JP4523832B2 - 車載送信装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車載通信装置間で通信を行う車載通信システム、および車載通信装置に関する。
数多くの車両が走行する道路上においては、他車両の位置情報や速度情報等の走行情報を取得することができれば、他車両との衝突を回避して自車両を安全に運転することができる。そこで、車両に車載通信装置を搭載し、車両間で無線通信を行うことによって情報を交換する車載通信システムが従来から研究されている。
従来研究されてきた車載通信システムでは、各車両に搭載された車載通信装置それぞれを中継装置としたパケット通信を行う。パケットの送信元となる車載通信装置は、無線通信が可能な全ての車載通信装置にパケットを送信する。また、パケットを受信した車載通信装置は、更に、無線通信が可能な全ての車載通信装置にパケットを送信する。
なお、次の文献には、各車両がGPS受信機によって位置情報を取得し、取得した位置情報を車両間で交換する衝突防止システムが開示されている。
森岡裕一、曽田敏弘、中川正雄、「見通し外交差点におけるDGPSと車々間通信を利用した衝突防止システム」、電子情報通信学会技術報告ITS2000−4、2000年5月、p.19−24
このように、無線通信が可能な全ての車載通信装置にパケットを送信、あるいは中継する車載通信システムでは、車両密度が高い環境では冗長なパケットが大量に送受信され、通信路の情報容量が圧迫されるため実用が困難である。また、市街地のように多数の道路が交差している場合には、建造物や塀等の障害物によって電磁波が遮られ、パケットの送受信が不可能となる場合がある。
本発明は、このような課題に対してなされたものであり、パケットの中継を必要最小限に抑えるとともに、建造物等の障害物が車載通信装置間に存在する場合においてもパケットの送受信が可能である車載通信システム、およびその車載通信システムに適用される車載通信装置を提供する。
本発明は、複数の車載通信装置のうちいずれかに無線信号を送信し中継送信を行わせる車載送信装置であって、前記車載送信装置の位置情報を取得する走行情報取得手段と、予め定められた基準点について、位置情報が記録された地図データベースと、前記走行情報取得手段によって取得された位置情報と、前記地図データベースとに基づいて、前記車載送信装置の搭載車両の進行方向側における最寄り基準点と前記車載送信装置との間の距離を求め、求められた距離に応じて、前記最寄り基準点、または、前記搭載車両から予め定められたグリッド距離だけ進行方向側に離れた位置にあるグリッド点のいずれか一方を、信号中継ポイントとして決定すると共に、当該信号中継ポイントの位置情報を取得する中継ポイント設定手段と、前記車載通信装置から無線送信された、当該車載通信装置の位置情報を取得する他車位置算出手段と、前記中継ポイント設定手段および前記他車位置算出手段によって取得された位置情報に基づいて、各車載通信装置と前記信号中継ポイントとの間の距離を求め、求められた距離に基づいて、前記複数の車載通信装置の中から中継送信を行わせるものを指定する車載通信装置指定手段と、前記車載通信装置指定手段によって指定された車載通信装置に無線信号を送信し中継送信を行わせる無線信号送信手段と、を備えることを特徴とする。
また、本発明に係る車載送信装置においては、前記中継ポイント設定手段は、前記車載送信装置と前記最寄り基準点との間の距離が、前記グリッド距離未満である予め定められた範囲内にあるときに、当該最寄り基準点を前記信号中継ポイントとし、前記車載送信装置と前記最寄り基準点との間の距離が、当該予め定められた範囲内にないときに、前記グリッド点を前記信号中継ポイントとすることが好適である。
また、本発明に係る車載送信装置においては、前記地図データベースは、道路交差点内の地点を前記基準点とすることが好適である。
また、本発明は、複数の車載通信装置のうちいずれかに無線信号を送信し中継送信を行わせる車載送信装置であって、互いに無線通信が困難である2つの領域間で中継送信が可能な点として予め定められた不感領域中継点について、位置情報が記録された地図データベースと、前記不感領域中継点の位置情報を前記地図データベースから取得する不感領域中継点決定手段と、前記車載通信装置から無線送信された、当該車載通信装置の位置情報を取得する他車位置算出手段と、前記不感領域中継点決定手段および前記他車位置算出手段によって取得された位置情報に基づいて、各車載通信装置と前記不感領域中継点との間の距離を求め、求められた距離に基づいて、前記複数の車載通信装置の中から中継送信を行わせるものを指定する車載通信装置指定手段と、前記車載通信装置指定手段によって指定された車載通信装置に無線信号を送信し中継送信を行わせる無線信号送信手段と、を備えることを特徴とする。
