JP4898601B2 - 画像処理装置、画像処理方法及びそのプログラム - Google Patents
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しかし、このJPEGは非可逆圧縮であるため、その圧縮率を高めると、圧縮した画像データを復合化して再現したときに画質の劣化を伴ってしまう。そこで、このような画質の劣化を極力抑えながら圧縮率を高めるために、従来から種々の提案がなされている。
そのため、特許文献1〜3に見られるように種々の提案がなされている。しかし、これらの従来提案されている各種のデータ圧縮方法では、あらゆる種類の画像データを、適正な解像度を確保しながら高い圧縮率で効率よく圧縮したいという要求を十分満足させられるものではなかった。
この発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、一般に使用される種々の画像データを、適正な解像度を確保しながら、従来より高い圧縮率で効率よく圧縮できるようにすることを目的とする。
その画像処理装置は、入力画像データの画像濃度の明暗に基いて文字領域と非文字領域を識別する二値データを出力する二値化手段と、その二値データに基づいて入力画像データの文字領域の画像データを判別し、その画像データを輝度と色差の量子化テーブルを用いて非可逆圧縮して文字画像ファイルを生成する文字画像生成手段と、上記二値データに基づいて入力画像データの背景領域の画像データを判別し、その画像データを輝度と色差の量子化テーブルを用いて非可逆圧縮して背景画像ファイルを生成する背景画像生成手段とを備えている。
そして、上記背景画像生成手段が使用する輝度と色差の量子化テーブルは、いずれも上記文字画像生成手段が使用する輝度と色差の量子化テーブルよりDC成分を多く保存する特性を有する。
また、上記文字画像生成手段が使用する量子化テーブルのうち色差の量子化テーブルは、輝度の量子化テーブルに比べて高周波成分を多く保存する特性を有する。
上記二値化手段に代えて、入力画像データの画像濃度の明暗に基いて文字領域と非文字領域を識別する二値データと二値の黒文字データとを出力する二値化手段を設け、上記文字画像生成手段と背景画像生成手段に加えて、上記二値化手段から出力される上記二値データを可逆圧縮して二値画像ファイルを生成する二値画像生成手段と、上記二値化手段から出力される二値の黒文字データを可逆圧縮して黒画像ファイルを生成する黒画像生成手段とを設けるとさらによい。
また、この画像処理装置において、上記黒画像生成手段と黒画像生成手段と文字画像生成手段と背景画像生成手段とによってそれぞれ生成された、二値画像ファイルと黒画像ファイルと文字画像ファイルと背景画像ファイルとを一つの画像ファイルに合成する画像ファイル合成手段を設けるとよい。
これらの画像処理装置において、上記文字画像生成手段及び前記背景画像生成手段は、何れもJPEG圧縮を行う手段であるとよい。
あるいは、上記画像処理結果の画像データに基いて作像し、その作像した画像を用紙上に形成して出力する画像出力手段を設けてもよい。
この発明は、上記画像処理装置による画像処理方法及びその各手順をコンピュータに実行させるためのプログラムも提供する。
図1は、この発明の一実施形態あるデジタル式のカラー画像処理装置の概略構成を示すブロック図である。
この図1に示すカラー画像処理装置は、スキャナ1、スキャナ補正部2、および圧縮処理部3から構成される画像読取系と、伸張処理部7、プリンタ補正部8、およびプリンタ9から構成される画像印刷系と、これらを制御するコントローラ5とが汎用バス4によって接続されている。そして、コントローラ5に、画像データを蓄積するハードディスクドライブ(HDDと略称する)6と、ネットワークを介して外部のパーソナルコンピュータ(PCと略称する)11との間でデータを送受信するネットワーク・インタフェース・コントローラ(NICと略称する)10とを接続している。
以下、このカラー画像処理装置の機能をその動作の種類ごとに分けて説明する。
このカラー画像処理装置が複写機として動作する場合には、スキャナ1は原稿Dから画像を読み取り、その画像データ(アナログデータ)をデジタルデータに変換してスキャナ補正部2へ出力する。
スキャナ補正部2は、後で詳しく述べるように、スキャナ1で読み取った画像データ(デジタルデータ)について、画像領域を文字・線画、写真などに分類したり、原稿画像のRGB(赤緑青)の画像データをフィルタ処理などの画像処理を施し、圧縮処理部3へ出力する。
コントローラ5は、圧縮処理部3から送られた画像データを図示を省略した半導体メモリに一旦蓄積した後、HDD6に送って蓄積する。
HDD6に画像データを蓄積するときには、その画像データの画像サイズや読み取った原稿の種類を含む書誌情報も記録する。
なお、ここでは画像データに対して圧縮を施す場合を説明したが、汎用バスの帯域が十分に広くHDD6の記憶容量が大きければ、非圧縮の状態で画像データを扱っても良い。
伸張処理部7は、圧縮状態の画像データを、元のRGBデータと文字エッジ領域データと色領域データにそれぞれ伸張し、プリンタ補正部8に送出する。
プリンタ補正部8では、RGBデータをYMCBkデータに変換して、文字エッジ領域データであり色領域データでない部分は、黒文字として単色のBkデータに置き換える。
上記階調数変換処理では、誤差拡散処理やディザ処理によって各色8ビットから2ビットへの画像データの変換を行う。
プロッタ9は、レーザービーム書き込みプロセスを用いる転写紙印刷ユニットであり、2ビットの画像データを感光体に潜像として描画し、トナーにより現像した後転写紙に転写処理してコピー画像Cを出力する。
これらが、この発明による画像処理結果の画像データに基いて作像し、その作像した画像を用紙上に形成して出力する画像出力手段に相当する。
このカラー画像処理装置が、ネットワークを介してPC11に画像データを配信する配信スキャナとして動作する場合には、上述した複写機として動作する場合と同様にして、スキャナ1から入力された画像データをスキャナ補正部2で上記画像処理を施し、圧縮処理部3で圧縮した後、汎用バス4を介してコントローラ5に送る。
