JP4525443B2 - 消臭性繊維及びこれを用いた繊維成形体、繊維製品 - Google Patents
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成分(A):ベタイン型両性化合物、カルボニル化合物およびビニルエーテル−無水マレイン酸共重合体からなる群から選ばれた少なくとも1種類からなる成分
成分(B):アルキレンオキシド付加型非イオン系界面活性剤および多価アルコール型非イオン系界面活性剤からなる群から選ばれた少なくとも1種類からなる非イオン系界面活性剤
成分(C):カルボン酸塩、スルホン酸塩、硫酸エステル塩およびリン酸エステル塩からなる群から選ばれた少なくとも1種類からなるアニオン系界面活性剤
[2]上記複合酸化物が下記式(1)
M2+ (1-x1)M3+ x1-δO (1)
(M2+は亜鉛又は亜鉛を必須成分とする2価金属を示し、M3+はAl,Fe,Ceから選ばれる3価金属を示し、x1は0<x1≦0.5の範囲の数を示し、δはカチオン格子欠陥を示す)で表わされる複合酸化物または下記式(2)
(M1 2+)1-x2(M2 2+)x2O (2)
[式中、M1はMgおよび/またはCaを、M2はCuおよび/またはZnを示し、x2は0.0001≦x2≦0.5の範囲の数を示す]の複合酸化物である前記[1]項記載の消臭性繊維。
[3]消臭性繊維が、少なくとも2種類の熱可塑性樹脂からなる複合繊維であり、その内の少なくとも1種類の熱可塑性樹脂中に、上記複合酸化物を繊維重量に対し、0.1〜10重量%練り込み、かつ該複合繊維の外周に上記成分(A)を20〜80重量%、成分(B)及び/または成分(C)を80〜20重量%含む界面活性剤を主体とする繊維処理剤が繊維重量に対し、0.1〜5重量%付着した前記[1]項または前記[2]項記載の消臭性繊維。
[4]少なくとも2種類の熱可塑性樹脂からなる複合繊維が鞘芯型複合繊維であり、上記複合酸化物が、複合繊維の鞘成分内に練り込まれている前記[3]項記載の消臭性繊維。
[5]上記成分(A)の付着量が、繊維重量に対して少なくとも0.1重量%である前記[1]〜[4]のいずれか1項記載の消臭性繊維。
[6]前記[1]〜[5]のいずれか1項記載の消臭性繊維を用いた繊維成形体。
[7]前記[1]〜[5]のいずれか1項記載の消臭性繊維または前記[6]項に記載の繊維成形体を用いた繊維製品。
本発明の消臭性繊維は、2価金属および3価金属から選ばれる少なくとも2種の金属からなる複合酸化物を繊維重量に対し、0.1〜10重量%含有させた熱可塑性樹脂からなる繊維であり、更に該繊維には成分(A)と、成分(B)及び/または成分(C)とからなる繊維処理剤が、繊維重量に対して0.1〜5重量%付着している消臭性繊維であって、該繊維処理剤中の各成分の重量比率は、成分(A)が20〜80重量%、成分(B)及び/または成分(C)が80〜20重量%の重量比率である。
M2+ (1-x1)M3+ x1-δO (1)
(式中、M2+はZn又はZnを必須成分とする2価金属を示し、M3+はAl,Fe,Ceから選ばれる3価金属、好ましくはAlを示し、x1は0<x1≦0.5の範囲の数を示し、δはカチオン格子欠陥を示す)で表わされる酸化亜鉛系複合酸化物または下記式(2)
(M1 2+)1-x2(M2 2+)x2O (2)
[式中、M1はMgおよび/またはCaを、M2はCuおよび/またはZnを示し、x2は0.0001≦x2≦0.5の範囲の数を示す]の複合酸化物を有効成分とする事を特徴とする。
RCONHCH2CH2CH2N+(CH3)2CH2COO− (3)
式(3)において、Rは、炭素数1〜20のアルキルである。
式(4)において、R1は、炭素数1〜7のアルキルであり、R2は、炭素数8以上のアルキルである。
