JP4520077B2 - 整流子形成用板材、整流子、モータ及び整流子の製造方法 - Google Patents

整流子形成用板材、整流子、モータ及び整流子の製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、整流子形成用板材、整流子、その整流子を備えたモータ及び整流子の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の整流子としては、実開昭61−202163号公報に開示されたものがある。この整流子は、樹脂からなる略円筒形状の絶縁体と、その絶縁体の外周に配設される整流子片(整流子セグメント)とを備える。この整流子は、整流子形成用板材(セグメント成形板)を円筒体に形成し、その内周側に液体状態の樹脂を流し込み、樹脂が硬化後、円筒体を等角度間隔に分割することによって形成され、その分割された一つを整流子片とし、硬化した樹脂を絶縁体としている。
【0003】
この整流子形成用板材は、平板状の板材の表面に複数の溝(条溝)が形成され、その溝に面して直線状に延びる凸部(立上げ部)には外側(溝側)に向かって突出する突出部(膨突部)が形成されている。この突出部は、垂直に立設された凸部上面に、該凸部の長手方向に延びるV字溝を形成し、その凸部を上方から加圧して該凸部の外縁を外側(溝側)に向かって倒す(押し下げる)ことにより形成されている。
【0004】
突出部は、整流子形成用板材が円筒体とされるとき、その内周側に配置され、硬化した樹脂と係合するため、分割後に整流子片が絶縁体から剥落するのを防ぐ。
【0005】
他の整流子を構成する整流子形成用板材としては、図14に示すように、凸部51の外縁を上方から断続的に加圧してその個所を潰すことにより溝52側に向かって突出する突出部53を形成したものがある。この突出部53も、前記突出部(膨突部)と同様に、整流子形成用板材が円筒体とされるとき、その内周側に配置され、流し込まれた樹脂が硬化すると、該樹脂と係合するため、円筒体が(2点鎖線で示す位置で)分割されても整流子片54が絶縁体から剥落するのを防ぐ。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、実開昭61−202163号公報に開示された整流子では、凸部に長手方向に延びるV字溝を形成する際、V字溝の位置が凸部の外縁から若干遠いと該外縁が倒れず突出部が形成されない等の問題が生じるため、V字溝の成形時に高精度な位置決めを必要としてしまう。又、実開昭61−202163号公報に開示された整流子では、凸部に長手方向に延びるV字溝を形成することで突出部を倒して形成する際に、該突出部の起点(凸部の凸設方向の倒れる起点)が不均一となり易い。そして、特に突出部の起点が凸部の基端部となった場合(凸部の基端部から倒れて突出部が形成された場合)、該突出部の前記凸設方向に対する傾斜角度(エッジ)が小さくなったり、該突出部が抱え込む絶縁体の量が少なくなってしまい、整流子片が絶縁体から剥がれ易くなってしまう。
【0007】
又、図14に示す整流子形成用板材では、突出部53を一度に形成する作業に複雑な金型を必要としてしまう。さらに、図14に示す突出部53は、凸部51の所定箇所を潰すことにより形成されるため、凸部51に対して大幅に低く(溝52の底に近く)なってしまう。そして、突出部53が低くなると、突出部53と溝52との間に挟まれる絶縁体が破損し易くなり整流子片が剥れや易くなるため、突出部53の位置を高くするために凸部51の高さを予め高くする必要が生じる。このことは、材料費を増加させる原因となる。
【0008】
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであって、その目的は、整流子片の絶縁体からの剥離を防止する突出部を、凸部の高さに対して大幅に低くすることなく、容易に形成することができる整流子形成用板材、整流子、その整流子を備えたモータ及び整流子の製造方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、導電性の板上に複数の凸部が平行に延びるように並設され、その各凸部に該凸部が並設される方向に突出する突出部が形成され、前記凸部が並設される方向に複数に分割されて整流子片を構成し、前記各突出部が略円筒形状の絶縁体と径方向に係合されることで該絶縁体に固定されて整流子を構成する整流子形成用板材において、前記凸部の凸設方向の中間位置から基端側には、該凸部が並設される方向に広がる拡幅部が形成され、前記突出部は、前記凸部の長手方向に延びる少なくとも1つの辺に対して傾斜した溝の形成時に同時に突出形成されてなる。