コントローラ5は、その圧縮処理部から送られた画像データを伸張してRGBデータからsRGBデータへの色変換処理と、JPEGやTIFF形式への汎用画像フォーマット変換処理とを含むフォーマット処理を行う。
その後、その画像データをNIC10から図示していないネットワークを介して外部のPC11に配信する。これが、この発明による画像処理結果の画像データを外部機器へ送信する手段である。
このカラー画像処理装置が、ネットワークを介して外部のPCから画像データを受け取ってプリントアウトするプリンタとして動作する場合には、コントローラ5は、外部のPC11から送信されるデータをNIC10で受信し、そのたデータから、画像データとプリントを指示するコマンドとを解析し、画像データを印刷できる状態にビットマップ展開して、その展開したデータを圧縮してコントローラ5内に一旦蓄積する。
その蓄積したデータは随時HDD6に書き込まれる。HDD6に画像データを蓄積する時に、その画像データの書誌情報も書き込む。
伸張処理部7は、圧縮状態の画像データを元の8ビットデータに伸張し、プリンタ補正部8に送出する。
プリンタ補正部8では、伸張処理部7から受信したデータがRGBデータならばYMCBkデータに変換する。また、YMCBkデータをそれぞれ独立にγ補正処理し、中間調処理、プロッタの明暗特性の補正処理、誤差拡散処理やディザ処理によって8ビットデータから2ビットデータに変換する階調数変換処理を行った後、プロッタ9へ送出する。
プロッタ9は、レーザビーム書き込みプロセスを用いる転写紙印刷ユニットであり、2ビットの画像データを感光体に潜像として描画し、トナーにより現像した後転写紙に転写処理して、コピー画像Cを出力する。
図2は、図1に示したカラー画像処理装置のスキャナ補正部2の内部構成を示すブロック図である。
このスキャナ補正部2は、像域分離部21、スキャナγ部22、フィルタ処理部23、および原稿種判別部24から構成されている。
像域分離部21においては、スキャナ1から入力した反射率リニアな画像データimgに基づいて、原稿の画像領域を異なる特徴を有する領域毎に像域分離する像域分離処理を行う。この像域分離処理に関しては、例えば特開平2003−259115号公報に詳細に開示されているような公知技術を用いればよいので、その処理の詳細な説明は省略する。
また、像域分離信号に基づいて、原稿の画像領域を、黒文字エッジ領域(文字エッジ領域であり色領域でない領域)、色文字エッジ領域(文字エッジ領域であり色領域である領域)、その他の領域(写真領域等の上記以外の領域)にそれぞれ分類する。ここでいう文字エッジ領域は、白地上の文字エッジを検出した領域である。
スキャナγ部22では、その画像データを反射率リニアから濃度リニアのデータに変換する。
なお、文字エッジ領域は、色領域との組み合わせによって、色文字エッジ領域と黒文字エッジ領域とで、二値化の閾値を変えることも可能である。
その場合の判定は、文字あり原稿判定と、有彩原稿判定と、印画紙写真判定と、印刷写真判定の4種類の判定を行う。
その4種類の判定にも、例えば、特開平2000−324338号公報に記載されているような公知技術を用いるとよい。
その原稿種判定(認識)技術の具体例について、以下に簡単に説明する。
まず、「文字領域有り/無し」を検出する原稿種認識装置について、図29〜図33によって説明する。
図29はその原稿種認識装置のブロック構成図である。文字画素検出回路401は、入力画像信号に基いて文字画素(正確には文字エッジ)に属する画素を検出する。入力画像信号はスキャナなどの画像入力装置からの信号であり、例えば濃度リニアな400dpiの8ビット信号(白=0、黒=255)やRGB信号の内のG信号である。また、求める原稿種認識精度によっては、max(R,G,B)信号や、線形式で変換可能な輝度信号Yや、Lab空間のL信号でもよい。
なお、図30に示いた例では原稿領域を副走査方向のみに2分割したが、原稿領域を例えば4×4のマトリクス状などに分割してもよい。
図32と図33は、それぞれ斜め方向、横方向、縦方向などの黒画素又は白画素の連結を検出するためのパターンを示し、黒画素パターンマッチング回路412と白画素パターンマッチング回路413は、それぞれこれらの連結パターンにマッチングしたとき、注目画素を連結黒画素又は連結白画素として出力する。
続くAND回路416は、2個以上の連結黒画素と連結白画素が同時に存在するときにアクティブになり、注目画素を文字部画素候補として出力する。続く判定回路417は注目画素を中心とした5×5のマトリックス内に、例えば文字部画素候補が1個以上存在するとき注目画素を文字部画素として、その判定結果を図29に示したカウンタ/リセット回路402に出力する。
有彩/無彩を検出する原稿種認識装置は、図29に示した原稿種認識装置における文字画素検出回路401の代わりに有彩/無彩画素検出回路を設けた構成をなす。
その有彩/無彩画素検出回路は、次式が成立する画素を有彩画素と判定して図29に示したカウンタ/リセット回路402に出力する。
max(|RーG|,|G−B|,|B−R|)>TH
なお、他の判定方法として、例えば特公平7−22330号公報に記載されているように色ブロックを判定し、その判定結果を図29に示したカウンタ/リセット回路402に出力して、有彩原稿か否かを判定するようにしてもよい。
中間調を検出する原稿種認識装置は、を示し、図29に示した原稿種認識装置における文字画素検出回路401の代わりに中間調画素検出回路を設けた構成をなす。
ここで、写真原稿を読み込んだ場合、中間レベルをとる画素が多く、また、それらの画素はある程度の塊を持っている。中間調画素検出回路は、写真原稿におけるこのような特性を利用して、写真の一部である画素(写真画素)を検出し、その計数値で対象原稿に写真が含まれるか、あるいはどの程度含まれるかを判定する。写真原稿としては、印画紙写真(銀鉛写真)と印刷写真(網点画像)の2通りがある。
図34は印画紙写真を検出する中間調検出回路420の構成を示す。この中間調検出回路420は、3値化回路421とパターンマッチング回路422とからなる。
3値化回路421は、G(グリーン)信号を2つの閾値α、β(α>β)で3値化し、次いでパターンマッチング回路422により、中間レベル画素X(α>X>β)に対して図35に示す7×3画素のパターンとのマッチングを行う。そして、7×3の全ての画素が中間レベルであるとき、7×3サイズの画像の注目画素(中心画素)を写真原稿画素として判定し、この判定結果を図29に示したカウンタ/リセット回路402に出力して印画紙写真原稿か否かを判定する。
