JP4525884B2 - 含フッ素アルコール化合物製造用触媒及び含フッ素アルコール化合物の製造方法 - Google Patents

含フッ素アルコール化合物製造用触媒及び含フッ素アルコール化合物の製造方法 Download PDF

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    • C07C29/12Preparation of compounds having hydroxy or O-metal groups bound to a carbon atom not belonging to a six-membered aromatic ring by hydrolysis of esters of mineral acids
    • C07C29/124Preparation of compounds having hydroxy or O-metal groups bound to a carbon atom not belonging to a six-membered aromatic ring by hydrolysis of esters of mineral acids of halides

Description

【0001】
技術分野
本発明は、含フッ素アルコール化合物の製造方法及び該製造方法に用いる触媒に関する。
【0002】
背景技術
撥水撥油性を有する含フッ素アルコールの製造法としては、ハロゲン化アルキルを触媒上で処理してアルコールとする方法が提案されている(特表平4−506507号公報)。しかしながら、この方法は、400〜600℃という高温度の気相反応を利用するものであり、しかも転化率と選択率がともに低いという欠点がある。
【0003】
発明の開示
本発明の主な目的は、特殊な試薬や溶媒を用いることなく、比較的穏和な反応条件で、高収率で含フッ素アルコール化合物を製造できる方法を提供することである。
【0004】
本発明者は、上記した目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、周期表の特定の族の元素、その元素のイオン、その元素を含む酸化物、水酸化物、塩類等を、特定の複合酸化物に担持させてなる触媒を用いることによって、比較的低い反応温度で、高収率で含フッ素アルコール化合物を製造できることを見出し、ここに本発明を完成するに至った。
【0005】
即ち、本発明は、下記の含フッ素アルコール化合物の製造用触媒及び含フッ素アルコール化合物の製造方法を提供するものである。
1.
(i)周期表の1B族に属する元素、2B族に属する元素、6A族に属する元素、7A族に属する元素及び8族に属する元素から選ばれた少なくとも一種の元素、
(ii)前記(i)項の元素のイオン、
(iii)前記(i)項の元素を含む酸化物、
(iv)前記(i)項の元素を含む水酸化物、並びに
(v)前記(i)項の元素を含む塩類から選ばれた少なくとも一種の成分を、Si−Al系複合酸化物、Al−P系複合酸化物及びSi−Al−P系複合酸化物から選ばれた少なくとも一種の複合酸化物に担持させてなる含フッ素アルコール化合物製造用触媒。
2.複合酸化物がゼオライト構造を有する酸化物である上記項1に記載の触媒。
3.複合酸化物に担持させる成分が、Cu、Ag、Ni、Co、Fe、Hg及びPdから選ばれた元素のイオン、該元素を含む酸化物、該元素を含む水酸化物、並びに該元素を含む塩類から選ばれた少なくとも一種の成分である上記項1又は2に記載の触媒。
4.上記項1〜3のいずれか一項に記載の触媒の存在下に、一般式(I):
Rf−(CHX (I)
(式中、Rfは、パーフルオロアルキル基又はポリフルオロアルキル基を示し、Xは、I、Br又はClを示す。nは、1〜5の整数である。)で表されるハロゲン化フッ素化合物と水とを反応させることを特徴とする、一般式(II):
Rf−(CHOH (II)
(式中、Rf及びnは上記に同じ)で表される含フッ素アルコール化合物の製造方法。
5.含酸素ガス雰囲気中でハロゲン化フッ素化合物と水とを反応させる上記項4に記載の製造方法。
6.加圧下で反応を行う上記項4又は5に記載の製造方法。