また、本発明は、複数の車載通信装置のうちいずれかに無線信号を送信し中継送信を行わせる車載送信装置であって、道路形状の幾何学データを有する地図データベースと、互いに無線通信が困難である2つの領域間で中継送信が可能な点として定義される不感領域中継点の位置情報を、前記幾何学データに基づいて求める不感領域中継点決定手段と、前記車載通信装置から無線送信された、当該車載通信装置の位置情報を取得する他車位置算出手段と、前記不感領域中継点決定手段および前記他車位置算出手段によって取得された位置情報に基づいて、各車載通信装置と前記不感領域中継点との間の距離を求め、求められた距離に基づいて、前記複数の車載通信装置の中から中継送信を行わせるものを指定する車載通信装置指定手段と、前記車載通信装置指定手段によって指定された車載通信装置に無線信号を送信し中継送信を行わせる無線信号送信手段と、を備えることを特徴とする。
また、本発明は、複数の車載通信装置のうちいずれかに無線信号を送信し中継送信を行わせる車載送信装置であって、前記車載送信装置の位置情報を取得する走行情報取得手段と、道路形状の幾何学データを有する地図データベースと、互いに無線通信が困難である2つの領域間で中継送信が可能な点として定義される不感領域中継点の位置情報を、前記幾何学データに基づいて求める不感領域中継点決定手段と、前記走行情報取得手段および前記不感領域中継点決定手段が取得した位置情報に基づいて、前記車載送信装置の搭載車両の進行方向側における最寄り不感領域中継点と前記車載送信装置との間の距離を求め、求められた距離に応じて、前記最寄り不感領域中継点、または、前記搭載車両から予め定められたグリッド距離だけ進行方向側に離れた位置にあるグリッド点のいずれか一方を、信号中継ポイントとして決定すると共に、当該信号中継ポイントの位置情報を取得する中継ポイント設定手段と、前記車載通信装置から無線送信された、当該車載通信装置の位置情報を取得する他車位置算出手段と、前記中継ポイント設定手段および前記他車位置算出手段によって取得された位置情報に基づいて、各車載通信装置と前記信号中継ポイントとの間の距離を求め、求められた距離に基づいて、前記複数の車載通信装置の中から中継送信を行わせるものを指定する車載通信装置指定手段と、前記車載通信装置指定手段によって指定された車載通信装置に無線信号を送信し中継送信を行わせる無線信号送信手段と、を備えることを特徴とする。また、本発明に係る車載送信装置においては、前記中継ポイント設定手段は、前記車載送信装置と前記最寄り不感領域中継点との間の距離が、前記グリッド距離未満である予め定められた範囲内にあるときに、当該最寄り不感領域中継点を前記信号中継ポイントとし、前記車載送信装置と前記最寄り不感領域中継点との間の距離が、当該予め定められた範囲内にないときに、前記グリッド点を前記信号中継ポイントとすることが好適である。
本発明によれば、車載通信装置による無線信号の中継処理負担を必要最小限に抑えることができる。また、一構成態様として、建造物や塀等の無線通信に対する障害物が車載送信装置と車載通信装置との間に存在する場合であっても、無線信号の送受信が可能である車載通信システムを実現することができる。
図1は本実施形態に係る車載通信装置10の構成を示す。この車載通信装置10は複数の車両に搭載され、複数の車両の間でのパケット通信を可能にする。各車両に搭載された車載通信装置10は、予め定められた時間間隔tpごとに、あるいは予め定められた距離を走行するごとにパケットの送受信あるいはパケットの中継を行う。ここでは、時間間隔tpごとにパケットの送受信あるいはパケットの中継を行うものとする。パケットは、送信元の車載通信装置10が中継装置等を介さずに他の車載通信装置10に送信するものとしてもよいし、送信元の車載通信装置10が中継装置となる車載通信装置10を指定し、指定された車載通信装置10を中継装置として他の車載通信装置10に送信するものとしてもよい。このとき、中継装置として動作する車載通信装置10を、送信元の車載通信装置10に指定されたもののみとすれば、パケットの中継を必要最小限に抑えることができる。
