JP2007189275A - 画像処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】画像の圧縮処理において、文字領域を的確に判定して、文字のみの原稿に対して圧縮率を上げることにより、ファイルサイズを小さくする。
【解決手段】読み取った原稿が、文字のみの原稿か否かを、原稿種判定部17で判定する。コントローラ4における処理で、原稿種別と画像濃度パターンとに基づいて画像圧縮率を変更する。画像データを画像圧縮率に従って圧縮する。画像の2値化データをMMR圧縮し、文字領域の画像データを白にしてJPEG圧縮し、背景領域の画像データを一定値にしてJPEG圧縮する。原稿が文字のみであれば、画質を維持しながら画像解像度を下げて圧縮率を大きくできる。これらの圧縮データを1つのファイルにして外部PC端末7へ送信する。
【選択図】図1

Description

本発明は、画像処理装置に関し、特に、文字の鮮明度を維持して適切な圧縮処理をする画像処理装置に関する。
画像データを蓄積したり伝送したりする際に、データ量を削減するために、画像データを圧縮処理することが通常行われている。データ圧縮の方法には、可逆圧縮と非可逆圧縮がある。JPEGのような非可逆圧縮は、圧縮率が非常に高く、小さなファイルを作ることが可能である。絵柄に対して有効であるが、文字画像のような2値画像では文字のエッジが不鮮明になってしまい、文字の判読性が悪くなる。そこで、1つの画像ファイルについて、圧縮率の高い画像データと、解像度の高い可逆圧縮の2値データとを作成する。2枚の画像データを選択的に切り換えて、文字領域は解像度の高い2値データを選択し、文字のエッジは2値の解像度で出力する。これにより、文字の解像度を高くしながら、圧縮率の高い画像ファイルを作成できる。以下に、これに関連する従来技術の例をいくつかあげる。
特許文献1に開示された「カラー文書画像の適応符号化装置」は、リアルタイム処理を考慮して、局所処理のみでカラー文書画像を黒文字・白地領域と絵柄領域に像域分離し、適応符号化する装置である。像域分離部は、入力画像データからエッジ検出、黒領域検出、網点検出、白画素検出を行い、ブロック単位で黒文字・白地領域と絵柄領域(写真、網点、ベタ等)に分離する。黒文字・白地ブロックは、2値化処理部で鮮鋭化後、2値化され、2値画像符号化部で符号化される。絵柄ブロックは、網点モアレの除去と圧縮率の向上のため平滑化処理部で平滑化された後、自然画像符号化部で符号化(ADCT方式)される。
特許文献2に開示された「画像処理装置」は、プレスキャン時に、原稿の種類、特に絵柄が銀塩写真であるのか網点写真であるのか、あるいは両方が含まれているのかを判定し、その判定結果に基づいて色補正係数群を切り換えて、最適な色補正を行う装置である。原稿判定回路は、プレスキャン時に原稿の種類を判定する。色補正係数格納部には、原稿の種類毎の色補正係数群が格納されている。本スキャン時には、判定回路の判定結果に基づいて、色補正係数群が選択されて、色補正回路に設定され、原稿に最適な色補正処理が行われる。
特許文献3に開示された「カラー画像処理装置」は、画像の圧縮方法を、伝送単位で切り換える装置である。入力された画像データがカラー画像であるかモノクロ画像であるかを、所定の画面単位で判別する。判別された結果に応じて、画像データをカラー圧縮するかモノクロ圧縮するかを、所定の画面単位で選択して圧縮する。圧縮された画像データを伝送する。
特許文献4に開示された「原稿種認識装置」は、原稿の種類を認識する精度を向上させた装置である。文字画素検出回路は、入力画像信号に基づいて文字画素、正確には文字エッジに属する画素を検出し、カウンタ/リセット回路は原稿を分割して、文字画素検出回路により検出された文字画素を計数して各領域の計数値を計数値保持回路にセットする。最大値算出回路は計数値保持回路にセットされている複数の領域の計数値の最大値を検出し、閾値判定回路は最大値算出回路により算出された計数値の最大値と閾値を比較して計数値の最大値>閾値の場合には「文字領域有り」と判定し、他の場合には「文字領域なし」と判定する。同様に、原稿領域を分割して有彩原稿か否か、中間調原稿か否か、ジェネレーション原稿か否かを判定する。
特許文献5に開示された「画像処理装置」は、画像データを最適なデータ量で、かつ高画質で伝送または蓄積可能な画像処理装置である。スキャナは、解像度制御部が設定した読取解像度で画像情報を読み込んで、メモリに格納する。画像分離部は、画像情報を、第1画像プレーン(絵柄部)、第2画像プレーン(文字部の色情報)、そのいずれかを選択する選択画像プレーン(文字部の形状)に分離する。解像度制御部は、画質や原稿タイプ、装置環境、各画像プレーンの特性などに応じて、最適な解像度を第1〜第3解像度変換部に設定しており、3つの画像プレーンは、それぞれ第1〜第3解像度変換部において設定された解像度への変換処理が行なわれる。解像度変換後の各画像プレーンは、それぞれ第1〜第3圧縮部で圧縮処理され、画像フォーマット部で1つのデータフォーマットにまとめられる。
特許文献6に開示された「画像処理装置」は、特定周期の画像データを強調しないようにする装置である。フィルタでは、係数グループA、Bの演算を行い、エッジ抽出に、(演算結果の最小値/16+注目画素)を出力して、白領域抽出には、(演算結果の最大値/16+注目画素)を出力する。係数グループA、Bは、エッジ量なので所定の係数で割って、注目画素に足し合わせて補正を行う。エッジ抽出に演算結果の最小値を出力するのは、文字の構造が万線形状をしている場合に、白レベルが十分に抽出できないことがあるのを避けるためである。白領域抽出に演算結果の最大値を出力するのは、絵柄が万線パターンの構造のときに(例えば、複写機の出力)、より絵柄を抽出しやすいように、最大値を出力する。
