の転送を要求し、2値画像を1ライン分ずつ出力する。
N種類の識別子に係る2値画像は、出力DMA部521,522,…,52Nから1ライン分ずつ出力されて、転送制御部62を介して画像メモリ61へ出力され、画像メモリ61において、N種類の識別子夫々に対応する記憶領域に順次記憶される。
以下に、2値画像圧縮部3の処理部30が実行する2値画像圧縮処理を説明する。
図45は、本発明の実施の形態9に係る画像圧縮装置が備える2値画像圧縮部30で実行される2値画像圧縮処理の手順を示すフローチャートである。
処理部30は、圧縮画像の生成を開始する生成タイミングを示す制御信号をCPU60から与えられた場合に2値画像圧縮処理を実行する。
処理部30は、N枚全ての2値画像の圧縮が完了したか否かを判定し(S121)、まだ圧縮していない2値画像が存在する場合(S121でNO)、出力DMA部521,522,…,52Nのいずれかからインタラプト信号が入力されたか否かを判定し(S122)、まだ入力されていない場合(S122でNO)、S122の処理を繰り返し実行する。
出力DMA部521,522,…,52Nのいずれかからインタラプト信号が入力された場合(S122でYES)、処理部30は、インタラプト信号が、出力DMA部521,522,…,52Nのいずれから入力されたかを判定することによって、入力されたインタラプト信号に対応する識別子を判定し(S123)、この識別子に係る2値画像の転送を入力DMA部31に要求させる(S124)。
例えば、出力DMA部524からインタラプト信号が入力された場合、入力されたインタラプト信号は識別子“4”に対応するため、処理部30は、入力DMA部31へ所定の制御信号を出力することによって、識別子“4”に係る2値画像の転送を転送制御部62に要求させる。
入力DMA部31からの転送要求に従い、1枚の2値画像が画像メモリ61から読み出されて、転送制御部62を介して転送され、入力DMA部31に入力される。ここで入力される1枚の2値画像は、識別子“4”に係る矩形領域1個分の2値画像である。
S124の処理完了後、処理部30は、入力DMA部31から入力された1枚の2値画像を公知の可逆圧縮技術を用いて圧縮することによって圧縮画像を生成し(S125)、生成した圧縮画像を出力DMA部32へ出力する。S125の処理完了後、処理部30は、処理をS121へ戻す。
N枚全ての2値画像の圧縮が完了した場合(S121でYES)、処理部30は、2値画像圧縮処理を終了する。
2値画像圧縮部3の出力DMA部32は、転送制御部62に1枚の圧縮画像の転送を要求し、圧縮画像を出力する。出力DMA部32から出力された1枚の圧縮画像は、転送制御部62を介して画像メモリ61へ出力され、画像メモリ61に記憶される。
以上のような画像圧縮装置6は、N個の識別子を所定のグルーピング条件で分類し、次に、分類されたグループ単位で、1ページ分の前景レイヤよりもデータ量が少ない矩形領域1個分の前景レイヤを読み出して、各識別子に係る2値画像を生成し、圧縮する。このため、前景レイヤの転送処理、2値画像生成処理及び2値画像圧縮処理等を完了するまでに要する時間が短く、カラー画像圧縮処理を効率よく実行することができる。
なお、2値画像圧縮部3は、実施の形態6の2値画像圧縮部3のように、複数の圧縮処理セットとスケジューリング部とを備える構成でもよい。この場合、インタラプト信号はスケジューリング部へ入力される。
また、2値画像生成部5は、実施の形態1,2,4の2値画像生成部2のように、各1個入力DMA部及び/又は出力DMA部を有していてもよく、バッファを備えていてもよい。
実施の形態 10.
図46は、本発明の実施の形態10に係る画像圧縮装置の要部構成を示すブロック図である。
本実施の形態の画像圧縮装置6は、図39に示す実施の形態9の画像圧縮装置6と略同様の構成であるが、2値画像生成部5の構成が異なる。以下では、実施の形態9の画像圧縮装置6との差異について説明し、その他、実施の形態1〜9に対応する部分には同一符号を付してそれらの説明を省略する。
本実施の形態の2値画像生成部5は、各n個の処理部501,502,…,50n、入力DMA部511,512,…,51n、及び出力DMA部521,522,…,52nを有する。n個の入力DMA部511,512,…,51nは、入力側が転送制御部62に接続され、出力側がn個の処理部501,502,…,50nに1対1対応で接続されている。
つまり、実施の形態9においては、処理部501,502,…,50nが1個の入力DMA部51を共用して前景レイヤを受け取っていたが、本実施の形態においては、処理部501,502,…,50nが専用の入力DMA部511,512,…,51nから前景レイヤを受け取る。
このような構成であっても、実施の形態9の画像圧縮装置6と同様に、カラー画像圧縮処理を効率よく実行することができる。
実施の形態 11.
図47は、本発明の実施の形態11に係る画像圧縮装置の要部構成を示すブロック図であり、図中に示す実線の矢符は、カラー画像、前景マスク等の入出力方向を示し、破線の矢符は、転送ライン信号の入出力方向を示している。
本実施の形態の画像圧縮装置6は、図39に示す実施の形態9の画像圧縮装置6と略同様の構成であるが、2値画像生成部5のn個の出力DMA部521,522,…,52n夫々は、ライン本数Lを示す転送ライン信号を2値画像圧縮部3の処理部30へ出力する。
ここで、n個の出力DMA部521,522,…,52n夫々は、n個の処理部501,502,…,50nに対応しているため、n種類の識別子と一意に対応している。従って、処理部30は、処理部30に入力された転送ライン信号がいずれの識別子に対応する転送ライン信号であるかを容易に判定することができる。
以下では、実施の形態9の画像圧縮装置6との差異について説明し、その他、実施の形態1〜10に対応する部分には同一符号を付してそれらの説明を省略する。
図41(a)に示すように、識別子“4”,“5”を有する画素群の最大Y座標値YL は“7”である。このため、図42(a),(b)に示すように、識別子“4”,“5”を有する画素は、識別子“4”,“5”に係る矩形領域の最終ラインにも存在する。同様に、図41(b)に示すように、識別子“3”を有する画素群の最大Y座標値YL は“19”である。このため、図43(c)に示すように、識別子“3”を有する画素は、識別子“3”に係る矩形領域の最終ラインにも存在する。
一方、図41(b)に示すように、識別子“2”,“1”を有する画素群の最大Y座標値YL は“17”,“18”である。このため、図43(a),(b)に示すように、識別子“2”,“1”を有する画素は、Y座標値“18”,“19”のライン以降のラインには存在しない。つまり、Y座標値“17”,“18”のラインに対する2値化が終了した時点で、識別子“2”,“1”に係る1枚の2値画像の生成は事実上終了している。
2値画像圧縮部3の処理部30は、出力DMA部82から転送ライン信号が入力された場合に、図40に示すようなソート済みのICテーブルを参照して、入力された転送ライン信号に対応する識別子を判定し、この転送ライン信号が示すライン本数Lが、この識別子に係る最大Y座標値YL から最小Y座標値YSSを減算して“1”を加算した算出値YLCを超過しているか否かを判定する。
ライン本数Lが算出値YLCを超過している場合、処理部30は、入力DMA部31を制御して、入力された転送ライン信号に対応する識別子に係る2値画像の転送を転送制御部62に要求させる。