印刷写真を検出する中間調検出回路は、網点の一部である画素(網点画素)を検出し、その計数値で対象原稿に網点が含まれているか否かを判定する。網点画素の検出方法として、例えば特開平2−115988号公報に記載されている「極点画素」検出による網点領域分離方法、あるいは本出願人が先に提案した論文「文字/絵柄(網点、写真)混在画像の像域分離方式」(電子情報通信学会論文誌 Vol.J75−DI1 No.1pp39−47 1992年1月を参照)に記載した「ピーク画素」検出による網点領域検出の技術を用いることができる。
このようにして判定した原稿種の判定結果の一例を表1に示す。
「カラー原稿」は、有彩原稿(あり)の判定が得られた原稿である。
ここで、複写原稿やインクジェット原稿などの絵柄は階調処理を施しており、印画紙写真か印刷写真原稿のどちらかに分類される。
図3は、図1に示したカラー画像処理装置のプリンタ補正部8の内部構成を示すブロック図である。
この図3に示すプリンタ補正部8は、色補正処理部81、γ補正処理部82、中間調処理部83、およびエッジ量検出部84を備えている。
色補正処理部81は、図1における圧縮処理部3および伸張処理部7を経た画像データに対して、黒文字エッジ領域以外では、RGBデータを一次の濃度マスキング法等でCMYデータに変換する。画像データの色再現を向上させるために、CMYデータの共通部分をUCR(加色除去)処理してBkデータを生成し、CMYBkデータをγ補正処理部82とエッジ量検出部83へ出力する。
γ補正処理部82は、図1における圧縮処理部3および伸張処理部7を経た画像データに対して、プロッタ9のγの周波数特性(γ特性)に応じてγ補正(入力された信号と実際に出力との相対関係の調整)処理し、中間調処理部83へ出力する。
エッジ量検出部84は、画像データ内の急峻な濃度変化をエッジ量として検出し、中間調処理部へ出力する。
図4は、図1に示したカラー画像処理装置のコントローラ5の内部構成を示すブロック図である。
この図4に示すコントローラ5は、ページメモリ51、圧縮伸張処理部52、出力フォーマット変換部53、入力フォーマット変換部54、およびデータI/F部55からなる。
なお、このコントローラ5には図示はしていないが、CPU,ROM,およびRAM等によって構成されるマイクロコンピュータを備えており、上記圧縮伸張処理部52、出力フォーマット変換部53、および入力フォーマット変換部54等の各機能もその多くがマイクロコンピュータによって実行される。
ページメモリ51に格納された圧縮処理されているRGBデータの画像データを、圧縮伸張処理部52によって元の各色8bitデータに伸張して、出力フォーマット変換部53出力する。
出力フォーット変換部53では、RGBデータの画像データを標準色空間であるsRGBデータに色変換すると同時に、JPEGやTIFF形式への汎用画像フォーマット変換の処理を行い、データI/F部55へ出力する。
データI/F部55では、出力フォーマット変換部53から出力された画像データを図1に示したNIC10に出力する。
まず、図示を省略したマイクロコンピュータのCPUは、外部機器から指示されたコマンドを解析し、ページメモリに書き込む。
データI/F部55は、外部機器から入力した画像データを入力フォーマット変換部54へ出力し、入力フォーマット変換部54は、ビットマップデータに展開して圧縮伸張処理部52へ出力し、圧縮伸張処理部52はそれを圧縮してページメモリ51に書き込む。
入力フォーマット変換部54で展開する画像は、JPEG(「JPG」とも略称する)やTIFF(「TIF」とも略称する)の自然画像である。
図5は、図4に示したコントローラ5における出力フォーマット変換部53の内部構成を示すブロック図である。
この図5に示す出力フォーマット変換部53は、色変換部101、解像度変換部102、TIFフォーマット生成部103、JPEGフォーマット生成部104、圧縮フォーマット生成部105、および出力選択部106からなる。
色変換部101では、画像データをRGBデータからsRGBデータにデータ変換を行い、解像度変換部102へ出力する。
TIFフォーマット生成部103、JPEGフォーマット生成部104、圧縮フォーマット生成部105の各フォーマット生成部では、上記解像度変換された画像データのフォーマットを、それぞれTIF形式フォーマット,JPEG形式フォーマット,圧縮フォーマットに変換する。そして、出力選択部106が、上記各フォーマット生成部で生成された各フォーマットの画像データから、図1に示したデータI/F部55を介してNIC10に出力すべきフォーマットの画像データを選択して出力する。
図5に示した出力フォーマット変換部53の圧縮フォーマット生成部105は、二値化部111、二値画像生成部112、黒画像生成部113、第1の解像度変換部114、第2の解像度変換部115、背景画像生成部116、文字画像生成部117、および画像ファイル合成部118からなる。
二値化手段である二値化部111では、解像度変換部102で解像度変換された画像データから画像濃度の明暗に基づいて文字領域と非文字領域の二値データと二値の黒文字データとを出力する。
そして、背景画像生成手段である背景画像生成部116は、二値化部111手段から出力される二値データに基づいて第1の解像度変換部114から入力する画像データの背景領域の画像データを判別し、その画像データを輝度と色差の量子化テーブルを用いて非可逆圧縮して文字画像ファイルを生成し、画像ファイル合成部118へ出力する。その際、第1の解像度変換部114から入力する画像データのうち、二値化部111から文字領域を示す二値データが入力された領域だけを白に相当する一定の値の画像データに書き換えるとよい。このように、背景画像に対しては文字領域を一定の値の画像データにするとよいのは、一定の値にすることより圧縮率が向上するからである。
また、文字画像生成部117が使用する量子化テーブルと背景画像生成部116が使用する量子化テーブルとは、特性が異なる量子化テーブルのが望ましいが、これに関しては後で詳述する。
