JP4523109B2 - 皮膚化粧料 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、化粧水、乳液、クリーム、パックなどの皮膚用の化粧料に関し、さらに詳しくは使用時の感触が軽く、使用後もべたつかず、保温効果の持続性に優れ、肌荒れ改善効果、しわ抑制効果に優れるとともに肌にはりを与え、経時安定性にも優れる皮膚化粧料に関する。
【0002】
【従来の技術】
通常、人の皮膚表面(肌)は皮脂膜に覆われていて水分の蒸散が適度に抑制されている。この肌の水分が不足すると肌荒れなどを生じやすく、しわの原因にもなりやすいため、皮膚の水分を適切な範囲に保つことは皮膚の健康の面から見て非常に大切なことである。ところで皮脂膜は洗顔や入浴時の洗浄により取り除かれてしまうので肌の水分が失われやすくなる。そのため、洗顔後あるいは入浴後には肌の水分を補うために化粧水、乳液、クリーム、美容液などの保湿化粧料が使用されている。
【0003】
一般に、化粧料には保湿剤としてグリセリン、1,3−ブチレングリコール、ソルビトールなどの多価アルコール類、ピロリドンカルボン酸塩などが配合されているが、これらは高湿度下における水分保持力には優れているものの低湿度下における水分保持力に難があり、保湿効果の持続性が十分ではない。
【0004】
そこで、近年、低湿度下での水分保持力の高い保湿成分としてキチン、キトサン及びそれらの誘導体、蛋白加水分解物、ヒアルロン酸などの酸性ムコ多糖類、植物抽出物など様々な物質が研究されている。
【0005】
しかし、これら保湿力の高い保湿成分は不快なべタツキを有しており、感触が重くなるという欠点がある。
【0006】
ところで、木通(モクツウ)は、アケビまたはその他の同属植物の、蔓性の茎を採取し、輪切りにして乾燥させたものであり、古来より漢方薬の成分として用いられてきた生薬である。この生薬はストレス胃潰瘍発生予防効果{薬第95巻1179頁(1975年)}、利尿作用{Chem.Phar.Bull.第27巻1464頁(1979年)}、抗炎症作用 {日本薬学会第90年会発表(1970年)} などを有することが知られている。また、特開昭64−42411号公報、特開平8−133956号公報において、木通の抽出エキスが高い美白効果を有することが示されており、木通の抽出エキスを使用した美白効果の高い化粧料や皮膚外用剤が提案されている。さらに、特開平10−7581号公報において木通の抽出エキスが皮膚保湿能力を高める作用を有することが示されており、木通の抽出エキスを含有した保湿効果の高い皮膚外用剤が提案されている。
【0007】
一方、レンゲソウはマメ科の2年草であり、レンゲソウの抽出エキスも高い保湿作用、美白作用、細胞腑活作用などを有することも知られている。そして、特開平1−117814号公報においてレンゲソウの抽出エキスを使用した化粧料が提案されている。
【0008】
しかし、これら木通の抽出エキスあるいはレンゲソウの抽出エキスを配合した化粧料や皮膚外用剤は、時間が経つに従い着色や沈殿を生じるなど、安定性が悪いだけでなく、少なからずべたつきを有して感触が悪くなり易く、しかも肌荒れ改善効果、しわ抑制効果、肌にはりを与える効果が弱い。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記課題を解決し、使用時の感触が軽く、使用後もべたつかず、保湿効果の持続性に優れ、肌荒れ改善効果、しわ抑制効果に優れるとともに肌にはりを与え、経時安定性にも優れる皮膚化粧料を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは上記課題を解決する為に研究を重ねたところ、特定の植物抽出エキスとクロマノール配糖体とを特定の比率で組み合わせることにより、目的の皮膚化粧料を得るに至った。また、この皮膚化粧料にL−アルギニンまたはその誘導体を配合することにより、肌荒れ改善効果の高い皮膚化粧料を得るに至った。
【0011】
すなわち、本発明は、a.木通(モクツウ)および/またはレンゲソウの抽出エキスを乾燥残留物として0.00005〜2重量%、b.式(I)で示されるクロマノール配糖体0.001〜20重量%含有することを特徴とする皮膚化粧料である。
