JP4520674B2 - 板材接着における電極位置決め装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、互いに接続せんとする端部にスカーフジョイント部を加工し、このスカーフジョイント部に接着剤を塗布した二枚の板材を、圧接させた接着剤層に高周波を直接印加することで接着して接続する板材接着における電極位置決め装置、特に、接着剤層に高周波を印加する電極の位置決め構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
図14は、端部にスカーフジョイント部1を加工した二枚の板材aとbの接続構造を示し、予め接着剤2を塗布したスカーフジョイント部1を互いに圧着して接続され、長尺の板材に形成される。
【0003】
従来、スカーフジョイント部1を用いた二枚の板材aとbの接続は、接着剤2を塗布したスカーフジョイント部1を作業員が手作業で重ね合わせ、この重ね合わせ部分をプレスで圧締するようにしていたが、手作業による接続は、スカーフジョイント部の重ね合わせに手間がかかり、接続作業の能率が悪いという問題があるため、両板材の接続が自動的に行え、接続作業の能率を向上させることができるスカーフジョイント用の板材接着装置が提案されている。
【0004】
図13は、上記した両板材の接続を自動的に行う従来のスカーフジョイント用の板材接着装置を示している。
【0005】
この板材接着装置は、互いに接続せんとする端部にスカーフジョイント部が加工され、このスカーフジョイント部に接着剤が塗布された板材を支持する中央固定定盤11と、この中央固定定盤11の板材の入り側に位置し、該中央固定定盤11に対して進退動自在となるスライド定盤12と、中央固定定盤11の板材の出側に位置する固定定盤13を並べて配置している。
【0006】
上記中央固定定盤11上に板材をこの中央固定定盤11に押圧して圧締固持する中央圧締板14を設け、上記スライド定盤12上にこのスライド定盤12と一体移動が可能となり、板材をスライド定盤12に押圧して圧締固持する圧締板15と、固定定盤13上に板材をこの固定定盤13に押圧して圧締固持する圧締板16を設け、中央固定定盤11上において、接着剤を介して圧接した両板材のスカーフジョイント部を中央圧締板14で重ね合わせ方向から加圧して面圧をかける。
【0007】
上記中央固定定盤11に下部電極17と中央圧締板14に上部電極18が設けられ、中央圧締板14で両板材のスカーフジョイント部を加圧することで、下部電極17と上部電極18が接着剤層の両端に接触し、両電極17と電極18で接着剤に高周波を直接印加し、接着剤を乾燥させることによりスカーフジョイント部を接着するようになっている。
【0008】
上記した従来の板材接着装置においては、下部電極17と上部電極18は、中央固定定盤11と中央圧締板14にそれぞれ埋め込み固定され、下部電極17と上部電極18は重ね合わせたスカーフジョイント部の両端に接触する間隔に配置されている。
【0009】
ここで、互いに接続せんとする板材の一枚目を搬入コンベア19と搬出コンベア20で中央固定定盤11上に送り込み、スカーフジョイント部の位置決めを行った後、この板材を固定定盤13上に位置する圧締板16で固定定盤13上に固定し、続いて二枚目の板材を搬入コンベア19で送り込み、スカーフジョイント部の位置決めを行った後、二枚目の板材をスライド定盤12と一体移動が可能な圧締板15でスライド定盤に固定すると共に、中央固定定盤11上に位置する中央圧締板14でスカーフジョイント部を中央固定定盤11上に押圧しながらスライド定盤12を中央固定定盤11側に移動させることにより、両板材のスカーフジョイント部に面圧をかけながら横方向より押圧し、スカーフジョイント部の上下方向の位置合わせを行うと同時に接着剤を介して圧接し、その後、この圧接部分に中央圧締板14で面圧をかけた状態で、接着剤層の両端に接触する下部電極17と上部電極18で高周波を直接印加して接着するものである。
【0010】