7.上記項5の方法において、一般式(I)におけるXがIであり、副生するIを回収する工程を含む含フッ素アルコール化合物の製造方法。
【0006】
本発明で用いる含フッ素アルコール化合物の製造用触媒は、
(i)周期表の1B族に属する元素、2B族に属する元素、6A族に属する元素、7A族に属する元素及び8族に属する元素から選ばれた少なくとも一種の元素、
(ii)前記(i)項の元素のイオン、
(iii)前記(i)項の元素を含む酸化物、
(iv)前記(i)項の元素を含む水酸化物、並びに
(v)前記(i)項の元素を含む塩類
から選ばれた少なくとも一種の成分を、
Si−Al系複合酸化物、Al−P系複合酸化物及びSi−Al−P系複合酸化物から選ばれた少なくとも一種の複合酸化物に担持させたものである。
【0007】
これらの元素の内で、1B族に属する元素としては、Cu、Ag、Au等を例示でき、2B族に属する元素としてはZn、Cd、Hg等を例示でき、6A族に属する元素としては、Cr、Mo、W等を例示でき、7A族に属する元素としては、Mn、Tc、Re等を例示でき、8族に属する元素としては、Ni、Co、Fe、Ru、Rh、Pd、Pt、Ir等を例示できる。これらの元素は、一種単独又は二種以上混合して用いることができる。
【0008】
本発明では、これらの各元素自体を担持させる他、これらの元素のイオン、これらの元素を含む酸化物、水酸化物、塩類等を担持させてもよい。以下、本明細書では、これらの成分を総称して、担持成分ということがある。
【0009】
担持成分の内で、酸化物については、上記元素を含む酸化物であればよく、元素の価数に限定はない。又、水酸化物についても、上記元素を含む水酸化物であればよく、元素の価数に限定はない。イオンについても、上記元素のイオンであれば良く、その電荷数に限定はない。塩類としては、例えば、硫酸塩、硝酸塩、炭酸塩等を用いることができる。
【0010】
上記した担持成分は、一種単独又は二種以上混合して用いることができる。
【0011】
上記した担持成分の内で、Cu、Ag、Ni、Co、Fe、Hg、Pd等の各元素のイオン、該元素を含む酸化物、該元素を含む水酸化物、該元素を含む塩類等が好ましい。Cu、Ni等を含む担持成分を用いた触媒については、目的物の選択率が高くなり、Agを含む担持成分を用いた触媒については、比較的低温での反応が可能となり、Feを含む担持成分を用いた触媒については、良好な触媒活性を示すものとなる。
【0012】
本発明の触媒では、上記した担持成分を担持するための担体として、Si−Al系複合酸化物、Al−P系複合酸化物、及びSi−Al−P系複合酸化物から選ばれた少なくとも一種の複合酸化物を用いる。
【0013】
この様な複合酸化物の具体例としては、シリカ・アルミナ、シリカ・アルミナ系合成ゼオライト、シリカ・アルミナ系天然ゼオライト、燐酸アルミニウム、燐酸アルミニウム系合成ゼオライト、Si−Al−P系合成ゼオライト(SAPO)等を挙げることができる。
【0014】
Si−Al系複合酸化物、Al−P系複合酸化物及びSi−Al−P系複合酸化物から選ばれた少なくとも一種の複合酸化物に、上記した担持成分を担持させた触媒を用いることによって、後述する含フッ素アルコール化合物の製造方法において、原料の転化率、目的生成物の選択率等を向上させることができる。これらの複合酸化物の内で、ゼオライト構造を有する酸化物を用いる場合には、特にアルコール選択率が高くなる。
【0015】
上記担持成分を複合酸化物上に担持させる方法については、特に限定はなく、担持させる成分の種類に応じて、従来から用いられている各種の担持方法を適宜適用すればよい。例えば、ゾルゲル法、水熱合成法、含浸法、共沈法、CVD法(化学気相成長法)、イオン注入法などのいかなる方法も採用することができる。
【0016】
例えば、Si−Al−P系の複合酸化物としてSAPO−11型ゼオライトを用いる場合には、ゼオライトを可溶性金属化合物溶液(例えば、硫酸銅等の金属塩類の水溶液)中に浸漬して、該溶液をゼオライトに含浸させた後、必要に応じて焼成することによって、上記した担持成分を複合酸化物に担持させることができる。金属化合物溶液に浸漬するときの複合酸化物の形状は、粉末状、粒状、錠剤、ハニカム状などが挙げられ、特に制限されない。