例として、図2に示すように車載通信装置10を搭載した車両40Aから車両40Eが道路70上に位置している場合に、各車両40に搭載された車載通信装置10の間で行われるパケットの送受信動作について説明する。各車両40に搭載された車載通信装置10には各車両40の識別符号が与えられている。ここでは車載通信装置10Aが、パケットを他の車載通信装置10に送信するものとする。車載通信装置10Aはパケットを送信する際に、中継装置とすべき車載通信装置10を搭載した車両40を指定する。車載通信装置10Aが中継装置とすべき車載通信装置10を搭載した車両40を指定する際には、自らが備える中継車両候補保存テーブル25を参照する。このテーブルは、事前に他の車載通信装置10から受信したパケットの内容に基づいて作成されるものであるが、当該テーブルを作成する具体的な処理については後述する。ここで、車両40Bが指定されたものとすると、車載通信装置10Aから送信されるパケットには中継車両となる車両40Bの識別符号が付され、車載通信装置10Bは、このパケットを受信するとともに自らが中継装置として指定されたことを認識する。車載通信装置10Bは、車載通信装置10Aから送信されたパケットを、他の不特定の車両40に搭載された車載通信装置10に送信する。なお、ここでは車載通信装置10Aがパケットを送信する際の動作に着目して説明したが、車載通信装置10Bから車載通信装置10Eがパケットを送信する際の動作についても同様である。
次に、車載通信装置10の具体的な動作について図1を参照して説明する。車載通信装置10で送受信されるパケット90は図3に示すように、送信元車両識別符号、中継依頼車両識別符号、送信元車両の走行情報、付加データ、および送信時刻から構成される。送信元車両識別符号および中継依頼車両識別符号は、車両40およびそれに搭載された車載通信装置10を識別するための識別符号である。送信元車両の走行情報はパケット送信元の車両40の位置情報および速度情報を含み、速度情報は移動速度の絶対値と移動方向を表すベクトルを以て表される。付加データは、他の車載通信装置10に送信することのできる任意のデータであり、例えば、車種、車両のブランド、外観形状等、他の運転手に報知したい任意の情報を含ませることができる。
まず、車載通信装置10がパケット90を送信する際の動作について説明する。図2の例では、車載通信装置10Aがパケット90を送信する際の動作がここで述べる動作に該当する。
送信パケット生成部15は、送信元車両識別符号、中継依頼車両識別符号、送信元車両の走行情報、付加データ、および送信時刻を読み込むことによって送信パケットを生成する。
送信元車両の走行情報は、走行情報取得部11から読み込む。走行情報取得部11は、位置情報取得手段12と速度情報取得手段13とを備えており、走行情報に含まれる位置情報は位置情報取得手段12によって、走行情報に含まれる速度情報は速度情報取得手段13によって取得される。位置情報取得手段12と速度情報取得手段13については、GPS等の衛星測位システムの受信機を適用すればよい。
中継依頼車両識別符号は、中継車両候補保存テーブル25から読み込む。中継車両候補保存テーブル25は、自らの車載通信装置10に対して中継装置として動作させる車載通信装置10を搭載した車両40を優先度の高い順序で識別符号を以て配列したテーブルであり、後述する中継車両指定処理によって作成される。送信パケット生成部15は、中継車両候補保存テーブル25に基づいて中継依頼の優先度が最も高い車載通信装置10を選択し、その識別符号を中継依頼車両識別符号として送信パケットに記述する。
付加データは、車載通信装置10を搭載する車両40の車種、ブランド、外観形状等の情報が記憶された付加データ記憶部14から読み込む。
更に、送信元車両識別符号の読み込みに際しては自車識別符号記憶部27が、送信時刻の読み込みに際しては車載通信装置10が備える時計26が参照される。
送信パケット生成部15で生成された送信パケットは送信部16に入力され、無線信号に変換された後、アンテナ17を介して他の車載通信装置10へ送信される。
次に、車載通信装置10がパケットを受信する際の動作について説明する。図2の例では、車載通信装置10Bから車載通信装置10Eのそれぞれがパケットを受信する際の動作がここで述べる動作に該当する。