ところで、スカーフジョイントによる板材の接着において、接着せんとする板材の厚みや、板材に形成したスカーフジョイントの傾斜角度が変更されると、接着剤層の両端の距離が変化することになり、このため、下部電極17と上部電極18の間隔を接着剤層の両端の距離に一致させるようにする必要がある。
【0011】
上記した従来の板材接着装置においては、下部電極17と上部電極18が中央固定定盤11と中央圧締板14にそれぞれ埋め込み固定されているので、下部電極17と上部電極18の位置のみを変更することは不可能であった。このため、どうしても電極の位置を変更したい場合は、例えば、中央固定定盤11を、所望の位置に下部電極17が埋め込まれたものと定盤ごと取り換える方法しかなかった。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、中央固定定盤11を、所望の位置に電極が埋め込まれたものと定盤ごと取り換える方法は、重量のある中央固定定盤11を取り扱わなければならず、労力と時間がかかり、接着作業の能率を悪くするという問題がある。
【0013】
また、下部電極17と上部電極18が、中央固定定盤11と中央圧締板14にそれぞれ埋め込まれた構造は、下部電極17と上部電極18に接着剤が付着した場合の掃除がやりにくく、これにも時間がかかるという難点がある。
【0014】
そこで、この発明の課題は、上部電極の位置を簡単に短時間で変更することができ、また、付着した接着剤の掃除も簡単にでき、接着作業の能率を向上させることができる板材接着における電極位置決め装置を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記のような課題を解決するため、この発明は、互いに接続せんとする端部にスカーフジョイント部を加工し、このスカーフジョイント部に接着剤を塗布した二枚の板材のスカーフジョイント部を圧接し、この圧接部分を圧締部材で重ね合わせ方向から加圧して面圧をかけた状態で、両側から接着剤層に直接電極を接触させ、該接着剤層に高周波を直接印加して接着する板材接着装置において、上記圧締部材が、上下動する押さえ具の下部に複数の分割圧締板と上部電極を、押さえ具に対して抜き差しと移動が自在となるように取り付けて形成され、この分割圧締板と上部電極の抜き差しと移動により該上部電極の位置を任意に設定できるようにした構成を採用したものである。
【0016】
上記押さえ具の下部にレール保持板を固定し、このレール保持板の下部に板材の幅方向に長い複数の吊り下げレールを板材の長さ方向に移動可能となるよう取り付け、分割圧締板と上部電極を上記吊り下げレールの長さ方向に抜き差し自在となるよう吊り下げ状に取り付けた構造とすることができる。
【0017】
また、上記圧締部材の直下に板材を受ける固定定盤を配置し、この固定定盤に接着剤層が接触する下部電極が着脱可能に取り付けられている。
【0018】
ここで、上記スライド定盤の板材の入り側に搬入コンベアと、固定定盤の板材の出側に搬出コンベアが配置され、互いに接続せんとする板材の一枚目を搬入コンベアと搬出コンベアで固定定盤上に送り込み、スカーフジョイント部の位置決めを行った後、固定定盤上に位置する圧締板で固定定盤上に固定し、続いて二枚目の板材を搬入コンベアで送り込み、スカーフジョイント部の位置決めを行った後、スライド定盤と一体移動が可能な圧締板でスライド定盤に固定すると共に、固定定盤上のスカーフジョイント部を押圧しながら、スライド定盤を固定定盤側に移動させることにより、両板材のスカーフジョイント部に面圧をかけながら横方向より押圧することにより、スカーフジョイント部の上下方向の位置合わせを行うと同時に接着剤を介して圧接し、その後、この圧接部分に中央圧締板で面圧をかけた状態で、上部電極と下部電極により接着剤層に高周波を直接印加して接着する。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を図示例と共に説明する。
【0020】