【0010】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の整流子形成用板材において、前記溝を、V字溝とした。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の整流子形成用板材において、前記溝を、前記凸部を分割するように前記凸部の一端部から他端部まで延び、該凸部の長手方向に延びる2つの辺に対してそれぞれ傾斜して形成した。
【0011】
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の整流子形成用板材において、前記溝を、交差するように形成した。
請求項5に記載の発明は、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の整流子形成用板材において、前記凸部を、前記分割される位置から離して形成した。
【0012】
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の整流子形成用板材において、前記凸部を、前記分割される位置の近傍にそれぞれ形成した。
請求項7に記載の発明は、請求項1乃至6のいずれか1項に記載の整流子形成用板材において、前記拡幅部は、前記凸部の凸設方向の中間位置から基端位置に向かうほど該凸部が並設される方向に広がるテーパ部である。
【0013】
請求項8に記載の発明は、請求項1乃至6のいずれか1項に記載の整流子形成用板材において、前記拡幅部は、前記凸部の凸設方向の中間位置から基端位置に向かうほど該凸部が並設される方向に広がるとともに、広がる率が小さく若しくは大きくなる曲面部である。
【0014】
請求項9に記載の発明は、略円筒形状の絶縁体と、前記絶縁体の軸線方向に延びて形成され前記絶縁体内に配設される凸部、及びその凸部から前記絶縁体の周方向に突出し前記絶縁体と径方向に係合する突出部を有し、前記絶縁体の外周側に配設される複数の整流子片とを備えた整流子において、前記凸部の凸設方向の中間位置から基端側には、前記絶縁体の周方向に広がる拡幅部が形成され、前記突出部は、前記凸部の長手方向に延びる少なくとも1つの辺に対して傾斜した溝の形成時に同時に突出形成されてなる。
【0015】
請求項10に記載の発明は、請求項9に記載の整流子を備えたモータを要旨とする。
請求項11に記載の発明は、導電性の平板状の板材に平行に複数並設された各凸部に、その並設される方向に突出する突出部を形成し、その板材を円筒形状にし、その内周側に絶縁材料を充填し、前記絶縁材料の硬化後、前記円筒形状の板材を周方向に分割し、その分割された1つを整流子片とする整流子の製造方法において、前記凸部の凸設方向の中間位置から基端側に、該凸部が並設される方向に広がる拡幅部を形成し、前記突出部を形成する工程は、前記凸部の長手方向に延びる少なくとも1つの辺に対して傾斜した溝を形成することにより該凸部から突出させて行う。
【0016】
(作用)
請求項1に記載の発明によれば、凸部の凸設方向の中間位置から基端側には、該凸部が並設される方向に広がる拡幅部が形成され、突出部は、前記凸部の長手方向に延びる少なくとも1つの辺に対して傾斜した溝の形成時に同時に突出形成されてなる。このように溝の形成時に分けられる凸部の鋭角な部分は、体積が小さく容易に変形されるため、小さな加圧力で凸部から突出する突出部を形成することができる。又、溝を凸部の辺に対して傾斜して形成すれば突出部が形成されるため、その溝を形成する際の位置決めを高精度に行わなくてもよい。更に、凸部の凸設方向の中間位置から基端側には、該凸部が並設される方向に広がる拡幅部が形成されるため、凸部から突出する突出部の起点を略前記中間位置とすることができる。
【0017】
請求項2に記載の発明によれば、溝はV字溝であるため、凸部の上方ほど大きく変形されて突出部が形成される。
請求項3に記載の発明によれば、溝は、凸部を分割するように凸部の一端部から他端部まで延び、該凸部の長手方向に延びる2つの辺に対してそれぞれ傾斜して形成されるため、1つの溝により凸部の一端部側と他端部側とに突出部が形成される。
【0018】
請求項4に記載の発明によれば、溝は、交差するように形成されるため、該溝と辺に囲まれる一辺部分を突出させ突出部とすることができる。
請求項5に記載の発明によれば、前記凸部は、前記分割される位置から離して形成される。よって、凸部が並設される方向に複数に分割する際、切削する厚さが薄くなる。
【0019】
請求項6に記載の発明によれば、前記凸部は、前記分割される位置の近傍にそれぞれ形成されるため、整流子片の周方向の両端部側で絶縁体と強固に係合される。
【0020】
請求項7に記載の発明によれば、凸部の凸設方向の中間位置から基端側には、該中間位置から基端位置に向かうほど該凸部が並設される方向に広がるテーパ部が形成されるため、凸部から突出する突出部の起点を略前記中間位置とすることができる。
【0021】
請求項8に記載の発明によれば、凸部の凸設方向の中間位置から基端側には、該中間位置から基端位置に向かうほど該凸部が並設される方向に広がるとともに、広がる率が小さく若しくは大きくなる曲面部が形成されるため、凸部から突出する突出部の起点を略前記中間位置とすることができる。
