JP4519016B2 - 半導体ウェハ熱処理炉用断熱保温治具 - Google Patents

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本発明は、半導体ウェハを炉心管内で熱処理するための縦型熱処理装置におけるウェハ支持ボートを載置する断熱保温治具に係り、特には炉内における熱処理領域の保温断熱性と装置シーリング部に対する遮熱性に優れ、且つ高温においてもウェハ支持ボートを載置するのに充分な強度を有する断熱保温治具に関する。
断熱保温治具は、縦型熱処理装置において、炉心管内の上部熱処理領域の保温断熱性と装置シーリング部に対する遮熱性が要求されると共に、ウェハ支持ボートを載置するのに充分な強度が要求される。かかる要求性能に沿って、従来の断熱保温治具は、その円筒体内部にシリカガラスウールを充填したものが使用されている。このような断熱保温治具は、熱処理時に断熱保温治具が爆発しないようにシリカガラスウールを充填した後、その円筒体内部が真空引きされている(特許文献1及び特許文献2参照)。
しかし、このような構造の断熱保温治具は、上記のように爆発防止のための真空引きをしながら溶接封止加工が行われるため、この溶接作業に非常に手間が掛かり、多大な労力と熟練を要し、生産性や加工性、取扱性の点で不利がある。しかも、真空引きをしてもなお爆発の危険は完全には解消されず、また、円筒体内部が真空にされているため高温時の強度が低く、熱処理中に破裂する危険がある等の安全性に問題がある。
そこで、断熱保温治具の円筒体内部に円柱状のシリカガラス多孔質体の塊を挿嵌し、円筒体外側に円筒状のシリカガラス多孔質体を外嵌して、真空引きを不要とすることが提案されているが(特許文献3参照)、総重量が重くなって取扱性に難点がある他、円筒体内部に処理ガスが流入して円滑に炉心管外に排出されず均一な熱処理の妨げとなるという問題がある。
一方、シリカガラス製の簿板円盤状のフィンを所定間隔で離間して積層状に配置した断熱保温治具も知られているが(特許文献4参照)、処理ガスの流れを確保するために、フィンの直径を小さくして炉心管とフィンとの間に充分な間隙を設け、フィン自体には孔を穿設しているため、輻射熱が間隙や孔を介して炉心管外のフランジ部に直接伝わり、断熱保温効果が不充分となるため、フランジ部の保護、炉心管の均熱を確保するために断熱保温治具を高く設ける必要があり、その結果として、大型なものを用いたり複数積み重ねて用いたりする必要が生じ、一度に熱処理できるウェハの枚数が減少してしまい生産効率を低下させてしまう問題がある。
特開昭64−47020号公報 特開平7−6976号公報 実公平7−35384号公報 特開2004−22884号公報 特開平7−61827号公報 特開平7−300341号公報 特開2004−131378号公報
本発明は、断熱保温治具の円筒体内部の真空引きを不要として、安全性が高く、生産性、加工性及び取扱性に優れ、且つ処理ガスの円滑な流れを確保でき、充分な断熱保温効果を発揮することのできる半導体ウェハ熱処理炉用断熱保温治具を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本発明の半導体ウェハ熱処理炉用断熱保温治具は、円盤状のシリカガラス底板体と、該底板体の上面側に立設されたシリカガラス円筒体と、該円筒体の上部を閉塞するシリカガラス天板体とを備える熱処理炉内でウェハ支持ボートを載置するための半導体ウェハ熱処理炉用断熱保温治具であって、該シリカガラス円筒体の内部を少なくとも上部空間と下部空間とに仕切る熱遮蔽性シリカガラス体が具設され、且つ該シリカガラス円筒体の該遮蔽性シリカガラス体によって仕切られた各中空部毎の壁面にガス通気孔が複数穿設されてなることを特徴とする。円筒体内部に具設された熱遮蔽性シリカガラス体によって充分な断熱保温効果を得ることができると共に、円筒体の中空部壁面に穿設したガス通気孔によって処理ガスを円滑に炉心管外に搬出でき、均一な熱処理を行うことができる。