図1乃至図7に示すように、板材接着装置は、互いに接続せんとする木質の板材aとbを、端部に加工したスカーフジョイント部1を重ね合わせて面圧をかけ、両板材aとbのスカーフジョイント部1の接着剤2の層に高周波を直接印加して接着するものである。
【0021】
図示のように、板材の接着装置は、ベース台31上に板材a、bを支持する水平の中央固定定盤32と該中央固定定盤32の板材a、bの入り側に中央固定定盤32に対して進退動自在となる水平のスライド定盤33と、中央固定定盤32の板材a、bの出側に固定定盤34を並べて配置し、スライド定盤33の板材a、bの入り側に搬入コンベア35と、固定定盤34の板材a、bの出側に搬出コンベア36が配置されている。
【0022】
上記中央固定定盤32上に、板材a、bをこの中央固定定盤32に押圧して圧締固持する中央圧締機構37を設け、上記スライド定盤33上に、このスライド定盤33と一体移動が可能となり、板材bをスライド定盤33に押圧して圧締固定する入側圧締機構38と、固定定盤34上に、この固定定盤34に板材aを押圧して圧締固定する出側圧締機構39を設け、上記中央圧締機構37が、接着剤2を介して圧接した両板材a、bのスカーフジョイント部1を重ね合わせ方向から加圧して面圧をかけることになる。
【0023】
上記中央固定定盤32とスライド定盤33及び固定定盤34は、板材a、bを支持する上面が同一高さとなり、スライド定盤33は、支持部材40上を適宜ガイドによって誘導され、シリンダ41により所定ストロークを往復移動するようになっている。
【0024】
前記搬入コンベア35は、スライド定盤33の上面と同じ高さになるよう一定の間隔で配置した多数の送りローラ42と、スライド定盤33寄りの位置で上下動し、下降動時に送りローラ42とで板材a、bを挟むことで、板材a、bをスライド定盤33に向けて送り込むピンチローラ43とで形成され、また、搬出コンベア36も同様に、固定定盤34の上面と同じ高さになるよう一定の間隔で配置した多数の送りローラ44と、固定定盤34寄りの位置で上下動し、下降動時に送りローラ44とで板材a、bを挟むことで、板材a、bを固定定盤34から取り出すピンチローラ45とで形成されている。
【0025】
上記中央圧締機構37は、中央固定定盤32を跨ぐようベース台31上に立設した門型支持枠46の上部に圧締シリンダ47を下向きに固定し、この圧締シリンダ47のロッドの下端に先端金具71を固定し、この先端金具71の下部に固定した押さえ具48が、圧締シリンダ47の伸縮で上下に移動し、その下部に厚みの異なる複数枚の分割圧締板49と上部電極50を、押さえ具48に対して抜き差しと移動が自在となるように取り付けて形成されている。
【0026】
また、入側圧締機構38は、スライド定盤33と一体に移動するよう立設した門型支持枠51の上部に圧締シリンダ52を下向きに固定し、この圧締シリンダ52のロッドの下端に圧締板53を固定して形成されている。
出側圧締機構39は、固定定盤34の上部に立設した門型支持枠54の上部に圧締シリンダ55を下向きに固定し、この圧締シリンダ55のロッドの下端に圧締具56を固定して形成されている。
【0027】
図8乃至図12は、上部電極50と下部電極70の関係及び、上記押さえ具48に対する分割圧締板49と上部電極50の取り付け構造を示し、押さえ具48の下面に上部絶縁用定盤57とその下にレール保持板58を固定し、該レール保持板58に入側圧締板60と出側圧締板61を一定間隔離して固定し、さらに、レール保持板58には、板材a、bの移動方向に平行する内側広幅の段付き溝59を、下面で開口するよう複数を並べて設け、このレール保持板58の下面に、段付き溝59を利用して、入側圧締板60と出側圧締板61間に位置する厚みの異なる複数の分割圧締板49、分割圧締板49間に位置する一対の圧締板62に挟まれ、圧締板62と一体構造となった上部電極50とが取り付けられ、これら入側圧締板60と出側圧締板61間、分割圧締板49、圧締板62と一体構造となった上部電極50の下面は同一の水平面になっている。
【0028】