特許文献7に開示された「画像処理装置」は、原稿判定信号に基づいて最適なプリンタγを選択することで、プリントアウト時の画質を向上した装置である。入力画像信号を圧縮部で圧縮して、画像蓄積部に蓄積する。画像蓄積部から取り出した画像信号を、伸長部で伸長して画像出力する。入力画像の種類を判定する原稿判定部を設ける。画像蓄積部に画像蓄積する際には、原稿判定部からの原稿判定信号と入力画像信号とを組み合わせて蓄積する。
特許文献8に開示された「カラー画像処理装置」は、画像データをより高圧縮率で圧縮でき、かつ、圧縮に伴う画像の劣化を抑制できる装置である。画像抽出部において、入力された画像データからモノクロ文字データ、カラー文字データおよび非文字データを抽出する。それぞれ、モノクロ文字画像記憶部、カラー文字画像記憶部および非文字画像記憶部に記憶させる。画像圧縮部において、モノクロ文字データをMMR形式で圧縮し、カラー文字データをGIF形式で圧縮し、非文字データをJPEG形式で圧縮する。
特許第3193086号公報(特開平05-145768号公報) 特開平06-197218号公報 特開平09-247419号公報 特開2000-324338号公報 特開2002-368986号公報 特開2003-259115号公報 特開2003-264694号公報 特開2005-124066号公報
しかし、従来の画像圧縮方法では、次のような問題がある。文字データを抽出するために、文字領域と非文字領域を判定するが、その際に、新聞の写真部分などの粗いドットの部分を文字領域と判定する場合がある。この場合は不連続な点が発生することになり、可逆圧縮の圧縮率が悪くなる。また、人物などの通常の自然画においても、濃さで2値化すると不連続な点が多数発生して、圧縮率が悪くなる。
本発明の目的は、上記従来の問題を解決して、画像の圧縮処理において、文字領域を的確に判定して、文字のみの原稿に対して圧縮率を上げることにより、ファイルサイズを小さくすることである。
上記の課題を解決するために、本発明では、画像処理装置を、原稿の画像を読み取って画像データを出力する画像読取手段と、画像データから原稿の種別を判定して原稿種別を出力する原稿種判定手段と、原稿種別と画像データの濃度パターンとに基づいて画像圧縮率を変更する画像圧縮率変更手段と、画像圧縮率に従って画像データを圧縮して圧縮画像データを出力する画像圧縮手段とを具備する構成とした。すなわち、原稿種別と画像濃度パターンに応じて原稿に適した圧縮率を選択することにより、文字のみの原稿に対して最適な圧縮率にする。圧縮率の変更は、画像解像度の変更により実現する。
上記のように構成したことにより、文字領域を的確に判定して、文字のみの高圧縮可能な原稿に対しては、画質を維持しながら解像度を落として圧縮率を高くすることができ、ファイルサイズをより小さくできる。文字のみの原稿は、絵柄を含む画像より圧縮率を上げてファイルサイズを小さくしても、画像には影響しない。
以下、本発明を実施するための最良の形態について、図1〜図9を参照しながら詳細に説明する。
本発明の実施例は、読み取った原稿の種類を判定し、原稿種別と画像濃度パターンに応じて原稿に適した画像解像度の圧縮率を選択し、画像圧縮率に従って画像データを圧縮して圧縮画像データを出力する画像処理装置である。
図1は、本発明の実施例におけるデジタル式のカラー画像処理装置の概略構成を示したブロック図である。基本的な構成は、従来の画像処理装置と同じである。コントローラにおける処理が、従来の装置と異なる。図1(a)は、画像処理装置全体の概略構成を示したブロック図である。図1(b)は、画像処理装置のスキャナ補正部の機能ブロック図である。図1(c)は、画像処理装置のプリンタ補正部の機能ブロック図である。
図1(a)において、スキャナ1は、原稿から画像データを読み取る装置である。スキャナ補正部2は、読み取った画像データを分類し画像処理を施す手段である。圧縮処理部3は、補正後の画像データを内部処理用に圧縮処理する手段である。コントローラ4は、色変換処理やフォーマット変換処理などを行う手段である。HDD5は、ハードディスク記憶装置である。NIC6は、ネットワークを介して通信する手段である。外部PC端末7は、ネットワークを介して接続されたクライアントパソコンである。伸張処理部8は、内部処理用の圧縮画像データを伸張する手段である。プリンタ補正部9は、γ補正処理や中間調処理などを行う手段である。プロッタ10は、レーザービーム書込プロセスを用いた転写紙印字ユニットである。汎用バス11は、各ブロックを結ぶデータ転送路である。
図1(b)において、像域分離部12は、画像を黒文字エッジ領域と色エッジ文字領域とその他の3つの領域に分離する手段である。スキャナγ部13は、画像データを反射率リニアから濃度リニアのデータに変換する手段である。フィルタ処理部14は、像域分離信号によりフィルタ処理を切り換える手段である。色補正処理部15は、黒エッジ文字領域以外でRGBデータをYMCデータに変換する手段である。文字γ部16は、色文字と黒文字に対してγを立たせる手段である。原稿種判定部17は、文字あり原稿の特徴と有彩原稿の特徴と印画紙写真の特徴と印刷写真の特徴とから、文字のみ原稿かカラー原稿かを判定する手段である。
図1(c)において、プリンタγ部18は、画像データに対してプロッタの周波数特性に応じてγ補正を行う手段である。中間調処理部19は、量子化と階調補正を行う手段である。エッジ量検出部20は、画像データ内の急峻な濃度変化をエッジ量として検出する手段である。
図2は、画像処理装置のコントローラの機能ブロック図である。図2(a)は、コントローラ全体の機能ブロック図である。図2(b)は、出力フォーマット変換部の機能ブロック図である。図2(c)は、入力フォーマット変換部の機能ブロック図である。