前記熱遮蔽性シリカガラス体が複数の円盤状の熱遮蔽性シリカガラス体からなり、該熱遮蔽性シリカガラス体を前記シリカガラス円筒体の内部に所定間隔で上下に離間した状態で重畳的に内設せしめてなることが好ましい。
前記熱遮蔽性シリカガラス体が複数の円盤状の熱遮蔽性シリカガラス体からなると共に前記シリカガラス円筒体が複数のシリカガラス短尺円筒体からなり、該シリカガラス短尺円筒体と該熱遮蔽性シリカガラス体とを交互に積重せしめてなることもできる。
前記熱遮蔽性シリカガラス体は、不透明シリカガラス体、シリカガラス発泡体、若しくはシリカガラス多孔質体よりなることが好ましい。
前記熱遮蔽性シリカガラス体が、表裏面に透明層を形成し、中間に不透明層を介在させてなる円盤状のシリカガラス積層体であることが望ましい。不透明層によって断熱保温効果を発揮でき、透明層によってパーティクルの発生を防ぐことができるからである。
前記ガス通気孔は、シリカガラス円筒体の中空部壁面の前後対称又は左右対称な位置に複数穿設されていることが望ましい。通気性向上のためである。
本発明によれば、断熱保温治具の円筒体内部の真空引きを不要として、安全性が高く、生産性、加工性及び取扱性に優れ、且つ処理ガスの円滑な流れを確保でき、充分な断熱保温効果を発揮することのできる半導体ウェハ熱処理炉用断熱保温治具を提供することができるという大きな効果を奏する。
以下に本発明の実施の形態を説明するが、これらは例示的に示されるもので、本発明の技術思想から逸脱しない限り種々の変形が可能なことはいうまでもない。
図1は、本発明の半導体ウェハ熱処理炉用断熱保温治具の第一態様の一例を示す斜視説明図である。図2は、図1の分解組立図である。図3は、本発明の半導体ウェハ熱処理炉用断熱保温治具の第一態様の他例を示す斜視説明図である。図4は、図3の分解組立図である。図5は、本発明の半導体ウェハ熱処理炉用断熱保温治具の第二態様の一例を示す斜視説明図である。図6は、図5の分解組立図である。図7は、本発明の半導体ウェハ熱処理炉用断熱保温治具の第二態様の他例を示す斜視説明図である。図8は、図7の分解組立図である。図9は、本発明の半導体ウェハ熱処理炉用断熱保温治具を半導体製造用縦型熱処理装置に配設した例を示す断面説明図である。図中、符号10a,10bは本発明の半導体ウェハ熱処理炉用断熱保温治具の第一態様の一例及び他例であり、符号20a,20bは本発明の半導体ウェハ熱処理炉用断熱保温治具の第二態様の一例及び他例である。符号1は半導体製造用縦型熱処理装置(半導体ウェハ熱処理炉)である。
まず、図1及び図2に基づいて、本発明の第一態様の一例である半導体ウェハ熱処理炉用断熱保温治具10aについて説明する。半導体ウェハ熱処理炉用断熱保温治具10aは、半導体ウェハ熱処理炉1内でウェハ支持ボート4を載置するためのものであり、円盤状のシリカガラス底板体18と、シリカガラス底板体18の上面側に立設されるシリカガラス円筒体14と、シリカガラス円筒体14の上部を閉塞するシリカガラス天板体12とを備える。
シリカガラス円筒体14は、半導体ウェハ熱処理炉内において充分な耐圧性や耐熱性を有するように透明石英ガラス材料を円筒状に形成したものであり、シリカガラス底板体18の上面側に溶接等によって一体的に立設される。シリカガラス円筒体14については従来公知の断熱保温治具の場合と同様であるので、詳細な説明は省略する。シリカガラス円筒体14のサイズは特に制限されないが、直径100〜400mm程度、高さ200〜500mm程度、壁厚2〜10mm程度である。以下の説明では、例示として、シリカガラス円筒体14のサイズを直径225mm、高さ380mm、壁厚4mmとした場合で説明する。