【0012】
【化2】
Figure 0004523109
【0013】
(式中、R、R、R及びRは、それぞれ独立して、水素原子または炭素数1〜6のアルキル基、Rは水素原子、炭素数1〜6のアルキル基または炭素数1〜6のアシル基、Xは、単糖残基またはオリゴ糖残基であり、該糖残基中の水酸基の水素原子が炭素数1〜18のアルキル基または炭素数1〜18のアシル基で置換されていても良く、mは0〜6の整数、およびpは1〜10の整数を表す)。
【0014】
好ましい実施態様においては、本発明の皮膚化粧料には、さらにc.L−アルギニンまたはその誘導体が0.01〜10重量%含有される。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明の皮膚化粧料のa.成分である木通の抽出エキスは、アケビまたはその他の同属植物の蔓性の茎をそのまま、もしくは乾燥後、炭化水素、エステル類、ケトン類、エーテル類、ハロゲン化炭化水素類、アルコール類、および水からなる群から選ばれる1種または2種以上と共に加熱還流あるいは浸漬して得られる。水または低級アルコールの1種または2種以上で抽出した木通の抽出エキスが好ましく、水で抽出した木通の抽出エキスがさらに好ましい。
【0016】
また、本発明の皮膚化粧料のa.成分であるレンゲソウの抽出エキスは、マメ科レンゲソウの全草または種子をそのまま、もしくは乾燥後、炭化水素、エステル類、ケトン類、エーテル類、ハロゲン化炭化水素類、アルコール類、および水からなる群から選ばれる1種または2種以上と共に加熱還流あるいは浸漬して得られる。水または低級アルコールの1種または2種以上を組合せて抽出したレンゲソウ抽出エキスが好ましく、水、エタノール、1,3−ブチレングリコール、またはこれらを2種または3種組合せた混合液で抽出したものがさらに好ましい。
【0017】
なお、本発明で、「木通の抽出エキス」または「レンゲソウの抽出エキス」とは木通またはレンゲソウの抽出液そのもの、その濃縮物、またはその乾燥物を言う。
【0018】
本発明の皮膚化粧料のb.成分であるクロマノール配糖体は、代表的なビタミンEであるα−トコフェロールのクロマン環の2位のフィチル基をアルコールで置換し、さらに糖を結合させるなどにより得られる化合物である(特開平7−118287号公報、特開平9−249688号公報、特開平11−21291号公報)。式(I)においてR、R、R及びRは、それぞれ独立して、水素原子または炭素数1〜6のアルキル基であり、好ましくはメチル基またはエチル基である。そして、Rは水素原子または炭素数1〜6のアルキル基あるいは炭素数1〜6のアシル基であり、好ましくはメチル基、エチル基、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基である。さらに、Xは単糖残基またはオリゴ糖残基である。単糖としては、例えば、グルコース、ガラクトース、フコース、キシロース、マンノース、ラムノース、フルクトース、アラビノース、リキソース、リボース、アロース、アルトロース、イドース、タロース、デオキシリボース、キノボース、アベクトースなどが挙げられる。オリゴ糖としては、これらの単糖が2〜4個結合したマルトース、ラクトース、セロビオース、ラフィノース、キシロビオース、スクロースなどが挙げられる。好ましくはグルコース、ガラクトース、フコース、キシロース、マンノース、ラムノース、フルクトースの残基であり、更に好ましくはグルコース、ガラクトース、フルクトースの残基である。また、糖残基の水酸基の水素原子は、炭素数1〜18のアルキル基または炭素数1〜18のアシル基で置換されていても良い。さらに、mは0〜6の整数を示し、好ましくは1〜4の整数を示す。また、pは1〜10の整数を示し、好ましくは1〜6の整数を示す。
【0019】
一方、必要に応じて、本発明のc成分として用いられるL−アルギニンは蛋白質中に広く存在する塩基性アミノ酸であり、ゼラチン加水分解物からフラビアン酸塩、ベンジリデン誘導体、ピクラートなどとして沈殿分離したりすることにより得られる。さらに、L−アルギニンの誘導体としては、例えば、塩酸、硫酸、硝酸、クエン酸などの無機または有機酸との塩、アミノ基をアシル化したアミド化合物、ピクラートなどがあげられる。本発明においては、これらの中でもL−アルギニンまたはその塩を使用することが好ましい。