【0017】
上記担持成分を担持した複合酸化物からなる触媒において、触媒全体中の担持成分の比率は金属酸化物量として換算して、1〜30重量%程度とすることが適当であり、5〜15重量%程度とすることが好ましい。
【0018】
次に、上記した触媒を用いて、含フッ素アルコール化合物を製造する方法について説明する。
【0019】
本発明方法では、上記した触媒の存在下に、一般式(I):
Rf−(CHX (I)
(式中、Rfは、パーフルオロアルキル基又はポリフルオロアルキル基を示し、Xは、I、Br又はClを示す。nは1〜5の整数である。)で表されるハロゲン化フッ素化合物と水とを反応させことによって、一般式(II):
Rf−(CHOH (II)
(式中、Rf及びnは上記に同じ)で表される含フッ素アルコール化合物を製造することができる。
【0020】
上記一般式(I)の化合物において、Rfで表されるパーフルオロアルキル基としては、炭素数1〜20の直鎖状または分岐鎖状のパーフルオロアルキル基を例示でき、具体例としては、CF、C、(n−又はイソ)C、(n−、イソ、sec−又はtert−)C、CF(CF−(mは4〜19の整数を示す)等を挙げることができる。
【0021】
ポリフルオロアルキル基としては、HCF(CF−(pは1〜19の整数)等を例示できる。
【0022】
一般式(I)で表されるハロゲン化フッ素化合物と水との反応は、バッチ式または連続式で行うことができる。反応装置としては、特に制限はなく、固定床、流動床、移動床等の反応器を備えた気相用の連続反応装置、又はバッチ式反応装置を使用することができる。
【0023】
気相連続反応によってハロゲン化フッ素化合物と水とを反応させる方法としては、例えば、本発明の触媒を充填したステンレス製反応管を加熱用電気炉にセットし、触媒層を反応温度まで昇温させ、原料及び水をプランジャーポンプ等を用いて一定の速度で気化器に導入し、気化したガスを空気等のキャリアーガスにより触媒層まで同伴させて反応させ、反応生成物を後段のトラップなどで回収すればよい。好ましい反応条件は、使用する触媒の種類により若干異なるが、反応温度は、120℃〜400℃程度、好ましくは150℃〜300℃程度とすればよい。反応は、大気圧下又は加圧下で行うことができ、特に、加圧下、好ましくは、絶対圧で表示して、0.294MPa以上、より好ましくは0.392MPa以上、さらに好ましくは0.49MPa以上、特に好ましくは0.588MPa以上の圧力下で反応させる場合には、アルコール選択率を向上させることができる。ハロゲン化フッ素化合物と水とのモル比は、1:0.2〜200程度が望ましい。W/F(接触時間)は0.1〜10g・sec/ml程度とすればよい。
【0024】
又、バッチ式で反応を行う場合には、例えば、オートクレーブ等の圧力容器に原料、水、触媒を仕込み、ヒーターにて反応温度まで昇温させ、攪拌下に一定時間反応させればよい。好ましい反応条件は、使用する触媒の種類により若干異なるが、反応温度は、120℃〜400℃程度、好ましくは150℃〜300℃程度とすればよい。又、ハロゲン化フッ素化合物と水とのモル比は、1:0.2〜200程度が望ましい。ハロゲン化フッ素化合物と触媒の重量比は、1:0.01〜1程度とすればよい。反応時間は1時間〜100時間程度とすればよい。
【0025】
反応雰囲気としては、窒素、ヘリウム、炭酸ガス等の不活性ガス雰囲気の他、例えば空気等の含酸素ガス中や、含酸素ガスを不活性ガスで希釈した雰囲気中で反応を行っても良い。特に、空気等の含酸素ガス雰囲気中で反応させることにより、反応により生成したHXが速やかにXに酸化されるので、容易にXを回収できる。回収したXは、上記一般式(I):Rf−(CHXで表される原料化合物の製造工程において原料として用いることができる。特に、生成するXが、Iの場合には、従来、ヨウ素イオンを含む廃液からヨウ素を回収する際に必要とされている塩素による酸化工程などの煩雑で環境上好ましくない処理を行うこと無く、ヨウ素を回収できる点で有利である。この様にして回収されるヨウ素は、極めて重要な資源であり、精留、昇華などの方法により回収して、本発明方法の原料化合物であるハロゲン化フッ素化合物の製造原料として用いることができる。