上記入側圧締板60と出側圧締板61は、レール保持板58の下面に固定化して取り付け、分割圧締板49と圧締板62と一体構造となった上部電極50は、レール保持板58の下面に取り付けた吊り下げレール63を介して段付き溝59の長さ方向に移動自在となるよう取り付けられ、しかも、この分割圧締板49と圧締板62と一体構造となった上部電極50は、吊り下げレール63に対して抜き差し自在になっている。
【0029】
上記吊り下げレール63は、内側広幅の段付き溝64が下面で開口するよう長さ方向の全長にわたって形成され、この吊り下げレール63の上面に、レール保持板58の各段付き溝59に対して下方への抜け止め状に嵌まり合い、段付き溝59の長さ方向に移動自在となる吊り下げ金具65が設けられ、従って、吊り下げレール63は、板材a、bの幅方向に長く、段付き溝59の長さ方向に移動できることになる。
【0030】
また、分割圧締板49と上部電極50の上端には、吊り下げレール63の段付き溝64に対して抜き差し自在となる吊り下げ金具72が全長に渡って設けられ、従って、分割圧締板49と上部電極50は、板材a、bの長さ方向に移動可能で、吊り下げレール63に対して抜き差し自在となる。
【0031】
図8乃至図10のように、前記中央固定定盤32は、ベース台31上に固定したフレーム66の上面に、下部絶縁定盤67と下部絶縁定盤受け68を重ね、この定盤受け68の上に下部定盤69を固定し、この下部定盤69に板材a、bの幅方向に長い下部電極70を着脱可能に取り付けた構造になっている。
【0032】
上記一対の上部電極50と下部電極70の水平方向の配置間隔yは、板材aとbに加工したスカーフジョイント部1の一端と他端の水平距離に一致する間隔に設定され、中央固定定盤32と押さえ具48によるスカーフジョイント部1の圧締時に、上部電極50と下部電極70は、接着剤2を介して圧接した両板材a、bのスカーフジョイント部1の接着剤2層の両端に接触する位置関係となり、接着剤2層に高周波を直接印加して接着させることになる。
【0033】
従って、上部電極50と下部電極70は、電気絶縁的に配置され、押さえ具48の下面と中央固定定盤32の上面において、板材a、bの幅方向の全長に見合う長さを有し、上部電極50と下部電極70には、図示省略したがバリコンを介して高周波発生用の発振機が電気的に接続されている。
【0034】
次に、上記板材接着装置を用いて板材a、bを接続するプレス方法を説明する。
【0035】
図14に示すように、互いに接続せんとする各板材a、bの両端部にスカーフジョイント部1を予め加工し、このスカーフジョイント部1に接着剤2を塗布しておく。
【0036】
また、板材接着装置は、上部電極50と下部電極70の水平方向の配置間隔yをスカーフジョイント部1の一端と他端の水平距離に一致する間隔に設定しておく。
【0037】
接着装置は、図3のように、出側の圧締具56と入側の圧締板53及び中央の押え具48をそれぞれ上昇位置に待機させ、かつ、スライド定盤33を板材a、bの入側に移動させた状態としておく。
【0038】
図4のように、搬入コンベア35と搬出コンベア36を作動させ、搬入コンベア35の上に載置した一枚目の板材aを板材接着装置のスライド定盤33から固定定盤34の上面に向けて送り込み、板材接着装置から出た板材aを搬出コンベア36で受け、この搬出コンベア36のピンチローラ45を下降させ、板材aを挟んで送り、センサーF1 を過ぎた位置まで送って板材aを停止させ、その位置より搬出コンベア36とピンチローラ45を逆転させて、板材aを後退させて、スカーフジョイント部1の先端を下部電極70の上に位置するように後退させた位置決めを行い、板材aを停止させた後、出側圧締機構39の圧縮シリンダ55が作動して圧締具56が下降し、板材aを固定定盤34上へ押圧する。
【0039】
