JP2001128860A - 真空断熱容器 - Google Patents

真空断熱容器

Info

Publication number
JP2001128860A
JP2001128860A JP31589999A JP31589999A JP2001128860A JP 2001128860 A JP2001128860 A JP 2001128860A JP 31589999 A JP31589999 A JP 31589999A JP 31589999 A JP31589999 A JP 31589999A JP 2001128860 A JP2001128860 A JP 2001128860A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
container
heat insulating
support
vacuum
inner container
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP31589999A
Other languages
English (en)
Inventor
Makoto Suzuki
鈴木  誠
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP31589999A priority Critical patent/JP2001128860A/ja
Publication of JP2001128860A publication Critical patent/JP2001128860A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Thermally Insulated Containers For Foods (AREA)
  • Packages (AREA)
  • Thermal Insulation (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 断熱性能および機械的強度を損なうことな
く、真空断熱容器の形状自由度を高める。 【解決手段】 内側容器3の周囲に断熱空間7を有して
内側容器3を外側容器5の内側に配置し、内側容器3と
外側容器5との間の所定位置に支持体20を設け、この
支持体20を内側容器3の外面に接合する。断熱空間7
に微粒状シリカ22を隙間なく充填するとともに、断熱
空間7を所定の真空度にする。支持体20は、通気性を
有するケーシングの内部に微粒状シリカを隙間なく充填
してなり、ケーシングの内部を所定の真空度にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、真空断熱層を備え
た断熱容器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】断熱容器には、いわゆる魔法瓶のよう
に、内側容器と外側容器との間に真空の断熱空間を設け
た構造のものがある。この種の真空断熱容器では、断熱
空間の真空度および断熱空間の厚さが断熱性能に大きな
影響を与える。このように真空の断熱空間を有する真空
断熱容器は、強度の面から形状に制約があり、円筒形状
等の単純な形状が一般的である。
【0003】四角形状などの円筒形状以外の形状に形成
する場合に、強度を確保するために内側容器及び外側容
器の板厚を厚くすることも考えられるが、そのようにす
ると熱伝導性が高まる結果、内側容器と外側容器との接
合部から逃げる熱が増えて、断熱性能が悪化する。
【0004】また、四角形状などの円筒形状以外の形状
に形成する場合に、強度と断熱空間の厚さを確保するた
め、内側容器と外側容器との間に設ける支持体の数を増
やす方法もあるが、支持体を増やすとこの支持体を伝熱
して熱が逃げ易くなるので、やはり断熱性能が悪化す
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】一方で、特開平6−8
8686号公報等に開示されているように、低い真空度
で断熱性能を確保するために、前記断熱空間に微粒子シ
リカなどの断熱材を充填した真空断熱容器も提案されて
いる。
【0006】前記公報に記載の真空断熱容器は、内側容
器と外側容器との間の断熱空間に微粒子シリカを充填し
ただけであって、内側容器と外側容器との間に支持体が
なく、そのため、微粒子シリカが偏り易く、微粒子シリ
カの充填時および容器形成後において内側容器と外側容
器との離間距離を所望の一定値に確保するのが難しい。
【0007】また、内側容器と外側容器との間に支持体
を設けて離間距離を一定に確保できるようにした場合に
は、この支持体を通って熱が逃げ易くなり、断熱性能が
悪化する。
【0008】本発明はこのような従来の技術の問題点に
鑑みてなされたものであり、本発明が解決しようとする
課題は、内側容器と外側容器の間に設ける支持体に高い
断熱性を付与することにより、機械的強度および断熱性