例えば、出力DMA部522からライン本数“6”を示す転送ライン信号が入力された場合、入力された転送ライン信号は識別子“2”に対応し、また、ライン本数“6”は算出値YLC“5”(=最大Y座標値“17”−最小Y座標値“13”+“1”)を超過しているため、処理部30は、入力DMA部31へ所定の制御信号を出力することによって、識別子“2”に係る2値画像の転送を転送制御部62に要求させる。
一方、出力DMA部521からライン本数“6”を示す転送ライン信号が入力された場合、入力された転送ライン信号は識別子“1”に対応し、また、ライン本数“6”は算出値YLC“6”(=最大Y座標値“18”−最小Y座標値“13”+“1”)以下であるため、処理部30は、出力DMA部521からの次の転送ライン信号の入力を待つ。
入力DMA部31からの転送要求に従い、1枚の2値画像が画像メモリ61から読み出されて、転送制御部62を介して転送され、入力DMA部31に入力される。
ただし、ここで要求される2値画像は、2値画像生成部5が生成する矩形画像1個分の2値画像全てではなく、少なくとも最大Y座標値YL を超過しているY座標値を有するラインは要求されない。具体的には、最小Y座標値YSSから最大Y座標値YL までのラインを有する矩形領域、又は最小Y座標値YS から最大Y座標値YL までのラインを有する矩形領域である。何故ならば、この矩形領域の範囲外には2値化された識別子を有する画素が存在しないことが明白だからである。
以上のようにして、1枚の2値画像は、画像メモリ61から読み出されて、転送制御部62を介して転送され、入力DMA部31に入力される。入力DMA部31は、入力された1枚の2値画像を処理部30へ出力する。
処理部30は、入力された2値画像を公知の可逆圧縮技術を用いて圧縮することによって圧縮画像を生成し、生成した圧縮画像を出力DMA部32へ出力する。
圧縮画像の生成を完了した処理部30は、次にライン本数Lが算出値YLCを超過した識別子に係る2値画像の転送を転送制御部62に要求させる。処理部30は、このような転送要求をN種類の識別子全てに対して実行し、N枚の圧縮画像を生成する。
つまり、処理部30が実行する2値画像圧縮処理は、図38に示す2値画像圧縮処理と同様である。
2値画像圧縮部3の出力DMA部32は、転送制御部62に1枚の圧縮画像の転送を要求し、圧縮画像を出力する。出力DMA部32から出力された1枚の圧縮画像は、転送制御部62を介して画像メモリ61へ出力され、画像メモリ61に記憶される。
以上のような画像圧縮装置6は、N個の識別子を所定のグルーピング条件で分類し、次に、分類されたグループ単位で、1ページ分の前景レイヤよりもデータ量が少ない矩形領域1個分の前景レイヤを読み出して、各識別子に係る2値画像を生成し、2値画像の生成が事実上終了した識別子に係る2値画像から順次圧縮していく。このとき転送される2値画像は、矩形領域1個分以下の画素数を有する矩形領域1個分である。このため、2値画像の転送処理及び2値画像圧縮処理等を完了するまでに要する時間が短く、カラー画像圧縮処理を効率よく実行することができる。
なお、2値画像圧縮部3は、実施の形態6の2値画像圧縮部3のように、複数の圧縮処理セットとスケジューリング部とを備える構成でもよい。この場合、転送ライン信号はスケジューリング部へ入力される。
また、2値画像生成部5は、実施の形態1,2,4の2値画像生成部2のように、各1個入力DMA部及び/又は出力DMA部を有していてもよく、バッファを備えていてもよい。
実施の形態 12.
図48は、本発明の実施の形態12に係る画像圧縮装置の要部構成を示すブロック図である。
本実施の形態の画像圧縮装置6は、図47に示す実施の形態11の画像圧縮装置6と略同様の構成であるが、2値画像生成部5の構成が異なる。以下では、実施の形態11の画像圧縮装置6との差異について説明し、その他、実施の形態1〜9に対応する部分には同一符号を付してそれらの説明を省略する。
本実施の形態の2値画像生成部5は、各n個の処理部501,502,…,50n、入力DMA部511,512,…,51n、及び出力DMA部521,522,…,52nを有する。n個の入力DMA部511,512,…,51nは、入力側が転送制御部62に接続され、出力側がn個の処理部501,502,…,50nに1対1対応で接続されている。
つまり、実施の形態11においては、処理部501,502,…,50nが1個の入力DMA部51を共用して前景レイヤを受け取っていたが、本実施の形態においては、処理部501,502,…,50nが専用の入力DMA部511,512,…,51nから前景レイヤを受け取る。
このような構成であっても、実施の形態11の画像圧縮装置6と同様に、カラー画像圧縮処理を効率よく実行することができる。
実施の形態 13.
図49は、本発明の実施の形態13に係る画像形成装置の要部構成を示すブロック図である。
本実施の形態では、画像形成装置としてデジタル複合機を例示する。
画像形成装置は、カラー画像入力装置63、カラー画像処理装置64、カラー画像出力装置65、送信装置66及び操作パネル67を備える。カラー画像処理装置64は、A/D変換部640、シェーディング補正部641、入力階調補正部642、及び圧縮処理部643を備え、圧縮処理部643は、実施の形態1〜12のいずれかひとつの画像圧縮装置6に相当する。以上のような画像形成装置の各部の動作は、不図示のCPUによって制御される。
カラー画像処理装置64は、領域分離処理部644、色補正部645、黒生成下色除去部646、空間フィルタ処理部647、出力階調補正部648、及び階調再現処理部649を更に備える。
操作パネル67は、カラー画像入力装置63、カラー画像処理装置64、カラー画像出力装置65及び送信装置66に接続されており、画像形成装置の動作モードを設定する設定ボタン及びテンキー等の操作部と、液晶ディスプレイ等で構成される表示部とを備える。
カラー画像入力装置63はカラー画像処理装置64の入力側に接続されており、例えばCCD(Charge Coupled Device )を有するカラー・スキャナ部を用いてなる。カラー・スキャナ部は、原稿からの反射光像をCCDを用いてRGB値のアナログ信号として読み取って、カラー画像処理装置64に入力する。
カラー画像入力装置63から入力されたアナログ信号のカラー画像は、カラー画像処理装置64内にて、A/D変換部640、シェーディング補正部641、入力階調補正部642、圧縮処理部643、領域分離処理部644、色補正部645、黒生成下色除去部646、空間フィルタ処理部647、出力階調補正部648、及び階調再現処理部649へこの順に送られてから、画像メモリ61に一旦記憶される。画像メモリ61に記憶されたカラー画像は、所定のタイミングで読み出されて、ストリームとしてカラー画像出力装置65へ出力される。
カラー画像出力装置65は、カラー画像を記録シート(例えば記録用紙等)上に形成して出力する画像形成手段として機能し、例えば、電子写真方式又はインクジェット方式の画像形成装置であるが、特に限定されるものではない。
なお、画像形成装置は、カラー画像出力装置65の代わりに、モノクロ画像出力装置を備えていてもよい。この場合、カラー画像処理装置64にてカラー画像がモノクロ画像に変換されてからモノクロ画像出力装置へ出力される。
以下に、カラー画像処理装置64における画像処理を詳述する。
A/D変換部640は、RGBのアナログ信号をデジタル信号に変換し、シェーディング補正部641は、A/D変換部640から送られてきたデジタルのRGB信号に対して、カラー画像入力装置63の照明系、結像系、及び撮像系で生じる各種の歪みを取り除く処理を施す。