【0026】
連続反応においては、反応原料、水とともに空気等の含酸素ガスを同伴させることにより、触媒活性の劣化を防止できる。この場合には、酸素量は、ハロゲン化フッ素化合物1モルに対して、1/4モル程度以上とすることが好ましい。
【0027】
本発明の製造方法によれば、特定の触媒の存在下に、水とハロゲン化フッ素化合物を反応させることによって、比較的低い反応温度で、高収率で含フッ素アルコール化合物を製造することができる。
【0028】
発明を実施するための最良の形態
以下、実施例を用いて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0029】
触媒調製
(製造例1)
イオン交換水30ccにCuSO・5HOを1.88g溶解させて硫酸銅水溶液を調製した。この硫酸銅水溶液30cc中に、市販のSi−Al−P系ゼオライト(SAPO−11)10gを入れて、ゼオライト中に硫酸銅水溶液を含浸させた。この溶液を濾過後、湯浴にて加熱し乾固させた。
【0030】
さらに、マッフル炉にて300℃で3時間焼成して、下記実施例における反応に供した。焼成後の生成物中には、銅化合物がCuO換算で6重量%担持されていた。
【0031】
(製造例2)
製造例1で用いたものと同様の硫酸銅水溶液30cc中に、市販のSi−Al−P系ゼオライト(SAPO−34)10gを入れて、ゼオライト中に硫酸銅水溶液を含浸させた。この溶液を濾過後、湯浴にて加熱し乾固させた。
【0032】
さらに、マッフル炉にて300℃で3時間焼成して、下記実施例における反応に供した。焼成後の生成物中には、銅化合物がCuO換算で6重量%担持されていた。
【0033】
(製造例3)
イオン交換水30ccにNiSO・6HOを2.10g溶解させて硫酸ニッケル水溶液を調製した。この硫酸ニッケル水溶液30cc中に、市販のSi−Al−P系ゼオライト(SAPO−34)10gを入れて、ゼオライト中に硫酸ニッケル水溶液を含浸させた。この溶液を濾過後、湯浴にて加熱し乾固させた。
【0034】
さらに、マッフル炉にて300℃で3時間焼成して、下記実施例における反応に供した。焼成後の生成物中には、ニッケル化合物がNiO換算で6重量%担持されていた。
【0035】
(製造例4)
イオン交換水30ccにFe(SO・nHO(Fe(SO量として60重量%含有)1.30gを溶解させて硫酸鉄水溶液を調製した。この硫酸鉄水溶液30cc中に、市販のSi−Al−P系ゼオライト(SAPO−34)10gを入れて、ゼオライト中に硫酸鉄水溶液を含浸させた。この溶液を濾過後、湯浴にて加熱し乾固させた。
【0036】
さらに、マッフル炉にて300℃で3時間焼成して、下記実施例における反応に供した。焼成後の生成物中には、鉄化合物がFe換算で6重量%担持されていた。
【0037】
(製造例5)
イオン交換水30ccにAgNO0.88gを溶解させて硝酸銀水溶液を調製した。この硝酸銀水溶液30cc中に、市販のSi−Al−P系ゼオライト(SAPO−34)10gを入れて、ゼオライト中に硝酸銀水溶液を含浸させた。この溶液を濾過後、湯浴にて加熱し乾固させた。
【0038】
さらに、マッフル炉にて300℃で3時間焼成して、下記実施例における反応に供した。焼成後の生成物中には、銀化合物がAgO換算で6重量%担持されていた。
【0039】
(製造例6)
イオン交換水30ccにHgSO(0.85g)を溶解させて硫酸水銀水溶液を調製した。この硫酸水銀水溶液30ccの中に、市販のSi−Al−P系ゼオライト(SAPO−11)10gを入れて、ゼオライト中に硫酸水銀水溶液を含浸させた。この溶液を濾過後、湯浴にて加熱し乾固させた。さらに、マッフル炉にて300℃で3時間焼成し、下記実施例における反応に供した。焼成後の生成物中には水銀化合物がHgO換算で6重量%担持されていた。
【0040】
(製造例7)