繊維処理剤の付着量は、繊維を60℃のエタノール/水(50/50)混合溶媒に10分間浸漬し、水分をしぼった後、再度、60℃のエタノール/水(50/50)混合溶媒に10分間浸漬した後、乾燥し、浸漬前後の重量変化から、次式により求められる。
付着量(重量%)={(W1−W2)/W2}×100
W1:浸漬する前の繊維の乾燥重量(g)
W2:浸漬した後の繊維の乾燥重量(g)
繊維処理剤を繊維に付着させる方法には特に制限はなく、紡糸及び/または延伸工程でオイリングロールとの接触、浸漬槽への浸漬、スプレー噴霧等により繊維に付着できる。繊維に付着するだけでなく、ウェブや繊維成形体に付着してもよい。例えば、不織布加工工程でウェブに接触法、浸漬法、噴霧法により付着させる方法や、繊維成形体に加工した後に接触法、浸漬法、噴霧法により付着させる方法が利用できる。更に付着は、上記成分(A)〜(C)、及び複合酸化物スラリーの混合物を一度に付着させる方法でもよいが、紡糸工程、延伸工程または不織布加工工程において消臭成分である成分(A)を先に付着させた後、成分(A)の上に成分(B)及び/または成分(C)を含む界面活性剤を付着させる方法が好ましく利用できる。この手法では成分(B)及び/または成分(C)が成分(A)を覆い保護するため、不織布加工工程中の繊維開繊工程における帯電の抑制(制電)及び成分(A)の脱落をより最小限に抑えることができる。
JIS K 7210(1976年版)に準拠し、メルトフローレートの測定を行った。
ここで、MIは、表1の条件4に準拠し、MFRは、表1の条件14に準拠して測定した。
繊維50gを20℃、相対湿度45%の条件下で7m/minの速度でローラーカード試験機を用いてウェブとし、カード通過時の制電性について以下の基準で評価した。評価はウェブに発生した静電気の電圧及びウェブの目視による状態観察との併用で行った。
◎:100V未満、帯電がほとんどなくウェブの状態は良好である。
○:100V以上1kV未満、帯電がわずかでありウェブの状態は良好である。
△:1kV以上3kV未満、帯電によるウェブの乱れが若干確認される。
×:3kV以上、ウェブの乱れ、フライコムへの巻き上がりが著しく加工不可である。
繊維50gを20℃、相対湿度45%の条件下で7m/minの速度のローラーカード試験機でウェブとした後、ローラーカード試験機を停止し、以下の基準で繊維からの処理剤の剥離・脱落状況を評価した。
○:剥離脱落による微粉の発生がない。
△:若干の微粉が確認される。
×:多量の微粉が確認される。
繊維を60℃のエタノール/水(50/50)混合溶媒に10分間浸漬し、水分をしぼった後、再度、60℃のエタノール/水(50/50)混合溶媒に10分間浸漬した後、乾燥し、浸漬前後の重量変化から、次式により付着量を求めた。ここでは、W1を3gとした。
付着量(重量%)={(W1−W2)/W2}×100
W1:浸漬する前の繊維の乾燥重量(g)
W2:浸漬した後の繊維の乾燥重量(g)
実施例及び比較例で得られた不織布の消臭性能を、アンモニア、酢酸、硫化水素について次のように測定した。テドラーバッグ(登録商標、容積5リットル)に所定量(3g)の不織布を入れて密封した。次いで、シリンジを用いて、所定濃度の臭気成分を含む空気を、全ガス量3リットルとなるようにテドラーバッグ内に注入した。ガスを注入してから一定時間経過後に、テドラーバッグ内のガスをガス検知管(ガステック社製、アンモニア用3La、3L型、酢酸用81型、硫化水素用4LL、4LT型)を用いて直接測定し、下記式により臭気成分の除去率を求めた。
除去率(%)={(C0−C)/C0}×100
C0:初期濃度
C:一定時間経過後の対象臭気物質濃度
(消臭性繊維の作製)