【0020】
本発明の皮膚化粧料のa.成分である木通の抽出エキスおよび/またはレンゲソウの抽出エキスは、組成物全量中に乾燥残留物として0.00005〜2重量%であり、好ましくは0.0001〜1.5重量%、更に好ましくは0.0005〜1重量%である。0.00005重量%未満では保湿効果の持続性、肌荒れ改善効果が弱くなり、2重量%を超えると経時安定性に問題を生じるだけでなく、コスト的に不利である。
【0021】
本発明において、「乾燥残留物」とは、通常、抽出エキスを105℃で乾燥して溶媒を除去した時の残留物である溶質をいう。なお、抽出溶媒が不揮発性の場合には、乾燥残留物量は、ガスクロマトグラフや高速液体クロマトグラフィーなどにより溶媒量を定量した値から溶質量を計算して求めた値である。
【0022】
本発明の皮膚化粧料のb.成分であるクロマノール配糖体は、組成物全量中に0.001〜20重量%含まれ、好ましくは0.005〜15重量%、更に好ましくは0.01〜10重量%含まれる。0.01重量%未満では肌荒れ改善効果、しわ抑制効果、肌にはりを与える効果が弱くなり、20重量%を超えると経時安定性に問題を生じるだけでなくコスト的に不利である。
【0023】
さらに、本発明においては更なる機能性の向上を図る為にc.成分であるL−アルギニンまたはその誘導体を0.01〜10重量%添加することが好ましく、0.05〜5重量%添加することが更に好ましい。0.01重量%未満では添加効果が見られず、10重量%を超えると安定性に問題を生じ易くなるだけでなくコスト的に不利である。
【0024】
尚、本発明の皮膚化粧料には、化粧料に常用されている添加剤を、本発明の性能を損なわない範囲で配合することも可能である。例えば、エタノール、イソプロピルアルコールなどの低級アルコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、ジグリセリン、1,3−ブチレングリコール、ポリエチレングリコールなどの多価アルコール類、流動パラフィン、流動イソパラフィン、スクワラン、ワセリン、固形パラフィンなどの炭化水素系油、牛脂、豚脂、魚油などの天然油脂類、トリ2−エチルヘキサン酸グリセリルなどの合成トリグリセライド、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸セチル、オレイン酸エチル、オレイン酸オレイル、ミリスチン酸オクチルドデシルなどのエステル油、ミツロウ、カルナバロウなどのロウ類、直鎖及び環状のジメチルポリシロキサン、ポリエーテル変性ジメチルポリシロキサン、アミノ変性ジメチルポリシロキサンなどのシリコーン誘導体、セラミド、コレステロール、蛋白誘導体、ラノリン、ラノリン誘導体、レシチンなどの油性基剤、石鹸、アシルメチルタウリン塩、アミドエーテル硫酸エステル塩などの陰イオン性界面活性剤、アミドアミノ酸塩、アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタインなどの両性界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ひまし油、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ボリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、グリセリンモノ脂肪酸エステル、アルキルポリグルコシド、アルカノールアミドなどの非イオン性界面活性剤、塩化アルキルトリメチルアンモニウムなどの陽イオン性界面活性剤、アルキルジメチルアミンオキシドなどの半極性界面活性剤、アルギン酸、カルボキシビニルポリマー、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、キサンタンガム、ヒアルロン酸などの水溶性高分子、ピロリドンカルボン酸塩、クエン酸塩、リンゴ酸塩、食塩などの有機または無機塩類、pH調製剤である酸及びアルカリ、殺菌剤、キレート剤、抗酸化剤、紫外線吸収剤、動植物由来の天然エキス、色素及び香料などを配合できる。