イオン交換水30ccにCuSO・5HO(1.88g)およびAgNO(0.09g)を溶解させて水溶液を調製した。この水溶液30ccの中に、市販のSi−Al−P系ゼオライト(SAPO−11)10gを入れて、ゼオライト中に水溶液を含浸させた。この溶液を濾過後、湯浴にて加熱し乾固させた。さらに、マッフル炉にて300℃で3時間焼成し、下記実施例における反応に供した。焼成後の生成物中には、銅化合物がCuO換算で6重量%と銀化合物がAgO換算で0.6重量%担持されていた。
【0041】
(製造例8)
イオン交換水30ccにCuSO・5HO(1.88g)およびAgNO(0.01g)を溶解させて水溶液を調製した。この水溶液30ccの中に、市販のSi−Al−P系ゼオライト(SAPO−11)10gを入れて、ゼオライト中に水溶液を含浸させた。この溶液を濾過後、湯浴にて加熱し乾固させた。さらに、マッフル炉にて300℃で3時間焼成し、下記実施例における反応に供した。焼成後の生成物中には、銅化合物がCuO換算で6重量%と、銀化合物がAgO換算で0.06重量%担持されていた。
【0042】
(製造例9)
イオン交換水30ccにPd(NO(1.13g)を溶解させて硝酸パラジウム水溶液を調製した。この硝酸パラジウム水溶液30ccの中に、市販のSi−Al−P系ゼオライト(SAPO−11)10gを入れて、ゼオライト中に硝酸パラジウム水溶液を含浸させた。この溶液を濾過後、湯浴にて加熱し乾固させた。さらに、マッフル炉にて300℃で3時間焼成し、下記実施例における反応に供した。焼成後の生成物中にはパラジウム化合物がPdO換算で6重量%担持されていた。
【0043】
(製造例10)
イオン交換水30ccにCuSO・5HO(1.88g)を溶解させて硫酸銅水溶液を調製した。この硫酸銅水溶液30ccの中に、市販のハイシリカゼオライト(東ソー製)10gを入れて、これに水溶液を含浸させた。この溶液を濾過後、湯浴にて加熱し乾固させた。さらに、マッフル炉にて300℃で3時間焼成し、下記実施例における反応に供した。焼成後の生成物中には銅化合物がCuO換算で6重量%担持されていた。
【0044】
(製造例11)
イオン交換水30ccにCuSO・5HO(1.88g)を溶解させて硫酸銅水溶液を調製した。この硫酸銅水溶液30ccの中に、市販の燐酸アルミニウム(AlPO)10gを入れて、これに水溶液を含浸させた。この溶液を濾過後、湯浴にて加熱し乾固させた。さらに、マッフル炉にて300℃で3時間焼成し、下記実施例における反応に供した。焼成後の生成物中には銅化合物がCuO換算で4重量%担持されていた。
【0045】
実施例1
内径10mm、長さ250mmのステンレス製反応管に製造例1の触媒を10g充填し、ヒーターにて275℃に昇温させた。CFCF(CFCFCHCHIと水をそれぞれ2.5g/hrと12g/hrの速度でプランジャー型ポンプにより気化器(予備加熱相)に供給して気化させ、キャリアーガスとして空気を35cc/分で供給して、気化したガスを同伴させて触媒上に供給して、触媒上で接触反応させた。反応管出口に取り付けた氷トラップ、およびドライアイス/メタノールトラップにて反応物を回収し、ガスクロマトグラフィー分析を行ったところ、転化率98%、選択率95%でアルコール(CFCF(CFCFCHCHOH)が生成していた。
【0046】
実施例2〜実施例4
上記製造例2〜4の触媒を用い、実施例1と同様の方法により反応を行った。分析結果を下表に示す。
【0047】
【表1】
Figure 0004525884
【0048】
実施例5
内径10mm、長さ250mmのステンレス製反応管に製造例5の触媒を10g充填し、ヒーターにて165℃に昇温させた。実施例1と同様の方法で、CFCF(CFCFCHCHIと水を、それぞれ2.5g/hrと12g/hrの速度で触媒上に供給し、触媒上で接触反応させた。反応管出口に取り付けた氷トラップ、およびドライアイス/メタノールトラップにて反応物を回収しGC分析を行ったところ、転化率100%、選択率81%でアルコール(CFCF(CFCFCHCHOH)が生成していた。
【0049】
実施例6