能に優れた所望形状の真空断熱容器を得ることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は前記課題を解決
するために、以下の手段を採用した。本発明に係る真空
断熱容器は、(イ)内部が保温室にされている内側容器
と、(ロ)前記内側容器から所定距離隔ててその外側を
包囲するように設けられた外側容器と、(ハ)前記内側
容器と前記外側容器との間に形成された真空の断熱空間
と、(ニ)内部が真空の袋状ケーシングの該内部に微粒
状多孔質断熱材が充填されてなり、前記内側容器と前記
外側容器との離間寸法と同寸法の厚さを有して内側容器
と外側容器の間に挟装された支持体と、を備えることを
特徴とする。
【0010】この真空断熱容器の内側容器と外側容器の
間に挟装された支持体は、その内部が真空になっていて
断熱性が高い。また、この支持体は、その内部に微粒状
多孔質断熱材が充填されていて保形性を有するとともに
所定の剛性を有するので、内側容器と外側容器との離間
距離を予め設定した所望の寸法に確実に保持可能にな
る。したがって、真空断熱容器の断熱性能が向上すると
ともに、四角形状等の所望の形状に真空断熱容器を形成
することができる。
【0011】微粒状多孔質断熱材としては微粒状シリカ
を例示することができる。支持体の袋状ケーシングも断
熱性の高い材質で形成するのが好ましく、樹脂で形成す
ることが可能である。
【0012】本発明に係る真空断熱容器においては、前
記断熱空間に微粒状多孔質断熱材を充填することも可能
である。このようにすると、同じ断熱性能の真空断熱容
器を得るのに、断熱空間に微粒状多孔質断熱材を充填し
ない場合よりも断熱空間の真空度を低くすることができ
る。
【0013】断熱空間にも微粒状多孔質断熱材を充填す
る場合には、前記支持体を構成する微粒状多孔質断熱材
の平均粒径を、前記断熱空間に充填される微粒状多孔質
断熱材の平均粒径よりも小さくすることができる。支持
体を構成する微粒状多孔質断熱材の平均粒径が小さいほ
ど、支持体の剛性が高まるとともに、支持体の断熱性能
が高まる。
【0014】本発明に係る真空断熱容器においては、前
記支持体の袋状ケーシングを通気性を有する袋状ケーシ
ングとすることが可能である。このようにすると、支持
体の内部を予め真空にしておかなくても、内側容器と外
側容器との間の所定位置に支持体を配置した後、内側容
器と外側容器との間の断熱空間を真空にする処理を行う
と、支持体の内部も同時に真空にすることができる。
【0015】また、本発明に係る真空断熱容器において
は、前記支持体の袋状ケーシングを気密性を有する袋状
ケーシングとすることが可能である。このようにする
と、支持体を内側容器と外側容器の間に配置する前に、
微粒状多孔質断熱材を充填した袋状ケーシングの内部を
真空にしておくことができるので、断熱空間を真空にす
る前から支持体の剛性を高くでき、支持体が取り扱い易
くなるとともに、断熱空間を真空にする前の内側容器と
外側容器との離間距離を所定寸法に保持し易くなる。
【0016】本発明に係る真空断熱容器において、断熱
空間に微粒状多孔質断熱材を充填する場合、前記支持体
の袋状ケーシングを通気性を有する袋状ケーシングで構
成し、前記支持体を構成する微粒状多孔質断熱材の平均
粒径を、前記断熱空間に充填されている微粒状多孔質断
熱材の平均粒径よりも大きくすることが可能である。こ
のようにすると、ケーシング内部を真空にする前から支
持体の剛性を高めることができるので、支持体を取り扱
い易くなるとともに、断熱空間を真空にする前の内側容
器と外側容器との離間距離を所定寸法に保持し易くな
る。
【0017】本発明に係る真空断熱容器においては、前
記支持体を内側容器と外側容器の少なくともいずれか一
方に固定するのが好ましい。固定手段に限定はなく、接
着剤による接合、ネジ止め、嵌め込みなどが採用可能で
ある。尚、前記支持体を内側容器にだけ固定した場合、
あるいは前記支持体を外側容器にだけ固定した場合に
は、外側容器に加えられた振動が内側容器に伝達される
のを抑制することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る真空保温容器
の実施の形態を図1から図7の図面に基いて説明する。
尚、以下に説明する各実施の形態は、特開平8−183
324号公報等に開示されているような、水冷式内燃機
関の始動時暖機用に高熱の冷却水を貯留して蓄熱する保
温容器としての態様である。
【0019】〔第1の実施の形態〕初めに、本発明に係
る真空断熱容器の第1の実施の形態を図1から図5の図
面に基づいて説明する。
【0020】この真空断熱容器1は略四角柱状をなし、
内側容器3と、この内側容器3の外側を包囲するように
内側容器3から一定距離隔てて配置された外側容器5を
備えている。内側容器3と外側容器5は、例えばステン
レスやアルミニウムなどの金属、プラスチックなどの非