消臭性繊維の作製は、次のように行った。複合酸化物としては、特開平11−209258号公報に記載の「実施例1」に従って得られる複合酸化物を用いる。分析により、この複合酸化物の組成はZn0.75Al0.25Oであった。該複合酸化物4重量%と、結晶性高密度ポリエチレン(エチレン単独重合体、融点131℃、MI16g/10min、略記号PE)96重量%との組成物を用い、芯成分として、結晶性ポリプロピレン(プロピレン単独重合体、融点163℃、MFR16g/10min、略記号PP)を用いて、それぞれの樹脂は体積比率で50:50とした。鞘芯型複合紡糸装置(鞘芯型紡糸口金を使用)により紡糸温度250℃で複合紡糸を行った。得られた未延伸糸は8.5dtexであった。この未延伸糸を用いてロール型延伸装置により、延伸温度90℃、延伸倍率4.5倍(最大破断倍率5.3倍)で延伸を行なった。延伸工程において成分(A)、(B)、(C)の混合物である繊維処理剤#1(構成は表2に記載)を付着させ、得られた延伸糸をカッターで切断して、ステープル状の複合繊維とした。得られた複合繊維は鞘芯型複合繊維であり、正量繊度2.2dtex、繊維長51mmであった。表1に、鞘芯成分の樹脂構成、複合酸化物、繊維処理剤の添加量を示した。なお、表に示す添加量は繊維重量に対する複合酸化物の重量%である。
(不織布加工)
スルーエアー加工(略記号TA):繊維をローラーカード試験機でカードウェブとし、サクションバンドドライヤー(133℃)で熱処理して、目付約50g/m2のスルーエアー不織布とした。表1に、得られた不織布の消臭性能を示す。アンモニア、酢酸、硫化水素に対して非常に良好な消臭性能を発現していた。
(消臭性繊維の作製)
実施例1で用いた複合酸化物を5重量%と、結晶性ポリプロピレン(プロピレン単独重合体、融点163℃、MFR16g/10min)95重量%の組成物を用いて紡糸を行った。得られた未延伸糸を、実施例1と同様に延伸工程において成分(A)、(B)の混合物である繊維処理剤#2を付着させ、得られた延伸糸をカッターで切断して、ステープル状の複合繊維とした。得られた繊維は正量繊度3.3dtex、繊維長64mmであった。
(不織布加工)
ニードルパンチ加工(略記号NP):繊維をローラーカード試験機でカードウェブとし、ニードルパンチ加工機で加工して、目付約100g/m2のニードルパンチ不織布とした。表1に、得られた不織布の消臭性能を示す。
(消臭性繊維の作製)
鞘成分として、実施例1で用いた複合酸化物6重量%と、エチレン−ブテン−プロピレン共重合体(エチレン含量4重量%、ブテン含量5重量%、プロピレン含量91重量%、融点131℃、MFR16g/10min、略記号co−PP)94重量%との組成物を用い、芯成分として、結晶性ポリプロピレン(プロピレン単独重合体、融点163℃、MFR16g/10min)を用いて、鞘芯型複合紡糸装置(鞘芯型紡糸口金を使用)により紡糸温度280℃で複合紡糸を行った。その他は実施例1と同様の方法でステープル状の複合繊維とした。得られた繊維は正量繊度2.2dtex、繊維長38mmであった。
(不織布加工)
ポイントボンド加工(略記号PB):繊維をローラーカード試験機でカードウェブとし、これをエンボス加工機{ロール温度126℃、線圧20kg/cm(換算値1.96×102N/cm)、エンボス面積率25%}で熱処理して、目付約50g/m2のポイントボンド不織布とした。表1に、得られた不織布の消臭性能を示す。
(消臭性繊維の作製)
鞘成分として、実施例1で用いた複合酸化物1重量%と、結晶性高密度ポリエチレン(エチレン単独重合体、融点131℃、MI16g/10min)99重量%との組成物を用い、芯成分として、ポリエチレンテレフタレート(極限粘度η=0.635、略記号PET)を用いて、それぞれの樹脂の体積比率を50:50とし、鞘芯型複合紡糸装置(鞘芯型紡糸口金を使用)により紡糸温度280℃で複合紡糸を行った。得られた未延伸糸を、実施例1と同様に延伸工程において成分(A)、(C)の混合物である繊維処理剤#3を付着させ、ステープル状の複合繊維とした。得られた繊維は正量繊度2.2dtex、繊維長51mmであった。