受信部18はアンテナ17を介してパケットによって変調された無線信号を受信する。そして、これを復調して受信パケットを取得し、中継処理部19、受信データ取得部20、および他車位置算出部24に入力する。
中継処理部19は、受信パケットから中継依頼車両識別符号を読み込み、自車識別符号記憶部27に記憶されている自車両識別符号と比較照合する。中継依頼車両識別符号と自車両識別符号とが一致した場合、これはパケットの送信元の車載通信装置10から自らに対して中継依頼がなされていることを意味する。そこで中継処理部19は、受信パケットを中継処理するため、これを中継送信パケットとして送信部16へ入力する。中継送信パケットは、受信したパケットの送信元で生成された送信パケットと同様、送信元車両識別符号、中継依頼車両識別符号、送信元車両の走行情報、付加データ、および送信時刻から構成される。送信部16は中継送信パケットを無線信号に変換し、アンテナ17を介して他の不特定の車載通信装置10にパケットを送信する。
なお、中継依頼車両識別符号と自車両識別符号とが一致しない場合には、受信したパケットの送信元の車載通信装置10から自らに対して中継依頼はなされていないため、中継送信パケットの送信は行わない。
中継依頼車両識別符号と自車両識別符号とが一致するか否かにかかわらず、受信データ取得部20は、受信パケットから送信元車両の走行情報や付加データを含む受信データを取得する。車載通信装置10は、受信データに含まれる送信元車両の走行情報に基づいて、自動運転装置、危険通知装置、合流及び車線変更支援装置等を動作させることが好適である。自動運転装置は、他車両の走行情報に基づいて、自車両のアクセル、ブレーキ、ギアチェンジ等を制御することで衝突を防ぐものである。危険通知装置は、他車両のハザード、急ブレーキ、エアバッグ、事故等の危険通知に係る情報を運転手に通知するものである。また、危険通知に係る情報を、送信パケットの付加データに含ませ、更に他の車載通信装置10に送信する構成とすることもできる。合流及び車線変更支援装置は、他車両の走行情報に基づいて、自車両のアクセル、ブレーキ、ギアチェンジ等を制御することで、合流や車線変更を円滑に行うものである。カーナビゲーション装置を搭載している車両にあっては、送信元車両の位置をナビゲーション画面に表示するものとしてもよい。また、受信データに含まれる付加データに送信元車両の車種、ブランド、外観形状等の情報が含まれている場合には、当該車両の位置に加えて車種、ブランド、外観形状等をナビゲーション画面に表示させることが好適である。
次に、本実施形態に係る各車載通信装置10が中継車両候補保存テーブル25を作成する中継車両指定処理について説明する。中継車両指定処理には基本方式と応用方式とがある。
(1)中継車両指定処理の基本方式
走行情報取得部11は、自車両の走行情報を中継ポイント設定部22に入力する。中継ポイント設定部22は、自車両の走行情報と地図データベース21とに基づいて、自車両の走行位置から予め定められた距離だけ前方の道路70上の点である中継ポイントPを設定してその座標を算出する。以下、この予め定められた距離をグリッド距離r0、走行位置からグリッド距離r0だけ前方の道路70上の座標を中継ポイント座標とする。ここでグリッド距離r0は、安定してパケット通信を行うことが可能な距離に設定されることが好ましい。図2は、車両40Aを自車両とし、グリッド距離r0だけ前方に中継ポイントPを設定した場合の様子を示す。このように、中継ポイント設定部22において算出された中継ポイント座標は距離算出部23に入力される。なお、中継ポイントPは複数箇所に設定することも可能である。
一方、他車位置算出部24は、受信部18が取得した受信パケットから他車両40の位置情報を取得して距離算出部23に入力する。先述のように、各々の車載通信装置10は、時間間隔tpでパケットを送受信しており、受信部18は複数の車載通信装置10から順次パケットを受信し、それぞれの位置情報を距離算出部23に入力する。