金属で形成することができ、熱伝導率の小さい材質がよ
り好ましい。
【0021】内側容器3と外側容器5の間はほぼ一定の
厚みを有する断熱空間7になっており、内側容器3は断
熱空間7によって包囲されている。また、内側容器3の
内部は、内燃機関の高温の冷却水を貯留して蓄熱するた
めの保温室9にされている。
【0022】真空断熱容器1の天板部には、内側容器3
と断熱空間7と外側容器5を貫通して保温室9に臨むパ
イプホルダ11が、内側容器3および外側容器5に対し
て気密状態に固定されている。
【0023】このパイプホルダ11には、冷却水注入管
13と冷却水注出管15が貫通固定されており、冷却水
注入管13の液出口端部13aと冷却水注出管15の液
入口端部15aは保温室9内において離間して配置され
ている。
【0024】パイプホルダ11は例えばプラスチックで
形成されており、冷却水注入管13と冷却水注出管15
は例えば金属パイプで形成されている。尚、真空断熱容
器1の使用状態においては、パイプホルダ11が取り付
けられている前記天板部を必ずしも上側に位置させると
は限らない。
【0025】内側容器3と外側容器5の間には所定の位
置に支持体20が挟装されている。支持体20は、図5
に示すように、通気性を有する素材からなり略四角形状
の袋状をなすケーシング21と、このケーシング21の
内部に隙間なく充填された多孔質な微粒状シリカ(微粒
状多孔質断熱材)22とから構成されており、所定の剛
性と保形性を有している。
【0026】ケーシング21の素材としては、内部に充
填した微粒状シリカ22を漏らさず且つ通気性を有して
いればどのような素材であっても構わないが、熱伝導率
が小さい方が好ましく、樹脂製不織布を例示することが
できる。微粒状シリカ22はこの実施の形態では平均粒
径が約10μmのものが使用されている。
【0027】支持体20は、真空断熱容器1の天板部に
おいてパイプホルダ11を挟んで両側に一つずつ、底板
部においてその略中央に一つ、各側面部においてその略
中央に一つずつ、ぞれぞれ設けられている。ただし、支
持体20の設置位置や設置数は、真空断熱容器1の形状
や大きさによって適宜設定されるものである。各支持体
20の厚さ寸法は、それぞれの配置された位置において
予め設定された内側容器3と外側容器5との離間距離と
ほぼ同寸法にされている。
【0028】これら支持体20は、内側容器3の外面に
だけ接着剤などの接合手段によって接合されており、外
側容器5の内面に対しては接触しているだけで固定され
ていない。
【0029】そして、これら支持体20が設置されてい
る以外の断熱空間7にも、微粒状シリカ30が隙間なく
充填されている。この実施の形態では、微粒状シリカ3
0も微粒状シリカ22と同じ平均粒径が約10μmのも
のが使用されている。
【0030】さらに、断熱空間7と支持体20のケーシ
ング21の内部は所定の真空度の真空状態に保たれてい
る。この真空度は、微粒状シリカ22および微粒状シリ
カ30の平均粒径や真空断熱容器1に要求される断熱性
能により決定されるものであるが、この実施の形態では
約133Pa(1torr)にされている。
【0031】このように構成される真空断熱容器1は、
概略、次の手順を経て製造される。まず、内側容器3の
外面の所定位置に支持体20を接合し、その内側容器3
を外側容器5の内部にセットする。支持体20が所定の
剛性を有し、且つ、支持体20の厚み寸法が内側容器3
と外側容器5の離間距離にほぼ同寸法に形成されている
ので、支持体20を接合した内側容器3を外側容器5の
内部にセットすることによって、内側容器3を外側容器
5に対して自動的に位置決めすることができ、且つ、内
側容器3と外側容器5との離間距離を予め設定した寸法
に確実に保持することができる。
【0032】次に、冷却水注入管13と冷却水注出管1
5を取り付けたパイプホルダ11を内側容器3および外
側容器5に貫通固定し、内側容器3と外側容器5との間
に形成された断熱空間7に微粒状シリカ30を隙間なく
充填する。支持体20が所定の剛性を有しているので、
微粒状シリカ30を充填しているときに内側容器3が外
側容器5に対して相対移動することがなく、内側容器3
と外側容器5との離間距離が初期セット状態に保持され
る。したがって、微粒状シリカ30が偏って充填される
ことがなく、均一に充填することができて、生産性が向
上する。
【0033】次に、断熱空間7を真空引きすることによ
り、断熱空間7と支持体20のケーシング21の内部を
同時に真空にする。この実施の形態の真空断熱容器1に
おいては、支持体20のケーシング21が不織布で形成
されていて通気性を有しているので、断熱空間7を真空
引きすることによりケーシング21の内部も同時に真空
にすることができるのである。
【0034】支持体20が所定の剛性を有しているの
で、断熱空間7を真空引きしているときにも内側容器3
が外側容器5に対して相対移動することがなく、真空引
き後も内側容器3と外側容器5との離間距離が初期セッ