シリカガラス円筒体14の内部には、熱遮蔽性シリカガラス体16a,16b,16cが内設される。熱遮蔽性シリカガラス体16a,16b,16cは、シリカガラス円筒体14の内径と同径の円盤形状の熱遮蔽性シリカガラス製の板状体であり、シリカガラス円筒体14の内部に所定間隔で上下に離間した状態で重畳的に内設せしめられる。換言すれば、シリカガラス円筒体14の内壁に内接した状態で熱遮蔽性シリカガラス体16a,16b,16c同士を所定間隔で上下に離間して積層状に積重して配置し、溶接等の常法によって固定するものである。熱遮蔽性シリカガラス体16a,16b,16cの肉厚は2〜10mm程度である。なお、熱遮蔽性シリカガラス体をより肉厚のブロック体とする場合については本発明の第二態様として後述する。
この熱遮蔽性シリカガラス体16a,16b,16cによって、シリカガラス円筒体14の内部を少なくとも上部空間17aと下部空間17dとに仕切られる。図示例では、シリカガラス円筒体14の内部が上部空間17aと中部空間17b,17cと下部空間17dとに仕切られている(図1及び図2参照)。
熱遮蔽性シリカガラス体16a,16b,16c同士を上下に離間する所定間隔については特に限定されないが、0〜200mm程度、好ましくは50〜150mm程度である。あまり狭いとガス通気孔15を穿孔した場合の通気性が悪く、あまり広いと遮熱性や保温性の点で不利である。例えば、シリカガラス円筒体14の高さを380mmとした場合、3枚の熱遮蔽性シリカガラス体16a,16b,16cを夫々95mm間隔で内設すればよい。なお、図示例では、熱遮蔽性シリカガラス体16a,16b,16cが3枚の場合を示したが、1枚以上であれば特に枚数制限はなく、好ましくは2〜8枚程度である。あまり枚数が多いと製作に手間が掛かり過ぎるためである。
熱遮蔽性シリカガラス体16a,16b,16cとしては、熱遮蔽性乃至断熱性を有するシリカガラス体である必要があり、不透明シリカガラス体、シリカガラス発泡体若しくはシリカガラス多孔質体を用いることができる。不透明シリカガラス体、シリカガラス発泡体若しくはシリカガラス多孔質体としては、公知のものを用いることができ、例えば、比重が2.08〜2.18で含有する気泡の物性値が(1)気泡直径が10〜160μm(2)気泡密度が100,000〜600,000個/cm3(3)不透明石英ガラス中に占める気泡総体積が3〜10%(4)不透明石英ガラス100cm3当りの気泡総断面積が800〜1,500cm2である不透明石英ガラス(特許文献5参照)や、気泡直径が10〜160μm、気泡密度が100,000〜600,000個/cm3、気泡総体積が3〜10%の独立気泡を有し、かつ石英ガラス基質中の窒素元素濃度が50〜500ppmで比重が2.08〜2.18である不透明石英ガラス(特許文献6参照)等がある。不透明石英ガラス材の製造方法としては、SiO2粒子および液体からなる懸濁液の準備、前記懸濁液の均質化、前記懸濁液の成形型への注入、前記懸濁液の乾燥、それによる多孔質の素地の形成、前記素地の焼結による石英ガラス材の形成、の諸工程を備える不透明石英ガラス材の製造方法であって、さらに、前記粒子が少なくとも部分的に、平均一次粒子径が100nm以下のナノスケールであり、合成的に生成された非晶質SiO2一次粒子の凝集物である多孔質粒子として存在し、また前記多孔質粒子の粒径が1mm以下である製造方法(特許文献7参照)等がある。