距離算出部23は、中継ポイント座標と複数の車両40の位置情報とに基づいて、中継ポイントPと各車両40との間の距離を算出し、距離が近い順に各車両40の車両識別符号を配列して中継車両候補保存テーブル25に記憶させる。すなわち、中継ポイントPからの距離が近い車両40程、中継依頼の優先度が高いものとするわけである。図2の車両40の配置では、車両40B、車両40C、車両40D、車両40Eの順に中継ポイントPからの距離が近く、この順序で中継車両候補保存テーブル25に記憶されることとなる。なお、中継車両候補保存テーブル25に記憶させる情報には図4に示すように車両識別符号の他、パケット送信時刻を添付し、有効期限経過後にはテーブルから削除するものとすれば、中継車両候補保存テーブル25の管理負荷を軽減することができる。
このように、予め中継ポイントPを設定し、中継ポイントPから最も近距離にある車載通信装置10のみを中継装置として指定することで、複数の車載通信装置10の間で送受信されるパケットを必要最小限に抑えることができる。
(2)中継車両指定処理の応用方式
上記(1)で説明した中継車両指定処理の基本方式に従えば、図5のように車両40が道路70上に位置している場合、車両40aに搭載されている車載通信装置50aは、車両40bに搭載されている車載通信装置50bを中継装置として、車両40c、車両40dおよび車両40eに搭載されている車載通信装置50にパケットを送信することができる。しかしながら、車両40fおよび車両40gに搭載されている車載通信装置50には、建造物72や塀74の存在によって電磁波が遮られるため、パケットの送信を行うことができない。
ここで説明する中継車両指定処理の応用方式は、このような問題点を解決するためのものである。この方式では、予め定められたグリッド距離r0だけ前方に中継ポイントPを設定するのではなく、急カーブ、曲がり角、交差点、急傾斜道路の峠等、電磁波の不感領域間を中継する道路70上の点(以下、不感領域中継点とする)に中継ポイントPを設定する。図5では、領域Qは領域Rに対する不感領域であり、領域Rは領域Qに対する不感領域である。また、領域Sは領域Tに対する不感領域であり、領域Tは領域Sに対する不感領域である。また、交差点Kは不感領域間を中継する道路70上の点といえるため、中継ポイントPを設定することができる。
図6は、中継車両指定処理の応用方式を実行する車載通信装置50の構成を示す。走行情報取得部11は、自車両の走行情報を中継ポイント設定部22に入力する。また、不感領域中継点算出部52は、地図データベース21を参照することによって不感領域中継点の座標を算出し、中継ポイント設定部22に入力する。中継ポイント設定部22は、入力された自車両の走行情報と不感領域中継点の座標とに基づいて、自車両の走行位置から最も近距離にある不感領域中継点までの距離r1を算出する。
そして、不感領域中継点までの距離r1がグリッド距離r0未満である場合には、不感領域中継点を中継ポイントPとし、その座標を中継ポイント座標とする。また、不感領域中継点までの距離r1がグリッド距離r0以上である場合、あるいは最小距離rmに満たない場合には、走行位置からグリッド距離r0だけ前方の道路70上の座標を中継ポイント座標とする。
ここで最小距離rmとは、電波の送受信が不可能な領域から既に脱しているものと見なせる不感領域中継点からの距離をいう。すなわち、電磁波の不感領域間を中継することのできる点は広がり持っており、不感領域中継点からrmの距離まで近づいたときには電磁波の不感領域間を中継することのできる領域に車両40が進入したものと判断されるわけである。そして、中継ポイントPは、不感領域中継点までの距離r1がグリッド距離r0以上である場合と同様、走行位置からグリッド距離r0だけ前方の道路70上の座標を中継ポイント座標とするのである。
中継ポイント設定部22は、このように算出した中継ポイント座標を距離算出部23に入力する。この後の処理は、上記(1)中継車両指定処理の基本方式の場合と同様である。すなわち、距離算出部23は、中継ポイント座標と、他車位置算出部24から入力された複数の車両40の位置情報とに基づいて、中継ポイントPと各車両40との距離を算出し、距離が近い順に各車両40の車両識別符号を配列して中継車両候補保存テーブル25に記憶させる。
このように、不感領域中継点を中継ポイントPとして設定し、当該中継ポイントPから最も近距離にある車載通信装置50のみを中継装置として指定することで、複数の車載通信装置50の間で送受信されるパケットを必要最小限に抑えることができるとともに、建造物72や塀74等によって形成される電磁波の不感領域に存在する車両40同士の通信を可能にすることができる。図5のように車両40が位置している場合、車両40aに搭載されている車載通信装置50aは、車両40eに搭載されている車載通信装置50eを中継装置として、車両40b、車両40c、車両40d、車両40f、および車両40gに搭載されている車載通信装置50にパケットの送信を行うことができる。