ト状態に保持される。
【0035】このように構成された真空断熱容器1にお
いては、支持体20のケーシング21内が真空で且つケ
ーシング21内に微粒状シリカ22が充填されているの
で、支持体20の断熱性能が極めて高く、したがって、
この支持体20を通って内側容器3から外側容器5に熱
が逃げ、さらに外側容器5から放熱されるのを防止ある
いは抑制することができる。
【0036】特に、この実施の形態では、支持体20を
内側容器3の外面にのみ接合しており外側容器5には接
合していないので、外側容器5と支持体20とのミクロ
的な接触点が少なく、これも、支持体20を通っての放
熱を抑制する効果がある。
【0037】また、前述したように真空断熱容器1の製
造段階から完成に至るまで、さらに完成後においても、
支持体20の存在により内側容器3と外側容器5との離
間距離を予め設定した所定寸法に保持することができる
ので、予め設定した所望の断熱性能を有する断熱空間7
を形成することができる。
【0038】したがって、これら相乗効果により、真空
断熱容器1の断熱性能が極めて向上する。さらに、内側
容器3と外側容器5の間に剛性を有する支持体20を設
置したことによって、内側容器3と外側容器5の肉厚を
厚くすることなく、真空断熱容器1の機械的強度を高め
ることができる。
【0039】また、支持体20の断熱性能が高いことか
ら、支持体20の数が増えても真空断熱容器1の断熱性
能が低下しないので、真空断熱容器1の形状を、この実
施の形態の如く四角形状は勿論のこと、それ以外の複雑
な形状に設計することが可能になり、真空断熱容器1の
形状自由度が高くなる。
【0040】また、この実施の形態では、支持体20を
内側容器3の外面にのみ接合しており、外側容器5に対
しては移動可能になっているので、外側容器5に加えら
れた振動が内側容器3に伝達されるのを抑制することが
でき、耐振性能が向上する。ただし、それほど高い耐振
性能が要求されない場合には、支持体20を外側容器5
の内面に接合しても構わない。
【0041】〔第2の実施の形態〕前述した第1の実施
の形態における真空断熱容器1においては、支持体20
のケーシング21に充填する微粒状シリカ22の平均粒
径と断熱空間7に充填する微粒状シリカ30の平均粒径
を同じにしたが、第2の実施の形態では、支持体20の
ケーシング21に充填する微粒状シリカ22の平均粒径
を、断熱空間7に充填する微粒状シリカ30の平均粒径
よりも大きくする。
【0042】不織布のように変形し易い素材で形成され
たケーシング21に微粒状シリカ22を充填する場合、
微粒状シリカ22の粒径が大きい方が、充填後の支持体
20の保形性が高まる。したがって、断熱空間7を真空
引きする前において支持体20を取り扱い易くなるとと
もに、真空引きする前の状態において内側容器3と外側
容器5との離間距離を所望寸法に保持し易くなる。
【0043】その他の構成については、第1の実施の形
態の真空断熱容器1と全く同じであるので、説明を省略
する。
【0044】〔第3の実施の形態〕第3の実施の形態に
おける真空断熱容器1は、第2の実施の形態の場合と全
く逆の場合であり、支持体20のケーシング21に充填
する微粒状シリカ22の平均粒径を、断熱空間7に充填
する微粒状シリカ30の平均粒径よりも小さくする。
【0045】不織布のように変形し易い素材で形成され
たケーシング21に微粒状シリカ22を隙間なく充填す
る場合、微粒状シリカ22の粒径が小さい方が、充填後
の支持体の剛性が高まる。その結果、断熱空間7を真空
引きする前において支持体20を取り扱い易くなるとと
もに、真空引きする前の状態において内側容器3と外側
容器5との離間距離を所望寸法に保持し易くなる。ま
た、微粒状シリカ22の粒径が小さい方が支持体20の
断熱性能が高まる。
【0046】したがって、第3の実施の形態の真空断熱
容器1によれば、支持体20の断熱性の向上と機械的強
度の向上を図ることができ、即ち、真空断熱容器1の断
熱性の向上と機械的強度の向上を図ることができる。
【0047】その他の構成については、第1の実施の形
態の真空断熱容器1と全く同じであるので、説明を省略
する。
【0048】〔第4の実施の形態〕前述した第1の実施
の形態における真空断熱容器1においては、支持体20
のケーシング21を通気性を有する素材で形成している
が、第4の実施の形態における真空断熱容器1では、支
持体20のケーシング21に気密性を付与している。
【0049】第4の実施の形態の真空断熱容器1に用い
られる支持体20について図6を参照して説明すると、
この支持体20のケーシング21は、内側ケーシング2
1aと外側ケーシング21bの二重構造になっている。
【0050】内側ケーシング21aは通気性を有する素
材からなり、第1の実施の形態におけるケーシング21
と同じように不織布で形成されていて、この内側ケーシ
ング21aの内部に微粒状シリカ22が充填されてい
る。
【0051】外側ケーシング21bは、非通気性素材で