(不織布加工)
実施例1と同様の方法で不織布化を行い、消臭性試験を行った。
第1成分として、実施例1で用いた複合酸化物2重量%と、結晶性高密度ポリエチレン(エチレン単独重合体、融点131℃、MI16g/10min)98重量%との組成物を用い、第2成分として、結晶性ポリプロピレン(プロピレン単独重合体、融点163℃、MFR16g/10min)を用いて、それぞれの樹脂は体積比率で50:50とした。並列型複合紡糸装置(並列型紡糸口金を使用)により紡糸温度250℃で複合紡糸を行った。得られた未延伸糸を、実施例1と同様に延伸工程において繊維処理剤#1を付着させ、ステープル状の複合繊維とした。得られた複合繊維は並列型複合繊維であり、正量繊度2.2dtex、繊維長38mmであった。
(不織布加工)
実施例1と同様の方法で不織布化を行い、消臭性試験を行った。
実施例1で用いた複合酸化物を水に分散させたスラリー(粒子分 15重量%)とし、繊維処理剤#2と混合した繊維処理剤を作製した。鞘成分として、結晶性高密度ポリエチレン(エチレン単独重合体、融点131℃、MI16g/10min)のみ、芯成分として、結晶性ポリプロピレン(プロピレン単独重合体、融点163℃、MFR16g/10min)を用いた複合繊維を作製し、延伸工程で該繊維処理剤を付着させ、ステープル状の複合繊維を作製して不織布化を行った。得られた複合繊維は正量繊度2.2dtex、繊維長45mmであった。複合酸化物の付着量及び、繊維処理剤#2との合計付着量を表1に示す。
(不織布加工)
実施例1と同様の方法で不織布化を行い、消臭性試験を行った。
繊維処理剤として、成分(B)、(C)の混合物である繊維処理剤#4を付着させた他は、実施例1と同様の方法で複合繊維を作製し、不織布化を行った。表1に得られた不織布の消臭性能を示す。酢酸、硫化水素に対して比較的良好な消臭性能であるものの、アンモニア消臭性能では劣っていた。
鞘成分として、結晶性高密度ポリエチレン(エチレン単独重合体、融点131℃、MI16g/10min)のみ、芯成分として、結晶性ポリプロピレン(プロピレン単独重合体、融点163℃、MFR16g/10min)を用いた他は、実施例1と同様の方法で複合繊維を作製し、不織布化を行った。表1に得られた不織布の消臭性能を示す。アンモニアに対してのみ良好であり、酢酸、硫化水素に対する消臭性は劣っていた。
繊維処理剤として、成分(A)のみの混合物である繊維処理剤#5を付着させた他は、実施例1と同様の方法で複合繊維を作製し、不織布化を行った。カード工程において剥離脱落による微粉の発生が認められ、またウェブの乱れ、フライコムへの巻き上がりが著しく加工困難であった。
比較例1で得られた複合繊維(複合酸化物のみ添加)と、比較例2で得られた複合繊維(成分(A)、(B)、(C)のみ付着)を各々50/50の重量比となるように混綿し、実施例1と同様の方法で不織布化を行った。比較例4のみ消臭性試験のサンプル重量は6gで行い、各々の重量が他の実施例とほぼ等しくなるようにした。得られた不織布の消臭性能を表1に示す。複合酸化物と成分(A)、(B)、(C)を併用した実施例1に比べ、アンモニア消臭性にやや劣っていた。
鞘成分として、結晶性高密度ポリエチレン(エチレン単独重合体、融点131℃、MI16g/10min)のみ、芯成分として、結晶性ポリプロピレン(プロピレン単独重合体、融点163℃、MFR16g/10min)を用い、繊維処理剤として、成分(B)、(C)の混合物である繊維処理剤#4を付着させた他は、実施例1と同様の方法で複合繊維を作製し、不織布化を行った。表1に得られた不織布の消臭性能を示す。アンモニア、酢酸、硫化水素いずれに対しても消臭性は劣っていた。