解像度変換部102は、文字画像と背景画像では文字画像は背景画像ほど解像度がいらないので、75dpi程度でも構わない。
書誌情報によって「文字のみ原稿」であると判断できるときは、背景画像と文字画像の両方を75dpiの解像度でJPEGファイルを作成する。
この実施例では、画像解像度を落とすことにファイルサイズを小さくしたが、画像の解像度以外の階調数などの画像品質を落としてファイルサイズを小さくしてもよい。
蓄積データに書誌情報として「文字のみ原稿あり/なし」の記載があるので、蓄積後の画像データに対して、「文字のみ原稿」に対して圧縮率を高くすることが可能になっている。
そのJPEG圧縮に関しては、例えば特開平2005−303979号公報の段落0069〜0072(図3乃至図5参照)に開示されているような公知技術を用いる。
さらに、その切り出したDCTブロックデータに対して離散コサイン変換を行い周波数空間へ変換するDCT部302、量子化部303、およびハフマン符号化部304を備えている。
圧縮レベルを左右する量子化処理を施す量子化部303に対して、基準量子化テーブル306として、図9に示すように輝度成分(Y成分)用と色差成分(CbCr成分)用とで別々の基準量子化テーブルを持っている。
DCT部202からの出力値である8×8のDCT係数を、量子化テーブル値Q’ijで除算することにより量子化を行う。量子化テーブル値Q’ijが大きい値であるほど量子化による損失が大きくなり(=量子化大)、図9に示すように高周波成分の量子化を大きくすることによって圧縮率を稼ぐのが最も画質への影響が少ない常套手段である。
qf<50の場合:
Q’ij=Qij×50÷qf
qf≧50の場合:
Q’ij=Qij×(100−qf)÷50
ここで、qfはクオリティファクタ設定部307において設定される固定パラメータであり、0〜100の範囲で設定され、このqfが小さいほど低圧縮率かつ高画質になる。
図5における背景画像生成部116のJPEG圧縮部は、qf=20〜30程度で画像を圧縮するため、一般的な基準量子化テーブルを使用するとブロックノイズが発生しやすくなる。特に、JPEGの基本単位(8×8)のブロックノイズは、ブロック内の平均濃度をあらわすDC成分の値に大きく影響を受ける。
図11はqf=25の量子化テーブルの例、すなわち実際に使用するDC成分を保存した量子化テーブルの例である。図5における文字画像生成部117において、図14に示す8×8の1つのブロックに複数の色(赤、青)が存在する画像に対して、一般的な基準量子化テーブルでJPEG圧縮を行うと、高周波数成分をカットしているため折り返し歪みの影響が出てきて、赤と青の色が混色しやすくなる。
図13がqf=20の量子化テーブルの例、すなわち実際に使用する色差成分を保存した量子化テーブルの例である。
文字画像生成部117で使用する文字画像の色差テーブルは、背景画像の色差テーブルや背景画像の輝度テーブルより、高周波成分を多く保存する特性の量子化テーブルを使用して、8×8内のブロックの混色を防ぐようにするとよい。文字の解像度はMMRの解像度で決まるため、輝度成分はさほど重要ではないので、輝度テーブルとしては標準の量子化テーブルを使用すればよい。
以下の処理は、逐次処理で一つの処理が終わると隣の画素の処理を行い、1ラインの処理が終わると次のラインの先頭から処理を行い、画像の終わりまで処理を続ける。RGB画像データは数字が多くなると黒くなり、数字が小さくなると白くなるものとする。
1.文字解像度変換と色変換および解像度変換
図4に示した圧縮伸張処理部52によって伸張したデータである文字エッジ領域と色領域信号(RGB)を画像に施した解像度と同じ解像度で解像度変換(300dpi)を施し、画像データと画素密度を同一にする。ここでの出力を「文字エッジ」と「色」とする。
そして、次に二値化部とマスク部の処理を行なう。
二値化部の処理は、文字エッヂ領域とそれ以外で二値化の閾値を変更して二値化する適応二値化と、その適応二値化の出力から孤立点を除去する孤立点除去1とからなる。
2.1.適応二値化
適応二値化の処理は、図16に示すように、色地上文字や白地上文字を抽出するために、エッジの色を検出して1ライン毎に閾値を変更する閾値選択と、その閾値を用いて画像データを二値化する二値化の処理からなる。
二値化は、閾値選択の処理で選択した閾値に対して、入力画像データのRGBの値が1つでも閾値を超えていれば(大きければ)、黒(ON)と判定し、黒(ON)でない時は、白(OFF)として出力する。
例えば、閾値がR=128、G=120、B=118で、入力画像データが、R=121、G=121、B=121であれば「黒」とし、R=110、G=110、B=110であれば「白」とする。
そこで、文字エッヂ領域と文字エッジ領域以外でパラメータを切り換えることにより、白地上文字は文字エッジ領域用の閾値で2値化し、色地上文字は文字エッジ領域以外用の閾値で2値化する。
二値化する画像データは、文字エッジ領域には鮮鋭化処理が施され、文字エッジ領域以外にはエッジ量に応じた処理を行っており、絵の部分には平滑化処理がかかっているので、色地上文字の背景は平滑化処理がかかているため、良好な二値化が可能になる。
孤立点除去1の処理は、適応二値化の処理結果には孤立点が多く存在すため、その孤立点除去を行う。図17に示す各パターン対して、一致した時は注目画素を反転することにより孤立点を除去する。
3.1 N値化
この部分は後述する網点検出とグレー検出の特徴とN値の値にして共通に使用する。
RGB差の小さいデータ(bk)は、thabkより値が大きい時は、黒文字として、RGB差の小さいデータYMCBGRの6色相に色を分けて色相ごとに閾値(thay、tham、thac、thab、thag、thar)を分けて、色の濃いものをアクティブ画素(文字)として2値化処理を行う。色相の分け方は、単純にRGBの大小関係で行ってもよいし、RGBの色の割合で決めてもよい。これは入力画像の特性により決まる。
ただし、出力結果は色相別に保持する。
Dtah=0(000):該当なし
Dtah=1(001):黄色
Dtah=2(010):マゼンタ
Dtah=3(011):赤
Dtah=4(100):シアン
Dtah=5(101):緑
Dtah=6(110):青
Dtah=7(111):黒