形成されていて気密性を有しており、内側ケーシング2
1aの外側を包囲するように密着して配置されている。
外側ケーシング21bの素材としては、アルミニウム箔
をポリプロピレンやポリエチレンテレフタレート等の樹
脂でラミネートして構成されたラミネートフィルムを例
示することができる。
【0052】そして、この第4の実施の形態の場合に
は、支持体20を内側容器3と外側容器5の間に配置す
る前に、支持体20の内側ケーシング21aの内部を真
空引きして所定の真空度にした形態にして、支持体20
を完成させておく。このようにしておくと、支持体20
を内側容器3と外側容器5の間に配置する前の時点にお
いて、支持体20の剛性が極めて高くなるので、支持体
20を取り扱い易くなるとともに、内側容器3と外側容
器5との間に支持体20を挟装させ断熱空間7を真空引
きする前の状態において、内側容器3と外側容器5との
離間距離を所望寸法に確実に保持することができる。
【0053】また、このようにケーシング21に気密性
を持たせた場合には、断熱空間7の真空度と支持体20
の真空度を変えることができる。例えば、支持体20の
ケーシング21内の真空度を断熱空間7の真空度よりも
高めて、支持体20の断熱性能を高くすることも可能で
ある。
【0054】この第4の実施の形態の真空断熱容器1に
おいても、支持体20のケーシング21に充填する微粒
状シリカ22の平均粒径と断熱空間7に充填する微粒状
シリカ30の平均粒径を変えることができる。
【0055】その他の構成については、第1の実施の形
態の真空断熱容器1と全く同じであるので、説明を省略
する。
【0056】〔第5の実施の形態〕前述した第1から第
4の実施の形態における真空断熱容器1においては、断
熱空間7に微粒状シリカ30を充填しているが、第5の
実施の形態における真空断熱容器1においては、図7に
示すように、断熱空間7に微粒状シリカ30を充填しな
い。
【0057】このように断熱空間7に微粒状シリカ30
を充填しない場合には、断熱空間7に微粒状シリカ30
を充填した真空断熱容器1と同等の断熱性能を得るに
は、断熱空間7の真空度を上げる必要があるが、支持体
20を設けているので、断熱空間7の真空度を上げても
真空断熱容器1の機械的強度は十分に保たれる。
【0058】第5の実施の形態の真空断熱容器1におい
ても、第4の実施の形態の場合と同様に、支持体20の
ケーシング21に気密性を付与することができる。その
他の構成については、第1の実施の形態の真空断熱容器
1と全く同じであるので、説明を省略する。
【0059】
【発明の効果】本発明に係る真空断熱容器によれば、
(イ)内部が保温室にされている内側容器と、(ロ)前
記内側容器から所定距離隔ててその外側を包囲するよう
に設けられた外側容器と、(ハ)前記内側容器と前記外
側容器との間に形成された真空の断熱空間と、(ニ)内
部が真空の袋状ケーシングの該内部に微粒状多孔質断熱
材が充填されてなり、前記内側容器と前記外側容器との
離間寸法と同寸法の厚さを有して内側容器と外側容器の
間に挟装された支持体とを備えることにより、断熱性能
および機械的強度を低下させることなく、真空断熱容器
の形状自由度を高くすることができるという優れた効果
が奏される。
【0060】本発明に係る真空断熱容器において、前記
断熱空間に微粒状多孔質断熱材を充填した場合には、同
じ断熱性能の真空断熱容器を得るのに、断熱空間に微粒
状多孔質断熱材を充填しない場合よりも、断熱空間の真
空度を低くすることができる。
【0061】本発明に係る真空断熱容器において、前記
支持体を構成する微粒状多孔質断熱材の平均粒径を、前
記断熱空間に充填されている微粒状多孔質断熱材の平均
粒径よりも小さくした場合には、支持体の機械的強度お
よび断熱性能を高めることができ、その結果、真空断熱
容器の機械的強度および断熱性能を高めることができ
る。
【0062】本発明に係る真空断熱容器において、前記
支持体の袋状ケーシングが通気性を有する場合には、支
持体のケーシング内と断熱空間とを同時に真空にするこ
とができ、生産性が向上する。
【0063】本発明に係る真空断熱容器において、前記
支持体の袋状ケーシングが気密性を有する場合には、支
持体を内側容器と外側容器の間に配置する前に、微粒状
多孔質断熱材を充填した袋状ケーシングの内部を真空に
して支持体の剛性を高めることができるので、内側容器
と外側容器との離間距離を所望の寸法に保持し易くな
る。
【0064】本発明に係る真空断熱容器において、前記
支持体の袋状ケーシングが通気性を有し、前記支持体を
構成する微粒状多孔質断熱材の平均粒径を、前記断熱空
間に充填されている微粒状多孔質断熱材の平均粒径より
も大きくした場合には、支持体の剛性を高めることがで
きるので、内側容器と外側容器との離間距離を所望の寸
法に保持し易くなる。
【0065】本発明に係る真空断熱容器において、前記
支持体を内側容器と外側容器のいずれか一方にだけ固定