入力階調補正部642は、シェーディング補正部641にて各種の歪みが取り除かれたRGB信号(即ちRGBの反射率信号)に対して入力階調補正処理を施す。入力階調補正処理とは、カラーバランスを整え、また、濃度信号等、カラー画像処理装置64に採用されている画像処理システムが扱い易い信号に変換する処理である。
圧縮処理部643は、入力階調補正処理が施されたRGB信号(即ち実施の形態1〜12において前景マスク生成部11、前景レイヤ生成部12及び背景レイヤ生成部13夫々へ入力されるカラー画像)に対してカラー画像圧縮処理を施す。圧縮されたカラー画像は、画像メモリ61に一旦記憶され、例えば、操作パネル67において、scan to e-mailモードが選択されている場合、ネットワークカード、モデム等を用いてなる送信装置66によって、e-mailに添付され、設定された送信先へ送信される。
カラー画像圧縮処理が施されない場合、圧縮処理部643は入力階調補正部642から入力されたRGB信号を、そのまま後段の領域分離処理部644へ出力する。
領域分離処理部644は、入力されたRGB信号に基づいて、各画素を文字領域、網点領域、及び写真領域のいずれかに分離する。領域分離処理部644は、分離結果に基づき、画素がどの領域に属しているかを示す領域識別信号を、黒生成下色除去部646、空間フィルタ処理部647、及び階調再現処理部649へと出力すると共に、入力階調補正部642から入力されたRGB信号をそのまま後段の色補正部645へ出力する。
色補正部645は、色再現の忠実化実現のために、不要吸収成分を含むCMY(C:シアン、M:マゼンタ、Y:イエロー)色材の分光特性に基づいた色濁りを取り除く処理を行なう。
黒生成下色除去部646は、色補正後のCMYの3色信号から黒(K)信号を生成する黒生成処理と、元のCMY信号から黒生成で得たK信号を差し引いて新たなCMY信号を生成する処理とを行なう。この結果、CMYの3色信号はCMYKの4色信号に変換される。
黒生成処理の一例としては、一般に、スケルトン・ブラックによる黒生成を行なう方法が用いられる。この方法では、スケルトン・カーブの入出力特性をy=f(x)、入力されるデータをC,M,Y、出力されるデータをC',M',Y',K'、UCR(Under Color Removal )率をα(0<α<1)とすると、黒生成下色除去処理は、次の式(1)〜(4)で表わされる。
K'=f{min(C,M,Y)} (1)
C'=C−αK' (2)
M'=M−αK' (3)
Y'=Y−αK' (4)
空間フィルタ処理部647は、黒生成下色除去部646から入力されたCMYK信号のカラー画像に対して、領域分離処理部644から入力された領域識別信号を基にデジタルフィルタによる空間フィルタ処理を行ない、空間周波数特性を補正することによって、カラー画像出力装置65で出力されるカラー画像のぼやけ及び粒状性劣化を防ぐ。
階調再現処理部649は、空間フィルタ処理部647と同様に、CMYK信号のカラー画像に対して、領域分離処理部644から入力された領域識別信号を基に所定の処理を施す。
例えば、領域分離処理部644にて文字に分離された領域は、特に黒文字又は色文字の再現性を高めるために、空間フィルタ処理部647による空間フィルタ処理における鮮鋭強調処理で高周波数の強調量が大きくされる。更に、階調再現処理部649においては、高域周波数の再現に適した高解像度のスクリーンでの2値化又は多値化処理が選択される。
また、領域分離処理部644にて網点に分離された領域に関しては、空間フィルタ処理部647において、入力網点成分を除去するためのローパス・フィルタ処理が施される。
空間フィルタ処理部647から出力されたカラー画像に対しては、出力階調補正部648で、濃度信号等の信号をカラー画像出力装置65の特性値である網点面積率に変換する出力階調補正処理を行なった後、階調再現処理部649で、最終的に画像を画素に分離してそれぞれの階調を再現できるように処理する階調再現処理(中間調生成)が施される。ただし、領域分離処理部644にて写真に分離された領域に関しては、階調再現性を重視したスクリーンでの2値化又は多値化処理が行われる。
なお、CPU60は、ファクシミリの送信を行なう場合は、モデムを用いてなる送信装置66にて、相手先との通信手続きを行ない、送信可能な状態が確保されたときに、所定の形式で圧縮されたカラー画像(即ちカラー画像入力装置63で読み込まれたカラー画像を圧縮したもの)を画像メモリ61から読み出し、圧縮形式の変更等の必要な処理を施して、相手先に通信回線を介して順次送信する。
ファクシミリを受信する場合、CPU60は、通信手続きを行ないながら相手先から送信されてくるカラー画像を受信してカラー画像処理装置64に入力し、カラー画像処理装置64では、受信したカラー画像を、不図示の圧縮/伸張処理部にて伸張処理を施す。伸張されたカラー画像は、必要に応じて、不図示の処理部で回転処理及び/又は解像度変換処理が行なわれ、出力階調補正部648での出力階調補正、及び階調再現処理部649での階調再現処理が施され、カラー画像出力装置65から出力される。
また、CPU60は、図示しないネットワークカード及びLANケーブルを介して、ネットワークに接続されたコンピュータ及び他のデジタル複合機等とデータ通信を行なう。
上記では、圧縮処理部643を領域分離処理部644の前段に設けた例を示しているが、圧縮処理部643を領域分離処理部644の後段に設け、領域分離処理の結果に基づいて、前景マスクを生成するようにしてもよい。また、圧縮処理部643から出力された画像データを、一旦、ハードディスク等に格納しておき、ユーザからの印字要求に基づいてハードディスクから読み出し、後段の処理を行なうようにしてもよい。
実施の形態 14.
図50は、本発明の実施の形態14に係る画像圧縮装置を備える画像読取装置の要部構成を示すブロック図である。
本実施の形態では、画像読取装置としてフラットベッド・スキャナ装置を例示する。
画像読取装置は、カラー画像入力装置63、操作パネル67、及びカラー画像処理装置68を備える。カラー画像処理装置68は、A/D変換部680、シェーディング補正部681、入力階調補正部682、及び圧縮処理部683を備え、圧縮処理部683は、実施の形態1〜12のいずれかひとつの画像圧縮装置6に相当する。以上のような画像読取装置の各部の動作は、CPUによって制御される。
操作パネル67は、カラー画像入力装置63及びカラー画像処理装置68に接続されており、実施の形態13の操作パネル67と同様に、画像読取装置の動作モードを設定する設定ボタン及びテンキー等の操作部と、液晶ディスプレイ等で構成される表示部とを備える。
カラー画像入力装置63は、実施の形態13のカラー画像入力装置63と同様の構成であり、原稿を読み取ってなるRGB値のアナログ信号をカラー画像処理装置68に入力する。
カラー画像処理装置68から入力されたアナログ信号のカラー画像は、カラー画像処理装置68内にて、A/D変換部680、シェーディング補正部681、入力階調補正部682、及び圧縮処理部683へこの順に送られてから、画像メモリ61に一旦記憶される。
A/D変換部680、シェーディング補正部681、入力階調補正部682、及び圧縮処理部683は、実施の形態13のA/D変換部640、シェーディング補正部641、入力階調補正部642、及び圧縮処理部643と略同様である。
カラー画像処理装置68から出力されたカラー画像は、例えば図示しないネットワークカード及びLANケーブルを介して、ネットワークに接続されたパーソナルコンピュータへ送信される。
実施の形態 15.