図2(a)において、ページメモリ21は、画像データをページ単位で記憶するメモリである。圧縮伸張処理部22は、内部処理用に圧縮された画像データを伸張処理するとともに、圧縮されていない画像データを内部処理用に圧縮処理する手段である。出力フォーマット変換部23は、YMCBk画像データをRGBデータやJPEGやTIFFに変換する手段である。入力フォーマット変換部24は、RGBデータやJPEGやTIFFのファイルをYMCBk画像データに変換する手段である。データI/F25は、NIC6と通信する手段である。
図2(b)において、色変換部26は、YMCBkデータをRGBデータに変換する手段である。解像度変換部27は、RGBデータを300dpiなどの画素密度に変換する手段である。TIFFフォーマット生成部28は、解像度変換した画像データを、TIFFフォーマットに変換する手段である。JPEGフォーマット生成部29は、解像度変換した画像データを、JPEGフォーマットに変換する手段である。圧縮フォーマット生成部30は、解像度変換した画像データを、圧縮フォーマットに変換する手段である。
2値化部31は、画像濃度の明暗パターンに基づいて文字領域と非文字領域を識別して、それぞれの2値データを出力する手段である。2値画像生成部32は、可逆変換であるMMR圧縮を行う手段である。背景画像生成部33は、文字領域の画像データを白相当の画像データに書き換えてJPEG圧縮する手段である。文字画像生成部34は、背景領域の画像データを一定値の画像データに書き換えてJPEG圧縮する手段である。解像度変換部(#1)35と解像度変換部(#2)36は、画像データの解像度を低くする手段である。画像ファイル合成部37は、3つの画像を1つのファイルにする手段である。データ選択部38は、出力すべきフォーマットのデータを選択して出力する手段である。
図2(c)において、TIFFフォーマット展開部39は、TIFFフォーマットをビットマップに展開する手段である。JPEGフォーマット展開部40は、JPEGフォーマットをビットマップに展開する手段である。圧縮フォーマット展開部41は、圧縮フォーマットをビットマップに展開する手段である。出力選択部42は、3つのフォーマットの内のひとつを選択して出力すると同時にRGBデータをYMCBkにデータを変換する手段である。画像ファイル展開部43は、2値画像展開部と背景画像展開部と文字画像展開部に対応した画像データを出力する手段である。2値画像展開部44は、MMRを伸張してビットマップに展開する手段である。背景画像展開部45は、背景画像のJPEGをビットマップに展開する手段である。文字画像展開部46は、文字画像のJPEGをビットマップに展開する手段である。画像ファイル合成部47は、3つのビットマップデータを1枚のビットマップデータに合成する手段である。
図3は、入力画像とファイル画像と出力画像のイメージ図である。図4は、2値化部の機能ブロック図である。図5は、パターンマッチングに用いるパターンの図である。図6は、網点検出(#1)の手順を示す流れ図である。図7は、網点検出(#2)の手順を示す流れ図である。図8は、グレー検出(#1)の手順を示す流れ図である。図9は、グレー検出(#2)の手順を示す図である。
上記のように構成された本発明の実施例における画像処理装置の機能と動作を説明する。最初に、図1(a)を参照しながら、画像処理装置の機能の概要を説明する。デジタル画像処理装置においては、一般に原稿をスキャナ1により読み取り、画像データをデジタルデータに変換するとともに、原稿の画像領域(像域)を、異なる特徴を有する領域に分類(像域分離)する。注目画素がそのいずれの領域に属するものか判定し、判定結果に従い、画像データに対して種々の画像処理を施す。これにより、出力画像の画像品質が大きく向上する。
複写機として動作する場合、スキャナ1は、原稿から画像データを読み取り、画像データ(アナログ信号)をデジタルデータ(600dpi)に変換して出力する。スキャナ補正部2は、スキャナで読み取った画像データ(デジタルデータ)について、画像領域を文字・線画や写真などに分類し、原稿画像の地肌画像を除去するなどの画像処理を施す。また、原稿画像のRGBデータをYMCBkに変換するなどの画像処理も施す。圧縮処理部3は、スキャナ補正後のYMCBk各8bitの画像データを内部処理用に圧縮処理して、汎用バス11にデータを送出する。内部処理用に圧縮された画像データは、汎用バス11を通ってコントローラ4に送られる。コントローラ4は、図示しない半導体メモリを持ち、送られたデータを蓄積するようになっている。蓄積データには、書誌情報として画像サイズや読み取った原稿の種類も含まれる。汎用バス11の帯域が十分に広く、HDD5の容量が大きければ、内部処理用の圧縮は行わないで、非圧縮の状態で画像データをコントローラ4に送ってもよい。
コントローラ4は、HDD5の画像データを、汎用バス11を介して伸張処理部8に送出する。伸張処理部8は、内部処理用に圧縮された画像データを、元のYMCBk各8bitのデータに伸張し、プリンタ補正部9に送出する。プリンタ補正部9では、γ補正処理や中間調処理などが行われる。プロッタ10の明暗特性の補正処理や階調数変換処理も行われる。ここでの階調数変換処理では、誤差拡散やディザ処理を用いて、各色8bitから2bitへと画像データの変換を行う。プロッタ10は、レーザービーム書込プロセスを用いた転写紙印字ユニットで、2bitの画像データを感光体に潜像として描画し、トナーによる作像/転写処理後、転写紙にコピー画像を形成する。
ネットワークを介して外部PC端末7に画像データを配信する配信スキャナとして動作する場合は、画像データは汎用バス11を通って、コントローラ4に送られる。コントローラ4では、色変換処理、フォーマット処理などが行われる。階調処理では配信スキャナ動作時のモードに従った階調変換処理を行う。フォーマット処理では、JPEGやTIFF形式への汎用画像フォーマット変換などを行う。その後、画像データは、NIC(ネットワーク・インタフェース・コントローラ)6を介して外部PC端末7に配信される。