実施例1と比較例5の不織布を用いて、生ごみ用カバーを作製し、実際に使用した際の臭気の変化を調べた。その結果、実施例1の生ごみカバーは比較例5の生ごみカバーと比較して、生ごみ由来の臭気が殆ど感じられず、消臭性に優れていた。
実施例3と比較例5の不織布をバックシートとして用いたおむつを作製し、実際に用いた場合の臭気の変化を調べた。前記おむつに人尿100mlを吸収させた後テープで包み、密閉した袋中に入れて1日後の臭気の変化を調べた。その結果、実施例3のおむつは比較例5のおむつと比較して人尿由来の臭気が殆ど感じられず、消臭性に優れていた。
更に、本発明の消臭性繊維から得られる繊維成形体及び繊維製品は優れた消臭性、抗菌性、抗かび性、抗ダニ、抗アレルギー性能を有している。これらは、例えば、おむつ、ナプキン、失禁パット等の吸収性物品、ガウン、術衣等の医療衛生材、壁用シート、障子紙、床材等の室内内装材、カバークロス、生ゴミ用カバー等の生活関連材、使い捨てトイレ、トイレ用カバー等のトイレタリー製品、ペットシート、ペット用おむつ、ペット用タオル等のペット用品、一般医療材、寝装材、フィルター材、介護用品など様々な用途であっても、良好な性能を発揮できる。
Claims (7)
- 2価金属および3価金属から選ばれる少なくとも2種の金属からなる複合酸化物を繊維重量に対し0.1〜10重量%含有させた熱可塑性樹脂からなる繊維であり、該繊維は下記成分(A)〜(C)のうち、成分(A)を20〜80重量%、成分(B)及び/または成分(C)を80〜20重量%含む界面活性剤を主体とする繊維処理剤が繊維重量に対し0.1〜5重量%付着した消臭性繊維。
成分(A):ベタイン型両性化合物、カルボニル化合物およびビニルエーテル−無水マレイン酸共重合体からなる群から選ばれた少なくとも1種類からなる成分
成分(B):アルキレンオキシド付加型非イオン系界面活性剤および多価アルコール型非イオン系界面活性剤からなる群から選ばれた少なくとも1種類からなる非イオン系界面活性剤
成分(C):カルボン酸塩、スルホン酸塩、硫酸エステル塩およびリン酸エステル塩からなる群から選ばれた少なくとも1種類からなるアニオン系界面活性剤 - 複合酸化物が下記一般式(1)
M2+ (1-x1)M3+ x1-δO (1)
(M2+は亜鉛又は亜鉛を必須成分とする2価金属を示し、M3+はAl,Fe,Ceから選ばれる3価金属を示し、x1は0<x1≦0.5の範囲の数を示し、δはカチオン格子欠陥を示す)で表わされる複合酸化物または下記式(2)
(M1 2+)1-x2(M2 2+)x2O (2)
[式中、M1はMgおよび/またはCaを、M2はCuおよび/またはZnを示し、x2は0.0001≦x2≦0.5の範囲の数を示す]の複合酸化物である請求項1に記載の消臭性繊維。 - 消臭性繊維が、少なくとも2種類の熱可塑性樹脂からなる複合繊維であり、その内の少なくとも1種類の熱可塑性樹脂中に、上記複合酸化物を繊維重量に対し、0.1〜10重量%練り込み、かつ該複合繊維の外周に上記成分(A)を20〜80重量%、成分(B)及び/または成分(C)を80〜20重量%含む界面活性剤を主体とする繊維処理剤が繊維重量に対し、0.1〜5重量%付着した請求項1または2に記載の消臭性繊維。
- 少なくとも2種類の熱可塑性樹脂からなる複合繊維が鞘芯型複合繊維であり、上記複合酸化物が、複合繊維の鞘成分内に練り込まれている請求項3に記載の消臭性繊維。
- 上記成分(A)の付着量が、繊維重量に対して少なくとも0.1重量%である請求項1〜4のいずれか1項記載の消臭性繊維。
- 請求項1〜5のいずれか1項に記載の消臭性繊維を用いた繊維成形体。
- 請求項1〜5のいずれか1項に記載の消臭性繊維または請求項6に記載の繊維成形体を用いた繊維製品。
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