本発明は、コンピュータに実行させるためのコンピュータプログラムのプログラムコード(実行形式プログラム、中間コードプログラム、ソースプログラム)を記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体に、本発明の画像圧縮方法を記録するものとすることもできる。
この結果、本発明の画像圧縮方法を行なうプログラムコードを記録した記録媒体を持ち運び自在に提供することができる。
なお、この記録媒体としては、マイクロコンピュータで処理が行われるために、図示していないメモリ、例えばROMのようなものそのものがプログラムメディアであっても良いし、また、図示していないが外部記憶装置としてプログラムコード読み取り装置が設けられ、そこに記録媒体を挿入することで読み取り可能なプログラムメディアであっても良い。
いずれの場合においても、格納されているコンピュータプログラムは、マイクロプロセッサがアクセスして実行させる構成であっても良いし、あるいは、プログラムコードを読み出し、読み出されたプログラムコードは、マイクロコンピュータの図示されていないプログラム記憶エリアにダウンロードされて、そのプログラムコードが実行される方式であってもよい。このダウンロード用のコンピュータプログラムは予め本体装置に格納されているものとする。
ここで、前記プログラムメディアは、本体と分離可能に構成される記録媒体であり、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フレキシブルディスクやハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/MO/MD/DVD等の光ディスクのディスク系、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード系、あるいはマスクROM、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory )、フラッシュROM等による半導体メモリを含めた固定的にコンピュータプログラムを担持する媒体であっても良い。
また、本実施の形態においては、インターネットを含む通信ネットワークを接続可能なシステム構成であることから、通信ネットワークからプログラムコードをダウンロードするように流動的にコンピュータプログラムを担持する媒体であっても良い。なお、このように通信ネットワークからプログラムコードをダウンロードする場合には、そのダウンロード用のコンピュータプログラムは予め本体装置に格納しておくか、あるいは別な記録媒体からインストールされるものであっても良い。なお、本発明は、前記プログラムコードが電子的な伝送で具現化され、搬送波に埋め込まれたコンピュータデータ信号の形態でも実現され得る。
前記記録媒体は、デジタルカラー画像形成装置やコンピュータシステムに備えられるコンピュータプログラム読み取り装置により読み取られることで上述した画像圧縮方法が実行される。
コンピュータシステムは、フラットベッド・スキャナ装置、フィルム・スキャナ装置、又はデジタル・カメラ等の画像入力装置、所定のコンピュータプログラムがロードされることにより前記画像圧縮方法等様々な処理が行われるコンピュータ、コンピュータの処理結果を表示するCRTディスプレイ、又は液晶ディスプレイ等の画像表示装置及びコンピュータの処理結果を記録シート等に出力するプリンタより構成される。更には、ネットワークを介してサーバ等に接続するための通信手段としてのネットワークカードやモデム等が備えられる。
以下に、パーソナルコンピュータを用いてなる画像圧縮装置を例示する。
図51は、本発明の実施の形態15に係る画像圧縮装置の要部構成を示すブロック図である。
図中7は画像圧縮装置であり、画像圧縮装置7は、CPU70、ROM71、RAM72、表示部73、操作部74、HDD(ハードディスク)75、DMA部76、外部記憶部77及びI/F(インタフェース)78を備え、これらの装置各部はバス、信号線等を介して適宜に接続されている。
画像圧縮装置7はI/F78を介してネットワークNTに接続されており、ネットワークNTに接続されている他のパーソナルコンピュータと通信する。
HDD75は画像圧縮装置7の補助記憶部であり、DMA部76を介して、HDD75に対する各種のコンピュータプログラム、データ等の読み書きが行なわれる。
DMA部76は、DMA部76に入力された転送要求に応じて、HDD75から読み出したコンピュータプログラム、データ等を転送するか、又は、HDD75に書き込むコンピュータプログラム、データ等を転送する。転送要求が同時的に複数入力された場合、DMA部76は、入力された転送要求の優先順位を決定し、優先順位の高い転送処理から順に実行する。転送要求の優先順位の高低は、CPU70が適宜のタイミングでDMA部76に設定するか、又はDMA部76にデフォルトで設定されている。
外部記憶部77は、例えばCD−ROMドライブを用いてなり、CPU70に制御されて、可搬性を有する記録媒体(例えば本実施の形態のコンピュータプログラムが記録されているCD−ROM9)からコンピュータプログラム、データ等を読み込む。読み込まれたコンピュータプログラム、データ等は、HDD75に書き込まれる。
CPU70は画像圧縮装置7の制御中枢であり、主記憶部であるRAM72を作業領域として用い、ROM71及び/又はHDD75に記憶されたコンピュータプログラム、データ等に従って装置各部を制御し、各種処理を実行する。
更に詳細には、パーソナルコンピュータのCPU70が、本発明のコンピュータプログラムに従って、前景マスク生成処理(後述する図52に示すS131参照)、ICテーブル及び前景レイヤ生成処理(S132参照)等を含むカラー画像圧縮処理を実行することによって、パーソナルコンピュータが本実施の形態の画像圧縮装置7として機能する。
表示部73は、例えば液晶ディスプレイを用いてなり、CPU70に制御されて、画像圧縮装置7の作動状態を示すメッセージ、ユーザに対する各種の指示を示すメッセージ等を表示する。操作部74は、例えばキーボード及びマウスを用いてなる。
画像圧縮装置7のユーザは、表示部73を視認しながら操作部74を操作することによって、例えば画像描画用のソフトウェア、文書作成用のソフトウェア等を用いて、カラー画像を生成し、HDD75に記憶させる。また、ユーザは、HDD75に記憶されているカラー画像を圧縮してから、例えばe-mailに添付して送信するよう画像圧縮装置7を操作する。
以上では、パーソナルコンピュータを用いて画像圧縮装置を実現する例を示したが、画像圧縮装置と色補正処理、フィルタ処理や中間調処理等、他の画像処理を組み合わせて画像処理装置として実現するようにしてもよい。
図52は、本発明の実施の形態15に係る画像圧縮装置で実行されるカラー画像圧縮処理の手順を示すフローチャートである。カラー画像圧縮処理は、例えばカラー画像の圧縮を所望するユーザの操作に応じて実行される。
CPU70は、1ページ分のカラー画像に基づいて、1ページ分の前景マスクを生成する(S131)。このために、DMA部76を介してHDD75から転送されたカラー画像がRAM72に記憶され、CPU70は、例えば特許文献2に開示されている手法を用い、RAM72に記憶されたカラー画像に基づいて、このカラー画像に含まれる文字及び/又は線画を表す前景の各画素を示す前景マスクを生成する。生成された前景マスクは、DMA部76を介してHDD75へ転送され、HDD75に記憶される。
つまり、S131におけるCPU70は、前景マスク生成手段として機能する。
次に、CPU70は、S131で生成した1ページ分の前景マスクと、1ページ分のカラー画像とに基づいて、ICテーブル及び前景レイヤを生成する(S132)。このために、DMA部76を介してHDD75から転送された前景マスクとカラー画像とがRAM72に記憶され、CPU70は、例えば特許文献1,4に開示されている手法を用い、RAM72に記憶された前景マスクとカラー画像とに基づいて、ICテーブルを生成しつつ前景レイヤを生成する。生成されたICテーブルは、RAM72に記憶される。
つまり、S131におけるCPU70は、テーブル生成手段及び前景レイヤ生成手段として機能する。
次いで、CPU70は、S132で生成された前景レイヤのHDD75への転送をDMA部76に要求する(S133)。この結果、前景レイヤはDMA部76を介してHDD75へ転送され、HDD75に書き込まれる。
また、CPU70は、S131で生成した1ページ分の前景マスクと、1ページ分のカラー画像とに基づいて、背景レイヤを生成する(S134)。このために、DMA部76を介してHDD75から転送された前景マスクとカラー画像とがRAM72に記憶され、CPU70は、例えば特許文献1,4に開示されている手法を用い、RAM72に記憶された前景マスクとカラー画像とに基づいて、背景レイヤを生成する。生成された背景レイヤは、DMA部76を介してHDD75へ転送され、HDD75に記憶される。
更に、CPU70は、2値画像生成処理を行なうサブルーチン(図53参照)を呼び出し、実行する(S135)。S135の2値画像生成処理を実行することによって、1ページ分のカラー画像を分離してなるN枚の2値画像が生成される。
次いで、CPU70は、S135で生成されたN枚の2値画像を夫々圧縮する(S136)。このために、DMA部76を介してHDD75から転送されたN枚の2値画像がRAM72に記憶され、CPU70は、公知の可逆圧縮技術を用いて、RAM72に記憶されたN枚の2値画像夫々を圧縮することによって、N枚の圧縮画像を生成する。生成されたN枚の圧縮画像は、DMA部76を介してHDD75へ転送され、HDD75に記憶される。
つまり、S136におけるCPU70は、2値画像圧縮手段として機能する。
また、CPU70は、S134で生成された背景レイヤを圧縮する(S137)。このために、DMA部76を介してHDD75から転送された背景レイヤがRAM72に記憶され、CPU70は、公知の不可逆圧縮技術を用いて、RAM72に記憶された背景レイヤを圧縮する。圧縮された背景レイヤは、DMA部76を介してHDD75へ転送され、HDD75に記憶される。
更に、CPU70は、S132で生成されたICテーブルを圧縮し(S138)、圧縮したICテーブルと、HDD75に記憶されているN枚の圧縮画像及び圧縮された背景レイヤとをまとめて1個の圧縮ファイルを生成し(S139)、生成した圧縮ファイルをHDD75に記憶させて、カラー画像圧縮処理を終了する。
図53は、本発明の実施の形態15に係る画像圧縮装置で実行される2値画像生成処理手順のサブルーチンを示すフローチャートである。
CPU70は、図5に示すような1ページ分の前景レイヤの転送をDMA部76に要求する(S141)。HDD75から読み出された1ページ分の前景レイヤは、DMA部76を介してRAM72へ転送される。
CPU70は、図6に示すようなICテーブルを参照し、RAM72に記憶された1ページ分の前景レイヤに基づいて、図8〜図10に示すような2値画像を、N種類の識別子に対応してN枚生成する(S142)。生成されたN枚の2値画像は、DMA部76を介してHDD75へ転送され、HDD75に記憶される。
S142の処理完了後、CPU70は2値画像生成処理を終了して、処理を元のルーチンへ戻す。図53に示す2値画像生成処理を実行するCPU70は、2値画像N枚生成手段として機能する。
以上のような画像圧縮装置7は、1ページ分の前景レイヤを1度だけ読み出して、各識別子に係る2値画像を生成するため、カラー画像圧縮処理を効率よく実行することができる。
なお、図6に示すようなICテーブルを参照して、N種類の識別子を有する画素を全て含む1個の矩形領域(図33参照)を算出し、算出した矩形領域1個分の前景レイヤの転送をS141にて要求してもよい。この場合、S142では、図35〜図37に示すような2値画像が生成される。
実施の形態 16.