また、ネットワークを介して、外部PC端末7からプリントアウトするプリンタとして動作する場合、NIC6よりデータを受信する。画像及びプリント指示するコマンドを解析し、画像データとして印刷できる状態にビットマップ展開する。展開したデータを圧縮して蓄積する。蓄積されたデータは、随時大容量の記憶装置であるハードディスクドライブ(HDD)5に書き込まれる。画像データを蓄積する時に、書誌情報もHDD5に書き込む。
次に、図1(b)を参照しながら、スキャナ補正部について説明する。スキャナ補正部は、スキャナから反射率リニアで入力した画像データimgについて、像域分離部12で像域分離を行う。特許文献6などに記載されている周知の像域分離方法で、黒文字エッジ領域、色エッジ文字領域、その他(写真領域など)の3つの領域に分離する。像域分離することにより、画像データに像域分離信号(黒エッジ文字領域、色エッジ文字領域、写真領域)が画素毎に付与される。スキャナγ部13では、画像データを反射率リニアから濃度リニアのデータに変換する。
フィルタ処理部14では、像域分離信号によりフィルタ処理を切り換える。文字領域(黒エッジ文字と色エッジ文字)では、判読性を重視して鮮鋭化処理を行う。写真領域では、画像データ内の急峻な濃度変化をエッジ量として、エッジ量に応じて平滑化処理や鮮鋭化処理を行う。急峻なエッジを鮮鋭化するのは、絵の中の文字を判読しやすくするためである。
色補正処理部15では、黒エッジ文字領域以外で、RGBデータを一次濃度マスキング法等でYMCデータに変換する。画像データの色再現を向上させるために、YMCデータの共通部分をUCR(加色除去)処理してBkデータを生成し、YMCBkデータを出力する。ここで、黒エッジ文字領域は、スキャナのRGB読取位置ずれで原稿の黒文字に色が付いたり、プロッタでプリントする時にYMCBkの重ね位置がずれたりすると判読性が低下するので、黒文字領域のみ、輝度に相当する信号でBk単色データ(YMCはプリントアウトしないデータ)にて出力する。
文字γ部16では、文字部のコントラストを良くするために、色文字と黒文字に対してγを立たせている。原稿種判定部17では、特許文献4記載の原稿判定ブロックを用いて、原稿種別を判定する。具体的には、文字あり原稿判定については、特許文献4の段落0023-0025に記載された方法を用いる。有彩原稿判定については、段落0026-0027に記載された方法を用いる。印画紙写真判定については、段落0028に記載された方法を用いる。印刷写真判定については、段落0029-0031に記載された方法を用いる。これらの4つの特徴量で、文字のみ原稿であるか、カラー原稿であるかどうかの判定を行う。この結果を、画像を蓄積する時に書誌情報として記録する。
文字のみ原稿とは、文字あり原稿であり、印画紙写真原稿でなく、印刷写真原稿でないという条件を満たすものである。カラー原稿は、有彩原稿であるものである。文字のみ原稿とは、原稿のなかに文字しか存在しない原稿である。複写原稿やインクジェット原稿などの絵柄は階調処理を施しており、印画紙写真か印刷写真原稿のどちらかに分類される。これをまとめると、次の通りになる。
文字のみ原稿:文字ありで、印画紙写真でなく、印刷写真でない。
カラー原稿 :有彩原稿である。
次に、図1(c)を参照しながら、プリンタ補正部について説明する。プリンタ補正部9は、圧縮処理部3および伸張処理部8を経た画像データに対してプロッタの周波数特性に応じてγ補正を行うプリンタγ部18と、ディザ処理・誤差拡散処理など量子化処理して階調補正を行う中間調処理部19と、画像データ内の急峻な濃度変化をエッジ量として検出するエッジ量検出部20とを備えている。プリンタγ部18は、プロッタの周波数特性に応じてγ補正処理をする。中間調処理部19は、プロッタの階調特性やエッジ量に応じて、ディザ処理等の量子化を行う。量子化処理をする際に、黒文字抽出の処理を行って、黒文字のコントラストを強調することも可能である。このことにより、文字の判読性が向上する。
次に、図2(a)を参照しながら、コントローラについて説明する。コントローラは、ページメモリ21と、圧縮伸張処理部22と、出力フォーマット変換部23と、入力フォーマット変換部24と、データI/F部25からなる。画像データを外部機器に出力するデータの流れを説明する。ページメモリ21にある内部処理用に圧縮処理されていた画像データを、圧縮伸張処理部22にて元の各色8bitのデータに伸張し、出力フォーマット変換部23に出力する。出力フォーマット変換部23では、YMCBkデータをRGBデータに色変換すると同時に、JPEG形式やTIFF形式の汎用画像フォーマットに変換する。データI/F部25では、出力フォーマット変換部23のデータをNIC6に出力する。
外部機器からの画像データをプロッタに出力するデータの流れを説明する。データI/F部25を介して外部からの指示コマンドと画像データを受信する。コマンドを解析して、入力フォーマット変換部24で、画像データをビットマップデータに展開して、圧縮伸張処理部22で内部処理用の圧縮を行い、ページメモリ21に書き込む。入力フォーマットデータは、展開する画像は、JPEGやTIFFの自然画像である。
次に、図2(b)を参照しながら、出力フォーマット変換部について説明する。出力フォーマット変換部23は、色変換部26と、解像度変換部27と、TIFFフォーマット生成部28と、JPEGフォーマット生成部29と、圧縮フォーマット生成部30と、データ選択部38からなる。色変換部26では、YMCBkデータをRGBデータに変換する。RGBに変換したデータを、解像度変換部27にて、300dpiあるいは200dpiなどの画素密度に変換する。本実施例では300dpiの画素密度に変換した場合で説明する。解像度変換した画像は、各フォーマット生成部(TIFFフォーマット生成部28、JPEGフォーマット生成部29、圧縮フォーマット生成部30)にて、各フォーマットに変換される。データ選択部38では、出力すべきフォーマットのデータを選択して出力する。