なお、不感領域中継点は、急カーブ、曲がり角、交差点、急傾斜道路の峠等、地図データベース21において予め定義しておき、不感領域中継点算出部52がそれらを検索する構成とすることも可能であるし、道路形状の幾何学データを地図データベース21から取得し、道路形状の幾何学的条件に基づいて、不感領域中継点算出部52が不感領域中継点を抽出する構成とすることも可能である。
以上、本発明の実施形態について説明した。本発明の各実施形態によれば、パケットの中継処理負担を必要最小限に抑えることができるため、通信路の情報容量に余裕を持たせることができ、処理負担を軽減して迅速な通信処理を行うことができる。また、建造物や塀等の無線通信に対する障害物が車載通信装置間に存在する場合であっても、パケットの送受信が可能である車載通信システムを実現することができる。本発明はここで説明した実施形態になんら限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内で様々な実施形態が可能であることはいうまでもない。
本発明の実施形態に係る車載通信装置の構成を示す図である。 車載通信装置が搭載された車両の位置を示す図である。 パケットの構成を示す図である。 中継車両候補保存テーブルの構成を示す図である。 車載通信装置が搭載された車両の交差点道路上での位置を示す図である。 中継車両指定処理の応用方式を行う車載通信装置の構成を示す図である。
符号の説明
10,10A〜10E,10a〜10g,50 車載通信装置、11 走行情報取得部、12 位置情報取得手段、13 速度情報取得手段、14 付加データ記憶部、15 送信パケット生成部、16 送信部、17 アンテナ、18 受信部、19 中継処理部、20 受信データ取得部、21 地図データベース、22 中継ポイント設定部、23 距離算出部、24 他車位置算出部、25 中継車両候補保存テーブル、26 時計、27 自車識別符号記憶部、40A〜40E,40a〜40g 車両、52 不感領域中継点算出部、70 道路、72 建造物、74 塀、90 パケット。

Claims (7)

  1. 複数の車載通信装置のうちいずれかに無線信号を送信し中継送信を行わせる車載送信装置であって、
    前記車載送信装置の位置情報を取得する走行情報取得手段と、
    予め定められた基準点について、位置情報が記録された地図データベースと、
    前記走行情報取得手段によって取得された位置情報と、前記地図データベースとに基づいて、前記車載送信装置の搭載車両の進行方向側における最寄り基準点と前記車載送信装置との間の距離を求め、求められた距離に応じて、前記最寄り基準点、または、前記搭載車両から予め定められたグリッド距離だけ進行方向側に離れた位置にあるグリッド点のいずれか一方を、信号中継ポイントとして決定すると共に、当該信号中継ポイントの位置情報を取得する中継ポイント設定手段と、
    前記車載通信装置から無線送信された、当該車載通信装置の位置情報を取得する他車位置算出手段と、
    前記中継ポイント設定手段および前記他車位置算出手段によって取得された位置情報に基づいて、各車載通信装置と前記信号中継ポイントとの間の距離を求め、求められた距離に基づいて、前記複数の車載通信装置の中から中継送信を行わせるものを指定する車載通信装置指定手段と
    前記車載通信装置指定手段によって指定された車載通信装置に無線信号を送信し中継送信を行わせる無線信号送信手段と、
    を備えることを特徴とする車載送信装置。
  2. 請求項1に記載の車載送信装置において、
    前記中継ポイント設定手段は、
    前記車載送信装置と前記最寄り基準点との間の距離が、前記グリッド距離未満である予め定められた範囲内にあるときに、当該最寄り基準点を前記信号中継ポイントとし、前記車載送信装置と前記最寄り基準点との間の距離が、当該予め定められた範囲内にないときに、前記グリッド点を前記信号中継ポイントとすることを特徴とする車載送信装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の車載送信装置において、