図54は、本発明の実施の形態16に係る画像圧縮装置で実行される2値画像生成処理手順のサブルーチンを示すフローチャートである。
本実施の形態の画像圧縮装置7は、図51に示す実施の形態15の画像圧縮装置7と同様の構成であるが、図52に示すカラー画像圧縮処理のS135で実行される2値画像生成処理が、図53に示す2値画像生成処理ではなく図54に示す2値画像生成処理である。その他、実施の形態15に対応する部分には同一符号を付してそれらの説明を省略する。
CPU70は、変数aに“1”をセットし(S151)、図6に示すようなICテーブルを参照し、識別子aを有する全ての画素が含まれている矩形領域を、ICテーブルに記憶されている座標値に基づいて算出し(S152)、算出した矩形領域、即ち識別子aに係る矩形領域1個分の前景レイヤの転送を、DMA部76に要求する(S153)。ここで要求される矩形領域1個分の前景レイヤは、図26に示すような前景レイヤであり、HDD75から読み出された矩形領域1個分の前景レイヤは、DMA部76を介してRAM72へ転送される。
CPU70は、図6に示すようなICテーブルを参照し、RAM72に記憶された矩形領域1個分の前景レイヤに基づいて、図28に示すような2値画像を、識別子aに対応して1枚生成する(S154)。生成された1枚の2値画像は、DMA部76を介してHDD75へ転送され、HDD75に記憶される。
S154の処理完了後、CPU70は変数aを“1”インクリメントして(S155)、変数aが識別子の種類数N以下であるか否かを判定し(S156)、a≦Nである場合(S156でYES)、処理をS152へ移す。
a>Nである場合(S156でNO)、CPU70は2値画像生成処理を終了して、処理を元のルーチンへ戻す。図54に示す2値画像生成処理を実行するCPU70は、領域算出手段及び2値画像1枚生成手段として機能する。
以上のような画像圧縮装置7は、各識別子に係る矩形領域1個分の前景レイヤを読み出して2値画像化することをN回実行するため、カラー画像圧縮処理を効率よく実行することができる。
実施の形態 17.
図55は、本発明の実施の形態17に係る画像圧縮装置で実行される2値画像生成処理手順のサブルーチンを示すフローチャートである。
本実施の形態の画像圧縮装置7は、図51に示す実施の形態15の画像圧縮装置7と同様の構成であるが、図52に示すカラー画像圧縮処理のS135で実行される2値画像生成処理が、図53に示す2値画像生成処理ではなく図55に示す2値画像生成処理である。その他、実施の形態15に対応する部分には同一符号を付してそれらの説明を省略する。
CPU70は、図6に示すようなICテーブルと所定のグルーピング条件とに基づいて、N個の識別子をM個のグループに分類し(S161)、変数mに“1”をセットする(S162)。
次に、CPU70は、第mのグループに分類されているKm 種類の識別子を有する全ての画素が含まれている矩形領域を、ICテーブルに記憶されている座標値に基づいて算出し(S163)、算出した矩形領域、即ち第mのグループの矩形領域1個分の前景レイヤの転送を、DMA部76に要求する(S164)。ここで要求される矩形領域1個分の前景レイヤは、図41に示すような前景レイヤであり、HDD75から読み出された矩形領域1個分の前景レイヤは、DMA部76を介してRAM72へ転送される。
CPU70は、図6に示すようなICテーブルを参照し、RAM72に記憶された矩形領域1個分の前景レイヤに基づいて、図42又は図43に示すような2値画像を、Km 種類の識別子に対応してKm 枚生成する(S165)。生成されたKm 枚の2値画像は、DMA部76を介してHDD75へ転送され、HDD75に記憶される。
S154の処理完了後、CPU70は変数mを“1”インクリメントして(S166)、変数mがグループの個数M以下であるか否かを判定し(S167)、m≦Mである場合(S167でYES)、処理をS163へ移す。
m>Mである場合(S167でNO)、CPU70は2値画像生成処理を終了して、処理を元のルーチンへ戻す。図55に示す2値画像生成処理を実行するCPU70は、グループ分類手段及び2値画像K枚生成手段として機能する。
以上のような画像圧縮装置7は、N個の識別子を所定のグルーピング条件で分類し、次に、分類されたグループ単位で矩形領域1個分の前景レイヤを読み出して、この前景レイヤを各グループに所属する識別子について2値画像化するため、カラー画像圧縮処理を効率よく実行することができる。
なお、本実施の形態1〜17では矩形領域を例示したが、これに限定されるものではない。
本発明の実施の形態1に係る画像圧縮装置の要部構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態1に係る画像圧縮装置によってカラー画像圧縮処理を施されるカラー画像の一例を示す模式図である。 本発明の実施の形態1に係る画像圧縮装置によって生成される前景マスクの一例を示す模式図である。 本発明の実施の形態1に係る画像圧縮装置によって生成される前景レイヤ及び背景レイヤの一例を示す模式図である。 本発明の実施の形態1に係る画像圧縮装置によって生成される前景レイヤの各画素値を例示する模式図である。 本発明の実施の形態1に係る画像圧縮装置によって生成されるインデックス・カラー・テーブルの一例を示す模式図である。 本発明の実施の形態1に係る画像圧縮装置が備える2値画像生成部で実行される2値画像生成処理の手順を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態1に係る画像圧縮装置によって生成される識別子“4”に係る2値画像の各画素値を例示する模式図である。 本発明の実施の形態1に係る画像圧縮装置によって生成される識別子“5”に係る2値画像の各画素値を例示する模式図である。 本発明の実施の形態1に係る画像圧縮装置によって生成される識別子“3”に係る2値画像の各画素値を例示する模式図である。 本発明の実施の形態1に係る画像圧縮装置が備える2値画像圧縮部で実行される2値画像圧縮処理の手順を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態1に係る画像圧縮装置によって生成される前景レイヤと主/副走査方向とを示す模式図である。 本発明の実施の形態1に係る画像圧縮装置によって生成される前景レイヤと主/副走査方向とを示す模式図である。 本発明の実施の形態1に係る画像圧縮装置によって生成される前景レイヤを回転させたものと主/副走査方向とを示す模式図である。 本発明の実施の形態1に係る画像圧縮装置によって生成される前景レイヤを回転させたものと主/副走査方向とを示す模式図である。 本発明の実施の形態2に係る画像圧縮装置の要部構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態2に係る画像圧縮装置が備える2値画像生成部で実行される2値画像生成処理の手順を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態3に係る画像圧縮装置の要部構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態3に係る画像圧縮装置が備える2値画像圧縮部で実行される2値画像圧縮処理の手順を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態4に係る画像圧縮装置の要部構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態5に係る画像圧縮装置の要部構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態6に係る画像圧縮装置の要部構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態6に係る画像圧縮装置が備える2値画像圧縮部で実行されるスケジューリング処理の手順を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態7に係る画像圧縮装置の要部構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態7に係る画像圧縮装置によって生成されるインデックス・カラー・テーブルの一例を示す模式図である。 本発明の実施の形態7に係る画像圧縮装置によって生成される前景レイヤが分離されてなる矩形領域の各画素値を例示する模式図である。 本発明の実施の形態7に係る画像圧縮装置が備える2値画像生成部で実行される2値画像生成処理の手順を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態7に係る画像圧縮装置によって生成される2値画像の各画素値を例示する模式図である。 