【0022】
請求項9に記載の発明によれば、凸部の凸設方向の中間位置から基端側には、絶縁体の周方向に広がる拡幅部が形成され、突出部は、前記凸部の長手方向に延びる少なくとも1つの辺に対して傾斜した溝の形成時に同時に突出形成されてなる。このように溝の形成時に分けられる凸部の鋭角な部分は、体積が小さく容易に変形されるため、小さな加圧力で凸部から突出する突出部を形成することができる。又、溝を凸部の辺に対して傾斜して形成すれば突出部が形成されるため、その溝を形成する際の位置決めを高精度に行わなくてもよい。更に、凸部の凸設方向の中間位置から基端側には、前記絶縁体の周方向に広がる拡幅部が形成されるため、凸部から突出する突出部の起点を略前記中間位置とすることができる。
【0023】
請求項10に記載の発明によれば、整流子を容易に形成することができるため、該整流子を備えたモータのコストが低減される。
請求項11に記載の発明によれば、導電性の平板状の板材に平行に複数並設された各凸部の長手方向に延びる少なくとも1つの辺に対して傾斜した溝を形成することにより該凸部の並設される方向に突出する突出部が形成される。そして、その板材が円筒形状とされ、その内周側に絶縁材料が充填され、前記絶縁材料の硬化後、前記円筒形状の板材が周方向に分割され、その分割された1つが整流子片とされて整流子が製造される。このように溝にて分けられる凸部の鋭角な部分は、体積が小さく容易に変形されるため、小さな加圧力で凸部から突出する突出部を形成することができる。又、溝を凸部の辺に対して傾斜して形成すれば突出部が形成されるため、その溝を形成する際の位置決めを高精度に行わなくてもよい。更に、凸部の凸設方向の中間位置から基端側には、該凸部が並設される方向に広がる拡幅部が形成されるため、凸部から突出する突出部の起点を略前記中間位置とすることができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を具体化した一実施の形態を図1〜図11に従って説明する。
図1は、モータの要部断面図である。モータのモータハウジング1には、回転軸2が回転可能に支持され、その回転軸2には整流子3及び巻線が巻着された電機子コア4が固定されている。モータハウジング1には、電機子コア4と対向するようにマグネット5が固定され、整流子3と押圧接触される給電用ブラシ6が保持されている。
【0025】
図2は、整流子3の一部分を切り欠いた斜視図である。整流子3は、樹脂からなる略円筒形状の絶縁体7と、その絶縁体7の外周に配設される複数の整流子片8とを備える。尚、本実施の形態の整流子片8は、絶縁体7の外周に等角度間隔に8個(図3の模式図参照)配設されている。
【0026】
各整流子片8は、図4に示すように、略円筒形状を所定角度で一部分切り取った形状に形成され、絶縁体7に固定される側の面(以下、内周面という)8aには、絶縁体7に埋設される凸部9が凸設されている。又、整流子片8には、図2に示すように、軸線方向の一端から径方向外側に折り返された整流子ライザ8bが形成されている。
【0027】
凸部9は、整流子片8の周方向の中心位置に形成されている。凸部9は、整流子片8の軸線方向の一端から他端まで、軸線方向に延びるように形成されている。
【0028】
凸部9の凸設方向の中間位置から基端側には、周方向(整流子3及び絶縁体7の周方向であって、凸部9の短手方向)に広がる拡幅部としてのテーパ部9aが形成されている。詳しくは、凸部9の凸設方向の中間位置から基端側には、該中間位置から基端位置(前記内周面8a)に向かうほど周方向に広がるテーパ部9aが形成されている。
【0029】
凸部9の頂面には、図4(a),(b)に示すように、該凸部9の長手方向に延びる辺に対して傾斜した溝10a,10bが形成されている。尚、ここで記載する凸部9の長手方向に延びる辺とは、溝10a,10bが形成される前の状態の凸部9の頂面が形成する4角形の辺の内、長手方向に延びる2つの辺のことである。又、ここで記載する傾斜とは、直角(90°)を含まない。又、本実施の形態では、説明の便宜上、溝10a,10bが形成される前の状態も、溝10a,10bが形成された後と同様に凸部9と記載する。
【0030】
溝10a,10bは、V字溝であり、直線状に延びて複数形成されている。溝10a,10bは、凸部9を分割するように凸部9の短手方向一端側から同他端側まで形成され、凸部9の前記2つの辺に対してそれぞれ傾斜して形成されている。
【0031】
又、溝10a,10bは、凸部9の頂面において、凸部9の短手方向一端側(図4(a)中、左側)の辺に対して軸線方向一端側(図4(a)中、上側)斜め方向に60°傾斜した溝10aと、同辺に対して軸線方向他端側(図4(a)中、下側)斜め方向に60°傾斜した溝10bとからなる。そして、溝10aと、溝10bとは、凸部9の長手方向に交互に連続して形成されている。即ち、溝10a,10bは、ジグザグ形状に形成されている。