本発明の要部である圧縮フォーマット生成部について説明する。圧縮フォーマット生成部30は、2値化部31と、2値画像生成部32と、解像度変換部(#1)35と、解像度変換部(#2)36と、背景画像生成部33と、文字画像生成部34と、画像ファイル合成部37からなる。2値化部31で、画像濃度の明暗パターンに基づいて文字領域と非文字領域を識別して、それぞれの2値データを出力する。2値化部31では、複数の特徴量を抽出することにより2値化を行う。2値化処理は逐次処理であり、1つの画素の処理が終わると隣の画素の処理を行う。1ラインの処理が終わると、次のラインの先頭から処理を行い、画像の終わりまで処理を続ける。2値化処理の詳細については後述する。
2値画像生成部32では、可逆変換であるMMR圧縮を行う。解像度変換部(#1)35と解像度変換部(#2)36では、画像データの解像度を変換して、解像度を150dpiに低くする。文字画像は背景画像ほど解像度がいらないので、解像度変換部(#2)36で、文字画像を75dpi程度の解像度に落としても構わない。さらに、背景画像生成部33では、2値化部31で、文字領域となった領域の画像データを、白に相当する一定の値の画像データに書き換え、非可逆圧縮のJPEG圧縮を行う。さらに、文字画像生成部34は、背景領域となった領域の画像データを、一定の値の画像データに書き換え、非可逆圧縮のJPEG圧縮を行う。背景画像に対して文字部を一定の値のデータにするのは、圧縮率が向上するからである。文字画像に関して背景画像を一定の値にするのも、圧縮率の向上のためである。
書誌情報に文字のみ原稿であると記載されている時は、背景画像と文字画像の両方を75dpiの解像度にしてJPEGファイルを作成する。文字に関して解像度を落とすのは、文字の解像度はMMRの解像度で保証しているので、JPEG画像で解像度を落としても階調劣化が問題とならないからである。解像度を落とすことにより、ファイルサイズを小さくできる。この例では、画像解像度を落とすことによりファイルサイズを小さくしたが、画像の解像度を落とすこと以外に、階調数を減らすことなどで画像品質を落とすことで、ファイルサイズを小さくしてもよい。蓄積データの書誌情報に、文字のみ原稿であるか否かの記載があるので、蓄積後の画像データについて、文字のみ原稿に対しては圧縮率を高くできる。画像ファイル合成部37では、2値画像生成部32の出力(MMR)と、背景画像生成部33の出力(JPEG)と、文字画像生成部34の出力(JPEG)の3つの画像を、1つのファイルにする処理を行う。このときのファイル形式は、汎用フォーマット(PDFファイルなど)を用いても構わない。
次に、図2(c)を参照しながら、入力フォーマット変換部について説明する。入力フォーマット変換部24は、TIFFフォーマット展開部39と、JPEGフォーマット展開部40と、圧縮フォーマット展開部41と、出力選択部42から成る。TIFFフォーマット展開部39と、JPEGフォーマット展開部40と、圧縮フォーマット展開部41は、各フォーマットをビットマップに展開する機能を持つ。出力選択部42は、3つのフォーマットの内のひとつを選択して出力すると同時に、RGBデータをYMCBkデータに変換する。入力画像データがTIFFフォーマットであれば、TIFFフォーマット展開部39にてビットマップデータに展開する。JPEGフォーマットであれば、JPEGフォーマット展開部40にてビットマップデータに展開する。さらに、圧縮フォーマットであれば、圧縮フォーマット展開部41にて展開する。
さらに、本発明の要部である圧縮フォーマット展開部について説明する。圧縮フォーマット展開部41は、画像ファイル展開部43と、2値画像展開部44と、背景画像展開部45と、文字画像展開部46と、画像ファイル合成部47からなる。画像ファイル展開部43では、受信したファイルを展開して、図2(b)の圧縮フォーマット生成部30にて生成した3つのファイルとし、後段の2値画像展開部44と、背景画像展開部45と、文字画像展開部46にそれぞれ対応した画像データを出力する。2値画像展開部44では、MMRを伸張してビットマップに展開する。背景画像展開部45では、背景画像のJPEGをビットマップに展開する。文字画像展開部46では、文字画像のJPEGをビットマップに展開する。3つの展開したビットマップデータを、画像ファイル合成部47にて1枚のビットマップデータに合成する。画像ファイル合成部47では、2値画像展開部44の出力が文字領域であれば、文字画像展開部46の出力である画像データを出力する。2値画像展開部44の出力が非文字領域であれば、背景画像展開部45の出力である画像データを出力する。このことにより、1枚の画像を生成する。文字と非文字の解像度は、2値画像の解像度となる。図3に、入力画像とファイル画像と出力画像のイメージ図を示す。
次に、図4を参照しながら、2値化処理について説明する。まず、黒文字抽出と解像度変換について説明する。YMCBk画像から黒文字エッジ信号を抽出する。図1(b)に示した色補正処理部15にある黒文字エッジ抽出部は、Bk単色で出力する。したがって、可逆圧縮の場合は、Y=M=C=0、すなわち色成分が存在しなくて、Bkのデータが一定の値以上、すなわち一定以上濃ければ、黒文字エッジであると判定できる。しかしながら、非可逆圧縮の場合、黒文字エッジがY=M=C=0になるとは限らない。そこで、YMCの値がすべて一定値以下、すなわち一定濃度より薄ければ、黒文字エッジであると見なす。こうすることにより、黒文字エッジに関して、コピーと同じ結果を得ることができる。その後、解像度変換を施して、画像データと画素密度を同一にする。この出力を黒文字とする。