また、熱遮蔽性シリカガラス体16a,16b,16cとしてより好ましくは、表裏面に透明層を形成し、中間に不透明層を介在させてなるシリカガラス積層体である。表裏面の透明層によってパーティクルの発生が防止される。図示例では、熱遮蔽性シリカガラス体16a,16b,16cとして表裏面に透明層を形成し、中間に不透明層を介在させてなるシリカガラス積層体を用いた場合を示している(図1及び図2参照)。このようなシリカガラス積層体としては、不透明石英ガラス材料の表裏面に透明石英ガラス材料を重ね合わせることによって多層構造としてなる多層石英ガラス板や不透明石英ガラス材料の表裏両面に実質的に気泡のない透明石英ガラス材料を設けることにより、表裏両面に実質的に気泡のない透明石英ガラス層を有し、該透明石英ガラス層の中間に不透明石英ガラス層を介在させて多層構造としてなる多層石英ガラス板がある。
上記多層石英ガラス板の透明石英ガラス層は、不純物含有量をNa≦0.5ppm、K≦0.8ppm、Al≦25ppm、Fe≦0.5ppm、Cu≦0.3ppm、Mg≦0.3ppmに制御した透明石英ガラス材料によって形成されていることが好ましい。
上記多層石英ガラス板の不透明石英ガラス層は、気泡直径が10〜160μm、気泡密度が100,000〜600,000個/cm3、気泡総体積が3〜10%の独立気泡を有し、比重が2.08〜2.18であり、不純物含有量が、ナトリウム元素、カリウム元素の各濃度が夫々0.2ppm以下、OH基濃度が10ppm以下、鉄元素濃度が0.1ppm以下、マグネシウム元素濃度が0.05ppm以下、ジルコニウム元素濃度が0.1ppm以下に制御した不透明石英ガラスによって形成されることが好ましい。
上記不透明石英ガラス材料の製造方法は、比表面積が0.01〜100m2/gである結晶質石英粉をアンモニア雰囲気中で600〜1,300℃の温度範囲に加熱しアンモニア化を行ったのち、該アンモニア化石英粉を不活性ガス雰囲気下で1,600〜2,000℃で加熱溶融することによって行われる。
シリカガラス円筒体14の中空部壁面(上部空間17a、中部空間17b,17c、下部空間17dの壁面)にはガス通気孔15が複数穿設されている。ガス通気孔15は、熱遮蔽性シリカガラス体16a,16b,16cによって仕切られた各中空部(上部空間17a、中部空間17b,17c、下部空間17d)毎の壁面に穿孔され、処理ガスの通気性向上の観点から前後対称或いは左右対称となるような位置関係で穿孔されている(図1及び図2参照)。図示例では、ガス通気孔15を各中空部毎に4個穿設した場合を示したが、孔数には特に限定はなく、各中空部毎に1〜20孔程度、好ましくは2〜10孔程度である。あまり少ないと通気性が悪く、あまり多いと強度が低くなるからである。ガス通気孔15のサイズは、直径1〜20mm程度、好ましくは直径2〜10mm程度である。あまり小さいと通気性が悪く、あまり大きいと強度が低くなる。
シリカガラス底板体18は、シリカガラス円筒体14と同径以上の円盤形状のシリカガラス製の板状体である。シリカガラス底板体18としては、熱遮蔽性乃至断熱性を有するシリカガラス体であることが好ましく、前述した熱遮蔽性シリカガラス体16a,16b,16cの場合と同様に、不透明シリカガラス体、シリカガラス発泡体、若しくはシリカガラス多孔質体を用いることができる。好ましくは、表裏面に透明層を形成し、中間に不透明層を介在させてなるシリカガラス積層体である。表裏面の透明層によってパーティクルの発生が防止される。図示例では、シリカガラス底板体18として表裏面に透明層を形成し、中間に不透明層を介在させてなるシリカガラス積層体を用いた場合を示している(図1及び図2参照)。シリカガラス積層体については、熱遮蔽性シリカガラス体16a,16b,16cの場合と同様である。なお、図示例では、シリカガラス円筒体14よりも大径のシリカガラス底板体18を示したが、シリカガラス円筒体14と同径以上であればよく、シリカガラス底板体18のサイズは特に限定されない。例えば、シリカガラス円筒体14を直径225mmとした場合、シリカガラス底板体18は直径320mmのものを用いることができる。