した場合には、真空断熱容器の断熱性能および耐振性能
が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施の形態における真空断熱
容器の縦断面図である。
【図2】 前記第1の実施の形態における真空断熱容器
の横断面図である。
【図3】 前記第1の実施の形態における真空断熱容器
の正面図である。
【図4】 前記第1の実施の形態における真空断熱容器
の平面図である。
【図5】 前記第1の実施の形態における真空断熱容器
の支持体の断面図である。
【図6】 本発明の第4の実施の形態における真空断熱
容器の支持体の断面図である。
【図7】 本発明の第5の実施の形態における真空断熱
容器の縦断面図である。
【符号の説明】
1 真空断熱容器 3 内側容器 5 外側容器 7 断熱空間 9 保温室 11 パイプホルダ 13 冷却水注入管 15 冷却水注出管 20 支持体 21 ケーシング 21a 内側ケーシング 21b 外側ケーシング 22 微粒状シリカ(微粒状多孔質断熱材) 30 微粒状シリカ(微粒状多孔質断熱材)

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (イ)内部が保温室にされている内側容
    器と、(ロ)前記内側容器から所定距離隔ててその外側
    を包囲するように設けられた外側容器と、(ハ)前記内
    側容器と前記外側容器との間に形成された真空の断熱空
    間と、(ニ)内部が真空の袋状ケーシングの該内部に微
    粒状多孔質断熱材が充填されてなり、前記内側容器と前
    記外側容器との離間寸法と同寸法の厚さを有して内側容
    器と外側容器の間に挟装された支持体と、 を備えることを特徴とする真空断熱容器。
  2. 【請求項2】 前記断熱空間には微粒状多孔質断熱材が
    充填されていることを特徴とする請求項1に記載の真空
    断熱容器。
  3. 【請求項3】 前記支持体を構成する微粒状多孔質断熱
    材の平均粒径が、前記断熱空間に充填されている微粒状
    多孔質断熱材の平均粒径よりも小さいことを特徴とする
    請求項2に記載の真空断熱容器。
  4. 【請求項4】 前記支持体の袋状ケーシングが通気性を
    有することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記
    載の真空断熱容器。
  5. 【請求項5】 前記支持体の袋状ケーシングが気密性を
    有することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記
    載の真空断熱容器。
  6. 【請求項6】 前記支持体の袋状ケーシングが通気性を
    有し、前記支持体を構成する微粒状多孔質断熱材の平均
    粒径が、前記断熱空間に充填されている微粒状多孔質断
    熱材の平均粒径よりも大きいことを特徴とする請求項2
    に記載の真空断熱容器。
  7. 【請求項7】 前記支持体は内側容器と外側容器のいず
    れか一方にだけ固定されていることを特徴とする請求項
    1から6のいずれかに記載の真空断熱容器。
JP31589999A 1999-11-05 1999-11-05 真空断熱容器 Pending JP2001128860A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP31589999A JP2001128860A (ja) 1999-11-05 1999-11-05 真空断熱容器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP31589999A JP2001128860A (ja) 1999-11-05 1999-11-05 真空断熱容器

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001128860A true JP2001128860A (ja) 2001-05-15

Family

ID=18070956

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP31589999A Pending JP2001128860A (ja) 1999-11-05 1999-11-05 真空断熱容器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001128860A (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6994268B2 (en) 2002-08-05 2006-02-07 Denso Corporation Heat accumulator for vehicle use
JP2006177647A (ja) * 2004-12-21 2006-07-06 Keiji Sakamoto 円筒形真空断熱冷蔵庫