RGB差の小さいデータ(bk)は、thbbkより値が小さい時は、白画素として、RGB差の小さいデータYMCBGRの6色相に色を分けて色相ごとに閾値(thby、thbm、thbc、thbb、thbg、thbr)を分けて、色の薄いものをアクティブ画素(白画素)として2値化処理を行う。
また、黒に含まれるもので、更に黒い(濃い)色を抽出したものを濃い黒として、黒抽出時に使用する。
下地領域、グレー領域、文字領域の関係は、図18に示すようになる。
下地領域の濃い方とグレー領域の薄い方とでは、2つの領域をまたがる濃度域が存在する。その理由は、下地領域、グレー領域ともパターンマッチングである程度の大きさの領域がないと領域判定しないため、ある程度の重なりがないと、下地領域とグレー判定の近傍の均一画像の濃度領域であっても、下地領域とグレー領域にまたがった場合に下地領域、グレー領域のどちらの領域にも該当しなくなるのを防ぐためである。
スキャナ補正部2(図2)での平滑化処理によって細かな網点の網点形状は無くなっているが、新聞の写真のような粗い網点は充分な平滑化を行うことができずに、網点のドット形状が残っている。網点検出1は、この粗い網点を検出することを目的とする。
ここでは、網点のパターンマッチングを行う。例えば、Dtah≠0の時に黒画素として、N値化の白画素を白画素とする。
この処理を開始すると、まずステップS1で白パターンか否かを判定する。白パターンの判定は、図20に示す白画素のパターンとのマッチングを行って、マッチングすれば「白パターン」と判定してステップS2へ進み、マッチングしなければ「白パターン」ではないと判定してステップS3へ進む。
ステップS2では網点カウント初期化によって、下記変数を初期化してステップS8へ進む。
count_bk=tha_count
state=0
SS[I]=0
tha_count:白領域間の距離(閾値)
SS[I]:1ライン前の情報
下記条件の時に、sateを1にする。
・SS[I]=1
・1画素前の結果が網点である。
・count_bkが0である。
さらに、下記条件の時、SS[I]を1にする。
・count_bkが、0である。
1)state=0でかつ、count>tha_count_sであれば、下記変数を初期化する。
count_bk=tha_count
SS[I]=0
tha_count_s:非網点領域上の網点パターン間の距離(閾値)
count_bk=tha_count
state=0
SS[I]=0
tha_count_e:非網点領域上の網点パターン間の距離(閾値)
3)上記判定終了後count=count+1を行う。
そして、ステップS6に進んで状態判定を行う。この状態判定では、state=1ならば、網点と判定してステップS7へ、そうでなければ、ステップS8へ進む。
ステップS8では非網点画素処理を行い、state=0にして、非網点として結果を出力する。ステップS9では網点画素処理を行い、state=1にして、網点として結果を出力する。
網点検出2も上述した網点検出1と同様な処理であるが、網点検出1では画像データを順方向に処理したのに対し、網点検出2では画像データを逆方向に処理する。それによって、網点検出1では網点の先端部が網点とならない部分を逆読みすることにより、網点となるようにしている。
さらに網点パターンと網点パターンの間隔が広い時に非網点とすることにより、図22に示すような、黒グラデーションの濃い背景中の白抜き文字を非網点とすることができる。濃い背景は、網点形状ほとんどなく非網点となる。
さらに、図23に示すような、グラデーションの薄い背景中の濃い文字も網点形状ほとんどなく非網点となる。
この実施例のパターンマッチングは、白と白以外で行ったが、Y成分、M成分、C成分を独立に行ってもよい。
Y、M、C成分に展開すれば、印刷のインクの成分はYMCなので、インクのドット再現を正確に抽出できるようになる。
グレー検出1では、文字領域は濃く、文字周辺の領域は薄いことを利用して、文字領域の濃さより薄く、文字周辺の領域より濃いところを中濃度としてグレー判定を行う。そのグレー判定で使用する白地は、N値化の白画素である。
このグレー検出1の処理を、図24のフローチャートを用いて説明する。
この処理を開始すると、まずステップS11で前処理を行う。この前処理では、1画素前の処理結果であるMSと、1ライン前の処理結果であるSS[i]とを比較することにより、1ライン前の処理結果と1画素前の処理結果の多きい方の値を取得する。MSは後述するグレー検出してからの白画素の数である。
グレーパターンと一致すればステップ17に、一致しなければステップS13に進む。
ステップS14ではMS>0か否かを判断し、MS>0であればステップS17へ、MS>0でなければステップS18へ進む。
ステップS15でのMS>0か否かを判断し、MS>0であればステップS16へ、MS>0でなければステップS18へ進む。
ステップS16では、MS=MS−1にして、ステップS14へ進む。
S17ではグレー画素として結果を出力する。ステップS18では非グレー画素として結果を出力。
・SS[I]の更新
色地か白地でかつ、MS>1であれば、SS[I]=MS−1を行う。
Bk画素でありかつ、MS>0であれば、SS[I]=MS−1を行う。
・bkカウント
bk画素の連続数をカウントして、連続数がthg_count1以上であれば、bk連続ありとする。
例えば、thg_countが12で、連続数がNの時は、bk連続ありは、N−thg_count+1回となる。
連続数ありの時は、MS=MS−1を行う。
グレー検出2の処理も上述したグレー検出1の処理と同様であるが、グレー検出1の処理は画像データを順方向で処理したのに対して、グレー検出2の処理では画像データを逆方向に処理する。逆方向に処理することにより、グレー領域の先端がグレーにならなかった部分をグレーにする。
文字部は一般に濃いデータと薄い(白い)データで構成され、文字部にはない写真の特徴である中濃度の塊をグレーとして検出している。この周辺画素を白画素の数が一定値を超えるまでグレー画素とするので、濃い色であってもグレー画素となる。
しかし、グレー領域内で所定の数以上黒が連続しているならば、非グレー画素にするようにしている。ここでグレー画素となった結果をグレー領域とする。
これにより、黒が背景の白抜き文字を非グレー領域とすること可能になる。