シリカガラス天板体12は、シリカガラス円筒体14の上部開口を閉塞するものである。半導体ウェハ熱処理炉内においてウェハ支持ボート4を載置するため、その荷重に耐え得るだけの充分な強度が必要であり、透明石英ガラス材料を肉厚5〜30mm程度でシリカガラス円筒体14と同径の円盤状に形成したものである。シリカガラス天板体12については従来公知の断熱保温治具の場合と同様であるので、詳細な説明は省略する。
上述した半導体ウェハ熱処理炉用断熱保温治具10aによれば、断熱保温治具の円筒体内部の真空引きを不要として、安全性が高く、生産性、加工性及び取扱性に優れ、且つ処理ガスの円滑な流れを確保でき、充分な断熱保温効果を発揮することができる。
次に、図3及び図4に基づいて、本発明の第一態様の他例である半導体ウェハ熱処理炉用断熱保温治具10bについて説明する。なお、半導体ウェハ熱処理炉用断熱保温治具10bにおけるシリカガラス底板体18やシリカガラス天板体12については、半導体ウェハ熱処理炉用断熱保温治具10aの場合と同様であるので重複した説明は省略する。
半導体ウェハ熱処理炉用断熱保温治具10bでは、複数の短尺なシリカガラス短尺円筒体14A,14B,14C,14Dを用い、熱遮蔽性シリカガラス体16A,16B,16Cもシリカガラス短尺円筒体14A〜14Dの内径ではなく外径と同径としている。そして、シリカガラス短尺円筒体14A〜14Dと熱遮蔽性シリカガラス体16A〜16Cとを交互に積重せしめてなるものである。即ち、シリカガラス短尺円筒体14A、熱遮蔽性シリカガラス体16A、シリカガラス短尺円筒体14B、熱遮蔽性シリカガラス体16B、シリカガラス短尺円筒体14C、熱遮蔽性シリカガラス体16C、シリカガラス短尺円筒体14Dという順番で積み重ねるようにして、溶接等の常法により固定するものである。シリカガラス短尺円筒体14A〜14D及び熱遮蔽性シリカガラス体16A〜16Cの材質等については、半導体ウェハ熱処理炉用断熱保温治具10aにおけるシリカガラス円筒体14及び熱遮蔽性シリカガラス体16a〜16cの場合と同様である。また、ガス通気孔15についても同様に穿孔すればよい。
このような半導体ウェハ熱処理炉用断熱保温治具10bによっても、断熱保温治具の円筒体内部の真空引きを不要として、安全性が高く、生産性、加工性及び取扱性に優れ、且つ処理ガスの円滑な流れを確保でき、充分な断熱保温効果を発揮することができる。
次に、図5及び図6に基づいて、本発明の第二態様の一例である半導体ウェハ熱処理炉用断熱保温治具20aについて説明する。半導体ウェハ熱処理炉用断熱保温治具20aは、半導体ウェハ熱処理炉1内でウェハ支持ボート4を載置するためのものであり、円盤状のシリカガラス底板体28と、シリカガラス底板体28の上面側に立設されるシリカガラス円筒体24と、シリカガラス円筒体24の上部を閉塞するシリカガラス天板体22とを備える。
半導体ウェハ熱処理炉用断熱保温治具20aにおけるシリカガラス天板体22、シリカガラス円筒体24、シリカガラス底板体28については、夫々、前述した半導体ウェハ熱処理炉用断熱保温治具10aにおけるシリカガラス天板体12、シリカガラス円筒体14、シリカガラス底板体18と同様であるので、重複した説明は省略する。また、ガス通気孔25についても前述したガス通気孔15と同様である。
半導体ウェハ熱処理炉用断熱保温治具20aにあっては、シリカガラス円筒体24の内部には、肉厚で円盤状乃至短尺円柱状のブロック体である熱遮蔽性シリカガラス体26が内設される。熱遮蔽性シリカガラス体26は、肉厚とした以外は前述した熱遮蔽性シリカガラス体16a,16b,16cの場合と同様のもので、熱遮蔽性乃至断熱性を有するシリカガラス体である必要があり、不透明シリカガラス体、シリカガラス発泡体、若しくはシリカガラス多孔質体を用いることができる。また、表裏面に透明層を形成し、中間に不透明層を介在させてなるシリカガラス積層体を用いることもできる。図示例では、熱遮蔽性シリカガラス体26として不透明シリカガラス体を用いた場合を示している(図5及び図6参照)。熱遮蔽性シリカガラス体26は溶接等の常法によってシリカガラス円筒体24の内壁に固定される。熱遮蔽性シリカガラス体26の肉厚は20〜60mm程度である。