JP2008105748A (ja) * 2006-09-28 2008-05-08 Nichias Corp 断熱容器及びその製造方法
JP2008239172A (ja) * 2007-03-26 2008-10-09 Nichias Corp 断熱容器及びその製造方法
JP2009040492A (ja) * 2007-08-10 2009-02-26 Nichias Corp 断熱容器及びその製造方法
CN104358999A (zh) * 2014-11-07 2015-02-18 宜昌江峡船用机械有限责任公司 珠光砂夹层低温容器加热抽真空装置及方法
JP2018122934A (ja) * 2017-02-02 2018-08-09 明星工業株式会社 断熱容器及び断熱容器の製法
KR102378842B1 (ko) * 2021-02-10 2022-03-24 안재용 방수기능이 있는 무선 충전식 야외 취사 용기

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6994268B2 (en) 2002-08-05 2006-02-07 Denso Corporation Heat accumulator for vehicle use
JP2006177647A (ja) * 2004-12-21 2006-07-06 Keiji Sakamoto 円筒形真空断熱冷蔵庫
JP2008105748A (ja) * 2006-09-28 2008-05-08 Nichias Corp 断熱容器及びその製造方法
JP2008239172A (ja) * 2007-03-26 2008-10-09 Nichias Corp 断熱容器及びその製造方法
JP2009040492A (ja) * 2007-08-10 2009-02-26 Nichias Corp 断熱容器及びその製造方法
CN104358999A (zh) * 2014-11-07 2015-02-18 宜昌江峡船用机械有限责任公司 珠光砂夹层低温容器加热抽真空装置及方法
JP2018122934A (ja) * 2017-02-02 2018-08-09 明星工業株式会社 断熱容器及び断熱容器の製法
JP7209467B2 (ja) 2017-02-02 2023-01-20 明星工業株式会社 断熱容器及び断熱容器の製法
KR102378842B1 (ko) * 2021-02-10 2022-03-24 안재용 방수기능이 있는 무선 충전식 야외 취사 용기

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10234188B2 (en) Wrinkle free geometric opening in a vacuum insulated panel
JPH04309778A (ja) 真空断熱パネル
JP4920468B2 (ja) 断熱容器及びその製造方法
US20130216854A1 (en) Vacuum Insulated Panels of Arbitrary Size and Method for Manufacturing the Panels
US20170015488A1 (en) Vacuum Insulation Panel and Container Comprising Vacuum Insulation Panels
WO2011102337A1 (ja) 断熱体及び断熱体の製造方法
JP2001128860A (ja) 真空断熱容器
WO2016084763A1 (ja) 真空断熱材およびその製造方法
JP2007147277A (ja) 貯湯タンク
JP2011089740A (ja) 袋体、および真空断熱材
JPH06281089A (ja) 真空断熱材
JP4591026B2 (ja) 保温槽及び電気湯沸かし器
JP2000018485A (ja) 真空断熱パネル
JP2001133175A (ja) 真空断熱容器
JP5732375B2 (ja) 真空断熱材の製造方法
JPH07293783A (ja) 断熱材とそれを用いた断熱箱体
JP2003312743A (ja) 真空断熱容器
JPH1026294A (ja) 真空断熱板および真空断熱容器
US20200370826A1 (en) Thermally insulated enclosure containing equipment intended to operate at a temperature below 0°c
WO2020134993A1 (zh) 隔热材料的制作方法、用该方法制作的隔热材料及冰箱
JP2000265587A (ja) 断熱構造
JP2019044785A (ja) 二重壁断熱構造体
JP2002267343A (ja) 極低温フリーザー
JPH02158331A (ja) 断熱構造体
JPS58138845A (ja) 真空断熱材