【0032】
そして、凸部9には、上記溝10a,10bの形成時に同時に、凸部9の凸設方向と略直角方向(整流子3及び絶縁体7の周方向であって、凸部9の短手方向)に突出する突出部11a,11bが形成されている。
【0033】
詳述すると、溝10a,10bにて分けられる凸部9の鋭角な部分は、体積が小さく容易に変形されるため、凸部9の短手方向の外側に移動されて突出し、突出部11a,11bとされている。1つの溝10a(10b)は、凸部9の短手方向一端側から同他端側まで形成され、凸部9の2つの辺に対してそれぞれ傾斜しているため、突出部11a(11b)は、1つの溝10a(10b)により凸部9の短手方向両端側にそれぞれ形成されている。又、凸部9の凸設方向の中間位置から基端側には、該中間位置から基端位置(前記内周面8a)に向かうほど凸部9の短手方向(絶縁体7の周方向)に広がるテーパ部9aが形成されていることから、突出部11a,11bの突出する(倒れる)起点は、略該中間位置(テーパ部9aの頂部)とされている。言い換えると、突出部11a,11bは、溝10a,10bの形成時に、凸部9の短手方向(絶縁体7の周方向)に広がるテーパ部9aの頂部が起点となって突出し、形成されている。
【0034】
次に、上記のように構成された整流子3の製造方法を図5〜図11に従って説明するとともに、該整流子3の一部を構成するための整流子形成用板材(板材12)について説明する。
【0035】
まず、図5に示すように、一平面上に複数の凸部9が平行に延びるように並設された導電性の板材12を用意する。この各凸部9の凸設方向の中間位置から基端側には、該中間位置から基端位置に向かうほど凸部9の短手方向(凸部9の並設方向)に広がるテーパ部9aが形成されている。尚、この板材12の平面の面積は、整流子3の外周面の面積より大きく設定されている。又、凸部9の間隔は、整流子片8と対応した所定の間隔に設定されている。
【0036】
次に、図6及び図7(a),(b)に示すように、プレスにより溝10a及び突出部11aを形成する。詳述すると、プレスは、金型13を備える。金型13は、複数のプレス凸部13aを備え、そのプレス凸部13aは、前記溝10aを形成すべく凸部9の長手方向に延びる辺に対して傾斜し、その先端に向かうほど幅が狭くなっている。そして、金型13を凸部9の上方から下降させ加圧する。すると、図7(a),(b)に示すように、溝10aが形成されるとともに、溝10aにて分けられる凸部9の鋭角な部分が、凸部9の短手方向(凸部9が並設される方向)の外側に移動されて突出し、突出部11aが形成される。尚、このとき、凸部9の凸設方向の中間位置から基端側には、該中間位置から基端位置(前記内周面8a)に向かうほど凸部9の短手方向(凸部9の並設方向)に広がるテーパ部9aが形成されていることから、突出部11aの突出する(倒れる)起点は、略該中間位置(テーパ部9aの頂部)となる。
【0037】
次に、図8及び図9(a),(b)に示すように、プレスにより溝10b及び突出部11bを形成する。詳述すると、プレスは、金型14を備える。金型14は、複数のプレス凸部14aを備え、そのプレス凸部14aは、前記溝10bを形成すべく凸部9の長手方向に延びる辺に対して(プレス凸部13aと反対側に)傾斜し、その先端に向かうほど幅が狭くなっている。そして、金型14を凸部9の上方から下降させ加圧する。すると、図9(a),(b)に示すように、溝10bが形成されるとともに、溝10bにて分けられる凸部9の鋭角な部分が、凸部9の短手方向(凸部9が並設される方向)の外側に移動されて突出し、突出部11bが形成される。尚、このとき、凸部9の凸設方向の中間位置から基端側には、該中間位置から基端位置(前記内周面8a)に向かうほど凸部9の短手方向(凸部9の並設方向)に広がるテーパ部9aが形成されていることから、突出部11bの突出する(倒れる)起点は、略該中間位置(テーパ部9aの頂部)となる。又、本実施の形態では、説明の便宜上、この状態、即ち溝10a,10b及び突出部11a,11bが形成された状態の板材12も、形成前と同様に板材12として記載する。
【0038】
次に、図10に示すように、板材12を打ち抜き、その各長さを所定の長さとするとともに、ライザ用延出部15を形成する。詳述すると、打ち抜きにより、板材12を凸部9短手方向に所定の長さとする。尚、この所定の長さとは、整流子3の外周の長さである。又、このとき、板材12を凸部9の長手方向に所定の長さとするとともに、その一端側にライザ用延出部15を等角度間隔に8個形成する。尚、この所定の長さとは、整流子3の軸線方向の長さである。又、本実施の形態では、この板材12が整流子形成用板材を構成している。
【0039】
次に、図11に示すように、板材12を、凸部9が内周側に配置されるように丸めて円筒形状にする。尚、本実施の形態では、説明の便宜上、この状態、即ち円筒形状とされた状態の板材12も、平板状の状態と同様に板材12として記載する。