【0025】
次に実施例によって本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されることはない。
【0026】
【実施例】
(木通の抽出エキスの調製)
茎を乾燥後、粉砕した木通30gに300mlの水を加えて70℃に加熱し、還流しながら3時間温浸した後、濾過を行い、木通の抽出エキスを得た。なお、この木通の抽出エキスを105℃で乾燥させた時の乾燥残留物は、1.3重量%であった。
【0027】
(レンゲソウの抽出エキス)
一方、レンゲソウの抽出エキスとしては、一丸ファルコス(株)製“ファルコレックスレンゲソウ“を使用した。そして、このレンゲソウの抽出エキスを105℃で乾燥させた時の乾燥残留物は、1.1重量%であった。
【0028】
(クロマノール配糖体の調製)
7.5gのデキストリン(商品名:パインデックス#1、松谷化学株式会社製)を、0.5mMエチレンジアミン四酢酸二ナトリウムを含む50mM酢酸緩衝液(pH5.5)90mlに溶解後、ジメチルスルホキシドで調製した8(W/V)%の式(II):
【0029】
【化3】
Figure 0004523109
【0030】
で示される2−ヒドロキシメチル2,5,7,8−テトラメチルクロマン−6−オール(以下、TMという)溶液10mL、バチルス ステアロサーモフィラス由来のシクロマルトデキストリングルカノトランスフェラーゼ((株)林原生物化学研究所製)を1600単位加え、マグネチックスターラーを用いて攪拌しながら、40℃で24時間反応させた。この反応により、反応液中のTMの約90%がクロマノール配糖体の混合物に変換された。この反応液を水で平衡化した多孔性合成吸着剤(商品名:ダイヤイオンHP21、三菱化学株式会社製)を充填したカラムに通液した。このカラムをカラム体積の3倍量の水で洗浄した。その結果、TMおよびクロマノール配糖体が多孔性合成吸着剤に吸着し、糖、エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム、塩類などは吸着することなく流出した。ついでカラムをカラム体積の3倍量の60(V/V)%メタノールで洗浄することにより、クロマノール配糖体のみを溶出させた。そして、この画分を濃縮乾固することにより、クロマノール配糖体の混合物を得た。
【0031】
この方法により、式(III):
【0032】
【化4】
Figure 0004523109
【0033】
で示されるTMの2位ヒドロキシメチル基にグルコシル基が1〜8個(n=1〜8)結合(α−1,4結合)したα−グルコシルTM混合物(以下、TMGnという)を約1.5g得た。さらに、得られたTMGnを、NHカラムを用いた分取液体クロマトグラフィーで単離することにより、その構造および組成を求めた。結果を表1に示す。尚、ここで得られた単体はnの数により、以下、TMG1〜TMG6とする。
【0034】
【表1】
Figure 0004523109
【0035】
(皮膚化粧料の評価)
本発明の皮膚化粧料を以下の(1)〜(7)の点について評価した。
【0036】
(1)使用時の感触
20名の女性(20才〜35才)をパネラーとし、洗顔した後に皮膚化粧料を使用した時の感触について以下の基準で判定した。
2点:使用時に肌へのなじみが良く、べたつきも無く、軽い感触であると感じた場合。
1点:使用時にややなじみが悪い、もしくはややべたつきが有り、若干重い感触であると感じた場合。
0点:使用時に肌へのなじみが悪い、もしくはべたつきが有り、重い感触であると感じた場合。
20名の平均値を求めて、平均値1.5点以上を使用時の感触の軽い化粧料であると評価した。
○:感触がよい(平均値1.5点以上)。
×:感触が悪い(平均値1.5点未満)。
【0037】
(2)使用後のべたつき感
20名の女性(20才〜35才)をパネラーとし、洗顔した後に皮膚化粧料を使用して10分後の肌の感触について以下の基準で判定した。
2点:肌のべたつきが無いと感じた場合。
1点:肌がややべたつくと感じた場合。