次に、図5のように、搬入コンベア35とピンチローラ43で二枚目の板材bを挟んで、スライド定盤33より中央固定定盤32の上面に向けて送り込み、板材bのスカーフジョイント部1が一枚目の板材aのスカーフジョイント部1と所定の間隔を設けて対向するように、板材bのスカーフジョイント部1の位置決めを行い、図6のように、板材bを停止させた後、入側圧締機構38の圧縮シリンダ52が作動して入側の圧締板53が下降し、この二枚目の板材bをスライド定盤33上へ押圧して圧締固定し、同時に中央圧締機構37の圧縮シリンダ47が作動して押え具48が下降し、分割圧締板49群で両板材a、bのスカーフジョイント部1の上を軽く押圧することとなる。
【0040】
図7のように、続いて、シリンダ41の作動でスライド定盤33が中央固定定盤32側に所定ストロークを移動し、これにより、入側圧締機構38とスライド定盤33で圧締固定された二枚目の板材bが一枚目の板材aに向けて移動し、両板材a、bのスカーフジョイント部1の位置合わせを行うと同時に接着剤2を介して互いに圧接することになる。
【0041】
板材aと板材bの位置合わせと圧接が完了すると、中央圧締機構37の圧締シリンダ47が強く作動して板材a、bのスカーフジョイント部1の圧接されている部分にさらに上部より面圧をかけることになる。
【0042】
両板材a、bのスカーフジョイント部1に押え具48により面圧がかけられると、図8で示したように、押え具48の下部に設けた上部電極50が接着剤2層の上端に接触し、中央固定定盤32に設けた下部電極70が接着剤2層の下端に接触することになり、この状態で発振機を起動させ、上部電極50と下部電極70間に高周波を所定時間だけ流すと、接着剤2層に対して高周波が直接印加され、接着剤2層は重なり方向に加圧された状態で直接加熱されて乾燥し、両板材a、bの重なり部分を接着することになる。
【0043】
接着完了後は、出側の圧締具56と中央の押え具48が上昇し、その後に入側の圧締板53が上昇して板材a、bの押圧を解き、搬入コンベア35及び搬出コンベア36の作動で、接続された板材a、bは搬出コンベア36側に二枚目板材bの後端が中央固定定盤32上の定位置に臨むように送り出され、スライド定盤33が中央固定定盤32から離反した位置に戻り、板材接着装置は図1の状態に復帰して次の接続に備えることになる。
【0044】
上記のような板材接着装置において、図8と図9で示すように、接着せんとする板材の厚みTや、板材に形成するスカーフジョイント部1の傾斜角度が変化すると、接着剤2層の両端の距離yが変化することになり、このため、上部電極50と下部電極70の配置間隔yを接着剤層の両端の距離に一致させるようにする必要がある。
【0045】
上部電極50と下部電極70の配置間隔yを調整するには、先ず、調整距離に応じた厚みの分割圧締板49を吊り下げレール63から抜き取る。調整距離が大きい場合は、複数枚の分割圧締板49を抜き取ることになる。
【0046】
分割圧締板49を抜き取って出来た空隙の部分に、一対の圧締板62に挟まれ一体構造となった上部電極50を移動させ、圧締板62と上部電極50の移動によって生じた空隙の部分に、先に抜き取った分割圧締板49を差し込めば、上部電極50の位置を板材の長さ方向に変化させることができる。
【0047】
このように、厚みの異なる複数枚の分割圧締板49の抜き差しと、一対の圧締板62に挟まれた上部電極50の移動とにより、図8と図9で示したように、上部電極50の位置を自由に変化させることができ、上部電極50と下部電極70の配置間隔yを板材a、bの接着剤2層の両端の距離に一致させることができることになる。
【0048】
また、上部電極50は吊り下げレール63に対して抜き差し自在となり、さらに下部電極70は下部定盤69に対して着脱自在であるので、上部電極50や下部電極70を取り外すことにより、付着した接着剤の掃除も簡単にできることになる。
【0049】
【発明の効果】