内径10mm、長さ250mmのステンレス製反応管に、製造例6の触媒を15g充填し、ヒーターにて180℃に昇温させた。CFCF(CFCFCHCHIと水を、それぞれ2.5g/hrと12g/hrの速度で気化器に供給して気化させ、キャリアーガスとして空気を35cc/分で供給して、気化したガスを同伴させて、上記反応管の触媒上に供給し、触媒上で接触反応させた。反応管出口に取り付けた氷トラップ、およびドライアイス/メタノールトラップにて反応物を回収しGC分析を行ったところ、転化率93%、選択率95%でアルコールが生成していた。
【0050】
実施例7〜実施例11
上記製造例7〜11の触媒を用い、反応温度以外は実施例6と同様の方法により反応を行った。反応物の分析結果を下表に示す。
【0051】
【表2】
Figure 0004525884
【0052】
実施例12
内径10mm、長さ250mmのステンレス製反応管に、製造例8の触媒を20g充填し、ヒーターにて180℃に昇温させた。CFCF(CFCF)pCHCHI(組成モル比 p=1/p=2/p=3/p=4/p=5/p=6 = 1.0/9.3/2.7/1.1/0.48/0.17の混合物)と水を、それぞれ2.8g/hrと12g/hrの速度で気化器に供給して気化させ、キャリアーガスとして空気を35cc/分で供給して、気化したガスを同伴させて上記反応管の触媒上に供給し、触媒上で接触反応させた。反応管出口に取り付けた氷トラップ、およびドライアイス/メタノールトラップにて反応物を回収しGC分析を行ったところ、転化率91%、選択率91%で対応する各アルコールが生成していた。
【0053】
実施例13
実施例1と同様の方法で約400時間反応を継続して行い、反応物を回収してGC分析を行ったところ、転化率90%、選択率95%でアルコールが生成していた。
【0054】
実施例14
実施例6の方法において、反応を加圧下(0.392MPa(絶対圧))で行ったところ、転化率100%、選択率98%でアルコールが得られた。
【0055】
実施例15
実施例13で得られた反応生成物を、80℃に加熱しながら濾過したところ回収率60%でI固体が得られた。

Claims (7)

  1. (i)周期表の1B族に属する元素、2B族に属する元素及び8族に属する元素から選ばれた少なくとも一種の元素、
    (ii)前記(i)項の元素のイオン、
    (iii)前記(i)項の元素を含む酸化物、
    (iv)前記(i)項の元素を含む水酸化物、並びに
    (v)前記(i)項の元素を含む塩類
    から選ばれた少なくとも一種の成分を、
    Si−Al系複合酸化物、Al−P系複合酸化物及びSi−Al−P系複合酸化物から選ばれた少なくとも一種の複合酸化物に担持させてなる一般式(II):
    Rf−(CHOH (II)
    (式中、Rfは、パーフルオロアルキル基又はポリフルオロアルキル基を示し、nは、1〜5の整数である。)で表される含フッ素アルコール化合物製造用触媒。
  2. 複合酸化物がゼオライト構造を有する酸化物である請求項1に記載の触媒。
  3. 複合酸化物に担持させる成分が、Cu、Ag、Ni、Co、Fe、Hg及びPdから選ばれた元素のイオン、該元素を含む酸化物、該元素を含む水酸化物、並びに該元素を含む塩類から選ばれた少なくとも一種の成分である請求項1又は2に記載の触媒。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の触媒の存在下に、一般式(I):
    Rf−(CHX (I)
    (式中、Rfは、パーフルオロアルキル基又はポリフルオロアルキル基を示し、Xは、I、Br又はClを示す。nは、1〜5の整数である。)で表されるハロゲン化フッ素化合物と水とを反応させることを特徴とする、一般式(II):
    Rf−(CHOH (II)
    (式中、Rf及びnは上記に同じ)で表される含フッ素アルコール化合物の製造方法。
  5. 含酸素ガス雰囲気中でハロゲン化フッ素化合物と水とを反応させる請求項4に記載の製造方法。
  6. 加圧下で反応を行う請求項4又は5に記載の製造方法。
  7. 請求項5の方法において、一般式(I)におけるXがIであり、副生するIを回収する工程を含む含フッ素アルコール化合物の製造方法。
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