3×3フィルタ処理と2値化処理と文字検出処理について説明する。色変換と解像度変換された画像データから、画像の文字の特徴を抽出するために、RGBそれぞれに画像を強調する3×3のフィルタをかける。RGBデータのうち、RGB間の差の小さいデータであって、Bkが閾値thabkより大きい時は、黒文字とする。RGB間の差が大きいデータは、YMCRGBの6色相に分ける。色相ごとに閾値(thay、tham、thac、thab、thag、thar)を分けて、2値化処理を行う。つまり、色の濃いものをアクティブ画素(文字)として、2値化処理を行う。色相ごとに閾値を分けるのは、YMCBkの入力画像(原稿)の最大濃度が異なるので、色相ごとに閾値を変えているのである。さらに、Bkの閾値も同様の理由で閾値を分けている。色相の分け方は、単純にRGBの大小関係で行ってもよいし、RGBの色の割合で決めてもよい。これは入力画像の特性により決まる。2値化処理の結果がアクティブ画素であるものに対して、パターンマッチング行う。図5(a)に示すようなパターンで、縦横斜めの連続であると、黒パターンありとする。文字検出#1の結果は、パターマッチングしたことにより、画像データより若干小さくなるので、黒パターンありに対して、3×3のOR処理を行い、データを太らせる。この結果を文字領域とする。
N値化処理と網点検出処理とグレー検出について説明する。N値化処理の部分は、網点検出処理とグレー検出処理に共通である。色変換と解像度変換された画像データについて、以下のようにN値化処理を行う。RGB差の小さいデータ(Bk)は、thabkより値が大きい時に黒文字とする。RGB差の大きいデータは、YMCRGBの6色相に分けて、色相ごとに閾値(thay、tham、thac、thab、thag、thar)を変えて2値化処理を行う。色の濃いものをアクティブ画素(文字)として2値化処理を行う。ただし、出力結果は、色相別に保持する。ここでは、以下の様に定義する。かっこ内はbit表示である。
Dtah=0(000):該当なし、Dtah=1(001):黄色、Dtah=2(010):マゼンタ、Dtah=3(011):赤、Dtah=4(100):シアン、Dtah=5(101):緑、Dtah=6(110):青、Dtah=7(111):黒
さらに、白のレベルも同様に2値化を行う。RGB差の小さいデータ(Bk)は、thbbkより値が小さい時は、白画素とする。RGB差の大きいデータは、YMCRGBの6色相に分けて、色相ごとに閾値(thby、thbm、thbc、thbb、thbg、thbr)を変えて2値化処理を行う。色の薄いものをアクティブ画素(白画素)として2値化処理を行う。
網点検出#1、#2では、以下の処理を行う。図1(b)に示したスキャナ補正部2で細かな網点を平滑化処理しているので、網点形状は無くなっている。しかし、新聞の写真のような粗い網点は、充分な平滑化を行うことができずに、網点のドット形状が残っている。この粗い網点を検出することを目的とする。ここでは、網点のパターンマッチングを行う。Dtah≠0の時に、黒画素とする。N値化の白画素を白画素とする。グレー検出#1、#2では、文字領域は濃く、文字周辺の領域は薄いことを利用して、文字領域の濃さより薄く、文字周辺の領域より濃いところを中濃度として、グレー判定を行う。文字部は、一般に濃いデータと薄い(白)データで構成される。文字部にはない写真の特徴である中濃度の塊を、グレーとして検出している。この周辺画素を、白画素の数が一定値を超えるまで、グレー画素としている。ここでグレー画素となった結果を、グレー領域とする。網点検出処理とグレー検出処理の詳細は後述する。
白パターンと白パターンの間に一定以上の網点パターンがあれば、網点検出#1、#2を行うことにより、網点を検出できる。文字は一般的に白地上にある。白地上の文字では、網点パターンが文字のエッジ近傍にしかないので、誤検出することはほとんどない。Y成分を持つ色データ(黄、緑、赤、黒)を黒画素として、同様の処理(網点検出処理#1、#2)を行う。更に、M成分を持つ色データ(赤、マゼンタ、青、黒)、C成分を持つ色データ(シアン、青、緑、黒)も、Y成分と同様に行う。YMC成分に展開したのは、印刷のインクの成分はYMCなので、インクのドット再現を正確に抽出するためである。
判定処理について説明する。黒文字(解像度変換処理の出力)であれば、2値データの結果は文字とする。文字領域(文字検出処理#2の出力)であり、網点領域(網点検出処理#2の出力)でなく、グレー領域(グレー検出処理#2の出力)でなければ、文字とする。網点領域とグレー領域との論理演算を行って文字領域を判定しているのは、解像度の必要ない写真領域が文字検出の結果に文字領域として含まれているため、写真領域である網点領域とグレー領域を使って補正しているためである。特に、写真領域は孤立点を非常に多く含んでいるので、この補正を行うことにより、文字画像の圧縮率が向上し、画像に文字と非文字が混在することも少なくなり、画質も向上する。これに対して黒文字は、スキャナ補正部で黒文字エッジを検出している判定精度が高いので、そのまま文字として使用しても問題はない。