    前記地図データベースは、
    道路交差点内の地点を前記基準点とすることを特徴とする車載送信装置。
  4. 複数の車載通信装置のうちいずれかに無線信号を送信し中継送信を行わせる車載送信装置であって、
    互いに無線通信が困難である2つの領域間で中継送信が可能な点として予め定められた不感領域中継点について、位置情報が記録された地図データベースと、
    前記不感領域中継点の位置情報を前記地図データベースから取得する不感領域中継点決定手段と、
    前記車載通信装置から無線送信された、当該車載通信装置の位置情報を取得する他車位置算出手段と、
    前記不感領域中継点決定手段および前記他車位置算出手段によって取得された位置情報に基づいて、各車載通信装置と前記不感領域中継点との間の距離を求め、求められた距離に基づいて、前記複数の車載通信装置の中から中継送信を行わせるものを指定する車載通信装置指定手段と、
    前記車載通信装置指定手段によって指定された車載通信装置に無線信号を送信し中継送信を行わせる無線信号送信手段と、
    を備えることを特徴とする車載送信装置。
  5. 複数の車載通信装置のうちいずれかに無線信号を送信し中継送信を行わせる車載送信装置であって、
    道路形状の幾何学データを有する地図データベースと、
    互いに無線通信が困難である2つの領域間で中継送信が可能な点として定義される不感領域中継点の位置情報を、前記幾何学データに基づいて求める不感領域中継点決定手段と、
    前記車載通信装置から無線送信された、当該車載通信装置の位置情報を取得する他車位置算出手段と、
    前記不感領域中継点決定手段および前記他車位置算出手段によって取得された位置情報に基づいて、各車載通信装置と前記不感領域中継点との間の距離を求め、求められた距離に基づいて、前記複数の車載通信装置の中から中継送信を行わせるものを指定する車載通信装置指定手段と、
    前記車載通信装置指定手段によって指定された車載通信装置に無線信号を送信し中継送信を行わせる無線信号送信手段と、
    を備えることを特徴とする車載送信装置。
  6. 複数の車載通信装置のうちいずれかに無線信号を送信し中継送信を行わせる車載送信装置であって、
    前記車載送信装置の位置情報を取得する走行情報取得手段と、
    道路形状の幾何学データを有する地図データベースと、
    互いに無線通信が困難である2つの領域間で中継送信が可能な点として定義される不感領域中継点の位置情報を、前記幾何学データに基づいて求める不感領域中継点決定手段と、
    前記走行情報取得手段および前記不感領域中継点決定手段が取得した位置情報に基づいて、前記車載送信装置の搭載車両の進行方向側における最寄り不感領域中継点と前記車載送信装置との間の距離を求め、求められた距離に応じて、前記最寄り不感領域中継点、または、前記搭載車両から予め定められたグリッド距離だけ進行方向側に離れた位置にあるグリッド点のいずれか一方を、信号中継ポイントとして決定すると共に、当該信号中継ポイントの位置情報を取得する中継ポイント設定手段と、
    前記車載通信装置から無線送信された、当該車載通信装置の位置情報を取得する他車位置算出手段と、
    前記中継ポイント設定手段および前記他車位置算出手段によって取得された位置情報に基づいて、各車載通信装置と前記信号中継ポイントとの間の距離を求め、求められた距離に基づいて、前記複数の車載通信装置の中から中継送信を行わせるものを指定する車載通信装置指定手段と、
    前記車載通信装置指定手段によって指定された車載通信装置に無線信号を送信し中継送信を行わせる無線信号送信手段と、
    を備えることを特徴とする車載送信装置。
  7. 請求項6に記載の車載送信装置において、
    前記中継ポイント設定手段は、
    前記車載送信装置と前記最寄り不感領域中継点との間の距離が、前記グリッド距離未満である予め定められた範囲内にあるときに、当該最寄り不感領域中継点を前記信号中継ポイントとし、前記車載送信装置と前記最寄り不感領域中継点との間の距離が、当該予め定められた範囲内にないときに、前記グリッド点を前記信号中継ポイントとすることを特徴とする車載送信装置。
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