【0040】
次に、図示しない型に円筒形状の板材12を配置し、円筒形状の板材12の内周側に絶縁材料としての液体状の樹脂を充填する。
次に、その樹脂の硬化後、ライザ用延出部15を径方向外側に折り曲げ、整流子ライザ(図2参照)8bを形成する。
【0041】
次に、図2及び図3の模式図に示すように、円筒形状の板材12を等角度間隔に8分割することにより整流子片8を形成する。詳述すると、硬化した樹脂を含む円筒形状の板材12の外周側から板材12を貫通し樹脂まで達するように、切削加工により分割溝16を軸線方向一端部から他端部まで形成する。すると、整流子片8及び絶縁体7が形成される。これにより整流子3の製造が完了する。
【0042】
次に、上記実施の形態の板材12(整流子形成用板材)、整流子3、モータ、及び整流子3の製造方法について特徴的な作用効果を以下に記載する。
(1)突出部11a,11bは、凸部9の長手方向に延びる辺に対して傾斜した溝10a,10bが形成されることにより該凸部9からその凸設方向と略直角方向(絶縁体7の周方向であって、板材12において凸部9が並設される短手方向)に突出形成されてなる。このように溝10a,10bにて分けられる凸部9の鋭角な部分は、体積が小さく容易に変形されるため、凸部9の上部から大きく突出する突出部11a,11bを小さな加圧力で形成することができる。これにより、整流子片8の絶縁体7からの剥離を防止する突出部11a,11bを小型のプレスで形成することができる。しかも、従来技術(図14参照)の突出部53を形成するときのように複雑な金型を必要としない。
【0043】
(2)溝10a,10bを凸部9の長手方向に延びる辺に対して傾斜して形成すれば突出部11a,11bが形成されるため、その溝10a,10bを形成する際の位置決めを従来技術(実開昭61−202163)等と比べて高精度に行わなくてもよい。
【0044】
(3)突出部11a,11bは、凸部9の上部で凸部9の短手方向に突出形成されてなるため、従来技術(図14参照)のように、凸部9を予め高く形成しなくても突出部11a,11bが絶縁体7から剥離し難くなる。これにより、整流子片8の絶縁体7からの剥離を防止できる突出部11a,11bを低い材料費で形成することができる。
【0045】
(4)凸部9の凸設方向の中間位置から基端側には、該中間位置から基端位置(前記内周面8a)に向かうほど周方向(凸部9の短手方向)に広がるテーパ部9aが形成されているため、突出部11a,11bの突出する(倒れる)起点は、略中間位置(テーパ部9aの頂部)となる。よって、従来技術(実開昭61−202163)のように、突出部11a,11bの起点が凸部9の基端部となる虞がない。これにより、突出部11a,11bの前記凸設方向に対する傾斜角度(エッジ)が小さくなることは防止される。又、図3の模式図に示すように、分割溝16からの径方向(絶縁体7の径方向)の距離を確保でき、突出部11a,11bが抱え込む絶縁体7の量を十分に確保することができる。よって、整流子片8の絶縁体7からの剥離を更に低減することができる。
【0046】
(5)溝10a,10bは、V字形状に形成されている。これにより、凸部9の上方ほど大きく変形し、大きく突出した突出部11a,11bが形成される。
(6)1つの溝10a(10b)は、凸部9を分割するように凸部9の短手方向一端側から同他端側まで形成され、凸部9の長手方向に延びる2つの辺に対してそれぞれ傾斜して形成されるため、1つの溝10a(10b)により凸部9の一端部側と他端部側とにそれぞれ突出部11a(11b)が形成される。
【0047】
(7)凸部9は、整流子片8の周方向の両端部(板材12が分割される位置)から離れて形成されているため、円筒形状の板材12を等角度間隔に8分割する工程、即ち切削加工により分割溝16を形成する工程で切削する板材12の厚さが薄くなる。これにより、該分割溝16を容易に短時間で形成することができる。
【0048】
(8)溝10a,10bをプレスで形成するため、容易に短時間で溝10a,10bを形成することができる。
(9)2方向に傾斜した溝10a,10bを一方向毎に形成するため、該溝10a,10bを形成するための金型13,14の複数のプレス凸部13a,14aをそれぞれ一方向に傾斜したものとすることができる。これにより、金型13,14をそれぞれ容易に製造することができる。
【0049】
上記実施の形態は、以下のように変更して実施してもよい。
・上記実施の形態では、凸部9は、整流子片8の周方向の中心位置に形成されているとしたが、凸部9を他の位置に形成してもよいし、複数形成してもよい。例えば、凸部を整流子片の周方向の両端部(板材12が分割される位置)の近傍にそれぞれ形成してもよい。このようにすると、凸部及びその凸部に形成される突出部が整流子片の周方向の両端部の近傍にそれぞれ形成されるため、整流子片の周方向の両端部側で絶縁体と強固に固定される。よって、整流子片の絶縁体からの剥離がさらに防止される。