適応二値化の処理でライン毎に閾値を切り換えると、濃度が薄い領域においても文字判定をする場合に、濃度が薄い領域すべてが文字の判定になれば問題はないが、閾値が、濃度が薄い領域の画像をまたがっていると、二値化部での結果において白黒の変化点が多くなり、最終画像においてファイルサイズが大きくなってしまう。
単純なグレー判定の領域の下限値(白側)を白寄りにすると、色地上の文字が文字判定できなくなるので、ここで下地を検出する。
下地に足して4×5のANDを行い、次に2×3のOR行う。これにより入力データに対して下地を小さくする。
このことにより、文字周辺の下地は文字と下地の境界部も下地となり、下地の領域を小さくするので、文字を下地に含みにくくなるため良好に下地を検出できる。図18にその概念図を示す。
5.1 文字判定
文字領域(孤立点除去1の出力)であり、網点領域(網点検出1、2の出力)でなく、グレー領域(グレー検出1、2の出力)でなく、下地領域(下地検出の出力)でなく、文字なか(後述する文字なか判定結果)でなければ、文字とする。
文字領域を、下地領域、網点領域、およびグレー領域と論理演算を行うのは、文字判定結果が、本来解像度の必要ない写真領域を文字領域としているため、写真領域として補正をするためである。
特に、写真領域は孤立点を非常に多く含んでおり、この補正を行うことにより、文字画像の圧縮率が向上し、画像も文字非文字の混在が少なくなり画質向上も望める。
文字なか判定結果を文字判定結果から除外しているのは、黒文字を黒単色で出力するので、圧縮率を向上させるために文字画像を固定値にするためである。
文字なか判定処理は、図26に示すように、文字判定、3ラインOR、絵柄判定、黒判定、抽出1、抽出2、判定と、2回のミラーによってなされる。
(1.1)文字判定
前段の像域分離の出力結果である文字判定結果と色判定結果の論理演算をとり、文字であってかつ色でなければ、黒文字エッジとする。
文字判定の結果である黒文字エッジの3ライン×1画素のORをする。本来は、この3ラインORではなく、抽出1の後に2ライン遅延を行って抽出2とライン遅延をあわせる必要があるが、抽出部1の後でライン遅延をすると画像データを遅延する必要が出てくるため、ここで3ラインORすることにより、ライン遅延を吸収している。
前段の像域分離の出力結果である色判定結果、グレー検出1の結果、グレー検出2の結果、網点検出1の結果、網点検出2の結果のどれか1つでもONならば、絵柄と判定する。
(1.4)黒判定
前段の像域分離の出力結果である色判定結果が、非色でかつN値化で黒(Bkまたは濃い黒)ならば黒とする。
文字なかを抽出する処理を図27のフローチャートによって説明する。
以下の説明は、3ラインORの出力を黒文字エッジ、絵柄判定の結果を絵柄、黒判定結果を黒として説明する。
図27の処理を開始すると、まずステップS21で注目画素判定を行う。黒文字エッジならば、文字なか領域とする。絵柄判定の結果が絵柄ならば絵柄領域とする。像域分離のアルゴリズム上、文字と絵柄がともにONになることはない。文字でも絵柄でもない場合(その他)はステップS22に進んで黒画素判定を行う。
その結果、絵柄であれば絵柄領域とする。絵柄以外であれば、ステップS25で1ライン前の文字なか判定を行う。線分処理後の1ライン前の文字なか判定結果が文字なかであれば、文字なか領域とする。文字なか以外であれば1画素前の文字なか判定を行う。
1画素前の文字なか判定結果が文字なかであれば、文字なか領域とする。文字なか以外であれば中間領域とする。
最後に、ステップS27の線分処理を行う。ここでは、色判定結果が色でなく、かつ高濃度の画素が128画素以上連続していれば、絵柄領域として補正する。
抽出2では、逆像(ミラー)画像で文字かな判定をする。逆像での処理をパイプライン処理で実現するために、抽出2の前後でミラーをしている。抽出2の処理内容は抽出1と同じなので説明は省略する。
(1.7)判定
抽出1と抽出2のミラーの出力の両方が文字なか領域で、かつ二値化部の出力が文字ならば黒文字とする。
文字エッジ領域と色領域は、読み取った画像で色や網点などを精度よく検出できる。文字なか検出の濃度情報に平滑化後のデータを用いると、網点構成された文字に対しては網点領域が少なく、文字エッジ領域になったりならなかったりする。そのため、網点情報ではなく、フィルタ処理後(文字エッジ領域でないので平滑化される)のデータを用いて、濃い部分のみを文字のなかとする。
特に、文字の先端部は幅が狭いので網点(非文字領域)となりにくく、例えば先端が文字エッジ領域で文字の中央部が網点と判定判定されると、文字なか判定が中途半端な結果になり、見苦しくなるを避けるためである。
また、二値化部11は、入力画像データの画像濃度の明暗に基いて文字領域と非文字領域を識別する二値データを出力するだけの手段であって、黒画像生成部113を省略してもよいし、さらに二値画像生成部も省略してもよい。
そして、その文字画像生成部117と背景画像生成部116によってそれぞれ生成された文字画像ファイルと背景画像ファイルを、画像ファイル合成部118が一つの画像ファイルに合成する。
この場合も、文字画像生成部117手段が使用する量子化テーブルと背景画像生成部116が使用する量子化テーブルとは、前述したように特性が異なる量子化テーブルである。
この図6に示す入力フォーマット変換部54は、TIFフォーマット展開部201、JPEGフォーマット展開部202、圧縮フォーマット展開部203、および出力選択部204から成る。TIFフォーマット展開部201、JPEGフォーマット展開部202、および圧縮フォーマット展開部203は、それぞれ画像データを各フォーマットのビットマップに展開する機能を持ち、出力選択部204は3つのフォーマットの内一つを選択して出力すると同時にRGBデータをYMCBkにデータを変換する。
入力画像データがTIFFフォーマットであれば、TIFFフォーマット展開部201にてビットマップデータで展開する。入力画像データがJPEGフォーマットであれば、JPEGフォーマット展開部202にてビットマップデータに展開する。
さらに、入力画像データが圧縮フォーマットであれば圧縮フォーマット展開部203にてビットマップデータに展開する。
圧縮フォーマット展開部203は、画像ファイル展開部211、黒画像展開部212、二値画像展開部213、背景画像展開部214、文字画像展開部215、および画像ファイル合成部216からなる。