この熱遮蔽性シリカガラス体26によって、シリカガラス円筒体24の内部を少なくとも上部空間27aと下部空間27bとに仕切られる。図示例では、シリカガラス円筒体24の内部が上部空間27aと下部空間27bとに仕切られている(図5及び図6参照)。
このような半導体ウェハ熱処理炉用断熱保温治具20aによっても、断熱保温治具の円筒体内部の真空引きを不要として、安全性が高く、生産性、加工性及び取扱性に優れ、且つ処理ガスの円滑な流れを確保でき、充分な断熱保温効果を発揮することができる。
次に、図7及び図8に基づいて、本発明の第二態様の他例である半導体ウェハ熱処理炉用断熱保温治具20bについて説明する。なお、半導体ウェハ熱処理炉用断熱保温治具20bにおけるシリカガラス底板体28やシリカガラス天板体22については、半導体ウェハ熱処理炉用断熱保温治具20aの場合と同様であるので重複した説明は省略する。
半導体ウェハ熱処理炉用断熱保温治具20bでは、複数の短尺なシリカガラス短尺円筒体24A,24Bを用い、熱遮蔽性シリカガラス体26Aはシリカガラス短尺円筒体24A,24Bの外径と同径とされている。そして、シリカガラス短尺円筒体24A,24Bと熱遮蔽性シリカガラス体26Aとを交互に積重せしめてなるものである。即ち、シリカガラス短尺円筒体24A、熱遮蔽性シリカガラス体26A、シリカガラス短尺円筒体24Bという順番で積み重ねるようにして、溶接等の常法により固定するものである。シリカガラス短尺円筒体24A,24B及び熱遮蔽性シリカガラス体26Aの材質等については、半導体ウェハ熱処理炉用断熱保温治具20aにおけるシリカガラス円筒体24及び熱遮蔽性シリカガラス体26の場合と同様である。また、ガス通気孔25についても同様に穿孔すればよい。
このような半導体ウェハ熱処理炉用断熱保温治具20bによっても、断熱保温治具の円筒体内部の真空引きを不要として、安全性が高く、生産性、加工性及び取扱性に優れ、且つ処理ガスの円滑な流れを確保でき、充分な断熱保温効果を発揮することができる。
次に、図9に基づいて、本発明治具を用いた半導体製造用縦型熱処理装置(半導体ウェハ熱処理炉)1について説明する。半導体製造用縦型熱処理装置(半導体ウェハ熱処理炉)1は、石英ガラス製の円筒ドーム状の炉心管2と、炉心管2の周囲を囲繞する加熱手段3と、炉心管2が載設される基台7を備える。炉心管2は、その下端開口部側がOリング6その他のシール部材により封止されて基台7上に載設されている。炉心管2内には、半導体ウェハWを複数枚収納可能なウェハ支持ボート4を備え、加熱手段3によりウェハ支持ボート4上の半導体ウェハWを所定温度域まで加熱し制御しながら、炉心管2内に処理ガスとして反応ガス又は不活性ガスを流し、半導体ウェハW表面の酸化、拡散、気相成長、アニール等の各種熱処理を行うものである(図9参照)。
炉心管2内において、ウェハ支持ボート4は本発明の半導体ウェハ熱処理炉用断熱保温治具10aの上に載置されており、本発明の半導体ウェハ熱処理炉用断熱保温治具10aによって、炉心管2内における熱処理領域の保温及び断熱と、装置1のシーリング部(Oリング6等)に対する遮熱が図られる。本発明の半導体ウェハ熱処理炉用断熱保温治具10aによれば、円筒体内部が真空引きされていないため、高温においてもウェハ支持ボート4を載置するのに充分な強度を有しており、熱処理中に破裂する危険はなく安全である。本発明の半導体ウェハ熱処理炉用断熱保温治具10b,20a,20bについても半導体ウェハ熱処理炉用断熱保温治具10aと同様に用いることができる。