以上のように、この発明によると、重ね合わせたスカーフジョイント部の接着剤層に直接電極を接触させ、該接着剤層に高周波を直接印加して接着する板材接着装置において、重ね合わせたスカーフジョイント部を加圧する圧締部材を、上下動する押さえ具の下部に複数の分割圧締板と上部電極を、押さえ具に対して抜き差しと移動が自在となるように取り付けて形成し、この分割圧締板と上部電極の抜き差しと移動により該上部電極の位置を任意に設定できるようにしたので、上部電極の位置を自由に変化させることができ、上部電極と下部電極の間隔を板材の接着剤層の両端の距離に簡単に短時間で変更することができ、接着作業の能率を向上させることが可能になる。
【0050】
また、分割圧締板、上部電極及び下部電極を着脱自在とすることにより、付着した接着剤の掃除が簡単にできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】板材接着装置の正面図
【図2】板材接着装置の平面図
【図3】板材接着装置の板材を送り込み前の状態を示す縦断正面図
【図4】板材接着装置の一枚目の板材を送り込んだ状態を示す縦断正面図
【図5】同上の二枚目の板材を送り込んだ状態を示す縦断正面図
【図6】同上の二枚目の板材を送り込んでこれを仮圧締した状態を示す縦断正面図
【図7】板材接着装置の板材を圧締接着した状態を示す縦断正面図
【図8】板材接着装置の上部電極と下部電極の間隔調整構造において、間隔を広く調整した状態を示す拡大した縦断正面図
【図9】板材接着装置の上部電極と下部電極の間隔調整構造において、間隔を狭く調整した状態を示す拡大した縦断正面図
【図10】上部電極と下部電極の間隔調整構造を示す縦断側面図
【図11】上部電極と下部電極の間隔調整構造を示す分解斜視図
【図12】(A)は上部電極と下部電極の間隔調整構造を示す分解状態の側面図、(B)は同分解状態の正面図
【図13】従来の板材接着装置を示す正面図
【図14】端部にスカーフジョイント部を加工した二枚の板材の接続構造を示す斜視図
【符号の説明】
1 スカーフジョイント部
2 接着剤層
31 ベース台
32 中央固定定盤
33 スライド定盤
34 固定定盤
35 搬入コンベア
36 搬出コンベア
37 中央圧締機構
38 入側圧締機構
39 出側圧締機構
40 支持部材
41 シリンダ
42 送りローラ
43 ピンチローラ
44 送りローラ
45 ピンチローラ
46 門型支持枠
47 圧締シリンダ
48 押さえ具
49 分割圧締板
50 上部電極
51 門型支持枠
52 圧締シリンダ
53 圧締板
54 門型支持枠
55 圧締シリンダ
56 圧締具
57 上部絶縁用定盤
58 レール保持板
59 段付き溝
60 入側圧締板
61 出側圧締板
62 圧締板
63 吊り下げレール
64 段付き溝
65 吊り下げ金具
66 フレーム
67 下部絶縁定盤
68 定盤受け
69 下部定盤
70 下部電極
a 板材
b 板材
Claims (3)
- 互いに接続せんとする端部にスカーフジョイント部を加工し、このスカーフジョイント部に接着剤を塗布した二枚の板材のスカーフジョイント部を圧接し、この圧接部分を圧締部材で重ね合わせ方向から加圧して面圧をかけた状態で、両側から接着剤層に上部電極と下部電極を直接接触させ、該接着剤層に高周波を直接印加して接着する板材接着装置において、上記圧締部材が、上下動する押さえ具の下部に複数の分割圧締板と上部電極を、押さえ具に対して抜き差しと移動が自在となるように取り付けて形成され、この分割圧締板と上部電極の抜き差しと移動により該上部電極の位置を任意に設定できるようにしたことを特徴とする板材接着における電極位置決め装置。
- 上記押さえ具の下部にレール保持板を固定し、このレール保持板の下部に板材の幅方向に長い複数の吊り下げレールを板材の長さ方向に移動可能となるよう取り付け、分割圧締板と上部電極を上記吊り下げレールの長さ方向に抜き差し自在となるよう吊り下げ状に取り付けたことを特徴とする請求項1に記載の板材接着における電極位置決め装置。
- 上記圧締部材の直下に板材を受ける固定定盤を配置し、この固定定盤に接着剤層が接触する下部電極を着脱可能に取り付けたことを特徴とする請求項1又は2に記載の板材接着における電極位置決め装置。
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