画像ファイル展開部211では、図5に示した圧縮フォーマット生成部105によって生成したファイル中の4つファイルの画像データを、後段の黒画像展開部212、二値画像展開部213、背景画像展開部214、文字画像展開部215にそれぞれ対応させて出力する。
展開した4つのビットマップデータは、画像ファイル合成部216で1枚のビットマップデータに合成される。この画像ファイル合成部216では、二値画像展開部213の出力が文字領域であれば、文字画像展開部215の出力である画像データを出力し、二値画像展開部213の出力が非文字領域であれば、背景画像展開部214の出力である画像データを出力する。
出力選択部204は、この圧縮フォーマット展開部203の出力画像データと、TIFフォーマット展開部201及びJPEGフォーマット展開部202によって展開された画像データの内一つをを選択して、図4に示した圧縮伸張処理部52へ出力する。
図28に、入力画像とファイル画像と出力画像のイメージ図を示す。
背景画像は、平端部のブロックノイズを減らすために背景画像の特性に合わせ、背景画像のDC成分(平均濃度)を保存するような量子化テーブルを使用することにより、画像の滑らかな部分のブロックノイズを軽減することが可能になる。
文字画像と背景画像とでそれぞれ異なるJPEG圧縮の量子化テーブルを使用することにより、効率よく圧縮することが可能となる。
スキャナ配信装置や画像形成(複写)装置に適用が可能である。
パーソナルコンピュータを用いて、ソフトウエアによってこの発明による画像処理機能を実現するためのプログラムや、そのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を提供することもできる。
また、デスクトップパソコンやノートブックパソコン等のパーソナルコンピュータを用いてソフトウエアによって画像処理を行う場合にも適用することができる。
5:コントローラ 6:ハードディスクドライブ(HDD) 7:伸張処理部
8:プリンタ補正部 9:プリンタ
10:ネットワーク・インタフェース・コントローラ(NIC)
11:パーソナルコンピュータ(PC)
21:像域分離部 22:スキャナγ部 23:フィルタ処理部
24:原稿種判別部
51:ページメモリ 52:圧縮伸張処理部 53:出力フォーマット変換部
54:入力フォーマット変換部 55:データI/F部55
81:色補正処理部 82:γ補正処理部 83:中間調処理部
84:エッジ量検出部
104:JPEGフォーマット生成部 105圧縮フォーマット生成部
106:出力選択部 111:二値化部 112:二値画像生成部
113:黒画像生成部 114:第1の解像度変換部 115:第2の解像度変換部
116:背景画像生成部 117:文字画像生成部 118:画像ファイル合成部
201:TIFフォーマット展開部 202:JPEGフォーマット展開部
203:圧縮フォーマット展開部 204:出力選択部
211:画像ファイル展開部 212:黒画像展開部 213:二値画像展開部
214:背景画像展開部 215:文字画像展開部 216:画像ファイル合成部
300:JPEG圧縮部 301:ブロック化部 302:DCT部
303:量子化部 304:ハフマン符号化部 305:演算器
306:基準量子化テーブル 307:クオリティファクタ設定部
Claims (14)
- 入力画像データの画像濃度の明暗に基いて文字領域と非文字領域を識別する二値データを出力する二値化手段と、
該二値化手段から出力される前記二値データに基づいて前記入力画像データの文字領域の画像データを判別し、その画像データを輝度と色差の量子化テーブルを用いて非可逆圧縮して文字画像ファイルを生成する文字画像生成手段と、
前記二値化手段から出力される前記二値データに基づいて前記入力画像データの背景領域の画像データを判別し、その画像データを輝度と色差の量子化テーブルを用いて非可逆圧縮して背景画像ファイルを生成する背景画像生成手段とを備え、
該背景画像生成手段が使用する前記輝度と色差の量子化テーブルは、いずれも前記文字画像生成手段が使用する前記輝度と色差の量子化テーブルよりDC成分を多く保存する特性を有し、前記文字画像生成手段が使用する量子化テーブルのうち色差の量子化テーブルは、輝度の量子化テーブルに比べて高周波成分を多く保存する特性を有することを特徴とする画像処理装置。 - 請求項1に記載の画像処理装置において、
前記文字画像生成手段及び前記背景画像生成手段によってそれぞれ生成された、文字画像ファイルと背景画像ファイルとを一つの画像ファイルに合成する画像ファイル合成手段を設けたことを特徴とする画像処理装置。 - 入力画像データの画像濃度の明暗に基いて文字領域と非文字領域を識別する二値データと二値の黒文字データとを出力する二値化手段と、
該二値化手段から出力される前記二値データを可逆圧縮して二値画像ファイルを生成する二値画像生成手段と、
前記二値化手段から出力される前記二値の黒文字データを可逆圧縮して黒画像ファイルを生成する黒画像生成手段と、
該前記二値化手段から出力される前記二値データに基づいて前記入力画像データの文字領域の画像データを判別し、その画像データを輝度と色差の量子化テーブルを用いて非可逆圧縮して文字画像ファイルを生成する文字画像生成手段と、
前記二値化手段から出力される前記二値データに基づいて前記入力画像データの背景領域の画像データを判別し、その画像データを輝度と色差の量子化テーブルを用いて非可逆圧縮して背景画像ファイルを生成する背景画像生成手段とを備え、
該背景画像生成手段が使用する前記輝度と色差の量子化テーブルは、いずれも前記文字画像生成手段が使用する前記輝度と色差の量子化テーブルよりDC成分を多く保存する特性を有し、前記文字画像生成手段が使用する量子化テーブルのうち色差の量子化テーブルは、輝度の量子化テーブルに比べて高周波成分を多く保存する特性を有することを特徴とする画像処理装置。 - 請求項3に記載の画像処理装置において、
前記二値画像生成手段及び前記黒画像生成手段は、何れもMMR圧縮を行う手段であることを特徴とする画像処理装置。 - 請求項3又は4に記載の画像処理装置において、