本発明の実施の形態7に係る画像圧縮装置が備える2値画像圧縮部で実行される2値画像圧縮処理の手順を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態8に係る画像圧縮装置の要部構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態8に係る画像圧縮装置によって生成される前景レイヤの各画素値を例示する模式図である。 本発明の実施の形態8に係る画像圧縮装置によって生成されるインデックス・カラー・テーブルの一例を示す模式図である。 本発明の実施の形態8に係る画像圧縮装置によって生成される前景レイヤから切り出された矩形領域の各画素値を例示する模式図である。 本発明の実施の形態8に係る画像圧縮装置が備える2値画像生成部で実行される2値画像生成処理の手順を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態8に係る画像圧縮装置によって生成される識別子“4”に係る2値画像の各画素値を例示する模式図である。 本発明の実施の形態8に係る画像圧縮装置によって生成される識別子“5”に係る2値画像の各画素値を例示する模式図である。 本発明の実施の形態8に係る画像圧縮装置によって生成される識別子“3”に係る2値画像の各画素値を例示する模式図である。 本発明の実施の形態8に係る画像圧縮装置が備える2値画像圧縮部で実行される2値画像圧縮処理の手順を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態9に係る画像圧縮装置の要部構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態9に係る画像圧縮装置によって生成されるインデックス・カラー・テーブルの一例を示す模式図である。 本発明の実施の形態9に係る画像圧縮装置によって生成される前景レイヤを分離してなる矩形領域の各画素値を例示する模式図である。 本発明の実施の形態9に係る画像圧縮装置によって生成される2値画像の各画素値を例示する模式図である。 本発明の実施の形態9に係る画像圧縮装置によって生成される2値画像の各画素値を例示する模式図である。 本発明の実施の形態9に係る画像圧縮装置が備える2値画像生成部で実行される2値画像生成処理の手順を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態9に係る画像圧縮装置が備える2値画像圧縮部で実行される2値画像圧縮処理の手順を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態10に係る画像圧縮装置の要部構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態11に係る画像圧縮装置の要部構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態12に係る画像圧縮装置の要部構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態13に係る画像形成装置の要部構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態14に係る画像圧縮装置を備える画像読取装置の要部構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態15に係る画像圧縮装置の要部構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態15に係る画像圧縮装置で実行されるカラー画像圧縮処理の手順を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態15に係る画像圧縮装置で実行される2値画像生成処理手順のサブルーチンを示すフローチャートである。 本発明の実施の形態16に係る画像圧縮装置で実行される2値画像生成処理手順のサブルーチンを示すフローチャートである。 本発明の実施の形態17に係る画像圧縮装置で実行される2値画像生成処理手順のサブルーチンを示すフローチャートである。
符号の説明
11 前景マスク生成部(前景マスク生成手段)
12 前景レイヤ生成部(テーブル生成手段,前景レイヤ生成手段)
13 背景レイヤ生成部
2 2値画像生成部(2値画像N枚生成手段)
3 2値画像圧縮部(2値画像圧縮手段)
4 2値画像生成部(領域算出手段,2値画像1枚生成手段,順位決定手段)
5 2値画像生成部(グループ分類手段,2値画像K枚生成手段)
6 画像圧縮装置
65 カラー画像出力装置(画像形成手段)
7 画像圧縮装置
70 CPU(各生成手段,2値画像圧縮手段,各算出手段,順位決定手段)
8 2値画像生成部
9 CD−ROM(記録媒体)

Claims (15)

  1. 1ページ分のカラー画像を前景レイヤと背景レイヤとに分離して圧縮する画像圧縮装置において、
    前記カラー画像に基づいて、該カラー画像に含まれる文字を表す前景、線画を表す前景、又は、文字及び線画を表す前景の各画素を示す1ページ分の前景マスクを生成する前景マスク生成手段と、
    該前景マスク生成手段が生成した前景マスク及び前記カラー画像に基づいて、前記前景が有する色情報と、該色情報を識別するN(Nは自然数)種類の識別子とを関連付けて記憶するテーブルを生成するテーブル生成手段と、
    該テーブル生成手段が生成したテーブル、前記前景マスク、及び前記カラー画像に基づいて、前記色情報を識別子に置き換えてなる前景レイヤを生成して出力する前景レイヤ生成手段と、
    1ページ分の前景レイヤの転送を要求し、転送された前記前景レイヤに基づいて、1種類の識別子と該識別子以外の画素値とを2値化してなる2値画像を、N種類の識別子に対応してN枚生成する2値画像N枚生成手段と、
    該2値画像N枚生成手段が生成したN枚の2値画像夫々を圧縮する2値画像圧縮手段と
    を備え
    前記テーブル生成手段は、前記前景マスクに含まれるN色の色情報に更に関連付けて、該色情報を有する画素の一方向並びに該一方向に交差する他方向の最大及び最小夫々の座標値を記憶するテーブルを生成するようにしてあり、
    前記2値画像N枚生成手段は、生成した2値画像をライン単位で出力するようにしてあり、
    前記2値画像圧縮手段は、
    前記テーブル生成手段が生成したテーブルに記憶されている座標値に基づいて、前記2値画像N枚生成手段がライン単位で出力した2値画像以降に出力される2値画像に、2値化された識別子が含まれるか否かを判定する手段と、
    該手段が否と判定した場合に、前記2値画像N枚生成手段が出力した2値画像の転送を要求し、転送された2値画像を圧縮する手段と
    を有することを特徴とする画像圧縮装置。
  2. 1ページ分のカラー画像を前景レイヤと背景レイヤとに分離して圧縮する画像圧縮装置において、
    前記カラー画像に基づいて、該カラー画像に含まれる文字を表す前景、線画を表す前景、又は、文字及び線画を表す前景の各画素を示す1ページ分の前景マスクを生成する前景マスク生成手段と、
    該前景マスク生成手段が生成した前景マスク及び前記カラー画像に基づいて、前記前景が有する色情報と、該色情報を識別するN(Nは自然数)種類の識別子と、前記色情報を有する画素の一方向並びに該一方向に交差する他方向の最大及び最小夫々の座標値とを関連付けて記憶するテーブルを生成するテーブル生成手段と、
    該テーブル生成手段が生成したテーブル、前記前景マスク、及び前記カラー画像に基づいて、前記色情報を識別子に置き換えてなる前景レイヤを生成して出力する前景レイヤ生成手段と、
    1種類の識別子を有する全ての画素が含まれている領域を、前記テーブルに記憶されている座標値に基づいて算出することをN種類の識別子夫々について実行する領域算出手段と、
    前記テーブルに記憶されている最大又は最小の座標値に基づいて、2値化すべき識別子の優先順位を決定する順位決定手段と、
    前記領域算出手段が算出した領域1個分の前景レイヤの転送を要求することをN種類の識別子夫々について実行し、転送された前記前景レイヤに基づいて、該前景レイヤに全ての画素が含まれている1種類の識別子と該識別子以外の画素値とを2値化してなる2値画像を、前記1種類の識別子に対応して1枚生成する2値画像1枚生成手段と、
    該2値画像1枚生成手段が生成したN枚の2値画像夫々を圧縮する2値画像圧縮手段と
    を備え
    前記2値画像1枚生成手段は、前記順位決定手段が決定した優先順位に従って、優先すべき識別子を有する全ての画素が含まれている領域1個分の前景レイヤの転送を要求するようにしてあることを特徴とする画像圧縮装置。
  3. 1ページ分のカラー画像を前景レイヤと背景レイヤとに分離して圧縮する画像圧縮装置において、