本発明の半導体ウェハ熱処理炉用断熱保温治具の第一態様の一例を示す斜視説明図である。 図1の分解組立図である。 本発明の半導体ウェハ熱処理炉用断熱保温治具の第一態様の他例を示す斜視説明図である。 図3の分解組立図である。 本発明の半導体ウェハ熱処理炉用断熱保温治具の第二態様の一例を示す斜視説明図である。 図5の分解組立図である。 本発明の半導体ウェハ熱処理炉用断熱保温治具の第二態様の他例を示す斜視説明図である。 図7の分解組立図である。 本発明の半導体ウェハ熱処理炉用断熱保温治具を半導体製造用縦型熱処理装置に配設した例を示す断面説明図である。
符号の説明
1:半導体ウェハ熱処理炉、2:炉心管、3:加熱手段、4:ウェハ支持ボート、6:Oリング、7:基台、10a,10b:半導体ウェハ熱処理炉用断熱保温治具、12:シリカガラス天板体、14:シリカガラス円筒体、14A,14B,14C,14D:シリカガラス短尺円筒体、15:ガス通気孔、16a,16b,16c,16A,16B,16C:熱遮蔽性シリカガラス体、17a:上部空間、17b,17c:中部空間、17d:下部空間、18:シリカガラス底板体、20a,20b:半導体ウェハ熱処理炉用断熱保温治具、22:シリカガラス天板体、24:シリカガラス円筒体、24A,24B:シリカガラス短尺円筒体、25:ガス通気孔、26:熱遮蔽性シリカガラス体、26A:熱遮蔽性シリカガラス体、27a:上部空間、27b:下部空間、28:シリカガラス底板体、W:半導体ウェハ。

Claims (6)

  1. 円盤状のシリカガラス底板体と、該底板体の上面側に立設されたシリカガラス円筒体と、該円筒体の上部を閉塞するシリカガラス天板体とを備える熱処理炉内でウェハ支持ボートを載置するための半導体ウェハ熱処理炉用断熱保温治具であって、該シリカガラス円筒体の内部を少なくとも上部空間と下部空間とに仕切る熱遮蔽性シリカガラス体が具設され、且つ該シリカガラス円筒体の該遮蔽性シリカガラス体によって仕切られた各中空部毎の壁面にガス通気孔が複数穿設されてなることを特徴とする半導体ウェハ熱処理炉用断熱保温治具。
  2. 前記熱遮蔽性シリカガラス体が複数の円盤状の熱遮蔽性シリカガラス体からなり、該熱遮蔽性シリカガラス体を前記シリカガラス円筒体の内部に所定間隔で上下に離間した状態で重畳的に内設せしめてなることを特徴とする請求項1記載の半導体ウェハ熱処理炉用断熱保温治具。
  3. 前記熱遮蔽性シリカガラス体が複数の円盤状の熱遮蔽性シリカガラス体からなると共に前記シリカガラス円筒体が複数のシリカガラス短尺円筒体からなり、該シリカガラス短尺円筒体と該熱遮蔽性シリカガラス体とを交互に積重せしめてなることを特徴とする請求項1記載の半導体ウェハ熱処理炉用断熱保温治具。
  4. 前記熱遮蔽性シリカガラス体が、不透明シリカガラス体、シリカガラス発泡体、若しくはシリカガラス多孔質体よりなることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の半導体ウェハ熱処理炉用断熱保温治具。
  5. 前記熱遮蔽性シリカガラス体が、表裏面に透明層を形成し、中間に不透明層を介在させてなる円盤状のシリカガラス積層体であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載の半導体ウェハ熱処理炉用断熱保温治具。
  6. 前記ガス通気孔は、シリカガラス円筒体の中空部壁面の前後対称又は左右対称な位置に複数穿設されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項記載の半導体ウェハ熱処理炉用断熱保温治具。
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