前記二値画像生成手段と前記黒画像生成手段と前記文字画像生成手段と前記背景画像生成手段とによってそれぞれ生成された、二値画像ファイルと黒画像ファイルと文字画像ファイルと背景画像ファイルとを一つの画像ファイルに合成する画像ファイル合成手段を設けたことを特徴とする画像処理装置。 - 請求項1乃至54のいずれか一項に記載の画像処理装置において、
前記文字画像生成手段及び前記背景画像生成手段は、何れもJPEG圧縮を行う手段であることを特徴とする画像処理装置。 - 請求項1乃至6のいずれか一項に記載の画像処理装置において、
前記文字画像生成手段は、前記二値化手段から出力される前記二値データに基づいて前記入力画像データの背景領域の画像データを一定の値の画像データに書き換える手段を有し、
前記背景画像生成手段は、前記二値化手段から出力される前記二値データに基づいて前記入力画像データの文字領域の画像データを白に相当する一定の値の画像データに書き換える手段を有することを特徴とする画像処理装置。 - 請求項1乃至7のいずれか一項に記載の画像処理装置において、
前記文字画像生成手段が使用する量子化テーブルのうち色差の量子化テーブルは、前記背景画像生成手段が使用する色差の量子化テーブルに比べて高周波成分を保存する特性を有することを特徴とする画像処理装置。 - 請求項1乃至8のいずれか一項に記載の画像処理装置において、
前記画像処理結果の画像データを外部機器へ送信する手段を有することを特徴とする画像処理装置。 - 請求項1乃至9のいずれか一項に記載の画像処理装置において、
前記画像処理結果の画像データに基いて作像し、その作像した画像を用紙上に形成して出力する画像出力手段を設けたことを特徴とする画像処理装置。 - 画像処理装置によって、
入力画像データの画像濃度の明暗に基いて文字領域と非文字領域を識別する二値データを出力し、
該二値データに基づいて前記入力画像データの文字領域の画像データを判別して、その画像データを輝度と色差の量子化テーブルを用いて非可逆圧縮して文字画像ファイルを生成し、
前記二値データに基づいて前記入力画像データの背景領域の画像データを判別して、その画像データを輝度と色差の量子化テーブルを用いて非可逆圧縮して背景画像ファイルを生成するとともに、
その背景画像ファイルを生成する際には、前記輝度と色差の量子化テーブルとして、いずれも前記文字画像ファイルを生成する際に使用する前記輝度と色差の量子化テーブルよりDC成分を多く保存する特性を有する量子化テーブルを使用し、
前記文字画像ファイルを生成する際に使用する量子化テーブルのうち色差の量子化テーブルには、輝度の量子化テーブルに比べて高周波成分を多く保存する特性を有する量子化テーブルを使用することを特徴とする画像処理方法。 - 画像処理装置によって、
入力画像データの画像濃度の明暗に基いて文字領域と非文字領域を識別する二値データと二値の黒文字データとを出力し、
前記二値データを可逆圧縮して二値画像ファイルを生成し、
前記二値の黒文字データを可逆圧縮して黒画像ファイルを生成し、
前記二値データに基づいて前記入力画像データの文字領域の画像データを判別して、その画像データを輝度と色差の量子化テーブルを用いて非可逆圧縮して文字画像ファイルを生成し、
前記二値データに基づいて前記入力画像データの背景領域の画像データを判別して、その画像データを輝度と色差の量子化テーブルを用いて非可逆圧縮して背景画像ファイルを生成するとともに、
その背景画像ファイルを生成する際には、前記輝度と色差の量子化テーブルとして、いずれも前記文字画像ファイルを生成する際に使用する前記輝度と色差の量子化テーブルよりDC成分を多く保存する特性を有する量子化テーブルを使用し、
前記文字画像ファイルを生成する際に使用する量子化テーブルのうち色差の量子化テーブルには、輝度の量子化テーブルに比べて高周波成分を多く保存する特性を有する量子化テーブルを使用することを特徴とする画像処理方法。 - コンピュータに、
入力画像データの画像濃度の明暗に基いて文字領域と非文字領域を識別する二値データを出力する手順、
該二値データに基づいて前記入力画像データの文字領域の画像データを判別して、その画像データを輝度と色差の量子化テーブルを用いて非可逆圧縮して文字画像ファイルを生成する手順、および
前記二値データに基づいて前記入力画像データの背景領域の画像データを判別して、その画像データを輝度と色差の量子化テーブルを用いて非可逆圧縮して背景画像ファイルを生成する手順とともに、
その背景画像ファイルを生成する際には、前記輝度と色差の量子化テーブルとして、いずれも前記文字画像ファイルを生成する際に使用する前記輝度と色差の量子化テーブルよりDC成分を多く保存する特性を有する量子化テーブルを使用する手順、および
前記文字画像ファイルを生成する際に使用する量子化テーブルのうち色差の量子化テーブルには、輝度の量子化テーブルに比べて高周波成分を多く保存する特性を有する量子化テーブルを使用する手順、を実行させるためのプログラム。 - コンピュータに、
入力画像データの画像濃度の明暗に基いて文字領域と非文字領域を識別する二値データと二値の黒文字データとを出力する手順、
前記二値データを可逆圧縮して二値画像ファイルを生成する手順、
前記二値の黒文字データを可逆圧縮して黒画像ファイルを生成する手順、
前記二値データに基づいて前記入力画像データの文字領域の画像データを判別して、その画像データを輝度と色差の量子化テーブルを用いて非可逆圧縮して文字画像ファイルを生成する手順、および
前記二値データに基づいて前記入力画像データの背景領域の画像データを判別して、その画像データを輝度と色差の量子化テーブルを用いて非可逆圧縮して背景画像ファイルを生成する手順とともに、
その背景画像ファイルを生成する際には、前記輝度と色差の量子化テーブルとして、いずれも前記文字画像ファイルを生成する際に使用する前記輝度と色差の量子化テーブルよりDC成分を多く保存する特性を有する量子化テーブルを使用する手順、および
前記文字画像ファイルを生成する際に使用する量子化テーブルのうち色差の量子化テーブルには、輝度の量子化テーブルに比べて高周波成分を多く保存する特性を有する量子化テーブルを使用する手順、を実行させるためのプログラム。
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