0点:肌が非常にべたつくと感じた場合。
20名の平均値を求めて、平均値1.5点以上を使用後にべたつきがない化粧料であると評価した。
無:べたつきが無い(平均値1.5点以上)。
有:べたつく(平均値1.5点未満)。
【0038】
(3)保湿効果の持続性
20名の女性(20才〜35才)をパネラーとし、洗顔した後に皮膚化粧料を使用し、2時間後の肌のうるおいについて以下の基準で判定した。
2点:使用直後と変わらず肌が十分うるおっていると感じた場合。
1点:使用直後と比べてやや肌のうるおいが足りないと感じた場合。
0点:使用直後と比べて明らかに肌のうるおいが足りないと感じた場合。
20名の平均値を求めて、平均値1.5点以上を保湿効果の持続性の良好な化粧料であると評価した。
○:保湿効果の持続性が良好(平均値1.5点以上)。
×:保湿効果の持続性が不良(平均値1.5点未満)。
【0039】
(4)肌荒れ改善効果
肌荒れを生じた10名の女性(24才〜33才)をパネラーとし、皮膚化粧料を一日2回ずつ連続2週間使用した時の肌の状態について以下の基準で判定した。
2点:肌荒れが明らかに治ってきたと感じた場合。
1点:肌荒れがやや治ってきたと感じた場合。
0点:肌荒れ改善効果が全く見られないと感じた場合。
20名の平均値を求めて、平均値1.5点以上を肌荒れ改善効果のある化粧料であると評価した。
○:肌荒れ改善効果がある(平均値1.5点以上)。
×:肌荒れ改善効果がない(平均値1.5点未満)。
【0040】
(5)しわ抑制効果
20名の女性(20才〜35才)をパネラーとし、皮膚化粧料を一日2回ずつ連続2週間使用した時の肌の状態について、以下の基準で判定した。
2点:しわが明らかに目立たなくなったと感じた場合。
1点:しわがやや目立たなくなったと感じた場合。
0点:しわ抑制効果が全く無いと感じた場合。
20名の平均値を求めて、平均値1.5点以上をしわ抑制効果に優れた化粧料であると評価した。
○:しわ抑制効果がある(平均値1.5点以上)。
×:しわ抑制効果がない(平均値1.5点未満)。
【0041】
(6)肌のはり
20名の女性(20才〜35才)をパネラーとし、皮膚化粧料を一日2回ずつ連続2週間使用した時の肌の状態について、以下の基準で判定した。
2点:明らかに肌にはりがでたと感じた場合。
1点:やや肌にはりがでたと感じた場合。
0点:肌にはりがでないと感じた場合。
20名の平均値を求めて、平均値1.5点以上を肌にはりを与える効果のある化粧料であると評価した。
○:肌のはりがでた(平均値1.5点以上)。
×:肌のはりがでない(平均値1.5点未満)。
【0042】
(7)経時安定性
化粧料を透明ガラス容器に密封して 0℃、25℃、40℃で3ヶ月間保存し、その外観を観察して、以下に示す3段階で評価した。
○:安定性良好(外観の変化がない)。
△:安定性やや不良(若干おりあるいは沈殿を生じる、または若干着色を生じ
る)。
×:安定性不良(おりもしくは沈殿を生じる、分離する、または着色が著し
い)。
【0043】
(実施例1〜7、比較例1〜7)
表2に示す5成分を共通添加成分として使用し、表3、表4に示す透明または半透明化粧水である皮膚化粧料を調製し、上記の方法により評価した。結果を表3、表4に示す。
【0044】
【表2】
Figure 0004523109
【0045】
【表3】
Figure 0004523109
【0046】
【表4】
Figure 0004523109
【0047】
実施例1〜7より、本発明の成分を用いた化粧水はいずれも使用時の感触が軽く、使用後もべたつかず、保湿効果の持続性に優れ、肌荒れ改善効果、しわ抑制効果に優れるとともに肌にはりを与え、経時安定性にも優れていた。一方、比較例1〜7では十分な性能が得られていない。つまり、比較例1、比較例2ではa.成分が配合されていないことから保湿効果の持続性が悪くなるとともに肌荒れ改善効果が弱くなっている。比較例3、比較例4ではb.成分が配合されていないことから肌荒れ改善効果、しわ抑制効果、肌にはりを与える効果が弱くなっている。さらに、比較例5、比較例6ではa.成分に替えて他の植物エキス(特に保湿作用と抗炎症作用を有するアロエ抽出エキスやモモ葉抽出エキス)を配合したことにより、保湿効果の持続性や肌荒れ改善効果が弱くなっている。比較例7では、a.成分もb.成分も配合されていないことから保湿効果の持続性、肌荒れ改善効果、しわ抑制効果、肌にはりを与える効果において十分な性能が得られていない。