    前記カラー画像に基づいて、該カラー画像に含まれる文字を表す前景、線画を表す前景、又は、文字及び線画を表す前景の各画素を示す1ページ分の前景マスクを生成する前景マスク生成手段と、
    該前景マスク生成手段が生成した前景マスク及び前記カラー画像に基づいて、前記前景が有する色情報と、該色情報を識別するN(Nは自然数)種類の識別子と、前記色情報を有する画素の一方向並びに該一方向に交差する他方向の最大及び最小夫々の座標値とを関連付けて記憶するテーブルを生成するテーブル生成手段と、
    該テーブル生成手段が生成したテーブル、前記前景マスク、及び前記カラー画像に基づいて、前記色情報を識別子に置き換えてなる前景レイヤを生成して出力する前景レイヤ生成手段と、
    1種類の識別子を有する全ての画素が含まれている領域を、前記テーブルに記憶されている座標値に基づいて算出することをN種類の識別子夫々について実行する領域算出手段と、
    前記テーブルに記憶されている最大の座標値と最小の座標値との差の絶対値に基づいて、2値化すべき識別子の優先順位を決定する順位決定手段と、
    前記領域算出手段が算出した領域1個分の前景レイヤの転送を要求することをN種類の識別子夫々について実行し、転送された前記前景レイヤに基づいて、該前景レイヤに全ての画素が含まれている1種類の識別子と該識別子以外の画素値とを2値化してなる2値画像を、前記1種類の識別子に対応して1枚生成する2値画像1枚生成手段と、
    該2値画像1枚生成手段が生成したN枚の2値画像夫々を圧縮する2値画像圧縮手段と
    備え、
    前記2値画像1枚生成手段は、前記順位決定手段が決定した優先順位に従って、優先すべき識別子を有する全ての画素が含まれている領域1個分の前景レイヤの転送を要求するようにしてあることを特徴とする画像圧縮装置。
  4. 1ページ分のカラー画像を前景レイヤと背景レイヤとに分離して圧縮する画像圧縮装置において、
    前記カラー画像に基づいて、該カラー画像に含まれる文字を表す前景、線画を表す前景、又は、文字及び線画を表す前景の各画素を示す1ページ分の前景マスクを生成する前景マスク生成手段と、
    該前景マスク生成手段が生成した前景マスク及び前記カラー画像に基づいて、前記前景が有する色情報と、該色情報を識別するN(Nは自然数)種類の識別子と、前記色情報を有する画素の一方向並びに該一方向に交差する他方向の最大及び最小夫々の座標値とを関連付けて記憶するテーブルを生成するテーブル生成手段と、
    該テーブル生成手段が生成したテーブル、前記前景マスク、及び前記カラー画像に基づいて、前記色情報を識別子に置き換えてなる前景レイヤを生成して出力する前景レイヤ生成手段と、
    1種類の識別子を有する全ての画素が含まれている領域を、前記テーブルに記憶されている座標値に基づいて算出することをN種類の識別子夫々について実行する領域算出手段と、
    前記領域算出手段が算出した領域1個分の前景レイヤの転送を要求することをN種類の識別子夫々について実行し、転送された前記前景レイヤに基づいて、該前景レイヤに全ての画素が含まれている1種類の識別子と該識別子以外の画素値とを2値化してなる2値画像を、前記1種類の識別子に対応して1枚生成する2値画像1枚生成手段と、
    該2値画像1枚生成手段が生成したN枚の2値画像夫々を圧縮する2値画像圧縮手段と
    を備え、
    前記テーブル生成手段は、前記前景マスクに含まれるN色の色情報に更に関連付けて、該色情報を有する画素の画素数を記憶するテーブルを生成するようにしてあり、
    前記テーブルに記憶されている画素数に基づいて、2値化すべき識別子の優先順位を決定する順位決定手段を更に備え、
    前記2値画像1枚生成手段は、前記順位決定手段が決定した優先順位に従って、優先すべき識別子を有する全ての画素が含まれている領域1個分の前景レイヤの転送を要求するようにしてあることを特徴とする画像圧縮装置。
  5. 1ページ分のカラー画像を前景レイヤと背景レイヤとに分離して圧縮する画像圧縮装置において、
    前記カラー画像に基づいて、該カラー画像に含まれる文字を表す前景、線画を表す前景、又は、文字及び線画を表す前景の各画素を示す1ページ分の前景マスクを生成する前景マスク生成手段と、
    該前景マスク生成手段が生成した前景マスク及び前記カラー画像に基づいて、前記前景が有する色情報と、該色情報を識別するN(Nは自然数)種類の識別子と、前記色情報を有する画素の一方向並びに該一方向に交差する他方向の最大及び最小夫々の座標値とを関連付けて記憶するテーブルを生成するテーブル生成手段と、
    該テーブル生成手段が生成したテーブル、前記前景マスク、及び前記カラー画像に基づいて、前記色情報を識別子に置き換えてなる前景レイヤを生成して出力する前景レイヤ生成手段と、
    N種類の識別子をM(MはM≦Nの自然数)個のグループに分類し、各グループに分類されているKm (mは1≦m≦Mの自然数、K1 ,K2 ,…,KM 夫々はN以下の自然数、K1 +K2 +…+KM =N)種類の識別子を有する全ての画素が含まれている領域を前記テーブルに記憶されている座標値に基づいて算出することをM個のグループ夫々について実行するグループ分類手段と、
    前記グループ分類手段が算出した領域1個分の前景レイヤの転送を要求することをM個のグループ夫々について実行し、転送された前記前景レイヤに基づいて、該前景レイヤに全ての画素が含まれている1種類の識別子と該識別子以外の画素値とを2値化してなる2値画像を、Km 種類の識別子に対応してKm 枚生成する2値画像K枚生成手段と、
    該2値画像K枚生成手段が生成したN枚の2値画像夫々を圧縮する2値画像圧縮手段と
    を備えることを特徴とする画像圧縮装置。
  6. 前記2値画像K枚生成手段は、生成した2値画像をライン単位で出力するようにしてあり、
    前記2値画像圧縮手段は、
    前記座標値に基づいて、前記2値画像K枚生成手段がライン単位で出力した2値画像以降に出力される2値画像に、2値化された識別子が含まれるか否かを判定する手段と、
    該手段が否と判定した場合に、前記2値画像K枚生成手段が出力した2値画像の転送を要求し、転送された2値画像を圧縮する手段と
    を有することを特徴とする請求項に記載の画像圧縮装置。
  7. 前記グループ分類手段は、N種類の識別子を、前記テーブルに記憶されている座標値に基づいて、画素が所定の範囲内に存在する識別子同士を同一のグループに分類するようにしてあることを特徴とする請求項又はに記載の画像圧縮装置。
  8. 請求項からのいずれかひとつに記載の画像圧縮装置を備え、
    1ページ分のカラー画像を前記画像圧縮装置へ入力するようにしてあることを特徴とする画像処理装置。
  9. 請求項に記載の画像処理装置と、
    記録シート上に画像を形成する画像形成手段と
    を備えることを特徴とする画像形成装置。
  10. コンピュータに、1ページ分のカラー画像を前景レイヤと背景レイヤとに分離して圧縮させるためのコンピュータプログラムであって、
    コンピュータに、前記カラー画像に基づいて、該カラー画像に含まれる文字を表す前景、線画を表す前景、又は、文字及び線画を表す前景の各画素を示す1ページ分の前景マスクを生成させるステップと、
    コンピュータに、生成された前景マスク及び前記カラー画像に基づいて、前記前景が有する色情報と、該色情報を識別するN(Nは自然数)種類の識別子とを関連付けて記憶するテーブルを生成させるテーブル生成ステップと、
    コンピュータに、前記テーブル生成ステップで生成されたテーブル、前記前景マスク、及び前記カラー画像に基づいて、前記色情報を識別子に置き換えてなる前景レイヤを生成して出力させるステップと、
    コンピュータに、1ページ分の前景レイヤの転送を要求させ、転送された前記前景レイヤに基づいて、1種類の識別子と該識別子以外の画素値とを2値化してなる2値画像を、N種類の識別子に対応してN枚生成させる2値画像N枚生成ステップと、
    コンピュータに、前記2値画像N枚生成ステップで生成されたN枚の2値画像夫々を圧縮させる2値画像圧縮ステップと
    を実行させ
    前記テーブル生成ステップでは、コンピュータに、前記前景マスクに含まれるN色の色情報に更に関連付けて、該色情報を有する画素の一方向並びに該一方向に交差する他方向の最大及び最小夫々の座標値を記憶するテーブルを生成させ、
    前記2値画像N枚生成ステップでは、コンピュータに、前記テーブル生成ステップで生成された2値画像をライン単位で出力させ、
    前記2値画像圧縮ステップは、
    コンピュータに、前記テーブル生成ステップで生成されたテーブルに記憶されている座標値に基づいて、前記2値画像N枚生成ステップでライン単位で出力された2値画像以降に出力される2値画像に、2値化された識別子が含まれるか否かを判定させるステップと、