【0050】
・上記実施の形態の溝10a,10bは、凸部9の長手方向に延びる少なくとも1つの辺に対して傾斜し、その形成時に凸部9からその凸部の短手方向に突出形成される突出部が形成されれば、他の形状に変更してもよいし、いくつ形成してもよい。
【0051】
・上記実施の形態の溝10a,10bは、図12,図13に示す交差した溝21a,21bに変更してもよい。詳述すると、溝21a,21bは、凸部22の頂面において、凸部22の短手方向一端側(図13(a)中、左側)の辺に対して軸線方向一端側(図13(a)中、上側)斜め方向に60°傾斜した溝21aと、同辺に対して軸線方向他端側(図13(a)中、下側)斜め方向に60°傾斜した溝21bとからなる。そして、溝21aと溝21bとは、凸部22の短手方向の中央で交差するクロス形状に形成され、そのクロス形状が凸部22の長手方向に連続して複数形成されている。即ち、溝21a,21bは、網目形状に形成されている。
【0052】
そして、この溝21a,21bにて分けられる凸部22の鋭角な部分は、体積が小さく容易に変形されるため、凸部22の短手方向の外側に移動されて突出し、突出部23a,23bとされている。尚、このとき、溝21a,21bは、交差され、その溝21a,21bの間隔や凸部22の短手方向の長さ等が所定値に設定されているため、該溝21a,21bと凸部22の辺に囲まれる略3角形の一辺部分が突出されて突出部23a,23bが形成される。又、凸部22の凸設方向の中間位置から基端側には、該中間位置から基端位置に向かうほど周方向(凸部22の短手方向)に広がるテーパ部22aが形成されている。よって、突出部23a,23bの突出する(倒れる)起点は、略中間位置(テーパ部22aの頂部)となる。このようにしても上記実施の形態と同様の効果を得ることができる。尚、この例では、凸部22は、整流子片24の周方向の両端部の近傍にそれぞれ形成されている。よって、整流子片24の周方向の両端部側で絶縁体と強固に固定され、整流子片24の絶縁体からの剥離はさらに防止される。
【0053】
・上記実施の形態の溝10a,10bを、図7(a),(b)に示す溝10aのみに変更してもよい。即ち、上記実施の形態に比べて溝10bを形成せず、溝10aにより突出される部分のみを突出部11aとする。このようにしても上記実施の形態の効果(1)〜(8)と同様の効果を得ることができる。
【0054】
・上記実施の形態では、凸部9の凸設方向の中間位置から基端側には、凸部9の短手方向(整流子3及び絶縁体7の周方向であって、板材12の凸部9の並設方向)に広がる拡幅部としてのテーパ部9aが形成されているとしたが、凸部の短手方向に広がる形状であれば、拡幅部を他の形状に変更してもよい。例えば、拡幅部を、凸部の凸設方向の中間位置から基端位置に向かうほど該凸部の短手方向(整流子及び絶縁体の周方向であって、板材の凸部の並設方向)に広がるとともに、広がる率が小さく若しくは大きくなる曲面部としてもよい。このようにしても、凸部から突出する突出部の起点を略前記中間位置とすることができ、上記実施の形態と同様の効果を得ることができる。
【0055】
・上記実施の形態では、ライザ用延出部15まで形成された状態の板材12が整流子形成用板材を構成するとしたが、突出部11a,11bが形成された状態のものであればよく、ライザ用延出部15が形成される前の状態の板材12が整流子形成用板材を構成するとしてもよい。
【0056】
・上記実施の形態では、溝10a,10bは、底に向かうほどその幅が狭くなるV字形状に形成されているとしたが、溝を形成することにより略中間位置(テーパ部9aの頂部)を起点として突出部が形成されれば、深さ方向に他の形状、例えば、コ字形状等としてもよい。このようにしても上記実施の形態の効果(1)〜(4)、(6)〜(9)と同様の効果を得ることができる。
【0057】
・上記実施の形態では、溝10a,10bは、凸部9を分割するように短手方向一端側から同他端側まで、凸部9の長手方向に延びる2つの辺に対してそれぞれ傾斜して形成されるとしたが、溝を凸部の一端から凸部の中間までしか形成しなくてもよい。このようにしても、溝にて分けられる凸部の鋭角な部分が(1つの溝に対して一つ)突出し突出部が形成される。
【0058】
・上記実施の形態では、溝10a,10bをプレスで形成したが、凸部9の上方から加圧して形成する方法であれば、他の方法、例えばローラーを用いた方法で行ってもよい。ローラーを用いても、容易に短時間で溝10a,10bが形成される。
【0059】
・上記実施の形態では、2方向に傾斜した溝10a,10bを2つの金型13,14を用いて一方向毎に形成したが、一つの金型で同時に形成してもよい。このようにしても上記実施の形態の効果(1)〜(8)と同様の効果を得ることができる。また、このようにすると、金型の数が少なくなる。
【0060】