【0048】
(実施例8〜10)
添加成分として表5に示す15成分を共通成分として使用し、表8に示す水中油型乳液である皮膚化粧料を調製し、実施例1〜7の方法により評価を行なった木通の抽出エキス、クロマノール配糖体は実施例1〜7と同じのものを使用した。結果を表8に示す。
【0049】
【表5】
Figure 0004523109
【0050】
(実施例11〜12)
添加成分として表6に示す14成分を共通成分として使用し、表8に示す水中油型クリームである皮膚化粧料を調製し、評価項目(1)〜(6)は実施例1〜7の方法により、そして(8)経時安定性については、下記の方法により評価を行なった。木通の抽出エキス、クロマノール配糖体は実施例1〜7と同じのものを使用した。結果を表8に示す。
【0051】
【表6】
Figure 0004523109
【0052】
(8)経時安定性
化粧料を透明ガラス容器に密封して−5℃、25℃、45℃で1ヶ月間保存したときの状態を調査し、下に示す3段階で評価した。
○:安定性良好(外観の変化がなくブツなども生じない)。
△:安定性やや不良(僅かに沈殿を生じるか僅かに分離が見られる。または僅かにブツ、ダマを生じている)。
×:安定性不良(明らかに沈殿を生じるか分離する。またはブツやダマを生 じる)。
【0053】
(実施例13〜14)
添加成分として表7に示す12成分を共通成分として使用し、表8に示す油中水型乳化クリームである皮膚化粧料を調製し、実施例11〜12の方法により評価を行なった。木通の抽出エキス、クロマノール配糖体は実施例1〜7と同じのものを使用した。結果を表8に示す。
【0054】
【表7】
Figure 0004523109
【0055】
【表8】
Figure 0004523109
【0056】
実施例8〜10より、本発明の乳液は、いずれも使用時の感触が軽く、使用後もべたつかず、保湿効果の持続性に優れ、肌荒れ改善効果、しわ抑制効果に優れるとともに肌にはりを与え、経時安定性にも優れていた。
【0057】
実施例11〜12より、本発明の水中油型クリームは、いずれも使用時の感触が軽く、使用後もべたつかず、保湿効果の持続性に優れ、肌荒れ改善効果、しわ抑制効果に優れるとともに肌にはりを与え、経時安定性にも優れていた。
【0058】
実施例13〜14より、本発明の油中水型クリームは、いずれも使用時の感触が軽く、使用後もべたつかず、保湿効果の持続性に優れ、肌荒れ改善効果、しわ抑制効果に優れるとともに肌にはりを与え、経時安定性にも優れていた。
【0059】
【発明の効果】
以上記載のように、本発明の皮膚化粧料は使用時の感触が軽く使用後もべたつかず、保湿効果の持続性に優れ、肌荒れ改善効果、しわ抑制効果に優れるとともに肌にはりを与え、経時安定性にも優れていた。

Claims (2)

  1. a.木通(モクツウ)および/またはレンゲソウの抽出エキスを乾燥残留物として0.00005〜2重量%、b.式(I)で示されるクロマノール配糖体を0.001〜20重量%含有することを特徴とする皮膚化粧料:
    Figure 0004523109
    (式中、R、R、R及びRは、それぞれ独立して、水素原子または炭素数1〜6のアルキル基、Rは水素原子、炭素数1〜6のアルキル基または炭素数1〜6のアシル基、Xは、単糖残基であり、該糖残基中の水酸基の水素原子が炭素数1〜18のアルキル基または炭素数1〜18のアシル基で置換されていても良く、mは0〜6の整数、およびpは1〜10の整数を表す)。
  2. さらに、c.L−アルギニンまたはそのを0.01〜10重量%含有することを特徴とする請求項1記載の皮膚化粧料。
JP2000068084A 2000-03-13 2000-03-13 皮膚化粧料 Expired - Lifetime JP4523109B2 (ja)

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