次に、図6のフローチャートを参照しながら、網点検出#1の処理手順を説明する。MSは、後述する網点のカウント値である。MSは1画素の前の処理結果であり、SS[i]は1ライン前の処理結果である。ステップ1で、MSとSS[i]を比較する。MS<SS[i]であれば、ステップ2で、MSをSS[i]の値とする。これにより、1ライン前の結果と1画素前の処理結果のうちの大きい方の値をMSにもってくる。ステップ3で、白パターンか否かを調べる。白パターンとは、図5(b)に示す白画素のパターンにマッチングするパターンである。白画素がこの白パターンと一致していれば、ステップ4で、MSを0とし、SS[i]=0として、ステップ9で、非網点画素とする。白パターンに一致しなければ、ステップ5で網点パターンか否かを調べる。網点パターンとは、図5(c)に示すパターンに一致するパターンである。●が黒画素で、○が非黒画素である。網点パターンと一致すれば、ステップ6で、MSに1を加算する。網点検出精度向上のために、非黒画素に白画素を数個含む条件を増やして、精度を上げてもいい。ステップ7で、MS>5か否かを調べる。MS>5ならば、ステップ8で網点画素とする。MS>5でなければ、ステップ9で非網点画素とする。ステップ10で、SS[i]=MSとして、SS[i]を次のラインで使用する。このようにして網点画素を判定する。
次に、図7のフローチャートを参照しながら、網点検出#2について説明する。網点検出#1では順方向で処理していたが、網点検出#2では逆方向で処理する。白パターンとは、図5(b)に示す白パターンにマッチングするパターンである。ステップ11で、白パターンか否かを調べる。白画素が白パターンと一致していれば、ステップ12で、MS=0として、ステップ13で、非網点画素とする。白パターン一致しなければ、ステップ14で、網点画素か否かを調べる。網点画素とは、網点検出#1で網点画素となった画素である。網点画素であれば、ステップ15で、MS=1とする。ステップ16で、MS=1か否かを調べる。MS=1ならば、ステップ17で、網点画素とする。MS=1でなければ、ステップ18で、網点検出#1の結果(網点/非網点)をそのまま出力する。この処理で網点となった結果を、網点領域とする。
次に、図8を参照しながら、グレー検出#1の手順を説明する。MSは、グレー検出で得られる1画素前の白画素の数である。SS[i]は1ライン前の処理結果である。白画素とは、N値化の白画素のことである。ステップ21で、MS<SS[i]であるか否かを調べる。MS<SS[i]であれば、ステップ22で、MSをSS[i]とする。MSとSS[i]を比較することにより、1ライン前の結果と1画素前の処理結果のうちの大きい方の値をMSにもってくる。ステップ23で、グレーパターンであるか否かを調べる。グレーパターンとは、図5(d)に示すグレーパターンにマッチングするパターンである。グレーパターンにマッチングすれば、ステップ24で、MS=5として、ステップ29でグレー領域とする。すなわち、中濃度がグレーパターンと一致していればグレー画素とする。中濃度とは、N値化で、Dtah=0かつ非白画素の時である。
グレーパターンに一致しなければ、ステップ25で、白画素であるか否かを調べる。白画素であれば、ステップ26で、MS>0であるか否かを調べる。MS>0であれば、MSを−1して、ステップ29に行く。MS>0でなければ、ステップ28で、非グレー画素とする。ステップ25で白画素でなければ、ステップ29で、MS>0であるか否かを調べる。MS>0であれば、ステップ30でグレー画素とする。ステップ31で、SS[i]=MSとして、SS[i]を次のラインで使用する。
次に、図9を参照しながら、グレー検出#2の処理手順を説明する。グレー検出#1では順方向に処理していたが、グレー検出#2では逆方向に処理する。グレー画素とは、グレー検出#1の結果である。白画素とは、N値化の白画素のことである。ステップ32で、グレー画素であるか否かを調べる。グレー画素であれば、ステップ33で、MS=5とし、ステップ39で、グレー画素とする。グレー画素でなければ、ステップ34で、白画素であるか否かを調べる。白画素であれば、ステップ35で、MS>0であるか否かを調べる。MS>0であれば、ステップ36で、MSを−1して、ステップ38に行く。MS>0でなければ、ステップ37で、グレー検出#1の結果をそのまま出力する。ステップ34で白画素でなければ、ステップ38で、MS>0であるか否かを調べる。MS>0であれば、ステップ39で、グレー画素とする。MS>0でなければ、ステップ37で、グレー検出#1の結果をそのまま出力する。SS[i]=MSとして、SS[i]を次のラインで使用する。これらの処理をプログラムによってコンピュータで実行することも可能である。
上記のように、本発明の実施例では、画像処理装置を、読み取った原稿の種類を判定し、原稿種別と画像濃度パターンに応じて原稿に適した画像解像度の圧縮率を選択し、画像圧縮率に従って画像データを圧縮して圧縮画像データを出力する構成としたので、文字のみの原稿などの高圧縮可能な原稿に対しては、画質を維持しながら解像度を落として圧縮率を高くすることができ、ファイルサイズをより小さくできる。
本発明の画像処理装置は、文字の実効的な解像度を落とさずに画像を圧縮する画像処理装置として最適である。
本発明の実施例における画像処理装置の概略構成を示すブロック図である。 本発明の実施例における画像処理装置のコントローラの機能ブロック図である。 本発明の実施例における画像処理装置の入力画像とファイル画像と出力画像のイメージ図である。 本発明の実施例における画像処理装置の2値化部の機能ブロック図である。 本発明の実施例における画像処理装置で、パターンマッチングに用いるパターンの図である。 本発明の実施例における画像処理装置で、網点検出(#1)を行う手順を示す流れ図である。 本発明の実施例における画像処理装置で、網点検出(#2)を行う手順を示す流れ図である。 本発明の実施例における画像処理装置で、グレー検出(#1)を行う手順を示す流れ図である。 本発明の実施例における画像処理装置で、グレー検出(#2)を行う手順を示す図である。
符号の説明