上記実施の形態から把握できる請求項記載以外の技術的思想について、以下にその効果とともに記載する。
(イ)請求項9に記載の整流子において、前記溝を、V字溝としたことを特徴とする整流子。このようにすると、溝はV字溝であるため、凸部の上方ほど大きく変形されて突出部が形成される。
【0061】
(ロ)請求項9又は上記(イ)に記載の整流子において、前記溝を、前記凸部を分割するように前記凸部の一端部から他端部まで延び、該凸部の長手方向に延びる2つの辺に対してそれぞれ傾斜して形成したことを特徴とする整流子。このようにすると、溝は、凸部を分割するように凸部の一端部から他端部まで延び、該凸部の長手方向に延びる2つの辺に対してそれぞれ傾斜して形成されるため、1つの溝により凸部の一端部側と他端部側とに突出部が形成される。
【0062】
(ハ)請求項9、上記(イ)、(ロ)のいずれかに記載の整流子において、前記溝を、交差するように形成したことを特徴とする整流子。このようにすると、溝は、交差するように形成されるため、該溝と辺に囲まれる一辺部分を突出させ突出部とすることができる。
【0063】
(ニ)請求項9、上記(イ)〜(ハ)のいずれかに記載の整流子において、前記凸部を、前記整流子片の周方向の端部から離して形成したことを特徴とする整流子。このようにすると、前記凸部は、前記整流子片の周方向の端部から離して形成される。
【0064】
(ホ)上記(ニ)に記載の整流子において、前記凸部を、前記整流子片の周方向の端部の近傍にそれぞれ形成したことを特徴とする整流子。このようにすると、前記凸部は、前記整流子片の周方向の端部の近傍にそれぞれ形成されるため、整流子片の周方向の両端部側で絶縁体と強固に係合される。
【0065】
(ヘ)請求項9、上記(イ)〜(ホ)のいずれかに記載の整流子において、前記拡幅部は、前記凸部の凸設方向の中間位置から基端位置に向かうほど前記絶縁体の周方向に広がるテーパ部であることを特徴とする整流子。このようにすると、凸部の凸設方向の中間位置から基端側には、該中間位置から基端位置に向かうほど前記絶縁体の周方向に広がるテーパ部が形成されるため、凸部から突出する突出部の起点を略前記中間位置とすることができる。
【0066】
(ト)請求項9、上記(イ)〜(ホ)のいずれかに記載の整流子において、前記拡幅部は、前記凸部の凸設方向の中間位置から基端位置に向かうほど前記絶縁体の周方向に広がるとともに、広がる率が小さく若しくは大きくなる曲面部であることを特徴とする整流子。このようにすると、凸部の凸設方向の中間位置から基端側には、該中間位置から基端位置に向かうほど前記絶縁体の周方向に広がるとともに、広がる率が小さく若しくは大きくなる曲面部が形成されるため、凸部から突出する突出部の起点を略前記中間位置とすることができる。
【0067】
【発明の効果】
以上詳述したように、請求項1〜8に記載の発明によれば、整流子片の絶縁体からの剥離を防止する突出部を、凸部の高さに対して大幅に低くすることなく、容易に形成することができる整流子形成用板材を提供することができる。
【0068】
請求項9に記載の発明によれば、整流子片の絶縁体からの剥離を防止する突出部を、凸部の高さに対して大幅に低くすることなく、容易に形成することができる整流子を提供することができる。
【0069】
請求項10に記載の発明によれば、整流子片の絶縁体からの剥離を防止する突出部を、凸部の高さに対して大幅に低くすることなく、容易に形成することができる整流子を備えたモータを提供することができる。
【0070】
請求項11に記載の発明によれば、整流子片の絶縁体からの剥離を防止する突出部を、凸部の高さに対して大幅に低くすることなく、容易に形成することができる整流子の製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態のモータの要部断面図。
【図2】本実施の形態の整流子の一部分を切り欠いた斜視図。
【図3】本実施の形態の整流子の断面模式図。
【図4】(a)本実施の形態の整流子片を説明するための説明図。(b)(a)のA−A断面図。
【図5】本実施の形態の整流子の製造方法を説明するための説明図。
【図6】本実施の形態の整流子の製造方法を説明するための説明図。
【図7】(a)本実施の形態の整流子の製造方法を説明するための説明図。
(b)(a)のB−B断面図。
【図8】本実施の形態の整流子の製造方法を説明するための説明図。
【図9】(a)本実施の形態の整流子の製造方法を説明するための説明図。
(b)(a)のC−C断面図。
【図10】本実施の形態の整流子の製造方法を説明するための説明図。
【図11】本実施の形態の整流子の製造方法を説明するための説明図。
【図12】別例の整流子片を示す斜視図。
【図13】(a)別例の整流子片を説明するための説明図。(b)(a)のD−D断面図。
【図14】従来技術の整流子片を説明するための説明図。
【符号の説明】