    該ステップで否と判定された場合に、コンピュータに、前記2値画像N枚生成ステップで出力された2値画像の転送を要求させ、転送された2値画像を圧縮させるステップと
    を有することを特徴とするコンピュータプログラム。
  11. コンピュータに、1ページ分のカラー画像を前景レイヤと背景レイヤとに分離して圧縮させるためのコンピュータプログラムであって、
    コンピュータに、前記カラー画像に基づいて、該カラー画像に含まれる文字を表す前景、線画を表す前景、又は、文字及び線画を表す前景の各画素を示す1ページ分の前景マスクを生成させるステップと、
    コンピュータに、生成された前景マスク及び前記カラー画像に基づいて、前記前景が有する色情報と、該色情報を識別するN(Nは自然数)種類の識別子と、前記色情報を有する画素の一方向並びに該一方向に交差する他方向の最大座標値及び最小座標値とを関連付けて記憶するテーブルを生成させるステップと、
    コンピュータに、生成されたテーブル、前記前景マスク、及び前記カラー画像に基づいて、前記色情報を識別子に置き換えてなる前景レイヤを生成して出力させるステップと、
    コンピュータに、1種類の識別子を有する全ての画素が含まれている領域を、前記テーブルに記憶されている座標値に基づいて算出することをN種類の識別子夫々について実行させるステップと、
    コンピュータに、前記テーブルに記憶されている最大又は最小の座標値に基づいて、2値化すべき識別子の優先順位を決定させる順位決定ステップと、
    コンピュータに、算出された領域1個分の前景レイヤの転送を要求することをN種類の識別子夫々について実行させ、転送された前記前景レイヤに基づいて、該前景レイヤに全ての画素が含まれている1種類の識別子と該識別子以外の画素値とを2値化してなる2値画像を、前記1種類の識別子に対応して1枚生成させる2値画像1枚生成ステップと、
    コンピュータに、前記2値画像1枚生成ステップで生成されたN枚の2値画像夫々を圧縮させるステップと
    を実行させ
    前記2値画像1枚生成ステップでは、コンピュータに、前記順位決定ステップで決定された優先順位に従って、優先すべき識別子を有する全ての画素が含まれている領域1個分の前景レイヤの転送を要求させることを特徴とするコンピュータプログラム。
  12. コンピュータに、1ページ分のカラー画像を前景レイヤと背景レイヤとに分離して圧縮させるためのコンピュータプログラムであって、
    コンピュータに、前記カラー画像に基づいて、該カラー画像に含まれる文字を表す前景、線画を表す前景、又は、文字及び線画を表す前景の各画素を示す1ページ分の前景マスクを生成させるステップと、
    コンピュータに、生成された前景マスク及び前記カラー画像に基づいて、前記前景が有する色情報と、該色情報を識別するN(Nは自然数)種類の識別子と、前記色情報を有する画素の一方向並びに該一方向に交差する他方向の最大座標値及び最小座標値とを関連付けて記憶するテーブルを生成させるステップと、
    コンピュータに、生成されたテーブル、前記前景マスク、及び前記カラー画像に基づいて、前記色情報を識別子に置き換えてなる前景レイヤを生成して出力させるステップと、
    コンピュータに、1種類の識別子を有する全ての画素が含まれている領域を、前記テーブルに記憶されている座標値に基づいて算出することをN種類の識別子夫々について実行させるステップと、
    コンピュータに、前記テーブルに記憶されている最大の座標値と最小の座標値との差の絶対値に基づいて、2値化すべき識別子の優先順位を決定させる順位決定ステップと、
    コンピュータに、算出された領域1個分の前景レイヤの転送を要求することをN種類の識別子夫々について実行させ、転送された前記前景レイヤに基づいて、該前景レイヤに全ての画素が含まれている1種類の識別子と該識別子以外の画素値とを2値化してなる2値画像を、前記1種類の識別子に対応して1枚生成させる2値画像1枚生成ステップと、
    コンピュータに、前記2値画像1枚生成ステップで生成されたN枚の2値画像夫々を圧縮させるステップと
    を実行させ、
    前記2値画像1枚生成ステップでは、コンピュータに、前記順位決定ステップで決定された優先順位に従って、優先すべき識別子を有する全ての画素が含まれている領域1個分の前景レイヤの転送を要求させることを特徴とするコンピュータプログラム。
  13. コンピュータに、1ページ分のカラー画像を前景レイヤと背景レイヤとに分離して圧縮させるためのコンピュータプログラムであって、
    コンピュータに、前記カラー画像に基づいて、該カラー画像に含まれる文字を表す前景、線画を表す前景、又は、文字及び線画を表す前景の各画素を示す1ページ分の前景マスクを生成させるステップと、
    コンピュータに、生成された前景マスク及び前記カラー画像に基づいて、前記前景が有する色情報と、該色情報を識別するN(Nは自然数)種類の識別子と、前記色情報を有する画素の一方向並びに該一方向に交差する他方向の最大座標値及び最小座標値とを関連付けて記憶するテーブルを生成させるテーブル生成ステップと、
    コンピュータに、前記テーブル生成ステップで生成されたテーブル、前記前景マスク、及び前記カラー画像に基づいて、前記色情報を識別子に置き換えてなる前景レイヤを生成して出力させるステップと、
    コンピュータに、1種類の識別子を有する全ての画素が含まれている領域を、前記テーブルに記憶されている座標値に基づいて算出することをN種類の識別子夫々について実行させるステップと、
    コンピュータに、算出された領域1個分の前景レイヤの転送を要求することをN種類の識別子夫々について実行させ、転送された前記前景レイヤに基づいて、該前景レイヤに全ての画素が含まれている1種類の識別子と該識別子以外の画素値とを2値化してなる2値画像を、前記1種類の識別子に対応して1枚生成させる2値画像1枚生成ステップと、
    コンピュータに、前記2値画像1枚生成ステップで生成されたN枚の2値画像夫々を圧縮させるステップと
    を実行させ、
    前記テーブル生成ステップでは、コンピュータに、前記前景マスクに含まれるN色の色情報に更に関連付けて、該色情報を有する画素の画素数を記憶するテーブルを生成させ、
    コンピュータに、前記テーブルに記憶されている画素数に基づいて、2値化すべき識別子の優先順位を決定させる順位決定ステップを実行させ、
    前記2値画像1枚生成ステップでは、コンピュータに、前記順位決定ステップで決定された優先順位に従って、優先すべき識別子を有する全ての画素が含まれている領域1個分の前景レイヤの転送を要求させることを特徴とするコンピュータプログラム。
  14. コンピュータに、1ページ分のカラー画像を前景レイヤと背景レイヤとに分離して圧縮させるためのコンピュータプログラムであって、
    コンピュータに、前記カラー画像に基づいて、該カラー画像に含まれる文字を表す前景、線画を表す前景、又は、文字及び線画を表す前景の各画素を示す1ページ分の前景マスクを生成させるステップと、
    コンピュータに、生成された前景マスク及び前記カラー画像に基づいて、前記前景が有する色情報と、該色情報を識別するN(Nは自然数)種類の識別子と、前記色情報を有する画素の一方向並びに該一方向に交差する他方向の最大座標値及び最小座標値とを関連付けて記憶するテーブルを生成させるステップと、
    コンピュータに、生成されたテーブル、前記前景マスク、及び前記カラー画像に基づいて、前記色情報を識別子に置き換えてなる前景レイヤを生成して出力させるステップと、
    コンピュータに、N種類の識別子をM(MはM≦Nの自然数)個のグループに分類させ、各グループに分類されているKm (mは1≦m≦Mの自然数、K1 ,K2 ,…,KM 夫々はN以下の自然数、K1 +K2 +…+KM =N)種類の識別子を有する全ての画素が含まれている領域を前記テーブルに記憶されている座標値に基づいて算出することをM個のグループ夫々について実行させるステップと、
    コンピュータに、算出された領域1個分の前景レイヤの転送を要求することをM個のグループ夫々について実行させ、転送された前記前景レイヤに基づいて、該前景レイヤに全ての画素が含まれている1種類の識別子と該識別子以外の画素値とを2値化してなる2値画像を、Km 種類の識別子に対応してKm 枚生成させるステップと、
    コンピュータに、生成されたN枚の2値画像夫々を圧縮させるステップと
    を実行させることを特徴とするコンピュータプログラム。
  15. 請求項1から1のいずれかひとつに記載のコンピュータプログラムを記録してあることを特徴とするコンピュータでの読み取りが可能な記録媒体。
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