1・・・スキャナ、2・・・スキャナ補正部、3・・・圧縮処理部、4・・・コントローラ、5・・・HDD、6・・・NIC、7・・・外部PC端末、8・・・伸張処理部、9・・・プリンタ補正部、10・・・プロッタ、11・・・汎用バス、12・・・像域分離部、13・・・スキャナγ部、14・・・フィルタ処理部、15・・・色補正処理部、16・・・文字γ部、17・・・原稿種判定部、18・・・プリンタγ部、19・・・中間調処理部、20・・・エッジ量検出部、21・・・ページメモリ、22・・・圧縮伸張処理部、23・・・出力フォーマット変換部、24・・・入力フォーマット変換部、25・・・データI/F部、26・・・色変換部、27・・・解像度変換部、28・・・TIFFフォーマット生成部、29・・・JPEGフォーマット生成部、30・・・圧縮フォーマット生成部、31・・・2値化部、32・・・2値画像生成部、33・・・背景画像生成部、34・・・文字画像生成部、35・・・解像度変換部(#1)、36・・・解像度変換部(#2)、37・・・画像ファイル合成部、38・・・データ選択部、39・・・TIFFフォーマット展開部、40・・・JPEGフォーマット展開部、41・・・圧縮フォーマット展開部、42・・・出力選択部、43・・・画像ファイル展開部、44・・・2値画像展開部、45・・・背景画像展開部、46・・・文字画像展開部、47・・・画像ファイル合成部。

Claims (15)

  1. 原稿の画像を読み取って画像データを出力する画像読取手段と、前記画像データから前記原稿の種別を判定して原稿種別を出力する原稿種判定手段と、前記原稿種別と前記画像データの濃度パターンとに基づいて画像圧縮率を変更する画像圧縮率変更手段と、前記画像圧縮率に従って前記画像データを圧縮して圧縮画像データを出力する画像圧縮手段とを具備することを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記圧縮画像データを外部機器へ送信する手段を備えることを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
  3. 前記原稿種判定手段は、文字のみの原稿か否かを判定する手段を備えることを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
  4. 前記画像圧縮率変更手段は、画像解像度を変更する手段を備えることを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
  5. 前記画像圧縮率変更手段は、前記画像データの濃度パターンに基づいて文字領域と非文字領域を識別してそれぞれの2値データを出力する2値化部と、前記原稿種別に対応して前記画像データの解像度を下げる解像度変換部とを備えることを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
  6. 前記2値化部は、黒文字を抽出して黒文字の2値データを出力する黒文字抽出部と、文字を検出して文字の2値データを出力する文字検出部と、網点を検出して網点の2値データを出力する網点検出部と、グレー領域を検出してグレー領域の2値データを出力するグレー検出部とを備えることを特徴とする請求項5記載の画像処理装置。
  7. 前記画像圧縮手段は、前記画像データのMMR圧縮を行って圧縮2値画像を出力する2値画像生成部と、前記画像データの文字領域データを消してJPEG圧縮を行って圧縮背景画像を出力する背景画像生成部と、前記画像データの背景領域データを消してJPEG圧縮を行って圧縮文字画像を出力する文字画像生成部と、前記圧縮2値画像と前記圧縮背景画像と前記圧縮文字画像とを合成して圧縮画像データを出力する画像ファイル合成部とを備えることを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
  8. 原稿の画像を読み取って画像データを出力し、前記画像データから前記原稿の種別を判定して原稿種別を出力し、前記原稿種別と前記画像データの濃度パターンとに基づいて画像圧縮率を変更し、前記画像圧縮率に従って前記画像データを圧縮して圧縮画像データを出力することを特徴とする画像処理方法。
  9. 前記圧縮画像データを外部機器へ送信することを特徴とする請求項8記載の画像処理方法。
  10. 前記画像データから前記原稿が文字のみの原稿か否かを判定して原稿種別を出力することを特徴とする請求項8記載の画像処理方法。
  11. 前記原稿種別と前記画像データの濃度パターンとに基づいて画像解像度を変更することを特徴とする請求項8記載の画像処理方法。
  12. 前記画像圧縮率を変更する処理では、前記画像データの濃度パターンに基づいて文字領域と非文字領域を識別してそれぞれの2値データを出力し、前記原稿種別に対応して前記画像データの解像度を下げることを特徴とする請求項8記載の画像処理方法。
  13. 前記2値データを出力する処理では、黒文字を抽出して黒文字の2値データを出力し、文字を検出して文字の2値データを出力し、網点を検出して網点の2値データを出力し、グレー領域を検出してグレー領域の2値データを出力することを特徴とする請求項12記載の画像処理方法。
  14. 前記圧縮画像データを出力する処理では、前記画像データのMMR圧縮を行って圧縮2値画像を出力し、前記画像データの文字領域データを消してJPEG圧縮を行って圧縮背景画像を出力し、前記画像データの背景領域データを消してJPEG圧縮を行って圧縮文字画像を出力し、前記圧縮2値画像と前記圧縮背景画像と前記圧縮文字画像とを合成して圧縮画像データを出力することを特徴とする請求項8記載の画像処理方法。
  15. 請求項8〜14のいずれかに記載の画像処理方法をコンピュータで実行するための処理手順を記述したコンピュータプログラム。
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