3…整流子、7…絶縁体、8,23…整流子片、9,22…凸部、12…板材、9a,22a…テーパ部(拡幅部)、10a,10b,21a,21b…溝、11a,11b,23a,23b…突出部。

Claims (11)

  1. 導電性の板上に複数の凸部(9,22)が平行に延びるように並設され、その各凸部(9,22)に該凸部(9,22)が並設される方向に突出する突出部(11a,11b,23a,23b)が形成され、前記凸部(9,22)が並設される方向に複数に分割されて整流子片(8,23)を構成し、前記各突出部(11a,11b,23a,23b)が略円筒形状の絶縁体(7)と径方向に係合されることで該絶縁体(7)に固定されて整流子(3)を構成する整流子形成用板材において、
    前記凸部(9,22)の凸設方向の中間位置から基端側には、該凸部(9,22)が並設される方向に広がる拡幅部(9a,22a)が形成され、
    前記突出部(11a,11b,23a,23b)は、前記凸部(9,22)の長手方向に延びる少なくとも1つの辺に対して傾斜した溝(10a,10b,21a,21b)の形成時に同時に突出形成されてなることを特徴とする整流子形成用板材。
  2. 請求項1に記載の整流子形成用板材において、
    前記溝(10a,10b,21a,21b)を、V字溝としたことを特徴とする整流子形成用板材。
  3. 請求項1又は2に記載の整流子形成用板材において、
    前記溝(10a,10b,21a,21b)を、前記凸部(9,22)を分割するように前記凸部(9,22)の一端部から他端部まで延び、該凸部(9,22)の長手方向に延びる2つの辺に対してそれぞれ傾斜して形成したことを特徴とする整流子形成用板材。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の整流子形成用板材において、
    前記溝(26a,26b)を、交差するように形成したことを特徴とする整流子形成用板材。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の整流子形成用板材において、
    前記凸部(9,22)を、前記分割される位置から離して形成したことを特徴とする整流子形成用板材。
  6. 請求項5に記載の整流子形成用板材において、
    前記凸部(22)を、前記分割される位置の近傍にそれぞれ形成したことを特徴とする整流子形成用板材。
  7. 請求項1乃至6のいずれか1項に記載の整流子形成用板材において、
    前記拡幅部(9a,22a)は、前記凸部(9,22)の凸設方向の中間位置から基端位置に向かうほど該凸部(9,22)が並設される方向に広がるテーパ部であることを特徴とする整流子形成用板材。
  8. 請求項1乃至6のいずれか1項に記載の整流子形成用板材において、
    前記拡幅部は、前記凸部(9,22)の凸設方向の中間位置から基端位置に向かうほど該凸部(9,22)が並設される方向に広がるとともに、広がる率が小さく若しくは大きくなる曲面部であることを特徴とする整流子形成用板材。
  9. 略円筒形状の絶縁体(7)と、
    前記絶縁体(7)の軸線方向に延びて形成され前記絶縁体(7)内に配設される凸部(9,22)、及びその凸部(9,22)から前記絶縁体(7)の周方向に突出し前記絶縁体(7)と径方向に係合する突出部(11a,11b,23a,23b)を有し、前記絶縁体(7)の外周側に配設される複数の整流子片(8,23)と
    を備えた整流子において、
    前記凸部(9,22)の凸設方向の中間位置から基端側には、前記絶縁体(7)の周方向に広がる拡幅部(9a,22a)が形成され、
    前記突出部は、前記凸部(9,22)の長手方向に延びる少なくとも1つの辺に対して傾斜した溝(10a,10b,21a,21b)の形成時に同時に突出形成されてなることを特徴とする整流子。
  10. 請求項9に記載の整流子(3)を備えたことを特徴とするモータ。
  11. 導電性の平板状の板材(12)に平行に複数並設された各凸部(9,22)に、その並設される方向に突出する突出部(11a,11b,23a,23b)を形成し、その板材(12)を円筒形状にし、その内周側に絶縁材料を充填し、前記絶縁材料の硬化後、前記円筒形状の板材(12)を周方向に分割し、その分割された1つを整流子片(8,23)とする整流子の製造方法において、
    前記凸部(9,22)の凸設方向の中間位置から基端側に、該凸部(9,22)が並設される方向に広がる拡幅部(9a,22a)を形成し、
    前記突出部(11a,11b,23a,23b)を形成する工程は、
    前記凸部(9,22)の長手方向に延びる少なくとも1つの辺に対して傾斜した溝(10a,10b,21a,21b)を形成することにより該凸部(9,22)から突出させて行うことを特徴とする整流子の製造方法。
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